JP2001255756A - 転写装置及び画像形成装置 - Google Patents

転写装置及び画像形成装置

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JP2001255756A
JP2001255756A JP2000063915A JP2000063915A JP2001255756A JP 2001255756 A JP2001255756 A JP 2001255756A JP 2000063915 A JP2000063915 A JP 2000063915A JP 2000063915 A JP2000063915 A JP 2000063915A JP 2001255756 A JP2001255756 A JP 2001255756A
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transfer
cleaning
dielectric layer
toner
transfer device
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JP2000063915A
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English (en)
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Toshihiro Sugiyama
敏弘 杉山
Hiroshi Ishii
宏 石井
Hiroshi Saito
洋 斉藤
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クリーニング部材表面に設ける誘電体層の材
質を規定することにより、誘電体層による転写搬送ベル
トのクリーニング性能を一定以上に維持し、効果的に転
写搬送ベルトをクリーニングすることのできる転写装置
及び該転写装置を備えた画像形成装置を提供する。 【解決手段】 転写搬送ベルト21の表面をクリーニン
グするクリーニングローラ40の表面に誘電体層を設
け、かつ、該誘電体層の表面粗さを、トナーの粒径と同
等以下に設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、転写装置、及び該
転写装置を備えた複写機、ファクシミリ、プリンタ等の
画像形成装置に係り、詳しくは、転写材を担持して搬送
する転写搬送ベルトと、該転写搬送ベルトに接触して該
ベルト表面をクリーニングするクリーニング部材とを備
え、像担持体上に形成されたトナー像を該転写搬送ベル
ト上の転写材に転写する転写装置、及び該転写装置を備
えた画像形成装置に関するものである。
【0002】従来、複写機やプリンタなどの画像形成装
置においては、像担持体としての感光体上に形成された
トナー像を、転写材に転写するための転写装置が設けら
れている。このような転写装置としては、転写材を担持
して搬送する転写材搬送部材として、ベルト状の転写材
搬送部材(以下、転写搬送ベルトという)を有するもの
が知られている。この転写装置においては、感光体と転
写搬送ベルトとが対向して接触する転写領域を転写材が
通過する際に、該転写領域に転写電界を発生させ、この
転写電界によって感光体上に形成されたトナー像を転写
紙に転写させる。
【0003】上記構成の転写装置においては、感光体と
転写搬送ベルトとが接触するため、感光体上の地汚れト
ナーが転写搬送ベルトに付着する場合がある。また、転
写時の飛散トナーなども転写搬送ベルト上に付着する場
合がある。このように転写搬送ベルトにトナーが付着す
ると、転写紙の裏汚れや転写不良等の不具合を引き起こ
す可能性がある。そのため、転写搬送ベルトに付着した
トナーを除去するためのクリーニング手段を付設するこ
とが不可欠である。
【0004】転写搬送ベルトのクリーニング手段として
は、従来、電界クリーニング方式のクリーニング手段が
知られている(例えば、特開平7−64444号公報、
特開平9−152788号公報)。この電界クリーニン
グ方式においては、導電性のクリーニング部材にトナー
の帯電極性と逆極性のクリーニングバイアスを印加し
て、該クリーニング部材と転写搬送ベルトとの間に、該
ベルト上のトナーがクリーニング部材に向かう静電気力
を及ぼす電界(以下、バイアス電界という)を形成す
る。そして、このバイアス電界により、クリーニング部
材と転写搬送ベルトとが接触する際に、該ベルト上のト
ナーがクリーニング部材側へ移動し、該ベルト上から除
去される。
【0005】ところが、上記電界クリーニング方式で
は、充分なクリーニング性能を得ることができず、クリ
ーニング不良が発生する場合があった。特に、転写搬送
ベルトとして体積固有抵抗が1012〜1013Ωcm
以上の高抵抗のものを使用する場合やトナーの帯電量が
大きい場合に、クリーニング不良が発生しやすい。
【0006】高抵抗の転写搬送ベルトを使用する場合に
は、抵抗の小さいベルトと比べて誘電分極しやすいこ
と、及び、転写時にベルトに付与された転写電荷、すな
わちトナーの帯電極性と逆極性の電荷が、付与された表
面に保持されやすいこと、などから、トナーが静電的に
転写搬送ベルトに吸着される力が大きくなる。また、ト
ナーの帯電量が大きい場合にも、クーロン力あるいは鏡
像力によってトナーが静電的に転写搬送ベルトに吸着さ
れる力が大きくなる。転写搬送ベルト上のトナーは、層
状に重なっているため、このようにトナーと転写搬送ベ
ルトとの静電吸着力が大きい場合においては、上層部の
