JP2001258221A - 自己起動型同期電動機 - Google Patents

自己起動型同期電動機

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JP2001258221A
JP2001258221A JP2000065975A JP2000065975A JP2001258221A JP 2001258221 A JP2001258221 A JP 2001258221A JP 2000065975 A JP2000065975 A JP 2000065975A JP 2000065975 A JP2000065975 A JP 2000065975A JP 2001258221 A JP2001258221 A JP 2001258221A
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self
pole
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permanent magnet
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Withdrawn
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JP2000065975A
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English (en)
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Sanshiro Ogino
三四郎 荻野
Kyogi Uchikawa
據義 内川
Yasuzumi Ochiai
康住 落合
Yoshitake Nishi
義武 西
Kazuya Oguri
和也 小栗
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
GENESIS KK
TAIYO ELECTRIC WORKS Ltd
Tokai University
Original Assignee
GENESIS KK
TAIYO ELECTRIC WORKS Ltd
Tokai University
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転子の回転トルクを高めてエネルギー効率
を向上させることで消費電流や消費電力の低減化を計り
得る自己起動型同期電動機を提供すること。 【解決手段】 この電動機100の場合も、等間隔な磁
極a1 〜a4 を有する断面略E字型の磁気ヨークA1〜
A4が非磁性体筒体4の内周面に順次90度の角間隔を
保って装着されて成る固定子2と、等間隔な歯型の磁極
1 〜b17を有する筒状磁性体14が回転軸13の外周
面に装着されて成る回転子3とから構成され、且つ磁気
ヨークA1〜A4の励磁巻線6に90度分ずつ位相ずれ
した4相の交流励磁電流I1〜I4が供給される機能を
従来通りに有する他、電流I1〜I4が供給されること
で励磁して筒状磁性体14における磁極b1 〜b17
接近するものを吸引する磁性体吸引用基体15が磁気ヨ
ークA1〜A4のそれぞれにおける磁極a1 ,a2 の間
隔と磁極a3 ,a4 の間隔とに配備されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として電流供給
されることにより励磁して回転子における磁極の接近す
るものを吸引する磁性体吸引用基体を固定子に配備して
成ると共に、回転子の回転トルクを高めてエネルギー効
率を向上させることにより消費電流や消費電力の低減化
を可能にした自己起動型同期電動機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来,この種の自己起動型同期電動機と
しては、例えば図6(a)の横断面図,同図(b)の縦
断面図に示されるような特公昭54−34125号公報
に開示された構成のものが挙げられる。
【0003】この自己起動型同期電動機1は、それぞれ
4個の等角間隔で形成された磁極a 1 〜a4 を有する断
面略E字型の総計4個の磁気ヨークA1〜A4が非磁性
体筒体4の内周面に順次360度/4の等角間隔を保っ
て装着されて成る固定子2と、複数の等角間隔で形成さ
れた歯型の磁極b1 〜bq (ここでのqは後述するよう
に17となっている)を有する筒状磁性体14が回転軸
13の外周面に装着されて成る回転子3とによって構成
されている。
【0004】このうち、固定子2の磁気ヨークAj(j
=1,2,3,4)は、中央部分に位置される中央磁脚
部5の遊端に2つの磁極a2 ,a3 が形成されると共
に、中央磁脚部5の周りに励磁巻線6が巻装されてお
り、中央磁脚部5の両側から延在する外側磁脚部7,8
の遊端にもそれぞれ磁極a1 ,a4 が形成され、これに
より磁極a1 〜a4 が順次等角間隔φa を保って互いに
同一円筒面上で非磁性体筒体4の軸芯方向に向かって突
出し、且つ非磁性体筒体4の軸芯に中心軸が合致されて
非磁性体筒体4の内部に配備された回転子3の筒状磁性
体14における歯型の磁極b1 〜bq に対向するように
配置されている。
【0005】因みに、この自己起動型同期電動機1で
は、磁気ヨークA1〜A4にそれぞれ互いに順次360
度/4=90度分、位相がずれた4相の交流励磁電流I
1〜I4が供給されるようになっている。但し、ここで
の交流励磁電流I1〜I4は、磁気ヨークAjの磁極a
4 と磁気ヨークA(j+1)[j=4の場合にはj+1
