JP2001265328A - 演奏データ及び楽譜データの処理装置、方法及び記録媒体 - Google Patents

演奏データ及び楽譜データの処理装置、方法及び記録媒体

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JP2001265328A
JP2001265328A JP2000080255A JP2000080255A JP2001265328A JP 2001265328 A JP2001265328 A JP 2001265328A JP 2000080255 A JP2000080255 A JP 2000080255A JP 2000080255 A JP2000080255 A JP 2000080255A JP 2001265328 A JP2001265328 A JP 2001265328A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ミスタッチやタイミングずれの可能性がある演
奏データと楽譜データと間で、両者間のずれを分析/評
価し、1音毎の正確な対応付けを行うこと。 【解決手段】この発明の処理システムでは、演奏データ
PD及び楽譜データMDについて、時間軸及び音高軸か
ら成る二次元空間上に音情報を展開したイベントマップ
IM及びテンプレートTPが夫々作成され(MM,T
M)、両者間には、時間軸方向にずらした複数の位置で
マッチング演算がなされ(MP)、この演算結果MRに
基づいて、両者が最もよくマッチングする位置Xmeが
求められる(ED)。位置Xmeに基づいて、演奏デー
タ及び楽譜データ間のずれ(オフセット)OSが出力さ
れ(OD)、また、演奏データと楽譜データとの対応付
け(リンク)を行う(LD)。イベントマップIM及び
テンプレートTPの少なくとも一方には「ボカシ」処理
が施され、マッチング演算処理を容易にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、演奏データと楽
譜データのずれを分析、評価したり、演奏データ及び楽
譜データに含まれる各音情報の対応付けを行うのに好適
な演奏データ及び楽譜データの処理装置、方法及び記録
媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば、特開平5−2767
0号公報に示されるように、演奏データと楽譜データと
の間の一致/不一致を評価する技術が知られている。こ
の例では、演奏データ及び楽譜データの双方における所
定個(例えば、10個)の音高データを比較し、一致率
が所定比率(例えば、80%)以上なら一致と判断し、
そうでなければ不一致と判断している。
【0003】このように、従来は、単純に音高一致を判
断しているだけなので、時間方向のずれがわからない。
また、1音ごとの対応付けはなされていないので、演奏
中の音が楽譜上ではどの音なのかが正確にわからない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、このよう
な従来技術の欠点に鑑み、演奏データと楽譜データのず
れを分析、評価することが可能であり、演奏データ側に
多少のミスタッチやタイミングずれがあってもマッチン
グをとることができ、また、両データ間で1音毎に正確
に対応付けを行うことができる演奏データ及び楽譜デー
タの処理装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明の第1の特徴に
従うと、演奏データ及び楽譜データを取得する手段と、
取得された演奏データ及び楽譜データのそれぞれについ
て、時間軸及び音高軸から成る二次元空間上に音情報を
展開した演奏分布データ及び楽譜分布データを作成する
分布データ作成手段と、両分布データ間のマッチング
を、時間軸方向にずらした複数の位置で、演算するマッ
チング処理手段と、マッチング演算の結果に基づいて、
両分布データが最もよくマッチングする位置を求める手
段と、求められた位置を演奏データ及び楽譜データ間の
ずれとして出力する手段とを具備する演奏データ及び楽
譜データの処理装置(請求項1)、並びに、演奏データ
及び楽譜データを取得するステップと、取得された演奏
データ及び楽譜データのそれぞれについて、時間軸及び
音高軸から成る二次元空間上に音情報を展開した演奏分
布データ及び楽譜分布データを作成する分布データ作成
ステップと、両分布データ間のマッチングを、時間軸方
向にずらした複数の位置で、演算するマッチング処理ス
テップと、マッチング演算の結果に基づいて、両分布デ
ータが最もよくマッチングする位置を求めるステップ
と、求められた位置を演奏データ及び楽譜データ間のず
れとして出力するステップとを備える演奏データ及び楽
譜データの処理方法(請求項5)が提供される。また、
この特徴に従い、演奏データ及び楽譜データを取得する
ステップと、取得された演奏データ及び楽譜データのそ
れぞれについて、時間軸及び音高軸から成る二次元空間
上に音情報を展開した演奏分布データ及び楽譜分布デー
タを作成するステップと、両分布データ間のマッチング
を、時間軸方向にずらした複数の位置で、演算するステ
ップと、マッチング演算の結果に基づいて、両分布デー
タが最もよくマッチングする位置を求めるステップと、
求められた位置を演奏データ及び楽譜データ間のずれと
して出力するステップとから成るプログラムを記録して
いる演奏データ及び楽譜データの処理のための記録媒体
(請求項9)が提供される。
【0006】この発明の第2の特徴に従うと、演奏デー
タ及び楽譜データを取得する手段と、取得された演奏デ
ータ及び楽譜データのそれぞれについて、時間軸及び音
高軸から成る二次元空間上に音情報を展開した演奏分布
データ及び楽譜分布データを作成する分布データ作成手
段と、両分布データ間のマッチングを、時間軸方向にず
らした複数の位置で、演算するマッチング処理手段と、
マッチング演算の結果に基づいて、両分布データが最も
よくマッチングする位置を求める手段と、求められた位
置から得られる演奏データ及び楽譜データ間のずれに基
づいて前記演奏データと楽譜データとの対応付けを行う
手段とを具備する演奏データ及び楽譜データの処理装置
(請求項2)、並びに、演奏データ及び楽譜データを取
得するステップと、取得された演奏データ及び楽譜デー
タのそれぞれについて、時間軸及び音高軸から成る二次
元空間上に音情報を展開した演奏分布データ及び楽譜分
布データを作成する分布データ作成ステップと、両分布
データ間のマッチングを、時間軸方向にずらした複数の
位置で、演算するマッチング処理ステップと、マッチン
グ演算の結果に基づいて、両分布データが最もよくマッ
チングする位置を求めるステップと、求められた位置か
ら得られる演奏データ及び楽譜データ間のずれに基づい
て前記演奏データと楽譜データとの対応付けを行うステ
ップとを備える演奏データ及び楽譜データの処理方法
(請求項6)が提供される。また、この特徴に従い、演
奏データ及び楽譜データを取得するステップと、取得さ
れた演奏データ及び楽譜データのそれぞれについて、時
間軸及び音高軸から成る二次元空間上に音情報を展開し
た演奏分布データ及び楽譜分布データを作成するステッ
プと、両分布データ間のマッチングを、時間軸方向にず
