JP2001274901A - 交換機ネットワークシステムおよび交換機ネットワークシステムの呼転送制御方法 - Google Patents

交換機ネットワークシステムおよび交換機ネットワークシステムの呼転送制御方法

Info

Publication number
JP2001274901A
JP2001274901A JP2000085420A JP2000085420A JP2001274901A JP 2001274901 A JP2001274901 A JP 2001274901A JP 2000085420 A JP2000085420 A JP 2000085420A JP 2000085420 A JP2000085420 A JP 2000085420A JP 2001274901 A JP2001274901 A JP 2001274901A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transfer
call
exchange
node
route
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000085420A
Other languages
English (en)
Inventor
Takahiro Inosawa
隆広 猪澤
Yoshizo Ebisawa
義三 海老沢
Tadanori Murata
忠典 村田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Toshiba Development and Engineering Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba Digital Media Engineering Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp, Toshiba Digital Media Engineering Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2000085420A priority Critical patent/JP2001274901A/ja
Publication of JP2001274901A publication Critical patent/JP2001274901A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Sub-Exchange Stations And Push- Button Telephones (AREA)
  • Telephonic Communication Services (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】構内交換機ネットワークシステムにおいて、交
換機1-1,1-2間を接続する専用線がすべて塞がっている
場合においても、緊急呼については利用可能にする。 【解決手段】ネットワーキング機能を有する構内交換機
を複数台、専用線5a,〜5mを介して接続することにより
構成した交換機ネットワークシステムにおいて、専用線
毎に、その専用線を使用中の呼の緊急度種別情報を付与
する手段14と、全ての専用線が使用中の状態にあって緊
急度の高い呼が発生した場合に、専用線を使用中の呼の
うち、緊急度の低い呼を保留状態にし、空きとなった専
用線を用いて前記緊急度の高い呼の発信を行う手段14と
を備えることを特徴とする。さらには、緊急度の高い呼
の終話時には空きとなった専用線を用いて前記保留状態
の呼を復旧させる手段14を備えることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ネットワーキング
機能を有する複数台の構内交換機間を専用線等を介して
接続し、大きな1つの交換機として使用する交換機ネッ
トワークシステムおよび交換機ネットワークシステムの
呼転送制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】大規模な事業所や機関などにおいては、
各地に点在する事業所や事務所などに、それぞれ構内交
換機を設置してその事業所や事務所内の通信設備の交換
接続を実施している。そして、これら複数の構内交換機
間を専用線等を介して接続することにより、あたかも大
きな1つの交換機として使用するネットワーキングを実
現している。
【0003】ここで、構内交換機におけるネットワーキ
ング機能とは、複数の構内交換機間を専用線等を介して
接続することにより、これら複数の交換機をあたかも大
きな1つの交換機として使用可能とする機能のことであ
る。
【0004】そして、このようなネットワーキング機能
を用いることにより、異なる構内交換機にそれぞれ収容
された内線端末間でありながら、単一交換機内で実行す
る場合と同等のサービスが享受できるという特徴を持
つ。
【0005】[従来技術1]ところで、ネットワーキン
グ機能を採用する場合、構内交換機間を結ぶ専用線は、
その使用効率を考慮して、ネットワーク内の内線端末数
よりも少ない数を設置するのが一般的である。そして、
専用線は構内交換機間の内線発信の発生等、必要に応じ
て選択的に使用される。
【0006】従って、このようなネットワーキング機能
を有する構内交換機システムにおいては、構内交換機間
を接続する全専用線が使用中の状態のときは、それ以
降、専用線に空きが生じるまでの間は、内線端末から構
内交換機をまたがる発信要求があっても受け付けること
が出来ない。
【0007】このような状態のときにおいては、緊急
呼、例えば、事業所構内の警備室や防災部署への緊急な
発信の必要が生じたり、何らかの理由で優先的に他構内
交換機に収容される内線端末/中継台等を呼び出す必要
が生じたりした場合に、それらに対する発信が行えな
い。
【0008】[従来技術2]交換機ネットワークシステ
ムにおいては、複数台のディジタル交換機を専用線で接
続して互いの交換機に収容している端末相互の交換接続
が可能にしてある。そして、別々の交換機に収容してあ
る端末間で呼を転送することができるようにしてある
が、交換機が別々のため、ある交換機から別の交換機に
転送通知(ファシリティ(facility)メッセージが送ら
れ、その時点では転送先端末が空きであり、従って、転
送受け入れ可能な状態であるがために、転送受け入れ表
示を送出したが、その空きであった転送先の端末がその
後に発信操作をしてしまったような場合には、転送受け
入れ表示を受けた交換機から転送のための着呼があった
ときにはビジー状態になってしまっていて、転送が達成
されないと共にネットワーク内に無効な信号が伝送さ
れ、データのトラフィックを不必要に上げてしまうとい
う問題点がある。
【0009】具体的に説明する。図8に従来の一般的な
デジタル専用線を使用した、交換機のネットワーキング
の構成を示し、以下、具体的に説明する。図中、1−
1,1−2,1−3は交換機であり、互いに専用線で接
続されてネットワークを構成している。2−11は交換
機1−1に収容された内線端末(電話機)であり、2−
21は交換機1−2に収容された内線端末(電話機)で
あり、2−31は交換機1−3に収容された内線端末
(電話機)である。
【0010】図9は、図8のように接続された交換機間
で伝送される呼転送時の一般的なメッセージ信号のやり
取り(メッセージシーケンス)を示している。
【0011】今、電話機2−11と電話機2−21とが
交換機1−1,1−2を介して通話路で結ばれて通話状
態にあるとする。
【0012】この状態で、電話機2−21が現在通話中
の相手である電話機2−11との通話を電話機2−31
に転送し、最終的に電話機2−11と電話機2−31間
での通話に切り替えるようにする場合を考える。
【0013】これは、まずはじめに、電話機2−21を
利用している話者のフッキング操作により電話機2−2
1から交換機1−2に対し、フッキング操作による信号
を送信することにより、電話機2−21はダイヤルトー
ンを聞くと同時に、通話相手であった電話機2−11は
交換機1−2により保留状態にされる。
【0014】電話機2−21の操作者(話者)は、ダイ
ヤルトーンを確認後、転送先である電話機2−31の電
話番号をダイヤル操作する。
【0015】電話機2−11を収容している交換機1−
1は、この電話機2−11からのダイヤル入力に基づ
き、交換機1−3に対して両者をつないでいるディジタ
ル専用線301に対し、QSIGプロトコルで規定され
ている転送確認信号であるファシリティ(facility)メ
ッセージを送出する。
【0016】この時、このメッセージには着信先電話番
号と、この信号が誰から誰へ転送しようとしているか等
を通知するための情報である“ファシリティ情報要素”
が付加されている。
【0017】交換機1−3では、ファシリティ(facili
ty)メッセージを受信後、呼ぶべき内線電話機が現在空
きであることを確認した後、転送先の受け入れ可能表示
である“call proceeding”の信号を交
換機1−2に送出する。
【0018】一方、転送者の電話機である電話機2−2
1の利用者は、ダイヤル入力確認後、電話機2−21を
オンフック操作し、空き状態とする。
【0019】これらにより、電話機2−21を収容して
いる交換機1−2は、転送先の電話機2−31が空き状
態にあり、着信を受け入れられる状態であることを知る
と共に、電話機2−21も空き状態となったことを知
る。すなわち、交換機1−2は、交換機1−3より転送
受付表示を受信することで、自己が転送しようとしてい
る呼の着信先である電話機2−31が空き状態にあり、
着信を受け入れられる状態であることを知ると共に、電
話機2−21がオンフックにより空き状態にあることを
知る。
【0020】次に交換機1−2は正式な通話開始要求と
して、発呼要求setup を送信するようファシリティ(fa
cility)メッセージに、転送に関する情報を付加して交
換機1−1に送信する。そして交換機1−1は、前記情
報に基づいて、交換機1−3に発呼要求setup を送出す
る(転送による発信)。
【0021】交換機1−3は、これを受信すると、該当
する電話機が空きか否かを再度確認し、空きである時
は、呼の受け付け確認の情報である“call pro
ceeding”信号を交換機1−1に送出し、また、
電話機2−31に呼び出し信号を送出する。そして、交
換機1−3は、交換機1−1に対し、内線呼出し中の表
示である“alerting”信号を送出する。
【0022】この従来の装置によると、最初に交換機1
−2から交換機1−3に転送通知であるファシリティ
(facility)メッセージが送られ、交換機1−3では転
送先端末が空きであることを確信した後に、交換機1−
2に転送受け入れ可能表示を送出し、その後に転送先の
電話機2−31に対して呼び出しを開始するが、転送先
電話機2−31が空きであることを確信した後に、この
転送先の電話機2−31に接続すべく、呼び出しを開始
するまでの段階で、転送先の電話機2−31が発信操作
を行った場合には、その後に交換機1−3から呼び出し
が始まったときには既にビジー状態になってしまい、転
送が達成されない。
【0023】そして、転送が達成されないばかりか、転
送のために上述のような種々の手続を踏んでおり、その
ための信号を伝送しているが、これらの伝送した信号伝
送がまるまる無駄になってしまう。従って、無駄な転送
のためにネットワーク内に無効な信号が伝送され、デー
タのトラフィックを不必要に上げてしまう結果になる。
【0024】[従来技術3]経路選択機能と中継交換機
能を持つ、複数のPBX(構内交換機)等のディジタル
交換機からなる交換機ネットワークシステムにおいて、
転送時の経路を選択する技術が使用されている。例え
ば、リルーティング(rerouting)並びにジョイン(joi
n)と呼ばれる転送技術である。
【0025】すなわち、これは、ISDN(ディジタル
総合サービス網)の私設版(専用線版)であるINS1
500ディジタル私設網等において使用されるQSIG
プロトコルの付加サービスの一つとして提供されるもの
である。
【0026】このリルーティング(rerouting)と云う
のは、転送に当たり、現在の接続経路を考慮しないで新
たに経路を見つけ直してそれを利用するようにした経路
選定処理の技術であり、ジョイン(join)は現在接続中
の経路を辿って転送先に辿り着くような経路選定処理の
技術である。
【0027】具体的には、例えば、あるノードA(この
場合のノードは交換機に相当する)に接続される端末
と、別のあるノードBに接続される端末とが呼接続され
ており、この状態でノードAの接続端末がノードBの接
続端末の呼を保留にして別のノードCに接続されている
端末に接続したいと云った場合に、通信経路としてはノ
ードA → ノードBの経路、ノードB → ノードCの
経路、ノードA → ノードCの経路が存在していたと
して、保留にするノードA--> ノードBの経路でない他
の経路、つまり、この例の場合にはノードA--> ノード
Cの経路を採用する選択肢[i]と、ノードA → ノ
ードB → ノードCの経路またはノードA→ ノードB
→ノードA → ノードCの経路を 採用する選択肢
[ii]とがある。
【0028】この場合に、前者の選択肢[i]は新規の
経路を利用することからこの転送機能をリルーティング
(rerouting)と呼び、後者の選択肢[ii]なる経路を
選択する転送機能は呼接続が確立しているノード間を辿
ることからジョイン“join”と呼ぶ。
【0029】ところで、このようなQSIGプロトコル
の付加サービスである、リルーティング“rerouting”
による転送機能では、現在の通話呼が使用している経路
と、リルーティング“rerouting”時の経路とは無関係
であり、経路選択結果によっては、転送操作ノード内で
ジョイン“join”による転送を行った時と全く同じ経路
数になることがあったり、ジョイン“join”による転送
を行った時に比べてリルーティング“rerouting”によ
る転送を行った時の方が、途中の経路が長くなってしま
うということもあるなど、無駄な経路選択処理を行う可
能性や、ノード間の通話チャネルを無駄に使用する可能
性があった。
【0030】例えば、図13に示す如く、ノードA,ノ
ードB,ノードCがあり、ノードA,ノードB間の呼が
存在していて、ノードBの端末をノードCの端末に呼を
転送する必要が生じて、ノードAに収容されている端末
がリルーティング“rerouting ”による転送を行う場合
に、経路選択は、ノードBから直接ノードCに向かう経
路であるR1の経路と、ノードBからノードAを経由し
てノードCに向かう経路であるR2の経路の2者が可能
である。これらのうち、R1の経路は経由ノードのない
最短の経路であるから、有効なリルーティング“rerout
ing”といえるが 、しかし、R2の経路は経由ノードが
あってR1より経路長が長くなるばかりか、ジョイン
“join”で辿る場合での経路と同じになるから、不要な
リルーティング“rerouting”といえる。
【0031】そして、このような不要なリルーティング
“rerouting”処理が発生しないようにすることが、経
路選択処理数を削減し、かつ、ノード間の通話チャネル
を有効に使用できるようにする上で、重要な課題であ
る。
【0032】[従来技術4]内線端末とディジタル専用
線を収容し、複数の交換機間を前記専用線を用いて接続
し、交換機ネットワークを構築した場合に、従来より、
呼の発生に応じて交換機間の内線端末同士を前記専用線
を介して選択的に接続する機能、及び前記交換機ネット
ワーク内で呼の接続を行う際、中継した交換機の数をカ
ウントすることにより呼が無限ループに陥るのを防ぐト
ランジットカウンタ機能を持たせたものがある。
【0033】すなわち、構内交換機のネットワーキング
機能は、複数の交換機間を専用線等を介して接続するこ
とにより、複数の交換機を仮想的に大きな1つの交換機
として使用可能とする機能であり、多機能・高機能化が
進む通信分野において注目される機能の1つであり、ネ
ットワーキングにおける大きな特徴は、ネットワーク内
の複数の交換機に収容された内線端末間で単一交換機内
で実行する場合と同等のサービスが実行できるという点
である。
【0034】呼の転送サービスもその1つであり、ネッ
トワーク内の異なる交換機に収容された内線端末間で呼
の転送を可能とすることにより、内線端末の使用者に単
一交換機内での転送サービスと同様の機能と使い勝手を
