JP2001279568A - ケミカルレース基材用長繊維不織布 - Google Patents

ケミカルレース基材用長繊維不織布

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JP2001279568A
JP2001279568A JP2000091058A JP2000091058A JP2001279568A JP 2001279568 A JP2001279568 A JP 2001279568A JP 2000091058 A JP2000091058 A JP 2000091058A JP 2000091058 A JP2000091058 A JP 2000091058A JP 2001279568 A JP2001279568 A JP 2001279568A
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polyvinyl alcohol
pva
long
fiber
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JP2000091058A
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Naoki Fujiwara
直樹 藤原
Takuya Tsujimoto
拓哉 辻本
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Kuraray Co Ltd
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Kuraray Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 溶融紡糸によるPVA系長繊維からなり、熱
圧融着によってのみ接着され、良好な地合と優れた不織
布物性を有するケミカルレース用基材水溶性長繊維不織
布を提供する。 【解決手段】 ポリビニルアルコール(A)に対して一
定の解離度の酸基を有する酸(B)を、特定の含有率で
含有する熱可塑性ポリビニルアルコール(C)を溶融紡
糸し、紡出フィラメント群を吸引噴射装置で牽引細化さ
せた後、開繊フィラメントを移動式捕集コンベア装置上
に捕集堆積させて長繊維ウエブを形成し、このウエブに
熱エンボス装置により部分的な熱圧融着を施して得られ
るスパンボンド不織布において、ポリビニルアルコール
系長繊維の単糸繊度及び該不織布目付が一定の範囲にあ
り、該不織布の水中溶解温度が一定範囲であるポリビニ
ルアルコール系のケミカルレース基材用の長繊維不織
布。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は特定の組成および製
造方法からなるポリビニルアルコール系ケミカルレース
基材用長繊維不織布に関する。さらに詳しくは従来困難
とされていたポリビニルアルコール系樹脂からなる水溶
性長繊維不織布でありながら、熱圧融着のみにより接着
が形成されている実用的な物性を持つケミカルレース基
布用の長繊維不織布に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリビニルアルコール(以下、P
VAと略称することもある)系繊維は湿式紡糸あるいは
乾式紡糸により工業的に製造されてきた。また、最近に
なり溶剤系湿式冷却ゲル紡糸法が採用され今までの方法
では困難であった多様な性能の付与が可能となってきて
いる。PVAは、基本的に親水性のポリマーであって、
その基本骨格と分子構造、形態、各種変性により親水性
の程度を変えることができることが知られている。ま
た、PVAは基本的に生分解性であることが確認されて
いる。地球環境的に、合成物を自然界といかに調和させ
るかが大きな課題となりつつある現在、このような基本
性能を有するPVA系ポリマーおよびPVA系繊維は多
いに注目されている。
【0003】従来よりケミカルレース用基材として、P
VA系水溶性繊維やカルボキシメチルセルロース繊維な
どのセルロース系水溶性繊維、ポリアルキレンオキサイ
ド系水溶性繊維などからなる織物、中でもPVA系水溶
性繊維からなる織物がよく用いられている。しかしなが
ら一般に、織物は製織工程を経るため通常コスト高なも
のとなり易いものである。とりわけ繊維が水溶性である
水溶性繊維織物では通常の製織工程条件を採用できない
ため、生産性が低下し、高度な技術も必要となるためさ
らにコスト高なものとなっている。
【0004】それに対してコストダウンを目的に、織物
の代わりに水溶性繊維を不織布化してケミカルレース用
基布に用いる提案が種々なされている。例えば特公昭5
4−29638号公報では、水溶性PVA系合成繊維を
主体構成繊維とし、アリルアルコール変性PVA系繊維
をバインダー繊維とする水溶性不織布が提案されてい
る。また、特公平1−18182号公報では熱水可溶性
PVA系短繊維からなるウェブに流体を作用させて繊維
を絡合させて繊維シートを作製し、これに水溶性樹脂の
水溶液を付与し、次いで幅方向に緊張処理を施しながら
水分除去と樹脂による繊維接着を行なう事によって低伸
度で高い抗張力を有するケミカルレース用基布の製造方
法が提案されている。さらに、特開平7−54257号
公報には、単糸繊度が1デニール以上5デニール以下で
あり、該長繊維の交絡部が付着量5質量%以上25質量
%以下の水溶性樹脂により接着され、該不織布の水中溶
解温度が60℃以上100℃以下であるPVA系長繊維
不織布が記載されている。これらの提案では、織物に比
べたら低コストで水溶性不織布を製造する事ができると
いう特徴はあるものの、溶融紡糸直結の熱圧融着のみに
より接着が形成されている不織布ではないために依然と
して生産性に問題があり、合理的で低コストなケミカル
レース基材用長繊維不織布の開発が待ち望まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の如く、従来技術では到達できなかった安定した溶融紡
糸によるPVA系長繊維からなり、熱圧融着によっての
み接着されたノーバインダーのPVA系水溶性長繊維不
織布(いわゆるスパンボンド不織布)において、良好な
地合と優れた不織布物性を有し、ケミカルレース基材に
好適な水溶性長繊維不織布を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記従来
技術の問題点を解決するため鋭意研究を行なった結果、
本発明に到達した。すなわち本発明は、ポリビニルアル
コール(A)に対して25℃におけるpKaが5.0以下
の酸基を有する酸(B)を、下記の式で表すαが0.0
1〜1を満足するように含有する熱可塑性ポリビニルア
ルコール(C)を溶融紡糸し、紡出フィラメント群を吸
引噴射装置で牽引細化させた後、開繊フィラメントを移
動式捕集コンベア装置上に捕集堆積させて長繊維ウエブ
を形成し、このウエブを加熱ロールからなる熱エンボス
装置により部分的な熱圧融着を施し、形態を保持して得
られるスパンボンド不織布において、該不織布を形成す
るポリビニルアルコール系長繊維は単糸繊度が0.5〜
5デシテックス、該不織布目付が10g/m2〜50g
/m2であり、該不織布の水中溶解温度が50℃〜10
0℃であるポリビニルアルコール系の長繊維不織布であ
ることを特徴とするケミカルレース基材用長繊維不織布
である。 α=〔ポリビニルアルコール中の酸(B)の含有率(質
量%)〕/〔ポリビニルアルコール中のアルカリ金属イ
オン(D)の含有率(質量%)〕
【0007】
