JP2001270985A - ポリウレタン系樹脂組成物 - Google Patents

ポリウレタン系樹脂組成物

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JP2001270985A
JP2001270985A JP2000084588A JP2000084588A JP2001270985A JP 2001270985 A JP2001270985 A JP 2001270985A JP 2000084588 A JP2000084588 A JP 2000084588A JP 2000084588 A JP2000084588 A JP 2000084588A JP 2001270985 A JP2001270985 A JP 2001270985A
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alkoxysilane
resin
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JP2000084588A
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Tsuyoshi Hachitsuka
剛志 八塚
Masaki Murata
昌樹 村田
Mitsuo Nishida
光生 西田
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Toyobo Co Ltd
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Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有機成分と無機成分の相溶性を改善すること
により、両者の特徴を兼ね備えた複合体を提供するこ
と、及びアルコキシシラン基含有樹脂の保存性を改善す
ること 【解決手段】 側鎖にアルコキシシラン基を含有するポ
リウレタン樹脂100重量部と、加水分解性金属アルコ
キシド化合物あるいはその多量体を0〜100重量部を
アルコールを含む溶剤に溶解してなる組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は接着剤、塗料、各種
コーティング剤に適した、各種素材に対し優れた接着性
を有する組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】有機・無機複合体が近年活発に検討され
ている。特にゾル・ゲル法は低温プロセスであることか
ら注目されている。特開平5−85860号公報では無
機酸化物のマトリックス中にウレタン結合を有する非反
応性ポリマーが分散されてなる有機・無機複合透明均均
質体が開示されている。
【0003】アルコキシシラン基が水分により加水分解
し、反応性の高いシラノール基に変化することは知られ
ている。また、アルコキシシラン基あるいはその加水分
解物であるシラノール基を反応点とする反応性樹脂も知
られている。たとえば特公昭46−30711号公報で
はイソシアネート末端ポリウレタンに、イソシアネート
と反応しうる官能基を有するアルコキシシラン化合物の
反応物が示されている。これは大気中水分に暴露するこ
とにより架橋させることができることも示されている。
【0004】加水分解性有機珪素化合物の湿気硬化性を
利用する反応性ホットメルト接着剤も知られている。特
公平1−16438号公報では末端イソシアネート基を
有するポリアミド樹脂とアミノアルキルアルコキシシラ
ン化合物を反応させ、末端にアルコキシシラン基を有す
る反応性ホットメルト接着剤が示されている。特公平5
−25917号公報ではシラン変性ポリエステル樹脂か
らなる架橋性ホットメルト接着剤が示されている。
【0005】特開昭64−1769号公報、特開平−3
45877号公報ではシリル基含有ビニル系樹脂を含む
コーティング組成物が示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】有機・無機複合体で
は、有機成分と無機成分の相溶性が悪いことに起因する
問題が発生する。特開平5−85860号公報ではウレ
タン結合と無機成分間での水素結合を利用しているが、
