JP2001274314A - Emiフィルタ素子付き集積回路 - Google Patents

Emiフィルタ素子付き集積回路

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JP2001274314A JP2000086975A JP2000086975A JP2001274314A JP 2001274314 A JP2001274314 A JP 2001274314A JP 2000086975 A JP2000086975 A JP 2000086975A JP 2000086975 A JP2000086975 A JP 2000086975A JP 2001274314 A JP2001274314 A JP 2001274314A
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    • H01L2224/49Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process of a plurality of wire connectors
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    • H01L2924/301Electrical effects
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  • Shielding Devices Or Components To Electric Or Magnetic Fields (AREA)
  • Lead Frames For Integrated Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ICが発生源となるEMIの抑制効果を高
め、特に、コスト・パーフォーマンスの高いEMIフィ
ルタ素子付きICを提供する。 【解決手段】 ICチップ21と、ICチップ21に接
続された直流電源供給用のインナーリード対の間に接続
される静電容量素子としてのチップコンデンサ40と、
前記インナーリード対の一方の周囲に設けられる複合磁
性体51及び複合磁性体51の外周に設けられていて前
記インナーリード対の他方に電気的に接続された外部用
電極52を有する貫通型EMIフィルタ50とを外装パ
ッケージ30内部に備えた構成である。また、前記貫通
型EMIフィルタ50は前記インナーリードの前記チッ
プコンデンサ40の接続点よりも外側寄り位置に配置さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、集積回路(以下、
ICと略記)チップに直流電源を供給する対を成すライ
ン(プラスライン、マイナスライン)に付加された静電
容量素子(以下、デカップリングコンデンサと呼称)を
備えるICに係り、特に、直流電源とデカップリングコ
ンデンサの間に貫通型EMIフィルタを有するもので、
複合磁性体を用いたフィルタ素子をインナーリードに形
成することにより、好適な電磁妨害雑音(以下、EMI
と略記)の抑圧効果を実現したEMIフィルタ素子付き
ICに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の直流電源を供給するラインの構成
法は大別して次の3通りがある。
【0003】(1) 半導体プロセスによりICチップ内
にデカップリングコンデンサを形成(特開平6−120
072号公報)。具体的には、図11の如く、ICチッ
プ1上に第1電極2、絶縁膜3,第2電極4から成るコ
ンデンサを形成し、これをデカップリングコンデンサと
して使用するものである。
【0004】(2) ICを搭載するダイパッド付きリー
ドフレーム部にデカップリングコンデンサとしての積層
セラミックコンデンサを搭載、接続(特開昭55−10
8785号公報、特開昭59−143355号公報)。
具体的には、図12の如く、ICチップ5を搭載するダ
イパッド付きリードフレーム部6上の直流電源ライン間
にディスクリートの積層セラミックコンデンサ7を搭
載、接続するものである。
【0005】(3) ICを搭載するプリント基板にデカ
ップリングコンデンサを搭載し、接続すると共に、該プ
リント基板にインダクタを形成、接続{電子情報通信学
会技報EMCJ97−82(1997−12)、特開平
10−163636号公報「多層プリント基板およびそ
の製造法」}。具体的には、図13の回路に示すよう
に、IC10を搭載するプリント基板にコンデンサ11
を搭載し、接続すると共に、図14(A)の平面図、同
図(B)の断面図の構造に示すように、前記プリント基板
12にインダクタ13を構成している。インダクタ13
は上下の複数の導体パターン14をビア・ホール15で
