JP2001255667A - 自動現像機の現像浴の洗浄液及び洗浄方法 - Google Patents

自動現像機の現像浴の洗浄液及び洗浄方法

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JP2001255667A
JP2001255667A JP2000065025A JP2000065025A JP2001255667A JP 2001255667 A JP2001255667 A JP 2001255667A JP 2000065025 A JP2000065025 A JP 2000065025A JP 2000065025 A JP2000065025 A JP 2000065025A JP 2001255667 A JP2001255667 A JP 2001255667A
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acid
group
mass
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developing bath
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JP2000065025A
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Inventor
Hiroyuki Nagase
博幸 長瀬
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Fujifilm Holdings Corp
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Fuji Photo Film Co Ltd
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  • Materials For Photolithography (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 チタノセン化合物を使用した光重合系印刷版
を処理する自動現像機の現像浴に析出する不溶性化合物
を、簡便な操作で且つ安全に、更に自動現像機内のパー
ツを損傷することなく、除去する洗浄液、及び洗浄方法
を提供する。 【解決手段】 チタノセン化合物を含有する光重合系印
刷版用自動現像機の現像浴の洗浄液であって、キレート
剤、アニオン系界面活性剤、有機溶剤、n−アルカン酸
又はその塩、並びに緩衝剤を含みpHが8.0以上であ
ることを特徴とする洗浄液;現像浴を上記洗浄液で洗浄
することを特徴とする光重合系印刷版用自動現像機の現
像浴の洗浄方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光重合系印刷版用
自動現像機の現像浴の洗浄液及びその洗浄方法に関し、
さらに詳しくは、チタノセン化合物が使用されている光
重合系CTP版材を処理する自動現像機における現像浴
を洗浄するのに適した洗浄液及びその洗浄方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】光重合系CTP(コンピューター トゥ
ー プレート)版材には、高感度化の目的でチタノセン
系開始剤が使用されている。しかし、この版材で現像処
理を繰り返すと、主にチタノセン系開始剤からなる不溶
析出物が自動現像機の現像浴の壁面、ローラー、ガイド
版などに付着し、現像浴の汚れ、循環ポンプの動作不良
の原因となり、その他、版材を通した際、不溶物自体が
版に転写して印刷時の汚れの原因となる。また、このチ
タノセン化合物に起因する付着物は、これまで洗浄が難
しく、有機溶剤単独で溶解させたり、またはサンドペー
パー等での研磨でしか除去することができなかった。し
かしながら、有機溶剤単独では安全性に難があること、
自動現像機内の樹脂パーツを溶かしてしまう心配があ
る。また、サンドペーパーの研磨は部材を傷つけたり、
手間がかかるという不都合がある。このような状況下、
光重合系印刷版用自動現像機の現像浴における不溶析出
物を、上記のような不都合なく除去する洗浄手段が求め
られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、簡便
に且つ安全に、更に自動現像機内のパーツを損傷するこ
となく、自動現像機の現像浴における不溶析出物を除去
することのできる、洗浄液及び洗浄方法を提供すること
にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するために、鋭意研究を重ねた結果、特定の成分を
含みpH8以上の洗浄液で、現像浴を満たし、数十分間
放置するだけで、あるいは更にナイロンタワシなどで軽
くこすることで、より良く汚れの洗浄ができることを見
出し、本発明を完成させるに至った。従って本発明は、
チタノセン化合物を含有する光重合系印刷版用自動現像
機の現像浴の洗浄液であって、キレート剤、アニオン系
界面活性剤、有機溶剤、n−アルカン酸又はその塩、並
びに緩衝剤を含みpHが8.0以上であることを特徴と
する洗浄液に関する。本発明はまた、現像浴を上記洗浄
液で洗浄することを特徴とする光重合系印刷版用自動現
像機の現像浴の洗浄方法に関する。本発明の具体的な実
施態様では、有機溶剤成分として高沸点溶剤を洗浄液全
体の20質量%以下で使用することで、引火による火災
などの心配が少なく、現像浴内の樹脂パーツを溶かすこ
とがないという利点が発揮される。
【0005】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
本発明の洗浄液に含めるキレート剤としては、Na22
7、Na533、Na339、Na24P(NaO3P)
PO3Na2、カルゴン(ポリメタリン酸ナトリウム)な
どのポリリン酸塩、例えばエチレンジアミンテトラ酢
酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩;ジエチレント
リアミンペンタ酢酸、そのカリウム塩、ナトリウム塩;
トリエチレンテトラミンヘキサ酢酸、そのカリウム塩、
そのナトリウム塩;ヒドロキシエチルエチレンジアミン
トリ酢酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩、二リン
