JP2001262670A - サイホン便器の静音方法及びサイホン便器 - Google Patents

サイホン便器の静音方法及びサイホン便器

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JP2001262670A
JP2001262670A JP2000070873A JP2000070873A JP2001262670A JP 2001262670 A JP2001262670 A JP 2001262670A JP 2000070873 A JP2000070873 A JP 2000070873A JP 2000070873 A JP2000070873 A JP 2000070873A JP 2001262670 A JP2001262670 A JP 2001262670A
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toilet
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cleaning
ball surface
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Yoshimasa Komatsu
良昌 幸松
Hiroshi Shigefuji
博司 重藤
Takeshi Shimizu
剛 清水
Mitsuhiro Suenaga
光宏 末永
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Toto Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 洗浄に伴って発生する音の騒音レベルを下
げ、かつ洗浄能力を十分に高めることができるサイホン
便器の静音方法及びサイホン便器を提供する。 【解決手段】 サイホン便器10は、ボール面18とサ
イホン通路21との間に設けた舌状部下端20aから溜
水面17aまでの距離において、洗浄前の距離をH1、
洗浄開始時の最小距離をH2としたときにH2<H1の
条件にすることで洗浄に伴って発生する音の騒音レベル
を下げる。すなわち、サイホン便器10は、床11に対
する便器15の取付姿勢を必要なときに変更できる便器
傾斜手段32を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サイホン作用で洗
浄水とともに汚物を排出するサイホン便器の静音方法及
びサイホン便器に関する。
【0002】
【従来の技術】サイホン便器は、洗浄水を供給してサイ
ホン通路を一時的に満水状態にすることによりサイホン
作用を発生させ、ボール面内の汚物を洗浄水とともに一
気に排出するものである。このサイホン便器は、洗浄能
力に優れ、かつ溜水面を広く採ることができるので便器
に汚れが付着し難いという利点がある。
【0003】ところで、サイホン便器では、排水終了時
にサイホン通路にエアが流入する。このエアの流入によ
り水封が切れてサイホン作用が終了する。このときに破
封音と称する音が発生し、耳障りである。このため、破
封音を抑えて騒音レベルを小さくするサイホン便器が、
特開平11−210057号公報「便器洗浄方法及び静
音サイホン便器」に提案されている。この技術を、次図
で詳しく説明する。
【0004】図15は従来のサイホン便器の断面図であ
る。サイホン便器120は、ボール面122からサイホ
ン通路123、排水路124、拡張空間部125、排出
部126をこの順に形成し、拡張空間部125の上方部
位125aを排水路124の頂部124aより上位に配
置し、排出部126の絞り部127の内径Dを通常より
大きく設定した。
【0005】サイホン便器120を洗浄するときには、
洗浄水128をボール面122に供給してボール面12
2内の溜水面129aを上昇させる。これで、サイホン
通路123の溜水129が排水路124を経て排出部1
26に流れる。排出部126に絞り部127を備えたの
で、排出部126の近傍が満水状態になってサイホン作
用を発生させ、サイホン通路123の汚物を洗浄水12
8とともに排水路124に吸引して排出する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】絞り部127の内径D