フェライト層16を周回する如く直列に接続したもので
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記(1)の
方法の不具合点としては、ICのチップ面積の増大によ
る製造原価の高騰、設計の自由度(コンデンサ容量の変
更等)の阻害が挙げられる。
【0007】また、上記(2)の方法の不具合の点として
は、デカップリングコンデンサからIC側を見込んだイ
ンピーダンスZICと当該コンデンサから電源を見込ん
だインピーダンスZPSの間にZIC<<ZPSの関係
が必要になるが、必ずしも満足されていないことが挙げ
られる。このZIC<<ZPSの関係が満足されなけれ
ばならない理由を図15で説明する。
【0008】図15はデカップリングコンデンサC
着目した電流経路モデルであり、図中CはICに対
応したデカップリングコンデンサ,CはICに対応
したデカップリングコンデンサである。ループAは、C
とICで作る最小ループ(又は、CとICで作
る最小ループ)で、IC(又は、IC)のスイッチ
ング動作で生じる高周波電流を還流するものである。ル
ープBは,Cと前段回路(この場合、直流電圧供給ラ
イン)で作るループで、EMIの抑圧という観点から
は、本来不要なループである。ループCはCと後段回
路(この場合、C 、IC以後も電気回路的には含ま
れる)で作るループで、EMIの抑圧という観点から
は、本来不要なループである。IC(又は、IC
のスイッチング動作で生じる高周波電流が最小ループA
のみを還流している状態が理想的であるが、ZIC<<
PSが満たされない場合には、スイッチング動作に伴
い生じる高周波電流は直流電源ラインを広範に流れる
(ループB,Cにも流れる)ようになり、その電流経路
は個々のIC、ICの電流ループに比べて大きくな
る。このループが大きくなるに従い、ループから放射さ
れるEMIのレベルは高くなる問題が生じる。
【0009】さらに、(3)の不具合な点としては、プリ
ント基板内にZPSを大きくするためインダクタ(チョ
ークコイル)を形成させるため、プリント基板の面積が
増加するし、プリント基板の製造原価も高騰することが
挙げられる。
【0010】本発明は、上記の点に鑑み、前記ZIC
<ZPSの関係を満足させて、ICが発生源となるEM
Iの抑制効果を高めることが可能で、特に、コスト・パ
ーフォーマンスの高いEMIフィルタ素子付きICを提
供することを目的とする。
【0011】本発明のその他の目的や新規な特徴は後述
の実施の形態において明らかにする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るEMIフィルタ素子付きICは、集積
回路チップと、該集積回路チップに接続された直流電源
供給用のインナーリード対の間に接続される静電容量素
子と、前記インナーリード対の一方の周囲に設けられる
複合磁性体と、該複合磁性体の外周に設けられていて前
記インナーリード対の他方に電気的に接続された外部用
電極とを有する貫通型EMIフィルタとを外装パッケー
ジ内部に備え、前記貫通型EMIフィルタは前記インナ
ーリードの前記静電容量素子の接続点よりも外側寄り位
置に配置されていることを特徴としている。
【0013】前記EMIフィルタ素子付きICにおい
て、前記外装パッケージに収納された前記ICチップに
静電容量素子が設けられた構成であってもよい。
【0014】前記複合磁性体は、フェライト焼結体の粉
末及び樹脂結合材より成る複合材料を成型したもの、あ
るいは、金属磁性体の粉末及び樹脂結合材より成る複合
材料を成型したものであるとよい。
【0015】前記集積回路チップの周囲を導体でシール
ドする構成が望ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るEMIフィル
タ素子付きICの実施の形態を図面に従って説明する。
【0017】図1乃至図3で本発明に係るEMIフィル
タ素子付きICの第1の実施の形態を説明する。図1は
第1の実施の形態の構成図(概略平断面図)であり、図
2はICの直流電流供給部分に着目したモデルをそれぞ
れ示している。また、図3は第1の実施の形態のシール
ド構造を主に示す部分斜視図である。
【0018】図1乃至図3に示すEMIフィルタ素子付
きICは、ICチップ20の各ボンディングパッド21
に導体リード(導体ピン)25をそれぞれボンディング
ワイヤー等で接続し外装パッケージ30内側に収納した
構成に対して、デカップリングコンデンサとカスケード
接続となるように、デカップリングコンデンサと直流電
源との間に貫通型EMIフィルタ50を当該外装パッケ
ージ30内側において付加したものである。
【0019】デカップリングコンデンサとしての積層チ
ップコンデンサ40は、直流電流を供給するための導体
