JP2001270217A - インクジェット記録方法 - Google Patents

インクジェット記録方法

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JP2001270217A
JP2001270217A JP2000085125A JP2000085125A JP2001270217A JP 2001270217 A JP2001270217 A JP 2001270217A JP 2000085125 A JP2000085125 A JP 2000085125A JP 2000085125 A JP2000085125 A JP 2000085125A JP 2001270217 A JP2001270217 A JP 2001270217A
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JP
Japan
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ink
methacrylate
acrylate
ink jet
recording medium
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JP2000085125A
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English (en)
Inventor
Hirohiko Tsuzuki
博彦 都築
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】粒状性および鮮鋭性に優れた画像を形成するこ
とができるインクジェット記録方法の提供。 【解決手段】2種以上の濃度の異なる黒色インク、およ
び実質的に記録媒体の出力領域全体に移行される着色剤
を含まないインクをそれぞれ吐出するための複数のヘッ
ドを有するインクジェットプリント装置を用い、記録媒
体に画像を形成するインクジェット記録方法において、
前記着色剤を含まないインクが平均10〜1000nm
のポリマー微粒子を含むことを特徴とするインクジェッ
ト記録方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、濃度の異なる複数
の黒色インクを記録媒体に吐出して画像を形成するイン
クジェット記録方法に関し、さらには粒状性および鮮鋭
性に優れた画像を形成することができるインクジェット
記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェットプリント装置は、簡単な
機器構成で、しかも、要求あり次第、インクを被プリン
ト材上に吐出してプリントすることができるなど種々の
利点を有しているため、近年、急速に普及している。
【0003】このインクジェットプリント装置は、プリ
ント速度の向上等のために、複数のインク吐出口を集積
配列したプリントヘッドを用いるもの、また、カラー印
刷を行うために、使用する各色のインクに対応してプリ
ントヘッドを複数個備えたものが多く用いられている。
【0004】このインクジェットプリント装置において
は、記録媒体上に形成されるインクドット径を変調して
階調表現することが比較的困難であるため、主に擬似中
間調処理によって階調表現されている。また、擬似中間
調処理を用いる場合において、さらに高画質な画像を形
成するために、記録媒体の同一位置にインクを多重打ち
して階調を表現する、いわゆる“マルチドロップレット
方式”や、同系色で濃度の異なるインクを用いて階調を
表現する方式等が提案されている。
【0005】しかし、複数個のプリントヘッドを備えた
プリント装置において、インクを同一位置に多重打ちし
て階調を表現する場合や、同系色で濃度の異なるインク
を用いて階調を表現する場合には、インクが所望の位置
に付着しないと濃度がゆらぎ粒状が悪化する、鮮鋭性が
悪化するなどの弊害が生じる。
【0006】特に、階調数の多い医療診断用画像、例え
ば、単純X線撮影,CR(コンピューテッドラジオグラ
フィー),DR(デジタルラジオグラフィー),CT
(コンピュータ断層撮影),Angiography
(血管造影法),DSA(ディジタル消去血管造影
法),超音波断層法,MRI(磁気共鳴像),PET
(陽電子放射断層撮影法)などで得られた画像をプリン
ト出力する場合には、2種以上の黒色インクを重ねて打
つか、あるいは極めて細かいインクドットによる画像表
現が必要となり、インクの付着不良やにじみによる画質
の悪化が顕著となる。
【0007】また、医療診断用画像は比較的高輝度なシ
ャーカステン上で観察されるため透明媒体上に高濃度に
記録される必要がある。しかしながら、このような透明
媒体は、インクの溶媒である水が浸透しにくい性質を有
するため、高濃度の記録を達成するためにはインク付着
量をふやす必要があり、画質の悪化はさらに激しくな
る。
【0008】一方、インクのにじみによる画質の悪化を
防止する技術としてポリマー微粒子をインクに含有させ
る技術が知られている(特開平8−218015号公
報)が、高画質を得るための重ね打ちを実施するには不
十分な効果しか得られない。さらに、ポリマー微粒子を
含有したインクでは出力画像がレリーフ状となり結果的
に画質の悪化を招くこととなる。
【0009】さらに、医療診断用画像においては極めて
高い画質と安定性が要求され、改良された最近のインク
