JP2001265444A - バルブ開閉制御方法及び装置 - Google Patents

バルブ開閉制御方法及び装置

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JP2001265444A JP2001042456A JP2001042456A JP2001265444A JP 2001265444 A JP2001265444 A JP 2001265444A JP 2001042456 A JP2001042456 A JP 2001042456A JP 2001042456 A JP2001042456 A JP 2001042456A JP 2001265444 A JP2001265444 A JP 2001265444A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】簡単な構成でありながら、バルブ開度設定精度
を向上したバルブ開閉制御装置を実現する。 【構成】位置制御回路APRに位置指令PS及び現在位
置Pfが供給される。位置制御回路APRは位置指令PS
と現在位置Pfとの偏差を算出し、電流値信号Ioを加算
器ADに供給する。加算器ADで電流値信号Ioと正負
に交番する脈動電流指令信号Imとが加算される。加算
期ADにて加算された電流値信号Ioと脈動電流指令信
号Imとは電流指令信号Icとして、電流制御回路ACR
に供給される。電流制御回路ACRにおいて、電流指令
信号Icと電流検出信号Isとが比較され、信号IcとIs
との偏差に応じた信号が、ドライブ回路DVに供給され
る。ドライブ回路DVから電機子電流制御回路ACCに
駆動制御信号が供給され、モータDCMへの供給電流が
制御され、スロットルバルブの開度が制御される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バルブ開閉制御装
置に係わり、特に、自動車のスロットルバルブに好適
な、高精度なバルブ開閉制御方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車においては、排気ガスの清
浄化や燃費向上化を図るため、スロットルバルブとアク
セルバルブとを機械的には連結せず、バルブアクチュエ
ータにより、アクセルの踏み角に応じてスロットルバル
ブをコントロールする方向にある。スロットルバルブの
制御は、ガソリンエンジンの心臓部を制御することであ
り、特に、安全性が重要である。また、スロットルバル
ブ制御は、ギアの自動変速等にまで利用されることから
高速の応答が要求される。そのほか、アクセルを踏まな
いアイドルスピードコントロール(ISC制御)等を行
うために、高精度のバルブ開度制御が必要である。
【0003】このスロットルバルブ制御装置の従来例と
しては、特開昭63−208632号公報に記載され
た、スロットルバルブをギアを介してアクチュエータで
制御する「スロットル弁制御装置」がある。このスロッ
トル弁制御装置においては、バルブに閉方向の力を与え
るリターンスプリングが設けられている。そして、アク
チュエータの故障時等において、上記リターンスプリン
グによって、スロットルバルブが全開となることが防止
される。
【0004】また、特開平2−95734号公報には、
「スロットル開度制御装置」が記載されている。このス
ロットル開度制御装置は、スロットルバルブがアイドル
開度に近づいたとき、スロットルバルブの回動速度が低
速の回動速度に切り換えられ、スロットル開度の測定精
度を向上しようとするものである。
【0005】また、特開平5−79356号公報には、
「内燃機関のスロットル開度制御装置」が記載されてい
る。このスロットル開度制御装置においては、スロット
ルバルブの開度を調整するステッピングモータの1ステ
ップ毎の励磁更新直前に、スロットルバルブの開度が検
出される。そして、その検出値に基づいて、スロットル
バルブが所定開度位置に、あるか否かが判断される。こ
れにより、ステッピングモータの1ステップ応答時のダ
ンピングによる基準制御位置の誤検出を防止し、スロッ
トルバルブ開度の正確な制御を実行しようとするもので
ある。
【0006】また、特開平2−119640号公報に
は、「エンジン吸気絞り弁の制御方法」が記載されてい
る。この絞り弁の制御方法においては、絞り弁を駆動す
るモータは、互いに反対方向に分極処理された多数の圧
電片が交互に配置された圧電体と、弾性体と、可動子と
から構成される。そして、この圧電体に2種類の高周波
電圧が供給され、弾性体に進行波を発生させて、可動子