を1とみなす]の磁極a1 との成す角をφc とした場
合、φc =φa (1+1/4)なる関係式1とφa (4
−1)・4+4・φc =360度なる関係式2とを満た
すべく、関係式1を関係式2に代入したφa =360度
/17,φc =5/4×360度/17=450度/1
7なる値に選定される。
【0006】又、回転子3は、予め固定子2の非磁性体
筒体4の両端面にこれを閉塞するように取り付けた端板
9,10に軸受11,12を介して取り付けられた回転
軸13の外周面に筒状磁性体14を装着した構造になっ
ており、筒状磁性体14における外周面の軸方向外方に
順次等角間隔φa を保って形成された歯型の磁極b1
q がそれぞれの端面を互いに同一円筒面上に存在させ
て固定子2の磁気ヨークA1〜A4の磁極a1 〜a4
対向するように配置されている。即ち、こうして回転軸
13の中心軸が非磁性体筒体4の軸芯に合致されること
により、回転子3における回転軸13の中心軸,及び筒
状磁性体14の磁極b1 〜bq と、固定子2における磁
気ヨークA1〜A4の磁極a1 〜a4 ,及び非磁性体筒
体4とが同心円状に配置されている。尚、ここでは上述
した関係式2によるφa =−360度/17からq=1
7となっている。
【0007】図7は、この自己起動型同期電動機1に備
えられる固定子2及び回転子3の相対的位置関係を固定
子2の磁気ヨークA1〜A4における磁極a1 〜a4
関する状態A、並びに回転子3の筒状磁性体14におけ
る磁極b1 〜bq に関する状態B0,B11 〜B14
…,B174 として示したものである。
【0008】ここでは、交流励磁電流I1〜I4をそれ
ぞれ固定子2の磁気ヨークA1〜A4の励磁巻線6に供
給していない場合、固定子2及び回転子3の相対的位置
関係が状態A,状態B0に示されるように、回転子3の
磁極b1 に対して固定子2の磁気ヨークA1の磁極a1
が一致しているとすれば、回転子3の磁極b2 〜b4
それぞれ磁気ヨークA1の磁極a2 〜a4 と一致してお
り、回転子3の磁極b 5 〜b8 はそれぞれ固定子2の磁
気ヨークA2の磁極a1 〜a4 に対して反時計回りの方
向に角間隔φa /4分ずつずれており、回転子3の磁極
9 〜b12はそれぞれ固定子2の磁気ヨークA3の磁極
1 〜a4 に対して反時計回りの方向に角間隔φa /2
分ずつずれており、又回転子3の磁極b13は磁気ヨーク
A3の磁極a4 に対して時計回りの方向に角間隔φa
2分、磁気ヨークA4の磁極a1に対して反時計回りの
方向に角間隔(φa /2+φa /4)分ずれており、更
に回転子3の磁極b14〜b17はそれぞれ固定子2の磁気
ヨークA4の磁極a1 〜a 4 に対して時計回りの方向に
角間隔φa /4分ずつずれている関係であることを示し
ている。
【0009】そこで、磁気ヨークA1〜A4に供給する
交流励磁電流I1〜I4がそれぞれ図8のI,II,II
I,IVに示されるように、順次360度/4分ずつ位相
がずれたオン・オフ比1の矩形波であるものとし、例え
ば交流励磁電流I2,I4がそれぞれオン,オフとなっ
た時点で交流励磁電流I1〜I4を固定子2の磁気ヨー
クA1〜A4の励磁巻線6に供給するものとし、且つ交
流励磁電流I2を基準としてその各サイクルにおける0
〜90度,90〜180度,180〜270度,270
〜360度の区間をそれぞれT1,T2,T3,T4と
すれば、区間T1では磁気ヨークA1,A2の励磁巻線
6にのみ励磁電流が流れるので、磁気ヨークA1に関し
ては、磁極a2 −磁極b2 −磁極b1 −磁極a1 と磁極
3 −磁極b3 −磁極b4 −磁極a4 とによる磁路がそ
れぞれ形成され、磁極a2 ,a3 がN極,磁極a1 ,a
4 がS極となり、且つ磁極b2 ,b3 がS極,磁極
1 ,b 4 がN極となるが、磁気ヨークA1の磁極a1
〜a4 と回転子3の磁極b1 〜b 4 とがそれぞれ回転角
位置でみたときに互いに一致しているので、回転子3に
は回転トルクが発生しない。
【0010】これに対し、磁気ヨークA2に関しては、
磁極a2 −磁極b6 −磁極b5 −磁極a1 と磁極a3
磁極b7 −磁極b8 −磁極a4 とによる磁路がそれぞれ
形成され、磁極a2 ,a3 がN極,磁極a1 ,a4 がS
極となり、且つ磁極b6 ,b 7 がS極,磁極b5 ,b8
がN極となるが、磁気ヨークA2の磁極a1 〜a4 と回
転子3の磁極b5 〜b8 とがそれぞれ回転角位置でみた
ときに磁極b5 〜b8が磁極a1 〜a4 に対して反時計
回りの方向に角間隔φa /4分ずれているので、回転子
3には回転トルクが発生し、回転子3は角間隔φa /4
分時計回りの方向に回転する。
【0011】ところが、回転子3が角間隔φa /4分時
計回りの方向に回転すれば、磁気ヨークA2の磁極a1
〜a4 と回転子3の磁極b5 〜b8 とは一致するが、磁
気ヨークA1の磁極a1 〜a4 と回転子3の磁極b1
4 とは時計回りの方向に角間隔φa /4分ずれた関係
となるため、結果として回転子3はφa /4×1/2=
φa /8だけ時計回りの方向に回転し、固定子2に対し
て状態B11 の関係が得られることになる。
【0012】こうして回転子3が時計回りの方向にφa
/8だけ回転して区間T2となれば、磁気ヨークA2,
A3の励磁巻線6にのみ励磁電流が流れるので、磁気ヨ
ークA2に関しては、上述した場合と同様に磁極a2
3 がN極,磁極a1 ,a4がS極となり、且つ磁極b
6 ,b7 がS極,磁極b5 ,b8 がN極となり、磁気ヨ
ークA3に関しては、磁極a2 ,a3 がN極,磁極
1 ,a4 がS極となり、且つ磁極b10,b11がS極,
