JP2001261553A - 経口投与製剤 - Google Patents

経口投与製剤

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JP2001261553A JP2000079499A JP2000079499A JP2001261553A JP 2001261553 A JP2001261553 A JP 2001261553A JP 2000079499 A JP2000079499 A JP 2000079499A JP 2000079499 A JP2000079499 A JP 2000079499A JP 2001261553 A JP2001261553 A JP 2001261553A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ベポスタチンがラセミ化することがないた
め、保存安定性が著しく改善されるとともに、製剤の製
造効率も改善された、S配置のベポスタチンを高光学純
度で含むベポスタチン製剤を提供する。 【解決手段】 ベポスタチン又はその薬理的に許容しう
る塩に、マンニトール、白糖、乳糖及びこれらの混合物
から選択される賦形剤、及びポリエチレングリコールを
配合した経口投与固形製剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、保存安定性が高
く、製造しやすい、ベポタスチン製剤に関する。
【0002】
【従来の技術】ベポタスチン〔化学名:(S)−4−
〔4−〔(4−クロロフェニル)(2−ピリジル)メト
キシ〕ピペリジノ〕ブタン酸〕は、式(I):
【0003】
【化1】
【0004】で示される化合物であり、抗アレルギー活
性を有し、アナフィラキシー性気道狭窄、喘息又はアレ
ルギー性鼻炎等の治療薬として優れた薬剤である。しか
し、その光学異性体であって絶対配置がR配置である化
合物との間では、薬理活性や安全性が異なり、代謝速度
や、タンパク結合率も異なること、そして絶対配置がS
配置である本化合物が、R配置の化合物と比較して顕著
に高い薬理活性を示すことが知られている(特開平2−
25465号公報及び特開平10−237070号公
報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、S配置のベポ
タスチンは、その吸湿性のため不安定であることも知ら
れており、ベポタスチンを、通常この分野で汎用されて
いる賦形剤や結合剤等の添加剤を用いて製剤化すると、
添加剤中の水分によってベポタスチンがラセミ化しやす
い。このため、S配置のベポタスチンを高光学純度で含
み、しかもベポタスチンがラセミ化することがない製剤
の開発が求められていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ベポタス
チン又はその薬理的に許容しうる塩に、賦形剤としてマ
ンニトール、白糖、乳糖、又はこれらの混合物;結合剤
としてポリエチレングリコール;の組み合わせを配合し
て製剤化すると、ベポタスチン又はその薬理的に許容し
うる塩のラミセ化が著しく抑制される結果、保存安定性
が著しく改善されるとともに、製剤の製造効率も改善さ
れることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】したがって、本発明は、ベポタスチン又は
その薬理的に許容しうる塩に、マンニトール、白糖、乳
糖及びこれらの混合物から選択される賦形剤、並びにポ
リエチレングリコールを配合した経口投与用固形製剤に
関する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の経口投与用固形製剤に配
合されるベポタスチン又はその薬理的に許容しうる塩
は、上述の特開平2−25465号公報及び特開平10
-237070号公報に記載された公知の化合物であ
り、これらの文献に記載された方法により合成すること
