JP2001269821A - 放電による追加工方法及び装置 - Google Patents

放電による追加工方法及び装置

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JP2001269821A
JP2001269821A JP2000088235A JP2000088235A JP2001269821A JP 2001269821 A JP2001269821 A JP 2001269821A JP 2000088235 A JP2000088235 A JP 2000088235A JP 2000088235 A JP2000088235 A JP 2000088235A JP 2001269821 A JP2001269821 A JP 2001269821A
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  • Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 現場作業者の熟練及びノウハウがなくても、
被加工物に高精度な仕上げ面を確実に得ることができ
る、加工効率及び信頼性が高い、放電による追加工方法
及び装置を得る。 【解決手段】 電極1の位置が追加工時の電極位置の指
令値Cに達していても、極間の加工液に対する加工屑濃
度が所定の値になるまで加工を継続させると、極間サー
ボにより電極1の位置が加工深さD0から追加工におけ
る連続安定加工時の適正極間間隙Bだけ離れた電極位置
C1まで戻される。このように極間間隙がBまで広がっ
た状態で、電極1をC1から追加工時の電極位置の指令
値Cまで送り込み、被加工物2を目標加工深さであるD
まで加工する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電極と被加工物
とを加工液中で所定の間隙をもって対向させ、この間隙
に放電を発生させることにより被加工物の除去加工を行
う放電加工の終了後に、被加工物の形状測定を行い、目
標寸法との誤差分を再度放電加工して被加工物を所期の
形状精度に仕上げる、放電による追加工方法及び装置の
改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】日本の産業の発展は金型なしにはあり得
なかったといっても過言ではなく、放電加工は金型等の
加工技術として確固たる地位を築いており、自動車産
業、家電産業、半導体産業等の金型加工の分野において
多用されてきた。
【0003】また、近年の切削加工の技術進歩に伴い、
切削速度が向上するとともに、従来難削材といわれてい
た材料でも切削できるようになった。その結果、従来は
放電加工でも行われていた荒加工は徐々に切削加工へと
移行しており、荒加工は切削加工、仕上げ加工又は複雑
形状は放電加工という、加工方法の住み分けがなされる
ようになってきている。
【0004】したがって、放電加工に対して、加工能率
の向上だけではなく、面性状に対する要求がより厳しく
なり、少しのしみ、傷等も許されないような状況となっ
ており、より細かく均一な仕上げ面を得ることが強く望
まれている。
【0005】図4は、放電加工のメカニズムの説明図で
あり、図において、1は電極、2は被加工物、3はアー
ク柱、4は加工液、5は放電加工により生成された加工
屑である。以下の(a)乃至(e)のサイクル(図4の
(a)乃至(e)に対応)を繰返しながら被加工物2の
放電加工が進行する。すなわち、(a)放電の発生によ
るアーク柱3の形成、(b)放電の熱エネルギによる局
部的溶融及び加工液4の気化、(c)加工液4の気化爆
発力の発生、(d)溶融部(加工屑5)の飛散、(e)
加工液による冷却、凝固、極間の絶縁回復、である。
【0006】放電加工ではパルス状の放電電流が使用さ
れるが、加工効率の良さや制御の容易さから、たとえば
図5の(a)のような方形波の放電電流パルスが広く用
いられる。加工速度を重視する荒加工では、電流値が高
くパルス幅の長い放電電流パルスが使用され、仕上げ面
粗さを重視する仕上げ加工では、電流値が低くパルス幅
の短い放電電流パルスが使用されて、エネルギが大きな
電気条件から小さな電気条件へと順次条件を切り換えな
がら加工が進行する。最後の仕上げ加工としては、方形
波の放電電流パルスでは得難い微小エネルギの放電電流
パルスを実現するために、たとえば図5の(b)のよう
