JP2003095980A - 潮解性物質を含有する組成物 - Google Patents

潮解性物質を含有する組成物

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JP2003095980A JP2001288741A JP2001288741A JP2003095980A JP 2003095980 A JP2003095980 A JP 2003095980A JP 2001288741 A JP2001288741 A JP 2001288741A JP 2001288741 A JP2001288741 A JP 2001288741A JP 2003095980 A JP2003095980 A JP 2003095980A
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Toshinori Tanaka
利憲 田中
Hiroyoshi Iwai
啓能 岩井
Shiyougo Izumi
正悟 泉
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Nippon Shinyaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 潮解性物質を含有する組成物においては、そ
の形態を保持するための工夫が必要であった。また、一
回に服薬する数種の製剤を各包装から取り出して、別の
一つの包装内に調剤する「一包化調剤」においては、潮
解性医薬を含有する医薬製剤を何ら工夫なしに一包化に
供するのみでは当該製剤の形態を保持することは不十分
であった。本発明は、簡便な方法により、潮解性物質を
含有した組成物の製剤手法を提供することにある。 【解決手段】 潮解性物質を吸着性物質に含有させるこ
とにより、空気中の水分に対する安定化を図った組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、潮解性物質を含有
する組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】潮解性物質は、大気中におかれると、大
気中の水分を容易に吸収して、その一部又は全部が液状
化してしまうため、潮解性物質を含有する組成物におい
ては、その形態を保持するための工夫が必要である。従
来、例えば、潮解性物質を含む医薬製剤においては、簡
便性等の見地から一製剤ごとにPTP包装を施し、空気
中の水分との接触を回避することにより、当該製剤の安
定化が図られていた。なお、PTP包装のみでは空気中
の水分を完全に遮断することができないため、製品には
アルミピロー包装が併用して施されていることが多い。
また、アルミ包装なども防湿を図った包装形態として使
用されている。
【0003】最近、医療現場では、患者の服薬コンプラ
イアンスの向上を目的として、一回に服薬する数種の製
剤を各包装から取り出して、別の一つの包装内に調剤す
る「一包化調剤」が試みられている。しかし、潮解性医
薬を含有する医薬製剤を何ら工夫なしに一包化に供する
のみでは当該製剤の形態を保持することは不十分であ
り、当該医薬製剤は「一包化調剤」に対応することが困
難である。
【0004】その他、潮解性を示す医薬を含有する製剤
の安定化を図る方法としては、当該医薬製剤を糖衣コー
ティングする方法が知られている。しかし、糖衣コーテ
ィングは、その操作だけに3〜5日を必要とし、手間も
かかる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、主に、簡便
な方法により、空気中の水分に対する安定化を図った、
潮解性物質を含有した組成物を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を重ねた結果、潮解性物質を吸着性物質に含有させるこ
とにより上記目的を達成しうることを見出し、本発明を
完成した。
【0007】本発明としては、例えば、(1) 吸着性
物質に潮解性物質が吸着されていることを特徴とする組
成物、(2) 潮解性医薬がバルプロ酸ナトリウム、ト
シル酸スプラタスト、臭化ピリドスチグミン、生薬エキ
スからなる群から選択される(1)記載の組成物、
(3) 吸着性物質に潮解性物質を吸着させることを特
徴とする、潮解性物質を含有する組成物の安定化方法、
(4) ニーディングエレメントを有する2軸混練エク
ストルーダーを用いて、当該エクストルーダーのバレル
内で潮解性物質と吸着性物質とを同時に混練処理する工
程を有することを特徴とする(1)又は(2)に記載の
