JP2001262306A - Zn−Al系めっき浴の成分調整方法および装置 - Google Patents

Zn−Al系めっき浴の成分調整方法および装置

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JP2001262306A
JP2001262306A JP2000078052A JP2000078052A JP2001262306A JP 2001262306 A JP2001262306 A JP 2001262306A JP 2000078052 A JP2000078052 A JP 2000078052A JP 2000078052 A JP2000078052 A JP 2000078052A JP 2001262306 A JP2001262306 A JP 2001262306A
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Japan
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plating bath
concentration
supply
bath
plating
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JP2000078052A
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English (en)
Inventor
Shinichi Koga
慎一 古賀
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Nippon Steel Nisshin Co Ltd
Original Assignee
Nisshin Steel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 Zn−Al系めっき浴の成分調整時における
めっき浴の温度の低下およびドロスの発生を抑制する。 【解決手段】 鋼帯4の接合位置がめっき浴7に到達す
る毎に、素材情報を取込むとともに有効Al濃度の目標
値を設定し(a1)、収集手段30に格納されている操
業データを取込み(a2)、有効Al濃度を求め(a
3)、有効Al濃度に基づいて単位時間当たりのZn−
Al全供給量およびAl供給量を算出し(a4〜a
5)、めっき浴中に供給すべき第1補給材37を選択し
(a6)、単位時間当たりの第1補給材37の供給量を
算出し(a7)、単位時間当たりの第2補給材38の供
給量を算出する。(a8)。有効Al濃度に基づいて演
算が行われるので、各供給量を正確に求めることができ
る。これによって、めっき浴の温度低下およびドロスの
発生を抑制することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、連続溶融Znめっ
き設備において用いられるZn−Al系めっき浴の成分
調整方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、連続溶融Znめっき設備で溶
融Znめっき鋼帯を製造するとき、0.10〜0.20
重量%程度のAlを含むZn−Al系めっき浴が用いら
れている。めっき浴にAlが添加されるのは、Alの添
加によってFe2Al5から成るAl富化層が形成され、
硬くて脆いFe−Zn合金層の成長を抑制することがで
きるからである。浴中のAl濃度は、溶融Znめっき鋼
帯の品質、たとえばめっき表面外観および加工性等に影
響を与える。したがって、浴中Al濃度は、製造品種に
応じて適正な範囲に厳重に管理されている。たとえば、
非合金系Znめっき鋼帯では、浴中Al濃度を0.15
〜0.20重量%程度の範囲に調整して素地の鋼とめっ
き層との密着性の向上を図っており、めっき後に加熱処
理を施す合金化Znめっき鋼帯では、浴中Al濃度を
0.10〜0.15%程度の範囲に調整して合金化処理
を容易にしている。
【0003】このような溶融Znめっき鋼帯の製造にお
いては、素地の鋼をめっき浴へ浸漬する際にめっき層と
素地の鋼との界面にFe2Al5層が生成するとともに、
Fe 2Al5を主成分とするドロスが生成して浴面上に浮
上するので、浴成分中のAlが選択的に消費される。し
たがって、めっき浴中に投入されるZn−Alインゴッ
トのAl濃度はめっき浴成分のAl濃度よりも高くする
必要がある。
【0004】従来の典型的なめっき浴の成分調整方法
は、次のようにして行われている。重量約1トンの意図
的にAlを添加しない純Znジャンボインゴットと、A
l濃度0.2〜0.75%程度のAl−Znジャンボイ
ンゴットとを用い、数時間に1回の頻度で測定した浴中
成分の分析結果に基づき、ジャンボインゴットの投入種
類および投入順序を決定して所要本数めっき浴に投入
し、さらに品種変更等の理由によって急激にAl濃度を
増加させる必要がある場合には、1つが10〜30kg
程度のAl濃度10〜12%程度のAl−Zn合金を適
量めっき浴に投入してAl濃度の調整が行われている。
【0005】このような浴中成分の分析結果に基づいた
インゴットの選択投入による成分調整方法では、分析頻
度が数時間に1回であるので、分析間におけるめっき浴
の消費量が多くなり、1回当りのインゴットの投入本数
が多くなる。したがって、分析間中でのAl消費量の見
積りが外れるとAl濃度が変動するという問題がある。
またインゴットの投入時に浴温が大きく低下するという
問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】溶融Znめっき鋼帯の
製造における最大の問題点は、素地の鋼がめっき浴に浸
漬する際の初期反応の過程において、FeがZn−Al
−Feを主成分とするめっき浴のFe飽和溶解度を超え
て溶出し、過溶出したFeがFe−Zn系またはFe−
Al系またはこれらの混合物のドロス粒として再析出
し、このドロス粒がめっき鋼帯上にピックアップされる
ことである。このようなドロス粒はめっき鋼帯の表面外
観を損ねるので、めっき鋼帯は品質不適合品となり、生
産歩留まりの低下を招く。
【0007】ドロスの発生を抑制するのに最も経済的で
有効な方法は、めっき浴温と浴中Al濃度とを一定に保
つことである。前記従来のインゴット投入方法では、イ
ンゴットの投入時に浴温が低下するとともに、投入する
インゴットの濃度が一定でないので、Al濃度が変動す
る。したがって、ドロスの発生を抑制することが困難で
ある。このドロスに関する問題を解決するためにいくつ
かの先行技術が開示されている。
【0008】特開平11−50217号公報には、めっ
き浴のAl濃度が浴温と浴内Fe濃度で決まるFe−A
l−Zn合金の析出濃度を超えないようにインゴットの
組成と投入速度とを制御するドロス生成防止方法が開示
されている。この先行技術には、製品の板厚、板幅、走
行速度、目標めっき浴温等の製造めっき条件が変更され
る場合の対応が困難であるという問題がある。実ライン
においては、このような条件変更に応じた最適なインゴ
ット投入方法を確立しなければ安定した高品質を維持す
ることができない。
【0009】特開平2−104649号公報には、めっ
き浴補給成分を予め溶融した複数個のプリメルトポット
を用い、必要な補給濃度およびめっき浴の減少量に対応
するように、めっき浴内に設けられた混合槽にプリメル
トポットからの溶融補給成分を補給混合し、混合槽内か
ら混合物を噴射ノズルを用いてめっき浴内へ噴射させ
て、成分を補給するめっき浴への成分補給方法が開示さ
れている。
【0010】特開平2−179858号公報には、濃度
調整成分を含まないめっき金属を予め溶融した第1プリ
メルトポットと、濃度調整成分を含む金属を予め溶融し
た第2プリメルトポットと、溶融金属受払い用の第3プ
リメルトポットとを用い、同一品種のめっきを行うとき
は必要な補給濃度およびめっき浴の減少量に対応するよ
うに第1および第2プリメルトポットから成分を補給
し、めっき品種を切換えて濃度調整成分を高濃度から低
濃度に調整するときは、めっき浴の所定量を第3プリメ
ルトポットに汲出した後、第1プリメルトポットから同
量を補給するめっき浴中の成分濃度調整方法が開示され
ている。
【0011】前記特開平2−104649号公報および
特開平2−179858号公報に開示されている先行技
術には、めっき浴の消費量に対応する成分補給量および
補給Al濃度を正確に算出することができいないという
問題がある。すなわち、前記先行技術では成分減少量を
算出するための計算式のパラメータにめっき浴温、鋼
種、板厚の重要パラメータが除外されており、さらに浴
中Al濃度の値として浴中のドロス分を含む全Al濃度
が用いられ、浴中のドロス分を除いためっき浴中に溶解
している溶解Al濃度が用いられていない。したがっ
て、これらの先行技術で算出された成分補給量および補