ができる。
【0009】本発明の固形製剤に配合されるベポタスチ
ンの薬理学的に許容しうる塩としては、薬理学的に許容
しうるいかなる酸との付加塩も使用することができる
が、なかでも無機酸の付加塩(硫酸塩、塩酸塩、リン酸
塩など)、及び有機酸の付加塩(コハク酸塩、マレイン
酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安
息香酸塩など)が好ましく、ベンゼンスルホン酸(ベシ
ル酸)の付加塩、及び安息香酸の付加塩が特に好まし
い。
【0010】本発明の固形製剤に配合されるマンニトー
ル、白糖、乳糖又はこれらの混合物である賦形剤として
は、製剤に通常使用されるグレードのものであればいか
なるものも使用することができる。
【0011】本発明の固形製剤に配合されるポリエチレ
ングリコールとしては、平均分子量約1,000〜2
0,000、特に約4,000〜6,000のポリエチ
レングリコールが好ましい。
【0012】本発明の固形製剤における上記各成分の配
合量としては、固形製剤の全体重量に対して以下の量を
好ましく配合することができる:ベポタスチン又はその
薬理的に許容しうる塩:約1〜30重量%、特に約2〜
20重量%;マンニトール、白糖、乳糖及びこれらの混
合物から選択される賦形剤:約5〜95重量%、特に約
45〜85重量%;並びにポリエチレングリコール:約
2〜40重量%、特に約5〜20重量%。
【0013】本固形製剤には、上記の成分に加えて、必
要に応じて、製剤に通常使用する賦形剤、崩壊剤、滑沢
剤などの各種添加剤を配合することができる。特に結晶
セルロース又はカルボキシメチルセルロースを賦形剤と
して更に配合することができるが、なかでも結晶セルロ
ースを好ましく配合することができる。その配合量は、
固形製剤の全体重量に対して、結晶セルロース又はカル
ボキシメチルセルロース約1〜30重量%、好ましくは
約5〜20重量%である。
【0014】更にまた、剤型に応じて更に他の賦形剤
(デンプン、ソルビトール、リン酸カルシウム、硫酸カ
ルシウムなど)を約10〜25重量%、滑沢剤(タル
ク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウ
ム、ステアリン酸、ワックスなど、特にステアリン酸マ
グネシウム)を約0.1〜4重量%添加して使用しても
よい。また、必要に応じて固形製剤において使用しうる
添加剤はすべて好適に使用することができる。これらの
添加剤としては、界面活性剤;香料;着色料;甘味料;
矯味剤;及び溶解補助剤などを挙げることができる。こ
れらの添加剤の種類、添加量、添加の時期は、製剤技術
の分野における通常の知識で判断することができる。
【0015】上述の各成分を配合した本発明の経口投与
用固形製剤としては、錠剤、顆粒剤、細粒剤、及び散剤
並びにこれらを充てんしたカプセル剤などの各種経口投
与用剤型を挙げることができるが、なかでも錠剤を好ま
しく挙げることができる。
【0016】上述の各成分を配合した錠剤、顆粒剤、細
粒剤、及び散剤などの剤型である本発明の固形製剤は、
通例用いられる製剤技術により調製することができる。
例を挙げると、ベポタスチン又はその薬理的に許容しう
る塩に、マンニトール、白糖、乳糖及びこれらの混合物
から選択される賦形剤、並びにポリエチレングリコール
を配合して造粒することにより造粒物を調製し、必要で
あれば更に結晶セルロース又はカルボキシメチルセルロ
ース、及び崩壊剤、滑沢剤などを加え、所望の剤型に成
形することによって調製することができる。また、他の
賦形剤を更に併用する場合は、ベポタスチン又はその薬
理的に許容しうる塩に、マンニトール、白糖、乳糖又は
これらの混合物を配合する際に、他の賦形剤も添加し、
造粒すればよい。
【0017】造粒方法としては、慣用の加熱造粒法、湿
式造粒法、又は乾式造粒法を挙げることができ、加熱造
粒法及び湿式造粒法では撹拌造粒機、高速撹拌造粒機、
