JP2001270975A - フェノール樹脂成形材料 - Google Patents
フェノール樹脂成形材料Info
- Publication number
- JP2001270975A JP2001270975A JP2000085833A JP2000085833A JP2001270975A JP 2001270975 A JP2001270975 A JP 2001270975A JP 2000085833 A JP2000085833 A JP 2000085833A JP 2000085833 A JP2000085833 A JP 2000085833A JP 2001270975 A JP2001270975 A JP 2001270975A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- molding material
- weight
- resin molding
- resin
- inorganic filler
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 熱時の機械的強度及び耐熱劣化性に優れるフ
ェノール樹脂成形材料を提供すること。 【解決手段】 成形材料全体に対してレゾール型フェノ
ール樹脂を１５〜５０重量％および無機フィラーを５〜
８５重量％を含有し、無機フィラーとして５０％累積粒
径が０．１〜５μｍの焼成クレーまたはカオリナイトを
単独或いは併用して用いてなるフェノール樹脂成形材
料。
ェノール樹脂成形材料を提供すること。 【解決手段】 成形材料全体に対してレゾール型フェノ
ール樹脂を１５〜５０重量％および無機フィラーを５〜
８５重量％を含有し、無機フィラーとして５０％累積粒
径が０．１〜５μｍの焼成クレーまたはカオリナイトを
単独或いは併用して用いてなるフェノール樹脂成形材
料。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、長期の熱履歴によ
る機械的強度及び重量減少の低下が少なく、寸法変化が
小さいフェノール樹脂成形材料に関し、自動車部品や汎
用エンジン、電気部品等のプーリー、ギヤ、ブレーキピ
ストン、ブレーキパット裏板、モーターカバー、ギヤケ
ース、ブラシホルダー、コンミテーター、ヒートインシ
ュレーター、ガスケット、カム、サーモスタッドカバー
等に好適に用いられるフェノール樹脂成形材料に関する
ものである。
る機械的強度及び重量減少の低下が少なく、寸法変化が
小さいフェノール樹脂成形材料に関し、自動車部品や汎
用エンジン、電気部品等のプーリー、ギヤ、ブレーキピ
ストン、ブレーキパット裏板、モーターカバー、ギヤケ
ース、ブラシホルダー、コンミテーター、ヒートインシ
ュレーター、ガスケット、カム、サーモスタッドカバー
等に好適に用いられるフェノール樹脂成形材料に関する
ものである。
【０００２】
【従来技術】フェノール樹脂は熱硬化性樹脂のなかでも
耐熱性、機械的強度、電気的特性等種々の点において優
れており、成形材料、積層材など様々な用途に使用され
ている。特に成形材料の用途では、金属部品をガラス繊
維で強化したフェノール樹脂成形材料に置換することで
大幅なコストダウンが計れることから、自動車分野をは
じめとする各種金属部品の代替材料としての需要が高ま
ってきている。中でもその耐熱性から１００℃以上の高
温下に長期に曝される部品への使用が増えており、更に
その使用環境温度も高くなってきている。このような状
況の下で、長期の熱履歴を受けても機械的強度の劣化が
少なく、寸法変化や重量変化が小さな材料が求められて
いる。
耐熱性、機械的強度、電気的特性等種々の点において優
れており、成形材料、積層材など様々な用途に使用され
ている。特に成形材料の用途では、金属部品をガラス繊
維で強化したフェノール樹脂成形材料に置換することで
大幅なコストダウンが計れることから、自動車分野をは
じめとする各種金属部品の代替材料としての需要が高ま
ってきている。中でもその耐熱性から１００℃以上の高
温下に長期に曝される部品への使用が増えており、更に
その使用環境温度も高くなってきている。このような状
況の下で、長期の熱履歴を受けても機械的強度の劣化が
少なく、寸法変化や重量変化が小さな材料が求められて
いる。
【０００３】従来、かかる特性を得るためには、フェノ
ールアラルキル樹脂にみられるような変性フェノール樹
脂を用い、耐熱性や耐熱劣化性を付与している。しかし
ながらこれらの樹脂は上記特性を向上させる一方で硬化