給Al濃度は正確でなく、めっき浴中のドロスの発生を
充分に抑制することができない。また前記特開平11−
50217号公報に開示されている先行技術において
も、めっき浴中の溶解Al濃度が考慮されていないの
で、同様の問題がある。
【0012】本発明の目的は、前記問題を解決し、めっ
き浴の温度の低下およびドロスの発生を抑制することの
できるZn−Al系めっき浴の成分調整方法および装置
を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、Zn−Al系
溶融めっき浴に鋼帯を連続的に浸漬して溶融Znめっき
するときのめっき浴の成分調整方法において、Al濃度
の異なる複数種類のZn−Al合金から成る第1補給材
と、Znのみから成る第2補給材とを準備し、溶融めっ
き浴中に溶解している溶解Al濃度を求め、前記求めた
溶解Al濃度に基づいて、めっき浴の浴面レベルを予め
定める値に保つために必要な単位時間当りのZn−Al
全供給量と、溶解Al濃度を目標濃度に一致させるため
に必要な単位時間当りのAl供給量とを算出し、前記求
めた単位時間当りのZn−Al全供給量と、単位時間当
りのAl供給量とに基づいて、前記複数種類の第1補給
材の中からめっき浴中に投入する第1補給材を選び、さ
らに前記選んだ第1補給材および第2補給材のめっき浴
への単位時間当りの供給量をそれぞれ算出し、前記求め
た各単位時間当りの供給量で第1および第2補給材をめ
っき浴中にそれぞれ供給することを特徴とするZn−A
l系めっき浴の成分調整方法である。
【0014】本発明に従えば、めっき浴に溶解している
溶解Al濃度が求められ、溶解Al濃度に基づいて演算
が行われる。溶解Al濃度は、反応に寄与するAl濃度
を表すので、Alの消費量に関連する値を正確に算出す
ることができる。これによって、Alの消費量に関連す
る値を用いて演算される単位時間当りのZn−Al全供
給量およびAl供給量を正確に算出することができる。
したがって、めっき浴の浴面レベルを予め定める値に一
定に保つことができるとともに、溶解Al濃度を目標濃
度に一致させることができる。さらに、単位時間当りの
Zn−Al全供給量およびAl供給量を正確に求めるこ
とができるので、それらを用いて演算される第1および
第2補給材の単位時間当りの供給量を正確に求めること
ができる。したがって、第1および第2補給材の過剰な
供給を回避することが可能となり、めっき浴の温度低下
を抑制することができる。また、溶解Al濃度が一定に
保たれ、かつめっき浴の温度低下が抑制されるので、ド
ロスの発生を抑制することができる。
【0015】また本発明は、Zn−Al系溶融めっき浴
に鋼帯を連続的に浸漬して溶融Znめっきするときのめ
っき浴の成分調整方法において、予め定めるAl濃度の
Zn−Al合金から成る第1補給材と、Znのみから成
る第2補給材とを予め溶融して別々に貯留し、溶融めっ
き浴中に溶解している溶解Al濃度を求め、前記求めた
溶解Al濃度に基づいて、めっき浴の浴面レベルを予め
定める値に保つために必要な単位時間当りのZn−Al
全供給量と、溶解Al濃度を目標濃度に一致させるため
に必要な単位時間当りのAl供給量とを算出し、前記求
めた単位時間当りのZn−Al全供給量と、単位時間当
りのAl供給量とに基づいて、第1および第2補給材の
めっき浴への単位時間当りの供給量をそれぞれ算出し、
前記求めた各単位時間当りの供給量で溶融状態の第1お
よび第2補給材をめっき浴中に混合して供給することを
特徴とするZn−Al系めっき浴の成分調整方法であ
る。
【0016】本発明に従えば、第1および第2補給材は
ともに溶融状態で貯留されているので、めっき浴に多量
に供給するときでも、めっき浴の温度低下をほぼ完全に
防止することができる。これによって、ドロスの発生を
さらに抑制することができる。
【0017】また本発明は、めっき浴から浴成分分析用
試料を予め定める時間間隔で採取し、めっき浴中の全A
l濃度および全Fe濃度を分析して分析結果を格納し、
めっき浴の温度を検出して格納し、鋼帯の接合位置がめ
っき浴に到達してから予め定める時間が経過する毎に、
最新のめっき浴の温度、めっき浴中の全Al濃度および
全Fe濃度を取込み、Zn−Fe−Al三元状態図、め
っき浴の温度、めっき浴中の全Al濃度および全Fe濃
度に基づいてめっき浴中の溶解Al濃度を求めることを
特徴とする。
【0018】本発明に従えば、Zn−Fe−Al三元状
態図に基づいてめっき浴の溶解Al濃度が求められるの
で、経時的な精度低下を来すことなく容易に、かつ確実
に溶解Al濃度を求めることができる。
【0019】また本発明は、めっき浴に浸漬され、溶解
Al濃度に応じた起電力を発生するAlセンサを準備
し、めっき浴から浴成分分析用試料を予め定める時間間
隔で採取し、めっき浴中の全Al濃度を分析して分析結
果を格納し、Alセンサの起電力およびめっき浴の温度
を検出して格納し、鋼帯の接合位置がめっき浴に到着し
てから予め定める時間が経過する毎に、最新のAlセン
サの起電力およびめっき浴の温度を取込み、Alセンサ
の起電力およびめっき浴の温度に基づいてめっき浴中の
溶解Al濃度を求めることを特徴とする。
【0020】本発明に従えば、Alセンサの起電力に基
づいてめっき浴中の溶解Al濃度を算出することができ
るので、溶解Al濃度を連続的に求めることができる。
したがって、めっき浴中の溶解Al濃度の目標値を変更
するとき、たとえばめっき品種の切替時においても迅速
に対応することができる。
【0021】また本発明は、溶融めっき浴から引上げら
れた鋼帯のめっき層には、過剰なめっき層を吹払するた
めのワイピングガスが吹付けられ、鋼帯とめっき層との
界面にはFe−Al合金層が形成され、溶融めっき浴の
浴面上には排除されるべきドロスが生成しており、めっ
きすべき鋼帯の板厚、板幅および鋼種を製造指令が出さ
れる毎に格納し、鋼帯に付着しためっき付着量、ワイピ
ングガスの圧力、めっき浴浸漬前の鋼帯温度、および走
行速度を検出して格納し、鋼帯の接合位置がめっき浴に
到達する毎に新たにめっきされる鋼帯の板厚、板幅およ
び鋼種を取込み、鋼帯の接合位置がめっき浴に到達して
から予め定める時間が経過する毎に、格納した最新の各
検出値を取込み、前記求めた溶解Al濃度、前記取込ん
だめっき付着量、めっき浴の温度、ワイピングガスの圧
力、鋼帯の板幅、鋼種および走行速度に基づいて、前記
単位時間当りのZn−Al全供給量を算出し、ドロス成
分として消費される単位時間当りのドロス中Al消費量
を、溶解Al濃度、めっき浴の温度、鋼帯の板幅、鋼種
および走行速度に基づいて算出し、めっき層成分として
消費される単位時間当りのめっき層中Al消費量を、め
っき付着量、めっき浴中の全Al濃度、鋼帯の板幅、鋼
種および走行速度に基づいて算出し、Fe−Al合金層
成分として消費される単位時間当りの合金層中Al消費
量を、溶解Al濃度、めっき浴の温度、めっき浴浸漬前
の鋼帯温度、設備によって定まる鋼帯のめっき浴浸漬長
さ、鋼帯の板厚、板幅および鋼種に基づいて算出し、鋼
帯に付着して消費される単位時間当りの鋼帯付着Al消
費量を前記求めた単位時間当りのめっき層中Al消費量
と、単位時間当りの合金層中Al消費量とに基づいて算
出し、前記求めた単位時間当りのドロス中Al消費量、
単位時間当りの鋼帯付着Al消費量およびめっき浴中の
溶解Al濃度の目標値と実績値との偏差に基づいて前記
単位時間当りのAl供給量を算出することを特徴とす
る。
【0022】本発明に従えば、溶融Znめっきの最新の
操業データに基づいて、めっき浴に補給すべき単位時間
当りのZn−Al全供給量およびAl供給量の算出が行
われるので、それらを正確に算出することができる。ま
た単位時間当りのAl供給量が溶解Al濃度の目標値と
実績値との偏差に基づいて算出されるので、溶解Al濃
度の目標値と実績値とを迅速に一致させることができ
る。
【0023】また本発明は、Zn−Al系溶融めっき浴
に鋼帯を連続的に浸漬して溶融Znめっきし、鋼帯に過
剰に付着しためっき層をワイピングガスで吹払する連続
溶融Znめっき設備におけるめっき浴の成分調整装置に
おいて、Al濃度の異なる複数種類のZn−Al合金か
ら成る第1補給材をめっき浴中に一定速度で供給する第
1切出し供給手段と、Znのみから成る第2補給材をめ
っき浴中に一定速度で供給する第2切出し供給手段と、
鋼帯に付着した表裏合計めっき付着量を検出するめっき
付着量検出器と、めっきすべき鋼帯の板厚、板幅および
鋼種を指令する指令手段と、鋼帯の接合位置がめっき浴
に到達したことを表す信号を発生するトラッキング信号
発生器と、鋼帯の走行速度を検出する走行速度検出器
と、ワイピングガスの圧力を検出する圧力検出器と、め
っき浴の温度を検出する浴温度検出器と、めっき浴浸漬
前の鋼帯の温度を検出する板温度検出器と、めっき浴中
の全Al濃度および全Fe濃度を測定する浴成分分析手
