JP2001271698A - 触媒劣化診断装置 - Google Patents

触媒劣化診断装置

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JP2001271698A
JP2001271698A JP2000091357A JP2000091357A JP2001271698A JP 2001271698 A JP2001271698 A JP 2001271698A JP 2000091357 A JP2000091357 A JP 2000091357A JP 2000091357 A JP2000091357 A JP 2000091357A JP 2001271698 A JP2001271698 A JP 2001271698A
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lean
catalyst deterioration
fuel ratio
deterioration diagnosis
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JP2000091357A
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Hirobumi Nishimura
博文 西村
Hiroshi Tokushige
大志 徳重
Takayuki Okano
隆行 岡野
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Original Assignee
Mazda Motor Corp
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 リーンバーンエンジンにおいて触媒劣化診断
を早期に実行し終了できるようにする。 【解決手段】 理論空燃比にフィードバック制御してい
る状態で、触媒上流側および下流側の両空燃比センサの
それぞれの出力の反転回数の比を基準値と比較する方法
で触媒劣化を判定するものとし、触媒劣化診断を実行し
終了まではリーン運転領域(成層領域)を縮小する。そ
して、リーン制御中に触媒劣化診断条件が成立した時
は、リーン制御を中止し、λ=1フィードバック制御に
移行して、触媒劣化診断を実行し、劣化診断が終了する
までλ=1運転を続行する。また、リーン運転から加速
に入ってλ=1運転に切り換わった状態で触媒劣化診断
条件が成立した時に、劣化診断を開始し、劣化診断が終
了するまでリーン制御への移行を禁止して、触媒劣化検
出を完結させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、エンジンの排気
通路に設けられた排気ガス浄化用の触媒の劣化診断を行
う触媒劣化診断装置、特に、空燃比を理論空燃比にフィ
ードバック制御するフィードバック制御手段を備えると
ともに所定のリーン運転条件が成立した時に空燃比のリ
ーン制御を行うリーン制御手段を備えたエンジンに好適
な触媒劣化診断装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車用等のエンジンでは、排気通路に
排気ガス浄化用の触媒が配設されるのが普通である。そ
して、この触媒は熱等で劣化すると浄化率が低下するの
で、劣化診断を行う必要があり、そのため、例えば特開
平5−312025号公報等に記載されているように、
排気通路の触媒上流側と下流側とにそれぞれ空燃比セン
サを設け、両空燃比センサの出力に基づいて触媒の劣化
を診断することが提案されている。
【0003】触媒上流側と下流側の両空燃比センサの出
力に基づく触媒劣化の診断は、通常、両空燃比センサの
出力のリッチ(燃料リッチ側出力)とリーン(燃料リー
ン側出力)との間の反転回数の比(反転回数比)を所定
のしきい値と比較することにより行われる。つまり、エ
ンジンの空燃比を理論空燃比にフィードバック制御した
状態で、触媒上流側センサの出力は、周期的にリッチ、
リーンの反転を繰り返すのに対して、下流側センサの出
力は、正常状態では触媒に酸素吸蔵機能(トラッブ機
能)があるために、出力反転の周期が上流側センサに比
べてかなり長くなるが、触媒が劣化してくると、酸素吸
蔵機能がなくなることによって、下流側センサ出力の反
転周期が短くなり、上流側センサ出力の反転周期に近づ
く。そこで、両空燃比センサの出力反転周期の比に関連
した検出値である反転比(下流側センサの出力反転回数
に対する上流側センサの出力反転回数の比)を、所定の
しきい値と比較することにより、触媒劣化を診断するの
である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、例えば低回
転、低負荷側の所定運転領域で、燃料を圧縮行程で燃焼
室内に直接噴射することにより、点火プラグ周りに燃料
を集め、成層化して、全体としてはリーン(燃料リー
ン)な空燃比で燃焼させる直噴エンジン等のリーンバー
ンエンジンでは、空燃比を理論空燃比にフィードバック
制御した状態で触媒上流側と下流側の両空燃比センサの
出力に基づいて触媒の劣化を診断する上記の方法を適用
しようとすると、空燃比を理論空燃比にフィードバック
制御する領域というのは、加速時等の高回転、高負荷側
の領域に限られるため、触媒劣化診断をなかなか実行で
きず、劣化判定終了が遅くなるという問題が生ずる。
【0005】そこで、所定運転領域において空燃比をリ
ーン制御するエンジンにおいて、触媒劣化診断を早期に
実行し終了できるようにすることが課題である。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る触媒劣化
診断装置は、エンジンの空燃比を理論空燃比にフィード
バック制御するフィードバック制御手段を備えるととも
に所定のリーン運転条件が成立した時にエンジンの空燃
比を理論空燃比よりも燃料リーン側に制御するリーン制
御手段を備えたエンジンの排気通路に設けられた排気ガ
ス浄化用の触媒の劣化診断を行う触媒劣化診断装置であ
って、上記排気通路の触媒上流側および触媒下流側に配
置された各空燃比センサと、所定の触媒劣化診断条件が
成立した時に上記フィードバック制御手段によりエンジ
ンの空燃比を理論空燃比にフィードバック制御した状態
で上記触媒上流側および触媒下流側の両空燃比センサの
出力に基づいて上記触媒の劣化を診断する触媒劣化診断
手段と、該触媒劣化診断手段により触媒劣化診断を実行
し終了するまでは上記リーン制御手段によるリーン制御
に制限を加えるリーン制限手段とを備えたことを特徴と
する。
【0007】この触媒劣化診断装置によれば、触媒劣化
診断が実行され終了するまでは、リーン制御が制限され
ることにより、理論空燃比にフィードバック制御できる
領域が広がり、触媒劣化診断が早期に実行可能となる。
そして、触媒上流側と下流側の両空燃比センサの出力に
基づいて、例えば両空燃比センサの出力のリッチとリー
ンの間の出力反転回数の比を所定のしきい値と比較する
ことにより触媒劣化診断が行われる。
【0008】請求項2に係る触媒劣化診断装置は、上記
請求項1に係る触媒劣化診断装置において、上記リーン
制限手段を、上記リーン制御手段によりリーン制御を実
行している時に、上記触媒劣化診断条件が成立した時に
は、リーン制御を一旦中止させて、上記フィードバック
制御手段による理論空燃比へのフィードバック制御を実
行させ、そのリーン制御を中止し理論空燃比へのフィー
ドバック制御を実行させた状態で上記触媒劣化診断手段
を作動させる構成としたものである。
【0009】この場合、リーン制御中であっても、触媒
劣化診断条件が成立したときには、リーン制御が一旦中
止されて、理論空燃比へのフィードバック制御が実行さ
れ、触媒劣化診断が行われる。そのため、触媒劣化診断
