JP2001263977A - 樹脂製熱交換器 - Google Patents

樹脂製熱交換器

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JP2001263977A
JP2001263977A JP2000080451A JP2000080451A JP2001263977A JP 2001263977 A JP2001263977 A JP 2001263977A JP 2000080451 A JP2000080451 A JP 2000080451A JP 2000080451 A JP2000080451 A JP 2000080451A JP 2001263977 A JP2001263977 A JP 2001263977A
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heat exchange
exchange fluid
fluid
resin
heat exchanger
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JP2000080451A
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Haruhito Miyazaki
治仁 宮崎
Hirosuke Kubo
博亮 久保
Shinichiro Murayama
新一郎 村山
Mamoru Morikawa
守 守川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 樹脂製熱交換器において熱交換用流体通路を
流れる熱交換用流体の流れを制御し、当該熱交換用流体
と熱交換する外部流体との熱交換効率を向上させる。 【解決手段】 略上下方向に延びる複数の熱交換用流体
通路の上下位置において熱交換用流体取入部および熱交
換用流体排出部を設けた中空状の樹脂製熱交換器におい
て、熱交換用流体取入部近傍に両面側から内面に向かっ
て突出する凸壁を設け、複数の熱交換用流体通路に対す
る熱交換用流体の分配を略均一化する。また、熱交換用
流体排出部近傍にも熱交換用流体の流れ方向に略直交し
た凸壁を両面側から内面に向かって設け、熱交換用流体
通路における熱交換用流体の滞留時間を長くする。両凸
壁間には一定距離の空間を設けることが望ましく、凸壁
同士を部分的に密着状態にすると空間距離が一定し、熱
交換用流体通路への分配が安定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転式除湿材(除
湿ローター)を備えた除湿機等に使用する樹脂製熱交換
器の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般的に、熱交換器は熱伝導性の観点か
ら、金属製が使用され、且つ熱交換率を高めるために多
数の金属製フィンを設けたものが多い。また、湿度を除
去するための熱交換器においては、吸湿材を設けたハニ
カム状熱交換器が用いられている。これらの熱交換器は
製作が困難であって、金属製のものでは錆が発生した
り、重量が重いという欠点があり、ハニカム状の熱交換
器は熱交換用流体の漏れをなくすことが困難であるなど
の欠点があった。
【0003】特開平11−304389号に記載されて
いる樹脂製熱交換器は、ブロー成形で形成されたもので
あるから、複雑で、漏れのない熱交換用流体通路の製作
が容易であり、必要に応じて後加工での穴あけ加工もで
きる利便性を有している。
【0004】圧縮機を使用する冷凍サイクル方式の除湿
機と異なり、除湿ローターを備えた除湿機は、軽量で、
騒音/振動が少ないため、机上設置型、壁掛け型等への
展開が容易であるが、通常の金属製凝縮器を熱交換器と
して用いた場合は、コスト、重量等の面で問題となるた
め、樹脂製熱交換器の使用が望まれる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、製品形
状が小さく、重量も軽い、除湿ローターを備えた除湿機
としては、軽くて安価で、かつ錆び、腐食などの問題を
解消した樹脂製熱交換器の使用が望まれるが、熱交換器
での凝縮効率を高めるため複数の熱交換器を組み合わせ
