JP2001269067A - 土壌加温方法およびそれに用いるハウス栽培設備 - Google Patents

土壌加温方法およびそれに用いるハウス栽培設備

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JP2001269067A
JP2001269067A JP2000084522A JP2000084522A JP2001269067A JP 2001269067 A JP2001269067 A JP 2001269067A JP 2000084522 A JP2000084522 A JP 2000084522A JP 2000084522 A JP2000084522 A JP 2000084522A JP 2001269067 A JP2001269067 A JP 2001269067A
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Japan
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soil
buried
laid
house
heat
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Tetsuo Kanda
田 哲 郎 神
Takeo Sugiura
浦 武 雄 杉
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RAJIANT KK
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 農作物栽培用ハウス内の土壌中に埋設し
た埋設放熱パイプに熱媒体を循環させて土壌を温めると
共に、前記ハウス内の地表に敷設した敷設放熱パイプに
熱媒体を循環させてハウス内の地表および空気を温める
土壌加温方法。 【効果】 低外気温および/日照十分の場合、例えば春
期および秋期、或いは夏期であっても北国で実施する場
合などには、前記熱媒体を前記埋設放熱パイプおよび敷
設放熱パイプに供給して、太陽熱と併用して農作物栽培
前の土壌消毒を行うことができる他、熱媒体を前記埋設
放熱パイプおよび敷設放熱パイプに供給して、農作物栽
培中のハウス内の地表面、地表面近傍の空気および土壌
を先ず加温して効率よくハウス内を暖房できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、春期、夏期および
秋期において地中および地表加温と太陽熱の併用による
土壌の熱消毒が可能であり、かつ冬期において地中およ
び地表暖房による農作物の育成を効率的にできる土壌の
加温方法およびそれに用いるハウス栽培設備に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】農作物の土壌病害は主として土壌
中に生息している病原菌によって引き起こされる。こう
した土壌病害に対しては、従来からクロルピクリン、臭
化メチルなどの農薬による防除を行ってきた。しかし、
近年農業分野における環境破壊に関心が高まり、これら
他の生物にも毒性のある農薬散布による薬害の使用を回
避できる土壌消毒方法が要請されている。また、特に臭
化メチルは、他の生物への直接的影響だけでなく、オゾ
ン層破壊物質であるため、将来は使用禁止となることが
決定している。
【0003】近年、このような農薬散布の代替え土壌消
毒方法として、太陽熱消毒が提案され、効果も期待でき
るため、トマト、きゅうり、いちご、すいかおよびほう
れん草など各種農作物のハウス栽培に適用されている。
【0004】例えば、太陽熱消毒は、イチゴ萎黄病、ナ
ス半身萎ちょう病、トマト根腐疫病、ピーマン疫病、ほ
うれん草苗立枯病、および各種作物の菌核病、白絹病な
どの予防に極めて効果的であり、かつトマト褐色根腐れ
病、黒点根腐れ病、トマト萎ちょう病、きゅうりつる割
病などのフザリウム病の予防効果がかなり高いことが報
告されている。
【0005】太陽熱消毒は、夏期の太陽熱を利用して土
壌の温度を上昇させることにより、土壌中の病原菌、線
虫、雑草の種子および昆虫の卵の死滅を図る方法であ
る。
