JP2001271534A - 車両用ドアロック装置 - Google Patents

車両用ドアロック装置

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JP2001271534A
JP2001271534A JP2000088529A JP2000088529A JP2001271534A JP 2001271534 A JP2001271534 A JP 2001271534A JP 2000088529 A JP2000088529 A JP 2000088529A JP 2000088529 A JP2000088529 A JP 2000088529A JP 2001271534 A JP2001271534 A JP 2001271534A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ストライカとの係合により閉扉方向に回動し得
るラッチに対向する位置でケーシングに収納溝が設けら
れ、収納溝に収納されたコイルばねでラッチが開扉方向
に弾発付勢される車両用ドアロック装置において、収納
溝からのコイルばねの飛出しを阻止して組付け作業効率
を向上する。 【解決手段】収納溝51の長手方向中間部での両側開口
縁の少なくとも一方に、該収納溝51の開口端の幅を部
分的に縮小してコイルばね52が前記収納溝51から離
脱するのを阻止する突起53が突設される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車体側のストライ
カとの係合により閉扉方向に回動することを可能として
ケーシングに支持されるラッチと、該ラッチに対向する
位置で前記ケーシングに設けられた収納溝に収納されて
前記ラッチを開扉方向に弾発付勢するコイルばねとを備
える車両用ドアロック装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、かかるドアロック装置は、たとえ
ば特許第2558530号公報等で既に良く知られてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、コイルばね
およびラッチの組付時には、コイルばねが圧縮状態で収
納溝に組み込まれた後、ラッチに設けられたピンをコイ
ルばねの一端に係合するようにしてラッチがケーシング
に組付けられるのであるが、圧縮されたコイルばねの中
間部は収納溝から突出するように膨らむので、コイルば
ねの組付け作業時やラッチの組付け作業時に、コイルば
ねが収納溝から飛び出てしまうことがある。しかるに上
記従来のものでは、コイルばねの収納溝からの飛出しを
阻止するための工夫がなされていないため、コイルばね
およびラッチの組付け作業を慎重に行なわねばならず、
組付け作業効率を阻害する要因ともなっている。
【0004】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、収納溝からのコイルばねの飛出しを阻止し得
る構造とし、組付け作業能率を向上し得るようにした車
両用ドアロック装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、車体側のストライカとの係
合により閉扉方向に回動することを可能としてケーシン
グに支持されるラッチと、該ラッチに対向する位置で前
記ケーシングに設けられた収納溝に収納されて前記ラッ
チを開扉方向に弾発付勢するコイルばねとを備える車両
用ドアロック装置において、前記収納溝の長手方向中間
部での両側開口縁の少なくとも一方に、該収納溝の開口
端の幅を部分的に縮小して前記コイルばねが前記収納溝
から離脱するのを阻止する突起が突設されることを特徴
とする。
【0006】このような構成によれば、突起によって部
分的に開口端の幅が小さくなった部分ではコイルばねを
変形させるようにして該コイルばねを収納溝に一旦収納
せしめた後には、突起がコイルばねの中間部に当接する
ことによりコイルばねの収納溝からの飛出しが阻止され
る。したがってコイルばねおよびラッチの組付け作業を
特に慎重に行なう必要がなく、組付け作業能率を向上す
ることができる。
【0007】また請求項2記載の発明は、上記請求項1
記載の発明の構成に加えて、前記ケーシングの少なくと
も一部を構成する合成樹脂製のケーシング構成部材に、
前記ラッチの回動軸線を中心として円弧状に形成される
円弧部を一部に有する前記収納溝が設けられ、該円弧部
の両側開口縁のうち内側開口縁に前記突起が突設される
ことを特徴とし、かかる構成によれば、合成樹脂製のケ
ーシング構成部材に収納溝および突起が設けられるにも
かかわらず、コイルばねの伸縮作動を円滑化することが
できる。すなわちケーシング構成部材の型成形時に前記
突起はアンダーカットになるので、収納溝の側面に金型
合わせ面が形成されるのであるが、円弧部の両側開口縁
のうち外側開口縁に前記突起が突設されていた場合に
は、圧縮により収納溝の外側面に摺接するコイルばねが
前記金型合わせ面に接触することになり、その金型あわ
せ面に凹凸が生じていた場合にはコイルばねの伸縮に悪
影響を及ぼすことになる。それに対し、円弧部の両側開
口縁のうち内側開口縁に突起が突設されていた場合には
伸縮時にコイルばねが金型合わせ面に接触することは殆
どなく、金型あわせ面に凹凸が生じていたとしてもコイ
ルばねの伸縮に悪影響が及ぶことがない。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に示した本発明の一実施例に基づいて説明する。
【0009】図1〜図20は本発明の一実施例を示すも
のであり、図1は車両の側面図、図2は図1の2−2線
に沿って後部サイドドア用のドアロック装置を示す拡大
断面図、図3は図2の3−3線断面図、図4は図2の4
−4線に沿うドアロック装置の拡大断面図、図5は表側
金属板を省略した状態での図4の5矢視図、図6は図5
からラッチおよびラチェットを取外した状態を示す図、
図7は図4の7矢視図、図8は図7の8ー8線断面図、
図9は図6の9−9線拡大断面図、図10は図6の10
−10線拡大断面図、図11はカバーをケーシングに組
