JP2001271863A - 油圧緩衝器の減衰力発生構造 - Google Patents
油圧緩衝器の減衰力発生構造Info
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- JP2001271863A JP2001271863A JP2000086213A JP2000086213A JP2001271863A JP 2001271863 A JP2001271863 A JP 2001271863A JP 2000086213 A JP2000086213 A JP 2000086213A JP 2000086213 A JP2000086213 A JP 2000086213A JP 2001271863 A JP2001271863 A JP 2001271863A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ピストンがストロークの下方域に侵入したと
きの圧側減衰力をストロークの通常域よりも高くし得る
ようにする。 【解決手段】 ベースバルブBVの上端には連通孔11
1Aと連通孔より流路面積の小さい補助オリフィス11
1Bを形成し、ベースバルブの上部には復帰スプリング
104を起立し、当該復帰スプリングはシリンダ21内
に上下動自在に嵌挿した開閉弁103を担持し、更に開
閉弁の上部には復帰スプリングよりばね定数の高い検知
スプリング102を載置し、ピストンロッド1が下降す
る圧側行程時に、ピストンバルブPVの下端が検知スプ
リングを下方に付勢するとともに復帰スプリングに抗し
て開閉弁を下降させ、これにより開閉弁103が連通孔
111Aを閉じ下部室を補助オリフィス111Bを介し
てのみベースバルブBV内に連通させ、補助オリフィス
を通過する作動油の通路抵抗により、高い圧側補助減衰
力を発生させる。
きの圧側減衰力をストロークの通常域よりも高くし得る
ようにする。 【解決手段】 ベースバルブBVの上端には連通孔11
1Aと連通孔より流路面積の小さい補助オリフィス11
1Bを形成し、ベースバルブの上部には復帰スプリング
104を起立し、当該復帰スプリングはシリンダ21内
に上下動自在に嵌挿した開閉弁103を担持し、更に開
閉弁の上部には復帰スプリングよりばね定数の高い検知
スプリング102を載置し、ピストンロッド1が下降す
る圧側行程時に、ピストンバルブPVの下端が検知スプ
リングを下方に付勢するとともに復帰スプリングに抗し
て開閉弁を下降させ、これにより開閉弁103が連通孔
111Aを閉じ下部室を補助オリフィス111Bを介し
てのみベースバルブBV内に連通させ、補助オリフィス
を通過する作動油の通路抵抗により、高い圧側補助減衰
力を発生させる。
Description
【産業上の利用分野】この発明は、自動車の懸架装置な
ど車体の振動を抑制する油圧緩衝器の減衰力発生構造に
関し、特にピストンがストロークの下方域に侵入したと
きの圧側減衰力を増加させる構造に関するものである。
ど車体の振動を抑制する油圧緩衝器の減衰力発生構造に
関し、特にピストンがストロークの下方域に侵入したと
きの圧側減衰力を増加させる構造に関するものである。
【0001】
【従来の技術】この種の油圧緩衝器としては、例えば、
図5に示すようなものが知られているが、まず、その構
造の概要を図面に基づいて説明する。
図5に示すようなものが知られているが、まず、その構
造の概要を図面に基づいて説明する。
【0002】車体と車輪との間に結合部材を介して取付
けられる油圧緩衝器は、ピストンロッド1にピストンバ
ルブPVを組み付け、それを摺動自在に収容するととも
に下端部にベースバルブBVを装着したシリンダ21を
外筒22に収容し、外気を遮断するシール23とロッド
ガイド24とを収容したパッキンケース25を外筒22
の上部から嵌挿した後、外筒22の上端部を全周溶接等
により密封して形成されている。そして、シリンダ21
と外筒22の間には下部に作動油を蓄えたタンク室Dが
形成される。
けられる油圧緩衝器は、ピストンロッド1にピストンバ
ルブPVを組み付け、それを摺動自在に収容するととも
に下端部にベースバルブBVを装着したシリンダ21を
外筒22に収容し、外気を遮断するシール23とロッド
ガイド24とを収容したパッキンケース25を外筒22
の上部から嵌挿した後、外筒22の上端部を全周溶接等
により密封して形成されている。そして、シリンダ21
と外筒22の間には下部に作動油を蓄えたタンク室Dが
形成される。
【0003】作動油の充満したシリンダ21内をピスト
ンロッド1が上昇する所謂伸側行程においては、密閉さ
れた上部室Aの作動油は、ピストンバルブPVを介して
下部室Bに流出し、この際の通路抵抗により伸側減衰力
を発生する。ピストンロッド1の上昇によって不足する
ピストンロッド退出体積分の作動油は、前記シリンダ2
1の下端部に配設されたベースバルブBVを介して、タ
ンク室Dに連なる底部室Cより下部室Bに吸入される。
ンロッド1が上昇する所謂伸側行程においては、密閉さ
れた上部室Aの作動油は、ピストンバルブPVを介して
下部室Bに流出し、この際の通路抵抗により伸側減衰力
を発生する。ピストンロッド1の上昇によって不足する
ピストンロッド退出体積分の作動油は、前記シリンダ2
1の下端部に配設されたベースバルブBVを介して、タ
ンク室Dに連なる底部室Cより下部室Bに吸入される。
【0004】つぎに、油圧緩衝器のピストンバルブPV
について説明すると、バルブストッパ2の外面には、外
筒部が数箇所作動油の通路として切欠かれた数本の支持
脚からなるキャップ3の基端部が嵌合している。キャッ
プ3の支持脚には、前記バルブストッパ2の外面にバル
ブスプリング4に背面から付勢されて上下動自在に嵌合
するディスク5と、当該ディスク5の下面における開口
窓5Bの内筒部下端面5Cと外面にガイド8Dが巻着さ
れたピストン8の円環状のシート面8Cとの間にディス
ク5側のリーフバルブ6とシート面8C側の切欠きリー
フバルブ7とが重畳されて開閉自在に収容される。
について説明すると、バルブストッパ2の外面には、外
筒部が数箇所作動油の通路として切欠かれた数本の支持
脚からなるキャップ3の基端部が嵌合している。キャッ
プ3の支持脚には、前記バルブストッパ2の外面にバル
ブスプリング4に背面から付勢されて上下動自在に嵌合
するディスク5と、当該ディスク5の下面における開口
窓5Bの内筒部下端面5Cと外面にガイド8Dが巻着さ
れたピストン8の円環状のシート面8Cとの間にディス
ク5側のリーフバルブ6とシート面8C側の切欠きリー
フバルブ7とが重畳されて開閉自在に収容される。
【0005】これらの部品を収容した前記キャップ3の
支持脚をピストン8の上面に設けられた円環状のシート
面8Cの外側に嵌着した状態で、ピストンロッドのイン
ロー部1Aに嵌挿し、最後に、ピストンナット9をピス
トンロッドのインロー部1Aのネジ部に螺着し、規定の
締付けトルクで締結することにより、ピストンバルブP
Vが構成される。
支持脚をピストン8の上面に設けられた円環状のシート
面8Cの外側に嵌着した状態で、ピストンロッドのイン
ロー部1Aに嵌挿し、最後に、ピストンナット9をピス
トンロッドのインロー部1Aのネジ部に螺着し、規定の
締付けトルクで締結することにより、ピストンバルブP
Vが構成される。
【0006】ピストンロッド1が上昇する伸側行程にお
いて、ピストン速度が小さく上部室Aとピストン上部の
開口部8Bとの圧力差が小さい所謂低速域においては、
上部室Aとピストン上部の開口部8Bの間はシート面8
Cに着座する図5(C)に示す切欠きリーフバルブ7の
切欠き7Aを介して連通している。切欠き7Aを通過し
た圧油は、ピストン8に穿設されたポート8Aを介して
下部室Bに解放され、この際の通路抵抗により低速域の
伸側減衰力を発生する。
いて、ピストン速度が小さく上部室Aとピストン上部の
開口部8Bとの圧力差が小さい所謂低速域においては、
上部室Aとピストン上部の開口部8Bの間はシート面8
Cに着座する図5(C)に示す切欠きリーフバルブ7の
切欠き7Aを介して連通している。切欠き7Aを通過し
た圧油は、ピストン8に穿設されたポート8Aを介して
下部室Bに解放され、この際の通路抵抗により低速域の
伸側減衰力を発生する。
【0007】ピストン速度が増大して中速域に近づくに
つれ、上部室Aとピストン上部の開口部8B間の圧力差
が大きくなる。その結果、切欠きリーフバルブ7及びこ
の上面に重畳して配設されている図5(B)に示すリー
フバルブ6の内周側が、これらリーフバルブの合成され
た撓み剛性に打ち勝って、ディスク下面の開口窓5Bの
内筒部下端面5Cから押し開かれ、上部室Aの作動油が
ディスク5の通孔5Aを介して開口部8Bに解放され
る。解放された作動油はピストンのポート8Aを介して
下部室Bに流出し、この際の通路抵抗により図4の実線