を早期に行うことができる。
【0010】請求項3に係る触媒劣化診断装置は、上記
請求項1に係る触媒劣化診断装置において、上記触媒劣
化診断手段を、リーン制御から理論空燃比へのフィード
バック制御に移行してから所定時間が経過した後に触媒
劣化診断を開始する構成としたものである。
【0011】リーン制御から理論空燃比への制御に移行
した直後は、それまでのリーン状態の影響が残るために
空燃比センサの出力が安定しない。特に、触媒下流側の
空燃比センサは、リーン制御の間触媒が酸素を吸蔵する
状態にあったものが、フィードバック制御によるリッ
チ、リーンの反転出力を示すものとなるまでに時間がか
かり、その間は、触媒劣化診断を行っても誤検出となる
恐れがある。そのため、移行後所定時間が経過した後に
触媒劣化診断を開始するものとするのがよい。
【0012】また、請求項4に係る触媒劣化診断装置
は、上記請求項1に係る触媒劣化診断装置において、上
記リーン制限手段を、上記フィードバック制御手段によ
りエンジンの空燃比を理論空燃比にフィードバック制御
した状態で上記触媒劣化診断手段により触媒劣化診断を
実行している時に、上記リーン運転条件が成立した時に
は、触媒劣化診断が終了するまでリーン制御への移行を
禁止するよう構成したものである。
【0013】直噴等のリーンバーンエンジンは本来リー
ン制御で運転するものであって、加速等で理論空燃比の
制御に入っても、その理論空燃比での運転は長くは続か
ないのが普通である。そのため、リーン運転条件が成立
しリーン制御で運転していたエンジンが、例えば加速に
入って、出力確保のため理論空燃比での運転に切り換わ
った状態で、触媒劣化診断条件が成立した場合に、触媒
劣化診断は開始されるが、そういった状況で触媒劣化診
断が開始された後、劣化診断の途中で加速が終了してリ
ーン制御に戻ったのでは、触媒劣化診断が完結しない。
そこで、そのような加速等で理論空燃比運転に入った後
触媒劣化診断を開始した場合には、触媒劣化診断が終了
するまでリーン制御への移行を禁止するのがよく、そう
することにより、触媒劣化診断を完結させることができ
る。また、そのように加速等で元々理論空燃比運転に入
っている状態で触媒劣化診断を実行し、劣化診断の途中
でリーン運転条件が成立した場合でも理論空燃比運転を
続けて劣化検出を完結させるので、最初からリーン運転
領域で触媒劣化診断のために理論空燃比の制御を開始す
る場合に比べて、触媒劣化診断のためにわざわざ理論空
燃比に制御する期間が短くてすむ。
【0014】また、請求項5に係る触媒劣化診断装置
は、上記請求項1に係る触媒劣化診断装置において、上
記リーン運転条件は、エンジンの回転数と負荷とで設定
するリーン運転領域を含み、上記リーン制限手段は、上
記触媒劣化診断手段により触媒劣化診断を実行し終了す
るまでは、リーン運転領域を縮小する構成としたもので
ある。この場合、触媒劣化診断を実行し終了するまで
は、リーン運転領域が縮小され、その分、理論空燃比で
運転される期間が長くなって、触媒劣化診断の機会が増
え、触媒劣化診断を早期に行える。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。
【0016】図1はこの発明の実施の形態の全体図であ
る。この実施の形態は直噴エンジンに関するものであっ
て、図1において、1はエンジン本体、2は吸気通路、
3は排気通路を示す。吸気通路2には上流にエアクリー
ナ(図示せず)が配設され、その下流にエアフローメー
タ4が配設され、さらにその下流に電子制御式のスロッ
トル弁(エレキスロットル)5が配設され、その下流に
サージタンク6が配設されている。そして、サージタン
ク6からエンジン本体1までは、各気筒毎に独立した独
立吸気通路2aとされ、各独立吸気通路2aにスワール
コントロール弁(吸気流動制御弁)7が配設されてい
る。同図において、8はスロットル弁駆動用のアクチュ
エータであり、9はスワールコントロール弁駆動用のア
クチュエータである。
【0017】エンジン本体1には、各気筒の燃焼室10
の上部略中央に点火プラグ11が配設され、それら点火
プラグ11の近傍に燃料を噴射するよう各気筒の燃焼室
10に燃料噴射弁12が配設されている。
【0018】13は燃料タンクであり、14は燃料タン
ク13内に配設された低圧燃料ポンプである。燃料は低
圧燃料ポンプ14により燃料タンク13から汲み上げら
れ、、燃料供給通路15を介して高圧燃料ポンプ16へ
送られ、高圧燃料ポンプ16で加圧されて、高圧燃料通
路17を介して燃料噴射弁12に供給される。そして、
余剰燃料は高圧燃料通路17から分岐したリターン通路
18を介して燃料タンク13へと戻される。上記燃料供
給通路15には、燃料フィルタ19が配設されるととも
に、該燃料フィルタ19をバイパスするバイパス通路2
0に低圧プレッシャレギュレータ21が配設されてい
る。また、上記リターン通路18に高圧プレッシャレギ
ュレータ22が配設されている。
【0019】低圧燃料ポンプ14により汲み上げられた
燃料は、燃料フィルタ19により濾過され、低圧プレッ
シャレギュレータ21により例えば0.3MPa程度に
調圧されて、高圧燃料ポンプ16へ送られる。
【0020】高圧燃料ポンプ16は、エンジンのカムシ
ャフト(図示せず)により駆動されるもので、低圧燃料
ポンプ14から送られた燃料の燃圧を例えば7MPa程
度まで昇圧させる。そして、昇圧した燃料は、高圧プレ
ッシャレギュレータ22により調圧され、燃料噴射弁1
2から噴射される。
【0021】また、23は蒸発燃料吸着用のキャニスタ
である。燃料タンク13内の蒸発燃料を吸気系のサージ
タンク6に回収するよう、燃料タンク13とサージタン
ク6とがパージ通路24で接続され、このパージ通路2
4の途中にキャニスタ23が配設されている。そして、
パージ通路24の燃料タンク13と接続する上流側通路
部分には、燃料タンク13内の圧力を検出する圧力セン
サ25が配設されるとともに、該圧力センサ25とキャ
ニスタ23の間に制御弁26が配設され、サージタンク
6と接続する下流側通路部分には、パージバルブ27が
配設されている。
【0022】パージバルブ27は、電磁式で、全閉およ
び全開状態を選択的にとり得る他、例えばデューティ制
御によって開度が連続可変式に変更可能とされたもので
ある。
【0023】また、キャニスタ23には、大気開放通路
28が接続され、該大気開放通路28に、フィルタ29
と、電磁式の開閉弁からなる大気開放弁30が配設され
ている。
【0024】また、パージ通路24の燃料タンク13へ
の接続部には、転倒時に閉じてパージ通路24への燃料
漏れを防止するロールオーババルブ31が配設されてい
る。このロールオーババルブ31は、全開でも絞り抵抗
を有するものである。
【0025】燃料タンク13内に発生した蒸発燃料は制
御弁26を通ってキャニスタ23側へ流れ、キャニスタ
23に吸着される。そして、大気開放弁30は通常は開
かれていて、エンジンの所定運転領域でパージバルブ2
7が開かれることにより、キャニスタ23に吸着された
燃料が吸気負圧によってパージされ、吸気通路2へ回収
される。
【0026】エンジンの排気通路3には、排気ガス浄化
用の触媒として、上流側に三元触媒からなる触媒装置3
2が配設され、下流側にNOX触媒からなる触媒装置3
3が配設されている。また、排気通路3には、三元触媒
からなる上流側の触媒装置32を挟んで上流側と下流側
にそれぞれ空燃比センサ34、35が配設されている。
これら空燃比センサ34、35は、空燃比が理論空燃比
よりもリッチであるかリーンであるかによって、例えば
0〜1Vの出力範囲において、0.45Vを境として出
力(電圧)が大きく変化し、出力電圧の大きい方がリッ
チを示し、出力電圧の小さい方がリーンを示すものであ
る。このうち、上流側の空燃比センサ34は、燃料噴射
弁12からの燃料噴射量の制御によってエンジンの空燃
