JP2001264233A - 粒子測定装置 - Google Patents

粒子測定装置

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JP2001264233A
JP2001264233A JP2000072368A JP2000072368A JP2001264233A JP 2001264233 A JP2001264233 A JP 2001264233A JP 2000072368 A JP2000072368 A JP 2000072368A JP 2000072368 A JP2000072368 A JP 2000072368A JP 2001264233 A JP2001264233 A JP 2001264233A
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hole
sheath liquid
particle
cell
liquid
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JP2000072368A
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Keiichi Inami
圭一 井波
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Sysmex Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 精度の高い粒子測定が行えるシースフロ
ー方式の粒子測定装置を提供する。 【解決手段】 粒子測定装置は、それぞれに異なる口径
の粒子検出用貫通孔を形成した複数の粒子検出用ブロッ
クと、前記貫通孔の1つへ試料をフロントシース液で取
り囲んで供給する第一セルと、前記貫通孔を通過した試
料液をバックシース液で取り囲んで排出する第二セル
と、第一および第二セルにそれぞれ設けられた電極と、
粒子検出用ブロックの1つを第一および第二セルの間に
離脱可能に挟持させ第一および第二セルに水密的に連結
させる連結手段と、前記の各シース液を各セルへ供給す
るシース液供給部とを備え、さらに、粒子検出用貫通孔
を流れる液の流量に応じてバックシース液の供給量を設
定するシース液量設定手段を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は粒子測定装置に関
し、さらに詳しくは、ファインセラミックス粒子、顔
料、化粧品用パウダーなどの粉体粒子の粒度や数を測定
するために試料(粒子含有液)を貫通孔に流し、電気イ
ンピーダンスの変化に基づいて試料中の粒子を測定する
電気的検知帯法を採用し、かつ、試料液流をシース液で
囲んで貫通孔に流すいわゆるシースフロー方式を用いた
粒子測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、血液中の血球、あるいはセメント
の粉、ラテックス、トナーなどの工業用粒子の粒度や数
を測定するには、電気的検知帯法が用いられている。電
気的検知帯法では、電解質溶液中に貫通孔を1つ有する
隔壁を設け、貫通孔をはさんで電極を配置し、電解質溶
液中に対象となる粒子を分散させた試料液を貫通孔に通
して流す。粒子が貫通孔を通過する時、電気抵抗が瞬間
的に変化して電圧パルスが生じる。そのパルス高さは粒
子体積を反映しているので、粒子の球相当径が粒子の形
状にほとんど影響されずに測定でき、この結果をもとに
試料粒子の体積基準の粒度を求めることができる。ま
た、パルス数から粒子数を求めることができる。
【0003】電気的検知帯においては、貫通孔を通過す
る際の粒子の通過位置によって検出信号の強度に差が生
じること、接近して通過した複数の粒子が1個の粒子と
して計測されること、貫通孔を通過後の粒子が貫通孔周
辺に滞留してノイズの原因になること等があり、これら
の問題を解決するためにシースフロー方式が従来から採
られている。シースフロー方式の粒度分布測定では、図