で示すような伸側減衰力を発生する。
つれ、上部室Aとピストン上部の開口部8B間の圧力差
が大きくなる。その結果、切欠きリーフバルブ7及びこ
の上面に重畳して配設されている図5(B)に示すリー
フバルブ6の内周側が、これらリーフバルブの合成され
た撓み剛性に打ち勝って、ディスク下面の開口窓5Bの
内筒部下端面5Cから押し開かれ、上部室Aの作動油が
ディスク5の通孔5Aを介して開口部8Bに解放され
る。解放された作動油はピストンのポート8Aを介して
下部室Bに流出し、この際の通路抵抗により図4の実線
で示すような伸側減衰力を発生する。
【0008】以上の説明は、作動油の充満したシリンダ
21内をピストンロッド1が上昇する伸側行程について
であるが、逆に、ピストンロッド1が下降する所謂圧側
行程においては、密閉された下部室Bの作動油の一部
は、ピストン8のポート8Aを通り、切欠きリーフバル
ブ7及びリーフバルブ6の外周側をピストン8のシート
面8Cから押し開き、負圧となる上部室Aに補充され
る。この分を除いた下部室Bの作動油は、シリンダ21
の下端部に装着されたベースバルブBVを介して底部室
Cに流出し、この際の通路抵抗により圧側減衰力を発生
する。
21内をピストンロッド1が上昇する伸側行程について
であるが、逆に、ピストンロッド1が下降する所謂圧側
行程においては、密閉された下部室Bの作動油の一部
は、ピストン8のポート8Aを通り、切欠きリーフバル
ブ7及びリーフバルブ6の外周側をピストン8のシート
面8Cから押し開き、負圧となる上部室Aに補充され
る。この分を除いた下部室Bの作動油は、シリンダ21
の下端部に装着されたベースバルブBVを介して底部室
Cに流出し、この際の通路抵抗により圧側減衰力を発生
する。
【0009】続いて、シリンダ21の下端部に装着され
たベースバルブBVについて説明すると、外筒部が数箇
所作動油の通路として切欠かれたキャップ11の支持脚
には、バルブスプリング12に背面から付勢されて上下
動自在に案内されるディスク13と、当該ディスク13
に穿設された通孔13Aに連なる開口窓13Bの内周側
シート面13Cとバルブケース16の上面に形成された
円環状のシート面16Aとの間に、ディスク側に図5
(B)と同様なリーフバルブ14,シート面側に図5
(C)と同様な切欠きリーフバルブ15とが重畳され開
閉自在に挟持されて収容され、これらの部品を収容した
前記キャップ11の数本の支持脚が、シリンダ21の下
端部に圧入されたバルブケース16のシート面16Aの
外周側に嵌着されてベースバルブBVが構成される。
たベースバルブBVについて説明すると、外筒部が数箇
所作動油の通路として切欠かれたキャップ11の支持脚
には、バルブスプリング12に背面から付勢されて上下
動自在に案内されるディスク13と、当該ディスク13
に穿設された通孔13Aに連なる開口窓13Bの内周側
シート面13Cとバルブケース16の上面に形成された
円環状のシート面16Aとの間に、ディスク側に図5
(B)と同様なリーフバルブ14,シート面側に図5
(C)と同様な切欠きリーフバルブ15とが重畳され開
閉自在に挟持されて収容され、これらの部品を収容した
前記キャップ11の数本の支持脚が、シリンダ21の下
端部に圧入されたバルブケース16のシート面16Aの
外周側に嵌着されてベースバルブBVが構成される。
【0010】ピストンロッド1が下降する圧側行程にお
けるピストン速度の低速域において、上部室Aに補充さ
れる分を除いた下部室Bの圧油は、外周側の一部を切り
欠いた切欠きリーフバルブ15の切欠き15Aを通り底
部室Cに流出し、この際の通路抵抗により低速域の圧側
減衰力を発生する。
けるピストン速度の低速域において、上部室Aに補充さ
れる分を除いた下部室Bの圧油は、外周側の一部を切り
欠いた切欠きリーフバルブ15の切欠き15Aを通り底
部室Cに流出し、この際の通路抵抗により低速域の圧側
減衰力を発生する。
【0011】また、ピストン速度が増大する中速域以降
においては、下部室Bからディスク13の通孔13Aを
介して開口窓13Bに導かれた圧油が切欠きリーフバル
ブ15及びこれに重畳されたリーフバルブ14の内周側
を押し開いて、ピストンロッド1の進入体積分の作動油
を下部室Bから底部室Cに排出し、その際の通路抵抗に
より図4の実線で示すような圧側減衰力を発生する。
においては、下部室Bからディスク13の通孔13Aを
介して開口窓13Bに導かれた圧油が切欠きリーフバル
ブ15及びこれに重畳されたリーフバルブ14の内周側
を押し開いて、ピストンロッド1の進入体積分の作動油
を下部室Bから底部室Cに排出し、その際の通路抵抗に
より図4の実線で示すような圧側減衰力を発生する。
【0012】逆に、ピストンロッド1が上昇する伸側行
程においては、キャップ11の支持脚に上下動自在に案
内されディスク13を介してバルブスプリング12に付
勢されるリーフバルブ14,切欠きリーフバルブ15の
外周側を押し開いて、ピストンロッド1の退出体積分の
作動油をタンク室Dに連なる底部室Cから負圧となる下
部室Bに吸入する。
程においては、キャップ11の支持脚に上下動自在に案
内されディスク13を介してバルブスプリング12に付
勢されるリーフバルブ14,切欠きリーフバルブ15の
外周側を押し開いて、ピストンロッド1の退出体積分の
作動油をタンク室Dに連なる底部室Cから負圧となる下
部室Bに吸入する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上記の様に、ピストン
速度の低速域においては、上流側の作動油は外周側の一
部を切り欠いた切欠きリーフバルブの切欠きを通り、ま
た、中速域以降においては、この通路に加えて、切欠き
リーフバルブ及びこれに重畳されたリーフバルブの内周
側を押し開いて下流側に流出し、この際の通路抵抗によ
り減衰力を発生する。
速度の低速域においては、上流側の作動油は外周側の一
部を切り欠いた切欠きリーフバルブの切欠きを通り、ま
た、中速域以降においては、この通路に加えて、切欠き
リーフバルブ及びこれに重畳されたリーフバルブの内周
側を押し開いて下流側に流出し、この際の通路抵抗によ
り減衰力を発生する。
【0014】そしてこの減衰力は、図4の実線で示すよ
うに、ストローク全域に亘りほぼ一定である。車両の乗
り心地をよくするために圧側減衰力を低くすると、道路
のうねり等を通過する際における大振幅の上下振動の減
衰が不十分であるため、ピストンがストロークの下方域
に接近して所謂底突きが発生し、車両の乗り心地を逆に
悪化させてしまう。
うに、ストローク全域に亘りほぼ一定である。車両の乗
り心地をよくするために圧側減衰力を低くすると、道路
のうねり等を通過する際における大振幅の上下振動の減
衰が不十分であるため、ピストンがストロークの下方域
に接近して所謂底突きが発生し、車両の乗り心地を逆に
悪化させてしまう。
【0015】本発明は、以上のような実情に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、ピストンが
ストロークの下方域に侵入したときの圧側減衰力をスト
ロークの通常域よりも高くすることのできる油圧緩衝器
を提供することである。
れたものであり、その目的とするところは、ピストンが
ストロークの下方域に侵入したときの圧側減衰力をスト
ロークの通常域よりも高くすることのできる油圧緩衝器
を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、シリンダ内を
上部室と下部室とに区画する一方シリンダ内に摺動自在
に案内されるピストンをピストンロッドの下端部に結合
して、当該ピストンに配設されたピストンバルブにより
ピストンロッドが伸長する際の伸側減衰力を制御すると
ともに、シリンダ内を下部室とタンク室に連通する底部
室とに区画するバルブケースをシリンダ下端部に嵌着し
て、当該バルブケースに配設されたベースバルブにより
ピストンロッドが下降する際の圧側減衰力を制御する油
圧緩衝器を前提とするものである。
上部室と下部室とに区画する一方シリンダ内に摺動自在
に案内されるピストンをピストンロッドの下端部に結合
して、当該ピストンに配設されたピストンバルブにより
ピストンロッドが伸長する際の伸側減衰力を制御すると
ともに、シリンダ内を下部室とタンク室に連通する底部
室とに区画するバルブケースをシリンダ下端部に嵌着し
て、当該バルブケースに配設されたベースバルブにより
ピストンロッドが下降する際の圧側減衰力を制御する油
圧緩衝器を前提とするものである。
【0017】課題を解決するため本発明の採った手段
は、上記ベースバルブの上端には連通孔と連通孔より流
路面積の小さい補助オリフィスを形成し、ベースバルブ
の上部には復帰スプリングを起立し、当該復帰スプリン
グはシリンダ内に上下動自在に嵌挿した開閉弁を担持
し、更に開閉弁の上部には復帰スプリングよりばね定数
