JP2001265018A - 電子写真感光体及び画像形成装置 - Google Patents

電子写真感光体及び画像形成装置

Info

Publication number
JP2001265018A
JP2001265018A JP2000080254A JP2000080254A JP2001265018A JP 2001265018 A JP2001265018 A JP 2001265018A JP 2000080254 A JP2000080254 A JP 2000080254A JP 2000080254 A JP2000080254 A JP 2000080254A JP 2001265018 A JP2001265018 A JP 2001265018A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film thickness
image
charging
image forming
electrophotographic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000080254A
Other languages
English (en)
Inventor
Naohiro Toda
直博 戸田
Toshio Fukagai
俊夫 深貝
Toshiyuki Kahata
利幸 加幡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2000080254A priority Critical patent/JP2001265018A/ja
Publication of JP2001265018A publication Critical patent/JP2001265018A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 膜厚変動が少なく、画像ムラの発生のな
い電子写真感光体を提供する。 【解決手段】 帯電手段によって潜像形成準備を行い、
その後の像露光によって潜像形成を行う電子写真装置に
用いる電子写真感光体の画像形成領域において、任意の
5mm以内の領域における電子写真感光体の最大膜厚と
最小膜厚との差が1μm以下であることを特徴とする電
子写真感光体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像形成を行う電子
写真装置、及び電子写真装置に用いる電子写真感光体に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真装置の小型化、軽量化に
伴い小径支持体、薄肉支持体が求められるようになって
いる。さらに電子写真プロセスの帯電方式としてコロナ
放電にかわり、ローラーやブラシ、ブレード等の導電材
料や導電性磁性材料を用いた接触帯電方式の採用が増加
している。これは、オゾン発生の減少や印加電圧の縮小
等のメリットを有する。
【0003】しかしそれに反して、感光体表面に凹凸を
有することにより耐電圧の低い部分が存在し絶縁破壊を
起こしたり、帯電器が接触することで帯電能が膜厚ムラ
に依存しやすく帯電ムラを発生しやすい等の問題があ
る。
【0004】これらの問題を解決するために、特許25
84873号公報には、感光体と帯電部材の十点平均粗
さを適当な粗面性にすることで絶縁破壊のなく、均一な
帯電が可能である電子写真装置が提案された。
【0005】また特開平7−64302号公報には接触
帯電方式により直流電圧のみを印加する電子写真装置に
おいて、電子写真感光体の静電容量が95pF/cm2
以上である感光体を用いることで絶縁破壊のなく、均一
な帯電が可能である電子写真装置が提案されている。
【0006】さらには、帯電をより均一にする手段とし
て、特開平6−138672では画像形成領域の感光層
の最大膜厚と最小膜厚の差を1.5μm以下にする方法
が提案された。
【0007】また、感光体の膜厚ムラに対して、帯電部
材や露光装置側で帯電ムラを解決する方法が提案されて
いる。特開平8−137192や特開平9−23696
7では感光体長手方向の中央と端部での膜厚差を帯電装
置の構成を中央部と端部で変えることで帯電ムラを防止
する方法が提案されている。
【0008】特開平8−254930では画像形成プロ
セスにおける帯電工程の前の前露光工程において、光量
分布を膜厚の差に応じて調整を行うことで、膜厚差に影
響を受けず均一に感光体表面を帯電させることが可能に
なり、濃度ムラ等の画像欠陥のない良好な画像を得る方
法が提案された。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来、接触帯電方式に
おいて絶縁破壊のなく、均一な帯電が可能である電子写