14に示すように、ジェットノズル210を介してフロ
ーセル201内に導入された試料液の流れSをフロント
シース液Fで取り囲み、試料液流Sを細く絞ることによ
って、液中の粒子を貫通孔202の中心軸Yに沿って一
列に導入することにより(図中のa位置)、誤差の少な
い粒度を求めることができる。
【0004】すなわち、図中のb位置のように中心部か
ら外れる粒子を少なくすることにより、図15の(a)
に示すように、粒度は正規分布となる。しかし、貫通孔
を通過した粒子は、貫通孔202の出口付近に発生する
試料液の渦のために、図14に示すように、反転して貫
通孔に再接近し(図中のc位置)、検出信号を発生させ
ることがある。つまり、同じ粒子を2回測定することに
なる。さらに、2回目の検出信号は1回目の検出信号よ
り小さいので、同じ粒子を2回測定したことが判別し難
い。したがって、このような場合の粒度分布は、図15
(c)に示すような分布になる。また、図中のb位置の
ように中心部から外れる粒子の粒度分布は、図15
(b)に示すような分布になる。
【0005】そこで、図14に示すように、貫通孔20
2を通過した試料液をバックシース液Bで包んで回収パ
イプ217から排出するシースフロー方式が用いられて
いる。バックシース液Bを用いた場合、貫通孔202を
通過した粒子は、貫通孔202の中心軸Yに沿って一列
に排出されるので、試料液の渦による粒子の反転が防止
される。これらのシース液は、通常、フローセル201
に接続された流体回路中のタンク等に貯留され(図示せ
ず)、例えば、タンクに一定の陽圧をかけておき、粒子
測定のタイミングに同期して流体回路中のバルブを開く
ことにより、フローセル201の試料液流Sに合流され
る。
【0006】ところで電気的検知帯法では、貫通孔の口
径により測定できる粒子の大きさが制限される。たとえ
ば、粒子の大きさが貫通孔の口径の1/50より小さく
なると粒子からの信号とノイズの区別が困難になる。逆
に、粒子が大き過ぎるとパルス高さと粒子体積のリニア
リティがなくなり、さらには、貫通孔が詰まるおそれが
ある。そこで、異なる口径の貫通孔を形成した複数のブ
ロックを用意し、予想される粒子の大きさに応じてブロ
ックを交換することが行われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】シースフロー方式にお
いて貫通孔を異なる口径のものに交換した場合、貫通孔
を通過するフロントシース液および試料液の流量および
貫通孔を通過したバックシース液および試料液の流量
は、貫通孔の口径に応じて変化する。したがって、フロ
ントシース液およびバックシース液の流量が適切でなけ
れば、前記のように試料液の渦が発生し、精度の高い粒
子測定が困難になる。
【0008】この発明はこのような事情を考慮してなさ
れたもので、精度の高い粒子測定が行えるシースフロー
方式の粒子測定装置を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明によれば、それ
ぞれに異なる口径の粒子検出用貫通孔を形成した複数の
粒子検出用ブロックと、前記貫通孔の1つへ試料をフロ
ントシース液で取り囲んで供給する第一セルと、前記貫
通孔を通過した試料液をバックシース液で取り囲んで排
出する第二セルと、第一および第二セルにそれぞれ設け
られた電極と、粒子検出用ブロックの1つを第一および
第二セルの間に離脱可能に挟持させ第一および第二セル
に水密的に連結させる連結手段と、前記の各シース液を
各セルへ供給するシース液供給部とを備え、さらに、粒
子検出用貫通孔を流れる液の流量に応じてバックシース
液の供給量を設定するシース液量設定手段を有すること
を特徴とする粒子測定装置が提供される。
【0010】すなわち、この発明では、検出対象粒子の
大きさに対応する口径の貫通孔を有する粒子検出用ブロ
ックを選択し、第一セルと第二セルの間に前記のブロッ
クをセットする。このとき、選択されたブロックの貫通
孔を流れる液の流量に応じてシース液量設定手段を選択
する。選択されたシース液量設定手段を用いてシース液
