JP2001258184A - 自己電力供給型カード型情報記録媒体、カード型情報記録媒体入出力装置、電力供給方法、及び通信方法 - Google Patents

自己電力供給型カード型情報記録媒体、カード型情報記録媒体入出力装置、電力供給方法、及び通信方法

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JP2001258184A
JP2001258184A JP2000065313A JP2000065313A JP2001258184A JP 2001258184 A JP2001258184 A JP 2001258184A JP 2000065313 A JP2000065313 A JP 2000065313A JP 2000065313 A JP2000065313 A JP 2000065313A JP 2001258184 A JP2001258184 A JP 2001258184A
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JP2000065313A
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English (en)
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Seiji Suzuki
星児 鈴木
Shigeru Yagi
茂 八木
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外観を損なうことなく、光によって電力を供
給することができ、さらに低重量化、小型化及び低コス
ト化が図れるカード型情報記録媒体、カード型情報記録
媒体入出力装置、カード型情報記録媒体の電力供給方
法、及び通信方法を提供すること。 【解決手段】 非接触で情報入出力の通信が可能で、且
つ少なくとも一つの面に電力供給用透明光起電力素子を
設けてなるカード型情報記録媒体、電力供給用光源を備
えるカード型情報記録媒体入出力装置、並びに、これら
を用いて、光を照射して、電力を供給する電力供給方法
及び非接触、且つ電波、静磁場、静電場、及び光の少な
くともを利用して行う通信方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非接触方式で、且
つ自己電力供給可能なカード型情報記録媒体(以下、
「IC(集積回路)カード」ということがある)、カー
ド型情報記録媒体入出力装置(以下、「入出力装置)と
いうことがある)、電力供給方法、及び通信方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、電子流通システムが急速に社会に
広がりつつあり、プロセッサーなどのICを内蔵したい
わゆるICカードを用いたシステムがあらゆる分野で検
討され標準化しつつある。その内容は電子マネー、金
融、流通、交通など社会の基幹部分での検討が進んでい
る。従来のICカードは上位端末装置である入出力装置
(読み書き装置)との情報伝達を接点を用いて行うもの
が主体であったが、接触型では端子の汚れや繰り返し使
用時の破損などによる信頼性の低下が問題であった。こ
のため最近では接点での接触不良が少なくて信頼性のあ
る非接触式のICカード及び入出力装置の開発が進めら
れている。非接触式の場合にはこれらのICカードに電
力を供給することが問題となっている。非接触型の場
合、密着型、10cm程度の距離での近接型、70cm
程度の近傍型、さらに遠隔型に分けることができる。こ
れらのICカードでは近傍型や遠隔型に関しては電力供
給は電池で行うことが前提となっているが、非接触密着
型や近接型ではICカードのアンテナに向けて入出力装
置から短波からマイクロ波領域の電波の照射を行うこと
により電力供給を行う方式が検討されている。
【0003】非接触式ICカードを構成する場合、IC
カードに供給する電力を伝達する手段、及びICカード
と通信する手段として電波が多く用いられるが、電波を
用いた電力の伝送は直流電力を得るために検波と整流が
必要で回路規模が増大する。また非接触近接型での電波
による電力供給に関しては人体やその他携帯通信機器、
ペースメーカ等の医療機器などへの影響が懸念されてい
る。さらに非接触近傍型や遠隔型の場合、電池切れや低
重量化や小型化の点で問題が有った。
【0004】これらの問題を改善するために光起電力素
子を電力供給用に設けたICカードが検討されている
(特開昭61−084788号公報等)。電力用として
は入出力装置に疑似太陽光の光源を設けたものも提案さ
れている(特開昭62−267198号公報等)。
【0005】しかしながら、この光起電力素子は、可視
光を利用するために不透明でICカードのデザイン性を
著しく損なうといった欠点があった。また、近接型での
使用では通常手で持ったまま使用することが多く、片面
使用のため太陽電池を設ける場所が無いなどの問題があ
った。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来に
おける諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課
題とする。即ち、本発明の目的は、外観を損なうことな
く、光によって電力を供給することができ、さらに低重
量化、小型化及び低コスト化が図れるカード型情報記録
媒体、カード型情報記録媒体入出力装置、カード型情報
記録媒体の電力供給方法、及び通信方法を提供すること
に関する。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題は、以下の手段
により解決される。即ち、本発明は、 <1>非接触で情報入出力の通信が可能で、且つ少なく
とも一つの面に電力供給用透明光起電力素子を設けてな
ることを特徴とするカード型情報記録媒体である。
【0008】<2>前記<1>に記載のカード型情報記
録媒体を用い、情報入出力の通信を非接触で行うカード
型情報記録媒体入出力装置であって、該本発明のカード
型情報記録媒体に光を照射して、電力を供給する電力供
給用光源を備えることを特徴とするカード型情報記録媒
体入出力装置である。
【0009】<3>前記<1>に記載のカード型情報記
録媒体と前記<2>に記載のカード型情報記録媒体入出
力装置とで行われる情報入出力の通信時、非接触、且つ
該カード型情報記録媒体に光を照射して、電力を供給す
ることを特徴とする電力供給方法である。
【0010】<4>前記<1>に記載のカード型情報記
録媒体と前記<2>に記載のカード型情報記録媒体入出
力装置とで行われる情報入出力の通信を、非接触、且つ
電波、静磁場、静電場、及び光の少なくとも一つを利用
して行うことを特徴とする通信方法である。
【0011】
【発明の実施の形態】(カード型情報記録媒体)本発明
のカード型情報記録媒体は、非接触で情報入出力の通信
が可能で、且つ少なくとも一つの面に電力供給用透明光
起電力素子を設けてなる。また、必要に応じて、その他
の部材を備える。なお、以下、本発明は、密着型、10
cm程度の距離での近接型、70cm程度の近傍型、遠
隔型いずれのタイプの非接触方式に適応できる。
【0012】−電力供給用透明光起電力素子− 電力供給用透明光起電力素子(以下、単に「透明光起電
力素子」ということがある)は、導電性あるいは導電処
理した透明基板(以下、「透明導電性基板」ということ
がある)上に半導体層を有し、更に必要に応じて、該半
導体層上に透明導電性電極等のその他の部材を有してな
る。
【0013】透明光起電力素子において、透明とは、可
視光に対して透明或いは半透明であることを示す。ここ
で、透明光起電力素子を、可視光に対して透明或いは半
透明とするには、透明導電性基板上に設けられる半導体
層が、可視光に対して透明或いは半透明であればよい。
このように、本発明のカード型情報記録媒体は、透明光
起電力素子が、可視光に対して透明或いは半透明である