なコンデンサを使用した電源回路による放電電流パルス
が使用される。また、放電加工の際には、電極と被加工
物の対向する極間間隙は数μmから数十μmと非常に小
さく保たれており、このような小さな極間間隙が高精度
加工実現のために必要である。
【0007】放電加工は、加工精度の極めてよい加工方
法であるが、解決すべき問題も存在する。放電加工は、
前記のようにエネルギが大きな電気条件から小さな電気
条件へと順次条件を切り換えながら、図6に示すように
電極1を、たとえばXY平面内で揺動させながらZ軸の
負方向(図中矢印A方向)に送り、各所定の電気条件で
被加工物2の側面と底面の加工を行うものである。
【0008】最近では、前記のように金型の高精度化の
傾向が著しいため、要求される被加工物の形状精度が高
く、図6のような通常の放電加工のみでは、被加工物に
所期の形状精度が得られない場合が多くなってきてい
る。
【0009】被加工物に所期の形状精度が得られない場
合には、被加工物の加工終了後に、極間の清掃を行い、
たとえば放電加工装置のX軸、Y軸及びZ軸を利用して
測定用プローブを被加工物に押し当て、X軸、Y軸及び
Z軸の位置データから被加工物の形状測定を行った後、
目標寸法との誤差分を再度放電加工して所期の形状精度
に仕上げる「追加工」という方法が採用される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前記の追加工により被
加工物を仕上げる方法を行っても、特に高精度加工が必
要な場合には所期の形状精度が得られない場合が多い。
たとえば、加工終了時点で被加工物の形状を測定した場
合の寸法が目標寸法より10μm小さい場合、加工した
プログラムよりも10μm余分に追い込んだプログラム
を作成して追加工を行っても、所期の10μmの加工が
できない場合が存在する。
【0011】以下においては、追加工を行う前に実施し
た放電加工を、「追加工」と区別するために、「前加
工」と便宜的に呼ぶこととする。
【0012】図7は、従来の放電による追加工方法の説
明図であり、図7の(a)は前加工終了直後の状態、図
7の(b)及び(c)は追加工を行っている状態を示し
ている。また、図7において、1は電極、2は被加工
物、4は加工液、5は加工により生成された加工屑、B
0は前加工時の適正極間間隙、C0は前加工終了時の電
極位置の指令値、Cは追加工時の電極位置の指令値、D
0は前加工終了時の加工深さ(追加工開始時の加工深
さ)、Dは追加工による目標加工深さである。
【0013】図7の(a)では、電極1はC0の位置ま
で進んでおり、被加工物はD0の位置まで加工されてい
る。追加工による目標加工深さDと追加工開始時の加工
深さD0との距離がたとえば10μmであるとすると、
追加工では、電極位置をC0の位置からさらに10μm
送り込んだ位置Cまで送ることになる(図7の(b)→
(c))。図7の(c)は、電極1をC0の位置からさ
らに10μm送り込んだ位置Cまで送るという指令によ
り追加工を行った後の状態を示している。電極1は10
μm余分に追いこまれているが、被加工物2はD0の位
置からほとんど加工されていない。この現象は、追加工
量が少ない場合によく見かけられるものである。
【0014】従来、このような追加工を実際に行う場合
には、たとえば10μmの追加工を行いたい場合でも、
30μm、50μm等の加工量減少分を見込んだ指令値
を入力し、現場作業者のノウハウにより加工を適当な時
間で終了させることにより、被加工物を所期の形状精度
に仕上げる方法が行われている。しかし、このような方
法は、現場作業者の熟練及びノウハウが必要であると共
に、加工する形状等によっても違いがあるため、多数の
同形状部品の加工を行う場合以外には適用しにくいとい
う欠点がある。
【0015】この発明は、前記の従来技術の問題点を解
決するためになされたものであり、現場作業者の熟練及
びノウハウがなくても、被加工物に高精度な仕上げ面を
確実に得ることができる、加工効率及び信頼性が高い、
放電による追加工方法及び装置を得ることを目的とす
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】この発明に係る放電によ
る追加工方法は、放電加工終了後に被加工物の形状測定
を行った後、電極と前記被加工物との極間に放電エネル
ギを供給し、目標寸法との誤差分を再度放電加工して前
記被加工物を所期の形状精度に仕上げる放電による追加