上記の問題点は解決できていない。機械的物性、特に強
靱性の低下が著しい。
【0007】加水分解性有機珪素化合物は湿気硬化性で
あることが知られている。湿気硬化性であるため、アル
コキシシラン基含有樹脂は保存時に容易にゲル化を生
じ、長期の保存はできなかった。
【0008】上記の現状に鑑み、発明の解決しようとす
る問題点は以下の通りである。 有機成分と無機成分の相溶性を改善することにより、
両者の特徴を兼ね備えた複合体を提供すること。 アルコキシシラン基含有樹脂の保存性を改善すること
である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等はポリウレタ
ン樹脂を鋭意検討した結果、本発明に到達した。すなわ
ち本発明は、側鎖にアルコキシシラン基を含有するポリ
ウレタン樹脂100重量部と、加水分解性金属アルコキ
シド化合物あるいはその多量体を0〜100重量部をア
ルコールを含む溶剤に溶解してなる組成物である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の組成物はポリウレタン樹
脂を主成分とし、該樹脂は側鎖にアルコキシシラン基を
含有する。本発明におけるアルコキシシラン基の効果
は、シラノール基に変化することにより各種材料への接
着性の改善や、シラノール基同士あるいはシラノール基
と水酸基等の官能基との反応により架橋構造を形成し耐
熱性、強靱性の向上等をあげることができる。これらの
効果はアルコキシシラン基を側鎖に設けることにより著
しく改善できる。
【0011】ポリウレタン樹脂の側鎖にアルコキシシラ
ン基を導入する方法としては、側鎖にカルボキシル基や
水酸基等の官能基を有するポリウレタン樹脂に、カルボ
キシル基や水酸基等の官能基と反応する反応基とアルコ
キシシラン基を有する化合物を反応させる方法、イソシ
アネートと反応する官能基を1分子中2個有するアルコ
キシシラン基含有化合物を反応させる方法があげられ
る。
【0012】具体的には、側鎖にカルボキシル基を有す
るポリウレタン樹脂とβ−(3,4−エポキシシクロヘ
キシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシ
プロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピ
ルメチルジエトキシシラン等のグリシジル基を有するア
ルコキシシラン化合物との反応。側鎖に水酸基を有する
ポリウレタン樹脂と3−イソシアナートプロピルトリエ
トキシシラン、3−イソシアナートプロピルメチルジエ
トキシシラン、3−イソシアナートプロピルジメチルエ
トキシシラン等のイソシアネート基を有するアルコキシ
シラン化合物との反応。N−β(アミノエチル)γ−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチ
ル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β
(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシ
シラン等のアルコキシシラン含有ジアミン化合物をポリ
ウレタンの原料の一部として使用する方法等がある。側
鎖にアルコキシシラン基を効率的に導入するために、イ
ソシアネート末端プレポリマーをアルコキシシラン含有
ジアミン化合物で鎖延長する方法が好ましい。
【0013】アルコキシシラン基の含有量はポリウレタ
ン樹脂の固形分中にケイ素含有率として0.05〜5重
量%が望ましく、特に0.2〜1重量%が適している。
0.05%以下ではアルコキシシラン基の効果が見られ
ず、5%を越えると短時間でゲル化を起こす。
【0014】本発明で用いるポリウレタン樹脂はポリエ
ステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカー
ボネートポリオール等の高分子量ポリオール化合物を必
要により鎖延長剤の存在下、ジイソシアネート化合物と
反応させることにより得られる。
【0015】本発明で用いるポリウレタン樹脂はスルホ
ン酸金属塩基を分子中に含有することにより無機成分と
の相溶性が向上し、本発明の目的から望ましい。スルホ
ン酸金属塩基を導入する方法としては、スルホン酸金属
塩基含有ポリエステルポリオールをポリウレタン樹脂の