段と、めっき付着量、板厚、板幅、鋼種、走行速度、ワ
イピングガスの圧力、めっき浴の温度、めっき浴浸漬前
の鋼帯温度、めっき浴中の全Al濃度および全Fe濃度
をそれぞれ収集して格納する収集手段と、めっき浴中に
溶解している溶解Al濃度の目標値を設定する設定手段
と、前記収集手段および設定手段の出力に応答し、Zn
−Fe−Al三元状態図に基づいてめっき浴中の溶解A
l濃度を求め、前記求めた溶解Al濃度に基づいてめっ
き浴の浴面レベルを予め定める値に保つために必要な単
位時間当りのZn−Al全供給量と、溶解Al濃度を目
標値に一致させるために必要な単位時間当りのAl供給
量とを算出し、前記求めた単位時間当りのZn−Al全
供給量およびAl供給量に基づいて、前記複数種類の第
1補給材の中からめっき浴中に供給すべき第1補給材を
選び、さらに前記選んだ第1補給材および第2補給材の
めっき浴中への単位時間当りの供給量をそれぞれ算出
し、第1および第2補給材の単位時間当りの供給量が前
記求めた値になるように第1および第2切出し供給手段
を制御する制御手段とを含むことを特徴とするZn−A
l系めっき浴の成分調整装置である。
【0024】本発明に従えば、第1および第2切出し供
給手段が第1および第2補給材をめっき浴中に一定速度
でそれぞれ供給することができるので、めっき浴の温度
変動を低減することができる。また溶解Al濃度に基づ
いて単位時間当りのZn−Al全供給量およびAl供給
量が算出され、それらに基づいて複数種類の第1補給材
の中からめっき浴中に供給する第1補給材が選ばれるの
で、たとえば前記求めた単位時間当りのAl供給量の単
位時間当りのZn−Al全供給量に対する百分率を求
め、前記求めた百分率よりも大きく、かつ最も接近した
Al濃度を有する第1補給材を選択すれば、めっき浴中
のAl濃度の変動を最小限に止どめることができる。
【0025】また本発明は、Zn−Al系溶融めっき浴
に鋼帯を連続的に浸漬して溶融Znめっきし、鋼帯に過
剰に付着しためっき層をワイピングガスで吹払する連続
溶融Znめっき設備におけるめっき浴の成分調整装置に
おいて、予め定めるAl濃度のZn−Al合金から成る
第1補給材を予め溶融して貯留する第1貯留槽と、Zn
のみから成る第2補給材を予め溶融して貯留する第2貯
留槽と、第1貯留槽からの溶融状態の第1補給材と、第
2貯留槽からの溶融状態の第2補給材とを混合してめっ
き浴に導く案内手段と、溶融状態の第1補給材を案内手
段に供給する第1供給手段と、溶融状態の第2補給材を
案内手段に供給する第2供給手段と、鋼帯に付着した表
裏合計めっき付着量を検出するめっき付着量検出器と、
めっきすべき鋼帯の板厚、板幅および鋼種を指令する指
令手段と、鋼帯の接合位置がめっき浴に到達したことを
表す信号を発生するトラッキング信号発生器と、鋼帯の
走行速度を検出する走行速度検出器と、ワイピングガス
の圧力を検出する圧力検出器と、めっき浴の温度を検出
する浴温度検出器と、めっき浴浸漬前の鋼帯の温度を検
出する板温度検出器と、めっき浴中の全Al濃度および
全Fe濃度を測定する浴成分分析手段と、めっき付着
量、板厚、板幅、鋼種、走行速度、ワイピングガスの圧
力、めっき浴の温度、めっき浴浸漬前の鋼帯温度、めっ
き浴中の全Al濃度および全Fe濃度をそれぞれ収集し
て格納する収集手段と、めっき浴中に溶解している溶解
Al濃度の目標値を設定する設定手段と、前記収集手段
および設定手段の出力に応答し、Zn−Fe−Al三元
状態図に基づいてめっき浴中の溶解Al濃度を求め、前
記求めた溶解Al濃度に基づいてめっき浴の浴面レベル
を予め定める値に保つために必要な単位時間当りのZn
−Al全供給量と、溶解Al濃度を目標値に一致させる
ために必要な単位時間当りのAl供給量とを算出し、前
記求めた単位時間当りのZn−Al全供給量およびAl
供給量に基づいて、前記複数種類の第1補給材の中から
めっき浴中に供給すべき第1補給材を選び、さらに前記
選んだ第1補給材および第2補給材のめっき浴中への単
位時間当りの供給量をそれぞれ算出し、第1および第2
補給材の単位時間当りの供給量が前記求めた値になるよ
うに第1および第2切出し供給手段を制御する制御手段
とを含むことを特徴とするZn−Al系めっき浴の成分
調整装置である。
【0026】本発明に従えば、第1貯留槽からの溶融Z
n−Al合金と、第2貯留槽からの溶融Znとを混合し
てめっき浴に導く案内手段が設けられているので、たと
えば溶融Zn−Al合金のAl濃度を高濃度に設定して
おけば、混合によって所望のAl濃度に自在に調整する
ことができる。これによって、Al濃度の異なるZn−
Al合金を複数種類準備する必要がなくなり、構成を簡
素化することができる。
【0027】また本発明は、めっき浴に浸漬され、めっ
き浴中の溶解Al濃度に応じた起電力を発生するAlセ
ンサをさらに含むことを特徴とする。
【0028】本発明に従えば、Alセンサが設けられて
いるので、所望の時期にめっき浴中の溶解Al濃度を求
めることができる。したがって、めっき浴の成分調整を
きめ細かく行うことができる。
【0029】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の第1形態
である溶融Zn−Al系めっき浴の成分調整装置1の構
成を簡略化して示す系統図である。図1には、溶融Zn
−Alめっき浴の成分調整装置1(以後、成分調整装置
と略称する)を備える連続溶融Znめっき設備のめっき
浴貯留槽3付近の構成も併せて示している。連続溶融Z
nめっき設備では、溶融Znめっきされるべき鋼帯4は
還元焼鈍炉2で還元焼鈍された後、スナウト5を介して
溶融Zn−Al系めっき浴7(以後、めっき浴と略称す
る)に浸漬され、めっき浴7中を通過しながら浸漬ロー
ル8に巻掛けられてサポートロール6を介して上方に導
かれる。めっき浴7から引出された鋼帯4はワイピング
ノズル9から噴射されるワイピングガスによって鋼帯4
に過剰に付着しためっき層を吹払され、トップロール1
0、デフレクタロール11および支持ロール12を経て
搬送される。ワイピングノズル9は、鋼帯4を挟んで対
向して1対設けられており、ワイピイングノズル9から
噴射されるワイピングガスは、気体発生源13から供給
管路14を経てワイピングノズル9に供給される。めっ
き浴7はめっき浴貯留槽3に貯留されており、めっき浴
貯留槽3の側部に設けられた誘導加熱炉15によって加
熱される。めっき浴7の温度は、図3に示すめっき浴温
度制御装置39によって目標温度になるように制御され
る。
【0030】溶融Znめっき中、めっき浴中では前述の
ようにFeとAlとが反応してFe 2Al5を主成分とす
るドロス(以後、Fe−Alドロスと呼ぶ)が生成す
る。生成したFe−Alドロスは、めっき浴面上に浮上
する。また前記ワイピングガスによって吹払されためっ
き層はめっき浴面上に落下し、一部が酸化されて酸化Z
nから成るドロス(以後、酸化Znドロスと呼ぶ)が生
成する。Fe−Alドロスおよび酸化Znドロスはめっ
き浴面上で浮上ドロス16を形成する。浮上ドロス16
は、めっき浴外に汲出される。
【0031】成分調整装置1は、めっき付着量検出器1
7と、走行速度検出器20と、孔検出器19と、トラッ
キング信号発生器21と、圧力検出器23と、浴温度検
出器24と、板温度検出器25と、切出し供給手段26
と、浴成分分析手段27と、図4に示す指令手段18
と、収集手段30と、設定手段31と制御手段である処
理回路33とを含んで構成される。
【0032】めっき付着量検出器17は、ワイピングノ
ズル9の下流側に設けられ、X線によってめっき層の表
裏合計付着量を検出する。走行速度検出器20は、たと
えばデフレクタロール11に設けられ、パルス数を計数
して鋼帯4の走行速度を検出する。孔検出器19は還元
焼鈍炉2の入側に設けられ、鋼帯4の接合位置(以後、
接合位置とよぶことがある)に穿孔された孔を光学的に
検出する。トラッキング信号発生器21は、後述のよう
に接合位置がめっき浴7に到達したことを表す信号を発
生する。圧力検出器23は供給管路14に設けられ、気
体発生源13からのワイピングガスの圧力を検出する。
【0033】浴温度検出器24は、たとえば熱電対であ
り、めっき浴7に浸漬されてめっき浴7の温度(以後、
浴温度と略称する)を検出する。板温度検出器25は、
たとえば2色温度計であり、還元焼鈍炉2に設けられて
めっき浴浸漬前の鋼帯4の温度(以後、インレット温度
と呼ぶ)を検出する。切出し供給手段26は、めっき浴
貯留槽3の側部に設けられ、後述する補給材をめっき浴
7中に供給する。
【0034】浴成分分析手段27は、たとえば蛍光X線
分析装置であり、めっき浴7から採取された浴成分分析
用試料35を分析してめっき浴中の全Al濃度および全
Fe濃度を検出する。めっき浴中の全Al濃度は、めっ
き浴中に存在する全ての形態のAlの濃度であり、分析