の高い検知スプリングを載置し、ピストンロッドが下降
する圧側行程時に、ピストンバルブの下端が検知スプリ
ングを下方に付勢するとともに復帰スプリングに抗して
開閉弁を下降させ、これにより開閉弁が連通孔を閉じ下
部室を補助オリフィスを介してのみベースバルブ内に連
通させ、補助オリフィスを通過する作動油の通路抵抗に
より、高い圧側補助減衰力を発生させることである。
は、上記ベースバルブの上端には連通孔と連通孔より流
路面積の小さい補助オリフィスを形成し、ベースバルブ
の上部には復帰スプリングを起立し、当該復帰スプリン
グはシリンダ内に上下動自在に嵌挿した開閉弁を担持
し、更に開閉弁の上部には復帰スプリングよりばね定数
の高い検知スプリングを載置し、ピストンロッドが下降
する圧側行程時に、ピストンバルブの下端が検知スプリ
ングを下方に付勢するとともに復帰スプリングに抗して
開閉弁を下降させ、これにより開閉弁が連通孔を閉じ下
部室を補助オリフィスを介してのみベースバルブ内に連
通させ、補助オリフィスを通過する作動油の通路抵抗に
より、高い圧側補助減衰力を発生させることである。
【0018】上記検知スプリング及び復帰スプリングに
は、上端にそれぞれ例えばナイロン或いはウレタン等の
樹脂製又は金属製素材にナイロン或いはウレタン等の樹
脂をコーティングしたガイド及び開閉弁を嵌着し、当該
ガイド及び開閉弁をシリンダの内面に上下動自在に緩挿
するか、或いは検知スプリング及び復帰スプリングをそ
れぞれ燐青銅等のシリンダ材とは異なる材質又はナイロ
ン或いはウレタン等の樹脂をコーティングしたばね鋼材
で製作することにより、シリンダ内面の傷付きを防止す
ることができる。
は、上端にそれぞれ例えばナイロン或いはウレタン等の
樹脂製又は金属製素材にナイロン或いはウレタン等の樹
脂をコーティングしたガイド及び開閉弁を嵌着し、当該
ガイド及び開閉弁をシリンダの内面に上下動自在に緩挿
するか、或いは検知スプリング及び復帰スプリングをそ
れぞれ燐青銅等のシリンダ材とは異なる材質又はナイロ
ン或いはウレタン等の樹脂をコーティングしたばね鋼材
で製作することにより、シリンダ内面の傷付きを防止す
ることができる。
【0019】また、ベースバルブの上端は、バルブ構造
によってキャップ或いはガイドの基端部又はバルブスト
ッパ等いずれでもよい。
によってキャップ或いはガイドの基端部又はバルブスト
ッパ等いずれでもよい。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明に係わる油圧緩衝器は、図
5の従来技術と同じ基本構造を備え、ピストンロッド1
がその下端部に装着されたピストンバルブPVを介し
て、シリンダ21内に移動自在に挿入されるとともに、
上部室Aと下部室Bを区画する。また、シリンダ21の
下端部にはベースバルブBVが設けられ、同じく下部室
Bと底部室Cを区画している。
5の従来技術と同じ基本構造を備え、ピストンロッド1
がその下端部に装着されたピストンバルブPVを介し
て、シリンダ21内に移動自在に挿入されるとともに、
上部室Aと下部室Bを区画する。また、シリンダ21の
下端部にはベースバルブBVが設けられ、同じく下部室
Bと底部室Cを区画している。
【0021】前記従来技術の課題を解決するには、ピス
トン8がストロークの下方域Sdに侵入したときの圧側
減衰力を、図4の破線で示すように、ストロークの通常
域Snの実線で示す通常の圧側減衰力よりも高くして、
ピストン8の下降速度を減速する構造にすればよい。
トン8がストロークの下方域Sdに侵入したときの圧側
減衰力を、図4の破線で示すように、ストロークの通常
域Snの実線で示す通常の圧側減衰力よりも高くして、
ピストン8の下降速度を減速する構造にすればよい。
【0022】従来技術で説明した油圧緩衝器との相違点
は、ピストンバルブPVがストロークの下方域Sdに侵
入したときに、下部室からベースバルブBV内に至る通
路を絞ることによって、ストロークの通常域Snの圧側
減衰力よりも高くすることである。
は、ピストンバルブPVがストロークの下方域Sdに侵
入したときに、下部室からベースバルブBV内に至る通
路を絞ることによって、ストロークの通常域Snの圧側
減衰力よりも高くすることである。
【0023】つぎに、この手段を適用した図1に示す第
1実施形態について、従来技術と異なる部分に異なる符
号を付して説明するが、まず、シリンダ21の下端部に
装着されるベースバルブBVについて説明すると、外筒
部が数箇所作動油の通路111Cとして切欠かれたキャ
ップ111の支持脚には、バルブスプリング112に背
面から付勢されて上下動自在に案内されるディスク11
3が収容されている。
1実施形態について、従来技術と異なる部分に異なる符
号を付して説明するが、まず、シリンダ21の下端部に
装着されるベースバルブBVについて説明すると、外筒
部が数箇所作動油の通路111Cとして切欠かれたキャ
ップ111の支持脚には、バルブスプリング112に背
面から付勢されて上下動自在に案内されるディスク11
3が収容されている。
【0024】そして、前記ディスク113の内周側シー
ト面113Cと、シリンダ21の下端部に嵌着されたバ
ルブケース16の上面に形成された円環状のシート面1
6Aとの間に、ディスク113側にリーフバルブ14及
びバルブケースのシート面16A側に切欠きリーフバル
ブ15が重畳されて開閉自在に挟持される。これらの部
品を収容したキャップ111の支持脚をバルブケース1
6の段部に嵌着することにより、ベースバルブBVが構
成される。
ト面113Cと、シリンダ21の下端部に嵌着されたバ
ルブケース16の上面に形成された円環状のシート面1
6Aとの間に、ディスク113側にリーフバルブ14及
びバルブケースのシート面16A側に切欠きリーフバル
ブ15が重畳されて開閉自在に挟持される。これらの部
品を収容したキャップ111の支持脚をバルブケース1
6の段部に嵌着することにより、ベースバルブBVが構
成される。
【0025】ベースバルブBVの上端構成部材であるキ
ャップ111の上側には、低いばね定数の復帰スプリン
グ104を起立させるとともに、復帰スプリング104
の上端には、シリンダ21内に上下動自在に緩挿され外
周側に切欠き通路103Bと中央部に連通孔103Aと
を設けた開閉弁103が嵌着され、前記復帰スプリング
104により所定の位置に保持されている。
ャップ111の上側には、低いばね定数の復帰スプリン
グ104を起立させるとともに、復帰スプリング104
の上端には、シリンダ21内に上下動自在に緩挿され外
周側に切欠き通路103Bと中央部に連通孔103Aと
を設けた開閉弁103が嵌着され、前記復帰スプリング
104により所定の位置に保持されている。
【0026】更に、開閉弁103の上側には高いばね定
数の検知スプリング102が載置され、その上端には中
央部に通路面積の大きい連通孔101Aを備えシリンダ
21内に上下動自在に緩挿されたガイド部材101が嵌
着され、前記検知スプリング102により所定の位置に
保持されるとともに、上記開閉弁103とガイド部材1
01との間に、下部室Bに連なるばね室Mが隔成され
る。
数の検知スプリング102が載置され、その上端には中
央部に通路面積の大きい連通孔101Aを備えシリンダ
21内に上下動自在に緩挿されたガイド部材101が嵌
着され、前記検知スプリング102により所定の位置に
保持されるとともに、上記開閉弁103とガイド部材1
01との間に、下部室Bに連なるばね室Mが隔成され
る。
【0027】ピストンバルブPVがストロークの通常域
Snを下降する圧側行程において、ピストン速度の低速
域では、上部室Aに補充される分を除いたばね室Mの圧
油は、開閉弁の切欠き通路103B及び連通孔103A
と、キャップの連通孔111A及び補助オリフィス11
1Bとを通り、キャップの切欠き通路111Cを経て、
外周側の一部を切り欠いた切欠きリーフバルブ15の切
欠き15Aを介して底部室Cに流出し、この際の通路抵
抗により低速域の圧側減衰力を発生する。
Snを下降する圧側行程において、ピストン速度の低速
域では、上部室Aに補充される分を除いたばね室Mの圧
油は、開閉弁の切欠き通路103B及び連通孔103A
と、キャップの連通孔111A及び補助オリフィス11
1Bとを通り、キャップの切欠き通路111Cを経て、
外周側の一部を切り欠いた切欠きリーフバルブ15の切
欠き15Aを介して底部室Cに流出し、この際の通路抵
抗により低速域の圧側減衰力を発生する。
【0028】また、ピストン速度が増大する中速域以降
においては、下部室Bからディスク113の通孔113
Aを介して開口窓113Bに導かれた圧油が、切欠きリ
ーフバルブ15及びこれに重畳されたリーフバルブ14
の内周側を押し開いて、ピストンロッド1の進入体積分
の作動油を下部室Bから底部室Cに排出し、その際の通
路抵抗により図4の実線で示すようなストロークの通常