速度が遅いため、成形サイクルが長くなったり、離型性
が悪く作業性が低下する。更には、コストが高く汎用性
に乏しい材料であった。
ールアラルキル樹脂にみられるような変性フェノール樹
脂を用い、耐熱性や耐熱劣化性を付与している。しかし
ながらこれらの樹脂は上記特性を向上させる一方で硬化
速度が遅いため、成形サイクルが長くなったり、離型性
が悪く作業性が低下する。更には、コストが高く汎用性
に乏しい材料であった。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のフェ
ノール成形材料に比べて熱時の機械的強度、寸法安定性
及び長期の熱履歴を受けた際の機械的強度や寸法安定
性、耐熱劣化性に優れた成形材料を得ることができるフ
ェノール樹脂成形材料を提供するものである。
ノール成形材料に比べて熱時の機械的強度、寸法安定性
及び長期の熱履歴を受けた際の機械的強度や寸法安定
性、耐熱劣化性に優れた成形材料を得ることができるフ
ェノール樹脂成形材料を提供するものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明は、成形材料全体
に対してレゾール型フェノール樹脂を１５〜５０重量％
および無機フィラーを５〜８５重量％を含有し、無機フ
ィラーとして５０％累積粒径が０．１〜５μｍの焼成ク
レーまたはカオリナイトを単独或いは併用して用いてな
るフェノール樹脂成形材料である。
に対してレゾール型フェノール樹脂を１５〜５０重量％
および無機フィラーを５〜８５重量％を含有し、無機フ
ィラーとして５０％累積粒径が０．１〜５μｍの焼成ク
レーまたはカオリナイトを単独或いは併用して用いてな
るフェノール樹脂成形材料である。
【０００６】本発明に用いられるレゾール型フェノール
樹脂はメチロール型またはジメチレンエーテル型を単独
或いは併用して用いることが可能である。レゾール型フ
ェノール樹脂はノボラック型フェノール樹脂に比べ架橋
密度が高くなりやすく、このため剛直で密な三次元架橋
を形成するため耐熱性や耐熱劣化性に優れている。更
に、硬化速度も速く成形サイクルを損なうこともなく、
また作業性も良好である。
樹脂はメチロール型またはジメチレンエーテル型を単独
或いは併用して用いることが可能である。レゾール型フ
ェノール樹脂はノボラック型フェノール樹脂に比べ架橋
密度が高くなりやすく、このため剛直で密な三次元架橋
を形成するため耐熱性や耐熱劣化性に優れている。更
に、硬化速度も速く成形サイクルを損なうこともなく、
また作業性も良好である。
【０００７】更に耐熱性を向上させるため、無機フィラ
ーとして５０％累積粒径が０．１〜５μｍの焼成クレー
或いはカオリナイトを単独或いは併用して配合する。こ
れら無機フィラーは元々耐熱性に優れたフィラーであ
る。またこれらのフィラーは樹脂に比べ熱伝導率が高い
ため、これらを高充填することで樹脂自身の持つ耐熱特
性が維持されると同時に樹脂部分に熱が蓄積しにくくな
り樹脂の劣化を防止する効果がある。更に粒径が小さい
ほど密に充填してこれらの効果が一層増し、優れた耐熱
性、耐熱劣化性を発揮することが可能となる。但し０．
１μｍ未満では材料の生産性が悪くなるため好ましくな
い。また５μｍを越えると粒径が大きくなるため密に充
填しにくくなり耐熱性や耐熱劣化性が向上せず、また機
械的強度のレベルも低下する。
ーとして５０％累積粒径が０．１〜５μｍの焼成クレー
或いはカオリナイトを単独或いは併用して配合する。こ
れら無機フィラーは元々耐熱性に優れたフィラーであ
る。またこれらのフィラーは樹脂に比べ熱伝導率が高い
ため、これらを高充填することで樹脂自身の持つ耐熱特
性が維持されると同時に樹脂部分に熱が蓄積しにくくな
り樹脂の劣化を防止する効果がある。更に粒径が小さい
ほど密に充填してこれらの効果が一層増し、優れた耐熱
性、耐熱劣化性を発揮することが可能となる。但し０．
１μｍ未満では材料の生産性が悪くなるため好ましくな
い。また５μｍを越えると粒径が大きくなるため密に充
填しにくくなり耐熱性や耐熱劣化性が向上せず、また機
械的強度のレベルも低下する。
【０００８】本発明において、必要に応じ無機フィラー
としてガラス繊維やタルク、ワラストナイト、炭酸カル
シウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等
を、またエラストマーとしてＮＢＲ、イソプレンゴム、
アクリルゴム、酢酸ビニル樹脂、ブチラール樹脂等を併
用することができる。ガラス繊維は、生産性及び機械的
強度の点から、繊維長１〜６ｍｍ、繊維径５〜１５μｍ