付ける途中の状態での図8に対応した断面図、図12は
カバー、支持板、車内側操作力入力手段およびチャイル
ドロック機構を分解して示す斜視図、図13は図3の1
3−13線拡大断面図、図14は支持板をカバーに取付
ける前の状態を示す断面図、図15はリベットの斜視
図、図16はアンロック状態にあるチャイルドロック機
構および車内側操作力入力手段を示す図、図17は操作
力入力状態での図16に対応した図、図18はロック状
態にあるチャイルドロック機構および車内側操作力入力
手段を示す図、図19は操作力入力状態での図18に対
応した図、図20は図16の20−20線断面図であ
る。
【0010】先ず図1において、乗用車両Vにおける車
体20の両側前部には、昇降可能なウインドガラスGF
…をそれぞれ備える左右一対の前部サイドドアDF…の
一端部が回動可能に枢支され、また前記車体20の前後
方向中間部(図示しないピラー)には、昇降可能なウイ
ンドガラスGR…をそれぞれ備える左右一対の後部サイ
ドドアDR…の一端部が回動可能に枢支される。前部サ
イドドアDF…の他端部には、前部サイドドアDF…の
閉扉状態を維持するためのドアロック装置LF…がそれ
ぞれ設けられ、後部サイドドアDR…の他端部には、後
部サイドドアDR…の閉扉状態を維持するためのドアロ
ック装置LR…がそれぞれ設けられる。
【0011】図2および図3を併せて参照して、後部サ
イドドアDR内には、ガラスサッシ23が設けられてお
り、このガラスサッシ23に保持されたゴム等の弾性材
から成るドアガラスラン24により、ウインドガラスG
Rの昇降が案内される。また後部サイドドアDRのイン
ナパネル25には、後部サイドドアDRの閉扉時に車体
20側に対向する端壁部25aが一体に形成されてお
り、後部サイドドアDR用のドアロック装置LRは、ガ
ラスサッシ23との干渉を避けるようにして前記端壁部
25aの内面に結合される。
【0012】図4〜図8を併せて参照して、ドアロック
装置LRのケーシング26は、表側金属板27および裏
側金属板28間に合成樹脂から成るケーシング構成部材
としてのケーシング主体29が挟持されて成るものであ
り、インナーパネル25の前記端壁部25aに締結され
る。ケーシング主体29の表側金属板27に対向する面
には、下端部を開放した凹部30が設けられており、平
板状に形成されている表側金属板27は凹部30に嵌合
され、該表側金属板27の下部はケーシング主体29の
下部から下方に突出される。
【0013】ケーシング主体29には、表側金属板27
から離反する側に膨らんだ膨出部31が一体に設けられ
ており、車体20のピラーに固定されているストライカ
32(図5および図6参照)を進入させるべく前記凹部
30に開口した進入溝33が前記膨出部31により形成
され、表側金属板27には進入溝33に対応した開口部
34が設けられる。
【0014】ケーシング主体29の下部には、一端を表
側金属板27に当接させるとともに他端を裏側金属板2
8に当接させる円筒状のボス部35が一体に設けられ
る。而して凹部30に嵌合される表側金属板27と、膨
出部31および前記ボス部35に当接される裏側金属板
28と、両金属板27,28間に挟まれるケーシング主
体29とが、前記ボス部35に挿通されるリベット軸3
6により結合される。
【0015】膨出部31よりも上方位置で、ケーシング
主体29には、裏側金属板28に対向する平坦な支持面
29aが形成されるとともに、該支持面29aから突出
して裏側金属板28に当接する円筒状のボス部37が一
体に設けられており、表側金属板27、ケーシング主体
29および裏側金属板28は、前記ボス部37を貫通す
るリベット軸38で一体に結合される。また膨出部31
の下部には下方に張出す張出し支持部39が一体に連設
されており、表側金属板27、ケーシング主体29およ
び裏側金属板28は、前記張出し支持部39を貫通する
リベット軸40で一体に結合される。
【0016】このようにして、表側金属板27、裏側金
属板28およびケーシング主体29は、各リベット軸3
6,38,40により、表側金属板27および裏側金属
板28間にケーシング主体29を挟むようにして結合さ
れ、それによりケーシング26が構成される。
【0017】表側金属板27の上部には一対のねじ孔4
1…が設けられ、ケーシング主体29から下方に突出し
た部分で表側金属板27の下部には単一のねじ孔42が
設けられる。それらのねじ孔41…,42にそれぞれ螺
合されるボルト(図示せず)により、表側金属板27す
なわちケーシング26が、後部サイドドアDRにおける
インナーパネル25の端壁部25aに締結されることに
なる。
【0018】表側金属板27の上部の2つのねじ孔41
…に対応する部分で、ケーシング主体29には、両ねじ
孔41…にねじ込まれるボルトを収納せしめるべく有底
円筒状に形成される収納筒部43,43が一体に設けら
れる。
【0019】ケーシング26の表側金属板27およびケ
ーシング主体29間にはラッチ45が挿入され、該ラッ
チ45は前記リベット軸38で回動可能に支承される。
また表側金属板27と張出し支持部39との間には、相
互に重合したラチェット46およびラチェットレバー4
7が挿入されており、ラチェット46およびラチェット
レバー47は共通のリベット軸40で回動可能に支承さ
れる。すなわち、ラッチ45が進入溝33の上方でケー
シング26に回動自在に支持されるのに対し、ラチェッ
ト46およびラチェットレバー47は、前記ラッチ45
との間に進入溝33を挟むようにして進入溝33の下方
でケーシング26に回動自在に支持される。しかも両リ
ベット軸38,40は平行な軸線を有するものであり、
ラッチ45と、ラチェット46およびラチェットレバー
47とは、相互に平行な軸線まわりに回動可能である。
【0020】図9を併せて参照して、ラッチ45は、金
属から成るラッチ主体48の大部分が合成樹脂から成る
被覆材49で被覆されて成るものであり、該ラッチ45
のケーシング主体29に対向する面にはラッチ主体48
と一体のピン50が突設される。一方、ケーシング主体
29には、ラッチ45の回動軸線すなわち前記リベット
軸38の軸線を中心として円弧状に形成される円弧部5
1aを一部に有する収納溝51が、ラッチ45に対向す