真感光体として、十点表面平均粗さRzや画像形成領域
の最大膜厚と最小膜厚差を規定する方法が提案されてい
る。さらには、帯電部材や露光装置側で帯電ムラを解決
する方法も提案されている。
【0010】しかし実際は感光体表面のRzを種々に変
えたり、電子写真感光体の画像形成領域内での膜厚差を
変える等の試みに関わらず、電子写真感光体表面の形状
に起因すると思われる画像ムラが発生していた。
【0011】そこで本出願人はこれらの要因を、種々の
実験を行うことにより、RzやRmaxなどの測定で用
いられる基準長さのJIS標準値である0.25〜2.
5mm程度の局所的膜厚変動や、画像領域全体のなかで
の膜厚変動ではなく、5〜10mm程度の長さの間での
大きい膜厚変動が画像ムラに最も起因することを見いだ
した。
【0012】この原因としては、膜厚変動の傾きに起因
する帯電ムラや露光プロセスにおける感光層中の多重反
射等により発生する干渉縞の要因が重なって起こると考
えられる。そのため、接触、非接触帯電方式に関わらず
画像ムラが発生し、帯電部材の構成を5〜10mm程度
の長さ内の膜厚変動に合わせて作成することが困難なた
め、画像ムラは発生してしまっていた。
【0013】この5〜10mm程度の長さにおいて、1
μm程度の膜厚変動が発生する原因として、電子写真感
光体用塗工液の種類や粘度、さらには浸漬塗工時におけ
る塗工液溶媒蒸気の乱れ等種々の要因から発生すると考
えられ、これらを最適な条件下で浸漬塗工を行うことに
より膜厚変動が少なく、画像ムラの発生のない電子写真
感光体を作成することが可能となった。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成より
なる。 (1) 帯電手段によって潜像形成準備を行い、その後
の像露光によって潜像形成を行う電子写真装置に用いる
電子写真感光体の画像形成領域において、任意の5mm
以内の領域における電子写真感光体の最大膜厚と最小膜
厚との差が1μm以下であることを特徴とする電子写真
感光体。
【0015】(2) 帯電手段によって潜像形成準備を
行い、その後の像露光によって潜像形成を行う電子写真
装置に用いる電子写真感光体の画像形成領域において、
任意の10mm以内の領域における電子写真感光体の最
大膜厚と最小膜厚との差が1μm以下であることを特徴
とする電子写真感光体。
【0016】(3) (1)又は(2)記載の電子写真
感光体に対し、帯電手段に接触帯電ローラーを用いるこ
とを特徴とする画像形成装置。
【0017】(4) (3)記載の帯電手段に接触帯電
ローラーを用いる画像形成装置において、接触帯電ロー
ラーの任意の5mm以内の領域における最大膜厚と最小
膜厚との差が1μm以下であることを特徴とする画像形
成装置。
【0018】(5) (1)又は(2)記載の電子写真
感光体に対し、帯電手段に導電性ブラシや磁気ブラシ等
の接触帯電ブラシを用いることを特徴とする画像形成装
置。
【0019】(6) (1)又は(2)記載の電子写真
感光体に対し、帯電手段にコロナ帯電を用いることを特
徴とする画像形成装置。
【0020】帯電手段によって潜像形成準備を行い、そ
の後の像露光によって潜像形成を行う電子写真装置に用
いる電子写真感光体の画像形成領域において、任意の5
mm以内の領域における電子写真感光体の最大膜厚と最
小膜厚との差が1.00μm以下、好ましくは0.01
〜0.90μm以下、より好ましくは0.05〜0.8
0μmであれば、画像形成の際に常に画像欠陥のない良
好な画像を出力することが可能となる
【0021】また、帯電手段によって潜像形成準備を行
い、その後の像露光によって潜像形成を行う電子写真装
置に用いる電子写真感光体の画像形成領域において、任
意の10mm以内の領域における電子写真感光体の最大
膜厚と最小膜厚との差が1.00μm以下、好ましくは
0.01〜0.90μm以下、より好ましくは0.05
〜0.80μmであれば、画像形成の際に常に画像欠陥
のない良好な画像を出力することが可能となる。
【0022】本発明の電子写真感光体に対して、帯電方
式にシリコーンゴム、ポリウレタンゴム、クロロプレン
ゴム、イソプレンゴム、EPDMゴム、エポキシゴム、
ブチルゴム等の帯電部材を用いる接触帯電ローラーを用
いることで、画像ムラが極めて少なく、かつオゾン発生
が少なく、印加電圧の小さい帯電効率の良い画像形成装
置を得ることが可能となる。
【0023】また、本発明の電子写真感光体に対して、
シリコーンゴム、ポリウレタンゴム、クロロプレンゴ
ム、イソプレンゴム、EPDMゴム、エポキシゴム、ブ
チルゴム等の帯電部材を用いる接触帯電ローラーの任意
の5mm以内の領域における最大膜厚と最小膜厚との差
が1.00μm以下であることにより、帯電ムラに起因
する画像ムラがなく、かつオゾン発生が少なく、印加電
圧の小さい帯電効率の良い画像形成装置を得ることが可