らした複数の位置で、演算するステップと、マッチング
演算の結果に基づいて、両分布データが最もよくマッチ
ングする位置を求めるステップと、求められた位置から
得られる演奏データ及び楽譜データ間のずれに基づいて
前記演奏データと楽譜データとの対応付けを行うステッ
プとから成るプログラムを記録している演奏データ及び
楽譜データの処理のための記録媒体(請求項10)が提
供される。
【0007】この発明の第3の特徴に従うと、演奏デー
タ及び楽譜データの処理装置においては、分布データ作
成手段が、二次元空間上において、楽譜データ或いは演
奏データに対応する本来の位置及びその周辺位置に所定
の重みをもって音情報を展開する(請求項3)ように構
成され、また、演奏データ及び楽譜データの処理方法に
おいては、分布データ作成ステップにて、二次元空間上
において、楽譜データ或いは演奏データに対応する本来
の位置及びその周辺位置に所定の重みをもって音情報を
展開する(請求項7)ように構成される。
【0008】この発明の第4の特徴に従うと、演奏デー
タ及び楽譜データの処理装置においては、マッチング処
理手段が、楽譜データ中から繰返し記号の存在を検出す
る手段と、繰返し記号の存在を検出したとき、繰返しを
反映した第1楽譜分布データ及び繰返しを省略した第2
楽譜分布データを楽譜分布データとして供給する手段
と、第1及び第2楽譜分布データに対する演奏分布デー
タのマッチング演算の結果に基づいて、前記演奏データ
が繰返し記号を反映させているか否かを判定する手段と
を備える(請求項4)ように構成され、また、演奏デー
タ及び楽譜データの処理方法においては、マッチング処
理ステップが、楽譜データ中から繰返し記号の存在を検
出するステップと、繰返し記号の存在を検出したとき、
繰返しを反映した第1楽譜分布データ及び繰返しを省略
した第2楽譜分布データを楽譜分布データとして供給す
るステップと、第1及び第2楽譜分布データに対する演
奏分布データのマッチング演算の結果に基づいて、前記
演奏データが繰返し記号を反映させているか否かを判定
するステップとを含む(請求項8)ように構成される。
【0009】〔発明の作用〕この発明の第1の特徴によ
れば、演奏データと楽譜データのそれぞれについて、時
間軸及び音高軸からなる二次元空間上で音情報(両デー
タ中の音符及びイベントを表わす情報)の位置を規定し
た演奏分布データ及び楽譜分布データ(実施例では「イ
ベントマップ」及び「テンプレート」と呼ぶ)を作成
し、両者のマッチングをとり、両者の位置を時間方向に
ずらしながら最もよくマッチする位置を求め、最もよく
マッチする位置を演奏データと楽譜データのずれ(オフ
セット)とするように構成しているので、微妙に「ノ
リ」や表情が付けられた演奏データと表示に適した標準
的な楽譜データとの間のずれを、効果的に分析、評価す
ることが可能となる。
【0010】この発明の第2の特徴によれば、演奏デー
タと楽譜データのずれ(オフセット量又はオフセット)
に基づいて、演奏データと楽譜データの間で各データの
対応付け(リンク)をするように構成しているので、1
音ごとの対応付けを正確に行うことができ、例えば、演
奏中の音が楽譜上ではどの音なのかを把握することがで
きる。
【0011】この発明の第3の特徴によれば、二次元空
間上でのデータ位置には、「ボカシ」と呼ぶ処理を施す
ことによって、本来の位置の周辺までも考慮して所定の
重み付けを付与するように構成しているので、演奏デー
タ側において、多少のミスタッチやタイミングずれがあ
っても、楽譜データとのマッチングをとることができ
る。つまり、演奏分布データ及び楽譜分布データの少な
くとも何れか一方において、時間軸方向に「ボカシ」を
とることで演奏の微妙なタイミングずれに対応し、音高
軸方向に「ボカシ」をとることでミスタッチによる音高
ずれに対応する。また、この重み付け値は、各分布デー
タにおける各軸方向の最小分解能及び許容し得るミスタ
ッチやタイミングずれに応じて、各方向毎に所望の値に
設定することができる。
【0012】この発明の第4の特徴によれば、楽譜デー
タ中の繰返し記号の検出に応じて用意された2つの楽譜
分布データ(第1及び第2楽譜分布データ:例えば、実
施例の小節「O」,「G」に対応するテンプレート)と
演奏分布データとのマッチング処理結果に基づいて、演
奏データが楽譜データ中の繰返し記号を反映させている
か否かを判定するように構成しているので、楽譜記号が
省略された演奏データであっても、演奏データ及び楽譜
データ間のずれの分析、評価が可能となり、また、1音
ごとの対応付けが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ、この発
明の好適な実施例を詳述する。なお、以下の実施例は単
なる一例であって、この発明の精神を逸脱しない範囲で
種々の変更が可能である。
【0014】〔ハードウエア構成〕図1には、この発明
の一実施例による演奏データ及び楽譜データの処理装置
のハードウエア構成のブロック図が示されている。この
例では、システムは、中央処理装置(CPU)1、読出
専用メモリ(ROM)2、ランダムアクセスメモリ(R
AM)3、第1及び第2の検出回路4,5、表示回路
6、音源回路7、効果回路8、外部記憶装置9等を備
え、これらの装置1〜9は、バス10を介して互いに接
続されており、演奏データ及び楽譜データの処理のため
のデータ処理システムを構成している。
【0015】システム全体を制御するCPU1は、テン
ポクロックや割込みクロックの発生等に利用されるタイ
マ11を備え、所定のプログラムに従って種々の制御を
行い、特に、後述する演奏データ及び楽譜データの処理
の機能を中枢的に遂行する。ROM2には、このシステ
ムを制御するための所定の制御プログラムが記憶されて
おり、これらの制御プログラムには、基本的な演奏情報
処理と共に、この発明による演奏データ及び楽譜データ
の処理に関する各種処理プログラムや各種テーブル、各
種データを含ませることができる。RAM3は、これら
の処理に際して必要なデータやパラメータを記憶し、ま
た、各種レジスタやフラグ、処理中の各種データ等を一
時記憶するためのワーク領域として用いられる。
【0016】第1の検出回路4は鍵盤等の演奏操作子を
備えた演奏操作装置12に接続され、第2の検出回路5
に接続される操作スイッチ装置13は、各種モード・パ
ラメータ・操作の設定を行うための種々の操作子を備え
る。これらの操作子は、演奏データ及び楽譜データの処
理のためのモード指定ボタン、各種データ選択/指定用
スイッチ等、操作パネル上に設けられた種々のスイッチ
や、マウス等のポインチングデバイスを含み、「パネル
操作子」と総称される。表示回路6はディスプレイ14
や各種インジケータを備えており、このディスプレイ1
4やインジケータは、スイッチ装置13の操作パネル上
の各種操作子に並置することができ、ディスプレイ上に
はポインチングデバイス等の操作子で操作可能なボタン
を表示することもできる。また、DSP等で構成される
効果回路8に接続されるサウンドシステム15は、音源
回路7及び効果回路8と共に楽音出力部を構成する。
【0017】外部記憶装置9は、ハードディスクドライ
ブ(HDD)、コンパクトディスク・リード・オンリィ