【発明の実施の形態】本発明におけるポリビニルアルコ
ール(PVA)とは、PVAのホモポリマー、共重合に
より官能基を導入した変性PVAは勿論のこと、例え
ば、末端変性、および後反応により官能基を導入した変
性PVAも包含するものである。
【0008】まず、本発明の不織布を形成する繊維の原
料であるPVAについて説明する。本発明に用いられる
PVAの粘度平均重合度(以下、単に重合度と略記す
る)は特に制限はないが、紡糸性および得られる不織布
の引張強力、引裂強力、引張伸度、形態安定性等の不織
布物性の観点から200〜700が好適であり、220
〜600がより好ましく、240〜500が特に好まし
い。重合度が200未満の場合には紡糸時に十分な曳糸
性が得られない場合があり、その結果として満足な長繊
維不織布も得られない場合がある。一方、重合度が70
0を越えると溶融粘度が高すぎて、紡糸ノズルから安定
にポリマーを吐出することができず、満足な長繊維不織
布が得られない場合がある。
【0009】PVAの重合度(P)は、JIS−K67
26に準じて測定される。すなわち、PVAを完全に再
けん化し、精製した後、30℃の水中で測定した極限粘
度[η](dl/g)から次式により求められるものである。 P=([η]×103/8.29)(1/0.62) 重合度が上記範囲にある時、本発明の目的がより好適に
達せられる。
【0010】本発明に用いられるPVAのけん化度は、
紡糸温度、紡糸速度等の紡糸条件および得られる長繊維
不織布の使用方法等によっても異なるので、特に制限は
ないが、PVAの熱安定性(紡糸性)および得られる不
織布の引張強力、引裂強力、引張伸度、形態安定性等の
観点から、90〜99.99モル%が好適であり、92
〜99.98モル%がより好ましく、94〜99.97
モル%が特に好ましい。けん化度が90モル%未満の場
合には、得られる不織布の引張強力や引裂強力が小さ
く、引張伸度が大きく、形態安定性が悪い等の点から目
的とするケミカルレース基材用長繊維不織布に適さない
場合があるのみならず、PVAの熱安定性が悪く熱分解
やゲル化によって満足な溶融紡糸を行うことができない
場合もあり、その結果として溶融紡糸と直結した本発明
の長繊維不織布も得られない場合がある。
【0011】本発明のポリビニルアルコール系水溶性長
繊維不織布に用いられるPVAの融点(Tm)は160〜230
℃が好適であり、165〜228℃が好ましく、170〜226℃が
より好ましい。融点が160℃未満の場合にはPVAの結
晶性が低下し不織布構成繊維の強度が低くなって不織布
自信の強度が低下する。場合によっては溶融紡糸に必要
な曳糸性がなくなったり、PVAの熱分解が激しく発生
したりして、長繊維不織布が得られないこともある。一
方、融点が230℃を越えると好適な溶融粘度を確保する
ために溶融紡糸温度を高くしなければならなくなり、紡
糸温度とPVAの分解温度が近づくために、安定した溶
融紡糸ができなくなり安定したPVA系長繊維不織布の
製造もできない。
【0012】PVAの融点は、DSCを用いて、窒素中、
昇温速度10℃/分で250℃まで昇温後、室温まで冷却し、
再度昇温速度10℃/分で250℃まで昇温した場合のPVA
の融点を示す吸熱ピークのピークトップの温度を意味す
る。また本発明の目的や効果を損なわない範囲で、PV
Aには融点や溶融粘度を調整する等の目的で可塑剤を添
加することが可能である。可塑剤の配合量は、溶融紡糸
に供される配合PVA系樹脂の1〜30質量%が好適で
あり、2〜20質量%が好ましい。可塑剤としては、従
来公知のもの全てが使用できるが、ジグリセリン、ソル
ビトール、マンニトール等のグリコール類、ポリグリセ
リンアルキルモノカルボン酸エステル類、トレハロース
等のオリゴ糖類、α−メチルグルコシド等のグルコシド
類、グリコール類にエチレンオキサイドおよび/または
プロピレンオキサイドを付加したものが好適に使用され
る。そのなかでも、ジグリセリン、ソルビトール1モル
に対してエチレンオキサイドおよび/またはプロピレン
オキサイドを1〜10モル%付加した化合物が好まし
い。
【0013】PVAは、ビニルエステル系重合体のビニ
ルエステル単位をけん化することにより得られる。ビニ
ルエステル単位を形成するためのビニル化合物単量体と
しては、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ル、バレリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸
ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、ピバリ
ン酸ビニルおよびバーサティック酸ビニル等が挙げら
れ、これらの中でもPVAを得る点からは酢酸ビニルが
好ましい。
【0014】本発明の長繊維不織布を構成するPVA
は、ホモポリマーであっても共重合単位を導入した変性
PVAであってもよいが、溶融紡糸性、水溶性、繊維お
よび不織布物性の観点からは、共重合単位を導入した変
性PVAを用いることが好ましい。共重合単量体の種類
としては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテ
ン、イソブテン、1−ヘキセン等のα−オレフィン類、
アクリル酸およびその塩、アクリル酸メチル、アクリル
酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸i−プ
ロピル等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸および
その塩、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メ
タクリル酸n−プロピル、メタクリル酸i−プロピル等
のメタクリル酸エステル類、アクリルアミド、N−メチ
ルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド等のアク
リルアミド誘導体、メタクリルアミド、N−メチルメタ
クリルアミド、N−エチルメタクリルアミド等のメタク
リルアミド誘導体、メチルビニルエーテル、エチルビニ
ルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、i−プロピ
ルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル等のビニ
ルエーテル類、エチレングリコールビニルエーテル、
1,3−プロパンジオールビニルエーテル、1,4−ブ
タンジオールビニルエーテル等のヒドロキシ基含有のビ
ニルエーテル類、アリルアセテート、プロピルアリルエ
ーテル、ブチルアリルエーテル、ヘキシルアリルエーテ
ル等のアリルエーテル類、オキシアルキレン基を有する
単量体、ビニルトリメトキシシラン等のビニルシリル
類、酢酸イソプロペニル、3−ブテン−1−オール、4
−ペンテン−1−オール、5−ヘキセン−1−オール、
7−オクテン−1−オール、9−デセン−1−オール、
3−メチル−3−ブテン−1−オール等のヒドロキシ基
含有のα−オレフィン類、N−ビニルホルムアミド、N
−ビニルアセトアミド、N−ビニルピロリドンなどのN
−ビニルアミド類、フマール酸、マレイン酸、イタコン
酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水トリメリット
酸または無水イタコン酸等に由来するカルボキシル基を
有する単量体;エチレンスルホン酸、アリルスルホン
酸、メタアリルスルホン酸、2−アクリルアミド−2−