を通常の絞り部より大きく設定することで、サイホン作
用を緩やかにし、サイホン通路123の水封切れが発生
する前にサイホン作用を終了させて、洗浄に伴って発生
する音の騒音レベルを小さくすることができる。しか
し、絞り部127の内径Dを通常より大きく設定するの
で、十分なサイホン作用を望めない。このため、サイホ
ン通路123の汚物を洗浄水128とともに排水路12
4に十分に吸引して確実に排出することができない虞が
あり、サイホン便器本来の洗浄能力を十分に発揮させる
ことは難しい。
【0007】そこで、本発明の目的は、洗浄に伴って発
生する音の騒音レベルを下げ、かつ洗浄能力を十分に高
めることができるサイホン便器を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1は、ボール面とサイホン通路との間に設けた
舌状部下端から溜水面までの距離において、洗浄前の距
離をH1、洗浄開始時の最小距離をH2としたときにH
2<H1の条件にすることで洗浄に伴って発生する音の
騒音レベルを下げることを特徴とする。
【0009】洗浄開始時の最小距離H2を、洗浄前の距
離H1より小さくして洗浄を開始する際に溜水面の高さ
を下げる。これにより、サイホン作用終了時に、水封切
り用のエアを緩やかに吸い込んで、エアの吸込み音を抑
える。加えて、洗浄開始時の最小距離H2を、洗浄前の
距離H1より小さくしただけなので、サイホン作用を十
分に発揮させることが可能である。
【0010】請求項2は、床に対する便器の取付姿勢を
必要なときに変更できる便器傾斜手段を備えたことを特
徴とする。便器傾斜手段で、床に対する便器の取付姿勢
を必要なときに変更させてボール面内の溜水量を減少さ
せることにより、洗浄開始時の溜水面の水位を下げる。
これにより、サイホン作用終了時に、水封切り用のエア
を緩やかに吸い込んでエアの吸込み音を抑える。加え
て、洗浄開始時にボール面内の溜水量を減少させるだけ
なので、サイホン作用を十分に発揮させることが可能で
ある。
【0011】請求項3は、便器を振動させる加振手段を
備えたことを特徴とする。加振手段で便器を振動させて
ボール面内の溜水量を減少させることにより、洗浄開始
時の溜水面の水位を下げる。これにより、サイホン作用
終了時に、水封切り用のエアを緩やかに吸い込んでエア
の吸込み音を抑える。加えて、洗浄開始時にボール面内
の溜水量を減少させるだけなので、サイホン作用を十分
に発揮させることが可能である。
【0012】請求項4は、便器内の溜水に渦巻を発生さ
せる渦巻発生手段を備えたことを特徴とする。渦巻発生
手段で溜水に渦巻きを発生させてボール面内の溜水量を
減少させることにより、洗浄開始時の溜水面の水位を下
げる。これにより、サイホン作用終了時に、水封切り用
のエアを緩やかに吸い込んでエアの吸込み音を抑える。
加えて、洗浄開始時にボール面内の溜水量を減少させる
だけなので、サイホン作用を十分に発揮させることが可
能である。
【0013】請求項5は、便器内の溜水面にエアを吹き
付けることにより溜水面を窪ませるブロー手段を備えた
ことを特徴とする。ブロー手段で溜水面にエアを吹き付
けてボール面内の溜水量を減少させることにより、洗浄
開始時の溜水面の水位を下げる。これにより、サイホン
作用終了時に、水封切り用のエアを緩やかに吸い込んで
エアの吸込み音を抑える。加えて、洗浄開始時にボール
面内の溜水量を減少させるだけなので、サイホン作用を
十分に発揮させることが可能である。
【0014】請求項6は、便器のボール面の溜水面中央
にサイホン通路入口を設けたことを特徴とする。サイホ
ン通路入口を溜水面の略中央に設けることで、サイホン
通路入口を、サイホン作用の際に溜水面の水位が最も下
がる領域に設ける。これにより、サイホン作用終了時
に、溜水面の水位はサイホン通路入口まで下がる。従っ
て、多量の溜水を押し退けることなく、水封切り用のエ
アを緩やかに吸い込んでエアの吸込み音を抑える。加え
て、サイホン通路入口を溜水面の略中央に設けるだけな
ので、サイホン作用を十分に発揮させることが可能であ
る。
【0015】請求項7は、便器のサイホン通路入口に段
部を設けたことを特徴とする。ボール面のサイホン通路
入口に段部を設けることで、サイホン通路入口近傍のボ
ール面の底面を広くする。これにより、サイホン通路入
口で溜水を吸い込む際に、溜水面の水位を緩やかに下げ