のものが好ましい。また、他の無機フィラーは、焼成ク
レーまたはカオリナイトと同様に、５０％累積粒径が
０．１〜５μｍのものが好ましい。このような配合物を
混合し、加熱混練して粉砕或いはカットしてフェノール
樹脂成形材料を得る。
としてガラス繊維やタルク、ワラストナイト、炭酸カル
シウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等
を、またエラストマーとしてＮＢＲ、イソプレンゴム、
アクリルゴム、酢酸ビニル樹脂、ブチラール樹脂等を併
用することができる。ガラス繊維は、生産性及び機械的
強度の点から、繊維長１〜６ｍｍ、繊維径５〜１５μｍ
のものが好ましい。また、他の無機フィラーは、焼成ク
レーまたはカオリナイトと同様に、５０％累積粒径が
０．１〜５μｍのものが好ましい。このような配合物を
混合し、加熱混練して粉砕或いはカットしてフェノール
樹脂成形材料を得る。
【０００９】
【実施例】表１に実施例及び比較例に用いた配合を示
す。かかる配合物を加熱ロールにて混練して成形材料を
得た。表２にこれら成形材料の評価結果を示す。以下に
これらについて説明する。
す。かかる配合物を加熱ロールにて混練して成形材料を
得た。表２にこれら成形材料の評価結果を示す。以下に
これらについて説明する。
【００１０】実施例１は、メチロールレゾール型フェノ
ール樹脂２０重量％と５０％累積粒径０．５μｍのカオ
リン２０重量％、５０％累積粒径３μｍの焼成クレー３
５重量％、ガラス繊維２０重量％及びその他として離型
剤、着色剤、硬化触媒を５重量％配合した成形材料であ
る。実施例２は、メチロールレゾール型フェノール樹脂
４０重量％と５０％累積粒径３μｍの焼成クレー１０重
量％、ガラス繊維４５重量％及びその他として離型剤、
着色剤、硬化触媒を５重量％配合した成形材料である。
実施例３は、ジメチレンエーテルレゾール型フェノール
樹脂４０重量％と５０％累積粒径０．５μｍのカオリン
５重量％、５０％累積粒径３μｍの焼成クレー５０重量
％及びその他として離型剤、着色剤、硬化触媒を５重量
％配合した成形材料である。
ール樹脂２０重量％と５０％累積粒径０．５μｍのカオ
リン２０重量％、５０％累積粒径３μｍの焼成クレー３
５重量％、ガラス繊維２０重量％及びその他として離型
剤、着色剤、硬化触媒を５重量％配合した成形材料であ
る。実施例２は、メチロールレゾール型フェノール樹脂
４０重量％と５０％累積粒径３μｍの焼成クレー１０重
量％、ガラス繊維４５重量％及びその他として離型剤、
着色剤、硬化触媒を５重量％配合した成形材料である。
実施例３は、ジメチレンエーテルレゾール型フェノール
樹脂４０重量％と５０％累積粒径０．５μｍのカオリン
５重量％、５０％累積粒径３μｍの焼成クレー５０重量
％及びその他として離型剤、着色剤、硬化触媒を５重量
％配合した成形材料である。
【００１１】比較例１は、ノボラック型フェノール樹脂
４０重量％（ヘキサメチレンテトラミン含む）と５０％
累積粒径３μｍの焼成クレー１０重量％、ガラス繊維４
５重量％及びその他として離型剤、着色剤、硬化触媒を
５重量％配合した成形材料である。比較例２は、ノボラ
ック型フェノール樹脂４０重量％（ヘキサメチレンテト
ラミン含む）とガラス繊維５５重量％及びその他として
離型剤、着色剤、硬化触媒を５重量％配合した成形材料
である。比較例３は、メチロールレゾール型フェノール
樹脂４０重量％とガラス繊維５５重量％及びその他とし
て離型剤、着色剤、硬化触媒を５重量％配合した成形材
料である。
４０重量％（ヘキサメチレンテトラミン含む）と５０％
累積粒径３μｍの焼成クレー１０重量％、ガラス繊維４
５重量％及びその他として離型剤、着色剤、硬化触媒を
５重量％配合した成形材料である。比較例２は、ノボラ
ック型フェノール樹脂４０重量％（ヘキサメチレンテト
ラミン含む）とガラス繊維５５重量％及びその他として
離型剤、着色剤、硬化触媒を５重量％配合した成形材料
である。比較例３は、メチロールレゾール型フェノール
樹脂４０重量％とガラス繊維５５重量％及びその他とし
て離型剤、着色剤、硬化触媒を５重量％配合した成形材
料である。
【００１２】
【表１】
【００１３】これら成形材料を使用して、トランスファ
成形（１７５℃、３分）にて試験片を成形した。常態、
１５０℃中及び２００℃中での曲げ強さをＪＩＳ K ７
２０３に準じて測定した。また、２００℃中で１０００
時間放置後の曲げ強さ保持率及び曲げ試験片長手方向の
寸法変化率を常温にて測定した。
成形（１７５℃、３分）にて試験片を成形した。常態、