トナーでさえも、クリーニング電界により導電性部材側
へ移動させることができない場合がある。そこで、トナ
ーと転写搬送ベルトとの静電吸着力が大きい場合に、電
界クリーニング方式により良好なクリーニング性能を得
るためには、導電性部材に印加するクリーニングバイア
スを大きくすることが考えられる。
【0007】ところが、クリーニングバイアスが大きす
ぎると、クリーニング部材と転写搬送ベルトとの接触部
において絶縁破壊が生じる場合があり、電流がリークし
てしまうおそれがある。そして、電流がリークすると、
上記バイアス電界が形成されず、電界クリーニング方式
での充分なクリーニング性能が得られなくなる。また、
クリーニングバイアスが大きすぎると、転写搬送ベルト
上のトナーに、トナーと逆極性の電荷が注入され、トナ
ーの帯電極性が反転してしまう場合がある。このような
帯電極性の反転したトナー(以下、反転トナーという)
は、電界クリーニング方式ではクリーニングできないた
め、クリーニング性能を低下させる原因となる。
【0008】なお、上記反転トナーは、電荷注入により
発生するだけでなく、例えば、上記感光体上の地肌部に
存在する反転トナーが転写搬送ベルトと接触するとき
に、転写搬送ベルト上に付着してしまう場合もあり、こ
のような反転トナーも、同様にクリーニング性能を低下
させる原因となってしまう。
【発明が解決しようとする課題】
【0009】そこで、先に本出願人は、高抵抗の転写搬
送ベルトを使用した場合やトナーの帯電量の大きい場合
においても、従来の電界クリーニング方式よりも良好に
転写搬送ベルト表面をクリーニングすることができると
ともに、反転トナーをもクリーニングすることができる
転写装置及び該転写装置を備えた画像形成装置を提案し
た(特願平11−301773号)。この転写装置にお
いては、クリーニング部材表面に誘電体層を設けてい
る。この誘電体層と転写搬送ベルト上のトナーとが接触
すると、誘電分極により該誘電体層の表面部にトナーの
帯電極性と逆極性の電荷が誘起され、該誘電体層とトナ
ーとの間に静電吸着力が発生する。これにより、転写搬
送ベルトと誘電体層に挟まれた層状のトナーには、該誘
電体層との間の静電吸着力(以下、誘電体吸着力とい
う)と、転写搬送ベルトとトナーとの間の静電吸着力
(以下、ベルト吸着力という)とが働くことになる。そ
して、トナーに働くそれぞれの静電吸着力の大きさは、
トナーとの距離の二乗に反比例するため、転写搬送ベル
ト表面の上層部のトナーに対しては、ベルト吸着力より
も誘電体吸着力が上回り、誘電体層側に移動させ、転写
搬送ベルト上から除去することができる。したがって、
高抵抗のベルトを使用した場合やトナーの帯電量の大き
い場合にも、従来の電界クリーニング方式よりも良好に
転写搬送ベルト表面をクリーニングすることができる。
また、誘電体層表面部には常にトナーの帯電極性と逆極
性の電荷が誘起されるので、帯電極性の反転したトナー
も、誘電体層表面に移動させることができる。これらの
結果、転写搬送ベルトのクリーニング不良による転写材
の裏汚れや転写不良等が発生を軽減できる。
【0010】本発明は、上記先願に係る発明についての
更なる研究によりなされたものであり、その第1の目的
とするところは、クリーニング部材表面に設ける誘電体
層の材質を規定することにより、誘電体層による転写搬
送ベルトのクリーニング性能を一定以上に維持し、効果
的に転写搬送ベルトをクリーニングすることのできる転
写装置及び該転写装置を備えた画像形成装置を提供する
ことである。
【0011】ところで、上記先願においては、上記クリ
ーニング部材としてローラ状のクリーニングローラを用
い、該ローラの外周面に上記誘電体層としてのナイロン
系材料からなるチューブを被覆した場合の構成例を開示
した。このようにクリーニングローラにチューブを被覆
する場合、両者の密着性が悪いと、チューブがローラの
回転に追従せずスリップしてしまうおそれがある。この
ような密着性の悪化に起因するスリップが生じると、転
写搬送ベルトのクリーニング不良が発生してしまう。な
お、チューブとローラとの密着性を保つためには、両者
を接着剤で接着することも考えられる。しかしながら、
接着剤を塗布することによって製造時の取り扱いが難し
くなってしまったり、接着剤によってはクリーニングロ
ーラに電気的不均一が生じたりするという難点があり、
好ましくない。
【0012】そこで、第2の目的とするところは、クリ
ーニング部材としてのローラ状部材に誘電体層を設ける
場合に、接着剤を用いることなく、該ローラ状部材と該
誘電体層との密着性を高め、密着不良に起因する転写搬
送ベルトのクリーニング不良を防止することのできる転
写装置及び該転写装置を備えた画像形成装置を提供する
ことである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、請求項1の発明は、転写材を担持して搬送す
る転写搬送ベルトと、該転写搬送ベルトに接触して該転
写搬送ベルトの表面をクリーニングするクリーニング部
材とを備え、像担持体上に形成されたトナー像を該転写
搬送ベルト上の転写材に転写する転写装置において、上
記クリーニング部材の表面に誘電体層を設け、かつ、該
誘電体層の表面粗さを、トナーの粒径と同等以下にした
ことを特徴とするものである。
【0014】また、請求項2の発明は、転写材を担持し
て搬送する転写搬送ベルトと、該転写搬送ベルトに接触
して該転写搬送ベルトの表面をクリーニングするクリー
ニング部材とを備え、像担持体上に形成されたトナー像
を該転写搬送ベルト上の転写材に転写する転写装置にお