る。この状態で、サイホン作用終了時に、水封切り用の
エアを吸い込んでエアの吸込み音を抑える。加えて、ボ
ール面のサイホン通路入口に段部を設けるだけなので、
サイホン作用を十分に発揮させることが可能である。
【0016】請求項8は、便器のサイホン通路入口を、
サイホン通路側が幅広となる台形にしたことを特徴とす
る。サイホン通路入口をサイホン側を幅広とすること
で、サイホン通路入口に溜水を吸い込む際に、押し退け
る溜水の量を減らす。この状態で、サイホン作用終了時
に、水封切り用のエアを吸い込むことによりエアの吸込
み音を抑える。加えて、サイホン通路入口をサイホン側
を幅広とするだけなので、サイホン作用を十分に発揮さ
せることが可能である。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図に基
づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見る
ものとする。図1は本発明に係るサイホン便器(第1実
施の形態)の側面図である。サイホン便器10は、床1
1にベース12を配置し、ベース12に支軸13を介し
て便器15を揺動自在に取り付け、便器15の上方に所
定間隔をおいて便座部24を配置し、便座部24の後方
にタンク30を取り付け、床11に対する便器15の取
付姿勢を必要なときに変更できる(一例として、便器1
5の先端16を上昇する)便器傾斜手段32(図2に示
す)を備える。
【0018】図2は本発明に係るサイホン便器(第1実
施の形態)の断面図である。便器15は、ベース12に
後端底部15aを支軸13で回転自在に取り付け、前端
底部15bを弾性部材17に載せ、便器15内に溜水1
7を溜めるボール面18を設け、ボール面18の底部1
8aにサイホン通路入口20を設け、サイホン通路入口
20にサイホン通路21をつなぎ、サイホン通路21に
排水路22をつないだものである。23は排出口であ
る。
【0019】便座部24は、便器15の外側に前後の支
柱25,25,26,26を設け、前後の支柱25,2
5,26,26を連結部材27(図1に示す)でつな
ぎ、後支柱26,26にピン27aで便座28及び蓋2
9を回転自在に取り付け、便座28を前支柱25,25
に載せることで水平に保つように構成した。図1に示す
タンク30は、ボール面18に供給するための洗浄水3
1(図3に示す)を溜める容器である。
【0020】便器傾斜手段32は、ボール面18の下方
に配置して便器15の先端16を上昇させるシリンダユ
ニット33と、シリンダユニット33を制御する制御部
40と、給水レバー41の操作に連動して制御部40に
信号を伝えるスイッチ42とからなる。
【0021】シリンダユニット33は、一例としてシリ
ンダ本体34にモータ36a及び油圧ポンプ36bを一
体に組み付けたものである。シリンダ本体34は、シリ
ンダ34aをピン35aでベース12に取り付け、ロッ
ド34bをピン35bで便器15に取り付けたものであ
る。制御部40は、スイッチ42からの信号に基づいて
モータ36aに駆動信号を伝え、一定時間経過後にモー
タ36aに駆動信号を伝えることを停止するように制御
するものである。
【0022】以上述べたサイホン便器10は、ボール面
18とサイホン通路21との間に設けた舌状部下端20
aから溜水面17aまでの距離において、洗浄前の距離
をH1、洗浄開始時の最小距離をH2(図3(a)に示
す)としたときにH2<H1の条件にすることで洗浄に
伴って発生する音の騒音レベルを下げるものである。
【0023】次に、サイホン便器10の作用を説明す
る。図3(a)〜(c)は本発明に係るサイホン便器
(第1実施の形態)の第1作用説明図である。 (a)において、給水レバー41を矢印の如く操作する
ことによりスイッチ42がオンになる。スイッチ42の
オン信号が制御部40に伝わり、制御部40からの制御
信号でモータ36aが駆動してシリンダ本体34のロッ
ド34bが前進する。便器15が支軸13を支点にして
矢印の如く回転して便器15の先端16が上昇すること
によりボール面18の底部18aが上昇し、サイホン通
路21の溜水17がある程度排水路22に流れる。これ
で、洗浄開始時の最小距離がH2になる。H2は洗浄前
の距離H1(図2に示す)より小さい。なお、溜水面1
7a上の斜線(///)の部分は、溜水面17aが洗浄前