磁極b9 ,b12がN極となって回転子3に回転トルクが
発生するものの、区間T1において磁気ヨークA2の磁
極a1 〜a4 と回転子3の磁極b5 〜b8 とがそれぞれ
回転角位置でみたときに磁極b5 〜b8 が磁極a1 〜a
4 に対して時計回りの方向に角間隔φa /8分ずれてお
り、且つ磁気ヨークA3の磁極a1 〜a4 と回転子3の
磁極b9 〜b12とがそれぞれ回転角位置でみたときに磁
極b9 〜b12が磁極a1 〜a4 に対して反時計回りの方
向に角間隔3φa /8分ずれているので、結果として回
転子3は3φa /8−φa /8=φa /4だけ時計回り
の方向に回転し、固定子2に対して状態B12 の関係が
得らることになる。
【0013】次に、区間T3となれば、上述した場合と
同様に磁気ヨークA3,A4の励磁巻線6にのみ励磁電
流が流れるので、磁極a2 ,a3 がN極,磁極a1 ,a
4 がS極となり、且つ磁極b10,b11,b14,b15がS
極,磁極b9 ,b12,b13,b16がN極となるが、区間
T2において磁気ヨークA3の磁極a1 〜a4 と回転子
3の磁極b9 〜b12とがそれぞれ回転角位置でみたとき
に磁極b9 〜b12が磁極a1 〜a4 に対して反時計回り
の方向に角間隔φa /8分ずれており、且つ磁気ヨーク
A4の磁極a1 〜a4 と回転子3の磁極b13〜b16とが
それぞれ回転角位置でみたときに磁極b13〜b16が磁極
1 〜a4 に対して時計回りの方向に角間隔3φa /8
分ずれているので、結果として回転子3はφa /4だけ
時計回りの方向に回転し、固定子2に対して状態B13
の関係が得られることになる。
【0014】更に、区間T4となれば、上述した場合と
同様に磁気ヨークA1,A4の励磁巻線6にのみ励磁電
流が流れるので、磁極a2 ,a3 がN極,磁極a1 ,a
4 がS極となり、且つ磁極b1 ,b2 ,b14,b15がS
極,磁極b17,b1 ,b2 ,b3 がN極となるが、区間
T3において磁気ヨークA1の磁極a1 〜a4 と回転子
3の磁極b17,b1 〜b3 とがそれぞれ回転角位置でみ
たときに磁極b17,b 1 〜b3 が磁極a1 〜a4 に対し
て反時計回りの方向に角間隔3φa /8分ずれており、
且つ磁気ヨークA4の磁極a1 〜a4 と回転子3の磁極
13〜b16とがそれぞれ回転角位置でみたときに磁極b
13〜b16が磁極a1 〜a4 に対して反時計回りの方向に
角間隔φa /8分ずれているので、結果として回転子3
はφa /4だけ時計回りの方向に回転し、固定子2に対
して状態B14 の関係が得られることになる。
【0015】そして、交流励磁電流I2の次のサイクル
の区間T1となれば、上述した第1のサイクルの区間T
1における回転子3の磁極b1 〜b4 がそれぞれ磁極b
17,b1 〜b3 に、磁極b5 〜b8 がそれぞれ磁極b4
〜b7 になる点以外は、第1のサイクルの区間T1の動
作を成し、回転子3がφa /4だけ時計回りの方向に回
転して固定子2に対して状態B21 の関係が得られ、や
がて第17のサイクルの区間T4になれば回転子3がφ
a /4だけ時計回りの方向に回転して固定子2に対して
状態B174 の関係が得られることになり、結果として
励磁電流の17サイクル区間で回転子3が1回転する関
係、即ち、1サイクル区間で回転子3が1/17回転す
る関係に基づいて回転子3の回転を継続させる動作が行
われることになる。
【0016】尚、この自己起動型同期電動機1では、4
個の磁気ヨークA1〜A4に4相の交流励磁電流I1〜
I4を供給する構成を説明したが、磁気ヨーク数や交流
励磁電流の相数をn(但し、nは3以上の自然数とす
る)とし、固定子2や回転子3の磁極数を変えた(増加
させた)構成にすることも可能である。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】上述した自己起動型同
期電動機の場合、起動時に外部から回転子を回転駆動す
ること無しに自己起動して磁束漏れ無く励磁電流と同期
して回転子が回転する構成となっており、回転子に永久
磁石を使用しなくても済むという長所を有しているが、
磁束を増加して回転子を高い回転トルクで継続的に高速
回転させるためには磁気ヨーク(その励磁巻線)に供給
する交流励磁電流の電流値を高めなければならず、こう
した場合に結果的に消費電流や消費電力が高くなってし
まうため、さほどエネルギー効率が良くないという欠点
がある。
【0018】本発明は、このような問題点を解決すべく
なされたもので、その技術的課題は、回転子の回転トル
クを高めてエネルギー効率を向上させることで消費電流
や消費電力の低減化を計り得る自己起動型同期電動機を
提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、非磁性
体筒体の内周面に順次360度/n(但し、nは3以上
の自然数とする)の等角間隔を保って装着されると共
に、該非磁性体筒体の軸芯方向に向かって等角間隔で突
出した複数の第1の磁極を有する総計n個の磁気ヨーク
から成る固定子と、非磁性体筒体の軸芯に中心軸が合致
されて該非磁性体筒体の内部に配備される回転軸の外周
面に装着されると共に、複数の第1の磁極に対向するよ
うに等角間隔で突出した歯型の複数の第2の磁極を有す
る筒状磁性体から成る回転子とを含み、更に、n個の磁
気ヨークのそれぞれに巻装された励磁巻線に対して36
0度/n分ずつ位相ずれしたn相の交流励磁電流が供給
される自己起動型同期電動機において、n個の磁気ヨー
クにおけるそれぞれの複数の第1の磁極の間隔には、電
流供給されることにより励磁して筒状磁性体における複