原料の一部として使用することが好ましい。スルホン酸
金属塩基含有ポリエステルポリオールを得るための原料
としては、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、5−カ
リウムスルホイソフタル酸、ナトリウムスルホテレフタ
ル酸、2−ナトリウムスルホ−1,4−ブタンジオー
ル、2,5−ジメチル−3−ナトリウムスルホ−2,5
−ヘキサンジオール等のジカルボン酸あるいはグリコー
ルがあげられ、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、5
−カリウムスルホイソフタル酸が好ましい。
【0016】本発明で用いるポリウレタン樹脂の数平均
分子量は2,000〜50,000、好ましくは5,0
00〜30,000である。分子量が2,000以下で
は強靱性が不足しすぎ、無機成分による補強でも補えな
い。分子量が50,000を越えると無機成分との相溶
性が悪化し、脆くなる。
【0017】本発明で用いる加水分解性金属アルコキシ
ド化合物あるいはその多量体の金属としてはSi,T
i,Zr,Al,Sb,Sn,Mg,Ca,In,G
e,Fe等があげられ、Si,Al,Tiが好ましく、
Siが特に好ましい。アルコキシドを形成するためのア
ルコールとしては炭素数が4までの低級アルコールが一
般的に用いられる。具体的な化合物としては、テトラエ
トキシシラン、テトラメトキシシラン、メチルトリエト
キシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ポリメトキシ
ポリシロキサン、ポリエトキシポリシロキサン、トリメ
トキシアルミネート、トリエトキシアルミネート、テト
ラメトキシチタネート、エチルトリエトキシチタネー
ト、トリメトキシジルコネート、テトラメトキシジルコ
ネート等があげられ、テトラメトキシシランあるいはテ
トラエトキシシランの重合体が機械的特性から好まし
い。
【0018】本発明では、側鎖にアルコキシシラン基を
含有するポリウレタン樹脂100重量部に対し、加水分
解性金属アルコキシド化合物あるいはその多量体を0〜
100重量部を混合する。加水分解性金属アルコキシド
化合物あるいはその多量体が100重量部を越えると、
機械的強度の低下、特に伸びが著しく低下し好ましくな
い。
【0019】また、本発明はアルコールを含む溶剤に溶
解してなる組成物である。アルコールにより組成物の保
存性が向上する。アルコールとしては炭素数が10まで
の脂肪族あるいは脂環族アルコール、エチレングリコー
ルメチルエーテル、エチレングリコールブチルエーテ
ル、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレン
グリコールプロピルエーテル等のグリコールとアルコー
ルのエーテル化合物等があげられる。全溶剤中のアルコ
ールの比率はポリウレタン樹脂の組成、分子量、加水分
解性金属アルコキシド化合物の種類等により異なるが、
10〜50重量%が好ましい。アルコール以外の溶剤と
しては、単独系であるいは、アルコールとの併用系で用
いるポリウレタン樹脂を溶解することが必要である。具
体的にはトルエン、キシレン等の芳香族溶剤、2−ブタ
ノン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル等の芳香族溶剤があげられる。
【0020】(作用)本発明の組成物はポリウレタン樹
脂を主成分とし、該樹脂は側鎖にアルコキシシラン基を
含有する。本発明におけるアルコキシシラン基の効果
は、シラノール基に変化することにより各種材料への接
着性の改善や、シラノール基同士あるいはシラノール基
と水酸基等の官能基との反応により架橋構造を形成し耐
熱性、強靱性の向上等をあげることができる。これらの
効果はアルコキシシラン基を側鎖に設けることにより著
しく改善できる。また、アルコールを溶剤の一部として
使用することにより保存可能な時間を延ばすことができ
る。
【0021】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に例示す
る。実施例中に単に部とあるのは重量部を示す。数平均
分子量は、テトラヒドロフランを溶剤として、GPC
(ゲル浸透クロマトグラフィー)により測定した。ガラ