工方法において、追加工開始後、前記極間の加工屑濃度
が所定の値になるまで加工を継続させ、駆動手段により
前記極間間隙を追加工における連続安定加工時の適正間
隙まで広げる第1の工程と、前記駆動手段により前記電
極を前記被加工物に対して所定の指令値分相対移動させ
放電加工を行う第2の工程とからなるものである。
【0017】この発明に係る放電による追加工装置は、
放電加工終了後に被加工物の形状測定を行った後、電極
と前記被加工物との極間に放電発生手段により放電エネ
ルギを供給し、駆動手段により前記電極と前記被加工物
とを相対移動させ、目標寸法との誤差分を再度放電加工
して前記被加工物を所期の形状精度に仕上げる放電によ
る追加工装置において、前記極間の放電発生を検出する
放電検出手段と、前記極間間隙が追加工における連続安
定加工時の適正間隙となるまでの所定時間を予め設定し
てなる加工継続時間設定手段と、前記放電検出手段によ
る放電検出から前記加工継続時間設定手段に設定された
所定時間が経過するまで加工を継続させ、前記駆動手段
により前記極間間隙を前記適正間隙まで広げるように制
御する制御手段とを備えたものである。
【0018】また、この発明に係る放電による追加工装
置は、前記加工継続時間設定手段に設定する所定時間を
加工面積に応じて変更するものである。
【0019】また、この発明に係る放電による追加工装
置は、放電加工終了後に被加工物の形状測定を行った
後、電極と前記被加工物との極間に放電発生手段により
放電エネルギを供給し、駆動手段により前記電極と前記
被加工物とを相対移動させ、目標寸法との誤差分を再度
放電加工して前記被加工物を所期の形状精度に仕上げる
放電による追加工装置において、前記極間の放電発生を
検出する放電検出手段と、前記放電検出手段による放電
検出後の放電パルス数を計数する放電パルス計数手段
と、前記極間間隙が追加工における連続安定加工時の適
正間隙となるまでの所定の放電パルス数を設定する放電
パルス設定手段と、前記放電パルス計数手段による放電
パルスの計数値と前記放電パルス設定手段に設定した所
定放電パルス数を比較する比較手段と、前記比較手段に
よる比較結果に基づき、前記放電パルス計数手段による
計数値が前記放電パルス設定手段に設定した所定放電パ
ルス数に達するまで加工を継続させ、前記駆動手段によ
り前記極間間隙を前記適正間隙まで広げるように制御す
る制御手段とを備えたものである。
【0020】また、この発明に係る放電による追加工装
置は、前記放電パルス設定手段に設定する所定の放電パ
ルス数を加工面積に応じて変更するものである。
【0021】また、この発明に係る放電による追加工装
置は、短絡パルス検出手段を備え、前記放電パルス計数
手段では短絡パルスを計数しないものである。
【0022】また、この発明に係る放電による追加工装
置は、各加工条件に対応した前記極間間隙が追加工にお
ける連続安定加工時の適正間隙となるまでに必要な単位
面積当たりの所定放電パルス数と加工面積とを掛け合わ
せて求めた放電パルス数を、前記放電パルス設定手段に
設定するものである。
【0023】
【発明の実施の形態】実施の形態1.従来技術において
説明したように、前加工後の被加工物の形状測定結果に
基づいて追加工を行っても、ほとんど加工がなされない
まま加工が終了してしまう理由は以下の通りである。
【0024】前加工の際には、加工により生成された加
工屑が極間に存在しているため、極間間隙が広くなって
いる(たとえば図7の前加工時の適正極間間隙B0)。
また、加工屑が加工に伴い生成され、極間の加工屑は徐
々に増加するが、所定の周期で電極のジャンプ動作を行
うことにより、生成された加工屑の一部を極間から排出
し、極間間隙の加工屑濃度を所定の略定常値に保ちなが
ら、連続して安定した加工を継続するものである。この
ように、連続安定加工に適した極間の加工屑濃度及び連
続安定加工時の適正極間間隙B0が存在する。
【0025】しかし、追加工を行う際には、前加工終了
後に被加工物の形状測定を行うために極間が清掃されて
いるため、加工屑が全くない状態で加工が開始される。
このような状況では、加工屑を介して放電が誘発される
ことが無くなるため、適正極間間隙が著しく小さくな
る。特に、この発明で問題にしている追加工の場合に
は、追加工量がたとえば10μm程度と小さいため、被
加工物が加工される前に電極が追加工の指令値の位置ま
で達してしまい、加工が終了してしまうためである。