域Snの圧側減衰力を発生する。
においては、下部室Bからディスク113の通孔113
Aを介して開口窓113Bに導かれた圧油が、切欠きリ
ーフバルブ15及びこれに重畳されたリーフバルブ14
の内周側を押し開いて、ピストンロッド1の進入体積分
の作動油を下部室Bから底部室Cに排出し、その際の通
路抵抗により図4の実線で示すようなストロークの通常
域Snの圧側減衰力を発生する。
【0029】更に、ピストンバルブPVがストロークの
下方域Sdに侵入すると、ピストンバルブPVの下端
(この実施形態ではピストン8の下端)が、ばね定数の
高い検知スプリング102の上端に嵌着されたガイド部
材101に当接し、当該検知スプリング102が載置さ
れた開閉弁103が、ばね定数の低い復帰スプリング1
04を圧縮する。
下方域Sdに侵入すると、ピストンバルブPVの下端
(この実施形態ではピストン8の下端)が、ばね定数の
高い検知スプリング102の上端に嵌着されたガイド部
材101に当接し、当該検知スプリング102が載置さ
れた開閉弁103が、ばね定数の低い復帰スプリング1
04を圧縮する。
【0030】ピストンバルブPVが更に下降すると、中
央部に連通孔103Aを設けた開閉弁103が、ベース
バルブBV上端のキャップ111に当接して、キャップ
の連通孔111Aを閉塞し、補助オリフィス111Bを
介してのみベースバルブBV内に連通し、補助オリフィ
ス111Bを通る作動油の通路抵抗により、補助減衰力
を発生する。開閉弁103がキャップ111に当接した
後は、検知スプリング102だけがピストンバルブPV
に追随して伸縮する。前記ストロークの通常域Snの圧
側減衰力に上記補助減衰力を付加した減衰力が、図4の
点線で示すようなストロークの下方域Sdの高い圧側減
衰力となる。
央部に連通孔103Aを設けた開閉弁103が、ベース
バルブBV上端のキャップ111に当接して、キャップ
の連通孔111Aを閉塞し、補助オリフィス111Bを
介してのみベースバルブBV内に連通し、補助オリフィ
ス111Bを通る作動油の通路抵抗により、補助減衰力
を発生する。開閉弁103がキャップ111に当接した
後は、検知スプリング102だけがピストンバルブPV
に追随して伸縮する。前記ストロークの通常域Snの圧
側減衰力に上記補助減衰力を付加した減衰力が、図4の
点線で示すようなストロークの下方域Sdの高い圧側減
衰力となる。
【0031】上記実施例では、補助オリフィスをキャッ
プ側に設ける例を説明したが、補助オリフィスを入れ替
え、キャップ側のオリフィス111Bの通路面積を大き
くして連通孔111Bとし、開閉弁側の連通孔103A
の通路面積を小さくて補助オリフィス103Aとして
も、同様な効果を得ることができる。
プ側に設ける例を説明したが、補助オリフィスを入れ替
え、キャップ側のオリフィス111Bの通路面積を大き
くして連通孔111Bとし、開閉弁側の連通孔103A
の通路面積を小さくて補助オリフィス103Aとして
も、同様な効果を得ることができる。
【0032】逆に、ストロークの下方域Sdからピスト
ンバルブPVが反転して上昇する場合には、下部室Bに
連なるばね室Mが負圧となるため、バルブスプリング1
12の小さなばね力で背面から付勢されたディスク11
3が上方に押し上げられ、底部室Cからキャップの切欠
き通路111C,連通孔111Aを通り、開閉弁の切欠
き通路103Bを経てばね室Mに作動油が補充される。
ンバルブPVが反転して上昇する場合には、下部室Bに
連なるばね室Mが負圧となるため、バルブスプリング1
12の小さなばね力で背面から付勢されたディスク11
3が上方に押し上げられ、底部室Cからキャップの切欠
き通路111C,連通孔111Aを通り、開閉弁の切欠
き通路103Bを経てばね室Mに作動油が補充される。
【0033】続いて、上記第1実施形態と同じ手段を、
構造の異なるピストンバルブ及びベースバルブに適用し
た第1例として図2に示す第2実施形態について、ま
ず、ピストンバルブPVの構造から説明する。
構造の異なるピストンバルブ及びベースバルブに適用し
た第1例として図2に示す第2実施形態について、ま
ず、ピストンバルブPVの構造から説明する。
【0034】ピストンロッド201の下端部には上部よ
りも小径のインロー部201Aが設けられ、ここに、シ
リンダ202内を摺接するピストンバンド208Fを外
面に巻着したピストン208,当該ピストン208の背
面に外環部に切欠き207Aを備えた切欠きリーフバル
ブ207及びこれに重畳した穴あきリーフバルブ206
からなる逆止弁,外周が当該逆止弁の撓みの支持径とな
る環座205,前記逆止弁を背面から付勢するリーフス
プリング204,前記逆止弁の最大撓みを規制するバル
ブストッパ203を重畳して嵌挿する。
りも小径のインロー部201Aが設けられ、ここに、シ
リンダ202内を摺接するピストンバンド208Fを外
面に巻着したピストン208,当該ピストン208の背
面に外環部に切欠き207Aを備えた切欠きリーフバル
ブ207及びこれに重畳した穴あきリーフバルブ206
からなる逆止弁,外周が当該逆止弁の撓みの支持径とな
る環座205,前記逆止弁を背面から付勢するリーフス
プリング204,前記逆止弁の最大撓みを規制するバル
ブストッパ203を重畳して嵌挿する。
【0035】つぎに、内周側が固定される座金状のリー
フバルブ209,外周がリーフバルブ209の撓みの支
持径となる環座210を嵌挿し,更に、リーフバルブ2
09の外周側下面に当接するスプリングシート211及
び当該スプリングシート211を背面から付勢するバル
ブスプリング212を上下動自在に案内するピストンナ
ット213を螺着する。最後に、ピストンナット213
を規定の締め付けトルクでインロー部201Aに締結す
ることにより、ピストンバルブPVが構成される。
フバルブ209,外周がリーフバルブ209の撓みの支
持径となる環座210を嵌挿し,更に、リーフバルブ2
09の外周側下面に当接するスプリングシート211及
び当該スプリングシート211を背面から付勢するバル
ブスプリング212を上下動自在に案内するピストンナ
ット213を螺着する。最後に、ピストンナット213
を規定の締め付けトルクでインロー部201Aに締結す
ることにより、ピストンバルブPVが構成される。
【0036】シリンダ2内を上部室Aと下部室Bに区画
するピストン208には、下部室Bに連通する外周ポー
ト208A及び上部室Aに連通する内周ポート208B
が穿設されている。外周ポート208Aの上方には、外
側シート面及び中間シート面により形成される円環状の
開口窓208Cが設けられ、内周ポート208Bの上方
には、中間シート面及び内側円筒部により形成される円
環状の開口窓208Dが設けられている。当該開口窓2
08C及び208Dには、切欠き207Aを備えた切欠
きリーフバルブ207及びこれに重畳した穴あきリーフ
バルブ206からなる逆止弁が着座している。
するピストン208には、下部室Bに連通する外周ポー
ト208A及び上部室Aに連通する内周ポート208B
が穿設されている。外周ポート208Aの上方には、外
側シート面及び中間シート面により形成される円環状の
開口窓208Cが設けられ、内周ポート208Bの上方
には、中間シート面及び内側円筒部により形成される円
環状の開口窓208Dが設けられている。当該開口窓2
08C及び208Dには、切欠き207Aを備えた切欠
きリーフバルブ207及びこれに重畳した穴あきリーフ
バルブ206からなる逆止弁が着座している。
【0037】ピストンバルブPVがストロークの通常域
Snを上昇する伸側行程において、ピストン速度が小さ
く上部室Aと下部室B間の圧力差が小さいピストン速度
の低速域では、バルブスプリング212に背面から付勢
されているリーフバルブ209は、ピストン下面の開口
窓208Eを覆窓している。このため、上部室Aの圧油
は、前記切欠きリーフバルブの切欠き207Aを介して
下部室Bに開放され、この際の通路抵抗により低速域の
減衰力を発生する。
Snを上昇する伸側行程において、ピストン速度が小さ
く上部室Aと下部室B間の圧力差が小さいピストン速度
の低速域では、バルブスプリング212に背面から付勢
されているリーフバルブ209は、ピストン下面の開口
窓208Eを覆窓している。このため、上部室Aの圧油
は、前記切欠きリーフバルブの切欠き207Aを介して
下部室Bに開放され、この際の通路抵抗により低速域の
減衰力を発生する。
【0038】ピストン速度が増大し中速域に近づくにつ
れ、上部室Aと下部室Bの圧力差が大きくなるので、バ
ルブスプリング212に背面から付勢されているリーフ
バルブ209の外周側が、バルブスプリング212の付
勢力とリーフバルブ209の合成された撓み剛性に打ち
勝って、ピストン下面の開口窓208Eから押し開か
れ、作動油が下部室Bに流出し、この際の通路抵抗によ