提供するものである。
【0035】被転送内線端末、転送元内線端末、転送先
内線端末の各々が異なる交換機に収容されている場合、
呼の転送により被転送内線端末と転送先内線端末を接続
するための経路形成には以下の2通りがある。
【0036】(1)一つは、被転送内線端末と転送先内
線端末間の呼の接続は、既に接続が成されている“被転
送内線端末と転送元内線端末間の通信路”と“転送元内
線端末と転送先内線端末間の通信路”を接続することに
より行う方式である。すなわち、転送元内線端末収容交
換機を介して呼の転送を行う方式である。
【0037】(2)もう一つは、転送元内線端末収容交
換機から被転送内線端末収容交換機への指示に基づき、
被転送内線端末から転送先内線端末へ、転送元内線端末
収容交換機を介さない新たな呼を発生させることによ
り、呼の転送を行う方式である。
【0038】ところで、ネットワークを構成する交換機
間を接続する通信路(例えば専用線)は交換機の全使用
者共通のリソースであり、限られた数の通信路を各使用
者からの要求に応じて割り当てて使用するものであるか
ら、一回の呼の接続で使用される通信路はできるだけ短
い方が望ましい。
【0039】交換機間の呼の転送サービスにおいて、前
記2通りの被転送内線端末と転送先内線端末を接続する
ための通信路の長さは、(1)のケースでは、“被転送
内線端末と転送元内線端末間の通信路”と“転送元内線
端末と転送先内線端末間の通信路”、すなわち、2つの
通信路を使用する。
【0040】また、(2)のケースでは、“被転送内線
端末と転送先内線端末間の通信路”、すなわち、1つの
通信路のみを使用する。
【0041】従って、交換機間の呼の転送サービスで
は、先ず(2)の方式による転送経路を用いた転送実施
を優先的に試み、同経路が使用中等で利用できない場合
に(1)の方式による転送経路を用いた転送を実施す
る、という経路選択方式が通常用いられている。
【0042】しかしながら、(2)の方式による通信路
の長さの方が(1)の方式による通信路の長さよりも長
い場合があり得る。前記の転送の例では、被転送内線端
末、転送元内線端末、転送先内線端末の各々が収容され
ている交換機は隣接している、すなわち、各々が一本の
通信路により接続されている場合を示しているが、前記
各交換機が直接接続されずに間に中継接続を行う交換儀
が存在するような場合、(2)の方式による通信路の方
が(1)の方式による通信路の長さよりも長い場合があ
る。
【0043】例えば、被転送内線端末収容交換機と転送
先内線端末収容交換機が直接接続されておらず、別の交
換機Aを介して両者が接続されている、すなわち、“被
転送内線端末収容交換機→ 交換機A→ 転送先内線端末
収容交換機”というように接続されているものと想定す
る。
【0044】今、被転送内線端末から転送先内線端末へ
呼の転送を行うため、被転送内線端末収容交換機から交
換機Aへ発信が行なわれたとする。ここで交換機Aから
転送先内線端末収容交換機への直接の通信路が全て塞が
っていた場合、交換機Aは別の通信路(迂回路)を使用し
て転送先内線端末収容交換機への発信を行うことにな
る。
【0045】この迂回路が、“交換機A→交換機B→転
送先内線端末収容交換機”であったとする。その結果、
このケースでは被転送内線端末と転送先内線端末間の通
信路は“被転送内線端末収容交換機→交換機A→交換機
B→転送先内線端末収容交換機”となり、計3本の通信
路を使用することとなる。
【0046】ここで重要な点は、被転送内線端末収容交
換機は転送先内線端末収容交換機へ発信を行う場合、交
換機Aにより中継されることは判っても、交換機Aから
交換機Bへ呼が迂回されることまでは全く知る由もない
ということである。
【0047】すなわち、被転送内線端末収容交換機は、
前記(2)の方式により転送を行うと、使用する通信路
数が“3”となり、(1)の方式を用いた場合の使用通
信路数“2”よりも長くなってしまうことが判らない。
そのため、(2)の方式により転送を行ってしまい、結
果として効率の悪い通信路の使い方をしてしまう。
【0048】
【発明が解決しようとする課題】[課題1] 従来技術
1の抱える問題点を考察してみる。
【0049】ネットワーキング機能を有する構内交換機
システムにおいては、構内交換機間を接続する専用線の
回線数は内線端末数に比べて少ないから、専用線がすべ
て使用中になってしまうと、それ以降、専用線に空きが
生じるまでの間は、内線端末から構内交換機をまたがる
発信要求は受け付けることが出来ない。
【0050】このような状態において、緊急呼の必要が
生じたり、何らかの理由で優先的に他交換機に収容され
る内線端末/中継台等を呼び出す必要が発生した場合
に、それらに対する発信が行えないという問題があっ
た。
【0051】[課題2] 従来技術2の抱える問題点を
考察してみる。
【0052】従来技術2での交換機ネットワークシステ
ムにおいては、ネットワーク内のある交換機に収容され
た端末と別の交換機に収容された端末とが通話中に、更
に別の交換機に収容された端末に回線を切り替えて接続
し、転送するといったことを行う場合に、転送保留操
作、転送先端末の電話番号のダイヤル操作、オンフック
と云った操作で実施できるようにしている。
【0053】しかし、この従来システムによると、転送
のために転送先端末電話番号のダイヤル情報を入力して
から転送開始確認が開始され、転送先の端末の空きが確
認された後に転送のための制御が実施されて転送先の端
末に呼び出しが始まるので、空き確認から実際の転送の
ための呼び出しが開始されるまでにタイムラグがあり、
この間に転送先端末の使用者が、当該転送先端末をオフ
フックして発信操作を行ってしまうといったことがあ
る。
【0054】この場合には、その後に交換機から呼び出
しが開始されることになるので、その段階では当該転送
先端末は既にビジー状態になっていて、転送が達成され
ないことになる。そして、この場合、転送と云う目的が
達成されないばかりか、交換機ネットワークシステム内
では転送のために上述のような種々の手続を踏んでお
り、そのための信号を伝送しているが、これらの伝送し
た信号伝送がまるまる無駄になってしまう。
【0055】従って、無駄な転送のためにネットワーク
内に無効な信号が伝送され、データのトラフィックを不
必要に上げてしまうという問題が生じる。
【0056】具体的に従来システムの動作を説明してお
く。図7は、従来のシステムにおける交換機1−3内の
処理の状態遷移フローである。内線電話機2−31に対
しての転送要求を含むファシリティ(fac1lity)メッセ
ージを交換機1−2か ら受けると(S41,S4
2)、当該交換機1−3は該当する内線電話機2−31
が空きかどうか確認し(S43)、空きでないときは転
送受け入れ不可の信号を交換機1−2に返す(S4
4)。
【0057】一方、S43において確認した結果、内線
電話機2−31が空きの時は、転送受け入れ可の信号を
交換機1−2に返す(S45)。
【0058】しかし、従来の場合、転送受け入れ可の情
報を転送要求元の交換機に送るだけの応答であるから、
何も知らない内線電話機2−31の利用者が、この直後
に当該内線電話機2−31を用いて発信等を行う(S4
6)と、交換機1−3からの転送は相手先ビジーとな
り、転送ができなくなる。このように、従来の方式の場
合は、転送先の内線電話機が空きであることを確認して
から転送のための処理に移るまでの間に、転送先の内線
電話機は何らの拘束も受けない構成であったために、当
該転送先の内線電話機の利用者が、これから自己へ通話
の転送が成されることを知らずに、発呼するなどしてし
まうことで、通話の転送に失敗が伴うことが多々あっ
た。
【0059】そして、この場合、転送と云う目的が達成
されないばかりか、交換機ネットワークシステム内では
転送のために上述のような種々の手続を踏んでおり、そ
のための信号を伝送しているが、これらの伝送した信号
伝送がまるまる無駄になってしまう。
【0060】[課題3] 従来技術3の抱える問題点を
考察してみる。
【0061】上述したように、Qsigプロトコルの付
加サービスである、リルーティング“rerouting”によ
る転送機能では、現在の通話呼が使用している経路を考
慮すると云ったことはせず、リルーティング“reroutin
g”時の選択処理によって選定された経路は、場合によ
っては、転送操作ノード内でジョイン“join”による転
送を行った時と全く同じ経路数になることがあったり、
ジョイン“join”による転送を行った時に比べてリルー
ティング“rerouting”による転送を行った時の方が、
途中の経路が長くなってしまうということもあるなど、
無駄な経路選択処理を行う可能性や、ノード間の通話チ
ャネルを無駄に使用する可能性がある、等の問題があっ
た。
【0062】従って、転送に当たって、不要なリルーテ
ィング“rerouting”処理が発生しないようにすること
ができ、従って、経路選択処理数を削減して効率的な経
路選択処理が可能であり、かつ、ノード間の通話チャネ
ルを有効に使用できるようにして通信リソースの有効利
用を可能にした交換機システムを開発することが嘱望さ
れる。
【0063】[課題4] 従来技術4の抱える問題点を
考察してみる。
【0064】構内交換機のネットワーキング機能は、複
数の交換機間を専用線等を介して接続することにより、
複数の交換機を仮想的に大きな1つの交換機として使用
可能とする機能であり、多機能・高機能化が進む通信分
野において注目される機能の1つである。
【0065】そして、ネットワーキングにおける大きな
特徴は、ネットワーク内の複数の交換機に収容された内
線端末間で単一交換機内で実行する場合と同等のサービ
スが実行できるという点であり、呼の転送サービスもそ
の1つである。
【0066】ネットワーク内の異なる交換機に収容され
た内線端末間で呼の転送を実施する場合、すなわち、被
転送内線端末、転送元内線端末、転送先内線端末の各々
が異なる交換機に収容されている場合、呼の転送により
被転送内線端末と転送先内線端末を接続するための経路
形成には次の2通りがある。
【0067】(1)一つは、被転送内線端末と転送先内
線端末間の呼の接続は、既に接続が成されている“被転
送内線端末と転送元内線端末間の通信路”と“転送元内
線端末と転送先内線端末間の通信路”を接続することに
より行う方式(転送元内線端末収容交換機を介して呼の
転送を行う方式)であり、(2)もう一つは、転送元内
線端末収容交換機から被転送内線端末収容交換機への指
示に基づき、被転送内線端末から転送先内線端末へ、転
送元内線端末収容交換機を介さない新たな呼を発生させ
ることにより、呼の転送を行う方式である。
【0068】一方、ネットワークを構成する交換機間を
接続する通信路は交換機の全使用者共通のリソースであ
り、限られた数の通信路を分かち合って利用するもので
あるから、一つの呼の接続で使用される通信路はできる
だけ短い方が望ましい。
【0069】交換機間の呼の転送サービスにおいて、前
記2通りの被転送内線端末と転送先内線端末を接続する
ための通信路の長さは、(1)のケースでは、“被転送
内線端末と転送元内線端末間の通信路”と“転送元内線
端末と転送先内線端末間の通信路”の2通信路を使用す
ることとなり、また、(2)のケースでは、“被転送内
線端末と転送先内線端末間の通信路”、すなわち、1通
信路のみを使用する。
【0070】従って、交換機間の呼の転送サービスで
は、先ず(2)の方式による転送経路を用いた転送実施
を優先的に試み、同経路が使用中等で利用できない場合
に(1)の方式による転送経路を用いた転送を実施す
る、という経路選択方式が通常用いられている。
【0071】しかしながら、(2)の方式による通信路
の長さの方が(1)の方式による通信路の長さよりも長
い場合がある。
【0072】そして、被転送内線端末収容交換機は転送
先内線端末収容交換機へ発信を行う場合、次の中継さき
となる交換機は知り得ても、中継先の交換機から先の迂
回路までは全く知る由もないという事実がある。
【0073】そのため、(1)の方式を用いた場合の使
用通信路数よりも長くなってしまうこととなっても、こ
れが判らないために(2)の方式により転送を行ってし
まい、結果として効率の悪い通信路の使い方をしてしま
うことがあった。
【0074】このように、従来のネットワーキング機能
を持つ構内交換機における交換機間の呼の転送サービス
では、“被転送内線端末から転送先内線端末へ最短の通
信路によって呼の転送を行えないことがあり、交換機の
ネットワーキング機能において重要な役割を果たし且つ
限られたリソースである交換機間の通信路を効率よく使
用できない“という問題があった。
【0075】そこで、この発明の目的とするところは、
第1には、ネットワーキング機能を有する構内交換機シ
ステムにおいて、構内交換機間を接続する専用線がすべ
て塞がっている場合においても、緊急呼については専用
線を使用した発呼ができるようにした構内交換機システ
ムを提供することにある。
【0076】また、この発明の目的とするところは、第
2には、前記第2の課題に鑑み、異なる交換機に収容さ
れた端末装置間での通信をさらに別の交換機に収容され
ている端末装置に転送して通信を行わせる場合に、転送
失敗がないようにするとと共に、交換機ネットワークシ
ステム内では転送のために上述のような種々の手続を踏
んでいるので、無駄な転送操作のためにネットワーク内
に無効な信号が伝送されないようにして、データのトラ
フィックを不必要に上げることが無いようにした構内交
換機ネットワークシステムを提供することにある。
【0077】また、この発明の目的とするところは、第
3には、前記第3の課題に鑑み、不要なリルーティング
“rerouting”処理が発生しないようにして、経路選択
処理 数を削減し、かつ、ノード間の通話チャネルを有
効に使用することができるようにした交換機ネットワー
クシステムを提供することにある。
【0078】また、この発明の目的とするところは、第
4には、ネットワーキング機能を持つ構内交換機を用い
たネットワークシステムにおいて、交換機間の呼の転送
サービスにあたり、被転送内線端末から転送先内線端末
へ常に最短の通信路によって呼の転送を行えるようにし
た構内交換機ネットワークシステムを提供することにあ
る。
【0079】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は次のように構成する。すなわち、ネットワ
ーキング機能を有する構内交換機を複数台、専用線を介
して接続することにより構成した交換機ネットワークシ
ステムにおいて、[1] 第1には、第1の目的を達成
するため本発明は、専用線毎に、その専用線を使用中の
呼の緊急度種別情報を付与する手段と、全ての専用線が
使用中の状態にあって緊急度の高い呼が発生した場合
に、専用線を使用中の呼のうち、緊急度の低い呼を保留
状態にし、空きとなった専用線を用いて前記緊急度の高
い呼の発信を行う手段とを備えることを特徴とする。
【0080】さらには、緊急度の高い呼の終話時には空
きとなった専用線を用いて前記保留状態の呼を復旧させ
る手段を備えることを特徴とする。
【0081】本発明に係る交換機ネットワークシステム
を構成する構内交換機には、より具体的には、専用線毎
に、使用中の呼の種別(緊急呼/非緊急呼)情報を付与
する手段、緊急呼発生時に全ての専用線が使用中の場
合、専用線を使用中の非緊急呼に関わる発着両側の内線
端末/局線を各々の自交換機の保留音源やアナウンス音
源等の報知音源に接続する手段、上記手段により空きと
なった専用線を用いて緊急呼の発信を行う手段、緊急呼
の終話時には該専用線と、保留されていた内線端末/局
線を再接続することにより、非緊急呼を復旧させる手段
を備える。
【0082】この結果、緊急度の高い呼(緊急呼)が発
生したときは、空き専用線のない場合に専用線を使用中
の呼のうち、緊急度の低い呼(非緊急呼)を強制的に保
留状態にし、空いた専用線を用いて発呼することができ
る。
【0083】故に、この発明によれば、ネットワーキン
グ機能を有する複数台の構内交換機を用いた構内ネット
ワークシステムにおいて、構内交換機間を接続する専用
線がすべて塞がっている場合においても、緊急呼につい
ては専用線を使用した発呼ができるようになる交換機ネ
ットワークシステムを提供ができる。
【0084】[2] 第2には、第2の目的を達成する
ため本発明は、交換機にはその収容内線電話機の呼を転
送する場合に、呼転送による着信呼にのみ応答可能にす
る呼転送リザーブモードを備えると共に、交換機間に亙
る内線の通話転送にあたり、転送制御が開始されて転送
