JP2001267777A - 建築物の電磁波遮蔽構造 - Google Patents

建築物の電磁波遮蔽構造

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JP2001267777A JP2000070383A JP2000070383A JP2001267777A JP 2001267777 A JP2001267777 A JP 2001267777A JP 2000070383 A JP2000070383 A JP 2000070383A JP 2000070383 A JP2000070383 A JP 2000070383A JP 2001267777 A JP2001267777 A JP 2001267777A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 定常的なメインテナンスを不要にできると共
に個室開口部の意匠の自由度を向上でき、しかも簡単な
構成の建築物の電磁波遮蔽構造を得る。 【解決手段】 建築物10では、開閉扉16によって個
室12開口部14を閉鎖した状態で、開口部14下側の
床部18及び開閉扉16下部に設けた電磁波反射面24
(反射面24A、24B)にて個室12内部から到来す
る電磁波を個室12内部側へ反射する。このため、開閉
扉16下端と開口部14下側の床部18との隙間20を
介して個室12から電磁波が漏洩することを簡単な構成
で抑制あるいは防止できる。また、従来のブラシが不要
であるため、開閉扉16及び床部18が劣化、損傷する
ことを防止して、定常的なメインテナンスを不要にでき
る。さらに、開口部14下側の床部18に設ける踏板に
導電性の材料を使用する必要がないため、開口部14の
意匠の自由度を向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築物内で電磁波
を遮蔽する建築物の電磁波遮蔽構造に関する。
【0002】
【従来の技術】現在では、事務所ビル等の建築物内部に
おける無線LANや電子機器等の利用の拡大に伴い、建
築物内に様々な電磁波が飛び交っており、今後、このよ
うな状況は続くものと予測される。
【0003】このような状況の中では、通信等の情報の
漏洩を防止する必要性や電磁波が人体へ悪影響を及ぼす
可能性から、建築物内での電磁波の遮蔽(建築物の個室
からの電磁波の漏洩及び個室への電磁波の侵入の防止)
の必要性が増大していくものと考えられる。特に、出入
口等のドアを有する開口部においては、ドアを閉めた状
態でのドア下端と床部との隙間を介して、個室から電磁
波が漏洩すること及び個室へ電磁波が侵入することを抑
制あるいは防止することが必要となる。
【0004】ここで、従来の建築物の電磁波遮蔽構造で
は、例えば、建築物の個室の開口部下側の床部(床面)
に金属製(導電性)の踏板が設けられると共に、開口部
を開閉するドアの下端にブラシが設けられている。ブラ
シは、金属や炭素繊維等の導電性を有する材料で形成さ
れると共に、ドアを閉めた状態で開口部下側の踏板に接
触しており、ドアを閉めた状態でのドア下端と床部との
隙間に導電性の面が形成された構成とされている。これ
により、前記隙間を介して個室から電磁波が漏洩するこ
と及び前記隙間を介して個室へ電磁波が侵入することが
抑制あるいは防止されている。
【0005】しかしながら、このような建築物の電磁波
遮蔽構造では、ドアを開閉する際に導電性材料で形成さ
れるブラシが常時床部に接触するため、ブラシと床部と
の間に摩擦が生じ、ブラシ及び床部(床面の仕上材)が
劣化、損傷(磨耗や変色)し易くなる。このため、ブラ
シの交換や床部(床面)の補修等のメインテナンスが定
常的に必要であるという問題があった。
【0006】さらに、開口部下側の床部に設けた踏板
(仕上げ材料)に導電性の材料を使用する必要があるた
め、開口部下側の床部に設ける仕上げ材料が限定され、
開口部の意匠の自由度が低いという問題もあった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事実を
考慮し、定常的なメインテナンスを不要にできると共に
開口部の意匠の自由度を向上でき、しかも簡単な構成の
建築物の電磁波遮蔽構造を得ることが目的である。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の建築物
の電磁波遮蔽構造は、建築物の電磁波遮蔽機能を有する
個室に設けられた開口部と、前記開口部に設けられ、前
記開口部を開閉可能とすると共に前記開口部下側の床部
との間に隙間を形成する開閉扉と、前記開口部下側の床
部及び前記開閉扉の下部の少なくとも一方に設けられ、
前記開閉扉によって前記開口部が閉鎖された状態で前記
個室内部及び前記個室外部の少なくとも一方側から到来
する電磁波を前記電磁波が到来する側へ反射する電磁波
反射面と、を備えている。
【0009】請求項1に記載の建築物の電磁波遮蔽構造
では、建築物の電磁波遮蔽機能を有する個室の開口部下
側の床部及び開口部を開閉する開閉扉の下部の少なくと
も一方に電磁波反射面が設けられており、開閉扉によっ
て開口部が閉鎖された状態では、個室内部から電磁波反