酸四ナトリウム塩、そのカリウム塩、三リン酸五ナトリ
ウム塩、そのカリウム塩、四リン酸六ナトリウム塩、そ
のカリウム塩、N−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジ
アミノトリ酢酸、そのナトリウム塩、カリウム塩;ニト
リロトリ酢酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩;
1,2−ジアミノシクロヘキサンテトラ酢酸、そのカリ
ウム塩、そのナトリウム塩;1,3−ジアミノ−2−プ
ロパノールテトラ酢酸、そのカリウム塩、そのナトリウ
ム塩などのようなアミノポリカルボン酸類の他2−ホス
ホノブタントリカルボン酸−1,2,4、そのカリウム
塩、そのナトリウム塩;2一ホスホノブタノントリカル
ボン酸−2,3,4、そのカリウム塩、そのナトリウム
塩;1−ホスホノエタントリカルボン酸−1,2、2、
そのカリウム塩、そのナトリウム塩;1−ヒドロキシエ
タン−1,1−ジホスホン酸、そのカリウム塩、そのナ
トリウム塩;アミノトリ(メチレンホスホン酸)、その
カリウム塩、そのナトリウム塩などのような有機ホスホ
ン酸類を挙げることができる。これらのキレート剤を1
種、又は2種以上併用して使用することができる。この
ようなキレート剤の含有量は、洗浄液の全質量に対して
0.01〜10質量%が適当であり、好ましくは0.5
〜7質量%、更に好ましくは2〜6%である。
【0006】本発明の洗浄液に含めるアニオン界面活性
剤としては、例えばラウリルアルコールサルフェートの
ナトリウム塩、ラウリルアルコールサルフェートのアン
モニウム塩、オクチルアルコールサルフェートのナトリ
ウム塩、例えばイソプロピルナフタレンスルホン酸のナ
トリウム塩、イソブチルナフタレンスルホン酸のナトリ
ウム塩、ポリオキシエチレングリコールモノナフチルエ
ーテル硫酸エステルのナトリウム塩、ドデシルベンゼン
スルホン酸のナトリウム塩、メタニトロベンゼンスルホ
ン酸のナトリウム塩などのようなアルキルアリールスル
ホン酸塩、第2ナトリウムアルキルサルフェートなどの
炭素数8〜22の高級アルコール硫酸エステル類、セチ
ルアルコールリン酸エステルのナトリウム塩などの様な
脂肪族アルコールリン酸エステル塩類、たとえばC17
33CON(CH3)CH2CH2SO3Naなどのようなア
ルキルアミドのスルホン酸塩類、例えばナトリウムスル
ホコハク酸ジオクチルエステル、ナトリウムスルホコハ
ク酸ジヘキシルエステルなどの二塩基性脂肪族エステル
のスルホン酸塩類などが挙げられる。これらのアニオン
界面活性剤を1種、又は2種以上併用して使用すること
ができる。アニオン界面活性剤の含有量は、洗浄液の全
質量に対し0.01〜30質量%が適当であり、好まし
くは1〜10質量%、より好ましくは1〜8質量%であ
る。アニオン界面活性剤の量が0.01質量%に満たな
いと洗浄性が劣化し、一方30質量%を超えてもまた、
洗浄性劣化傾向になる。
【0007】本発明の洗浄液には、ベンジルアルコール
等の水と混合するような有機溶剤を含める。この有機溶
剤としては、水に対する溶解度が約10重量%以下のも
のが適しており、好ましくは5重量%以下のものから選
ばれる。たとえば1−フェニルエタノール、2−フェニ
ルエタノール、3−フェニルプロパノール、1,4−フ
ェニルブタノール、2,2−フェニルブタノール、1,
2−フェノキシエタノール、2−ベンジルオキシエタノ
ール、o−メトキシベンジルアルコール、m−メトキシ
ベンジルアルコール、p−メトキシベンジルアルコー
ル、ベンジルアルコール、シクロヘキサノール、2−メ
チルシクロヘクサノール、4−メチルシクロヘクサノー
ル及び3−メチルシクロヘクサノール、ジエチレングリ
コールモノフェニルエーテルなどを挙げることができ
る。これらの有機溶剤を1種、又は2種以上併用して使
用することができる。また、有機溶剤としては、高沸点
溶剤、例えば沸点が150℃以上のものを使用すること
で、引火による火災の心配を減じることができ有利であ
る。
【0008】洗浄液の総質量に対する有機溶剤の含有量
は、0.01〜20質量%が適当で、好ましくは1〜2
0質量%、更に好ましくは3〜8質量%である。その使
用量は界面活性剤の使用量と密接な関係があり、有機溶
剤の量が増すにつれ、アニオン界面活性剤の量は増加さ
せることが好ましい。これはアニオン界面活性剤の量が
少ない状態で、有機溶剤の量を多く用いると有機溶剤が
溶解せず、従って良好な洗浄性の確保が期待できなくな
るからである。
【0009】本発明の洗浄液は、n−アルカン酸及びそ
の塩から選ばれる少なくとも1種を含有する。具体的に
は8〜12個の炭素原子を含むn−アルカン酸及びその
塩から選択する。特に良好な結果は、カプリル酸、ペラ
ルゴン酸、カプリン酸及びラウリン酸により得られる。
洗浄液の総質量に対して、n−アルカン酸及びその塩か
ら選ばれる少なくとも1種を1.0〜16.0%質量
%、好ましくは1.5〜14.0質量%含有する。
【0010】本発明の洗浄液はpH8以上とし、より具
体的にはpH8〜14とし、好ましくはpH8〜12、
さらに好ましくはpH8〜11である。このようなpH
に調整するために緩衝剤として、通常アルカリ剤を使用
する。例えば第3リン酸ナトリウム、同カリウム、同ア
ンモニウム、第二リン酸ナトリウム、同カリウム、同ア
ンモニウム、炭酸ナトリウム、同カリウム、同アンモニ
ウム、炭酸水素ナトリウム、同カリウム、同アンモニウ
ム、ほう酸ナトリウム、同カリウム、同アンモニウム、
水酸化ナトリウム、同アンモニウム、同カリウムおよび
同リチウムなどの無機アルカリ剤が挙げられる。また、
モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミ
ン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルア
ミン、モノイソプロピルアミン、ジイソプロピルアミ
ン、トリイソプロピルアミン、n−ブチルアミン、モノ
エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノー
ルアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパ
ノールアミン、エチレンイミン、エチレンジアミン、ピ
リジンなどの有機アルカリ剤も用いられる。これらのア
ルカリ剤は単独もしくは2種以上を組み合わせて用いら