の距離H1から洗浄開始時の最小距離H2に変化するこ
とにより、溜水17が減少する量を示す。
【0024】(b)において、洗浄開始時の最小距離が
H2になると同時に、洗浄水31を矢印の如くボール面
18内に供給する。これで、溜水面17aが白抜き矢印
の如く上昇する。このため、サイホン通路21に溜まっ
ていた水封用の溜水17が矢印の如く排水路22を経て
排出口23から外部に排出する。 (c)において、排水路22を洗浄水31で満水状態に
してサイホン作用を発生させ、サイホン通路21の汚物
を溜水17とともに排水路22に吸引して排出する。
【0025】図4(a),(b)は本発明に係るサイホ
ン便器(第1実施の形態)の第2作用説明図である。 (a)において、ボール面18の溜水17が減少して、
溜水面17aがサイホン吸引口20の舌状部下端20a
の近傍まで下がる。このため、サイホン吸引口20の舌
状部下端20aから白抜き矢印の如くエアを吸込む。
【0026】ここで、便器15の先端16を上昇するこ
とで、洗浄開始時の最小距離H2(図3に示す)を、洗
浄前の距離H1(図2に示す)より小さくしたので、サ
イホン作用終了の際にエアを緩やかに吸い込む。従っ
て、エアの吸込み音を抑えて洗浄に伴って発生する音の
騒音レベルを下げる。
【0027】(b)において、サイホン通路21にエア
を吸い込むことにより、水封切れが発生して、サイホン
通路21の溜水17が排水路22側に流れなくなる。こ
れで、サイホン作用が終了する。一定時間経過後に制御
部40からモータ36a(図3(a)に示す)に駆動信
号を伝えることを停止して、シリンダ本体34のロッド
36bが後退する。便器15の先端16が矢印の如く下
降して図2の状態に戻る。
【0028】一方、図2、図3(a)に示すように、サ
イホン便器10によれば、洗浄開始時の溜水面17aの
最小距離H2を、洗浄前の溜水面17aの距離H1より
小さくしただけなので、サイホン作用を十分に働かせて
サイホン便器10の洗浄能力を十分に発揮させることが
できる。
【0029】次に、第2実施の形態〜第8実施の形態に
ついて説明する。なお、第1実施の形態と同一部材につ
いては同一符号を付して説明を省略する。図5は本発明
に係るサイホン便器(第2実施の形態)の断面図であ
る。サイホン便器45は、便器15にピン27aで便座
28及び蓋29を回転自在に取り付け、床11に対する
便器15の取付姿勢を必要なときに変更できる(一例と
して、便器15の先端16を上昇する)便器傾斜手段4
6を備えた。
【0030】便器傾斜手段46は、便器15の内部に配
置して便器15の先端16を上昇させるシリンダユニッ
ト33と、シリンダユニット33を制御する制御部47
と、制御部47に信号を伝える着座センサ48とからな
る。着座センサ48は、便座28に設けることで使用者
が便座28から立上がったとき、着座センサ48から制
御部47に信号を伝えるものである。制御部47は、着
座センサ48からの信号に基づいてシリンダユニット3
3のモータ36aに駆動信号を伝え、一定時間経過後に
モータ36aに駆動信号を伝えることを停止するように
制御するものである。
【0031】使用者が便座28から立上がったとき、着
座センサ48から制御部47に信号が伝わり、制御部4
7からの駆動信号でモータ36aを駆動する。シリンダ
本体34のロッド34bが前進する。便器15が支軸1
3を支点にして矢印の如く回転して便器15の先端16
を上昇する。これにより、第1実施の形態と同様の効果
を得ることができる。
【0032】図6は本発明に係るサイホン便器(第3実
施の形態)の断面図である。サイホン便器50は、便器
51をラバー52を介してベース53に載せ、便器51
を振動させる加振手段54を備えたものである。なお、
便器51は、第1実施の形態の便器15の一部(底部)
のみを変えたもので、その他は便器15と同一構成であ
る。
【0033】加振手段54は、便器51の外壁に設けた
振動発生部55と、振動発生部55を制御する制御部5
6と、給水レバー41の操作に連動して制御部56に信
号を伝えるスイッチ42とからなる。制御部56は、ス
イッチ42からの信号に基づいて振動発生部55に駆動
信号を伝え、一定時間経過後に振動発生部55に駆動信
号を伝えることを停止するように制御するものである。
【0034】給水レバー41を矢印の如く操作すること