た複合熱交換器とした場合にも、個々の熱交換器の効率
にバラツキがあり、複数の熱交換器を使用するメリット
を十分発揮し得ず、熱交換効率・凝縮効率アップが問題
となっていた。
【0006】本発明は、上記従来の問題点を鑑みてなさ
れたものであり、熱交換効率・凝縮効率を向上させた樹
脂製熱交換器を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の樹脂製熱交換器
は上記課題を解決するために、熱交換用流体通路を流れ
る熱交換用流体の流れを制御するようにしたもので、略
上下方向に延びる複数の熱交換用流体通路を有し、これ
ら熱交換用流体通路の上下位置において熱交換用流体取
入部および熱交換用流体排出部を設けた中空状の樹脂製
熱交換器において、熱交換用流体取入部近傍に、両面側
から内面に向かって突出する凸壁を設け、複数の熱交換
用流体通路に対し熱交換用流体の分配を略均一化したこ
とを特徴としている。
【0008】この構成によると、熱交換用流体取入部か
ら導入した熱交換用流体が、熱交換用流体取入部近傍の
略上下方向に延びる熱交換用流体通路に短絡されずに、
複数の熱交換用流体通路に略均一に分配され、熱交換効
率・凝縮効率を向上させることができる。
【0009】また、上記樹脂製熱交換器において、熱交
換用流体排出部近傍にも、熱交換用流体の流れ方向に略
直交した凸壁を、両面側から内面に向かって設けたこと
を特徴としている。この構成によると、略上下方向に延
びる熱交換用流体通路から熱交換用流体排出部に向かう
熱交換用流体が、熱交換用流体排出部に短絡されること
なく、熱交換用流体通路での停滞時間が長くなるため熱
交換効率・凝縮効率を向上させることができる。
【0010】また、上記樹脂製熱交換器において、上記
熱交換用流体取入部近傍と熱交換用流体排出部近傍に設
けた互いに対向する凸壁間に一定の距離の空間を設けた
ことを特徴としている。この構成によると、熱交換用流
体取入部から導入した熱交換用流体及び略上下方向に延
びる熱交換用流体通路から熱交換用流体排出部に向かう
熱交換用流体が凸壁によってその流れを完全に遮断され
ることなく、凸壁間の空間によって調整されながら流れ
るため、熱交換用流体の分配の略均一化を達成しやす
く、熱交換効率・凝縮効率を向上させることができる。
【0011】また、上記樹脂製熱交換器において、上記
熱交換用流体取入部近傍に設けた互いに対抗する凸壁
を、部分的に密着状態にすると、凸壁間の空間距離のバ
ラツキがなく、熱交換用流体通路への分配が安定する。
【0012】さらにまた、上記樹脂製熱交換器におい
て、熱交換用流体通路を区画する外壁の少なくとも上端
部を外側に向かって突出する凸状壁とすると、熱交換用
流体として除湿機の被凝縮流体を熱交換用流体取入部か
ら導入した場合、被凝縮流体が結露して上端部に結露水
が付着しても、結露水の表面張力を低下させ、壁面から
の離脱を容易にし、熱交換用流体通路に沿って落下しや
すいため凝縮効率が向上する。熱交換用流体通路を区画
する外壁の左右両端部においても外側に向かって突出す
る凸状壁とすれば同様な効果が達成される。
【0013】略上下方向に延びる複数の熱交換用流体通
路の間には、熱交換用流体通路を流れる流体と熱交換す
る外部流体通過用の空間部が設けられるが、熱交換用流
体通路並びに空間部を上下方向に連続して形成する場合
以外に、空間部を介して互いに隣接する熱交換用流体通
路の外壁同志を長手方向位置において部分的に接合して
も良い。すなわち、略上下方向に延びる複数の熱交換用
流体通路と、当該熱交換用流体通路の間に位置し熱交換
用流体通路を流れる流体と熱交換する流体通過用の空間
部を備えた上記中空状の樹脂製熱交換器において、空間
部を介して互いに隣接する熱交換用流体通路の外壁同志
を長手方向位置において部分的に接合した樹脂製熱交換
器とすると、樹脂製でありながら熱交換用流体通路が変
形しにくく、良好な熱交換効率・凝縮効率を維持するこ
とができる。
【0014】さらにまた、略上下方向に延びる複数の熱
交換用流体通路と、当該熱交換用流体通路の間に位置し
熱交換用流体通路を流れる流体と熱交換する流体通過用
の空間部を備えた上記中空状の樹脂製熱交換器におい
て、空間部を介して互いに隣接する熱交換用流体通路の