能となる。
【0024】本発明の電子写真感光体に対して帯電方式
にレーヨン繊維、カーボン繊維等の導電性ブラシや、導
電スリーブとこれに内包されるマグネットロールとこの
マグネットロールの磁界により磁気拘束された導電性磁
性粒子(導電性磁性キャリア)で構成された磁気ブラシ
等の接触帯電ブラシを用いることで、画像ムラが極めて
少なく、かつオゾン発生が少なく、印加電圧の小さい帯
電効率の良い画像形成装置を得ることが可能となる。
【0025】さらに、帯電方式にコロナ帯電を用いるこ
とで、画像ムラが極めて少なく、かつ絶縁破壊のない画
像形成装置を得ることが可能となる。
【0026】
【発明の実施の形態】実施例1 電子写真感光体の膜厚分布と画像ムラの関係を調べるた
め、電子写真感光体を次のような方法で作成した。アル
コール可溶性ポリアミド(CM−8000:東レ社製)
3重量部をメタノール/n−ブタノール=8/2(vo
l比)の混合溶媒100重量部に加熱溶解し、中間層用
塗工液を作成した。これを30mmφ、全長340mm
のアルミ支持体上に塗布し、130℃で10分間乾燥し
て、膜厚1μmの中間層を作成した。
【0027】次にX型無金属フタロシアニン顔料2重量
部、ポリビニルブチラール樹脂(BM―2:積水化学工
業製)2重量部をシクロヘキサノン100重量部に添加
し、1mmφのガラスビーズを用いたサンドミルにて2
時間分散を行った。分散終了後、メチルエチルケトン1
00重量部を加えて希釈し電荷発生層用塗工液を作成し
た。これを前記中間層上に塗布し、80℃で10分間乾
燥して膜厚0.2μmの電荷発生層を作成した。次に、
下記の構造式に示す化合物7重量部、ポリカーボネート
樹脂(ユーピロンZ200:三菱ガス化学社製)10重
量部、シリコーンオイル(KF−50:信越化学工業社
製)0.002重量部をジクロロメタン100重量部に
溶解し、電荷輸送層用塗工液を作成した。これを前記電
荷発生層上に浸漬塗工にて塗布する際に、塗工液面から
引き上げ終了位置の上500mmまで金属のカバーでし
っかり覆い、かつ引き上げ終了位置より100mm上で
20分間静置した後、取り出して130℃で20分間乾
燥して平均膜厚26μmの電荷輸送層を形成し、電子写
真感光体を得た。
【0028】
【化1】
【0029】得られた電子写真感光体サンプルAの膜厚
をフィッシャー製膜厚計(タイプ=EC)を用いて、画
像形成領域の長手方向に2.5mm間隔で測定を行い、
その結果長手方向5mm間における最大膜厚と最小膜厚
の膜厚差の最大値は0.3μm、10mm間における最
大膜厚差は0.5μmであった。
【0030】実施例2 実施例1と同様に作成して得られた感光体サンプルBを
感光体の円周方向に2.5mm間隔で膜厚測定を行っ
た。測定装置は実施例1と同様フィッシャー製膜厚計
(タイプ=EC)を用いた。その結果、円周方向5mm
間隔における膜厚差の最大値は0.2μm、10mm間
隔における膜厚差の最大値は0.3μmであった。
【0031】比較例1 実施例1で作成した電荷輸送層用塗工液で用いたジクロ
ロメタンを、トルエンに変えて同様に作成し、浸漬塗工
により感光体を作成した。その結果、実施例1と比べ長
手方向に膜厚の傾斜を大きく有し、長手方向5mm間隔
における膜厚差の最大値が1.9μmのサンプルCと、
長手方向10mm間隔における膜厚差の最大値が1.4
μmのサンプルDの2種類を作成した。
【0032】比較例2 実施例1で作成した電荷輸送層用塗工液で用いたジクロ
ロメタンを、トルエンに変えて同様に作成し、浸漬塗工
により感光体を作成した。その結果、実施例2と比べ円
周方向に膜厚の傾斜を大きく有し、円周方向5mm間隔
における膜厚差の最大値が1.1μmのサンプルEと、
円周方向10mm間隔における膜厚差の最大値が1.2
μmのサンプルFの2種類を作成した。
【0033】このように作成した感光体を、接触帯電器
を備えた画像形成装置(株式会社リコー製IMAGIO MF-22
00)により評価を行った。帯電部材は帯電ローラーを使
用し、感光体の暗部帯電電位を−900(V)になるよ
う設定し、出力画像をハーフトーンを用い、画像濃度の
ムラを目視にて判断した。
【0034】その結果、表1に示すように画像形成領域
内任意の5mm又は10mmの範囲内での電荷輸送層の
膜厚差が1.0μm以下であるものは、画像濃度の局所
的変化による帯の発生等のない良好な画像を得ることが
できた。
【0035】
【表1】
【0036】実施例3 中間層用塗工液酸化チタン(CR−EL:石原産業製)
70重量部、アルキッド樹脂{ベッコライトM6401
−50−S(固形分50%):大日本インキ化学工業
製}15重量部、メラミン樹脂{スーパーベッカミンL
−121−60(固形分60%):大日本インキ化学工
業製}10重量部、メチルエチルケトン100重量部か
