JP2001270228A - インクジェット用塗工材料及びインクジェット用被記録材 - Google Patents
インクジェット用塗工材料及びインクジェット用被記録材Info
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- JP2001270228A JP2001270228A JP2000085599A JP2000085599A JP2001270228A JP 2001270228 A JP2001270228 A JP 2001270228A JP 2000085599 A JP2000085599 A JP 2000085599A JP 2000085599 A JP2000085599 A JP 2000085599A JP 2001270228 A JP2001270228 A JP 2001270228A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 スクリーン印刷で連続塗工を行うのに適した
インクジェット用塗工材料、及び、そのインクジェット
用塗工材料を用いてなる表面性の優れたインクジェット
用被記録材を提供する。 【解決手段】 水性樹脂、粉状吸水剤及び保湿剤からな
るインクジェット用塗工材料。
インクジェット用塗工材料、及び、そのインクジェット
用塗工材料を用いてなる表面性の優れたインクジェット
用被記録材を提供する。 【解決手段】 水性樹脂、粉状吸水剤及び保湿剤からな
るインクジェット用塗工材料。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水性インク等によ
りインクジェットプリンタを用いて印刷又は複写するた
めに用いられるインクジェット用塗工材料及びそれを用
いてなるインクジェット用被記録材に関する。
りインクジェットプリンタを用いて印刷又は複写するた
めに用いられるインクジェット用塗工材料及びそれを用
いてなるインクジェット用被記録材に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録法は、ノズルからイ
ンクを噴射して被記録体に付着させて記録させる方式で
ある。近年、電子スチルカメラやコンピュータの普及と
ともに、それらの画像を紙面等に記録するための技術が
急速に発達したが、なかでもインクジェット方式は、フ
ルカラー化が容易であり、印字騒音が低いこともあって
近年急速に発達しつつある。
ンクを噴射して被記録体に付着させて記録させる方式で
ある。近年、電子スチルカメラやコンピュータの普及と
ともに、それらの画像を紙面等に記録するための技術が
急速に発達したが、なかでもインクジェット方式は、フ
ルカラー化が容易であり、印字騒音が低いこともあって
近年急速に発達しつつある。
【0003】インクジェット方式用のインクは、溶剤型
であると早期に乾燥してノズルが詰まりやすく、また、
人体への安全性にも問題があるので、水性インクが一般
に用いられている。
であると早期に乾燥してノズルが詰まりやすく、また、
人体への安全性にも問題があるので、水性インクが一般
に用いられている。
【0004】インクジェット方式に用いられる水性イン
クは、着色剤として顔料や染料又はその両者を用い、分
散剤が水溶性であるインクであり、イエロー、シアン、
マゼンダ及びブラックの4色の重なりで目的の色を表現
するものである。
クは、着色剤として顔料や染料又はその両者を用い、分
散剤が水溶性であるインクであり、イエロー、シアン、
マゼンダ及びブラックの4色の重なりで目的の色を表現
するものである。
【0005】インクジェット方式に用いられる記録基材
としては、使用場所(例えば、屋外、屋内)、使用方法
の用途等に適したものが選択されており、例えば、熱可
塑性フィルム、紙、布等が用いられている。
としては、使用場所(例えば、屋外、屋内)、使用方法
の用途等に適したものが選択されており、例えば、熱可
塑性フィルム、紙、布等が用いられている。
【0006】従来、記録基材にインク受容層を形成する
方法としては、バーコータ、ロールコータ等で、インク
ジェット用塗工材料を紙、フィルム、布等へ塗工する方
式が用いられている。また、上記のようにロールコータ
にて紙、フィルム、布等に対し塗工するインクジェット
用塗工材料としては、水性のものが用いられている。
方法としては、バーコータ、ロールコータ等で、インク
ジェット用塗工材料を紙、フィルム、布等へ塗工する方