が移動される。この可動子の移動によって、絞り弁が移
動される。これにより、駆動音が少なく、小型軽量な弁
駆動用モータを実現しようとするものである。なお、バ
ルブの開度を調整するバルブアクチェータとしては、種
々のタイプがあるが、直流電動機が最も一般的な制御モ
ータとして考えられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記バルブ
の開度は、ギアあるいはリターンスプリング等の存在に
よって、ヒステリシスの傾向を有している。さらに、バ
ルブアクチュエータとして、直流電動機を使用すると、
ブラシの摩擦にもヒステリシスがある。これによって、
バルブ開度の設定精度が低下され、極端な場合には、不
安定な現象となってエンジン回転数の乱れを招く場合が
予想される。
【0008】また、バルブ開度センサとして接触式のセ
ンサ(例えばポテンショメータ)を使用する場合には、
位置決め時に停止する迄の回転方向によって、ブラシの
傾きが変わるというヒステリシスを有している。このた
め、正確なバルブ開度を検出することができず、バルブ
開度設定精度(バルブ位置精度)の低下原因となってい
た。
【0009】バルブアクチュエータとして、上記特開平
5−79356号公報に記載されたステッピングモータ
や、特開平2−119640号公報に記載されたモータ
を使用した場合においても、バルブのリターンスプリン
グや、バルブ開度センサによるヒステリシスが存在する
ため、バルブ開度設定精度は低いものであった。
【0010】本発明の目的は、簡単な構成でありなが
ら、バルブ開度設定精度を向上したバルブ開閉制御方法
及び装置を実現することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、次のように構成される。 (1)流体の流量を調整するバルブの開度を、バルブア
クチュエータにより制御するバルブ開閉制御方法であっ
て、バルブ開度指令値に対応するバルブアクチュエータ
の指令駆動信号に脈動信号を加算し、上記脈動信号が加
算された駆動信号を上記バルブアクチュエータに供給す
る上記制御方法において、上記バルブ開度指令がランプ
信号として与えられたとき、上記バルブの実際の開度変
化が線形化された開度変化特性を呈するように上記指令
駆動信号に脈動を付加すると共に、上記脈動の大きさを
上記バルブの現在位置と上記バルブ開度指令値との偏差
が小となるに従って大とする。
【0012】(2)好ましくは、上記(1)において、
上記バルブは、自動車のスロットルバルブである。
【0013】(3)また、好ましくは、上記(2)にお
いて、上記所定の脈動信号は、自動車のアイドリング運
転のバルブ開度制御時に、上記指令駆動信号に加算され
る。
【0014】(4)モータで開閉駆動されるバルブと、
このバルブの開度を検出する接触式の開度センサとを備
えるバルブ開閉制御装置において、上記モータの駆動信
号に脈動信号を付加し、上記センサの接触部が上記脈動
信号によって微小振動される。
【0015】(5)好ましくは、上記(4)において、
上記脈動信号によって上記開度センサの接触部が両方向
に微小振動される。
【0016】(6)また、好ましくは、上記(5)にお
いて、上記両方向の微小振動の中心位置で開度検出が行
われる。
【0017】バルブやバルブアクチュエータ等には、ヒ
ステリシストルクが存在するため、従来技術において
は、バルブは、目標開度を大きくオーバーシュートして
しまう。次に、バルブは、大きくオーバーシュートした
開度から、目標開度に、再び移動される。そして、バル
ブは、目標開度をアンダーシュートする。このようにし
て、バルブは、静止摩擦トルクの範囲のなかで静止す
る。このような動作を繰返すと、バルブ開度制御は不安
定となってしまう。
【0018】本発明においては、バルブ開度指令値に対
応するバルブアクチュエータの指令駆動信号に脈動信号
が加算される。バルブアクチュエータは、脈動信号が加
算された駆動信号によって、微小なヒステリシス曲線を
描きながら、バルブを開度指令値が示す角度まで移動さ
せる。これにより、上記ヒステリシストルクが補償さ
れ、高精度の位置設定が実行される。
【0019】また、バルブの開度を検出する開度センサ
を備え、この開度センサが接触型である場合、このセン
サの接触部分が、上記脈動信号によって、両方向に微小
振動され、この振動中心位置で開度検出が行われる。こ
れによって、開度センサのヒステリシス特性が補償さ
れ、高精度の位置検出が行われる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を添付図面