【0006】より具体的には、太陽熱消毒は農作物栽培
用ハウスまたは農作物栽培用トンネル(ビニールなどの
透明樹脂フィルムおよびシート、プラスチック板および
ガラスなどを用いて構成されるトンネル状壁部を備え、
所望により端部を開放したままにした設備。通常、ハウ
スより高さが低い。)に、マルチ(土壌表面をビニール
などの透明樹脂フィルムまたはシートで直接覆うも
の。)を組み合わせて、太陽光の強い夏期に行われる。
【0007】ところで、太陽熱は土壌の表面から伝熱さ
れるので熱伝導率が重要な因子であり、かつこの熱伝導
率は土壌の水分量に影響される。したがって、太陽熱消
毒は、熱伝導率を良好にして殺菌効果を高めるため、注
水して土壌中の水分量を高めて行なわなければならなか
った。
【0008】さらに、従来の太陽熱消毒では、同様の理
由から、ハウス内の温度が70℃以上になっても、地表
からせいぜい深さ20cmまでの土壌が40℃以上の土
壌温度となるだけで、それより深い土壌は充分な消毒効
果が得られないという欠点を有する。
【0009】したがって、太陽熱消毒後に深く耕起して
施肥したり畝立てをすると、20cmを越える深さの未
消毒の土壌が、地表近くの土壌と混合されるため、消毒
効果が低減または無効となる。そのため、従来の太陽熱
消毒では、熱消毒前に施肥、畝立てを行う必要があり、
上記注水とあいまって消毒実施作業が繁雑であった。
【0010】また、土壌消毒のためには病原菌の種類に
もよるが土壌温度を40℃以上とすることが必要であ
る。従来の太陽熱消毒では、土壌温度を40〜50℃程
度まで昇温して十分な消毒効果を得るには、この温度で
の積算時間が通常50〜200時間必要である。
【0011】しかしながら、従来の太陽熱消毒では、実
施期間が夏期の一定期間に限定されることが多い他、一
日の内の数時間しか十分な温度に昇温ができないため、
約1ヶ月という長期にわたって行わなければならない。
また、春期および秋期などの季節的条件や、北海道など
の北国で実施する場合などの地域的条件によって、極め
て外気温が低くかったり、日照不足のために、十分な消
毒温度および積算時間を実現できないという問題があっ
た。
【0012】さらに、農作物栽培用ハウスを冬期での農
作物育成に使用する場合、外気温度が低いとき、特に夜
間などでは温風暖房機などによって室内暖房を行わなく
てはならなかった。
【0013】ところが、温風暖房機による空気加温で
は、空気を加温して暖房を行うが、加温された空気の大
部分はハウスの上方に上昇するために、ハウスの天井か
らの放熱量が大きく、農作物が植えられた地表近くを十
分に暖房しようとすると、暖房効率が著しく低下すると
いう問題があった。
【0014】
【発明の目的】本発明は、このような従来技術に伴う問
題点を解決するためになされたものであり、実施地域の
制限が小さく、かつ夏期だけでなく春期および秋期でも
土壌消毒ができ、簡単な作業で、十分な深さの土壌消毒
が可能であり、冬期などでは効率よく地表および土壌暖
房して農作物の育成が可能な土壌加温方法およびこれを
用いたハウス栽培設備を提供することを目的としてい
る。
【0015】
【発明の概要】本発明に係る土壌加温方法は、農作物栽
培用ハウス内の土壌中に埋設した埋設放熱パイプに熱媒
体を循環させて土壌を温めると共に、前記ハウス内の地
表に敷設した敷設放熱パイプに熱媒体を循環させてハウ
ス内の地表および空気を温めることを特徴としている。
【0016】本発明に係る土壌加温方法によれば、熱媒
体を、外気温が低い場合および/または日照不足の場合
には前記熱媒体を前記埋設放熱パイプおよび敷設放熱パ
イプに供給して、太陽熱と併用して農作物栽培前の土壌
消毒を行うことができる。また、本発明に係る土壌加温
方法によれば、熱媒体を前記埋設放熱パイプおよび敷設
放熱パイプに供給して、農作物栽培中のハウス内の地中
暖房および空気暖房を行うことが可能である。
【0017】本発明に係るハウス栽培設備は、農作物栽
培用ハウスと、該ハウス内の土壌中に所定深さで埋設さ
れた埋設放熱パイプと、該ハウス内の地表に敷設された
敷設放熱パイプと、熱媒体を加熱するボイラと、該ボイ
ラおよび前記埋設放熱パイプ間、および該ボイラおよび