式が用いられている。また、上記のようにロールコータ
にて紙、フィルム、布等に対し塗工するインクジェット
用塗工材料としては、水性のものが用いられている。
【0007】しかし、水性のインクジェット用塗工材料
をスクリーン印刷に用いた場合、インクジェット用塗工
材料の乾燥が早く、スクリーン版上で乾燥した皮膜のか
けらが出てくるので連続して塗工することは難しい。ま
た、水性のインクジェット用塗工材料は乾燥が早いの
で、形成されたインク受容層中に含まれる粉体が不均一
になり、表面性が悪くなるという問題点があった。
をスクリーン印刷に用いた場合、インクジェット用塗工
材料の乾燥が早く、スクリーン版上で乾燥した皮膜のか
けらが出てくるので連続して塗工することは難しい。ま
た、水性のインクジェット用塗工材料は乾燥が早いの
で、形成されたインク受容層中に含まれる粉体が不均一
になり、表面性が悪くなるという問題点があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記現状に
鑑み、スクリーン印刷で連続塗工を行うのに適したイン
クジェット用塗工材料及びそれを用いてなる表面性の優
れたインクジェット用被記録材を提供することを目的と
するものである。
鑑み、スクリーン印刷で連続塗工を行うのに適したイン
クジェット用塗工材料及びそれを用いてなる表面性の優
れたインクジェット用被記録材を提供することを目的と
するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、水性樹脂、粉
状吸水剤及び保湿剤からなるインクジェット用塗工材料
である。以下に本発明を詳述する。
状吸水剤及び保湿剤からなるインクジェット用塗工材料
である。以下に本発明を詳述する。
【0010】本発明のインクジェット用塗工材料は、水
性樹脂、粉状吸水剤及び保湿剤からなるものである。上
記水性樹脂は、水性インクと接触したときに、そのイン
ク中の水分の吸水性に優れている。そのため、得られる
インクジェット用塗工材料は、水性インクの乾燥性及び
インクの定着性が良好となる。上記水性樹脂としては特
に限定されず、例えば、吸水機能を有するアクリル樹
脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリビニルアル
コール樹脂等を挙げることができる。これらは単独で用
いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。
性樹脂、粉状吸水剤及び保湿剤からなるものである。上
記水性樹脂は、水性インクと接触したときに、そのイン
ク中の水分の吸水性に優れている。そのため、得られる
インクジェット用塗工材料は、水性インクの乾燥性及び
インクの定着性が良好となる。上記水性樹脂としては特
に限定されず、例えば、吸水機能を有するアクリル樹
脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリビニルアル
コール樹脂等を挙げることができる。これらは単独で用
いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。
【0011】本発明のインクジェット用塗工材料におい
て、上記粉状吸水剤は、上記水性樹脂中に分散されてお
り、水性樹脂による吸水を補助又は促進し、インクの乾
燥性及びインクの定着性を向上させる作用を有する。上
記粉状吸水剤としては特に限定されず、有機質粉体であ
っても無機質粉体であってもよく、例えば、コラーゲン
等の蛋白質、シリカ、架橋アクリル酸、炭酸カルシウ
ム、アルミナ、二酸化チタン、タルク、クレイ等を挙げ
ることができる。なかでも、シリカ、コラーゲン、架橋
アクリル酸、炭酸カルシウム、アルミナ等が好ましい。
これらは単独で用いられてもよく、2種類以上が併用さ
れてもよい。
て、上記粉状吸水剤は、上記水性樹脂中に分散されてお
り、水性樹脂による吸水を補助又は促進し、インクの乾
燥性及びインクの定着性を向上させる作用を有する。上
記粉状吸水剤としては特に限定されず、有機質粉体であ
っても無機質粉体であってもよく、例えば、コラーゲン
等の蛋白質、シリカ、架橋アクリル酸、炭酸カルシウ
ム、アルミナ、二酸化チタン、タルク、クレイ等を挙げ
ることができる。なかでも、シリカ、コラーゲン、架橋
アクリル酸、炭酸カルシウム、アルミナ等が好ましい。
これらは単独で用いられてもよく、2種類以上が併用さ
れてもよい。