比を理論空燃比へフィードバック制御するために用いら
れる。また、下流側の空燃比センサ35は、後述するよ
うに上流側の空燃比センサ34との出力関係に基づい
て、三元触媒からなる上流側の触媒装置32の劣化検出
をするために用いられる。これら空燃比センサ34、3
5には、活性温度確保のための電気式ヒータが内蔵され
ている。
【0027】また、このエンジンには、排気ガス再循環
(EGR)のため、排気通路3をエンジン本体1との接
続部に近い部分で吸気通路2のサージタンク6下流側に
接続するEGR通路36が設けられ、該EGR通路36
にEGRバルブ37が配設されている。そして、EGR
系の故障診断のため、EGRバルブ37よりも下流側つ
まり吸気通路2側でEGR通路36から分岐する分岐通
路38が設けられ、この分岐通路38に圧力センサ39
が接続され、圧力センサ39の手前に三方ソレノイド弁
からなる切換弁40が配設されている。この切換弁40
は、圧力センサ39をEGR通路36側または大気側に
選択的に切換えるものである。
【0028】図1において、41はマイクロコンピュー
タを利用して構成された制御ユニットで、演算手段とし
てのCPU、記憶手段としてのROMおよびRAMを備
えている。制御ユニット41は、エンジンの点火時期制
御、燃料噴射量制御、スロットル制御、スワール制御、
EGR制御、パージ制御等を行い、また、パージ系故障
診断、EGR系故障診断、触媒劣化診断等を行うもの
で、そのため、制御ユニット41には、エアフローメー
タ4からの吸入空気量信号、上流側および下流側の空燃
比センサ34、35からの空燃比信号、圧力センサ25
からのタンク内圧信号の他、エンジン冷却水温度を検出
する水温センサ42からの水温信号、クランク角センサ
43からのクランク角信号、アクセル開度センサ44か
らのアクセル開度信号等、各種センサあるいはスイッチ
からの信号が入力される。そして、制御ユニット41か
ら、イグナイタを介して点火プラグ11に点火信号が、
燃料噴射弁12に噴射信号が、スロットル弁駆動用のア
クチュエータ8にスロットル信号が、スワールコントロ
ール弁駆動用のアクチュエータ9にスワールコントロー
ル信号がそれぞれ出力され、EGR系のEGRバルブ3
7にEGR信号が出力され、切換弁40に切換信号が出
力され、また、パージ系の制御弁26、パージバルブ2
7および大気開放弁30に対してそれぞれ制御信号が出
力される。
【0029】このエンジンは、直噴式のリーンバーンエ
ンジンで、基本的には、温間時(暖機後)で、低回転、
低負荷側に設定した成層領域にあるときに、圧縮行程で
燃料噴射弁12から燃焼室内に燃料を直接噴射すること
により、点火プラグ11周りに燃料を集め、成層化し
て、全体としてはリーン(燃料リーン)な空燃比で運転
し、冷間時には、あるいは温間時で上記成層運転領域よ
り高回転、高負荷側では、吸気行程で燃料を噴射し、空
燃比を理論空燃比にフィードバック制御して、空気過剰
率λ=1の均一燃焼で運転する。そして、成層燃焼運転
時にはスロットル弁5を全開にして、燃料噴射量の制御
によってエンジンの出力を調整し、均一燃焼時にはスロ
ットル弁5による吸気量の制御によってエンジンの出力
を調整する。燃料噴射量の制御はそれ自体公知のもので
ある。また、点火時期の制御、スロットル制御、スワー
ル制御、EGR制御、パージ制御等も、それぞれ公知の
ものである。
【0030】パージ系故障診断の制御では、図2のタイ
ムチャートに示すように、パージバルブ25が開いてパ
ージが実行されている時に、大気開放弁30を閉じ、か
つ制御弁26が開く(t1時点)。これにより、パージ
通路24を介して燃料タンク13内に吸気負圧が作用
し、燃料タンク13内の負圧が徐々に高まる。そして、
燃料タンク13内の負圧が、所定負圧P1になり(t2
時点)、これよりもさらに若干大きな負圧になった時点
(t3時点)において、パージバルブ27を閉じる。こ
うしてパージバルブ27が閉じられることにより、パー
ジバルブ27上流のパージ経路は大気と遮断され、密閉
状態となる。その際、上記t3時点より若干時間が経過
すると、圧力センサ25により検出される圧力が上記所
定負圧P1まで上昇し、その時点(t4時点)で、ロー
ルオーババルブ31の絞り抵抗の影響による燃料タンク
13への吸気負圧伝達の遅れが解消する。
【0031】上記所定負圧P1となったt4時点におい
て、圧力センサ25によって検出された負圧を第1検出
負圧TP1とする。そして、このTP1検出の時点(t
4時点)から、所定時間例えば30秒経過した時点(t
5時点)において、圧力センサ25により検出された負
圧を第2検出圧力TP2とする。
【0032】そして、上記二つの検出圧力TP1とTP
2との偏差を所定の判定しきい値と比較することによっ
てリーク判定を行う。すなわち、TP1からTP2にな
るまでの圧力上昇度合がしきい値より大きいときは、パ
ージ経路に小孔が空いている等の漏れが考えられ、その
場合はリーク故障と判定する。また、上記圧力上昇度合
が小さいときは、リークしていないと判定する。
【0033】次に、大気開放弁30と制御弁26の故障
判定のため、上記リーク判定が終了した時点(t5時
点)で大気開放弁30を開き、制御弁26を閉じる。パ
ージバルブ27は閉じたままである。そして、所定時間
経過した時点(t6時点)で、パージバルブ27を開
く。
【0034】そして、上記t5時点からt6時点までの
間で、圧力センサ25で検出された圧力の上昇度合が所
定の基準値よりも小さいときは、大気開放弁30の閉固
着(あるいは、大気開放通路28の目詰り)による故障
発生と判定する。また、上記圧力の上昇度合が所定の基
準値よりも大きいときは、制御弁26の開固着による故
障発生と判定する。
【0035】また、上記t1時点で大気開放弁30を閉
じ、制御弁26を開いた後、圧力センサ25により検出
される負圧が上記所定負圧P1に達しない場合は、大気
開放弁30の開固着あるいはパージバルブ27の閉固着
による故障発生と判定する。EGR系故障診断の制御で
は、定常走行時に、切換弁40によって圧力センサ39
をEGR通路36に連通させた状態で、EGRバルブ3
7を所定時間毎に複数回(例えば5回)開閉させ、その
EGRバルブ37の開閉の度に、圧力センサ39によっ
て圧力変化量を検出する。そして、その圧力変化量の平
均値を所定の判定しきい値と比較することにより、EG
R系の故障判定を行う。すなわち、上記圧力変化量が小
さいときは、EGRバルブ37の固着故障と判定する。
【0036】また、上記EGRバルブ37の故障診断に
先立って、アイドル時に切換弁40の故障診断を行う。
すなわち、切換弁40を、EGR通路36側と大気側と
に順次切り換えて、EGR通路36側に切り換えたとき
に圧力センサ39で検出された圧力と、大気側に切り換
えたときに圧力センサ39で検出された圧力との偏差
を、所定の判定しきい値と比較することにより、切換弁
40の故障診断を行い、上記偏差がしきい値より小さい
ときは、切換弁40の故障と判定する。
【0037】つぎに、触媒劣化診断の制御を説明する。
図3は空燃比センサの出力反転の様子を示し、図4は空
燃比センサの出力反転のカウントにヒステリシスを設定
した様子を示している。また、図5は排気ガス量によっ
て変化する出力反転比と浄化率との関係を示し、図6は
排気ガス量による運転領域の区分を示す。
【0038】触媒劣化診断は、上流側の触媒装置32の
三元触媒について行うもので、エンジンの空燃比を理論
空燃比にフィードバック制御している状態で、触媒上流
側および下流側の両空燃比センサ34、35の出力に基
づいて劣化診断をする。すなわち、図3に示すように、
空燃比フィードバック制御中、各空燃比センサ34、3
5の出力は、周期的にリッチ側とリーン側とに反転す
る。そして、正常状態では、上流側の空燃比センサ34
はかなり頻繁に出力が反転するのに対し、下流側の空燃