らなる混合物をボールミルで72時間分散し作成し、1
30℃で20分間乾燥して、膜厚3μmの中間層を作成
した。次に実施例1と同様の電荷発生層を前記中間層上
に塗布し、80℃で10分間乾燥して膜厚0.2μmの
電荷発生層を作成した。次に下記の構造式に示す化合物
7重量部、ポリカーボネート樹脂(ユーピロンZ20
0:三菱ガス化学社製)10重量部、シリコーンオイル
(KF−50:信越化学工業社製)0.002重量部を
テトラヒドロフラン90重量部に溶解し、電荷輸送層塗
工液を作成した。
【0037】
【化2】 これを前記電荷発生層上に浸漬塗工にて塗布する際に、
塗工液面から引き上げ終了位置の上500mmまで金属
のカバーでしっかり覆い、かつ引き上げ終了位置より1
00mm上で20分間静置した後、取り出して130℃
で20分間乾燥して平均膜厚24μmの電荷輸送層を形
成し、電子写真感光体を得た。その結果、得られた電子
写真感光体サンプルGの膜厚の長手方向5mm間隔にお
ける最大膜厚と最小膜厚の膜厚差の最大値は0.4μ
m、10mm間隔における膜厚差の最大値は0.5μm
であった。
【0038】実施例4 実施例3と同様に作成して得られた感光体サンプルHを
感光体の円周方向に2.5mm間隔で測定を行った。そ
の結果、円周方向5mm間隔における膜厚差の最大値は
0.2μm、10mm間隔における膜厚差の最大値は
0.3μmであった。
【0039】比較例3 実施例3で作成した電荷輸送層用塗工液で用いたテトラ
ヒドロフランを、キシレンに変えて同様に作成し、浸漬
塗工により感光体を作成した。その結果、実施例3と比
べ長手方向に膜厚の傾斜を大きく有し、長手方向5mm
間隔における膜厚差の最大値が1.3μmのサンプルI
と長手方向10mm間隔における膜厚差の最大値が1.
4μmのサンプルJの2種類を作成した。
【0040】比較例4 実施例3で作成した電荷輸送層用塗工液で用いたテトラ
ヒドロフランを、キシレンに変えて同様に作成し、浸漬
塗工により感光体を作成した。その結果、実施例4と比
べ円周方向に膜厚の傾斜を大きく有し、円周方向5mm
間隔における膜厚差の最大値が1.7μmのサンプルK
と円周方向10mm間隔における膜厚差の最大値が1.
5μmのサンプルLの2種類を作成した。
【0041】このように作成した感光体を、接触帯電器
を備えた画像形成装置(株式会社リコー製IMAGIO MF-22
00)により評価を行った。その際、帯電部材に導電性磁
性粒子で構成された磁気ブラシを使用可能にするため、
帯電系に改良を行った。帯電部材への印加電圧は直流電
圧に交流電圧を重畳させ、暗部帯電電位を−900
(V)になるよう設定した。出力画像はハーフトーンを
用い、画像濃度のムラを目視にて判断した。その結果、
表2に示すように画像形成領域内任意の5mm又は10
mmの範囲内での電荷輸送層の膜厚差が1.0μm以下
であるものは、画像濃度の局所的変化による帯の発生等
のない良好な画像を得ることができた。
【0042】
【表2】
【0043】実施例5 実施例3と同様に中間層を形成し、次のように電荷発生
層を作成した。構造式(A)に示すトリスアゾ顔料10
重量部を、ポリビニルブチラール(BM−2:積水化学
工業社製)4重量部をシクロヘキサノン150重量部に
溶解した樹脂液に添加し、ボールミルにて72時間分散
を行った。
【0044】
【化3】
【0045】分散終了後、シクロヘキサノン210重量
部を加え3時間分散を行い、電荷発生層用塗工液を作成
した。これを前記中間層上に塗布し、130°で10分
間乾燥して膜厚0.2μmの電荷発生層を作成した。次
に実施例3と同様にテトラヒドロフランを用いた電荷輸
送層塗工液を作成し、平均膜厚が28μmの電荷輸送層
を形成し感光体サンプルMを作成した。その結果、得ら
れた電子写真感光体の膜厚の長手方向5mm間隔におけ
る最大膜厚と最小膜厚の膜厚差の最大値は0.6μm、
10mm間隔における膜厚差の最大値は0.8μmであ
った。
【0046】実施例6 実施例5と同様に作成して得られた感光体サンプルNを
感光体の円周方向に2.5mm間隔で測定を行った。そ
の結果、円周方向5mm間隔における膜厚差の最大値は
0.2μm、円周方向10mm間隔における膜厚差の最
大値は0.4μmであった。
【0047】比較例5 実施例5で作成した電荷輸送層用塗工液で用いたテトラ
ヒドロフランを、トルエンに変えて同様に作成し、浸漬
塗工により感光体を作成した。その結果、実施例5と比
べ長手方向に膜厚の傾斜を大きく有し、長手方向5mm
間隔における膜厚差の最大値が1.6μmのサンプルO
と長手方向10mm間隔における膜厚差の最大値が1.
8μmのサンプルPの2種類を作成した。
【0048】比較例6 実施例5で作成した電荷輸送層用塗工液で用いたテトラ
ヒドロフランを、トルエンに変えて同様に作成し、浸漬
塗工により感光体を作成した。その結果、実施例6と比
