JP2001262738A - 壁材及びこれを用いた建物 - Google Patents

壁材及びこれを用いた建物

Info

Publication number
JP2001262738A
JP2001262738A JP2000075881A JP2000075881A JP2001262738A JP 2001262738 A JP2001262738 A JP 2001262738A JP 2000075881 A JP2000075881 A JP 2000075881A JP 2000075881 A JP2000075881 A JP 2000075881A JP 2001262738 A JP2001262738 A JP 2001262738A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat
wall material
thickness
heat insulating
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000075881A
Other languages
English (en)
Inventor
Norio Numata
憲男 沼田
Bunji Yamaguchi
文治 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP2000075881A priority Critical patent/JP2001262738A/ja
Publication of JP2001262738A publication Critical patent/JP2001262738A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄くて軽量でありながら防火・耐火性に優
れ、施工が簡単で居住空間を十分にとることができる壁
材及びこれを用いた建物を提供する。 【解決手段】 不燃サイディング材(A)と、石膏ボー
ド(B)との間に、熱膨張性シート(C1)と金属板(C
2)との積層体からなる耐火壁裏打ちユニット(C)、及
び、枠材(D1)に断熱材(D2)が組み込まれた断熱パネ
ル(D)が積層一体化されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、壁材及びこれを用
いた建物に関する。
【0002】
【従来の技術】住宅などの建築物に用いられる防火・耐
火構造の外壁材としては、例えば厚み50mm以上のプ
レキャストコンクリート、ALC板などの厚くて重いも
のが使用されてきた。従って、その荷重を支えるための
太くて強固な主要構造部材が必要であった。また、住宅
などの壁材は、一般に外側から順に、外壁材(上記プレ
キャストコンクリート、ALC板など)、断熱材(グラ
スウールなど)、内装下地材(石膏ボードなど)、内装
材(壁紙)からなるものであり、外壁材に厚くて重いも
のを使用すると居住空間が狭くなる。
【0003】図4は、従来の壁材の一例(市販品)を示
す斜視図である。この壁材50は、外側から順に、陶磁
器質タイル51(厚み37mm)、石綿スレート板52
(厚み5mm)、亜鉛鉄板53(厚み0.27mm)、
硬質木片セメント板54(厚み18mm)、間柱57
(75×45×15×2.3mm)に固定されたグラス
ウール保温板55(厚み75mm)、亜鉛鉄板53(厚
み0.27mm)、石膏ボード56(厚み12mm)が
この順に積層された厚み約150mmのものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように外壁材とし
て厚くて重いものを使用すると、上述のように居住空間
が狭くなるだけでなく、外壁種が限定されることから意
匠面での自由度が小さく、また重たいことから施工性も
悪いという欠点があった。
【0005】本発明は上記の課題を解決し、薄くて軽量
でありながら防火・耐火性に優れ、施工が簡単で居住空
間を十分にとることができる壁材及びこれを用いた建物
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の壁材は、不燃サ
イディング材(A)と、石膏ボード(B)との間に、熱
膨張性シート(C1)と金属板(C2)との積層体からなる
耐火壁裏打ちユニット(C)、及び、枠材(D1)に断熱
材(D2)が組み込まれた断熱パネル(D)が積層一体化
されているものである。
【0007】本発明の壁材に使用される不燃サイディン
グ材(A)は、加熱しても燃焼しないものであれば特に