メチルプロパンスルホン酸等に由来するスルホン酸基を
有する単量体;ビニロキシエチルトリメチルアンモニウ
ムクロライド、ビニロキシブチルトリメチルアンモニウ
ムクロライド、ビニロキシエチルジメチルアミン、ビニ
ロキシメチルジエチルアミン、N−アクリルアミドメチ
ルトリメチルアンモニウムクロライド、N−アクリルア
ミドエチルトリメチルアンモニウムクロライド、N−ア
クリルアミドジメチルアミン、アリルトリメチルアンモ
ニウムクロライド、メタアリルトリメチルアンモニウム
クロライド、ジメチルアリルアミン、アリルエチルアミ
ン等に由来するカチオン基を有する単量体が挙げられ
る。これらの単量体の含有量は、通常20モル%以下で
ある。
【0015】これらの単量体の中でも、入手のしやすさ
などから、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブ
テン、1−ヘキセン等のα−オレフィン類、メチルビニ
ルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニ
ルエーテル、i−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビ
ニルエーテル等のビニルエーテル類、エチレングリコー
ルビニルエーテル、1,3−プロパンジオールビニルエ
ーテル、1,4−ブタンジオールビニルエーテル等のヒ
ドロキシ基含有のビニルエーテル類、アリルアセテー
ト、プロピルアリルエーテル、ブチルアリルエーテル、
ヘキシルアリルエーテル等のアリルエーテル類、N−ビ
ニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニ
ルピロリドンなどのN−ビニルアミド類、オキシアルキ
レン基を有する単量体、3−ブテン−1−オール、4−
ペンテン−1−オール、5−ヘキセン−1−オール、7
−オクテン−1−オール、9−デセン−1−オール、3
−メチル−3−ブテン−1−オール等のヒドロキシ基含
有のα−オレフィン類に由来する単量体が好ましい。
【0016】特に、共重合性、溶融紡糸性および長繊維
不織布物性等の観点からエチレン、プロピレン、1−ブ
テン、イソブテンの炭素数4以下のα−オレフィン類、
メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プ
ロピルビニルエーテル、i−プロピルビニルエーテル、n
−ブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類、N−ビ
ニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニ
ルピロリドンなどのN−ビニルアミド類がより好まし
い。エチレンを除く炭素数4以下のα−オレフィン類、
ビニルエーテル類およびN−ビニルアミド類に由来する
単位は、PVA中に0.1〜20モル%存在しているこ
とが好ましく、1〜15モル%がより好ましい。
【0017】本発明で使用するPVAは、塊状重合法、
溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法などの公知の方法
が挙げられる。その中でも、無溶媒あるいはアルコール
などの溶媒中で重合する塊状重合法や溶液重合法が通常
採用される。溶液重合時に溶媒として使用されるアルコ
ールとしては、メチルアルコール、エチルアルコール、
プロピルアルコールなどの低級アルコールが挙げられ
る。共重合に使用される開始剤としては、α,α'-アゾ
ビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4
−ジメチル−バレロニトリル)、過酸化ベンゾイル、n
−プロピルパーオキシカーボネートなどのアゾ系開始剤
または過酸化物系開始剤などの公知の開始剤が挙げられ
る。重合温度については特に制限はないが、0℃〜20
0℃の範囲が適当である。
【0018】本発明で使用するPVA(A)におけるア
ルカリ金属イオン(D)の含有割合は、PVA(A)1
00質量部に対してナトリウムイオン換算で0.000
01〜0.05質量部が好適であり、0.00005〜
0.04質量部がより好ましく、0.0001〜0.0
3質量部が更に好ましく、0.0002〜0.02質量
部が特に好ましい。アルカリ金属イオンの含有割合が
0.00001質量部未満は工業的に製造困難である。
またアルカリ金属イオンの含有量が0.05質量部より
多い場合には溶融紡糸時の分解、ゲル化および断糸が著
しく、安定に繊維化することができない場合がある。な
お、アルカリ金属イオンとしては、カリウムイオン、ナ
トリウムイオン等が挙げられる。
【0019】本発明において、特定量のアルカリ金属イ
オン(D)をPVA中に含有させる方法は特に制限され
ず、PVAを重合した後にアルカリ金属イオン含有の化
合物を添加する方法、ビニルエステルの重合体を溶媒中
においてけん化するに際し、けん化触媒としてアルカリ
イオンを含有するアルカリ性物質を使用することにより
PVA中にアルカリ金属イオンを配合し、けん化して得
られたPVAを洗浄液で洗浄することにより、PVA中
に含まれるアルカリ金属イオン含有量を制御する方法な
どが挙げられるが後者のほうが好ましい。なお、アルカ
リ金属イオンの含有量は、原子吸光法で求めることがで
きる。
【0020】けん化触媒として使用するアルカリ性物質
としては、水酸化カリウムまたは水酸化ナトリウムが挙
げられる。けん化触媒に使用するアルカリ性物質のモル
比は、酢酸ビニル単位に対して0.004〜0.5が好
ましく、0.005〜0.05が特に好ましい。けん化
触媒は、けん化反応の初期に一括添加してもよいし、け
ん化反応の途中で追加添加してもよい。けん化反応の溶
媒としては、メタノール、酢酸メチル、ジメチルスルホ
キシド、ジメチルホルムアミドなどが挙げられる。これ
らの溶媒の中でもメタノールが好ましく、含水率を0.
001〜1質量%に制御したメタノールがより好まし
く、含水率を0.003〜0.9質量%に制御したメタ
ノールがより好ましく、含水率を0.005〜0.8質
量%に制御したメタノールが特に好ましい。洗浄液とし
ては、メタノール、アセトン、酢酸メチル、酢酸エチ
ル、ヘキサン、水などが挙げられ、これらの中でもメタ
ノール、酢酸メチル、水の単独もしくは混合液がより好
ましい。洗浄液の量としてはアルカリ金属イオン(D)
の含有割合を満足するように設定されるが、通常、PV
A100質量部に対して、300〜10000質量部が
好ましく、500〜5000質量部がより好ましい。洗
浄温度としては、5〜80℃が好ましく、20〜70℃
がより好ましい。洗浄時間としては20分間〜100時
間が好ましく、1時間〜50時間がより好ましい。
【0021】本発明で使用するPVA(A)は、該PV
A(A)における25℃におけるpKaが5.0以下の酸
基を有する酸(B)を、下記で表すαが0.01〜1の
割合で含有すること必須の条件である。αは0.03〜
0.8がより好ましく、0.05〜0.6がさらに好ま
しい。本発明では、下記に表すαの式中の酸(B)の含
有率は中和滴定法で求めた値を酢酸に換算したものを意
味する。pKaとは、酸の解離定数をKaとするとき、pKa=-
logKaで定義したものである。 α=〔ポリビニルアルコール中の酸(B)の含有率(質
量%)〕/〔ポリビニルアルコール中のアルカリ金属イ
オン(D)の含有率(質量%)〕 酸(B)のpKaが5.0を越える酸基を有する酸を用い
た場合および酸(B)含有割合が上記で表したαで0.