数の第2の磁極の接近するものを吸引する磁性体吸引用
基体を配備して成る自己起動型同期電動機が得られる。
【0020】又、本発明によれば、上記自己起動型同期
電動機において、磁性体吸引用基体は、軟磁性体の間に
硬磁性体を結合して成る棒状永久磁石と、基部の両側か
ら延在する脚部を有する略コ字形芯体の該基部にコイル
が巻装されて成る電磁石部とを該電磁石部における該脚
部の端面が該棒状永久磁石における該軟磁性体に接合さ
れるように接着することにより、該棒状永久磁石におけ
る該電磁石部の該脚部の端面との接合面との反対側の面
を磁性体吸引用の磁束作用面として構成された自己起動
型同期電動機が得られる。
【0021】更に、本発明によれば、上記自己起動型同
期電動機において、n個の磁気ヨークは、励磁巻線を周
りに巻装した中央磁脚部から分岐して延在する遊端の2
箇所、並びに中央磁脚部の両側から延在する外側磁脚部
の遊端の2箇所による総計4箇所を第1の磁極とする略
E字状のものであり、磁性体吸引用基体は、n個の磁気
ヨークのそれぞれの第1の磁極における外側磁脚部の一
方側のものと中央磁脚部の分岐された部分の近接する一
方側のものとの間隔に介在された第1の磁性体吸引用基
体、並びに外側磁脚部の他方側のものと中央磁脚部の分
岐された部分の近接する他方側のものとの間隔に介在さ
れた第2の磁性体吸引用基体による一対のものが配備さ
れた自己起動型同期電動機が得られる。
【0022】一方、本発明によれば、上記自己起動型同
期電動機において、第1の磁性体吸引用基体及び第2の
磁性体吸引用基体は、何れも棒状永久磁石及び電磁石部
をそれぞれの磁極が合致されるように対向配置させた上
で該電磁石部のそれぞれにおけるコイルに対し、n相の
交流励磁電流又は直流パルス電流を該電磁石部において
該棒状永久磁石の磁束数と同じ磁束数を発生させて該棒
状永久磁石の磁力線を遮断できる程度の電流値で供給す
る自己起動型同期電動機が得られる。
【0023】他方、本発明によれば、上記自己起動型同
期電動機において、第1の磁性体吸引用基体及び第2の
磁性体吸引用基体は、何れも棒状永久磁石及び電磁石部
をそれぞれの磁極性が合致されるように対向配置させる
と共に、該電磁石部及び該棒状永久磁石における磁極が
互いに同極性となるように並設結合した対構成のものと
した上で該対構成のうちの何れか一方のものの該電磁石
部におけるコイルに対し、n相の交流励磁電流又は直流
パルス電流を該電磁石部において該棒状永久磁石の磁束
数と同じ磁束数を発生させて該棒状永久磁石の磁力線を
遮断できる程度の電流値よりも大きな電流値で供給する
自己起動型同期電動機が得られる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に実施例を挙げ、本発明の自
己起動型同期電動機について、図面を参照して詳細に説
明する。
【0025】図1は、本発明の一実施例に係る自己起動
型同期電動機100の基本構成を示したものであり、同
図(a)は横断面図に関するもの,同図(b)は縦断面
図に関するものである。但し、この自己起動型同期電動
機100の場合も、図6(a),(b)で説明した従来
の自己起動型同期電動機1と比べ、基本構成上はほぼ共
通しているので、同じ構成部分には同じ参照符号を付し
て説明を簡略し、相違する部分を中心として説明する。
【0026】この自己起動型同期電動機100において
も、非磁性体筒体4の内周面に順次360度/4の等角
間隔を保って装着されると共に、それぞれ4個の等角間
隔で形成された磁極a1 〜a4 を有する断面略E字型の
総計4個の磁気ヨークA1〜A4から成る固定子2と、
非磁性体筒体4の軸芯に中心軸が合致されて非磁性体筒
体4の内部に配備される回転軸13の外周面に装着され
ると共に、複数の等角間隔で形成された歯型の磁極b1
〜bq (q=17)を有する筒状磁性体14から成る回
転子3とによって構成され、磁気ヨークA1〜A4のそ
れぞれに巻装された励磁巻線6に対して360度/4=
90度分ずつ位相ずれした4相の交流励磁電流I1〜I
4が供給されるが、ここでは磁気ヨークA1〜A4のそ
れぞれにおける磁極a1 ,a2 の間隔と磁極a3 ,a4
の間隔とには、電流供給(4相の交流励磁電流I1〜I
4か、或いは直流パルス電流であっても良い)されるこ
とにより励磁して筒状磁性体14における第2の磁極b
1 〜bq の接近するものを吸引するための磁性体吸引用
基体15を介在配備して成っている。
【0027】具体的に言えば、ここでの4個の磁気ヨー
クA1〜A4は、励磁巻線6を周りに巻装した中央磁脚
部5から分岐して延在する遊端の2箇所、並びに中央磁
脚部5の両側から延在する外側磁脚部7,8の遊端の2
箇所による総計4箇所を第1の磁極a1 〜a4 とする略
E字状のものであり、磁性体吸引用基体15は、4個の
磁気ヨークA1〜A4のそれぞれの第1の磁極a1 〜a
4 における外側磁脚部7,8の一方側のもの(例えば外
側磁脚部7側の磁極a1 )と中央磁脚部5の分岐された
部分の近接する一方側のもの(例えば中央磁脚部5の磁
極a2 )との間隔に介在された第1の磁性体吸引用基体
15、並びに外側磁脚部7,8の他方側のもの(例えば
外側磁脚部8側の磁極a4 )と中央磁脚部5の分岐され
た部分の近接する他方側のもの(例えば中央磁脚部5の
磁極a3 )との間隔に介在された第2の磁性体吸引用基
体15による一対のものが配備されている。
【0028】図2は、この磁性体吸引用基体15の基本
構成を示したものであり、同図(a)は全体の外観斜視
図に関するもの,同図(b)は構成要素を分解した斜視
図に関するもの,同図(c)は構成要素を分解した側面