限定されず、例えば、木片セメント板、パーライトセメ
ント板、木粉セメント板、繊維強化セメント板、スラグ
石膏板、金属板と石膏ボードの積層体などがあげられ
る。なかでも意匠性と施工性の点で、木片セメント板が
好ましい。
【0008】上記不燃サイディング材(A)の厚みは、
薄すぎると燃焼時に崩壊しやすく、厚すぎると施工性が
低下するので、10〜20mmが好ましい。
【0009】本発明の壁材に使用される石膏ボード
(B)は、焼石膏に鋸屑やパーライトなどの軽量材を混
入し、両面に厚紙を貼って成板したもので、例えば、 普通石膏ボード(JIS A6901準拠:GB−R) 化粧石膏ボード(JIS A6911準拠:GB−D) 防水石膏ボード(JIS A6912準拠:GB−S) 強化石膏ボード(JIS A6913準拠:GB−F) 吸音石膏ボード(JIS A6301準拠:GB−P) などが挙げられる。上記石膏ボードの厚みは、薄すぎる
と燃焼時に崩壊しやすく、厚すぎると施工性が低下する
ので、9〜15mmが好ましい。
【0010】本発明の壁材に使用される耐火壁裏打ちユ
ニット(C)は、熱膨張性シート(C1)と金属板(C2)
との積層体である。
【0011】上記熱膨張性シート(C1)は、加熱により
膨張して断熱性能を発揮するものであれば特に限定され
るものではないが、請求項2に示すように50kW/m
2 の加熱条件下で30分間加熱されたときに、厚みが
1.1〜30倍になるものが好ましい。
【0012】このような性質の断熱膨張性シート(C1)
を用いることにより、通常時の耐火壁裏打ちユニットが
占める厚みを薄くして施工の自由度を担保し、かつ、火
災時には充分な断熱性能を発揮させることができる。
【0013】断熱膨張性シート(C1)を構成する材料と
しては、請求項3に示すように、上記熱膨張性シート
(C1)が、熱可塑性樹脂又はエポキシ樹脂からなる樹脂
成分と、熱膨張性無機物質からなる樹脂組成物を主成分
とするのが好ましい。
【0014】上記熱可塑性樹脂としては特に限定され
ず、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹
脂、ポリブタジエン系樹脂、ポリブテン系樹脂、ポリイ
ソブチレン系樹脂、ブチルゴム、ポリペンテン系樹脂等
のポリオレフィン系樹脂;ポリスチレン系樹脂;アクリ
ロニトリル−ブタジエン−スチレン系樹脂;ポリカーボ
ネート系樹脂;ポリフェニレンエーテル系樹脂;アクリ
ル系樹脂;ポリアミド系樹脂;ポリ塩化ビニル系樹脂、
クロロプレン系樹脂、塩素化ブチル系樹脂等のハロゲン
化樹脂;フェノール系樹脂;ポリウレタン系樹脂;ニト
リルゴムなどが挙げられる。これらは単独で用いられて
もよいし、2種類以上併用されてもよい。
【0015】上記熱可塑性樹脂には、本発明の壁材の耐
火性能を阻害しない範囲で、架橋や変性が施されてもよ
い。熱可塑性樹脂の架橋や変性を行う時期については特
に限定されず、予め架橋、変性した熱可塑性樹脂を用い
てもよく、後述のリン化合物や無機充填材等の他の成分
を配合する際同時に架橋や変性してもよい。また、熱可
塑性樹脂に他の成分を配合した後に架橋や変性してもよ
く、上記架橋や変性は、いずれの段階で行ってもよい。
【0016】上記エポキシ樹脂熱可塑性樹脂としては特
に限定されず、基本的にエポキシ基をもつモノマーと硬
化剤とを反応させることにより得られる。
【0017】上記エポキシ基をもつモノマーとしては、
例えば、ポリエチレングリコール型、ポリプロピレング
リコール型、ネオペンチルグリコール型、1,6−ヘキ
サンジオール型、トリメチロールプロパン型、プロピレ
ンオキサイド−ビスフェノールA型、水添ビスフェノー
ルA型、ビスフェノールF型などの2官能のグリシジル
エーテル型;ヘキサヒドロ無水フタル酸型、テトラヒド
ロ無水フタル酸型、ダイマー酸型、p−オキシ安息香酸
型等のグリシジルエステル型;フェノールノボラック
型、オルソクレゾールノボラック型、DPPノボラック
型、ジシクロペンタジェン・フェノール型等の多官能の
グリシジルエーテル型などのモノマーが例示される。こ
れらは単独で用いられてもよいし、2種類以上併用され
てもよい。
【0018】上記硬化剤としては、例えば、ポリアミ
ン、酸無水物、ポリフェノール、ポリメルカプタン等の
重付加型;3級アミン、イミダゾール類、ルイス酸錯体
等の触媒型などのものが用いられる。上記エポキシ樹脂
の硬化方法は、特に限定されず、公知の方法によって行
うことができる。
【0019】これらの樹脂は、柔軟でゴム的性質を持っ
ていることが好ましい。ゴム的性質を持っていると、後