対象にはめっき浴中に溶解している溶解Alと、めっき
浴中に存在するFe−Alドロス中のAlとが含まれ
る。めっき浴中の全Fe濃度は、めっき浴中に存在する
全ての形態のFeの濃度である。前記めっき浴中に溶解
している溶解Alは、反応に寄与する有効なAlである
ので、以後その濃度を有効Al濃度と呼ぶ。
【0035】図2は、図1に示す切出し供給手段26の
構成を簡略化して示す系統図である。切出し供給手段2
6は、第1切出し供給手段28と、第2切出し供給手段
29とを含む。第1切出し供給手段28は、Zn−Al
合金から成る第1補給材37を搬送する複数(本実施の
形態では3)の第1コンベア28aと、第1補給材37
をめっき浴中に一定の浸漬速度で供給する第1リフター
28bとを備える。第1補給材37は、たとえばAl濃
度の異なる複数種類(本実施の形態では3種類)のZn
−Alインゴットから成る。第1補給材37のAl濃度
Ca1,Ca2,Ca3は、たとえばそれぞれ0.2
%,0.5%,0.7%である。めっき浴中に供給され
る第1補給材37は、Al濃度に基づいて後述のように
選択される。第2切出し供給手段29は、Znのみから
成る第2補給材38を搬送する第2コンベア29aと、
第2補給材38をめっき浴中に一定の浸漬速度で供給す
る第2リフター29bとを備える。第2補給材38は、
たとえば純Znインゴットである。第1および第2補給
材37,38の重量は約1トンである。
【0036】図3は、めっき浴温度制御装置39の電気
的構成を示すブロック図である。めっき浴温度制御装置
39は、目標温度設定手段40とコントローラ41とを
含む。目標温度設定手段40は、めっき浴7の目標温度
を設定してそれを表す出力を導出する。浴温度検出器2
4は、めっき浴7の温度を検出してそれを表す出力を導
出する。処理回路41は、目標温度設定手段40および
浴温度検出器24の出力に応答し、めっき浴7の温度が
目標温度になるように誘導加熱炉15を制御する。これ
によって、めっき浴7の温度は独立して制御される。
【0037】図4は、図1に示す成分調整装置1の電気
的構成を示すブロック図である。めっき付着量検出器1
7、走行速度検出器20、圧力検出器23、浴温度検出
器24および板温度検出器25は、前述のように各物理
量を連続的に検出し、それを表す出力を導出する。浴成
分分析手段27は、予め定める時間間隔、たとえば2時
間毎に採取された浴成分分析用試料35を分析してめっ
き浴中の全Al濃度および全F4濃度を検出し、それを
表す出力を導出する。
【0038】収集手段30は、たとえばプロセスコンピ
ュータによって実現され、前記各出力に応答し、出力さ
れた各検出値を収集して格納する。指令手段18は、た
とえばワークステーションによって実現され、めっき投
入スケジュールが決定される毎にめっきすべき鋼帯4の
板厚、板幅および鋼種を表す出力を導出する。収集手段
30は指令手段18から製造指令が出力される毎に格納
する。
【0039】孔検出器19は、接合位置が孔検出器19
の設置位置を通過する毎に、それを表す出力を導出す
る。トラッキング信号発生器21は、孔検出器19の出
力に応答し、接合位置が孔検出器19を通過してからの
経過時間が、接合位置が孔検出器19を通過してからめ
っき浴7に到達するまでの所要時間に達する毎に、接合
位置がめっき浴7に到達したことを表す出力を導出す
る。この所要時間は、孔検出器19と浸漬ロール8との
間の距離が一定であるので、鋼帯4の走行速度に応じて
設定される。設定手段31は、めっき浴中の有効Al濃
度の目標値を設定し、それを表す出力を導出する。
【0040】制御手段である処理回路33は、トラッキ
ング信号発生器21の出力に応答し、鋼帯4の接合位置
がめっき浴7に到達する毎に、新たにめっきされる鋼帯
4の板厚、板幅および鋼種を素材情報として、収集手段
30から取込み、これまでのデータと置換えて後述の演
算に用いる。また鋼帯4の接合位置がめっき浴7に到達
してから予め定める時間、たとえば1分間が経過する毎
に収集手段30に格納されている前記各検出値の最新の
1分間分のデータを取込み、取込んだデータの算術平均
値を求め前記求めた平均値を最新データとして後述の演
算に用いる。ただし、浴成分の分析値は2時間毎に求め
られるので、算術平均されないで格納されている最新デ
ータが後述の演算に用いられる。
【0041】処理回路33は、収集手段30および設定
手段31の出力に応答し、後述のようにめっき浴中の有
効Al濃度を算出し、前記求めた有効Al濃度に基づい
てめっき浴中に供給すべき第1補給材37を選び、前記
選んだ第1補給材37および第2補給材38のめっき浴
中への単位時間当りの供給量をそれぞれ算出し、それを
表す出力を導出する。第1および第2切出し供給手段2
8,29は、処理回路33の出力に応答し、第1および
第2補給材37,38の単位時間当りの供給量が前記求
めた単位時間当りの供給量になるように第1および第2
リフター28b,29bを駆動して第1および第2補給
材37,38をめっき浴7中にそれぞれ浸漬する。
【0042】図5は、図4に示す処理回路33の動作を
説明するためのフローチャートである。ステップa1で
は、素材情報の取込みが行われるとともに、めっき浴中
の有効Al濃度の目標値の設定が行われる。素材情報の
取込みは、前述のように鋼帯4の接合位置がめっき浴7
に到達する毎に行われ、新たにめっきされる鋼帯4の板
厚、板幅および鋼種が素材情報として収集手段30から
取込まれる。有効Al濃度の目標値は、溶融Znめっき
鋼帯の製造品種に応じて異なる値に設定される。すなわ
ち、製造品種が合金化Znめっき鋼帯であるとき、有効
Al濃度の目標値α1は、たとえば0.135%に設定
され、製造品種が非合金系Znめっき鋼帯であるとき、
有効Al濃度の目標値α1は、たとえば0.165%に
設定される。
【0043】ステップa2では、収集手段30に格納さ
れている最新データの取込みが行われる。前述のよう
に、この処理は、鋼帯4の接合位置がめっき浴7に到達
してから予め定める時間、たとえば1分間経過する毎に
行われ、最新のめっき付着量W、走行速度v、ワイピン
グガスの圧力p、インレット温度T1および浴温度T2
の1分間分のデータが取込まれる。取込まれたデータは
算術平均されて以後の演算に用いられる。また最新のめ
っき浴中の全Al濃度βおよび全Fe濃度γのデータが
取込まれる。ステップa3では、めっき浴7中の有効A
l濃度αが三元状態図に基づいて求められる。この処理
は、次のようにして行われる。
【0044】図6は、Zn−Fe−Al三元状態図の4
60℃における状態を示す等温線状態図であり、図7は
有効Al濃度αの算出方法を説明するための図である。
有効Al濃度αの算出は、浴温度T2における図6に示
すような等温線状態図を準備し、座標系を横軸Al濃
度、縦軸Fe濃度とする直交座標系に変換し、図6の等
温線状態図に対応する溶解度曲線43を図7に示すよう
に作成し、最新のめっき浴中の全Al濃度βおよび全F
e濃度γに対応する点B1(β,γ)を図7上にプロッ
トし、B1点を通り、かつ傾きがFe2Al5ドロスの組
成比である直線44を描き、溶解度曲線43と直線44
との交点B2を求め、交点B2に対応するAl濃度αを
求めることによって行われる。
【0045】この方法によれば、有効Al濃度αばかり
でなく有効Fe濃度nも容易に求めることができる。ま
た横軸および縦軸方向における点B1と交点B2との偏
差は、Fe−Alドロスとして消費されるAlおよびF
e濃度をそれぞれ表す。すなわち、(β−α)%はドロ
スとして消費されるAl濃度を表し、(γ−n)%はド
ロスとして消費されるFe濃度を表す。有効Al濃度α
を求める方法は、このような図式解法による方法に限定
されるものではなく、溶解度曲線を数式化し、演算によ
って求めるように構成してもよい。このようにして求め
られた有効Al濃度αを、以後、有効Al濃度の実績値
と呼ぶ。
【0046】再び図5を参照して、ステップa4では、
めっき浴7の浴面レベルを予め定める値に保つために必
要な単位時間当りのZn−Al全供給量Wz(g/mi
n)の算出が行われる。これは、bを酸化Zn発生量予
測係数とし、cを補正係数とすると、式1によって求め
られる。 Wz = (W・w・v)+(f(α,T2)・w・v)+(b・p)+c …(1) ここで、式1の右辺第1項は、めっき層として持出され
るめっき浴の消費量を表し、第2項は、Fe−Alドロ
ス成分として消費されるめっき浴の消費量を表し、第3
項は酸化Znドロス成分として消費されるめっき浴の消
費量を表す。また関数f(α,T2)は、単位時間およ
び単位面積当りのFe−Alドロスの発生量を表す。ま
た係数bおよびcは、連続溶融Znめっき設備固有のパ
ラメータであるので、重回帰分析等によって最適値に設
定される。また係数bはワイピングガスの圧力pの関数
b=f(p)として表してもよい。
