JP2001263181A - 吸気加熱装置 - Google Patents

吸気加熱装置

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JP2001263181A
JP2001263181A JP2000075971A JP2000075971A JP2001263181A JP 2001263181 A JP2001263181 A JP 2001263181A JP 2000075971 A JP2000075971 A JP 2000075971A JP 2000075971 A JP2000075971 A JP 2000075971A JP 2001263181 A JP2001263181 A JP 2001263181A
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JP
Japan
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engine
combustion gas
intake
pipe
intake air
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JP2000075971A
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English (en)
Inventor
Yasuo Kondo
靖男 近藤
Akira Ito
彰 伊藤
Masanori Uehara
昌徳 上原
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃焼器9で発生した高温の燃焼ガスをエン
ジン1の吸気側に供給する従来の技術では、クランキン
グ時、エンジン吸気量が少量であるため、エンジン吸気
側へ供給できる燃焼ガス量(加熱量)は少量に制限され
てしまい、エンジン吸気温度はあまり上昇しない不具合
があった。 【解決手段】 エンジン1の始動補助時、クランキング
時の吸気量を上回る過剰量の燃焼ガスを燃焼器9で発生
し、過剰ガス供給管24aを介して吸気マニホールド8
の上流に供給する。吸気マニホールド8の下流には、エ
ンジン1が吸気できない余剰量の燃焼ガスを排出するた
めの余剰ガス排出管24bが接続されているため、吸気
マニホールド8の内部に過剰量の燃焼ガスを供給でき
る。この結果、クランキング時にエンジン吸気量が少量
であっても、十分な熱量の燃焼ガスをエンジン1に吸気
させることができ、エンジン1の始動時間(クランキン
グ時間)の短縮を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃焼器を用いてエ
ンジンの吸気を加熱する吸気加熱装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】エンジンは、周知のごとく空気を吸入圧
縮して燃料を燃焼(爆発)させるものであるので、特に
ディーゼルエンジンのごとく点火装置(点火プラグ)を
有していないエンジンの始動性を向上させるには、エン
ジンの吸気を加熱する手段が有効である。このような手
段として、WO96/38692号公報や、特開昭61
−197759号公報に開示された技術が知られてい
る。これらの公報には、燃焼器で発生した高温の燃焼ガ
スをエンジン吸気管に供給して、吸気温度を高める技術
が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記公報で示
した技術のように、エンジンの吸入空気を加熱しても、
クランキング時はエンジンの吸入空気量自体が少量であ
るため、クランキング時に燃焼器で燃焼ガスを生成させ
ても、エンジン吸気管内へ供給できる燃焼ガス量(加熱
量)は少量に制限されてしまう。特に寒冷時は吸気温度
の低下とともにエンジンのクランキング回転数が低下す
るため、クランキング時に十分な燃焼ガスをエンジン吸
気管内へ供給できず、また供給された少量の燃焼ガスの
熱は、流動過程において周囲の低温体(例えば吸気マニ
ホールド)に多く奪われてしまう。このため、エンジン
に吸い込まれる吸気温度はあまり上昇しない。このよう
に、従来の技術では、燃焼器の燃焼ガスをエンジン吸気
管に供給しても、速やかにエンジン始動を行うのに必要