ことで、外観を損なうことなく、光によって電力を供給
されることができる。また、この電力で、通信などの回
路駆動を行わせることができるので、電力生成回路を簡
略化、電力用のアンテナ等を無くすことができる。この
ため、低重量化、小型化及び低コスト化が図れる。
【0014】半導体層としては、可視光に対して透明或
いは半透明であるものであれば、如何なるものでもよい
が、周期律表におけるIIIA族元素から選択される1以
上の元素、及びVA族元素から選択される1以上の元素
を含んでなる半導体層であることが好ましい。この半導
体層は、紫外光或いは短波光を吸収して電力に変換する
一方、可視光を吸収しない或いは吸収が少ないので透明
であり、光学ギャップが大きいので、取り出せる電圧が
従来の光起電力素子と比較して大きく、同じ面積でも多
くの電気量が利用できる。また耐光性、耐熱性、耐酸化
性に優れているため長寿命であるという利点をも有す
る。また、この半導体層は、紫外光或いは短波光を吸収
するので、ICカードの実質的全面に設けると、耐光性
が向上し、表面劣化を防止することができる。この半導
体層は、必要に応じて、その他の成分を含んでもよい。
【0015】IIIA族元素としては、Al、Ga及びI
nが好ましく挙げられる。反応性スパッタ法、蒸着法、
有機気相成長法を用いる場合、これらの元素を含む有機
金属化合物を用いて、透明半導体層を形成することが好
ましい。具体的には、例えば、トリメチルアルミニウ
ム、トリエチルアルミニウム、t−ブチルアルミニウ
ム、トリメチルガリウム、トリエチルガリウム、t−ブ
チルガリウム、トリメチルインジウム、トリエチルイン
ジウム、t−ブチルインジウム等の有機金属化合物の液
体や固体を気化して単独、又はキャリアガスでバブリン
グされた混合状態のガスを用いて、透明半導体層を形成
することができる。これら有機金属化合物は、1種単独
で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。キャリア
ガスとしては、He,Ar等の希ガス、H2,N2等の単
元素ガス、メタンやエタン等の炭化水素、CF4,C2
6等のハロゲン化炭素等を用いることができる。
【0016】VA族元素としては、窒素が特に好ましく
挙げられる。通常は、窒素元素を含む化合物を用いて、
半導体層を形成する。具体的には、窒素原料としては、
2、NH3、NF3、N24、モノメチルヒドラジン、
ジメチルヒドラジン等の気体、又はこれらをキャリアガ
スでバブリングした混合ガスを用いて、透明半導体層を
形成することができる。ここで使用されるキャリアガス
は、先に例示したものを使用することができる。
【0017】IIIA族元素とVA族元素との原子数比は
0.5:1.0〜1.0:0.5が好ましい。この範囲
外の場合には、IIIA族元素とVA族元素との結合にお
いて四面体結合型を取る部分が少なくなるため欠陥が多
くなり、良好な光起電力素子として機能しなくなること
がある。
【0018】半導体層は、水素が含まれることが好まし
い。水素濃度は0.1atom%以上50atom%以
下が好ましい。半導体層(以下、「膜」ということがあ
る)中の水素濃度が0.1atom%未満であると、欠
陥が十分に不活性化できず、光導電性特性が不良となり
やすく、一方、50atom%を超えると、電気的な特
性が劣化すると共に硬度等の機械的性質が低下したり、
更に膜が酸化されやすくなり、耐候性が悪くなることが
ある。水素濃度は、ハイドジェンフォワードスキャタリ
ング(HFS)により絶対値を測定することができる。
また、シリコン、サファイア等の赤外透明な基板に膜作
製時に同時に成膜することによって、水素の含有状態を
赤外吸収スペクトルによって容易に測定することでき
る。
【0019】半導体層には、p、n制御のための元素を
含む化合物を導入して、膜中にドープすることができ
る。ドーピング用ガスはIIIA族元素を含む有機金属化
合物と混合してもよいし別々に導入してもよい。また前
記有機金属化合物と同時に導入してもよいし、連続導入
でもよい。
【0020】n型用の元素としては、IA族(IUPA
Cの1989年無機化学命名法改訂版による族番号は1)の
Li、IB族(IUPACの1989年無機化学命名法改訂
版による族番号は11)のCu,Ag,Au、IIA族
(IUPACの1989年無機化学命名法改訂版による族番
号は2)のMg、IIB族(IUPACの1989年無機化学
命名法改訂版による族番号は12)のZn、IVA族(I
UPACの1989年無機化学命名法改訂版による族番号は
14)のC,Si,Ge,Sn,Pb、VIA族(IUP
ACの1989年無機化学命名法改訂版による族番号は1
6)のS,Se,Teを用いることができる。中でも
C,Si,Ge,Snが電荷担体の制御性の点から好ま
しい。
【0021】p型用の元素としては、IA族のLi,N
a,K、IB族のCu,Ag,Au、IIA族のBe,M
g,Ca,Sr,Ba,Ra、IIB族のZn,Cd,H
g、IVA族のC,Si,Ge,Sn,Pb、VIA族(I
UPACの1989年無機化学命名法改訂版による族番号は
16)のS,Se,Te、VIB族(IUPACの1989年
無機化学命名法改訂版による族番号は6)のCr,M
o,W、VIII族のFe(IUPACの1989年無機化学命
名法改訂版による族番号は8)、Co(IUPACの19
89年無機化学命名法改訂版による族番号は9)、Ni
(IUPACの1989年無機化学命名法改訂版による族番
号は10)等を用いることができる。中でもBe,M
g,Ca,Zn,Srが電荷担体の制御性の点から好ま
しい。
【0022】i型用の元素としては、p型用の元素と同
じものを低濃度で使用することができる。
【0023】また、膜中の水素が、ドーパントに結合し
不活性化しないようにする必要があり、欠陥準位をパッ
シベーションするための水素をドーパントよりもIIIA
族元素及びVA元素に選択的に結合させる観点から、n
型用の元素としては、特に、C,Si,Ge,Snが好
ましく、p型用の元素としては、特に、Be,Mg,C
a,Zn,Srが好ましく、i型用の元素としては、特
に、Be,Mg,Ca,Zn,Srが好ましい。
【0024】ドーピングにはn型用としては、Si
4、Si26、GeH4、GeF4、SnH4を、p型用
としては、BeH2、BeCl2、BeCl4、シクロペ
ンタジエニルマグネシウム、ジメチルカルシウム、ジメ
チルストロンチウム、ジメチル亜鉛、ジエチル亜鉛等
を、i型用としては、p型用の元素と同じ化合物を、ガ
ス状態で使用し、膜中にドーピングすることができる。
また、ドーピング元素を元素のまま膜中に拡散させた
り、イオンとして膜中に取り込ませることもできる。
【0025】半導体層は、単層構造でも積層構造でもよ
い。単層型の半導体層を形成することによってショット
キー型の光起電力素子とすることができ、pnダイオー
ド構成やpin構成等の積層構造を形成することによっ
て更に高効率化を図ることができる。透明とするために
は紫外線や紫の短波長光を利用することになり、光量自
体は余り多くないため、有効に利用するために、光学ギ
ャップの異なる膜を積層させることもできる。
【0026】半導体層の組成や膜厚の制御は、原料ガス
とキャリアガスとの濃度を変えてもよく、流量を変えて
もよく、放電のエネルギーを変えてもよい。膜厚の制御
に対しては、成膜時間を制御することが好ましい。半導
体層は、n型あるいはp型の半導体層からなるものでも
よく、更に高濃度のドーピングを行った膜p+あるいは
+層を挿入してもよく、低濃度のドーピングを行った
膜p-あるいはn-層を挿入してもよい。
【0027】半導体層は、透明性や障壁の形成のため
に、p型、i型、n型の各層は各々異なるAlxGay
z(x=0〜1.0、y=0〜1.0、z=0〜1.
0)で表されるAl、Ga、InとNとの組成を持って
いてもよく、p型、i型、n型それぞれの膜が複数のA
xGayInzN:H(x=0〜1.0、y=0〜1.