ジェット記録方式によっても十分な性能が得られず、こ
の分野での使用はごく限られたものであった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、簡便
かつ廉価なインクジェット記録方式を用いて、高濃度、
高画質で医療診断用途にも適した白黒画像のインクジェ
ット記録方法を提供することにある。さらに本発明の目
的は、白黒インクジェット画像の粒状性と解像力、階調
再現力を改良するインクジェット記録方法を提供するこ
とにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、以下の
手段により達成される。 1)2種以上の濃度の異なる黒色インク、および実質的
に記録媒体の出力領域全体に移行される着色剤を含まな
いインクをそれぞれ吐出するための複数のヘッドを有す
るインクジェットプリント装置を用い、該複数のヘッド
からインクを吐出して記録媒体にインクを移行させて画
像を形成するインクジェット記録方法において、前記着
色剤を含まないインクが平均10〜1000nmのポリ
マー微粒子を含むことを特徴とするインクジェット記録
方法。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
本発明のインクジェット記録方法は、インクジェットプ
リント装置のプリント方式に特に制限されず、連続式、
オンデマンド式のいずれの方式を問わず適用することが
できる。インクジェットのヘッドの方式にも制限はな
く、ピエゾ方式、バブルジェット(登録商標)方式、サ
ーマルジェット方式、あるいは超音波を用いた方式を始
めとするあらゆる方式のインクジェットヘッドを用いた
プリント装置を用いることができる。
【0013】本発明で用いられる黒色インクとは、使用
する記録媒体の観察光源下で黒色に視認されるインクで
ある。「黒」の色相に特に制限はないが、診断に適する
色相の黒にするのが好ましい。また、黒色インクは、イ
ンクジェットプリント装置で記録媒体に付着させたと
き、波長540nmの光の反射濃度(T1 )に対する4
60nmおよび620nmの光の透過濃度(T2 )の比
(T2 /T1 )が0.5〜1.5の範囲になることが好
ましく、特に0.6〜1.4の範囲になることが好まし
い。
【0014】本発明の黒色インクに用いる着色剤は特に
制限されず、染料でも顔料でもよい。例えば、カーボン
ブラックや水溶性染料、油溶性染料の分散物等を用いる
ことができる。着色剤は黒色染料または顔料を1種単独
または2種以上を組み合わせて用いてもよく、例えば、
C.I.ダイレクトブラック154、C.I.ダイレク
トブラック168(ヘキスト社製)、C.I.フードブ
ラック2、あるいは特開平5−93143号公報、同9
−176532号公報、同9−124965号公報等に
記載のものなどの黒色染料または顔料を用い、さらに、
黄色、マゼンタ、シアン等の各染料を適宜混合して用い
てもよい。表面を修飾し安定性を高めたカーボンブラッ
ク、例えば、カボット社のカーボンブラックも好ましく
用いられる。
【0015】本発明のインクジェット記録方法において
は、濃度の異なる少なくとも2種以上の黒色インクを用
いる。濃度の異なる少なくとも4種以上のインクを用い
ることが好適である。インクの濃度は蒸留水で希釈し
て、定法により分光光度計で測定することができる。本
発明において、「濃度の異なる」とは、450nm〜6
50nmの波長領域で分光光度計を用いて測定される平
均濃度が、それぞれ30%以上の差で異なることを意味
する。また、4種以上の濃度の異なるインクを用いる場
合、それぞれのインクの濃度は、2倍の倍率の濃度配列
に調整されていることが好ましい。さらに、n種のイン
クを用いる場合、最高のインク濃度がDのときの濃度配
列としては、D,D/2,・・・D/2n-1 ,D/2n
となっていることが好ましい。これによって、インクを
任意に選び記録媒体上で重ねてインクを付着させる重ね
打ちの場合、記録媒体上に形成されるインクドットの濃
度として、0,D×(2/2n −1),・・・D×
((2n −2)/2n −1),D×((2n −1)/2
n −1)の2n 種が実現できることになる。本発明にお
いて、重ね打ちによって最高濃度を高く維持し、かつ特
にハイライト部分の粒状性を改良することができ、豊か
な階調表現を実現できる。濃度が2倍単位で変化する各
インクの濃度精度としては、所望の濃度に対して±20
%以内が好ましく、±10%以内がさらに好ましい。濃
度精度が悪化すると記録媒体上で表現できる濃度の連続
性が失われ、粒状が悪化するおそれがある。
【0016】色相が実質的に同じで濃度の異なる二つ以
上のカラーインクを用いるインクジェット記録方法は公
知であり、例えば、特開平9―151348号公報には
濃淡二つのマゼンタインクを用い、かつ濃いインクと薄
いインクで染料の種類が異なるものを用いる方法が開示
されている。しかしながら、濃度の異なる黒色インクを
用いることにより医療診断にも使用可能な高画質なイン
クジェット記録方法に関しては開示されていなかった。
【0017】本発明のインクジェット記録方法で用いら
れる着色剤を含まないインクとは、記録媒体に付着した
後に実質的に透明性を示すインクであり、画像出力前後
の濃度増加が0.03以下となるものである。着色剤を
含まないインクを付着させると、しばしば記録媒体のヘ
イズが減少することがある。そこで、好ましい画像出力
前後の記録媒体上の濃度変化範囲が−0.1以上+0.
