JP2001271258A - ポリビニルアルコール系長繊維不織布 - Google Patents

ポリビニルアルコール系長繊維不織布

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JP2001271258A JP2000084401A JP2000084401A JP2001271258A JP 2001271258 A JP2001271258 A JP 2001271258A JP 2000084401 A JP2000084401 A JP 2000084401A JP 2000084401 A JP2000084401 A JP 2000084401A JP 2001271258 A JP2001271258 A JP 2001271258A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶融紡糸による親水性、吸水性、高タフネス
性などPVA系ポリマーの特色を持ち合わせたPVA系
長繊維不織布を提供する。 【解決手段】 粘度平均重合度が200〜700、融点
が160℃〜230℃であるポリビニルアルコール
(A)からなり、かつ(A)100質量部に対してアル
カリ金属イオン(B)が0.00001〜0.05質量
部含有されており、かつ(A)に対して25℃における
pKaが5.0以下の酸基を有する酸(C)を、下記の式
で表すαが0.01〜1を満足するように含有する熱可
塑性ポリビニルアルコール(D)を主体とする長繊維か
ら構成され、部分的熱圧融着にて所定の形状を保持して
いるポリビニルアルコール系スパンボンド不織布。 α=〔ポリビニルアルコール中の酸(C)の含有率(重
量%)〕/〔ポリビニルアルコール中のアルカリ金属イ
オン(B)の含有率(重量%)〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は特定の組成からなる
熱可塑性ポリビニルアルコール長繊維不織布に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリビニルアルコール(以下、P
VAと略称することもある)系繊維は湿式紡糸あるいは
乾式紡糸により工業的に製造されてきた。また、最近に
なり溶剤系湿式冷却ゲル紡糸法が採用され今までの方法
では困難であった多様な性能の付与が可能となってきて
いる。PVAは、基本的に親水性のポリマーであって、
その基本骨格と分子構造、形態、各種変性により親水性
の程度を変えることができることが知られている。ま
た、PVAは基本的に生分解性であることが確認されて
いる。地球環境的に、合成物を自然界といかに調和させ
るかが大きな課題となりつつある現在、このような基本
性能を有するPVA系ポリマーおよびPVA系繊維は多
いに注目されている。しかしながら、これらの方法はい
ずれも溶媒を含むPVA系溶液を細孔ノズルから紡出す
ることから、繊維成分の実質吐出量が低い、紡出した後
で媒体除去が必要であるなどの生産性が悪くならざるを
得ない必然性を持っている。また、作業環境上や災害防
止、環境汚染対策上から固有の大掛かりな製造設備が必
要である等の制約がある。
【0003】これに対して、溶融紡糸法は、原料ポリマ
ーを加熱溶融し、そのまま細孔ノズルから紡出させ、冷
却固化により繊維化する方法であるが、特に溶媒を使用
しないこと、高速紡糸が可能なこと、設備に汎用性があ
ること等から合理的である。しかしながら、PVAの溶
融紡糸法への適用には二つの大きな基本的な障害があっ
た。その障害の一つはPVA自体は融点と熱分解温度と
が極めて接近しているために、溶融紡糸に必要な溶融状
態での安定性に欠けることであり、他の一つは水溶性、
吸水性、水膨潤性など水に対して強い親和性を示す繊維
では油剤付与や延伸等の溶融紡糸後の製糸工程で通常使
用される水系の処理液による処理が、工程通過上大きく
制約されることである。
【0004】一方で、不織布の製造技術の観点から、熱
可塑性樹脂についてこのような合理的な溶融紡糸法を応
用し、得られる長繊維を直接不織布に成形するいわゆる
スパンポンド不織布の製造技術は、原料ポリマーから直
接不織布が得られることから極めて合理的な製造方法で
あり、広く採用されている。一旦繊維を製造し、この繊
維をカーディングして不織布とするいわゆる乾式不織布
の製造においては、該繊維の製造に適宜選択された油剤
を繊維表面に付着させることが、繊維の製造における各
種工程通過性および不織ウェブ形成のカーディングのた
めに必須であって、通常この油剤付着は水系処理液で処
理される。ところが、水に対して強い親和性を示すPV
A系繊維の場合には、水系処理液が使用できない。この
ため、有機溶媒系の特殊配合処理液を使用し、大掛かり
な設備対策を実施したりする必要があった。その結果、
このような繊維を原料とする不織布も所望の品質を確保
して製造することには大きな制約があったのである。
【0005】この点、スパンボンド法の場合には、溶融
紡糸によって得られる長繊維を直接不織布に成形するた
め、油剤処理が必要でなく極めて合理的な方法と言える
のである。そこで、水溶性、吸水性、親水性、水膨潤性
など水に対して強い親和性を示すPVA系繊維で構成さ
れた不織布を、溶融紡糸法によるスパンボンド不織布の
製造技術によって製造可能とすることは、長年の課題と
なっていた。
【0006】このように合理的な溶融紡糸法を利用した
いわゆるスパンボンド不織布の製造技術をPVA系長繊
維の製造に適用しようとする試みは従来から検討されて
きている。まず第一に、特開昭51−112980号公
報には平均重合度50〜300、残存酢酸基15〜80
モル%の無水PVAを溶融押出したフィラメント群を単
独または他繊維のフィラメント群と引き揃えるか、ある
いは別々に吸引ジェットにて引き取り、噴射気流により
非織性シート形成面上に吹付け堆積するPVA系合成繊
維不織布の製造方法が提案されている。しかしながら、
平均重合度50〜300でかつ残存酢酸基15〜80モ
ル%であるPVAはごく短時間であれば、不織布が得ら
れないこともないが、加熱溶融してい間に脱酢酸反応が
起こり、発生した酢酸ガスのために作業環境が劣悪にな
るだけでなく、分子間脱酢酸による架橋のためにゲル化
物が発生し、それによる溶融粘度の上昇、紡出ポリマー
流へのゲル混入とポリマー流の切断、フィルター詰りな
どのトラブルが発生し、工業生産のレベルには至ってい
ない。
【0007】次いで、特開平5−345013号公報に
は、50℃を越える温度でのみ水溶性であり、かつ50
℃以下では不溶性であるPVA繊維の独立型熱可塑性高
分子織物として、スパンボンド不織布すなわち長繊維不
