JP2002241577A - ガラス繊維強化フェノール樹脂成形材料 - Google Patents

ガラス繊維強化フェノール樹脂成形材料

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JP2002241577A
JP2002241577A JP2001035924A JP2001035924A JP2002241577A JP 2002241577 A JP2002241577 A JP 2002241577A JP 2001035924 A JP2001035924 A JP 2001035924A JP 2001035924 A JP2001035924 A JP 2001035924A JP 2002241577 A JP2002241577 A JP 2002241577A
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phenolic resin
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silica gel
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Shinji Ikeda
信二 池田
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガラス繊維で強化されたフェノール樹脂成形
材料において、シリカゲルを配合することにより、複雑
な形状でも充填しやすく成形性に優れたガラス繊維強化
フェノール樹脂成形材料を提供するものである。 【解決手段】 成形材料全体に対して、フェノール樹脂
(硬化剤を含む)を25〜60重量%、ガラス繊維を2
5〜60重量%,及びシリカゲルを10〜20重量%を
必須成分として含有することを特徴とするガラス繊維強
化フェノール樹脂成形材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、成形性に優れたガ
ラス繊維強化フェノール樹脂成形材料に関するものであ
る。本発明のガラス繊維強化フェノール樹脂成形材料
は、自動車部品をはじめとした各種機構部品用として好
適に使用できるものである。
【0002】
【従来の技術】フェノール樹脂成形材料は、熱硬化性樹
脂が本来もつ耐熱性、寸法安定性に加え、優れた成形加
工性を有するため身近な厨房・漆器製品から強度面で高
い信頼性が求められる自動車機構部品等まで幅広い用途
に使用されている。特に近年は軽量化、パーツ類の一体
化による低コスト化を目的として金属部品代替用途への
適用がめざましい勢いで進んでいる。機構部品用途に使
用される高い強度のフェノール樹脂成形材料はガラス繊
維を主基材として、炭酸カルシウム、クレー、シリカ、
ケイソウ土、アルミナ、水酸化アルミ、水酸化マグネシ
ウム、酸化マグネシウム等の無機粉末を配合するのが一
般的である。ここでガラス繊維を主基材とするのは、繊
維形状であることに加え、成形材料生産時に樹脂と基材
とを溶融混練することで界面の密着性が高まり強度改善
効果が他の無機粉末と比較して高いからである。
【0003】近年、パーツの一体化による低コスト化を
目的として金属からの代替が行われていることは先に述
べたが、金属ではいくつかのパーツを組み合わせなけれ
ば達成できなかった形状を、ガラス繊維と無機基材で強
化されたフェノール樹脂成形材料で代替する場合は、移
送成形、射出成形等の成形方法で一度に成形してしまう
ためにその形状が複雑化している傾向がある。その結果
金型形状の面で袋小路の部位が多く発生し、成形時のガ
スを抜くためのガスベントを設けられない部位ではガス
欠けと呼ばれる成形不良を生じるケースが多々ある。
【0004】一方、有機基材である木粉を主基材とした
汎用のフェノール樹脂成形材料を用いた場合は、金型の
袋小路部にも充填しやすいことは良く知られている。そ
の理由は有機基材が適度に水分を有しているため成形時
に水蒸気が発生し、この水蒸気が成形不良の要因となる
金型内空気及び成形時の反応による発生ガスを金型外へ
追い出すことにより、金型内への成形材料の充填性が向
上するためと考えられる。同時に、吸油特性を有した有
機基材へ樹脂が含浸することにより成形材料が増粘し、
流動時に残存ガスを金型外に押し出しながら充填する効
果もあると考えられる。しかしながら、有機基材を配合
した成形材料は強度、高温下での寸法安定性に劣るため
機構部品への適用用途は著しく制限される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ガラス繊維