射面へ到来する電磁波が電磁波反射面によって個室内部
側へ反射される。このため、個室内部から開閉扉下端と
開口部下側の床部との隙間へ到来する電磁波を低減する
ことができ、しかも、前記隙間へ到来した電磁波を電磁
波反射面等によって多重反射してこの電磁波を減衰させ
ることができる。したがって、前記隙間を介して個室か
ら電磁波が漏洩することを抑制あるいは防止できる。
【0010】ここで、従来のブラシを開閉扉に設けなく
ても、上述の如く前記隙間を介して個室から電磁波が漏
洩することを抑制あるいは防止できるため、開閉扉を開
閉する際に開閉扉と床部との間に摩擦が生じることを防
止して、開閉扉及び床部(床面)が劣化、損傷(磨耗や
変色)することを防止できる。このため、開閉扉や床部
の定常的なメインテナンスを不要とすることができる。
【0011】さらに、開口部下側の床部に設ける踏板
(仕上げ材料)に必ずしも従来の如く導電性の材料を使
用しなくても、前記隙間を介して個室から電磁波が漏洩
することを抑制あるいは防止できるため、開口部下側の
床部に設ける仕上げ材料が限定されず、開口部の意匠の
自由度を向上させることができる。
【0012】また、開口部下側の床部及び開閉扉の下部
の少なくとも一方に電磁波反射面を設けた構成であるた
め、建築物の電磁波遮蔽構造を簡単な構成とすることが
できる。
【0013】請求項2に記載の建築物の電磁波遮蔽構造
は、建築物の電磁波遮蔽機能を有する個室に設けられた
開口部と、前記開口部に設けられ、前記開口部を開閉可
能とすると共に前記開口部下側の床部との間に隙間を形
成する開閉扉と、前記開口部下側の床部及び前記開閉扉
の下部の少なくとも一方に設けられ、前記開閉扉によっ
て前記開口部が閉鎖された状態で前記個室外部から到来
する電磁波を前記個室外部側へ反射する電磁波反射面
と、を備えている。
【0014】請求項2に記載の建築物の電磁波遮蔽構造
では、建築物の電磁波遮蔽機能を有する個室の開口部下
側の床部及び開口部を開閉する開閉扉の下部の少なくと
も一方に電磁波反射面が設けられており、開閉扉によっ
て開口部が閉鎖された状態では、個室外部から電磁波反
射面へ到来する電磁波が電磁波反射面にて個室外部側へ
反射される。このため、個室外部から開閉扉下端と開口
部下側の床部との隙間へ到来する電磁波を低減すること
ができ、しかも、前記隙間へ到来した電磁波を電磁波反
射面等によって多重反射してこの電磁波を減衰させるこ
とができる。したがって、前記隙間を介して個室へ電磁
波が侵入することを抑制あるいは防止できる。
【0015】ここで、従来のブラシを開閉扉に設けなく
ても、上述の如く前記隙間を介して個室へ電磁波が侵入
することを抑制あるいは防止できるため、開閉扉を開閉
する際に開閉扉と床部との間に摩擦が生じることを防止
して、開閉扉及び床部(床面)が劣化、損傷(磨耗や変
色)することを防止できる。このため、開閉扉や床部の
定常的なメインテナンスを不要とすることができる。
【0016】さらに、開口部下側の床部に設ける踏板
(仕上げ材料)に必ずしも従来の如く導電性の材料を使
用しなくても、前記隙間を介して個室へ電磁波が侵入す
ることを抑制あるいは防止できるため、開口部下側の床
部に設ける仕上げ材料が限定されず、開口部の意匠の自
由度を向上させることができる。
【0017】また、開口部下側の床部及び開閉扉の下部
の少なくとも一方に電磁波反射面を設けた構成であるた
め、建築物の電磁波遮蔽構造を簡単な構成とすることが
できる。
【0018】請求項3に記載の建築物の電磁波遮蔽構造
は、請求項1または請求項2に記載の建築物の電磁波遮
蔽構造において、前記電磁波反射面を、前記開口部下側
の床部及び前記開閉扉の下部のそれぞれに設けられると
共に互いに対向しかつ前記電磁波が到来する方向である
前記個室内部側または前記個室外部側へ拡開された一対
の反射部材によって形成したことを特徴としている。
【0019】請求項3に記載の建築物の電磁波遮蔽構造
では、電磁波反射面を形成する一対の反射部材が互いに
対向すると共に電磁波が到来する方向である個室内部側
または個室外部側へ拡開されているため、電磁波反射面
が、個室内部から到来する電磁波を良好に個室内部側へ
反射でき、または、個室外部から到来する電磁波を良好
に個室外部側へ反射できる。
【0020】請求項4に記載の建築物の電磁波遮蔽構造
は、請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の建築物
の電磁波遮蔽構造において、前記電磁波反射面の前記電
磁波が到来する側に設けられ、前記電磁波反射面へ到来
する電磁波及び前記電磁波反射面が反射した電磁波の少
なくとも一方を吸収する電磁波吸収体を備えたことを特
徴としている。
【0021】請求項4に記載の建築物の電磁波遮蔽構造
では、電磁波反射面の電磁波が到来する側に電磁波吸収
体が設けられており、電磁波反射面へ到来する電磁波及
び電磁波反射面が反射した電磁波の少なくとも一方をこ
の電磁波吸収体が吸収することで、開閉扉下端と開口部
下側の床部との隙間へ到来する電磁波を一層低減するこ
とができると共に、前記隙間へ到来した電磁波を一層減