リード25a、25bの外装パッケージ30の内側に位
置するインナーリード(インナーピン)26a、26b
の対の間に搭載、接続されている。
【0020】前記貫通型EMIフィルタ50は、前記イ
ンナーリード対の一方(本例では、図2のラインVCC
に接続されるべきVDD端子となるインナーリード26
a)の周囲に複合磁性体51を形成させ、該複合磁性体
51の外周に塗布、硬化あるいは無電解メッキ等の手法
により外部用電極52を設け、該外部用電極52を前記
インナーリード対の他方(本例では、図2のラインGN
Dに接続されるべきV SS端子となるインナーリード2
6b)に電気的に接続せしめるごとく構成したものであ
る。
【0021】前記貫通型EMIフィルタ50はインナー
リード対の積層チップコンデンサ40の接続点(本例で
は、インナーリード26a及び26b)と直流電源給電
点との間にカスケード接続となるように配置される。換
言すれば、貫通型EMIフィルタ50はインナーリード
26aの積層チップコンデンサ40の接続点よりも外側
寄り位置に配置される。なお、25a、26aはVDD
用、25b、26bはVss用の導体リード、インナーリ
ードを各々示すものとする。
【0022】前記貫通型EMIフィルタ50の主素子で
ある複合磁性体51はフェライト粉末又は金属磁性体粉
末及び樹脂結合材より成る複合材料をインナーリードの
周囲を囲むように成型したものであり詳細は後述する。
【0023】前記外装パッケージ30は、ICチップ2
0と各導体リード25との接続、積層チップコンデンサ
40の接続及び貫通型EMIフィルタ50の成型後に樹
脂モールド等による樹脂成型で構成する。
【0024】前記ICチップ20の周囲は、図1、図2
中点線で示し、また図3に斜線で示すように導体シール
ド55で囲まれている。この導体シールド55はライン
GNDに接続されるべきVSS端子以外の導体リードに
接触しないように、ICチップ20の上下を覆うシール
ド部分を持ち、かつ導体リードの引き出されていない側
面があれば、上下のシールド部分を接続する。そして、
導体シールド55、つまり上下のシールド部分はVSS
端子となる導体リード25bに接続される。具体的に
は、外装パッケージ30の内側又は外面に金属箔、導電
性塗料、無電解メッキ等により導体シールド55を形成
すればよい。
【0025】この第1の実施の形態において、デカップ
リングコンデンサ40からICチップ20側を見込んだ
インピーダンスZICとコンデンサ40から電源を見込
んだインピーダンスZPS(ラインVcc及びGND間)
とを比べたとき、デカップリングコンデンサ40とライ
ンVcc間に貫通型EMIフィルタ50が形成されること
になるため、ZIC<<ZPSの関係が満たされる。あ
わせて、貫通型EMIフィルタを用いたゾーンの分離に
よるEMI対策を施すことで、EMIの低減効果を発揮
できる。
【0026】図4は貫通型EMIフィルタを用いたゾー
ンの分離によるEMI対策を説明したものである。機器
の機能ユニット部を遮蔽構造、すなわちシールド1と
し、電子機器のゾーン1から機能ユニット部のゾーン2
を遮蔽し、電源ライン、信号ライン、コントロールライ
ン等に貫通型EMIフィルタを装着する。また、ゾーン
2内の集積回路のゾーン3をシールド2で遮蔽し、前述
の電源ラインに貫通型EMIフィルタを装着する方法を
とることができる。本実施の形態では、ゾーン3として
最も狭い領域であるICチップ20を導体シールド55
でシールドし、かつ貫通型EMIフィルタ50を配置し
たことになり、ゾーンの分離によるEMI対策として見
た場合にも優れていることが判る。
【0027】上記のようなフィルタ素子付きICを構成
することにより、以下の効果を奏することができる。
【0028】(1) デカップリングコンデンサとしての
積層チップコンデンサ40とICチップ20で形成され
る電流ループを最小化できる。これによりICのスイッ
チング動作に伴い流れる高周波電流のループを小さくで
き、ループから放射するEMIを低く抑えることができ
る。
【0029】(2) デカップリングコンデンサとしての
積層チップコンデンサ40からみたICチップ20内の
インピーダンスを当該コンデンサ40からみた直流電源
ラインのインピーダンスに比べて低くでき、デカップリ
ングコンデンサとICチップ20で形成される最小の電
流ループから他のループへの高周波電流の漏出を小さく
でき、他のより大きなループから放射するEMIを低く
抑えることができる。
【0030】(3) 上記(1)、(2)より、ICチップ2
0に供給する直流電流の安定化やバッファー用ICチッ
プの多出力の同時スイッチングノイズ(ΔIノイズと言
われることがある)の低減に有効であり、同時スイッチ
ングノイズを低減させることにより、ICが発生源とな
るEMIの抑制効果を高めることができる。