いて、上記クリーニング部材の表面に、比誘電率が11
であるナイロン系材料からなる誘電体層を設け、かつ、
該誘電体層の層厚が1000μm以下であることを特徴
とするものである。
【0015】請求項1又は2の転写装置においては、ベ
ルト上のトナーは、上記誘電体層とトナーとの接触によ
る誘電体層表面部に生じた分極電荷により誘電体層表面
に移動する。このような転写装置では、高抵抗の転写搬
送ベルトを使用した場合やトナーの帯電量が大きい場合
においても、従来の電界クリーニング方式よりも良好に
転写搬送ベルト表面をクリーニングすることができると
ともに、反転トナーとをクリーニングすることができ
る。特に、請求項1の転写装置においては、上記誘電体
層の表面粗さRzが、トナーの粒径と同等以下になるよ
うに設定している。本発明者らの実験によれば、このよ
うな誘電体層を設けたクリーニング部材を用いた場合に
は、より安定して、誘電体層による転写搬送ベルトのク
リーニング性能を一定以上に維持することができる。こ
れは、誘電体層の表面粗さRzがトナーの粒径よりも大
きい場合と比較して、トナーと誘電体層との接触部分が
多くなるので、より多くのトナーを誘電体層表面へ移動
させることができるからだと考えられる。
【0016】ところで、先に本出願人は、上記先願(特
願平11−301773号)の改良発明として、上記誘
電体層の特性値を特定することにより、誘電体層による
クリーニング効果を一定以上に維持し、効果的に転写搬
送ベルトをクリーニングすることのできる転写装置及び
該転写装置を備えた画像形成装置を提案した(特願平1
1−345064号、及び特願平11−345069
号)。特願平11−345064号の転写装置及び画像
形成装置では、クリーニング部材に比誘電率が3以上の
誘電体層を設けている。また、特願平11−34506
9号の転写装置及び画像形成装置では、静電容量が10
0pF以上の誘電体層を設けている。このような特性の
誘電体層を設けることで、それぞれ誘電体層表面に付着
可能な電荷量を十分に確保し、誘電体層によるクリーニ
ング効果を一定以上に維持できる。
【0017】ここで、上記比誘電率は誘電体層の材料に
よって決まる定数であり、上記静電容量は、該比誘電率
と誘電体層の層厚によって決まる。このため、本発明者
らは、比誘電率が11であるナイロン系材料からなる誘
電体層を用いた場合に、静電容量が上記範囲を満たすた
めの層厚を調査したところ、誘電体層の層厚を1000
μm以下であれば、誘電体層表面に付着可能な電荷量を
十分に確保でき、誘電体層によるクリーニング効果を一
定以上に維持できることがわかった。
【0018】そこで、特に請求項2の転写装置において
は、誘電体層として、比誘電率が11であるナイロン系
材料で構成され、かつ、層厚が1000μm以下の範囲
にあるものを設けている。このような誘電体層を用いれ
ば、誘電体層表面に付着可能な電荷量を十分に確保し、
誘電体層によるクリーニング効果を一定以上に維持する
ことができる。なお、誘電体層の層厚を小さくすればす
るほど、誘電体層の耐久性は悪化するので、該層厚を過
剰に小さくすることは望ましくない。本発明者らの実験
によれば、比誘電率が11のナイロン系材料からなる誘
電体層を用いる場合、該層厚を60μm以下に設定した
場合には、誘電体層の耐久性が不十分となることが確認
された。但し、誘電体層の耐磨耗性対策によって耐久性
を向上させることにより、誘電体層の層厚をより小さく
することは可能になると考えられる。
【0019】また、上記第2の目的を達成するために、
請求項3の発明は、転写材を担持して搬送する転写搬送
ベルトと、該転写搬送ベルトに接触して該転写搬送ベル
トの表面をクリーニングするクリーニング部材とを備
え、像担持体上に形成されたトナー像を該転写搬送ベル
ト上の転写材に転写する転写装置において、上記クリー
ニング部材を、誘電体チューブと該チューブの中空部に
圧入されたローラ状部材とで構成したことを特徴とする
ものである。
【0020】請求項3の転写装置においては、請求項1
又は2の転写装置と同様の作用により、高抵抗の転写搬
送ベルトを使用した場合やトナーの帯電量が大きい場合
においても、従来の電界クリーニング方式よりも良好に
転写搬送ベルト表面をクリーニングすることができると
ともに、反転トナーとをクリーニングすることができ
る。また、この転写装置においては、上記誘電体チュー
ブの中空部にローラ状部材を圧入することにより、接着
剤を用いることなく、両者の密着性を高めることができ
る。したがって、誘電体チューブがローラ状部材の回転
時にスリップすることがなく、このようなスリップによ
る転写搬送ベルトのクリーニング不良を防止できる。
【0021】ここで、上記請求項3の転写装置において
も、温湿度等の変化により、誘電体チューブの機械的な
特性が変化して、該誘電体チューブと上記ローラ状部材
との密着性を保てなくなり、誘電体チューブのスリップ
に対する余裕度が低下するおそれがある。
【0022】そこで、請求項4の発明は、請求項3の転
写装置において、上記誘電体チューブが、上記ローラ状
部材両端面より外側の延在部を有し、かつ、該延在部の
形状が、該チューブの幅方向両端部にいくほど径が小さ
くなるテーパー形状であることを特徴とするものであ
る。
【0023】請求項4の転写装置においては、上記テー
パー形状の延在部で、上記ローラ状部材の軸方向及び周
方向における上記誘電体チューブの移動を規制する。こ
れにより、誘電体チューブのスリップに対する余裕度を
より高めることができるので、温湿度等の変化により誘