れる。
【0011】本発明の洗浄液には、上記の成分のほか
に、乳化剤を添加することもできる。乳化剤として、ポ
リ−N−ビニル−N−メチルアセトアミド、N−ビニル
−N−メチルアセトアミドの水溶性共重合体、ポリビニ
ルアルコール、デキストリン、アラビアゴム、及びセル
ロースエーテル、特にカルボキシメチルセルロースから
なるグループから選択した物質が挙げられる。洗浄液の
総質量に対して、乳化剤の含有量は、0.1〜10.0
%質量%が適当であり、好ましくは0.2〜6.0質量
%、より好ましくは1.0〜5.0質量%である。本発
明の洗浄液の残余は水である。水としては、純水、水道
水、又はCa、Mgイオンの含有量が高い水でも使用可
能である。本発明の洗浄液の調製方法は、特に制限され
るわけではないが、一般に水、界面活性剤を混合した
後、溶剤を添加する。
【0012】本発明の洗浄液は、特にチタノセン化合物
を含有する光重合系印刷版を処理する自動現像機に好適
である。このような自動現像機は、現像浴、水洗浴、不
感脂化処理浴が順に並べられている構造である。本発明
の洗浄液は、特定の構造の自動現像機に限らず、一般的
な自動現像機に使用することができる。本発明の洗浄液
による洗浄方法は特に限定されるわけでない。その使用
方法は、具体的には、洗浄しようとする現像浴内に該洗
浄液を満たし、10〜60分間静置した後、液を除去す
るか、又は上記のように静置した後、汚れ部をナイロン
タワシなどでこすった後、液を除去するか、又は上記の
ような静置とポンプによる洗浄液の循環とを組み合わせ
てもよい。
【0013】以下に、本発明の洗浄液あるいは洗浄方法
による洗浄が適した自動現像機にて処理される、チタノ
セン化合物を含有する光重合系印刷版について説明す
る。上記印刷版の製造に好ましく使用される光重合組成
物は、 (i)付加重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化
合物; (ii)オキシムエーテル化合物: (iii)チタノセン化合物(光重合開始剤):及び (iv)分光増感色素又は染料を含む。
【0014】成分(i)の付加重合可能なエチレン性不
飽和結合を有する化合物は、末端エチレン性不飽和結合
を少なくとも1個、好ましくは2個以上有する化合物か
ら選ばれる。モノマーとしては、例えば、不飽和カルボ
ン酸(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン
酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸など)と
脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、上記不飽和
カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド等があ
げられる。脂肪族多価アルコール化合物と不飽和カルボ
ン酸とのエステルのモノマーの具体例としては、アクリ
ル酸エステルとして、エチレングリコールジアクリレー
ト、トリエチレングリコールジアクリレート、1,3−
ブタンジオールジアクリレート、テトラメチレングリコ
ールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレ
ート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメ
チロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプ
ロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、
トリメチロールエタントリアクリレート、へキサンジオ
ールジアクリレート、1,4−シクロヘキサンジオール
ジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレ
ート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエ
リスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトール
テトラアクリレート、ジペンタエリスリトールジアクリ
レート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、
ソルビトールトリアクリレート、ソルビトールテトラア
クリレート、ソルビトールペンタアクリレート、ソルビ
トールヘキサアクリレート、トリ(アクリロイルオキシ
エチル)イソシアヌレート、ポリエステルアクリレート
オリゴマー等がある。
【0015】メタクリル酸エステルとしては、テトラメ
チレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリ
コールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメ
タクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレ
ート、トリメチロールエタントリメタクリレート、エチ
レングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオ
ールジメタクリレート、へキサンジオールジメタクリレ
ート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、ペンタ
エリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリト
ールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールジ
メタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタク
リレート、ソルビトールトリメタクリレート、ソルビト
ールテトラメタクリレート、ビス〔p−(3−メタクリ
ルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕ジメ
チルメタン、ビス−〔p−(アクリルオキシエトキシ)
フェニル〕ジメチルメタン等がある。
【0016】イタコン酸エステルとしては、エチレング
リコールジイタコネート、プロピレングリコールジイタ
コネート、1,3−ブタンジオールジイタコネート、
1,4−ブタンジオールジイタコネート、テトラメチレ