03以下、さらに好ましくは−0.05以上+0.02
以下となるものである。また、着色剤を含まないインク
は出力領域全面に吐出される。本発明において、出力領
域とは、インクジェットプリント装置によって吐出され
た黒色インクが付着して画像が形成される記録媒体の表
面領域をいう。
【0018】本発明で着色剤を含まないインクは、前記
黒色インクに着色剤以外に配合される他の成分を含み、
さらに必須成分としてポリマー微粒子を含むものであ
る。この着色剤含まないインクに用いられるポリマー微
粒子は平均粒径10nm〜1000nm、好ましくは2
0nm〜700nmのものである。本発明において、平
均粒径とは透過型電子顕微鏡像から無作為に選んだ60
0個以上の粒子について円相当径を求め、体積荷重平均
として計算される値である。
【0019】本発明で用いられるポリマー微粒子は、ガ
ラス転移点(Tg)が0℃以上95℃未満のものが好ま
しく、さらに好ましくは10℃以上60℃以下のもので
ある。このガラス転移点は示差熱分析装置で測定される
値である。用いるポリマー微粒子のTgが低すぎるとイ
ンク付着がべたついて記録媒体が接着する問題が生じ、
Tgが高すぎるとインク付着部が剥がれるおそれがあ
る。
【0020】本発明で用いるポリマー微粒子は、インク
ジェットプリント装置によって記録媒体上に吐出された
後、乾燥中もしくは乾燥後に皮膜形成することが好まし
い。ポリマー微粒子の皮膜を形成する具体的な方法とし
ては、ガラス転移点が室温以下のポリマー微粒子を用い
るか、あるいはインクジェットプリント装置から画像形
成した記録媒体を排出する前に用いたポリマー微粒子の
ガラス転移点以上の温度に加熱する方法などがある。
【0021】本発明で用いられるポリマー微粒子を構成
するポリマーは、前記のガラス転移点と平均粒径の制限
を保てる範囲内であれば、特に制限はなく、通常のラジ
カル重合法またはイオン重合法で重合可能なものであれ
ば、いずれのモノマーからなるものでも好適に用いるこ
とができる。例えば、下記に示すモノマー群から選ばれ
る少なくとも1種からなる単独重合体または共重合体が
好ましい。
【0022】モノマー群 1)オレフィン・ジエン類 エチレン、プロピレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、
6−ヒドロキシ−1−ヘキセン、シクロペンタジエン、
4−ペンテン酸、8−ノネン酸メチル、ビニルスルホン
酸、トリメチルビニルシラン、トリメトキシビニルシラ
ン、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタ
ジエン、2−エチル−1,3−ブタジエン、2−n−プ
ロピル−1,3−ブタジエン、2,3−ジメチル−1,
3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、
1−フェニル−1,3−ブタジエン、1−α−ナフチル
−1,3−ブタジエン、1−β−ナフチル−1,3−ブ
タジエン、2−クロロ−1,3−ブタジエン、1−ブロ
モ−1,3−ブタジエン、1−クロロブタジエン、2−
フルオロ−1,3−ブタジエン、2,3−ジクロロ−
1,3−ブタジエン、1,1,2−トリクロロ−1,3
−ブタジエン及び2−シアノ−1,3−ブタジエン、
1,4−ジビニルシクロヘキサン、1,2,5−トリビ
ニルシクロヘキサンなど
【0023】2)α,β−不飽和カルボン酸およびその
塩類 アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、
アクリル酸ナトリウム、メタクリル酸アンモニウム、イ
タコン酸カリウムなど α,β−不飽和カルボン酸の誘導体
【0024】3a)アルキルアクリレート類 メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピ
ルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチ
ルアクリレート、イソブチルアクリレート、sec−ブ
チルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、ア
ミルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、シクロ
ヘキシルアクリレート、2−エチルへキシルアクリレー
ト、n−オクチルアクリレート、tert−オクチルア
クリレート、ドデシルアクリレート、フェニルアクリレ
ート、ベンジルアクリレート、2−クロロエチルアクリ
レート、2−ブロモエチルアクリレート、4−クロロブ
チルアクリレート、2−シアノエチルアクリレート、2
−アセトキシエチルアクリレート、ジメチルアミノエチ
ルアクリレート、メトキシベンジルアクリレート、2−
クロロシクロヘキシルアクリレート、フルフリルアクリ
レート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、5−ヒ
ドロキシペンチルアクリレート、2,2−ジメチル−3
−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−メトキシエチ
ルアクリレート、ω−メトキシポリエチレングリコール
アクリレート(ポリオキシエチレンの付加モル数:n=
2ないし100のもの)、3−メトキシブチルアクリレ