織布が記載されている。しかしながら、該公報には、構
成ポリマーに関して、「後引出あるいは熱アニーリング
により高結晶化されたPVAホモポリマーからなる」と
か「本発明に適するのは、高結晶化され、全体的にけん
化されたポリビニルアセテートである」との記載はある
が、構成ポリマーについてのこれ以上の記載はなく、溶
融紡糸法によるPVA系長繊維不織布の製造技術に関す
る具体的な方策が示されていない。さらに、特開平11
−140758号公報および特開平11−140759
号公報には、50℃以上の温度で水溶性である特定のP
VAに水や可塑剤を含有させた樹脂を用いることを特徴
とするスパンボンド不織布の製法が記載されている。特
開平11−140760号公報には、オキシアルキレン
基含有PVAを用いることを特徴とするスパンボンド不
織布の製法が記載されている。しかしながら、該公報は
手術着等の医療用用途の不織布にかかり、使用後の熱水
中での溶解性の向上を目的としたものであり、得られた
不織布の熱水溶解性に関する記載はあるものの、他の不
織布の物性に関しての記載はない。さらに該公報で記載
されたスパンボンド不織布の製法では、安定に不織布を
製造することができず、当然のことながら良好な不織布
を得ることができないという欠点を有している。
【0008】また、溶融紡糸直結のスパンボンド不織布
ではないが、PVA系長繊維不織布の事例として特開平
7−54257号公報には、単糸繊度が1デニール以上
5デニール以下であり、該長繊維の交絡部が付着量5重
量%以上25重量%以下の水溶性樹脂により接着され、
該不織布の水中溶解温度が60℃以上100℃以下であ
るPVA系長繊維不織布が記載されている。該公報に
は、PVA系ポリマーが水溶性ポリマーの中では、変性
種、変性量、変性基分布などによって水中溶解温度が自
由に制御でき、かつ好適製造条件を採用することにより
高強度、好適伸度の水溶性繊維が得られ、また、該不織
布を形成するPVA系長繊維はけん化度90%以上99
%以下のPVAを原料として公知の各種紡糸延伸方法に
より製造できると記載されている。しかしながら、該公
報には、熱可塑性PVA系ポリマーに関する具体的な記
載はなく、溶融紡糸はもとより本発明の複合溶融紡糸に
よるPVA系繊維を示唆する何等の技術開示もない。
【0009】さらに、特開平7−279026号公報に
は、融点が210℃以上であるPVA系ポリマー(A)
および融点が210℃未満である水溶性ポリマー(B)
からなり、(A)と(B)の重量比が98:2〜55:
45の範囲内であり、(A)が海成分で(B)が島成分
である海島構造PVA系長繊維からなり、不織布を熱圧
することにより、低融点の島成分(B)が繊維表面に押
し出され、繊維間接着するPVA系長繊維不織布が提案
されている。しかしながら、上記のように、特開平7−
54257号公報および特開平7−279026号公報
は、巻き取った繊維を別の工程で不織布に成形する製造
方法によるPVA系長繊維不織布を開示したものであっ
て、本発明の溶融紡糸によるPVA系繊維および不織布
を示唆する何等の技術開示もしていない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
技術では到達できなかった安定した溶融紡糸による親水
性、吸水性、水溶性、高タフネス性などPVA系ポリマ
ーの特色を持ち合わせたPVA系長繊維不織布(いわゆ
るスパンボンド不織布)を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、従来技術では
極めて困難であった溶融紡糸によるPVA系スパンボン
ド不織布を、主として原料樹脂の構造、配合組成、構成
を厳密に特定することで可能せしめたものである。すな
わち本発明は、粘度平均重合度が200〜700、融点
が160℃〜230℃であるポリビニルアルコール
(A)からなり、かつ(A)100質量部に対してアル
カリ金属イオン(B)が0.00001〜0.05質量
部含有されており、かつ(A)に対して25℃における
pKaが5.0以下の酸基を有する酸(C)を、下記で表
すαが0.01〜1を満足するように含有する熱可塑性
ポリビニルアルコール(D)を主体とする長繊維から構
成され、部分的熱圧融着にて所定の形状を保持している
ことを特徴とするPVA系長繊維不織布である。 α=〔ポリビニルアルコール中の酸(C)の含有率(重
量%)〕/〔ポリビニルアルコール中のアルカリ金属イ
オン(B)の含有率(重量%)〕
【0012】
【発明の実施の形態】本発明におけるポリビニルアルコ
ール(以下、PVAと略記することがある)とは、PV
Aのホモポリマー、共重合により官能基を導入した変性
PVAは勿論のこと、例えば、末端変性、および後反応
により官能基を導入した変性PVAも包含するものであ
る。
【0013】本発明に用いられるPVAの粘度平均重合
度(以下、単に重合度と略記する)は200〜700で
なければならない。220〜600が好ましく、240
〜550がより好ましく、260〜500が特に好まし
い。重合度が200未満の場合には紡糸時に十分な曳糸
性が得られず、その結果として満足な長繊維不織布も得
られない。一方、重合度が700を越えると溶融粘度が
高すぎて、紡糸ノズルから安定にポリマーを吐出するこ
とができず、満足な長繊維不織布も得られない。
【0014】PVAの重合度(P)は、JIS−K67
26に準じて測定される。すなわち、PVAを完全に再
けん化し、精製した後、30℃の水中で測定した極限粘
度[η](dl/g)から次式により求められるものである。 P=([η]×103/8.29)(1/0.62) また後述する高エチレン含量の水不溶性PVAの場合に
は、 上記と同様にPVAを完全に再けん化し、精製し
た後に、30℃の15%含水フェノール中で測定した極
限粘度[η]ph(l/g)から次式により求められるもので
ある。 [η]ph=(2(ηsp−lnηrel))(1/2)/C P=([η]ph/K)(1/ n ) ここでCはPVA濃度(g/l)、K=1.3×10-3exp(-0.13
x)、n=0.65-0.059(x-0.2)、xはエチレン含量(モル分
率)を表す。重合度が上記範囲にある時、本発明の目的
がより好適に達せられる。
【0015】本発明に用いられるPVAのけん化度は、
紡糸温度、紡糸速度等の紡糸条件および得られる長繊維
不織布の使用目的等によっても異なるので、特に制限は
ないが、PVAの熱安定性(紡糸性)および得られる不
織布の形態安定性等の観点から、70〜99.99モル
%が好適であり、80〜99.98モル%が好ましく、
90〜99.97モル%がより好ましく、95〜99.