図に関するもの,同図(d)は構成要素を結合した側面
図に関するものである。
【0029】即ち、磁性体吸引用基体15は、磁性体用
ベーシックファクタと呼ばれて良いもので、純鉄等の軟
磁性体22の間にネオジウムマグネット(Nd−Fe−
B)等の硬磁性体21を配備結合して成る棒状永久磁石
20と、基部32の両側から延在する脚部33を有する
略コ字形芯体であって、基部32に銅線等のコイル34
が巻装された純鉄等の軟磁性体等のコア(或いはヨーク
でも良い)31から成る電磁石部30とを電磁石部30
における脚部33の端面が棒状永久磁石20における軟
磁性体22に接合されるように接着することにより、棒
状永久磁石20における電磁石部30の脚部33の端面
との接合面M−M′との反対側の面を磁性体吸引用の磁
束作用面Xとして構成されている。尚、ここでは図示さ
れるように、棒状永久磁石20における軟磁性体22の
左側のものがS極,右側のものがN極となっている。
【0030】図3は、この磁性体吸引用基体15の磁束
作用を説明するために示した側面図であり、同図(a)
は一状態に関するもの,同図(b)は他状態に関するも
の,同図(c)は別状態に関するものである。
【0031】この磁性体吸引用基体15では、棒状永久
磁石20及び電磁石部30をそれぞれの磁極(N極,S
極)性が合致されるように対向配置させている。
【0032】図3(a)を参照すれば、一状態では電磁
石部30のコイル34が通電されておらず、磁性体吸引
用基体15では磁力線L1が棒状永久磁石20中におけ
るN極からS極へ向かう方向を含んで閉磁路を回るだけ
で周囲の空気中への漏れは殆ど無く、接合面M−M′は
棒状永久磁石20により強く吸着されている。
【0033】図3(b)を参照すれば、他状態では電磁
石部30のコイル34が通電されており、磁性体吸引用
基体15の電磁石部30におけるコイル34に対し、電
磁石部30において棒状永久磁石20の磁束数より多い
磁束数を発生させるために棒状永久磁石20と同極同士
となるように電磁石部30を対向させた状態で4相の交
流励磁電流又は直流パルス電流を供給したときであり、
磁性体吸引用基体15では棒状永久磁石20の磁力線が
電磁石部30の磁力線により接合面M−M′より上に押
し出され、棒状永久磁石20の飽和状態を越えたときに
閉磁路の磁力線L1から磁力線L2となって周囲の空気
中へ放出される。このとき、電磁石部30の磁力線の数
が多ければ空気中へ放出される磁力線L2は、棒状永久
磁石20の磁力線と電磁石部30の磁力線とを合成した
ものになり、接合面M−M′は電磁石部30のみにより
吸着されている。
【0034】図3(c)を参照すれば、別状態では電磁
石部30のコイル34が通電されており、磁性体吸引用
基体15の電磁石部30におけるコイル34に対し、電
磁石部30において棒状永久磁石20の磁束数と同じ磁
束数を発生させるために棒状永久磁石20と同極同士と
なるように電磁石部30を対向させた状態で4相の交流
励磁電流又は直流パルス電流を供給したときであり、磁
性体吸引用基体15ではそれ自体が棒状永久磁石20の
残留磁束密度の飽和状態よりも余裕があるとき、接合面
M−M′は吸引も反発もしない無力化状態となり、棒状
永久磁石20の磁力線と電磁石部30の磁力線とが接合
面M−M′を境に互いに通い合うことがない。因みに、
磁性体吸引用基体15の残留磁束密度の飽和状態を越え
る棒状永久磁石20と磁束数がこれと同等に多い電磁石
部30との場合では接合面M−M′が反発してそれぞれ
の磁束数が空中に漏れ磁束として放出される。
【0035】図4は、図3(c)で説明した磁性体吸引
用基体15の磁束作用時(接合面M−M′が無力化状
態)での磁束吸引作用を説明するために示した側面図で
あり、同図(a)は一状態に関するもの,同図(b)は
他状態に関するもの,同図(c)は別状態に関するもの
である。
【0036】図4(a)を参照すれば、一状態では電磁
石部30のコイル34に通電供給されている電流値がα
であり、磁性体吸引用基体15の磁束作用面Xに対して
可動的に近接する純鉄等の軟磁性体から成る磁性体吸引
部材(筒状磁性体14の歯型の磁極b1 〜b17に相当す
るもの)40を対象とすることを示しているが、このま
まの状態では磁性体吸引部材40が磁性体吸引用基体1
5の磁束作用面Xから十分遠く離れており、これにより
電流値αも一定なままであり、しかも磁性体吸引用基体
15において磁力線が存在しないため、磁性体吸引部材
40に対して磁束吸引作用が起こらない。
【0037】図4(b)を参照すれば、他状態では磁性
体吸引用基体15の磁束作用面Xに対する磁性体吸引部
材40の間隔Gを狭めており、これに従って電流値αが
小さくなり、この状態では棒状永久磁石20の磁力線が
接合面M−M′を越えて磁性体吸引用基体15内に閉磁
路を形成すること無く、反対に磁性体吸引部材40に対
して間隔Gを介して磁路を形成し、これによって磁性体
吸引用基体15の磁束作用面Xで磁性体吸引部材40に
対する磁束吸引作用を起こしている。このとき、電磁石
部30のコイル34に供給する電流値αは、棒状永久磁
石20の磁力線を遮断するに足りる程度で済むため、棒
状永久磁石20の磁力線が磁性体吸引部材40との間で
磁路を形成し易くなる程、換言すれば磁性体吸引用基体
15の磁束作用面Xにおける吸引力(この吸引力の限界
は自ずと磁石性能の限界を示す)が増す程、小さくな
る。
【0038】図4(c)を参照すれば、別状態では電磁
石部30のコイル34に供給する電流値αを大きくして
いる(電磁石部30において棒状永久磁石20の磁束数
と同じ磁束数を発生させて棒状永久磁石20の磁力線を