【0026】この発明は、追加工開始後極間間隙が小さ
い状態では、電極位置が指令値に達していても加工を終
了させずに加工を継続させ、極間に加工屑が滞留し極間
間隙が所定の値まで広がり、連続安定加工に適した適正
極間間隙になった後に、電極を指令値に達するまで送り
込んで加工を行うものである。
【0027】図1は、この発明の実施の形態1に係る放
電による追加工装置の構成を示す説明図であり、図にお
いて、1は電極、2は被加工物、4は加工液、5は放電
加工により生成された加工屑、6は放電発生手段である
放電加工用電源装置、7は放電加工用電源装置6及び図
示しない駆動手段等を制御する制御手段であるNC制御
装置、8はNC制御装置内の加工継続時間設定手段であ
る。加工用電源装置6により、電極1と被加工物2との
極間に加工電力を供給して放電を生じさせ、さらに、図
示しない駆動手段であるX軸駆動装置、Y軸駆動装置及
びZ軸駆動装置により電極1と被加工物2とを相対移動
させることにより、被加工物2は除去加工される。放電
の検出は、図示しない放電検出手段により、たとえば極
間電圧の低下を検出することにより行うことができる。
また、前加工後の被加工物2の形状測定は、極間の清掃
後、前記X軸駆動装置、Y軸駆動装置及びZ軸駆動装置
により測定用プローブを被加工物に押し当て、X軸、Y
軸及びZ軸の位置データを読むことにより行うことがで
きる。
【0028】図2は、この発明の実施の形態1に係る放
電による追加工方法を示す説明図であり、図において、
1は電極、2は被加工物、4は加工液、5は放電加工に
より生成された加工屑、Bは追加工における連続安定加
工時の適正極間間隙、C0は前加工終了時の電極位置の
指令値、D0は前加工終了時の加工深さ(追加工開始時
の加工深さ)、C1はD0から適正極間間隙Bだけ離れ
た電極位置、Cは追加工時の電極位置の指令値、Dは追
加工による目標加工深さである。追加工により被加工物
2をD0からDまで加工する場合について説明する。
【0029】図2の(a)は追加工開始後電極が電極位
置の指令値Cまで送り込まれた状態を示しているが、被
加工物2はD0の位置からほとんど加工されていない。
通常の加工方法では、電極位置が指令値に達しているた
め、この時点で加工プログラムが終了してしまうが、こ
の発明では、電極位置が指令値に達していても加工は終
了させずに加工を継続させる。
【0030】図2の(a)の状態で加工を継続させる
と、徐々に放電により極間に加工屑5が生成され、適正
な極間間隙が広がるため、Cの電極位置でも極間サーボ
が働く範囲に入るようになる。図2の(a)のCの電極
位置は、追加工における連続安定加工時の適正極間間隙
Bよりも小さいため(すなわち極間の平均電圧が基準電
圧よりも小さくなるため)、電極1に対し極間間隙を広
げる方向に極間サーボが働く。この加工継続が所定時間
に達すると、電極1がたとえばC1の位置まで戻される
(図2の(b))。このように極間間隙が広がった状態
(追加工における連続安定加工時の適正極間間隙Bにな
った状態)で、電極1をC1から電極位置の指令値Cま
で(たとえば追加工量である10μm)送り込めば、被
加工物2を目標加工深さであるDまで加工することがで
きる(図2の(c))。
【0031】前記の電極位置が指令値に達していても加
工を終了させずに継続させる所定時間、すなわち極間間
隙が追加工における連続安定加工時の適正極間間隙Bに
なるまでの時間は、加工条件及び加工面積等の加工形状
に依存した値であり、たとえば実験により予め決定して
おき、たとえば加工継続時間設定手段8であるテーブル
として放電加工装置のNC制御装置7に備えておき、加
工条件等に応じて設定すればよい。
【0032】また。以上の説明においては、底面方向の
加工を例として説明したが、側面方向の加工においても
同様であることは言うまでもない。
【0033】実施の形態2.図3は、この発明の実施の
形態2に係る放電による追加工装置の構成を示す説明図
であり、図において、実施の形態1の図1と同一符号は
同一又は相当部分を示している。図3において、9は追
加工開始後からの放電パルス数を計数する放電パルス計
数手段、10は極間間隙が追加工における連続安定加工
時の適正極間間隙になるまでに必要な所定の放電パルス
数(以下において、必要放電パルス数と呼ぶ。)を設定
する放電パルス設定手段、11は放電パルス計数手段9
の計数値と放電パルス設定手段に設定した必要放電パル