るようにして設けられており、この収納溝51内に前記
ピン50が挿入される。
【0021】収納溝51内にはコイルばね52が収納さ
れ、該コイルばね52は前記収納溝51の一端と前記ピ
ン50との間に縮設される。これによりラッチ45は、
開扉方向(図5および図6の時計方向)に回動付勢され
る。また開扉方向へのラッチ45の回動端は、前記ピン
50が収納溝52の他端に当接することにより規制され
る。
【0022】収納溝51の長手方向中間部での両側開口
縁の少なくとも一方、たとえば収納溝51が備える円弧
部51aの両側開口縁のうち内側の開口縁に、収納溝5
1における開口端の幅を部分的に縮小する突起53が突
設される。この突起53は、収納溝51へのコイルばね
52の収納時にはコイルばね52を一部変形させること
により収納溝51への収納を可能とするが、収納溝51
に一旦収納されたコイルばね52が収納溝51から飛び
出すのを阻止する働きをする。
【0023】ところで前記突起53は、ケーシング主体
29の型成形時にはアンダーカットとなるものであり、
突起53の背面側を形成する金型(図示せず)を抜くこ
とにより生じる抜き孔44が、突起53に対応する部分
で収納溝51の底部に形成される。
【0024】ラッチ45の外周部には、該ラッチ45が
開扉方向の回動端に在るときに進入溝33に進入してき
たストライカ32を係合させる係合溝54と、ラッチ主
体48の一部を剥き出すようにして形成されるフル係合
段部55と、ラッチ主体48の一部をを剥き出すように
して形成されるハーフ係合段部56とが設けられる。
【0025】ラチェット46も、金属から成るラチェッ
ト主体57の大部分が合成樹脂から成る被覆材58で被
覆されて成るものであり、該ラチェット46には、ラッ
チ45側に突出する係合腕部59が一体に設けられてお
り、該係合腕部59の先端には、ラッチ45のフル係合
段部55およびハーフ係合段部56に係合可能な係止面
60が、ラチェット主体57の一部を剥き出すようにし
て形成される。
【0026】ラチェット46と一体に回動することを可
能としてラチェット46に係合、連結されるラチェット
レバー47は、合成樹脂により形成されており、ケーシ
ング主体29の張出し支持部39およびラチェット46
間に挟まれるようにして、ラチェット46と共通のリベ
ット軸40で回動自在に支承される。しかもラチェット
レバー47には、ラチェット46との相対回動を阻止す
べく該ラチェット46に係合する一対の係合ピン61,
61が一体に突設される。すなわちラチェットレバー4
7は、ラチェット46に重合して同軸に配置されるとと
もにラチェット46と一体に回動するものである。
【0027】ケーシング主体29およびラチェットレバ
ー47間には、リベット軸36を挿通せしめたボス部3
5を囲繞するねじりばね62が設けられ、このねじりば
ね62のばね力により、ラチェットレバー47と一体に
回動するラチェット46が、ラッチ45に係合する方向
(図5および図6の反時計方向)に回動付勢される。
【0028】ラチェットレバー47と一体に回動するラ
チェット46のラッチ45と係合する方向への回動端
は、ラチェット46に設けられている弾性ストッパ63
が、ケーシング主体29における下部側端に当接するこ
とにより規制される。この弾性ストッパ63は、ラチェ
ット46の回動軸線と平行な方向でラチェット46から
突出するようにして、ラチェット46の被覆材58と一
体に形成されるものであり、弾性を有して前記ケーシン
グ主体29の下部側端に当接される。
【0029】しかもラチェットレバー47には、前記ケ
ーシング主体29の下部側端とは反対側から前記弾性ス
トッパ63を支持する係合腕部47aが設けられる。
【0030】ラッチ45が開扉方向の回動端に在るとき
には、ラチェット46の外周はラッチ45におけるハー
フ係合段部56の外周に接触しており、進入溝33に進
入してきたストライカ32で押されてラッチ45が閉扉
方向(図5および図6の反時計方向)に回動すると、係
合溝64にストライカ32が係合されることになるとと
もに、ラチェット46の外周がハーフ係合段部56の外
周からフル係合段部55の外周へと接触位置を変化させ
ることになる。この際、ラチェット46の係止面61が
ハーフ係合段部56に係合することにより後部サイドド
アDRの半ドア状態が保持される。また係合溝64に係
合したストライカ32が進入溝33内を内方側にさらに
進むのに応じて前記ラッチ45がさらに閉扉方向に回動
すると、フル係合段部55の外周に摺接していたラチェ
ット46が、その係止面61をフル係合段部55に係合
させることになる。而して係止面61のフル係合段部5
5への係合により、後部サイドドアDRが完全な閉扉状
態でロックされることになる。
【0031】ところで、ケーシング主体29には、進入
溝33に進入してきたストライカ32に側方から弾発的
に当接して該ストライカ32の進入を制動する舌片部6
4が、進入溝33の外端開口部側から内端側に延びるよ
うにして、一体に設けられる。
【0032】進入溝33の内端には、進入溝33に進入
してきたストライカ32に当接して衝撃を緩和するため
のストッパラバー65が表側金属板27側から弾発、嵌
合され、該ストッパラバー65は、前記舌片部64を抱
持するようにして略J字状に形成される。
【0033】図10において、ケーシング主体29が一
体に備える舌片部64の先端には、進入溝33へのスト
ッパラバー65の嵌合方向前方側すなわち裏側金属板2
8側に臨む係合段部66が設けられる。一方、ストッパ
ラバー65には、該ストッパラバー65を進入溝33に
嵌合したときに前記係合段部66に係合する係合爪部6
7が一体に設けられており、ストッパラバー65は、前
記係合段部66に係合しつつ進入溝33の内端に弾発、
嵌合される。
【0034】進入溝33の内端に弾発、嵌合されるスト
ッパラバー65の一面68は、ラッチ45に対向すると
ともに、該ラッチ45に係合した状態のラチェット46
に対向するのであるが、前記一面68のうちラッチ45
に係合した状態のラチェット46に対向する部分68a
は、他の部分よりも低く形成されている。
【0035】上述のようにストライカ32をストッパラ
バー65に衝接させることにより衝撃が緩和されるので