遮断できる程度の電流値よりも大きな電流値としてい
る)ため、電磁石部30の磁力線と棒状永久磁石20の
磁力線とが合成された結果、電磁石部30及び棒状永久
磁石20の閉磁路に形成された磁力線L1′と、棒状永
久磁石20から空気中を介して磁性体吸引部材40に形
成された磁力線L2′とを有する形態となり、磁性体吸
引用基体15の磁束作用面Xにおける吸引力が強力にな
る。但し、このように電流値αを大きくして磁性体吸引
用基体15の磁束作用面Xにおける吸引力を強化するこ
とは、エネルギー効率が劣化して大きな消費電流や消費
電力を要するものとなるため、好ましくない。
【0039】そこで、自己起動型同期電動機100の固
定子2における磁気ヨークA1〜A4の磁極a1 ,a2
の間隔と磁極a3 ,a4 の間隔とに配備する磁性体吸引
用基体15にあっては、図4(b)で説明したように棒
状永久磁石20の磁力線を遮断するに足りる程度の電流
値αを電磁石部30のコイル34に4相の交流励磁電流
又は直流パルス電流によって供給すれば、回転子3の回
転トルクを高めてエネルギー効率を向上させ、消費電流
や消費電力の低減化を計ることが可能になる。こうした
条件下で磁性体吸引用基体15の磁束作用面Xにおける
吸引力を増し、且つ電流値αを小さくするための基本条
件は、磁性体吸引用基体15の磁束作用面Xと磁性体吸
引部材40との間隔Gを小さくすること、棒状永久磁石
20のヨーク部分と磁性体吸引部材40の軟磁性体部分
とを電磁石部30のコア(ヨーク)31よりも飽和磁束
密度の良い素材とすること、磁性体吸引用基体15に閉
磁路として形成される磁力線L1に対する棒状永久磁石
20の磁力線L2の距離を短くすることが挙げられる。
尚、磁性体吸引用基体15の磁束作用面Xにおける吸引
力を増すためには、当然のことながら棒状永久磁石20
そのものの磁気特性(特に残留磁化Br,最大エネルギ
ー積BH)を良くしたり、或いはネオジウムマグネット
(Nd−Fe−B)に代えて超電導磁石等を適用するこ
と等も有効である。
【0040】このような構成の自己起動型同期電動機1
00では、磁気ヨークA1〜A4の励磁巻線6に図8に
示したような4相の交流励磁電流I1〜I4を供給する
と共に、磁気ヨークA1〜A4の磁極a1 ,a2 の間隔
と磁極a3 ,a4 の間隔とに配備された磁性体吸引用基
体15に同様な4相の交流励磁電流I1〜I4(又は直
流パルス電流)を上述したように棒状永久磁石20の磁
力線を遮断するに足りる程度の電流値αで供給すること
により、基本的に図7を用いて説明したように1サイク
ル区間で回転子3が1/17回転する関係に基づいて回
転子3が継続して回転する動作が行われるが、ここでは
更に磁性体吸引用基体15の磁束作用面Xが筒状磁性体
14における磁極b1 〜b17の接近するものを吸引する
ため、磁性体吸引用基体15を持たない従来構成に比べ
て約1.25倍程度、回転子3の回転トルクが高められ
る。従って、磁気ヨークA1〜A4の励磁巻線6に供給
する4相の交流励磁電流I1〜I4の電流値を抑制して
回転子3の回転トルクを従来通りに維持する構成とすれ
ば、エネルギー効率が向上し、結果として消費電流や消
費電力が低減化される。
【0041】尚、一実施例に係る自己起動型同期電動機
100では、4個の磁気ヨークA1〜A4に4相の交流
励磁電流I1〜I4を供給し、且つ磁気ヨークA1〜A
4の磁極a1 ,a2 の間隔と磁極a3 ,a4 の間隔とに
総計8個の磁性体吸引用基体15を備える構成を説明し
たが、この自己起動型同期電動機100においても、磁
気ヨーク数や交流励磁電流の相数をn(但し、nは3以
上の自然数とする)とし、固定子2や回転子3の磁極
数、並びに磁性体吸引用基体の数を変えた(増加させ
た)構成にすることが可能である。
【0042】図5は、上述した自己起動型同期電動機1
00に備えられる磁性体吸引用基体15を変形して対構
成にした他の形態のもの(他の実施例に係る自己起動型
同期電動機の対構成の磁性体吸引用基体15)における
磁束吸引作用を説明するために示した側面図であり、同
図(a)は一状態に関するもの,同図(b)は他状態に
関するもの,同図(c)は別状態に関するものである。
【0043】図5(a)を参照すれば、一状態では磁気
ヨークA1〜A4の何れか一つの磁極a1 ,a2 の間隔
と磁極a3 ,a4 の間隔とに配備される2個の磁性体吸
引用基体15を何れも棒状永久磁石20及び電磁石部3
0をそれぞれの磁極(N極,S極)性が合致されるよう
に対向配置させると共に、電磁石部30及び棒状永久磁
石30における磁極(N極,S極)が互いに同極性とな
るように並設結合した対構成のものとしており、対構成
の磁性体吸引用基体15の接合面M−M′が図3(c)
で説明したように無力化状態となっている。
【0044】図5(b)を参照すれば、他状態では対構
成の磁性体吸引用基体15のうちの左側の磁性体吸引用
基体15における電磁石部30のコイル34に対しての
み、図4(c)で説明したように供給する電流値αを大
きくしている(電磁石部30において棒状永久磁石20
の磁束数と同じ磁束数を発生させて棒状永久磁石20の
磁力線を遮断できる程度の電流値よりも大きな電流値と
している)ため、図4(c)で説明した磁性体吸引用基
体15の場合と反対向きに左側の磁性体吸引用基体15
において電磁石部30の磁力線と棒状永久磁石20の磁
力線とが合成された結果、電磁石部30及び棒状永久磁
石20の閉磁路に形成された磁力線L1′と、棒状永久
磁石20から空気中を介して磁性体吸引部材40に形成
された磁力線L2′とを有する形態となり、磁性体吸引
用基体15の磁束作用面Xにおける吸引力が強力にな
る。