前記敷設放熱パイプ間で前記熱媒体を循環させるポンプ
とを備えることを特徴としている。
【0018】
【発明の具体的説明】本発明に係る土壌加温方法では、
農作物栽培用ハウス内の土壌中に、放熱パイプ(以下、
埋設放熱パイプと記す)を所定深さで埋設し、かつ農作
物栽培用ハウス内の地表に放熱パイプ(以下、敷設放熱
パイプと記す)を敷設するとともに、これら埋設および
敷設放熱パイプ中に熱媒体を通して土壌および地表を加
熱している。
【0019】本発明では、埋設放熱パイプは、その平均
埋設深さ、平均直径および平均配設間隔などを、本発明
が実施される地域および期間、使用するパイプの規格な
どに合わせて適宜選択できる。
【0020】例えば、埋設放熱パイプの埋設深さは、通
常40cm〜80cmの範囲、特に約60cmである。
また、埋設放熱パイプを複数並列して設ける場合、その
並列方向の平均配設間隔は、例えば40cm〜100c
m、特に約60cmである。また、埋設放熱パイプの直
径は、例えば10mm〜30mm、特に13mmであ
る。
【0021】さらに敷設放熱パイプは、平均直径および
平均配設間隔などを、本発明が実施される地域および期
間、使用するパイプの規格などに合わせて適宜選択でき
る。
【0022】例えば、敷設放熱パイプを複数並列して設
ける場合、その並列方向の平均配設間隔は、例えば30
cm〜100cm、特に約80cmである。また、敷設
放熱パイプの直径は、例えば10mm〜30mm、特に
13mmである。
【0023】なお、本発明では、敷設放熱パイプは、地
表面に接触するように配設しても、実質的に地表に、例
えば地表面から10cm以内の空中または土壌中に配設
してもよい。
【0024】このような埋設および敷設放熱パイプに供
給される熱媒体としては、例えば水、油、不凍液などを
例示できる。
【0025】以上説明した本発明に係る土壌加温方法に
よれば、太陽熱のみで土壌消毒を行うには外気温が低す
ぎる場合や、日照不足である場合、例えば春期または秋
期に、埋設放熱パイプおよび敷設放熱パイプの両方に、
温度70℃以上、好ましくは70〜90℃、特に80℃
の熱媒体を供給し、これら埋設放熱パイプおよび敷設放
熱パイプからの放熱と太陽熱との併用により土壌消毒を
行なうことができる。この場合、従来の太陽熱だけによ
る土壌消毒では高々地表から20cm以内しか土壌消毒
が行われないのに対し、太陽熱と地中加温の併用により
土壌の表面と地中の両方から加温し、地表から20cm
以上の深さ、即ち放熱パイプ埋設深さ近傍から上の土壌
も40℃以上に昇温して完全に熱消毒か可能である。例
えば、夏期の太陽熱と埋設放熱パイプの併用による土壌
消毒では、放熱パイプに80℃の熱媒体を循環させると
約1週間で土壌の温度は50℃以上に上昇して土壌中の
病原菌、雑草の種子、虫の卵などを死滅させることがで
きる。
【0026】日照が十分な夏期には、埋設放熱パイプの
みに上記温度の熱媒体を供給しても同様の効果が期待で
きる。しかしながら、太陽熱による地表面や、地表面近
くの空気および土壌の昇温不足を補う本発明の方法は、
夏期でも低外気温および/または日照不足となることの
ある北海道などの北国で土壌消毒を行う場合にも好適に
使用できることは言うまでもない。
【0027】本発明に係る土壌加温方法では、土壌消毒
に際して、トンネル、またはマルチを併用するとさらに
効果的である。
【0028】そして、冬期に農作物の育成を行う場合、
本発明の土壌加温方法では、40℃〜60℃、特に約5
0℃の温度の熱媒体を埋設放熱パイプおよび敷設放熱パ
イプの両方に供給することで、地表面、地表面近くの空
気および土壌を温め、農作物の育成を促進したり、育成
期間の延長を図ることができる。この場合、敷設放熱パ
イプは、ハウス内空気の暖房設備として機能するため、
別途温風暖房機などを設ける必要がない。
【0029】また、本発明の土壌加温方法では、敷設放
熱パイプによって地表面および地表面近くの空気および
土壌を暖房し、さらには埋設パイプによって土壌中を暖
房しているため、無駄なくハウス内を暖めることがで
き、暖房効率に優れている。
【0030】本発明に係るハウス栽培設備は、上述した
本発明に係る土壌加温方法に好適に適用できる設備であ
