JP2001261816A - 未反応アルキレンオキサイドの少ないアルキレンオキサイド付加物の製造方法 - Google Patents

未反応アルキレンオキサイドの少ないアルキレンオキサイド付加物の製造方法

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JP2001261816A
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alkylene oxide
catalyst
oxide
alcohol
preparation
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Junko Takada
淳子 高田
Yoshihisa Koyaizu
敬久 小柳津
Satoru Oyama
哲 大山
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Lion Corp
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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 未反応アルキレンオキサイドの少ない、アル
キレンオキサイド付加物の製造方法を提供する。 【解決手段】 MgOを主成分とし、一種又は二種の金
属を添加した複合金属酸化物触媒の存在下に、180℃
を超え200℃以下の温度でアルコールとアルキレンオ
キサイドを反応させることにより、アルキレンオキサイ
ド付加物を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、反応粗製物中の残
留アルキレンオキサイド含量が低く、脱アルキレンオキ
サイド工程を必要としないアルキレンオキサイド付加物
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アルコールとアルキレンオキサイドとの
反応によって得られるポリアルキレングリコールアルキ
ル(アルケニル)エーテルは、その優れた可溶化力、極
性化合物との親和性よりノニオン性界面活性剤として広
く用いられている。このポリアルキレングリコールアル
キル(アルケニル)エーテル中には、未反応もしくは完
全には分離できなかったアルキレンオキサイドが少量残
存するが、最近の環境衛生意識の高まりから、未反応の
アルキレンオキサイド量の更なる低減が望まれている。
【0003】一方、一般にノニオン性界面活性剤の製造
はアルカリ又は酸による触媒作用によって行われるが、
従来のアルカリ・酸触媒を用いた反応では未反応のアル
キレンオキサイドが多く、これを低減するにはN2もし
くは水蒸気吹き込み等の工程を追加する必要があった。
【0004】また、特開平1−290643号公報や特
開平3−52836号公報で使用されている触媒を用い
た反応では、未反応のアルキレンオキサイドは少ない
が、得られるポリアルキレングリコールアルキル(アル
ケニル)エーテルの界面活性剤としての性能は、十分な
ものではなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、アル
コキシ化反応を改良することにより、未反応のアルキレ
ンオキサイド含量が低い、ポリアルキレングリコールア
ルキル(アルケニル)エーテルを提供することを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、MgOを主成分と
し、一種又は二種の金属を添加した複合金属酸化物触媒
の存在下に、180℃を超え200℃以下で、アルコー
ルとアルキレンオキサイドを反応させることにより、脱
アルキレンオキサイド工程なしで、未反応アルキレンオ
キサイドの少ないポリアルキレングリコールアルキル
(アルケニル)エーテルを製造できることを見出し、本
発明を完成させるに至った。
【0007】すなわち、本発明はアルコール系原料であ
るアルコールまたはアルコールのアルキレンオキサイド
付加体にアルキレンオキサイドを付加する際、焼成水酸
化アルミニウム・マグネシウム触媒の存在下、180℃
を超え200℃以下の温度で反応を行うことにより、従
来必要とされていた窒素もしくは水蒸気吹き込み等によ
る脱アルキレンオキサイド工程を省略することができ、
1工程で未反応アルキレンオキサイド含量が100pp
m以下のポリアルキレングリコールアルキル(アルケニ
ル)エーテルを得ることができる製造方法を提供するも
のである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のポリアルキレングリコー