先の内線電話機の空きが確認されたとき、呼転送先の内
線電話機を前記呼転送リザーブモードに設定し、転送に
よる着信呼を待つ構成とした。
【0085】そのため、交換機ネットワークシステムを
構成する交換機間で、通話転送に関する受け入れの可否
確認ができて、受け入れ可と応答する際に、該当する転
送先の内線電話機を空き状態から転送呼待ちの状態(呼
転送リザーブモード)として、その転送先の内線電話機
からの発信不可、転送以外の着信不可の状態とすること
ができ、確実に呼の転送が実施できるようになる。な
お、この呼転送リザーブモードになったことを転送先の
内線電話機上のボタン対応表示器に表示することによ
り、ユーザに無用な不安を与えずに済むシステムとな
る。
【0086】本発明では、転送元の内線電話機を収容し
た交換機Aから転送先の内線電話機を収容した交換機B
に転送通知(ファシリティ(facility)メッセージ)が
送られ、これを受けて転送先端末が空きであることを確
認した当該転送先の内線電話機を収容した交換機は、転
送受け入れ表示を送出したならば、該当する電話機から
発信操作が出来ない、または転送以外の着呼は受け入れ
ないようにモード設定する構成とすることにより、後に
被転送側の内線電話機を収容している交換機Cから転送
に伴う接続のための着呼が有ったとき、確実に転送先端
末に着信できるようになる。
【0087】また、この時に交換機からは該当する電話
機の所有者に対して、上記の様な発信操作不可で転送以
外の着信を受け付けないという特殊な状態になったこと
を知らせるべく制御する構成とすることにより、電話機
故障では無いことを使用者に知らせ、使用者に無用な不
安を与えない構成となる。
【0088】特に、内線電話機としてボタン電話機を用
い、その各ボタン電話間のデータ伝送にQSIGプロト
コルを使用する交換機のデジタルネットワーキングにお
いて、コールトランスファー動作によりリルーティング
行う際、転送先電話機の転送受け入れ可を転送先から転
送元へ送出した後、転送のための呼を送出するまでの段
階で、転送先の電話機の発信や、他からの着信によって
ビジー状態になることによる転送失敗を確実に防止でき
る。
【0089】[3] 第3には、第3の目的を達成する
ため本発明は、交換機ネットワークシステムにおいて、
各ノード(構内交換機)には、目的のノードに到達する
ための経路別に経由ノード数情報を保持させると共に、
呼転送制御時にはこれを用いて被転送側のノードより転
送先に至る各経路を求め、呼の転送を被転送側より転送
元ノードを経由して呼転送先のノードに至る経路を辿っ
て行うジョイン“join”による転送を行う場合での通過
するノード数を求めて中継可能ノード数と定め、これよ
り小さい経由ノード数となる経路を辿って呼転送のメッ
セージを伝送させつつ経由ノード毎に経由ノード数の値
を減算し、その値以下の経由ノード数となる経路を探し
て呼転送のメッセージを伝送することにより、呼転送先
のノードに辿りついたメッセージのうち、経路別の実経
由ノード数が最小となる経路を辿ったものを求め、その
求めた経由ノード数最小の経路を転送経路として用いて
呼転送を実施させるべく制御することを特徴とする。
【0090】この構成においては、各ノードには目的の
ノードに到達するための経路別に経由ノード数情報を保
持させると共に、ジョイン“join”による転送を行う場
合での通過するノード数としての中継可能ノード数を、
前記経由ノード数情報を参照して求め、呼転送を行うた
めのメッセージに付加して呼の被転送側となるノードに
伝送する。また、呼の被転送側となるノードでは受信し
た前記メッセージより呼転送先と、中継可能ノード数を
知ると共に、これ以外の目的呼転送先ノードに至る経路
を自己の持つ経路別経由ノード数情報より求めて経由ノ
ード数を各経路別に求め、これらのうち、ジョイン“jo
in”による経由ノード数以下の経由ノード数を持つ経路
を選択してその経路のノード接続先ノードにその経路で
の経由ノード数の1減算した数を経由ノード数情報とし
て呼転送のためのメッセージに付加して伝送し、中継交
換を行う各ノードでは、受信したメッセージを元に目的
のノードに至る経路選択してその経路のノード接続先ノ
ードにその経路での経由ノード数の1減算した数を経由
ノード数情報として呼転送のためのメッセージに付加し
て伝送し、中継交換を行う各ノードでは、選択しようと
する経路が空いていない場合またはない場合には、呼転
送元のノードにジョイン“join”による転送を行うべく
応答メッセージを返し、目的呼転送先ノードに呼転送の
ためのメッセージが到達した場合には、到達したメッセ
ージのうち、経由ノード数が最小の経由ノード数情報を
持つメッセージ経由した経路を用いて呼転送元のノード
に応答メッセージを返して当該呼転送元ノードより被転
送ノードに、前記応答メッセージにて返された転送経路
を用いての呼転送を実施させる。
【0091】このように、各ノードには自己から見た目
的ノード別の到達経路の経由ノード数の情報を持つ経路
経由数情報テーブルを設け、呼転送を指示する端末を収
容したノードではジョイン“join”による転送を行った
場合の中継ノード数を計算して保留対象となる端末を収
容したノードにこの情報を送り、これを受信したノード
では中継ノード数を1減算して(デクリメントして)更
新した中継ノード数以下となる経路を探索し、該当があ
れば、更新した中継ノード数の情報をその該当経路の接
続ノードに送り、同様の処理を実施させて経路探索する
処理を行うと云った具合に、経路探索処理をノード毎に
行い、最終的に転送先ノードに到達できれば、リルーテ
ィング“rerouting”による転送のメリットがあると判
断し、リルーティング“rerouting”による転送を行う
が、経路選択途中で条件に適合するルートが無くなった
場合には、リルーティング“rerouting”によるメリッ
トはないと判断し、ジョイン“join” による転送を行
うようにするものである。
【0092】[4] 第4には、第4の目的を達成する
ため本発明は、本発明の交換機ネットワークシステムに
使用する交換機には、呼の発生に応じて交換機間の内線
端末同士を前記専用線を介して選択的に接続する手段、
及び前記交換機ネットワーク内で呼の接続を行う際、中
継した交換機の数(経由ノード数)をカウントするトラ
ンジットカウンタ手段、及び前記交換機間での呼の転送
を、第1方式および第2方式の2種の転送経路選択方式
により選択した選択経路候補中から最良の転送経路を選
択して呼転送に供するようにする最良経路選択決定手段
を備えると共に、上記第1方式は、被転送、転送元、転
送先の各内線端末がそれぞれ異なる交換機に収容されて
いる場合の呼の転送を、既に接続が成されている“被転
送内線端末と転送元内線端末間の通信路”と“転送元内
線端末と転送先内線端末間の通信路”を用いて行う方式
(すなわち、転送元内線端末収容交換機を介して呼の転
送を行う転送元経由型転送路決定方式)であり、第2方
式は、転送元内線端末収容交換機から被転送内線端末収
容交換機への指示に基づき、被転送内線端末から転送先
内線端末へ、転送元内線端末収容交換機を介さない新た
な呼を発生させることにより、呼の転送を行う方式(テ
ーブル参照新規最短経路決定方式)であり、前記構成最
良経路選択決定手段は異なる交換機に収容される内線端
末間で呼の転送を行う際、転送先内線端末収容交換機に
て前記第1方式1、第2方式での転送経路選択それぞれ
を実行する場合での各方式別に発信して得られる各トラ
ンジットカウンタ値の比較により、何れか短い方の経路
を被転送内線端末と転送元内線端末間の通信路とすべく
選択するものであることを特徴とする。
【0093】このような構成の第4の発明は、前記交換
機間での呼の転送、すなわち、被転送、転送元、転送先
の各内線端末がそれぞれ異なる交換機に収容されている
場合の呼の転送を、被転送内線端末と転送先内線端末間
の呼の接続は、既に接続が成されている“被転送内線端
末と転送元内線端末間の通信路“と”転送元内線端末と
転送先内線端末間の通信路“を接続することにより行
う、すなわち転送元内線端末収容交換機を介して呼の転
送を行う第1方式、転送元内線端末収容交換機から被転
送内線端末収容交換機への指示に基づき、被転送内線端
末から転送先内線端末へ、転送元内線端末収容交換機を
介さない新たな呼を発生させることにより、呼の転送を
行う第2方式の2種類の転送方路選択方式により実行で
きるが、異なる交換機に収容される内線端末間で呼の転
送を行う際、転送先内線端末収容交換機にて前記第1方
式および第2方式での発信を行い、その結果得られる各
発信呼別のトランジットカウンタ値を用いてその値の比
較を行い、何れか短い方の経路を呼転送による通話送接
続に使用する。
【0094】この第4の発明は、交換機ネットワークシ
ステムにおいて、従来の構内交換機における交換機間の
呼の転送サービスでは、“被転送内線端末から転送先内
線端末へ最短の通信路による呼の転送が行えないことが
あり、交換機のネットワーキング機能において重要な役
割を果たし、且つ限られたリソースである交換機間の通
信路の効率よい利用ができないという問題があったのを
解消する。
【0095】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について図
面を参照して説明する。
【0096】まずはじめに、ネットワーキング機能を備
えた本発明の構内交換機の構成を説明しておく。
【0097】図1は本発明の交換機ネットワークシステ
ムで用いるネットワーキング機能を有する構内交換機の
構成例を示すブロック図である。図1において、1は構
内交換機(電子交換機)であり、2,(2−1,〜2−
n)はそれぞれ内線端末(内線電話機)である。これら
複数の内線端末2,(2−1,〜2−n)はそれぞれ構
内交換機1のライン回路(LC)13,(13−1,〜
13−m)を介して構内交換機1の通話路スイッチ(S
W)11に接続されている。
【0098】通話路スイッチ(SW)11は、内線相互
間あるいは内線から外線(局線)4,(4−1,〜4−
n)や専用線5,(5−1,〜5−k)へ、外線(局
線)4や専用線5から内線への交換接続を行うものであ
り、トランク回路12,(12−1,〜12−n)を介し
て局線4へ、また、ライン回路13を介して内線に、ま
た、ディジタル専用線回路16,(16−1,〜16−
k)を介して他の構内交換機へ接続されている。
【0099】ライン回路13,(13−1,〜13−
m)は各内線毎に設けた接続インタフェースであり、通
話路スイッチ11と各内線電話機(内線端末)2との接
続インタフェースとなる。トランク回路12,(12−
1,〜12−n)は通話路スイッチ11とそれぞれ対応
する外線(局線)4とのインタフェースをとり、また、
着信検出、回路捕捉などを行う回路である。
【0100】また、ディジタル専用線回路16,(16
−1,〜16−k)は交換機間をつなぐ専用線との接続
インタフェースであり、通話路スイッチ11と専用線
5,(5−1,〜5−k)との接続インタフェースとな
る。
【0101】トランク回路12やライン回路13そして
ディジタル専用線回路16は中央制御装置(CC)14
により監視され、発呼、着呼、終話、ビジー、復旧など
の状態情報を当該中央制御装置14で検知できるように
なっている。
【0102】音声合成変換装置(アナウンス音源)17
は、例えば、キャラクタデータを与えられることによっ
てそのキャラクタデータ対応の音声信号を発生すること
により、ガイダンスや案内メッセージを音声信号で出力
する装置であり、中央制御装置14によって制御されて
音声信号を発生するものである。また、トーンシグナル
発生回路19は、ビジートーンや保留音など、交換機と
して必要な各種トーン信号を発生する回路であって中央
制御装置14により制御されて状態に応じた必要なトー
ン信号を発生すると共に、発生したトーン信号を通話路
スイッチ11に出力するものである。
【0103】トランク回路12、ライン回路13、ディ
ジタル専用線回路16、音声合成変換装置(アナウンス
音源)17やトーンシグナル発生回路19は、制御デー
タバスライン18を介して中央制御装置14と接続され
ている。
【0104】そして、これらトランク回路12、ライン
回路13、ディジタル専用線回路16、音声合成変換装
置(アナウンス音源)17やトーンシグナル発生回路1
9と制御データバスライン18と中央制御装置14と
は、制御データバスライン18を介してデータや制御信
号が伝達される構成となっている。
【0105】このような交換機を複数台用いて専用線で
繋ぎ、本発明システムはネットワークを構成する。具体
的に実施例を説明する。
【0106】(第1の実施例)第1の実施例では、ネッ
トワーキング機能を有する構内交換機システムにおい
て、構内交換機間を接続する専用線がすべて塞がってい
る場合においても、緊急呼については専用線を使用した
発呼ができるようにした例を説明する。
【0107】図1の如きの構成の構内交換機をネットワ
ーキング機能により複数台、専用線5を介して接続する
場合、図2の如きになる。
【0108】この例は最もシンプルな例であって、2台
の構内交換機1−1,1−2が専用線5−1,〜5−k
を介して接続され、交換機ネットワークを構成してい
る。これら2台の構内交換機1−1,1−2のうち、第
1の構内交換機1−1には内線端末2−11,〜2−1
nが収容され、第2の構内交換機1−2には内線端末2
−21,〜2−2nならびに交換台に設置される受付台
装置としての中継台(アテンダント)3及び公衆網10
からの外線(局線)4−1,〜4−nを収容している。
【0109】本発明のシステムにおいては、各構内交換
機1−1,1−2の中央制御装置14には、構内交換機
1−1,1−2間を接続する専用線5−1,〜5−kが
全て塞がっている場合においても、緊急呼については専
用線5を使用した発呼ができるようにするために、本実
施例においては、例えば、自交換機1−1に接続してあ
る内線端末2−1nより他交換機1−2に接続している端
末装置2−2nに対しての緊急呼が発生した時において、
構内交換機間を接続する全ての専用線5−1,〜5−k
が使用中の場合、既に専用線5−1,〜5−kを使用し
て通話中のうちから非緊急呼を1つ選択し、その発着両
側の内線端末/局線を各々の自構内交換機の保留音源
(トーンシグナル発生回路19)やアナウンス音源(音
声合成変換装置17)等に接続し、専用線5に空きを作
る構成としてある。そして、このことにより、緊急呼を
発信可能とする構成としてある。
【0110】ここで、端末装置2−2nは警備室の端末で
あったり、防災室の端末であったり、あるいは緊急呼先
が中継台3であったりするが、これらは予め緊急呼用の
特番を付してダイヤルするか、あるいは緊急通報用に設
定した内線番号を付与して、この内線番号に対する発呼
であったような場合に、緊急呼と認識する。そして、緊
急呼発信があった場合に、専用線に空きがないときには
専用線利用による通話中のものの中から、非緊急通話の
ものを探してそれを通話保留にし、専用線の空きを確保
し、この確保した専用線を利用して発呼するようにした
緊急呼割り込み接続制御が実行されるように、本ネット
ワークシステムを構成する各構内交換機1−1,1−2
の各メモリ15にそのための必要情報と制御プログラム
を格納しておき、中央制御装置14にこのプログラムを
実行させることで実現する。
【0111】このような構成において、例えば、第1の
構内交換機1−1に収容されているある内線端末2−1
2から第2の構内交換機1−2に収容されているある内
線端末2−21への通話は、内線端末2−12の受話器
を上げて発呼することにより、構内交換機1−1におい
てそのライン回路13−2,制御データバスライン18
を介して中央制御装置14に伝えられる。そして、内線
端末2−12のダイヤルボタン操作により内線端末2−
21に付与されている内線番号を入力する。構内交換機
1−1の中央制御装置14は、この内線番号よりネット
ワーク内の構内交換機1−2に収容されている内線端末
2−21へのダイヤル発信であることを知り、構内交換
機1−1の持つ複数のディジタル専用線回路16から回
線が空きの状態になっている専用線が接続されているデ
ィジタル専用線回路16−m-nを探す。
【0112】そして、空き回線が複数あれば、そのうち
の最適なものを一つ選択してその空き回線の接続されて
いるディジタル専用線回路16を介して当該回線を捕捉
し、ダイヤル情報を送信する。これを受けた当該回線の
接続先の構内交換機1−2では、このダイヤル情報より
ネットワーク内の構内交換機1−2に収容されている内