によりスイッチ42がオンになる。スイッチ42のオン
信号が制御部56に伝わり、制御部56からの制御信号
で振動発生部55が振動する。振動発生部55が振動す
ることにより、便器51を左右方向に振動させる。これ
により、洗浄開始時の最小距離H2を、洗浄前の距離H
1(図2に示す)より小さくすることができる。従っ
て、第1実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0035】一方、サイホン便器50によれば、洗浄開
始時の溜水面17aの最小距離H2を、洗浄前の溜水面
17aの距離H1より小さくしただけなので、サイホン
作用を十分に働かせてサイホン便器50の洗浄能力を十
分に発揮させることができる。
【0036】図7(a),(b)は本発明に係るサイホ
ン便器(第4実施の形態)の説明図であり(a)は平面
図、(b)は断面図である。サイホン便器60は、便器
51内の溜水17に渦巻を発生させるためにボール面6
1に渦巻発生手段62を備えたものである。渦巻発生手
段62は、吹出口63から洗浄水31白抜き矢印の如く
吹き出すことにより、ボール面61内の溜水17に渦流
を発生させ、溜水17の溜水面17aを窪ませるもので
ある。これにより、洗浄開始時の最小距離H2を、洗浄
前の距離H1(図2に示す)より小さくすることができ
る。従って、第1実施の形態と同様の効果を得ることが
できる。
【0037】一方、サイホン便器60によれば、洗浄開
始時の溜水面17aの最小距離H2を、洗浄前の溜水面
17aの距離H1より小さくしただけなので、サイホン
作用を十分に働かせてサイホン便器60の洗浄能力を十
分に発揮させることができる。
【0038】図8は本発明に係るサイホン便器(第5実
施の形態)の断面図である。サイホン便器65は、便器
51内の溜水面17aにエアを吹き付けることにより溜
水面17aを窪ませるブロー手段66を備えたものであ
る。ブロー手段66は、洗浄用ノズル67にエアの流路
を組込み、ノズル先端67aから矢印の如くエアを吹き
出すことにより、吹出したエアで溜水面17aを窪ませ
るものである。これにより、洗浄開始時の最小距離H2
を、洗浄前の距離H1(図2に示す)より小さくするこ
とができる。従って、第1実施の形態と同様の効果を得
ることができる。
【0039】一方、サイホン便器65によれば、洗浄開
始時の溜水面17aの最小距離H2を、洗浄前の溜水面
17aの距離H1より小さくしただけなので、サイホン
作用を十分に働かせてサイホン便器65の洗浄能力を十
分に発揮させることができる。
【0040】図9は本発明に係るサイホン便器(第6実
施の形態)の断面図である。サイホン便器70は、便器
71に溜水17を溜めるボール面72を設け、ボール面
72の中央73にサイホン通路74のサイホン通路入口
75を設けたものである。このため、舌状部下端76を
ボール面72の中央73の近傍に設けることができる。
【0041】サイホン便器70によれば、ボール面72
の溜水17をサイホン通路入口75からサイホン通路7
4に吸い込むサイホン作用の際に、溜水面17aは中央
73が最も下がる。このため、溜水面17aの中央73
にサイホン通路入口75を設けることで、溜水面17a
が舌状部下端76の位置まで下がった時に、エアを白抜
き矢印の如く吸い込む。従って、エアの吸込み音を抑え
て、洗浄に伴って発生する音の騒音レベルを下げること
ができる。
【0042】一方、サイホン便器70によれば、サイホ
ン通路入口75を溜水面17aの略中央に設けるだけな
ので、サイホン作用を十分に働かせてサイホン便器70
の洗浄能力を十分に発揮させることができる。
【0043】図10は本発明に係るサイホン便器(比較
例)の断面図である。サイホン便器100は、ボール面
101の溜水面102aの中央103から後方にずらし
た位置にサイホン通路104のサイホン通路入口105
を設けたものである。このため、サイホン通路入口10
5の舌状部下端106は、ボール面101の中央103
から離れて設けられる。
【0044】サイホン便器100によれば、ボール面1
01の溜水102をサイホン通路入口105からサイホ
ン通路104に吸い込むサイホン作用の際に、溜水面1
02aは中央103が最も下がる。しかし、サイホン通
路入口105が溜水面102aの中央103から後方に
ずれているので、溜水面102aの中央103がサイホ