ルアルキル(アルケニル)エーテルは、下記一般式(I
I)で表される。
【0009】
【化2】 R−[(CO)(CO)]−OH (II) (Rは炭素原子数2〜30のアルキル基またはアルケニ
ル基であり、p,qは同時に0になることのない0以上
50以下の整数であり、CO、COの付加
はブロック、ランダムのいずれであっても良い。)
【0010】本発明のポリアルキレングリコールアルキ
ル(アルケニル)エーテルの製造方法で用いられる触媒
は、MgOを主成分とし一種又は二種以上の金属を添加
した複合金属酸化物触媒であり、当該触媒としては、特
公平6−15038号公報、特開平7−227540号
公報、同6−198169号公報、同6−182206
号公報、同5170688号公報等に記載された金属イ
オン添加酸化マグネシウムが挙げられる。また、水酸化
アルミニウム・マグネシウム焼成物、例えば特開平8−
268919号公報に記載のものも使用できる。
【0011】好ましい触媒としては、下記式化2の一般
式(I)で表される水酸化アルミニウム・マグネシウム
(水酸化アルミニウム・水酸化マグネシウム共沈殿物に
同じ)を焼成によりAl−Mg複合酸化物として活性化
したものであり、焼成温度は200〜1000℃が好ま
しく、より好ましくは300〜800℃である。
【0012】
【化3】 nMgO・Al・mHO (I) (n、mは正数であり特に限定されないが、nは1〜
3、特に2.5程度が好適である。)
【0013】また、特開2000−61304号公報に
記載の、マグネシウムとアルミニウムと6A族、7A族
及び8族から選ばれる少なくとも一種の金属とを含有す
る金属酸化物からなるアルコキシル化用触媒も使用でき
る。当該触媒は、例えば共沈殿法によってマグネシウム
とアルミニウムと6A族、7A族及び8族から選ばれる
少なくとも一種の金属とを含有する複合水酸化物を作製
し、水洗によって水溶性塩を除去し、乾燥させた後、3
00〜1000℃、好ましくは600〜900℃、更に
好ましくは700〜900℃で焼成することにより、複
合酸化物の形で得られる。
【0014】また、特開平2−71841号公報記載の
焼成ハイドロタルサイトも使用できる。この焼成ハイド
ロタルサイトは、天然または合成のハイドロタルク石を
焼成することにより得ることができる。
【0015】更に、金属イオン添加酸化マグネシウム、
及び水酸化アルミニウム・マグネシウム焼成物の表面改
質物も使用することができ、特開平8−169860号
公報、同8−169861号公報記載のものが挙げられ
る。具体的には、上記水酸化アルミニウム・マグネシウ
ム焼成物を金属水酸化物または金属アルコキシドで表面
改質して、改質焼成水酸化アルミナ・マグネシウム触媒
とする。
【0016】MgOを主成分とした一種又は二種以上の
金属を添加した複合金属酸化物触媒の使用量は、特に限
定されないが、通常使用する原料アルコールに対して
0.001〜3重量%の範囲であり、更に好ましくは
0.01〜2重量%の範囲である。
【0017】本発明で用いられるアルキレンオキサイド
としては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド
が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、混合し
て用いてもよい。また、これらのアルキレンオキサイド
は不活性ガスを併用してもよく、不活性ガスとしては、
アルキレンオキサイドの付加反応を妨げないガスであれ
ば特に限定されない。具体的には、窒素ガス、ヘリウム
ガスなどが挙げられる。
【0018】本発明で用いられるアルコールとしては飽
和又は不飽和の炭素数2〜30の一級又は二級アルコー
ルが好ましく、炭素数6〜24の一級アルコールがさら
に好ましい。
【0019】アルキレンオキサイドの付加反応温度は、
180℃を超えて200℃以下である。好ましくは18
5〜195℃の範囲である。180℃以下の温度では触
媒活性が低すぎるし、一方、200℃より高い温度では
反応圧力が高くなりすぎて装置の耐圧性の面から好まし
くない。
【0020】アルキレンオキサイドの付加圧力は、1〜
20atmであり、好ましくは2〜15atmの範囲で
ある。
【0021】ポリアルキレングリコールアルキル(アル
ケニル)エーテル中のアルキレンオキサイド残存量は、
以下の条件で、標準添加法により、ヘッドスペースGC
を用いて測定する。
【0022】 ・ヘッドスペース採取 装置: Tekmer7000(Tekmer社製) サンプル容器: 100mLバイアル瓶 サンプル量: 10mL 加温条件: 80℃、30分(注入前に5分間撹拌) インターフェース温度: 120℃