り図4の実線で示すようなストロークの通常域Snの伸
側減衰力を発生する。
れ、上部室Aと下部室Bの圧力差が大きくなるので、バ
ルブスプリング212に背面から付勢されているリーフ
バルブ209の外周側が、バルブスプリング212の付
勢力とリーフバルブ209の合成された撓み剛性に打ち
勝って、ピストン下面の開口窓208Eから押し開か
れ、作動油が下部室Bに流出し、この際の通路抵抗によ
り図4の実線で示すようなストロークの通常域Snの伸
側減衰力を発生する。
【0039】逆に、ピストンロッド201が下降する圧
側行程においては、密閉された下部室Bの作動油は、ピ
ストン208の外周ポート208Aを通り、リーフスプ
リング204によって付勢された逆止弁204,205
を押し開き、負圧となる上部室Aに補充される。この分
を除いた下部室Bの作動油は、下部室Bに連なるばね室
Mよりシリンダ202の下端部に装着されたベースバル
ブBVを介して、タンク室Dに連なる底部室Cに流出
し、この際の通路抵抗により図4の実線で示すようなス
トロークの通常域Snの圧側減衰力を発生する。
側行程においては、密閉された下部室Bの作動油は、ピ
ストン208の外周ポート208Aを通り、リーフスプ
リング204によって付勢された逆止弁204,205
を押し開き、負圧となる上部室Aに補充される。この分
を除いた下部室Bの作動油は、下部室Bに連なるばね室
Mよりシリンダ202の下端部に装着されたベースバル
ブBVを介して、タンク室Dに連なる底部室Cに流出
し、この際の通路抵抗により図4の実線で示すようなス
トロークの通常域Snの圧側減衰力を発生する。
【0040】シリンダ202の下端部には、バルブケー
ス224が嵌着されている。このバルブケースには、底
部室Cに連通する外周ポート224A及び下部室Bに連
通する内周ポート224Bが形成されている。当該外周
ポート224Aの上方には、オリフィス通路224Eが
打刻された外側シート面及び中間シート面により形成さ
れる円環状の開口窓224Cが設けられている。
ス224が嵌着されている。このバルブケースには、底
部室Cに連通する外周ポート224A及び下部室Bに連
通する内周ポート224Bが形成されている。当該外周
ポート224Aの上方には、オリフィス通路224Eが
打刻された外側シート面及び中間シート面により形成さ
れる円環状の開口窓224Cが設けられている。
【0041】つぎに、ベースバルブBVの構成を説明す
る。シリンダ202に嵌合するガイド221の基端部に
は、外周側に補助オリフィス221Bと内周側に連通孔
221Aとが設けられている。まず、当該ガイドの段部
221Cに、コニカルスプリング222と当該コニカル
スプリング222に背面から付勢された吸い込み弁22
3とを上下動自在に緩挿する。
る。シリンダ202に嵌合するガイド221の基端部に
は、外周側に補助オリフィス221Bと内周側に連通孔
221Aとが設けられている。まず、当該ガイドの段部
221Cに、コニカルスプリング222と当該コニカル
スプリング222に背面から付勢された吸い込み弁22
3とを上下動自在に緩挿する。
【0042】続いて、軸部221Dにシリンダ202の
下端部に嵌着されるバルブケース224,バルブケース
224の下面開口窓224Dに対向する座金状のリーフ
バルブ225,当該リーフバルブ225の下面に重畳さ
れ外周がリーフバルブ225の撓みの支持径となる環座
226,リーフバルブ225の最大撓み量を規制するバ
ルブストッパ227を順次嵌挿する。
下端部に嵌着されるバルブケース224,バルブケース
224の下面開口窓224Dに対向する座金状のリーフ
バルブ225,当該リーフバルブ225の下面に重畳さ
れ外周がリーフバルブ225の撓みの支持径となる環座
226,リーフバルブ225の最大撓み量を規制するバ
ルブストッパ227を順次嵌挿する。
【0043】最後に、ガイドの軸部221Dの下端部を
可締めてこれらの部品を結合することにより、ベースバ
ルブBVが構成される。
可締めてこれらの部品を結合することにより、ベースバ
ルブBVが構成される。
【0044】ベースバルブBVの上端構成部材であるガ
イド221の基端部上面には、低いばね定数の復帰スプ
リング104を起立させるとともに、その上端には、シ
リンダ202内に上下動自在に緩挿され外周側に切欠き
103Bと中央部に連通孔103Aとを設けた開閉弁1
03が嵌着され、前記復帰スプリング104により所定
の位置に保持されている。開閉弁103の上側には高い
ばね定数の検知スプリング102が載置され、更にその
上端には、シリンダ21内に上下動自在に緩挿されるガ
イド部材101が嵌着され、前記検知スプリング102
により所定の位置に保持される。
イド221の基端部上面には、低いばね定数の復帰スプ
リング104を起立させるとともに、その上端には、シ
リンダ202内に上下動自在に緩挿され外周側に切欠き
103Bと中央部に連通孔103Aとを設けた開閉弁1
03が嵌着され、前記復帰スプリング104により所定
の位置に保持されている。開閉弁103の上側には高い
ばね定数の検知スプリング102が載置され、更にその
上端には、シリンダ21内に上下動自在に緩挿されるガ
イド部材101が嵌着され、前記検知スプリング102
により所定の位置に保持される。
【0045】ピストンバルブPVがストロークの通常域
Snを下降する圧側行程において、ピストン速度の低速
域では、前記開口窓224Cの外側シート面に打刻され
たオリフィス通路224Eを通り、またピストン速度が
増大する中速域以上においては、バルブケースの内周ポ
ート224Bを通り下面開口窓224Dに流入した作動
油が、内周側が固定されたリーフバルブ225の外周側
を押し開いて、ピストンロッド201の進入体積分の作
動油を下部室Bに連なるばね室Mからタンク室Dに連な
る底部室Cに排出し、その際の通路抵抗により図4の実
線で示すようなストロークの通常域Snの圧側減衰力を
発生する。
Snを下降する圧側行程において、ピストン速度の低速
域では、前記開口窓224Cの外側シート面に打刻され
たオリフィス通路224Eを通り、またピストン速度が
増大する中速域以上においては、バルブケースの内周ポ
ート224Bを通り下面開口窓224Dに流入した作動
油が、内周側が固定されたリーフバルブ225の外周側
を押し開いて、ピストンロッド201の進入体積分の作
動油を下部室Bに連なるばね室Mからタンク室Dに連な
る底部室Cに排出し、その際の通路抵抗により図4の実
線で示すようなストロークの通常域Snの圧側減衰力を
発生する。
【0046】逆に、ピストンバルブPVが上昇する伸側
行程においては、バルブケースの外周ポート224Aを
通り、コニカルスプリング222に付勢された吸い込み
弁223を押し開いて、ピストンロッド201の退出体
積分の作動油を、底部室Cから下部室Bに連なるばね室
Mに補充する。
行程においては、バルブケースの外周ポート224Aを
通り、コニカルスプリング222に付勢された吸い込み
弁223を押し開いて、ピストンロッド201の退出体
積分の作動油を、底部室Cから下部室Bに連なるばね室
Mに補充する。
【0047】ピストンバルブPVがストロークの下方域
に侵入する際の作動については、次の第3実施形態と一
緒に説明する。
に侵入する際の作動については、次の第3実施形態と一
緒に説明する。
【0048】続いて、前記第1実施形態と同じ手段を、
構造の異なるピストンバルブ及びベースバルブに適用し
た第2例として図3に示す第3実施形態について、ま
ず、ピストンバルブPVの構造から説明する。
構造の異なるピストンバルブ及びベースバルブに適用し
た第2例として図3に示す第3実施形態について、ま
ず、ピストンバルブPVの構造から説明する。
【0049】ピストンロッド301の下端部には上部よ
りも小径のインロー部301Aが設けられ、ここに、シ
リンダ202内を摺接するピストンバンド208Fを外
面に巻着したピストン208,当該ピストン208の背
面に外環部に切欠き207Aを備えた切欠きリーフバル
ブ207及びこれに重畳した穴あきリーフバルブ206
からなる逆止弁,外周が当該逆止弁の撓みの支持径とな
る環座205,逆止弁を背面から付勢するリーフスプリ
ング204,逆止弁の最大撓みを規制するバルブストッ
パ203を重畳して嵌挿する。
りも小径のインロー部301Aが設けられ、ここに、シ
リンダ202内を摺接するピストンバンド208Fを外
面に巻着したピストン208,当該ピストン208の背
面に外環部に切欠き207Aを備えた切欠きリーフバル
ブ207及びこれに重畳した穴あきリーフバルブ206
からなる逆止弁,外周が当該逆止弁の撓みの支持径とな
る環座205,逆止弁を背面から付勢するリーフスプリ
ング204,逆止弁の最大撓みを規制するバルブストッ
パ203を重畳して嵌挿する。
【0050】つぎに、内周側が固定される座金状のリー
フバルブ209,外周がリーフバルブ209の撓みの支