【0031】(4) ICチップ面積の増大、製造原価の
高騰、設計の自由度の低下を招くことがなく、また装置
側のインダクタを形成する必要もなく、プリント基板の
面積が増加したり、プリント基板の製造原価が高くなる
こともない。従って、コストパーフォーマンスの良好な
高性能のデカップリング回路を構成できる。
【0032】(5) 貫通型EMIフィルタ50は複合磁
性体51の外周を外部用電極52で囲った構造を持ち、
インナーリードに単に磁性体を設けた構造のインピーダ
に比較してノイズに対する挿入減衰量を大きくできる。
【0033】(6) 図4の貫通型EMIフィルタを用い
たゾーンの分離によるEMI対策からも明らかなよう
に、ゾーン3として最も狭い領域であるICチップ20
を対象としてシールドし、かつ貫通型EMIフィルタ5
0を配置したことにより、ゾーンの分離によるEMI低
減効果を得ることができる。
【0034】図5及び図6で本発明に係るEMIフィル
タ素子付きICの第2の実施の形態を説明する。図5は
第2の実施の形態の構成図(概略平断面図)であり、図
6はICの直流電源供給部分に着目したモデルをそれぞ
れ示している。
【0035】この場合、ICチップ20に直流電源を供
給するためのVDD用導体リード25a、VSS用導体
リード25b間(換言すればインナーリード26a,2
6b間)に接続されるようにICチップ20内にデカッ
プリングコンデンサ41を設けている。つまり、VDD
用導体リード25a、VSS用導体リード25bがそれ
ぞれ接続されたICチップ20上のボンディングパッド
21間に、半導体プロセスでデカップリングコンデンサ
41を当該ICチップ内に形成している。
【0036】そして、貫通型EMIフィルタ50は、導
体リード25a、25bの外装パッケージ30の内側に
位置するインナーリード(インナーピン)26a、26
bの対の一方(本例では、図6のラインVCCに接続さ
れるべきVDD端子となるインナーリード26a)の周
囲に複合磁性体51を形成させ、該複合磁性体51の外
周に塗布、硬化あるいは無電解メッキ等の手法により外
部用電極52を設け、該外部用電極52を前記インナー
リード対の他方(本例では、図6のラインGNDに接続
されるべきVSS端子となるインナーリード26b)に
電気的に接続せしめるごとく構成したものである。
【0037】前記貫通型EMIフィルタ50はデカップ
リングコンデンサ41の接続点と直流電源給電点(本例
では、導体リード25a及び25b)との間にカスケー
ド接続となるように配置される。換言すれば、貫通型E
MIフィルタ50はデカップリングコンデンサ41の接
続点よりも外側寄り位置に配置される。
【0038】なお、その他の構成は前述の第1の実施の
形態と同様であり、同一又は相当部分に同一符号を付し
た。
【0039】この第2の実施の形態によれば、前述の第
1の実施の形態の効果に加えて、デカップリングコンデ
ンサ41を半導体プロセスでICチップ20内に予め形
成しておくことで、個別部品のコンデンサをインナーリ
ード対に接続する工程を省略して、製造工数を削減で
き、量産性の点で優れている。
【0040】上述のように、ICチップに直流電源を供
給するためのVDD端子及びVss端子として導出される
インナーリード26a,26bに、貫通型EMIフィル
タ50を形成するための複合磁性体としては、図7に示
したような複素比透磁率(実数部μ’、虚数部μ”)を
示すフェライト焼結体粉末と樹脂結合材とを配合、混
練、成型した複合材料、図8に示したような複素比透磁
率を示す金属磁性体粉末と樹脂結合材とを配合、混練、
成型した複合材料が挙げられ、該複合磁性体はインナー
リード26aの周囲に樹脂成型技術で成型、固着され
る。
【0041】フェライト焼結体粉末及び樹脂結合材より
成る複合材料で成型した複合磁性体の場合、フェライト
焼結材には高周波において複素比透磁率が大きいNi−
Zn系フェライトが適する。この場合、Ni−Zn系の
母材を粉砕し、粒子のサイズをおよそ30μmに整粒す
る。フェライト焼結体粉末をインナーリード部分に成型
固着するための樹脂結合材には、例えば、ポリエステル
系、ポリフェニレンサルファイド(略称、PPS)のよ
うな熱可塑性樹脂、エポキシ系、フェノール系等の熱硬
化性樹脂等が適する。フェライト焼結体粉末の重量配合
比率は50%から85%が磁気特性と成型性の面から適
性範囲である。つまり、フェライト焼結体粉末が50%
未満では磁気特性が劣り、85%を超えると成型性が損
なわれる。
【0042】また、金属磁性体粉末及び樹脂結合材より
成る複合材料で成型した複合磁性体の場合、高周波にお
いて複素比透磁率が大きいFe−Si系が適する。この
場合、Fe−Si系粉末には球状あるいは扁平状の粉末
が用いられる。球状粉末の直径はおよそ幅50μmに整
粒され、扁平状の粉末の寸法は長さ50μm、厚さ0.