な圧縮端温度が得られず、エンジン始動性を十分に高め
ることができなかった。
【0004】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、エンジンのクランキング回転数
によらず、大量の燃焼ガスをエンジン吸気管へ供給して
エンジンの始動性を高めることのできる吸気加熱装置の
提供にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1〜5の記載の発
明では、エンジンのクランキング時に、燃焼器によって
エンジンのクランキング時の吸気量を上回る過剰量の燃
焼ガスを発生させ、過剰ガス供給管を介してエンジン吸
気管内に供給する。過剰ガス供給管の接続口よりも下流
のエンジン吸気管には、エンジンが吸気できない余剰量
の燃焼ガスをエンジン吸気管の外部へ抜くための余剰ガ
ス排出管が接続して設けられている。このため、クラン
キング時の吸気量を上回る過剰量の燃焼ガスを、エンジ
ン吸気管内に供給することができる。
【0006】このように、クランキング時の吸気量を上
回る過剰量の燃焼ガスがエンジン吸気管内に供給できる
ため、クランキング時においてエンジンの吸入空気量自
体が少量であっても、十分な熱量の燃焼ガスをエンジン
に吸気させることができる。また、エンジン吸気管内に
は、多量の燃焼ガスが通過するため、流動過程において
周囲の低温体(例えば吸気マニホールド)に燃焼ガスの
熱が奪われることによる熱損失が少なく、エンジンに吸
い込まれる燃焼ガスの温度低下が防がれる。この結果、
例え寒冷時であっても、速やかにエンジン始動を行うの
に必要な圧縮端温度を容易に得ることができ、従来に比
較してエンジンの始動性を高めることができる。
【0007】また、請求項2に記載の発明のごとく、燃
焼器で発生した燃焼ガスによって、暖房用のヒータコア
に供給される流体を加熱可能に設けても良い。このよう
に設けることによって、始動補助に用いられる燃焼器
と、暖房用の燃焼器とが共用でき、トータルコストを抑
えることができる。
【0008】また、請求項3に記載の発明のごとく、余
剰ガス排出管から放出される余剰量の燃焼ガスを、排気
浄化触媒の上流側のエンジン排気管内に供給するように
設けても良い。このように設けることによって、余剰量
の燃焼ガスによって排気浄化触媒が加熱されて素早く触
媒活性温度に昇温し、排気エミッションを素早く低下さ
せることができる。
【0009】また、請求項4に記載の発明のごとく、燃
焼器で発生した燃焼ガスを、エンジン吸気管に供給する
ことなく、排気浄化触媒の上流側のエンジン排気管内へ
供給するための燃焼ガス切替手段を設けても良い。この
ように設けることによって、エンジン完爆後に燃焼器で
発生した多量の燃焼ガスによって排気浄化触媒を加熱で
きるため、素早く排気浄化触媒を触媒活性温度に昇温で
き、排気エミッションを素早く低下させることができ
る。
【0010】また、請求項5に記載の発明のごとく、エ
ンジン吸気管における過剰ガス供給管の接続口を吸気マ
ニホールドの上流とし、エンジン吸気管における余剰ガ
ス排出管の接続口を吸気マニホールドの下流として良
い。このように設けることによって、エンジン吸気ポー
トの直前まで多量の燃焼ガスを供給できる。また、多量
の燃焼ガスによって加熱されるエンジン吸気管が吸気マ
ニホールドのみとなるため、エンジンに吸気される燃焼
ガスの温度低下が極力小さく抑えられる。
【0011】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)図1は本実施形
態にかかる吸気加熱装置の模式図である。本実施形態が
適用される車両は、例えばディーゼルエンジン1(以
下、エンジンと略す)を搭載するものであり、エンジン
1の吸気側には、エンジン1に空気を供給するためのエ
ンジン吸気管2が接続されており、エンジン1の排気側
には、エンジン1から排出された排気ガスが流通するエ
ンジン排気管3が接続されている。
【0012】エンジン吸気管2には、その上流から順
に、吸気中の塵埃を除去するエアフィルタ4、ターボチ
ャージャ5のコンプレッサ5a、インタークーラ6、ア
クセル開度等に基づいてエンジン1に吸入される吸気量
を調節するための吸気絞り弁7(スロットル弁)、およ
び各気筒毎に空気を分配するための吸気マニホールド8
が配置されている。なお、この吸気マニホールド8は、