あるが、ストライカ32がストッパラバー65に衝接す
るように進入溝33内に進入してきたときに、該ストラ
イカ32で押されるラッチ45が、フルラッチ位置より
もさらに閉扉方向に回動する可能性があり、その際の衝
撃が、ラッチ45の回動軸線すなわちボス部37と平行
な軸線を有してケーシング主体29に設けられるボス部
69と、ラッチ45との間に設けられるダンパ70によ
り吸収される。
【0036】前記ボス部69は、外筒部69aと、周方
向複数箇所で外筒部69aに連設される内筒部69bと
を有して筒状に形成されるものであり、内筒部69bの
一部が表側金属板27に設けられた支持孔71に嵌合さ
れることで、該表側金属板27に支持される。
【0037】一方、ダンパ70は、ラッチ45を構成す
る被覆材49を膨出させた部分に、複数の透孔もしくは
両面に開口した複数の凹部が設けられることにより形成
されるものであり、ラッチ45がフルラッチ位置よりも
さらに閉扉方向に回動したときに前記ボス部69の外周
部すなわち外筒部69aの外周に衝接可能である。
【0038】ケーシング26には、ドア開放操作力の入
力に応じて回動するようにしてオープンレバー74が支
承される。このオープンレバー74は、ケーシング主体
29における膨出部31の上方で該膨出部31の長手方
向に沿う方向に長く延びるものであり、該オープンレバ
ー74の長手方向中間部が、ケーシング主体29の支持
面29aに摺接しつつボス部37で回動自在に支承され
る。オープンレバー74とケーシング主体29との間に
は、オープンレバー74の長手方向中間部と裏側金属板
28との間でボス部37を囲繞するねじりばね75が設
けられており、該ねじりばね75のばね力により、オー
プンレバー74は、図7の時計方向に回動付勢される。
【0039】オープンレバー74の長手方向一端部74
aは、後部サイドドアDR内でウインドガラスGRより
も外方側に位置するようにしてケーシング26から突出
されており、その一端部74aには、後部サイドドアD
Rの外面側に設けられるアウトハンドル76(図1参
照)の操作に応じた操作力が、前記ねじりばね75のば
ね力に抗してオープンレバー74を図7の反時計方向に
回動させるように入力される。
【0040】ケーシング26における裏側金属板28側
は合成樹脂から成るカバー77で覆われる。このカバー
77は、ケーシング26側を開放した箱形に形成される
カバー主部77aと、該カバー主部77aのガラスサッ
シ23とは反対側の端部に基端部が連設されてインナパ
ネル25の端壁部25aから離反する方向に延びる立上
がり部77bとを一体に備えるものであり、ケーシング
26に弾発、係合される。
【0041】裏側金属板28は、ラッチ45およびラチ
ェット46の回動軸線と直交する平面に配置されるもの
であるが、裏側金属板28の上側縁には一対の第1係合
部78,78が上方に突出するようにして一体に設けら
れ、裏側金属板28の下側縁には下方に突出する第2係
合部79が一体に設けられる。
【0042】図11を併せて参照して、カバー77のカ
バー主部77aには、第1係合部78,78をそれぞれ
差込んで係合し得る係合凹部80,80と、第2係合部
79に弾発係合する係合突部81とが設けられる。
【0043】係合凹部80,80は、第1係合部78,
78を差込んだ状態のカバー77を第1係合部78,7
8を支点として回動させ得るように形成されている。す
なわち図11で示すように、上部を裏側金属板28に近
接させるように傾斜した姿勢のカバー77を、該カバー
77の両係合凹部80,80に第1係合部78,78を
下方からそれぞれ差込んだ状態で、カバー77の下部が
裏側金属板28に近接するように回動することができ
る。また係合突部81は、第1係合部78,78を係合
凹部80,80に係合した状態のカバー77の下部を裏
側金属板28に近接させるのに応じて第2係合部79に
弾発係合するようにしてカバー主部77aに下部に形成
されている。
【0044】さらに裏側金属板28には単一のねじ孔8
2が設けられており、係合凹部80,80に第1係合部
78,78を係合させるとともに係合突部81を第2係
合部79に弾発係合させた状態のカバー77におけるカ
バー主部77aには、前記ねじ孔82に螺合されるねじ
部材83が挿通、係合される。
【0045】図12を併せて参照して、前記カバー77
には、該カバー77の立上がり部77bに対向するよう
にして金属製の支持板84が取付けられる。この支持板
84は、一端をケーシング26の裏側金属板28とケー
シング主体29の膨出部31とに当接させてカバー77
の立上がり部77bに対向するものであり、該支持板8
4の他端には、前記立上がり部77bの先端外面に接
触、係合し得る係合板部84aが直角に屈曲するように
して一体に連設される。しかも係合板部84aには、矩
形状である一対の係合孔85,85が設けられ、前記立
上がり部77bの先端外面には、それらの係合孔85,
85に弾発的に係合する係合爪86,86が突設され
る。
【0046】また支持板84の一端側にはカバー77の
立上がり部77b側に向けて突出する脚部88が設けら
れ、立上がり部77bにはその脚部88を嵌合させる嵌
合穴89が設けられる。さらに裏側金属板28には、支
持板84の一端側内面に接触する支持板部28aが一体
に設けられており、支持板84の一端部は該支持板部2
8aにねじ部材87により締結される。
【0047】前記カバー77の立上がり部77bおよび
支持板84間には、車内側での後部サイドドアDRの開
放操作に応じたドア開放操作力をオープンレバー74に
伝達し得る車内側操作力入力手段90が配設される。
【0048】図13および図14を併せて参照して、車
内側操作力入力手段90は、ドア開放操作力を入力可能
とした第1入力レバー91と、前記オープンレバー74
の他端に連結されるとともに第1入力レバー91との連
結および非連結を切換可能な第2入力レバー92とを備
える。
【0049】第1および第2入力レバー91,92は、
オープンレバー74の回動軸線と直交する方向の軸線を
有して一端が支持板84に弾発係合される合成樹脂製の
リベット93で共通に回動可能に支承される。
【0050】図15をさらに併せて参照して、リベット