持径となる環座210,前記リーフバルブ209の最大
撓みを規制するバルブストッパ311を重畳して嵌挿
し,最後に、ピストンナット312を規定の締め付けト
ルクでインロー部301Aに締結することにより、ピス
トンバルブPVが構成される。
フバルブ209,外周がリーフバルブ209の撓みの支
持径となる環座210,前記リーフバルブ209の最大
撓みを規制するバルブストッパ311を重畳して嵌挿
し,最後に、ピストンナット312を規定の締め付けト
ルクでインロー部301Aに締結することにより、ピス
トンバルブPVが構成される。
【0051】シリンダ202内を上部室Aと下部室Bに
区画するピストン208には、下部室Bに連通する外周
ポート208A及び上部室Aに連通する内周ポート20
8Bが穿設されている。外周ポート208Aの上方に
は、外側シート面及び中間シート面により形成される円
環状の開口窓208Cが設けられ、内周ポート208B
の上方には、中間シート面及び内側円筒部により形成さ
れる円環状の開口窓208Dが設けられている。当該開
口窓208C及び208Dには、切欠き207Aを備え
た切欠きリーフバルブ207及びこれに重畳した穴あき
リーフバルブ206からなる逆止弁が着座している。
区画するピストン208には、下部室Bに連通する外周
ポート208A及び上部室Aに連通する内周ポート20
8Bが穿設されている。外周ポート208Aの上方に
は、外側シート面及び中間シート面により形成される円
環状の開口窓208Cが設けられ、内周ポート208B
の上方には、中間シート面及び内側円筒部により形成さ
れる円環状の開口窓208Dが設けられている。当該開
口窓208C及び208Dには、切欠き207Aを備え
た切欠きリーフバルブ207及びこれに重畳した穴あき
リーフバルブ206からなる逆止弁が着座している。
【0052】ピストンバルブPVがストロークの通常域
Snを上昇する伸側行程において、ピストン速度が小さ
く上部室Aと下部室B間の圧力差が小さいピストン速度
の低速域では、リーフバルブ209の外周は、ピストン
下面の開口窓208Eを覆窓している。このため、上部
室Aの圧油は、前記切欠きリーフバルブの切欠き207
Aを介して下部室Bに開放され、この際の通路抵抗によ
り低速域の減衰力を発生する。
Snを上昇する伸側行程において、ピストン速度が小さ
く上部室Aと下部室B間の圧力差が小さいピストン速度
の低速域では、リーフバルブ209の外周は、ピストン
下面の開口窓208Eを覆窓している。このため、上部
室Aの圧油は、前記切欠きリーフバルブの切欠き207
Aを介して下部室Bに開放され、この際の通路抵抗によ
り低速域の減衰力を発生する。
【0053】ピストン速度が増大し中速域に近づくにつ
れ、上部室Aと下部室Bの圧力差が大きくなるので、所
要の減衰力が得られるよう複数枚重ねて使用されるリー
フバルブ209の外周側がその合成された撓み剛性に打
ち勝って、ピストン下面の開口窓208Eから押し開か
れて作動油が下部室Bに流出し、この際の通路抵抗によ
り図4の実線で示すようなストロークの通常域Snの伸
側減衰力を発生する。
れ、上部室Aと下部室Bの圧力差が大きくなるので、所
要の減衰力が得られるよう複数枚重ねて使用されるリー
フバルブ209の外周側がその合成された撓み剛性に打
ち勝って、ピストン下面の開口窓208Eから押し開か
れて作動油が下部室Bに流出し、この際の通路抵抗によ
り図4の実線で示すようなストロークの通常域Snの伸
側減衰力を発生する。
【0054】逆に、ピストンロッド301が下降する圧
側行程においては、密閉された下部室Bの作動油は、ピ
ストン208の外周ポート208Aを通り、リーフスプ
リング204によって付勢された逆止弁206,207
を押し開き、負圧となる上部室Aに補充される。この分
を除いた下部室Bの作動油は、シリンダ202の下端部
に装着されたベースバルブBVを介して、タンク室Dに
連なる底部室Cに流出し、この際の通路抵抗により図4
の実線で示すようなストロークの通常域Snの圧側減衰
力を発生する。
側行程においては、密閉された下部室Bの作動油は、ピ
ストン208の外周ポート208Aを通り、リーフスプ
リング204によって付勢された逆止弁206,207
を押し開き、負圧となる上部室Aに補充される。この分
を除いた下部室Bの作動油は、シリンダ202の下端部
に装着されたベースバルブBVを介して、タンク室Dに
連なる底部室Cに流出し、この際の通路抵抗により図4
の実線で示すようなストロークの通常域Snの圧側減衰
力を発生する。
【0055】シリンダ202の下端部には、バルブケー
ス327が嵌着されている。このバルブケースには、底
部室Cに連通する外周ポート327A及び下部室Bに連
なるばね室Mに連通する内周ポート327Bが形成され
ている。外周ポート327Aの上方には、外側シート面
及び中間シート面により形成される円環状の開口窓32
7Cが設けられるとともに、内周ポート327Bの下方
には、中間シート面及び内側円筒部により形成される円
環状の開口窓327Dが設けられている。
ス327が嵌着されている。このバルブケースには、底
部室Cに連通する外周ポート327A及び下部室Bに連
なるばね室Mに連通する内周ポート327Bが形成され
ている。外周ポート327Aの上方には、外側シート面
及び中間シート面により形成される円環状の開口窓32
7Cが設けられるとともに、内周ポート327Bの下方
には、中間シート面及び内側円筒部により形成される円
環状の開口窓327Dが設けられている。
【0056】つぎに、ベースバルブBVの構成を説明す
る。まず、ガイド321の軸部321Aの基端部側に
は、バルブケース327の上面に外環部に切欠き326
Aを備えた切欠きリーフバルブ326及びこれに重畳し
た穴あきリーフバルブ325からなる逆止弁,外周が当
該逆止弁の撓みの支持径となる環座324,前記逆止弁
を背面から付勢するリーフスプリング323,前記逆止
弁の最大撓みを規制するバルブストッパ322を重畳し
て嵌挿する。当該バルブストッパには、外周側に補助オ
リフィス322Bと内周側に連通孔322Aとが設けら
れ、その外周がシリンダ202に嵌合する。
る。まず、ガイド321の軸部321Aの基端部側に
は、バルブケース327の上面に外環部に切欠き326
Aを備えた切欠きリーフバルブ326及びこれに重畳し
た穴あきリーフバルブ325からなる逆止弁,外周が当
該逆止弁の撓みの支持径となる環座324,前記逆止弁
を背面から付勢するリーフスプリング323,前記逆止
弁の最大撓みを規制するバルブストッパ322を重畳し
て嵌挿する。当該バルブストッパには、外周側に補助オ
リフィス322Bと内周側に連通孔322Aとが設けら
れ、その外周がシリンダ202に嵌合する。
【0057】続いて、バルブケース327の下面開口窓
327Dに対向する座金状のリーフバルブ225,当該
リーフバルブ225の下面に重畳され外周がリーフバル
ブ225の撓みの支持径となる環座226,リーフバル
ブ225の最大撓み量を規制するバルブストッパ328
を順次嵌挿する。
327Dに対向する座金状のリーフバルブ225,当該
リーフバルブ225の下面に重畳され外周がリーフバル
ブ225の撓みの支持径となる環座226,リーフバル
ブ225の最大撓み量を規制するバルブストッパ328
を順次嵌挿する。
【0058】最後に、ナット329を規定の締め付けト
ルクで軸部321Aに締結し、上記部品を結合すること
により、ベースバルブBVが構成される。
ルクで軸部321Aに締結し、上記部品を結合すること
により、ベースバルブBVが構成される。
【0059】ベースバルブBVの上端構成部材であるバ
ルブストッパ322の上面には、低いばね定数の復帰ス
プリング104を起立させるとともに、その上端には、
シリンダ202内に上下動自在に緩挿され外周側に切欠
き103Bと中央部に連通孔103Aとを設けた開閉弁
103が嵌着され、前記復帰スプリング104により所
定の位置に保持されている。開閉弁103の上側には高
いばね定数の検知スプリング102が載置され、更にそ
の上端には、シリンダ21内に上下動自在に緩挿される
ガイド部材101が嵌着され、前記検知スプリング10
2により所定の位置に保持される。
ルブストッパ322の上面には、低いばね定数の復帰ス
プリング104を起立させるとともに、その上端には、
シリンダ202内に上下動自在に緩挿され外周側に切欠
き103Bと中央部に連通孔103Aとを設けた開閉弁
103が嵌着され、前記復帰スプリング104により所
定の位置に保持されている。開閉弁103の上側には高
いばね定数の検知スプリング102が載置され、更にそ
の上端には、シリンダ21内に上下動自在に緩挿される
ガイド部材101が嵌着され、前記検知スプリング10
2により所定の位置に保持される。
【0060】ピストンバルブPVがストロークの通常域