ングリコールジイタコネート、ペンタエリスリトールジ
イタコネート、ソルビトールテトラメタクリレート等が
ある。
【0017】クロトン酸エステルとしては、エチレング
リコールジクロトネート、テトラメチレングリコールジ
クロトネート、ペンタエリスリトールジクロトネート、
ソルビトールテトラジクロトネート等がある。イソクロ
トン酸エステルとしては、エチレングリコールジイソク
ロトネート、ペンタエリスリトールジイソクロトネー
ト、ソルビトールテトライソクロトネー卜等がある。
【0018】マレイン酸エステルとしては、エチレング
リコールジマレート、トリエチレングリコールジマレー
ト、ペンタエリスリトールジマレート、ソルビトールテ
トラマレート等がある。さらに、前述のエステルモノマ
ーの混合物もあげることができる。また、脂肪族多価ア
ミン化合物と不飽和カルボン酸とのアミドのモノマーの
具体例としては、メチレンビス−アクリルアミド、メチ
レンビス−メタクリルアミド、1,6−へキサメチレン
ビス−アクリルアミド、1,6−へキサメチレンビス−
メタクリルアミド、ジエチレントリアミントリスアクリ
ルアミド、キシリレンビスアクリルアミド、キシリレン
ビスメタクリルアミド等がある。
【0019】その他の例としては、特公昭48−417
08号公報中に記載されている1分子に2個以上のイソ
シアネート基を有するポリイソシアネート化合物に、下
記の一般式(A)で示される水酸基を含有するビニルモ
ノマーを付加した1分子中に2個以上の重合性ビニル基
を含有するビニルウレタン化合物等があげられる。 CH2=C(R)COOCH2CH(R′)OH (A) (ただし、RおよびR′はHあるいはCH3を示す。) また、特開昭51−37193号に記載されているよう
なウレタンアクリレー卜類、特開昭48−64183
号、特公昭49−43191号、特公昭52−3049
0号公報に記載されているようなポリエステルアクリレ
ート類、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸を反応させ
たエポキシアクリレート類等の多官能のアクリレートや
メタクリレートをあげることができる。さらに日本接着
協会誌vol.20、No.7、300〜308ぺージ(19
84年)に光硬化性モノマー及びオリゴマーとして紹介
されているものも使用することができる。本発明におい
て、これらのモノマーはプレポリマー、すなわち2量
体、3量体およびオリゴマー、またはそれらの混合物な
らびにそれらの共重合体などの化学的形態で使用しう
る。
【0020】また、これらの使用量は、光重合性組成物
の全成分に対して5〜50質量%(以下%と略称す
る。)、好ましくは10〜40%である。50%より多
い場合には塗膜形成不良(べとつき)となり、また、5
%より少ない場合には硬化不良となるため好ましくな
い。
【0021】成分(ii)のオキシムエーテル化合物は以下
の一般式〔I〕で表される化合物である。 (R1)(R2)C=N−O−R3 〔I〕 式中、R1、R2及びR3は同一または異なる一価の有機
残基を表す。一般式〔I〕において、R1及びR2はより
好ましくは、互いに同一または異なり、水素原子、ハロ
ゲン原子、置換基を有していても良く、かつ、不飽和結
合を含んでいても良い炭化水素基、ヘテロ環基、ヒドロ
キシル基、置換オキシ基、メルカプト基、置換チオ基、
アミノ基、置換アミノ基、置換カルボニル基、カルボキ
シラート基、スルホ基、スルホナト基、置換スルフィニ
ル基、置換スルホニル基、ホスホノ基、置換ホスホノ
基、ホスホナト基、置換ホスホナト基 、シアノ基、ニ
トロ基を表し、またR1とR2が互いに結合して、環を形
成していても良い。R3は置換基を有していても良く、
かつ、不飽和結合を含んでいてもよい炭化水素基、ヘテ
ロ環基を表し、また、R3とR2が互いに結合して、環を
形成していてもよい。
【0022】成分(ii)のオキシムエーテル化合物の好ま
しいものとして、以下の一般式〔II〕で表されるα−置
換ケトオキシムエーテル化合物である。
【0023】
【化1】
【0024】式中、R2及びR3は互いに同一または異な
り、置換基を有していても良く、かつ、不飽和結合を含
んでいても良い炭化水素基、又は、ヘテロ環基を表す。
また、R2、R3は互いに結合して環を形成していてもよ
い。R14及びR15は互いに同一または異なり、水素原
子、置換基を有していても良く、かつ、不飽和結合を含
んでいても良い炭化水素基、ヘテロ環基、ヒドロキシル
基、置換オキシ基、メルカプト基、置換チオ基、アミノ
基、置換アミノ基を表す。また、R14及びR15は互いに
結合して環を形成し、
【0025】
【化2】
【0026】を環の連結主鎖に含んでいても良い炭素原
子数2から8のアルキレン基を表す。R16は水素原子、
置換基を有していても良く、かつ、不飽和結合を含んで
いても良い炭化水素基、或いは置換カルボニル基を表
す。Xは水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していて
も良く、かつ、不飽和結合を含んでいても良い炭化水素
基、ヒドロキシル基、置換オキシ基、メルカプト基、置
換チオ基、アミノ基、置換アミノ基、置換カルボニル
基、カルボキシラート基、スルホ基、スルホナト基、置
換スルフィニル基、置換スルホニル基、ホスホノ基、置
換ホスホノ基、ホスホナト基、置換ホスホナト基、シア
ノ基、或いはニトロ基を表す。
【0027】上記オキシムエーテル化合物は、更に好ま
しくは以下の一般式〔III〕で表されるα−アミノケト
オキシムエーテル化合物である。
【0028】
【化3】
【0029】式中、R2、R3、R14、R15は上記と同一
の意味を有する。R17及びR18は互いに同一または異な
り、水素原子、置換基を有していても良く、かつ、不飽
和結合を含んでいても良い炭化水素基を表す。また、R
17、R18は互いに結合して環を形成し、
【0030】
【化4】
【0031】を連結主鎖に含んでいても良い炭素原子数
2から8のアルキレン基を表す。R19は水素原子、置換
基を有していても良く不飽和結合を含んでいても良い炭
化水素基、或いは置換カルボニル基を表す。さらに上記
ケトオキシムエーテルは、最も好ましくは以下の一般式
〔IV〕で表されるα−アミノケトオキシムエーテル化合
物である。
【0032】
【化5】
【0033】式中、R2、R14、R15、R17及びR18
上記と同一の意味を有する。Yは置換基を有していても