比センサ35の出力反転の周期は長い。しかし、触媒
(三元触媒)が劣化し、酸素吸蔵機能が低下すると、下
流側の空燃比センサ35の出力反転周期が短くなって、
上流側の空燃比センサ34の出力反転周期に近くなる。
そこで、所定時間内における上流側の空燃比センサ33
の出力反転回数をAとし、下流側の空燃比センサ34の
出力反転回数をBとして、反転比HR(=A/B)を設
定し、この反転比HR(=A/B)を基準値と比較する
ことにより、触媒劣化を検出する。
【0039】両空燃比センサ34、35のリッチ、リー
ン間の出力反転回数のカウントには、図4に示すように
ヒステリシスを設定するのがよい。すなわち、中間値
(例えば0.45V)より大きい上しきい値(例えば
0.5V)を設定して、この上しきい値以上の出力のと
きにリッチと判定し、また、中間値より小さい下しきい
値(例えば0.4V)を設定して、この下しきい値以下
の出力のときにリーンと判定するのがよく、これら上下
のしきい値を設定してヒステリシスを持たせることによ
り、リッチとリーンとの間で出力反転するときに生じや
すい高周波成分が反転回数としてカウントされてしまう
のを防止でき、反転回数を精度良くカウントできる。
【0040】上流側の触媒装置32の三元触媒が正常の
ときは、反転比HR(=A/B)は、ほぼ無限大に近い
大きな値となる。それに対し、上記触媒装置32の触媒
劣化が進むと、下流側空燃比センサ35の出力反転回数
が大きくなって、反転比HR(=A/B)が徐々に小さ
くなる。そこで、例えば浄化効率が60%にまで低下し
た状態が触媒(三元触媒)の劣化して、その状態に相当
する反転比HR(=A/B)を判定しきい値とし、実際
の反転比HR(=A/B)がこの判定しきい値より大き
ければ正常であると判定し、反転比HR(=A/B)が
判定しきい値以下であれば、触媒(三元触媒)が劣化し
ていると判定する。
【0041】ここで、上記反転比HR(=A/B)と触
媒(三元触媒)の浄化率との関係は、図5に示すよう
に、触媒装置32を通過する排気ガス量(あるいは吸入
空気量)によってかなり相違したものとなる。すなわ
ち、基本的には、浄化率は同じであっても、ガス量が多
いほど反転回数比HR(=A/B)は小さくなる。そし
て、ガス量が多いときは、図5のZ3線で示すように、
正常状態と劣化状態とを区別すべき浄化率が反転比HR
(=A/B)の小なる領域に現れ、その正常状態と劣化
状態とを区別すべき浄化率の付近で、反転比HR(=A
/B)のわずかな変化により浄化率が大きく変化してし
まう。そのため、ガス量が多いときは、判定しきい値を
設定することが難しい。
【0042】また、ガス量が少ないときは、図5のZ1
線で示すように、正常状態と劣化状態とを区別すべき浄
化率が反転比HR(=A/B)の大なる領域に現れ、そ
の正常状態と劣化状態とを区別すべき浄化率の付近で、
反転比HR(=A/B)のわずかな変化により浄化率が
大きく変化してしまう。そのため、ガス量が少ないとき
も、判定しきい値を設定することは難しい。
【0043】そこで、触媒(三元触媒)の正常、劣化を
判定する反転比HR(=A/B)の判定しきい値は、後
述するようにガス量が中程度のときに対応した値に設定
する。そして、ガス量が多いときは、正常判定のみを行
う(劣化判定は行わない)ようにし、また、ガス量が少
ないときは、劣化判定のみを行う(正常判定は行わな
い)ようにする。
【0044】ガス量が中程度のときは、図5のZ2線で
示すように、反転比HR(=A/B)の変化に対して浄
化率がほぼ線形的に緩やかに変化し、正常状態と劣化状
態とを区別する浄化率付近において、反転比HR(=A
/B)の変化に対し浄化率が緩やかに変化するものとな
る。そのため、ガス量が中程度のときは、正常状態と劣
化状態とを区別すべき浄化率に対応した反転比HR(=
A/B)の判定しきい値の設定が容易で、その判定しき
い値に基づいて劣化判定と正常判定とを正確に行える。
【0045】図5において、THBは、ガス量が中程度
のときに浄化率が例えば約60%相当に対応して設定さ
れた反転比HR(=A/B)の判定しきい値であり、ガ
ス量が中程度のときは、このTHBよりも反転比HR
(=A/B)が小さいか大きいかで、触媒(三元触媒)
の正常、劣化が判定される。また、ガス量が多いとき
に、THBよりも反転比HR(=A/B)が大きけれ
ば、正常であると判定できる(図5にTHSで示す参考
しきい値以上であれば、より確実に、正常であると判定
できる)。また、ガス量が少ないときは、THBよりも
反転比HR(=A/Bが小さければ、劣化であると判定
できる(図5にTHDで示す参考しきい値以下であれ
ば、より確実に、劣化であると判定できる)。
【0046】なお、図5にZ4線で示すように、Z3線
よりもさらにガス量が多いときは、判定しきい値の設定
は到底不可能である。この場合、正常判定も劣化判定も
行わない。
【0047】触媒劣化診断における正常、劣化の判定
は、このように排気ガス量に応じて行う。そのため、図
6に示すように、排気ガス量によりエンジンの回転数と
負荷をパラメータとして運転領域を区分した領域図を設
定し、記憶しておく。図6において、領域Z1、Z2、
Z3、Z4は、ガス量の少ない方から多い方へ順次、等
ガス量線によって領域を区分設定したもので、図5のZ
1、Z2、Z3、Z4の各線は、それぞれ、図6の領域
Z1、Z2、Z3、Z4に対応する特性の一例(代表
例)を示すものである。なお、最もガス量の少ない領域
Z1は、触媒(三元触媒)が事実上活性温度に達しない
可能性の高い領域であるため、劣化検出禁止領域として
設定することもできる。
【0048】上記のようにして正常、劣化を判定する触
媒劣化診断の制御は、エンジンの空燃比を理論空燃比に
フィードバック制御した状態で、繰り返し実行する。ま
た、その理論空燃比へフィードバック制御した状態での
触媒劣化診断を早期に実行し終了できるようにするた
め、触媒劣化診断の都度、劣化診断を実行し終了するま
では、リーン制御を制限する。
【0049】そのリーン制御を制限しつつ行う触媒劣化
診断の制御の具体例は次のとおりである。
【0050】(第1の制御例)リーン制御を実行してい
る状態で、所定の触媒劣化診断条件が成立した時に、リ
ーン制御を一旦中止して、理論空燃比へのフィードバッ
ク制御に移行し、その状態で触媒劣化診断を開始する。
その際、触媒劣化診断を実行し終了するまでは、リーン
運転領域を縮小する。また、リーン制御から理論空燃比
へのフィードバック制御に移行してから所定時間が経過
した後に触媒劣化診断を開始する。そして、触媒劣化診
断が終了するまでは、リーン運転領域に入ってもλ=1
運転を続行する。この場合、リーン制御中であっても、
触媒劣化診断条件が成立したときには、リーン制御が一
旦中止されて、理論空燃比へのフィードバック制御が実
行され、触媒劣化診断が行われるので、触媒劣化診断を
早期に行うことができる。温間時の空燃比は、図7の
(a)に示すように、エンジンの回転数と負荷をパラメ
ータとする領域図において、低回転、低負荷側に成層領
域すなわちリーン運転領域を設定し、それより高回転、
高負荷側にλ=1のフィードバック制御領域を設定する
ものである。そのリーン運転領域(成層領域)が、触媒
劣化診断を実行し終了するまでは、図に破線で示すよう
に縮小される。冷間時と、温間加速時は、図7の(b)
に示すように、低回転、低負荷側および高回転、高負荷
側とも、λ=1のフィードバック制御領域とするもので
ある。
【0051】図8および図9は、第1の制御例における
燃料噴射量制御のフローを示している。このフローは所
定クランク角毎の割り込み処理によって行われ、まず、
ステップT101で、エンジンの運転状態(アクセル開
度、吸入空気量、エンジン回転数、エンジン冷却水温
度、空燃比センサ出力)を読み込む。そして、ステップ
T102で、冷却水温からエンジンの暖機状態(温間か