衰させることができる。したがって、前記隙間を介して
の電磁波の個室からの漏洩または前記隙間を介しての電
磁波の個室への侵入を一層抑制あるいは防止できる。
【0022】
【発明の実施の形態】図1には、本発明の建築物の電磁
波遮蔽構造が適用されて構成された実施の形態に係る建
築物10の主要部が概略的に側面図にて示されており、
図2には、建築物10の主要部が側面図にて示されてい
る。
【0023】本実施の形態に係る建築物10の個室12
は、電磁波遮蔽機能を有している。個室12には開口部
14が設けられており、開口部14には開閉扉16が設
けられている。開閉扉16は開口部14を開閉可能とす
ると共に、開閉扉16によって開口部14が閉鎖された
状態(図1の状態)では、開閉扉16下端と開口部14
下側の床部18(個室12の床部18)との間に隙間2
0が形成されている。
【0024】ここで、開口部14下側の床部18(床部
18の内部または下部)には反射部材22Aが設けられ
ると共に、開閉扉16の下部(開閉扉16の内部)には
反射部材22Bが設けられている。反射部材22A及び
反射部材22Bは互いに対向すると共に個室12内部側
に拡開されており、反射部材22A及び反射部材22B
によって電磁波反射面24が形成されている(以下、反
射部材22Aにより形成されたものを「反射面24A」
と言い、反射部材22Bにより形成されたものを「反射
面24B」と言う)。反射面24A及び反射面24Bは
共に傾斜面(傾斜された平面)とされている。また、反
射部材22A、22Bは、金属や炭素繊維等の電磁波を
反射する導電性材料を単独で所定の形状となるように成
型されて構成されるか、または前記導電性材料を樹脂や
セメント等とのマトリックスにしたもの等を所定の形状
となるように成型されて構成されるか、あるいは、これ
らの成型物が組み合わされて構成されている。これによ
り、開閉扉16によって開口部14が閉鎖された状態で
は、個室12内部から到来する電磁波が電磁波反射面2
4によって(反射面24A及び反射面24Bによって反
射されて)個室12内部側へ反射される。
【0025】電磁波反射面24の電磁波到来側(個室1
2内部側)の前面及び表面の少なくとも一方には、電磁
波を吸収する電磁波吸収体(図示省略)が設けられてい
る。この電磁波吸収体は、例えばフェライト等を用いた
磁性型電磁波吸収材料を単独の状態であるいはモルタル
等の保持材に混入した状態で所定の形状及び組成(吸収
する電磁波に応じた形状及び組成)に加工成型されて構
成されている。これにより、個室12内部から到来する
電磁波及び電磁波反射面24(反射面24A、24B)
によって反射された電磁波が電磁波吸収体に吸収されて
この電磁波のエネルギーが減少される。
【0026】なお、電磁波反射面24(反射面24A及
び反射面24B)の大きさは、個室12内部から到来す
る電磁波(電磁波反射面24が反射する電磁波)の波長
に応じて決定される。さらに、図1に示す如く、水平面
に対する反射面24Aの角度をθ1とし、水平面に対す
る反射面24Bの角度をθ2とし、個室12内部から到
来する電磁波の電磁波反射面24への入射角度(図1で
は反射面24Aへの入射角度)をθ3とするとき、θ3
<θ1+θ2となるように反射面24A及び反射面24
Bを設置するのが好ましい。このようにすることで、個
室12内部から到来する電磁波を確実に個室12内部側
へ反射できる。
【0027】また、電磁波反射面24(反射面24A及
び反射面24B)の電磁波到来側(個室12内部側)の
表面及び前面に用いられる床部18及び開閉扉16の材
料(図2の部位Lにおける材料)は、例えば木材や導電
性がないセラミックス及び樹脂等の電磁波を反射しない
材料とするのが好ましい。このようにすることで、個室
12内部から到来する電磁波が電磁波反射面24によっ
て反射される前に床部18及び開閉扉16の材料によっ
て反射されることを防止でき、これにより、個室12内
部から到来する電磁波を一層確実に個室12内部側へ反
射できる。
【0028】次に、本実施の形態の作用を説明する。
【0029】以上の構成の建築物10では、電磁波遮蔽
機能を有する個室12の開口部14下側の床部18に反
射部材22Aが設けられると共に、開口部14を開閉す
る開閉扉16の下部に反射部材22Bが設けられてお
り、反射部材22A及び反射部材22Bは互いに対向す
ると共に個室12内部側に拡開されている。この反射部
材22A及び反射部材22Bによって電磁波反射面24
(反射面24A、24B)が形成されており、開閉扉1
6によって開口部14が閉鎖された状態では、個室12
内部から電磁波反射面24へ到来する電磁波が電磁波反
射面24によって(反射面24A及び反射面24Bに反
射されて)個室12内部側へ良好に反射される。このた
め、個室12内部から開閉扉16下端と開口部14下側
の床部18との隙間20へ到来する電磁波を低減するこ
とができ、しかも、隙間20へ到来した電磁波を電磁波
反射面24等によって多重反射してこの電磁波を減衰さ
せることができる。したがって、隙間20を介して個室
12から電磁波が漏洩することを抑制あるいは防止でき
る。
【0030】ここで、従来のブラシを開閉扉16に設け