0、z=0〜1.0)の組成から成っていてもよい。
【0028】半導体層の光学ギャップは、可視光の主な
部分を透過し実質的に無色あるいは淡色の透明にするた
めに、2.5eV以上であることが好ましい。光学ギャ
ップは、IIIA族元素の混合比によって任意にかえるこ
とができる。GaN:Hを基準にすると3.5eVより
大きくする場合には、Alを加えることによって6.5
eV程度にまで大きくすることができ、3.2eVより
小さくする場合には、Inを加えることによって透明の
まま測定波長域を変化させることができる。光学ギャッ
プは、波長(eV)と吸収係数(αe)の2乗のプロッ
トより、低エネルギーの直線部分を外挿した点から求め
られる。あるいは吸収係数が10,000cm-1の波長
(eV)としてもよい。吸収係数はバックグランドを除
外した吸光度を用いるか膜厚依存性を測定して求められ
る。
【0029】半導体層は、非結晶から微結晶、さらには
単結晶状であってもよい。例えば、透過電子線回折パタ
ーンにおいて全くリング状の回折パターンがなく、ぼん
やりしたハローパターンの完全に長距離秩序の欠如して
いるものから、ハローパターンの中にリング状の回折パ
ターンが見られるもの、更にその中に輝点が見られるも
の、更に輝点のみが見られるものである。このような層
は透過電子線回折より広範囲を観測するX線回折測定に
おいては、ほとんど何もピークは得られないことが多
い。また、透過電子線回折パターンにおいてリング状の
回折パターンと共に輝点が多数見られるもの、更にほと
んどスポット状の輝点のみであってもX線回折測定にお
いて多結晶あるいは最も強いピーク強度が単結晶に比べ
ると弱く、かつ他に弱い他の面方位のピークが混在して
いる場合もある。また、完全に輝点であり、ほとんど一
つの面方位からなるX線回折スペクトルを示す場合もあ
る。
【0030】例えば、半導体層(III−V族化合物半導
体)の結晶の大きさは50nmから5μmであり、X線
回折や電子線回折及び断面の電子顕微鏡写真を用いた形
状測定等によって測定することができる。また、光導電
部材の吸光度は400nmで0.8以下、500nmで
0.5以下が、無色透明か淡色透明のために好ましい。
また、吸光係数は分光光度計で吸収量を測定し、膜厚で
除したものを自然対数系で表したものであり、400n
mの光透過量は透明とみなせるためには60,000c
-1以下が好ましく、40,000cm-1以下がより好
ましい。これらの値はほぼ光学ギャップとしては2.5
eV以下に相当する。
【0031】光起電力素子に使用される基板は、可視光
に対して透明或いは半透明であり、かつ導電性を有する
ものであるが、基板を構成する基材が導電性又は半導性
であれば、導電化処理を施すことなく使用することがで
き、基材が絶縁性であれば、絶縁性基材に導電化処理を
施すことによって基板として使用することができる。ま
た、光起電力素子に使用される基板は、結晶又は非晶質
でもよい。
【0032】透明導電性基板を構成する透光性基材とし
ては、透明な材料、例えば、ガラス、石英、サファイ
ア、MgO、SiC、ZnO、TiO2、LiF、Ca
2等の透明な無機材料;フッ素樹脂、ポリエステル、
ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリエチレンテレフ
タレート、エポキシ樹脂等の透明な有機樹脂のフィルム
又は板状体;オプティカルファイバー、セルフォック光
学プレート等を使用することができる。
【0033】透光性基材が絶縁性の場合には、例えば、
ITO、酸化亜鉛、酸化錫、酸化鉛、酸化インジウム、
ヨウ化銅等の透明導電性材料を用い、蒸着、イオンプレ
ーティング、スパッタリング等の方法により成膜し導電
化処理が施され、又は、アルミニウム、ステンレススチ
ール、ニッケル、クロム等の金属又は金、銀、銅等ある
いはそれらの合金を、蒸着法、スパッタ法、イオンプレ
ーティング法等により半透明になる程度に成膜し導電化
処理が施される。
【0034】半導体層の上には、その他の部材として、
透明導電性電極を設けることができる。該透明導電性電
極としては、例えば、ITO、酸化亜鉛、酸化錫、酸化
鉛、酸化インジウム、ヨウ化銅等の透明導電性材料を用
い、蒸着、イオンプレーティング、スパッタリング等の
方法により形成したもの、又はアルミニウム、ニッケ
ル、クロム、金、銀、銅等の金属あるいはそれらの合金
を蒸着やスパッタリングにより半透明になる程度に薄く
形成したものが用いられる。
【0035】次に、本発明のカード型情報記録媒体を構
成する光起電力素子の製造方法の一例について、図を用
いて説明する。図1は、本発明における光起電力素子の
製造装置の一例を示す概略構成図である。図1に示す光
起電力素子製造装置は、円筒状の反応器1と、反応器1
と上部開口を介して連続する第1及び第2の原料活性化
−供給部13、14と、反応器1と下部開口を介して連
続し、且つ反応器1内のガスを排気するための排気管2
と、反応器1内に配置され、且つ基板を支持するための
基板ホルダー3と、基板ホルダー3の基板設置面側とは
反対側に配置されたヒーター4と、を備える。
【0036】第1及び第2の原料活性化−供給部13、
14は、それぞれ、反応器1と連通し、且つ反応器1の
径方向外側に配置された円筒状の石英管5、6と、これ
ら石英管5、6の反応器1とは反対側と連通するガス導
入管9、10とを備える。第1の原料活性化−供給部1
3は、更に石英管5と交差するように配置されたマイク
ロ波導波管8と、石英管5とマイクロ波導波管8との交
差位置より反応器1側で石英管5と連続するガス導入管
11とを備える。マイクロ波導波管8は筐体状であり、
その中を石英管5が貫通している。また、第2の原料活
性化−供給部14では、マイクロ波導波管8の代わりに
高周波コイル7が使用され、高周波コイル7は石英管6
の外周に巻き付けられ、図示しない高周波発振器に接続
されている。
【0037】そして、第1及び第2の原料活性化−供給
部13、14のガス導入管9、10、11、12は原料
ガスを供給する図示しない原料供給手段としてのボンベ
等にそれぞれ接続されている。更にガス導入管11、1
2には原料ガスを間欠的に供給するための流量調節器
(マスフローコントローラ)(図示せず)が接続されて
いる。また、マイクロ波導波管8は図示しないマグネト
ロンを用いたマイクロ波発振器に接続されており、石英
管5内で放電させる。更に、排気管2は図示しない排気
手段としてのポンプに接続されており、反応器1内を略
真空まで排気可能とする。
【0038】この装置において、窒素元素源として、例
えば、N2を用いガス導入管9から石英管5に導入す
る。マグネトロンを用いたマイクロ波発振器(図示せ
ず)に接続されたマイクロ波導波管8にマイクロ波が供
給され、石英管5内に放電を発生させる。別のガス導入
管10から、例えばH2を石英管6に導入する。高周波
発振器(図示せず)から高周波コイル7に高周波を供給
し、石英管6内に放電を発生させる。放電空間の下流側
より例えばトリメチルガリウムをガス導入管12より導
入することによって、透明導電性基板上に窒化ガリウム
半導体を成膜することができる。
【0039】基板温度は100〜600℃程度である。
基板温度が高い場合及び/又はIIIA族元素の原料ガス
の流量が少ない場合には微結晶になりやすい。基板温度
が300℃より低い場合には、IIIA族原料ガスの流量
が少ない場合に微結晶となりやすく、基板温度が300
℃より高い場合には、IIIA族元素の原料ガスの流量が
低温条件よりも多くても微結晶となりやすい。また、例
えばH2放電を行った場合には、行わない場合よりも微
結晶化を進めることができる。トリメチルガリウムの代
わりに、例えば、インジウム、アルミニウムを含む有機
金属化合物を用いることもでき、また混合することもで
きる。また、これらの有機金属化合物は、ガス導入管1
1から別々に導入してもよい。