供給部からシース液を供給すれば、シース液量設定手段
に応じた流量のシース液がセルに供給され、セットされ
たブロックの貫通孔の前後において、シース液を含む試
料液の流量が最適化される。したがって、貫通孔の近傍
における渦の発生を抑え、一列の粒子流をフローセル内
に発生させることができ、精度の高い粒子測定が可能と
なる。つまり、シース液供給部にはシース液の供給量を
ポンプ等の駆動入力を変化させる制御機構のようなもの
が必要なく、シース液量設定手段による設定変更あるい
は部材交換のみでシース液を含む試料の流量を最適化す
ることができる。
【0011】この発明における「試料」としては、粒度
分布等の測定対象となる粒子を含む粉体あるいは懸濁液
などの流体が挙げられる。また、「試料液」とは、シー
ス液と一緒になった試料を意味する。シース液量設定手
段は、バックシース液の供給路に設けられて粒子検出用
貫通孔の口径に対応する絞り部材を有するものが挙げら
れる。この絞り部材は、貫通孔の口径に対応する口径の
絞り孔を有するものが挙げられる。
【0012】粒子検出用ブロックの貫通孔の口径と前記
絞り部材の絞り孔の口径の関係について説明する。粒子
検出用ブロックの貫通孔の口径をDd、バックシース液
Bの供給路に配置される絞り部材の絞り孔の口径をbd
とし、第一セルに供給する試料液Sの流量、フロントシ
ース液Fおよびバックシース液Bの各セルへの供給圧力
をそれぞれ一定とする。
【0013】検出対象粒子が比較的小さい場合には、小
口径の貫通孔Dd1 を有する粒子検出用ブロックが第一
セルと第二セルの間に挟持される。この場合には、良好
な試料液流を形成するために、小口径の絞り孔bd1 を
有するバックシース液用の絞り部材を供給路に適宜配置
する。検出対象粒子が比較的大きい場合には、大口径の
貫通孔Dd2 を有する粒子検出用ブロックが第一セルと
第二セルの間に挟持される。この場合には、良好な試料
液流を形成するために、大口径の絞り孔bd2 を有する
バックシース液用の絞り部材を供給路に適宜配置する。
このように検出対象粒子サイズに応じて粒子検出用ブロ
ックと絞り部材とが選択されて所定部位に配置される
が、いずれの場合でも試料液が粒子測定に適した所定値
の流速あるいは所定範囲内の流速で、貫通孔Ddを通過
できるよう、各シース液の流量と貫通孔Ddおよび絞り
孔bdの各口径を、実験などにより予め設定する必要が
ある。
【0014】この発明において各粒子検出用ブロックと
各絞り部材とは、両者が互いに独立した別部材からなる
構成、両者が符合して一体となる構成、または両者が最
初から一体に形成された構成が挙げられる。さらに、こ
の発明の具体的な形態としては、粒子検出用ブロックに
バックシース液の供給路が形成され、その供給路に絞り
部材が設けられている構成が挙げられる。このような粒
子測定装置では、粒子検出用ブロックの1つを複数のブ
ロックの中から選択した際に、このブロックに対応する
絞り部材が自動的に決定されるので、絞り部材の選択を
誤ることなく両者が組み合わされる。絞り部材の具体的
な構成として、絞り部材が、貫通孔の口径に応じた内径
を有する短管からなるものが挙げられる。1つ以上の口
径の異なる貫通孔を有するブロックを1つまたは複数個
選択的に用いる構成もこの発明に含まれる。
【0015】この発明の別の観点からみれば、それぞれ
に異なる口径の粒子検出用貫通孔を形成した複数の粒子
検出用ブロックと、前記貫通孔の1つへ試料をフロント
シース液で取り囲んで供給する第一セルと、前記貫通孔
を通過した試料をバックシース液で取り囲んで排出する
第二セルと、第一および第二セルにそれぞれ設けられた
電極と、粒子検出用ブロックの1つを第一および第二セ
ルの間に離脱可能に挟持させ第一および第二セルに水密
的に連結させる連結手段と、前記の各シース液を各セル
へ供給する各供給路を有するシース液供給部とを備え、
シース液供給部が、前記供給路の少なくとも一方に配置
されフロントシース液および/またはバックシース液の
供給量を設定するシース液量設定手段を有し、シース液