流動層造粒機、転動流動層造粒機を、また、乾式造粒法
では乾式造粒機等を使用することができる(それぞれの
造粒法については、「製剤学テキスト、改稿版」、一番
ケ瀬尚監修、廣川書店発行を参照)。なかでも、加熱造
粒法による造粒する方法を好ましく挙げることができ
る。
【0018】加熱造粒法により調製するには、ベポタス
チン又はその薬理的に許容しうる塩、マンニトール、白
糖、乳糖又はこれらの混合物、及びポリエチレングリコ
ールを混合し、約50〜90℃、好ましくは約60〜8
5℃の加熱温度で加熱造粒した後に、冷却する。
【0019】湿式造粒法により調製するには、ベポタス
チン又はその薬理的に許容しうる塩、マンニトール、白
糖、乳糖又はこれらの混合物を、ポリエチレングリコー
ル含有溶液を用い、市販の造粒装置を用いる慣用の方法
で湿式造粒し、乾燥する。造粒時に使用するポリエチレ
ングリコール溶液の溶媒としては、メタノール、エタノ
ール、水又はこれらの混合物を用いることができる。
【0020】乾式造粒法により調製するには、市販の乾
式造粒機を用い、慣用の方法で調製する。
【0021】これらの造粒法で得られた造粒物は、所望
の剤型に応じ、望ましい粒度となるよう、市販の粉砕機
などを用いて粉砕する。
【0022】例えば錠剤を調製する場合には、上述の造
粒法で得られた造粒物を、粒度が約50〜1,500μ
m、好ましくは約100〜800μmになるように粉砕す
る。次いで、必要に応じて結晶セルロース、カルボキシ
メチルセルロースなどを添加し、所望であれば滑沢剤又
は/及び崩壊剤を更に加え、約0.5ton/cm2〜4ton/c
m2、好ましくは約0.8ton/cm2〜2ton/cm2の打錠圧で
打錠する。
【0023】したがって、本発明は、上述の造粒物を調
製する方法、及び該方法によって調製した造粒物に、所
望により結晶セルロース又はカルボキシメチルセルロー
スを添加し、打錠することにより、錠剤を調製する方法
にも関する。
【0024】また、上述の方法で調製した錠剤には、必
要であれば、適当な皮膜を用いてフィルムコーティング
層を形成することもできる。皮膜の成分としては、コー
ティング剤であるフィルム形成性の高分子化合物単独、
又はフィルム形成性の高分子化合物及び遮光成分を配合
したものを使用できる。フィルム形成性の高分子化合物
としては、水溶性高分子物質、疎水性高分子物質、胃溶
性高分子物質、腸溶性高分子物質などを単独で使用する
ことができるが、2種類以上を適宜組み合わせて使用す
ることもできる。水溶性高分子物質としては、例えば、
ヒドロキシプロピルメチルセルロースを挙げることがで
きる。また、アクリル酸エチル・メタアクリル酸メチル
・メタアクリル酸塩化トリメチルアンモニウムエチルコ
ポリマー〔例えば、オイドラギッドRS(商品名、レー
ムファーマ)〕等の疎水性高分子;ポリビニルアセター
ルジエチルアミノアセテート〔例えば、AEA三共(商
品名、三共)〕、メタアクリル酸メチル・メタアクリル
酸ブチル・メタアクリル酸ジメチルアミノエチルコポリ
マー〔例えば、オイドラギッドE(商品名、レームファ
ーマ)〕等の胃溶性高分子;ヒドロキシプロピルメチル
セルロースアセテートサクシネート〔例えば、信越AQ
OAT(商品名、信越化学)〕、ヒドロキシプロピルメ
チルセルロースフタレート〔例えば、HPMCP(商品
名、信越化学)〕、セルロースアセテートフタレート
〔例えば、CAP(商品名、和光純薬)〕、カルボキシ
メチルエチルセルロース〔例えば、CMEC(商品名、
フロイント産業)〕、メタアクリル酸・メタアクリル酸
メチルコポリマー〔例えば、オイドラギットS(商品
名、レームファーマ)〕、メタアクリル酸・アクリル酸
エチルコポリマー〔例えば、オイドラギットL(商品
名、レームファーマ)〕等の腸溶性高分子を挙げること
もできる。また遮光成分としては、酸化チタンを使用す
ることができる。フィルムコーティング層を形成する際
には、必要であれば、ポリエチレングリコールなどの可