外壁同志を長手方向の少なくとも一か所において水平方
向に連続的に接合し、この接合部内面に熱交換用流体を
通す水平管を設け、長手方向の熱交換用流体通路と連通
した樹脂製熱交換器とすると、熱交換用流体通路が変形
しにくいのはもちろん、水平管から下方の熱交換用流体
通路に対する熱交換用流体の分配がスムーズになり、熱
交換効率・凝縮効率が向上する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る樹脂製熱交換
器を除湿機の凝縮器として用い、被凝縮流体を熱交換用
流体として流す場合を例にとって説明する。
【0016】図1は本発明の実施の形態に係る樹脂製の
複合凝縮器の概略斜視図で、複合凝縮器は室内空気を吸
込む上流側の凝縮器1と下流側の凝縮器2とを重ねて接
続したものである。凝縮器1、2は半透明のポリプロピ
レン樹脂などを用いた中空状のブロー成型品であり、抗
菌樹脂を使用している。
【0017】凝縮器1と凝縮器2とを重ねて複合凝縮器
とするには、図3に示すように、それぞれの被凝縮流体
取入部3と4、被凝縮流体排出部5と6をそれぞれパッ
キン7を介して接続し、図1に示すように、弾性を有す
るコの字状の金属バネ板材8を使って上下2箇所で固定
し結合する。このように複合凝縮器は複数個の凝縮器を
重ねて結合させているから、個々の凝縮器の組み立て及
び分解が容易である。
【0018】凝縮器1と凝縮器2との間隔は、被凝縮流
体取入部3と4、被凝縮流体排出部5と6とで決まって
くるが、図1、図2及び図4に示す通り、左上、左下で
も所定間隔を確保するために、凝縮器1と凝縮器2が互
いに対面する位置に突起9、10と11、12をそれぞ
れ設けている。つまり4箇所にて、凝縮器1と凝縮器2
とは所定間隔を確保されている。被凝縮流体排出部5と
6の下方には円筒管状の凝縮液排出部13、14が形成
されている。凝縮器1、2の大きさは、本体に搭載した
ときに、室内空気を吸込む上流側の凝縮器1の横幅を小
さくしたが、同じ大きさの凝縮器を配設しても良い。
【0019】以下凝縮器1についてさらに詳細に説明す
るが、特に記載がなければ凝縮器2についても同様であ
る。
【0020】凝縮器1は、外壁によって区画された内部
に被凝縮流体通路を有しており、上部は被凝縮流体取入
部3に向って斜めに接続する上部水平通路15、下部は
被凝縮流体排出部5に向って略水平に接続する下部水平
通路16、上部と下部の間には略水平に延びる中間水平
通路17が設けられ、さらにこれら略水平方向の被凝縮
流体通路の間を略上下に連通させる多数本の略上下方向
の被凝縮流体通路18とが形成されている。
【0021】略上下方向の被凝縮流体通路18の断面積
の形状は、凝縮器1と直交する外部熱交換流体の進行を
防げないように、奥行き厚さに対して横幅を小さくした
略楕円形状(例えば長径1.8cm、短径lcm)であ
り、隣接する被凝縮流体通路18との間には被凝縮流体
と熱交換する外部流体の通過用の空間部19、20が設
けられている。また、中間水平通路17の断面積の形状
は、略円形状(直径1.6cm)で、その断面積は略上
下方向の被凝縮流体通路18の断面積より大きい。な
お、肉厚はいずれも1〜2mm程度としている。
【0022】略上下方向の被凝縮流体通路18及び外部
流体通過用の空間部19、20は、上下方向に連続して
形成することも考えられるが、少なくとも空間部19、
20を介して互いに隣接する被凝縮流体通路18の外壁
同志を長手方向位置26において部分的に接合しておく
と、樹脂製でありながら被凝縮流体通路の強度面が向上
し変形しにくくなり、空間部が十分確保され、良好な熱
交換効率・凝縮効率を維持することができる。本実施形
態では、空間部19、20を介して互いに隣接する被凝
縮流体通路18の外壁同志を長手方向の少なくとも一か
所において水平方向に連続的に接合し、この接合部内面
に熱交換用流体を通す中間水平通路17を設け、長手方
向の被凝縮流体通路18と連通した構成を示しており、
被凝縮流体通路18が変形しにくいのはもちろん、中間
水平通路17から下方の被凝縮流体通路18に対する被
凝縮流体の分配がスムーズになり、熱交換効率・凝縮効
率をより向上させることができる。
【0023】上部水平通路15の略中央部には、凝縮器