良く不飽和結合を含んでいても良い炭化水素連結基(炭
化水素基の水素の1つを除した2価の基)を表す。Zは
酸第1解離でのpKaが0以上16以下の酸基及びその
酸基の前駆体及びその酸基の共役塩基基、或いはその酸
基の解離する水素原子を置換基を有していても良い炭化
水素基で置き換えた基(置換酸基と称する)を表す。
【0034】成分(iii)のチタノセン化合物(光重合開
始剤)としては、後述する分光増感色素又は染料との共
存下で光照射した場合、活性ラジカルを発生し得るチタ
ノセン化合物であればいずれであってもよく、例えば、
特開昭59−152396号、特開昭61−15119
7号、特開昭63−41484号、特開平2-249
号、及び特開平2−4705号公報記載のチタノセン化
合物がある。更に具体的には、
【0035】さらに具体的には、ジ−シクロペンタジエ
ニル−Ti−ジ−クロライド、ジ−シクロペンタジエニ
ル−Ti−ビス−フェニル、ジ−シクロペンタジエニル
−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフ
ェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビ
ス−2,3,5,6−テトラフルオロフェニ−1−イ
ル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4,
6−トリフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタ
ジエニル−Ti−ビス−2,6−ジフルオロフェニ−1
−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,
4−ジフルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペ
ンタジエニル−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペン
タフルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタ
ジエニル−Ti−ビス−2,3,5,6−テトラフルオ
ロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル
−Ti−ビス−2,4−ジフルオロフェニ−1−イル、
ビス(シクロペンタジエニル)−ビス(2,6−ジフル
オロ−3−(ピリ−1−イル)フェニル)チタニウム等
を挙げることができる。光重合性組成物に用いられるチ
タノセン化合物は単独でまたは2種以上併用して用いる
ことができる。
【0036】成分(iv)の分光増感色素又は染料として
は、好ましい分光増感色素又は染料の例としては多核芳
香族類(例えば、ピレン、ペリレン、トリフェニレ
ン)、キサンテン類(例えば、フルオレッセイン、エオ
シン、エリスロシン、ローダミンB、ローズベンガ
ル)、シアニン類(例えば、チアカルボシアニン、オキ
サカルボシアニン)、メロシアニン類(例えば、メロシ
アニン、カルボメロシアニン)、チアジン類(例えば、
チオニン、メチレンブルー、トルイジンブルー)、アク
リジン類(例えば、アクリジンオレンジ、クロロフラビ
ン、アクリフラビン)、フタロシアニン類(例えば、フ
タロシアニン、メタルフタロシアニン)、ポリフィリン
類(例えば、テトラフェニルポルフィリン、メタルポル
フィリン)、クロロフィル類(例えば、クロロフィル、
クロロフィリン、中心金属置換クロロフィル)、金属錯
体、アントラキノン類、例えば(アントラキノン)、ス
クアリウム類(例えばスクアリウム)などが挙げられ
る。
【0037】より好ましい分光増感色素又は染料の例と
しては特公平37−13034号公報記載のスチリル系
色素、特開昭62−143044号公報記載の陽イオン
染料、特公昭59−24147号公報記載のキノキサリ
ニウム塩、特開昭64−33104号公報記載の新メチ
レンブルー化合物、特開昭64−56767号公報記載
のアントラキノン類、特開平2−1714号公報記載の
ベンゾキサンテン染料、特開平2−226148号及び
特開平2−226149号公報記載のアクリジン類、特
公昭40−28499号公報記載のピリリウム塩類、特
公昭46−42363号公報記載のシアニン類、特開平
2−63053号公報記載のベンゾフラン色素、特開平
2−85858号及び特開平2−216154号公報記
載の共役ケトン色素、特開昭57−10605号公報記
載の色素、特公平2−30321号公報記載のアゾシン
ナミリデン誘導体、特開平1−287105号公報記載
のシアニン系色素、特開昭62−31844号、特開昭
62−31848号、特開昭62−143043号公報
記載のキサンテン系色素、特公昭59−28325号公
報記載のアミノスチリルケトン、特公昭61−9621
号公報記載のメロシアニン色素、特開平2−17964
3号公報記載の色素、特開平2−244050号公報記
載のメロシアニン色素、特公昭59−28326号公報
記載のメロシアニン色素、特開昭59−89303号公
報記載のメロシアニン色素、特願平6−269047号
公報記載のメロシアニン色素などがある。
【0038】さらにより好ましい分光増感色素又は染料
の例としては、上述の特公昭61−9621号記載のメ
ロシアニン色素、特開平2−179643号記載のメロ
シアニン色素、特開平2−244050号記載のメロシ
アニン色素、特公昭59−28326号記載のメロシア
ニン色素、特開昭59−89303号記載のメロシアニ
ン色素、特願平6−269047号記載のメロシアニン
色素を挙げることができる。上記成分(iv)は、単独も
しくは2種以上の併用によって好適に用いられる。さら
に光重合性組成物には、感度を一層向上させる、あるい
は酸素による重合阻害を抑制する等の作用を有する公知
の化合物を共増感剤として加えても良い。この様な共増
感剤の例としては、アミン類、例えばM. R. Sanderら著
「Journal of Polymer Society」第10巻3173頁
(1972)、特公昭44−20189号公報、特開昭
51−82102号公報、特開昭52−134692号
公報、特開昭59−138205号公報、特開昭60−
84305号公報、特開昭62−18537号公報、特
開昭64−33104号公報、Research Disclosure3
3825号記載の化合物、等があげられ、具体的には、