べ円周方向に膜厚の傾斜を大きく有し、円周方向5mm
間隔における膜厚差の最大値が1.3μmのサンプルQ
と円周方向10mm間隔における膜厚差の最大値が1.
1μmのサンプルRの2種類を作成した。
【0049】このように作成した感光体を、コロナ帯電
器を備えた画像形成装置(株式会社リコー製IMAGIO MF-
530)により評価を行った。感光体の暗部帯電電位を−
900(V)になるよう設定し、出力画像をハーフトー
ンを用い、画像濃度のムラを目視にて判断した。
【0050】表3に示すように、画像形成領域内任意の
5mm又は10mmの範囲内での電荷輸送層の膜厚差が
1.0μm以下であるものは、画像濃度の局所的変化に
よる帯の発生等のない良好な画像を得ることができた。
【0051】
【表3】
【0052】実施例7 長手方向の膜厚変動が画像形成領域5mmの間で最大
0.4μmのシリコーンゴム製帯電ローラーを使用し、
実施例1において作成したサンプルAを用い接触帯電器
を備えた画像形成装置(株式会社リコー製IMAGIO MF-22
00)により評価を行った。感光体の暗部帯電電位を−9
00(V)になるよう設定し、出力画像をハーフトーン
を用い、画像濃度のムラを目視にて判断した。
【0053】比較例7 長手方向の膜厚変動が画像形成領域5mmの間で最大
1.3μmのシリコーンゴム製帯電ローラーを使用し、
実施例7と同様の画像評価を行った。その結果、表4に
示すように帯電ローラーの任意の画像形成領域5mmの
範囲内での膜厚差が1.0μm以下であるものは、画像
濃度の局所的変化による帯の発生等のない良好な画像を
得ることができた。
【0054】
【表4】
【0055】
【発明の効果】請求項1の発明は、電子写真感光体の画
像形成領域における任意の5mm以内の最大膜厚と最小
膜厚との差が1μm以下を満たすことにより、画像形成
の際に膜厚変動に起因する帯電ムラや、露光プロセスに
おける感光層中の多重反射等により発生する干渉縞等の
要因が重なって起こると考えられる画像ムラのない良好
な画像を出力することが可能となる。
【0056】請求項2の発明は、電子写真感光体の画像
形成領域における任意の10mm以内の最大膜厚と最小
膜厚との差が1μm以下を満たすことにより、画像形成
の際に膜厚変動に起因する帯電ムラや、露光プロセスに
おける感光層中の多重反射等により発生する干渉縞等の
要因が重なって起こると考えられる画像ムラのない良好
な画像を出力することが可能となる。
【0057】請求項3の発明は、請求項1又2記載の電
子写真感光体に対して、帯電方式にシリコーンゴム、ポ
リウレタンゴム、クロロプレンゴム、イソプレンゴム、
EPDMゴム、エポキシゴム、ブチルゴム等の帯電部材
を用いる接触帯電ローラーを用いることで、画像ムラが
極めて少なく、かつオゾン発生が少なく、印加電圧の小
さい帯電効率の良い画像形成装置を得ることが可能とな
る。
【0058】請求項4の発明は、請求項1又は2記載の
電子写真感光体に対して、シリコーンゴム、ポリウレタ
ンゴム、クロロプレンゴム、イソプレンゴム、EPDM
ゴム、エポキシゴム、ブチルゴム等の帯電部材を用いる
接触帯電ローラーの任意の5mm以内の領域における最
大膜厚と最小膜厚との差が1μm以下であることによ
り、帯電ムラに起因する画像ムラがなく、かつオゾン発
生が少なく、印加電圧の小さい帯電効率の良い画像形成
装置を得ることが可能となる。
【0059】請求項5の発明は、請求項1又は2記載の
電子写真感光体に対して帯電方式にレーヨン繊維、カー
ボン繊維等の導電性ブラシや、導電スリーブとこれに内
包されるマグネットロールとこのマグネットロールの磁
界により磁気拘束された導電性磁性粒子(導電性磁性キ
ャリア)で構成された磁気ブラシ等の接触帯電ブラシを
用いることで、画像ムラが極めて少なく、かつオゾン発
生が少なく、印加電圧の小さい帯電効率の良い画像形成
装置を得ることが可能となる。
【0060】請求項6の発明は、請求項1又は2記載の
電子写真感光体に対して、帯電方式にコロナ帯電を用い
ることで、画像ムラが極めて少なく、かつ絶縁破壊のな
い画像形成装置を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1および比較例1で得られた感光体サン
プルA、C、Dの軸方向の膜厚測定結果を示すグラフで
ある。
【図2】実施例2および比較例2で得られた感光体サン
プルB、E、Fの円周方向の膜厚測定結果を示すグラフ
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加幡 利幸 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H003 AA01 BB11 CC01 CC04 CC05 CC06 2H068 AA09