【0047】また他の実施の形態として、単位時間当り
のZn−Al全供給量Wzを式2によって求めてもよ
い。 Wz = (W・v・w)+d …(2) ここでdは浮上ドロス16の汲上げ量を表す。通常単位
時間当りのZn−Al全供給量Wzの90%以上は式2
の右辺第1項で求められるので、式2のような簡易式に
よっても充分対応することが可能である。また、めっき
浴7の浴面レベルを予め定める値に保つには、距離セン
サを設けて浴面の変位を取込み、浴面の変位量に基づい
て単位時間当りのZn−Al全供給量Wzを制御するこ
とがさらに好ましい。
【0048】ステップa5では、有効Al濃度αを前記
設定した目標濃度α1に一致させるために必要な単位時
間当りのAl供給量Wa(g/min)の算出が行われ
る。これはFe−Alドロス成分として消費されるAl
消費量と、Zn−Alめっき層成分として消費されるA
l消費量と、めっき層と素地の鋼との界面に形成される
Fe−Al合金層として消費されるAl消費量とをそれ
ぞれ求め、さらに有効Al濃度の目標値と実績値との偏
差に基づいて補正Al供給量を求めることによって行わ
れる。
【0049】図8は、図5のステップa5の処理内容を
説明するためのフローチャートである。ステップb1で
は、ドロス成分として消費される単位時間当りのドロス
中Al消費量Wa1の算出が行われる。これは、eを酸
化Zn分を除いた浮上ドロス16中のAl濃度とし、f
を補正係数とすると式3によって求められる。 Wa1 = e・(f(α,T2)・w・v)+f …(3) ここでeおよびfは、連続溶融Znめっき設備固有のパ
ラメータであるので、重回帰分析等によって最適値に設
定される。
【0050】ステップb2では、めっき層成分として消
費される単位時間当りのめっき層中Al消費量Wa2が
算出される。これは、gをめっき層中Al含有量係数と
すると式4によって求められる。 Wa2 = g・W・β・w・v …(4)
【0051】ステップb3では、Fe−Al合金層成分
として消費される単位時間当りの合金層中Al消費量W
a3が算出される。これは、hをFe−Al合金層中A
l含有量係数とし、iをめっき浴浸漬前の鋼帯温度の影
響係数とし、jをFe−Al合金層中Al含有量補正係
数とし、δを鋼帯4のめっき浴浸漬長さとすると、式5
によって求められる。 Wa3 = [h・α・{T2+i・t・(T1−T2)}+j]・δ・w …(5) ここで、係数h,i,jは、連続溶融Znめっき設備固
有のパラメータであるので、重回帰分析等によって最適
値に設定される。また鋼帯4のめっき浴浸漬長さδは、
連続溶融Znめっき設備によって定まる。
【0052】本実施の形態では、前記係数b〜jの値
は、鋼帯4の鋼種、たとえばアルミキルド鋼、Ti添加
鋼等によってそれぞれ異なる値に設定される。本発明の
他の実施の形態として、前記係数b〜jの値を鋼帯4の
鋼種にかかわらず、それぞれの最適値に設定してもよ
い。
【0053】ステップb4では、鋼帯4に付着して消費
される単位時間当りの鋼帯付着Al消費量Wa4が式6
によって算出される。ステップb5では、単位時間当り
の補正Al供給量Wa5が算出される。これは、Gをめ
っき浴貯留槽3の容積および浴成分分析頻度に基づいて
決定される係数とすると、有効Al濃度の目標値α1と
実績値αとの偏差に基づいて式7によって求められる。
ステップb6では、単位時間当りのAl供給量Waが式
8によって算出される。 Wa4 = Wa2+Wa3 …(6) Wa5 = G・(α1−α) …(7) Wa = Wa1+Wa4+Wa5 …(8)
【0054】再び図5を参照して、ステップa6では、
Al濃度の異なる複数種類の第1補給材37の中からめ
っき浴7中に供給される第1補給材37の選択が行われ
る。この処理は、めっき浴7中に供給される第1補給材
37のAl濃度Caを次のように決定することによって
行われる。すなわち、前記求めた単位時間当りのAl供
給量Waの単位時間当りのZn−Al全供給量Wzに対
する百分率R=(Wa/Wz)・100(%)を求め、
Ca≧Rで、かつ(Ca−R)が最小となるAl濃度C
aの第1補給材37を選択することによって行われる。
たとえば、3種類の第1補給材37のAl濃度をCa1
=0.2%,Ca2=0.5%,Ca3=0.7%と
し、Wa=63g/min,Wz=14000g/mi
nとするとき、R=0.45%が算出されるので、R=
0.45%以上で、かつその値に最も接近したAl濃度
(Ca2=0.5%)を有する第1補給材37が選択さ
れる。このように、めっき浴7中に供給される第1補給
材37のAl濃度が必要以上に大きくならないように選
択されるので、めっき浴7中に局部的にAl濃度の高い
領域が形成されなくなる。したがって、めっき浴7中の
Al濃度の変動を最小限に止めることができる。
【0055】ステップa7では、めっき浴7中に供給さ
れる単位時間当りの第1補給材37の供給量が算出され
る。単位時間当りの第1補給材37の供給量は、第1補
給材37のめっき浴7中への浸漬速度Vaz(mm/m
in)によって表される。第1補給材37の浸漬速度V
azは、kをインゴット形態である第1補給材37の形
状および投入角度によって決定される係数とすると式9
によって求められる。 Vaz = k・Wa/(Ca/100) …(9)
【0056】ステップa8では、めっき浴7中に供給さ
れる単位時間当りの第2補給材38の供給量が算出され
る。単位時間当りの第2補給材38の供給量は、第2補
給材38のめっき浴7中への浸漬速度Vz(mm/mi
n)によって表される。第2補給材38の浸漬速度Vz
は、mをインゴット形態である第2補給材38の形状お
よび投入角度によって決定される係数とすると、式10
によって求められる。 Vz = m・{Wz−Wa/(Ca/100)} …(10)
【0057】第1および第2補給材37,38の浸漬速
度Vaz,Vzは、たとえばk=m=0.001mm/
gとして、前記数値に基づいて計算すると、式11、式
12のように算出される。 Vaz = 0.001・63/(0.5/100) = 12.6mm/min …(11) Vz = 0.001・{14000−63/(0.5/100)} = 1.4mm/min …(12)
【0058】ステップa9では、鋼帯4の接合位置がめ
っき浴7に到達したか否かが判断される。この判断はト
ラッキング信号発生器21の出力の導出の有無に基づい
て行われる。この判断が肯定であれば、ステップa1に
戻り、ステップa1〜a9の処理を繰返す。この判断が
否定であれば、ステップa10に進む。ステップa10
では、所定時間が経過したか否かが判断される。この判
断が否定であればステップa9に戻り、判断を繰返す。
この判断が肯定であれば、ステップa2に戻り、素材情
報および有効Al濃度の目標値を変更しないでステップ
a2〜a10の処理を繰返す。
【0059】このように本実施の形態では、Zn−Fe
−Al三元状態図とめっき浴成分の分析結果とに基づい
てめっき浴7の有効Al濃度が求められるので、経時的
な精度低下を来すことなく、容易に、かつ確実に有効A
l濃度を求めることができる。また、前記求めた有効A
l濃度は反応に寄与するAl濃度を表すので、Alの反
応性に関連する値であるスラグ成分として消費される単
位時間当りのドロス中Al消費量とFe−Al合金層成
分として消費される単位時間当りの合金層中Al消費量
とを従来よりも正確に算出することができる。またこれ
によって、それらを用いて演算される単位時間当りのZ
n−Al全供給量およびAl供給量を正確に算出するこ
とができるので、めっき浴7の浴面レベルを予め定める
値に一定に保つことができるとともに、有効Al濃度を
目標濃度に一致させることができる。
【0060】また、単位時間当りのZn−Al全供給量
およびAl供給量を正確に算出することができるので、
それらを用いて演算される第1および第2補給材37,
38のめっき浴7中への浸漬速度をそれぞれ正確に算出
することができる。したがって、第1および第2補給材
37,38の過剰な供給を回避することができ、めっき
浴の温度低下を抑制することができる。また有効Al濃
度が一定に保たれ、かつめっき浴の温度低下が抑制され
るので、Fe−Alドロスの発生を抑制することができ
る。したがって、溶融Znめっき鋼帯の表面外観を向上
させることができ、生産歩留を向上させることができ
る。
【0061】また第1および第2切出し手段28,29
が第1および第2補給材37,38をめっき浴7中に一
定速度でそれぞれ供給することができるので、めっき浴
の温度変動を防止することができる。また溶融Znめっ
きの最新の操業データに基づいて、めっき浴7に供給す
べき単位時間当りのZn−Al全供給量およびAl補給
量の算出が行われるので、演算精度を向上することがで
きる。また単位時間当りのAl供給量が有効Al濃度の
目標値と実績値との偏差に基づいて補正されるので、有