トリエタノールアミン、p−ジメチルアミノ安息香酸エ
チルエステル、p−ホルミルジメチルアニリン、p−メ
チルチオジメチルアニリン、等があげられる。
【0039】共増感剤の別の例としてはチオールおよび
スルフィド類、例えば、特開昭53−702号公報、特
公昭55−500806号公報、特開平5−14277
2号公報記載のチオール化合物、特開昭56−7564
3号公報のジスルフィド化合物等があげられ、具体的に
は、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプト
ベンゾオキサゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾー
ル、2−メルカプト−4(3H)−キナゾリン、β−メ
ルカプトナフタレン等があげられる。また別の例として
は、アミノ酸化合物(例、N−フェニルグリシン等)、
特公昭48−42965号公報記載の有機金属化合物
(例、トリブチル錫アセテート等)、特公昭55−34
414号公報記載の水素供与体、特願平5−91089
号公報記載のイオウ化合物(例、トリチアン等)、特願
平5−32147号公報記載のリン化合物(ジエチルホ
スファイト等)、特願平6−191605号公報記載の
Si−H、Ge−H化合物等があげられる。
【0040】光重合性組成物中の上記成分(ii)、(iii)
及び(iv)の量はそれぞれ、光重合可能なエチレン性不
飽和化合物と必要に応じて添加されるバインダーとして
の線状有機高分子重合体との合計に対して0.01〜6
0質量%、より好ましくは、1〜30質量%の範囲であ
る。成分(ii)と成分(iii)の比は、成分(ii)のオキシ
ムエーテル1質量部に対し、成分(iii)を0.01〜5
0質量部使用するのが適当であり、更に好ましくは0.
02〜20質量部、最も好ましくは0.05〜10質量
部である。
【0041】成分(ii)と成分(iv)の比は、成分(ii)
のオキシムエーテル1質量部に対し、成分(iv)を0.
01〜50質量部使用するのが適当であり、更に好まし
くは0.02〜20質量部、最も好ましくは0.05〜
10質量部である。上記共増感剤を使用する場合には、
成分(ii)のオキシムエーテル1質量部に対して、0.
01〜50質量部使用するのが適当であり、より好まし
くは0.02〜20質量部、最も好ましくは0.05〜
10質量部である。
【0042】光重合性組成物には、バインダーとしての
線状有機高分子重合体を含有させることが好ましい。こ
のような「線状有機高分子重合体」としては、光重合可
能なエチレン性不飽和化合物と相溶性を有している線状
有機高分子重合体である限り、どれを使用しても構わな
い。好ましくは水現像或いは弱アルカリ水現像を可能と
する水あるいは弱アルカリ水可溶性または膨潤性である
線状有機高分子重合体が選択される。線状有機高分子重
合体は、該組成物の皮膜形成剤としてだけでなく、現像
剤として水、弱アルカリ水或いは有機溶剤のいずれが使
用されるかに応じて適宜選択使用される。例えば、水可
溶性有機高分子重合体を用いると水現像が可能になる。
【0043】この様な線状有機高分子重合体としては、
側鎖にカルボン酸基を有する付加重合体、例えば特開昭
59−44615号公報、特公昭54−34327号公
報、特公昭58−12577号公報、特公昭54−25
957号公報、特開昭54−92723号公報、特開昭
59−53836号公報、特開昭59−71048号公
報に記載されているもの、すなわち、メタクリル酸共重
合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロ
トン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化
マレイン酸共重合体等がある。また同様に側鎖にカルボ
ン酸基を有する酸性セルロース誘導体がある。この他に
水酸基を有する付加重合体に環状酸無水物を付加させた
ものなどが有用である。特にこれらの中で〔ベンジル
(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/必要に応
じてその他の付加重合性ビニルモノマー〕共重合体及び
〔アリル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/
必要に応じてその他の付加重合性ビニルモノマー〕共重
合体が好適である。
【0044】この他に水溶性線状有機高分子として、ポ
リビニルピロリドンやポリエチレンオキサイド等が有用
である。また硬化皮膜の強度をあげるためにアルコール
可溶性ポリアミドや2,2−ビス−(4−ヒドロキシフ
ェニル)−プロパンとエピクロロヒドリンのポリエーテ
ル等も有用である。これらの線状有機高分子重合体は全
組成中に任意な量を混和せることができる。しかし90
質量%を超える場合には形成される画像強度等の点で好
ましい結果を与えない。好ましくは30〜85質量%で
ある。また光重合可能なエチレン性不飽和化合物と線状
有機高分子重合体は、重量比で1/9〜7/3の範囲と
するのが好ましい。より好ましい範囲は3/7〜5/5
である。
【0045】また、以上の基本成分の他に感光性組成物
の製造中あるいは保存中において重合可能なエチレン性
不飽和化合物の不要な熱重合を阻止するために少量の熱
重合防止剤を添加することが望ましい。適当な熱重合防
止剤としてはハイドロキノン、p−メトキシフェノー
ル、ジ−t−ブチル−p−グレゾ−ル、ピロガロール、
t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4′−チオ
ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,
2′−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェ
ノール)、N−ニトロソフェニルヒドロキシアミン第一
セリウム塩等があげられる。熱重合防止剤の添加量は、
全組成物の質量に対して約0.01〜約5質量%が好ま
しい。また必要に応じて、酸素による重合阻害を防止す
るためにベヘン酸やベヘン酸アミドのような高級脂肪酸
誘導体等を添加して、塗布後の乾燥の過程で感光層の表
面に偏在させてもよい。高級脂肪酸誘導体の添加量は、
全組成物の約0.5〜約10質量%が好ましい。さら
に、感光層の着色を目的として染料もしくは顔料を添加
してもよい。染料及び顔料の添加量は全組成物の約0.