【0040】また、C、Si、Ge、Snから選択され
る1以上の元素を含むガス、あるいはBe、Mg、C
a、Zn、Srから選択される1以上の元素を含むガス
を放電空間の下流側(ガス導入管11又はガス導入管1
2)から導入することによってn型、p型等の任意の伝
導型の非晶質又は微結晶若しくは結晶の半導体層を得る
ことができる。Cの場合には条件によっては有機金属化
合物の炭素を使用してもよい。
【0041】上記装置において放電エネルギーにより形
成される活性窒素あるいは活性水素を独立に制御しても
よく、NH3のような窒素原子と水素原子とを同時に含
むガスを用いてもよい。更にH2を加えてもよい。ま
た、前記有機金属化合物から活性水素が遊離生成する条
件を用いることもできる。このようにすることによっ
て、透明導電性基板上には活性化されたIIIA族元素の
原子、窒素原子が制御された状態で存在し、かつ水素原
子がメチル基やエチル基をメタンやエタン等の不活性分
子にするため低温にも拘わらず炭素が入らず、膜欠陥が
抑えられた非晶質膜又は微結晶膜若しくは結晶膜を生成
することができる。
【0042】上記装置における原料活性化−供給部の活
性化方法としては、直流放電、低周波放電、高周波放
電、マイクロ波放電、エレクトロンサイクロトロン共鳴
方式、ヘリコンプラズマ方式のいずれであってもよく、
また加熱フィラメントによるものでもよい。これらは1
種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、高周波放電の場合、誘導結合形でも、容量形でも
よい。1つの空間において、2種以上の活性化方法を用
いる場合には、同じ圧力で同時に放電が生起できるよう
にする必要があり、マイクロ波導波管内(又は高周波導
波管内)と石英管内(又は反応器内)とに圧力差を設け
てもよい。またこれらの圧力を同一とする場合、異なる
原料活性化手段、例えば、マイクロ波放電と高周波放電
とを用いることによって活性種の励起エネルギーを大き
く変えることができ、これによって膜質を制御すること
ができる。本発明においては、反応性蒸着法やイオンプ
レーイング、リアクティブスパッター等、少なくとも水
素が活性化された雰囲気で成膜を行うことも可能であ
る。
【0043】以下、本発明における電力用透明光起電力
素子の具体例を示す。図2は、本発明における電力用透
明光起電力素子の一例を示す概略構成図である。この光
起電力素子は、透明導電性基板20上に半導体層21及
び透明導電性電極22がこの順に設けられており、半導
体層21は単層構造を成している。図3は、本発明にお
ける光起電力素子の他の一例を示す概略構成図である。
この光起電力素子も、透明導電性基板20上に半導体層
21及び透明導電性電極22がこの順に設けられている
が、半導体層21は積層構造を成している。即ち、半導
体層21は、透明導電性基板20側からn型半導体層2
5、i型半導体層24、p型半導体層23の順に積層さ
れた構造を成している。尚、半導体層が積層構造を成す
場合に、該半導体層は、透明導電性基板側からp型半導
体層、i型半導体層、n型半導体層の順に積層されてい
てもよい。
【0044】―カード型情報記録媒体― 本発明のカード型情報記録媒体は、非接触で情報入出力
の通信が可能で、且つ少なくとも一つの面に、前述した
電力供給用透明光起電力素子を設けてなる以外は、特に
制限はなく、情報の記憶或いはその入出力の通信を行う
通信端子、及び内部回路等の従来公知の手段を、必要に
応じ、適宜選択して備える。
【0045】カード型情報記録媒体は、その前面、背
面、或いは両面に透明光起電力素子が設けられるが、少
なくとも前面に設けることが、該素子が透明である観点
から好ましい。この透明光起電力素子は、任意の配列の
素子アレイとしてICカードに設けられることが好まし
い。該素子アレイは、単数でも複数でもよく、また、素
子アレイ同士の接続は直列接続でも並列接続でもよい。
このように配設された透明光起電力素子と内部回路とを
電気的に接続させることで、内部回路を駆動させること
ができる。また、透明光起電力素子の配置は、接着材
(例えば、合成ゴム系、エポキシ系、等)等を用いて、
ICカードと接着させることにより行われる。
【0046】通信端子は、入出力信号(情報)を受信及
び送信する端子であり、通信方法によって、後述する入
出力装置における通信端子との組み合わせで備える。具
体的には、例えば、通信方法として電波を利用する場
合、コイルとコイルの組み合わせ、通信方法として静磁
場を利用する場合、磁気抵抗素子及び/又はホール素子
とコイルとの組み合わせ、通信方法として静電場を利用
する場合、電極と電極の組み合わせ、通信方法として光
を利用する場合、通信用光源と受光素子との組み合わ
せ、が挙げられる。また、この通信端子は、後述する内
部回路中に内臓させてもよい。詳細は、本発明の通信方
法で述べる。
【0047】内部回路は、特に制限はないが、例えば、
入力信号受信回路、出力信号送信回路、演算記憶回路、
及び必要に応じて拡張記憶回路等、従来公知の回路を適
宜選択して構成される。
【0048】入力信号受信回路は、通信端子で受信した
入力信号を、必要により増幅、変換して演算記憶回路に
出力する回路であり、通信端子、即ち通信方法によっ
て、従来公知の回路を適宜選択して構成される。
【0049】出力信号送信回路は、演算記憶回路からの
出力信号を、必要により増幅、変換して通信端子に出力
する回路であり、通信端子、即ち通信方法によって、従
来公知の回路を適宜選択して構成される。
【0050】演算記憶回路は、入力信号受信回路からの
入力信号を、記憶、必要により暗号化、圧縮、比較処
理、出力信号(演算記憶回路或いは拡張記憶回路が有す
る情報)の出力を行う回路であり、従来公知のものを適
宜選択して構成される。演算記憶回路に配設される記憶
素子は、多数回書き換えのできる素子(例えば不揮発性
記憶素子)であることが、記憶媒体の長寿命化の観点か
ら好ましい。また、演算記憶回路には、その記憶容量を
拡張する目的で、拡張記憶回路と接続されていてもよ
い。これにより、ICカードの大容量化が可能となる。
【0051】(カード型情報記録媒体入出力装置)本発
明のカード型情報記録媒体入出力装置は、前記本発明の
カード型情報記録媒体を用いて、情報入出力の通信を非
接触で行い、前記本発明のカード型情報記録媒体に、情
報を読み込み或いは書き込みする上位端末装置である。
【0052】本発明のカード型情報記録媒体入出力装置
は、カード型情報記録媒体に光を照射して、電力を供給
する電力供給用光源を備える。この電力供給用光源によ
り発する光を、ICカードにおける電力供給用透明光起
電力素子が吸収し、電力に変換される。このように、本
発明のカード型情報記録入出力装置は、電力供給源とし
て光源を備えることで、従来の電波(マイクロ波等)を
電力供給源に用いた入出力装置と比べ、その電力生成回
路が簡素であり、低重量化、小型化及び低コスト化が図
れる。
【0053】電力供給用光源としては、蛍光管、発光ダ
イオード、レーザダイオード等が挙げられる。また、電
力供給用光源は、紫外光、450nm〜200nmの短
波長光を発する光源であることが、前述したIII−V族
化合物半導体を用いた透明光起電力素子を効率よく発電
させる観点から好ましい。
【0054】電力供給用光源は、効率よく光を透明光起
電力素子に照射できるように配設されることが好まし
い。具体的には、例えば、透明光起電力素子の正面にく
るように配設、或いは周囲を放物面の鏡で覆って配設す
ることで、効率よく光を透明光起電力素子に照射可能と
なる。
【0055】本発明のカード型情報記録媒体入出力装置
は、電力供給用光源を備える以外は、特に制限はなく、
情報の読み込み或いは書き込みする通信端子、及び内部
回路等の従来公知の手段を、必要に応じ、適宜選択して
備える。
【0056】通信端子は、上述したように通信方法によ
って、カード型情報記録媒体における通信端子との組み