93は、円筒状のリベット主部93aと、該リベット主
部93aの一端との間に係合凹部94,94を形成して
リベット主部93aの一端に連設される一対の弾発係合
部93b,93bと、前記リベット主部93aの中間部
から半径方向外方に張出す鍔部93cと、鍔部93cに
連なる一対の第1弾発部93d,93dと、リベット主
部93aの他端に連なる複数の第2弾発部93e,93
e…とを一体に備えて、基本的に円筒状に形成される。
【0051】両弾発係合部93b,93bは、支持板8
4に設けられた係合孔95に相互間に近接する方向に撓
みつつ挿入され、リベット主部93aの一端を支持板8
4に当接させるまで両弾発係合部93b,93bを係合
孔95に挿入することで、係合孔95の周縁部に係合凹
部94,94を係合させるようにしてリベット93の一
端部が支持板84に弾発係合される。
【0052】第2入力レバー92は、鍔部93cよりも
一端側でリベット主部93aに回動可能に支持されるも
のであり、第1弾発部93d,93dは、第2入力レバ
ー92を支持板84に押し当てるような弾発力を発揮す
るように形成される。
【0053】また第1入力レバー91は、鍔部93cよ
りも他端側でリベット主部93aに回動可能に支持され
るものであり、第2弾発部93e,93e…は、第1入
力レバー91を鍔部93cに押し当てるような弾発力を
発揮するように形成される。
【0054】したがって車内側操作力入力手段90の第
1および第2入力レバー91,92は、支持板84に一
端を弾発係合せしめた合成樹脂製のリベット93で回動
可能に支持されることになる。
【0055】またカバー77の立上がり部77bには、
支持板84およびカバー77の結合時にリベット93内
に嵌合される軸部96が一体に突設される。これによ
り、支持板84およびカバー77の結合状態でリベット
93は支持板84およびカバー77で両持ち支持される
ことになり、しかも軸部96の嵌合によりリベット93
の支持板84への弾発係合状態が確実に維持される。
【0056】図16および図17を併せて参照して、第
1入力レバー91は、後部サイドドアDRの内面側に設
けられるインサイドハンドル(図示せず)に連結される
ものであり、該インサイドハンドルの操作に応じて図1
6および図17の反時計方向に回動される。一方、第2
入力レバー92は、オープンレバー74に連結されるも
のであり、該オープンレバー74に設けられている入力
板部74bに当接して図16および図17の反時計方向
に押圧するための押圧部92aが第2入力レバー92に
設けられる。
【0057】第2入力レバー92には、リベット93の
半径方向に沿って延びる腕部92bが一体に設けられて
おり、この腕部92bには、リベット93の半径方向に
沿って延びる長孔98と、該長孔98の幅よりも大きな
直径を有して長孔98の外端に連なる円形孔99とが設
けられる。
【0058】第2入力レバー92の前記腕部92bに
は、長孔98に沿って移動可能な係止駒100が装着さ
れる。この係止駒100は、円形孔99に挿通可能な直
径を有した円柱状にして合成樹脂により形成されるもの
であり、該係止駒100の外周には、長孔98の両側縁
に係合する環状溝101が設けられる。
【0059】一方、第1入力レバー91には、前記長孔
98に沿ってリベット93に近接した位置に移動してい
る係止駒100に図16および図17の反時計方向から
係合可能であるが、前記係止駒100が長孔98に沿っ
てリベット93から離反した位置に移動しているときに
は第1入力レバー91が図16および図17の反時計方
向に回動しても係止駒100に係合することなく空振り
する係合腕91aが設けられる。
【0060】したがって前記係止駒100が長孔98に
沿ってリベット93に近接した位置に移動している状態
で、後部サイドドアDRの内面側のインサイドハンドル
の操作に応じて第1入力レバー91が図16および図1
7の反時計方向に回動すると、係合腕91aが係止駒1
00に係合して第2入力レバー92が図16および図1
7の反時計方向に回動し、オープンレバー74の入力板
部74bが押圧部92aで押されて、オープンレバー7
4に開放操作力が作用することになる。
【0061】一方、図18および図19で示すように、
前記係止駒100が長孔98に沿ってリベット93から
離反した位置にあるときには、インサイドハンドルの操
作に応じて第1入力レバー91が図18および図19の
反時計方向に回動しても、係合腕91aが係止駒100
に係合することなく空振りし、第2入力レバー92が図
18および図19の反時計方向に回動することはなく、
オープンレバー74の入力板部74bも押圧部92aで
押されることはないので、オープンレバー74には開放
操作力が作用しない。
【0062】支持板84には、チャイルドロック機構1
04が装着されており、該チャイルドロック機構104
は、前記係止駒100を、長孔98に沿ってリベット9
3に近接した位置に移動せしめるアンロック状態と、長
孔98に沿ってリベット93から離反した位置に移動せ
しめるロック状態を切換えるものであり、ロック状態で
は、後部サイドドアDRの内面側に設けられているイン
サイドハンドルを後部座席の子供が誤って開放操作して
もオープンレバー74に開放操作力が伝達されないよう
にする働きをする。
【0063】該チャイルドロック機構104は、支持板
84に第1および第2入力レバー91,92の回動軸線
すなわちリベット93の軸線と平行な軸線まわりに回動
可能に支承される合成樹脂製のチャイルドレバー105
と、該チャイルドレバー105に一端が連結されるとと
もに他端には前記係止駒100が一体に形成される合成
樹脂製のチャイルドリンク106とを備える。
【0064】図20において、チャイルドレバー105
は、後部サイドドアDRのインナパネル25および支持
板84間に配置されるようにして支持板84に支承され
るものであり、チャイルドレバー105に一体に設けら
れた軸部107を、その軸線まわりの回動を可能として
挿入せしめる支持孔108が支持板84に設けられる。
前記軸部107の周方向に間隔をあけた複数箇所には、
支持板84の内面側で前記支持孔108の周囲に弾発的