エンジン吸気管2の一部を構成するものであり、後述す
る燃焼器9で発生した燃焼ガスは吸気マニホールド8の
上流へ供給されるように設けられるものである。一方、
エンジン排気管3には、その上流から順に、排気マニホ
ールド11、ターボチャージャ5のタービン5b、排気
の酸化還元反応を促進することにより排気を浄化する排
気浄化触媒12、および排気の騒音を低減するマフラー
13が配設されている。
【0013】また、車両には、燃料(例えば、軽油)の
燃焼を行って高温の燃焼ガスを発生する燃焼器9が搭載
されている。この燃焼器9は、始動補助のための吸気加
熱、および車室内暖房のためにヒータコア(図示しな
い)に供給される被加熱流体(例えば、エンジン冷却
水)の加熱が可能なものである。この燃焼器9には、着
火用のグロープラグ14、燃料噴霧用のインジェクタ1
5が取り付けられている。このインジェクタ15には、
燃料タンク16内に蓄えられた燃料をインジェクタ15
に圧送するための燃料ポンプ17が接続されている。
【0014】また、燃焼器9には、燃焼用の空気を圧送
するためのエアポンプ18が接続されている。このエア
ポンプ18は、吸気絞り弁7の上流から空気を吸引して
燃焼器9へ圧送するためのものであり、エアポンプ18
から燃焼器9へ空気を供給するためのヒータ吸気管19
の途中には、流量制御弁20が配置されている。この流
量制御弁20は、ターボチャージャ5による過給圧によ
って、燃焼器9へ供給される空気が過剰供給されるのを
防ぐためのものである。
【0015】燃焼器9には、発生する燃焼ガスによって
被加熱流体を加熱するための熱交換器21が設けられて
いる。この熱交換器21には、被加熱流体を熱交換器2
1内に供給するための冷媒水入口22と、熱交換器21
を通過した被加熱流体を外部へ排出するための冷媒水出
口23とが設けられており、暖房運転時に熱交換器21
を通過した被加熱流体は、図示しない循環水ポンプによ
ってヒータコアに供給される。
【0016】燃焼器9は、エンジン1の始動補助(以
下、吸気加熱)を行う際に、エンジン1のクランキング
時の吸気量を上回る過剰量の燃焼ガスを発生し、暖房運
転をする際に、熱交換器21を通過する被加熱流体の温
度に応じた量の燃焼ガスを発生するよう設けられてい
る。
【0017】燃焼器9で発生した燃焼ガスは、ヒータ排
気管24を介して吸気マニホールド8の上流、あるいは
排気浄化触媒12の上流へ選択的に供給されるように設
けられている。このヒータ排気管24は、上流端が燃焼
器9のガス出口9aに接続されるものであり、ヒータ排
気管24の途中には、燃焼ガス切替手段25(例えば、
三方切替弁)が配置されている。この燃焼ガス切替手段
25は、吸気加熱時に燃焼ガスを吸気マニホールド8の
上流に導き、室内暖房時に燃焼ガスを排気浄化触媒12
の上流に導くように切り替えられるものである。なお、
室内暖房時であっても、吸気加熱時は、燃焼ガスが吸気
マニホールド8の上流に導かれるように設けられてい
る。
【0018】ヒータ排気管24は、図2にも示すよう
に、燃焼ガス切替手段25で切り替えられた燃焼ガスを
吸気マニホールド8の上流へ導くための過剰ガス供給管
24aを備えるとともに、エンジン1のクランキング時
にエンジン1が吸気できない余剰量の燃焼ガスを吸気マ
ニホールド8の下流から外部へ導く余剰ガス排出管24
bとを備える。この余剰ガス排出管24bは、タービン
5bの下流で、かつ排気浄化触媒12の上流へ燃焼ガス
を導くための触媒供給管24cに接続される。また、ヒ
ータ排気管24は、燃焼ガス切替手段25で切り替えら
れた燃焼ガスを直接、触媒供給管24cに導くためのバ
イパス管24dを備えており、燃焼ガスを排気浄化触媒
12の上流へ導くように設けられている。
【0019】なお、余剰ガス排出管24bには、開閉弁
26が設けられており、燃焼ガス切替手段25がバイパ
ス管24dを選択している時に閉じられ、バイパス管2
4dを通過した燃焼ガスが吸気マニホールド8に流入す
る不具合を防ぐとともに、エンジン1の運転中、ターボ
チャージャ5によって過給された空気が余剰ガス排出管
24bから溢流する不具合を防ぐように設けられてい
る。
【0020】上述した吸気絞り弁7、インジェクタ1
5、グロープラグ14、燃料ポンプ17、エアポンプ1
8、流量制御弁20、循環水ポンプ(図示しない)、燃