線端末2−21へのダイヤル発信であることを知り、自
構内交換機1−2では自己に収容されている内線端末2
−21へのダイヤル発信であることを知り、自構内交換
機1−2の持つライン回路13−1,〜13−mのう
ち、内線端末2−21を収容しているライン回路13−
21の状態を検出して空きならば、このライン回路13
−21に呼び出し信号を送って着信を知らせる。
【0113】内線端末2−21のユーザが受話器を取っ
て着信に応答すると、通話路が確保され、回線捕捉され
た経路を辿って発呼側の内線端末2−12と通話が可能
になる。
【0114】このようにして、構内交換機ネットワーク
システムにおいては、ネットワークを構成する構内交換
機間を専用線でつなぎ、ネットワークシステム内の他構
内交換機に収容されている通信端末相互間でダイヤル接
続による通信を可能にするが、専用線が全て塞がってい
るときは、回線が空くまでは他交換機へのダイヤル接続
ができない。
【0115】しかし、このよう状況下においても、本発
明では緊急呼が発生した場合には、緊急度の低い通話を
保留にして回線を空ける機能を有している。
【0116】すなわち、構内交換機間を接続する専用線
がすべて塞がっている場合においても、緊急呼について
は専用線を使用した発呼ができるようにするために、本
実施例においては、緊急呼が発生した場合において、構
内交換機間を接続する全ての専用線が使用中の場合、既
に専用線を使用して通話中のうちから非緊急呼を1つ選
択し、その発着両側の内線端末/局線を各々の自構内交
換機の保留音源やアナウンス音源等に接続して保留状態
にするよう緊急呼割り込み接続制御することにより、専
用線に空きを作るようにし、これによって、専用線を用
いた緊急呼を発信可能とする。
【0117】そして、緊急呼の終話時には割り込み制御
により使用していた該専用線を、割り込み制御により保
留していた内線端末/局線と再接続することにより、非
緊急呼を復旧させる。このような緊急呼割り込み接続制
御機能は本ネットワークシステムを構成する各構内交換
機1−1,1−2の各メモリ15にそのための必要情報
と制御プログラムを格納しておき、中央制御装置14に
このプログラムを実行させることにより実現する。ま
た、専用線を利用した通話を行っている端末がどれとど
れであるか、また、通話の種別は緊急呼であるのか、非
緊急呼であるのかを管理するために、メモリ15内には
専用線通話種別管理テーブルを設けて中央制御装置14
にこれらの管理をさせ、また、専用線通話種別管理テー
ブルを参照して、現在、5−1,〜5−mまでの専用線
を使用中の各呼の種別を調べ、非緊急呼を見つけると云
った機能を持たせてある。
【0118】専用線通話種別管理テーブルの例を図3に
示す。図に示すように、テーブルは、“ID”、“使用
中フラグ”、“呼種別”、“発信内線”、“着信内線”
などからなる。これらのうち、“ID”は専用線を特定
するための専用線毎に付与した固有識別符号であり、
“使用中フラグ”は専用線別にその専用線が現在使用中
であるのか否かを示すフラグ情報(例えば、使用中=
“1”,空き=“0”)が格納される。“呼種別”は通
常の呼(NOMAL)であるのか緊急呼(EMER)であるのか
などを示す種別情報が格納され、“発呼内線”はその専
用線がどの発信元内線の通話に使用されているのかを示
すために発信元となっている内線の内線番号情報が格納
される。また“着信内線”はその専用線を使用した通話
の相手先となっている内線の内線番号情報が格納され
る。
【0119】いま、第1の構内交換機1−1と第2の構
内交換機1−2との間に設けられた専用線は5−1,〜
5−kまでのk回線分である。従って、各内線端末間、
各内線端末/局線間での発着信により両構内交換機1−
1,1−2間で専用線を利用した通話がk個成立する
と、専用線は全て使用中となる。
【0120】この状態から、緊急呼が発生し、回線を空
けて緊急呼を接続し、緊急呼の通話が終了して元の状態
に戻すまでの一連の制御と状態変化を図4を参照して説
明する。
【0121】[図4“状態(1)”]今、5−1,〜5
−kまでの専用線が全て使用中の状態にあり、このと
き、第1の構内交換機1−1の内線端末2−11が第2
の構内交換機1−2の中継台3に対して緊急呼を発信し
ようとしているとする。
【0122】[図4“状態(2)”]第1の構内交換機
1−1の中央制御装置14は、内線端末2−11からの
発信要求を受けると当該内線端末2−11からのダイヤ
ル操作に基づくダイヤル情報の分析を行い、それが緊急
呼であることを認識する。そして、メモリ15内の専用
線通話種別管理テーブルを参照し、現在、5−1,〜5
−kまでの専用線を使用中の各呼の種別を調べ、非緊急
呼を見つけ出す。
【0123】ここでは、構内交換機1−1に収容される
内線端末2−12と構内交換機1−2に収容される内線
端末2−21が非緊急呼(NORMAL)にて通話中であるも
のとする。
【0124】構内交換機1−1の中央制御装置14は、
内線端末2−12を専用線から切り離し、保留状態に
し、かつ、トーンシグナル発生回路19および音声合成
変換装置17と接続するよう通話路スイッチ11を制御
すると共に、音声合成変換装置17から例えば、“大変
に申し訳けございませんが、ただ今、緊急通話の割り込
みが発生しましたので、このまま待ち下さい。”といっ
たアナウンス音声を送って、内線端末2−12の通話者
に状況を知らせると共に、トーンシグナル発生回路19
から保留音を発生させて当該内線端末2−12が保留と
なったことを知らせる。また、同時に、構内交換機1−
1の中央制御装置14は、構内交換機1−2に対し、内
線端末2−21を専用線から切り離し、保留状態にする
ように当該専用線を介して指示する。
【0125】これを受けて構内交換機1−2ではその中
央制御装置14が緊急呼割り込み接続制御機能を実施
し、指示を受けた内線端末2−21を専用線から切り離
し、保留状態にすると共に、トーンシグナル発生回路1
9および音声合成変換装置17と接続するよう通話路ス
イッチ11を制御し、そして、音声合成変換装置17か
ら例えば、“大変に申し訳けございませんが、ただ今、
緊急通話の割り込みが発生しましたので、このまま待ち
下さい。”といったアナウンス音声を送って、内線端末
2−21の通話者に状況を知らせると共に、トーンシグ
ナル発生回路19から保留音を発生させて当該内線端末
2−21が保留となったことを知らせる。
【0126】上記処理により、1つの専用線が空きとな
った。この空きとなった専用線が5−2の専用線であっ
たとする。第1の構内交換機1−1の中央制御装置14
は、緊急呼を発信した内線端末2−12とこの空きとな
った専用線5−2を接続すべく通話路スイッチ11を制
御すると共に、第2の構内交換機1−2にこの専用線5
−2を介して中継台3に接続する要求を出す。
【0127】これにより、第2の構内交換機1−2の中
央制御装置14は、該専用線5−2を介して中継台3と
接続するように通話路スイッチ11を制御することによ
り、第1の構内交換機1−1の内線端末2−12から第
2の構内交換機1−2の中継台3に対しての緊急呼を確
立する。
【0128】[図4“状態(3)”]内線端末2−12
あるいは中継台3からの終話操作により、緊急呼(EME
R)が終了すると、第1の構内交換機1−1の中央制御
装置11は内線端末2−12を専用線5−2から切り離
し、また、保留中であった内線端末2−11に対して保
留状態を解くと共に、トーンシグナル発生回路19や音
声合成変換装置17との接続を切るようスイッチ回路1
4を制御すると同時に、構内交換機2の中央制御装置2
1に対し、内線端末321を専用線5−2に再接続する
よう指示をする。
【0129】これにより、第2の構内交換機1−2では
当該交換機1−2の中央制御装置14が中継台3を専用
線5−2から切り離し、また、保留中であった内線端末
2−21に対して保留状態を解くと共に、トーンシグナ
ル発生回路19や音声合成変換装置17との接続を切る
ようスイッチ回路14を制御する。
【0130】これにより、内線端末2−12と内線端末
2−21の間の非緊急呼(NORMAL)が復旧し、両者間で
の通話が再び可能になる。
【0131】以上の例は、複数台の構内交換機を専用線
により接続してネットワークシステム化した交換機シス
テムにおいて、専用線が全て塞がっている状態のときに
緊急呼が発生した場合に、専用線を使用した通話のう
ち、緊急でない通話を保留にして、空き回線を確保し、
この空き回線として確保した専用線を用いて緊急呼の接
続を実施して通話を可能にし、緊急呼の通話が終話とな
った段階で、この緊急呼に確保した専用線を解放して先
の保留とした通話をこの専用線につなぎ、保留解除して
通話を復帰させるようにようにしものであり、専用線が
全て塞がっている状態においても、緊急呼が発生した場
合には、その緊急呼の通話を可能にした構内交換機ネッ
トワークシステムを提供できる。
【0132】以上は、ネットワーキング機能を有する構
内交換機ネットワークシステムにおいて、構内交換機間
を接続する専用線がすべて塞がっている場合において
も、緊急呼については専用線を使用した発呼ができるよ
うにした構内交換機ネットワークシステムを提供するも
のであった。
【0133】次に、転送操作実施時において、転送処理
最終段階での転送失敗発生による無駄な信号のネットワ
ーク内トラフィックを増大を防止すると共に、転送の途
中で転送先内線端末がオフフックすることによる転送失
敗を防止できるようにした信頼性の高い構内交換機ネッ
トワークシステムを実現する例を第2の実施例として説
明する。
【0134】(第2の実施例)課題2を解決する実施例
を次に説明する。
【0135】本発明は、転送操作実施時において、転送
処理最終段階での転送失敗発生による無駄な信号のネッ
トワーク内トラフィックを増大を防止すると共に、転送
の途中で転送先内線端末がオフフックすることによる転
送失敗を防止できるようにした構内交換機ネットワーク
システムの実現をするために、次のように構成する。
【0136】基本的には、本発明では、転送元の内線電
話機を収容した交換機Aから転送先の内線電話機を収容
した交換機Bに転送通知(ファシリティ(facility)メ
ッセージ)が 送られ、これを受けて転送先端末が空き
であることを確認した当該転送先の内線電話機を収容し
た交換機Bは、転送受け入れ表示を送出したならば、該
当する電話機から発信操作が出来ない、または転送以外
の着呼は受け入れないようにモード設定する構成とす
る。このことにより、転送のためにその後に交換機12
から着呼が有ったとき、確実に転送先端末に着信できる
ようにする。
【0137】また、この時に交換機Bからは該当する電
話機の所有者に対して、上記の様な発信操作不可で転送
以外の着信を受け付けないという特殊な状態になったこ
とを知らせるべく制御する構成とすることにより、電話
機故障では無いことを使用者に知らせ、使用者に無用な
不安を与えないようにすべく制御する構成としてある。
【0138】図5は、本発明の一実施例における電話機
100であり、構内交換機1−3の収容電話機2−31
にも、このような構成の電話機100を用いているもの
とする。この電話機100は、本体101、ハンドセッ
ト102からなり、本体101にはディスプレイ10
3、ダイヤルキー104、フレキシブルキー105、機
能キー106等を備えている。
【0139】そして、このような電話機100を内線電
話機2−31として使用している使用者に、発信及び転
送以外の着信不可状態になっている事を知らせている。
【0140】電話機2−31上のフレキシブルキー10
5の一つに“転送リザーブキー”なる機能キーを設け、
電話機2−31が発信及び転送以外の着信不可状態にな
った時は、該当LEDに特殊な表示を行い、所有者にそ
の状態であることを知らせる。
【0141】電話機2−31が発信及び転送以外の着信
不可状態でない時は、該当LEDは消灯とし、任意の発
信・着信が可能である。
【0142】実施例を説明する。
【0143】今、電話機2−11と電話機2−21とが
交換機1−1,1−2を介して通話路で結ばれて通話状
態にあるとする。
【0144】この状態で、電話機2−21が現在通話中
の相手である電話機2−11との通話を電話機2−31
に転送し、最終的に電話機2−11と電話機2−31間
での通話に切り替えるようにする場合を考える。
【0145】図6は、本発明の一実施例における交換機
1−3内の処理の状態遷移フローである。他の交換機
(この例の場合は交換機1−2)から内線電話機2−3
1の内線番号情報付加したファシリティ(facility)メ
ッセージを受けると(S51 ,S52)、本交換機1
−3は内線番号情報の持つ内線電話機への通話転送要求
と認識し、当該内線番号に該当する内線電話機2−31
が空きかどうか確認し (S53)する。そして、その
確認の結果、空きでないときは転送受け入れ不可を交換
機1−2に返す(S54)。
【0146】一方、S53での確認の結果、内線電話機
2−31が空きの時は、当該交換機1−3は転送受け入
れ可(S57)の信号を交換機1−2に返すが、それに
先駆けて当該交換機1−3は内線電話機2−31を呼転
送リザーブモードに設定し、発信不可及び転送以外の着
信不可の状態にする(S55)。
【0147】この時、該当する内線電話機2−31上の
“転送リザーブキー”に、この呼転送リザーブモードに
入っていることが一目でわかるような、特殊なLED表
示制御をさせるようにすることにより、内線電話機2−
31の利用者に、当該内線電話機2−31がいま発信不
可及び転送以外の着信不可状態になっていることを知ら
せる(S56)。
【0148】内線電話機2−31に対して呼転送リザー
ブモードに設定したならば、次に交換機1−3は、交換
機1−2に転送受け入れ可を返す(S57)。
【0149】そして、交換機1−1から転送受け入れ可
能に基づく着信が交換機1−3に発生したとき電話機2
−31が呼び出し状態になる(S58)。転送による着
信の場合は、交換機は特別なIDを呼転送制御のための
メッセージに付与して転送先の交換機にこのメッセージ
を送信するので、これを受け取った交換機においては、
転送による着信であることを認識できる。
【0150】このような動作になっていることから、そ
の効果として、交換機1−2からの転送による着信を確
実に効率良く、転送先の電話機2−31に到達させて通
話できる状態にすることが出来る。
【0151】このように、第2の実施例では、交換機間
に亙る内線の通話転送にあたり、転送制御が開始される
ことにより、転送先の内線電話機の空きが確認されたな
らば、交換機はその転送先の内線電話機を転送による着
信呼にしか応答できない呼転送リザーブモードに設定
し、転送による着信呼を待つ構成とした。そのため、転
送の失敗がなくなるシステムとなる。
【0152】このように、第2の実施例によれば、ある
交換機の内線電話機から別の交換機の内線電話機への転
送の際に、転送先の電話機の発信や転送以外の着信を排
除するモードである転送待ちのモードに設定し、かつ、
転送先電話機の所有者に対して転送待ち状態であること
を視覚的認識させるように状態表示する構成とすること
から、転送が確実に効率良く行われ、データのトラフィ
ックが上がらないという利点がある。
【0153】次に、不要なリルーティング“reroutin
g”処理が発生しないようにすることにより、経路選択
処理数を削減し、かつ 、ノード間の通話チャネルを有
効に使用できるようにする技術を第3の実施例として説
明する。
【0154】(第3の実施例)この第3の実施例は、呼
の転送に際して、不要なリルーティング“rerouting”
処理が発生しないようにして、経路選択処理数を削減
し、かつ、ノード間の通話チャネルを有効に使用するこ
とができるようにした交換機ネットワークシステムを提
供する。
【0155】本実施例においては、各ノードにおいてそ
のノードから辿ることのできる各ルートごとに、目的ノ
ードヘ到達するためのルート別最低中継ノード数の情報
を持ち、転送時には、仮にジョイン“join”による転送
を行ったとした時に通過するノード数(中継可能ノード
数)を、転送を行うためのメッセージに乗せる。
【0156】そして、中継交換を行う各ノードでは、経
路選択時に、ルートごとの最低経由ノード数と中継可能
ノード数を比較し、中継可能ノード数が最低経由ノード
数より小さくなるルートを選択する。
【0157】選択しようとするこれらのルートが空いて
いない場合には、その時点でリルーティング“reroutin
g”による転送は失敗したとみなし、ジョイン“join”
による転送を行うようにする。また、中継可能ノード数