1の背面に開口した穴である被凝縮流体取入部3が形成
され、下部水平管16の一端であって、被凝縮流体取入
部3と反対側に、凝縮器1の背面に開□した穴である被
凝縮流体排出部5が設けられている。これらの被凝縮流
体取入部3、被凝縮流体排出部5は、取り入れた被凝縮
流体を多数の略上下方向の被凝縮流体通路18に分配し
たり、多数の略上下方向の被凝縮流体通路18からの流
体を集結させるため、その断面積は大きくとってある。
凝縮液排出部13は、図2に示すように、被凝縮流体が
導かれる最下位に設置され、下部水平通路16の底部は
凝縮液排出部13に向かって傾斜している。
【0024】また、被凝縮流体取入部3、4近傍には両
面側から内面に向かって突出する凸壁21、22を設
け、被凝縮流体取入部3、4から導入した被凝縮流体を
被凝縮流体取入部3、4近傍の被凝縮流体通路18に短
絡して流れることなく、断面積の大きい上部水平通路1
5側に迂回して、多数本の略上下方向の被凝縮流体通路
18に略均一に分配されるようにしている。
【0025】また、被凝縮流体排出部5、6近傍には、
被凝縮流体の流れ方向に略直交した凸壁23、24を両
面側から内面に向かって設け、被凝縮流体通路18から
凸壁23、24に沿って、断面積の大きい下部水平通路
16側に迂回して、被凝縮流体排出部13、14に流れ
るようにして、被凝縮流体が被凝縮流体排出部13、1
4に短絡して流れることなく、熱交換用流体通路での停
滞時間を長くすることにより熱交換効率・凝縮効率を向
上している。
【0026】凝縮器1と熱交換させる流体を通過させる
ための空間部19、20、凝縮器2の固定用のネジ穴2
5は凝縮器のブロー加工後、トムソン型で抜き、被凝縮
流体取入部3、4、被凝縮流体排出部5、6、凝縮液排
出部13、14の開口部は各々機械加工で穴を開けてい
る。凝縮器1、2は、ブロー成型によって成型されるも
のであるから、複雑で、漏れのない被凝縮流体通過管の
作成が容易であり、かつ、必要に応じて、後加工にて穴
開け加工もできる。また、ブロー成型は射出成型等の場
合に比べると金型代が非常に安価である。また、樹脂製
であるから軽量である。また、凝縮器1、2は半透明の
樹脂であるから、凝縮器1、2の内部で被凝縮流体が冷
却されて結露している様子が外部から目視で確認できる
ため、結露水発生状況から除湿の状況が目視でき、ま
た、異常時の故障診断にも利用できる。
【0027】凝縮器1、2にはそれぞれ同じ位置に、被
凝縮流体取入部3、4、被凝縮流体排出部5、6、凝縮
液排出部13、14を備えているが、凝縮器2の被凝縮
流体取入部4、被凝縮流体排出部6が、凝縮器1の被凝
縮流体取入部3、被凝縮流体排出部5との接続のため、
表面、裏面共に開口部となっているのに対し、凝縮器1
の被凝縮流体取入部3、被凝縮流体排出部5は背面のみ
開口部となっており、表面は開口しておらず閉塞状態と
なっている。
【0028】凝縮器1と凝縮器2は、横幅の寸法が僅か
に異なるが、本体の構造上、同一の形状にすれば、同じ
金型を使用してもよいが、穴開け等、多少の後加工がさ
らに必要になってくる。凝縮器1と凝縮器2の横幅の寸
法を僅かに異にすると、図4から明らかな通り、凝縮器
1の空間部19、20を通過した熱交換流体が次の凝縮
器2では被凝縮流体通過管18の壁面に接触するので凝
縮効率を高め得る。
【0029】また、凝縮器1と凝縮器2を同じ金型で製
作したときには、凝縮効率を高めるために、凝縮器1と
凝縮器2をずらして取り付け、複合の凝縮器とするなど
の対応が必要になり、そのずらした組み立て方に応じ
て、被凝縮流体取入部3、4、被凝縮流体排出部5、6
の位置を考慮する必要があるため、本実施形態のように
凝縮器1と凝縮器2の横幅の寸法を僅かに異にする方が
好ましい。
【0030】次に複合凝縮器内部での被凝縮流体の流れ
について説明する。
【0031】除湿ローター27を利用した除湿機におい
て、吸湿した除湿ローター27に加熱された熱風を吹き
かけ、水分を奪って湿った再生空気を凝縮器1、2にて
冷却して結露させる実施の形態においては、被凝縮流体
取入部4より再生ファン28の送風により凝縮器2に取
り込まれた被凝縮流体は、重ねて接続されている凝縮器
1の被凝縮流体取入部3にも、ほとんど同時に流入す