効Al濃度の目標値と実績値とを迅速に一致させること
ができる。
【0062】図9は本発明の実施の第2形態である溶融
Zn−Al系めっき浴の成分調整装置46の構成を簡略
化して示す系統図であり、図10は図9に示す成分調整
装置46の電気的構成を示すブロック図である。本実施
の形態の成分調整装置46は、前記成分調整装置1に類
似し、対応する部分には同一の参照符号を付して重複す
る説明を省略する。注目すべきは、成分調整装置46に
は、Alセンサ47が設けられている点である。Alセ
ンサ47は、めっき浴7中に浸漬され、めっき浴中の有
効Al濃度に応じた起電力を発生してそれを表す出力を
導出する。Alセンサ47はNaCl−AlCl3を電
解質として用いている。収集手段30は、Alセンサ4
7の出力に応答し、Alセンサ47の起電力を各検出値
とともに格納する。格納されたデータは、実施の第1形
態と同じ方法で処理回路33に取込まれる。成分調整装
置46のその他の構成は、成分調整装置1の構成と同一
である。
【0063】図11は、図10に示す処理回路33の動
作を説明するためのフローチャートである。図11に示
すフローチャートは、図5に示すフローチャートと類似
しているので、相違点のみを説明し、重複する説明は省
略する。ステップc2では、格納データの取込みが行わ
れる。本実施の形態では、最新のAlセンサの起電力E
も他の格納データとともに同様に取込まれる。
【0064】ステップc3では、有効Al濃度αがAl
センサの起電力Eに基づいて求められる。これは、浴温
度をT2とすると式13によって求められる。
【0065】
【数1】
【0066】ステップc1,c4〜c10の処理は前記
図5のステップa1,a4〜a10の処理と同一であ
る。
【0067】このように本実施の形態では、Alセンサ
によってめっき浴中の有効Al濃度が検出されるので、
めっき品種の切換時などにめっき浴中の有効Al濃度の
目標値を変更するときでも、迅速に対応することができ
る。
【0068】図12は、本発明の実施の第3形態である
溶融Zn−Al系めっき浴の成分調整装置49の一部の
構成を簡略化して示す系統図であり、図13は図12に
示す成分調整装置49の電気的構成を示すブロック図で
ある。本実施の形態の成分調整装置49は前記成分調整
装置1に類似し、対応する部分には同一の参照符号を付
して重複する説明は省略する。注目すべきは、成分調整
装置49では第1および第2補給材37,38が溶融状
態でめっき浴7中に供給される点である。
【0069】成分調整装置49は、第1貯留槽50と、
第2貯留槽51とを備える。第1貯留槽50は、いわゆ
るプリメルトポットと呼ばれる溶融金属貯留容器であ
り、予め定めるAl濃度のZn−Al合金から成る第1
補給材37を予め溶融して貯留する。第1貯留槽50に
貯留された浴を第1補給浴50aと呼ぶ。第1補給材3
7のAl濃度は1水準であり、めっき浴7の全Al濃度
よりも高濃度、たとえば1.0%に設定される。第2貯
留槽51もいわゆるプリメルトポットと呼ばれる溶融金
属貯留容器であり、Znのみから成る第2補給材38を
予め溶融して貯留する。第2貯留槽51に貯留された浴
を第2補給浴51aと呼ぶ。第1および第2貯留槽5
0,51の側部には、第1および第2供給手段53,5
4がそれぞれ設けられている。第1および第2供給手段
53,54の構成は、前記第2切出し供給手段29の構
成と同一である。第1および第2供給手段53,54
は、処理回路33の出力に応答し、インゴット形態の第
1および第2補給材37,38を第1および第2貯留槽
50,51の浴中に一定速度で供給する。
【0070】第1および第2貯留槽50,51と、めっ
き浴貯留槽3とは、案内手段である樋55によって連結
されている。第1および第2貯留槽50,51にインゴ
ット形態の第1および第2補給材37,38が浸漬され
ると、挿入した体積分の第1および第2補給浴50a,
51aがオーバフローしてそれぞれ樋55に注ぎ込まれ
る。樋55に注ぎ込まれた第1貯留槽50からの溶融Z
n−Al合金と、第2貯留槽51からの溶融Znとは、
樋中で混合されてめっき浴貯留槽3に注入される。第1
および第2貯留槽50,51には、第1および第2プリ
メルト用誘導加熱炉56,57がそれぞれ設けられてお
り、第1および第2補給浴50a,51a中には、第1
および第2温度検出器58,59が設けられている。め
っき浴7、第1および第2補給浴50a,51aの温度
は、後述する浴温度制御装置60によって制御される。
成分調整装置49のその他の構成は、前記成分調整装置
1の構成と同一である。
【0071】図14は、浴温度制御装置60の電気的構
成を示すブロック図である。浴温度制御装置60は、処
理回路61と目標温度設定器63とを備える。目標温度
設定器63は、めっき浴7の目標浴温度と、第1および
第2補給浴50a,50bの目標浴温度とを設定して、
それを表す出力を導出する。めっき浴7、第1および第
2補給浴50a,51aの目標浴温度は同一温度に設定
される。この目標温度は、第1および第2補給浴50
a,51aが樋中で凝固しないように凝固温度よりも高
目に設定される。浴温度検出器24、第1および第2温
度検出器58,59は、めっき浴7、第1および第2補
給浴50a,51aの温度を検出し、それを表す出力を
導出する。処理回路61は、目標温度設定器63、浴温
度検出器24、第1および第2温度検出器58,59の
出力に応答し、各浴温度が目標温度になるように誘導加
熱炉15、第1および第2プリメルト用誘導加熱炉5
6,57を制御する。
【0072】本実施の形態における処理回路33の動作
を説明するためのフローチャートは、図5に示すフロー
チャートのステップa6が省略される点を除いて図5お
よび図8に示すフローチャートと同一であるので、図示
を省略する。前述のように本実施の形態では、第1補給
材37のAl濃度が1水準に設定されているので、図5
のステップa6における第1補給材37の選択処理は不
要である。本実施の形態で、第1補給材37のAl濃度
が1水準に設定されるのは、前述のように第1および第
2補給浴50a,51aが樋中で混合されてめっき浴7
中に注入されるので、第1補給材37のAl濃度を高濃
度にしておけば、いかなるAl濃度も混合によって調整
できるからである。
【0073】次に本実施の形態における第1および第2
補給材37,38の第1および第2補給浴50a,51
aへの浸漬速度の計算例を説明する。第1補給材37の
Al濃度Caを1.0%とし、前記係数kおよびmをk
=m=0.001mm/gとし、前記単位時間当たりの
Al供給量WaをWa=63g/minとし、単位時間
当たりのZn−Al全供給量WzをWz=14000g
/minとするとき、第1および第2補給材37,38
の浸漬速度Vaz,Vzは式9,式10に基づいて式1
4および式15に示すように算出される。 Vaz = 0.001・63/(1.0/100) = 6.3mm/min …(14) Vz = 0.001・{14000−63/(1.0/100)} = 7.7mm/min …(15)
【0074】このように本実施の形態では、第1および
第2補給材37,38がともに溶融状態でめっき浴7中
に注入されるので、めっき浴7の温度低下を防止するこ
とができ、浴温度の変動を小さくすることができる。ま
た実施の第1形態と同様に有効Al濃度を目標値に精度
よく一致させることができるので、有効Al濃度の変動
を小さくすることができる。これによって、Fe−Al
ドロスの発生を抑制することが可能となる。また、第1
補給材37のAl濃度が1水準であるので、インゴット
形態の第1補給材37の第1補給浴50aへの投入順序
を考慮する必要がなくなり、従来、条件変更時の困難な
作業であったコンベアに積載したインゴットの投入順序
の変更作業が不要となる。
【0075】図15は、本発明の実施の第4形態である
溶融Zn−Al系めっき浴の成分調整装置65の一部の
構成を簡略化して示す系統図である。本実施の形態の成
分調整装置65は、前記図12に示す成分調整装置49
と類似し、対応する部分には、同一の参照符号を付して
重複する説明を省略する。注目すべきは、成分調整装置
65には、Alセンサ47がさらに設けられている点で
ある。Alセンサ47の働きは、図9に示す成分調整装
置46の場合と同様である。また成分調整装置65の電
気的構成は、図13に示す成分調整装置49の電気的構
成にAlセンサ47が付加されただけであるので、図示
を省略する。また成分調整装置65の処理回路33の動
作を説明するためのフローチャートは、図11に示すフ
ローチャートのステップc6が省略されている点を除い
て、図11に示すフローチャートと同一であるので図示
を省略する。図11のステップc6における第1補給材
37の選択処理が省略される理由については前述のとお
り第1補給材37のAl水準が1水準であるからであ