96モル%が特に好ましい。けん化度が70モル%未満
の場合には、PVAの熱安定性が悪く熱分解やゲル化に
よって満足な溶融紡糸を行うことができない場合があ
り、溶融紡糸と直結した本発明の長繊維不織布も得られ
ない場合がある。
【0016】本発明の長繊維不織布に用いられるPVA
の融点(Tm)は160〜230℃であり、165〜228℃が好まし
く、170〜226℃がより好ましい。融点が160℃未満の場
合にはPVAの結晶性が低下し不織布構成繊維の強度が
低くなって不織布自身の強度が低下する。場合によって
は溶融紡糸に必要な曳糸性がなくなったり、PVAの熱
分解が激しく発生したりして、長繊維不織布が得られな
いこともある。一方、融点が230℃を越えると好適な溶
融粘度を確保するために溶融紡糸温度を高くしなければ
ならなくなり、紡糸温度とPVAの分解温度が近づくた
めに、安定した溶融紡糸ができなくなり安定したPVA
系長繊維不織布の製造もできない。
【0017】PVAの融点は、DSCを用いて、窒素中、
昇温速度10℃/分で250℃まで昇温後、室温まで冷却し、
再度昇温速度10℃/分で250℃まで昇温した場合のPVA
の融点を示す吸熱ピークのピークトップの温度を意味す
る。また本発明の目的や効果を損なわない範囲で、PV
Aには融点や溶融粘度を調整する等の目的で可塑剤を添
加することが可能である。可塑剤の配合量は、溶融紡糸
に供される配合PVA系樹脂の1〜30重量%が好適で
あり、2〜20重量%が好ましい。可塑剤としては、従
来公知のもの全てが使用できるが、ジグリセリン、ソル
ビトール、マンニトール等のグリコール類、ポリグリセ
リンアルキルモノカルボン酸エステル類、グリコール類
にエチレンオキサイドおよび/またはプロピレンオキサ
イドを付加したものが好適に使用される。そのなかで
も、ジグリセリン、ソルビトール1モルに対してエチレ
ンオキサイドおよび/またはプロピレンオキサイドを1
〜10モル%付加した化合物が好ましい。
【0018】PVAは、ビニルエステル系重合体のビニ
ルエステル単位をけん化することにより得られる。ビニ
ルエステル単位を形成するためのビニル化合物単量体と
しては、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ル、バレリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸
ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、ピバリ
ン酸ビニルおよびバーサティック酸ビニル等が挙げら
れ、これらの中でもPVAを得る点からは酢酸ビニルが
好ましい。
【0019】本発明の長繊維不織布を構成するPVA
は、ホモポリマーであっても共重合単位を導入した変性
PVAであってもよいが、溶融紡糸性、親水性、繊維お
よび不織布物性の観点からは、共重合単位を導入した変
性PVAを用いることが好ましい。共重合単量体の種類
としては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテ
ン、イソブテン、1−ヘキセン等のα−オレフィン類、
アクリル酸およびその塩、アクリル酸メチル、アクリル
酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸i−プ
ロピル等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸および
その塩、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メ
タクリル酸n−プロピル、メタクリル酸i−プロピル等
のメタクリル酸エステル類、アクリルアミド、N−メチ
ルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド等のアク
リルアミド誘導体、メタクリルアミド、N−メチルメタ
クリルアミド、N−エチルメタクリルアミド等のメタク
リルアミド誘導体、メチルビニルエーテル、エチルビニ
ルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、i−プロピ
ルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル等のビニ
ルエーテル類、エチレングリコールビニルエーテル、
1,3−プロパンジオールビニルエーテル、1,4−ブ
タンジオールビニルエーテル等のヒドロキシ基含有のビ
ニルエーテル類、アリルアセテート、プロピルアリルエ
ーテル、ブチルアリルエーテル、ヘキシルアリルエーテ
ル等のアリルエーテル類、オキシアルキレン基を有する
単量体、ビニルトリメトキシシラン等のビニルシリル
類、酢酸イソプロペニル、3−ブテン−1−オール、4
−ペンテン−1−オール、5−ヘキセン−1−オール、
7−オクテン−1−オール、9−デセン−1−オール、
3−メチル−3−ブテン−1−オール等のヒドロキシ基
含有のα−オレフィン類、N−ビニルホルムアミド、N
−ビニルアセトアミド、N−ビニルピロリドンなどのN
−ビニルアミド類、フマール酸、マレイン酸、イタコン
酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水トリメリット
酸または無水イタコン酸等に由来するカルボキシル基を
有する単量体;エチレンスルホン酸、アリルスルホン
酸、メタアリルスルホン酸、2−アクリルアミド−2−
メチルプロパンスルホン酸等に由来するスルホン酸基を
有する単量体;ビニロキシエチルトリメチルアンモニウ
ムクロライド、ビニロキシブチルトリメチルアンモニウ
ムクロライド、ビニロキシエチルジメチルアミン、ビニ
ロキシメチルジエチルアミン、N−アクリルアミドメチ
ルトリメチルアンモニウムクロライド、N−アクリルア
ミドエチルトリメチルアンモニウムクロライド、N−ア
クリルアミドジメチルアミン、アリルトリメチルアンモ
ニウムクロライド、メタアリルトリメチルアンモニウム
クロライド、ジメチルアリルアミン、アリルエチルアミ
ン等に由来するカチオン基を有する単量体が挙げられ
る。これらの単量体の含有量は、通常20モル%以下で
ある。ただし、共重合単量体がエチレンの場合に限っ
て、共重合量が20モル%を越えてそれ以上高くなった
場合においても、PVAの結晶性が保持されるので55
モル%以下が好適である。
【0020】これらの単量体の中でも、入手のしやすさ
などから、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブ
テン、1−ヘキセン等のα−オレフィン類、メチルビニ
ルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニ
ルエーテル、i−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビ
ニルエーテル等のビニルエーテル類、エチレングリコー
ルビニルエーテル、1,3−プロパンジオールビニルエ
ーテル、1,4−ブタンジオールビニルエーテル等のヒ
ドロキシ基含有のビニルエーテル類、アリルアセテー
ト、プロピルアリルエーテル、ブチルアリルエーテル、
ヘキシルアリルエーテル等のアリルエーテル類、N−ビ
ニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニ
ルピロリドンなどのN−ビニルアミド類、オキシアルキ
レン基を有する単量体、3−ブテン−1−オール、4−
ペンテン−1−オール、5−ヘキセン−1−オール、7
−オクテン−1−オール、9−デセン−1−オール、3
−メチル−3−ブテン−1−オール等のヒドロキシ基含
有のα−オレフィン類に由来する単量体が好ましい。
【0021】特に、共重合性、溶融紡糸性および繊維物
性等の観点からエチレン、プロピレン、1−ブテン、イ
ソブテンの炭素数4以下のα−オレフィン類、メチルビ
ニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビ
ニルエーテル、i−プロピルビニルエーテル、n−ブチル
ビニルエーテル等のビニルエーテル類、N−ビニルホル
ムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルピロリ
ドンなどのN−ビニルアミド類がより好ましい。エチレ
ンを除く炭素数4以下のα−オレフィン類、ビニルエー
テル類およびN−ビニルアミド類に由来する単位は、P
VA中に0.1〜20モル%存在していることが好まし
く、1〜15モル%がより好ましい。α−オレフィンが
エチレンである場合において、繊維物性が高くなること
から、特にエチレン単位が1〜55モル%、より好まし
くは2〜45モル%、さらに好ましくは3〜30モル
%、特に好ましくは5〜20モル%導入された変性PV
Aを使用することが好ましい。
【0022】本発明で使用するPVAは、塊状重合法、
溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法などの公知の方法
が挙げられる。その中でも、無溶媒あるいはアルコール
などの溶媒中で重合する塊状重合法や溶液重合法が通常
採用される。溶液重合時に溶媒として使用されるアルコ
ールとしては、メチルアルコール、エチルアルコール、
プロピルアルコールなどの低級アルコールが挙げられ
る。共重合に使用される開始剤としては、α,α'-アゾ
ビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4
−ジメチル−バレロニトリル)、過酸化ベンゾイル、n
ープロピルパーオキシカーボネートなどのアゾ系開始剤
または過酸化物系開始剤などの公知の開始剤が挙げられ
る。重合温度については特に制限はないが、0℃〜20
0℃の範囲が適当である。
【0023】本発明で使用するPVA(A)におけるア
ルカリ金属イオン(B)の含有割合は、PVA(A)1
00質量部に対してナトリウムイオン換算で0.000
01〜0.05質量部であり、0.00005〜0.0
4質量部が好ましく、0.0001〜0.03質量部が
より好ましく、0.0002〜0.02質量部が特に好
ましい。アルカリ金属イオンの含有割合が0.0000
1質量部未満は工業的に製造困難である。またアルカリ
金属イオンの含有量が0.05質量部より多い場合には
溶融紡糸時の分解、ゲル化および断糸が著しく、安定に
繊維化することができない。なお、アルカリ金属イオン
としては、カリウムイオン、ナトリウムイオン等が挙げ
られる。
【0024】本発明において、特定量のアルカリ金属イ
オン(B)をPVA中に含有させる方法は特に制限され
ず、PVAを重合した後にアルカリ金属イオン含有の化
合物を添加する方法、ビニルエステルの重合体を溶媒中
においてけん化するに際し、けん化触媒としてアルカリ
イオンを含有するアルカリ性物質を使用することにより
PVA中にアルカリ金属イオンを配合し、けん化して得
られたPVAを洗浄液で洗浄することにより、PVA中
に含まれるアルカリ金属イオン含有量を制御する方法な
どが挙げられるが後者のほうが好ましい。なお、アルカ
リ金属イオンの含有量は、原子吸光法で求めることがで
きる。
【0025】けん化触媒として使用するアルカリ性物質
としては、水酸化カリウムまたは水酸化ナトリウムが挙
げられる。けん化触媒に使用するアルカリ性物質のモル
比は、酢酸ビニル単位に対して0.004〜0.5が好
ましく、0.005〜0.05が特に好ましい。けん化
触媒は、けん化反応の初期に一括添加してもよいし、け
ん化反応の途中で追加添加してもよい。けん化反応の溶
媒としては、メタノール、酢酸メチル、ジメチルスルホ
キシド、ジメチルホルムアミドなどが挙げられる。これ
らの溶媒の中でもメタノールが好ましく、含水率を0.
001〜1質量%に制御したメタノールがより好まし
く、含水率を0.003〜0.9質量%に制御したメタ
ノールがより好ましく、含水率を0.005〜0.8質
量%に制御したメタノールが特に好ましい。洗浄液とし
ては、メタノール、アセトン、酢酸メチル、酢酸エチ
ル、ヘキサン、水などが挙げられ、これらの中でもメタ
ノール、酢酸メチル、水の単独もしくは混合液がより好
ましい。洗浄液の量としてはアルカリ金属イオン(B)
の含有割合を満足するように設定されるが、通常、PV
A100質量部に対して、300〜10000質量部が
好ましく、500〜5000質量部がより好ましい。洗
浄温度としては、5〜80℃が好ましく、20〜70℃
がより好ましい。洗浄時間としては20分間〜100時
間が好ましく、1時間〜50時間がより好ましい。
【0026】本発明で使用するPVA(A)は、該PV
A(A)における25℃におけるpKaが5.0以下の酸
基を有する酸(C)を、下記で表すαが0.01〜1の
割合で含有すること必須の条件である。αは0.03〜
0.8がより好ましく、0.05〜0.6がさらに好ま
しい。本発明では、下記に表すαの式中の酸(C)の含
有率は中和滴定法で求めた値を酢酸に換算したものを意
味する。pKaとは、酸の解離定数をKaとするとき、pKa=-
logKaで定義したものである。 α=〔ポリビニルアルコール中の酸(C)の含有率(質
量%)〕/〔ポリビニルアルコール中のアルカリ金属イ
オン(B)の含有率(質量%)〕 酸(C)のpKaが5.0を越える酸基を有する酸を用い
た場合および酸(C)含有割合が上記で表したαで0.