量設定手段が、第一および第二セルの間に挟持される各
粒子検出用ブロックの貫通孔の口径に対応する、それぞ
れに異なる口径の絞り孔を形成した複数の絞り部材から
なり、絞り部材のそれぞれが、対応する粒子検出用ブロ
ックのそれぞれに取り付けられてなる粒子測定装置が提
供される。
【0016】すなわち、バックシース液のみならずフロ
ントシース液をもシース液量設定手段を用いてシース液
供給部から供給することにより、シース液量設定手段に
応じた流量のシース液が各セルに供給され、セットされ
たブロックの貫通孔の前後において、シース液を含む試
料液の流量がより精密に制御され、精度の高い粒子測定
が可能となる。具体的には、検出対象粒子が比較的小さ
い場合に、前記の小口径貫通孔Dd1を有する粒子検出
用ブロックに対して、小口径の絞り孔bd1 を有するバ
ックシース液用の絞り部材と、小口径の絞り孔bd1'を
有するフロントシース液用の絞り部材を供給路に適宜配
置する。検出対象粒子が比較的大きい場合には、前記の
大口径貫通孔Dd2 を有する粒子検出用ブロックに対し
て、大口径の絞り孔bd2 を有するバックシース液用の
絞り部材と、大口径の絞り孔bd2'を有するフロントシ
ース液用の絞り部材を供給路に適宜配置する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面に示す実施例に基づい
てこの発明を詳述する。これによってこの発明が限定さ
れるものではない。実施例1 図1はこの発明の粒子測定装置としてのシースフローセ
ルの上面図、図2は図1のA−A矢視断面図、図3は図
1のB−B矢視断面図、図4はシースフローセルの底面
図である。図2に示すように、フローセル1は、粒子検
出用の貫通孔2を有する検出ブロック3と、貫通孔2へ
試料をフロントシース液で取り囲んで供給する第一セル
4と、貫通孔2を通過した試料液とバックシース液を受
取って排出する第二セル5と、第一セル4と第二セル5
にそれぞれ設けられた電極6,7を備える。
【0018】第一セル4においては、上部に試料を注入
するチューブの接続口8が設けられ、側面には外部の流
体回路(後記)に接続するためにニップル11,12
a,13が設けられている。内部には空洞部9,12が
設けられ、接続口8はニップル11と共に空洞部9内に
下向き突出するジェットノズル10の基端に連通してい
る。また、ジェットノズル10の先端は貫通孔2の近傍
まで達している。空洞部9,12は互いに連通してお
り、電極6は空洞部12内に設けられ、空洞部12には
ニップル12aが連通している。検出ブロック3は、図
示しないビスにより互いにネジ止めされた上ブロック3
aと下ブロック3bからそれぞれ構成される。各貫通孔
2は図5に示すように、上ブロック3aと下ブロック3
bとの間にパッキン14によって押圧された円板15の
中央に穿設されている。下ブロック3bは、それぞれに
異なる口径の粒子検出用の貫通孔2を有する、複数のブ
ロックからなる粒子検出用ブロックの1つであり、シー
ス液量設定手段としての絞り部材35が形成されてい
る。
【0019】絞り部材35は、図3に示すように、貫通
孔2の口径に対応する、それぞれが異なる口径の絞り孔
を形成した、複数の絞り部材のセットを構成する絞り部
材の1つであり、図3のC−C矢視断面図である図6に
示すように、それぞれの下ブロック3bを貫通孔2の近
傍で略水平に貫通する孔部36と、孔部36の略中間部
に配設された短管37と、短管37と同軸で短管37の
両端にそれぞれ配設されたニップル38a,38bとか
らなる。
【0020】短管37は、セラミックスからなり、外径
2mm、長さ13mmの円柱状を呈し、中心部には1つ
の絞り孔39が形成されている。絞り孔39は、ニップ
ル38a側から供給されるバックシース液をその口径に
応じた流量に制限してニップル38b側から第二セル5
に供給されるバックシース液の流量を最適化する。
【0021】第二セル5は、図2に示すように、内部に
空洞部16,19を、側面にニップル18,20,21
を備える。空洞部16内には上向きに突出する回収パイ