なくても、上述の如く隙間20を介して個室12から電
磁波が漏洩することを抑制あるいは防止できるため、開
閉扉16を開閉する際に開閉扉16と床部18との間に
摩擦が生じることを防止して、開閉扉16及び床部18
(床面)が劣化、損傷(磨耗や変色)することを防止で
きる。このため、開閉扉16や床部18の定常的なメイ
ンテナンスを不要とすることができる。
【0031】さらに、開口部14下側の床部18に設け
る踏板(仕上げ材料)に従来の如く導電性の材料を使用
しなくても、隙間20を介して個室12から電磁波が漏
洩することを抑制あるいは防止できるため、開口部14
下側の床部18に設ける仕上げ材料が限定されず、開口
部14の意匠の自由度を向上させることができる。
【0032】また、開口部14下側の床部18及び開閉
扉16の下部に電磁波反射面24を設けた構成であるた
め、建築物10の電磁波遮蔽構造を簡単な構成とするこ
とができる。
【0033】またここで、電磁波反射面24の電磁波が
到来する側(個室12内部側)の前面及び表面の少なく
とも一方に電磁波吸収体(図示省略)が設けられている
ため、個室12内部からへ到来する電磁波及び電磁波反
射面24(反射面24A、24B)によって反射された
電磁波を電磁波吸収体が吸収することで、隙間20へ到
来する電磁波を一層低減することができると共に、隙間
20へ到来した電磁波を一層減衰させることができる。
したがって、隙間20を介しての電磁波の個室12から
の漏洩を一層抑制あるいは防止できる。
【0034】なお、本実施の形態では、電磁波反射面2
4の反射面24A及び反射面24Bを共に傾斜面(傾斜
された平面)で形成した構成としたが、電磁波反射面2
4に到来する電磁波の到来角度や波長に対応して、電磁
波反射面24の反射面を、例えば、曲面で形成したり
(図3(A)参照)、または、傾斜面(傾斜された平
面)及び立ち上がり面(垂直に立設された平面)を組み
合わせて形成したり(図3(B)参照)、あるいは、曲
面及び立ち上がり面(垂直に立設された平面)を組み合
わせて形成した(図3(C)参照)構成としてもよい。
【0035】さらに、本実施の形態では、反射部材22
A及び反射部材22Bを個室12内部側に拡開させた構
成としたが、図1の構成を個室12内部側と個室12外
部側とで反対にして反射部材22A及び反射部材22B
を個室12外部側に拡開させた構成としてもよい。これ
により、個室12外部から隙間20を介して個室12へ
電磁波が不要に侵入することを抑制あるいは防止でき
る。(第1変形例)図4には本発明の建築物の電磁波遮
蔽構造が適用されて構成された第1変形例に係る建築物
50の主要部が概略的に側面図にて示されている。
【0036】本変形例に係る建築物50では、開口部1
4下側の床部18(床部18の内部または下部)の個室
12内部側に反射部材としての第1反射部材52Aが設
けられると共に、開閉扉16の下部(開閉扉16の内
部)の個室12内部側に反射部材としての第1反射部材
52Bが設けられている。第1反射部材52A及び第1
反射部材52Bは互いに対向すると共に個室12内部側
に拡開されており、第1反射部材52A及び第1反射部
材52Bによって電磁波反射面としての第1電磁波反射
面54が形成されている(以下、第1反射部材52Aに
よって形成されたものを「第1反射面54A」と言い、
第1反射部材52Bによって形成されたものを「第1反
射面54B」と言う)。また、第1反射面54A及び第
1反射面54Bは、傾斜面(傾斜された平面)及び立ち
上がり面(垂直に立設された平面)を組み合わせて形成
されている。
【0037】さらに、開口部14下側の床部18(床部
18の内部または下部)の個室12外部側には反射部材
としての第2反射部材56Aが設けられると共に、開閉
扉16の下部(開閉扉16の内部)の個室12外部側に
は反射部材としての第2反射部材56Bが設けられてい
る。第2反射部材56A及び第2反射部材56Bは互い
に対向すると共に個室12外部側に拡開されており、第
2反射部材56A及び第2反射部材56Bによって電磁
波反射面としての第2電磁波反射面58が形成されてい
る(以下、第2反射部材56Aによって形成されたもの
を「第2反射面58A」と言い、第2反射部材56Bに
よって形成されたものを「第2反射面58B」と言
う)。第2反射面58A及び第2反射面58Bは、傾斜
面(傾斜された平面)及び立ち上がり面(垂直に立設さ
れた平面)を組み合わせて形成されている。
【0038】ここで、上記第1反射部材52A、52B
及び第2反射部材56A、56Bの構成材料は上記実施
の形態の反射部材22A、22Bの構成材料と同様であ
る。これにより、開閉扉16によって開口部14が閉鎖
された状態では、個室12内部から到来する電磁波が第
1電磁波反射面54によって(第1反射面54A及び第
1反射面54Bによって反射されて)個室12内部側へ
反射されると共に、個室12外部(隣室または廊下等)
から到来する電磁波が第2電磁波反射面58によって
(第2反射面58A及び第2反射面58Bによって反射
されて)個室12外部側へ反射される。
【0039】第1電磁波反射面54(第1反射面54A
や第1反射面54B)及び第2電磁波反射面58(第2