１５０℃中及び２００℃中での曲げ強さをＪＩＳ K ７
２０３に準じて測定した。また、２００℃中で１０００
時間放置後の曲げ強さ保持率及び曲げ試験片長手方向の
寸法変化率を常温にて測定した。
【００１４】
【表２】
【００１５】
【発明の効果】以上の実施例及び比較例により得られた
結果から明らかなように、本発明のフェノール樹脂成形
材料は、従来のフェノール樹脂成形材料に比べ熱時の機
械的強度に優れ、また長期の熱時保存による強度の低下
が小さく寸法安定性にも優れる成形材料であるので、各
種の耐熱性を要求される成形品用として好適に使用され
る。
結果から明らかなように、本発明のフェノール樹脂成形
材料は、従来のフェノール樹脂成形材料に比べ熱時の機
械的強度に優れ、また長期の熱時保存による強度の低下
が小さく寸法安定性にも優れる成形材料であるので、各
種の耐熱性を要求される成形品用として好適に使用され
る。
Claims (2)
- 【請求項１】 成形材料全体に対してレゾール型フェノ
ール樹脂を１５〜５０重量％および無機フィラーを５〜
８５重量％を含有し、無機フィラーとして５０％累積粒
径が０．１〜５μｍの焼成クレーまたはカオリナイトを
単独或いは併用して用いてなるフェノール樹脂成形材
料。 - 【請求項２】 レゾール型フェノール樹脂としてメチロ
ール型またはジメチレンエーテル型のレゾール樹脂を単
独或いは併用して用いてなる請求項１記載のフェノール
樹脂成形材料。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000085833A JP2001270975A (ja) | 2000-03-27 | 2000-03-27 | フェノール樹脂成形材料 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000085833A JP2001270975A (ja) | 2000-03-27 | 2000-03-27 | フェノール樹脂成形材料 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001270975A true JP2001270975A (ja) | 2001-10-02 |
Family
ID=18602094
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000085833A Pending JP2001270975A (ja) | 2000-03-27 | 2000-03-27 | フェノール樹脂成形材料 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2001270975A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008184490A (ja) * | 2007-01-26 | 2008-08-14 | Matsushita Electric Works Ltd | フェノール樹脂成形材料及び成形品 |
| WO2022224734A1 (ja) * | 2021-04-23 | 2022-10-27 | ニチアス株式会社 | ガスケット用フッ素樹脂シートおよびシートガスケット |
-
2000
- 2000-03-27 JP JP2000085833A patent/JP2001270975A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008184490A (ja) * | 2007-01-26 | 2008-08-14 | Matsushita Electric Works Ltd | フェノール樹脂成形材料及び成形品 |
| WO2022224734A1 (ja) * | 2021-04-23 | 2022-10-27 | ニチアス株式会社 | ガスケット用フッ素樹脂シートおよびシートガスケット |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20061128 |
|
| A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20080122 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20090901 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20100119 |