プ17が設けられ、回収パイプ17の後端はニップル1
8に連通し、先端は貫通孔2の近傍まで達している。空
洞部16,19は互いに連通しており、電極7は空洞部
19内に設けられ、空洞部19にはニップル20,21
が連通している。
【0022】図3に示すように、第二セル5は、摺動部
材として第一セル4から下方に突出する平行な同径の2
本のシャフト22,23に摺動可能に支持され、検出ブ
ロック3は、第一セル4と第二セル5との間に挟持され
ている。
【0023】図4に示すように、第二セル5は、細長い
切り込み部5a,5bと、切り込み部5a,5bに直交
してネジ込まれるハンドル付きボルト24,25を有す
る。ハンドル付きボルト24,25を締め付けることに
より、切り込み部5a,5bの間隔が縮まり、第二セル
5はシャフト22,23に固着される。逆にハンドル付
きボルト24,25をゆるめると第二セル5はシャフト
22,23上を摺動可能となり、図7および図8に示す
ように、シャフト22,23の先端に設けられたストッ
パーネジ22a,23aに当接するまで移動できる。
【0024】このとき、検出ブロック3を図7および図
8の位置まで摺動させれば、シャフト22,23から図
面に垂直方向に検出ブロック3を取りはずして交換する
ことができる。つまり、図9,図10に示すように、検
出ブロック3にはシャフト22,23のそれぞれに嵌合
するU字形の溝26,27が形成されている。溝27の
溝幅は上ブロック3aおよび下ブロック3bにおいて共
にW1でありシャフト23に嵌合する寸法になってい
る。溝26の溝幅は上ブロック2aにおいてW1であり
シャフト22に嵌合する寸法を有するが、下ブロック3
bにおいてW1より狭いW2となっている。
【0025】これに対して図7および図8に示すよう
に、シャフト22は領域Lにおいて幅W2のU字形溝が
嵌入できるように両側から平面的に切削されている。U
字形溝26,27とシャフト22,23の寸法関係をこ
のように設定しているのは、検出ブロック3の交換時に
誤って上下逆に設定されることを防止するためである。
【0026】図7および図8の状態で検出ブロック3を
交換した後、検出ブロック3をシャフト22,23に沿
って摺動させながら第一セル4に接近させ検出ブロック
3の凹部28へ第一セル4の凸部29を嵌入させると、
Oリング30により両者は水密に結合される。次に、第
二セル5をシャフト22,23に沿って摺動させながら
検出ブロックに接近させ検出ブロック3の凹部31へ第
二セル5の凸部32を嵌入させると、Oリング33によ
り両者は水密に結合される。この時点でハンドル付きボ
ルト24,25を締め付けて第二セル5をシャフト2
2,23に固定すれば、図2および図3に示す状態に復
帰する。
【0027】この実施例においては、検出ブロック3、
第一セル4および第二セル5(図2)は、切削加工性お
よび耐薬品性に優れた材料、例えばPET(ポリエチレ
ンテレフタレート)を用いて製作される。ジェットノズ
ル10および回収パイプ17(図2)には例えばセラミ
ックス製のパイプが使用される。貫通孔2を有する円板
15(図5)には板厚0.4mm,直径6mmの人工ル
ビー製の円板が使用される。検出ブロック3としては、
貫通孔2の直径が30〜300μmの範囲で断面積が順
次倍の関係を有するようにした複数種類のものが使用さ
れる。また、電極6にはステンレス鋼が、電極7には白
金が用いられる。
【0028】図11はフローセル1を用いて粒子測定を
行うための流体回路図である。検出ブロック3に配設さ
れた前記の絞り部材35は、出口側のニップル38bが
可撓性チューブを介して第二セル5に配設されたニップ
ル21にバルブV12および絶縁チャンバー105を介
して、また入口側のニップル38aが同様のチューブを
介してバルブV11にそれぞれ接続されている(なお、
図中では流体の経路のみを示し、絞り部材35の実際の
配置位置は異なっている)。
【0029】まず、検出対象粒子の大きさに対応する口
径の貫通孔2を有する粒子検出用ブロック3を複数のブ
ロックの中から選択し、第一セル4と第二セル5の間に