る。
【0032】被凝縮流体取入部3、4より取り込まれた
被凝縮流体は、被凝縮流体取入部3、4近傍に設けられ
ている両面からの凸壁21、22により、断面積の大き
い上部水平通路15側に迂回して、多数本の略上下方向
の被凝縮流体通路18に略均一に分配される。このた
め、被凝縮流体は凝縮器のほぼ全面において被除湿空気
29により冷却されるので除湿効率が向上する。凝縮器
1、2の被凝縮流体取入部3、4、被凝縮流体排出部
5、6がそれぞれ最短距離で結合されているため、被凝
縮流体を取入部で凝縮器1、2にすばやく分配し、排出
部5、6で凝縮器1、2よりの被凝縮流体をすばやく集
結させ得る。
【0033】被凝縮流体通路18は除湿ファン30の送
風で、外部熱交換流体である被除湿空気29により冷却
され、被凝縮流体通路18内部の被凝縮流体である湿っ
た高温の再生空気は結露し、結露水を発生する。結露水
は被凝縮流体通路18の内壁を伝って、下方に落下し、
下部水平通路16の底部を通って凝縮液排出部13、1
4の開口部から本体の水受けタンク31に集められる。
【0034】上部水平通路15の上端部は、図3及び図
5に示す通り、外側に向って突出する凸状壁32として
おり、従って上端部に付着した結露水は、平坦状の壁に
比べて表面張力の力が弱いため、壁から離れやすく、上
部水平通路15を経て被凝縮流体通路18の内壁を伝っ
て下部水平通路16の底部に集められるので、凝縮効率
が向上する。
【0035】この凝縮器1、2において再生ファン28
で送り込まれた被凝縮流体を上部から取り入れて下部で
排出するように移動させることは、上記結露水の落下方
向と一致し、個々の凝縮器の凝縮効率の向上に貢献す
る。
【0036】各被凝縮流体通路18を通過する被凝縮流
体の量のバラツキや、結露流体の量により、中間水平通
路17で流体通過量が適宜調整される。そして断面積の
大きい下部水平通路16に到着した被凝縮流体は凝縮器
2からの分をも併せて被凝縮流体排出部6を経て、再生
ファン28に送られる。
【0037】略水平方向の中間水平通路17は、被凝縮
流体を略上下方向の被凝縮流体通路18に平行して分割
するための分配管の役目であるから、それほど本数は必
要ではなく、その断面積はやや大きい方が被凝縮流体が
通過しやすく、略上下方向の被凝縮流体通路18は被凝
縮流体を冷却し凝縮させるためには、その断面積が小さ
い方が外部熱交換流体との熱交換効率が向上し有利であ
り、多くの本数が必要である。
【0038】ここで除湿機の全体構成を図9に従って説
明すると、室内の被除湿空気29を除湿フアン30によ
って吸引させ、フィルター33でゴミを取り去り、複数
の凝縮器1、2を通過させて、暖かく湿った凝縮器1、
2内部の被凝縮流体である再生空気34を冷却し、再生
空気中の水分を結露させる。凝縮器1、2を通過した被
除湿空気29は、除湿ローター27の吸湿部35を通過
し、除湿材に室内空気中の水分を吸着させ、除湿ロータ
ー27の再生経路の熱による影響を僅かに受けて温度上
昇した乾燥した空気となり、熱回収用熱交換器36を加
熱熱交換して温度を下げて、除湿機本体の吹出口37か
ら乾燥した空気が放出される。
【0039】また、水分を吸着した除湿ローター27の
吸湿部35を再生させるため、電気ヒータを用いた再生
ヒータ38にて再生空気を200〜250°Cに加熱し
た後、除湿ローター27に再生ファン28により送風す
る。加熱された再生空気34は除湿ローター27の吸湿
部35から水分を離脱させ、暖かく湿った加湿空気とな
り凝縮器1、2に送られ、凝縮器1、2にて室内の被除
湿空気29で冷却され、加湿空気の水分を結露させて凝
縮器1、2の内部下部に溜まり、凝縮器1、2の水取出
口より結露水は水受タンク31に導かれる。
【0040】除湿ローター27は約30回転/時間とゆっ
くりと回転移動しており、200〜250°Cの暖かい
空気が再生部39を通ったあとの残留熱によって、12
0〜140°Cに暖められている。その部分に被除湿空
気29が通過するため、通過後の暖められた乾燥空気に
より、熱回収熱交換器36で熱交換し、除湿ローター2
7を通過前の温度より高くなり、その熱量分で凝縮器
1、2からの空気と熱交換して、再生空気34が暖めら
れて再生ファン28を経由して再生ヒータ38に送られ