合わせで備える。詳細は、本発明の通信方法で述べる。
また、内部回路も特に制限はなく、従来公知のものを必
要に応じ、適宜選択して構成される。
【0057】本発明のカード型情報記録媒体は、カード
型情報記録媒体が正常に挿入されたことを検出する手段
を備えてもよい。例えば、カード型情報記録媒体が正常
に挿入されたことを検出し、光をカード型情報記録媒体
に照射する構成をとることもできる。カード型情報記録
媒体に光が照射され、電力が供給されると自動的に通信
可能状態に遷移する構成(スイッチング機能)をとれ
ば、省電力化が図れる。
【0058】(電力供給方法)本発明の電力供給方法
は、前記本発明のカード型情報記録媒体と前記本発明の
カード型情報記録媒体入出力装置とで行われる情報入出
力の通信時、該カード型情報記録媒体における電力供給
用透明光起電力素子に光を照射して、電力を供給する方
法である。本発明の電力供給方法においては、入出力装
置から発する光を、ICカードにおける電力供給用透明
光起電力素子が吸収し、電力に変換することで、ICカ
ードに電力を供給する。このように、本発明の電力供給
方法は、光を照射することで、電力を供給できるので、
カード型情報記録媒体及びカード型情報記録媒体入出力
装置の構成を簡素化することができ、簡易な電力供給方
法である。
【0059】本発明のカード型情報記録媒体の電力供給
方法において、光の照射は、上述のように蛍光管、発光
ダイオード、レーザダイオード等を用いて行われること
が好ましい。また、照射する光は、紫外光、450nm
〜200nmの短波長光であることが、前述したIII−
V族化合物半導体を用いた透明光起電力素子を効率よく
発電させる観点から好ましい。
【0060】(本発明の通信方法)本発明の通信方法
は、前記本発明のカード型情報記録媒体と前記本発明の
カード型情報記録媒体入出力装置とで行われる情報入出
力の通信を、非接触で、且つ電波、静磁場、静電場、及
び光の少なくとも一つを利用して行う方法である。これ
らの中でも、静磁場、静電場、及び光の少なくとも一つ
を利用して行うことが、内部回路の簡素化、透明光起電
力素子から供給される電力で十分な通信距離を得る観点
から好ましく、静磁場を利用して行うことが、消費電力
を下げる観点からさらに好ましい。
【0061】電波を利用する電波方式は、電波を、変復
調(例えばPSK変復調等)して、情報入出力の送受信
(通信)をする方式である。この場合、ICカード及び
入出力装置の通信端子としてはコイルが備えられる。コ
イルから発生する電波の出力の変化を、他方のコイルで
検出することで、情報の伝達が行われる。電波を利用す
る電波方式は、一般的に多く用いられ、規格化も進んで
いるが、電波を用いた信号伝達には線形増幅器が必要で
効率が悪く、変調回路、同調回路が必要なため、回路が
複雑になるという問題もある。
【0062】静磁場を利用する静磁場方式は、磁気抵抗
効果及びホール効果の少なくとも一方を用いて通信を行
う方式である。この場合、入出力装置側に磁界を発生す
るためのコイルを配置し、ICカード側にコイルによっ
て発生した磁界を読み取るためにホール素子或いは磁気
抵抗素子を配置することで、入出力装置からICカード
への情報の伝達が可能となる。また、この構成を逆とす
ることで、即ち、ICカード側にはコイルを配置し、入
出力装置側にはホール素子或いは磁気抵抗素子を配置す
ることで、ICカードから入出力装置への情報の伝達が
可能となる。ホール素子の場合、静磁場によって端子間
に電位差が発生し、この電位を検出することで、情報の
伝達が行われる。また、磁気抵抗素子の場合、静磁場に
よって抵抗値が変化し、この抵抗を検出することで情報
の伝達が行われる。
【0063】静電場を利用する静電場方式は、ICカー
ド及び入出力装置自体、並びに、ICカードと入出力装
置とで形成される空間を誘電体とした、コンデンサーを
用いて通信を用いて行う方式である。この場合、ICカ
ード及び入出力装置の両方に電極を配置する。非接触
で、ICカードを入出力装置に挿入すると、両者間に僅
かな空間が形成され、この空間とICカードと入出力装
置自体の材質とからなる、一つのコンデンサーが形成さ
れる。この状態で、入出力装置側の電極に電荷を蓄積す
ると、ICカード側の電極(対抗電極)に反対の電荷が
集積し、電位勾配が発生する。これを検出することで、
入出力装置からICカードへの情報の伝達が可能とな
る。逆に、ICカード側の電極に電荷を蓄積すると、入
出力装置側の電極(対抗電極)に反対の電荷が集積し、
電位勾配が発生し、これを検出することで、ICカード
から入出力装置への情報の伝達が可能となる。
【0064】光を利用する光方式は、通信用光源と、通
信用光源から発する光を受光する受光素子(センサ)と
を用いて通信を行う方式である。この場合、入出力装置
側に通信用光源を配置し、ICカード側に受光素子を配
置することで、入出力装置からICカードへの情報の伝
達が可能となる。また、この構成を逆とすることで、即
ち、ICカード側に通信用光源を配置し、入出力装置側
には受光素子を配置することで、ICカードから入出力
装置への情報の伝達が可能となる。受光素子に向けて光
をを照射すると、該受光素子は電圧或いは電流の変化が
生じ、これをを検出することで、情報の伝達が行われ
る。
【0065】光を利用する光方式において、通信用光源
としては、上述した電力供給用光源と同じものを用いる
ことができる。また、受光素子としては、透明受光素子
(例えば、上述した透明光起電力素子等)を用いてもよ
いし、非透明受光素子(例えば、Si、GaP、GaA
s等を含有してなる半導体を用いた、可視光に不透明な
受光素子等)を用いることもできるが、ICカード側に
配置する場合は、外観を損なうことなく配置できる観点
から、透明受光素子を用いることが好ましい。
【0066】光を利用する光方式において、通信用光源
及び受光素子は、それぞれ、上述した電力供給用光源及
び電力供給用透明起電力素子を利用してもよいし、別途
配置してもよい。受光素子として、電力供給用透明起電
力素子を利用する場合、光起電力素子の電圧或いは電流
変化信号を、変調回路を掛け、コンデンサーによって信
号のみを抽出することで、情報の伝達が行われる。通信
用光源及び受光素子を別途設ける場合は、通信用光源及
び受光素子と電力供給用光源及び電力供給用光起電力素
子とを離して配置したり、入出力装置側にICカードが
挿入されたとき、これらを隔離する遮光壁を配置したり
することが好ましい。これにより、電力供給用光源から
の干渉を防止することができる。
【0067】
【実施例】以下、本発明を、実施例を挙げてさらに具体
的に説明する。ただし、これら各実施例は、本発明を制
限するものではない。また、各実施例は、通信端子と内
部回路とを分離して製作したが、通信端子を内部回路に
組み込みカード状に加工することは、技術的に本質的な
問題ではなく、本発明を何ら制限するものではない。
【0068】<紫外光起電力素子の作製>図1に示す光
起電力素子製造装置を用いて、洗浄したコーニング70
59ガラス上に酸化インジウムスズをスパッターにて1
00nm形成した基板をホルダー3に載せ、排気口2を
介して容器1内を真空排気後、ヒーター4により基板を
400℃に加熱した。N2ガスをガス導入管9より直径
25mmの石英管5内に2000sccm導入し、マイ
クロ波導波管8を介して2.45GHzのマイクロ波を
出力250Wにセットしチューナでマッチングを取り放
電を行った。この時の反射波は0Wであった。H2ガス
はガス導入管10より直径30mmの石英管6内に10
00sccm導入した。マイクロ波の出力を100Wに
セットした。反射波は0Wであった。この状態でガス導
入管11より0℃で保持されたトリメチルガリウム(T
MGa)の蒸気を窒素をキヤリアガスとして用い10
3.974kPa(780Torr)でバブリングしな
がらマスフローコントローラー(MFC)を通して0.