に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施例である
バルブ開閉制御装置の概略回路図であり、図2は、上記
一実施例の概略構成図である。なお、この一実施例は、
本発明を、自動車用の電子スロットルシステムに適用し
た場合の例である。
【0021】図2において、スロットルボディ1には空
気流量を制御するためのスロットルバルブ2と、このス
ロットルバルブ2のシャフトの一方端に配置され、スロ
ットルバルブ2を閉方向に付勢するバネMBとが備えら
れている。また、スロットルバルブ2のシャフトの他方
端には、ギアG3が取り付けられている。そして、直流
モータDCMのシャフトからの動力が、ギアG1、ギア
G2及びギアG3を介して、スロットルバルブ2のシャ
フトに伝達される。
【0022】ギアG1は、クラッチ板KLとスライドベ
アリングSBとともに、直流モータDCMのシャフト上
に配置され、直流モータDCMの軸方向に、スライド可
能な構造となっている。また、クラッチ板KLとクラッ
チ板KMとの間にはバネBNが配置され、クラッチ板K
Mとクラッチ板KLとを引き離すように作用している。
直流モータDCMは、ブラシやコミュテータが配置され
る整流部KBと、鉄心に巻かれた回転子コイルRKを有
するロータRTと、クラッチ板KMと、このクラッチ板
KMの上部まで延長された固定子磁極SPとを備えてい
る。
【0023】小形の直流モータは、界磁に永久磁石を用
いたものが多い。これは外部に界磁をコントロールする
制御回路が省略でき、構造を簡単にすることができるか
らである。図2に示した例においては、固定子磁極SP
は永久磁石を使用するが、永久磁石ではなく、固定子コ
イルが巻回され形成される磁極を使用することも可能で
ある。
【0024】スロットルバルブ2のギアG3側には、ス
ロットルバルブ2の開度を測定するスロットルバルブ開
度センサ103が、配置されている。開度センサ103
には価格的な面でブラシ式のポテンショメータが使用さ
れることが多い。
【0025】次に、図1において、直流電源VからH型
の電機子電流制御回路ACCを介して直流モータMに電
力が供給される。電機子電流制御回路ACCにおいて
は、直列接続されたトランジスタTR1及びTR2と、
直列接続されたトランジスタTR3及びTR4とが並列
に接続されている。トランジスタTR1とTR2との接
続点と、トランジスタTR3とTR4との接続点とがモ
ータDCMに接続される。マイクロコンピュータ等の演
算器で構成された位置制御回路APRには、自動車の上
位の制御装置より位置指令(バルブ開度指令)PSが供
給される。また、位置制御回路APRには、開度センサ
103によって検出されたバルブの開度を示す現在位置
Pfも供給される。位置制御回路APRは、供給された
位置指令PSと現在位置Pfとの偏差を算出し、モータD
CMを駆動すべき電流値信号Ioを加算器ADに供給す
る。
【0026】加算器ADには、正負に交番する脈動電流
指令信号Imも供給されており、上記電流値信号Ioと脈
動電流指令信号Imとが加算される。この脈動電流指令
信号Imは、位置指令Psの発生タイミングと同期し、こ
の位置指令Psの発生周期を半周期とする周波数を有す
る矩形波となっている。例えば、位置指令Psの発生周
期が1msであれば、脈動電流指令信号Imの周波数は、
500Hzとなる。
【0027】加算期ADにて加算された電流値信号Io
と脈動電流指令信号Imとは、電流指令信号Icとして、
電流制御回路ACRに供給される。電流制御回路ACR
には、電流検出器SHにより検出されたモータ電流検出
信号Isも供給される。そして、電流制御回路ACRに
おいて、電流指令信号Icと電流検出信号Isとが比較さ
れ、信号IcとIsとの偏差に応じた信号が、ドライブ回
路DVに供給される。そして、このドライブ回路DVか
ら電機子電流制御回路ACCのトランジスタTR1、T
R2、TR3、TR4のベースに駆動制御信号が供給さ
れ、モータDCMへの供給電流が制御される。これによ
り、モータDCMが駆動し、スロットルバルブ2の開度
が制御される。
【0028】さて、バルブ開閉制御装置においては、バ
ネMB、ギアG1、ギアG2、ギアG3及び直流モータ
DCM、バルブのベアリンブ等の摺動部でヒステリシス
を有するトルクが発生する。また、直流モータDCMの
整流部KBで、ブラシと整流子との間に静止摩擦が発生
する。
【0029】スロットルバルブ2の開度制御は、自動車
の走行中における開度制御と、アイドル運転時の開度制
御とがある。走行中における開度制御の精度は、±0.