・メモリ(CD−ROM)ドライブ、フロッピィディス
クドライブ(FDD)、光磁気(MO)ディスクドライ
ブ、ディジタル多目的ディスク(DVD)ドライブ等の
記憶装置から成り、各種制御プログラムや各種データを
記憶することができる。従って、演奏データ及び楽譜デ
ータの処理に必要なプログラムや各種データ(演奏デー
タ、楽譜データ、重みテーブル、等々)は、ROM2を
利用するだけでなく、外部記憶装置9からRAM3内に
読み込むことができ、必要に応じて、処理結果(オフセ
ットデータ、リンク情報、等々)を外部記憶装置9に記
録しておくこともできる。
【0018】この例では、バス10にMIDIインター
フェイス(I/F)16が接続され、システムは他のM
IDI機器17と通信することができる。さらに、バス
10には通信インターフェイス18も接続され、通信ネ
ットワーク19を介してサーバコンピュータ20から制
御プログラムや各種データを外部記憶装置9にストアす
ることもできる。
【0019】〔システム機能の概略〕図2は、この発明
の一実施例による演奏データ及び楽譜データの処理のた
めのデータ処理システムの機能を概略的に示す機能ブロ
ック図である。この処理システムでは、端的にいうと、
図2に示すように、演奏データPD及び楽譜データMD
について、時間軸及び音高軸から成る二次元空間上に音
情報を展開したイベントマップIM及びテンプレートT
Pが夫々作成され(MM,TM)、両者間には、時間軸
方向にずらした複数の位置でマッチング演算がなされ
(MP)、この演算結果MRに基づいて、両者が最もよ
くマッチングする位置Xmeが求められる(ED)。こ
の位置Xmeに基づいて、演奏データ及び楽譜データ間
のずれ(オフセット)OSが出力され(OD)、また、
演奏データと楽譜データとの対応付け(リンク)を行う
(LD)。なお、イベントマップIM及びテンプレート
TPの少なくとも一方には「ボカシ」処理が施され、マ
ッチング演算処理を容易にする。以下、このデータ処理
システムの個々のブロック毎に機能を説明しよう。
【0020】楽譜データ供給ブロックMSは、楽譜デー
タMDをテンプレート作成ブロックTMに供給する。こ
こで、楽譜データMDは、楽譜表示に用いられるデータ
であり、タイミングの揺らぎなどがない正確なデータで
ある。楽譜データMDのデータ形式は、種々のものを採
用することができるが、一例を挙げると、「音符種類+
音高(或いは休符種類)」を時系列に並べたものがあ
る。楽譜データMDは、また、複数の楽器パートに対応
した複数トラックのデータから成る。なお、楽譜データ
MDは、通常、外部記憶装置9、或いは、ROM2やR
AM3に記憶されているが、インターフェイス16,1
8を介して外部MIDI機器17やサーバコンピュータ
20から受信してもよい。或いは、パネル操作子13の
操作により楽譜データMDを入力してもよい。
【0021】テンプレート作成ブロックTMにおいて
は、楽譜データMDに基づいて、その各パート毎、各区
間(「区間」の単位は、扱い易さの点で、例えば、1小
節とされるが、これに限らず、数拍分や数小節等に必要
に応じて適宜設定し得る。)毎に、時間とピッチ(音
高)の二次元空間上で音符の存在位置を規定した所定時
間長(例えば、1小節に相当する時間長)のテンプレー
トTPが、1曲分、作成される。楽譜データMDは、時
間とピッチ(音高)が正確なデータであるが、後述する
ように、演奏データとのずれ量を考慮して、音符本来の
「時間−ピッチ」ポイントだけでなく、「ボカシ」と呼
ばれる処理を施して音符ポイントの周辺をも考慮したテ
ンプレートTPを作成するのが好ましい。なお、テンプ
レートTPの最小分解能については、時間軸方向に単位
時間としてN分音符〔例えば、64分音符(N=6
4)〕長をとり、音高軸方向には単位音高として、例え
ば、半音をとる(全音高は、例えば、128半音)。
【0022】一方、演奏データ供給ブロックPSは、演
奏データPDをイベントマップ作成ブロックMMに供給
する。ここで、演奏データPDは、楽譜データMDに対
応したデータであり、楽音発生に用いられ、タイミング
の揺らぎ(例えば、演奏者の癖や表情等)やミスタッチ
による音高ずれが含まれている。従って、演奏データP
Dは楽譜データとは完全には一致しない。これは、この
発明によるマッチング処理が必要となる所以でもある。
【0023】ここで、演奏データPDは、種々のデータ
形式を採用することができるが、一例として、「イベン
ト(オン/オフ+音高)+イベント発生タイミング」を
時系列に並べたものを挙げることができる。また、演奏
データPDは、複数の楽器パートに対応した複数トラッ
クのデータからなる。なお、演奏データPDは、楽譜デ
ータMDと同様に、外部記憶装置9、或いは、ROM2
やRAM3に記憶されているが、インターフェイス1
6,18を介して外部MIDI機器17やサーバコンピ
ュータ20から受信してもよい。この場合、楽譜データ
と演奏データをセットにして供給してもよいし、別々に
供給してもよい。また、演奏操作子12やパネル操作子
13を操作することにより演奏データPDを入力しても
よい。
【0024】イベントマップ作成ブロックMMにおいて
は、演奏データPDに基づいて、時間とピッチ(音高)
の二次元空間上でイベントの存在位置を規定したイベン
トマップIMを作成する。この実施例では、イベントマ
ップIMにはテンプレートTPのように「ボカシ」は付
与せず、イベントが存在する「時間−ピッチ」位置に1
点を付与するのみとする(もちろん、「ボカシ」を付与
してもよい)。また、作成されるイベントマップIM
は、テンプレートのように所定長のものとせず、1曲を
通して連続したものとするのが好ましく、これを全トラ
ック分作成する。なお、イベントマップIMの分解能は
テンプレートTPのものと同等とする。
【0025】ブロックTM,MMで夫々作成されたテン
プレートTP及びイベントマップIMは、マッチング処
理ブロックMPに手渡され、このブロックでは、各トラ
ックのイベントマップIMに対して、これに対応するパ
ートのテンプレートTPを順次重ね合わせてマッチング
処理を行う。各マッチング処理では、イベントマップI
Mに対して、テンプレートTPの時間位置xを、基準点
X0から、時間方向に単位音符長即ちN分音符(例え
ば、64分音符)分ずつ、順次ずらしながら移動してイ
ベントマップIMとテンプレートTPとのマッチング演
算を行い、各移動量毎にマッチング演算値Mxを算出
し、演算値Mxが最も高くなるときの基準点X0からの
移動量(オフセット量)Xmを求め、そのときのマッチ
ング演算値Mxをマッチング評価値Mとし、この移動量
(オフセット量)Xm及びマッチング評価値Mをマッチ
ング処理結果MRとする。
【0026】このマッチング処理の際、繰返し省略判定
ブロックRJにて、楽譜データMD内で繰返し記号が使
用されている場合は、繰返しを考慮した位置にも重ねて
繰返し省略判定が行われ、その判定機能により繰返し記
号が省略されたか否かが分かり、この繰返し省略の有無
は、マッチングを取るためのテンプレートTPを決定す
るのに利用される。
【0027】マッチング処理ブロックMPにおいて、楽
譜データMDの第n区間(n=1〜全区間数)における
各パートのテンプレートTPnにより、演奏データPD