01〜1から外れる場合は、溶融紡糸時のPVAの分
解、ゲル化および断糸が著しく、安定に繊維化すること
ができないのみならず、得られる不織布が黄変する場合
がある。なお、25℃におけるpKaが5.0以下の酸基
を有する酸(B)としては、酢酸、リン酸、第一リン酸
ナトリウム、乳酸等が挙げられる。
【0022】本発明において、特定量の25℃における
pKaが5.0以下の酸基を有する酸(B)をPVA中に
含有させる方法は特に制限されず、ビニルエステルの重
合体を溶媒中においてけん化した後に、pKaが5.0以
下の酸基を有する酸を使用することによりPVA中に該
酸を配合し、けん化して得られたPVAを洗浄液で洗浄
することにより、PVA中に含まれる酸含有量を制御す
る方法、乾燥したPVAを酸を含有する溶媒で処理する
ことにより特定量の酸を含有させる方法、PVAのペレ
ットを作成する際に特定量の酸を添加することによって
含有させる方法等が挙げられる。なお、酸の含有量は、
PVAからのメタノール抽出分を水酸化ナトリウム水溶
液によって中和滴定することで求めることができる。
【0023】本発明で使用されるPVAは生分解性を有
しており、活性汚泥処理あるいは土壌に埋めておくと分
解されて水と二酸化炭素になる。PVAを溶解した後の
廃液の処理には活性汚泥法が好ましい。該PVA水溶液
を活性汚泥で連続処理すると2日間から1ヶ月で分解さ
れる。また、本発明に用いるPVAは燃焼熱が低く、焼
却炉に対する負荷が小さいので、PVAを溶解した排水
を乾燥させてPVAを焼却処理してもよい。
【0024】また本発明の目的や効果を損なわない範囲
で、必要に応じて銅化合物等の等の安定剤、着色剤、紫
外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、難燃
剤、潤滑剤、結晶化速度遅延剤を重合反応時、またはそ
の後の工程で添加することができる。特に熱安定剤とし
てヒンダードフェノール等の有機系安定剤、ヨウ化銅等
のハロゲン化銅化合物、ヨウ化カリウム等のハロゲン化
アルカリ金属化合物を添加すると、繊維化の際の溶融滞
留安定性が向上するので好ましい。
【0025】また必要に応じて平均粒子径が0.01μ
m以上5μm以下の微粒子を0.05質量%以上10質量
%以下、重合反応時、またはその後の工程で添加するこ
とができる。微粒子の種類は特に限定されず、たとえば
シリカアルミナ、酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バ
リウム等の不活性微粒子を添加することができ、これら
は単独で使用しても2種以上併用しても良い。特に平均
粒子径が0.02μm以上1μm以下の無機微粒子が好ま
しく、紡糸性、延伸性が向上する。
【0026】次に、本発明に用いる熱可塑性PVA組成
物(C)からなる長繊維で構成された不織布の製造方法
について説明する。本発明の不織布を形成するPVA系
繊維は長繊維である事が必須である。すなわち同じ繊
度、繊維物性のPVA系繊維から不織布を形成した場合
においても短繊維と長繊維では不織布強力、就中引裂強
力は繊維が長繊維の場合の方が短繊維の場合よりも著し
く高いものとなるからである。さらに長繊維の場合、不
織布表面に毛羽端を生じる事がないため、不織布を実用
に供した場合、不織布の耐摩耗性が短繊維からなる不織
布より良好なものとなる。したがって本発明の不織布は
PVA系繊維よりなる長繊維不織布でなければならな
い。
【0027】本発明の長繊維で構成されたPVA系の水
溶性不織布は、溶融紡糸と直結したいわゆるスパンボン
ド不織布の製造方法によって製造されなければならな
い。すなわち、溶融押し出し機でPVA組成物(C)を
溶融混練し、溶融したポリマー流を紡糸頭に導き、流量
を計量し紡糸ノズル孔から吐出させ、この吐出糸条を冷
却装置により冷却せしめた後、エアジェット・ノズルの
ような吸引装置を用いて、目的の繊度となるように、1
000〜6000m/分の糸条の引取り速度に該当する
速度で高速気流により牽引細化させた後、開繊させなが
ら移動式の捕集面の上に堆積させて不織布ウエブを形成
させ、引き続きこのウエブを部分圧着して巻き取ること
によってPVA系水溶性長繊維不織布を得ることができ
る。
【0028】本発明のPVA系水溶性長繊維不織布を構
成する繊維化の条件は、用いるPVAの種類、目的とす
る不織布の性質に応じて適宜設定する必要があるが、主
に、以下のような点に留意して繊維化条件を決めること
が望ましい。紡糸口金温度は、PVAの融点Tmに対し
てTm+10〜Tm+80℃の範囲が好ましく、せん断
速度(γ)500〜25,000sec-1、ドラフトV50〜200
0で紡糸することが好ましい。
【0029】本発明におけるPVAの融点Tmとは、示
差走査熱量計(DSC:例えばMettler社TA3000)で観
察される主吸熱ピークのピーク温度である。せん断速度
(γ)は、ノズル半径をr(cm)、単孔あたりのポリ
マー吐出量をQ(cm3/sec)とするときγ=4Q/πr3
計算される。またドラフトVは、引取速度をA(m/分)と
するときV=(A・πr2/Q)×(5/3)で計算され
る。
【0030】本発明のPVA系繊維を製造するに際し
て、紡糸口金温度がPVAの融点Tm+10℃より低い
温度では、該PVAの溶融粘度が高すぎて、高速気流に
よる曳糸・細化性に劣り、またTm+80℃を越えると
PVAが熱分解しやすくなるために安定した紡糸ができ
ない。また、せん断速度は500sec-1よりも低いと断糸し
やすく、25,000sec-1より高いとノズルの背圧が高くな
り紡糸性が悪くなる。ドラフトは50より低いと繊度む
らが大きくなり安定に紡糸しにくくなり、ドラフトが2
000より高くなると断糸しやすくなる。
【0031】本発明において、エアジェット・ノズルの
ような吸引装置を用いて吐出糸条を牽引細化させるに際
し、1000〜6000m/分の糸条の引取り速度に該