01〜1から外れる場合は、溶融紡糸時のPVAの分
解、ゲル化および断糸が著しく、安定に繊維化すること
ができないのみならず、得られる不織布が黄変する場合
がある。なお、25℃におけるpKaが5.0以下の酸基
を有する酸(C)としては、酢酸、リン酸、第一リン酸
ナトリウム、乳酸等が挙げられる。
【0027】本発明において、特定量の25℃における
pKaが5.0以下の酸基を有する酸(C)をPVA中に
含有させる方法は特に制限されず、ビニルエステルの重
合体を溶媒中においてけん化した後に、pKaが5.0以
下の酸基を有する酸を使用することによりPVA中に該
酸を配合し、けん化して得られたPVAを洗浄液で洗浄
することにより、PVA中に含まれる酸含有量を制御す
る方法、乾燥したPVAを酸を含有する溶媒で処理する
ことにより特定量の酸を含有させる方法、PVAのペレ
ットを作成する際に特定量の酸を添加することによって
含有させる方法等が挙げられる。なお、酸の含有量は、
PVAからのメタノール抽出分を水酸化ナトリウム水溶
液によって中和滴定することで求めることができる。
【0028】本発明で使用されるPVAは生分解性を有
しており、活性汚泥処理あるいは土壌に埋めておくと分
解されて水と二酸化炭素になる。PVAを溶解した後の
廃液の処理には活性汚泥法が好ましい。該PVA水溶液
を活性汚泥で連続処理すると2日間から1ヶ月で分解さ
れる。また、本発明に用いるPVAは燃焼熱が低く、焼
却炉に対する負荷が小さいので、PVAを溶解した排水
を乾燥させてPVAを焼却処理してもよい。
【0029】また本発明の目的や効果を損なわない範囲
で、必要に応じて銅化合物等の等の安定剤、着色剤、紫
外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、難燃
剤、潤滑剤、結晶化速度遅延剤を重合反応時、またはそ
の後の工程で添加することができる。特に熱安定剤とし
てヒンダードフェノール等の有機系安定剤、ヨウ化銅等
のハロゲン化銅化合物、ヨウ化カリウム等のハロゲン化
アルカリ金属化合物を添加すると、繊維化の際の溶融滞
留安定性が向上するので好ましい。
【0030】また必要に応じて平均粒子径が0.01μ
m以上5μm以下の微粒子を0.05質量%以上10質量
%以下、重合反応時、またはその後の工程で添加するこ
とができる。微粒子の種類は特に限定されず、たとえば
シリカアルミナ、酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バ
リウム等の不活性微粒子を添加することができ、これら
は単独で使用しても2種以上併用しても良い。特に平均
粒子径が0.02μm以上1μm以下の無機微粒子が好ま
しく、紡糸性、延伸性が向上する。
【0031】次に、本発明に用いるPVA組成物(D)
からなる長繊維で構成された不織布の製造方法について
説明する。本発明の長繊維で構成された不織布は、溶融
紡糸と直結したいわゆるスパンボンド不織布の製造方法
によって効率良く製造することができる。すなわち、溶
融押し出し機でPVA組成物(D)を溶融混練し、溶融
したポリマー流を紡糸頭に導き、流量を計量し紡糸ノズ
ル孔から吐出させ、この吐出糸条を冷却装置により冷却
せしめた後、エアジェット・ノズルのような吸引装置を
用いて、目的の繊度となるように、1000〜6000
m/分の糸条の引取り速度に該当する速度で高速気流に
より牽引細化させた後、開繊させながら移動式の捕集面
の上に堆積させて不織布ウエブを形成させ、引き続きこ
のウエブを部分圧着して巻き取ることによってPVA系
長繊維不織布が得られる。
【0032】本発明において長繊維不織布を構成する繊
維化の条件は、用いるPVAの種類、目的とする不織布
の性質に応じて適宜設定する必要があるが、主に、以下
のような点に留意して繊維化条件を決めることが望まし
い。紡糸口金温度は、PVAの融点Tmに対してTm+
10〜Tm+80℃の範囲が好ましく、せん断速度
(γ)500〜25,000sec-1、ドラフトV50〜2000で
紡糸することが好ましい。
【0033】本発明におけるPVAの融点Tmとは、示
差走査熱量計(DSC:例えばMettler社TA3000)で観
察される主吸熱ピークのピーク温度である。せん断速度
(γ)は、ノズル半径をr(cm)、単孔あたりのポリ
マー吐出量をQ(cm3/sec)とするときγ=4Q/πr3
計算される。またドラフトVは、引取速度をA(m/分)と
するときV=(A・πr2/Q)×(5/3)で計算され
る。
【0034】本発明のPVA系繊維を製造するに際し
て、紡糸口金温度がPVAの融点Tm+10℃より低い
温度では、該PVAの溶融粘度が高すぎて、高速気流に
よる曳糸・細化性に劣り、またTm+80℃を越えると
PVAが熱分解しやすくなるために安定した紡糸ができ
ない。また、せん断速度は500sec-1よりも低いと断糸し
やすく、25,000sec-1より高いとノズルの背圧が高くな
り紡糸性が悪くなる。ドラフトは50より低いと繊度む
らが大きくなり安定に紡糸しにくくなり、ドラフトが2
000より高くなると断糸しやすくなる。
【0035】本発明において、エアジェット・ノズルの
ような吸引装置を用いて吐出糸条を牽引細化させるに際
し、1000〜6000m/分の糸条の引取り速度に該
当する速度で高速気流により牽引細化させることが重要
である。吸引装置による糸条の引取り条件は、紡糸ノズ
ル孔から吐出する溶融ポリマーの溶融粘度、吐出速度、
紡糸ノズル温度、冷却条件などにより適宜選択するが、
1000m/分未満では、吐出糸条の冷却固化遅れによ
る隣接糸条間の融着が起こる場合があり、また糸条の配
向・結晶化が進まず、得られる不織布は、粗雑で機械的
強度の低いものになってしまい好ましくない。一方、6
000m/分を越えると、吐出糸条の曳糸・細化性が追
随できず糸条の切断が発生して、安定した長繊維不織布
の製造ができない。さらに、本発明のPVA系長繊維不
織布を安定に製造するに際し、紡糸ノズル孔とエアジェ
ット・ノズルのような吸引装置との間隔は、該間隔は使
用するPVA、組成、上記で述べた紡糸条件にもよる
が、30〜200cmが好適であり、35〜120cm
がより好ましく、40〜100cmがさらに好ましい。
該間隔が30cmより小さい場合には、吐出糸条の冷却
固化遅れによる隣接糸条間の融着が起こる場合があり、
また糸条の配向・結晶化が進まず、得られる不織布は、