に係合する係合爪109…が設けられる。したがって、
チャイルドレバー105は、その軸部107を支持板8
4の外面側から前記支持孔108に挿入するだけで、支
持板84に回動可能に支承されることになる。
【0065】チャイルドレバー105は、軸部107の
一直径線に沿う両側に延びる腕部105a,105bを
一体に備えるものであり、一方の腕部105aの先端部
に一体に設けられる連結ピン110に、支持板84の外
面側に配置されるチャイルドリンク106の一端が回動
可能に連結される。また腕部105aの基端側には支持
板84側に突出する規制ピン111が一体に突設され
る。而して支持板84には、前記連結ピン110および
規制ピン111の先端を挿入せしめる規制孔112が設
けられており、該規制孔112は、チャイルドレバー1
05がアンロック位置(図16および図17の位置)
と、ロック位置(図18および図19の位置)との間で
回動するにあたって前記規制ピン111に当接してチャ
イルドレバー105の回動端を規制するとともに、該チ
ャイルドレバー105の回動に伴なう前記連結ピン11
0の回動を許容するように形成される。
【0066】ところで、チャイルドリンク106が支持
板84の外面側に配置されるのに対して、第2入力レバ
ー92は支持板84の内面側に配置されるものであり、
チャイルドリンク106の他端に一端が直角にかつ一体
に連設される係止駒100の他端は支持板84を貫通し
て該支持板84の内方側に配置される必要があり、支持
板84には、チャイルドロック機構104の作動および
第2入力レバー92の回動作動に伴なう前記係止駒10
0の移動を許容して該係止駒100を貫通せしめる貫通
孔113が設けられる。
【0067】一方、他方の前記腕部105bの先端部に
は、ピン状の操作部114の基端が直角にかつ一体に設
けられており、該操作部114の先端部は、ドアロック
装置LRが後部サイドドアDRに取り付けられたとき
に、該後部サイドドアDRの後部内面から突出する。し
かも後部サイドドアDRが閉じられた状態で後部座席の
子供が操作部114を操作することがないように、前記
操作部114の先端部は、後部サイドドアDRの閉扉状
態では車体20側の部材で隠れてしまう位置に配置され
ている。
【0068】而して後部サイドドアDRの開扉状態で
は、前記操作部114を操作してチャイルドレバー10
5をアンロック位置およびロック位置間で回動すること
ができる。
【0069】さらに、チャイルドレバー105には、前
記両腕部105a,105bとほぼ直交する方向に延び
る腕部105cが一体に設けられており、この腕部10
5cには、支持板84側に向けて節度ピン115が一体
に突設されており、該節度ピン115に対応する位置で
支持板84には、節度ピン115側に向けて三角形状に
突出する突部116が設けられる。
【0070】而して操作部114の操作によるチャイル
ドレバー105のアンロック位置およびロック位置間の
回動は、節度ピン115が突部116を乗り越えるよう
にして行なわれることになり、チャイルドレバー105
をアンロック位置およびロック位置間での回動操作に節
度感が与えられることになる。
【0071】このようなチャイルドロック機構104
は、支持板84が占めるスペースからはみだすことがな
いように形成されており、しかもチャイルドリンク10
6の揺動範囲は、リベット93の軸線および連結ピン1
10の軸線間を結ぶ直線の両側に均等に振り分けた範囲
に設定される。
【0072】カバー77には、オープンレバー74に連
結されるオープンリンク117と、ドア開放操作力の入
力に伴なうオープンレバー74の作動に応じた作動力を
オープンリンク117から前記ラチェットレバー47お
よびラチェット46に伝達することを可能とする状態な
らびにその伝達を不能とする状態を切換えるべく前記オ
ープンリンク117の他端に連結されるロッキングレバ
ー118と、ロッキングレバー118に同軸に連結され
るノブレバー119とが支持されており、ロッキングレ
バー118に連結されるアクチュエータ120がカバー
77に固定される。またノブレバー119には、後部サ
イドドアDRの内面側に設けられているロックノブ(図
示せず)に連なるロッド等の伝動手段を連結するための
連結孔121が設けられる。
【0073】而してアクチュエータ120からの動力も
しくは前記ロックノブの人力操作力によってロッキング
レバー118を回動することにより、ドア開放操作力の
入力に伴なうオープンレバー74の作動に応じた作動力
をオープンリンク117から前記ラチェットレバー47
およびラチェット46に伝達することを可能とする状態
と、その伝達を不能とする状態とを切換えることが可能
である。
【0074】すなわちオープンリンク117の一端はオ
ープンレバー74に回動可能に連結されており、オープ
ンリンク117の他端に連結されるロッキングレバー1
18は、ラチェット46がラッチ45との係合を解除す
る方向に回動するようにラチェットレバー47の係合腕
47aを押すことができるアンロック姿勢と、前記係合
腕47aからずれた位置で空振り作動するロック姿勢と
に切換えて、前記オープンリンク117の姿勢を変化さ
せるものであり、オープンリンク117がロック姿勢と
なったときには、オープンレバー74からドア開放操作
力がオープンリンク117に入力されてもストライカ3
2へのラッチ45の係合状態は維持される。
【0075】次にこの実施例の作用について説明する
と、ストライカ32との係合により閉扉方向に回動する
ことを可能としてケーシング26に支持されるラッチ4
5に対向する位置で、前記ケーシング26のケーシング
主体29には、ラッチ45を開扉方向に弾発付勢するコ
イルばね52を収納する収納溝51が設けられるが、こ
の収納溝51の長手方向中間部での両側開口縁の少なく
とも一方に、該収納溝51の開口端の幅を部分的に縮小
してコイルばね52が収納溝51から離脱するのを阻止
する突起53が突設されている。
【0076】この突起53によって部分的に開口端の幅
が小さくなることにより、収納溝51にコイルばね52
を収納する際には、コイルばね52の一部を変形させる
ようにした収納作業が必要となるものの、コイルばね5