ス数を比較する比較手段である。前加工終了後に極間の
清掃を行い追加工を行う動作は基本的に実施の形態1と
同様である。したがって、追加工開始後極間間隙が小さ
い状態では、電極位置が指令値に達していても加工を終
了させずに加工を継続させ、極間に加工屑が滞留し極間
間隙が所定の値まで広がった状態になった後に、電極を
指令値に達するまで送り込んで加工を行うものである。
以下において、実施の形態1と異なる構成及び動作につ
いて説明する。
【0034】放電パルス計数手段9、放電パルス設定手
段10及び比較手段11が実施の形態1にはない構成で
あり、追加工開始後からの放電パルス数を放電パルス計
数手段9により計数し、この計数値と放電パルス設定手
段10に設定した必要放電パルス数を比較手段11によ
り比較し、放電パルス計数手段9による計数値が放電パ
ルス設定手段10に設定した必要放電パルス数に達する
までは、電極1の送り込み量が指令値に達しても加工を
継続させる。
【0035】追加工では、極間を清掃し、加工屑がない
状態で加工を開始すると、極間間隙が狭いため、加工を
全く行わない短絡現象が起きる場合が多く、放電パルス
計数手段9で計数する放電パルスは短絡パルスを除外し
た方が好ましい。短絡パルスを放電パルスとしてカウン
トしてしまうと、加工液に対する加工屑濃度が十分でな
い状態でも加工屑濃度が十分であると認識してしまうこ
とになるからである。短絡パルスの検出は、極間の平均
電圧が所定値以下であること等から短絡パルスを検出す
る、たとえば放電加工用電源装置6内に設けた短絡パル
ス検出手段により行うことができる。
【0036】追加工開始後からの放電パルス数を放電パ
ルス計数手段9により計数し、この計数値と放電パルス
設定手段10に設定した必要放電パルス数を比較手段1
1により比較し、放電パルス計数手段9による計数値が
放電パルス設定手段10に設定した必要放電パルス数に
達した後、すなわち、極間の加工液に対する加工屑5の
濃度が連続安定加工に適した値となり、極間間隙が追加
工における連続安定加工時の適正極間間隙まで広がった
後に、電極1を被加工物2に指令値分送り込んで加工を
行う。この追加工の電極1の動作は実施の形態1の図2
と同様であり、被加工物2を目標加工深さであるDまで
加工することができる。
【0037】必要放電パルス数は、加工面積により異な
り、加工面積にほぼ比例すると考えてよい。そこで、加
工面積を入力あるいは、自動認識した加工面積データを
用いて必要放電パルス数を放電パルス設定手段に設定す
ることができる。
【0038】なお、必要放電パルス数は、加工条件によ
り異なる。すなわち、放電パルスのエネルギが小さな条
件では、必要放電パルス数は多くなり、放電パルスのエ
ネルギが大きな条件では、逆に少なくてもよい。したが
って、追加工する電気条件、すなわち被加工物を仕上げ
るための所期の面粗さにより、加工面の単位面積当たり
に必要な放電パルス数は異なることになる。そこで、所
定の各電気条件に応じた単位面積当たりの必要放電パル
ス数のテーブルを放電パルス設定手段10に備え、所定
の各電気条件に応じた単位面積当たりの必要放電パルス
数と加工面積データとを掛け合わせることにより必要放
電パルス数を設定し、放電パルス計数手段9の計数デー
タと比較すればよい。このような所定の各電気条件に応
じた単位面積当たりの必要放電パルス数は、たとえば予
め実験により決定しておくことができる。
【0039】
【発明の効果】この発明に係る放電による追加工方法及
び装置は、以上説明したように構成されているので、現
場作業者の熟練及びノウハウがなくても高精度な追加工
を確実に行うことができると共に、加工効率及び信頼性
が向上するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に係る放電による追
加工装置の構成を示す説明図である。
【図2】 この発明の実施の形態1に係る放電による追
加工方法を示す説明図である。
【図3】 この発明の実施の形態2に係る放電による追
加工装置の構成を示す説明図である。
【図4】 放電加工のメカニズムの説明図である。
【図5】 極間電圧及び放電電流の例を示す図である。
【図6】 放電加工方法の例を示す説明図である。
【図7】 従来の放電による追加工方法の説明図であ
る。
【符号の説明】
1 電極、2 被加工物、4 加工液、5 放電加工に
より生成された加工屑、6 放電加工用電源装置、7