2sccm間欠的に導入した。導入間隔は5秒導入5秒
停止とした。
【0069】シクロペンタジエニルマグネシウム(Cp
2Mg)を50℃で加熱し窒素を導入して10.664
kPa(80Torr)とし、混合気体にしながらガス
導入管12より連続でマスフローコントラーを通し2s
scm導入した。この時バラトロン真空計で測定した反
応圧力は66.65Pa(0.5Torr)であった。
この時のMFCのコンバージョンファクターから求めた
TMGaの流量に対するCp2Mg流量は0.04sc
cmであり、GaN膜中の濃度は4.0%であった。成
膜を60分行い0.3μmのGaN膜を作製した。
【0070】このGaN膜に半透明金電極(透過率60
%)を蒸着し、紫外光起電力素子を作製した。このよう
に作製された紫外光起電力素子は、下記実施例1〜4の
各透明紫外光起電力素子アレイにおける紫外光起電力素
子として、ICカードに配置した。
【0071】(実施例1)以下に示すカード型情報記録
媒体、及びカード型情報記録媒体入出力装置を作製し
た。図4は、本発明のカード型情報記録媒体(a)、及
びカード型情報記録媒体入出力装置(b)の一例を示す
概略構成図である。
【0072】図4(a)に示すカード型情報記録媒体
は、透明紫外光起電力素子アレイ30と、内部回路32
(図5に示す)と、信号受信用ホール素子34(受信用
通信端子「旭化成電子製、HW−108A」)と、信号
送信用ソレノイド36(送信用通信端子「電磁石のソレ
ノイドコイル」)とを備える。
【0073】透明紫外光起電力素子アレイ30は、5m
m角に分割した透明紫外光起電力素子を、ICカード上
に9×7の配列で配置してなる。透明紫外光起電力素子
アレイ30は3×7の配列で透明紫外光起電力素子を並
列接続し、これらを3個直列接続して、内部回路32と
電気的に接続してある。各透明紫外光起電力素子は、I
Cカードに合成ゴム系接着材を用いて接着して配置し
た。透明紫外光起電力素子アレイ30は、ICカードを
入出力装置に挿入したとき、それぞれ後述する入出力装
置側の蛍光管光源58と対向するように配置した。
【0074】図5に示す内部回路32は、入力信号受信
回路38と、出力信号送信回路40と、演算記憶回路4
2と、拡張記憶回路44とを備える。入力信号受信回路
38は、一方を信号受信用ホール素子34と、他方を演
算記憶回路42と接続されている。出力信号送信回路4
0は、一方を信号送信用ソレノイド36と、他方を演算
記憶回路42と接続されている。演算記憶回路42は、
それぞれ、入力信号受信回路38と、出力信号送信回路
40と、拡張記憶回路44とに接続されている。
【0075】入力信号受信回路38は、信号受信用ホー
ル素子34が検出する電位(入力信号)の違いを比較し
て2値の信号(入力信号)に変換する電位差比較部46
と、入力信号増幅部48とを備え、電位差比較部46か
ら2値の信号(入力信号)を出力する。演算記憶回路4
2は、入力信号受信回路38から出力された2値の信号
(入力信号)から、その情報の記憶、暗号化、圧縮、比
較処理を行い、必要により拡張記憶回路44に情報を出
力し、拡張記憶回路44で情報を記憶させる。また、演
算記憶回路42は、入出力装置に情報を送信する場合、
演算記憶回路42及び拡張記憶回路44に記憶された情
報を、2値の信号(出力信号)として出力する。演算記
憶回路42としては、Microchip社製、PIC
16F84を用い、通信速度が9600bpsであっ
た。出力信号送信回路40は、演算記憶回路42から出
力される2値の信号(出力信号)から、信号送信用ソレ
ノイド36に流す電流の方向(順方向或いは逆方向)を
制御する電流方向制御部50と、出力信号増幅部52と
を備え、信号送信用ソレノイド36に出力信号を出力す
る。
【0076】信号受信用ホール素子34は、その電源端
子を透明紫外光起電力素子アレイ30と抵抗(33kΩ
(図示せず))を介して直列接続し、出力端子を入力信
号受信回路38と接続してある。信号受信用ホール素子
34は、後述する入出力端子側の信号送信用ソレノイド
56によって発生する磁界の検出して電圧を出力する。
その検出する電位の違い(入力信号)によって、入力信
号受信回路38で2値の信号(入力信号)が出力され
る。
【0077】信号送信用ソレノイド36は、出力信号送
信回路40と接続されてあり、出力信号送信回路40か
ら出力された出力信号によって、電流方向(順方向或い
は逆方向)が変化し、2値の信号(出力信号)を送信す
る。
【0078】信号受信用ホール素子34、及び信号送信
用ソレノイド36は、ICカードを入出力装置に挿入し
たとき、それぞれ後述する入出力装置側の信号送信用ソ
レノイド56、及び信号受信用ホール素子54と対向す
るように備える。
【0079】図4(b)に示すカード型情報記録媒体入
出力装置は、蛍光管光源58と、信号受信用ホール素子
54(受信用通信端子「旭化成電子製、HW−108
A」)と、信号送信用ソレノイド56(送信用通信端子
「電磁石のソレノイドコイル」)とを備える。
【0080】蛍光管光源58は、直流駆動可能な、30
0nm〜450nmの波長の紫外線を放射する10Wの
蛍光管を3本、ICカードを入出力装置に挿入したと
き、ICカード側の透明紫外光起電力素子アレイ30に
おける3×7配列透明紫外光起電力素子アレイに、それ
ぞれ対向するように配置してある。各蛍光管は、その周
囲に放物面の鏡で覆い、放物面の焦点に配置し、放物面
の開いた方向にICカードの各透明光起電力と光線とが
垂直になるようにした。
【0081】信号受信用ホール素子54、及び信号送信
用ソレノイド56は、ICカード側の信号受信用ホール
素子34、及び信号送信用ソレノイド36と同様に、入
出力信号の送受信が行えるように配置してある。
【0082】以上のような構成のICカード及び入力装
置を用い、ICカードを入力装置に挿入して、入力装置
の蛍光管光源58で、紫外線を照射したところ、ICカ
ードの透明紫外光起電力素子アレイ30から出力された
電力は、3.2V、7mAであり、内部回路を駆動する
のに十分な電力が得られた。このため、非接触で静磁場
を利用した通信を行うことができた。
【0083】(実施例2)以下に示すカード型情報記録
媒体、及びカード型情報記録媒体入出力装置を作製し
た。図6は、本発明のカード型情報記録媒体(a)、及
びカード型情報記録媒体入出力装置(b)の一例を示す
概略構成図である。
【0084】図6(a)に示すカード型情報記録媒体
は、透明紫外光起電力素子アレイ60と、内部回路62
(図7に示す)と、信号受信用磁気抵抗素子64(受信
用通信端子「旭化成電子製、MW−012」)と、2つ
の信号送信用ソレノイド66、67(送信用通信端子
「電磁石のソレノイドコイル」)とを備える。
【0085】透明紫外光起電力素子アレイ60は、図4
に示すカード型情報記録媒体における透明紫外光起電力
素子アレイ30と同様であり、ICカードを入出力装置
に挿入したとき、それぞれ後述する入出力装置側の紫外
線発光ダイオード光源88と対向するように配置した
【0086】図7に示す内部回路62は、入力信号受信
回路68と、出力信号送信回路70と、演算記憶回路7
2と、拡張記憶回路74とを備える。入力信号受信回路
68は、一方を信号受信用磁気抵抗素子64と、他方を
演算記憶回路72と接続されている。出力信号送信回路
70は、一方を2つの信号送信用ソレノイド66、67
と、他方を演算記憶回路72と接続されている。演算記
憶回路72は、それぞれ、入力信号受信回路68と、出
力信号送信回路70と、拡張記憶回路74とに接続され
ている。
【0087】入力信号受信回路68は、信号受信用磁気
抵抗素子64が検出する抵抗値の違い(入力信号)を比
較して2値の信号(入力信号)に変換する抵抗差比較部
76と、入力信号増幅部78とを備え、抵抗差比較部7
6から2値の信号(入力信号)を出力する。演算記憶回
路72は、図5に示すカード型情報記録媒体における演
算記憶回路42と同様である。出力信号送信回路70
は、演算記憶回路72から出力される2値の信号(出力
信号)から、2つの信号送信用ソレノイド66、67の
一方に多くの電流を流すかを決定する電流制御回路80
と、出力信号増幅部82とを備え、信号送信用ソレノイ
ド66、67に出力信号を出力する。
【0088】信号受信用磁気抵抗素子64は、入力信号
受信回路68と接続してある。信号受信用磁気抵抗素子
64は、後述する入出力端子側の2つの信号送信用ソレ
ノイド86、87によって発生する磁界による抵抗値を
検出して出力する。その検出する抵抗値の違い(入力信