2を収納溝51に一旦収納せしめた後では、突起53が
コイルばね52の中間部に当接することによりコイルば
ね52の収納溝51からの飛出しが阻止される。したが
ってコイルばね52およびラッチ45の組付け作業を特
に慎重に行なう必要がなく、組付け作業能率を向上する
ことができる。
【0077】しかも前記収納溝51は、ラッチ45の回
動軸線を中心として円弧状に形成される円弧部51aを
一部に有して合成樹脂製のケーシング主体29に設けら
れており、前記突起53は、前記円弧部51aの両側開
口縁のうち内側開口縁に突設されている。このため、コ
イルばね52の伸縮作動を円滑化することができる。す
なわちケーシング主体29の型成形時に前記突起53は
アンダーカットになるので、収納溝51の側面に金型合
わせ面が形成されるのであるが、円弧部51aの両側開
口縁のうち外側開口縁に前記突起53が突設されていた
場合には、圧縮により収納溝51の外側面に摺接するコ
イルばね52が前記金型合わせ面に接触することにな
り、その金型あわせ面に凹凸が生じていた場合にはコイ
ルばね52の伸縮に悪影響を及ぼすことになる。それに
対し、円弧部51aの両側開口縁のうち内側開口縁に突
起が突設されていた場合には伸縮時にコイルばね52が
金型合わせ面に接触することは殆どなく、金型あわせ面
に凹凸が生じていたとしてもコイルばね52の伸縮に悪
影響が及ぶことがないのである。
【0078】ストライカ32を進入させる進入溝33が
前記ケーシング26に設けられており、ストライカ32
に当接して衝撃を緩和するためのストッパラバー65が
進入溝33の内端に弾発、嵌合されるのであるが、スト
ッパラバー65の前記進入溝33への嵌合方向前方側に
臨む係合段部66がケーシング26に設けられ、ストッ
パラバー65が該係合段部66に係合するようにして進
入溝33の内端に弾発、嵌合されている。
【0079】このためストッパラバー65へのストライ
カ32の衝突が何度も繰り返されても、ストッパラバー
65が進入溝33から浮上がることが極力回避され、ス
トッパラバー65がラッチ45に当接して該ラッチ45
の作動に支障を来たす可能性を小さくすることがきる。
【0080】またストッパラバー65は、ラッチ45
と、該ラッチ45に係合した状態のラチェット46に一
面68を対向させるようにして進入溝33の内端に弾
発、嵌合されるのであるが、ストッパラバー65の一面
68のうちラッチ45に係合した状態の前記ラチェット
46に対向する部分68aが、他の部分よりも低く形成
されている。
【0081】これによりストッパラバー65が、進入溝
33から万一浮き上がったとしても、ストッパラバー6
5の一面68がラッチ45に当接したときにはストッパ
ラバー65がそれ以上浮き上がることは阻止され、その
状態では、ストッパラバー65の一面68のうちラッチ
45に係合した状態のラチェット46に対向する部分
と、ストッパラバー65との間に空隙を確実に確保する
ことができる。したがって、ラッチ45に係合する方向
でラチェット46に作用する力がばね力のみであるにも
かからず、ラチェット46の回動を確実に保証すること
ができる。
【0082】ところで、ストライカ32がストッパラバ
ー65に衝接するようにケーシング26の進入溝33内
に進入して来るときには、ラッチ45もフルラッチ位置
よりもさらに閉扉方向に回動する可能性があり、その際
の衝撃を緩和するダンパ70が、ラッチ45の回動軸線
と平行な軸線を有してケーシング26のケーシング主体
29に設けられるボス部69と、前記ラッチ45との間
に設けられる。したがってラッチ45がフルラッチ位置
よりもさらに閉扉方向に回動した際に、ダンパ70で衝
撃を吸収することができ、優れた衝撃吸収効果を得るこ
とができる。
【0083】しかもダンパ70は、前記ボス部69の外
周に衝接することを可能として弾性材料によりラッチ4
5の外周に形成されるものであり、ダンパ70を簡単に
構成することができる。
【0084】また合成樹脂から成るケーシング主体29
に一体に形成される前記ボス部69は表側金属板27に
支持されるので、ボス部69を容易に形成することがで
きる上に、ボス部69の強度を高めることができる。
【0085】ケーシング26の裏側金属板28側は合成
樹脂から成るカバー77で覆われるものであり、裏側金
属板28の上側縁に設けられる一対の第1係合部78,
78をそれぞれ差込んで係合し得る係合凹部80,80
がカバー77に設けられ、両係合凹部80,80は第1
係合部78,78を差込んだ状態のカバー77が第1係
合部78,78を支点として回動し得る形状に形成され
ている。また裏側金属板28の下側縁に設けられる第2
係合部79に弾発係合する係合突部81がカバー77に
設けられており、この係合突部81は、カバー77がそ
の下部を裏側金属板28に近接させるように回動するの
に応じて第2係合部79に弾発係合するように形成され
ている。
【0086】したがってカバー77のケーシング26へ
の組付時に、係合凹部80,80側をケーシング26側
により近接させた傾斜姿勢にカバー77の姿勢を定める
ことで、第1係合部78,78および係合凹部80,8
0をそれぞれ確認しつつ相互に係合することができ、そ
の状態でカバー77を回動操作するだけで、第2係合部
79に係合突部81を弾発係合させることができるの
で、カバー77のケーシング26への弾発係合を簡単に
行なうことが可能であり、組付作業能率を向上すること
ができる。
【0087】しかも係合凹部80,80に第1係合部7
8,78を係合させるとともに前記係合突部81を第2
係合部79に弾発係合させた状態のカバー77に、裏側
金属板28にねじ込まれる単一のねじ部材83が挿通、
係合されるので、カバー77をケーシング26に確実に
固定することができる。
【0088】前記カバー77と、該カバー77に取付け
られる金属製の支持板84との間には、車内側でのドア
開放操作に応じた回動を可能とするとともにその回動に
よるオープンレバー74へのドア開放操作力の伝達を可
能とした車内側操作力入力手段90の第1および第2入
力レバー91,92が配置されており、それらの入力レ
バー91,92からオープンレバー74へのドア開放操
作力の伝達を遮断することが可能なチャイルドロック機
