JP2001275570A - 含水チョコレート類の製造法 - Google Patents

含水チョコレート類の製造法

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JP2001275570A JP2000091626A JP2000091626A JP2001275570A JP 2001275570 A JP2001275570 A JP 2001275570A JP 2000091626 A JP2000091626 A JP 2000091626A JP 2000091626 A JP2000091626 A JP 2000091626A JP 2001275570 A JP2001275570 A JP 2001275570A
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chocolate
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oil
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Takahiro Kitano
高寛 北野
Takemi Oda
剛己 小田
Koji Umeno
宏治 梅野
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Fuji Oil Co Ltd
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Fuji Oil Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】何ら加工工程を経る事無く、チョコレート生地
に水分を添加する事ができ、長期常温流通が可能な水中
油型の含水チョコレート類を容易に製造する方法を提供
する事を目的とするものである。 【解決手段】チョコレート生地、水性成分及び乳化剤を
混合してO/ W型に乳化した含水チョコレート類を製造
するに際し、チョコレート生地を50重量%〜90重量
%、HLB値7.0以上の乳化剤を0.3重量%〜1.
0重量%の範囲内で使用して、水分10重量%〜20重
量%、全油脂分を15重量%〜25重量%に調製する事
を特徴とする、含水チョコレート類の製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は含水チョコレート類の製
造法に関し、詳しくは水分を添加しても固形分の凝集に
よるザラツキがなく、チョコレート風味豊かな、水中油
型の含水チョコレート類の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、含水チョコレート類には乳化
系の違いにより、水中油型と油中水型の2種類がある。
水中油型の含水チョコレート類においては、連続相が水
分であるため冷却固化後も柔らかく、水々しい食感を呈
することが特徴であるが、成型操作が困難であること
と、日持ちがしないという問題がある。
【0003】近年、含水チョコレート類を含気させるこ
とにより、成型を可能にする方法が提案されたが(特開
平5-111350号公報)、かかる方法は長期常温流通を可能
にしたものではない。また、含水チョコレート類を糖
類、ココアパウダー、粉乳、澱粉等の可食性粉体中で冷
却固化させ、成型し、同時に粉体によりチョコレート中
の水分を吸収させ、結果として製品全体で低水分化を図
る方法も提案されているが(特開平9-135663号公報)、
水中油型の含水チョコレート類自体の低水分化を目的と
したものではないため、含水チョコレート類自体の長期
常温流通を可能にしたものではなく、従って日持ちがし
ないという問題点を解決した方法ではない。すなわち、
含水チョコレート類と粉体を接触させることにより粉体
に水分を移行させる方法であり、また粉体と接触させた
後、AWが0.7以下になるまでエージングを行うこと
を必須とする方法であるから工程が繁雑であり、かつ製
品自体はチョコレート表面にチョコレート以外の可食性
粉体がまぶされた状態の、いわゆるチョコレート菓子で
あって、含水チョコレート自体ではない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、何ら加工工
程を経る事無く、チョコレート生地に水分を添加する事
ができ、長期常温流通が可能な水中油型の含水チョコレ
ート類を容易に製造する方法を提供する事を目的とする
ものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は如上の点に鑑み
鋭意研究した結果、チョコレート生地を50重量%以上
使用し、水性成分とHLB値7.0以上の乳化剤を使用
し、全油脂分を15重量%〜25重量%になるように調
製する事で、上記する課題を解決し得るという知見を得
て本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち本発明は、チョコレート生地、水