5度程度で充分である。一方、アイドル運転時の開度制
御は、±0.05度以下の精度が要求される。このよう
な高精度の開度制御が要求されるアイドル運転時に、上
述のようなヒステリシストルク、静止摩擦トルク等があ
ると、従来においては、高精度の制御が困難となり、不
安定な現象、例えばエンジン回転数の乱れを引き起こし
ていた。
【0030】一般に、バルブ開度制御を比例積分制御で
行った場合、積分項のゲインが小さいと、ヒステリシス
トルク、静止摩擦トルクによりバルブは移動できず、積
分項が蓄積されるまで停止状態となる。そして、積分項
が蓄積され、移動可能となると、位置指令Psと現在位
置Pfとの偏差を無くすように、バルブの移動が開始さ
れる。ところが、上述のように、ヒステリシストルクが
存在するため、バルブは、目標開度を大きくオーバーシ
ュートしてしまう。次に、バルブは、大きくオーバーシ
ュートした開度から、目標開度に、再び移動される。そ
して、バルブは、目標開度をアンダーシュートする。こ
のようにして、バルブは、静止摩擦トルクの範囲のなか
で静止する。このような動作を繰返すと、バルブ開度制
御は不安定となってしまう。
【0031】本発明の一実施例においては、上述したよ
うに、位置制御回路APRから出力される電流値信号I
oに脈動電流指令Imが加算される。この脈動電流指令I
mの最大値にトルク定数を乗じたものが、上記ヒステリ
シストルク、静止摩擦トルク以上であれば、ヒステリシ
ストルク、静止摩擦トルク等に打ち勝って常に移動可能
な状態となり微小な位置指令が入っても充分追随するこ
とが可能である。そして、電流値信号Ioに脈動電流指
令Imが加算されることにより、バルブ2は、大きくオ
ーバーシュートしたり、アンダーシュートすることな
く、目標開度に設定される。つまり、モータDCMは、
脈動電流指令Imによって、微小なヒステリシス曲線を
描きながら、目標位置に移動する。これにより、上記ヒ
ステリシストルクが補償される。また、開度センサ10
3のブラシは、上記脈動電流指令Imによって、両方向
に微小振動され、この振動中心位置で開度検出が行われ
る。これによって、開度センサのヒステリシス特性も補
償され、高精度の位置検出が行われる。
【0032】図3は、本発明の一実施例におけるバルブ
位置指令(バルブ開度指令)PCと、脈動電流Iと、バ
ルブの現在位置(現在開度)PPとを示す図であり、横
軸は時間であり、縦軸は位置(開度)及び電流である。
また、図4は、脈動電流を加算しない場合の、バルブ位
置指令PCと、指令電流Iと、現在位置(現在開度)P
Pとを示す図であり、図3と同様に、横軸は時間であ
り、縦軸は位置(開度)及び電流である。これら図3及
び図4においては、位置指令PCをランプ状とした場合
の例である。
【0033】図3の例においては、位置指令PCに対し
て、現在位置PPは、若干の遅れを伴って、良好に追随
している(制御が線形化されている)ことが、容易に理
解できる。これに対して、図4の例においては、位置指
令PCに対して、現在位置PPは時点t0からt1付近ま
で、微小にしか変化しない。そして、時点t1付近とな
ると、現在位置PPは、急激に変化する(この場合、図
4においては、現在位置PPは、位置指令PCをオーバ
ーシュートしていないが、オーバーシュートしてしまう
こともある)。これに対応して、電流Iも変化される。
また、現在位置PPは、時点t1からt2付近まで、微小
変化し、時点t2以上となって、大きく変化していく。
【0034】このように、脈動電流を加算しない図4の
特性に比較し、図3に示した、指令電流に脈動電流を加
算し、バルブアクチェータに供給する特性は、位置指令
PCに対して、現在位置PPは、安定して良好に追従し
ている。
【0035】以上のように、本発明の一実施例のバルブ
開閉制御装置によれば、脈動電流指令Imを加算した電
流指令Icを、直流モータDCMへの電流指令としたの
で、直流モータDCM、バルブ2のベアリング、ギア、
バネMB等のヒステリシストルクを補償して、簡単な構
成でありながら、バルブ開度設定精度を向上したバルブ
開閉制御装置を実現することができる。
【0036】また、開度センサ103として、接触式の