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯電手段によって潜像形成準備を行い、
    その後の像露光によって潜像形成を行う電子写真装置に
    用いる電子写真感光体の画像形成領域において、任意の
    5mm以内の領域における電子写真感光体の最大膜厚と
    最小膜厚との差が1μm以下であることを特徴とする電
    子写真感光体。
  2. 【請求項2】 帯電手段によって潜像形成準備を行い、
    その後の像露光によって潜像形成を行う電子写真装置に
    用いる電子写真感光体の画像形成領域において、任意の
    10mm以内の領域における電子写真感光体の最大膜厚
    と最小膜厚との差が1μm以下であることを特徴とする
    電子写真感光体。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の電子写真感光体に
    対し、帯電手段に接触帯電ローラーを用いることを特徴
    とする画像形成装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の帯電手段に接触帯電ロー
    ラーを用いる画像形成装置において、接触帯電ローラー
    の任意の5mm以内の領域における最大膜厚と最小膜厚
    との差が1μm以下であることを特徴とする画像形成装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項1又は2記載の電子写真感光体に
    対し、帯電手段に導電性ブラシや磁気ブラシ等の接触帯
    電ブラシを用いることを特徴とする画像形成装置。
  6. 【請求項6】 請求項1又は2記載の電子写真感光体に
    対し、帯電手段にコロナ帯電を用いることを特徴とする
    画像形成装置。
JP2000080254A 2000-03-22 2000-03-22 電子写真感光体及び画像形成装置 Pending JP2001265018A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000080254A JP2001265018A (ja) 2000-03-22 2000-03-22 電子写真感光体及び画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000080254A JP2001265018A (ja) 2000-03-22 2000-03-22 電子写真感光体及び画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001265018A true JP2001265018A (ja) 2001-09-28