反射面58Aや第2反射面58B)の電磁波到来側の前
面及び表面の少なくとも一方には、電磁波を吸収する電
磁波吸収体(図示省略)が設けられている。ここで、こ
の電磁波吸収体の構成は上記実施の形態の電磁波吸収体
の構成材料と同様である。これにより、個室12の内部
または外部から到来する電磁波及び第1電磁波反射面5
4(第1反射面54A、54B)や第2電磁波反射面5
8(第2反射面58A、58B)によって反射された電
磁波が電磁波吸収体に吸収されてこの電磁波のエネルギ
ーが減少される。
【0040】なお、第1電磁波反射面54(第1反射面
54A、54B)及び第2電磁波反射面58(第2反射
面58A、58B)の大きさは、到来する電磁波(第1
電磁波反射面54及び第2電磁波反射面58が反射する
電磁波)の波長に応じて決定される。さらに、第1電磁
波反射面54(第1反射面54A及び第1反射面54
B)や第2電磁波反射面58(第2反射面58A及び第
2反射面58B)の電磁波到来側の表面及び前面に用い
られる床部18及び開閉扉16の材料は、上記実施の形
態と同様に例えば木材や導電性がないセラミックス及び
樹脂等の電磁波を反射しない材料とするのが好ましく、
このようにすることで、到来する電磁波が第1電磁波反
射面54や第2電磁波反射面58によって反射される前
に床部18及び開閉扉16の材料によって反射されるこ
とが防止される。これにより、個室12内部から到来す
る電磁波を確実に個室12内部側へ反射できると共に、
個室12外部から到来する電磁波を確実に個室12外部
側へ反射できる。
【0041】次に、本変形例の作用を説明する。
【0042】以上の構成の建築物50では、電磁波遮蔽
機能を有する個室12の開口部14下側の床部18に第
1反射部材52Aが設けられると共に、開口部14を開
閉する開閉扉16の下部に第1反射部材52Bが設けら
れており、第1反射部材52A及び第1反射部材52B
は互いに対向すると共に個室12内部側に拡開されてい
る。この第1反射部材52A及び第1反射部材52Bに
よって第1電磁波反射面54(第1反射面54A、54
B)が形成されており、開閉扉16によって開口部14
が閉鎖された状態では、個室12内部から第1電磁波反
射面54へ到来する電磁波が第1電磁波反射面54によ
って(第1反射部材52A及び第1反射部材52Bによ
って反射されて)個室12内部側へ良好に反射される。
このため、個室12内部から開閉扉16下端と開口部1
4下側の床部18との隙間20へ到来する電磁波を低減
することができ、しかも、隙間20へ到来した電磁波を
第1電磁波反射面54等によって多重反射してこの電磁
波を減衰させることができる。したがって、隙間20を
介して個室12から電磁波が漏洩することを抑制あるい
は防止できる。
【0043】さらに、開口部14下側の床部18に第2
反射部材56Aが設けられると共に、開閉扉16の下部
に第2反射部材56Bが設けられており、第2反射部材
56A及び第2反射部材56Bは互いに対向すると共に
個室12外部側に拡開されている。この第2反射部材5
6A及び第2反射部材56Bによって第2電磁波反射面
58(第2反射面58A、58B)が形成されており、
開閉扉16によって開口部14が閉鎖された状態では、
個室12外部から第2電磁波反射面58へ到来する電磁
波が第2電磁波反射面58によって(第2反射部材56
A及び第2反射部材56Bによって反射されて)個室1
2外部側へ良好に反射される。このため、個室12外部
から開閉扉16下端と開口部14下側の床部18との隙
間20へ到来する電磁波を低減することができ、しか
も、隙間20へ到来した電磁波を第2電磁波反射面58
等によって多重反射してこの電磁波を減衰させることが
できる。したがって、隙間20を介して個室12へ電磁
波が不要に侵入することを抑制あるいは防止できる。
【0044】ここで、従来のブラシを開閉扉16に設け
なくても、上述の如く隙間20を介して個室12から電
磁波が漏洩すること及び個室12へ電磁波が侵入するこ
とを抑制あるいは防止できるため、開閉扉16を開閉す
る際に開閉扉16と床部18との間に摩擦が生じること
を防止して、開閉扉16及び床部18(床面)が劣化、
損傷(磨耗や変色)することを防止できる。このため、
開閉扉16や床部18の定常的なメインテナンスを不要
とすることができる。
【0045】さらに、開口部14下側の床部18に設け
る踏板(仕上げ材料)に従来の如く導電性の材料を使用
しなくても、隙間20を介して個室12から電磁波が漏
洩すること及び個室12へ電磁波が侵入することを抑制
あるいは防止できるため、開口部14下側の床部18に
設ける仕上げ材料が限定されず、開口部14の意匠の自
由度を向上させることができる。
【0046】また、開口部14下側の床部18及び開閉
扉16の下部に第1電磁波反射面54及び第2電磁波反
射面58を設けた構成であるため、建築物50の電磁波
遮蔽構造を簡単な構成とすることができる。
【0047】またここで、第1電磁波反射面54及び第
2電磁波反射面58の電磁波が到来する側の前面及び表
面の少なくとも一方に電磁波吸収体(図示省略)が設け
られているため、個室12の内部または外部から到来す