の各トラックに対してマッチング処理が行われると、次
の有効パート決定ブロックEDでは、マッチング処理結
果MR(Xm,M)を参照して、全トラックのうちマッ
チング評価値Mが最も高かったトラックの移動量Xm
が、楽譜データMDの全トラックの移動量(オフセット
量)Xmeとして採用され、当該トラック(最高評価値
のトラック)に対応するパートが、複数パートのうち移
動量決定に最も有効なパートに決定される。
【0028】ブロックEDで決定された有効パートに対
応するトラックの移動量(オフセット量)Xmeを基に
して、次の第n+1期間(第n+1小節)のマッチング
処理における基準時間位置X0を推定する。そして、推
定された基準時間位置X0は、次の第n+1区間(次小
節)におけるマッチング処理において、次のテンプレー
トTPn+1を単位音符長分ずつ移動させる場合の位置
基準点として利用される。
【0029】ブロックEDで有効パートとして決定され
たトラックの移動量(オフセット量)Xmeは、また、
オフセット決定ブロックODにおいて、当該第n区間
(第n小節)のオフセットOSnを決定するのに用いら
れる。上述のようにして各区間(小節)のテンプレート
TPにより順次マッチング処理及び有効パート決定処理
が行われ、全テンプレートTPについてこれらの処理が
終了すると、1曲の全期間について、有効パートとして
決定されたトラックの各移動量(オフセット量)Xme
に基づいて、各区間(小節)のオフセットOSnが決定
される。これらのオフセットOSnは、オフセットデー
タOSとして個別リンク決定ブロックLDに手渡され
る。
【0030】個別リンク決定ブロックLDにおいては、
ブロックODで決定された各区間(小節)のオフセット
OSnに基づいて、楽譜データMDの各音符と、演奏デ
ータPDの各イベント(IV)とのリンク(LK)を決
定する。すなわち、演奏データPDの各区間(小節)に
ついて、オフセットOSn分だけずらした時間位置に楽
譜データMDを設定し、音符の位置に対応する同音高の
イベントに対してリンクを順次設定する。そして、これ
を全トラックの全区間(小節)について行い、設定され
たリンクは、楽譜データMD及び演奏データPDと関連
付けられたリンク情報(LK)として外部記憶装置9等
に格納される。
【0031】〔テンプレート及びイベントマップの作
成〕この発明の一実施例においては、楽譜データからテ
ンプレートを作成するに際し、テンプレートの「ピッチ
(音高)−時間」平面における音符ポイントについて、
その周辺をも考慮し「ボカシ」処理を施して、タイミン
グずれ(時間方向)やミスタッチ(音高方向)に対応す
るようにしている。図3は、この発明の一実施例による
テンプレートの作成処理の原理を説明するための図であ
る。
【0032】楽譜データMDは、図3左側に示される例
では、楽器パート1〜4に対応した複数トラックのデー
タから成る。テンプレート作成ブロックTMでは、ま
ず、各パート1〜4の楽譜データMDを、所定の時間区
間毎に、例えば、小節毎に、区切り、各区間(小節)の
音符データ(音符の音高及び種類並びに休符の種類)か
ら、音符を時間とピッチ(音高)の二次元空間(「音高
−時間」平面)上の位置に変換する。この場合、「音高
−時間」平面上の音符位置は符頭を表わすものとするの
が好ましい(簡便な処理内容となる)が、音符長に応じ
た位置を占めるように展開してもよい。
【0033】これにより、各音符は、例えば、図示右上
に黒塗りの音符ポイントとして示されるように、「音高
−時間」平面のメッシュポイント上に展開される。例え
ば、この「音高−時間」平面の分解能は、縦軸(音高
軸)が半音単位(全128音高)であり、横軸(時間
軸)がN分音符(例えば、64分音符)長である。な
お、図8は、原理を示すものであり、従って、或る楽譜
データを忠実に展開したものではない。これは、以下の
イベントマップIM等についても同様である。
【0034】これらの音符には、さらに、各音符の正確
な時間と音高の位置を表わす音符ポイントを中心として
「ボカシ」処理を施し、図3の右下に斜線格子模様で示
すように、方向毎の必要なずれ許容度に応じて、音符ポ
イント(黒塗り)周辺のメッシュポイントに所要の重み
を付与し、これによって、テンプレートTPの作成を完
了する。例えば、図3(右下)に示されるテンプレート
TPの例では、重み“1.0”点が付与される音符ポイ
ントに対して、時間方向には、隣接するメッシュポイン
トに“0.7”点を付与し、更に、その外側には“0.
3”点を付与しており、音高方向の隣接メッシュポイン
トには“0.3”点を付与している。
【0035】これに対して、図4は、この発明の一実施
例によるイベントマップの作成処理を説明するための図
である。イベントマップ作成ブロックMMでは、図4に
示すように、楽譜データMDの各パート1〜4に対応す
る各トラック1〜4の演奏データPDにおけるイベント
のノートナンバやタイミング情報等に基づいて、テンプ
レートTPと同等の分解能の「時間−音高」平面上にイ
ベントの存在位置を展開し、各トラック1〜4毎に、1
曲を通して連続したイベントマップIMを作成する。こ
の場合も、テンプレートTPと同様に、「音高−時間」
平面上のイベント位置はノートオンタイミングのような
イベント開始時点を表わすものとするのが好ましい(簡
便な処理内容となる)が、イベントの長さに応じた位置
を占めるように展開してもよい。
【0036】また、図示の例では、イベントマップIM
は、テンプレートTP側で「ボカシ」を付与しているの
で、イベントが存在する位置にだけ重み“1.0”点を
付与する。なお、テンプレートTP側に「ボカシ」を付
与せずイベントマップIMに「ボカシ」を付与してもよ
く、また、詳細なマッチング処理結果を得るために、テ
ンプレートTP及びイベントマップIMの双方に「ボカ
シ」を付与してもよいことはもちろんであるが、少なく
とも一方では「ボカシ」処理を施しておく必要がある。
【0037】〔マッチング処理〕この発明の一実施例に
おいては、演奏データと楽譜データのそれぞれについ
て、時間軸及び音高軸からなる二次元空間上で音データ
の位置を規定したイベントマップ及びテンプレートを作
成し、両者のマッチングをとり、両者の位置を時間方向
にずらしながら最もよくマッチする位置を求めるように
している。図5及び図6は、この発明の一実施例による
マッチング処理の原理を説明するための図である。マッ
チング処理ブロックMPでは、先ず、各トラック1〜4
のイベントマップIMと第n区間のテンプレートTPn
を、図5の下部に示されるように、重ね合わせ、イベン
トマップIMに対してテンプレートTPの位置を時間方
向に最小分解能分のN分音符ずつずらした各時間位置x
において、順次、マッチング演算が行われる。ここで、
テンプレートTPを重ねるイベントマップIM上の位置
は、イベントに対応する区間位置(=同じ小節)とその
前後の所定量(例えば、半小節前から1小節後まで)と
する。
【0038】マッチング演算処理では、先ず、重ね合わ
せられたイベントマップIMとテンプレートTPnとの
間で対応する各メッシュポイント毎に、付与された重み
情報(点数)の積を求めるAND演算を行い、AND演
算で求められた積(AND演算値)ADを全メッシュポ