冷間か)を判定し、アクセル開度により検出されるエン
ジン負荷の変化あるいはエンジン回転数の変化から、加
速時かどうかを判定し、温間時には図7(a)の領域図
によって、また、冷間時あるいは加速時には図7(b)
の領域図によって、エンジン負荷とエンジン回転数とで
設定された空燃比制御の領域を判定し、成層運転モード
(成層領域)かどうかを判定する。そして、ステップT
102の判定がNO、すなわち成層運転モードでないと
きは、そのまま後述するステップT107へ進んで、λ
=1フィードバック制御の処理を実行する。
【0052】ステップT102の判定でYES、すなわ
ち成層運転モードのときは、ステップT103で、触媒
劣化診断終了フラグMONIENDが立っている(MO
NIEND=1)かどうで、触媒劣化診断が終わってい
るかどうかを判定し、YESすなわち触媒劣化診断が終
わっている場合は、そのまま後述するステップT122
へ進んで、成層運転モード用のリーン制御を実行する。
【0053】ステップT103の判定でNO、すなわち
触媒劣化診断が終わっていない場合は、ステップT10
4で、成層領域に制限を加える(図7(a)の領域図に
おけるリーン運転領域を縮小する)。そして、ステップ
T105で触媒劣化診断のための基本条件が成立してい
るかどうか、すなわち、エンジン回転数およびエンジン
負荷が触媒劣化診断のための所定の領域にあり、触媒
(三元触媒)が活性温度に達しているといった条件が成
立しているかどうかを判定して、NOすなわち触媒診断
基本条件が成立してないときは、やはりそのまま後述す
るステップT122へ進んで、成層運転モード用のリー
ン制御を実行する。
【0054】ステップT105の判定でYES、すなわ
ち触媒劣化診断基本条件が成立しているときは、さらに
ステップT106で、パージ系、各空燃比センサ(O2
センサ)、各センサ用ヒータに異常があるかどうかを判
定し、YESすなわち異常があるときは、そのまま成層
運転モード用のリーン制御を行うということで、ステッ
プT122へ進み、エンジン負荷とエンジン回転数とを
パラメータとして成層燃焼用の燃料噴射量TGを設定
し、ステップT123で噴射タイミングかどうかを判断
して、噴射タイミングが来たら、ステップT124で噴
射量TGに相当する噴射パルスを出力し、燃料噴射を実
行する。
【0055】そして、ステップT106の判定がNO、
すなわちセンサ等に異常がなければ、ステップT107
に進み、触媒劣化診断のためのλ=1フィードバック制
御に移行する。
【0056】ステップT107〜ステップT121は、
λ=1フィードバック制御のルーチンで、まず、ステッ
プT107において、所定の換算係数Kと吸入空気量と
エンジン回転数とに基づいて、基本燃料噴射量TBを演
算する。
【0057】次いで、ステップT108で、冷却水温度
に応じた燃料の水温補正量TWを、マップに基づいて決
定する。
【0058】そして、ステップT109で、触媒劣化診
断中であるか否かを判定する。そして、この判定でYE
Sのときは、ステップT110において、空燃比フィー
ドバック制御のP値をP1に設定するとともに、I値を
I1に設定する。また、ステップT109の判定でNO
のときは、ステップT111でP値をP2に設定すると
ともに、I値をI1に設定する。なお、P1>P2、I
1>I2である。
【0059】ステップT110あるいはステップT11
1でP値およびI値を設定した後、ステップT112
で、空燃比センサ出力がリッチであるか否かを判別す
る。そして、この判別でNO、すなわち空燃比センサ出
力がリーンであるときは、ステップS113で、前回リ
ッチを検出しているか否かを判別し、これがYESであ
れば、空燃比センサ出力が、今回リッチからリーンへ反
転したということで、このときはステップT114で、
フィードバック補正量CFBを、前回の補正量CFBに
P値を加算したものとする。また、ステップT113の
判別でNOのときは、前回以前からリーン状態が継続し
ているということで、このときはステップT115で、
フィードバック補正量CFBを、前回の補正量CFBに
I値を加算したものとする。
【0060】また、ステップT112の判別でYESの
ときは、ステップT116において、前回リーンを検出
しているか否かを判別し、これがYESであれば、空燃
比センサ出力が、今回リーンからリッチへ反転したとい
うことで、このときはステップT117において、フィ
ードバック補正量CFBを、前回の補正量CFBからP
値を減算したものとする。また、ステップT116の判
別でNOのときは、前回以前からリッチ状態が継続して
いるということで、このときはステップT1118で、
フィードバック補正量CFBを、前回の補正量CFBか
らI値を減算したものとする。
【0061】こうしてT114、T115、T117あ
るいはT118のいずれかのステップでフィードバック
補正量CFBを演算した後は、ステップT119に進ん
で、基本燃料噴射量TBに水温補正量TWとフィードバ
ック補正量CFBを加算することにより、最終燃料噴射
量TFを演算する。そして、ステップT120で噴射タ
イミングかどうかを判断して、噴射タイミングが来た
ら、ステップT121で最終燃料噴射量TFに相当する
噴射パルスを出力し、燃料噴射を実行する。
【0062】図10および図11は、第1の制御例にお
ける触媒劣化診断処理のフローを示している。このフロ
ーは、所定時間(例えば20msec)毎の割り込み処
理によって行われ、まず、ステップS101で、空燃比
のフィードバック制御実行中であるか否かを判別する。
そして、この判別がNO、すなわちフィードバック制御
実行中でない場合は、リターンする。
【0063】ステップS101の判別でYES、すなわ
ちフィードバック制御実行中のときは、ステップS10
2へ進み、パージ系開通異常、すなわち前述した制御弁
26の開固着あるいは大気開放弁30の閉固着による異
常が発生しているかどうかの判定の処理を行い、ステッ
プS103で、パージ系が異常かどうかの判別して、こ
の判別結果がYESで、パージ系に異常が発生している
場合は、そのままリターンする。
【0064】ステップS103の判別がNOで、パージ
系異常の発生がないというときは、ステップS104
で、各空燃比センサ(O2センサ)34、35が正常で
あるか否かを判定する(断線確認)。そして、この判定
がNOで、センサが正常でないときは、そのままリター
ンする。
【0065】ステップS104の判定がYESで、セン
サが正常であるときは、ステップS105で、各空燃比
センサ(O2センサ)34、35用のヒータが正常であ
るか否かを判定する。そして、この判定がNOで、ヒー
タが正常でないときは、リターンする。
【0066】ステップS105の判別でYESのとき
は、ステップS106で、触媒(三元触媒)が活性温度
以上になっているか否かを判定する。そして、この判定
がNOで、活性温度以上になっていないときは、リター
ンする。
【0067】ステップS106の判定がYESで、触媒
が活性温度以上というときは、ステップS107で、E
GR系の故障診断を行っている途中であるか否かを判別
する。そして、この判別がYESで、EGR系故障診断
中というときは、そのままリターンする。
【0068】ステップS107の判定がNOで、EGR
故障診断中でない場合は、ステップS108で、燃料カ
ット状態から燃料復帰状態へと移行した時点から所定時
間(触媒装置32の触媒が燃料カットに起因して酸素を
過剰に吸蔵した状態から、過剰吸蔵でない状態に復帰す
るまでの時間で、例えば4〜5秒)経過したか否かを判
定する。そして、この判定がNOで、所定時間経過して
いない場合は、そのままリターンする。
【0069】ステップS108の判定がYESで、燃料
復帰後所定時間経過している場合は、ステップS109
で、エンリッチゾーンからフィードバック領域へ移行し