焼ガス切替手段25および開閉弁26等の電気機能部品
は、制御装置27によって制御されるものである。
【0021】この実施形態にかかる特徴的な作動を次に
説明する。エンジン1の始動時、燃焼器9が作動して燃
焼を開始する。具体的には、グロープラグ14を通電し
て加熱し、その状態で燃料ポンプ17、エアポンプ18
を稼働し、インジェクタ15にパルス信号を与えて燃焼
器9内に燃料を噴射させる。すると、燃焼器9は、直ち
に着火して、クランキング時におけるエンジン1吸気量
を上回る燃焼ガス(以下、過剰量の燃焼ガス)を発生す
る。この時は、燃焼ガス切替手段25が過剰ガス供給管
24aを選択するとともに、開閉弁26が開かれ、さら
に吸気絞り弁7が閉じるように設けられており、燃焼器
9の発生した過剰量の燃焼ガスは、全量、吸気マニホー
ルド8の上流に供給される。
【0022】過剰量の燃焼ガスが吸気マニホールド8の
上流に供給されることにより、吸気マニホールド8内に
は大量の燃焼ガスが流れ込み、その状態でエンジン1が
クランキングされると、エンジン1の吸入空気量自体が
少量であっても、十分な熱量の燃焼ガスがエンジン1に
吸気される。この時、吸気マニホールド8内には、多量
の燃焼ガスが供給されるため、吸気マニホールド8に燃
焼ガスの熱が奪われることによる熱損失が少なく、エン
ジン1に吸い込まれる燃焼ガスの温度低下は大変小さく
抑えられる。つまり、クランキング時に、エンジン1は
高温の燃焼ガスを吸気するため、エンジン1の圧縮端温
度が高まり、素早くエンジン1を始動させることができ
る。
【0023】一方、吸気マニホールド8には、エンジン
1に吸い込まれる吸気量以上の過剰量の燃焼ガスが供給
されているため、エンジン1に吸い込まれなかった余剰
量の燃焼ガスは、余剰ガス排出管24bから触媒供給管
24cを介して排気浄化触媒12の上流に導かれ、排気
浄化触媒12を加熱する。排気浄化触媒12には、触媒
供給管24cから供給される余剰量の燃焼ガスと、エン
ジン1から排出される排気ガスとが合流して導かれるた
め、排気浄化触媒12が素早く触媒活性温度に加熱さ
れ、排気エミッションを素早く低下させることができ
る。そして、排気浄化触媒12を通過した排気ガスはマ
フラー13を介して大気に放出される。
【0024】エンジン1が完爆して暖機運転に移行する
と、エンジン1の回転数が上昇して、エンジン1の吸気
量が増加する。このため、エンジン1が完爆すると、燃
焼器9の安定燃焼を維持する限界吸気量を超えないよう
にする目的と、エンジン1の吸気効率が低下するのを防
止する目的とを達成するために、吸気絞り弁7が少量開
かれる。
【0025】エンジン1が完爆して暖機運転状態に達
し、吸気加熱が不要になった場合でも、燃焼器9を暖房
運転用に使用する場合は、燃焼器9を継続して運転する
とともに、燃焼ガス切替手段25がバイパス管24dを
選択し、開閉弁26が閉じられて、燃焼器9で発生した
燃焼ガスが吸気マニホールド8に供給されることなく、
直接、排気浄化触媒12の上流に排出され、排気浄化触
媒12、マフラー13を通過して大気に放出される。一
方、暖房運転中は、図示しない循環ポンプが作動して、
熱交換器21で加熱された被加熱流体が暖房用のヒータ
コアに供給され、車室内に吹き出される空気を加熱して
室内を暖房する。なお、エンジン1の運転中、燃焼器9
への空気供給量は、エアポンプ18の作動よりも、むし
ろターボチャージャ5の過給圧により支配されて常時変
動を受けるため、燃焼器9の燃焼状態に見合う最適な空
気量が燃焼器9に送られるようにエアポンプ18の下流
側に配置された流量制御弁20が調節される。
【0026】一方、エンジン1の完爆後、燃焼器9で暖
房運転しない場合であっても、燃焼器9を所定時間継続
して運転させるとともに、燃焼ガス切替手段25によっ
てバイパス管24dを選択させ、開閉弁26を閉じる。
これによって、燃焼器9で発生した燃焼ガスが直接、排
気浄化触媒12の上流側のエンジン排気管3内へ供給さ
れ、排気浄化触媒12が素早く昇温する。
【0027】また、エンジン1の停止中における燃焼器
9による暖房運転(パーキングヒータ)は、エンジン1
が停止している以外は、上記で示したエンジン始動後の
暖房運転の作動と同じであり、ヒータ用の空気は、エア
ポンプ18の作動によりエアフィルタ4、コンプレッサ
5a、インタークーラ6を経て燃焼器9に吸入され、燃