イントで加算して合計点数ΣADを求める。次いで、こ
の合計点数ΣADに、重みテーブルを用いて、そのとき
の移動量に対応する重みwを乗算することによりマッチ
ング演算値Mxが算出される。
【0039】図5の上部には、この重みテーブルによる
移動量重みwを表わす移動量(x)−重み(w)曲線の
一例が示されており、この曲線は、時間基準位置X0
(直前の第n−1区間(第n−1小節)の処理結果から
予想される)で、最大重みWmを与えるように設定され
る。図示の状態は、テンプレートTPnを当該第n区間
(第n小節)の基準位置X0から時間“−Xa”だけ移
動させた状態であり、この時間位置x=X0−Xaで
は、移動量重みwは“Wa”で与えられる。従って、こ
のときのマッチング演算値Mxは、この時間位置x=X
0−Xaでの合計点数ΣADに、重みWaを乗算するこ
とにより求められる。
【0040】図6は、各メッシュポイント毎に計算され
たAND演算結果ADの一例を示しており、例えば、高
密度の斜め格子はAND演算値が高く、低密度のものは
AND演算値が低く、また、空白はAND演算値が
“0”であることを表わしている。ここで、二次元空間
上でのデータの位置規定は、上述のように、「ボカシ」
処理により本来の位置の周辺までも考慮したものとする
ようにしているので、演奏データPD側に多少のミスタ
ッチやタイミングずれがあってもマッチングをとること
ができる。
【0041】そして、算出されたマッチング演算値Mx
のうち最も高い値Mを、そのときの基準位置X0からの
移動量Xmと共に、マッチング処理結果MR(Xm,
M)として出力する。なお、上述した移動量重みwを用
いず、単に、合計点数ΣADをマッチング演算値Mxと
してもよい。
【0042】有効パート決定ブロックEDでは、マッチ
ング処理結果MR(Xm,M)を受け、各区間(小節)
について、全トラック1〜4のうちマッチング評価値M
が最も高いトラックの移動量Xmを、全トラック1〜4
の移動量(オフセット量)Xmeとして採用する。例え
ば、図7(上部)に示すように、第n−1区間(第n−
1小節)について(ここでは、n≧2)各トラック1〜
4毎にマッチング評価値M=3,5,9,2が求められ
た場合、これらの評価値のうち、最も高い値M=9を与
えたトラック3に対応するパート3が、複数パート1〜
4のうちで移動量決定に最も有効なパートとなり、この
トラック3に対するテンプレートTPn−1の位置B0
は、図7(下部)の破線で示すように、演奏データPD
上での当該第n−1区間(第n−1小節)を決定する。
【0043】マッチング処理ブロックMPでは、また、
ブロックEDで採用されたトラックの移動量Xmeに基
づいて、次の区間(次小節)における基準位置X0が推
定され、この位置X0は、テンプレート位置B0を1区
間(1小節)分シフトした次のテンプレートTPnの基
準位置B1を与える。なお、最初の第1区間(第1小
節)〔n=1〕の基準位置X0については、イベントマ
ップIMの開始時点から各トラックに対応する各第1テ
ンプレートTP1によりマッチング演算を行い、“0”
以外のマッチング値(AND演算値AD、合計点数ΣA
D又はマッチング評価値M)が初めて現われる時間位置
Xs(図8参照)を、第1区間(第1小節)の基準位置
X0とする。
【0044】〔オフセットの決定〕有効パート決定ブロ
ックEDで区間(小節)毎に有効パートが決定される
と、オフセット決定ブロックODでは、各区間(小節)
について、有効パートとして決定されたトラックの移動
量(オフセット量)Xmeにより当該区間(小節)のオ
フセットOSnが決定される。例えば、区間を小節とし
た場合、図8に示すように、1〜5小節目について有効
パートの移動量(オフセット量)Xme1〜Xme5が
得られると、これらの移動量に基づいて、全トラックの
1〜5小節目の各々について、例えば、演奏データPD
のデータ開始時点からのオフセットOS1〜OS6が得
られる。この発明の一実施例においては、このように、
最もよくマッチする位置を演奏データと楽譜データとの
間にずれを与えるオフセットを得るようにしているの
で、演奏データと楽譜データのずれを分析、評価するこ
とが可能となる。
【0045】〔個別リンクの決定〕この発明の一実施例
においては、さらに、上述したオフセットに基づいて演
奏データと楽譜データの各データを対応付けることによ
り、両データの対応付けを1音毎に正確に行うことがで
き、例えば、演奏中の音が楽譜上ではどの音なのかを把
握することができる。図9は、或る小節において個別リ
ンクを決定する手法を説明するための図である。同図に
おいて、音符マークは楽譜データMDの各音符を示し、
偏平な六角形は演奏データPDの各イベントを示し、そ
れぞれ、左から順に「第1音符」〜「第4音符」及び
「第1イベント」〜「第4イベント」と呼ぶものとす
る。
【0046】さて、個別リンク決定ブロックLDにおい
ては、決定された各小節のオフセットOSnに基づい
て、楽譜データMDの各音符と、演奏データPDの各イ
ベントとの個々のリンクを決定する。このリンク決定に
あたっては、先ず、図9(1)に示すように、演奏デー
タPDの各区間(小節)について、オフセットOSn分
だけずらした位置に楽譜データMDを設定し、次に、音
符の位置に対応する同音高(ピッチ)のイベントを探索
する。その結果、対応イベントを発見すると、図9
(2)に示すように、当該音符と対応イベントとの間に
リンクを暫定的に設定する。この場合、一方に他方のデ
ータを識別するための情報、例えば、アドレスやデータ
の内容などを付与する。このような暫定的なリンク設定
を全小節について行う(暫定リンクの仮決定)。
【0047】暫定リンクの仮決定の際、例えば、図9
(2)に示すように、1つのイベント(第4イベント)
に対して複数の音符(第2及び第4音符)が対応してし
まった場合は、対応している複数の音符のうちの先頭と
最後の音符について、それぞれ次に近いイベントを探索
する。探索された新たなイベントについて、同様に複数
の音符が対応する事態が起きなければ、新たなイベント
と先頭又は最後の音符との間にリンクを設定する。図9
(2)の例では、図9(3)に示すように、複数音符の
うちの先頭音符(第2音符)には、新たなイベント(第
2イベント)が発見され、このイベントに他の音符が対
応することがないので、このイベントとの間でリンクが
設定される。
【0048】これでもなお、1つのイベントに複数の音
符が対応してしまう場合には、より近い音符を採用し、
それ以外の音符はリンク無しとする。また、リンク無し
とされた音符については、そのタイミングに近く(例え
ば、前後のリンク済イベントの間にあるもの)、且つ、
音高が異なるリンク未設定のイベントを探し、該当する
イベントがあれば、それらにリンクを設定する(ミスタ
ツチ処理)。
【0049】ブロックLDでは、このような処理を全ト
ラックについて行い、楽譜データMDの音符と、対応す
る演奏データPDのイベントとの間に個別リンクを決定
し、一方に他方のデータを識別するためのリンク情報
(例えば、アドレスやデータの内容など)を付与する個
別リンク処理を完了する。なお、リンクが設定されなか
った、或いは、リンクは設定されたが音高が異なる等、
本来の対応が取れていないイベント又は音符について、