【0023】・GC 装置: GC5890(Hewlett Pa
ckard社製) カラム: DB−WAX 0.25mm×30
m,膜厚0.25μm (J&W社製) キャリアガス: He,線速度30cm/min スプリット比: 30:1 検出器: FID カラム温度: 40℃(一定) 注入口温度: 250℃ 検出器温度: 250℃ 注入量: 1mL
【0024】・標準添加法 サンプル10mLをヘッドスペース採取用バイアル瓶5
本(〜とする)にそれぞれ測りとる。測定対象とす
るアルキレンオキサイドを適量1−デカノールに溶か
し,濃度100ppmの標準溶液を作製する(溶液量は
測定サンプル数に応じて適宜調節する)。標準溶液10
00μL,500μL,100μL,50μL,10μ
Lをそれぞれ,,,,に加えて混合し,標準
アルキレンオキサイドをそれぞれ10ppm,5p
pm,1ppm,0.5ppm,0.1ppm含
有するサンプル溶液を得る。
【0025】〜のそれぞれを上記ヘッドスペースG
C条件に従って分析し,アルキレンオキサイドのピーク
面積を読みとる。x軸に標準アルキレンオキサイド含有
量,y軸にアルキレンオキサイドのピーク面積をとって
測定結果をプロットし,最小二乗法により検量線を表す
直線の式y=ax+bを求める。この式でy=0となる
xの絶対値が,サンプル中のアルキレンオキサイド残存
量(ppm)である。
【0026】本発明の製造方法によれば、脱アルキレン
オキサイド工程なしで、直接未反応アルキレンオキサイ
ドの少ないポリアルキレングリコールアルキル(アルケ
ニル)エーテルを製造することができる。
【0027】さらに、本発明の製造方法によって得られ
たポリアルキレングリコールアルキル(アルケニル)エ
ーテルは、界面活性剤(ノニオン界面活性剤)として、
粒状洗剤、液体洗剤、台所洗剤、ボディーシャンプー、
固形せっけん、洗顔剤などの洗浄剤として好適に使用で
きる。
【0028】以下、実施例により本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0029】実施例1 2.5MgO・Al・mHOなる化学組成の水
酸化アルミニウム・マグネシウム(協和化学製、キョー
ワード300)12.5gを700℃で3時間焼成活性
化して、8.5gのMgOを主成分とした複合金属酸化
物触媒を得た。次に、オートクレーブ中に原料としてノ
ルマルペンチルアルコール150gと上記触媒0.60
g(原料アルコールに対し0.2%)とを仕込み、オー
トクレーブ内を窒素ガスで置換した後、攪拌しながら5
0℃まで昇温し減圧下(50Torr到達)で脱水し
た。オートクレーブ内に窒素ガスを導入して常圧まで戻
し、160℃まで昇温した。次いで、温度を185℃、
圧力5atmに維持しながら、エチレンオキサイド13
50g(付加モル数9相当)、プロピレンオキサイド5
93g(付加モル数3相当)を導入し、同温度で平衡圧
に達するまで攪拌を継続し反応を完結させた。上記の定
量方法で測定を行った結果、残存アルキレンオキサイド
は100ppmであった。
【0030】比較例1 反応温度を185℃から180℃に変えた以外は実施例
1と同様にして反応を行った。上記の定量方法で測定を
行った結果、残存エチレンオキサイドは300ppmで
あった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4H006 AA02 AC43 BA06 BA09 BA30 BC10 GN06 GP01 4H039 CA61 CF90 CL20 4J005 AA11 BB02

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 MgOを主成分とし、一種又は二種の金
    属を添加した複合金属酸化物触媒の存在下に、180℃
    を超え200℃以下で、アルコールとアルキレンオキサ
    イドを反応させることを特徴とする、アルキレンオキサ
    イド付加物の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記複合金属酸化物触媒が、下記の化1
    の一般式(I)で示される水酸化アルミニウム・マグネ
    シウムを焼成活性化して得られたAl・Mg複合金属酸
    化物触媒であることを特徴とする、請求項1記載のアル
    キレンオキサイド付加物の製造方法。 【化1】nMgO・Al・mHO (I) (n,m:正数)
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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