電体チューブとローラ状部材との密着性が低下した場合
の該スリップの発生を抑制できる。
【0024】請求項5の発明は、請求項1、2、3、又
は4の転写装置において、上記トナー像を形成するトナ
ーの帯電極性と逆極性のクリーニングバイアスを、上記
クリーニング部材に印加するバイアス印加手段を設けた
ことを特徴とするものである。
【0025】請求項5の転写装置においては、上記バイ
アス印加手段により、クリーニング部材と転写搬送ベル
トとの間に、トナーにクリーニング部材に向かうバイア
ス電界が形成される。したがって、誘電体層による転写
搬送ベルトのクリーニング性能が良好に維持された状態
で、バイアス電界によるクリーニング効果をも得ること
ができるので、いっそう良好に転写搬送ベルト表面をク
リーニングすることができる。特に、請求項1の転写装
置に上記バイアス印加手段を設けた場合には、クリーニ
ング部材表面に設けた誘電体層表面が比較的平滑である
ため、該誘電体層表面近傍における上記バイアス電界中
の電気力線の密度が比較的密になると考えられる。した
がって、バイアス電界によるクリーニング効果をより効
果的に得ることができる。また特に、請求項3の転写装
置に上記バイアス印加手段を設けた場合には、上記誘電
体チューブと上記ローラ状部材との密着性が高く、両者
の間に空気層が形成されるおそれがないたため、該空気
層によるクリーニング部材の電気的不均一が生じるおそ
れがない。したがって、クリーニング部材の電気的不均
一に起因する転写搬送ベルトのクリーニング不良を防止
することができる。また特に、請求項4の転写装置に上
記バイアス印加手段を設けた場合には、クリーニングバ
イアスが印加される上記ローラ状部材は、上記延在部を
有する誘電体チューブによって覆われているため、該ロ
ーラ状部材の軸方向両端部においても、該ローラ状部材
と上記転写搬送ベルトとが直接接触することがない。し
たがって、該ローラ状部材と転写搬送ベルトとの接触に
よるクリーニングバイアスのリークを確実に防止するこ
とができる。
【0026】請求項6の発明は、像担持体と、該像担持
体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、該像担
持体上に形成されたトナー像を転写材に転写する転写装
置とを備えた画像形成装置において、上記転写装置とし
て、請求項1、2、3、4、又は5の転写装置を用いた
ことを特徴とするものである。
【0027】請求項6の画像形成装置においては、転写
装置として、請求項1、2、3、4又は5の転写装置を
用いることにより、転写搬送ベルトに対して、良好なク
リーニング性能を発揮し得る状態で、転写搬送ベルト上
に付着した像担持体上の地汚れトナーや転写時の飛散ト
ナーなどをクリーニングすることができるので、ベルト
のクリーニング不良による転写材の裏汚れや転写不良等
の発生を防止できる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明を画像形成装置であ
る電子写真複写機(以下、複写機という)に適用した一
実施形態について説明する。まず、複写機全体の構成及
び動作について説明する。図1は、同複写機の概略構成
図である。図1において、像担持体としての感光体ドラ
ム10が回転可能に取り付けられており、その周囲に
は、帯電装置12、図示しない露光装置、感光体ドラム
上にトナー像を形成するトナー像形成手段としての現像
装置13、クリーニング装置15、除電装置(除電ラン
プ)16等が配設されている。そして、感光体ドラム1
0の下方には、転写装置20が設けられている。
【0029】転写装置20は、駆動ローラ22及び従動
ローラ23に支持され、転写材としての転写紙を担持し
て搬送する転写搬送ベルト21を備えている。この駆動
ローラ22及び従動ローラ23は、金属などの導電性の
ローラであり、それぞれ接地されている。また、転写搬
送ベルト21の周囲には、転写バイアスローラ30及び
転写搬送ベルト21の表面に接触して該表面をクリーニ
ングするクリーニング部材としてのクリーニングローラ
40などが設けられている。
【0030】転写搬送ベルト21は、ゴム部材からなる
無端ベルトにフッ素系材料を表面コーティングした高抵
抗のものであり、その体積固有抵抗は1013Ωcmで
ある。また、転写搬送ベルト21は、図中矢印方向に回
動し、図示しない押し上げレバーを押し上げることによ
り感光体ドラム10へ当接され、転写終了後、押し上げ
レバーにより感光体ドラム10から離間されるようにな
っている。
【0031】また、図1に示すように、転写バイアスロ
ーラ30には、転写用の出力電流I を出力する定電流
電源31が接続されており、この転写バイアスローラ3
0と定電流電源31とにより転写搬送ベルト21にトナ
ーの帯電極性とは逆極性のプラスの転写用電荷を付与す
る電荷付与手段を構成している。この転写バイアスロー
ラ30から転写搬送ベルト21に供給された電荷の一部
は、駆動ローラ22及び従動ローラ23に流れ込み、帰
還電流I及びIとして定電流電源31に戻される。
また、感光体ドラム10と転写搬送ベルト21とが対向
し接触する転写領域で、感光体10側に流れる転写に寄
与する実効的な転写電流Iが一定電流となるように、
次の数1で示す関係が得られるように出力電流Iを制
御する。
【数1】I=I−I−I
【0032】上記構成において、感光体ドラム10は、
帯電装置12によりその表面を一様に帯電された後、露
光装置からの光信号Lを照射され静電潜像を形成され
る。この静電潜像は現像装置13により現像され、顕像