述する熱膨張性無機物質、無機質充填材等を高充填する
ことが可能であり、得られる樹脂組成物が柔軟でフレキ
シブルなものとなる。
【0020】より柔軟でフレキシブルな樹脂組成物を得
るためには、非加硫ゴム、ポリエチレン系樹脂(特にメ
タロセン触媒により重合された樹脂、以下、「メタロセ
ンポリエチレン」という)などが好適に用いられる。
【0021】上記樹脂成分には樹脂組成物の溶融粘度、
柔軟性、粘着性などの調整のため、水添石油樹脂等の粘
着性付与物質などが添加されてもよい。
【0022】前記熱膨張性無機物としては、中和処理さ
れた熱膨張性黒鉛、バーミキュライトが挙げられる。
【0023】上記中和処理された熱膨張性黒鉛とは、従
来公知の物質である熱膨張性黒鉛を中和処理したもので
ある。熱膨張性黒鉛は、天然鱗状グラファイト、熱分解
グラファイト、キッシュグラファイトなどの粉末を、濃
硫酸、硝酸、セレン酸などの無機酸と濃硝酸、過塩素
酸、過塩素酸塩、過マンガン酸塩、重クロム酸塩、過酸
化水素などの強酸化剤とで処理することにより生成する
グラファイト層間化合物であり、炭素の層状構造を維持
したままの結晶化合物である。
【0024】このように酸処理して得られた熱膨張性黒
鉛は、さらにアンモニア、脂肪族低級アミン、アルカリ
金属化合物、アルカリ土類金属化合物などで中和するこ
とにより、中和処理された熱膨張性黒鉛とする。
【0025】中和処理された熱膨張性黒鉛の市販品とし
ては、例えば、日本化成社製「CA−60S」、東ソー
社製「GREP−EG」、UCAR Carbon社製
「GRAFGUARD#160]、「GRAFGUAR
D#220]などが挙げられる。
【0026】上記バーミキュライトは、膨張していない
未焼成バーミキュライトが好ましい。バーミキュライト
は、黒雲母および金雲母が変形してできた層状構造をと
る二次的鉱物である。加熱により構造水や結晶水を放出
されて水蒸気ガスを発生しながら層間を押し広げ、膨張
する性質を有している。市販品としては、金星マテック
社製「KV2−4」などがある。
【0027】上記樹脂組成物には、必要に応じて、リン
化合物、窒素化合物、多価アルコール、及び無機質充填
材などが添加されてもよい。
【0028】上記リン化合物としては特に限定されず、
例えば、赤リン;トリフェニルホスフェート、トリクレ
ジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレ
ジルジフェニルホスフェート、キシレニルジフェニルホ
スフェート等の各種リン酸エステル;リン酸ナトリウ
ム、リン酸カリウム、リン酸マグネシウム等のリン酸金
属塩;ポリリン酸アンモニウム類などが挙げられる。こ
れらのうち、耐火性の観点から、赤リン、ポリリン酸ア
ンモニウム類が好ましく、性能、安全性、費用等の点に
おいてポリリン酸アンモニウム類がより好ましい。これ
らは単独で用いられてもよいし、2種類以上併用されて
もよい。
【0029】上記無機質充填材としては特に限定され
ず、例えば、アルミナ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化カ
ルシウム、酸化マグネシウム、酸化鉄、酸化錫、酸化ア
ンチモン、フェライト類等の金属酸化物;水酸化カルシ
ウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ハイ
ドロタルサイト等の含水無機物;塩基性炭酸マグネシウ
ム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、炭
酸ストロンチウム、炭酸バリウム等の金属炭酸塩;硫酸
カルシウム、石膏繊維、けい酸カルシウム等のカルシウ
ム塩;シリカ、珪藻土、ドーソナイト、硫酸バリウム、
タルク、クレー、マイカ、モンモリロナイト、ベントナ
イト、活性白土、セピオライト、イモゴライト、セリサ
イト、ガラス繊維、ガラスビーズ、シリカ系バルン、窒
化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化けい素、カーボンブ
ラック、グラファイト、炭素繊維、炭素バルン、木炭粉
末、各種金属粉、チタン酸カリウム、硫酸マグネシウム
「MOS」(商品名)、チタン酸ジルコン酸鉛、アルミ
ニウムボレート、硫化モリブデン、炭化けい素、ステン
レス繊維、ホウ酸亜鉛、各種磁性粉、スラグ繊維、フラ
イアッシュ、脱水汚泥等が挙げられる。なかでも、含水
無機物及び金属炭酸塩が好ましい。
【0030】上記水酸化マグネシウム、水酸化アルミニ
ウム等の含水無機物は、加熱時の脱水反応によって生成