より小さくなるルートがはじめから存在しないときはリ
ルーティング“rerouting”処理は行わず、ジョイン“j
oin”による転送をを選択する。
【0158】以上のような情報と経路選択処理機能によ
り、不要なリルーティング“rerouting”処理が発生し
ないようになる結果、経路選択処理数を削減し、かつ
、ノード間の通話チャネルを有効に利用できるように
する。
【0159】すなわち、この第3の実施例は、従来技術
3および課題3で説明した呼転送技術の改善策としての
実施例であり、リルーティング(rerouting)の方がジ
ョイン“join”による転送を行った 時に比べて途中経
路に無駄が無い場合に、リルーティング“rerouting”
による 転送を実施し、それ以外はジョイン“join”に
よる転送を行うようにするものである。
【0160】本発明においては、各ノード(この場合、
各交換機に相当)が持つルート毎に、そのルートを選択
した場合、目的ノードヘ到達するまでに、最低いくつの
ノードを経由しなければならないかの情報(経路別経由
ノード数情報テーブル)を予め持たせるように構成す
る。
【0161】また、この情報を利用して、転送時には、
仮にジョイン“join”による転送を行った仮定した時に
通過することとなるノード数(中継可能ノード数)を取
得して、転送を行うためのメッセージに乗せて送るよう
にする。
【0162】また、中継交換を行う各ノードでは、経路
選択時に、ルート毎の最低経由ノード数と中継可能ノー
ド数を比較し、中継可能ノード数が最低経由ノード数よ
り大きくなるルートである場合にのみ、選択を行うよう
にする。
【0163】選択しようとするこれらのルートが空いて
いない場合には、その時点でリルーティング“reroutin
g”による転送は失敗したとみなし、ジョイン“join”
による転送を行うようにする。
【0164】以上のような情報と経路選択処理機能によ
り、不要なリルーティング“rerouting”処理が発生し
ないようにすることにより、経路選択処理数を削減し、
かつ、ノード間の通話チャネルを有効に使用できるよう
にする。
【0165】具体的に本実施例を説明する。本実施例に
おいては、各ノードには各ルート毎に、目的ノードヘ到
達するための最低中継ノード数の情報を持たせる。ま
た、各ノードには呼の転送時に、中継可能ノード数を設
定するようにし、経路選択を行う各ノードで、当該中継
可能ノード数を超えない経路を選択するように処理する
機能を持たせる。
【0166】そして、上記条件を満たす経路だけで目的
ノードに到達できた場合には、リルーティング“rerout
ing”による転送を行うように制御するが、上記条件を
満たす経路が途中で無くなった場合には、ジョイン“jo
in”による転送を行うように制御する機能を持たせた構
成とする。
【0167】今、一例として図10に示すようにノード
A、ノードB、ノードC、ノードD、ノードE、ノード
Fからなる交換機ネットワークシステムがあり、ノード
A‐C間、ノードA‐D間、ノードB‐F間、ノードB
‐C間、ノードB‐E間、ノードB‐D間、ノードE‐
C間、ノードE‐F間、ノードF‐C間が専用線などの
通信路で接続されているものとし、ノードAには電話端
末TEL Aが、ノードCには電話端末TEL Cが、ノードB
には電話端末TEL Bがそれぞれ収容されているものとす
る。
【0168】なお、ノードBから見てのノードB‐F間
の通信路を“経路B1”、ノードB-C間の通信路を
“経路B2”、ノードB‐E間の通信路を“経路B
3”、ノードB-D間の通信路を2経路B4”、ノード
Eから見てのノードE‐C間の通信路を“経路E1”、
ノードE‐F間の通信路を“経路E2”、ノードF‐B
間の通信路を“経路E32と呼ぶこととする。また、ノ
ード間の通話チャネル数は、ノードF‐C間のみ5[c
h](チャネル)、他は全て23[ch]であるものと
する。
【0169】このような本システムにおいて、ノードA
に収容されている端末TEL Aが、ノードDを経由してノ
ードBに収容されている端末TEL Bと通話中に、ノード
Bとの呼を保留して、ノードCの端末TEL Cに発信し、
当該ノードCを呼び出すことを想定してみる。すなわ
ち、端末TEL Bが被転送端末、端末TEL Aが転送元端
末、端末TEL Cが転送先端末、そして、ノードAが転送
元端末収容ノード(転送元端末収容交換機)、ノードB
が被転送端末収容ノード(被転送端末収容交換機)、ノ
ードCが転送先端末収容ノード(転送先端末収容交換
機)となるケースである。
【0170】この場合、転送元端末TEL Aでは、保留操
作することによって現在接続中であるノードBとの呼を
保留し、さらにこの状態からダイヤル操作によりノード
Cの転送先端末TEL Cに発信することになる。
【0171】すなわち、保留操作による転送元端末TEL
Aからの保留指示情報は転送元端末収容ノードAから現
在接続中であるノードBに送られ、ノードBではこれに
より端末TEL Aと接続中の端末TEL Bの呼を保留にし、
その旨をノードAに知らせる。これにより、ノードAで
は端末TEL Aに保留状態になったことを知らせ、さらに
この状態からの端末TEL Aにてのダイヤル操作によるノ
ードCの端末TEL Cに対する発信をすることにより、ノ
ードAでは端末TEL Cに対する発信のためのダイヤル情
報としてこのダイヤル操作による情報を認識する。
【0172】この状態、またはノードC応答後に、通話
路を確保するために、転送元端末収容ノードAではリル
ーティング“rerouting”転送指示を行うことになる。
そのために、ノード Aでは転送後の呼を確立するため
のメッセージ(以下、転送指示メッセージと呼ぶ)が、
ノードAからノードBを経由してノードCに送信され
る。この時に、各ノードでは中央制御装置が以下のよう
な処理を行う。
【0173】<ノードAでの処理>転送元端末収容ノー
ドAは、自己の持つ経路別経由ノード数情報テーブルを
参照して、自ノード内でジョイン“join”による転送制
御を行ったと仮定した場合における転送後の呼が通過す
るノードの数を取得し、これを自己から被転送端末収容
交換機ノードBに送信する転送指示メッセージに、中継
可能ノード数として付加してノードBに送信する。例え
ば、図10の例では、ジョイン“join”による転送制御
を行った場合、ノードB→ノードD→ノードA→ノード
Cという経路になるため、“2”を転送指示メッセージ
に付加してノードBに送信することとなる。
【0174】リルーティング“rerouting”による転送
時に、中継ノード数がこの数を超えると、リルーティン
グ“rerouting”転送のメリットが失われるため、中継
可能ノード数を超えないルートを選択する必要がある。
【0175】<ノードBでの処理>被転送端末収容交換
機ノードBでは、転送元端末収容ノードAからの転送指
示メッセージに含まれている中継可能ノード数と、自ノ
ードが持っている経路別の中継ノード数(図11の如き
経路別経由ノード数情報テーブル)とを比較し、前記中
継可能ノード数未満の経由ノード数を示すルートの中か
ら、中継ノード数の少ない順に経路を選択する(経路候
補選択)。そして、中継可能ノード数を1減算してか
ら、選択した経路経由で、対向ノードに転送指示メッセ
ージを送信する。
【0176】このような経路候補が選択できなかった場
合には、被転送端末収容ノードBではリルーティング
“rerouting”転送のメリットはないとみなし、利用経
路情報なしの情報を付加した応答メッセージを作成して
転送元端末収容ノードAに返送し、これを受けた転送元
端末収容ノードAでは、ジョイン“join”による転送を
行うことになる。
【0177】なお、経路候補選択時に、中継ノード数が
同じ数となるルートが複数あった場合には、ボトルネッ
クとなる部分のチャネル数(通信チャネル数)から、現
在使用中のチャネル数を引いた、空きチャネル数の比率
に基づいて順位付けし、その順番に従って経路候補を選
択するようにする。図10の例では、“経路B2”が最
優先で選ばれ、次に“経路B1”と“経路B3”が選ば
れる。
【0178】この経路の選択では、5[ch]の通信チ
ャネルを持つ“経路B1”および23[ch]の通信チ
ャネルを持つ“経路B2”ともそれぞれ通信チャネルが
全く使用されていない状態であった場合、“経路B1”
が選ばれる確率は、“5/28”、“経路B2”が選ば
れる確率は“23/28”となる。また、“経路B1”
が未使用、“経路B2”が18チャネル分の使用状態で
あった場合には、“経路B1”が選ばれる確率は“5/
10”、“経路B2”が選ばれる確率も“5/10”と
なる。
【0179】図10の例で、ノードBはノードB→ノー
ドC間の直通経路である“経路B2”が使用できず、ノ
ードEへの経路を選択したとする。この時には、中継可
能ノード数を“1”減算してから、“経路3”経由でノ
ードBはノードEに転送指示メッセージを送信する。
【0180】<ノードEでの処理>このようにして、送
られてきた転送指示メッセージを中継ノードとなるノー
ドEが受け取ると、当該ノードEは、各転送指示メッセ
ージに含まれている中継ノード数と、自ノードが持って
いる経路別の中継ノード数(図12の経路別経由ノード
数情報テーブル)とを比較し、中継ノード数の少ない順
に経路を選択する。
【0181】図10の例の場合、ノードEに送信されて
くるノードBからの転送指示メッセージ中の中継ノード
数の情報は、“1”となっているため、それ未満の中継
ノード数(0)を持つ“経路E1”しか選択することはで
きない。
【0182】従って、“経路E1”が使用可能の状態で
あった場合には、リルーティング“rerouting”転送の
メリットがあるので、“経路E1”を利用経路情報とし
て付加した応答メッセージを作成して転送先端末収容ノ
ードCに返送し、ノードCからはこの“経路E1”に更
に自ノードCからみて最短のルートとなる“経路B3”
があるので、この“経路E1”の情報をも利用経路情報
として付加した応答メッセージを作成して転送元端末収
容ノードAに返送する。
【0183】一方、“経路E1”が使用不可能の状態で
あった場合には、ノードEにおいては、利用経路情報な
しの情報を付加した応答メッセージを作成して転送先端
末収容ノードCに返送し、これを受けたノードCは利用
経路情報なしの情報を付加した応答メッセージを作成し
て転送元端末収容ノードAに返送する。
【0184】転送元端末収容ノードAではこのような応
答メッセージを受けて、利用経路情報が付加されている
場合には、その利用経路情報を用いてのリルーティング
“rerouting”転送を行うようにし、利用経路情報なし
の場合には、リルーティング“rerouting”転送のメリ
ットはないとみなし、自ノードAにて、ジョイン“joi
n”による呼転送を行うように制御する。
【0185】このように、各ノードには自己から見た目
的ノード別の到達経路の経由ノード数の情報を持つ経路
経由数情報テーブルを設け、呼転送を指示する端末を収
容したノードではジョイン“join”による転送を行った
場合の中継ノード数を計算して保留対象となる端末を収
容したノードにこの情報を送り、これを受信したノード
では中継ノード数を1減算して(デクリメントして)更
新した中継ノード数以下となる経路を探索し、該当があ
れば、更新した中継ノード数の情報をその該当経路の接
続ノードに送り、同様の処理を実施させて経路探索する
処理を行うと云った具合に、経路探索処理をノード毎に
行い、最終的に転送先ノードに到達できれば、リルーテ
ィング“rerouting”による転送のメリットがあると判
断し、リルーティング“rerouting”による転送を行う
が、経路選択途中で条件に適合するルートが無くなった
場合には、リルーティング“rerouting”によるメリッ
トはないと判断し、ジョイン“join” による転送を行
うようにするものである。
【0186】このように、リルーティング“reroutin
g”による転送のための経路探索に当たって、ジョイン
“join”による転送を行う場合での中継ノード数を基準
に、それ以下の中継ノード数を辿る経路のみを探し、該
当のものが見つかった場合にのみ、その見つけた経路を
用いてのリルーティング“rerouting”転送を実施する
ようにし、見つからないときはジョイン“join”による
転送を実施する方式としたことにより、無駄なリルーテ
ィング“rerouting”処理が発生しなくなるため、経路
選択処理数を削減することができ、転送処理を効率的な
実施できるようになるとともに、ノード間の通話チャネ
ルを有効に使用することが可能となる。
【0187】従って、本実施例によれば、不要なリルー
ティング“rerouting ”処理が発生しないようにして、
経路選択処理数を削減し、かつ、ノード間の通話チャネ
ルを有効に使用することができるようにした交換機ネッ
トワークシステムを提供できる。
【0188】(第4の実施例)次に第4の実施例を説明
する。この第4の実施例は、交換機ネットワークシステ
ムにおいて、ネットワークを構成している従来のネット
ワーキング機能を持つ構内交換機における交換機間の呼
の転送サービスでは、“被転送内線端末から転送先内線
端末へ最短の通信路による呼の転送が行えないことがあ
り、交換機のネットワーキング機能において重要な役割
を果たし、且つ限られたりソースである交換機間の通信
路の効率よい利用ができないという問題を解消する。
【0189】以下、図面を参照して本発明の第4の実施
例について説明する。本発明においても、構内交換機は
図1で説明したごとき構成のものを使用する。そして、
このような交換機1を複数台、図14に示す如く専用線
5−a,〜5−iを介して相互に接続することにより、
交換機ネットワークシステムを構成する。
【0190】本発明の交換機ネットワークシステムに使
用する交換機には、呼の発生に応じて交換機間の内線端
末同士を前記専用線を介して選択的に接続する機能、及
び前記交換機ネットワーク内で呼の接続を行う際、中継
した交換機の数をカウントすることにより呼が無限ルー
プに陥るのを防ぐトランジットカウンタ機能、及び前記
交換機間での呼の転送を、2種の転送経路選択方式によ
る取得した経路候補中から最良の転送経路を選択して呼
転送に供するようにする最良経路選択決定機能を備えて
いる。
【0191】ここで、最良経路選択決定機能において経
路候補取得に使用する上記2種の転送経路選択方式と
は、被転送、転送元、転送先の各内線端末がそれぞれ異
なる交換機に収容されている場合の呼の転送を、(方式
1)被転送内線端末と転送先内線端末間の呼の接続は、
既に接続が成されている“被転送内線端末と転送元内線
端末間の通信路”と“転送元内線端末と転送先内線端末
間の通信路”を接続することにより行う方式(すなわ
ち、転送元内線端末収容交換機を介して呼の転送を行う
転送元経由型転送路決定方式)。
【0192】(方式2)転送元内線端末収容交換機から
被転送内線端末収容交換機への指示に基づき、被転送内
線端末から転送先内線端末へ、転送元内線端末収容交換
機を介さない新たな呼を発生させることにより、呼の転
送を行う方式(テーブル参照新規最短経路決定方式)。
【0193】の2種類である。
【0194】そして、異なる交換機に収容される内線端
末間で呼の転送を行う際、転送先内線端末収容交換機に
て前記(方式1)、(方式2)での転送経路取得実行す
る場合での各方式別に各トランジットカウンタ値の比較
を行い、何れか短い方の経路を選択するというのが本発
明で採用している最良経路選択決定機能である。
【0195】経路候補から最良のものを選択する手順は
以下の如きである。
【0196】[I] 転送元内線端末から転送操作実行 [I]−1転送先内線端末収容交換機に対し、“被転送内
線端末収容交換機〜転送元内線端末収容交換機”間のト
ランジットカウンタ情報を送付し、転送先内線端末収容
交換機に“被転送内線端末収容交換機〜転送元内線端末
収容交換機〜転送先内線端末収容交換機“間のトランジ
ットカウンタ値を持たせる。
【0197】[I]−2被転送内線端末収容交換機に対
し、前記方式2による呼の転送の実行を指示する。
【0198】[II]被転送内線端末収容交換機から着信
を受けた転送先内線端末収容交換機では、両者間のトラ
ンジットカウンタ値と[I]−1で示した3者間のトラン
ジットカウンタ値を比較し、 [II]−1 前者<後者なら、前記方式2により呼の転
送を行う。(転送完了) [II]−2 前者>後者なら、被転送内線収容交換機に
対し呼の接続の拒否を通知 する。
【0199】[III]([II]−2より)呼の接続の拒否を