組成物の製法、に関する。
【0008】本発明において、「吸着性物質」とは、大
きな比表面積と吸着能を有する多孔性の物質であり、活
性炭と同様な吸着能を有し、食品上、又は、医薬上許容
される物質をいう。また、当該吸着性物質は、水を含有
することができるものであれば、特にその種類は問わな
い。本発明に用い得る吸着性物質としては、軽質無水ケ
イ酸、含水二酸化ケイ素、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マ
グネシウム等を挙げることができる。
【0009】本発明において、「潮解性」とは、対象物
が空気中にさらされている場合に、大気中の水蒸気を捕
らえてその水に溶解する性質をいい、「潮解性物質」と
は、潮解性を示す物質をいう。また、潮解性物質のうち
医薬であるものを特に潮解性医薬という。本発明に用い
得る潮解性物質としては、一般に潮解性を示すものであ
れば特に制限されないが、温度40℃、相対湿度75%
の条件下で48時間以内に潮解性を示す物質が好まし
く、温度25℃、相対湿度60%の条件下で48時間以
内に潮解性を示す物質がより好ましい。
【0010】潮解性医薬としては、例えば、バルプロ酸
ナトリウム、トシル酸スプラタスト、臭化ピリドスチグ
ミン、生薬エキス等の医薬を挙げることができる。ま
た、生薬エキスとしては、例えば、ウラジロガシエキス
等を挙げることができる。
【0011】吸着性物質と潮解性物質の配合比率(吸着
性物質/潮解性物質)は、用いる吸着性物質や潮解性物
質の種類、他の添加剤の有無等により異なるが、重量比
として0.01〜1が適当であり、0.1〜0.6が好
ましい。より好ましくは0.2〜0.4である。
【0012】本発明に係る組成物において潮解性物質を
含有する吸着性物質の配合比率(潮解性物質を吸着した
吸着性物質/組成物全体)は特に制限されない。好適な
配合比率としては、用いる潮解性物質、潮解性医薬や吸
着性物質、他の添加剤の有無等により異なるが、重量比
として0.1〜0.9が適当であり、0.2〜0.8が
好ましい。より好ましくは0.4〜0.6である。
【0013】本発明に係る組成物には、食品上、又は医
薬上許容される添加剤を必要に応じて配合することがで
きる。かかる添加剤としては、例えば、賦形剤(例、乳
糖、トウモロコシデンプン、結晶セルロース、D−マン
ニトール、リン酸水素カルシウム)、崩壊剤(例、低置
換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルメロース、ク
ロスカルメロースナトリウム、カルメロースカルシウ
ム)、滑沢剤(例、ステアリン酸マグネシウム、ステア
リン酸カルシウム、タルク)、着色剤(例、三二酸化
鉄、黄色三二酸化鉄、酸化チタン、タール色素)、香料
(例、1−メントール、オレンジエキス)、界面活性剤
(例、ショ糖脂肪酸エステル、ラウリル硫酸ナトリウ
ム、モノステアリン酸グリセリン、ポリオキシエチレン
硬化ヒマシ油)、安定化剤(例、アスコルビン酸、安息
香酸)、放出調整剤(例、カルボキシメチルセルロー
ス、メタアクリル酸コポリマー(オイドラギット(登録
商標)L30D55、同L100、同E100、同RL
30D、同S100、同RL100、同RS100、同
NE30D)、ポリビニルアルコール)を挙げることが
できる。かかる添加剤の組成物中における配合量は、5
0重量%以下が適当である。
【0014】
【発明の実施の形態】吸着性物質に潮解性物質を吸着さ
せるには、例えば、いわゆる液体吸着法、熔融吸着法、
潮解性物質を水溶性高分子中に分散させることを特徴と
する方法、スプレードライ法により行うことができる。
以下に、この4つの方法について詳説する。
【0015】液体吸着法とは、潮解性物質を適当な溶媒
に溶解し、この溶液と吸着性物質を練合・乾燥すること
によって、吸着性物質に潮解性物質を吸着させる方法で
ある。この方法で用いられる溶媒の種類は、潮解性物質
を溶解し、吸着性物質を溶解しないものであれば特に問
わないが、食品上、又は医薬上許容されるものが好まし
く、特に水、エタノール、ジクロロメタン、又はその混
合溶媒が好ましい。
【0016】練合とは、粉粒体の周りに液体やペースト
を分散させる操作をいい、対象物質の圧延、折り畳み、
圧縮作用に伴う解砕、分散によって最終的に均質化する
工程をいう。また、上記の溶解、練合、乾燥処理は、例
えば、ニーディングエレメントという特殊なスクリュー
エレメントを有する2軸混練エクストルーダー、好まし
くは、ニーディングエレメントを装着した完全かみ合い
型同方向回転2軸混練エクストルーダーを用いることに