【0045】ところが、図5(c)を参照すれば、別状
態では上述した図5(b)の他状態から時間的に極く僅
かに推移したもので、結合した対構成の磁性体吸引用基
体15のうちの右側の磁性体吸引用基体15において
も、相乗効果的に図4(c)で説明した磁性体吸引用基
体15の場合と同じ向き(即ち、左側の磁性体吸引用基
体15とは反対向き)に電磁石部30の磁力線と棒状永
久磁石20の磁力線とが転化して合成されるようにな
り、これにより点線で示されるような電磁石部30及び
棒状永久磁石20の閉磁路に形成された磁力線L1′
と、棒状永久磁石20から空気中を介して磁性体吸引部
材40に形成された磁力線L2′とを有する形態とな
り、結果として左右両側の対構成の磁性体吸引用基体1
5のコイル34に対してそれぞれ別個に適度な電流値α
を供給して磁束作用面Xにおける吸引力を適度に設定し
た場合と同等な効果が得られる。
【0046】従って、この対構成の磁性体吸引用基体1
5を有する他の実施例に係る自己起動型同期電動機10
0においても、回転子3の回転トルクが高められるた
め、磁気ヨークA1〜A4の励磁巻線6に供給する4相
の交流励磁電流I1〜I4の電流値を抑制して回転子3
の回転トルクを従来通りに維持する構成とすれば、エネ
ルギー効率が向上し、結果として消費電流や消費電力が
低減化される。
【0047】尚、ここでの他の実施例に係る自己起動型
同期電動機100の構成、即ち、4個の磁気ヨークA1
〜A4に4相の交流励磁電流I1〜I4を供給し、且つ
磁気ヨークA1〜A4の磁極a1 ,a2 の間隔と磁極a
3 ,a4 の間隔とに対構成の8個による総計16個の磁
性体吸引用基体15を備えた構成においても、磁気ヨー
ク数や交流励磁電流の相数をn(但し、nは3以上の自
然数)とし、固定子2や回転子3の磁極数、並びに対構
成の磁性体吸引用基体15の数を変えた(増加させた)
構成にすることが可能である。
【0048】
【発明の効果】以上に述べた通り、本発明の自己起動型
同期電動機によれば、固定子の磁気ヨークの磁極の間隔
に対し、電流供給されることで励磁して回転子の筒状磁
性体における磁極の接近するものを吸引する磁性体吸引
用基体を配備しているので、回転子の回転動作に際して
磁性体吸引用基体を持たない従来構成に比べて回転子の
回転トルクが高められるため、回転子の回転トルクを従
来通りに維持した場合にエネルギー効率が向上し、結果
として消費電流や消費電力が低減化されるようになる。
又、ここで適用される磁性体吸引用基体の構成、即ち、
棒状永久磁石及び電磁石部をそれぞれの磁極性が合致さ
れるように対向配置させた構成を変形し、更に電磁石部
及び棒状永久磁石における磁極が互いに同極性となるよ
うに並設結合した対構成のものとした上で対構成のうち
の何れか一方のものの電磁石部におけるコイルに対し、
n相の交流励磁電流又は直流パルス電流を電磁石部にお
いて棒状永久磁石の磁束数と同じ磁束数を発生させて棒
状永久磁石の磁力線を遮断できる程度の電流値よりも大
きな電流値で供給する構成とした場合においても、他方
のものに相乗効果的に転化して合成された磁力線が発生
して磁束作用面で適度な吸引力が得られるため、同等な
効果が得られるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る自己起動型同期電動機
の基本構成を示したものであり、(a)は横断面図に関
するもの,(b)は縦断面図に関するものである。
【図2】図1に示す自己起動型同期電動機に備えられる
磁性体吸引用基体の基本構成を示したものであり、
(a)は全体の外観斜視図に関するもの,(b)は構成
要素を分解した斜視図に関するもの,(c)は構成要素
を分解した側面図に関するもの,(d)は構成要素を結
合した側面図に関するものである。
【図3】図2(a)〜(d)で説明した磁性体吸引用基
体の磁束作用を説明するために示した側面図であり、
(a)は一状態に関するもの,(b)は他状態に関する
もの,(c)は別状態に関するものである。
【図4】図3(c)で説明した磁性体吸引用基体の磁束
作用時(接合面が無力化状態)での磁束吸引作用を説明
するために示した側面図であり、(a)は一状態に関す
るもの,(b)は他状態に関するもの,(c)は別状態
に関するものである。
【図5】図1に示す自己起動型同期電動機に備えられる
磁性体吸引用基体を変形して対構成にした他の形態のも
の(他の実施例に係る自己起動型同期電動機の対構成の
磁性体吸引用基体)における磁束吸引作用を説明するた
めに示した側面図であり、(a)は一状態に関するも
の,(b)は他状態に関するもの,(c)は別状態に関
するものである。
【図6】従来の自己起動型同期電動機の基本構成を示し
たものであり、(a)は横断面図に関するもの,(b)
は縦断面図に関するものである。
【図7】図6に示す自己起動型同期電動機に備えられる
固定子及び回転子の相対的位置関係を固定子の磁気ヨー
クにおける磁極に関する状態、並びに回転子の筒状磁性
体における磁極に関する状態として示したものである。
【図8】図6に示す自己起動型同期電動機に備えられる
磁気ヨークに供給する位相が異なる4相の交流励磁電流
の信号波形を示したタイミングチャートである。
【符号の説明】