としてのトナー像が形成される。なお、本実施形態にお
いては、スチレンアクリルを母材としたマイナス帯電ト
ナーを使用している。
【0033】そして、転写バイアスローラ30によって
上記転写領域に転写電界が形成され、感光体ドラム10
上のトナー像が、転写搬送ベルト21上の転写紙に転写
され、その後、図示しない定着装置へ搬送されて定着さ
れる。
【0034】一方、トナー像転写後の感光体ドラム10
の表面は、クリーニング装置15により未転写トナーが
除去され、次の帯電に備えて除電装置16により残留電
荷が除電される。
【0035】次に、転写搬送ベルト21のクリーニング
について説明する。図1において、転写搬送ベルト21
はクリーニングローラ40により表面がクリーニングさ
れる。このクリーニングローラ40は、図2に示すよう
に、ローラ基体としての芯金(外径φ12)41の外周
に層厚約100μmの弾性体層42を被覆したものであ
る。本実施形態においては、誘電体層42として、抵抗
制御剤としてのカーボンブラックを分散させたナイロン
系材料からなるチューブを使用しているが、例えば誘電
性材料をコーティングしてもよい。
【0036】また、本実施形態においては、転写搬送ベ
ルト21に対してクリーニングローラ40を約1mm食
い込ませ、図1中矢印方向、すなわち、クリーニングロ
ーラ40と転写搬送ベルト21との接触部で、クリーニ
ングローラ40の表面と転写搬送ベルト21の表面とが
同方向に移動するような方向に、クリーニングローラを
回転させている。また、クリーニングローラ40の表面
と転写搬送ベルト21の表面とが等速に移動するように
回転させている。
【0037】なお、本実施形態においては、クリーニン
グローラ40として、ローラ基体が芯金41からなるハ
ードローラを用いたが、ローラ基体が例えば弾性体から
なるソフトローラを用い、駆動ローラ22や別途設けた
裏当て部材等に対向配置させて、転写搬送ベルト21に
食い込ませるように構成してもよい。また、ハードロー
ラ及びソフトローラに関わらず、転写搬送ベルト21側
をベルト内周面側に設けた裏当て部材により押圧し、ク
リーニングローラ40に当接させるように構成してもよ
い。
【0038】上記構成において、クリーニングローラ4
0表面の誘電体層42と転写搬送ベルト21上のマイナ
ス帯電トナーとが接触すると、誘電分極により誘電体層
42表面部にトナーの帯電極性と逆極性、すなわちプラ
スの電荷が誘起され、誘電体層42とトナーとの間に静
電吸着力が発生する。このとき、転写搬送ベルト21と
誘電体層42に挟まれた層状のトナーには、該誘電体層
との間の静電吸着力(以下、誘電体吸着力という)と、
転写搬送ベルトとトナーとの間の静電吸着力(以下、ベ
ルト吸着力という)とが働くが、トナーに働くそれぞれ
の静電吸着力の大きさは、トナーとの距離の二乗に反比
例するため、転写搬送ベルト21表面の上層部のトナー
に対しては、ベルト吸着力よりも誘電体吸着力が上回
る。このため、転写搬送ベルト21上にある上層部のト
ナーが誘電体層側に移動して、転写搬送ベルト上から除
去される。また、誘電体層42表面部には常にトナーの
帯電極性と逆極性の電荷が誘起されるので、帯電極性の
反転したトナーも、誘電体層表面に向かって移動させる
ことができる。クリーニングローラ40の誘電体層42
表面に移動したトナーは、クリーニングローラ40の清
掃部材としてのゴムブレード44により定期的に清掃さ
れる。
【0039】なお、トナーを誘電体層42表面へより確
実に移動させるために、図1の構成に加えて、クリーニ
ングローラ40にトナーの帯電極性と逆極性のプラスの
クリーニングバイアスを印加するバイアス印加手段を設
けてもよい。図3は、バイアス印加手段を設けた転写装
置20の構成例である。クリーニングローラ40の芯金
41に、バイアス印加手段としての定電圧電源45が接
続され、例えばプラス500Vのバイアスが印加される
ようになっている。なお、図示の例では、バイアス印加
手段として、転写用の電荷付与手段である上記定電流電
源31とは別に定電圧電源45を設けているが、感光体
ドラム10への転写電流Iをより正確に制御するため
に、定電流電源31がクリーニングローラ40へのバイ
アス印加手段としての電源を兼ねるように構成してもよ
い。
【0040】図3の構成例においては、上記誘電体吸着
力が維持されるとともに、定電流電源31によるクリー
ニングローラ40と転写搬送ベルト21との間の電位差
で、トナーにクリーニングローラ40側に向かうバイア
ス電界が形成される。これにより、転写搬送ベルト21
上のトナーの一部は、該静電気力で誘電体層42表面に
移動し、また他の一部は、該バイアス電界で誘電体層4
2表面に移動する。このように、誘電体吸着力とバイア
ス電界による静電気力とで、より多くのトナーの除去が
可能になり、より良好に転写搬送ベルト21表面をクリ
ーニングすることができる。また、このとき、クリーニ
ングローラ表面には誘電体層42が設けられているの
で、クリーニングバイアスはトナーに注入されず、反転
トナーを発生させるおそれも生じない。
【0041】ところで、転写搬送ベルト21に対して、
このように良好なクリーニング性能を維持するために
は、上記誘電体層42の材料選定を適正に行う必要があ
る。本発明者らは、誘電体層42の表面粗さRzとトナ
ーの粒径とに着目し、これらについて種々の材料の組み
合わせを用いて、転写搬送ベルト21上の残トナーのク
リーニング性能について実験を行った。
【0042】[実験1]この実験においては、図1の複写
機にて100枚(A4横)コピーを行い、上記クリーニ