した水のために吸熱が起こり、温度上昇が低減されて高
い耐熱性が得られる点、及び、加熱残渣として酸化物が
残存し、これが骨材となって働くことで残渣強度が向上
する点で特に好ましい。水酸化マグネシウムと水酸化ア
ルミニウムは、脱水効果を発揮する温度領域が異なるた
め、併用すると脱水効果を発揮する温度領域が広がり、
より効果的な温度上昇抑制効果が得られることから、併
用することが好ましい。
【0031】上記炭酸カルシウム、炭酸亜鉛等の金属炭
酸塩は、上記リン化合物との反応で膨張を促すと考えら
れ、特に、リン化合物として、ポリリン酸アンモニウム
を使用した場合に、高い膨張効果が得られる。また、有
効な骨材として働き、燃焼後に形状保持性の高い残渣を
形成する。
【0032】上記金属炭酸塩のなかでも、さらに、炭酸
ナトリウム等のアルカリ金属炭酸塩;炭酸マグネシウ
ム、炭酸カルシウム、炭酸ストロンチウム等のアルカリ
土類金属炭酸塩;炭酸亜鉛等の周期律表IIb族金属の炭
酸塩等が好ましい。
【0033】一般的に、無機質充填材は、骨材的な働き
をすることから、残渣強度の向上や熱容量の増大に寄与
すると考えられる。無機質充填材は、単独で用いても、
2種以上を併用してもよい。
【0034】上記熱膨張性シート(C1)の厚みとして
は、薄すぎると膨張しても十分な断熱性を発揮できず、
厚すぎると重くて取り扱いがしにくくなり、さらに経済
的なデメリットが生じるので、0.1〜20mmが好ま
しく、0.3〜5mmがさらに好ましい。
【0035】上記熱膨張性シート(C1)は、組成の異な
る複数のシートの積層体であってもよいし、さらに、施
工性改善の目的で、不織布、布、プラスチックフィルム
(シート)が積層されてもよい。
【0036】上記金属板(C2) は不燃性を有する薄肉
のものであれば特に限定されず、例えば、鉄板;ステン
レス鋼板、亜鉛メッキ鋼板、アルミニウム−亜鉛合金メ
ッキ鋼板等の鋼板、アルミニウム板などが挙げられ、ま
た、これらのシート状物を複数枚貼り合わせたものであ
ってもよい。金属板(C2)の形状としては、例えば、平
板形状、波板形状又は蛇腹形状等が挙げられる。
【0037】金属板(C2)は、断熱膨張材料が膨張して
も、変形や湾曲することによって、破れや切断を起こさ
ずに膨張を吸収する。特に、金属板が、波板形状又は蛇
腹形状であると、膨張を吸収しやすいため、伸び代を確
保することができる。
【0038】上記金属板(C2)の厚みは、0.1〜1m
mが好ましい。厚みが、0.1mm未満であると、防煙
材料や形状保持材料として機能せず、1mmを超える
と、火炎時の断熱膨張材料の膨張を許容し難くなり、断
熱性能の確保が困難になるとともに、耐火壁裏打ちユニ
ット(C)が重くなり過ぎて取り扱いにくくなり、施工
性が低下する。
【0039】上記耐火壁裏打ちユニット(C)は、上記
したようなと、火災時に膨張して厚みを確保する熱膨張
性シート(C1)と薄肉金属板(C2)からなり、さらに、
それらの材料が柔軟シートの形態であることにより、全
体に薄く、扱いやすく、加工のしやすい耐火壁裏打ちユ
ニット(C)となる。
【0040】本発明の壁材に使用される断熱パネル
(D)は、枠材(D1)に断熱材(D2)が組み込まれたも
のである。体である。
【0041】上記枠材(D1)としては、通常、間柱に使
用される溝型鋼、リップ溝型鋼、角鋼、C型鋼、H型
鋼、及び、JIS A6517に準拠したスタッド、ラ
ンナーなどが使用され、また、間柱を兼用してもよい。
上記枠材(D1)の厚みは、薄すぎると断熱材(D2)を支
持することができず、厚すぎると断熱パネル(D)が重
たくなり過ぎて扱いにくくなるため、0.6〜2.3m
mが好ましい。
【0042】上記断熱材(D2)としては、グラスウー
ル、ロックウール等の無機質繊維マット;発泡石膏、発
泡ガラス、パーライト等の無機質発泡体;フェノールフ
ォーム、ポリスチレンフォーム、ウレタンフォーム等の
有機質発泡体などが使用され、中でも、グラスウール、
ロックウール等の無機質繊維マットが好適に使用され
る。
【0043】本発明の壁材は、上記不燃サイディング材
(A)と石膏ボード(B)との間に、耐火壁裏打ちユニ
ット(C)及び断熱パネル(D)が積層一体化されてい
るものである。本発明においては、(A)/(C)/
(D)/(B)の順に積層されてもよいし、(A)/
(D)/(C)/(B)の順に積層されてもよい。ま
た、(A)/(C)/(D)/(C)/(B)の順に積
層されてもよい。また、熱膨張性シート(C1)と金属板
(C2)は、この順に積層されてもよいし、(C2)/(C
1)の順に積層されてもよい。