1,100 自己起動型同期電動機 2 固定子 3 回転子 4 非磁性体筒体 5 中央磁脚部 6 励磁巻線 7,8 外側磁脚部 9,10 端板 11,12 軸受 13 回転軸 14 筒状磁性体 15 磁性体吸引用基体 20 棒状永久磁石 21 硬磁性体 22 軟磁性体 30 電磁石部 31 コア(ヨーク) 32 基部 33 脚部 34 コイル 40 磁性体吸引部材 Aj,A1〜A4 磁気ヨーク a1 〜a4 ,b1 〜bq 磁極 L1,L1′,L2,L2′ 磁力線 X 磁束作用面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荻野 三四郎 東京都品川区二葉二丁目20番1号 第2梅 田ビル405 (72)発明者 内川 據義 東京都大田区城南島四丁目5番5号 株式 会社大洋電機工作所内 (72)発明者 落合 康住 神奈川県川崎市麻生区高石3−32−2− 306 (72)発明者 西 義武 東京都世田谷区代沢2−39−7 (72)発明者 小栗 和也 神奈川県相模原市上鶴間5−6−1 ルネ 東林間A−111 Fターム(参考) 5H002 AA09 AB04 AC04 AE07 AE08 5H619 BB01 BB06 BB08 BB24 PP05 PP06 PP08 PP13 5H622 AA01 AA03 CA02 CA14 DD02 PP03 PP10 PP19

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性体筒体の内周面に順次360度/
    n(但し、nは3以上の自然数とする)の等角間隔を保
    って装着されると共に、該非磁性体筒体の軸芯方向に向
    かって等角間隔で突出した複数の第1の磁極を有する総
    計n個の磁気ヨークから成る固定子と、前記非磁性体筒
    体の軸芯に中心軸が合致されて該非磁性体筒体の内部に
    配備される回転軸の外周面に装着されると共に、前記複
    数の第1の磁極に対向するように等角間隔で突出した歯
    型の複数の第2の磁極を有する筒状磁性体から成る回転
    子とを含み、更に、前記n個の磁気ヨークのそれぞれに
    巻装された励磁巻線に対して360度/n分ずつ位相ず
    れしたn相の交流励磁電流が供給される自己起動型同期
    電動機において、前記n個の磁気ヨークにおけるそれぞ
    れの前記複数の第1の磁極の間隔には、電流供給される
    ことにより励磁して前記筒状磁性体における前記複数の
    第2の磁極の接近するものを吸引する磁性体吸引用基体
    を配備して成ることを特徴とする自己起動型同期電動
    機。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の自己起動型同期電動機に
    おいて、前記磁性体吸引用基体は、軟磁性体の間に硬磁
    性体を結合して成る棒状永久磁石と、基部の両側から延
    在する脚部を有する略コ字形芯体の該基部にコイルが巻
    装されて成る電磁石部とを該電磁石部における該脚部の
    端面が該棒状永久磁石における該軟磁性体に接合される
    ように接着することにより、該棒状永久磁石における該
    電磁石部の該脚部の端面との接合面との反対側の面を磁
    性体吸引用の磁束作用面として構成されたことを特徴と
    する自己起動型同期電動機。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の自己起動型同期電動機に
    おいて、前記n個の磁気ヨークは、前記励磁巻線を周り
    に巻装した中央磁脚部から分岐して延在する遊端の2箇
    所、並びに前記中央磁脚部の両側から延在する外側磁脚
    部の遊端の2箇所による総計4箇所を前記第1の磁極と
    する略E字状のものであり、前記磁性体吸引用基体は、
    前記n個の磁気ヨークのそれぞれの前記第1の磁極にお
    ける前記外側磁脚部の一方側のものと前記中央磁脚部の
    分岐された部分の近接する一方側のものとの間隔に介在
    された第1の磁性体吸引用基体、並びに前記外側磁脚部
    の他方側のものと前記中央磁脚部の分岐された部分の近
    接する他方側のものとの間隔に介在された第2の磁性体
    吸引用基体による一対のものが配備されたことを特徴と
    する自己起動型同期電動機。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の自己起動型同期電動機に
    おいて、前記第1の磁性体吸引用基体及び前記第2の磁
    性体吸引用基体は、何れも前記棒状永久磁石及び前記電
    磁石部をそれぞれの磁極が合致されるように対向配置さ
    せた上で該電磁石部のそれぞれにおける前記コイルに対
    し、前記n相の交流励磁電流又は直流パルス電流を該電
    磁石部において該棒状永久磁石の磁束数と同じ磁束数を
    発生させて該棒状永久磁石の磁力線を遮断できる程度の
    電流値で供給することを特徴とする自己起動型同期電動
    機。
  5. 【請求項5】 請求項3記載の自己起動型同期電動機に
    おいて、前記第1の磁性体吸引用基体及び前記第2の磁
    性体吸引用基体は、何れも前記棒状永久磁石及び前記電
    磁石部をそれぞれの磁極性が合致されるように対向配置
    させると共に、該電磁石部及び該棒状永久磁石における
    磁極が互いに同極性となるように並設結合した対構成の
    ものとした上で該対構成のうちの何れか一方のものの該
    電磁石部における前記コイルに対し、前記n相の交流励
    磁電流又は直流パルス電流を該電磁石部において該棒状
    永久磁石の磁束数と同じ磁束数を発生させて該棒状永久
    磁石の磁力線を遮断できる程度の電流値よりも大きな電
    流値で供給することを特徴とする自己起動型同期電動
    機。
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