Snを下降する圧側行程において、ピストン速度の低速
域では、前記開口窓327Cに対向する切欠きリーフバ
ルブ326の切欠き326Aを通り、またピストン速度
が増大する中速域以上においては、バルブケースの内周
ポート327Bを通り下面開口窓327Dに流入した作
動油が、内周側が固定されたリーフバルブ225の外周
側を押し開いて、ピストンロッド301の進入体積分の
作動油を、下部室Bからタンク室Dに連なる底部室Cに
排出し、その際の通路抵抗により図4の実線で示すよう
なストロークの通常域Snの圧側減衰力を発生する。
Snを下降する圧側行程において、ピストン速度の低速
域では、前記開口窓327Cに対向する切欠きリーフバ
ルブ326の切欠き326Aを通り、またピストン速度
が増大する中速域以上においては、バルブケースの内周
ポート327Bを通り下面開口窓327Dに流入した作
動油が、内周側が固定されたリーフバルブ225の外周
側を押し開いて、ピストンロッド301の進入体積分の
作動油を、下部室Bからタンク室Dに連なる底部室Cに
排出し、その際の通路抵抗により図4の実線で示すよう
なストロークの通常域Snの圧側減衰力を発生する。
【0061】逆に、ピストンバルブPVが上昇する伸側
行程においては、バルブケースの外周ポート327Aを
通り、リーフスプリング323に付勢された吸い込み弁
325,326を押し開いて、ピストンロッド301の
退出体積分の作動油を、底部室Cから下部室Bに連なる
ばね室Mに補充する。
行程においては、バルブケースの外周ポート327Aを
通り、リーフスプリング323に付勢された吸い込み弁
325,326を押し開いて、ピストンロッド301の
退出体積分の作動油を、底部室Cから下部室Bに連なる
ばね室Mに補充する。
【0062】以下、本発明の第2,第3実施形態に共通
する事項を、第2(第3)実施形態の形式で説明する。
ピストンバルブPVがストロークの下方域Sdに侵入す
ると、ピストンバルブPVの下端(この実施形態ではピ
ストンナット213(312)の下端)が、ばね定数の
高い検知スプリング102の上端に嵌着されたガイド部
材101に当接し、当該検知スプリング102が載置さ
れた開閉弁103が、ばね定数の低い復帰スプリング1
04を圧縮する。ピストンバルブPVが更に下降する
と、中央部に連通孔103Aを設けた開閉弁103が、
ベースバルブBV上端のガイド221(バルブストッパ
322)に当接して、ガイド(バルブストッパ)の連通
孔221A(322A)を閉塞する。
する事項を、第2(第3)実施形態の形式で説明する。
ピストンバルブPVがストロークの下方域Sdに侵入す
ると、ピストンバルブPVの下端(この実施形態ではピ
ストンナット213(312)の下端)が、ばね定数の
高い検知スプリング102の上端に嵌着されたガイド部
材101に当接し、当該検知スプリング102が載置さ
れた開閉弁103が、ばね定数の低い復帰スプリング1
04を圧縮する。ピストンバルブPVが更に下降する
と、中央部に連通孔103Aを設けた開閉弁103が、
ベースバルブBV上端のガイド221(バルブストッパ
322)に当接して、ガイド(バルブストッパ)の連通
孔221A(322A)を閉塞する。
【0063】すなわち、圧側行程におけるストロークの
下方域Sdでは、下部室Bはガイド(バルブストッパ)
の補助オリフィス221B(322B)を介してのみベ
ースバルブBV内に連通するため、下部室Bからベース
バルブBV内に至る作動油の通路抵抗が増加する。この
結果、連通孔221A(322A)が開放されているス
トロークの通常域Snで発生するベースバルブBVの減
衰力に、上記補助オリフィス221B(322B)の通
路抵抗による補助減衰力が付加され、図4の点線で示す
ように圧側減衰力が増大する。
下方域Sdでは、下部室Bはガイド(バルブストッパ)
の補助オリフィス221B(322B)を介してのみベ
ースバルブBV内に連通するため、下部室Bからベース
バルブBV内に至る作動油の通路抵抗が増加する。この
結果、連通孔221A(322A)が開放されているス
トロークの通常域Snで発生するベースバルブBVの減
衰力に、上記補助オリフィス221B(322B)の通
路抵抗による補助減衰力が付加され、図4の点線で示す
ように圧側減衰力が増大する。
【0064】補助オリフィス221B(322B)を通
る作動油の通路抵抗による補助減衰力は、ほぼピストン
速度の2乗に比例して増大するため、ピストンバルブP
Vがストロークの下方域Sdに侵入する際のピストン速
度が速いほど減衰力が大きくなるので、ピストン速度が
より速やかに減速され、ピストンの底突きが防止される
とともに車両の乗り心地を改善することができる。
る作動油の通路抵抗による補助減衰力は、ほぼピストン
速度の2乗に比例して増大するため、ピストンバルブP
Vがストロークの下方域Sdに侵入する際のピストン速
度が速いほど減衰力が大きくなるので、ピストン速度が
より速やかに減速され、ピストンの底突きが防止される
とともに車両の乗り心地を改善することができる。
【0065】上記第1,第2,第3実施形態の説明から
明らかなように、本発明の手段は、ピストンバルブ側の
バルブ構造に関係なく適用することができる。また、ベ
ースバルブ側は、その上端に補助オリフィス111B,
221B,322Bと連通孔111A,221A,32
2Aが形成できればよいので、同様に、ほぼバルブ構造
に関係なく適用することができる。
明らかなように、本発明の手段は、ピストンバルブ側の
バルブ構造に関係なく適用することができる。また、ベ
ースバルブ側は、その上端に補助オリフィス111B,
221B,322Bと連通孔111A,221A,32
2Aが形成できればよいので、同様に、ほぼバルブ構造
に関係なく適用することができる。
【0066】続いて、第1,第2及び第3実施形態に共
通する事項を第1(第2,第3)実施形態の形式で説明
する。シリンダ21(202)内面に上下動自在に緩挿
されたガイド部材101を、例えばナイロン或いはウレ
タン等の樹脂製又はプレス成形された金属製素材にナイ
ロン或いはウレタン等の樹脂をコーティングして、上記
検知スプリング102の上端に嵌着すれば、ピストンバ
ルブの下端がガイド部材101に当接する際の衝撃が緩
和されるとともに、検知スプリング102の伸縮に伴う
シリンダ21(202)内面の傷付きを防止することが
できる。
通する事項を第1(第2,第3)実施形態の形式で説明
する。シリンダ21(202)内面に上下動自在に緩挿
されたガイド部材101を、例えばナイロン或いはウレ
タン等の樹脂製又はプレス成形された金属製素材にナイ
ロン或いはウレタン等の樹脂をコーティングして、上記
検知スプリング102の上端に嵌着すれば、ピストンバ
ルブの下端がガイド部材101に当接する際の衝撃が緩
和されるとともに、検知スプリング102の伸縮に伴う
シリンダ21(202)内面の傷付きを防止することが
できる。
【0067】同様に、シリンダ21(202)内に上下
動自在に緩挿される開閉弁103を、例えば硬質ナイロ
ン或いは硬質ウレタン等の樹脂製又はプレス成形された
金属製素材にナイロン或いはウレタン等の樹脂をコーテ
ィングして、復帰スプリング104の上端に嵌着すれ
ば、復帰スプリング104の伸縮に伴うシリンダ21
(202)内面の傷付きを防止することができる。
動自在に緩挿される開閉弁103を、例えば硬質ナイロ
ン或いは硬質ウレタン等の樹脂製又はプレス成形された
金属製素材にナイロン或いはウレタン等の樹脂をコーテ
ィングして、復帰スプリング104の上端に嵌着すれ
ば、復帰スプリング104の伸縮に伴うシリンダ21
(202)内面の傷付きを防止することができる。
【0068】また、検知スプリング102に例えばナイ
ロン或いはウレタン等のコーティングをすれば、ピスト
ンバルブの下端が当接する際の衝撃緩和及びシリンダ内
面の傷付き防止効果があるため、ガイド部材101を省
略してもよい。更に、検知スプリング102及び復帰ス
プリング104をシリンダ21と異なる材質例えば燐青
銅製とすることによっても、シリンダ21(202)内
の傷付きを防止することができる。
ロン或いはウレタン等のコーティングをすれば、ピスト
ンバルブの下端が当接する際の衝撃緩和及びシリンダ内
面の傷付き防止効果があるため、ガイド部材101を省
略してもよい。更に、検知スプリング102及び復帰ス
プリング104をシリンダ21と異なる材質例えば燐青
銅製とすることによっても、シリンダ21(202)内
の傷付きを防止することができる。
【0069】
【発明の効果】以上詳述した通り本発明の第1(第2,
第3)実施形態によれば、油圧緩衝器の圧側行程におけ
るストロークの下方域では、下部室はキャップ(ガイ
ド,バルブストッパ)の補助オリフィスを介してのみベ
ースバルブ内に連通するため、下部室からベースバルブ
内に至る作動油の通路抵抗が増加する。この結果、キャ