る電磁波及び第1電磁波反射面54(第1反射面54
A、54B)や第2電磁波反射面58(第2反射面58
A、58B)によって反射された電磁波を電磁波吸収体
が吸収することで、隙間20へ到来する電磁波を一層低
減することができると共に、隙間20へ到来した電磁波
を一層減衰させることができる。したがって、隙間20
を介しての電磁波の個室12からの漏洩及び電磁波の個
室12への侵入を一層抑制あるいは防止できる。
【0048】なお、本変形例では、第1電磁波反射面5
4の第1反射面54A、54B及び第2電磁波反射面5
8の第2反射面58A、58Bを傾斜面(傾斜された平
面)及び立ち上がり面(垂直に立設された平面)を組み
合わせて形成した構成としたが、第1電磁波反射面や第
2電磁波反射面に到来する電磁波の到来角度や波長に対
応して、第1電磁波反射面の第1反射面や第2電磁波反
射面の第2反射面を、例えば、図1と同様に傾斜面(傾
斜された平面)で形成したり、または、図3(A)と同
様に曲面で形成したり、あるいは、図3(C)と同様に
曲面及び立ち上がり面(垂直に立設された平面)を組み
合わせて形成した構成としてもよい。また、第1電磁波
反射面の第1反射面や第2電磁波反射面の第2反射面を
図1と同様に傾斜面で形成した場合には、第1反射面や
第2反射面の傾斜角度を上記実施の形態と同様の関係
(図1のθ1、θ2及びθ3がθ3<θ1+θ2となる
関係)とするのが好ましく、このようにすることで、個
室内部から到来する電磁波を確実に個室内部側へ反射で
きると共に、個室外部から到来する電磁波を確実に個室
外部側へ反射できる。 (第2変形例)図5には本発明の建築物の電磁波遮蔽構
造が適用されて構成された第2変形例に係る建築物70
の主要部が概略的に側面図にて示されている。
【0049】本変形例に係る建築物70では、開閉扉1
6の個室12内部側表面に反射部材72Aが設けられて
いる。さらに、開口部14下側の床部18(床部18の
床面)には反射部材72Bが設けられると共に、開閉扉
16の下部(開閉扉16の内部)には反射部材72Cが
設けられており、反射部材72B及び反射部材72Cは
互いに対向すると共に個室12内部側に拡開されてい
る。この反射部材72A、反射部材72B及び反射部材
72Cによって電磁波反射面74が形成されている(以
下、反射部材72Aによって形成されたものを「反射面
74A」と言い、反射部材72Bによって形成されたも
のを「反射面74B」と言い、反射部材72Cによって
形成されたものを「反射面74C」と言う)。反射面7
4Aは垂直面(垂直に立設された平面)で形成されると
共に、反射面74Bは水平面(水平な平面)で形成さ
れ、かつ、反射面74Cは傾斜面(傾斜された平面)で
形成されている。ここで、反射部材72A、72B、7
2Cの構成材料は上記実施の形態の反射部材22A、2
2Bの構成材料と同様である。これにより、開閉扉16
によって開口部14が閉鎖された状態では、個室12内
部から開閉扉16へ到来する電磁波が電磁波反射面74
の反射面74Aによって個室12内部側へ完全に反射さ
れると共に、個室12内部から電磁波反射面74の反射
面74B及び反射面74Cへ到来する電磁波が反射面7
4B及び反射面74Cによって反射されて個室12内部
側へ良好に反射される。なお、反射部材72Bを踏板と
して用いた構成としてよく、また、反射部材72Bの上
方に踏板を設けた構成としてもよい。
【0050】反射部材72Aの個室12外部側の面(反
射面74Cの個室12内部側)には、電磁波を吸収する
電磁波吸収体76が設けられている。ここで、この電磁
波吸収体76の構成は上記実施の形態の電磁波吸収体の
構成材料と同様である。これにより、個室12内部から
到来して反射面74Bに反射された後に反射面74Cに
反射されて反射部材72Aへ向かう電磁波が電磁波吸収
体76に吸収される。このため、反射面74Cを平面と
しても反射面74Cに反射された電磁波が反射部材72
Aに反射されて個室12外部側へ漏洩することを防止で
き、したがって、反射部材72Cの加工を容易にするこ
とができる。
【0051】なお、電磁波反射面74の反射面74B及
び反射面74Cの大きさは、到来する電磁波(反射面7
4B及び反射面74Cが反射する電磁波)の波長に応じ
て決定される。さらに、図5に示す如く、水平面に対す
る反射面74Cの角度をθ4とし、個室12内部から到
来する電磁波の電磁波反射面74への入射角度(図5で
は反射面74Bへの入射角度)をθ5とするとき、 θ5<θ4 となるように反射面74Cを設置するのが好ましい。こ
のようにすることで、個室12内部から到来する電磁波
を確実に個室12内部側へ反射できる。
【0052】また、電磁波吸収体76と電磁波反射面7
4の反射面74Cとの間に用いられる開閉扉16の材料
は、例えば木材や導電性がないセラミックス及び樹脂等
の電磁波を反射しない材料とするのが好ましい。このよ
うにすることで、反射面74Cに反射された電磁波が電
磁波吸収体76や隙間20に到達する前に開閉扉16の
材料によって反射されることを防止でき、これにより、
個室12内部から到来する電磁波を一層確実に個室12
内部側へ反射できる。