5〜約5質量%が好ましい。加えて、硬化皮膜の物性を
改良するために無機充填剤や、その他の公知の添加剤を
加えてもよい。
【0046】光重合性組成物は、通常支持体上に塗布し
て使用される。支持体上に塗布して使用する際には種々
の有機溶剤に溶かして使用に供される。ここで、使用す
る溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、シク
ロヘキサン、酢酸エチル、エチレンジクロライド、テト
ラヒドロフラン、トルエン、エチレングリコールモノメ
チルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテ
ル、エチレングリコールジメチルエーテル、プロピレン
グリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコール
モノエチルエーテル、アセチルアセトン、シクロヘキサ
ノン、ジアセトンアルコール、エチレングリコールモノ
メチルエーテルアセテート、エチレングリコールエチル
エーテルアセテート、エチレングリコールモノイソプロ
ピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル
アセテート、3−メトキシプロパノール、メトキシメト
キシエタノール、ジエレングリコールモノメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチ
レングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコー
ルジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチル
エーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチル
エーテルアセテート、3−メトキシプロピルアセテー
ト、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキ
シド、γ−ブチロラクトン、乳酸メチル、乳酸エチルな
どがある。これらの溶媒は、単独あるいは混合して使用
することができる。そして、塗布溶液中の固形分の濃度
は、2〜50質量%が適当である。その被覆量は乾燥後
の重量で約0.1g/m2〜約10g/m2の範囲が適当
である。より好ましくは0.5〜5g/m2である。
【0047】上記支持体としては、寸度的に安定な板状
物が用いられる。該寸度的に安定な板状物としては、
紙、プラスチック(例えばポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリスチレンなど)がラミネートされた紙、また、
例えばアルミニウム(アルミニウム合金も含む。)、亜
鉛、銅などのような金属の板、さらに、例えば二酢酸セ
ルロース、三酢酸セルロース、プロピオン酸セルロー
ス、酪酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、硝酸セルロ
ース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポ
リスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリ
ビニルアセタールなどのようなプラスチックのフィル
ム、上記の如き金属がラミネートもしくは蒸着された紙
もしくはプラスチックフィルムなどがあげられる。これ
らの支持体のうち、アルミニウム板は寸度的に著しく安
定であり、しかも安価であるので特に好ましい。更に、
特公昭48−18327号に記載されているようなポリ
エチレンテレフタレートフィルム上にアルミニウムシー
トが結合された複合体シートも好ましい。
【0048】また金属、特にアルミニウムの表面を有す
る支持体の場合には、砂目立て処理、珪酸ソーダ、弗化
ジルコニウム酸カリウム、燐酸塩等の水溶液への浸漬処
理、あるいは陽極酸化処理などの表面処理がなされてい
ることが好ましい。さらに、砂目立てしたのちに珪酸ナ
トリウム水溶液に浸漬処理されたアルミニウム板が好ま
しく使用できる。特公昭47−5125号の記載されて
いるようにアルミニウム板を陽極酸化処理したのちに、
アルカリ金属珪酸塩の水溶液に浸漬処理したものが好適
に使用される。上記陽極酸化処理は、例えば、燐酸、ク
ロム酸、硫酸、硼酸等の無機酸、若しくは蓚酸、スルフ
ァミン酸等の有機酸またはそれらの塩の水溶液又は非水
溶液の単独又は二種以上を組み合わせた電解液中でアル
ミニウム板を陽極として電流を流すことにより実施され
る。
【0049】また米国特許第3,658,662号に記
載されているようなシリケート電着も有効である。更
に、特公昭46−27481号、特開昭52−5860
2号、特開昭52−30503号に開示されているよう
な電解グレインと、上記陽極酸化処理および珪酸ソーダ
処理を組合せた表面処理も有用である。
【0050】また、特開昭55−28893号に開示さ
れているような機械的粗面化、化学的エッチング、電解
グレイン、陽極酸化処理さらに珪酸ソーダ処理を順に行
ったものも好適である。更に、これらの処理を行った後
に、水溶性の樹脂、例えばポリビニルホスホン酸、スル
ホン酸基を側鎖に有する重合体および共重合体、ポリア
クリル酸、水溶性金属塩(例えば硼酸亜鉛)もしくは、
黄色染料、アミン塩等を下塗りしたものも好適である。
【0051】これらの親水化処理は、支持体の表面を親