性成分及び乳化剤を混合してO/ W型に乳化した含水チ
ョコレート類を製造するに際し、チョコレート生地を5
0重量%〜90重量%、HLB値7.0以上の乳化剤を
0.3重量%〜1.0重量%の範囲内で使用して、水分
10重量%〜20重量%、全油脂分を15重量%〜25
重量%に調製する事を特徴とする、含水チョコレート類
の製造法、である。
【0007】本発明において、チョコレート生地はスィ
ートチョコレート、ミルクチョコレート、ホワイトチョ
コレート等、カカオマス及び又はココアと砂糖等の糖
質、粉乳、油脂等を使用し、これらを常法通りロール掛
けしたチョコレート生地であればよく、例えばカカオマ
ス若しくはココア粉末を使用した通常のダークチョコレ
ート類、あるいは乳固形分(粉乳)や糖質(粉糖)を主
成分として使用したホワイトチョコレートなどが例示で
きる。
【0008】これらのチョコレート生地は油分が26重
量%〜36重量%であるのが好ましい。油分が26重量
%未満では常法通りるロール掛けしてチョコレートを得
ることが困難になる。また、油分が36重量%を越える
と含水チョコレート中の油分が高くなるため、安定した
O/W型の乳化状態を得ることが困難になる。これらの
チョコレート生地は一種であってもよいが複数のチョコ
レート生地を混合使用したものであってもよく、上記チ
ョコレート生地の油分は混合されたチョコレート生地全
量の油分をいう。また、チョコレート生地を複数使用す
る場合、一種のチョコレート生地の油分が25重量%〜
30重量%、好ましくは26重量%〜29重量%である
のを使用するのがより好ましい。
【0009】以上のチョコレート生地を水性成分および
乳化剤と混合するのであるが、チョコレート生地は全量
に対し50重量%〜90重量%の範囲内で使用する。5
0重量%未満では水性成分の割合が高くなり、含水チョ
コレートの水分活性値が高くなるため好ましくない。ま
た、90重量%を越えて使用すると含水チョコレート中
における水分の割合が10重量%以下となり、安定した
O/W型の乳化状態を得ることが困難になる。
【0010】水性成分としては、クリーム類(天然の生
クリーム、植物性クリーム等)、糖液、洋酒、牛乳、果
汁等が例示でき、特に70Bx(ブリックス)以上の糖
液を使用するのが好ましい。本発明においては、これら
の水性成分を混合して、含水チョコレート類全量に対す
る水分の割合が10重量%〜20重量%になるように使
用する。水分の割合が20重量%を越えると、含水チョ
コレートの水分活性値が高くなるため、長期の常温(1
5〜35℃)流通に際して好ましくない。また、水分の
割合が10重量%未満では、安定したO/W型の乳化状
態を得ることが困難になる。
【0011】乳化剤としては、HLB値が7.0以上の
ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル
を含水チョコレート類全量に対し、0.3重量%〜1.
0重量%の範囲内で使用する。これらの乳化剤が下限未
満では乳化状態が不安定であり、上限を超えて使用した
場合、乳化剤自体の風味が出現してくる為、好ましくな
い。なお、これらの乳化剤のHLB値が7.0未満では
良好な乳化状態を得ることが困難である。
【0012】以上のチョコレート生地、水性成分及び乳
化剤を水中油型になるように混合乳化するが、全油脂分
を15重量%〜25重量%に調製する必要がある。15
重量%未満では得られた含水チョコレートの粘度が低く
なり、常温での流通に好ましくない。また、25重量%
を越えると低水分でのO/W型の安定な乳化が困難煮な
る。
【0013】本発明における含水チョコレート類は、水
中油型であり、水分を含んでいるにもかかわらず、従来
にない低水分のO/W型含水チョコレート類であって、
それ故、水分活性値(AW)も0.75以下に抑えら
れ、長期常温(15〜35℃)流通が可能な含水チョコ
レート類である。
【0014】
【実施例】以下に、実施例及び比較例により本発明の実
施態様を説明するが、これは例示であって本願発明の精
神がこれらの例示によって制限されるものではない。な
お、例中、部および%は何れも重量基準を意味する。
【0015】 実施例1 チョコレート生地A 注1) 14.0部 チョコレート生地B 注2) 15.0部 還元水飴 注3) 38.0部 洋酒 3.0部 ショ糖脂肪酸エステル(HLB:7) 0.3部 ────────────────────────────── 注1)油分が27.5%のロール掛けされたチョコレート生地(商品名:「ビタ ーフレーク400」,不二製油(株)製)。 注2)油分が34.2%のスィートチョコレート生地(商品名:「スィートチョ コレート」,不二製油(株)製)。 注3)水分30%の還元水飴(商品名:「PO−500」,東和化成(株)製) 。
【0016】以上の原材料を混合容器に入れ、63〜6
5℃/30分加熱混合して含水チョコレート(ダークチ
ョコレート)を製造した。なお、原材料中のチョコレー
ト生地を混合した全チョコレート生地の油脂分は32.