ップ(ガイド,バルブストッパ)の連通孔が開放されて
いるストロークの通常域で発生するベースバルブの減衰
力に、上記補助オリフィスの通路抵抗による補助減衰力
が付加され、ストロークの下方域における圧側減衰力が
増大する。
第3)実施形態によれば、油圧緩衝器の圧側行程におけ
るストロークの下方域では、下部室はキャップ(ガイ
ド,バルブストッパ)の補助オリフィスを介してのみベ
ースバルブ内に連通するため、下部室からベースバルブ
内に至る作動油の通路抵抗が増加する。この結果、キャ
ップ(ガイド,バルブストッパ)の連通孔が開放されて
いるストロークの通常域で発生するベースバルブの減衰
力に、上記補助オリフィスの通路抵抗による補助減衰力
が付加され、ストロークの下方域における圧側減衰力が
増大する。
【0070】補助減衰力はほぼピストン速度の2乗に比
例して増大するため、ピストンバルブがストロークの下
方域に侵入する際のピストン速度が速いほど圧側減衰力
が大きくなるので、ピストン速度がより速やかに減速さ
れ、ピストンの底突きが防止されるとともに車両の乗り
心地を改善することができる。
例して増大するため、ピストンバルブがストロークの下
方域に侵入する際のピストン速度が速いほど圧側減衰力
が大きくなるので、ピストン速度がより速やかに減速さ
れ、ピストンの底突きが防止されるとともに車両の乗り
心地を改善することができる。
【図1】本発明の第1実施形態に係わる油圧緩衝器の要
部断面図である。
部断面図である。
【図2】本発明の第2実施形態に係わる油圧緩衝器の要
部断面図である。
部断面図である。
【図3】本発明の第3実施形態に係わる油圧緩衝器の要
部断面図である。
部断面図である。
【図4】本発明に係わる油圧緩衝器の通常域及び下方域
の減衰力特性である。
の減衰力特性である。
【図5】(A)従来技術に係る油圧緩衝器の縦断面図で
ある。 (B)従来技術に係る切欠きリーフバルブの平面図であ
る。 (C)従来技術に係る下側リーフバルブの平面図であ
る。
ある。 (B)従来技術に係る切欠きリーフバルブの平面図であ
る。 (C)従来技術に係る下側リーフバルブの平面図であ
る。
A 上部室 B 下部室 C 底部室 PV ピストンバルブ BV ベースバルブ 1,201,301 ピストンロッド 8,208 ピストン 16,224,327 バルブケース 21,202 シリンダ 101 ガイド部材 102 検知スプリング 103 開閉弁 104 復帰スプリング 111 キャップ 221 ガイド 322 バルブストッパ 111A,221A,322A 連通孔 111B,221B,322B 補助オリフィス
【手続補正書】
【提出日】平成12年5月19日(2000.5.1
9)
9)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
Claims (4)
- 【請求項1】 シリンダ内を上部室と下部室とに区画す
る一方シリンダ内に摺動自在に案内されるピストンをピ
ストンロッドの下端部に結合して当該ピストンに配設さ
れたピストンバルブによりピストンロッドが伸長する際
の伸側減衰力を制御すると共に、シリンダ内を下部室と
タンク室に連通する底部室とに区画するバルブケースを
シリンダ下端部に嵌着して当該バルブケースに配設され
たベースバルブによりピストンロッドが下降する際の圧
側減衰力を制御する油圧緩衝器において、上記ベースバ
ルブの上端には連通孔と連通孔より流路面積の小さい補
助オリフィスを形成し、ベースバルブの上部には復帰ス
プリングを起立し、当該復帰スプリングはシリンダ内に
上下動自在に嵌挿した開閉弁を担持し、更に開閉弁の上
部には復帰スプリングよりばね定数の高い検知スプリン
グを載置し、ピストンロッドが下降する圧側行程時に、
ピストンバルブの下端が検知スプリングを下方に付勢す
るとともに復帰スプリングに抗して開閉弁を下降させ、
これにより開閉弁が連通孔を閉じ下部室を補助オリフィ
スを介してのみベースバルブ内に連通させ、補助オリフ
ィスを通過する作動油の通路抵抗により、高い圧側補助
減衰力を発生させることを特徴とする油圧緩衝器の減衰
力発生構造。 - 【請求項2】 上記検知スプリング及び復帰スプリング
には、上端にそれぞれ例えばナイロン或いはウレタン等
の樹脂製、又は金属製素材にナイロン或いはウレタン等
の樹脂をコーティングしたガイド及び開閉弁を嵌着し、
当該ガイド及び開閉弁をシリンダの内面に上下動自在に
緩挿したことを特徴とする請求項1に記載の油圧緩衝器
の減衰力発生構造。 - 【請求項3】 検知スプリング及び復帰スプリングは、
燐青銅等のシリンダ材とは異なる材質、又は、ナイロン
或いはウレタン等の樹脂をコーティングしたばね鋼材で
製作したことを特徴とする請求項1に記載の油圧緩衝器
の減衰力発生構造。 - 【請求項4】 ベースバルブの上端は、キャップ或いは
ガイドの基端部又はバルブストッパであることを特徴と
する請求項2に記載の油圧緩衝器の減衰力発生構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000086213A JP2001271863A (ja) | 2000-03-27 | 2000-03-27 | 油圧緩衝器の減衰力発生構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000086213A JP2001271863A (ja) | 2000-03-27 | 2000-03-27 | 油圧緩衝器の減衰力発生構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001271863A true JP2001271863A (ja) | 2001-10-05 |
Family
ID=18602423
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000086213A Pending JP2001271863A (ja) | 2000-03-27 | 2000-03-27 | 油圧緩衝器の減衰力発生構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001271863A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015525325A (ja) * | 2012-12-03 | 2015-09-03 | ベイジンウェスト・インダストリーズ・カンパニー・リミテッドBeijingwest Industries Co., Ltd. | 位置依存減衰アセンブリを備える油圧サスペンションダンパ |
EP3330567A1 (en) * | 2016-12-01 | 2018-06-06 | BeijingWest Industries Co. Ltd. | Hydraulic damper with a compression stop |
KR20230134260A (ko) * | 2022-03-14 | 2023-09-21 | 에이치엘만도 주식회사 | 쇼크 업소버 |
-
2000
- 2000-03-27 JP JP2000086213A patent/JP2001271863A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015525325A (ja) * | 2012-12-03 | 2015-09-03 | ベイジンウェスト・インダストリーズ・カンパニー・リミテッドBeijingwest Industries Co., Ltd. | 位置依存減衰アセンブリを備える油圧サスペンションダンパ |
EP3330567A1 (en) * | 2016-12-01 | 2018-06-06 | BeijingWest Industries Co. Ltd. | Hydraulic damper with a compression stop |
US10683906B2 (en) | 2016-12-01 | 2020-06-16 | Beijingwest Industries Co., Ltd. | Hydraulic damper with a compression stop |
KR20230134260A (ko) * | 2022-03-14 | 2023-09-21 | 에이치엘만도 주식회사 | 쇼크 업소버 |
KR102649328B1 (ko) * | 2022-03-14 | 2024-03-19 | 에이치엘만도 주식회사 | 쇼크 업소버 |
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---|---|---|---|
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