ス転移温度は昇温速度20℃/分で示差走査熱量計によ
りもとめた。保存性は20度で1ヶ月保存後の流動性を
観察した。○:流動性良好。△:増粘しているが、流動
する。×:固化し、流動しない。
【0022】実施例1 酸性分としてアジピン酸97モル%、5−ナトリウムス
ルフォイソフタル酸3モル%、グリコール成分として
1,6−ヘキサンジオール70モル%、ネオペンチルグ
リコール30モル%からなる数平均分子量2,000の
ポリエステルジオール(高分子ホ゜リオール1)100部、ネ
オペンチルグリコール(NPG)3部を、温度計、撹拌
機、還流式冷却管を具備した反応容器に仕込み、トルエ
ン60部を加え溶解した。4,4’−ジフェニルメタン
ジイソシアネート(MDI)23部を加え、80℃で5
時間反応させイソシアネート末端プレポリマーを得た。
プレポリマーの残存イソシアネート基は13.3%であ
った。このプレポリマー溶液を50℃に冷却後、N−β
(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシ
シラン(信越化学社製「KBM602」)3.2部、ト
ルエン90部、メチルエチルケトン75部を保有する別
のフラスコに全量を10分間で投入した。さらにエタノ
ール75部を加え固形分濃度30%のポリウレタン樹脂
(1)溶液を得た。
【0023】実施例 2〜3 ポリウレタン樹脂の実施例1と同様にして、表1に示し
た組成のポリウレタン樹脂(2)および(3)を得た。
得られたポリウレタン樹脂の特性を表1に示す。
【0024】実施例4〜5 1,6−ヘキサンジオールを原料とする数平均分子量
2,000のポリカーボネートジオール(高分子ホ゜リオール
3)100部、温度計、撹拌機、還流式冷却管を具備し
た反応容器に仕込み、トルエン50部、メチルエチルケ
トン50部を加え溶解した。4,4’−ジフェニルメタ
ンジイソシアネート(MDI)38部を加え、80℃で
5時間反応させイソシアネート末端プレポリマーを得
た。プレポリマーの残存イソシアネート基は66.8%
であった。このプレポリマー溶液を50℃に冷却後、m
−キシレジアミンへのプロピレンオキサイド2モル付加
物(三菱ガス化学社製「MXDA−PO2」)30部、
シクロヘキサノン88部、トルエン163部を保有する
反応容器に投入し、側鎖に水酸基を有するポリウレタン
樹脂を得た。2時間後、γ−イソシアナートプロピルト
リエトキシシラン(日本ユニカー社製「A−131
0」)20部を仕込み、3時間更に50℃で保持した。
A−1310のイソシアネート基が検出されないことを
確認後、イソプロピルアルコール88部を加え、側鎖に
アルコキシル基を有するポリウレタン樹脂(4)を得
た。得られた樹脂の特性を表1に示す。実施例4と同様
にして表−1に記載した原料を用いて側鎖にアルコキシ
ル基を有するポリウレタン樹脂(5)を得た。得られた
樹脂の特性を表1に示す。
【0025】実施例6〜7 温度計、撹拌機、還流式冷却管を具備した反応容器にポ
リエステルジオール(高分子ホ゜リオール1)100部、2,
2−ジメチロールブタン酸(DMBA)8部、トルエン
50部、メチルエチルケトン50部を仕込み溶解後、
4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MD
I)25部を加え、80℃で10時間反応させ、側鎖に
カルボキシル基を有するポリウレタン樹脂を得た。酸価
は樹脂1トン当たり400当量であった。この溶液を5
0℃に冷却後、γ−グリシドキシプロピルメチルジエト
キシシラン(信越化学社製「KBE402」)7部、ト
リフェニルフォスフィン0.5部、トルエン130部、
エタノール98部を加え、さらに4時間反応させた。得
られた樹脂の特性を表1に示す。実施例6と同様にして
表−1に記載した原料を用いて側鎖にアルコキシル基を
有するポリウレタン樹脂(7)を得た。得られた樹脂の
特性を表1に示す。
【0026】比較例1〜3 実施例1と同様に、ただし、実施例1で最後に投入し
た、エタノールの代わりにトルエン50部、メチルエチ
ルケトン25部を使用した。得られたポリウレタン樹脂
(8)溶液の溶媒はトルエン/メチルエチルケトン=2
/1重量比である。また、実施例1で用いた反応容器に
ポリエステルジオール(高分子ホ゜リオール1)100部、N