ン作用終了直前の状態まで下がっても、溜水面102a
は舌状部下端106の上方に位置する。この状態で、エ
アを白抜き矢印の如く吸い込むので、エアを吸い込む際
に比較的多量の溜水102を押し退けることになる。従
って、エアの吸込み音を小さくすることが難しく、洗浄
に伴って発生する音の騒音レベルを下げ難い。
【0045】図11は本発明に係るサイホン便器(第7
実施の形態)の断面図である。サイホン便器80は、便
器81に溜水17を溜めるボール面82を設け、ボール
面82のサイホン通路入口83に段部84を設けたもの
である。ボール面82のサイホン通路入口83に段部8
4を設けることで、サイホン通路入口83近傍のボール
面82の底面を広くすることができる。
【0046】このため、サイホン通路入口83で溜水1
7を吸い込む際に、溜水面17aの水位が白抜き矢印の
如く緩やかに下がる。この状態で、サイホン作用終了時
にエアを吸い込むのでエアの吸込み音を十分に抑えるこ
とができる。この結果、洗浄に伴って発生する音の騒音
レベルを下げることができる。
【0047】一方、サイホン便器80によれば、ボール
面82のサイホン通路入口83に段部84を設けるだけ
なので、サイホン作用を十分に働かせてサイホン便器8
0の洗浄能力を十分に発揮させることができる。
【0048】図12は本発明に係るサイホン便器(比較
例)の断面図である。サイホン便器110は、ボール面
111のサイホン通路入口112に傾斜部113を設け
たものである。ボール面111のサイホン通路入口11
2に傾斜部113を設けることで、サイホン通路入口1
12近傍のボール面111は比較的狭くなる。このた
め、サイホン通路入口112で溜水114を吸い込む
と、溜水面114aの水位は白抜き矢印のごとく比較的
急激に下がる。この状態で、サイホン作用終了時にエア
を吸い込むのでエアの吸込み音を抑え難く、洗浄に伴っ
て発生する音の騒音レベルを下げ難い。
【0049】図13(a),(b)は本発明に係るサイ
ホン便器(第8実施の形態)の断面図である。サイホン
便器90は、便器91のボール面92に溜水17を吸い
込むサイホン通路入口93を設け、このサイホン通路入
口93をサイホン通路94側が幅広W1となる台形にし
たものである。このため、サイホン通路入口93に溜水
17を白抜き矢印の如く吸い込む際に、押し退ける溜水
17の量を減らすことができる。この状態で、サイホン
作用終了時にエアを吸い込むので、エアの吸込み音を抑
えることができる。この結果、洗浄に伴って発生する音
の騒音レベルを下げることができる。
【0050】一方、サイホン便器90によれば、サイホ
ン通路入口93をサイホン通路94を幅広W2とするだ
けなので、サイホン作用を十分に働かせてサイホン便器
90の洗浄能力を十分に発揮させることができる。
【0051】図14(a),(b)は本発明に係るサイ
ホン便器(比較例)の断面図である。サイホン便器11
5は、ボール面116に溜水117を吸い込むサイホン
通路入口118を設け、このサイホン通路入口118を
矩形にし、サイホン通路入口118のサイホン通路11
9側の幅W2は、図13(a)に示すW1より小さく設
定したものである。このため、サイホン通路入口118
に溜水117を白抜き矢印の如く急激に吸い込むので、
吸込みの際に、比較的多量の溜水117を押し退けるこ
とになる。この状態で、サイホン作用終了時にエアを吸
い込むので、エアの吸込み音を抑え難い。この結果、洗
浄に伴って発生する音の騒音レベルを下げ難い。
【0052】なお、前記第1、第2記実施の形態では、
便器傾斜手段32,46で便器15の先端16を上昇さ
せた例について説明したが、床11に対する便器15の
取付姿勢を変える例はこれに限らない。要は溜水面17
aが下がればよい。前記第1、第2記実施の形態では、
便器傾斜手段32,46としてシリンダユニット33を
使用した例を説明したが、その他の傾斜手段として、例
えばラックをピニオンで駆動する機構を利用することも
可能である。前記第1、第3実施の形態では、便器傾斜
手段32や加振手段54のスイッチ42を、給水レバー
41に連動させた例について説明したが、その他にスイ
ッチ42を単独で操作するようにしてもよい。
【0053】
【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮
する。請求項1は、洗浄開始時の最小距離H2を、洗浄