受信した被転送内線収容交換機では、転送 元内線端末
収容交換機に対し“転送失敗”を通知する。
【0200】[IV]“転送失敗”を受信した転送元内線端
末収容交換機では、転送方式を前記方式1に切替え、呼
の転送を実行する。
【0201】このような形態で呼の転送を実施する。
【0202】図1に示す如く、本発明システムに使用す
る構内交換機1の該略構成は、通話路スイッチ11、ト
ランク回路12−1,〜12−n、ライン回路13−
1,〜13−m、中央制御装置(CC)14、メモリ
(主記憶部)15を少なくとも備えている。これらのう
ち、通話路スイッチ11は、内線と外線(局線)の間、
及び内線相互間の交換動作を行うものである。
【0203】中央制御装置14は、通話路スイッチ11
を含めた交換機全体の制御を司るものであって、前述の
呼の発生に応じて交換機間の内線端末同士を前記専用線
を介して選択的に接続する機能、及び前記交換機ネット
ワーク内で呼の接続を行う際のトランジットカウンタ機
能、及び前記交換機間での呼の転送を、2種の転送経路
選択方式(上記(方式1)、(方式2))により得た経
路候補中より上述の処理によって最良の転送経路を選択
し、呼転送する機能(最良経路選択決定機能)を備えて
いる。
【0204】主記憶部(メモリ)15は、中央制御装置
14で得る上述の機能を実現するためのプログラムを含
め、各種の制御プログラム及び内線外線データや交換機
で使用する各種サービスに関するデータが格納される。
また、本主記億部(メモリ)15には、他の交換機と通
信を行う際に選択される通信路に関する情報や、通信時
に経由した中継交換機の数を表すトランジットカウンタ
値、及びそのカウンタ値の上限値等も格納される。ライ
ン回路13a〜13nは通話路スイッチ10と内線電話機
とを接続するためのインタフェースであり、このライン
回路13a〜13nを介して内線電話機(内線端末)2−
1,〜2−mが接続される。トランク回路12−1,〜
12−nは通話路スイッチ11と外線(局線)とを接続
するためのインタフ ェースであり、ディジタル専用線
トランク回路16a〜16nは通話路スイッチ11と他の
交換機とをディジタル専用線5を介して接続するための
インタフェースである。
【0205】図14は本発明の構内交換機ネットワーク
システムにおけるネットワーキング機能を説明する概略
図である。
【0206】ここでは図1の構成の7台の交換機12
1,〜127がディジタル専用線5−a,〜5−iを介
して接続され、交換機によるネットワークが構築されて
いるものとする。なお、ディジタル専用線5−a,〜5
−iのうち、ディジタル専用線5−aは交換機121と
交換機123を繋ぐ専用線であって、これを通信路21
61、そして、ディジタル専用線5−bは交換機121
と交換機124を繋ぐ専用線であって、これを通信路2
162、そして、ディジタル専用線5−cは交換機12
2と交換機123を繋ぐ専用線であって、これを通信路
2362、そして、ディジタル専用線5−dは交換機1
24と交換機126を繋ぐ専用線であって、これを通信
路2461、そして、ディジタル専用線5−eは交換機
123と交換機127を繋ぐ専用線であって、これを通
信路2361、そして、ディジタル専用線5−fは交換
機123と交換機125を繋ぐ専用線であって、これを
通信路2562、そして、ディジタル専用線5−gは交
換機122と交換機125を繋ぐ専用線であって、これ
を通信路2261、そして、ディジタル専用線5−hは
交換機125と交換機127を繋ぐ専用線であって、こ
れを通信路2561、そして、ディジタル専用線5−i
は交換機126と交換機127を繋ぐ専用線であって、
これを通信路2661と呼ぶこととする。
【0207】実際の交換機ネットワークシステムでは、
ネットワークを構成する複数台の交換機は各交換機相互
間にくまなく専用線が張り巡らされているわけではな
く、他の交換機を経由しないと辿り着かない経路もあ
る。例えば、図14に示す如きであり、この図のように
例えば、7台の交換機121,〜127があって、これ
ら交換機121,〜127は通信相手によっては第3者
の交換機を経由(中継交換)して目的の交換機と通信を行
わねばならない場合もあるような構成である。これは専
用線がふんだんに確保できるほど経済的に余裕がないこ
とによる。
【0208】そのため、例えば、交換機121は、交換
機123と直接通信を行うことができるが、交換機12
6とは直接の通信路が接続されていないため、他の交換
機を経由してでしか通信が行えず、この場合の最短の経
路は交換機124を経由しての通信経路と云う具合にな
る。
【0209】各交換機は主記憶(メモリ)15内に、目
的地(交換機)と通信する際に使用可能な通信路を表すテ
ーブルを持っており、それに従って通信路を選択する。
同テーブルには複数の通信路の登録が可能であり、第1
候補の通信路が使用不可能の場合には第2候 補の通信
路が選択され、更に第2候補の通信路も使用不可能の場
合には第3候補 の通信路が選択される。
【0210】例として、交換機121が交換機126と
通信を行う場合を説明する。
【0211】交換機121の主記憶(メモリ)15内に
は通信先交換機毎の選択可能通信路を表すテーブルがあ
り、交換機126との通信路は[経路1]通信路:21
62の利用、[経路2]通信路:2161の利用と云っ
た具合に、予めここに設定登録されているので、このテ
ーブルを参照して中央制御装置14は経路決定する。
【0212】[経路1],[経路2]は選択の優先度を
表し、目的地まで短い経路をとる通信路を優先的に選択
するように設定されている。
【0213】つまり、[経路1]の通信路2162を選
択した場合、交換機126へは交換機124のみを経由
し、通信経路としては通信路2162と通信路2461
の2本を使用するが、[経路2]の通信路2161を選
択した場合、交換機126へは交換機123、127の
2台を経由し、通信経路としては通信路2161、23
61、2661の3本を使用するため、[経路1]を選
択した場合に比べ通信路を余分に使用することになる。
【0214】従って、通信経路の選択の優先順位は通信
路2162の方に与えられる。
【0215】<トランジットカウンタ>次にトランジッ
トカウンタについて説明しておく。本発明の交換機ネッ
トワークシステムにおいては、各交換機121,〜12
7にはその中央制御装置14に、トランジットカウンタ
機能を持たせてある。このトランジットカウンタという
のは、呼の転送に当たり、通信経路を選択して転送する
呼の中継回数を管理するためのカウンタであり、呼を、
その選択した経路に送り出す段階で数値を1加算して次
の交換機に渡す機能である。このトランジットカウンタ
の機能によって、呼の転送の中継回数を把握し、この中
継回数が設定値に達した場合に、呼をそれ以上転送する
ことを中止するように呼の転送の制御をすることによ
り、呼の転送に際して、無限ループに陥る最悪事態を未
然に防ぐようにするために用いる。
【0216】トランジットカウンタ利用例を具体的に説
明しておく。例えば、交換機123から交換機127へ
通信を行う場合、前記テーブルに従い、通常は最短経路
である通信路2361が選択されるが、通信路2361
が既に使用中等の理由で使用できない場合、通信路23
62が選択される。
【0217】呼は交換機122へと送信され、次に通信
路2261が選択され、交換機125へ到達する。ここ
で、通信路2561が使用不可であった場合、別の通信
路を選択することとなるが、その際、通信路2562が
選択されたすると、呼は交換機123に戻ってきてしま
うことになる。そして、これを繰り返したとすると呼は
交換機123→交換機122→交換機125の間で無限
ループに陥ってしまう。
【0218】この無限ループを回避するために設けられ
たのがトランジットカウンタ機能である。トランジット
カウンタ機能は交換機ネットワーク内で呼の接続を行う
際、中継した交換機の数を積算カウントする。
【0219】カウント値は中継を行う交換機で“1”ず
つ加算して次段に渡すかたちで管理される。例えば、前
記交換機123から交換機127への通信の場合を例に
とると、上記[経路1]の通信路2361が選択された
場合、中継する交換機は無いから、トランジットカウン
タ=0となる。また、[経路2]の通信路2362が選
択され、更に交換機122で通信路2261が、そし
て、交換機125で通信路2561が選択され、目的地
である交換機127に到達した場合、中継した交換機で
ある122,125にてトランジットカウンタはそれぞ
れ“1”ずつ加算され、交換機127に到達した時点で
トランジットカウンタはカウント値が“2”となる。
【0220】そして、前記のように無限ループに陥って
しまった場合、トランジットカウンタは無限に加算され
続ける。そこで、本発明のシステムでは、各交換機にて
トランジットカウンタ値の上限値を設け、呼がその交換
機に到達したときにトランジットカウンタの値と上限値
を比較し、カウンタの値が上限値を超えていたならば、
呼をクリアする等の処理を行い、呼がそれ以上、他の交
換機にまわされることがないように制御することにより
呼の、無限ループ化を防ぐようにしている。
【0221】このように、トランジットカウントを実施
して、そのカウント値が予め設定した上限値を超えたな
らば呼をクリアしてしまうなどして、呼転送の無限ルー
プ化を防止する機能がトランジットカウンタによる管理
機能である。
【0222】図15、図16は従来より知られている構
内交換機ネットワークシステムにおける交換機間の呼転
送の転送経路決定方式2種の手順を説明するための図で
ある。
【0223】図15はこの2種のうちの一つ目である転
送元経由型の転送経路決定方式による例を説明するもの
である。
【0224】(i) 転送元経由型の転送経路決定方式
は、被転送内線端末と転送先内線端末間の呼の接続は、
既に接続が成されている“被転送内線端末と転送元内線
端末間の通信路”と“転送元内線端末と転送先内線端末
間の通信路”を接続することにより行う方式、すなわ
ち、転送元内線端末収容交換機を介して呼の転送を行う
方式である。
【0225】図15を参照して、当該転送元経由型の転
送経路決定方式による交換機間の呼転送の呼の流れを説
明する。ここでは、例として、内線端末264が通話相
手である内線端末214を内線端末274に転送する、
すなわち、 ・内線端末214=被転送内線端末 ・内線端末264=転送元内線端末 ・内線端末274=転送先内線端末 の場合の呼の転送について説明する。
【0226】[手順i‐1] まず、内線端末214と
内線端末264が交換機124経由で通話中とする。
【0227】[手順i‐2] 内線端末264からの機
能キー/ダイヤル等の操作により内線端末214を保
留、同時に内線端末274を呼び出す。
【0228】[手順i‐3] 内線端末274を呼出し
中、あるいは応答後、内線端末264との通話中状態か
ら内線端末264の操作(機能キーやオンフック等)に
より交換機126内の通話路スイッチ操作が行われて、
通話路2461と通話路2661が接続されることによ
って、内線端末214と内線端末274が接続される。
同時に内線端末264は空となり、転送が完了する。以
上が、転送元経由型の転送経路決定方式による交換機間
の呼転送の呼の流れの例である。
【0229】図16は前記2種類の転送経路決定方式の
うちの2つ目の方式であるテーブル参照新規最短経路決
定方式を説明する図である。
【0230】(ii)テーブル参照新規最短経路決定方式
は、転送元内線端末収容交換機から被転送内線端末収容
交換機への指示に基づき、被転送内線端末から転送先内
線端末へ、転送元内線端末収容交換機を介さない新たな
呼を発生させることにより、呼の転送を行うようにする
呼転送経路決定方式である。
【0231】ここでも図15の場合と同様に、例として
内線端末264が通話相手である内線端末214を内線
端末274に転送する、すなわち、 ・内線端末214=被転送内線端末 ・内線端末264=転送元内線端末 ・内線端末274=転送先内線端末 の場合の呼の転送について説明する。
【0232】[手順ii‐1] まず、内線端末214と
内線端末264とが交換機124経由で通話中であった
とする 。
【0233】[手順ii‐2] 転送元の内線端末264
から機能キー/ダイヤル等の操作により内線端末214
を保留状態にし、同時に転送先内線端末274を呼び出
す。
【0234】[手順ii‐3] 内線端末274を呼出し
中、あるいは応答後、転送元内線端末264との通話中
状態から、転送元内線端末264を操作(機能キーやオ
ンフック等)することにより、転送元内線端末収容の交
換機126から被転送内線端末を収容している交換機1
21に対して転送呼発信指示が与えられる。
【0235】[手順ii‐4] そして、この転送呼発信
指示を受けた交換機121からは、転送先内線端末を収
容している交換機127へ転送呼受信指示が出される。
すなわち、転送呼発信指示に従い、被転送内線端末収容
交換機121では転送先内線収容交換機127の内線端
末274への発信を行う。その際、使用する通信路は、
前記図14の説明にて示した選択可能通信路を表すテー
ブルに基づいて目的地まで最短の経路が選択される。
【0236】この場合、通話路2161から交換機12
3経由で交換機127の内線端末274に着信するのが
最短経路である。
【0237】[手順ii‐5] この最短経路を用いての
内線端末274への発信が行われ、これにより内線端末
274がオフフックして応答することにより、新しい呼
が確立すると、被転送内線端末収容交換機121から転
送元内線端末収容交換機126に対し、内線端末214
と転送元内線端末264との通話を切断して、通信路を
開放するための指示が、また、転送先内線収容交換機1
27から転送元内線端末収容交換機126へは、転送先
内線端末274と転送元内線端末264の呼出し、ある
いは通話を切断して通信路を開放するための指示がそれ
ぞれ出される。
【0238】[手順ii‐6] 以上の手順により、被転
送内線端末214と転送先内線端末274とは回線接続
され、転送元内線端末264は空となり、転送が完了す
る。
【0239】なお、何らかの理由により、通信路216
1が使用できない場合には、被転送内線端末収容交換機
121から転送元内線端末収容交換機126に転送呼発
信失敗が通知される。この場合には図15で説明した
[手順i‐3]での手順により転送が実行される。
【0240】図17は本発明にかかる交換機間の呼の転
送実行時に最短の転送経路を選択する選択方式を説明す
るための、転送時の呼の流れを説明する図である。
【0241】ここでもまた、内線端末264が通話相手
である内線端末214を別の内線端末274に転送す
る、すなわち、 ・内線端末214=被転送内線端末 ・内線端末264=転送元内線端末 ・内線端末274=転送先内線端末 の場合の呼の転送について説明する。
【0242】[手順101] まず、交換機121に収
容されている内線端末214と交換機126に収容され
ている内線端末264とが中継の交換機124経由で呼
接続されて通話中であったとする。この時、交換機12
6にはこの呼に関するトランジットカウンタ値(これを
TC♯1とする)“1”が記憶される。
【0243】[手順102] 次に、この状態で内線端
末264の通話者は通話相手の内線端末214を内線端
末274に転送しようとする場合、内線端末264の機
能キー/ダイヤル等にて通話転送の操作をすることとな
る。するとこれにより、当該転送元内線端末264を収
容している交換機126は、被転送内線端末214につ
いては保留状態とし、また、転送先の内線端末274に
ついては呼び出すように制御が始まる。
【0244】この時、転送先内線端末274を収容して
いる交換機127においては、この呼に関するトランジ
ットカウンタ値(これをTC♯2とする)“0”が記憶
される。
【0245】[手順103] 内線端末274を呼出し
中、あるいは応答後、内線端末264との通話中状態か
ら通話者の当該転送元内線端末264の操作(機能キー
やオンフック等)により、転送元内線端末264を収容
している交換機126は、被転送内線端末214を収容
している交換機121に対して転送呼発信指示を与え
る。そして、この転送呼発信指示を受信することによ
り、当該交換機121からは転送先内線を収容している
交換機127へ転送呼受信指示が出される。
【0246】ここで転送元内線端末を収容している交換
機126は、転送元内線端末264との最初の呼に関す
るトランジットカウンタ値(TC#1)に“1”を加え
た(自らも中継交換機となるため)値(=2;TC#3