よって、連続的に一括処理することが可能である。
【0017】熔融吸着法とは、潮解性物質と吸着性物質
を混合後、加熱・熔融・練合することによって、吸着性
物質に潮解性物質を吸着させる方法である。この方法
は、潮解性物質の融点以上の温度で行うことにより、溶
媒を用いることなく、吸着性物質に潮解性物質を吸着さ
せる方法である。
【0018】熔融とは、加熱することにより潮解性物質
を液体状態にする工程をいう。また、熔融吸着法におけ
る加熱・熔融・練合処理は、例えば、ニーディングエレ
メントという特殊なスクリューエレメントを有する2軸
混練エクストルーダー、好ましくは、ニーディングエレ
メントを装着した完全かみ合い型同方向回転2軸混練エ
クストルーダーを用いることによって、連続的に一括処
理することが可能である。
【0019】潮解性物質を水溶性高分子中に分散させる
ことを特徴とする方法とは、水溶性高分子と潮解性物質
を混合後、水溶性高分子の軟化点以上に加熱し、潮解性
物質を水溶性高分子中に分散させた後、吸着性物質と練
合することにより吸着性物質に潮解性物質を吸着させる
方法である。融点以上に加熱すると分解する恐れのある
潮解性物質は、熔融吸着法を用いて吸着性物質に吸着さ
せることができないが、本方法は、潮解性物質の融点以
下(用いる水溶性高分子の軟化点程度)で、吸着性物質
に吸着させることができる利点がある。
【0020】この方法で用いられる水溶性高分子の種類
は、潮解性物質を分散し、吸着性物質を溶解しないもの
であれば特に問わないが、食品上、又は医薬上許容され
るものが好ましく、特にポリエチレングリコール、ヒド
ロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチル
セルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリ
ドンが好ましい。また、本方法における加熱・分散・練
合処理は、例えば、ニーディングエレメントという特殊
なスクリューエレメントを有する2軸混練エクストルー
ダー、好ましくは、ニーディングエレメントを装着した
完全かみ合い型同方向回転2軸混練エクストルーダーを
用いることによって、連続的に一括処理することが可能
である。
【0021】スプレードライ法とは、吸着性物質と潮解
性物質を適当な溶媒に懸濁し、その懸濁液をスプレード
ライヤーを用いることにより吸着性物質に潮解性物質を
吸着させる方法である。詳しくは、当該懸濁液と高温の
気体(一般的には50〜200℃の空気又は窒素)を、
スプレードライヤーのノズルから噴霧することにより、
又は、アトマイザー方式により、用いた溶媒を乾燥しつ
つ、目的の組成物を得る方法である。
【0022】この方法で用いられる溶媒は、液体吸着法
で用いられる溶媒と同様、潮解性物質を溶解し、吸着性
物質を溶解しないものであれば特に問わないが、食品
上、又は医薬上許容されるものが好ましく、特に水、エ
タノール、ジクロロメタン又はその混合溶媒が好まし
い。
【0023】本発明に係る組成物は、例えば、上記のい
ずれかの方法で製造した潮解性物質を吸着した吸着性物
質、その他必要に応じて種々の添加剤を常法により、混
合等することによって製造することができる。組成物を
製剤化する場合の剤型は特に問わないが、錠剤、顆粒
剤、カプセル剤であるものが好ましい。
【実施例】以下に、参考例、実施例、比較例、試験例を
掲げて、本発明をさらに詳しく説明する。本発明は、以
下の実施例に限定されるものではないことは言うまでも
ない。
【0024】実施例1 ケイ酸カルシウム(フローライトRE、(株)トクヤ
マ。以下同じ。) 60gを練合造粒機(KM−15
型、菊水製作所)に投入し、バルプロ酸ナトリウム(和
光純薬。以下同じ。) 40w/w%水溶液 500gで練
合造粒した。これを棚式乾燥機(DV600型、ヤマ
ト)を用いて60℃で乾燥し、コーミル(QC−197
型、(株)パウレック)で整粒した。別に乳糖 80g、
結晶セルロース54g及びコーンスターチ 216gを
流動層造粒乾燥機(MP−01型、(株)パウレック。以
下同じ。)でポリビニルアルコール(PVA) 7w/w%水
溶液 200gで造粒し、得られた顆粒とバルプロ酸ナ
トリウム顆粒及びステアリン酸マグネシウム 8gをボ
ーレコンテナーミキサー(MC−20型、コトブキ技研
工業)で混合し打錠用顆粒を得た。得られた打錠用顆粒
について12×5.5mmの杵を用いて800kg重/杵
でロータリー打錠機(Barpress、菊水製作所)で1錠あ
たり270mgで圧縮成形を行った。得られた錠剤に第
14改正日本薬局方ヒドロキシプロピルメチルセルロー