焼器9で発生した燃焼ガスは、バイパス管24d、触媒
供給管24cを経て排気浄化触媒12の上流に導かれ、
排気浄化触媒12、マフラー13を経て大気に放出され
る。
【0028】次に、本実施形態の特徴を述べる。本実施
形態によれば、エンジン1の始動補助のための吸気加熱
時に、エンジン1のクランキング時の吸気量を上回る過
剰量の燃焼ガスを燃焼器9で発生させて、過剰ガス供給
管24aを介して吸気マニホールド8の上流に供給す
る。一方、吸気マニホールド8の下流には、エンジン1
が吸気できない余剰量の燃焼ガスを排気浄化触媒12の
上流へ排出するための余剰ガス排出管24bが接続して
設けられており、エンジン1が吸気できない余剰量の燃
焼ガスはエンジン1をバイパスして排気浄化触媒12に
導かれる。このような構成を採用することにより、吸気
マニホールド8の内部に過剰量の燃焼ガスを供給でき
る。
【0029】このように、クランキング時の吸気量を上
回る過剰量の燃焼ガスが吸気マニホールド8内に供給で
きるため、クランキング時においてエンジン1の吸入空
気量自体が少量であっても、十分な熱量の燃焼ガスをエ
ンジン1に吸気させることができる。また、エンジン吸
気管2内には、多量の燃焼ガスが通過するため、流動過
程において吸気マニホールド8に燃焼ガスの熱が奪われ
ることによる熱損失の影響が少なく、エンジン1に吸い
込まれる燃焼ガスの温度低下が防がれる。この結果、例
え寒冷時のクランキング時であっても、速やかにエンジ
ン始動を行うのに必要な圧縮端温度を容易に得ることが
でき、エンジン1の始動時間(クランキング時間)の短
縮を図ることができる。
【0030】また、本実施形態によれば、吸気加熱時に
おいて余剰ガス排出管24bから放出される余剰量の燃
焼ガスを、排気浄化触媒12の上流側のエンジン排気管
3内に供給するように設けられているため、余剰量の燃
焼ガスによって排気浄化触媒12が素早く昇温し、排気
エミッションを素早く低下させることができる。
【0031】また、本実施形態によれば、エンジン1の
完爆後、燃焼器9を暖房運転用に使用しない場合は、燃
焼器9を所定時間継続して燃焼器9で発生した燃焼ガス
を直接、排気浄化触媒12の上流側のエンジン排気管3
内へ供給して、排気浄化触媒12を燃焼ガスで加熱する
ように設けられている。この結果、エンジン1完爆後の
暖機運転時に、多量の燃焼ガスによって排気浄化触媒1
2が加熱されるため、排気浄化触媒12が素早く触媒活
性化温度に昇温し、排気エミッションを素早く低下させ
ることができる。なお、多量の燃焼ガスが通過するエン
ジン吸気管2は、素早く昇温するため、エンジン1の完
爆後のアイドリングの安定化効果が得られる。
【0032】また、本実施形態によれば、燃焼器9で発
生した燃焼ガスによって、暖房用のヒータコアに供給さ
れる流体を加熱可能に設けられている。つまり、燃焼器
9を、吸気加熱用と暖房用とで共用でき、トータルコス
トを抑えることができる。
【0033】ところで、電気ヒータにて吸気を加熱する
手段が知られているが、この手段では、車両に搭載され
たバッテリ(図示せず)の能力上の制限から一般に1k
W以上発熱させることは困難である。これに対して、本
実施形態の吸気加熱装置では、電気ヒータより大きい熱
量(最大5〜6kW程度)を吸気に与えることができ
る。
【0034】(第2実施形態)上記の第1実施形態で
は、燃焼器9で発生した過剰量の燃焼ガスを吸気マニホ
ールド8内の上流に供給するとともに、エンジン1の吸
気できない余剰量の燃焼ガスを吸気マニホールド8内の
下流から排出する例を示した。これに対し、この第2実
施形態では、図3に示すように、吸気マニホールド8に
対して空隙を隔てて覆うカバー30を配置し、そのカバ
ー30内の上流に過剰ガス供給管24aを接続して、カ
バー30内の下流に余剰ガス排出管24bを接続したも
のであり、エンジン1に吸気される燃焼ガスは、カバー
30内の吸気マニホールド8に形成された複数の導通穴
31から吸気マニホールド8内に吸引され、吸気マニホ
ールド8に吸引されなかった余剰量の燃焼ガスは、吸気
マニホールド8を予熱したのち、余剰ガス排出管24b
から排出されるものである。この第2実施形態でも、上
記で示した第1実施形態と同じ効果を得ることができ
る。
【0035】(第3実施形態)上記の第2実施形態で
は、カバー30内の上流に過剰ガス供給管24aを接続