とする)を転送呼受信指示とともに、転送先内線端末2
74を収容してしている交換機127へ送信する。
【0247】[手順104] 転送呼受信指示及びトラ
ンジットカウンタ値TC#3を受信した転送先内線端末
収容交換機127では、記憶してあるトランジットカウ
ンタ値TC#2にこの受信したトランジットカウンタ値
TC#3分を加算する。そして、この加算結果を呼の転
送が転送元内線端末収容交換機126経由で行われた場
合のトランジットカウンタ値(TC#4とする)として
記憶する。
【0248】[手順105] 転送呼発信指示に従い、
被転送端末214を収容している交換機121では、転
送先内線端末収容交換機127の内線端末274への発
信を行う。この発信は転送元端末収容の交換機126を
経由する経路以外の経路における最短経路を以て行われ
る。その結果、通信路2161が選択され、被転送端末
収容交換機121から先ず隣接する中継の交換機123
への通信が行われる。このとき、この経路でのトランジ
ットカウンタ値の管理が同様に行われる。
【0249】[手順106] そして、この中継の交換
機123にて再び転送先端末収容の交換機127への通
信路の選択が行われ、この経路でのトランジットカウン
タ値が1加算されてこの値を交換機127への渡すべく
発信が行われる。
【0250】このようにして、本発明の交換機システム
では方式1と方式2それぞれでの経路選択が行われるこ
とによって、それぞれの経路でのトランジットカウンタ
値が転送先内線端末収容交換機127へ渡される結果、
2種の方式それぞれでの経路候補のいずれが最良かを交
換機127側で求めることができる情報が整うことにな
る。そして、転送元の内線端末を収容している交換機で
は、得られたこれらの経路候補とトランジットカウンタ
値を元に、最良経路選択決定をする。
【0251】最良候補決定方法は次の通りである。
【0252】<<ケース1>>転送呼発信指示に従い、
最短経路を探して発信するに当たり、交換機121は現
状での最短経路である通信路2161を選択して交換機
123に発信することとなる。そして、これにより交換
機123では同様に交換機127に至る最短経路を探
し、その経路での隣接の交換機に交換機121からの発
信情報を転送することになる。この例の場合、通信路2
361が空であればこの通信路2361を利用するのが
交換機127に至る最短経路である。
【0253】従って、通信路2361が空である場合、
交換機123は通信路の第1候補である通信路2361
を選択し、この通信路を用いて発信を行い、その結果と
して交換機127に着信させることができる。そして、
このケースでは、転送呼は次のルートを通ることとな
る。
【0254】交換機122→交換機123→交換機12
7 従って、トランジットカウンタ値は“1”である(これ
をTC#5とする)。
【0255】そして、転送呼の着信先である交換機12
7の中央制御装置14は、このトランジットカウンタ値
TC#5(=“1”)と前記トランジットカウンタ値T
C♯4(=“2”)とを比較する。すると、この場合、
TC♯5<TC♯4であるので、転送元内線端末収容交
換機126を経由せずに転送用の新たな呼を用いた方が
効率が良いと判断し、この交換機122→交換機123
→交換機127を辿って着信した呼を、転送先内線端末
274に着信させ、転送が完了する。
【0256】<<ケース2>>一方、中継の交換機12
3において最短経路である通信路2361が既に使用中
であり、使用不可の場合、当該中継の交換機123は通
信路の第2候補である通話路2362を選択し、呼転送
のために発信を行うことになる。
【0257】この発信による転送呼は通信路2362よ
り交換機122,125を経由し、転送先内線端末を収
容している交換機127に着信する。
【0258】このケースでは、転送呼は以下のルートを
通った。
【0259】交換機121→交換機123→交換機12
2→交換機125→交換機127従って、トランジット
カウンタ値は“3”となっている(これをTC#5とす
る)。
【0260】転送呼の着信先である交換機127では、
各経路候補をそれらのトランジットカウンタ値の比較に
よって最良のものを選択することとなる。すなわち、交
換機127では、TC♯5と前記TC♯4(=“2”)
とを比較する。その結果 、ケース2の場合にあって
は、TC#5>TC♯4であるので、転送元内線端末収
容交換機126を経由して転送を行った方が、転送用の
新たな呼を用いるよりも効率が良いと判断し、この転送
呼の発信元の交換機121へ“着信の拒否”を通知す
る。
【0261】交換機127より“着信拒否”を通知され
た交換機121は、転送元内線端末収容の交換機126
に対し、転送の失敗を通知し、これを受けた当該転送元
内線端末収容交換機126では図15にて示した手順に
て自交換機経由での被転送内線端末214と転送先内線
端末274を接続すべく呼転送制御することにより、転
送が完了する。
【0262】一方、交換機121から交換機126に対
しては、新たな呼による転送の成功を通知することによ
り、当該交換機126では交換機121‐126間のパ
スは不要と判断し、両方の呼を切断する。
【0263】なお、このような交換機126による交換
機121‐126間の呼の切断の他に、転送呼の着信先
である交換機127での経路候補の選択において、ケー
ス1の場合においては、交換機127に渡されたTC♯
5は“1”であるから、このTC#5(=“1”)と前
記TC♯4(=“2”)との比較の結果、TC#5<T
C♯4であるので、転送元内線端末収容交換機126を
経由して転送を行うより、転送用の新たな呼を用いる方
が効率が良いと判断し、交換機126へ“着信の拒否”
を通知するようにし、そして、当該交換機127より
“着信拒否”を通知された交換機126が、被転送内線
端末収容の交換機121に対し、転送の失敗を通知し、
これを受けた当該被転送内線端末収容交換機121では
図16にて示した手順にて中継の交換機経由での被転送
内線端末214と転送先内線端末274を接続すべく呼
転送制御することにより、転送を完了させる、といった
方式を採用することもできる。
【0264】このように、本発明によれば、複数台の構
内交換機によるネットワークシステムにおいて、ネット
ワーキング機能を持つ構内交換機における交換機間の呼
の転送サービスにあたり、転送の操作元となる内線端末
を収容している構内交換機からの転送指示により、被転
送内線端末を収容した構内交換機からトランジットカウ
ンタによるカウント値情報を付加して転送先内線端末の
収容構内交換機に呼転送のための発信を行い、また、現
在の被転送内線端末を収容している構内交換機から転送
の操作元の構内交換機を経由する経路を辿って転送先の
構内交換機に呼転送すべく、転送元内線端末の収容構内
交換機からトランジットカウンタによるカウント値情報
を付加して転送先内線端末の収容構内交換機に呼転送の
ための発信をすると共に、転送先内線端末収容構内交換
機にて各呼とその呼に付加されたトランジットカウンタ
の値を比較し、着信させる呼を選択して転送を完成させ
るようにしたものであり、トランジットカウンタは経由
交換機数に対応する値であることから、この値の最小の
呼を着信させるようにすることで、ネットワーキング機
能を持つ構内交換機における交換機間の呼の転送サービ
スにおいて、そのときどきの利用可能な空き通信路の範
囲で、被転送内線端末から転送先内線端末へ常に最短
(経由交換機数最小)の通信路によって呼の転送を行う
ことができるようになるものである。
【0265】従って、交換機間の通信路を効率的に使用
できるようになるため、同時に多くの交換機使用者がネ
ットワーキング機能を使用可能となり、ユーザサービス
の飛躍的向上をはかることができるようになる。
【0266】技術比較のために、従来の呼転送技術を説
明しておく。
【0267】図18は、従来の構内交換機における交換
機間の呼転送実行時における転送経路決定法の問題点を
説明するための、転送時の呼の流れを表す図である。
【0268】交換機間で呼の転送を行う場合、一般的に
は図16を用いて説明したように、被転送内線端末収容
交換機から転送先内線端末収容交換機へ、転送用に新し
い呼を発生させるようにした方が交換機間の通信路を効
率よく使用できる。
【0269】しかし、それは被転送内線端末収容交換機
から転送先内線端末収容交換機までの最短の通信路に全
て空があった場合のみであり、途中の通信路が使用不可
で迂回をしなければならないような状態のときには、む
しろ、図15で示したような転送元内線端末収容交換機
を経由した通信路を使用した方が、効率の良い通信路の
使い方となる場合もある。
【0270】例を説明する。一例として、内線端末26
4が通話中の相手である内線端末214を、内線端末2
74に転送する、すなわち、 ・内線端末214=被転送内線端末 ・内線端末264=転送元内線端末 ・内線端末274=転送先内線端末 の場合の呼の転送について説明する。
【0271】[手順I] まず、内線端末214と内線
端末264が交換機124経由で通話中であったとす
る。
【0272】[手順II] 内線端末264おいての機能
キー/ダイヤル等の操作により、通話中の相手である内
線端末214を保留、同時に内線端末1274を呼び出
す。
【0273】[手順III ] 内線端末274を呼出し
中、あるいは応答後、転送元内線端末264との通話中
状態から当該内線端末264の操作(機能キーやオンフ
ック等)により、交換機121へ転送呼発信指示が与え
られ、これによって、交換機121は転送先内線端末2
74を収容している交換機127に対し、転送呼受信指
示を出す。
【0274】[手順IV ] 転送呼発信指示に従い、交換
機121では交換機の127の内線端末274への発信
を行う。その際、使用する通信路は、前記図14の説明
にて示した、選抜可能通信路を表すテーブルに基づいて
目的地まで最短の経路が選択される。
【0275】この場合、通話路2161から交換機12
3経由で交換機127の内線端末27に着信するのが最
短経路である。
【0276】[手順V] 通信路2161が選択され、
交換機121から先ず交換機123への通信が行われ
る。
【0277】[手順VI] 交換機123にて再び交換機
127への通信路の選択が行われる。
【0278】ここで、通信路2361が既に使用中で使
用不可とする。
【0279】その場合、交換機123は通信路の第2候
補である2362を選択し、発信を行うこととなる。
【0280】[手順VII ] 転送呼は通信路2362よ
り交換機122,125を経由し、交換機127に収容
されている転送先内線端末274に着信する。
【0281】このケースでは二転送呼は以下のルートを
通ったことになる。
【0282】交換機121→交換機123→交換機12
2→交換機125→交換機127のルートである。
【0283】すなわち、3台の中継交換機と4つの通信
路を使用しており、これは転送元内線端末収容交換機を
経由して転送を行った場合(2台の中継交換機と3つの
通信路を使用)よりも効率の悪い通信路の使い方となっ
てしまう。
【0284】しかし、本発明にかかる交換機間の呼の転
送においては、必ずその時点での利用可能な経路のう
ち、最短の転送経路を選択して転送することができる。
【0285】従って、この第4の実施例にて説明した本
発明によれば、ネットワーキング機能を持つ構内交換機
における交換機間の呼の転送サービスにおいて、被転送
内線端末から転送先内線端末へ常に最短の通信路によっ
て呼の転送を行うことができる。従って、交換機間の通
信路を効率的に使用するため、同時に多くの交換機使用
者がネットワーキング機能を使用可能となり、ユーザサ
ービスの飛躍的向上が計れるようになる。
【0286】以上、種々の実施例を説明したが、本発明
は上述の実施例に限定されるものではなく、種々変形し
て実施可能である。
【0287】
【発明の効果】以上説明したように、第1の本発明によ
れば、ネットワーキング機能を有する構内交換機システ
ムにおいて、構内交換機間を接続する専用線がすべて塞
がっている場合においても、緊急呼については専用線を
使用した発呼ができるようにした構内交換機システムを
提供することができる。
【0288】また、第2の本発明によれば、ある交換機
の内線電話機から別の交換機の内線電話機への転送の際
に、転送先の電話機の発信や転送以外の着信を排除する
モードである転送待ちのモードに設定し、かつ、転送先
電話機の所有者に対して転送待ち状態であることを視覚
的認識させるように状態表示する構成とすることから、
転送が確実に効率良く行うことができ、無用なデータに
よるネットワークシステムのトラフィック増大を抑制で
きるという効果を奏する交換機ネットワークシステムを
提供できる。
【0289】また、第3の本発明によれば、不要なリル
ーティング“rerouting”処理が発生しないようにし
て、経路選択処理数を削減し、かつ、 ノード間の通話
チャネルを有効に使用することができるようにした交換
機ネットワークシステムを提供することができる。
【0290】また、第4の本発明によれば、ネットワー
キング機能を持つ構内交換機を用いたネットワークシス
テムにおいて、交換機間の呼の転送サービスにあたり、
被転送内線端末から転送先内線端末へ常に最短の通信路
によって呼の転送を行えるため、交換機のネットワーキ
ング機能において重要な役割を果たし、且つ、限られた
リソースである交換機間の通信路を効率よく使用でき
る”、すなわち同時に多くの交換機使用者がネフトワー
キング機能を使用できるという、非常に利便性の良い構
内交換機システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明システムで用いるネットワーキング機能
を有する構内交換機の構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明を説明するための図であって、本発明に
おける第1の実施例である構内交換機間を接続する専用
線がすべて塞がっている場合でも、緊急呼については専
用線を使用した発呼ができるようにした例を説明するた
めの図である。
【図3】本発明を説明するための図であって、本発明に
おける第1の実施例で使用する専用線通話種別管理テー
ブルの例を示す図である。
【図4】本発明における第1の実施例での一連の動作の
遷移を説明する図である。
【図5】本発明を説明するための図であって、本発明の
第2の実施例にて使用する電話機の構成を示す外観図で
あり、当該電話機の所有者に転送以外の着信と発信を不
可状態にしたときの“転送リザーブキー”の状態を示し
た図である。
【図6】従来技術2において対象とする交換機ネットワ
ークにおける交換機内の処理の状態遷移を示す図であ
る。
【図7】本発明を説明するための図であって、本発明の
第2の実施例における交換機内の処理例を説明するため
のフローチャートである。
【図8】従来技術において対象としている一般的なデジ
タル専用線を使用した交換機のネットワーキングの構成
を示す図である。
【図9】従来技術を説明するための図であって、図8の
ように接続された交換機間で伝送される転送時の一般的
なメッセ ージ信号のやり取り(メッセージシーケンス)
を説明する図である。
【図10】本発明を説明するための図であって、本発明
における第3の実施例を説明するための図である。
【図11】本発明を説明するための図であって、本発明
における第3の実施例で用いる経路別経由ノード数情報
テーブル例を説明するための図である。
【図12】本発明を説明するための図であって、図1の
構成の構内交換機をネットワーキング機能により複数
台、専用線を介して接続したネットワークシステムの例
を示す図である。
【図13】従来技術3を説明するための図である。
【図14】本発明を説明するための図であって、本発明
の第4の実施例に係る構内交換機ネットワークシステム
概略図である。
【図15】従来より使用されている構内交換機ネットワ
ークシステムにおける交換機間の呼の転送の手順例を説
明するための図である(方式1)。
【図16】従来より使用されている構内交換機ネットワ
ークシステムにおける交換機間の呼の転送の手順例を説
明するための図である(方式2)。
【図17】本発明を説明するための図であって、本発明
の第4の実施例に係る構内交換機ネットワークシステム
にかかる交換機間の呼の転送集行時に最短の転送経路選
択をするための方式を説明するための図である。
【図18】従来の構内交換機ネットワークシステムにお
ける交換機間の呼の転送実行時の転送方路決定方式を説
明するための図である。
【符号の説明】