前記のブロック3をセットする。このとき、上部ブロッ
ク3aは共通のものを使用し、前記貫通孔2の口径に対
応する口径の絞り孔が形成された絞り部材35が予めセ
ットされた下部ブロック3bのみを前記の上部ブロック
3aに組み合わせてもよい。あるいは、絞り部材35の
短管37のみを下部ブロック3bに付け替えてもよい。
検出ブロック3の交換は、それぞれのニップル38aお
よび38bの位置で前記のチューブに繋ぎ替えることに
よって、あるいはニップル38aおよび38bに一端が
接続された前記のチューブの他端をシリンジ側のニップ
ル(図示せず)およびニップル21の位置で、絞り部材
35にこれらのチューブを付けたまま繋ぎ替えることに
よって行われる。
【0030】次いで、バルブV6,V7,V19をオン
にしてシース液をシース液チャンバー100からバルブ
V6,シリンジ101,バルブV7,バルブV19を経
て廃液チャンバー102に至るシリンジ経路の気泡抜き
を行う。なお、シース液チャンバー100にはシース液
が収容され陽圧が印加され、廃液チャンバー102には
陰圧が印加されている。
【0031】次に、バルブV10,V13をオンにし
て、フロントシース液経路の気泡抜きを行う。そして、
一定時間後にすべてのバルブを閉じる。次に、バルブV
12,V16,V17,V22をオンにしてバックシー
ス液経路の気泡抜きを行う。そして、一定時間後にすべ
てのバルブを閉じる。なお、バルブV11,V12とフ
ローセル1との間およびバルブV16とバルブV17と
の間にはそれぞれ絶縁チャンバー105,106が設け
られている。
【0032】次に、バルブV18,V19をオンにし
て、試料チャンバー103からピペット104により試
料をバルブV18,V19間に吸引し、吸引後バルブV
18,V19をオフにする。次にV10,V11,V1
6をオンにしてニップル12aから空洞部9にフロント
シース液を導入すると共に、ニップル21から空洞部1
6にバックシース液を導入する。同時にバルブV7をオ
ンにしてシリンジ101を作動させバルブV18,V1
9の経路の試料をシリンジ101で押してジェットノズ
ル10から吐出させる。吐出された試料はフロントシー
ス液に包まれて貫通孔2を通過する。通過した試料とフ
ロントシース液はバックシース液に包まれて回収パイプ
17とバルブV16を介して絶縁チャンバー106に排
出される。
【0033】このとき、絞り部材35の短管37を介し
て第二セル5に供給されたバックシース液は、フロント
シース液を含む試料とともに最適化された流量のバック
シースフローを形成し、貫通孔2の近傍における渦の発
生を抑え、一列の粒子流をフローセル1内に発生させ
る。次いで、絶縁チャンバー106に収容された廃液は
バルブV17をオンにすることにより廃液チャンバー1
02へ排出される。
【0034】試料がフロントシース液に包まれて貫通孔
2を通過するとき電極6,7(図2)間のインピーダン
スの変化が図示しない測定器によって測定される。測定
が終了すると、シリンジ101の動作を停止させる。同
時にバルブV19をオンにしてジェットノズル10内に
シース液を一定時間逆流させジェットノズル10内の洗
浄を行う。
【0035】フロントシース液とバックシース液は一定
時間そのまま流しておきフローセル1内の洗浄を行う。
一定時間が経過するとバルブV10,V11,V16,
V17を閉じ、フローセル1内の洗浄を終了する。ジェ
ットノズル10内の洗浄を終了するとバルブV19をオ
フにし、バルブV6,V7,V18をオンにして試料吸
引経路およびピペット104の内部を洗浄し、一定時間
後にバルブV6,V7,V18をオフにして洗浄を終了
する。
【0036】実施例2 図12および図13はこの発明の粒子測定装置の他の実
施の形態を示す。実施例1では、シース液量設定手段と
しての絞り部材35が下部ブロック3bに形成されてい
たが、この実施の形態では、絞り部材がフローセル1本
体から独立して配置された例を説明する。図12は絞り
部材周辺の流体ブロックの断面図、図13は図3に対応