【0044】さらに、石膏ボード(B)の室内側には、
必要に応じて壁紙などの内装材が貼付されてもよい。
【0045】本発明の壁材は、建築物の施工時に、順次
組み立ててもよいし、予め、パネル状に一体化して、施
工してもよい。パネル状に一体化して、施工する場合、
壁材のパネル同士の隙間から、火が進入するのを防ぐた
めには、石膏ボード(B')をさらに一層設け、パネル間
の目地を塞ぐようにしてもよい。この場合、石膏ボード
(B')の厚みは、石膏ボード(B)と異なっていてもよ
い。
【0046】本発明の建物は、本発明の壁材が、鉄骨の
主要構造部材の外側に取り付けられているものである。
【0047】上記鉄骨の主要構造部材とは、柱、梁及び
建物の構造として必須となる要素をいう。このようにす
ることにより、施工が簡単で居住空間を十分にとること
ができる。
【0048】
【実施例】本発明を実施例に基づいてさらに詳しく説明
する。
【0049】熱膨張性シート(C1)〜の作製 表1に示したブチルゴム(エクソン社製、商品名「ブチ
ル#065」)、ポリブテン(出光石油化学社製、商品
名「ポリブテン#100R」)、水添石油樹脂(出光石
油化学社製、商品名「エスコレッツ#5320」)、メ
タロセンポリエチレン(ダウケミカル社製、品番「EG
8200」)、中和処理された熱膨張性黒鉛(東ソー社
製、品番「GREP−EG」、表1中「熱膨張性黒鉛」
と記す)、パーミキュライト(金星マテック社製、品番
「KV2−4」)、ポリ燐酸アンモニウム(クラリアン
ト社製、品番「AP−422」)、水酸化アルミニウム
(昭和電工社製、商品名「ハイジライトH−31」)、
炭酸カルシウム(備北粉化社製、商品名「ホアイトンB
F300」)を140℃でロール混練し、表1に示した
厚みの熱膨張性シート(C1)〜を得た。
【0050】熱膨張性シート(C1)の作製 エポキシ樹脂として、ビスフェノールF型エポキシモノ
マー(油化シェルエポキシ社製、品番「E807」)6
0重量部、ジアミン系硬化剤(油化シェルエポキシ社
製、品番「EKFL052」)40重量部、中和処理さ
れた熱膨張性黒鉛(東ソー社製、品番「GREP−E
G」)50重量部、ポリ燐酸アンモニウム(クラリアン
ト社製、品番「AP−422」)100重量部を混合し
て1.0mm厚のシートを作製し、140℃で硬化さ
せ、熱膨張性シート(C1)を得た。
【0051】厚み変化の測定 得られた熱膨張性シート(C1)〜に、コーンカロリ
ーメーター(ATLAS社製、商品名「CONE2A」
により、50kW/m2 の加熱条件下で30分間照射加
熱し、照射加熱前後における厚み変化(照射後の厚みd
1/照射前の厚みd0)を算出し、表1に纏めて示した。
【0052】
【表1】
【0053】(実施例1)不燃サイディング材(A)と
して厚み14mmの木片セメント板(ニチハ社製、商品
名「モエン」)、金属板(C2)として厚み0.3mmの
亜鉛メッキ鋼板、、熱膨張性シート(C1)、枠材(D
1)として75型C型スタッド(関包スチール社製)、断
熱材(D2)として厚み75mmのロックウール(ニチア
ス社製、品番「80K」)、石膏ボード(B)として厚
み12.5mmの普通石膏ボード(GB−R)を図1に
示したように積層し、壁材を得た。
【0054】(実施例2)不燃サイディング材(A)と
して厚み16mmの木片セメント板(ニチハ社製、商品
名「モエン」)、熱膨張性シート(C1)、金属板(C
2)として厚み0.4mmの亜鉛メッキ鋼板、枠材(D1)
として50型角型スタッド(関包スチール社製)、断熱
材(D2)として厚み50mmのロックウール(ニチアス
社製、品番「80K」)、石膏ボード(B)として厚み
9.5mmの普通石膏ボード(GB−R)を図2に示し
たようにして積層し、壁材を得た。
【0055】(実施例3)不燃サイディング材(A)と
して厚み15mmの普通石膏ボード(GB−R)に、厚
み0.4mmのアルミニウム50重量%含有亜鉛メッキ
鋼板(A1)が積層されたもの、熱膨張性シート(C1)
、金属板(C2)として厚み0.3mmの亜鉛メッキ鋼
板、枠材(D1)として50型角型スタッド(関包スチー
ル社製)、断熱材(D2)として厚み50mmのロックウ
ール(ニチアス社製、品番「60K」)、石膏ボード
(B)として厚み12.5mmの普通石膏ボード(GB
−R)を図3に示したようにして積層し、壁材を得た。
【0056】(実施例4)熱膨張性シート(C1)に代
えて(C1)を使用したこと以外は実施例3と同様にし
て壁材を得た。
【0057】(比較例)熱膨張性シート(C1)を使用
しなかったこと以外は実施例1と同様にして壁材を得