NC制御装置、8 加工継続時間設定手段、9放電パル
ス計数手段、10 放電パルス設定手段、B 追加工に
おける連続安定加工時の適正極間間隙、C0 前加工終
了時の電極位置の指令値、C 追加工時の電極位置の指
令値、D0 前加工終了時の加工深さ(追加工開始時の
加工深さ)、C1 D0から適正極間間隙Bだけ離れた
電極位置、D 追加工による目標加工深さ。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放電加工終了後に被加工物の形状測定を
    行った後、電極と前記被加工物との極間に放電エネルギ
    を供給し、目標寸法との誤差分を再度放電加工して前記
    被加工物を所期の形状精度に仕上げる放電による追加工
    方法において、 追加工開始後、前記極間の加工屑濃度が所定の値になる
    まで加工を継続させ、駆動手段により前記極間間隙を追
    加工における連続安定加工時の適正間隙まで広げる第1
    の工程と、 前記駆動手段により前記電極を前記被加工物に対して所
    定の指令値分相対移動させ放電加工を行う第2の工程と
    からなることを特徴とする放電による追加工方法。
  2. 【請求項2】 放電加工終了後に被加工物の形状測定を
    行った後、電極と前記被加工物との極間に放電発生手段
    により放電エネルギを供給し、駆動手段により前記電極
    と前記被加工物とを相対移動させ、目標寸法との誤差分
    を再度放電加工して前記被加工物を所期の形状精度に仕
    上げる放電による追加工装置において、 前記極間の放電発生を検出する放電検出手段と、 前記極間間隙が追加工における連続安定加工時の適正間
    隙となるまでの所定時間を予め設定してなる加工継続時
    間設定手段と、 前記放電検出手段による放電検出から前記加工継続時間
    設定手段に設定された所定時間が経過するまで加工を継
    続させ、前記駆動手段により前記極間間隙を前記適正間
    隙まで広げるように制御する制御手段とを備えたことを
    特徴とする放電による追加工装置。
  3. 【請求項3】 前記加工継続時間設定手段に設定する所
    定時間を加工面積に応じて変更することを特徴とする請
    求項2記載の放電による追加工装置。
  4. 【請求項4】 放電加工終了後に被加工物の形状測定を
    行った後、電極と前記被加工物との極間に放電発生手段
    により放電エネルギを供給し、駆動手段により前記電極
    と前記被加工物とを相対移動させ、目標寸法との誤差分
    を再度放電加工して前記被加工物を所期の形状精度に仕
    上げる放電による追加工装置において、 前記極間の放電発生を検出する放電検出手段と、 前記放電検出手段による放電検出後の放電パルス数を計
    数する放電パルス計数手段と、 前記極間間隙が追加工における連続安定加工時の適正間
    隙となるまでの所定の放電パルス数を設定する放電パル
    ス設定手段と、 前記放電パルス計数手段による放電パルスの計数値と前
    記放電パルス設定手段に設定した所定放電パルス数を比
    較する比較手段と、 前記比較手段による比較結果に基づき、前記放電パルス
    計数手段による計数値が前記放電パルス設定手段に設定
    した所定放電パルス数に達するまで加工を継続させ、前
    記駆動手段により前記極間間隙を前記適正間隙まで広げ
    るように制御する制御手段とを備えたことを特徴とする
    放電による追加工装置。
  5. 【請求項5】 前記放電パルス設定手段に設定する所定
    の放電パルス数を加工面積に応じて変更することを特徴
    とする請求項4記載の放電による追加工装置。
  6. 【請求項6】 短絡パルス検出手段を備え、前記放電パ
    ルス計数手段では短絡パルスを計数しないことを特徴と
    する請求項4又は5記載の放電による追加工装置。
  7. 【請求項7】 各加工条件に対応した前記極間間隙が追
    加工における連続安定加工時の適正間隙となるまでに必
    要な単位面積当たりの所定放電パルス数と加工面積とを
    掛け合わせて求めた放電パルス数を、前記放電パルス設
    定手段に設定することを特徴とする請求項4〜6のいず
    れかに記載の放電による追加工装置。
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