警告を出すようにするのがよく、また、リンクが設定さ
れなかった理由などについても報知するのが更によい。
この場合、例えば、「時間ずれが一定以上」、「対応す
る音高のイベントがないため、異なる音高のイベントと
リンクした」等、事情に応じた端的な警告乃至報知文に
することが好ましい。
【0050】〔繰返し省略の判定〕楽譜データ内では繰
返し記号が使用されていても、演奏データ側では、それ
に対応していない可能性もある。そこで、この発明の一
実施例においては、マッチング処理に用いられるテンプ
レートを決定するのに、繰返し省略の判定を行い、各デ
ータの対応付けに基づいて、演奏データが、楽譜データ
中の繰返し記号を反映させているか否かを判定するよう
にすることにより、楽譜記号が省略された演奏データで
あっても、1音ごとの対応付けを可能としている。図1
0は、この繰返し省略の判定手法を説明するための図で
ある。
【0051】繰返し省略判定ブロックRJにおいては、
演奏データPD側で、楽譜データMD内の繰返し記号に
対応していない場合をも想定し、楽譜データMD側の繰
返し記号に対応する演奏データPDの位置については、
繰返し記号を正しく反映させた区間(小節)のテンプレ
ートと、繰返し記号を無視した場合の区間(小節)のテ
ンプレートの双方についてマッチングをとり、よりマッ
チング評価値M(又は合計点数ΣAD)の高い方を採用
する。このとき、両者の差が所定の閾値以下のときは、
1回の判定では結論が出せないので、更に次の区間(小
節)についても同様の処理を行い、両者の差が所定の閾
値以上になった時点で、マッチング評価値M(又は合計
点数ΣAD)の高い方うを採用する。このような判定処
理により、繰り返し記号が省略されたか否かが分かる。
ここで判定された繰返し省略の有無は、マッチング処理
ブロックMPにおいてマッチングを取るテンプレートを
決定するのに利用される。
【0052】例えば、楽譜データMDに、繰返し記号と
して、図10の上部に示すように、2つのリピートマー
ク及び2つのカッコ“1”,“2”が用いられている場
合は、各小節A,B,C,D,E,F,G,H,O,
P,Q,Rは、A→B→C→D→E→「F」→「G」→
H→A(I)→B(J)→C(K)→D(L)→E
(M)→「F」(N)→「O」→P→Q→R→Rという
順序で〔(I)〜(N)は、繰返しによる2度目の演奏
であることを示す。〕演奏される。これに対して、演奏
データ側でこのような繰返し記号が反映されているかの
かいないのか不明であると、小節「F」〔又は「F」
(N)〕から、小節「G」へ移行するのか小節「O」へ
移行するのかを予測することができない。
【0053】そこで、図10の下部に示すように、小節
「F」〔又は「F」(N)〕の次の小節のマッチング処
理に際しては、小節「G」に対応するテンプレートと、
小節「O」に対応するテンプレートとを用意しておく。
そして、例えば、第1のカッコ“1”を表わすデータを
検出すると、両テンプレート(G,O)についてマッチ
ングをとり、マッチング評価値M(又は合計点数ΣA
D)の高い方を採用する。ここで、両者のマッチング処
理による値(点数)の差が所定の閾値以下のときは、更
に次の小節「H」,「P」についても、同じ処理を行
い、両者の差が所定の閾値以上になった時点で、高い値
(点数)の方を採用する。
【0054】〔リンク済みデータ〕図11は、この発明
の一実施例におけるリンク設定された楽譜データ及び演
奏データの一例を示す図である。この例では、楽譜デー
タMDの音符情報(音符種類と音高)と、対応する演奏
データPDのイベント情報(タイミングTMとイベント
IV)の間に個別リンクが決定され、演奏データPD側
に楽譜データMDのデータを識別するためのリンク情報
LKが付与されている。このリンク情報LKは、例え
ば、対応する音符データが記憶されている楽譜データM
D側のアドレスや、対応する音符の内容を示す情報(例
えば、「何小節目の何番目の音符」、「何小節目の何拍
目、音符種類は何、音高は何」、等々)である。しかし
ながら、このように、演奏データPD側にリンク情報L
Kを持つものに限らず、楽譜データMD側にリンク情報
LKを持たせてもよい。或いは、楽譜データMD、演奏
データPDとは独立に、リンク情報LKを持たせてもよ
い。
【0055】〔リンク情報及びオフセットデータの活用
例〕この発明の一実施例では、上述のようにリンクが設
定された演奏データ及び楽譜データや、楽譜データ及び
演奏データの処理の際に得られるオフセットデータ乃至
オフセット量情報を利用して、種々の有用なアプリケー
ションに活用することができる。図12及び図13は、
リンク情報LKが設定された演奏データPD及び楽譜デ
ータMDを利用したリンク情報活用例1〜3を示し、図
14は、オフセットデータOS乃至オフセット量情報X
meの活用例を示す。
【0056】図12のリンク情報活用例1においては、
読出しステージS11にて、外部記憶装置9等に記憶さ
れている演奏データPDを読み出し、楽音発生ステージ
S12にて楽音を発生させる。これに伴い、現在位置標
準ステージS13では、読み出されたリンク情報LKに
基づいて楽譜上の現在位置を求める。一方、楽譜表示ス
テージS14では、楽譜データMDを読み出してディス
プレイ14上に楽譜を表示する際、ステージS13から
の指示に応じて、求められた楽譜上の現在位置をディス
プレイ14の楽譜画面に表示する。
【0057】図13(1)のリンク情報活用例2におい
ては、演奏データ編集ステージS21では演奏データP
Dを編集し、編集位置指示ステージS22ではリンク情
報LKに基づき編集位置に対応する楽譜データ上の位置
を求め、楽譜データ編集ステージS23にその位置を指
示するように構成される。従って、ステージS21で演
奏データPDを編集すると、その位置に対応する楽譜上
の位置がステージS22からステージS23に指示さ
れ、ステージS23において、指示された位置に対応す
る楽譜データMDも、例えば、音高や音長の修正、削除
等の編集が行われる。また、逆に、ステージS23で楽
譜データMDを編集すると、その位置に対応する演奏デ
ータPD上の位置がステージS22からステージS21
に指示され、対応する演奏データPDも編集される。
【0058】図13(2)のリンク情報活用例3におい
ては、読出しステージS31で読み出された楽譜データ
MDは、ミスタッチ位置表示ステージS32において、
表示編集ステージS33で読み出された演奏データPD
と比較され、演奏データPD上のミスタッチ位置が検出
される。ステージS33では、この比較検出結果に基づ
いて、ミスタッチ位置がディスプレイ14上に表示さ
れ、また、この表示を参照してミスタッチ位置の演奏デ
ータが編集される。
【0059】さきに説明した楽譜データ及び演奏データ
の処理における中間生成物であるオフセットデータOS
乃至オフセット量情報Xmeについては、図14のステ
ージS40に示すように、各小節のオフセットOSn或
いはオフセット量情報Xmeに基づいて、演奏データP
Dのタイミングゆれを分析・評価することができる。例
えば、曲の進行に従ってどのようにタイミングがずれて
いるかをグラフ等でディスプレイ14上に表示したり、
ずれ具合に応じて演奏を採点したりすることができる。
また、ずれ具合を演奏者の癖とみなし、分析した癖を他