塑剤;合成ケイ酸アルミニウム及び含水二酸化ケイ素な
どの凝集防止剤;黄色三二酸化鉄などの着色剤;隠蔽
剤;タルク、ステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤な
どを皮膜成分として更に添加することもできる。
【0025】錠剤にフィルムコーティング層を形成する
には、フィルムコーティング層の配合成分であるコーテ
ィング剤、遮光剤、可塑剤、滑沢剤、凝集防止剤などの
上述した成分、及び必要であればその他の配合成分を、
適量の溶媒に溶解又は分散させてコーティング溶液と
し、これを打錠しておいた錠剤に噴霧コーティングす
る。コーティング溶液の溶媒としては、コーティング
剤、特に水溶性高分子(例えば、ヒドロキシプロピルメ
チルセルロース)を他の成分と共に溶解できるもの、例
えば、精製水;メタノール、エタノールなどのアルコー
ル類;及びアセトンなどを挙げることができる。精製水
及びエタノールが好ましい。またフィルムコーティング
層を形成するのに使用するコーティング装置としては、
流動層コーティング装置、遠心流動層コーティング装
置、パンコーティング装置などを使用することができ
る。
【0026】また、フィルムコーティング層による錠剤
の皮膜率は、被覆されていない錠剤の全体重量に対し
て、約2〜10重量%であるのが好ましい。
【0027】本発明の経口投与用固形製剤としては、以
下の組成を有する製剤を好ましく挙げることができる: (1)ベポタスチン又はその薬理的に許容しうる塩に、
マンニトール、ポリエチレングリコール及び結晶セルロ
ースを配合した経口投与用錠剤(これは、ベポタスチン
又はその薬理的に許容しうる塩に、マンニトール及びポ
リエチレングリコールを加えて造粒し、これに結晶セル
ロースを加えて打錠することによって調製することがで
きる);及び(2)ベポタスチン又はその薬理的に許容
しうる塩に、白糖、ポリエチレングリコール及び結晶セ
ルロースを配合した経口投与用錠剤(これは、ベポタス
チン又はその薬理的に許容しうる塩に、白糖及びポリエ
チレングリコールを加えて造粒し、これに結晶セルロー
スを加えて打錠することによって調製することができ
る)。
【0028】本発明の経口投与用固形製剤を、40℃、
瓶密栓(乾燥剤なし)で、6カ月間保存し、ベポタスチ
ン対掌体の増加量をキラルな高速液体クロマトグラフィ
ー法(充填剤:信和化工ULTRON ES−OVM)
で測定した結果、本発明の製剤中でのベポタスチン対掌
体の増加量は、いずれも0.4%以下であった。この結
果より、本発明の固形製剤においては、ベポタスチンの
ラセミ化はごくわずかであり、ベポタスチンが安定に長
期間保存され、変性しないことが確認された。
【0029】また、本発明の経口投与用固形製剤のう
ち、錠剤については製造時の摩損率を打錠時の原料と打
錠後の錠剤の重量差から算出したところ、1%未満であ
り、スティッキング、キャッピング等の打錠障害の発生
率が低いことと併せ、本発明の固形製剤は、良好な製造
効率で調製することができることも確認された。
【0030】
【実施例】以下に、本発明の経口投与用固形製剤を、実
施例により詳細に説明するが、本発明は、これらに限定
されるものではない。
【0031】実施例1 以下の組成を有する本発明の経口投与用固形製剤を調製
する。
【0032】
【表1】
【0033】ベシル酸ベポタスチン5重量部、乳糖(D
MV製乳糖)83重量部及びポリエチレングリコール6
000(平均分子量6,000、三洋化成工業製マクロ
ゴール6000)8.8重量部を高速撹拌造粒機(FUKA
E POWTEC製HIGH SPEED MIXER)に入れ、外浴温度70℃
にて加熱造粒する。造粒物を室温まで冷却し、20メッ
シュのJIS標準篩で処理し、篩を通過したものに結晶
セルロース(旭化成工業製結晶セルロース PH10
2)11重量部及びステアリン酸マグネシウム2.2重
量部を加えて混合する。混合物を回転式打錠機(直径7