で強化されたフェノール樹脂成形材料において、シリカ
ゲルを配合することにより、複雑な形状でも充填しやす
く成形性に優れたガラス繊維強化フェノール樹脂成形材
料を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1)成形材
料全体に対して、フェノール樹脂(硬化剤を含む)を2
5〜60重量%、ガラス繊維を25〜60重量%,及び
シリカゲルを10〜20重量%を必須成分として含有す
ることを特徴とするガラス繊維強化フェノール樹脂成形
材料、(2)シリカゲルが平均粒径10μm以下、1g
当たりの比表面積500〜1000m2 、100g当た
りの吸油量70〜250mlであることを特徴とする第
(1)項記載のガラス繊維強化フェノール樹脂成形材
料、である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明で用いられるフェノール樹
脂の種類は特に限定しない。ノボラック型フェノール樹
脂、レゾール型フェノール樹脂を単独又は併用して使用
する。ノボラック型フェノール樹脂の場合、硬化剤とし
てヘキサメチレンテトラミンをフェノール樹脂に対して
通常13〜20重量%の割合で使用する。フェノール樹
脂の配合割合は、ヘキサメチレンテトラミン等の硬化剤
を配合する場合はその量を含めて、成形材料全体に対し
て25〜60重量%使用するのが好ましい。25重量%
未満では粘度が増加して流動性が低下するため成形しず
らくなり、60重量%を超えると逆に流動性がよすぎて
成形しずらい。成形性を考慮すると、より好ましくは4
0〜50重量%である。また、必要により硬化助剤とし
て水酸化カルシウム,酸化マグネシウムをフェノール樹
脂と硬化剤の合計量に対し15重量%以下の割合で添加
して硬化速度の調整を行うことができる。
【0008】本発明においてガラス繊維は、成形品に強
度、耐熱性を付与するために用いられるが、その割合は
成形材料全体に対して25〜60重量%であることが好
ましい。25重量%未満では強度改良効果が低く、かつ
寸法精度が低下するので好ましくなく、60重量%を超
えると成形材料生産時の際に作業性が低下する等の問題
を生ずることがある。成形品の強度・寸法精度を考慮す
ると、より好ましくは40〜55重量%である。
【0009】ガラス繊維の種類は、一般的に成形材料強
化用ガラス基材として用いられるものが使用でき、特に
限定はしないが、平均繊維径が6〜25μm、繊維長1
〜6mmのガラス繊維からなるチョップドストランドを
使用することが好ましい。平均繊維径が6μm未満では
成形材料生産時に繊維の破断が多く、最終的な残存繊維
長が小さくなり強度的な向上効果が少なくなる。また、
25μmを越えるとアスペクト比(長さ/径比)が小さ
くなり強度向上効果は小さくなる。チョップドストラン
ドの繊維長は配合基材を混合する際の作業性を考慮して
1〜6mmのものを使用することが好ましい。
【0010】また、ガラス繊維と組み合わせて無機基材
を使用できる。その種類は特に限定しないが、炭酸カル
シウム、焼成クレー、未焼成クレー、シリカ、タルク、
ケイソウ土、アルミナ、水酸化アルミニウム、水酸化マ
グネシウム、酸化マグネシウム等のうち、一種または二
種以上を用いることができる。これらの中でも、成形品
の強度、耐熱性、成形性等の面から、焼成クレーを使用
することが特に好ましい。
【0011】本発明においては、シリカゲルは吸水性が
高い性質を利用し、成形材料中に適度な水分を保持させ
るために使用する。シリカゲルにはシリカの化学的構造
によりさまざまな種類があるが、コロイド粒子が密に連
結している比表面積が大きいタイプが、低湿度下での吸
水性能が高く本発明の目的には適しており、特に、平均
粒径は10μm以下、1g当たりの比表面積は500〜
1000m2 、100g当たりの吸油量は70〜250
mlであることが好ましい。
【0012】シリカゲルの平均粒径は10μmを超える
と成形品の外観の悪化、及び強度の低下を生じることが
あり、5μm未満のものを用いるのがより好ましい。比
表面積は500m2 /g未満では湿度60%以下の環境
下での吸水性能が低下することがある。また、比表面積
1000m2 /gを超えるシリカゲルは市販品として一
般的ではなく、かつ成形品の強度が低下することがあ
る。吸水性、強度のバランスを考慮すると、より好まし
くは500〜800m2 /gである。吸油量はシリカゲ
ル100g当たり70ml以上であることが吸水させる
目的から必要であるが、250mlを超えると吸水量が
多すぎ、成形品外観を悪化させるなどの影響が生じるこ