5%であった。この含水チョコレートは、水中油型であ
り、加温状態で流動性を持ち、ザラツキもなく、且つ水
分が14.4重量%でAW値が0.70であった。
【0017】 実施例2 チョコレート生地C 注4) 62.0部 還元水飴 注3) 38.0部 ポリグリセリン脂肪酸エステル(HLB:13) 0.6部 ────────────────────────────── 注3)水分30%の還元水飴(商品名:「PO−500」,東和化成(株)製) 。 注4)油分35.3%のホワイトチョコレート生地(商品名:「ホワイトチョコ レート」,不二製油(株),製)。
【0018】以上の原材料を混合容器に入れ、63〜6
5℃/30分加熱混合して含水チョコレート(ホワイト
チョコレート)を得た。この含水チョコレートは、水中
油型であり、加温状態で流動性を持ち、ザラツキもな
く、且つ水分が11.4重量%でAW値が0.70であ
った。
【0019】 比較例1 チョコレート生地C 注4) 62.0部 還元水飴 注3) 38.0部 ショ糖脂肪酸エステル(HLB:6) 0.3部 ────────────────────────────── 注3)水分30%の還元水飴(商品名:「PO−500」,東和化成(株)製) 。 注4)油分35.3%のホワイトチョコレート生地(商品名:「ホワイトチョコ レート」,不二製油(株),製)。
【0020】以上の原材料を混合容器に入れ、63〜6
5℃/30分加熱混合して含水チョコレート(ホワイト
チョコレート)を得た。この含水チョコレートは、乳化
状態が不安定であり、加熱により、水中油型の乳化が分
離するものであった。
【0021】
【発明の効果】以上のように、本発明は何ら特別の加工
工程を経る事なく、チョコレート生地に水分を添加する
事ができ、長期常温(15〜35℃)流通が可能な水中
油型の含水チョコレート類を容易に製造する方法を提供
する事ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梅野 宏治 茨城県筑波郡谷和原村絹の台4丁目3番地 不二製油株式会社つくば研究開発センタ ー内 Fターム(参考) 4B014 GB01 GG06 GG14 GK07 GL06

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】チョコレート生地、水性成分及び乳化剤を
    混合してO/ W型に乳化した含水チョコレート類を製造
    するに際し、チョコレート生地を50重量%〜90重量
    %、HLB値7.0以上の乳化剤を0.3重量%〜1.
    0重量%の範囲内で使用して、水分10重量%〜20重
    量%、全油脂分を15重量%〜25重量%に調製する事
    を特徴とする、含水チョコレート類の製造法。
  2. 【請求項2】チョコレート生地の油分が26.0重量%
    〜36.0重量%である、請求項1記載の製造法。
  3. 【請求項3】複数のチョコレート生地を使用する方法で
    あって、一種のチョコレート生地の油分が25重量%〜
    30重量%である、請求項1または請求項2記載の製造
    法。
  4. 【請求項4】水性成分が糖液であって、糖度が70Bx
    (ブリックス)以上である、請求項1ないし請求項3の
    何れかに記載の製造法。
  5. 【請求項5】チョコレート生地が、カカオマス若しくは
    ココア粉末を使用したダークチョコレート生地である、
    請求項1ないし請求項4の何れかに記載の製造法。
  6. 【請求項6】チョコレート生地が、糖質および乳固形分
    を主成分として使用したホワイトチョコレート生地であ
    る、請求項1ないし請求項4の何れかに記載の製造法。
  7. 【請求項7】含水チョコレート類の水分活性値(AW)
    を0.75以下に調製する、請求項1ないし請求項6の
    何れかに記載の製造法。
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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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