構104は支持板84に装着されている。しかも両入力
レバー91,92は、カバー77に取付けられる前の支
持板84に回動可能に装着されている。
【0089】このため、相互に連結されたチャイルドロ
ック機構104および入力レバー91,92を支持板8
4に装着してユニット化することが可能であり、ドアロ
ック装置DRの組付時にそのユニットの支持板84をカ
バー77に取付ければよいので、組付作業を容易とする
ことができる。
【0090】また前記両入力レバー91,92は、支持
板84に一端を弾発係合せしめた合成樹脂製のリベット
93で回動可能に支持され、カバー77には前記リベッ
ト93に嵌合される軸部96が一体に設けられる。これ
により金属製のリベットを用いていた従来のものと比べ
ると、面倒なかしめ作業が不要であり、組付作業能率を
向上することができる。しかもリベット93には、カバ
ー77と一体の軸部96が嵌合するので、リベット93
は実質的には支持板84およびカバー77によって両持
ち支持されることになり、両入力レバー91,92を充
分な支持剛性で支持することができる。
【0091】しかも基本的に円筒状に形成されるリベッ
ト93に、該リベット93の軸方向中間部から半径方向
外方に張出す鍔部93cと、該鍔部93cおよび支持板
84間でリベット93に支持される第2入力レバー92
を支持板84側に弾発的に押圧することを可能として前
記鍔部93cに連なる第1弾発部93d,93dと、鍔
部93cおよびカバー77間でリベット93に支持され
る第1入力レバー91を鍔部93c側に弾発的に押圧す
ることを可能としてリベット93の他端に連なる第2弾
発部93e,93e…とが一体に設けられるので、後部
サイドドアDRのドアロック装置LRで必要である一対
の入力レバー91,92を、1つのリベット93で共通
に回動可能に支持することができ、またリベット93の
軸方向に沿う両入力レバー91,92の位置ずれが生じ
るのを第1および第2弾発部93d,93d;93e,
93e…で抑えることができる。
【0092】以上、本発明の実施例を説明したが、本発
明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の
範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計
変更を行うことが可能である。
【0093】たとえば本発明を前部サイドドアDFのド
アロック装置LFに適用することも可能である。
【0094】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の発明によれ
ば、コイルばねの収納溝からの飛出しを阻止することが
でき、コイルばねおよびラッチの組付け作業能率を向上
することができる。
【0095】また請求項2記載の発明によれば、合成樹
脂製のケーシング構成部材に収納溝および突起が設けら
れるにもかかわらず、コイルばねの伸縮作動を円滑化す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両の側面図である。
【図2】図1の2−2線に沿って後部サイドドア用のド
アロック装置を示す拡大断面図である。
【図3】図2の3−3線断面図である。
【図4】図2の4−4線に沿うドアロック装置の拡大断
面図である。
【図5】表側金属板を省略した状態での図4の5矢視図
である。
【図6】図5からラッチおよびラチェットを取外した状
態を示す図である。
【図7】図4の7矢視図である。
【図8】図7の8ー8線断面図である。
【図9】図6の9−9線拡大断面図である。
【図10】図6の10−10線拡大断面図である。
【図11】カバーをケーシングに組付ける途中の状態で
の図8に対応した断面図である。
【図12】カバー、支持板、車内側操作力入力手段およ
びチャイルドロック機構を分解して示す斜視図である。
【図13】図3の13−13線拡大断面図である。
【図14】支持板をカバーに取付ける前の状態を示す断
面図である。
【図15】リベットの斜視図である。
【図16】アンロック状態にあるチャイルドロック機構
および車内側操作力入力手段を示す図である。
【図17】操作力入力状態での図16に対応した図であ
る。
【図18】ロック状態にあるチャイルドロック機構およ
び車内側操作力入力手段を示す図である。
【図19】操作力入力状態での図18に対応した図であ
る。
【図20】図16の20−20線断面図である。
【符号の説明】
20・・・車体 26・・・ケーシング 29・・・ケーシング構成部材としてのケーシング主体 32・・・ストライカ 45・・・ラッチ 51・・・収納溝 51a・・・円弧部 52・・・コイルばね 53・・・突起 LF,LR・・・ドアロック装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体(20)側のストライカ(32)と
    の係合により閉扉方向に回動することを可能としてケー
    シング(26)に支持されるラッチ(45)と、該ラッ
    チ(45)に対向する位置で前記ケーシング(26)に
    設けられた収納溝(51)に収納されて前記ラッチ(4
    5)を開扉方向に弾発付勢するコイルばね(52)とを
    備える車両用ドアロック装置において、前記収納溝(5
    1)の長手方向中間部での両側開口縁の少なくとも一方
    に、該収納溝(51)の開口端の幅を部分的に縮小して
    前記コイルばね(52)が前記収納溝(51)から離脱
    するのを阻止する突起(53)が突設されることを特徴
    とする車両用ドアロック装置。
  2. 【請求項2】 前記ケーシング(26)の少なくとも一
    部を構成する合成樹脂製のケーシング構成部材(29)
    に、前記ラッチ(45)の回動軸線を中心として円弧状
    に形成される円弧部(51a)を一部に有する前記収納
    溝(51)が設けられ、該円弧部(51a)の両側開口
    縁のうち内側開口縁に前記突起(53)が突設されるこ
    とを特徴とする請求項1記載の車両用ドアロック装置。
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