る。本実施の形態は、Alセンサ47によって有効Al
濃度を所望の時期に随時求めることができる利点と、第
1および第2補給材37,38を溶融状態でめっき浴7
に供給することができる利点とを併せて有する。
【0076】したがって、本実施の形態はめっき品種の
切換時などにめっき浴中の有効Al濃度の目標値を変更
するときでも、迅速に対応することが可能である。ま
た、めっき浴7の温度低下を防止することができ、浴温
度の変動を小さくすることができる。また前述のように
めっき浴中の有効Al濃度を目標値に精度よく一致させ
ることができるので、有効Al濃度の変動を小さくする
ことができる。これによって、Fe−Alドロスの発生
を抑制することができ、めっき表面外観を向上すること
ができる。
【0077】本発明は、前記実施の第1〜第4形態に限
定されるものではなく、他の変形例も可能である。また
演算式もこれらに限定されるものではなく、さらに精度
をあげたモデル式を用いてもよく、逆に簡易式を用いて
もよい。
【0078】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の本発明によ
れば、めっき浴に溶解している溶解Al濃度が求められ
るので、Alの消費量に関連する値を用いて演算される
単位時間当たりのZn−Al全供給量およびAl供給量
を正確に算出することができる。したがって、めっき浴
の浴面レベルを予め定める値に一定に保つことができる
とともに、溶解Al濃度を目標濃度に精度よく一致させ
ることができる。また第1および第2補給材の単位時間
当たりの供給量を正確に求めることができるので、過剰
な第1および第2補給材の供給を回避することができ、
めっき浴の温度低下を抑制することができる。また、溶
解Al濃度が一定に保たれ、かつめっき浴の温度低下が
抑制されるので、ドロスの発生を抑制することができ
る。したがってめっき表面外観を向上することができ、
生産歩留りを向上することができる。
【0079】また請求項2記載の本発明によれば、第1
および第2補給材が共に溶融状態で貯留されているの
で、めっき浴に供給するときのめっき浴の温度低下を防
止することができる。これによって、ドロスの発生をさ
らに抑制することができる。
【0080】また請求項3記載の本発明によれば、Zn
−Fe−Al三元状態図に基づいてめっき浴の溶解Al
濃度が求められるので、経時的な精度低下を来すことが
なく、容易に、かつ確実に溶解Al濃度を求めることが
可能である。
【0081】また請求項4記載の本発明によれば、Al
センサの起電力に基づいてめっき浴中の溶解Al濃度を
求めることができるので、溶解Al濃度を連続的に求め
ることができる。したがって、めっき浴中のAl濃度を
変更するめっき品種の切換時においても迅速に対応する
ことが可能である。
【0082】また請求項5記載の本発明によれば、溶融
Znめっきの最新の操業データに基づいて、めっき浴に
供給すべき単位時間当たりのZn−Al全供給量および
Al供給量の算出が行われるので、それらを正確に算出
することができる。また単位時間当たりのAl供給量が
溶解Al濃度の目標値と実績値との偏差に基づいて算出
されるので、溶解Al濃度の目標値と実績値とを精度よ
く一致させることができる。
【0083】また請求項6記載の本発明によれば、第1
および第2切出し供給手段が第1および第2補給材をめ
っき浴中に一定速度でそれぞれ供給することができるの
で、めっき浴の温度変動を抑制することができる。また
単位時間当たりのZn−Al全供給量およびAl供給量
に基づいて、複数種類の第1補給材の中からめっき浴中
に投入する第1補給材が選ばれるので、めっき浴中のA
l濃度の変動を最小限に留めることができる。
【0084】また請求項7記載の本発明によれば、第1
貯留槽からの溶融Zn−Al合金と、第2貯留槽からの
溶融Znとを混合してめっき浴に導く案内手段が設けら
れているので、混合によって所望のAl濃度に自在に調
整することができる。したがってAl濃度の異なるZn
−Al合金を複数種類準備する必要がなくなる。
【0085】また請求項8記載の本発明によれば、Al
センサがさらに設けられているので、所望の時間間隔で
溶解Al濃度を求めることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1形態である溶融Zn−Al
系めっき浴の成分調整装置1の構成を簡略化して示す系
統図である。
【図2】図1に示す切出し供給手段26の構成を簡略化
して示す系統図である。
【図3】めっき浴温度制御装置39の電気的構成を示す
ブロック図である。
【図4】図1に示す成分調整装置1の電気的構成を示す
ブロック図である。
【図5】図4に示す処理回路33の動作を説明するため
のフローチャートである。
【図6】Zn−Fe−Al三元状態図の460°Cにお
ける状態を示す等温線状態図である。
【図7】有効Al濃度αの算出方法を説明するための図
である。
【図8】図5のステップa5の処理内容を説明するため
のフローチャートである。
【図9】本発明の実施の第2形態である溶融Zn−Al
系めっき浴の成分調整装置46の構成を簡略化して示す
系統図である。
【図10】図9に示す成分調整装置46の電気的構成を
示すブロック図である。
【図11】図10に示す処理回路33の動作を説明する
ためのフローチャートである。
【図12】本発明の実施の第3形態である溶融Zn−A
l系めっき浴の成分調整装置49の一部の構成を簡略化
して示す系統図である。
【図13】図12に示す成分調整装置49の電気的構成
を示すブロック図である。
【図14】浴温度制御装置60の電気的構成を示すブロ
ック図である。
【図15】本発明の実施の第4形態である溶融Zn−A
l系めっき浴の成分調整装置65の一部の構成を簡略化
して示す系統図である。
【符号の説明】
1,46,49,65 成分調整装置 3 めっき浴貯留槽 4 鋼帯 7 めっき浴 17 めっき付着量検出器 18 指令手段 20 走行速度検出器 21 トラッキング信号発生器 23 圧力検出器 24 浴温度検出器 25 板温度検出器 26 切出し供給手段 27 浴成分分析手段 28 第1切出し供給手段 29 第2切出し供給手段 30 収集手段 31 設定手段 33 処理回路 37 第1補給材 38 第2補給材 47 Alセンサ 50 第1貯留槽 51 第2貯留槽

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Zn−Al系溶融めっき浴に鋼帯を連続
    的に浸漬して溶融Znめっきするときのめっき浴の成分
    調整方法において、 Al濃度の異なる複数種類のZn−Al合金から成る第
    1補給材と、Znのみから成る第2補給材とを準備し、 溶融めっき浴中に溶解している溶解Al濃度を求め、 前記求めた溶解Al濃度に基づいて、めっき浴の浴面レ
    ベルを予め定める値に保つために必要な単位時間当りの
    Zn−Al全供給量と、溶解Al濃度を目標濃度に一致
    させるために必要な単位時間当りのAl供給量とを算出
    し、 前記求めた単位時間当りのZn−Al全供給量と、単位
    時間当りのAl供給量とに基づいて、前記複数種類の第
    1補給材の中からめっき浴中に投入する第1補給材を選
    び、さらに前記選んだ第1補給材および第2補給材のめ
    っき浴への単位時間当りの供給量をそれぞれ算出し、前
    記求めた各単位時間当りの供給量で第1および第2補給
    材をめっき浴中にそれぞれ供給することを特徴とするZ
    n−Al系めっき浴の成分調整方法。
  2. 【請求項2】 Zn−Al系溶融めっき浴に鋼帯を連続
    的に浸漬して溶融Znめっきするときのめっき浴の成分
    調整方法において、 予め定めるAl濃度のZn−Al合金から成る第1補給
    材と、Znのみから成る第2補給材とを予め溶融して別
    々に貯留し、 溶融めっき浴中に溶解している溶解Al濃度を求め、 前記求めた溶解Al濃度に基づいて、めっき浴の浴面レ
    ベルを予め定める値に保つために必要な単位時間当りの
    Zn−Al全供給量と、溶解Al濃度を目標濃度に一致
    させるために必要な単位時間当りのAl供給量とを算出
    し、 前記求めた単位時間当りのZn−Al全供給量と、単位
    時間当りのAl供給量とに基づいて、第1および第2補
    給材のめっき浴への単位時間当りの供給量をそれぞれ算
    出し、前記求めた各単位時間当りの供給量で溶融状態の
    第1および第2補給材をめっき浴中に混合して供給する
    ことを特徴とするZn−Al系めっき浴の成分調整方
    法。
  3. 【請求項3】 めっき浴から浴成分分析用試料を予め定
    める時間間隔で採取し、めっき浴中の全Al濃度および