号)によって、入力信号受信回路68で2値の信号(入
力信号)が出力される。
【0089】信号送信用ソレノイド66、67は、出力
信号送信回路70と接続されてあり、出力信号送信回路
70から出力された出力信号によって、2つの信号送信
用ソレノイド66、67の一方に多くの電流を流すか
で、2値の信号(出力信号)を送信する。
【0090】信号受信用磁気抵抗素子64、及び信号送
信用ソレノイド66、67は、ICカードを入出力装置
に挿入したとき、それぞれ後述する入出力装置側の信号
送信用ソレノイド86、87及び信号受信用磁気抵抗素
子84と対向するように備える。
【0091】図6(b)に示すカード型情報記録媒体入
出力装置は、紫外線発光ダイオード光源88と、信号受
信用磁気抵抗素子84(受信用通信端子「旭化成電子
製、MW−012」)と、2つの信号送信用ソレノイド
86、87(送信用通信端子「電磁石のソレノイドコイ
ル」)とを備える。
【0092】紫外線発光ダイオード光源88は、紫外線
発光ダイオード(NSHU−550「日亜化学(株)
製」)を、9×7の配列で直流駆動するように配置して
ある。各紫外線発光ダイオードはICカード上に配置さ
れた透明紫外光起電力素子アレイ60の各紫外光起電力
素子の正面に接するよう配置した。
【0093】信号受信用磁気抵抗素子84、及び2つの
信号送信用ソレノイド86、87は、ICカード側の信
号受信用磁気抵抗素子64、及び信号送信用ソレノイド
6、67と同様に、入出力信号の送受信が行えるように
配置してある。
【0094】以上のような構成のICカード及び入力装
置を用い、ICカードを入力装置に挿入して、入力装置
の紫外線発光ダイオード光源88で、紫外線を照射した
ところ、ICカードの透明紫外光起電力素子アレイ60
から出力された電力は、実施例1と同様に、内部回路を
駆動するのに十分な電力が得られた。このため、非接触
で静磁場を利用した通信を行うことができた。
【0095】(実施例3)図8は、本発明のカード型情
報記録媒体(a)、及びカード型情報記録媒体入出力装
置(b)の一例を示す概略構成図である。
【0096】図8(a)に示すカード型情報記録媒体
は、透明紫外光起電力素子アレイ90と、内部回路92
(図9に示す)と、2つの信号受信用電極94、96
(受信用通信端子「5mm角のアルミニウム板」)と、
2つの信号送信用電極98、100(送信用通信端子
「5mm角のアルミニウム板」)とを備える。
【0097】透明紫外光起電力素子アレイ90は、図4
に示すカード型情報記録媒体における透明紫外光起電力
素子アレイ30と同様である。
【0098】図9に示す内部回路92は、入力信号受信
回路102と、出力信号送信回路104と、演算記憶回
路106と、拡張記憶回路108とを備える。入力信号
受信回路102は、一方を2つの信号受信用電極94、
96と、他方を演算記憶回路106と接続されている。
出力信号送信回路104は、一方を2つの信号送信用電
極98、100と、他方を演算記憶回路106と接続さ
れている。演算記憶回路106は、それぞれ、入力信号
受信回路102と、出力信号送信回路104と、拡張記
憶回路108とに接続されている。
【0099】入力信号受信回路102は、2つの信号受
信用電極94、96が検出する電圧の極性の違い(入力
信号)を比較して2値の信号(入力信号)に変換する電
位差比較部110と、入力信号増幅部112とを備え、
電位差比較部110から2値の信号(入力信号)を出力
する。演算記憶回路106は、図5に示すカード型情報
記録媒体における演算記憶回路42と同様である。出力
信号送信回路104は、演算記憶回路106から出力さ
れる2値の信号(出力信号)から、2つの信号送信用電
極98、100に、それぞれ極性の違う電圧を印加する
(信号送信用電極98に正の電圧する場合、信号送信用
電極100に負の電圧を印加する。また、信号送信用電
極98に負の電圧する場合、信号送信用電極100に正
の電圧を印加する。)電圧制御部114と、出力信号増
幅部116とを備え、信号送信用電極98、100に出
力信号を出力する。
【0100】信号受信用電極94、96は、それぞれ入
力信号受信回路102と接続し、並列に抵抗(4.7k
Ω(図示せず))と接続してある。信号受信用電極9
4、96は、後述する入出力端子側の2つの信号送信用
電極122、124の正負の電圧によって、それぞれ逆
の極性の電圧が印加される。その2つの信号受信用電極
94、96の電圧の極性の違い(入力信号)によって、
入力信号受信回路102で2値の信号(例えば、信号送
信用電極122に正の電圧、信号送信用電極124に負
の電圧が印加して、信号受信用電極94が負の電圧、信
号受信用電極96が正の電圧に印加されたとき、1の信
号が出力。また、逆に信号送信用電極122に負の電
圧、信号送信用電極124に正の電圧が印加して、信号
受信用電極94が正の電圧、信号受信用電極96が負に
印加したとき、0の信号が出力。(入力信号))が出力
される。
【0101】信号送信用電極98、100は、出力信号
送信回路104と接続されてあり、出力信号送信回路1
04から出力された出力信号によって、2つの信号送信
用電極98、100に、それぞれ極性の違う電圧を印加
するかで(信号送信用電極98に正の電圧、信号送信用
電極100には負の電圧を印加するか、また、信号送信
用電極98に負の電圧、信号送信用電極100は正の電
圧を印加するか)、2値の信号(出力信号)を送信す
る。
【0102】信号受信用電極94、96、及び信号送信
用電極98、100は、ICカードを入出力装置に挿入
したとき、それぞれ後述する入出力装置側の信号送信用
電極122、124、及び信号受信用電極118、12
0と対向するように備える。
【0103】図8(b)に示すカード型情報記録媒体入
出力装置は、紫外線発光ダイオード光源126と、2つ
の信号受信用電極118、120(受信用通信端子「5
mm角のアルミニウム板」)と、2つの信号送信用電極
122、124(送信用通信端子「5mm角のアルミニ
ウム板」)とを備える。
【0104】紫外線発光ダイオード光源126は、図6
に示すカード型情報記録媒体における紫外線発光ダイオ
ード光源88と同様である。
【0105】信号受信用電極118、120、及び信号
送信用電極122、124は、ICカード側の信号受信
用電極94、96及び信号送信用電極98、100と同
様に、入出力信号の送受信が行えるように配置してあ
る。
【0106】以上のような構成のICカード及び入力装
置を用い、ICカードを入力装置に挿入して、入力装置
の紫外線発光ダイオード光源126で、紫外線を照射し
たところ、ICカードの透明紫外光起電力素子アレイ9
0から出力された電力は、実施例1と同様に、内部回路
を駆動するのに十分な電力が得られた。このため、非接
触で静電場を利用した通信を行うことができた。
【0107】(実施例4)以下に示すカード型情報記録
媒体、及びカード型情報記録媒体入出力装置を作製し
た。図10は、本発明のカード型情報記録媒体(a)、
及びカード型情報記録媒体入出力装置(b)の一例を示
す概略構成図である。
【0108】図10(a)に示すカード型情報記録媒体
は、透明紫外光起電力素子アレイ130と、内部回路1
32(図11に示す)と、信号受信用紫外線受光素子1
34(受信用通信端子)と、信号送信用紫外線発光ダイ
オード136(送信用通信端子NSHU−550「日亜
化学(株)製」)とを備える。
【0109】透明紫外光起電力素子アレイ130は、図
4に示すカード型情報記録媒体における透明紫外光起電
力素子アレイ30と同様である。
【0110】図11に示す内部回路132は、入力信号
受信回路138と、出力信号送信回路140と、演算記
憶回路142と、拡張記憶回路144とを備える。入力
信号受信回路138は、一方を信号受信用紫外線受光素
子134と、他方を演算記憶回路142と接続されてい
る。出力信号送信回路140は、一方を信号送信用紫外
線発光ダイオード136と、他方を演算記憶回路142
と接続されている。演算記憶回路142は、それぞれ、
入力信号受信回路138と、出力信号送信回路140
と、拡張記憶回路144とに接続されている。
【0111】入力信号受信回路138は、信号受信用紫
外線受光素子134が検出する電圧或いは電流(入力信
号)の変化を比較して2値の信号(入力信号)に変換す
る電流電圧差比較部146と、入力信号増幅部148と
を備え、電流電圧差比較部146から2値の信号(入力
信号)を出力する。演算記憶回路142は、図5に示す