ート、2−エトキシエチルアクリレート、2−ブトキシ
エチルアクリレート、2−(2−ブトキシエトキシ)エ
チルアクリレート、1−ブロモ−2−メトキシエチルア
クリレート、1,1−ジクロロ−2−エトキシエチルア
クリレート、グリシジルアクリレートなど)
【0025】3b)アルキルメタクリレート類 メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プ
ロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、
n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレー
ト、sec−ブチルメタクリレート、tert−ブチル
メタクリレート、アミルメタクリレート、n−ヘキシル
メタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、2−
エチルヘキシルメタクリレート、n−オクチルメタクリ
レート、ステアリルメタクリレート、ベンジルメタクリ
レート、フェニルメタクリレート、アリルメタクリレー
ト、フルフリルメタクリレート、テトラヒドロフルフリ
ルメタクリレート、クレジルメタクリレート、ナフチル
メタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、トリエチレ
ングリコールモノメタクリレート、ジプロピレングリコ
ールモノメタクリレート、2−メトキシエチルメタクリ
レート、3−メトキシブチルメタクリレート、ω−メト
キシポリエチレングリコールメタクリレート(ポリオキ
シエチレンの付加モル数:n=2ないし100のも
の)、ポリエチレングリコールモノメタクリレート(ポ
リオキシエチレンの付加モル数:n=2ないし100の
もの)、ポリプロピレングリコールモノメタクリレート
(ポリオキシプロピレンの付加モル数:n=2ないし1
00のもの)、2−アセトキシエチルメタクリレート、
2−エトキシエチルメタクリレート、2−ブトキシエチ
ルメタクリレート、2−(2−ブトキシエトキシ)エチ
ルメタクリレート、グリセリンモノメタクリレート、グ
リシジルメタクリレート3−N,N−ジメチルアミノプ
ロピルメタクリレート、クロロ−3−N,N,N−トリ
メチルアンモニオプロピルメタクリレート、2−カルボ
キシエチルメタクリレート、3−スルホプロピルメタク
リレート、4−オキシスルホブチルメタクリレート、3
−トリメトキシシリルプロピルメタクリレート、アリル
メタクリレート、2−イソシアナトエチルメタクリレー
トなど
【0026】3c)不飽和多価カルボン酸のエステル類 マレイン酸モノブチル、マレイン酸ジメチル、マレイン
酸ジブチル、イタコン酸モノメチル、イタコン酸ジメチ
ル、タコン酸ジブチル、クロトン酸ブチル、クロトン酸
ヘキシル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジメチルなど
【0027】3d)多官能アルコールのエステル類 エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコー
ルジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレ
ート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエ
チレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコ
ールジメタクリレート、1,4−シクロヘキサンジアク
リレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチ
ロールプロパントリアクリレート、トリメチロールエタ
ントリアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタメ
タクリレート、ペンタエリスリトールヘキサアクリレー
ト、1,2,4−シクロヘキサンテトラメタクリレー
ト、ポリプロピレングリコールジメタクリレート(ポリ
オキシプロピレンの付加モル数:n=2ないし100の
もの)など
【0028】3e)α,β−不飽和カルボン酸のアミド
類 アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチルアクリ
ルアミド、N−エチルメタクリルアミド、N,N−ジメ
チルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルメタクリル
アミド、N−tertブチルアクリルアミド、N−te
rtオクチルメタクリルアミド、N−シクロヘキシルア
クリルアミド、N−ヒドロキシメチルアクリルアミド、
N−フェニルアクリルアミド、N−(2−アセトアセト
キシエチル)アクリルアミド、N−ベンジルアクリルア
ミド、N−アクリロイルモルフォリン、ジアセトンアク
リルアミド、イタコン酸ジアミド、N−メチルマレイミ
ド、2−アクリルアミド−メチルプロパンスルホン酸、
メチレンビスアクリルアミド、ジメタクリロイルピペラ
ジンなど
【0029】不飽和ニトリル類 アクリロニトリル、メタクリロニトリルなど スチレンおよびその誘導体 スチレン、ビニルトルエン、エチルスチレン、p−te
rtブチルスチレン、p−ビニル安息香酸、p−ビニル
安息香酸メチル、α−メチルスチレン、p−クロロメチ