る。
【0041】なお、上記は本発明に係る樹脂製熱交換器
を除湿機の凝縮器として用いた場合を例にとって説明し
たが、これに限られるものではなく、また、凝縮器とし
て用いる場合においても上記実施の形態に限定されるも
のではない。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る樹脂
製熱交換器は、略上下方向に延びる複数の熱交換用流体
通路を有し、これら熱交換用流体通路の上下位置におい
て熱交換用流体取入部および熱交換用流体排出部を設け
た中空状の樹脂製熱交換器において、熱交換用流体取入
部近傍に、両面側から内面に向かって突出する凸壁を設
け、複数の熱交換用流体通路に対し熱交換用流体の分配
を略均一化したことにより、熱交換効率・凝縮効率の良
い樹脂製熱交換器を提供し得たのである。
【0043】また、上記樹脂製熱交換器において、熱交
換用流体排出部近傍にも、熱交換用流体の流れ方向に略
直交した凸壁を、両面側から内面に向かって設けた場合
には、熱交換用流体が熱交換用流体排出部に向かうまで
の熱交換用流体通路における停滞時間が長くなるため熱
交換効率・凝縮効率の良い樹脂製熱交換器となし得た。
さらにまた、上記熱交換用流体取入部近傍と熱交換用
流体排出部近傍に設けた互いに対向する凸壁間に一定の
距離の空間を設けているので、熱交換用流体は凸壁間の
空間によって調整されながら流れるため、熱交換用流体
の分配の略均一化が容易であり熱交換効率・凝縮効率を
向上することができた。
【0044】また、上記熱交換用流体取入部近傍に設け
た互いに対抗する凸壁を、部分的に密着状態にした場合
には、凸壁間の空間距離のバラツキがなく、熱交換用流
体通路への分配が安定するという効果が得られる。
【0045】またさらに、熱交換用流体通路を区画する
外壁の少なくとも上端部を外側に向かって突出する凸状
壁とした場合には、結露水の落下がスムーズになり、凝
縮器での凝縮効率が向上する。
【0046】また、熱交換用流体通路並びに空間部を上
下方向に連続して形成するのではなく、空間部を介して
互いに隣接する熱交換用流体通路の外壁同志を長手方向
位置において部分的に接合した樹脂製熱交換器とする
と、樹脂製でありながら熱交換用流体通路が変形しにく
く、良好な熱交換効率・凝縮効率を維持することができ
る。
【0047】さらにまた、空間部を介して互いに隣接す
る熱交換用流体通路の外壁同志を長手方向の少なくとも
一か所において水平方向に連続的に接合し、この接合部
内面に熱交換用流体を通す水平管を設け、長手方向の熱
交換用流体通路と連通した樹脂製熱交換器においては、
熱交換用流体通路が変形しにくいのはもちろん、中間水
平通路から下方の熱交換用流体通路に対する熱交換用流
体の分配がスムーズになり、熱交換効率・凝縮効率をよ
り向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る樹脂製熱交換器の実施の形態とし
て除湿機に使用される複合凝縮器を下流側凝縮器より見
た概略斜視図。
【図2】同複合凝縮器の上流側凝縮器の背面図。
【図3】同複合凝縮器において上流側凝縮器と下流側凝
縮器の組み合わせ状態を示す断面図。
【図4】同複合凝縮器の概略平面図で、一部断面にて示
す。
【図5】図2のA−A線断面図。
【図6】図2のB−B線断面図。
【図7】図2のC−C線断面図。
【図8】図2のC−C線断面図に相当する部分の他の実
施形態を示す。
【図9】本発明に係る樹脂製熱交換器を凝縮器として使
用する回転式除湿材を備えた除湿機の全体構成説明図で
ある。
【符号の説明】
1……上流側の凝縮器(樹脂製熱交換器) 2……下流側の凝縮器(樹脂製熱交換器) 3……上流側の被凝縮流体取入部(熱交換用流体取入
部) 4……下流側の被凝縮流体取入部(熱交換用流体取入
部) 5……上流側の被凝縮流体排出部(熱交換用流体排出
部) 6……下流側の被凝縮流体排出部(熱交換用流体排出
部) 15……上部水平通路 16……下部水平通路 17……中間水平通路 18……略上下方向の被凝縮流体通路(熱交換用流体通