前の距離H1より小さくして洗浄を開始する際に溜水面
の高さを下げることができる。このため、サイホン作用
終了時に、水封切り用のエアを緩やかに吸い込むことが
できる。従って、エアの吸込み音を抑えることができる
ので、洗浄に伴って発生する音の騒音レベルを下げるこ
とができる。加えて、洗浄開始時の最小距離H2を、洗
浄前の距離H1より小さくしただけなので、サイホン作
用を十分に働かせてサイホン便器本来の洗浄能力を十分
に発揮させることができる。
【0054】請求項2は、便器傾斜手段で、床に対する
便器の取付姿勢を必要なときに変更させてボール面内の
溜水量を減少させることができる。このため、洗浄開始
時の溜水面の水位を下げることができるので、サイホン
作用終了時に、水封切り用のエアを緩やかに吸い込むこ
とができる。従って、エアの吸込み音を抑えることがで
きるので、洗浄に伴って発生する音の騒音レベルを下げ
ることができる。加えて、洗浄開始時にボール面内の溜
水量を減少させるだけなので、サイホン作用を十分に働
かせてサイホン便器本来の洗浄能力を十分に発揮させる
ことができる。
【0055】請求項3は、加振手段で便器を振動させて
ボール面内の溜水量を減少させることができる。このた
め、洗浄開始時の溜水面の水位を下げ、サイホン作用終
了時に、水封切り用のエアを緩やかに吸い込むことがで
きる。従って、エアの吸込み音を抑えることができるの
で、洗浄に伴って発生する音の騒音レベルを下げること
ができる。加えて、洗浄開始時にボール面内の溜水量を
減少させるだけなので、サイホン作用を十分に働かせて
サイホン便器本来の洗浄能力を十分に発揮させることが
できる。
【0056】請求項4は、渦巻発生手段で溜水に渦巻き
を発生させてボール面内の溜水量を減少させることがで
きる。このため、洗浄開始時の溜水面の水位を下げ、サ
イホン作用終了時に、水封切り用のエアを緩やかに吸い
込むことができる。従って、エアの吸込み音を抑えるこ
とができるので、洗浄に伴って発生する音の騒音レベル
を下げることができる。加えて、洗浄開始時にボール面
内の溜水量を減少させるだけなので、サイホン作用を十
分に働かせてサイホン便器本来の洗浄能力を十分に発揮
させることができる。
【0057】請求項5は、ブロー手段で溜水面にエアを
吹き付けてボール面内の溜水量を減少させることができ
る。このため、洗浄開始時の溜水面の水位を下げ、サイ
ホン作用終了時に、水封切り用のエアを緩やかに吸い込
むことができる。従って、エアの吸込み音を抑えること
ができるので、洗浄に伴って発生する音の騒音レベルを
下げることができる。加えて、洗浄開始時にボール面内
の溜水量を減少させるだけなので、サイホン作用を十分
に働かせてサイホン便器本来の洗浄能力を十分に発揮さ
せることができる。
【0058】請求項6は、サイホン通路入口を溜水面の
略中央に設けることで、サイホン通路入口を、サイホン
作用の際に溜水面の水位が最も下がる領域に設けること
ができる。このため、サイホン作用終了時に、溜水面の
水位はサイホン通路入口まで下がるので、多量の溜水を
押し退けることなくエアを緩やかに吸い込むことができ
る。従って、エアの吸込み音を抑えることができるの
で、洗浄に伴って発生する音の騒音レベルを下げること
ができる。加えて、サイホン通路入口を溜水面の略中央
に設けるだけなので、サイホン作用を十分に働かせてサ
イホン便器本来の洗浄能力を十分に発揮させることがで
きる。
【0059】請求項7は、ボール面のサイホン通路入口
に段部を設けることで、サイホン通路入口近傍のボール
面の底面を広くすることができる。このため、サイホン
通路入口で溜水を吸い込む際に、溜水面の水位を緩やか
に下げることができる。この状態で、サイホン作用終了
時にエアを吸い込むのでエアの吸込み音を抑えることが
できる。この結果、洗浄に伴って発生する音の騒音レベ
ルを下げることができる。加えて、ボール面のサイホン
通路入口に段部を設けるだけなので、サイホン作用を十
分に働かせてサイホン便器本来の洗浄能力を十分に発揮
させることができる。
【0060】請求項8は、サイホン通路入口をサイホン
側を幅広とすることで、サイホン通路入口に溜水を吸い
込む際に、溜水の押退け量を減らすことができる。この
状態で、サイホン作用終了時にエアを吸い込むことによ
りエアの吸込み音を抑えることができる。この結果、洗