てから所定時間(触媒装置32の触媒がエンリッチに起
因してHCを過剰に吸蔵した状態から、過剰吸蔵でない
状態に復帰するまでの時間で、例えば2秒)経過したか
否かを判定する。そして、この判定がNOで、所定時間
経過していない場合は、そのままリターン,する。
【0070】ステップS109の判定がYESで、フィ
ードバック領域へ移行後所定時間経過している場合は、
ステップS110で、リーン領域(成層領域)からフィ
ードバック領域へ移行後所定時間経過したか否かを判定
する。そして、この判定がNOで、所定時間経過してい
ない場合は、そのままリターンする。
【0071】ステップS110の判定がYESで、移行
後所定時間経過している場合は、触媒劣化検出を実行す
るということで、まず、ステップS111で、上流側の
第1O2センサ(空燃比センサ34)の所定時間内の出
力反転回数Aをカウントし、次いで、ステップS112
で、下流側の第2O2センサ(空燃比センサ35)の出
力反転回数Bをカウントする。そして、ステップS11
3で、出力反転回数Aが所定値となったか否か、つまり
反転回数のカウント開始から所定時間経過したか否かを
判定して、判定がNOのときはステップS111に戻
り、ステップS113の判定がYESとなったところ
で、ステップS114に進み、A/Bを反転比HRとし
て算出する。そして、ステップS115へ進む。
【0072】ステップS115では、図6のマップに基
づいて、排気ガス量(吸入空気量)応じて、領域Z1、
Z2、Z3、Z4のゾーン判定を行う。そして、ステッ
プS116で、ガス量・小の領域(Z1)か否かを判別
し、この判別がYESで、領域Z1のときは、ステップ
S117で、反転比HRが基準値(判定しきい値)より
小さいか否かを判定する。そして、この判定がNOで、
反転比HRが基準値以上のときは、そのままリターンす
る。
【0073】ステップS117の判定がYESで、反転
比HRが基準値より小さいときは、ステップS118
で、劣化判定の誤判定を防止するため、ステップS11
7のYESの判定が2回連続したか否か判定し、2回連
続したのでなければ、リターンする。
【0074】ステップS118の判定がYESで、反転
比HRが基準値より小さいとした判定が2回連続した場
合は、触媒装置32の触媒が劣化しているということ
で、ステップステップS119で、図示しない警報器を
作動させて触媒劣化を表示し、、次いで、ステップS1
20で、触媒劣化の故障コードを記憶し、次いで、ステ
ップS121で、触媒劣化診断終了フラグMONIEN
Dを立て、劣化診断処理を終了する。
【0075】ステップS116の判定がNOで、領域Z
1でないというときは、ステップS122へ進み、ガス
量・中の領域(Z2)であるか否かを判別し、この判別
がYESで、領域Z2のときは、ステップS123で、
反転比HRが基準値より小さいか否かを判定する。そし
て、ステップS123の判定がYESで、反転比HRが
基準値より小さいときは、ステップS118へ進み、ス
テップS123のYESの判定が2回連続したか否か判
定して、2回連続したのでなければリターンし、2回連
続した場合は前述のステップS119以下の処理を実行
する。
【0076】また、ステップS123の判定がNOで、
反転比HRが基準値以上のときは、ステップS126
で、触媒装置32の触媒が正常である判定した後、触媒
劣化診断終了フラグMONIENDを立て、劣化診断処
理を終了する。
【0077】ステップS122の判定がNOで、領域Z
2でもないというときは、ステップS124へ進み、ガ
ス量特大の領域(Z4)であるか否かを判別し、この判
別がNOのときは、領域Z3ということで、ステップS
125で、反転比HRが基準値より大きい否かを判定す
る。そして、ステップS125の判定がYESで、反転
比HRが基準値より大きいときは、ステップS126
で、触媒装置32の触媒が正常である判定した後、触媒
劣化診断終了フラグMONIENDを立て、劣化診断処
理を終了する。
【0078】また、ステップS125の判定がNOで、
反転比HRが基準値以下のときは、そのままリターンす
る(劣化判定しない)。
【0079】(第2の制御例)リーン制御で運転してい
たエンジンが、例えば加速に入って、出力確保のため理
論空燃比での運転に切り換わった状態で、触媒劣化診断
条件が成立した時に、触媒劣化診断を開始する。そし
て、触媒劣化診断が終了するまでリーン制御への移行を
禁止し、触媒劣化診断を完結させる。この場合、加速等
で元々理論空燃比運転に入っている状態で触媒劣化診断
を実行し、劣化診断の途中でリーン運転条件が成立した
場合でも理論空燃比運転を続けて劣化診断を完結させる
ので、最初からリーン運転領域で触媒劣化診断のために
理論空燃比の制御を開始する場合に比べて、触媒劣化診
断のためにわざわざ理論空燃比に制御する期間が短くて
すむ。
【0080】図12および図13は、第2の制御例にお
ける燃料噴射量制御のフローを示している。このフロー
は所定クランク角毎の割り込み処理によって行われ、ま
ず、ステップT201で、エンジンの運転状態(アクセ
ル開度、吸入空気量、エンジン回転数、エンジン冷却水
温度、空燃比センサ出力)を読み込む。そして、ステッ
プT202で、触媒劣化診断終了フラグMONIEND
が立っている(MONIEND=1)か否かで、触媒劣
化診断が終わっているかどうかを判定し、NO、すなわ
ち触媒劣化診断が終わっていない場合は、ステップT2
03で、成層領域に制限を加える(図7(a)の領域図
におけるリーン運転領域を縮小する)。
【0081】また、ステップS202で触媒劣化診断が
終わっていると判定した後、また、触媒劣化診断が終わ
っていなくて、ステップT203で成層領域に制限を加
えた後は、ステップT204で、冷却水温からエンジン
の暖機状態(温間か冷間か)を判定し、アクセル開度に
より検出されるエンジン負荷の変化あるいはエンジン回
転数の変化から、加速時かどうかを判定し、温間時には
図7(a)の領域図によって、また、冷間時あるいは加
速時には図7(b)の領域図によって、エンジン負荷と
エンジン回転数とで設定された空燃比制御の領域を判定
し、成層運転モード(成層領域)かどうかを判定する。
そして、ステップT204の判定がNO、すなわち成層
運転モードでないときは、そのまま後述するステップT
206へ進んで、λ=1フィードバック制御の処理を実
行する。
【0082】ステップT204の判定でYES、すなわ
ち成層運転モードのときは、ステップT205で、触媒
劣化診断条件成立フラグCATMONIが立っている
(CATMONI=1)か否かを判定し、この判定がN
Oで、触媒劣化診断条件が成立していない場合は、その
まま成層運転モード用のリーン制御を行うということ
で、ステップT221へ進み、エンジン負荷とエンジン
回転数とをパラメータとして成層燃焼用の燃料噴射量T
Gを設定し、ステップT222で噴射タイミングかどう
かを判断して、噴射タイミングが来たら、ステップT2
23で噴射量TGに相当する噴射パルスを出力し、燃料
噴射を実行する。
【0083】また、ステップT206〜ステップT22
0は、λ=1フィードバック制御のルーチンで、ステッ
プT206へ進むと、所定の換算係数Kと吸入空気量と
エンジン回転数とに基づいて、基本燃料噴射量TBを演
算する。
【0084】次いで、ステップT207で、冷却水温度
に応じた燃料の水温補正量TWを、マップに基づいて決
定する。
【0085】そして、ステップT208で、触媒劣化診
断中であるか否かを判定する。そして、この判定でYE
Sのときは、ステップT209において、空燃比フィー
ドバック制御のP値をP1に設定するとともに、I値を
I1に設定する。また、ステップT208の判定でNO
のときは、ステップT210でP値をP2に設定すると
ともに、I値をI1に設定する。なお、P1>P2、I