ングローラ40を用いてクリーニングを行った場合のク
リーニング性能を評価した。実験結果を下表1に示す。
なお、クリーニング性能は、クリーニング後の転写搬送
ベルト21上の残トナーを、無色透明の粘着テープによ
りテープ両面に転写し、マクベス濃度計を用いて測定し
たテープ上のトナーの光学濃度(ID)を測定し、クリ
ーニング前の粘着テープの光学濃度(ID)を基準とし
て、その濃度差(ΔID)で評価した。すなわち、ΔI
Dが小さいほどクリーニング性能が高いことを示す。ま
た、この実験では、図3の構成を採用し、クリーニング
ローラ40にクリーニングバイアスとしてプラス100
0Vを印加した。また、誘電体層42としては、以下の
特性値の層厚100μmのナイロン系チューブを用い
た。 体積固有抵抗:2×10Ωcm 表面抵抗率:4×1010Ω/□ 比誘電率:11 静電容量:1000pF
【0043】
【表1】
【0044】表1より、誘電体層の表面粗さRzが、ト
ナー粒径と同程度もしくはそれよりも小さいものを用い
れば、良好なクリーニング性能を得られることがわか
る。これは、誘電体層の表面粗さRzがトナーの粒径よ
りも大きい場合と比較して、トナーと誘電体層との接触
部分が多くなるので、より多くのトナーを誘電体層表面
へ移動させることができるからだと考えられる。よっ
て、誘電体層42には、表面粗さRzが使用するトナー
の粒径と同等以下のものを用いることが望ましい。この
ような表面粗さRzを有する材料からなる誘電体層42
をクリーニングローラ40の芯金41に設ければ、より
安定して、転写搬送ベルトのクリーニング性能を一定以
上に維持することができ、効果的に転写搬送ベルト21
をクリーニングすることができる。
【0045】また、このような表面粗さRzを有する誘
電体層42を用いれば、クリーニングローラ40表面に
移動したトナーが表面の凹部に入り込むことがない。し
たがって、上記ゴムブレード44によってクリーニング
ローラ40表面を良好にクリーニングすることができる
ので、クリーニングローラが常にクリーンな状態で転写
搬送ベルト21をクリーニングすることができる。
【0046】さらに、図3のバイアス印加手段を設けた
構成の転写装置20に、このような表面粗さRzを有す
る誘電体層42を用いれば、誘電体層42表面が比較的
平滑であるため、該誘電体層42表面近傍における上記
バイアス電界中の電気力線の密度が比較的密になると考
えられる。したがって、バイアス電界によるクリーニン
グ効果をより効果的に得ることができる。
【0047】[実験2]また、上述した先願(特願平11
−345064号、及び特願平11−345069号)
に示したように、誘電体層42としては、比誘電率が3
以上、また、静電容量が100pF以上のものを用いる
ことが望ましい。ここで、比誘電率は誘電体層の材料に
よって決まる定数であり、静電容量は、該比誘電率と誘
電体層42の層厚によって決まる。このため、本発明者
らは、比誘電率が11であるナイロン系材料からなる誘
電体層を用いた場合に、静電容量が上記範囲を満たすた
めの層厚を探る実験を行った。実験結果を下表2に示
す。なお、画像形成に使用したトナーの粒径は9.5μ
mであり、クリーニング性能の評価方法、及び、誘電体
層42の静電容量以外の特性値は、上記実験1と同様で
ある。
【0048】
【表2】
【0049】表2より、比誘電率が11であるナイロン
系材料からなる誘電体層42を用いる場合には、誘電体
層42の層厚が1000μm以下であれば、100pF
以上の静電容量を確保できることがわかる。また、この
ような誘電体層42を用いれば、良好なクリーニング性
能を得られることも確認された。このように、比誘電率
が11であるナイロン系材料からなる層厚1000μm
以下の誘電体層42をクリーニングローラ40の芯金4
1に設ければ、表面に付着可能な電荷量を十分に確保で
き、誘電体層によるクリーニング効果を一定以上に維持
することができる。
【0050】また、図3の構成の転写装置20に、比誘
電率が11であるナイロン系材料からなる層厚1000
μm以下の誘電体層42をクリーニングローラ40の芯
金41に設ければ、誘電体層42と芯金41との密着性
が高く、両者の間に空気層が形成されるおそれがないた
ため、該空気層によるクリーニングローラ40の電気的
不均一が生じるおそれがない。したがって、クリーニン
グローラ40の電気的不均一に起因する転写搬送ベルト
21のクリーニング不良を防止することができる。
【0051】なお、誘電体層42の層厚を小さくすれば
するほど、誘電体層の耐久性は悪化するので、該層厚を
過剰に小さくすることは望ましくない。本実験において
は、該層厚が60μmであるとき、誘電体層42と芯金
41との間でずれが生じてしまい、誘電体層42の耐久
性が不十分となった。耐久性を考慮すると、本実験にお
いては、条件20で示す層厚80μmのものが最も好ま
しい条件であり、100万枚コピー後のクリーニングに
おいても、同等のクリーニング性能を維持することがで
きた。
【0052】ところで、本実施形態においては、上述し
たように、クリーニングローラ40の芯金41に誘電体
層42としてのナイロン系材料からなるチューブ(以
下、「誘電体チューブ42」という)を被覆している。
この場合、該芯金41と誘電体チューブ42の密着性が
悪いと、誘電体チューブ42がローラの回転に追従せず
スリップしてしまうおそれがある。このような密着性の
悪化に起因するスリップが生じると、転写搬送ベルト2
1のクリーニング不良が発生してしまう。なお、誘電体
チューブ43と芯金41との密着性を保つためには、両