するフローセル1の断面図である。絞り部材は、図13
に示すように下部ブロック3bには形成されておらず、
図12に示すように、流体回路を有する流体ブロック5
2内に形成されている。したがって、図13に示したフ
ローセル51は、絞り部材をフローセル51本体に備え
ていない点以外は、図3のフローセル1(図11の流体
回路を含む)と共通の構成となっている。
【0037】図12に示すように、流体ブロック52
は、流体回路を有するブロック部53と、ブロック部5
3に挿入される挿入部54とから構成される。ブロック
部53は樹脂製ブロック体からなり、このブロック体内
には孔部55と、孔部55に対して直角に連通する孔部
56および孔部57とを有する。これら孔部55、56
および57はともに略同径の管路として形成され、孔部
55の開口端にはニップル55aが、孔部56および5
7の開口端にはニップル56aおよび57aがそれぞれ
配設されている。ニップル55aは可撓性チューブを介
して前記絶縁チャンバー105および前記ニップル21
に接続され、ニップル56aおよび57aのそれぞれは
同様のチューブを介してバルブV11およびV12に接
続される。孔部56の他端は大径の挿抜孔部58となっ
て図中下方へ延長されている。挿抜孔部58は円形水平
断面を有する孔部である。
【0038】挿入部54は、円形の水平断面を有し挿抜
孔部58に沿って挿抜可能な円柱部54aと、円柱部5
4aに連接する固定部54bとからなり、円柱部54a
に配設されたOリング61により挿抜孔部58内に水密
的に連結される。 円柱部54aには貫通孔59が設け
られ、孔部55と貫通孔59を、孔部56と後記の孔部
66をそれぞれ連通させることにより粒子測定装置のシ
ース液量設定手段を含む流体回路の一部を形成する。挿
入部54は、それぞれに異なる口径の粒子検出用の貫通
孔2を有する、複数のブロックからなる粒子検出用ブロ
ックと対を構成するブロックの1つである。
【0039】挿入部54の円柱部54aには、シース液
量設定手段としての絞り部材65が形成されている。絞
り部材65は、貫通孔2の口径に対応する、それぞれが
異なる口径の絞り孔を形成した、複数の絞り部材のセッ
トを構成する絞り部材の1つであり、それぞれの円柱部
54aの上面から孔部55までを略垂直に貫通する孔部
66と、孔部66の略中間部に配設された短管37とか
らなる。
【0040】短管37はセラミックスからなり、中心部
には1つの絞り孔39が形成されている。この短管37
は実施例1のものと同じものであり、絞り孔39は、ニ
ップル56aから供給されるバックシース液をその口径
に応じた流量に制限してニップル55aから第二セル5
に供給されるバックシース液の流量を最適化する。ま
た、前記絞り部材65を含む流体ブロック52は、交換
作業の容易な部位に配設される。
【0041】フローセル51を用いて粒子測定を行う場
合には、まず、検出対象粒子の大きさに対応する口径の
貫通孔2を有する粒子検出用ブロック3をブロックセッ
トの中から選択し、第一セル4と第二セル5の間に前記
のブロック3をセットする。次いで、粒子検出用ブロッ
ク3の口径に対応する口径の絞り孔39を有する挿入部
54を選択し、ブロック部53に挿入する。次いで、挿
入部54は、ビス62,63によりブロック部53に互
いにネジ止めされる。このとき、ブロック部53は共通
のものを使用し、前記貫通孔2の口径に対応する口径の
絞り孔が形成された短管37が予めセットされた挿入部
54のみを前記のブロック部53に組み合わせてもよ
い。あるいは、短管37のみを挿入部54に付け替えて
もよい。
【0042】以降の手順は実施例1と同じであるため、
説明を省略する。表1は、実施例1および実施例2で用
いられた粒子検出用ブロック3の貫通孔2の口径および
絞り部材35,65の絞り孔39の口径と、各シース液
の流量の一例を示す。
【0043】
【表1】
【0044】前記の2つの実施例における絞り部材3
5,65は、検出対象粒子サイズが中位の場合の貫通孔
2の口径を100μmとして、低位の口径50μmと、
高位の口径200μmの3種類の粒子検出用ブロック3