【0012】また、本発明のインクジェット用塗工材料
において、上記粉状吸水剤の含有量は、水性樹脂固形分
100重量部に対して100〜200重量部であること
が好ましい。上記粉状吸水剤の添加量が、水性樹脂固形
分100重量部に対して100重量部未満であると、得
られるインクジェット用塗工材料の吸水能力が不充分と
なるので、乾燥性が低下し、インクがにじむことがあ
る。200重量部を超えると、水性樹脂中での粉状吸水
剤の分散性が悪くなり、得られるインクジェット用塗工
材料と基材との密着性が悪くなることがある。より好ま
しくは、水性樹脂固形分100重量部に対して、140
〜180重量部である。
において、上記粉状吸水剤の含有量は、水性樹脂固形分
100重量部に対して100〜200重量部であること
が好ましい。上記粉状吸水剤の添加量が、水性樹脂固形
分100重量部に対して100重量部未満であると、得
られるインクジェット用塗工材料の吸水能力が不充分と
なるので、乾燥性が低下し、インクがにじむことがあ
る。200重量部を超えると、水性樹脂中での粉状吸水
剤の分散性が悪くなり、得られるインクジェット用塗工
材料と基材との密着性が悪くなることがある。より好ま
しくは、水性樹脂固形分100重量部に対して、140
〜180重量部である。
【0013】本発明のインクジェット用塗工材料は、更
に、保湿剤を含有するものであり、これにより、スクリ
ーン印刷にて連続塗工が可能となる。上記保湿剤を含有
することにより、得られるインクジェット用塗工材料
は、スクリーン版上での乾燥速度が遅くなり、スクリー
ン印刷にて連続塗工が可能となる。また、乾燥速度が遅
くなることにより、形成されるインク受容層中に含まれ
る粉体が均一となるので、表面が平滑なインクジェット
用被記録材を得ることができる。
に、保湿剤を含有するものであり、これにより、スクリ
ーン印刷にて連続塗工が可能となる。上記保湿剤を含有
することにより、得られるインクジェット用塗工材料
は、スクリーン版上での乾燥速度が遅くなり、スクリー
ン印刷にて連続塗工が可能となる。また、乾燥速度が遅
くなることにより、形成されるインク受容層中に含まれ
る粉体が均一となるので、表面が平滑なインクジェット
用被記録材を得ることができる。
【0014】本発明のインクジェット用塗工材料に用い
られる上記保湿剤としては特に限定されず、例えば、吸
水性を有するエチレングリコール、トリメチレングリコ
ール、1,3−ブタンジオール、ヘキシレングリコー
ル、メチルカルビトール、エチルカルビトール等を挙げ
ることができる。これらは単独で用いられてもよく、2
種類以上が併用されてもよい。
られる上記保湿剤としては特に限定されず、例えば、吸
水性を有するエチレングリコール、トリメチレングリコ
ール、1,3−ブタンジオール、ヘキシレングリコー
ル、メチルカルビトール、エチルカルビトール等を挙げ
ることができる。これらは単独で用いられてもよく、2
種類以上が併用されてもよい。
【0015】また、本発明のインクジェット用塗工材料
において、上記保湿剤の含有量は、水性樹脂に対して5
〜50重量%であることが好ましい。上記保湿剤の含有
量が5重量%未満であると、得られるインクジェット用
塗工材料の乾燥速度が遅くならないので、スクリーン印
刷を行った場合にスクリーン版上で乾燥した皮膜のかけ
らが出てきて連続塗工が困難となることがある。50重
量%を超えると、乾燥時間が長くなりすぎるので、生産
性が悪くなり、また、通常の乾燥工程にて水分が蒸発し
ないので、得られるインク受容層の表面がべとつくこと
がある。上記保湿剤の含有量は、より好ましくは、15
〜30重量%である。
において、上記保湿剤の含有量は、水性樹脂に対して5
〜50重量%であることが好ましい。上記保湿剤の含有
量が5重量%未満であると、得られるインクジェット用
塗工材料の乾燥速度が遅くならないので、スクリーン印
刷を行った場合にスクリーン版上で乾燥した皮膜のかけ
らが出てきて連続塗工が困難となることがある。50重
量%を超えると、乾燥時間が長くなりすぎるので、生産
性が悪くなり、また、通常の乾燥工程にて水分が蒸発し
ないので、得られるインク受容層の表面がべとつくこと
がある。上記保湿剤の含有量は、より好ましくは、15
〜30重量%である。
【0016】本発明のインクジェット用塗工材料を製造
する方法としては特に限定されず、例えば、上記水性樹
脂、粉状吸水剤及び保湿剤の所定量を配合し、従来の分
散や配合に用いられる装置、例えば、サンドミル、ホモ