カード型情報記録媒体における演算記憶回路42と同様
である。出力信号送信回路140は、演算記憶回路14
2から出力される2値の信号(出力信号)から、信号送
信用紫外線発光ダイオード136の発光量を制御する発
光量制御部150と、出力信号増幅部152とを備え、
信号送信用紫外線発光ダイオード136に出力信号を出
力する。
【0112】信号受信用紫外線受光素子134は、入力
信号受信回路138と接続してある。信号受信用紫外線
受光素子134は、後述する入出力端子側の信号送信用
紫外線発光ダイオード156の発光量によって、電圧或
いは電流が変化する。その電圧或いは電流(入力信号)
の違いによって、入力信号受信回路102で2値の信号
(入力信号)が出力される。
【0113】信号送信用紫外線発光ダイオード136
は、出力信号送信回路140と接続されてあり、出力信
号送信回路140から出力された出力信号によって、発
光量を変化させて、2値の信号(出力信号)を送信す
る。
【0114】信号受信用紫外線受光素子134、及び信
号送信用紫外線発光ダイオード136は、ICカードを
入出力装置に挿入したとき、それぞれ後述する入出力装
置側の信号送信用紫外線発光ダイオード156、及び信
号受信用紫外線受光素子154と対向するように備え
る。また、信号受信用紫外線受光素子134、及び信号
送信用紫外線発光ダイオード136は、後述する入出力
装置側の紫外線発光ダイオード光源158からの干渉を
避けるため、透明紫外光起電力素子アレイ130から、
10mm離したところに備える。
【0115】図10(b)に示すカード型情報記録媒体
入出力装置は、紫外線発光ダイオード光源158と、信
号受信用紫外線受光素子154(受信用通信端子)と、
信号送信用紫外線発光ダイオード156(送信用通信端
子NSHU−550「日亜化学(株)製」)、ゴム製L
字型遮光板160とを備える。
【0116】紫外線発光ダイオード光源158は、図6
に示すカード型情報記録媒体における紫外線発光ダイオ
ード光源88と同様である。
【0117】信号受信用紫外線受光素子154、及び信
号送信用紫外線発光ダイオード156は、ICカード側
の信号受信用紫外線受光素子154及び信号送信用紫外
線発光ダイオード156と同様に、入出力信号の送受信
が行えるように配置してある。
【0118】L字型遮光板160は、ICカードが入出
力装置に挿入されたとき、紫外線発光ダイオード光源1
58からの干渉を防止するため、これと、ICカード側
の信号受信用紫外線受光素子154及び信号送信用紫外
線発光ダイオード156、並びに、入出力装置側の信号
受信用紫外線受光素子154、及び信号送信用紫外線発
光ダイオード156とを隔離するように配置してある。
【0119】以上のような構成のICカード及び入力装
置を用い、ICカードを入力装置に挿入して、入力装置
の紫外線発光ダイオード光源158で、紫外線を照射し
たところ、ICカードの透明紫外光起電力素子アレイ1
30から出力された電力は、実施例1と同様に、内部回
路を駆動するのに十分な電力が得られた。このため、非
接触で静磁場を利用した通信を行うことができた。
【0120】実施例1〜4では、ICカード側に電力供
給用電源として透明紫外光起電力素子アレイ、入出力装
置側に電力供給用光源として蛍光管光源或いは紫外線発
光ダイオードを備えることで、ICカードの外観を損ね
ることなく、また、簡易な構成で、光だけで電力を供給
することができた。なお、これら実施例1〜4は、上記
構成に限定されるわけではなく、これらを組み合わせて
もよいし、他の従来公知の構成をとってもよい。
【0121】
【発明の効果】以上により、本発明によれば、外観を損
なうことなく、光によって電力を供給することができ、
さらに低重量化、小型化及び低コスト化が図れるカード
型情報記録媒体、カード型情報記録媒体入出力装置、カ
ード型情報記録媒体の電力供給方法、及び通信方法を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における光起電力素子の製造装置の一例
を示す概略構成図である。
【図2】本発明における電力用透明光起電力素子の一例
を示す概略構成図である。
【図3】本発明における電力用透明光起電力素子の他の
一例を示す概略構成図である。
【図4】実施例1で作製したカード型情報記録媒体
(a)、及びカード型情報記録媒体入出力装置(b)を
示す概略構成図である。
【図5】実施例1で作製したカード型情報記録媒体
(a)の内部回路を示す概略構成図である。
【図6】実施例2で作製したカード型情報記録媒体
(a)、及びカード型情報記録媒体入出力装置(b)を
示す概略構成図である。
【図7】実施例2で作製したカード型情報記録媒体
(a)の内部回路を示す概略構成図である。
【図8】実施例3で作製したカード型情報記録媒体
(a)、及びカード型情報記録媒体入出力装置(b)を
示す概略構成図である。
【図9】実施例3で作製したカード型情報記録媒体
(a)の内部回路を示す概略構成図である。
【図10】実施例4で作製したカード型情報記録媒体
(a)、及びカード型情報記録媒体入出力装置(b)を
示す概略構成図である。
【図11】実施例4で作製したカード型情報記録媒体
(a)の内部回路を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1 反応器 2 排気管 2 排気口 3 基板ホルダー 4 ヒーター 5〜6 石英管 7 高周波コイル 8 マイクロ波導波管 9〜12 ガス導入管 13 第1の原料活性化−供給部 14 第2の原料活性化−供給部 20 透明導電性基板 21 半導体層 22 透明導電性電極 23 p型半導体層 24 i型半導体層 25 n型半導体層 30、60、90、130 透明紫外光起電力素子
アレイ 32、62、92、132 内部回路 34、54 信号受信用ホール素子 36、56、66〜67、86〜87 信号送信用ソレ
ノイド 38、68、102、138 入力信号受信回路 40、70、104、140 出力信号送信回路 42、72、106、142 演算記憶回路 44、74、108、144 拡張記憶回路 46、110 電位差比較部 48、78、112、148 入力信号増幅部 50 電流方向制御部 52、82、116、152 出力信号増幅部 58 蛍光管光源 64、84 信号受信用磁気抵抗素子 76 抵抗差比較部 80 電流制御回路 88、126、158 紫外線発光ダイオード光源 94〜96、118〜120 信号受信用電極 98〜100、122〜124 信号送信用電極 114 電圧制御部 134、154 信号受信用紫外線受光素子 136、154 信号送信用紫外線発光ダイオード 146 電流電圧差比較部 150 発光量制御部 160 L字型遮光板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G06K 19/00 H

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非接触で情報入出力の通信が可能で、且
    つ少なくとも一つの面に電力供給用透明光起電力素子を
    設けてなることを特徴とするカード型情報記録媒体。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のカード型情報記録媒体
    を用い、情報入出力の通信を非接触で行うカード型情報
    記録媒体入出力装置であって、該本発明のカード型情報
    記録媒体に光を照射して、電力を供給する電力供給用光
    源を備えることを特徴とするカード型情報記録媒体入出
    力装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のカード型情報記録媒体
    と請求項2に記載のカード型情報記録媒体入出力装置と
    で行われる情報入出力の通信時、非接触、且つ該カード
    型情報記録媒体に光を照射して、電力を供給することを
    特徴とする電力供給方法。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のカード型情報記録媒体
    と請求項2に記載のカード型情報記録媒体入出力装置と
    で行われる情報入出力の通信を、非接触、且つ電波、静
    磁場、静電場、及び光の少なくとも一つを利用して行う
    ことを特徴とする通信方法。
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