PG3部をトルエン60部に溶解後、MDI23部を加
え80℃で5時間反応させイソシアネート末端プレポリ
マーを得た。プレポリマーの残存イソシアネート基は1
3.1%であった。このプレポリマー溶液を50℃に冷
却後、γ−アミノプロピルメチルトリメトキシシラン
(信越化学社製「KBM903」)4.5部、トルエン
92部、メチルエチルケトン76部を保有する別のフラ
スコに全量を10分間で投入した。さらにエタノール7
6部を加え末端にトリメトキシシラン基を有する固形分
濃度30%のポリウレタン樹脂(9)溶液を得た。比較
例2と同様にして表2に記載した原料を用いて末端にア
ルコキシル基を有するポリウレタン樹脂(10)を得
た。得られた樹脂の特性を表2に示す。
【0027】比較例4 実施例4で用いた反応容器にポリエステルジオール(高
分子ホ゜リオール3)100部をトルエン50部、メチルエチ
ルケトン50部に溶解後、MDI10部を加え80℃で
5時間反応させ水酸基末端ポリウレタン樹脂を得た。5
0℃に冷却後、γ−イソシアナートプロピルトリエトキ
シシラン(日本ユニカー社製「A−1310」)4.5
部、シクロヘキサノン53部、トルエン61部を仕込
み、3時間更に50℃で保持した。A−1310のイソ
シアネート基が検出されないことを確認後、イソプロピ
ルアルコール53部を加え、末端にアルコキシル基を有
するポリウレタン樹脂(11)を得た。得られた樹脂の
特性を表2に示す。
【0028】比較例5 温度計、撹拌機、還流式冷却管及び蒸留管を具備した反
応容器を用いて、比較例4と同様に、高分子ホ゜リオール3を
100部とMDIを10部、溶媒としてトルエン100
部から水酸基末端ポリウレタン樹脂を得た。更にポリメ
トキシポリシロキサン(三菱化学社製MS51)25部
を投入し、昇温した。1時間トルエンを還流後、還流バ
ルブを閉じ、1時間かけてトルエン30部を系外に流出
させた。反応物を500部のメタノールに投入し、未反
応のポリメトキシシロキサンを除き、室温で真空乾燥し
た。得られた樹脂は組成分析の結果、ポリウレタン樹脂
の末端にポリメトキシポリシロキサンが付加した構造で
あった。使用したポリメトキシポリシロキサンのうち、
75%が樹脂中に組み込まれていた。これをトルエン/
メチルエチルケトン/イソプロピルアルコール(50/
25/25重量比)に固形分濃度30%に溶解した。得
られた樹脂(12)の特性を表2に示す。
【0029】比較例6 温度計、撹拌機、還流式冷却管を具備した反応容器にポ
リエステルジオール(高分子ホ゜リオール1)100部、NP
G8部、トルエン50部、メチルエチルケトン50部を
仕込み溶解後、4,4’−ジフェニルメタンジイソシア
ネート(MDI)38部を加え、80℃で4時間反応さ
せ、未反応イソシアネート基濃度が15.9%のイソシ
アネート末端プレポリマーを得た。γ−ヒドロキシブタ
ン酸5部を加えて50℃でさらに3時間反応させ、末端
にカルボキシル基を有するポリウレタン樹脂を得た。酸
価は樹脂1トン当たり315当量であった。この溶液に
γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン(信
越化学社製「KBE402」)7部、トリフェニルフォ
スフィン0.5部、トルエン177部、エタノール92
部を加え、さらに50℃で4時間反応させた。得られた
樹脂(13)の特性を表2に示す。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】表1、2中の略号は以下の通り。高分子ポ
リオール1:AA/DSN/NPG/1,6-HD=97/3/30/70モル% 数平均分子量2,000(AA:アシ゛ヒ゜ン酸、DSN:シ゛メチル 5-ナトリウムス
ルフォイソフタル酸、NPG:ネオヘ゜ンチルク゛リコール、1,6-HD:1,6-ヘキサンシ゛オー
ル) 高分子ポリオール2:IPA/DSN/NPG/CHDM=96/4/80/20モル% 数平均分子量25,00(IPA:イソフタル酸、CHDM:1,4-シクロヘキサンシ゛
メタノール) 高分子ポリオール3:ホ゜リカーホ゛ネートシ゛オール、数平均分子量
2,000(大日本インキ化学工業社製ホ゜リライトCD2001) NPG :ネオペンチルグリコール DMBA:2,2−ジメチルブタン酸 MXDA-PO2:m−キシリレンジアミンのプロピレンオキサ