ジナイザー等にて混合することにより本発明のインクジ
ェット用塗工材料を得ることができる。
する方法としては特に限定されず、例えば、上記水性樹
脂、粉状吸水剤及び保湿剤の所定量を配合し、従来の分
散や配合に用いられる装置、例えば、サンドミル、ホモ
ジナイザー等にて混合することにより本発明のインクジ
ェット用塗工材料を得ることができる。
【0017】また、本発明のインクジェット用塗工材料
を基材上に塗工してインク受容層を形成することによ
り、インクジェット用被記録材を製造することができ
る。基材上に本発明のインクジェット用塗工材料を塗工
してなるインク受容層を有するインクジェット用被記録
材もまた本発明の1つである。
を基材上に塗工してインク受容層を形成することによ
り、インクジェット用被記録材を製造することができ
る。基材上に本発明のインクジェット用塗工材料を塗工
してなるインク受容層を有するインクジェット用被記録
材もまた本発明の1つである。
【0018】本発明のインクジェット用被記録材に用い
られる上記基材としては特に限定されないが、樹脂及び
/又は金属からなることが好ましい。上記樹脂としては
特に限定されず、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂
等を挙げることができる。上記金属としては特に限定さ
れず、例えば、鉄、アルミニウム等を挙げることができ
る。これらは単独で用いられてもよく、2種類以上が併
用されてもよい。また、上記樹脂及び金属からなる複合
体も好適に用いられる。上記基材の形状としては、シー
ト状が好ましい。
られる上記基材としては特に限定されないが、樹脂及び
/又は金属からなることが好ましい。上記樹脂としては
特に限定されず、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂
等を挙げることができる。上記金属としては特に限定さ
れず、例えば、鉄、アルミニウム等を挙げることができ
る。これらは単独で用いられてもよく、2種類以上が併
用されてもよい。また、上記樹脂及び金属からなる複合
体も好適に用いられる。上記基材の形状としては、シー
ト状が好ましい。
【0019】本発明のインクジェット用被記録材におい
て、基材表面に形成されるインク受容層の厚みは、30
μm以上であることが好ましい。厚さが30μm未満で
あると、インク受容層に水性インクを確実に吸収させる
ことが困難となることがあるので、インクジェット方式
により良好な画像を形成できないことがある。より好ま
しくは40μm以上である。また、上記インク受容層の
厚みの上限は特に限定されず、厚みが100μmであっ
ても、200μmであっても、水性インクの定着という
面では問題ない。
て、基材表面に形成されるインク受容層の厚みは、30
μm以上であることが好ましい。厚さが30μm未満で
あると、インク受容層に水性インクを確実に吸収させる
ことが困難となることがあるので、インクジェット方式
により良好な画像を形成できないことがある。より好ま
しくは40μm以上である。また、上記インク受容層の
厚みの上限は特に限定されず、厚みが100μmであっ
ても、200μmであっても、水性インクの定着という
面では問題ない。
【0020】本発明のインクジェット用被記録材におい
て、基材の表面にインク受容層を形成する際に、インク
ジェット用塗工材料を塗工する方法としては特に限定さ
れず、スクリーン印刷による方法、コータ等を用いる方
法等を挙げることができる。なかでも、本発明のインク
ジェット用被記録材において、塗工は、スクリーン印刷
によることが好ましい。スクリーン印刷にて連続塗工す
ることにより、生産性が高くなる。またこの際、必要に
応じて、スクリーン印刷を複数回行ってもよい。
て、基材の表面にインク受容層を形成する際に、インク
ジェット用塗工材料を塗工する方法としては特に限定さ
れず、スクリーン印刷による方法、コータ等を用いる方
法等を挙げることができる。なかでも、本発明のインク
ジェット用被記録材において、塗工は、スクリーン印刷
によることが好ましい。スクリーン印刷にて連続塗工す
ることにより、生産性が高くなる。またこの際、必要に
応じて、スクリーン印刷を複数回行ってもよい。
【0021】上記塗工にコータ等を用いた場合でも、本
発明のインクジェット用塗工材料は乾燥が遅いので、コ
ータに塗膜(異物)ができにくい。このため、塗工にコ
ータ等を用いても、形成されるインク受容層に線等の不