者を接着剤で接着することも考えられるが、接着剤を塗
布することによって製造時の取り扱いが難しくなってし
まったり、接着剤によってはクリーニングローラに電気
的不均一が生じたりするという難点があり、好ましくな
い。
【0053】そこで、クリーニングローラ40として
は、上記誘電体チューブ42の中空部に芯金41を圧入
させたものを用いることが望ましい。本実施形態におい
ては、内径φ11.4、肉厚80μmの誘電体チューブ
42に、外径φ12の芯金を圧入させている。これによ
れば、接着剤を用いることなく、誘電体チューブ42と
芯金41との密着性を高めることができるので、該チュ
ーブ42がクリーニングローラ40の回転時にスリップ
することがなく、このようなスリップによる転写搬送ベ
ルト21のクリーニング不良を防止することができる。
【0054】なお、上記誘電体チューブ42のスリップ
に対する余裕度をより高めるために、図4及び図5に示
すように、誘電体チューブ42が、芯金41両端面より
外側の延在部42aを有し、かつ、該延在部42aの形
状が、該チューブ42の幅方向両端部にいくほど径が小
さくなるテーパー形状になるように構成してもよい。こ
のようなテーパー形状の延在部42aで、芯金41の軸
方向及び周方向における誘電体チューブ42の移動が規
制されるので、該チューブ42のスリップに対する余裕
度をより高めることができる。これにより、例えば、温
湿度等の変化により誘電体チューブ42と芯金41との
密着性が低下した場合の該スリップの発生を抑制でき
る。
【0055】また、図3のバイアス印加手段を設けた構
成の転写装置20に、このようなテーパー形状の延在部
42aを有する誘電体チューブ42を用いれば、クリー
ニングローラ40の芯金41の軸方向両端部分と転写搬
送ベルト21とが直接直接することがない。すなわち、
例えば図8に示すような、芯金41の軸方向両端部分が
露出した構成とは異なり、芯金41の転写搬送ベルト2
1と接触する部分は全て誘電体チューブ42で覆われて
いる。したがって、クリーニングローラ40の芯金41
と転写搬送ベルト21との接触によるクリーニングバイ
アスのリークを確実に防止することができる。
【0056】さらに、上記テーパー形状の延在部42a
を有する誘電体チューブ42を用いる場合には、転写搬
送ベルト21の損傷を防止することができる。例えば、
図9示すような誘電体チューブ42の延在部42aがテ
ーパー形状でない場合には、該延在部42aの先端と転
写搬送ベルト21との接触の際に両者が摺擦され、該延
在部42aの硬さによっては、転写搬送ベルト21側に
損傷が生じるおそれがある。しかしながら、延在部42
aがテーパー形状に構成されていれば、該延在部42a
の先端により転写搬送ベルト21が摺擦されないので、
このような転写搬送ベルト21の損傷の発生を防止でき
る。
【0057】なお、上記クリーニングローラ40の芯金
41として、図5の断面図に示すような形状の芯金41
を用いる場合だけでなく、例えば、図6に示すような、
端面に曲面状の面取りRを有する芯金41や、図7に示
すような、端面に平面状の面取りCを有する芯金42を
用いる場合にも、上記テーパー形状の延在部42aを設
けることにより、同様の効果を得ることができる。
【0058】以上、本実施形態によれば、誘電体層42
による転写搬送ベルト21のクリーニング性能を一定以
上に維持できるとともに、誘電体層42と芯金41との
密着不良に起因する転写搬送ベルトのクリーニング不良
を防止できるので、転写搬送ベルト21のクリーニング
不良による転写材の裏汚れや転写不良等が発生すること
なく、良好な画像を形成することができる。
【0059】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、クリーニング
部材表面に設ける誘電体層の表面粗さを、トナーの粒径
と同等以下に規定することにより、誘電体層による転写
搬送ベルトのクリーニング性能をい一定以上に維持し、
効果的に転写搬送ベルトをクリーニングすることができ
るという優れた効果がある。また、クリーニング部材表
面に移動したトナーが誘電体層表面の凹部に入り込むこ
とがないので、クリーニング部材のクリーニングが容易
になる。したがって、クリーニング部材自身がクリーン
な状態で転写搬送ベルトをクリーニングすることができ
るという効果もある。
【0060】請求項2の発明によれば、比誘電率が11
であるナイロン系材料からなる誘電体層を設け、かつ、
該誘電体層が1000μm以下に規定することにより、
表面に付着可能な電荷量を十分に確保することができ、
誘電体層による転写搬送ベルトのクリーニング性能をい
一定以上に維持し、効果的に転写搬送ベルトをクリーニ
ングすることができるという優れた効果がある。
【0061】請求項3及び4の発明によれば、クリーニ
ング部材としてのローラ状部材に誘電体層を設ける場合
に、接着剤を用いることなく、該ローラ状部材と該誘電
体層との密着性を高め、密着不良に起因する転写搬送ベ
ルトのクリーニング不良を防止することができるという
優れた効果がある。
【0062】特に、請求項4の発明によれば、上記誘電
体チューブに上記テーパー形状の延在部を設けることに
より、該誘電体チューブのスリップに対する余裕度がよ
り高まり、該スリップの発生をより抑制することができ
るという優れた効果がある。また、上記延在部の先端で
上記転写搬送ベルトが摺擦されるおそれがないので、該
転写搬送ベルトの損傷を防止できるという優れた効果も
ある。
【0063】請求項5の発明によれば、上記バイアス印