Family

ID=18597389

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000080254A Pending JP2001265018A (ja) 2000-03-22 2000-03-22 電子写真感光体及び画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001265018A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11771765B2 (en) 2019-06-28 2023-10-03 The Procter & Gamble Company Light augmented treatment method

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11771765B2 (en) 2019-06-28 2023-10-03 The Procter & Gamble Company Light augmented treatment method

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2443518B1 (en) Electrophotographic photosensitive member, process cartridge, and electrophotographic apparatus
JPH0830915B2 (ja) 帯電部材、それを用いた帯電装置および電子写真装置
JP7301613B2 (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP2008134425A (ja) 電子写真感光体
US20110104600A1 (en) Electrophotographic photoconductor and image forming apparatus using the same
US20020006565A1 (en) Photoconductor for electrophotography
JP2001265018A (ja) 電子写真感光体及び画像形成装置
CN104698776A (zh) 电荷输送层形成用涂布液、使用其制作的电子照相感光体及图像形成装置
JPS6334464B2 (ja)
JP2001209200A (ja) 電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法、及び電子写真感光体用塗布液
JPH08160809A (ja) 電子写真用感光ドラム
JP3220030B2 (ja) 電子写真感光体及びその製造方法、並びに下引き層形成用塗布液
JP2004240056A (ja) 正帯電単層型電子写真用感光体
JPH02300759A (ja) 電子写真感光体
JP2000231214A (ja) 電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法、電子写真装置、電子写真プロセス
JP3710272B2 (ja) 電子写真装置及びプロセスカートリッジ
JP2002049167A (ja) 電子写真装置及びプロセスカートリッジ
JPH09230674A (ja) 帯電装置及び電子写真装置
JP2002214815A (ja) 画像形成装置
JPH11265086A (ja) 電子写真感光体
JP2010008499A (ja) 電子写真装置
JPH0784376A (ja) 画像形成装置
JP2007011253A (ja) 有機感光体、画像形成方法、画像形成装置及びプロセスカートリッジ
JP2019056753A (ja) 電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置
JPH10142828A (ja) 画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040225

A977 Report on retrieval

Effective date: 20051110

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20051116

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Effective date: 20060116

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060209

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060324