ス2910(HPMC2910)、プロピレングリコール
(PG)を用いてドリアコーター(DRC−200型、
(株)パウレック。以下同じ。)でフィルムコーティング
を施し最終製剤とした。
【0025】実施例2 ケイ酸カルシウム 60gとバルプロ酸ナトリウム 20
0gをV型混合器(FM−V−10型、富士産業
(株))で混合した。第2及び第3バレルは70℃、第
4、第5及びダイは120℃に設定し、第2、3、5バ
レル位置に搬送用スクリュー、第4バレル位置に混練用
スクリュー(ひねり角度30°と60°を組合わせたも
の)を装着し、回転速度を50rpmに設定した2軸混練エ
クストルーダー(KEXN―30型、栗本鐵工所)を用
い、注水しながら加熱熔融処理し練合物を得た。得られ
た練合物を、フェザーミル(FM−1型、ホソカワミク
ロン)で整粒した。別に乳糖 80g、結晶セルロース
54g及びコーンスターチ 216gを流動層造粒乾燥機
でPVA 7w/w%水溶液 200gで造粒し、得られた
顆粒とバルプロ酸ナトリウム顆粒及びステアリン酸マグ
ネシウム 8gをボーレコンテナーミキサーで混合し打
錠用顆粒を得た。得られた打錠用顆粒について12×
5.5mmの杵を用いて800kg重/杵でロータリー打
錠機で1錠あたり250mgで圧縮成形を行い錠剤を得
た。
【0026】実施例3 ケイ酸カルシウム 40gとバルプロ酸ナトリウム 10
0gを精製水300gに懸濁後、スプレードライヤー
(モービルマイナー型、ニロアトマイザー社)で吸気温
度180℃でスプレードライを行った。得られた粉末を
篩目開き 500μmで整粒した。別に、結晶セルロー
ス 160g、コーンスターチ 200g及びクロスカル
メロースナトリウム 120gを流動層造粒機に投入
し、予め溶解したPVA 7w/w%水溶液 340gで造
粒した。得られた顆粒 126g、バルプロ酸ナトリウ
ム含有粉末 140g及びステアリン酸マグネシウム 4
gをV型混合機で混合し顆粒剤とした。
【0027】実施例4 軽質無水ケイ酸(Aerosil 200、日本アエロ
ジル(株))136gを練合造粒機に投入した。予めウ
ラジロガシエキス 450gを精製水 135gに溶解
し、それをアエロジルに加え練合した。得られた練合物
をフェザーミル5mmφパンチスクリーンで造粒した。
造粒物を流動層造粒乾燥機で乾燥した。乾燥物を篩目開
き500μmで整粒し、それに乳糖 96g、コーンス
ターチ 40g、低置換度ヒドロキシプロピルセルロー
ス(L−HPC) 70g及びステアリン酸マグネシウ
ム 8gを加えてV型混合器で混合し、得られた顆粒を
ロータリー式打錠機を用いて13×6.5mmの杵で60
0kg重/杵で1錠あたり400mg打錠し錠剤を得
た。
【0028】実施例5 ケイ酸カルシウム 67.5gを練合造粒機に投入し、
予めウラジロガシエキス 225gを精製水 420gに
溶解し、これをケイ酸カルシウムに加え練合した。得ら
れた練合物をフェザーミル5mmφパンチスクリーンで
造粒した。造粒物を流動層造粒乾燥機で乾燥した。乾燥
物を篩目開き500μmで整粒した。別にクロスカルメ
ロースナトリウム 40g、乳糖 160g及びコーンス
ターチ120gを流動層造粒機を用いてPVA 7w/w%
水溶液 100gを結合液として造粒した。得られた顆
粒 200gに対して、ウラジロガシエキス顆粒及びス
テアリン酸マグネシウム 8gを加えてV型混合器で混
合し、顆粒をロータリー式打錠機を用いて13×6.5
mmの杵で600kg重/杵で1錠あたり500mgで打
錠し錠剤を得た。得られた錠剤にHPMC2910、P
Gを用いてドリアコーターでフィルムコーティングを施
し最終製剤とした。
【0029】比較例1 ケイ酸カルシウム 67.5gとウラジロガシエキス 2
25g、クロスカルメロースナトリウム 25g、乳糖
100g及びコーンスターチ 75g及びステアリン酸
マグネシウム 8gを加えてV型混合器で混合し、顆粒を
ロータリー式打錠機を用いて13×6.5mmの杵で60
0kg重/杵で1錠あたり500mgで打錠し錠剤を得
た。得られた錠剤にHPMC2910、PGを用いてド
リアコーターでフィルムコーティングを施し最終製剤と
した。
【0030】試験例1 実施例1で得られた錠剤とバルプロ酸ナトリウム製剤の
市販品(デパケン錠、協和発酵)の錠剤を、温度40℃
、相対湿度75%の条件下に無包装の状態に放置し、
製剤の外観について経時的に観察した。その結果を表1
に示す。なお、表中の記号は、○:変化なし、×:錠剤
形状を保持しているが外観変化を認めたもの、××:錠
剤形状を有していないもの、を意味する。
【表1】