良が入りにくく、表面性の優れたインクジェット用被記
録材を製造することができる。
発明のインクジェット用塗工材料は乾燥が遅いので、コ
ータに塗膜(異物)ができにくい。このため、塗工にコ
ータ等を用いても、形成されるインク受容層に線等の不
良が入りにくく、表面性の優れたインクジェット用被記
録材を製造することができる。
【0022】また、上記基材上にインク受容層を形成す
る際に、基材とインク受容層との接着が不充分になるお
それがあるときには、この両者の接着の仲立ちとなるプ
ライマーを基材に塗布し、その上からインクジェット用
塗工材料を塗工すればよい。また、基材にコロナ処理を
施した後、インクジェット用塗工材料を塗工してインク
受容層を形成してもよい。上述のようにして基材上に形
成されたインク受容層を乾燥させることにより、本発明
のインクジェット用被記録材を得ることができる。
る際に、基材とインク受容層との接着が不充分になるお
それがあるときには、この両者の接着の仲立ちとなるプ
ライマーを基材に塗布し、その上からインクジェット用
塗工材料を塗工すればよい。また、基材にコロナ処理を
施した後、インクジェット用塗工材料を塗工してインク
受容層を形成してもよい。上述のようにして基材上に形
成されたインク受容層を乾燥させることにより、本発明
のインクジェット用被記録材を得ることができる。
【0023】本発明のインクジェット用被記録材に適す
る水性インクは、着色剤として、顔料及び/又は染料を
用い、分散剤が水溶性であるインクであり、例えば、顔
料、分散剤、及び、溶媒からなる水性インク組成物であ
って、分散剤が、芳香環や所定以上の炭素数を有するア
ルキル基を親油性部分として有し、かつカルボン酸
(塩)基やスルホン酸基等を親水性部分として有するよ
うなアクリル酸又はメタクリル酸のアルキルエステルを
主成分とする重合体であり、上記溶媒が、水と不揮発性
の親水性有機溶媒との混合物であるものが好ましい。
る水性インクは、着色剤として、顔料及び/又は染料を
用い、分散剤が水溶性であるインクであり、例えば、顔
料、分散剤、及び、溶媒からなる水性インク組成物であ
って、分散剤が、芳香環や所定以上の炭素数を有するア
ルキル基を親油性部分として有し、かつカルボン酸
(塩)基やスルホン酸基等を親水性部分として有するよ
うなアクリル酸又はメタクリル酸のアルキルエステルを
主成分とする重合体であり、上記溶媒が、水と不揮発性
の親水性有機溶媒との混合物であるものが好ましい。
【0024】
【実施例】以下に本発明の実施例を掲げて本発明を更に
詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定さ
れるものではない。
詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定さ
れるものではない。
【0025】実施例1 ポリビニルアルコール樹脂15重量%と、保湿剤として
エチレングリコール20重量%とを含む水溶液に、シリ
カ(塩野義製薬社製、カープレックス BS−304
F)をポリビニルアルコールの固形分100重量部に対
して150重量部添加し、30分間攪拌することによっ
てインクジェット用塗工材料を調製した。このインクジ
ェット用塗工材料を、コロナ処理した塩化ビニル樹脂基
材の表面にスクリーン印刷により塗工し、乾燥させるこ
とによって厚さ50μmのインク受容層を形成した。得
られたインクジェット用被記録材の性能評価を下記の方
法にて行った。結果を表1に示した。
エチレングリコール20重量%とを含む水溶液に、シリ
カ(塩野義製薬社製、カープレックス BS−304
F)をポリビニルアルコールの固形分100重量部に対
して150重量部添加し、30分間攪拌することによっ
てインクジェット用塗工材料を調製した。このインクジ
ェット用塗工材料を、コロナ処理した塩化ビニル樹脂基
材の表面にスクリーン印刷により塗工し、乾燥させるこ
とによって厚さ50μmのインク受容層を形成した。得
られたインクジェット用被記録材の性能評価を下記の方
法にて行った。結果を表1に示した。
【0026】性能評価 (連続塗工性能)インクジェット用塗工材料をスクリー
ン印刷にて塗工する際に、カードサイズの塩化ビニル樹
脂基材に25℃、湿度60%の条件で、スクリーン版上
のインクジェット用塗工材料及び版の縁が乾かず連続し
て10枚塗工ができたかどうかを確認した。10枚連続
して塗工できた場合を良好とした。