    全Fe濃度を分析して分析結果を格納し、 めっき浴の温度を検出して格納し、 鋼帯の接合位置がめっき浴に到達してから予め定める時
    間が経過する毎に、最新のめっき浴の温度、めっき浴中
    の全Al濃度および全Fe濃度を取込み、Zn−Fe−
    Al三元状態図、めっき浴の温度、めっき浴中の全Al
    濃度および全Fe濃度に基づいてめっき浴中の溶解Al
    濃度を求めることを特徴とする請求項1または2記載の
    Zn−Al系めっき浴の成分調整方法。
  4. 【請求項4】 めっき浴に浸漬され、溶解Al濃度に応
    じた起電力を発生するAlセンサを準備し、 めっき浴から浴成分分析用試料を予め定める時間間隔で
    採取し、めっき浴中の全Al濃度を分析して分析結果を
    格納し、 Alセンサの起電力およびめっき浴の温度を検出して格
    納し、 鋼帯の接合位置がめっき浴に到着してから予め定める時
    間が経過する毎に、最新のAlセンサの起電力およびめ
    っき浴の温度を取込み、Alセンサの起電力およびめっ
    き浴の温度に基づいてめっき浴中の溶解Al濃度を求め
    ることを特徴とする請求項1または2記載のZn−Al
    系めっき浴の成分調整方法。
  5. 【請求項5】 溶融めっき浴から引上げられた鋼帯のめ
    っき層には、過剰なめっき層を吹払するためのワイピン
    グガスが吹付けられ、鋼帯とめっき層との界面にはFe
    −Al合金層が形成され、溶融めっき浴の浴面上には排
    除されるべきドロスが生成しており、 めっきすべき鋼帯の板厚、板幅および鋼種を製造指令が
    出される毎に格納し、 鋼帯に付着しためっき付着量、ワイピングガスの圧力、
    めっき浴浸漬前の鋼帯温度、および走行速度を検出して
    格納し、 鋼帯の接合位置がめっき浴に到達する毎に新たにめっき
    される鋼帯の板厚、板幅および鋼種を取込み、 鋼帯の接合位置がめっき浴に到達して予め定める時間が
    経過する毎に、格納した最新の各検出値を取込み、前記
    求めた溶解Al濃度、前記取込んだめっき付着量、めっ
    き浴の温度、ワイピングガスの圧力、鋼帯の板幅、鋼種
    および走行速度に基づいて、前記単位時間当りのZn−
    Al全供給量を算出し、 ドロス成分として消費される単位時間当りのドロス中A
    l消費量を、溶解Al濃度、めっき浴の温度、鋼帯の板
    幅、鋼種および走行速度に基づいて算出し、めっき層成
    分として消費される単位時間当りのめっき層中Al消費
    量を、めっき付着量、めっき浴中の全Al濃度、鋼帯の
    板幅、鋼種および走行速度に基づいて算出し、Fe−A
    l合金層成分として消費される単位時間当りの合金層中
    Al消費量を、溶解Al濃度、めっき浴の温度、めっき
    浴浸漬前の鋼帯温度、設備によって定まる鋼帯のめっき
    浴浸漬長さ、鋼帯の板厚、板幅および鋼種に基づいて算
    出し、鋼帯に付着して消費される単位時間当りの鋼帯付
    着Al消費量を前記求めた単位時間当りのめっき層中A
    l消費量と、単位時間当りの合金層中Al消費量とに基
    づいて算出し、前記求めた単位時間当りのドロス中Al
    消費量、単位時間当りの鋼帯付着Al消費量およびめっ
    き浴中の溶解Al濃度の目標値と実績値との偏差に基づ
    いて前記単位時間当りのAl供給量を算出することを特
    徴とする請求項3または4記載のZn−Al系めっき浴
    の成分調整方法。
  6. 【請求項6】 Zn−Al系溶融めっき浴に鋼帯を連続
    的に浸漬して溶融Znめっきし、鋼帯に過剰に付着した
    めっき層をワイピングガスで吹払する連続溶融Znめっ
    き設備におけるめっき浴の成分調整装置において、 Al濃度の異なる複数種類のZn−Al合金から成る第
    1補給材をめっき浴中に一定速度で供給する第1切出し
    供給手段と、 Znのみから成る第2補給材をめっき浴中に一定速度で
    供給する第2切出し供給手段と、 鋼帯に付着した表裏合計めっき付着量を検出するめっき
    付着量検出器と、 めっきすべき鋼帯の板厚、板幅および鋼種を指令する指
    令手段と、 鋼帯の接合位置がめっき浴に到達したことを表す信号を
    発生するトラッキング信号発生器と、 鋼帯の走行速度を検出する走行速度検出器と、 ワイピングガスの圧力を検出する圧力検出器と、 めっき浴の温度を検出する浴温度検出器と、 めっき浴浸漬前の鋼帯の温度を検出する板温度検出器
    と、 めっき浴中の全Al濃度および全Fe濃度を測定する浴
    成分分析手段と、 めっき付着量、板厚、板幅、鋼種、走行速度、ワイピン
    グガスの圧力、めっき浴の温度、めっき浴浸漬前の鋼帯
    温度、めっき浴中の全Al濃度および全Fe濃度をそれ
    ぞれ収集して格納する収集手段と、 めっき浴中に溶解している溶解Al濃度の目標値を設定
    する設定手段と、 前記収集手段および設定手段の出力に応答し、Zn−F
    e−Al三元状態図に基づいてめっき浴中の溶解Al濃
    度を求め、前記求めた溶解Al濃度に基づいてめっき浴
    の浴面レベルを予め定める値に保つために必要な単位時
    間当りのZn−Al全供給量と、溶解Al濃度を目標値
    に一致させるために必要な単位時間当りのAl供給量と
    を算出し、前記求めた単位時間当りのZn−Al全供給
    量およびAl供給量に基づいて、前記複数種類の第1補
    給材の中からめっき浴中に供給すべき第1補給材を選
    び、さらに前記選んだ第1補給材および第2補給材のめ
    っき浴中への単位時間当りの供給量をそれぞれ算出し、
    第1および第2補給材の単位時間当りの供給量が前記求
    めた値になるように第1および第2切出し供給手段を制
    御する制御手段とを含むことを特徴とするZn−Al系
    めっき浴の成分調整装置。
  7. 【請求項7】 Zn−Al系溶融めっき浴に鋼帯を連続
    的に浸漬して溶融Znめっきし、鋼帯に過剰に付着した
    めっき層をワイピングガスで吹払する連続溶融Znめっ
    き設備におけるめっき浴の成分調整装置において、 予め定めるAl濃度のZn−Al合金から成る第1補給
    材を予め溶融して貯留する第1貯留槽と、 Znのみから成る第2補給材を予め溶融して貯留する第
    2貯留槽と、 第1貯留槽からの溶融状態の第1補給材と、第2貯留槽
    からの溶融状態の第2補給材とを混合してめっき浴に導
    く案内手段と、 溶融状態の第1補給材を案内手段に供給する第1供給手
    段と、 溶融状態の第2補給材を案内手段に供給する第2供給手
    段と、 鋼帯に付着した表裏合計めっき付着量を検出するめっき
    付着量検出器と、 めっきすべき鋼帯の板厚、板幅および鋼種を指令する指
    令手段と、 鋼帯の接合位置がめっき浴に到達したことを表す信号を
    発生するトラッキング信号発生器と、 鋼帯の走行速度を検出する走行速度検出器と、 ワイピングガスの圧力を検出する圧力検出器と、 めっき浴の温度を検出する浴温度検出器と、 めっき浴浸漬前の鋼帯の温度を検出する板温度検出器
    と、 めっき浴中の全Al濃度および全Fe濃度を測定する浴
    成分分析手段と、 めっき付着量、板厚、板幅、鋼種、走行速度、ワイピン
    グガスの圧力、めっき浴の温度、めっき浴浸漬前の鋼帯
    温度、めっき浴中の全Al濃度および全Fe濃度をそれ
    ぞれ収集して格納する収集手段と、 めっき浴中に溶解している溶解Al濃度の目標値を設定
    する設定手段と、 前記収集手段および設定手段の出力に応答し、Zn−F
    e−Al三元状態図に基づいてめっき浴中の溶解Al濃
    度を求め、前記求めた溶解Al濃度に基づいてめっき浴
    の浴面レベルを予め定める値に保つために必要な単位時
    間当りのZn−Al全供給量と、溶解Al濃度を目標値
    に一致させるために必要な単位時間当りのAl供給量と
    を算出し、前記求めた単位時間当りのZn−Al全供給
    量およびAl供給量に基づいて溶融状態の第1および第
    2補給材のめっき浴中への単位時間当りの供給量をそれ
    ぞれ算出し、溶融状態の第1および第2補給材の単位時
    間当りの供給量が前記求めた値になるように第1および
    第2供給手段を制御する制御手段とを含むことを特徴と
    するZn−Al系めっき浴の成分調整装置。
  8. 【請求項8】 めっき浴に浸漬され、めっき浴中の溶解
    Al濃度に応じた起電力を発生するAlセンサをさらに
    含むことを特徴とする請求項6または7記載のZn−A
    l系めっき浴の成分調整装置。
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