る。
【0031】即ち、本発明に係るハウス栽培設備は、農
作物栽培用ハウスと、上述の土壌加温方法で説明した埋
設放熱パイプおよび敷設放熱パイプと、熱媒体を加熱す
るボイラと、該ボイラおよび前記放熱パイプ間で前記熱
媒体を循環させるポンプとを備えている。
【0032】以下、本発明に係るハウス栽培設備を、添
付図面を参照して具体的に説明する。
【0033】添付図1は、本発明に係る第1のハウス栽
培設備の好ましい一態様を示す模式図であり、図2は、
その配管構造を示す配管図である。
【0034】図示されるように、本態様のハウス栽培設
備1は、農作物栽培用ハウス3と、上述の土壌加温方法
で説明した複数の埋設放熱パイプ5aおよび敷設放熱パ
イプ5bと、熱媒体を加熱するボイラ7と、ボイラ7お
よび埋設放熱パイプ5a間、およびボイラ7および敷設
放熱パイプ5b間で熱媒体を循環させるポンプ9とを備
えている。
【0035】農作物栽培用ハウス3は、太陽光を取入れ
ることができかつ外気と実質的に遮断された空間を形成
する壁部および/または天井部からなる建物であれば、
特に限定されない。したがって、ハウス3は、所謂ビニ
ールハウス、あるいはプラスチック板またはガラス板を
用いて、例えばこれらを金属製または木製の枠体に固定
して構成された壁部および/または天井部を備えた温室
などであってよい。
【0036】埋設放熱パイプ5a,5a...は、ハウス
3の両側縁3a,3a間で該両側縁3a,3aと平行に
複数並列するように、かつハウス3内地表に設けた畝
6,6...の下に2本が位置するように土壌中に埋設さ
れている。そして、敷設放熱パイプ5b,5b...は、
ハウス3の両側縁3a,3a間で該両側縁3a,3aと
平行に複数並列するように、かつハウス3内地表に設け
た畝6,6...の間に2本が位置するように、地表面上
に敷設されている。
【0037】また、各埋設放熱パイプ5a,5a...
(及び敷設放熱パイプ5b,5b...)は、交互にその
一端が第1ヘッダー11a(11b)または第2ヘッダ
ー12a(12b)に連結される。また、各埋設放熱パ
イプ5a,5a(及び敷設放熱パイプ5b,5b)の隣
接する2本は、その他端がU字管14を介して連結され
て一組となっている。
【0038】そして、本態様のハウス栽培設備1では、
埋設放熱パイプ5a,5a...の直径、埋設間隔L1お
よび埋設深さDは適宜選択できる。例えば、埋設放熱パ
イプ5a,5a...は、その直径が13mmであり、一
つの畝6の下に位置する2本の間隔L1が、約60cm
であり、埋設深さが、約60cmである。また、敷設放
熱パイプ5b,5b...にあっても、その直径および敷
設間隔L2は適宜選択できる。例えば、敷設放熱パイプ
5b,5b...は、その直径が13mmであり、畝6を
挟んだ2本の間隔L2が、例えば約80cmである。
【0039】このような埋設放熱パイプ5a,5a...
が接合される第1ヘッダー11aおよび第2ヘッダー1
2aは、各々電磁弁15a,16aおよび主管17,1
8を介してループ管14に接続されている。
【0040】また、敷設放熱パイプ5b,5b...が接
合される第1ヘッダー11bは、電磁弁15bを介して
主管17に接続され、第2ヘッダー12bは、電磁弁1
6bを介して主管18に接続されている。
【0041】ループ管14には、第1および第2三方弁
21,23が、主管17の接合部(以下第1接合部と記
す)17aを挟んで配設されている。即ち、図中左周り
で順次下流となるとした場合に、第1三方弁21の下流
には、第1接合部17a、第2三方弁23および主管1
8の接合部(以下第2接合部と記す)18aがこの順で
配設されることとなる。
【0042】ボイラ7は、その温水吐出口20が、温水
供給管24を介して第2三方弁23に接合され、冷水供
給口22が、下流側冷水供給管27、ポンプ9および上
流側冷水供給管28を介して第1三方弁21に接合され
ている。
【0043】このように構成することによって、第1三
方弁21および第2三方弁23を切り換え、ボイラ7の
温水吐出口20から供給される温水が、第1または第2
ヘッダー11a,12a(又は11b,12b)の何れ
に供給されて埋設放熱パイプ5a,5a...(又は敷設