【0053】ここで、本変形例によっても、上記実施の
形態と同様の効果を得ることができる。
【0054】なお、本変形例では、開口部14下側の床
部18の床面に反射部材72Bを設けると共に開閉扉1
6の内部に反射部材72Cを設けた構成としたが、図6
に示す如く、開口部14下側の床部18(床部18の内
部または下部)に反射部材72Bを設けると共に開閉扉
16の下端に反射部材72Cを設けた構成としてもよ
く、これにより、電磁波吸収体76を不要とすることが
できる。またこの場合、図6に示す如く、水平面に対す
る反射面74Bの角度をθ6とし、個室12内部から到
来する電磁波の電磁波反射面74への入射角度(図6で
は反射面74Bへの入射角度)をθ7とするとき、θ7
<θ6となるように反射面74Bを設置するのが好まし
く、これにより、個室12内部から到来する電磁波を確
実に個室12内部側へ反射できる。さらに、反射面74
Bの電磁波到来側(個室12内部側)に用いられる床部
18の材料は、上記実施の形態と同様に例えば木材や導
電性がないセラミックス及び樹脂等の電磁波を反射しな
い材料とするのが好ましく、これにより、反射面74B
へ到来する電磁波が反射面74Bに到達する前に床部1
8の材料によって反射されることを防止できると共に、
反射面74Bが反射した電磁波が床部18の材料によっ
て反射されることを防止でき、したがって、個室12内
部から到来する電磁波を一層確実に個室12内部側へ反
射できる。
【0055】また、本変形例では、電磁波反射面74の
反射面74B及び反射面74Cを共に平面で形成した構
成としたが、電磁波反射面74に到来する電磁波の到来
角度や波長に対応して、電磁波反射面74の反射面を、
例えば、図3(A)と同様に曲面で形成したり、また
は、図3(B)と同様に傾斜面(傾斜された平面)及び
立ち上がり面(垂直に立設された平面)を組み合わせて
形成したり、あるいは、図3(C)と同様に曲面及び立
ち上がり面(垂直に立設された平面)を組み合わせて形
成した構成としてもよい。特に、図7に示す如く、反射
面74Cを曲面で形成することで、個室12内部から到
来して反射面74Bに反射された電磁波を反射面74C
によって反射面74A下端と反射面74Bとの隙間20
へ反射する構成としてもよく、これにより、電磁波吸収
体76を不要とすることができる。
【0056】さらに、本変形例では、反射部材72Aを
開閉扉16の個室12内部側表面に設けると共に反射部
材72B及び反射部材72Cを個室12内部側に拡開さ
せた構成としたが、図5乃至図7の構成を個室12内部
側と個室12外部側とで反対にして反射部材72Aを開
閉扉16の個室12外部側表面に設けると共に反射部材
72B及び反射部材72Cを個室12外部側に拡開させ
た構成としてもよい。これにより、個室12外部から隙
間20を介して個室12へ電磁波が不要に侵入すること
を抑制あるいは防止できる。
【0057】さらにまた、上記実施の形態(上記第1変
形例及び第2変形例含む)では、開口部14下側の床部
18及び開閉扉16の下部に電磁波反射面24、74、
第1電磁波反射面54及び第2電磁波反射面58を設け
た構成としたが、開口部下側の床部及び開閉扉の下部の
何れか一方に電磁波反射面、第1電磁波反射面または第
2電磁波反射面を設けた構成としてもよい。
【0058】また、上記実施の形態(上記第1変形例及
び第2変形例含む)では、反射部材22A、22B、7
2A、72B、72C、第1反射部材52A、52B及
び第2反射部材56A、56Bに、金属や炭素繊維等の
電磁波を反射する導電性材料を使用した構成としたが、
反射部材、第1反射部材または第2反射部材に、電磁波
を吸収して電磁波のエネルギーを減少させる電磁波吸収
性を有する材料を使用した構成(例えばフェライト等の
磁性型電磁波吸収材料を混入した構成)としてもよい。
このようにすることで、電磁波遮蔽効果を一層高めるこ
とができる。
【0059】
【発明の効果】請求項1に記載の建築物の電磁波遮蔽構
造では、従来のブラシを開閉扉に設けなくても、開口部
下側の床部と開閉扉下端との隙間を介して個室から電磁
波が漏洩することを抑制あるいは防止できるため、開閉
扉や床部の定常的なメインテナンスを不要とすることが
できる。
【0060】さらに、開口部下側の床部に設ける踏板に
必ずしも従来の如く導電性の材料を使用しなくても、前
記隙間を介して個室から電磁波が漏洩することを抑制あ
るいは防止できるため、開口部の意匠の自由度を向上さ
せることができる。
【0061】また、開口部下側の床部及び開閉扉の下部
の少なくとも一方に電磁波反射面を設けた構成であるた
め、建築物の電磁波遮蔽構造を簡単な構成とすることが
できる。
【0062】請求項2に記載の建築物の電磁波遮蔽構造
では、従来のブラシを開閉扉に設けなくても、開口部下
側の床部と開閉扉下端との隙間を介して個室へ電磁波が
侵入することを抑制あるいは防止できるため、開閉扉や
床部の定常的なメインテナンスを不要とすることができ
る。
【0063】さらに、開口部下側の床部に設ける踏板に
必ずしも従来の如く導電性の材料を使用しなくても、前
記隙間を介して個室へ電磁波が侵入することを抑制ある
いは防止できるため、開口部の意匠の自由度を向上させ