ン印刷にて塗工する際に、カードサイズの塩化ビニル樹
脂基材に25℃、湿度60%の条件で、スクリーン版上
のインクジェット用塗工材料及び版の縁が乾かず連続し
て10枚塗工ができたかどうかを確認した。10枚連続
して塗工できた場合を良好とした。
【0027】(画像評価)ミマキエンジニアリング社製
インクジェットプリンター(JV−1300型)を用い
て、水性顔料インクで印刷し、インク受容層に印刷され
た画像が良好であるか、又は、にじんでいるかを評価し
た。
インクジェットプリンター(JV−1300型)を用い
て、水性顔料インクで印刷し、インク受容層に印刷され
た画像が良好であるか、又は、にじんでいるかを評価し
た。
【0028】(密着性評価)インクジェット受容層にカ
ッターにて基盤目(1mm角)に切り目を入れ、セロテ
ープ(登録商標)を貼付け、急激に引き剥がした。イン
ク受容層が基材から剥がれなければ良好とし、剥がれが
生ずる場合には、未接着とした。
ッターにて基盤目(1mm角)に切り目を入れ、セロテ
ープ(登録商標)を貼付け、急激に引き剥がした。イン
ク受容層が基材から剥がれなければ良好とし、剥がれが
生ずる場合には、未接着とした。
【0029】(インク受容層の乾燥評価)インク受容層
形成後にその表面を目視し、乾燥が良好であるか、べと
ついているかを評価した。
形成後にその表面を目視し、乾燥が良好であるか、べと
ついているかを評価した。
【0030】実施例2 ポリビニルアルコール樹脂15重量%と、保湿剤として
エチレングリコール20重量%とを含む水溶液に、シリ
カ(水澤化学社製、P−78A)をポリビニルアルコー
ルの固形分100重量部に対して150重量部添加し、
30分間攪拌することによってインクジェット用塗工材
料を調製した。このインクジェット用塗工材料を、コロ
ナ処理した塩化ビニル樹脂基材の表面にスクリーン印刷
により塗工し、乾燥させることによって厚さ50μmの
インク受容層を形成した。得られたインクジェット用被
記録材を実施例1と同様にして評価し、結果を表1に示
した。
エチレングリコール20重量%とを含む水溶液に、シリ
カ(水澤化学社製、P−78A)をポリビニルアルコー
ルの固形分100重量部に対して150重量部添加し、
30分間攪拌することによってインクジェット用塗工材
料を調製した。このインクジェット用塗工材料を、コロ
ナ処理した塩化ビニル樹脂基材の表面にスクリーン印刷
により塗工し、乾燥させることによって厚さ50μmの
インク受容層を形成した。得られたインクジェット用被
記録材を実施例1と同様にして評価し、結果を表1に示
した。
【0031】実施例3 ポリビニルアルコール樹脂15重量%と、保湿剤として
エチレングリコール20重量%とを含む水溶液に、炭酸
カルシウム(白石中央研究所社製、カルライトKT)を
ポリビニルアルコールの固形分100重量部に対して1
50重量部添加し、30分間攪拌することによってイン
クジェット用塗工材料を調製した。このインクジェット
用塗工材料を、コロナ処理した塩化ビニル樹脂基材の表
面にスクリーン印刷により塗工し、乾燥させることによ
って厚さ50μmのインク受容層を形成した。得られた
インクジェット用被記録材を実施例1と同様にして評価
し、結果を表1に示した。
エチレングリコール20重量%とを含む水溶液に、炭酸
カルシウム(白石中央研究所社製、カルライトKT)を
ポリビニルアルコールの固形分100重量部に対して1
50重量部添加し、30分間攪拌することによってイン
クジェット用塗工材料を調製した。このインクジェット
用塗工材料を、コロナ処理した塩化ビニル樹脂基材の表
面にスクリーン印刷により塗工し、乾燥させることによ
って厚さ50μmのインク受容層を形成した。得られた
インクジェット用被記録材を実施例1と同様にして評価
し、結果を表1に示した。
【0032】比較例1 ポリビニルアルコール樹脂15重量%と、保湿剤として
エチレングリコール20重量%とを含む水溶液に、シリ
カ(塩野義製薬社製、カープレックス BS−304
F)をポリビニルアルコールの固形分100重量部に対
して80重量部添加し、30分間攪拌することによって
インクジェット用塗工材料を調製した。このインクジェ
ット用塗工材料を、コロナ処理した塩化ビニル樹脂基材
の表面にスクリーン印刷により塗工し、乾燥させること
によって厚さ50μmのインク受容層を形成した。得ら
れたインクジェット用被記録材を実施例1と同様にして
評価し、結果を表1に示した。
エチレングリコール20重量%とを含む水溶液に、シリ
