JP2001269702A - 熱間鋼材の温度推定方法 - Google Patents

熱間鋼材の温度推定方法

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JP2001269702A
JP2001269702A JP2000086108A JP2000086108A JP2001269702A JP 2001269702 A JP2001269702 A JP 2001269702A JP 2000086108 A JP2000086108 A JP 2000086108A JP 2000086108 A JP2000086108 A JP 2000086108A JP 2001269702 A JP2001269702 A JP 2001269702A
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thickness
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Nobuya Ikeda
展也 池田
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JFE Steel Corp
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Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 メッシュを用いた差分表現による温度計算の
計算負荷を減少して、実操業で使用可能とする。 【解決手段】 計算対象の厚み変化に応じて、差分表現
の分割数を変更する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱間鋼材の温度推
定方法に係り、特に、熱間圧延ラインで鋼材の厚み方向
温度分布を推定する際に用いるのに好適な、差分表現を
用いた温度計算により、熱間鋼材の厚み方向温度分布を
推定する熱間鋼材の温度推定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】厚鋼板圧延において、スラブは、連続加
熱炉あるいはパッチ炉によって所定の目標温度まで均一
に加熱され、その後、圧延される。最近、連続炉におい
ては、炉内温度、スラブ装入温度、ガス流量等を基に、
目標温度を満足するように各スラブを加熱する加熱炉計
算機制御が主流となっている。この場合、スラブの温度
予測計算としては、2次元あるいは3次元の伝熱差分モ
デルが使われることが多い。
【0003】この伝熱差分モデルにおいて、図1に示す
ように、例えば加熱炉抽出後のスラブ内温度分布を予測
計算することができる。図1のように、スラブ10の断
面を、例えば板幅方向にn分割、板厚方向にm分割のm
×nにメッシュ分割すれば、各分割点毎の温度が計算さ
れるので、スラブ表面10Aとスラブ裏面10Bの温度
も計算できる。
【0004】出願人は、特開昭62−286612で、
加熱炉から抽出した後のスラブ内温度分布を、2次元あ
るいは3次元の差分モデルにより計算して、図2に示す
ようなスラブ断面厚み方向の温度分布を求め、この温度
分布に基づき、粗圧延や幅出し圧延における上下ワーク
ロールの周速度差及びインパクトドロップ差、及び下ワ
ークロールのピックアップ量、上下シャワー冷却水量等
を制御して、圧延中又は圧延後の厚鋼板の反りを防止す
ることを提案している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな差分表現を用いた熱間鋼材の温度計算では、得られ
た計算結果が発散しないようにするため、次式に示され
るような、温度計算のピッチ(刻み時間と称する)tの
制約が存在する。
【0006】t≦f(m,H) …(1)
【0007】ここで、mは、図2に示す如く、計算のた
めに厚み方向に仮想的に分割した最小メッシュ幅、Hは
熱伝導率である。
【0008】このため、メッシュ幅mを小さくすると、
刻み時間tが大きくとれず、計算負荷が増大するという
問題点を有していた。
【0009】厚板圧延や熱間粗圧延では、計算対象とな
る板の厚みが広範囲に及ぶが、板厚が厚い圧延初期で
は、表裏面温度の計算精度を保つために、表裏面付近の
厚み方向分割幅を小さくする必要がある。しかし、圧延
が進むに連れて、板厚が薄くなると共に、最小メッシュ
幅も小さくなり、刻み時間制約をより小さくとらなけれ
ばならない。
【0010】図3に、最小メッシュ幅mの変化に対する
最大刻み時間tmaxの関係を示す。図3では、1mmを
基準として、必要刻み時間を相対的に表わしている。図
3から分かるように、最小メッシュ幅mが小さくなるに
連れて、最大刻み時間tmaxが小さくなり、計算機負荷
が増大する。
【0011】このように、計算機負荷の問題から、従来
は、計算対象となる板厚範囲が広い厚板や熱間粗圧延で
は、メッシュを用いた差分表現による温度計算を実操業
で使用できず、例えば、出願人が特開昭64−5617
で提案したように、メッシュを用いた差分計算ではな
く、簡略化した方法を用いざるを得ず、高精度の温度計
算は困難であった。
【0012】本発明は、前記従来の問題点を解消するべ
くなされたもので、鋼材の温度計算負荷を小さくして、
メッシュを用いた差分表現による温度計算を実操業で使
用可能とすることを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、差分表現を用
いた温度計算により、熱間鋼材の厚み方向温度分布を推
定する熱間鋼材の温度推定方法において、計算する対象
の厚み変化に応じて、差分表現の分割数を変更すること
により、前記課題を解決したものである。
【0014】具体的には、例えば圧延等による計算対象
の厚み変化に応じて、圧延の進行と共に計算対象の厚み
分割数を少なくすることで、刻み時間の制約を緩和し、