の演奏データに適用して、表情をつけたりすることもで
きる。
【0060】〔種々の実施態様〕以上、この発明による
楽譜データ及び演奏データの処理を実施例に従って説明
してきたが、種々の変更が可能である。例えば、楽譜デ
ータのテンプレートは所定長(例えば、1小節)とし、
演奏データのイベントマップは曲全体としたが、イベン
トマップも所定長(テンプレートと同じ長さでもよい
し、異なる長さでもよい)としてもよい。また、逆でも
よい。
【0061】楽譜データのテンプレートには「ボカシ」
を付与し、演奏データのイベントマップにはボカシを付
与しないとしたが、逆でもよい。また、双方に「ボカ
シ」を付与してもよい。
【0062】システムの形態については、電子楽器の形
態に限らず、パソコン+アプリケーションソフトウェア
の形態でもよい。電子楽器の形態を取った場合、その形
態は、鍵盤楽器に限らず、弦楽器タイプ、管楽器タイ
プ、打楽器タイプ等の形態でもよい。さらに、音源装
置、自動演奏装置等を1つの電子楽器本体に内蔵したも
のに限らず、それぞれが別体の装置であり、MIDIや
各種ネットワーク等の通信手段を用いて各装置を接続す
るものであってもよい。また、処理プログラムや処理に
利用する各種データについては、外部記憶媒体から、或
いは、通信インターフェースを介して外部装置から、電
子楽器やパソコンに供給するようにしてもよい。
【0063】次に、自動演奏に関連していうと、演奏デ
ータのフォーマットとしては、演奏イベントの発生時刻
を1つ前のイベントからの時間で表した「イベント+相
対時間」、演奏イベントの発生時刻を曲や小節内におけ
る絶対時間で表した「イベント+絶対時間」、音符の音
高と符長あるいは休符と休符長で演奏データを表した
「音高(休符)+符長」、演奏の最小分解能毎にメモリ
の領域を確保し、演奏イベントの発生する時刻に対応す
るメモリ領域に演奏イベントを記憶した「ベタ方式」
等、どのような形式でもよい。なお、上記の実施形態に
おいて、演奏イベントには音符イベントと休符イベント
がある例を示したが、音符イベントが存在しないことで
休符イベントの代わりにすることにより、休符イベント
を省略してもよい。
【0064】複数チャンネル分の自動演奏データの記憶
方法としては、複数のチャンネルのデータが混在記憶さ
れた形式でもよいし、各チャンネルのデータがトラック
毎に分かれて記憶されている形式でもよい。また、メモ
リ上において、時系列の演奏データやリンク情報が連続
する領域に記憶されていてもよいし、飛び飛びの領域に
散在して記憶されているデータを、連続するデータとし
て別途管理するようにしてもよい(すなわち、時系列的
に連続するデータとして管理することができればよく、
メモリ上で連続して記憶されているか否かは問題ではな
い)。
【0065】最後に、MIDIインターフェースに関連
していうと、専用のMIDIインターフェースに限ら
ず、RS−232C、USB(ユニバーサル・シリアル
・バス)、IEEE1394(アイトリプルイー139
4)等の汎用のインターフェースを用いてMIDIイン
ターフェースを構成してもよい。この場合、MIDIメ
ッセージ以外のデータをも同時に送受信するようにして
もよい。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように、この発明による
と、演奏データ及び楽譜データのそれぞれについて、時
間軸及び音高軸から成る二次元空間上に音情報を展開し
た演奏分布データ(イベントマップ)及び楽譜分布デー
タ(テンプレート)を作成し、両分布データ間のマッチ
ングを、時間軸方向にずらした複数の位置で、演算し、
マッチング演算の結果に基づいて、両分布データが最も
よくマッチングする位置を求め、求められた位置を演奏
データ及び楽譜データ間のずれとして出力するように構
成されるので、演奏データと楽譜データのずれを効果的
に分析、評価することができる。
【0067】また、この発明によると、さらに、演奏デ
ータ及び楽譜データ間のずれに基づいて前記演奏データ
と楽譜データとの対応付け(リンク設定)を行うように
構成されるので、1音ごとの対応付けを正確に行うこと
ができ、演奏中の音が楽譜上ではどの音なのか等を把握
することができる。
【0068】この発明によると、演奏分布データ(イベ
ントマップ)或いは楽譜分布データ(テンプレート)を
作成する際、二次元空間上において、「ボカシ」処理を
施して、楽譜データ或いは演奏データに対応する本来の
位置及びその周辺位置に所定の重みをもって音情報を展
開するように構成されるので、演奏データ側において、
多少のミスタッチやタイミングずれがあっても、楽譜デ
ータとのマッチングをとることができる。
【0069】この発明によると、マッチング演算処理に
際し、楽譜データ中から繰返し記号の存在を検出する
と、繰返しを反映した第1楽譜分布データ(テンプレー
ト「O」)及び繰返しを省略した第2楽譜分布データ
(テンプレート「G」)が、演奏分布データ(イベント
マップ)とのマッチング演算に用いられ、その演算結果
に基づいて、前記演奏データが繰返し記号を反映させて
いるか否かを判定するように構成されるので、楽譜記号
が省略された演奏であっても、演奏データと楽譜データ
のずれを分析、評価することができ、また、1音ごとの
対応付けを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明の一実施例による演奏データ
及び楽譜データの処理装置のハードウエア構成を示すブ
ロック図である。
【図2】図2は、この発明の一実施例による演奏データ
及び楽譜データ処理システムの機能の概要を示す機能的
ブロック図である。
【図3】図3は、この発明の一実施例によるテンプレー
トの作成手法を原理的に説明する図である。
【図4】図4は、この発明の一実施例によるイベントマ
ップの作成手法を説明するための図である。
【図5】図5は、この発明の一実施例によるマッチング
処理の原理を説明するための図の一部である。
【図6】図6は、この発明の一実施例によるマッチング
処理の原理を説明するための図の他部である。
【図7】図7は、この発明の一実施例による有効パート
の決定手法を説明するための図である。
【図8】図8は、この発明の一実施例による区間(小
節)毎のオフセットの決定手法を説明するための図であ
る。
【図9】図9は、この発明の一実施例による個別リンク
の設定手法を説明するための図である。
【図10】図10は、この発明の一実施例における繰返
し省略の判定手法を説明するための図である。
【図11】図11は、この発明の一実施例におけるリン
ク設定された楽譜データ及び演奏データの一例を示す図
である。
【図12】図12は、この発明の一実施例によるリンク
情報の活用例を示す図の一部である。
【図13】図13は、この発明の一実施例によるリンク
情報の活用例を示す図の他部である。
【図14】図14は、この発明の一実施例によるオフセ
ットデータの活用例を示す図である。
【符号の説明】
MS 楽譜データMDを供給する楽譜データ供給ブロッ
ク、 PS 演奏データPDを供給する演奏データ供給ブロッ
ク、 TP,TPn テンプレート、 IM イベントマップ、 MR マッチング(演算)処理結果、 Xme;Xme1,Xme2,… 有効パート移動量又