3μm位に加工される。この金属磁性体粉末をインナー
リード部分に成型固着するために用いる結合材には、上
記したフェライト焼結体粉末の結合材の場合と同様な熱
可塑性あるいは熱硬化性の樹脂が用いられる。この場
合、金属磁性体粉末の重量配合比率は磁気特性と成型性
の面から40%から80%が適性範囲である。つまり、
金属磁性体粉末が40%未満では磁気特性が劣り、80
%を超えると成型性が損なわれる。
【0043】なお、上述のフェライト焼結体の粉末にお
いて、Mn−Mg系フェライト、Mn−Zn系フェライ
ト等を用い得ることは当然である。
【0044】同様に、金属磁性体の粉末の場合、Fe−
Ni系、Fe−Al−Si系等を用い得ることも当然で
ある。
【0045】図9は、上記第1、第2の実施の形態に示
した貫通型EMIフィルタ50の構造例であり、厚さ
0.15mm、幅0.4mmの42アロイ合金を用いた導体リ
ードのインナーリード26aの周囲に厚さ1.8mm、幅
1.5mm、長さ2.0mmの断面角筒形状となるよう前記F
e−Si系の扁平状粉末を80%、ポリエステル系樹脂
の結合材を20%の重量配合比率で配合、混練した複合
材料を作製し、複合磁性体51として成型、固着させた
後、外周に外部用電極を形成したものである。
【0046】図10は、図9の貫通型EMIフィルタの
特性をインピーダンスが50Ωの測定系で測定した時に
得られる減衰量の周波数特性である。図10から判るよ
うに、ICの高速スイッチング動作時に生じるGHz帯
での高周波電流を阻止する機能を備え、EMIを抑圧さ
せ得ることが判る。
【0047】また、特に周波数1GHz以上においては
複合磁性体が抵抗としての性質をもかもし出すため(複
素比透磁率の虚数部μr"が図8のように1GHz前後で
増大しているため)、EMIのもととなる不要な高周波
エネルギーを消費させる働きもあり、インナーリード部
分における高周波電流を低減させるために極めて有効で
ある。
【0048】以上本発明の実施の形態について説明して
きたが、本発明はこれに限定されることなく請求項の記
載の範囲内において各種の変形、変更が可能なことは当
業者には自明であろう。
【0049】
【発明の効果】ICをプリント基板に搭載した回路にお
いては、高速でスイッチング動作するICが高周波電流
を生じ、この電流がICに直流電源を供給するラインの
ループを流れ、EMIを放射させることが知られてい
る。こうしたICを用いた回路においては直流電源を安
定に給電し、前記の高周波電流を低減させるため、Vcc
及びGND間(ICのVDD及びVss端子ピン間)にデ
カップリングコンデンサを設けている。デカップリング
コンデンサの容量値はバイパスさせる高周波電流によっ
て決まるが、1,000pFから0.1μF程度である。
【0050】こうしたデカップリングコンデンサが接続
されたICが多数接続される実用回路においては、各I
Cの動作速度の違いにより、デカップリングコンデンサ
の容量値が異なってくることがもとで、図15に示した
ようにICのスイッチング動作に伴い生じる高周波電流
は直流電源ラインを広範に流れるようになり、その電流
経路は個々のICチップの電流ループ(ループA)に比
べて大きくなる。このループが大きくなるに従い、ルー
プから放射されるEMIのレベルは高くなる。
【0051】本発明の実施の形態で詳述したとおり、デ
カップリングコンデンサを備え、且つ、インナーリード
部に複合磁性体を用いて貫通型EMIフィルタを形成し
てなる本発明に係るEMIフィルタ素子付きICによ
り、次のような効果を奏することができる。
【0052】(1) ICのスイッチング動作により生ず
る高周波電流が流れるループを小さくできるため、この
ループから放射する電磁妨害波を低く抑えることができ
る。
【0053】さらに、ICチップの周囲を導体でシール
ドする構成とすれば、そのシールドと貫通型EMIフィ
ルタによりICチップを外部から分離することができ
(ゾーン分離ができ)、いっそう優れたEMI対策とな
る。
【0054】(2) インナーリード部分でEMIを抑圧
できるため、ICを実装するプリント配線基板上にEM
Iを抑圧するための部品を不要とする、あるいは員数を
削減できる等の効果があり、基板サイズの縮小、配線パ
ターンの簡素化もでき、経済的効果が大きい。
【0055】(3) Fe−Si系等の金属磁性体粉末と
結合材樹脂より成る複合材料を成型して得られる複合磁
性体においてはVHF帯からSHF帯で、また、フェラ
イト焼結体粉末と結合材樹脂とより成る複合材料を成型
して得られる複合磁性体においてはUHF帯からSHF