イド付加物 MDI:4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート KBM602:n-β(アミノエチル)γ-アミノフ゜ロヒ゜ルメチルシ゛メトキシシラ
ン KBE603:n-β(アミノエチル)γ-アミノフ゜ロヒ゜ルトリエトキシシラン A−1310:γ−イソシアナートフ゜ロヒ゜ルトリエトキシシラン KBM903:γ−アミノフ゜ロヒ゜ルトリメトキシシラン MS51: KBE402:γ−ク゛リシト゛キシフ゜ロヒ゜ルメチルシ゛エトキシシラン
【0033】実施例8 実施例1で得られたポリウレタン樹脂溶液(固形分濃度
30%)100部にポリエトキシシロキサン(コルコー
ト社製エチルシリケート40)3部、p−トルエンスル
フォン酸のトリエチルアミン塩の10%水溶液1gを混
合しポリプロピレンフィルムに乾燥後の厚みで20μm
になるように塗布し、120℃で60分間乾燥及び熱処
理を実施した。得られた塗膜の外観、機械的物性、抽出
率を表3に示す。外観で○は透明性良好、△はやや不透
明、×は不透明を表す。また、物性は測定温度20℃、
引っ張り速度200mm/分で測定した。抽出率は効果
塗膜を50℃のメチルエチルケトン/トルエン(1/1
重量比)に1時間浸漬した際の重量減少率を測定した。
【0034】実施例9〜13,比較例7〜12 実施例8と同様に表3および表4に示した材料により効
果塗膜を作成した。実施例8と同様に外観、機械的物
性、抽出率を測定した。結果を表3および表4に示す。
【0035】
【表3】
【0036】
【表4】
【0037】表−2中の略号は以下の通り。 エチルシリケート40:コルコート(株)社製テトラエ
チルシリケートの5量体。 TAA:日本ソーダ社製シ゛-i-フ゜ロホ゜キシ・ヒ゛ス(アセチルアセトナト)チ
タン 触媒:p−トルエンスルフォン酸とトリエチルアミンの
【0038】
【発明の効果】本発明で使用するポリウレタン樹脂は側
鎖にアルコキシシラン基を含有する。アルコキシシラン
基が側鎖に有ることにより、無機成分との相溶性が改善
できる。その結果、機械的物性が優れた有機・無機ハイ
ブリッドが形成できる。また熱処理により架橋度の高い
硬化塗膜が容易に形成できる。さらに、ポリウレタン樹
脂の溶媒としてアルコールを併用することにより、室温
での保存性は良好である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 CK02W CK021 CK03W CK031 CK04W CK041 CK05W CK051 CP02X CP03X CP05X CQ03X EC037 EC076 ED027 EX036 FD207 GH01 GJ01 HA05

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 側鎖にアルコキシシラン基を含有するポ
    リウレタン樹脂100重量部と、加水分解性金属アルコ
    キシド化合物あるいはその多量体を0〜100重量部を
    アルコールを含む溶剤に溶解してなる組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009107404A1 (ja) 2008-02-25 2009-09-03 Dic株式会社 アルコール可溶型ウレタン樹脂組成物の製造方法、ポリウレタン多孔体及び透湿性フィルム
JP2009235166A (ja) * 2008-03-26 2009-10-15 Dic Corp 有機−無機ハイブリッド樹脂水性分散体、硬化性樹脂組成物、塗料および塗装物
JP2009249479A (ja) * 2008-04-04 2009-10-29 Dic Corp 有機−無機ハイブリッド樹脂水性分散体、硬化性樹脂組成物、塗料および塗装物
JP2010095673A (ja) * 2008-10-20 2010-04-30 Dic Corp 硬化性樹脂組成物、塗料および塗装物
KR101766735B1 (ko) * 2009-12-10 2017-08-09 디아이씨 가부시끼가이샤 우레탄 수지 조성물, 코팅제 및 접착제, 및 그것을 사용하여 얻어지는 경화물 및 경화물의 제조 방법

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