mm、菊水製作所製クリーンプレスコレクト)で圧縮成形
(打錠圧0.6ton/杵)することにより、1錠当たり
110mgの素錠を得る。
【0034】実施例2 以下の組成を有する本発明の医薬固形製剤を調製する。
【0035】
【表2】
【0036】(1)ベシル酸ベポタスチン10重量部、
白糖(ケイ・エス製 精製白糖)87重量部、及びポリ
エチレングリコール6000(平均分子量6,000、
三洋化成工業製マクロゴール6000)10重量部を高
速撹拌造粒機(FUKAE POWTEC製HIGH SPEED MIXER)に入
れ、外浴温度70℃にて加熱造粒する。造粒物を室温ま
で冷却し、20メッシュのJIS標準篩で処理し、篩を
通過したものに結晶セルロース(旭化成工業製 結晶セ
ルロースPH102)12重量部及びステアリン酸マグ
ネシウム1重量部を加えて混合する。混合物を回転式打
錠機(直径7mm、菊水製作所製 クリーンプレスコレク
ト)で圧縮成形(打錠圧0.6ton/杵)することによ
り、1錠当たり120mgの素錠を得る。 (2)80%エタノール56重量部にヒドロキシプロピ
ルメチルセルロース(HPMC)(信越化学工業製 H
PMC−TC−5EW)3重量部、ポリエチレングリコ
ール6000(平均分子量6,000、三洋化成工業製
マクロゴール6000)0.6重量部、及びタルク1.
8重量部を加え、分散させて、コーティング溶液を調製
する。 (3)(1)で得られた1錠当たり120mgの素錠を通
気乾燥式コーティング装置(パウレック社製ドリアコー
タ)に入れ、(2)で得られたコーティング溶液をスプ
レーすることにより、フィルムコーティング錠(被膜
率:4.5重量%、コーティング錠重量:125.4mg
/錠)を得る。
【0037】実施例3 以下の組成を有する本発明の医薬固形製剤を調製する。
【0038】
【表3】
【0039】(1)ベシル酸ベポタスチン2.5重量
部、マンニトール(協和発酵工業製 D−マンニトー
ル)45.6重量部を混合し、撹拌造粒機(ダルトン製
万能混合撹拌機)に入れ、これにポリエチレングリコー
ル6000(平均分子量6,000、三洋化成工業製マ
クロゴール6000)5.3重量部を含む59%エタノ
ール140mlを加えて練合する。練合物を20メッシュ
のJIS標準篩で処理し、篩を通過したものを45℃で
5時間乾燥する。乾燥後、結晶セルロース(旭化成工業
製 結晶セルロースPH102)6重量部及びステアリ
ン酸マグネシウム0.6重量部を加えて混合する。混合
物を回転式打錠機(直径6mm、菊水製作所製クリーンプ
レスコレクト)で圧縮成形(打錠圧0.6ton/杵)す
ることにより、1錠当たり60mgの素錠を得る。 (2)精製水40重量部にヒドロキシプロピルメチルセ
ルロース(信越化学工業製 HPMC−TC−5EW)
2重量部、ポリエチレングリコール6000(平均分子
量6,000、三洋化成工業製マクロゴール6000)
0.4重量部及びタルク1.2重量部を加え、分散させ
て、コーティング溶液を調製する。 (3)実施例2(3)と同様に処理することにより、フ
ィルムコーティング錠(被膜率:6.0重量%、コーテ
ィング錠重量:63.6mg/錠)を得る。
【0040】実施例4〜16 下記の表に記載のとおり、ベシル酸ベポタスチン、賦形
剤、結合剤及び滑沢剤を実施例1又は実施例2(1)と
同様に処理することにより、素錠を調製する。なお、下
記表中のCMCは、カルボキシメチルセルロースであ
り、カルメロースNS−300(商品名、、五徳薬品
製)を使用する。
【0041】
【表4】
【0042】
【表5】
【0043】下記の表に記載の組成を有するコーティン
グ溶液を調製し、実施例2(2)又は実施例3(2)と
同様に処理することにより、それぞれのフィルムコーテ
ィング層を有する錠剤を調製する。なお、下記表中の含
水二酸化ケイ素としてはカープレックス(商品名、塩野
義製薬製)を、ポリビニルアセタールジエチルアミノア
セテートとしてはAEA三共(商品名、三共製)を、ま