当する速度で高速気流により牽引細化させることが重要
である。吸引装置による糸条の引取り条件は、紡糸ノズ
ル孔から吐出する溶融ポリマーの溶融粘度、吐出速度、
紡糸ノズル温度、冷却条件などにより適宜選択するが、
1000m/分未満では、吐出糸条の冷却固化遅れによ
る隣接糸条間の融着が起こる場合があり、また糸条の配
向・結晶化が進まず、得られる不織布は、粗雑で機械的
強度の低いものになってしまい好ましくない。一方、6
000m/分を越えると、吐出糸条の曳糸・細化性が追
随できず糸条の切断が発生して、安定した長繊維不織布
の製造ができない。さらに、本発明のPVA系長繊維不
織布を安定に製造するに際し、紡糸ノズル孔とエアジェ
ット・ノズルのような吸引装置との間隔は、該間隔は使
用するPVA、組成、上記で述べた紡糸条件にもよる
が、30〜200cmが好適であり、35〜120cm
がより好ましく、40〜100cmがさらに好ましい。
該間隔が30cmより小さい場合には、吐出糸条の冷却
固化遅れによる隣接糸条間の融着が起こる場合があり、
また糸条の配向・結晶化が進まず、得られる不織布は、
粗雑で機械的強度の低いものになってしまい好ましくな
い。一方、200cmを越える場合には、吐出糸条の冷
却固化が進みすぎて吐出糸条の曳糸・細化性が追随でき
ず糸条の切断が発生して、安定したPVA系長繊維不織
布の製造ができない。
【0032】次に本発明の重要な点は、PVA系水溶性
長繊維不織布を形成するPVA系長繊維の単糸繊度を
0.5〜5デシテックスとする事である。繊維の開繊度
合が等しい場合、単糸繊度が小さくなればなるほど、不
織布の地合が良好なものとなる。逆に単糸繊度が大きく
なるほど不織布地合が低下する傾向がある。そのため単
糸繊度が5デシテックスを越えて大となった場合、不織
布地合が低下して刺繍を行なった場合、刺繍糸がケミカ
ルレース基布によって固定されずに位置のずれや刺繍柄
の変形を生じやすく良好な刺繍が困難となってしまう。
逆に単糸繊度0.5デシテックスに満たない場合には、
開繊性が低下してしまうため不織布地合が低下してしま
うと同時に単糸強力が小さくなり、不織布強力を急激に
低下させ、不織布の低目付化が不可能になる。従って本
発明においてはPVA系長繊維の単糸繊度は0.5〜5
デシテックスでなければならない。
【0033】また本発明におけるPVA系水溶性長繊維
の水中での最大収縮率は30%以下であるのが好まし
い。一般に、長繊維不織布は、短繊維不織布と比べて、
構成している繊維が長繊維であるため繊維の収縮が不織
布に及ぼす影響は極めて大きい。したがって、短繊維不
織布の場合にはさほど問題とはならない水溶性繊維の溶
解時の収縮率が大きな問題点となる場合がある。前述の
PVA組成物を用いたスパンポンド法にって得られるP
VA系水溶性長繊維は、水中での最大収縮率は30%以
下が達成できる。
【0034】本発明では、このようにして得られたPV
A系不織ウエブを部分的な熱圧融着によって接着されて
いる事が必要である。具体的には、加熱された凹凸模様
の金属ロール(エンボスロール)と加熱平滑ロールとの
間に該ウエブを通して、部分的な熱圧着により長繊維同
士を結合させ、不織布としての形態安定化を図る。熱圧
着処理における加熱ロールの温度、熱圧する圧力、処理
速度、エンボスロールの模様等は目的に応じて適宜選択
することができる。本発明における不織布を構成するP
VA系系長繊維は、水に対して活性であって水の存在下
では見掛けの融点が低下する事から、水を付与した後で
熱圧着処理を行う場合には、加熱ロールの温度を下げる
ことが可能である。さらには、熱圧融着により形態を保
持させたPVA系不織ウエブを、必要に応じて熱処理す
ることも可能である。
【0035】続いて本発明のPVA系水溶性長繊維不織
布について説明する。まず、本発明の長繊維不織布にお
いて、不織布目付が10g/m2〜50g/m2である事
が肝要である。すなわち、不織布目付が10g/m2
満の場合においては、不織布を構成する繊維本数が減少
してカバー性が低下するため刺繍を施した場合、刺繍柄
の変形を生じやすく緻密な柄の刺繍ができなくなってし
まうのみならず、ケミカルレース用基布として求められ
る不織布強力を得る事ができない。一方、不織布目付が
50g/m2を越えて大きくなると、不織布のドレープ
性が低下するためケミカルレース用基布としてそれを刺
繍機へセットするために、ミシンによる継ぎ加工をする
際にシートがゴワゴワとして該作業性が低下してしま
う。また、刺繍後温水処理によって溶解除去をしなけれ
ばならない不織布量が増加するので該溶解作業コストが
高くなってしまう。そのため、本発明のPVA系水溶性
長繊維不織布の目付は10g/m2〜50g/m2でなけ
ればならない。
【0036】更に本発明のPVA系水溶性長繊維不織布
において重要な事として、該不織布の水中溶解温度が5
0℃〜100℃である事が挙げられる。50℃未満の水
中溶解温度では常温水浸時の繊維性能低下が大きくその
ため不織布性能の低下をひきおこすため、例えば接着用
水溶性樹脂付与工程の様に湿潤状態での取扱いを行なう
時に問題を生じる。それに対して100℃を越えると溶
解処理をするのに加圧容器を使用せねばならず、作業の
危険性が高くなるとともに、エネルギー消費も多くなり
溶解費用が割高となってしまう。そのため当該不織布の
水中溶解温度は、50℃〜100℃でなければならず、
好ましくは55℃〜98℃、さらに好ましくは60℃〜
93℃である。なお、本発明にいう不織布の水中溶解温
度とは、タテヨコ各10cm長の不織布試料を20℃の
水中に投入、水温を2℃/分で昇温した際に不織布が完
全に水に溶解する温度をいう。
【0037】また、本発明のPVA系水溶性長繊維不織
布は、刺繍に供される際に、幅方向に縫い合わされて刺
繍機にセットされ、かつ両方向に高い張力で引張られて
平らな平面状とされるので、好適な引張強力および引裂