鋼材の温度計算負荷を小さくして、実操業で使用可能と
する。
【0015】この際、前記分割数の変更の前後で、少な
くとも計算対象の厚み方向平均温度及び表裏面温度を一
致させることにより、温度分布が一致するようにして、
分割数変更による不具合を防止するようにしたものであ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して、本発明の実
施形態を詳細に説明する。
【0017】本実施形態では、前出刻み時間制約式
(1)の最小メッシュ幅mに着目し、計算対象の厚みに
応じて、計算対象の厚み方向分割数を少なくすること
で、計算負荷を小さくする。即ち、圧延の場合、板厚が
薄くなるほど温度が均一化し、表裏面及び内部の温度差
が小さくなるので、細かいデータが不要となる。そこ
で、圧延の進行と共に、厚み分割数を減らして、刻み時
間の制約を緩和し、計算負荷を小さくする。
【0018】この際、分割数変更前後で、次の点を考慮
する。
【0019】(1)計算対象の厚み方向平均温度が、分
割数変更前後で一致すること。
【0020】(2)計算対象の厚み方向表裏面温度が、
分割数変更前後で一致すること。
【0021】又、できる限り計算対象の厚み方向の温度
分布を一致させる。
【0022】以下、図4を参照して、分割数変更の具体
的手順を説明する。
【0023】まずステップ100で、図5に×印で示す
ような分割数変更前の分割点Aの温度から、線形補完等
の手法を用いて、全体の温度分布曲線Bを求め、これか
ら、○印で示す新しい分割点Cの温度を求める。
【0024】次いでステップ102で、分割数変更前後
での厚み方向平均温度を求め、変更前後での平均温度の
差を求める。
【0025】次いでステップ104で、平均温度の差か
ら、平均温度補正式の係数を決定する。ここで、平均温
度補正式としては、直線補正や多項式補正、三角関数補
正等が考えられるが、与えられる誤差は平均温度のみで
あるため、決定する係数は1つだけでよい。
【0026】次いでステップ106に進み、図5に示す
如く、ステップ100で求めた分割点Cの温度に、平均
温度補正式から得られた補正値を加えて、*印で示す分
割数変更後の分割点の温度Dを得る。この温度Dを滑ら
かに結ぶことにより、分割数変更後の温度分布曲線Eを
得ることができる。
【0027】なお、図5では、わかり易くするために、
点CとDの違い、及び、線AとEの違いを誇張して示し
ているが、実際には、図9に示す如く、それぞれの違い
は小さい。
【0028】このようにして、計算対象の厚み分割数を
少なくすることで、差分式で計算する計算数が減り、計
算負荷が小さくなる。又、最小メッシュ幅を大きくとる
ことができ、最大刻み時間が大きくなり、計算負荷が小
さくなるという効果がある。
【0029】
【実施例】厚み40mmの計算対象に対して、表裏面に
近いほど分割メッシュが小さくなるように、 1:2:・・・:(n−1)/2:(n−1)/2:・
・・:2:1 と分割した。
【0030】分割数変更前の例えば10分割では、 1:2:3:4:5:5:4:3:2:1 であり、最小メッシュ幅は40/33=1.33mmと
なる。
【0031】一方、分割数変更後の例えば8分割では、 1:2:3:4:4:3:2:1 であり、最小メッシュ幅は40/20=2.0mmとな
る。
【0032】図4のステップ100に従って求めた、分
割数変更前の分割点Aでの温度分布の例を図6に、分割
数変更後の分割点Cでの温度分布の例を図7に示す。分
割点Cでの温度は、線形補完により求めている。
【0033】この例の場合、ステップ102に従って求
めた、厚み方向平均温度の差は、898.3−896.
4=1.9℃存在する。
【0034】つぎに、ステップ104に従って、平均温
度補正式の係数を決定する。ここでは、補正式として、
表裏面対称の直線を選択した。補正後の分割点Dでの温
度分布を図8に示す。又、それぞれの温度分布の様子を
図9に示す。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、分割数を変更すること
によって、最大刻み時間が大きくとれ、計算回数が減少
する。又、分割数を減少することで、計算式の低減を図
ることができる。これらの相乗効果によって、計算負荷
減少の効果は非常に大きく、従来はオフラインでしか使
えなかったものが、オンラインで実操業に使用できるよ
うになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明により用いられる伝熱差分モデルのメッ
シュ分割図
【図2】同じ要部拡大図
【図3】最小メッシュ幅と最大刻み時間との関係の例を
示す線図
【図4】本発明の実施形態における処理手順を示す流れ
【図5】前記処理手順の内容を示す線図
【図6】分割数変更前の厚み方向温度分布の例を示す線
【図7】分割点変更後の厚み方向温度分布の計算例を示
す線図
【図8】同じく、補正を加えた場合の分割数変更後の厚
み方向温度分布の計算例を示す線図
【図9】図6〜7の温度分布曲線を比較して示す線図
【符号の説明】
10…スラブ 10A…表面 10B…裏面 t…刻み時間 m…最小メッシュ幅

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】差分表現を用いた温度計算により、熱間鋼
    材の厚み方向温度分布を推定する熱間鋼材の温度推定方
    法において、 計算する対象の厚み変化に応じて、差分表現の分割数を
    変更することを特徴とする熱間鋼材の温度推定方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記分割数の変更の前
    後で、少なくとも計算対象の厚み方向平均温度及び表裏
    面温度を一致させることを特徴とする熱間鋼材の温度推
    定方法。
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