ルスチレン、ビニルナフタレン、p−メトキシスチレ
ン、p−ヒドロキシメチルスチレン、p−アセトキシス
チレン、p−スチレンスルホン酸、p−スチレンスルホ
ン酸ナトリウム塩、p−スチレンスルフィン酸カリウム
塩、p−アミノメチルスチレン、p−ジビニルベンゼ
ン、4−ビニル安息香酸−2−アクリロイルエチルエス
テルなど
【0030】ビニルエーテル類 メチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、ヘキシ
ルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテルなど ビニルエステル類 酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪
酸ビニル、安息香酸ビニル、サリチル酸ビニル、クロロ
酢酸ビニル、メトキシ酢酸ビニル、フェニル酢酸ビニル
など
【0031】その他の重合性単量体 N−ビニルイミダゾール、4−ビニルピリジン、N−ビ
ニルピロリドン、ジビニルスルホン、メチルビニルケト
ン、フェニルビニルケトン、メトキシエチルビニルケト
ン、2−ビニルオキサゾリン、2−イソプロペニルオキ
サゾリンなど
【0032】本発明で用いるポリマー微粒子は、これら
のモノマーから選ばれる少なくとも1種を、必要な物性
に応じて適宜選択して重合または共重合することにより
得られるポリマーからなるものである。重合が容易であ
る上記のモノマー群のうち、α,β不飽和カルボン酸誘
導体、ビニルエステル類、共役ジエン類およびスチレン
類が好ましく用いられる。特に、後記のポリマーラテッ
クスとして、主成分がアクリル・メタクリル樹脂、スチ
レン樹脂、共役ジエン系樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビ
ニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリオレフィン樹脂等
の単独または共重合ポリマーからなるものが好ましく、
これらの中でも共役ジエン類(例えばイソプレン、ブタ
ジエンなど)の少なくとも一種を構成モノマー成分とし
て有する単独重合体もしくは共重合体が特に好ましい。
【0033】以下に本発明の好ましいポリマー微粒子の
具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるもので
はない。ここで特に断りの無い限り、各モノマーの組成
比を示す数値は質量百分率を、分子量は数平均分子量を
表す。多官能モノマーを使用した架橋粒子の場合は分子
量の概念が適用不可能であるため記載を省略する。
【0034】以下に具体例を番号:組成:Tg:分子
量:粒子径の順で表記して示す。 P-1:スチレン(80)/ブタジエン(20):39℃:架橋:
108nm P-3 :スチレン(85)/ブタジエン(15):52℃:架
橋:102nm P-4 :スチレン(90)/ブタジエン(7)/アクリル酸
(3):76℃:架橋:110nm P-5 :スチレン(70)/メタクリル酸ブチル(30):63
℃:126000:86nm P-6 :スチレン(65)/メタクリル酸ブチル(30)/ア
クリル酸(5):63℃:102000:92nm P-7 :スチレン(75)/ブタジエン(15)/メタクリル
酸ブチル(10):37℃:架橋:96nm
【0035】P-8 :スチレン(80)/アクリル酸2−エ
チルヘキシル(15)/アクリル酸(5):66℃:98000 :
102nm P-9 :スチレン(92)/ブタジエン(5)/アクリル酸
(3):84℃:架橋:500nm p-10:メタクリル酸メチル(76)/アクリル酸2−エチ
ルヘキシル(22)/エチレングリコールジアクリレート
(2):55℃:架橋:700nm
【0036】P-11:メタクリル酸メチル(60)/アクリ
ル酸メチル(40):60℃:253000:30nm P-12:スチレン(80)/ブタジエン(12)/アクリル酸
(3)/ジビニルベンゼン(5):80℃:架橋:109nm P-13:tert−ブチルアクリレート(100) :77℃:16
9000:88nm P-14:スチレン(74)/ブタジエン(23)/アクリル酸
(3):31℃:架橋:95nm P-15:スチレン(71)/ブタジエン(26)/アクリル酸
(3):24℃:架橋:92nm
【0037】また、市販されているアクリル樹脂微粒子
の具体例としては、セビアンA-4635,46583,4601(以
上、ダイセル化学工業(株) 製) 、Nipol Lx811 、 814
、821、820 、857(以上、日本ゼオン(株) 製) など、
ポリエステル樹脂微粒子の具体例としては、FINETEX ES
650 、611 、675 、850(以上、大日本インキ化学(株)
製) 、WD-size 、WMS(以上、イーストマンケミカル製)
など、ポリウレタン樹脂微粒子の具体例としては、HYDR
AN AP10 、20、30、 40(以上、大日本インキ化学(株)
製) などが挙げられる。ゴム系樹脂微粒子の具体例とし
ては、LACSTAR 7310K 、3307B 、4700H 、7132C(以上、
大日本インキ化学(株) 製) 、Nipol Lx416 、410 、 43
8C、 2507(以上、日本ゼオン(株) 製) など、塩化ビニ
ル樹脂微粒子の具体例としては、G351、 G576(以上、日