した例を示したが、この第3実施形態では、図4に示す
ように、カバー30より上流の吸気マニホールド8内に
過剰ガス供給管24aを接続したものであり、エンジン
1に吸気されない余剰量の燃焼ガスは、カバー30内に
おける複数の導通穴31からカバー30内に排出されて
吸気マニホールド8を予熱したのち、余剰ガス排出管2
4bから排出されるものである。この第3実施形態で
も、上記で示した第1実施形態と同じ効果を得ることが
できる。
【0036】(他の実施形態)上記の実施形態では、吸
気マニホールド8の上流部から燃焼ガスを供給する例を
示したが、吸気マニホールド8よりも上流のエンジン吸
気管2の途中から燃焼ガスを供給するように設けても良
い。このように設けることにより、エンジン吸気管2が
熱を奪う量が増えるため、エンジン1に到達する燃焼ガ
スの温度が多少低下するが、それでも従来に比較してエ
ンジン1の始動性を高めることができる。
【0037】上記の実施形態では、エンジン1の完爆前
に吸気絞り弁7が閉じる例を示したが、エンジン1の完
爆前であっても、吸気絞り弁7が少量開くように設け
て、エンジン1に供給される空気量(酸素量)を増すよ
うに設けても良い。このように設けることにより、エン
ジン1の吸気温度が多少低下するが、それでも従来に比
較してエンジン1の始動性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】吸気加熱装置の模式図である(第1実施形
態)。
【図2】吸気加熱装置の要部模式図である(第1実施形
態)。
【図3】吸気加熱装置の要部模式図である(第2実施形
態)。
【図4】吸気加熱装置の要部模式図である(第3実施形
態)。
【符号の説明】
1 エンジン 2 エンジン吸気管 3 エンジン排気管 8 吸気マニホールド 9 燃焼器 12 排気浄化触媒 19 ヒータ吸気管 24 ヒータ排気管 24a 過剰ガス供給管 24b 余剰ガス排出管 25 燃焼ガス切替手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上原 昌徳 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 3G091 AA10 AA18 AB01 BA03 CB07 HB00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンのクランキング時の吸気量を上回
    る過剰量の燃焼ガスを発生可能な燃焼器と、 この燃焼器で発生した前記過剰量の燃焼ガスを、エンジ
    ン吸気管内に供給する過剰ガス供給管と、 この過剰ガス供給管の接続口よりも下流の前記エンジン
    吸気管に接続して設けられ、前記エンジンのクランキン
    グ時に前記エンジンが吸気できない余剰量の燃焼ガスを
    前記エンジン吸気管の外部へ導く余剰ガス排出管と、を
    備える吸気加熱装置。
  2. 【請求項2】請求項1の吸気加熱装置において、 前記燃焼器で発生した燃焼ガスは、暖房用のヒータコア
    に供給される流体を加熱可能に設けられたことを特徴と
    する吸気加熱装置。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2の吸気加熱装置に
    おいて、 前記余剰ガス排出管から放出される余剰量の燃焼ガス
    は、前記エンジンの排気ガスを浄化する排気浄化触媒の
    上流側のエンジン排気管内に供給されることを特徴とす
    る吸気加熱装置。
  4. 【請求項4】請求項1ないし請求項3のいずれかの吸気
    加熱装置は、 前記燃焼器で発生した燃焼ガスを、前記エンジン吸気管
    に供給することなく、前記排気浄化触媒の上流側の前記
    エンジン排気管内へ供給するための燃焼ガス切替手段を
    備えることを特徴とする吸気加熱装置。
  5. 【請求項5】請求項1ないし請求項4のいずれかの吸気
    加熱装置において、 前記エンジン吸気管における前記過剰ガス供給管の接続
    口は、吸気マニホールドの上流であり、 前記エンジン吸気管における前記余剰ガス排出管の接続
    口は、前記吸気マニホールドの下流であることを特徴と
    する吸気加熱装置。
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