加手段により、誘電体層によるクリーニング効果が良好
に維持された状態でバイアス電界によるクリーニング効
果をも得られるので、より良好に転写搬送ベルト表面を
クリーニングすることができるという優れた効果があ
る。特に、請求項1の転写装置にこの発明を適用すれ
ば、誘電体層表面が比較的平滑であるため、バイアス電
界によるクリーニング効果をより効果的に得ることがで
きる。これは、誘電体層表面近傍における上記バイアス
電界中の電気力線の密度が比較的密になるためと考えら
れる。また特に、請求項3の転写装置にこの発明を適用
すれば、誘電体チューブとローラ状部材との間に空気層
が形成されることがないので、クリーニング部材の電気
的不均一が生じない。したがって、クリーニング部材の
電気的不均一に起因する転写搬送ベルトのクリーニング
不良を防止することができる。また特に、請求項4の転
写装置にこの発明を適用すれば、ローラ状部材と転写搬
送ベルトとが直接接触することがないので、該ローラ状
部材と転写搬送ベルトとの接触によるクリーニングバイ
アスのリークを確実に防止することができる。
【0064】請求項6の発明によれば、請求項1、2、
3、4、又は5の転写装置を用いることにより、転写搬
送ベルトのクリーニング不良による転写材の裏汚れや転
写不良等が発生することなく、良好な画像を形成するこ
とができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る複写機の概略構成図。
【図2】同複写機に搭載されたクリーニングローラの断
面図。
【図3】同複写機における転写装置の他の構成例を示す
概略構成図。
【図4】クリーニングローラの斜視図。
【図5】同クリーニングローラの軸方向断面図。
【図6】クリーニングローラの他の構成例を示す軸方向
断面図。
【図7】クリーニングローラの更に他の構成例を示す軸
方向断面図。
【図8】クリーニングローラに被覆した誘電体層の不具
合を説明するための説明図。
【図9】クリーニングローラに被覆した誘電体層の他の
不具合を説明するための説明図。
【符号の説明】 10 感光体ドラム 12 帯電装置 13 現像装置 15 クリーニング装置(感光体ドラム用) 16 除電装置 20 転写装置 21 転写搬送ベルト 22 駆動ローラ 23 従動ローラ 30 転写バイアスローラ 31 定電流電源 40 クリーニングローラ 41 芯金 42 誘電体層(誘電体チューブ) 42a 延在部 44 ゴムブレード 45 定電圧電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斉藤 洋 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H032 AA05 BA18 BA30 2H034 AA00 BC01 BC03 BC09

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】転写材を担持して搬送する転写搬送ベルト
    と、該転写搬送ベルトに接触して該ベルト表面をクリー
    ニングするクリーニング部材とを備え、像担持体上に形
    成されたトナー像を該転写搬送ベルト上の転写材に転写
    する転写装置において、 上記クリーニング部材の表面に誘電体層を設け、かつ、
    該誘電体層の表面粗さを、トナーの粒径と同等以下にし
    たことを特徴とする転写装置。
  2. 【請求項2】転写材を担持して搬送する転写搬送ベルト
    と、該転写搬送ベルトに接触して該ベルト表面をクリー
    ニングするクリーニング部材とを備え、像担持体上に形
    成されたトナー像を該転写搬送ベルト上の転写材に転写
    する転写装置において、 上記クリーニング部材の表面に、比誘電率が11である
    ナイロン系材料からなる誘電体層を設け、かつ、該誘電
    体層の層厚が1000μm以下であることを特徴とする
    転写装置。
  3. 【請求項3】転写材を担持して搬送する転写搬送ベルト
    と、該転写搬送ベルトに接触して該ベルト表面をクリー
    ニングするクリーニング部材とを備え、像担持体上に形
    成されたトナー像を該転写搬送ベルト上の転写材に転写
    する転写装置において、 上記クリーニング部材を、誘電体チューブと該チューブ
    の中空部に圧入されたローラ状部材とで構成したことを
    特徴とする転写装置。
  4. 【請求項4】請求項3の転写装置において、 上記誘電体チューブが、上記ローラ状部材両端面より外
    側の延在部を有し、該延在部の形状が、上記誘電体チュ
    ーブの幅方向両端部にいくほど径が小さくなるテーパー
    形状であることを特徴とする転写装置。
  5. 【請求項5】請求項1、2、3、又は4の転写装置にお
    いて、 上記トナー像を形成するトナーの帯電極性と逆極性のク
    リーニングバイアスを、上記クリーニング部材に印加す
    るバイアス印加手段を設けたことを特徴とする転写装
    置。
  6. 【請求項6】像担持体と、該像担持体上にトナー像を形
    成するトナー像形成手段と、該像担持体上に形成された
    トナー像を転写材に転写する転写装置とを備えた画像形
    成装置において、 上記転写装置として、請求項1、2、3、4、又は5の
    転写装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
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