本ゼオン(株) 製) などが挙げられる。塩化ビニリデン
樹脂微粒子の具体例としては、L502、 L513(以上、旭化
成工業(株) 製) など、オレフィン樹脂微粒子の具体例
としては、ケミパールS120、SA100(以上、三井石油化学
(株) 製) などを挙げることができる。
【0038】これらのポリマー微粒子は単独で用いても
よいし、必要に応じて2種以上を併用しても良い。ま
た、これらのポリマー微粒子と、他のポリマー微粒子を
併用しても良い。
【0039】本発明で用いられるポリマー微粒子は、特
に制限されず、乳化重合、分散重合、懸濁重合、など通
常の重合反応により得ることができる。例えば、ポリマ
ー微粒子の水分散物としては、ポリマーの水非混和性溶
媒溶液(例えば、酢酸エチル、パーフルオロアルカンな
ど)を水媒体中で界面活性剤や保護コロイドの存在下で
乳化分散した「ポリマー乳化物」を得る方法、水媒体中
でポリマー合成時に直接分散物化された「ポリマーラテ
ックス」を得る方法などを挙げることができる。特に、
後者のポリマーラテックスを得る方法は、粒子微細化が
可能な点、分散安定性の良好な点、併用する界面活性剤
量が少なくて済む点などから、本発明には好ましい製造
法である。
【0040】このポリマーラテックスを得る方法は通常
の乳化重合法の手法に則り、容易に行うことが可能であ
る。一般的な乳化重合の方法については以下の成書に詳
しい。「合成樹脂エマルジョン(奥田平、稲垣寛編集、
高分子刊行会発行(1978))」、「合成ラテックスの応用
(杉村孝明、片岡靖男、鈴木聡一、笠原啓司編集、高分
子刊行会発行(1993))」、「合成ラテックスの化学(室
井宗一著、高分子刊行会発行(1970))」。
【0041】乳化重合法は、例えば、水あるいは水と水
に混和しうる有機溶媒(例えばメタノール、エタノー
ル、アセトンなど)との混合溶媒を分散媒とし、分散媒
に対して5〜40質量%のモノマー混合物と、モノマー
に対して0.05〜5質量%の重合開始剤、0.1〜2
0質量%の乳化剤を用い、30〜100℃程度、好まし
くは60〜90℃で3〜8時間、攪拌下重合させること
により行われる。分散媒、モノマーの濃度、開始剤量、
乳化剤量、反応温度、時間、モノマー添加方法などの条
件は、使用するモノマーの種類や粒子の目標粒径などを
考慮し、適宜設定される。
【0042】乳化重合に好ましく用いられる開始剤とし
ては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の無機過
酸化物、アゾビスシアノ吉草酸のナトリウム塩等のアゾ
ニトリル化合物、2,2′−アゾビス(2−アミジノプ
ロパン)二塩酸塩等のアゾアミジン化合物、2,2′−
アゾビス〔2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−
イル)プロパン〕塩酸塩等の環状アゾアミジン化合物、
2,2′−アゾビス{2−メチル−N−〔1,1′−ビ
ス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル〕プロ
ピオンアミド}等のアゾアミド化合物が挙げられる。こ
の中でも過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムが特に好
ましい。
【0043】分散剤としては、アニオン性界面活性剤、
ノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界
面活性剤のいずれも用いることができるが、好ましくは
アニオン性界面活性剤である。
【0044】本発明の記録方法において、黒色インクの
内の最も濃度の低いインク、および着色剤を含まないイ
ンクの20℃における表面張力は25dyn/cm〜4
5dyn/cmであり、かつ最も濃度の低いインクの表
面張力は最も濃度の高いインクの表面張力よりも低いこ
とが望ましい。最も濃度の高いインクの20℃における
表面張力は40dyn/cm〜70dyn/cmである
ことが望ましく、45dyn/cm〜65dyn/cm
であることがさらに望ましい。
【0045】また、最も濃度の低いインクの20℃にお
ける表面張力は25dyn/cm以上40dyn/cm
未満であることが望ましく、30dyn/cm以上35
dyn/cm未満であることがより望ましい。最も濃度
の低いインクの表面張力は最も濃度の高いインクの表面
張力よりも3dyn/cm以上小さいことが望ましく、
6dyn/cm以上小さいことがより望ましい。これに
より、高い解像度と優れた粒状性を達成できる。
【0046】インクジェット用インクの表面張力をある
範囲に設定することにより、インクジェットプリントの
画質を改良できることは古くから知られている。例え
ば、特開昭60−197778号公報には、カラー画像
を形成する各色のインクの表面張力を揃えたもの(20
℃において30〜60dyn/cm)を用いる方法が開
示されている。また、特開平3−4117号公報には表
面張力が30〜40dyn/cmの範囲にあるカラー水
性インクを被記録材に印刷した後、表面張力が45〜7
3dyn/cmの範囲にあるカラー水性インクを用いて
印字する記録方法が開示されている。さらに特開平8−
197831号公報には20℃における表面張力が40
dyn/cm未満のカラーインクと20℃における表面
張力が40dyn/cm以上のブラックインクを用いて