た。
【0058】(評価)実施例1〜4、比較例で得られた
壁材を、JIS A1304に準じて耐火試験を行い、
1時間後の室内側表面温度(石膏ボードBの表面温度)
を熱電対により測定した。なお、温度測定は8箇所で行
いその平均を表2に記した。
【0059】
【表2】
【0060】
【発明の効果】本発明の壁材は、不燃サイディング材
(A)と、石膏ボード(B)との間に、熱膨張性シート
(C1)と金属板(C2)との積層体からなる耐火壁裏打ち
ユニット(C)、及び、枠材(D1)に断熱材(D2)が組
み込まれた断熱パネル(D)が積層一体化されているも
のであり、熱膨張性シート(C1)を用いることにより、
薄くて軽量でありながら、火災発生時には、熱膨張性シ
ート(C1)が膨張し、熱の伝搬が抑制され、裏面の温度
上昇を抑制することができる。従って、防火・耐火性に
優れ、施工が簡単で居住空間を十分にとることができ
る。
【0061】さらに、上記熱膨張性シート(C1)は、5
0kW/m2 の加熱条件下で30分間加熱されたとき
に、厚みが1.1〜30倍になるものであるとき、上記
性能がさらに優れたものとなる。
【0062】さらに、上記熱膨張性シート(C1)が、熱
可塑性樹脂又はエポキシ樹脂からなる樹脂成分と、熱膨
張性無機物質からなる樹脂組成物を主成分とすると、上
記性能がさらに優れたものとなる。
【0063】本発明の建物は、本発明の壁材が、鉄骨の
主要構造部材の外側に取り付けられているものであるか
ら、防火・耐火性に優れ、施工が簡単で居住空間を十分
にとることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の壁材の構成を示す斜視図である。
【図2】実施例2の壁材の構成を示す断面図である。
【図3】実施例3の壁材の構成を示す断面図である。
【図4】従来の壁材の構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
A 不燃サイディング材 B 石膏ボード C1 熱膨張性シート C2 金属板 D1 枠材 D2 断熱材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2E001 DD01 DE01 FA04 GA42 GA44 GA45 GA83 HA01 HA03 HB01 HD02 HD03 HD06 HD08 HD09 HD11 HD14 JA04 JA06 JA17 2E002 FB05 FB08 FB10 FB16 FB24 HA00 HA03 MA31 MA32 MA36 2E162 BA02 BB01 BB03 BB10 CA01 CA06 CA16 CA33 CA35 CB03 CB07 CB08 CE01 CE05 CE06 FA01 FA02 FA14 FA16 FA20 FB03 FB09 FD02 FD08 GA02 GB01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不燃サイディング材(A)と、石膏ボー
    ド(B)との間に、熱膨張性シート(C1)と金属板(C
    2)との積層体からなる耐火壁裏打ちユニット(C)、及
    び、枠材(D1)に断熱材(D2)が組み込まれた断熱パネ
    ル(D)が積層一体化されていることを特徴とする壁
    材。
  2. 【請求項2】 上記熱膨張性シート(C1)が、50kW
    /m2 の加熱条件下で30分間加熱されたときに、厚み
    が1.1〜30倍になるものであることを特徴とする請
    求項1記載の壁材。
  3. 【請求項3】 上記熱膨張性シート(C1)が、熱可塑性
    樹脂又はエポキシ樹脂からなる樹脂成分と、熱膨張性無
    機物質からなる樹脂組成物を主成分とすることを特徴と
    する請求項1又は2記載の壁材。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3何れかに記載の壁材が、
    鉄骨の主要構造部材の外側に取り付けられていることを
    特徴とする建物。
JP2000075881A 2000-03-17 2000-03-17 壁材及びこれを用いた建物 Pending JP2001262738A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000075881A JP2001262738A (ja) 2000-03-17 2000-03-17 壁材及びこれを用いた建物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000075881A JP2001262738A (ja) 2000-03-17 2000-03-17 壁材及びこれを用いた建物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001262738A true JP2001262738A (ja) 2001-09-26