カ(塩野義製薬社製、カープレックス BS−304
F)をポリビニルアルコールの固形分100重量部に対
して80重量部添加し、30分間攪拌することによって
インクジェット用塗工材料を調製した。このインクジェ
ット用塗工材料を、コロナ処理した塩化ビニル樹脂基材
の表面にスクリーン印刷により塗工し、乾燥させること
によって厚さ50μmのインク受容層を形成した。得ら
れたインクジェット用被記録材を実施例1と同様にして
評価し、結果を表1に示した。
【0033】比較例2 ポリビニルアルコール樹脂15重量%と、保湿剤として
エチレングリコール20重量%とを含む水溶液に、シリ
カ(塩野義製薬社製、カープレックス BS−304
F)をポリビニルアルコールの固形分100重量部に対
して250重量部添加し、30分間攪拌することによっ
てインクジェット用塗工材料を調製した。このインクジ
ェット用塗工材料を、コロナ処理した塩化ビニル樹脂基
材の表面にスクリーン印刷により塗工し、乾燥させるこ
とによって厚さ50μmのインク受容層を形成した。得
られたインクジェット用被記録材を実施例1と同様にし
て評価し、結果を表1に示した。
エチレングリコール20重量%とを含む水溶液に、シリ
カ(塩野義製薬社製、カープレックス BS−304
F)をポリビニルアルコールの固形分100重量部に対
して250重量部添加し、30分間攪拌することによっ
てインクジェット用塗工材料を調製した。このインクジ
ェット用塗工材料を、コロナ処理した塩化ビニル樹脂基
材の表面にスクリーン印刷により塗工し、乾燥させるこ
とによって厚さ50μmのインク受容層を形成した。得
られたインクジェット用被記録材を実施例1と同様にし
て評価し、結果を表1に示した。
【0034】比較例3 ポリビニルアルコール樹脂15重量%と、保湿剤として
エチレングリコール2重量%とを含む水溶液に、シリカ
(塩野義製薬社製、カープレックス BS−304F)
をポリビニルアルコールの固形分100重量部に対して
150重量部添加し、30分間攪拌することによってイ
ンクジェット用塗工材料を調製した。このインクジェッ
ト用塗工材料を、コロナ処理した塩化ビニル樹脂基材の
表面にスクリーン印刷により塗工し、乾燥させることに
よって厚さ50μmのインク受容層を形成した。得られ
たインクジェット用被記録材を実施例1と同様にして評
価し、結果を表1に示した。
エチレングリコール2重量%とを含む水溶液に、シリカ
(塩野義製薬社製、カープレックス BS−304F)
をポリビニルアルコールの固形分100重量部に対して
150重量部添加し、30分間攪拌することによってイ
ンクジェット用塗工材料を調製した。このインクジェッ
ト用塗工材料を、コロナ処理した塩化ビニル樹脂基材の
表面にスクリーン印刷により塗工し、乾燥させることに
よって厚さ50μmのインク受容層を形成した。得られ
たインクジェット用被記録材を実施例1と同様にして評
価し、結果を表1に示した。
【0035】比較例4 ポリビニルアルコール樹脂15重量%と、保湿剤として
エチレングリコール70重量%とを含む水溶液に、シリ
カ(塩野義製薬社製、カープレックス BS−304
F)をポリビニルアルコールの固形分100重量部に対
して150重量部添加し、30分間攪拌することによっ
てインクジェット用塗工材料を調製した。このインクジ
ェット用塗工材料を、コロナ処理した塩化ビニル樹脂基
材の表面にスクリーン印刷により塗工し、乾燥させるこ
とによって厚さ50μmのインク受容層を形成した。得
られたインクジェット用被記録材を実施例1と同様にし
て評価し、結果を表1に示した。
エチレングリコール70重量%とを含む水溶液に、シリ
カ(塩野義製薬社製、カープレックス BS−304
F)をポリビニルアルコールの固形分100重量部に対
して150重量部添加し、30分間攪拌することによっ
てインクジェット用塗工材料を調製した。このインクジ
ェット用塗工材料を、コロナ処理した塩化ビニル樹脂基
材の表面にスクリーン印刷により塗工し、乾燥させるこ
とによって厚さ50μmのインク受容層を形成した。得
られたインクジェット用被記録材を実施例1と同様にし
て評価し、結果を表1に示した。
【0036】比較例5 ポリビニルアルコール樹脂15重量%を含む水溶液に、
シリカ(塩野義製薬社製、カープレックス BS−30
4F)をポリビニルアルコールの固形分100重量部に
対して150重量部添加し、30分間攪拌することによ
ってインクジェット用塗工材料を調製した。このインク