路) 19、20……空間部 21、22……凸壁 23、24……凸壁 32……凸状壁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村山 新一郎 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 守川 守 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略上下方向に延びる複数の熱交換用流体
    通路を有し、これら熱交換用流体通路の上下位置におい
    て熱交換用流体取入部および熱交換用流体排出部を設け
    た中空状の樹脂製熱交換器において、熱交換用流体取入
    部近傍に、両面側から内面に向かって突出する凸壁を設
    け、複数の熱交換用流体通路に対し熱交換用流体の分配
    を略均一化したことを特徴とする樹脂製熱交換器。
  2. 【請求項2】 前記熱交換用流体排出部近傍に、熱交換
    用流体の流れ方向に略直交した凸壁を、両面側から内面
    に向かって設けたことを特徴とする請求項1記載の樹脂
    製熱交換器。
  3. 【請求項3】 前記熱交換用流体取入部近傍と前記熱交
    換用流体排出部近傍に設けた互いに対向する凸壁間に一
    定の距離の空間を設けたことを特徴とする請求項1又は
    2記載の樹脂製熱交換器。
  4. 【請求項4】 前記熱交換用流体取入部近傍に設けた互
    いに対抗する凸壁を、部分的に密着状態にしたことを特
    徴とする請求項1、2又は3記載の樹脂製熱交換器。
  5. 【請求項5】 前記樹脂製熱交換器において、熱交換用
    流体通路を区画する外壁の少なくとも上端部を外側に向
    かって突出する凸状壁としたことを特徴とする請求項1
    から請求項4のいずれかに記載の樹脂製熱交換器。
  6. 【請求項6】 略上下方向に延びる複数の熱交換用流体
    通路と、当該熱交換用流体通路の間に位置し熱交換用流
    体通路を流れる流体と熱交換する流体通過用の空間部を
    備えた中空状の樹脂製熱交換器において、空間部を介し
    て互いに隣接する熱交換用流体通路の外壁同志を長手方
    向位置において部分的に接合したことを特徴とする樹脂
    製熱交換器。
  7. 【請求項7】 略上下方向に延びる複数の熱交換用流体
    通路と、当該熱交換用流体通路の間に位置し熱交換用流
    体通路を流れる流体と熱交換する流体通過用の空間部を
    備えた中空状の樹脂製熱交換器において、空間部を介し
    て互いに隣接する熱交換用流体通路の外壁同志を長手方
    向位置において部分的に接合したことを特徴とする請求
    項1から5記載のいずれかに記載の樹脂製熱交換器。
  8. 【請求項8】 略上下方向に延びる複数の熱交換用流体
    通路と、当該熱交換用流体通路の間に位置し熱交換用流
    体通路を流れる流体と熱交換する流体通過用の空間部を
    備えた中空状の樹脂製熱交換器において、空間部を介し
    て互いに隣接する熱交換用流体通路の外壁同志を長手方
    向の少なくとも一か所において水平方向に連続的に接合
    し、この接合部内面に熱交換用流体を通す水平管を設
    け、長手方向の熱交換用流体通路と連通したことを特徴
    とする樹脂製熱交換器。
  9. 【請求項9】 略上下方向に延びる複数の熱交換用流体
    通路と、当該熱交換用流体通路の間に位置し熱交換用流
    体通路を流れる流体と熱交換する流体通過用の空間部を
    備えた中空状の樹脂製熱交換器において、空間部を介し
    て互いに隣接する熱交換用流体通路の外壁同志を長手方
    向の少なくとも一か所において水平方向に連続的に接合
    し、この接合部内面に熱交換用流体を通す水平管を設
    け、長手方向の熱交換用流体通路と連通したことを特徴
    とする請求項1から5記載のいずれかに記載の樹脂製熱
    交換器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007101172A (ja) * 2005-10-05 2007-04-19 Lg Electronics Inc 熱交換器ユニット及びこれを備えた空気調和装置
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