1>I2である。
【0086】ステップT209あるいはステップT21
0でP値およびI値を設定した後、ステップT211
で、空燃比センサ出力がリッチであるか否かを判別す
る。そして、この判別でNO、すなわち空燃比センサ出
力がリーンであるときは、ステップS212で、前回リ
ッチを検出しているか否かを判別し、これがYESであ
れば、空燃比センサ出力が、今回リッチからリーンへ反
転したということで、このときはステップT213で、
フィードバック補正量CFBを、前回の補正量CFBに
P値を加算したものとする。また、ステップT212の
判別でNOのときは、前回以前からリーン状態が継続し
ているということで、このときはステップT214で、
フィードバック補正量CFBを、前回の補正量CFBに
I値を加算したものとする。
【0087】また、ステップT211の判別でYESの
ときは、ステップT215において、前回リーンを検出
しているか否かを判別し、これがYESであれば、空燃
比センサ出力が、今回リーンからリッチへ反転したとい
うことで、このときはステップT216において、フィ
ードバック補正量CFBを、前回の補正量CFBからP
値を減算したものとする。また、ステップT215の判
別でNOのときは、前回以前からリッチ状態が継続して
いるということで、このときはステップT217で、フ
ィードバック補正量CFBを、前回の補正量CFBから
I値を減算したものとする。
【0088】こうしてT213、T214、T216あ
るいはT217のいずれかのステップでフィードバック
補正量CFBを演算した後は、ステップT218に進ん
で、基本燃料噴射量TBに水温補正量TWとフィードバ
ック補正量CFBを加算することにより、最終燃料噴射
量TFを演算する。そして、ステップT219で噴射タ
イミングかどうかを判断して、噴射タイミングが来た
ら、ステップT220で最終燃料噴射量TFに相当する
噴射パルスを出力し、燃料噴射を実行する。
【0089】図14および図15は、第2の制御例にお
ける触媒劣化診断処理のフローを示している。このフロ
ーは、所定時間(例えば20msec)毎の割り込み処
理によって行われ、まず、ステップS201で、空燃比
のフィードバック制御実行中であるか否かを判別する。
そして、この判別がNO、すなわちフィードバック制御
実行中でない場合は、ステップS207で、触媒劣化診
断条件成立フラグCATMONIを下げ(CATMON
I=0)、リターンする。
【0090】ステップS201の判別でYES、すなわ
ちフィードバック制御実行中のときは、ステップS10
2へ進み、パージ系開通異常、すなわち前述した制御弁
26の開固着あるいは大気開放弁30の閉固着による異
常が発生しているかどうかの判定の処理を行い、ステッ
プS203で、パージ系が異常かどうかの判別して、こ
の判別結果がYESで、パージ系に異常が発生している
場合は、ステップS207で、フラグCATMONIを
下げ(CATMONI=0)、リターンする。
【0091】ステップS203の判別がNOで、パージ
系異常の発生がないというときは、ステップS204
で、各空燃比センサ(O2センサ)34、35が正常で
あるか否かを判定する(断線確認)。そして、この判定
がNOで、センサが正常でないときは、ステップS20
7で、フラグCATMONIを下げ(CATMONI=
0)、リターンする。
【0092】ステップS204の判定がYESで、セン
サが正常であるときは、ステップS205で、各空燃比
センサ(O2センサ)34、35用のヒータが正常であ
るか否かを判定する。そして、この判定がNOで、ヒー
タが正常でないときは、ステップS207で、フラグC
ATMONIを下げ(CATMONI=0)、リターン
する。
【0093】ステップS205の判別でYESのとき
は、ステップS206で、触媒(三元触媒)が活性温度
以上になっているか否かを判定する。そして、この判定
がNOで、活性温度以上になっていないときは、ステッ
プS207で、フラグCATMONIを下げ(CATM
ONI=0)、リターンする。
【0094】ステップS206の判定がYESで、触媒
が活性温度以上というときは、ステップS208で、フ
ラグCATMONIを立て(CATMONI=1)、次
いで、ステップS209で、EGR系の故障診断を行っ
ている途中であるか否かを判別する。そして、この判別
がYESで、EGR系故障診断中というときは、そのま
まリターンする。
【0095】ステップS209の判定がNOで、EGR
故障診断中でない場合は、ステップS210で、燃料カ
ット状態から燃料復帰状態へと移行した時点から所定時
間(触媒装置32の触媒が燃料カットに起因して酸素を
過剰に吸蔵した状態から、過剰吸蔵でない状態に復帰す
るまでの時間で、例えば4〜5秒)経過したか否かを判
定する。そして、この判定がNOで、所定時間経過して
いない場合は、そのままリターンする。
【0096】ステップS210の判定がYESで、燃料
復帰後所定時間経過している場合は、ステップS211
で、エンリッチゾーンからフィードバック領域へ移行し
てから所定時間(触媒装置32の触媒がエンリッチに起
因してHCを過剰に吸蔵した状態から、過剰吸蔵でない
状態に復帰するまでの時間で、例えば2秒)経過したか
否かを判定する。そして、この判定がNOで、所定時間
経過していない場合は、そのままリターン,する。
【0097】ステップS211の判定がYESで、フィ
ードバック領域へ移行後所定時間経過している場合は、
ステップS212で、リーン領域(成層領域)からフィ
ードバック領域へ移行後所定時間経過したか否かを判定
する。そして、この判定がNOで、所定時間経過してい
ない場合は、そのままリターンする。
【0098】ステップS212の判定がYESで、移行
後所定時間経過している場合は、触媒劣化検出を実行す
るということで、まず、ステップS213で、上流側の
第1O2センサ(空燃比センサ34)の所定時間内の出
力反転回数Aをカウントし、次いで、ステップS214
で、下流側の第2O2センサ(空燃比センサ35)の出
力反転回数Bをカウントする。そして、ステップS21
5で、出力反転回数Aが所定値となったか否か、つまり
反転回数のカウント開始から所定時間経過したか否かを
判定して、判定がNOのときはステップS213に戻
り、ステップS215の判定がYESとなったところ
で、ステップS216に進み、A/Bを反転比HRとし
て算出する。そして、ステップS217へ進む。
【0099】ステップS217では、図6のマップに基
づいて、排気ガス量(吸入空気量)応じて、領域Z1、
Z2、Z3、Z4のゾーン判定を行う。そして、ステッ
プS218で、ガス量・小の領域(Z1)か否かを判別
し、この判別がYESで、領域Z1のときは、ステップ
S219で、反転比HRが基準値(判定しきい値)より
小さいか否かを判定する。そして、この判定がNOで、
反転比HRが基準値以上のときは、そのままリターンす
る。
【0100】ステップS219の判定がYESで、反転
比HRが基準値より小さいときは、ステップS220
で、劣化判定の誤判定を防止するため、ステップS21
9のYESの判定が2回連続したか否か判定し、2回連
続したのでなければ、リターンする。
【0101】ステップS220の判定がYESで、反転
比HRが基準値より小さいとした判定が2回連続した場
合は、触媒装置32の触媒が劣化しているということ
で、ステップS221で、図示しない警報器を作動させ
て触媒劣化を表示し、、次いで、ステップS222で、
触媒劣化の故障コードを記憶し、次いで、ステップS2
23で、触媒劣化診断条件成立フラグCATMONIを
下げ(CATMONI=0)、また、ステップS224
で、触媒劣化診断終了フラグMONIENDを立て(M
ONIEND=1)、劣化診断処理を終了する。
【0102】ステップS218の判定がNOで、領域Z
1でないというときは、ステップS225へ進み、ガス