【0031】試験例2 実施例1で得られた錠剤とバルプロ酸ナトリウム製剤の
市販品(デパケン錠、協和発酵)の錠剤を、温度25℃
、相対湿度60%の条件下に無包装の状態に放置し、
製剤の外観について経時的に観察した。その結果を表2
に示す。なお、表中の記号は、○:変化なし、×:錠剤
形状を保持しているが外観変化を認めたもの、××:錠
剤形状を有していないもの、を意味する。
【表2】
【0032】試験例3 実施例5、及び、比較例1で得られた錠剤を、温度40
℃ 、相対湿度75%の条件下に無包装の状態に放置
し、製剤の外観について経時的に観察した。その結果を
表3に示す。なお、表中の記号は、○:変化なし、×:
錠剤形状を保持しているが外観変化を認めたもの、×
×:錠剤形状を有していないもの、を意味する。
【表3】
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、特別な包装技術によら
ずとも、上述のように、空気中の水分に対する物理的、
化学的安定性が向上した潮解性物質を含有する組成物を
提供することができ、食品や医薬品原料の素材等に利用
可能となる。特に、最近の医療現場で試みられている
「一包化調剤」に対応した、潮解性医薬を含有する医薬
製剤を提供することが可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/19 A61K 31/19 35/78 35/78 C A61P 25/08 A61P 25/08 37/08 37/08 B01F 3/12 B01F 3/12 3/18 3/18 (72)発明者 泉 正悟 京都府京都市南区吉祥院西ノ庄門口町14番 地 日本新薬株式会社内 Fターム(参考) 4C076 AA31 AA41 AA44 CC01 CC07 DD27 DD41 DD67 EE23 EE31 EE32 EE38 4C088 AB12 BA08 MA06 MA35 MA37 MA41 NA03 4C206 DA02 GA31 MA01 MA05 MA55 MA57 MA61 NA03 ZA06 ZB13 4G035 AB46 AB48 AE15

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸着性物質に潮解性物質が吸着されてい
    ることを特徴とする組成物。
  2. 【請求項2】 吸着性物質が、軽質無水ケイ酸、ケイ酸
    カルシウム、含水二酸化ケイ素及びケイ酸マグネシウム
    からなる群から選択される請求項1記載の組成物。
  3. 【請求項3】 潮解性物質が潮解性医薬である請求項1
    又は2に記載の組成物。
  4. 【請求項4】 潮解性医薬がバルプロ酸ナトリウム、ト
    シル酸スプラタスト、臭化ピリドスチグミン、生薬エキ
    スからなる群から選択される請求項3記載の組成物。
  5. 【請求項5】 請求項3又は4のいずれかに記載の組成
    物を含有する医薬製剤。
  6. 【請求項6】 錠剤、顆粒剤又はカプセル剤である請求
    項5記載の医薬製剤。
  7. 【請求項7】 吸着性物質に潮解性物質を吸着させるこ
    とを特徴とする、潮解性物質を含有する組成物の安定化
    方法。
  8. 【請求項8】 潮解性物質が潮解性医薬である、請求項
    7記載の安定化方法。
  9. 【請求項9】 吸着性物質に、潮解性物質を含む水溶液
    又はエタノール溶液を注ぎ、混合・乾燥することを特徴
    とする請求項1、2、3又は4のいずれかに記載の組成
    物の製法。
  10. 【請求項10】 潮解性物質が潮解性医薬である、請求
    項9記載の組成物の製法。
  11. 【請求項11】 ニーディングエレメントを有する2軸
    混練エクストルーダーを用いて、当該エクストルーダー
    のバレル内で潮解性物質と吸着性物質とを同時に混練処
    理する工程を有することを特徴とする請求項1、2、3
    又は4のいずれかに記載の組成物の製法。
  12. 【請求項12】 潮解性物質が潮解性医薬である、請求
    項11記載の組成物の製法。
  13. 【請求項13】 吸着性物質及び潮解性物質を含む水懸
    濁液又はエタノール懸濁液をスプレードライする工程を
    有することを特徴とする請求項1、2、3又は4のいず
    れかに記載の組成物の製法。
  14. 【請求項14】 潮解性物質が潮解性医薬である、請求
    項13記載の組成物の製法。
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