と、これらに対応する3種類の口径(低位側から130
μm、170μm、220μm)の絞り孔39を有する
短管37をそれぞれ設定した。
【0045】
【発明の効果】この発明では、貫通孔の近傍における渦
の発生を抑え、一列の粒子流をフローセル内に発生させ
ることができ、精度の高い粒子測定が可能となる。シー
ス液供給部にはシース液の供給量をポンプ等の駆動入力
を変化させる制御機構のようなものが必要なく、例えば
絞り部材のようなシース液量設定手段の交換のみでシー
ス液を含む試料液の流量を最適化することができる。粒
子測定用の貫通孔を有する検出ブロックが、摺動可能に
支持された第一および第二ブロックの間に挟持されるの
で、第一および第二ブロックを摺動によって離間させる
だけで検出ブロックの交換を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるフローセルの上面図である。
【図2】図1のA−A矢視断面図である。
【図3】図1のB−B矢視断面図である。
【図4】図1に示すフローセルの底面図である。
【図5】図3の要部拡大図である。
【図6】この発明の絞り部材を示す、図3のC−C矢視
断面図である。
【図7】この発明のフローセルにおいて検出ブロックの
交換時を示す図3対応図である。
【図8】この発明のフローセルにおいて検出ブロックの
交換時を示す図2対応図である。
【図9】この発明による検出ブロックの上面図である。
【図10】この発明による検出ブロックの正面図であ
る。
【図11】この発明によるフローセルを用いて粒子測定
を行うための流体回路図である。
【図12】この発明の絞り部材を示す断面図である。
【図13】この発明の絞り部材の他の実施形態によるフ
ローセルの図3対応図である。
【図14】シースフロー方式のフローセルを示す断面図
である。
【図15】シースフロー方式のフローセルにおける粒子
分布を示すグラフである。
【符号の説明】
1 フローセル 2 貫通孔 3 検出ブロック 3a 上ブロック 3b 下ブロック 4 第一セル 5 第二セル 6 電極 7 電極 10 ジェットノズル 15 円板 22 シャフト 23 シャフト 24 ハンドル付きボルト 25 ハンドル付きボルト 26 溝 27 溝 35 絞り部材 37 短管 38a ニップル 38b ニップル 39 絞り孔 51 フローセル 52 流体ブロック 53 ブロック部 54 挿入部 65 絞り部材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれに異なる口径の粒子検出用貫通
    孔を形成した複数の粒子検出用ブロックと、前記貫通孔
    の1つへ試料をフロントシース液で取り囲んで供給する
    第一セルと、前記貫通孔を通過した試料液をバックシー
    ス液で取り囲んで排出する第二セルと、第一および第二
    セルにそれぞれ設けられた電極と、粒子検出用ブロック
    の1つを第一および第二セルの間に離脱可能に挟持させ
    第一および第二セルに水密的に連結させる連結手段と、
    前記の各シース液を各セルへ供給するシース液供給部と
    を備え、さらに、粒子検出用貫通孔を流れる液の流量に
    応じてバックシース液の供給量を設定するシース液量設
    定手段を有することを特徴とする粒子測定装置。
  2. 【請求項2】 シース液量設定手段が、バックシース液
    の供給路に設けられて粒子検出用貫通孔の口径に対応す
    る絞り部材を有することを特徴とする請求項1に記載の
    粒子測定装置。
  3. 【請求項3】 粒子検出用ブロックにバックシース液の
    供給路が形成され、その供給路に絞り部材が設けられて
    いることを特徴とする請求項2に記載の粒子測定装置。
  4. 【請求項4】 絞り部材が、貫通孔の口径に応じた内径
    を有する短管からなる請求項2または3に記載の粒子測
    定装置。
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