粗雑で機械的強度の低いものになってしまい好ましくな
い。一方、200cmを越える場合には、吐出糸条の冷
却固化が進みすぎて吐出糸条の曳糸・細化性が追随でき
ず糸条の切断が発生して、安定したPVA系長繊維不織
布の製造ができない。
【0036】本発明では、このようにして得られたPV
A系不織ウエブは部分的な熱圧融着により形態を保持す
る方法が採用される。具体的には、加熱された凹凸模様
の金属ロール(エンボスロール)と加熱平滑ロールとの
間に該ウエブを通して、部分的な熱圧着により長繊維同
士を結合させ、不織布としての形態安定化を図る。熱圧
着処理における加熱ロールの温度、熱圧する圧力、処理
速度、エンボスロールの模様等は目的に応じて適宜選択
することができる。本発明における不織布を構成するP
VA系系長繊維は、水に対して活性であって水の存在下
では見掛けの融点が低下する事から、水を付与した後で
熱圧着処理を行う場合には、加熱ロールの温度を下げる
ことが可能である。一般的な熱圧着処理温度は100〜
230℃であり、110〜220℃が好ましく、120
〜200℃が更に好ましい。さらには、熱圧融着により
形態を保持させたPVA系不織ウエブを、必要に応じて
熱処理することも可能である。
【0037】本発明の熱可塑性PVA系長繊維不織布の
肝心な点は、上記のように、従来困難であった溶融紡糸
方式を適用せしめ、合理的に親水性、吸水性、高タフネ
ス性などの機能を有するPVA系長繊維不織布を提供す
ることにある。従って、本発明は、不織布を構成する長
繊維の繊度や繊維断面形状あるいは不織布の目付や引張
強度、引張伸度、引裂強度等の機械的特性や厚さ、嵩高
性等の形態特性、あるいは柔軟性等の特性については特
に制約されるものではなく、通常、設定できる範囲内で
適宜選択することができる。
【0038】本発明の熱可塑性PVA系長繊維不織布
は、液体、気体、集塵用フィルター等の空調用材、リン
トフリーワイパー、各種ワイピングクロス等のワイパ
ー、絶縁材、電池セパレータ等のエレクトロニクス用、
レザー基布、セメント用配合材、ゴム用配合材、各種テ
ープ基材、刺繍用基布などの産業用資材;紙おむつ、ガ
ーゼ、ホータイ、医療用ガウン、ドレープ、シーツ、検
査着、キャップ類、各種カバー類、サージカルテープな
どの医療・衛材;印刷物基材、包装・袋物資材、ワイパ
ー、収納材などの生活関連資材;衣料用;建設資材用;
農業・園芸用資材;土壌安定材、濾過用資材、流砂防止
材、植生マット、補強材などの土木・資材用;鞄靴材等
の用途に用いることができる。さらに、本発明で得られ
るPVA系長繊維不織布を単独で使用するのみではな
く、他の熱可塑性樹脂から構成される長繊維不織布、メ
ルトブロー等の他の方法で製造される不織布等と積層し
て用いることが可能であり、上記の用途に用いる場合、
実用機能をさらに付与することができる。
【0039】
【実施例】次に本発明を具体的に実施例で説明するが、
本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。実
施例において、各物性値は以下のようにして測定した。
なお、実施例中の部及び%はことわりのない限り質量に
関するものである。
【0040】[PVAの分析方法]PVAの分析方法は
特に記載のない限りはJIS−K6726に従った。変
性量は変性ポリビニルエステルあるいは変性PVAを用
いて500MHzプロトンNMR(JEOL GX−5
00)装置による測定から求めた。アルカリ金属イオン
の含有量は原子吸光法で求めた。
【0041】[PVA中の酸の含有量の分析方法]絶乾
したPVA20gを使用して、メタノール100mLを
用いてメタノールソックスレー抽出を3日間行った。抽
出液50mLに蒸留水50mLおよびフェノールフタレ
インを数滴加え、抽出液中の酸を1/1000Nの水酸
化ナトリウム水溶液により中和滴定し、わずかに赤色を
呈したところを終点とした。次式によりPVA中の含有
酸量を酢酸に換算した。 酢酸(%)=(0.12×滴定量mL×100)/(1
000×20)
【0042】[融点]PVAの融点は、DSC(メトラ
ー社、TA3000)を用いて、窒素中、昇温速度10
℃/分で250℃まで昇温後室温まで冷却し、再度昇温
速度10℃/分で250℃まで昇温した場合のPVAの
融点を示す吸熱ピークのピークトップの温度を調べた。
【0043】[紡糸状態]溶融紡糸の状態を観察して次
の基準で評価した。 ◎:極めて良好、○:良好、△:やや難あり、×:不良
【0044】[不織布の状態]得られた不織布を目視観
察および手触観察して次の基準で評価した。 ◎:均質で極めて良好、○:ほぼ均質で良好、△:やや
難あり、×:不良
【0045】[不織布の強度・伸度]JIS L190
6 「一般長繊維不織布試験方法」に準じて測定した。
【0046】[目付、厚さ]JIS L1906 「一
般長繊維不織布試験方法」に準じて測定した。
【0047】[平均繊維径]走査型電子顕微鏡を用い
て、不織布の表面を1000倍に拡大した写真を撮影
し、この写真に2本の対角線を引き、この対角線と交わ
った繊維の太さを倍率換算した値を用いた。そうして、
該繊維の100本の平均値を平均繊維径とした。
【0048】[不織布の吸水性]予め絶乾した後に精秤
した20cm×20cmの不織布を、20℃の純水50
0cc中に30分間浸漬後に取り出し、表面の付着水を
拭き取った後に質量を精秤して、絶乾状態の不織布10
0重量部あたりの不織布の吸水量(重量部)を求めた。
【0049】[不織布の平衡含水率]20℃、65%R
Hに1週間調湿した不織布の質量W0を測定した後に、
105℃、5時間乾燥させて絶乾状態の不織布の質量W
1を精秤した。平衡含水率は100×W0/W1で求め
た。
【0050】[不織布の水中リント性]20cm×20
cmの不織布を、20℃の純水500ccを入れたフラ
スコ中に浸漬し、フラスコを横向きにして上下に100
回シャッフルした後の水中に残ったリント量を目視で観
察し、5段階で判定した。判定:悪1 − 5良
【0051】[エチレン変性PVAの製造]撹拌機、窒
素導入口、エチレン導入口および開始剤添加口を備えた
100L加圧反応槽に酢酸ビニル29.0kgおよびメ
タノール31.0kgを仕込み、60℃に昇温した後3
0分間窒素バブリングにより系中を窒素置換した。次い
で反応槽圧力が5.9kg/cm2(5.8×105Pa)となる
ようにエチレンを導入仕込みした。開始剤として2,