1,1−1,1−2,121,〜127…構内交換機
(電子交換機)、2,(2−1,〜2−m),(2−1
1,〜2−1n)、(2−21,〜2−2n)…内線端
末(内線電話機)、4,(4−1,〜4−n)…外線
(局線)、5,(5−1,〜5−n)…専用線、12,
(12−1,〜12−n)…トランク回路、11…通話
路スイッチ(SW)、13,(13−1,〜13−m)
…ライン回路(LC)、16,(16−1,〜16−
k)…ディジタル専用線回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 海老沢 義三 東京都日野市旭が丘3丁目1番地の1 株 式会社東芝日野工場内 (72)発明者 村田 忠典 東京都日野市旭が丘3丁目1番地の21 東 芝コミュニケーションテクノロジ株式会社 内 Fターム(参考) 5K015 AA12 AF00 AF03 KA00 5K024 AA00 AA23 AA32 AA61 BB04 CC01 DD05 FF05 FF06 GG00 GG01 GG03 GG11 5K049 AA04 AA07 BB04 BB23 CC08 CC11 EE01 FF14 FF15 FF37 FF38 FF39 FF42 FF43 GG05 GG07 5K051 AA03 AA05 CC01 CC08 DD03 DD13 FF04 FF07 FF16 FF19 FF22 FF23 GG01 GG06 GG12 HH15 HH16 HH17 JJ17 9A001 BB04 CC02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ネットワーキング機能を有する構内交換機
    を複数台、専用線を介して接続することにより構成した
    交換機ネットワークシステムにおいて、 専用線毎に、その専用線を使用中の呼の緊急度種別情報
    を付与する手段と、 全ての専用線が使用中の状態にあって緊急度の高い呼が
    発生した場合に、専用線を使用中の呼のうち、緊急度の
    低い呼を保留状態にし、空きとなった専用線を用いて前
    記緊急度の高い呼の発信を行う手段と、を備えることを
    特徴とする交換機ネットワークシステム。
  2. 【請求項2】緊急度の高い呼の終話時には空きとなった
    専用線を用いて前記保留状態の呼を復旧させる手段を備
    えることを特徴とする請求項1記載の交換機ネットワー
    クシステム。
  3. 【請求項3】ネットワーキング機能を有する構内交換機
    を複数台、専用線を介して接続することにより構成した
    交換機ネットワークシステムにおいて、 構内交換機にはその収容内線電話機の呼を転送する場合
    に、呼転送による着信呼にのみ応答可能にする呼転送リ
    ザーブモードを備えると共に、構内交換機間に亙る内線
    の通話転送にあたり、転送制御が開始されて転送先の内
    線電話機の空きが確認されたとき、呼転送先の内線電話
    機を前記呼転送リザーブモードに設定し、転送による着
    信呼を待ち、当該待ちの状態にて前記内線電話機にてそ
    の旨を表示するよう制御する手段を設けて構成すること
    を特徴とする交換機ネットワークシステム。
  4. 【請求項4】ネットワーキング機能を有すると共にノー
    ドとなる構内交換機を複数台、専用線を介して接続する
    ことにより構成した交換機ネットワークシステムにおい
    て、 各ノードには目的のノードに到達するための経路別に経
    由ノード数情報を保持させると共に、呼転送制御時には
    これを用いて被転送側のノードより転送先に至る各経路
    を求め、呼の転送を被転送側より転送元ノードを経由し
    て呼転送先のノードに至る経路を辿って行う転送方式に
    よる転送を行う場合での通過するノード数を求めて中継
    可能ノード数と定め、これより小さい経由ノード数とな
    る経路を辿って呼転送のメッセージを伝送させつつ経由
    ノード毎に経由ノード数の値を減算し、その値以下の経
    由ノード数となる経路を探して呼転送のメッセージを伝
    送することにより、呼転送先のノードに辿りついたメッ
    セージのうち、経路別の実経由ノード数が最小となる経
    路を辿ったものを求め、その求めた経由ノード数最小の
    経路を転送経路として用いて呼転送を実施させるべく制
    御することを特徴とする交換機ネットワークシステムの
    呼転送制御方法。
  5. 【請求項5】ネットワーキング機能を有すると共にノー
    ドとなる構内交換機を複数台、専用線を介して接続する
    ことにより構成した交換機ネットワークシステムにおい
    て、 各ノードには目的のノードに到達するための経路別に経
    由ノード数情報を保持させると共に、呼の転送を被転送
    側より転送元ノードを経由して呼転送先のノードに至る
    経路を辿るようにする転送方式による転送を行う場合で
    の通過するノード数としての中継可能ノード数を、前記
    経由ノード数情報を参照して求め、呼転送を行うための
    メッセージに付加して呼の被転送側となるノードに伝送
    すると共に、呼の被転送側となるノードでは受信した前
    記メッセージより呼転送先と、中継可能ノード数を知る
    と共に、これ以外の目的呼転送先ノードに至る経路を自
    己の持つ経路別経由ノード数情報より求めて経由ノード
    数を各経路別に求め、これらのうち、前記転送方式によ
    る経由ノード数以下の経由ノード数を持つ経路を選択し
    てその経路のノード接続先ノードにその経路での経由ノ
    ード数の1減算した数を経由ノード数情報として呼転送
    のためのメッセージに付加して伝送し、 中継交換を行う各ノードでは、受信したメッセージを元
    に目的のノードに至る経路選択してその経路のノード接
    続先ノードにその経路での経由ノード数の1減算した数
    を経由ノード数情報として呼転送のためのメッセージに
    付加して伝送し、中継交換を行う各ノードでは、選択し
    ようとする経路が空いていない場合またはない場合に
    は、呼転送元のノードに前記転送方式による転送を行う
    べく応答メッセージを返し、目的呼転送先ノードに呼転
    送のためのメッセージが到達した場合には、到達したメ
    ッセージのうち、経由ノード数が最小の経由ノード数情
    報を持つメッセージ経由した経路を用いて呼転送元のノ
    ードに応答メッセージを返して当該呼転送元ノードより
    被転送ノードに、前記応答メッセージにて返された転送
    経路を用いての呼転送を実施させるべく制御することを
    特徴とする交換機ネットワークシステムの呼転送制御方
    法。
  6. 【請求項6】ネットワーキング機能を有する構内交換機
    を複数台、専用線を介して接続することにより構成した
    交換機ネットワークシステムにおいて、 前記構内交換機には、呼の発生に応じて交換機間の内線
    端末同士を前記専用線を介して選択的に接続する手段、
    及び前記交換機ネットワーク内で呼の接続を行う際、中
    継した交換機の数を各呼別にカウントしてトランジット
    カウンタ値を得るトランジットカウンタ手段、及び前記
    交換機間での呼の転送を、第1方式および第2方式の2
    種の転送経路選択方式により選択した経路候補中から最
    良の転送経路を選択して呼転送に供するようにする最良
    経路選択決定手段を備えると共に、上記第1方式は、被
    転送、転送元、転送先の各内線端末がそれぞれ異なる交
    換機に収容されている場合の呼の転送を、既に接続が成
    されている“被転送内線端末と転送元内線端末間の通信
    路”と“転送元内線端末と転送先内線端末間の通信路”
    を用いて行う方式であり、第2方式は、転送元内線端末
    収容交換機から被転送内線端末収容交換機への指示に基
    づき、被転送内線端末から転送先内線端末へ、転送元内
    線端末収容交換機を経由しない新たな経路を求めて呼の
    転送を行う方式であり、前記構成最良経路選択決定手段
    は異なる交換機に収容される内線端末間で呼の転送を行
    う際、前記第1方式1、第2方式での転送経路それぞれ
    での各方式別に発信して得られる各トランジットカウン
    タ値の比較により、何れか短い方の経路を被転送内線端
    末と転送元内線端末間の通信路とすべく選択してこの通
    信経路を用いての転送呼発信させるように指示するもの
    であることを特徴とする交換機ネットワークシステム。
JP2000085420A 2000-03-24 2000-03-24 交換機ネットワークシステムおよび交換機ネットワークシステムの呼転送制御方法 Pending JP2001274901A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000085420A JP2001274901A (ja) 2000-03-24 2000-03-24 交換機ネットワークシステムおよび交換機ネットワークシステムの呼転送制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000085420A JP2001274901A (ja) 2000-03-24 2000-03-24 交換機ネットワークシステムおよび交換機ネットワークシステムの呼転送制御方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001274901A true JP2001274901A (ja) 2001-10-05

Family

ID=18601760

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000085420A Pending JP2001274901A (ja) 2000-03-24 2000-03-24 交換機ネットワークシステムおよび交換機ネットワークシステムの呼転送制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001274901A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007324927A (ja) * 2006-05-31 2007-12-13 Toshiba Corp 電話システム
JP2008508981A (ja) * 2004-08-09 2008-03-27 カーディアック・ペースメーカーズ・インコーポレーテッド 埋込型機器に関する動的な遠隔測定リンク選択
JP2011097509A (ja) * 2009-11-02 2011-05-12 Nakayo Telecommun Inc ピアツーピア接続要求機能を有する電話制御装置
US8494647B2 (en) 2004-08-09 2013-07-23 Cardiac Pacemakers, Inc. Secure remote access for an implantable medical device
US8538528B2 (en) 2002-02-07 2013-09-17 Cardiac Pacemakers, Inc. Methods and apparatuses for implantable medical device telemetry power management
US8639339B2 (en) 2004-04-07 2014-01-28 Cardiac Pacemakers, Inc. System and method for RF wake-up of implantable medical device
WO2022269958A1 (ja) * 2021-06-21 2022-12-29 日本電気株式会社 転送装置

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8538528B2 (en) 2002-02-07 2013-09-17 Cardiac Pacemakers, Inc. Methods and apparatuses for implantable medical device telemetry power management
US8792983B2 (en) 2002-02-07 2014-07-29 Cardiac Pacemakers, Inc. Methods and apparatuses for implantable medical device telemetry power management
US8639339B2 (en) 2004-04-07 2014-01-28 Cardiac Pacemakers, Inc. System and method for RF wake-up of implantable medical device
JP2008508981A (ja) * 2004-08-09 2008-03-27 カーディアック・ペースメーカーズ・インコーポレーテッド 埋込型機器に関する動的な遠隔測定リンク選択
US8494647B2 (en) 2004-08-09 2013-07-23 Cardiac Pacemakers, Inc. Secure remote access for an implantable medical device
JP2007324927A (ja) * 2006-05-31 2007-12-13 Toshiba Corp 電話システム
JP2011097509A (ja) * 2009-11-02 2011-05-12 Nakayo Telecommun Inc ピアツーピア接続要求機能を有する電話制御装置
WO2022269958A1 (ja) * 2021-06-21 2022-12-29 日本電気株式会社 転送装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5513251A (en) Method for providing call waiting service
US6070054A (en) Communication system and method using two-way paging to provide call control
US6032023A (en) Communication system and method using two-way paging to provide call control
JPWO2005125258A1 (ja) 通信システム及び通信方法
JP2001274901A (ja) 交換機ネットワークシステムおよび交換機ネットワークシステムの呼転送制御方法
JPH11513854A (ja) 遠隔通信スイッチ
JPH0888688A (ja) 交換システム
JP2005124034A (ja) 発信者の特定及び発信者への呼び返しを可能とする回線設定方法
JP5159523B2 (ja) 構内交換機及びナースコールシステム
US5963633A (en) System and method for branching a telephone call
US6108521A (en) Communication system and method using two-way paging to provide call control
JP2007049716A (ja) 呼転送システムにおける保留電話呼の管理方法
JP6558813B1 (ja) 電話交換システム、交換機、電話交換方法、及びプログラム
JP4906823B2 (ja) 呼制御方法、通信システムおよび情報処理装置
JPH0927855A (ja) 電気通信ネットワーク
JPH04252648A (ja) 交換方式
JPH06188980A (ja) 緊急直通接続方式
JPH06177963A (ja) 迂回路選択制御方式
JPH04175047A (ja) リターンドコールオンビジーサービス制御方式
JP2008211505A (ja) ボタン電話システムの停電対応方法およびその電話端末
JPH08293924A (ja) 局間転送方式
JPH1042079A (ja) Lcr機能を有する交換機及び該交換機の接続制御方法
JPS63227161A (ja) 接続制御方式
JPH06334744A (ja) 構内交換機における呼び返し方法及び構内交換機
JPS6072365A (ja) 通話中呼転送方式