強力が必要とされる。引張強力および引裂強力は通常、
タテ方向に比べてヨコ方向の方が小さいために、ヨコ方
向の強力が要求される。ヨコ方向の引張強力は4N/5
cm巾以上が好適であり、6N/5cm巾以上がより好
ましく、8N/5cm巾以上が更に好ましい。不織布の
幅方向の引張強力が5N/5cm巾未満の場合には、刺
繍機にセットされた際にかかる張力によって不織布が破
損することがある。幅方向の引裂強力は1N以上が好適
であり、1.2N以上がより好ましく、1.4N以上が
更に好ましい。不織布の幅方向の引裂強力が1N未満の
場合には、時として縫い目から不織布が引裂けるといっ
た工程トラブルを起こしてしまうことがある。
【0038】さらに、本発明の長繊維不織布は、先に説
明したように幅方向に縫い合わされて刺繍機にセットさ
れるために、不織布の伸度が大きすぎるとこの張力によ
って基材が伸びて変形してしまい、刺繍の図柄がずれて
しまって良好なケミカルレースをつくる事ができなくな
ってしまう場合がある。従って、不織布の伸度は50%
以下が好適であり、40%以下がより好ましく、30%
以下が更に好ましい
【0039】本発明のPVA系ケミカルレース基材用水
溶性長繊維不織布は単独で使用されるのみではなく、他
の熱可塑性樹脂から構成される長繊維不織布、メルトブ
ロー等の他の方法で製造される不織布等と積層して用い
ることが可能であり、実用機能をさらに付与することが
できる。
【0040】
【実施例】次に本発明を具体的に実施例で説明するが、
本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。実
施例において、各物性値は以下のようにして測定した。
なお、実施例中の部及び%はことわりのない限り質量に
関するものである。
【0041】[PVAの分析方法]PVAの分析方法は
特に記載のない限りはJIS−K6726に従った。変
性量は変性ポリビニルエステルあるいは変性PVAを用
いて500MHzプロトンNMR(JEOL GX−5
00)装置による測定から求めた。アルカリ金属イオン
の含有量は原子吸光法で求めた。
【0042】[PVA中の酸の含有量の分析方法]絶乾
したPVA20gを使用して、メタノール100mLを
用いてメタノールソックスレー抽出を3日間行った。抽
出液50mLに蒸留水50mLおよびフェノールフタレ
インを数滴加え、抽出液中の酸を1/1000Nの水酸
化ナトリウム水溶液により中和滴定し、わずかに赤色を
呈したところを終点とした。次式によりPVA中の含有
酸量を酢酸に換算した。 酢酸(%)=(0.12×滴定量mL×100)/(1
000×20)
【0043】[融点]PVAの融点は、DSC(メトラ
ー社、TA3000)を用いて、窒素中、昇温速度10
℃/分で250℃まで昇温後室温まで冷却し、再度昇温
速度10℃/分で250℃まで昇温した場合のPVAの
融点を示す吸熱ピークのピークトップの温度を調べた。
【0044】[紡糸状態]溶融紡糸の状態を観察して次
の基準で評価した。 ◎:極めて良好、○:良好、△:やや難あり、×:不良
【0045】[不織布の状態]得られた不織布を目視観
察および手触観察して次の基準で評価した。 ◎:均質で極めて良好、○:ほぼ均質で良好、△:やや
難あり、×:不良
【0046】[不織布の強度・伸度]JIS L190
6 「一般長繊維不織布試験方法」に準じて測定した。
【0047】[目付、厚さ]JIS L1906 「一
般長繊維不織布試験方法」に準じて測定した。
【0048】[平均単繊維繊度]走査型電子顕微鏡を用
いて、不織布の表面を1000倍に拡大した写真を撮影
し、この写真に2本の対角線を引き、この対角線と交わ
った繊維の太さを倍率換算した値を用いた。そうして、
該繊維の100本の平均値を平均単繊維繊度とした。
【0049】[不織布の水中溶解温度]タテヨコ各10
cm長の不織布試料を20℃の水中に投入、水温を2℃
/分で昇温した際に不織布が完全に水に溶解する温度を
測定した。
【0050】[不織布のケミカルレース用基布としての
評価]実用のケミカルレース刺繍機にて刺繍し、刺繍工
程および溶解工程を次の基準で評価した。 ◎:極めて良好、○:良好、△:やや難あり、×:不良
【0051】[総合評価]ケミカルレース基材用不織布
として、不織布の製造、不織布の物性および刺繍基材適
正から総合的に判断し、次の基準で評価した。 ◎:極めて良好、○:良好、△:やや難あり、×:不良
【0052】[エチレン変性PVAの製造]撹拌機、窒
素導入口、エチレン導入口および開始剤添加口を備えた
100L加圧反応槽に酢酸ビニル29.0kgおよびメ
タノール31.0kgを仕込み、60℃に昇温した後3
0分間窒素バブリングにより系中を窒素置換した。次い
で反応槽圧力が5.9kg/cm2(5.8×105Pa)となる
ようにエチレンを導入仕込みした。開始剤として2,
2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレ
ロニトリル)(AMV)をメタノールに溶解した濃度
2.8g/L溶液を調整し、窒素ガスによるバブリング
を行って窒素置換した。上記の重合槽内温を60℃に調
整した後、上記の開始剤溶液170mlを注入し重合を
開始した。重合中はエチレンを導入して反応槽圧力を
5.9kg/cm2(5.8×105Pa)に、重合温度を60℃
に維持し、上記の開始剤溶液を用いて610ml/hr
でAMVを連続添加して重合を実施した。10時間後に
重合率が70%となったところで冷却して重合を停止し
た。反応槽を開放して脱エチレンした後、窒素ガスをバ
ブリングして脱エチレンを完全に行った。次いで減圧下
に未反応酢酸ビニルモノマーを除去しポリ酢酸ビニルの
メタノール溶液とした。
【0053】得られた該ポリ酢酸ビニル溶液にメタノー
ルを加えて濃度が50%となるように調整したポリ酢酸
ビニルのメタノール溶液200g(溶液中のポリ酢酸ビ