センサ、例えば、ポテンショメータを使用した場合で
も、ブラシの傾きによる位置検出誤差が補償され、位置
検出が高精度となる。これにより、高精度のバルブ開度
検出が可能であり、かつ、高精度のバルブ開度設定が可
能なバルブ開閉制御装置を実現することができる。
【0037】なお、脈動電流Imは、位置指令Psの発生
タイミングに同期して、一定電流を正負に交番させ、矩
形波を生成できる生成部(図1には示さず)により発生
される。
【0038】上述した図1のバルブ開閉制御装置に対応
するバルブ開閉制御方法の一実施例としては、次の例が
ある。まず、第1のステップにおいて、バルブの現在の
開度を検出する。次に、第2のステップにおいて、検出
されたバルブ開度と、バルブ開度指令値とを比較して、
バルブアクチュエータへの駆動信号を算出する。そし
て、第3のステップにおいて、算出された駆動信号に、
正負に交番し、かつ、駆動信号の発生タイミングに同期
する周期を有する所定の脈動信号を加算する。
【0039】次に、第4のステップにおいて、バルブア
クチュエータに供給されている現駆動信号と、上記脈動
信号が加算された駆動信号とを比較する。続いて、第5
のステップにおいて、第4のステップで比較された結果
に基づいて、バルブアクチェータの駆動信号が上記脈動
信号が加算された駆動信号となるように制御する。この
第5のステップが終了すると、第1のステップに戻り、
バルブ開度の制御が実行される。
【0040】以上説明した、バルブ開閉制御方法によれ
ば、バルブアクチュエータやバルブ開度検出器のヒステ
リシス特性を補償して、簡単な構成でありながら、バル
ブ開度設定精度を向上したバルブ開閉制御方法を実現す
ることができる。
【0041】図5は、本発明の他の実施例におけるバル
ブ開閉制御装置の概略回路図であり、図1の例と同様
に、自動車用の電子スロットルシステムに本発明を適用
した場合の例である。したがって、バルブ開閉制御装置
の概略構成図は、図2の例と同等となるので、図示は省
略する。
【0042】図5の例と、図1の例との異なるところ
は、脈動電流指令Imの大きさが、現在位置Pfと位置指
令値Psとの差に応じて変化されることであり、現在位
置Pfと位置指令Psとの偏差が小となるに従って、バル
ブの開度検出及び制御を高精度化する。つまり、現在位
置Pfと位置指令値Psとの偏差が小となるに従って、脈
動電流の大きさ(振幅値)を大とする。
【0043】さて、図5において、脈動電流値算出部P
CAには、位置指令値Psと現在位置Pfとが供給され
る。脈動電流値算出部PCAは、位置指令値Psと現在
位置Pfとの偏差を算出し、この偏差の絶対値に反比例
する脈動電流値Iaを算出する。そして、算出された脈
動電流値Iaは、乗算回路MTPに供給される。
【0044】また、基準脈動電流発生部RPCは、正負
に交番する基準脈動電流Imoを発生する。この基準脈動
電流Imoは、位置指令Psの発生タイミングと同期し、
この位置指令Psの発生周期を半周期とする周波数を有
する矩形波である。発生された基準脈動電流Imoは、乗
算回路MTPに供給され、脈動電流値Iaと乗算され
る。そして、振幅値が脈動電流値Iaであり、位置指令
Psの発生周期を半周期とする周波数を有する脈動電流
Imが、乗算回路MTPから加算器ADに供給される。
加算器ADにより、脈動電流Imと電流値信号Ioとが加
算され、電流指令Icとして、電流制御回路ACRに供
給される。その後の動作は、図1の例と同等である。な
お、基準脈動電流発生部RPCと、脈動電流値算出部P
CAと、乗算回路MTPとから脈動電流変更が構成され
る。
【0045】以上のように、本発明の他の実施例である
バルブ開閉制御装置によれば、図1の例と同様な効果が
得られる他、位置指令Psと現在位置Pfとの偏差が小と
なるに従って、脈動電流Imの振幅値が大となるように
構成したので、構成簡単であり、かつ、省電力化が図ら
れた、高精度なバルブ開度設定が可能なバルブ開閉制御
装置を実現することができる。
【0046】なお、脈動電流の振幅値は、バルブの現在
位置に対応して、変化するように構成することもでき
る。つまり、例えば、バルブがアイドリング時の開度に
近づくに従って、脈動電流の振幅値を大とすることも可