たアミノアルキルメタクリレートコポリマーEとしては
オイドラギットE(商品名、レームファーマ製)を使用
する。
【0044】
【表6】
【0045】
【表7】
【0046】
【発明の効果】本発明の経口投与用固形製剤は、ベポタ
スチンのラセミ化がごくわずかであり、ベポタスチンが
安定に長期間保存され、変性せず、更に良好な製造効率
で調製することができるという効果を有する。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 47/38 A61K 47/38 A61P 11/06 A61P 11/06 27/16 27/16 37/08 37/08 // C07D 401/12 C07D 401/12 (72)発明者 松原 孝次 兵庫県神戸市中央区大日通3丁目4番6号 Fターム(参考) 4C063 AA01 BB08 CC12 DD10 EE01 4C076 AA37 AA44 BB01 CC10 CC15 DD34 EE23 EE31 FF63 GG12 GG14 GG16 4C086 AA01 BC21 MA35 MA52 NA03 ZA34 ZA59 ZB13

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベポタスチン又はその薬理的に許容しう
    る塩に、マンニトール、白糖、乳糖及びこれらの混合物
    から選択される賦形剤、並びにポリエチレングリコール
    を配合した経口投与用固形製剤。
  2. 【請求項2】 固形製剤の全体重量に対して以下の量:
    ベポタスチン又はその薬理的に許容しうる塩:1〜30
    重量%;マンニトール、白糖、乳糖及びこれらの混合物
    から選択される賦形剤:5〜95重量%;並びにポリエ
    チレングリコール:2〜40重量%を配合した、請求項
    1記載の経口投与用固形製剤。
  3. 【請求項3】 結晶セルロースを更に配合した、請求項
    1又は2記載の経口投与用固形製剤。
  4. 【請求項4】 結晶セルロースの配合量が、固形製剤の
    全体重量に対して1〜30重量%である、請求項3記載
    の経口投与用固形製剤。
  5. 【請求項5】 錠剤である、請求項1〜4のいずれか1
    項記載の経口投与用固形製剤。
  6. 【請求項6】 ベポタスチン又はその薬理的に許容しう
    る塩に、マンニトール、ポリエチレングリコール及び結
    晶セルロースを配合した経口投与用錠剤。
  7. 【請求項7】 ベポタスチン又はその薬理的に許容しう
    る塩に、白糖、ポリエチレングリコール及び結晶セルロ
    ースを配合した経口投与用錠剤。
  8. 【請求項8】 フィルムコーティング層を更に有する、
    請求項5〜7のいずれか1項記載の経口投与用錠剤。
  9. 【請求項9】 フィルムコーティング層の皮膜率が、被
    覆されていない錠剤の全体重量に対して2〜10重量%
    である、請求項8記載の経口投与用錠剤。
  10. 【請求項10】 ベポタスチン又はその薬理的に許容し
    うる塩に、マンニトール、白糖、乳糖及びこれらの混合
    物から選択される賦形剤、並びにポリエチレングリコー
    ルを配合して造粒することにより、造粒物を調製する方
    法。
  11. 【請求項11】 加熱造粒法により造粒する、請求項1
    0記載の方法。
  12. 【請求項12】 請求項10又は11記載の方法で調製
    した造粒物に、結晶セルロース又はカルボキシメチルセ
    ルロースを添加し、打錠することにより、錠剤を調製す
    る方法。
  13. 【請求項13】 請求項12記載の方法で調製した錠剤
    に、フィルムコーティング層を形成することにより、コ
    ーティング錠を調製する方法。
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