ニル100g)に、46.5g(ポリ酢酸ビニル中の酢
酸ビニルユニットに対してモル比(MR)0.10)の
アルカリ溶液(NaOHの10%メタノール溶液)を添
加してけん化を行った。アルカリ添加後約2分で系がゲ
ル化したものを粉砕器にて粉砕し、60℃で55分間放
置してけん化を進行させた後、0.5%酢酸濃度の水/
メタノール=20/80混合溶液1000gを加えて残
存するアルカリを中和した。フェノールフタレイン指示
薬を用いて中和の終了を確認後、濾別して得られた白色
固体のPVAに蒸留水2000gを加えて室温で3時間
放置洗浄した。上記洗浄操作を3回繰り返した後、さら
にメタノール1000gを加えて室温で3時間放置洗浄
した。この操作を3回繰り返した後に、遠心脱液して得
られたPVAを乾燥機中70℃で2日間放置して乾燥P
VA(PVA−1)を得た。
【0054】得られたエチレン変性PVAのけん化度は
97.6モル%であった。また該変性PVAを灰化させ
た後、酸に溶解したものを用いて原子吸光光度計により
測定したナトリウムの含有量は、変性PVA100質量
部に対して0.0005質量部であった。続いて、上記
で得た変性PVAを50℃で10時間真空乾燥させた絶
乾のPVA50gを、メタノール100mLを用いてメ
タノールソックスレー抽出を3日間行った。抽出液50
mLに蒸留水50mLおよびフェノールフタレインを数
滴加え、抽出液中の酸を1/1000Nの水酸化ナトリ
ウム水溶液での中和滴定により測定した酢酸の含有量
は、変性PVA100質量部に対して0.00002質
量部であり、PVA中の酢酸とナトリウムイオンの比を
表す値αは0.04であった。
【0055】また、重合後未反応酢酸ビニルモノマーを
除去して得られたポリ酢酸ビニルのメタノール溶液をn
−ヘキサンに沈殿、アセトンで溶解する再沈精製を3回
行った後、80℃で3日間減圧乾燥を行って精製ポリ酢
酸ビニルを得た。該ポリ酢酸ビニルをDMSO−d6に
溶解し、500MHzプロトンNMR(JEOL GX
−500)を用いて80℃で測定したところ、エチレン
の含有量は10モル%であった。上記のポリ酢酸ビニル
のメタノール溶液をアルカリモル比0.5でけん化した
後、粉砕したものを60℃で5時間放置して鹸化を進行
させた後、メタノールソックスレーを3日間実施し、次
いで80℃で3日間減圧乾燥を行って精製されたエチレ
ン変性PVAを得た。該PVAの平均重合度を常法のJ
IS K6726に準じて測定したところ330であっ
た。さらに該精製された変性PVAの5%水溶液を調整
し厚み10ミクロンのキャスト製フィルムを作成した。
該フィルムを80℃で1日間減圧乾燥を行った後に、D
SC(メトラー社、TA3000)を用いて、前述の方
法によりPVAの融点を測定したところ202℃であっ
た(表1)。
【0056】
【表1】
【0057】実施例1 上記で得られたPVA(PVA−1)100質量部と可
塑剤SE−270(三洋化成製;ソルビトール1モルに
エチレンオキサイドを平均2モル付加した化合物)10
質量部を混合した後、90℃で10時間真空乾燥させ
た。続いて2軸同方向の押し出し機で225℃でペレッ
トを作成した。該ペレットを押し出し機で加熱して溶融
混練し(入口200℃±1℃から出口225℃±1
℃)、225℃の紡糸パックに導き、ノズル径0.35
mmφ×1008ホール、吐出量655cm3/分、せん
断速度2,600sec-1の条件で紡糸口金から吐出させ、
紡出フィラメント群を20℃の冷却風で冷却しながら、
ノズルから60cmの距離にあるエジェクターにより高
速エアーで3500m/分の引取り速度、ドラフト52
0で牽引細化させ、開繊したフィラメント群をエンドレ
スに回転している捕集コンベア装置上(ライン速度45
m/分)に捕集堆積させ長繊維ウエブを形成させた。紡
糸状態は、断糸は全く見られず極めて良好であった。
【0058】次いで、このウエブを150℃に加熱した
凹凸柄エンボスロールとフラットロールとの間で、線圧
50kg/cmの圧力下で通過させ、エンボス部分熱圧
着させることにより、単繊維繊度1.9デシテックスの
長繊維からなる目付30g/m2の長繊維不織布を得
た。得られた不織布は均質なもので極めて良好であっ
た。長繊維不織布の製造条件および製造結果を表2に示
す。
【0059】
【表2】
【0060】また、得られた不織布の引張り強力、引張
り伸度、引裂強度、水中溶解温度およびケミカルレース
用基布としての評価について試験した評価結果を表3に
示した。
【0061】
【表3】
【0062】実施例2〜11 実施例1で用いたPVAの代わりに表1に示すPVAを
用い、表2に示す可塑剤を配合したペレットを作成後、
表2に示す紡糸条件を採用したこと以外は実施例1と同
じ条件下にてPVA系長繊維からなる不織ウエブを得
た。続いて表2に示すエンボス処理温度にて部分熱圧着
して長繊維不織布とした。紡糸性および得られた不織布
の状態の結果を表2に示す。得られた不織布の目付、厚
さ、単糸繊度、幅方向(ヨコ)の引張り強力、引張り伸
度、引裂強度、水中溶解温度およびケミカルレース用基
布としての評価について試験した評価結果およびそれら
の結果から判断した総合評価を表3に示す。
【0063】実施例2〜5に示したPVA配合ペレット
を用いて、表2に示した不織布製造条件を採用したもの
は、断糸は全く見られず極めて安定した良好な紡糸性で
あった。得られた不織布は極めて均質で良好な地合とケ
ミカルレース用基布として好適な引張り強力、引張り伸
度、引裂強度、水中溶解温度を有しており、かつケミカ
ルレース用基布として工程通過性に優れたものであっ
た。実施例6のPVA単独ペレットを用いたものおよび
実施例7の未変性PVAを用いたものは、紡糸性および
得られた不織布の状態が実施例1に比べて僅かに低下し
た。そのためか刺繍用基布としての刺繍工程での基布継
ぎ作業性が僅かに低下した。実施例8のけん化度89.