能である。また、脈動電流の振幅値は、バルブの移動速
度が小となるに従って、大となるように構成することも
可能である。つまり、バルブの移動速度が小となるに従
って、指令位置に近づいたと判断できるからである。こ
の移動速度は、現在位置の変化速度から算出できる。
【0047】また、バルブアクチュエータの負荷の大き
さに従って、脈動電流の振幅値を変化させるように構成
することもできる。例えば、負荷が小となるに従って、
脈動電流の振幅値が大となるように構成する事も可能で
ある。アクチェータの負荷の検出は、例えば、モータD
CMに通電されている電流値から算出することができ
る。
【0048】上述した図5のバルブ開閉制御装置に対応
するバルブ開閉制御方法の他の実施例としては、次の例
がある。まず、第1のステップにおいて、バルブの現在
の開度を検出する。次に、第2のステップにおいて、検
出されたバルブ開度と、バルブ開度指令値とを比較し
て、バルブアクチュエータへの駆動信号を算出する。そ
して、第3のステップにおいて、バルブの現在の開度と
バルブ開度指令値との偏差が小となるに従って、そ振幅
値が大となり、正負に交番し、かつ、駆動信号の発生タ
イミングに同期する周期を有する所定の脈動信号を、算
出された駆動信号に加算する。
【0049】次に、第4のステップにおいて、バルブア
クチュエータに供給されている現駆動信号と、上記脈動
信号が加算された駆動信号とを比較する。続いて、第5
のステップにおいて、第4のステップで比較された結果
に基づいて、バルブアクチェータの駆動信号が上記脈動
信号が加算された駆動信号となるように制御する。この
第5のステップが終了すると、第1のステップに戻り、
バルブ開度の制御が実行される。
【0050】以上説明した、バルブ開閉制御方法の他の
実施例によれば、バルブアクチュエータやバルブ開度検
出器のヒステリシス特性を補償して、簡単な構成であり
ながら、バルブ開度設定精度を向上したバルブ開閉制御
方法を実現することができる。さらに、このバルブ開閉
制御方法の他の実施例によれば、構成簡単であり、か
つ、省電力化が図られた、高精度なバルブ開度設定が可
能なバルブ開閉制御方法を実現することができる。
【0051】なお、バルブ開閉制御方法の他の実施例に
おいては、図5の例と同様に、バルブの現在位置、移動
速度又はバルブアクチュエータの負荷の大きさに対応し
て、変化するように構成することもできる。
【0052】また、電流指令信号への脈動電流の加算
は、自動車のアイドリング制御時にのみ、実行するよう
に構成することもできる。また、脈動電流の脈動周期
は、位置指令の発生タイミングの周期の2倍以上を半周
期とすることもできる。さらに、脈動電流は、位置指令
の発生タイミングに、非同期であってもよい。
【0053】また、脈動電流は、矩形波のみならず、サ
イン波又は鋸歯状波であってもよい。
【0054】また、スロットルバルブを閉方向に付勢す
るバネは、機械的なバネ又は電磁バネであってもよい。
【0055】また、開度センサは、非接触式のものでも
よい。また、バルブアクチュエータは、ステッピングモ
ータを用いたものでも、本発明は適用可能である。
【0056】また、上述した例においては、指令信号I
o、Ic、Im等が電流信号となっているが、電圧信号で
あってもよい。さらに、上述した例は、自動車用の電子
スロットルシステムに適用した場合の例であるが、流体
の流量を調整するバルブの開度を、バルブアクチェータ
により制御する他の装置にも本発明は適用可能である。
【0057】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているため、次のような効果がある。バルブアクチュエ
ータは、脈動信号が加算された駆動信号によって、微小
なヒステリシス曲線を描きながら、バルブを開度指令値
が示す角度まで移動させる。これにより、上記ヒステリ
シストルクが補償され、高精度の位置設定が実行され
る。したがって、簡単な構成でありながら、バルブ開度
設定精度を向上したバルブ開閉制御方法及び装置を実現
することができる。
【0058】また、バルブの開度を検出する開度センサ
が接触型である場合、このセンサの接触部分が、上記脈