2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレ
ロニトリル)(AMV)をメタノールに溶解した濃度
2.8g/L溶液を調整し、窒素ガスによるバブリング
を行って窒素置換した。上記の重合槽内温を60℃に調
整した後、上記の開始剤溶液170mlを注入し重合を
開始した。重合中はエチレンを導入して反応槽圧力を
5.9kg/cm2(5.8×105Pa)に、重合温度を60℃
に維持し、上記の開始剤溶液を用いて610ml/hr
でAMVを連続添加して重合を実施した。10時間後に
重合率が70%となったところで冷却して重合を停止し
た。反応槽を開放して脱エチレンした後、窒素ガスをバ
ブリングして脱エチレンを完全に行った。次いで減圧下
に未反応酢酸ビニルモノマーを除去しポリ酢酸ビニルの
メタノール溶液とした。
【0052】得られた該ポリ酢酸ビニル溶液にメタノー
ルを加えて濃度が50%となるように調整したポリ酢酸
ビニルのメタノール溶液200g(溶液中のポリ酢酸ビ
ニル100g)に、46.5g(ポリ酢酸ビニル中の酢
酸ビニルユニットに対してモル比(MR)0.10)の
アルカリ溶液(NaOHの10%メタノール溶液)を添
加してけん化を行った。アルカリ添加後約2分で系がゲ
ル化したものを粉砕器にて粉砕し、60℃で1時間放置
してけん化を進行させた後、0.5%酢酸濃度の水/メ
タノール=20/80混合溶液1000gを加えて残存
するアルカリを中和した。フェノールフタレイン指示薬
を用いて中和の終了を確認後、濾別して得られた白色固
体のPVAに蒸留水2000gを加えて室温で3時間放
置洗浄した。上記洗浄操作を3回繰り返した後、さらに
メタノール1000gを加えて室温で3時間放置洗浄し
た。この操作を3回繰り返した後に、遠心脱液して得ら
れたPVAを乾燥機中70℃で2日間放置して乾燥PV
A(PVA−1)を得た。
【0053】得られたエチレン変性PVAのけん化度は
98.4モル%であった。また該変性PVAを灰化させ
た後、酸に溶解したものを用いて原子吸光光度計により
測定したナトリウムの含有量は、変性PVA100質量
部に対して0.0005質量部であった。続いて、上記
で得た変性PVAを50℃で10時間真空乾燥させた絶
乾のPVA50gを、メタノール100mLを用いてメ
タノールソックスレー抽出を3日間行った。抽出液50
mLに蒸留水50mLおよびフェノールフタレインを数
滴加え、抽出液中の酸を1/1000Nの水酸化ナトリ
ウム水溶液での中和滴定により測定した酢酸の含有量
は、変性PVA100質量部に対して0.00002質
量部であり、PVA中の酢酸とナトリウムイオンの比を
表す値αは0.04であった。
【0054】また、重合後未反応酢酸ビニルモノマーを
除去して得られたポリ酢酸ビニルのメタノール溶液をn
−ヘキサンに沈殿、アセトンで溶解する再沈精製を3回
行った後、80℃で3日間減圧乾燥を行って精製ポリ酢
酸ビニルを得た。該ポリ酢酸ビニルをDMSO−d6に
溶解し、500MHzプロトンNMR(JEOL GX
−500)を用いて80℃で測定したところ、エチレン
の含有量は10モル%であった。上記のポリ酢酸ビニル
のメタノール溶液をアルカリモル比0.5で鹸化した
後、粉砕したものを60℃で5時間放置して鹸化を進行
させた後、メタノールソックスレーを3日間実施し、次
いで80℃で3日間減圧乾燥を行って精製されたエチレ
ン変性PVAを得た。該PVAの平均重合度を常法のJ
IS K6726に準じて測定したところ330であっ
た。さらに該精製された変性PVAの5%水溶液を調整
し厚み10ミクロンのキャスト製フィルムを作成した。
該フィルムを80℃で1日間減圧乾燥を行った後に、D
SC(メトラー社、TA3000)を用いて、前述の方
法によりPVAの融点を測定したところ206℃であっ
た(表1)。
【0055】
【表1】
【0056】実施例1 上記で得られたPVA(PVA−1)100重量部と可
塑剤SE−270(三洋化成製;ソルビトール1モルに
エチレンオキサイドを平均2モル付加した化合物)10
重量部を混合した後、90℃で10時間真空乾燥させ
た。続いて2軸同方向の押し出し機で225℃でペレッ
トを作成した。該ペレットを押し出し機で加熱して溶融
混練し(入口200℃±1℃から出口225℃±1
℃)、225℃の紡糸パックに導き、ノズル径0.35
mmφ×1008ホール、吐出量655cm3/分、せん
断速度2,600sec-1の条件で紡糸口金から吐出させ、
紡出フィラメント群を20℃の冷却風で冷却しながら、
ノズルから60cmの距離にあるエジェクターにより高
速エアーで3500m/分の引取り速度、ドラフト52
0で牽引細化させ、開繊したフィラメント群をエンドレ
スに回転している捕集コンベア装置上(ライン速度45
m/分)に捕集堆積させ長繊維ウエブを形成させた。紡
糸状態は、断糸は全く見られず極めて良好であった。
【0057】次いで、このウエブを180℃に加熱した
凹凸柄エンボスロールとフラットロールとの間で、線圧
50kg/cmの圧力下で通過させ、エンボス部分熱圧
着させることにより、単繊維繊度1.9デシテックスの
長繊維からなる目付30g/m2の長繊維不織布を得
た。得られた不織布は均質なもので極めて良好であっ
た。長繊維不織布の製造条件および製造結果を表2に記
載する。
【0058】
【表2】
【0059】また、得られた不織布の引張り強力、引張
り伸度、引裂強度、吸水量および平衡含水率について試
験した評価結果を表3に記載した。
【0060】
【表3】
【0061】実施例2〜12 実施例1で用いたPVAの代わりに表1に記載するPV
Aを用い、表2に記載する可塑剤を配合したペレットを
作成後、表2に記載する紡糸条件を採用し、ノズル−エ
ジェクター間距離およびラインネット速度を微調整する
こと以外は実施例1と同じ条件下にてPVA系長繊維か
らなる不織ウエブを得た。続いて表2に記載するエンボ
ス処理温度にて部分熱圧着して長繊維不織布とした。紡
糸性および得られた不織布の状態の結果を表2に示す。
得られた不織布の引張り強力、引張り伸度、引裂強度、
吸水量および平衡含水率について試験した評価結果を表
3に示す。
【0062】実施例2〜7に示したPVA配合ペレット
を用いて、表2に記載した不織布製造条件を採用したも
のは、断糸は全く見られず極めて良好な紡糸性であっ
た。得られた不織布は均質なもので極めて良好であっ