4モル%のPVAを用いたもの、実施例9の重合度17
0のPVAを用いたもの、実施例10の重合度750の
PVAを用いたものおよび実施例11のナトリウム含量
が0.06部のPVAを用いたものは、紡糸時に僅かに
分解臭がしたり、断糸があったりして紡糸性が実施例1
に比べて若干低下しており、また得られた不織布の状態
も実施例1に比べて若干低下しており、良好な程度であ
った。そのためか刺繍用基布としての刺繍工程での基布
継ぎ作業性あるいは基布継ぎ目の状態が実施例1に比べ
て僅かに低下した。
【0064】比較例1〜8 実施例1で用いたPVAの代わりに表1に示すPVAを
用い、表2に示す可塑剤を配合したペレットを作成後、
表2に示す紡糸条件を採用したこと以外は実施例1と同
じ条件下にてPVA系長繊維からなる不織ウエブを得
た。続いて表2に示すエンボス処理温度にて部分熱圧着
して長繊維不織布とした。紡糸性および得られた不織布
の状態の結果を表2に、得られた不織布の目付、厚さ、
単糸繊度、幅方向(ヨコ)の引張り強力、引張り伸度、
引裂強度、水中溶解温度およびケミカルレース用基布と
しての評価について試験した評価結果およびそれらの結
果から判断した総合評価を表3に示す。
【0065】実施例1と同一のPVA系配合ペレットを
用いて、表2に示す不織布製造条件を採用して目付の異
なる不織布を作成した。比較例1の目付が大きいものは
良好な不織布が得られたが、ミシンによる基布継ぎ作業
性が悪かった。比較例2の目付が小さいものは、不織布
の厚薄斑が大きく、さらには不織布の強度が小さく基布
継ぎ目で基布が裂けた。実施例2と同一のPVA系配合
ペレットを用いて、表2に示す不織布製造条件を採用し
て単糸繊度の異なる不織布を作成した。比較例3の単糸
繊度が小さいものは時々断糸が発生し均質な不織布が得
られなかった。そのためか不織布の強度が小さく基布継
ぎ目で基布が裂けた。比較例4の単糸繊度が大きいもの
は、良好な不織布は得られたが、刺繍工程で刺繍柄が変
形し、良好な刺繍製品が得られなかった。
【0066】比較例5に示したPVAを用いたものは、
PVAの結晶性が低下するためと想定されるが、隣接す
る紡出フィラメント同士が一部膠着した。これを完全に
解除できないまま不織ウエブ形成なされたため、少々目
が荒く触感の悪いシートにしかならなかった。得られた
不織布は強度が小さく、20℃の水に溶解した。該不織
布をケミカルレース用基材として評価したが、刺繍工程
にかからなかった。比較例6に示したPVAを用いたも
のは、極めて良好な不織布を得たが、100℃の煮沸水
でも溶解しなかった。ケミカルレース用基材としての溶
解工程で溶解しないという問題が発生した。比較例7で
は、PVAの熱分解による酢酸を含むガス発生とゲル化
のために、比較例8では、溶融粘度が徐々に上昇して安
定な繊維形成ができず、不織ウエブ形成もできなかっ
た。
【0067】比較例9 実施例1と同様にして得たPVA系長繊維からなる不織
ウエブを、50℃のエンボスロールで処理したところ、
不織布の形態をなさなかった。
【0068】比較例10 実施例1で用いたPVA系配合ペレットにて、実施例1
と同様の条件で押し出し機によって溶融混練したもの
を、225℃の紡糸パックに導き、ノズル径0.35m
mφ×24ホール、吐出量16g/分、せん断速度26
00sec-1、ドラフト230の条件で複合紡糸し、紡速
1600m/分で巻き取り、PVAフィラメントを得
た。次いで、得られた紡糸原糸を150℃の熱風炉で3
倍に延伸し、単繊維繊度2.1デシテックスの複合繊維
を得た。該延伸糸を捲縮機で捲縮を付与し50mmにカ
ットして原綿化した。この原綿をローラーカードでカー
ディングし、ニードルパンチで絡合して不織布とした。
該不織布のケミカルレース用基材としての評価を同様に
行ったところ、溶解工程は良好であったが、刺繍工程で
基布継ぎ目で基布の裂けが発生した。
【0069】
【発明の効果】本発明によれば、従来技術では到達でき
なかった安定した溶融紡糸によるPVA系長繊維からな
り、熱圧融着によってのみ接着されたノーバインダーの
PVA系水溶性長繊維不織布(いわゆるスパンボンド不
織布)において、良好な地合と優れた不織布物性を有
し、従来非常に高価な水溶性繊維織物より製造されてい
たケミカルレース用基材に好適な水溶性長繊維不織布を
提供することにある。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリビニルアルコール(A)に対して2
    5℃におけるpKaが5.0以下の酸基を有する酸(B)
    を、下記の式で表すαが0.01〜1を満足するように
    含有する熱可塑性ポリビニルアルコール(C)を溶融紡
    糸し、紡出フィラメント群を吸引噴射装置で牽引細化さ
    せた後、開繊フィラメントを移動式捕集コンベア装置上
    に捕集堆積させて長繊維ウエブを形成し、このウエブを
    加熱ロールからなる熱エンボス装置により部分的な熱圧
    融着を施し、形態を保持して得られるスパンボンド不織
    布において、該不織布を形成するポリビニルアルコール
    系長繊維は単糸繊度が0.5〜5デシテックス、該不織
    布目付が10g/m2〜50g/m2であり、該不織布の
    水中溶解温度が50℃〜100℃であるポリビニルアル
    コール系の長繊維不織布であることを特徴とするケミカ
    ルレース基材用長繊維不織布。 α=〔ポリビニルアルコール中の酸(B)の含有率(質
    量%)〕/〔ポリビニルアルコール中のアルカリ金属イ
    オン(D)の含有率(質量%)〕
  2. 【請求項2】 熱可塑性ポリビニルアルコール(C)
    が、粘度平均重合度が200〜700、けん化度が90
    〜99.99モル%、融点が160℃〜230℃である
    ポリビニルアルコール(A)からなり、かつ(A)10
    0質量部に対してアルカリ金属イオン(D)を0.00
    001〜0.05質量部含有する熱可塑性ポリビニルア
    ルコール(A)である請求項1に記載のケミカルレース
    基材用長繊維不織布。
  3. 【請求項3】 熱可塑性ポリビニルアルコール(C)と
    可塑剤(E)とからなり、該(E)成分の含有量が1〜
    30質量%である請求項1または2に記載のケミカルレ
    ース基材用長繊維不織布。
  4. 【請求項4】 可塑剤がジグリセリン、ソルビトール1
    モルに対してエチレンオキサイドおよび/またはプロピ
    レンオキサイドを1〜10モル%付加した化合物である
    請求項3に記載のケミカルレース基材用長繊維不織布。
  5. 【請求項5】 ポリビニルアルコール(A)が、炭素数
    4以下のα-オレフィン単位、ビニルエーテル単位及び
    N−ビニルアミド単位からなる群より選ばれる少なくと
    も1種の単位を0.1〜20モル%含有する変性ポリビ
    ニルアルコールである請求項1〜4のいずれか1項に記
    載のケミカルレース基材用長繊維不織布。
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