量・中の領域(Z2)であるか否かを判別し、この判別
がYESで、領域Z2のときは、ステップS226で、
反転比HRが基準値より小さいか否かを判定する。そし
て、ステップS226の判定がYESで、反転比HRが
基準値より小さいときは、ステップS220へ進み、ス
テップS226のYESの判定が2回連続したか否か判
定して、2回連続したのでなければリターンし、2回連
続した場合は前述のステップS221以下の処理を実行
する。
【0103】また、ステップS226の判定がNOで、
反転比HRが基準値以上のときは、ステップS229
で、触媒装置32の触媒が正常である判定した後、ステ
ップS230でフラグCATMONIを下げ(CATM
ONI=0)、ステップS231でフラグMONIEN
Dを立て(MONIEND=1)て、劣化診断処理を終
了する。
【0104】ステップS225の判定がNOで、領域Z
2でもないというときは、ステップS227へ進み、ガ
ス量特大の領域(Z4)であるか否かを判別し、この判
別がNOのときは、領域Z3ということで、ステップS
228で、反転比HRが基準値より大きい否かを判定す
る。そして、ステップS228の判定がYESで、反転
比HRが基準値より大きいときは、ステップS229
で、触媒装置32の触媒が正常である判定した後、ステ
ップS230でフラグCATMONIを下げ、ステップ
S231でフラグMONIENDを立て、劣化診断処理
を終了する。
【0105】また、ステップS228の判定がNOで、
反転比HRが基準値以下のときは、そのままリターンす
る(劣化判定しない)。
【0106】なお、上記実施の形態で説明した例は直噴
エンジンに関するものであるが、この発明は、直噴以外
のリーンバーンエンジンにも適用できることは勿論であ
る。
【0107】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、この発明
によれば、リーンバーンエンジンにおいて、リーン制御
を制限することにより、触媒劣化診断を早期に実行し終
了させるようにできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態の全体図である。
【図2】実施の形態におけるパージ系の故障診断を説明
するためのタイムチャートである。
【図3】実施の形態における空燃比センサの出力反転の
様子を示すタイムチャートである。
【図4】実施の形態における空燃比センサの出力反転の
カウントにヒステリシスを設定した様子を示すタイムチ
ャートである。
【図5】実施の形態における排気ガス量によって変化す
る出力反転比と浄化率との関係を示す特性図である。
【図6】実施の形態における排気ガス量の領域図であ
る。
【図7】実施の形態における温間時の空燃比制御の領域
図(a)および冷間時、加速時の空燃比制御のの領域図
(b)である。
【図8】実施の形態の第1の制御例による燃料噴射量制
御のフローチャートの前段部分である。
【図9】図8に前段部分を示すフローチャートの後段部
分である。
【図10】実施の形態の第1の制御例による触媒劣化診
断の処理を実行するフローチャートの前段部分である。
【図11】図10に前段部分を示すフローチャートの後
段部分である。
【図12】実施の形態の第2の制御例による燃料噴射量
制御のフローチャートの前段部分である。
【図13】図12に前段部分を示すフローチャートの後
段部分である。
【図14】実施の形態の第2の制御例による触媒劣化診
断の処理を実行するフローチャートの前段部分である。
【図15】図14に前段部分を示すフローチャートの後
段部分である。
【符号の説明】
1 エンジン本体 12 燃料噴射弁 32 触媒装置(三元触媒) 34、35 空燃比センサ 41 制御ユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 41/14 310 F02D 41/14 310B (72)発明者 岡野 隆行 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 Fターム(参考) 3G084 AA00 AA04 BA09 BA21 BA24 BA27 DA27 EB12 EB16 FA07 FA10 FA20 FA30 3G091 AA02 AA11 AA12 AA17 AA24 AA28 AB03 AB05 BA14 BA15 BA19 BA31 BA32 BA33 CA13 CB02 CB05 CB07 CB08 DA01 DA02 DA08 DA09 DA10 DB06 DB10 DC01 DC05 EA00 EA01 EA03 EA05 EA07 EA16 EA30 EA31 EA32 EA34 FA07 FA11 FB10 FB11 FC02 FC04 FC07 HA36 HA37 HA42 HB03 HB05 HB08 3G301 HA04 HA13 HA16 HA17 JA33 MA01 ND01 ND12 ND15 NE14 NE15 PA01Z PD03A PD03Z PD09Z PF03Z

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの空燃比を理論空燃比にフィー
    ドバック制御するフィードバック制御手段を備えるとと
    もに所定のリーン運転条件が成立した時にエンジンの空
    燃比を理論空燃比よりも燃料リーン側に制御するリーン
    制御手段を備えたエンジンの排気通路に設けられた排気
    ガス浄化用の触媒の劣化診断を行う触媒劣化診断装置で
    あって、 上記排気通路の触媒上流側および触媒下流側に配置され
    た各空燃比センサと、 所定の触媒劣化診断出条件が成立した時に上記フィード
    バック制御手段によりエンジンの空燃比を理論空燃比に
    フィードバック制御した状態で上記触媒上流側および触
    媒下流側の両空燃比センサの出力に基づいて上記触媒の
    劣化を診断する触媒劣化診断手段と、 該触媒劣化診断手段により触媒劣化診断を実行し終了す
    るまでは上記リーン制御手段によるリーン制御に制限を
    加えるリーン制限手段とを備えたことを特徴とする触媒
    劣化診断装置。
  2. 【請求項2】 上記リーン制限手段は、上記リーン制御
    手段によりリーン制御を実行している時に、上記触媒劣
    化診断条件が成立した時には、リーン制御を一旦中止さ
    せて、上記フィードバック制御手段による理論空燃比へ
    のフィードバック制御を実行させ、そのリーン制御を中
    止し理論空燃比へのフィードバック制御を実行させた状
    態で上記触媒劣化診断手段を作動させる請求項1記載の
    触媒劣化診断装置。
  3. 【請求項3】 上記触媒劣化診断手段は、リーン制御か
    ら理論空燃比へのフィードバック制御に移行してから所
    定時間が経過した後に触媒劣化診断を開始する請求項2
    記載の触媒劣化診断装置。
  4. 【請求項4】 上記リーン制限手段は、上記フィードバ
    ック制御手段によりエンジンの空燃比を理論空燃比にフ
    ィードバック制御した状態で上記触媒劣化診断手段によ
    り触媒劣化診断を実行している時に、上記リーン運転条
    件が成立した時には、触媒劣化診断が終了するまでリー
    ン制御への移行を禁止する請求項1記載の触媒劣化診断
    装置。
  5. 【請求項5】 上記リーン運転条件は、エンジンの回転
    数と負荷とで設定するリーン運転領域を含み、上記リー
    ン制限手段は、上記触媒劣化診断手段により触媒劣化診
    断を実行し終了するまでは上記リーン運転領域を縮小す
    る請求項1記載の触媒劣化診断装置。
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