帯で複素比透磁率が大きくICが発生するEMIの周波
数スペクトラムをカバーする。
【0056】ちなみに、CPU(マイクロプロセッサ)
のクロック周波数は500MHzを超えるほどにもな
り、EMIとなるクロック周波数の高調波成分はUHF
帯からSHF帯にまで及ぶ。また、パーソナルコンピュ
ーターのメインクロック周波数は100MHzを超える
ほどにまでなり、EMIとなるクロック周波数の高調波
成分はVHF帯からSHF帯にまで及ぶ。
【0057】(4) インナーリード部分へ形成する貫通
型EMIフィルタは金型を用いた樹脂成型工法を適用で
きるため、形状、寸法設定の自由度が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るEMIフィルタ素子付きICの第
1の実施の形態を示す平断面図である。
【図2】第1の実施の形態において、ICの直流電源供
給部分に着目したモデルの等価回路図である。
【図3】第1の実施の形態におけるシールド構造を説明
する部分斜視図である。
【図4】ゾーン分離によるEMI対策を示す説明図であ
る。
【図5】本発明の第2の実施の形態を示す平断面図であ
る。
【図6】第2の実施の形態において、ICの直流電源供
給部分に着目したモデルを示す等価回路図である。
【図7】貫通型EMIフィルタを構成するための複合磁
性体の一例であって、フェライト焼結体の粉末と樹脂結
合材より成る複合材料を成型して得られる複合磁性体の
複素比透磁率を示すグラフである。
【図8】貫通型EMIフィルタをを構成するための複合
磁性体の他の例であって、金属磁性体粉末と樹脂結合材
より成る複合材料を成型して得られる複合磁性体の複素
比透磁率を示すグラフである。
【図9】金属磁性体粉末と樹脂結合材より成る複合材料
を成型して得られる複合磁性体を用いた貫通型EMIフ
ィルタの構造の1例である。
【図10】金属磁性体粉末と樹脂結合材より成る複合材
料を成型して得られる複合磁性体を用いた貫通型EMI
フィルタの減衰量の周波数特性を示すグラフである。
【図11】第1従来例の断面図である。
【図12】第2従来例の斜視図である。
【図13】第3従来例の回路図である。
【図14】第3従来例の構造図である。
【図15】デカップリングコンデンサに着目した電流帰
路モデルの回路図である。
【符号の説明】
1,5,20 ICチップ 10 IC 21 ボンディングパッド 25,25a,25b 導体リード 26,26a,26b インナーリード 30 外装パッケージ 40,41 デカップリングコンデンサ 50 貫通型EMIフィルタ 51 複合磁性体 52 外部用電極 55 導体シールド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 赤地 義昭 東京都中央区日本橋一丁目13番1号ティー ディーケイ株式会社内 (72)発明者 今野 忠重 東京都中央区日本橋一丁目13番1号ティー ディーケイ株式会社内 Fターム(参考) 5E321 AA32 BB53 GG05 GG09 5F067 CD10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 集積回路チップと、 該集積回路チップに接続された直流電源供給用のインナ
    ーリード対の間に接続される静電容量素子と、 前記インナーリード対の一方の周囲に設けられる複合磁
    性体と、該複合磁性体の外周に設けられていて前記イン
    ナーリード対の他方に電気的に接続された外部用電極と
    を有する貫通型EMIフィルタとを外装パッケージ内部
    に備え、 前記貫通型EMIフィルタは前記インナーリードの前記
    静電容量素子の接続点よりも外側寄り位置に配置されて
    いることを特徴とするEMIフィルタ素子付き集積回
    路。
  2. 【請求項2】 前記外装パッケージに収納された前記集
    積回路チップに前記静電容量素子が設けられている請求
    項1記載のEMIフィルタ素子付き集積回路。
  3. 【請求項3】 前記複合磁性体は、フェライト焼結体の
    粉末及び樹脂結合材より成る複合材料、又は金属磁性体
    の粉末及び樹脂結合材より成る複合材料を成型したもの
    である請求項1又は2記載のEMIフィルタ素子付き集
    積回路。
  4. 【請求項4】 前記集積回路チップの周囲が導体でシー
    ルドされている請求項1,2又は3記載のEMIフィル
    タ素子付き集積回路。
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