カラーインクのドット径とブラックインクのドット径を
揃える方法が開示されている。しかしながら、本発明の
如く、表面張力の異なった複数の濃度の異なる黒色イン
クを用いることにより白黒インクジェット画像の画質を
改良することに関しては知られていなかった。
【0047】表面張力を調節するために、アセチレング
リコールなどの界面活性剤を添加することができる。表
面張力調整剤としての界面活性剤はインク吐出時におけ
るサテライトの発生、泡立ち等の弊害を防止するために
0.1質量%〜2質量%の範囲で添加することが好まし
い。
【0048】また、本発明に用いる黒色インクおよび着
色剤を含まないインクには、この種のインクに常用され
ている分散剤、界面活性剤、粘度調整剤、表面張力調整
剤、比抵抗調整剤、pH調整剤、酸化防止剤、防カビ
剤、キレート剤等を必要に応じて添加することができ
る。これらの各種添加剤のインク成分中における含有量
は適宜決定することができるが、過剰に添加すると、泡
立ちや析出保存性劣化の原因になることから0.001
〜5質量%の範囲で添加するのが好ましい。
【0049】本発明の記録方法において、記録媒体は実
質的に透明であるものが望ましい。ここでいう実質的に
透明とは最低透過濃度が0.5以下であるものもあり、
好ましくは0.05〜0.35のものである。
【0050】本発明で用いられる記録媒体の典型的な支
持体としては、ポリエステルフィルム、下塗りポリエス
テルフィルム、ポリ(エチレンテレフタレート)フィル
ム、ポリエチレンナフタレートフィルム、硝酸セルロー
スフィルム、セルロースエステルフィルム、ポリ(ビニ
ルアセタール)フィルム、ポリカーボネートフィルムお
よび関連するまたは樹脂状の材料、ならびにガラス、
紙、金属などが挙げられる。可撓性基材、特に、部分的
にアセチル化された、もしくはバライタおよび/または
α−オレフィンポリマー、特にポリエチレン、ポリプロ
ピレン、エチレン−ブテンコポリマーなどの炭素数2〜
10であるα−オレフィンのポリマーによりコートされ
た紙支持体が、典型的に用いられる。支持体は透明であ
っても不透明であってもよいが、透明であることが好ま
しい。また、支持体の厚さとしては50μm〜400μ
mが好ましく、100μm〜300μmがさらに好まし
い。
【0051】また、本発明で用いられる記録媒体は、帯
電防止または導電性層、例えば、可溶性塩(例えば塩化
物、硝酸塩など)、蒸着金属層、米国特許第2,86
1,056号および同第3,206,312号に記載の
ようなイオン性ポリマー、または米国特許第3,42
8,451号に記載のような不溶性無機塩などを含む層
などを有していてもよい。
【0052】本発明は高画質の白黒の画像を得るのに有
効である。特にX−線写真、CTやMR等の医療診断画
像において威力を発揮する。また、蓄積性蛍光体シート
を用いる電子顕微鏡像記録再生システムの電子顕微鏡像
や構造物等の非破壊検査における放射線探傷システムの
探傷画像等のハードコピー画像を記録する場合にも有効
である。
【0053】
【実施例】以下、本発明の実施例により本発明をより具
体的に説明する。
【0054】実施例1〜6、比較例1 着色剤としてダイレクトブラック154を、下記の組成
で混合溶媒および添加剤と混合して黒色インク(a)を
調製した。この黒色インク(a)を出力した際の最高濃
度は1.5であった。 混合溶媒の組成 ジエチレングリコール 1質量% グリセリン 5質量% トリエチレングリコールモノブチルエーテル 1質量% エタノール 5質量% ポリエチレングリコール 3質量% n−プロパノール 2質量% イオン交換水 80質量% 添加剤 サーフィノールTG 1質量% サーフィノールB2 1質量% サーフィノール440 1質量%
【0055】また、黒色インク(a)を水で1/2に希
釈して黒色インク(a−1)を調製した。さらに、黒色
インク(a−1)において、表1に示すポリマー微粒子
を、着色剤の代わりに、等質量だけ添加して着色剤を含
まない無着色インク(b−2)〜(b−7)をそれぞれ
調製した。なお、Lacstar 3307B は大日本インキ(株)
製のSBRラテックス微粒子であり、平均粒径100n
m、ガラス転移点は17℃であった。
【0056】これらの黒色インク(a)および黒色イン
ク(a−1)と、無着色インク(b−2)〜(b−7)
とから選んだ1種とを組み合わせ、3本1組のインクセ
ット(2) 〜(7) を調製した。また、比較のために、ポリ
マー微粒子を含まない無着色インク(b−1)と黒色イ
ンク(a)および黒色インク(a−1)とを組み合わせ
たインクセット(1) を得た。
【0057】上記に調製されたインクセット(1) 〜(7)
を用いて、ピエゾ方式のインクジェットプリンタで各種
の医療診断画像データを、EPSONマッハジェットカ
ラ専用OHPシートにプリントした。このとき、使用す
るインクに応じて、プリンタのインク吐出条件を最適化
して、プリンタードライバを作成した。なお、無着色イ
ンクは出力領域全体に吐出させた。
【0058】ここで、濃度1.5の領域が2cm角とな
るようにプリントした画像の中央部1cm角のインク濃
度をアパーチャ径100μmのミクロデンシトメータで
測定し、濃度の標準偏差の比で粒状性を評価した。ま
た、濃度1.5で幅0.5mmの線をプリント出力し、
出力結果の線幅の比で鮮鋭性を評価した。粒状性、鮮鋭