放熱パイプ5b,5b...)に通され、かつ他方の第2
または第1ヘッダー12a,11a(又は12b,11
b)の何れからボイラ7の冷水供給口22に返還される
かを、即ち温水の循環方向を選択できる。
【0044】また、ハウス内の土壌中20cmには、温
度センサ33a,33a...が、かつ空気中の高さ1m
には、温度センサ33b,33b...が各々所定間隔で
配設されている。
【0045】このようなボイラ7、ポンプ9、電磁弁1
5a,15b,16aおよび16b、三方弁21,23
および温度センサ33a,33a...および33a,3
3a...は、制御装置31に接続されている。
【0046】この制御装置31には、温水温度;ボイラ
7およびポンプ9のオンオフおよび可動時間;或いは温
水循環方向および循環方向切換え時間などを設定するこ
とができる制御パネルが設けられている。そして、制御
装置31は、設定条件に応じて各装置および弁を作動さ
せる他、センサ33aおよび33bからの入力信号によ
ってこれらを調節する。例えば、制御装置31は、電磁
弁15a,16aまたは15b,16bの何れかを閉塞
して埋設放熱パイプ5a,5a...または敷設放熱パイ
プ5b,5b...の何れに熱媒体を供給するかを選択
し、或いは三方弁21,23を切り換えて熱媒体の循環
方向を、所定の時間間隔またはセンサ33aおよびセン
サ33bからの入力信号によって変更するよう設定でき
る。
【0047】このようなハウス栽培設備1での熱媒体の
埋設放熱パイプ5a,5a...の供給は、熱媒体を、第
1三方弁、第1接合部17aおよび第1ヘッダー11a
を介して2本一組となった一方の埋設放熱パイプ5a,
5a...に供給し、次いで他方の埋設放熱パイプ5b,
5b...から第2ヘッダー12a、第2接合部18a、
第2三方弁、ポンプ9を介してボイラ7に返還し、この
ようにして熱媒体をボイラ7および埋設放熱パイプ5
a,5a...間で循環させて行われる。また、隣接する
放熱パイプ5a,5a間では、一方に加温熱媒体が供給
され、他方から加温後の冷却された熱媒体が返還される
ため、温度差が存在する。したがって、両者近傍の加温
温度を均一とするため、例えば、所定の時間間隔で、三
方弁21,23を切り換えて熱媒体の循環方向を変更す
る。
【0048】また、敷設放熱パイプ5b,5b...への
熱媒体の供給は、上述と同様にして、熱媒体をボイラ7
および敷設放熱パイプ5b,5b...間で循環させ、例
えば、所定時間間隔で循環方向を変更して行えばよい。
【0049】以上説明した本態様の設備1では、外気温
が低く、日照が不十分な春期または秋期においても、電
磁弁15a,15b,16aおよび16bを開放し、約
70℃以上、特に80℃の熱媒体を埋設放熱パイプ5
a,5a...および敷設放熱パイプ5a,5a...の両方
に供給し、太陽熱による地表面および地表面近くの土壌
の昇温不足を補うことにより、太陽熱との併用して土壌
熱消毒を行うと、従来の太陽熱だけによる土壌消毒では
高々地表から20cm以内しか土壌消毒が行われないの
に対し、太陽熱と地中加温の併用により土壌の表面と地
中の両方から加温し、地表から20cm以上の深さ、即
ち放熱パイプ埋設深さ(本態様では60cm)近傍から
上の土壌も50℃以上に昇温して完全に熱消毒か可能で
ある。なお、このような方法は、夏期でも外気温が低
く、日照不足となり易い北海道などの北国で土壌消毒を
行う場合にも適用できることは言うまでもない。
【0050】また、本態様の設備1では、日照が十分な
夏期においては、電磁弁15bおよび16bを閉塞し、
温度約70℃以上の熱媒体を埋設放熱パイプ5a,5
a...のみに供給するだけで、上記と全く同様の消毒効
果を期待できる。
【0051】そして、冬期に農作物の育成を行う場合、
本態様のハウス栽培設備1では、例えば約50℃の温度
の熱媒体を埋設放熱パイプ5a,5a...および敷設放
熱パイプ5a,5a...の両方に供給することで、地表
面、地表面近くの空気および土壌を適温に維持し、農作
物の育成を促進したり、育成期間の延長を図ることがで
きる。この場合、敷設放熱パイプは、ハウス内空気の暖
房設備として機能するため、例えば冬期の夜間または極