動信号によって、両方向に微小振動され、この振動中心
位置で開度検出が行われる。これによって、開度センサ
のヒステリシス特性が補償され、高精度の位置検出が行
われる。したがって、簡単な構成でありながら、バルブ
開度検出精度及び設定精度を向上したバルブ開閉制御方
法及び装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のバルブ開閉制御装置の一実施例の概略
回路図である。
【図2】本発明の一実施例の全体概略構成図である。
【図3】本発明の一実施例における位置指令PCと、現
在位置PPとの対応関係を示すグラフである。
【図4】従来例における位置指令PCと、現在位置PP
との対応関係を示すグラフである。
【図5】本発明のバルブ開閉制御装置の他の実施例の概
略回路図である。
【符号の説明】
1 スロットルボディ 2 スロットルバルブ 103 開度センサ ACC 電機子電流制御回路 ACR 電流制御回路 AD 加算器 APR 位置制御回路 DV ドライブ回路 BN バネ DCM 直流モータ G1、G2、G3 ギア KB 整流部 KL、KM クラッチ板 MTP 乗算回路 MB バネ PCA 脈動電流値算出部 RK 回転子コイル RPC 基準脈動電流発生部 RT ロータ SP 固定子磁極 SB スライドベアリング SH 電流検出器 V 電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 41/20 310 F02D 41/20 310C 45/00 312 45/00 312C 358 358M 364 364G F16K 31/04 F16K 31/04 K (72)発明者 佐々木 靖 茨城県勝田市大字高場2520番地 株式会社 日立製作所自動車機器事業部内 (72)発明者 吉田 龍也 茨城県勝田市大字高場2520番地 株式会社 日立製作所自動車機器事業部内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】流体の流量を調整するバルブの開度を、バ
    ルブアクチュエータにより制御するバルブ開閉制御方法
    であって、バルブ開度指令値に対応するバルブアクチュ
    エータの指令駆動信号に脈動信号を加算し、上記脈動信
    号が加算された駆動信号を上記バルブアクチュエータに
    供給する上記制御方法において、 上記バルブ開度指令がランプ信号として与えられたと
    き、上記バルブの実際の開度変化が線形化された開度変
    化特性を呈するように上記指令駆動信号に脈動を付加す
    ると共に、上記脈動の大きさを上記バルブの現在位置と
    上記バルブ開度指令値との偏差が小となるに従って大と
    することを特徴とするバルブ開閉制御方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載のバルブ開閉制御方法におい
    て、上記バルブは、自動車のスロットルバルブであるこ
    とを特徴とするバルブ開閉制御方法。
  3. 【請求項3】請求項2記載のバルブ開閉制御方法におい
    て、上記所定の脈動信号は、自動車のアイドリング運転
    のバルブ開度制御時に、上記指令駆動信号に加算される
    ことを特徴とするバルブ開閉制御方法。
  4. 【請求項4】モータで開閉駆動されるバルブと、このバ
    ルブの開度を検出する接触式の開度センサとを備えるバ
    ルブ開閉制御装置において、 上記モータの駆動信号に脈動信号を付加し、上記センサ
    の接触部が上記脈動信号によって微小振動されることを
    特徴とするバルブ開閉制御装置。
  5. 【請求項5】請求項4記載のバルブ開閉制御装置におい
    て、上記脈動信号によって上記開度センサの接触部が両
    方向に微小振動されることを特徴とするバルブ開閉制御
    装置。
  6. 【請求項6】請求項5記載のバルブ開閉制御装置におい
    て、上記両方向の微小振動の中心位置で開度検出が行わ
    れることを特徴とするバルブ開閉制御装置。
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