はオフセット量情報、 OS;OSn,OS1,OS2,… オフセットデー
タ;各区間オフセット、 W0,Wa 基準位置X0及び移動量Xaだけ移動した
位置での重み、 AD AND演算結果、 M マッチング評価値(又は合計点数)、 B0,B1 有効パートのテンプレート位置及び次のテ
ンプレート基準位置。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】演奏データ及び楽譜データを取得する手段
    と、 取得された演奏データ及び楽譜データのそれぞれについ
    て、時間軸及び音高軸から成る二次元空間上に音情報を
    展開した演奏分布データ及び楽譜分布データを作成する
    分布データ作成手段と、 両分布データ間のマッチングを、時間軸方向にずらした
    複数の位置で、演算するマッチング処理手段と、 マッチング演算の結果に基づいて、両分布データが最も
    よくマッチングする位置を求める手段と、 求められた位置を演奏データ及び楽譜データ間のずれと
    して出力する手段とを具備することを特徴とする演奏デ
    ータ及び楽譜データの処理装置。
  2. 【請求項2】演奏データ及び楽譜データを取得する手段
    と、 取得された演奏データ及び楽譜データのそれぞれについ
    て、時間軸及び音高軸から成る二次元空間上に音情報を
    展開した演奏分布データ及び楽譜分布データを作成する
    分布データ作成手段と、 両分布データ間のマッチングを、時間軸方向にずらした
    複数の位置で、演算するマッチング処理手段と、 マッチング演算の結果に基づいて、両分布データが最も
    よくマッチングする位置を求める手段と、 求められた位置から得られる演奏データ及び楽譜データ
    間のずれに基づいて前記演奏データと楽譜データとの対
    応付けを行う手段とを具備することを特徴とする演奏デ
    ータ及び楽譜データの処理装置。
  3. 【請求項3】前記分布データ作成手段は、二次元空間上
    において、楽譜データ或いは演奏データに対応する本来
    の位置及びその周辺位置に所定の重みをもって音情報を
    展開することを特徴とする請求項1又は2に記載の演奏
    データ及び楽譜データの処理装置。
  4. 【請求項4】前記マッチング処理手段は、 楽譜データ中から繰返し記号の存在を検出する手段と、 繰返し記号の存在を検出したとき、繰返しを反映した第
    1楽譜分布データ及び繰返しを省略した第2楽譜分布デ
    ータを楽譜分布データとして供給する手段と、 第1及び第2楽譜分布データに対する演奏分布データの
    マッチング演算の結果に基づいて、前記演奏データが繰
    返し記号を反映させているか否かを判定する手段とを備
    えることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載
    の演奏データ及び楽譜データの処理装置。
  5. 【請求項5】演奏データ及び楽譜データを取得するステ
    ップと、 取得された演奏データ及び楽譜データのそれぞれについ
    て、時間軸及び音高軸から成る二次元空間上に音情報を
    展開した演奏分布データ及び楽譜分布データを作成する
    分布データ作成ステップと、 両分布データ間のマッチングを、時間軸方向にずらした
    複数の位置で、演算するマッチング処理ステップと、 マッチング演算の結果に基づいて、両分布データが最も
    よくマッチングする位置を求めるステップと、 求められた位置を演奏データ及び楽譜データ間のずれと
    して出力するステップとを備えることを特徴とする演奏
    データ及び楽譜データの処理方法。
  6. 【請求項6】演奏データ及び楽譜データを取得するステ
    ップと、 取得された演奏データ及び楽譜データのそれぞれについ
    て、時間軸及び音高軸から成る二次元空間上に音情報を
    展開した演奏分布データ及び楽譜分布データを作成する
    分布データ作成ステップと、 両分布データ間のマッチングを、時間軸方向にずらした
    複数の位置で、演算するマッチング処理ステップと、 マッチング演算の結果に基づいて、両分布データが最も
    よくマッチングする位置を求めるステップと、 求められた位置から得られる演奏データ及び楽譜データ
    間のずれに基づいて前記演奏データと楽譜データとの対
    応付けを行うステップとを備えることを特徴とする演奏
    データ及び楽譜データの処理方法。
  7. 【請求項7】前記分布データ作成ステップでは、二次元
    空間上において、楽譜データ或いは演奏データに対応す
    る本来の位置及びその周辺位置に所定の重みをもって音
    情報を展開することを特徴とする請求項5又は6に記載
    の演奏データ及び楽譜データの処理方法。
  8. 【請求項8】前記マッチング処理ステップは、 楽譜データ中から繰返し記号の存在を検出するステップ
    と、 繰返し記号の存在を検出したとき、繰返しを反映した第
    1楽譜分布データ及び繰返しを省略した第2楽譜分布デ
    ータを楽譜分布データとして供給するステップと、 第1及び第2楽譜分布データに対する演奏分布データの
    マッチング演算の結果に基づいて、前記演奏データが繰
    返し記号を反映させているか否かを判定するステップと
    を含むことを特徴とする請求項5〜7の何れか1項に記
    載の演奏データ及び楽譜データの処理方法。
  9. 【請求項9】演奏データ及び楽譜データを取得するステ
    ップと、 取得された演奏データ及び楽譜データのそれぞれについ
    て、時間軸及び音高軸から成る二次元空間上に音情報を
    展開した演奏分布データ及び楽譜分布データを作成する
    ステップと、 両分布データ間のマッチングを、時間軸方向にずらした
    複数の位置で、演算するステップと、 マッチング演算の結果に基づいて、両分布データが最も
    よくマッチングする位置を求めるステップと、 求められた位置を演奏データ及び楽譜データ間のずれと
    して出力するステップとから成るプログラムを記録して
    いることを特徴とする演奏データ及び楽譜データの処理
    のための記録媒体。
  10. 【請求項10】演奏データ及び楽譜データを取得するス
    テップと、 取得された演奏データ及び楽譜データのそれぞれについ
    て、時間軸及び音高軸から成る二次元空間上に音情報を
    展開した演奏分布データ及び楽譜分布データを作成する
    ステップと、 両分布データ間のマッチングを、時間軸方向にずらした
    複数の位置で、演算するステップと、 マッチング演算の結果に基づいて、両分布データが最も
    よくマッチングする位置を求めるステップと、 求められた位置から得られる演奏データ及び楽譜データ
    間のずれに基づいて前記演奏データと楽譜データとの対
    応付けを行うステップとから成るプログラムを記録して
    いることを特徴とする演奏データ及び楽譜データの処理
    のための記録媒体。
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