ジェット用塗工材料を、コロナ処理した塩化ビニル樹脂
基材の表面にスクリーン印刷により塗工し、乾燥させる
ことによって厚さ50μmのインク受容層を形成した。
得られたインクジェット用被記録材を実施例1と同様に
して評価し、結果を表1に示した。
シリカ(塩野義製薬社製、カープレックス BS−30
4F)をポリビニルアルコールの固形分100重量部に
対して150重量部添加し、30分間攪拌することによ
ってインクジェット用塗工材料を調製した。このインク
ジェット用塗工材料を、コロナ処理した塩化ビニル樹脂
基材の表面にスクリーン印刷により塗工し、乾燥させる
ことによって厚さ50μmのインク受容層を形成した。
得られたインクジェット用被記録材を実施例1と同様に
して評価し、結果を表1に示した。
【0037】
【表1】
【0038】表1の結果から、実施例1〜3のインクジ
ェット用塗工材料は、スクリーン版上での連続塗工性、
画像形成能、基材への密着性及び乾燥性の全てにおいて
優れていた。比較例1〜5で得られたインクジェット用
塗工材料は、評価した項目の全てにおいて、優れるもの
ではなかった。
ェット用塗工材料は、スクリーン版上での連続塗工性、
画像形成能、基材への密着性及び乾燥性の全てにおいて
優れていた。比較例1〜5で得られたインクジェット用
塗工材料は、評価した項目の全てにおいて、優れるもの
ではなかった。
【0039】
【発明の効果】本発明のインクジェット用塗工材料は、
上述の構成よりなるので、スクリーン版上での連続塗工
が可能であり、生産性が高い。また、スクリーン版上で
の乾燥が遅いので、表面性のよいインクジェット用被記
録材を製造することができる。
上述の構成よりなるので、スクリーン版上での連続塗工
が可能であり、生産性が高い。また、スクリーン版上で
の乾燥が遅いので、表面性のよいインクジェット用被記
録材を製造することができる。
Claims (6)
- 【請求項1】 水性樹脂、粉状吸水剤及び保湿剤からな
ることを特徴とするインクジェット用塗工材料。 - 【請求項2】 保湿剤の含有量は、水性樹脂に対して5
〜50重量%であることを特徴とする請求項1記載のイ
ンクジェット用塗工材料。 - 【請求項3】 粉状吸水剤の含有量は、水性樹脂固形分
100重量部に対して100〜200重量部であること
を特徴とする請求項1又は2記載のインクジェット用塗
工材料。 - 【請求項4】 基材上に請求項1、2又は3記載のイン
クジェット用塗工材料を塗工してなるインク受容層を有
することを特徴とするインクジェット用被記録材。 - 【請求項5】 塗工は、スクリーン印刷によることを特
徴とする請求項4記載のインクジェット用被記録材。 - 【請求項6】 基材は、樹脂及び/又は金属からなるこ
とを特徴とする請求項4又は5記載のインクジェット用
被記録材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000085599A JP2001270228A (ja) | 2000-03-27 | 2000-03-27 | インクジェット用塗工材料及びインクジェット用被記録材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000085599A JP2001270228A (ja) | 2000-03-27 | 2000-03-27 | インクジェット用塗工材料及びインクジェット用被記録材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001270228A true JP2001270228A (ja) | 2001-10-02 |
Family
ID=18601909
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000085599A Pending JP2001270228A (ja) | 2000-03-27 | 2000-03-27 | インクジェット用塗工材料及びインクジェット用被記録材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001270228A (ja) |
-
2000
- 2000-03-27 JP JP2000085599A patent/JP2001270228A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040426 |