とがある。成形性の改善効果を考慮すると、より好まし
くは90〜180mlである。
【0013】このシリカゲルを成形材料全体に対して1
0〜20重量%使用する。10重量%未満では成形性改
良効果が低く、20重量%を超えると成形品の強度が低
下するようになる。より好ましくは成形性と強度のバラ
ンスから10〜15重量%である。
【0014】成形材料にシリカゲルを配合することによ
り、成形材料が適度な水分を保持することができ、成形
時に水蒸気を発生する。ガスベントを設けられない袋小
路部位では金型内空気や成形材料の反応時に発生するガ
スが残存しやすいが、水蒸気によってこれらを系外へ放
出することができる。水蒸気は成形時の温度では成形圧
によりやがて凝縮を起こすため、成形品は良好な成形性
を確保することができる。
【0015】本発明のフェノール樹脂成形材料を製造す
る方法は、通常の方法が採用される。即ち、上記の配合
物を所定の配合割合で混合し、更に着色剤、離型剤、硬
化触媒を加え加熱ロール等により混練し、冷却後顆粒状
に粉砕して得られる。
【0016】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。表1
に示すように、樹脂、硬化剤、ガラス繊維、シリカゲ
ル、有機基材、硬化助剤、離型剤を加えた配合で90℃
の加熱ロールにより6分間混練し、粉砕して成形材料を
得た。
【0017】表1において配合割合は重量%を示す。
【表1】
【0018】これらの成形材料を以下に示す条件で射出
成形を行い、評価用試験片を成形した。 (成形条件) 1.成形機 東芝 IR−200 2.金型温度 175℃ 3.シリンダー温度 先端90℃/後40℃ 4.射出圧力、速度 充填時間6秒になるように設定 5.硬化時間 60秒 6.射出量 180g/1ショット
【0019】評価項目の試験条件は以下の通りである。 (評価方法) 1.曲げ強度:JIS K6911 2.絶縁抵抗:JIS K6911 3.充填性:充填が難しい絶縁抵抗評価用試験片(JI
S K6911)において、ゲート部から最も遠い部位
における成形性を確認した。
【0020】試験結果を表2に示す。
【表2】
【0021】表1、表2より、フェノール樹脂とガラス
繊維とともにシリカゲルを無機基材として用いた実施例
1,2においては、いずれも良好な成形性と曲げ強度を
得ることができた。一方、比較例1では、シリカゲルを
使用せずガラス繊維のみを無機基材として配合したが、
成形不良を生じた。また、比較例2では、シリカゲルと
同様の効果をもつと考えられる有機基材(木粉)を使用
したが、成形性は良好であるが曲げ強度が小さいものと
なった。
【0022】
【発明の効果】本発明は、成形材料全体に対して、フェ
ノール樹脂(硬化剤を含む)を25〜60重量%、ガラ
ス繊維を25〜60重量%,及びシリカゲルを10〜2
0重量%を配合することからなるガラス繊維強化フェノ
ール樹脂成形材料であり、シリカゲルのもつ吸水性の効
果により良好な成形性を確保しつつ、強度に優れた機構
部品用成形品を提供することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成形材料全体に対して、フェノール樹脂
    (硬化剤を含む)を25〜60重量%、ガラス繊維を2
    5〜60重量%,及びシリカゲルを10〜20重量%を
    必須成分として含有することを特徴とするガラス繊維強
    化フェノール樹脂成形材料。
  2. 【請求項2】 シリカゲルが、平均粒径10μm以下、
    1g当たりの比表面積500〜1000m2 、100g
    当たりの吸油量70〜250mlであることを特徴とす
    る請求項1記載のガラス繊維強化フェノール樹脂成形材
    料。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007277538A (ja) * 2006-03-13 2007-10-25 Sumitomo Bakelite Co Ltd 被覆無機微粒子分散フェノール樹脂及びその製造方法
US7974502B2 (en) 2002-11-06 2011-07-05 Nippon Telegraph And Telephone Corporation Optical module and optical switch
CN113844068A (zh) * 2021-09-18 2021-12-28 西安昊友航天复合材料有限公司 一种高硅氧-酚醛树脂复合防热板的制备方法

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