浄に伴って発生する音の騒音レベルを下げることができ
る。加えて、サイホン通路入口をサイホン側を幅広とす
るだけなので、サイホン作用を十分に働かせてサイホン
便器本来の洗浄能力を十分に発揮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るサイホン便器(第1実施の形態)
の側面図
【図2】本発明に係るサイホン便器(第1実施の形態)
の断面図
【図3】本発明に係るサイホン便器(第1実施の形態)
の第1作用説明図
【図4】本発明に係るサイホン便器(第1実施の形態)
の第2作用説明図
【図5】本発明に係るサイホン便器(第2実施の形態)
の断面図
【図6】本発明に係るサイホン便器(第3実施の形態)
の断面図
【図7】本発明に係るサイホン便器(第4実施の形態)
の説明図
【図8】本発明に係るサイホン便器(第5実施の形態)
の断面図
【図9】本発明に係るサイホン便器(第6実施の形態)
の断面図
【図10】本発明に係るサイホン便器(比較例)の断面
【図11】本発明に係るサイホン便器(第7実施の形
態)の断面図
【図12】本発明に係るサイホン便器(比較例)の断面
【図13】本発明に係るサイホン便器(第8実施の形
態)の断面図
【図14】本発明に係るサイホン便器(比較例)の断面
【図15】従来のサイホン便器の断面図
【符号の説明】
10,45,50,60,65,70,80,90…サ
イホン便器、11…床、15…便器、17…溜水、17
a…溜水面、18,61,72,82,92…ボール
面、20,75,83,93…サイホン通路入口、20
a…舌状部下端、21,94…サイホン通路、32,4
6…便器傾斜手段、54…加振手段、62…渦巻発生手
段、66…ブロー手段、84…段部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 剛 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 末永 光宏 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 Fターム(参考) 2D039 AA02 AC03 AD02 CA01 DB06

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボール面とサイホン通路との間に設けた
    舌状部下端から溜水面までの距離において、洗浄前の距
    離をH1、洗浄開始時の最小距離をH2としたときにH
    2<H1の条件にすることで洗浄に伴って発生する音の
    騒音レベルを下げることを特徴とするサイホン便器の静
    音方法。
  2. 【請求項2】 床に対する便器の取付姿勢を必要なとき
    に変更できる便器傾斜手段を備えたことを特徴とするサ
    イホン便器。
  3. 【請求項3】 便器を振動させる加振手段を備えたこと
    を特徴とするサイホン便器。
  4. 【請求項4】 便器内の溜水に渦巻を発生させる渦巻発
    生手段を備えたことを特徴とするサイホン便器。
  5. 【請求項5】 便器内の溜水面にエアを吹き付けること
    により溜水面を窪ませるブロー手段を備えたことを特徴
    とするサイホン便器。
  6. 【請求項6】 便器のボール面の溜水面中央にサイホン
    通路入口を設けたことを特徴とするサイホン便器。
  7. 【請求項7】 便器のボール面のサイホン通路入口に段
    部を設けたことを特徴とするサイホン便器。
  8. 【請求項8】 便器のサイホン通路入口を、サイホン通
    路側が幅広となる台形にしたことを特徴とするサイホン
    便器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008291647A (ja) * 2008-09-08 2008-12-04 Panasonic Electric Works Co Ltd 便器装置
RU2458210C2 (ru) * 2007-04-04 2012-08-10 Ликсил Корпорэйшн Всасывающее воздух устройство для дренажного канала туалета

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