Family

ID=18593705

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000075881A Pending JP2001262738A (ja) 2000-03-17 2000-03-17 壁材及びこれを用いた建物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001262738A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005232860A (ja) * 2004-02-20 2005-09-02 Sekisui Chem Co Ltd 防火戸用の戸枠と、この戸枠を使用した防火戸
AT13458U1 (de) * 2008-12-02 2013-12-15 Bahal Cr A S Aussenwand eines niedrigenergiebauwerks
JP2015074953A (ja) * 2013-10-11 2015-04-20 アイジー工業株式会社 枠組みパネル
CN104712074A (zh) * 2015-02-05 2015-06-17 山东建筑大学 蒸压砂加气混凝土自保温复合浆料墙体及其施工方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005232860A (ja) * 2004-02-20 2005-09-02 Sekisui Chem Co Ltd 防火戸用の戸枠と、この戸枠を使用した防火戸
JP4490702B2 (ja) * 2004-02-20 2010-06-30 積水化学工業株式会社 防火戸用の戸枠と、この戸枠を使用した防火戸
AT13458U1 (de) * 2008-12-02 2013-12-15 Bahal Cr A S Aussenwand eines niedrigenergiebauwerks
JP2015074953A (ja) * 2013-10-11 2015-04-20 アイジー工業株式会社 枠組みパネル
CN104712074A (zh) * 2015-02-05 2015-06-17 山东建筑大学 蒸压砂加气混凝土自保温复合浆料墙体及其施工方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2008184896A (ja) 耐火性部材と、その施工方法
JPH11131630A (ja) 耐火構造体
JP5139693B2 (ja) 耐火被覆構造
JP2004174865A (ja) 耐火性ハニカムパネル及びその製造方法
JP3790340B2 (ja) 鉄骨被覆用耐火積層体及び耐火被覆鉄骨構造体
JP2002146942A (ja) 防・耐火パネル及び防火戸
JP2004324370A (ja) 耐火性部材と、その施工方法
JP2001262738A (ja) 壁材及びこれを用いた建物
JP2002070208A (ja) 鉄骨構造体又はコンクリート構造体の耐火被覆構造及びその施工方法
JP2002209321A (ja) 埋込型ボックスの防耐火構造
JP3790468B2 (ja) 防耐火目地構造
JP2000104366A (ja) 耐火構成体
JP4057275B2 (ja) 防耐火目地構造
JP2001049760A (ja) 鋼管柱用耐火被覆ユニット、耐火外壁構造及び耐火間仕切り壁構造
JP2000127297A (ja) 耐火被覆材
JP2001355298A (ja) 耐火パネル壁及び耐火壁構造
JP2001182188A (ja) 耐火性部材
JP2000345638A (ja) 耐火複合面材、折板外壁及び防・耐火壁構成体
JP2001173124A (ja) 耐火性部材
JP4220995B2 (ja) 耐火性部材
JP2002088942A (ja) 鋼製耐火壁構造
JP2000001926A (ja) 耐火鉄骨被覆体
JP2000291174A (ja) 防・耐火パネル壁
JPH11117424A (ja) 耐火鉄骨被覆材
JP2002070219A (ja) 耐火性遮音間仕切り壁