た。実施例8のPVA単独ペレットを用いたものおよび
実施例11の重合度550のPVAを用いたものは、紡
糸性および得られた不織布の状態が実施例1に比べて僅
かに低下した。実施例9の未変性PVAを用いたもの、
実施例10のけん化度88.2モル%のPVAを用いた
ものおよび実施例12の重合度630のPVAを用いた
ものは、紡糸性および得られた不織布の状態が実施例1
に比べて若干低下し、良好であった。
【0063】比較例1〜9 実施例1で用いたPVAの代わりに表1に記載するPV
Aを用い、表2に記載する可塑剤を配合したペレットを
作成後、表2に記載する紡糸条件を採用し、ノズル−エ
ジェクター間距離およびラインネット速度を微調整する
こと以外は実施例1と全く同じ条件下にてPVA系長繊
維からなる不織ウエブを得た。続いて表2に記載するエ
ンボス処理温度にて部分熱圧着して長繊維不織布とし
た。紡糸性および得られた不織布の状態の結果を表2に
示す。
【0064】比較例1に示したPVAを用いると、重合
度が小さいためと思われるが曳糸性がなく、断糸が多発
し安定な繊維形成ができず、不織ウエブ形成もできなか
った。比較例2に示したPVAを用いたものは、PVA
の重合度が高いためと想定されるが、溶融粘度が高く紡
糸温度を280℃まで上げたが、それでも溶融粘度が高
く、またPVAの熱分解による酢酸を含むガス発生のた
めに、安定な紡糸ができなかった。比較例3に示したP
VAを用いたものは、PVAの結晶性が低下するためと
想定されるが、隣接する紡出フィラメント同士が膠着し
た。これを解除できないまま不織ウエブ形成なされたた
め、目が荒く触感の悪いシートにしかならなかった。比
較例4では、用いるPVAの融点が高いので紡糸温度を
270℃まで上げたが、不織布にゲル状物が混入してい
た。比較例5に示したPVAを用いると、30分程度の
単時間では比較的安定した紡糸状態ほ保っていた。とこ
ろが、理由は定かでないが2時間後には断糸が多発し安
定な繊維形成ができず、不織ウエブ形成もできなかっ
た。比較例6では、PVAの熱分解による酢酸を含むガ
ス発生とゲル化のために、比較例7では、溶融粘度が徐
々に上昇して安定な繊維形成ができず、不織ウエブ形成
もできなかった。比較例8および9では、酸を含有しな
い無変性の高重合度PVAを用いたためか、繊維状に押
し出すことが全くできなかった。比較例3および4で得
られた不織布の引張り強力、引張り伸度、引裂強度、吸
水量および平衡含水率について試験した評価結果を表3
に示す。繊維が膠着したりゲル状物の混入によると思わ
れるが、該不織布の機械的物性値は小さいものであっ
た。
【0065】比較例10 実施例1と全く同様にして得たPVA系長繊維からなる
不織ウエブを、50℃のエンボスロールで処理したとこ
ろ、不織布の形態をなさなかった。
【0066】比較例11 実施例1で用いたPVA系配合ペレットにて、実施例1
と同様の条件で押し出し機によって溶融混練したもの
を、225℃の紡糸パックに導き、ノズル径0.35m
mφ×24ホール、吐出量16g/分、せん断速度26
00sec-1、ドラフト230の条件で複合紡糸し、紡速
1600m/分で巻き取り、PVAフィラメントを得
た。次いで、得られた紡糸原糸を150℃の熱風炉で3
倍に延伸し、単繊維繊度2.1デシテックスの複合繊維
を得た。該延伸糸を捲縮機で捲縮を付与し50mmにカ
ットして原綿化した。この原綿をローラーカードでカー
ディングし、ニードルパンチで絡合して不織布とした。
該不織布の水中リント性を判定したところ段階3であっ
た。一方、実施例1で作製した不織布を同様にして判定
したところ段階4.5であった。
【0067】
【発明の効果】本発明によれば、従来技術では到達でき
なかった溶融紡糸による親水性、吸水性、高タフネス性
などPVA系ポリマーの特色を持ち合わせたPVA系長
繊維不織布(いわゆるスパンボンド不織布)を提供する
ことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D04H 3/16 D04H 3/16

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粘度平均重合度が200〜700、融点
    が160℃〜230℃であるポリビニルアルコール
    (A)からなり、かつ(A)100質量部に対してアル
    カリ金属イオン(B)が0.00001〜0.05質量
    部含有されており、かつ(A)に対して25℃における
    pKaが5.0以下の酸基を有する酸(C)を、下記の式
    で表すαが0.01〜1を満足するように含有する熱可
    塑性ポリビニルアルコール(D)を主体とする長繊維か
    ら構成され、部分的熱圧融着にて所定の形状を保持して
    いることを特徴とするポリビニルアルコール系長繊維不
    織布。 α=〔ポリビニルアルコール中の酸(C)の含有率(重
    量%)〕/〔ポリビニルアルコール中のアルカリ金属イ
    オン(B)の含有率(重量%)〕
  2. 【請求項2】 ポリビニルアルコール(A)が、炭素数
    4以下のαオレフィン単位、ビニルエーテル単位及びN
    −ビニルアミド単位からなる群より選ばれる少なくとも
    1種の単位を0.1〜20モル%含有する変性ポリビニ
    ルアルコールである請求項1に記載のポリビニルアルコ
    ール系長繊維不織布。
  3. 【請求項3】 熱可塑性ポリビニルアルコール(D)と
    可塑剤(E)とからなり、該(E)成分の含有量が1〜
    30重量%である請求項1または2に記載のポリビニル
    アルコール系長繊維不織布。
  4. 【請求項4】 可塑剤がジグリセリン、ソルビトール1
    モルに対してエチレンオキサイドおよび/またはプロピ
    レンオキサイドを1〜10モル%付加した化合物である
    請求項3に記載のポリビニルアルコール系長繊維不織
    布。
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JP2008542568A (ja) * 2005-06-03 2008-11-27 ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー ポリマー構造体を含む繊維構造体

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