ることができる。
【0064】また、開口部下側の床部及び開閉扉の下部
の少なくとも一方に電磁波反射面を設けた構成であるた
め、建築物の電磁波遮蔽構造を簡単な構成とすることが
できる。
【0065】請求項3に記載の建築物の電磁波遮蔽構造
では、電磁波反射面を形成する一対の反射部材が互いに
対向すると共に電磁波が到来する方向である個室内部側
または個室外部側へ拡開されているため、電磁波反射面
が、個室内部から到来する電磁波を良好に個室内部側へ
反射でき、または、個室外部から到来する電磁波を良好
に個室外部側へ反射できる。
【0066】請求項4に記載の建築物の電磁波遮蔽構造
では、電磁波反射面へ到来する電磁波及び電磁波反射面
が反射した電磁波の少なくとも一方を電磁波吸収体が吸
収することで、前記隙間を介しての電磁波の個室からの
漏洩または前記隙間を介しての電磁波の個室への侵入を
一層抑制あるいは防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の建築物の電磁波遮蔽構造が適用されて
構成された実施の形態に係る建築物の主要部の概略構成
を示す側面図である。
【図2】本発明の建築物の電磁波遮蔽構造が適用されて
構成された実施の形態に係る建築物の主要部を示す側面
図である。
【図3】(A)、(B)及び(C)は、本発明の建築物
の電磁波遮蔽構造が適用されて構成された実施の形態に
係る電磁波反射面の別例を示す側面図である。
【図4】本発明の建築物の電磁波遮蔽構造が適用されて
構成された第1変形例に係る建築物の主要部の概略構成
を示す側面図である。
【図5】本発明の建築物の電磁波遮蔽構造が適用されて
構成された第2変形例に係る建築物の主要部の概略構成
を示す側面図である。
【図6】本発明の建築物の電磁波遮蔽構造が適用されて
構成された第2変形例の別例に係る建築物の主要部の概
略構成を示す側面図である。
【図7】本発明の建築物の電磁波遮蔽構造が適用されて
構成された第2変形例の別例に係る建築物の主要部の概
略構成を示す側面図である。
【符号の説明】
10 建築物 12 個室 14 開口部 16 開閉扉 18 床部 20 隙間 22A 反射部材 22B 反射部材 24 電磁波反射面 50 建築物 52A 第1反射部材(反射部材) 52B 第1反射部材(反射部材) 54 第1電磁波反射面(電磁波反射面) 56A 第2反射部材(反射部材) 56B 第2反射部材(反射部材) 58 第2電磁波反射面(電磁波反射面) 70 建築物 72A 反射部材 72B 反射部材 74 電磁波反射面 76 電磁波吸収体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柿沢 忠弘 千葉県印西市大塚1丁目5番地1 株式会 社竹中工務店技術研究所内 Fターム(参考) 2E001 DH01 FA13 FA31 HA34 HB01 HC01 HD00 JA28 JA29 2E039 AC00 5E321 AA42 AA45 BB32 BB53 GG01 GG05 GG11

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建築物の電磁波遮蔽機能を有する個室に
    設けられた開口部と、 前記開口部に設けられ、前記開口部を開閉可能とすると
    共に前記開口部下側の床部との間に隙間を形成する開閉
    扉と、 前記開口部下側の床部及び前記開閉扉の下部の少なくと
    も一方に設けられ、前記開閉扉によって前記開口部が閉
    鎖された状態で前記個室内部から到来する電磁波を前記
    個室内部側へ反射する電磁波反射面と、 を備えた建築物の電磁波遮蔽構造。
  2. 【請求項2】 建築物の電磁波遮蔽機能を有する個室に
    設けられた開口部と、 前記開口部に設けられ、前記開口部を開閉可能とすると
    共に前記開口部下側の床部との間に隙間を形成する開閉
    扉と、 前記開口部下側の床部及び前記開閉扉の下部の少なくと
    も一方に設けられ、前記開閉扉によって前記開口部が閉
    鎖された状態で前記個室外部から到来する電磁波を前記
    個室外部側へ反射する電磁波反射面と、 を備えた建築物の電磁波遮蔽構造。
  3. 【請求項3】 前記電磁波反射面を、前記開口部下側の
    床部及び前記開閉扉の下部のそれぞれに設けられると共
    に互いに対向しかつ前記電磁波が到来する方向である前
    記個室内部側または前記個室外部側へ拡開された一対の
    反射部材によって形成したことを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2記載の建築物の電磁波遮蔽構造。
  4. 【請求項4】 前記電磁波反射面の前記電磁波が到来す
    る側に設けられ、前記電磁波反射面へ到来する電磁波及
    び前記電磁波反射面が反射した電磁波の少なくとも一方
    を吸収する電磁波吸収体を備えたことを特徴とする請求
    項1乃至請求項3の何れか1項記載の建築物の電磁波遮
    蔽構造。
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