性いずれも値が小さいほど画質が良い。表1にインクセ
ット(1) を用いた場合の濃度の標準偏差および線幅の比
を100とした比較値で結果を示す。表1に示すとお
り、ポリマー微粒子を含む無着色インクを含む3本のイ
ンクセット(2) 〜(7) を用い、無着色インクを出力領域
全体に吐出させた本発明の方法((2) 〜(7) )によっ
て、粒状性および鮮鋭性に優れた画像が得られた。
【0059】実施例7、比較例2および3 実施例1のインクセット(1) に、1/4,1/8濃度に
希釈して調製した黒色インク(a−2)および(a−
3)を加え、5本のインクセット(8) を調製した(比較
例2)。また、同様にインクセット(3) に対して1/
4,1/8濃度に希釈して調製した黒色インクを加えて
インクセット(9) を調製した(実施例7)。さらに、実
施例1のインクセット(2) から1/2濃度の黒色インク
(a−1)を除き、2本のインクセット(10)とした。
【0060】これらのインクセット(8) 〜(10)を用い
て、実施例1と同様にして、インクジェットプリントを
行ない、得られた画像の粒状性および鮮鋭性を評価し
た。結果を表1に示す。その結果、インクセット(9) を
用いた場合(実施例7)がさらに良好な結果を示した。
【0061】実施例8、比較例4および5 比較例2および実施例7において、着色剤として、パル
ミチルオキシポリエチレングリコール(平均重合度8.
5) を分散剤として含むカーボンブラック微粒子(平均
粒径10nm)の分散物に代えた以外は、同様にしてイ
ンクセット(11)(比較例4)および(12)(実施例8)を
調製した。また、インクセット(11)において、無着色イ
ンクを除いた黒色インクの組合せをインクセット(13)
(比較例5)とした。これらのインクセット(11)、(12)
および(13)を用いて、実施例1と同様にして、インクジ
ェットプリントを行ない、得られた画像の粒状性および
鮮鋭性を評価した。結果を表1に示す。その結果、イン
クセット(12)を用いた場合(実施例8)が良好な結果を
示した。
【0062】
【表1】
【0063】実施例9 実施例1〜6および比較例1で得られた各出力画像を指
でこすり、インクの剥がれによる指への色付着の有無を
調べた。その結果、インクセット(2) による画像では指
に色が付着しなかったが、(3) 〜(6) では若干の色付着
が生じ、(1) および(7) では著しくインクが付着した。
【0064】ここで、インクジェットプリンターで画像
を出力したOHPシートを100℃のホットプレート上
に2秒放置し、さらに同様の色付着テストを行ったとこ
ろ、インクセット(2) 〜(6) では色が指に付着しない
が、(7) は若干の色付着が生じ、(1) は著しくインクが
指に付着した。この結果から、本発明のインクセット
(2) および(3) 〜(7) の加熱処理画像は良好な色付着耐
性を示すことが分かった。
【0065】
【発明の効果】本発明の方法によれば、簡便かつ廉価な
インクジェット記録方式を用いて、高濃度、高画質、特
に粒状性、解像力および階調再現力に優れた白黒画像を
得ることができる。そのため、本発明の方法は、極めて
高い画質と安定性が要求される医療診断用画像の記録用
途にも好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B41J 3/04 101Z Fターム(参考) 2C056 EA04 ED07 EE17 FB02 FC01 2H086 BA02 BA05 BA19 BA59 BA60 4J039 AD01 AD06 AD08 AD09 AD10 AD11 AD12 AD13 AD14 AD15 BA04 BE01 BE02 BE22 BE28 CA06 EA19 EA46 FA01 FA02 FA04 GA24

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2種以上の濃度の異なる黒色インク、およ
    び実質的に記録媒体の出力領域全体に移行される着色剤
    を含まないインクをそれぞれ吐出するための複数のヘッ
    ドを有するインクジェットプリント装置を用い、該複数
    のヘッドからインクを吐出して記録媒体にインクを移行
    させて画像を形成するインクジェット記録方法におい
    て、前記着色剤を含まないインクが平均10〜1000
    nmのポリマー微粒子を含むことを特徴とするインクジ
    ェット記録方法。
  2. 【請求項2】ポリマー微粒子のガラス転移点が0℃以上
    95℃未満である請求項1に記載のインクジェット記録
    方法。
  3. 【請求項3】記録媒体が実質的に透明であることを特徴
    とする請求項1に記載のインクジェット記録方法。
  4. 【請求項4】インクジェットプリント装置から画像を形
    成した記録媒体を排出する前に、記録媒体の出力領域全
    体をポリマー微粒子のガラス転移点以上に加熱すること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のインクジ
    ェット記録方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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