めて寒い昼間でも別途温風暖房機などを設ける必要がな
く、さらには先ず地表面、地表面近くの空気および土壌
が加温されるため、暖房効率が良好である。
【0052】また、本態様のハウス栽培設備1では、埋
設放熱パイプ5a,5a...および敷設放熱パイプ5
b、5b...に循環する熱媒体を温めるボイラ7を1つ
としたため、最小限のボイラ数でハウス内土壌および空
気を加温することができる。
【0053】以上、本発明に係るハウス栽培設備を、そ
の好ましい一態様を挙げて説明したが、本発明は、この
態様に限定して解釈されるものではなく、種々設計変更
が可能である。
【0054】例えば、本態様のハウス栽培設備1では、
埋設放熱パイプに供給される熱媒体と、敷設放熱パイプ
に供給する熱媒体の温度を個別に設定できるようにし、
土壌温度と空気温度を各々最適温度に保つようにしても
よい。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る土壌
加温方法およびハウス栽培設備では、農作物栽培用ハウ
ス内の土壌中に埋設した埋設放熱パイプに熱媒体を循環
させて土壌を温めると共に、前記ハウス内の地表に敷設
した施設放熱パイプに熱媒体を循環させてハウス内の地
表および空気を温める構成としている。
【0056】したがって、本発明によれば、埋設した放
熱パイプからの放熱による強制的加温を行うために、注
水作業を行わなくても十分な深さの土壌消毒が可能であ
り、消毒後に深く耕起して施肥したり畝立てを行うこと
ができ、土壌消毒作業が簡略化できる。
【0057】また、本発明によれば、低外気温および/
または日照不足の場合、例えば春期および秋期に実施す
る場合、或いは夏期であっても北国で実施する場合など
には前記熱媒体を前記埋設放熱パイプおよび敷設放熱パ
イプに供給して、太陽熱と併用して農作物栽培前の土壌
消毒を行うことができる。
【0058】また、本発明によれば、熱媒体を前記埋設
放熱パイプおよび敷設放熱パイプに供給して、農作物栽
培中のハウス内の地表面、地表面近傍の空気および土壌
を先ず加温して暖房を行うことができ、別途ハウス内空
気を暖房するための温風暖房機を必要としないばかりで
なく、温風暖房と比較して暖房効率が良好である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1のハウス栽培設備の好ましい
一態様を示す模式的断面図である。
【図2】図1のハウス栽培設備の配管構造を示す模式図
である。
【符号の説明】
1・・・ハウス栽培設備 3・・・農作物栽培用ハウス 5a・・・埋設放熱パイプ 5b・・・敷設放熱パイプ 7・・・ボイラ 9・・・ポンプ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 農作物栽培用ハウス内の土壌中に埋設し
    た埋設放熱パイプに熱媒体を循環させて土壌を温めると
    共に、前記ハウス内の地表に敷設した敷設放熱パイプに
    熱媒体を循環させてハウス内の地表および空気を温める
    ことを特徴とする土壌加温方法。
  2. 【請求項2】 外気温が低い場合および/または日照不
    足の場合に、熱媒体を、前記熱媒体を前記埋設放熱パイ
    プおよび敷設放熱パイプに供給して、太陽熱と併用して
    農作物栽培前の土壌消毒を行う請求項1記載の土壌加温
    方法。
  3. 【請求項3】 熱媒体を、前記埋設放熱パイプおよび敷
    設放熱パイプに供給して農作物栽培中のハウス内の地中
    暖房および空気暖房を行う請求項1または2記載の土壌
    加温方法。
  4. 【請求項4】 農作物栽培用ハウスと、該ハウス内の土
    壌中に所定深さで埋設された埋設放熱パイプと、該ハウ
    ス内の地表に敷設された敷設放熱パイプと、熱媒体を加
    熱するボイラと、該ボイラおよび前記埋設放熱パイプ
    間、および該ボイラおよび前記敷設放熱パイプ間で前記
    熱媒体を循環させるポンプとを備えることを特徴とする
    ハウス栽培設備。
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