水性とするために施される以外に、その上に設けられる
光重合性組成物の有害な反応を防ぐため、かつ感光層の
密着性の向上等のために施されるものである。支持体上
に設けられた光重合性組成物の層の上には、空気中の酸
素による重合禁止作用を防止するため、例えばポリビニ
ルアルコール、特にケン化度95%以上のポリビニルア
ルコール、酸性セルロース類などのような酸素遮断性に
優れたポリマーよりなる保護層を設けてもよい。このよ
うな保護層の塗布方法については、例えば米国特許第
3,458,311号、特開昭55−49729号に詳
しく記載されている。
【0052】光重合性組成物は通常の光重合反応に使用
できる。さらに、印刷版、プリント基板等作成の際のフ
ォトレジスト等多方面に適用することが可能である。特
に本発明の光重合性組成物の特徴である高感度性と可視
光領域までの幅広い分光感度特性により、Ar+レーザ
ー、YAG−SHGレーザー等の可視光レーザー用の感
光材料に適用すると良好な効果が得られる。
【0053】また、光重合性組成物は、高感度でかつ可
視光に感光性があるため、マイクロカプセルを利用した
画像形成システム用として特に有利に用いることができ
る。マイクロカプセルを利用した画像形成システムに利
用するには例えば、特開昭57−197538号、同6
1−130945号、同58−88739号、同58−
88740号、欧州特許第223,587A1号明細書
等を参考にできる。この画像形成方法は例えば、エチレ
ン性のビニル化合物及び光重合開始剤から成る光重合開
始剤組成物と色素プレカーサーを含むマイクロカプセル
を支持体に塗設し、この感光シートを画像様露光して露
光部のマイクロカプセルを硬化させた後、顕色剤シート
を重ねて全面加圧することにより、未露光部のマイクロ
カプセルを破壊し、色画像形成物質(例えば色素プレカ
ーサー)を受像要素(例えば顕色剤層)に転写し、発色
させる方式である。
【0054】光重合性組成物を用いた感光材料は、画像
露光したのち、上述したような自動現像機にて慣用の操
作で現像処理が施される。その際に使用する好ましい現
像液としては、特公昭57−7427号に記載されてい
るような現像液があげられ、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸
カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化
リチウム、第三リン酸ナトリウム、第二リン酸ナトリウ
ム、第三リン酸アンモニウム、第二リン酸アンモニウ
ム、メタケイ酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、アンモ
ニア水などのような無機アルカリ剤やモノエタノールア
ミン又はジエタノールアミンなどのような有機アルカリ
剤の水溶液が適当である。該アルカリ剤は、濃度が0.
1〜10質量%、好ましくは0.5〜5質量%になるよ
うに添加される。
【0055】また、該アルカリ性水溶液には、必要に応
じて界面活性剤やベンジルアルコール、2−フェノキシ
エタノール、2−ブトキシエタノールのような有機溶媒
を少量含むことができる。例えば、米国特許第3,37
5,171号および同第3,615,480号明細書に
記載されているものを挙げることができる。更に、特開
昭50−26601号、同58−54341号、特公昭
56−39464号、同56−42860号の各公報に
記載されている現像液も優れている。
【0056】
【発明の効果】本発明の洗浄剤によれば、従来、除去、
洗浄が困難とされてきた、とりわけチタノセン化合物を
使用した光重合系印刷版を処理する自動現像機の現像浴
に析出する不溶性化合物を、簡便な操作で且つ安全に、
更に自動現像機内のパーツを損傷することなく、除去す
ることができる。
【0057】
【実施例】以下に実施例及び比較例により、本発明をよ
り詳しく説明する。
【実施例1】以下の組成にて洗浄液を調製した。 洗浄液A 2−フェノキシエタノール 3g ジエチレングリコールフェニルエーテル 1g ペラルゴン酸 9g 下記式1の化合物 3g KOH 2.0g トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン 2.0g 水 80g
【0058】
【化6】
【0059】
【光重合系版材の作成】厚さ0.30mmのアルミニウム
板をナイロンブラシと400メッシュのパミストンの水
懸濁液とを用いその表面を砂目立てした後、よく水で洗
浄した。10%水酸化ナトリウムに70℃で60秒間浸
漬してエッチングした後、流水で水洗後20%硝酸で中
和洗浄し、次いで水洗した。これをVA=12.7Vの
条件下で正弦波の交番波形電流を用いて1%硝酸水溶液
中で160クーロン/dm2の陽極時電気量で電解粗面化
処理を行った。その表面粗さを測定したところ、0.6
μ(Ra表示)であった。引き続いて30%の硫酸水溶
液中に浸漬し55℃で2分間デスマットした後、20%
硫酸水溶液中、電流密度2A/dm2において陽極酸化皮
膜の量が2.7g/m2になるように2分間陽極酸化処理
した。このように処理されたアルミニウム板上に、下記
組成の光重合性組成物を乾燥塗布重量が1.4g/m2
となるように塗布し、80℃2分間乾燥させ感光層を形
成させた。
【0060】 〔光重合系組成物〕 ペンタエリスリトールテトラアクリレート 1.5g アリルメタアクリレート/メタクリル酸 2.0g (80/20重量比)共重合体、分子量3万(A) 下記化合物1(増感染料) 0.15g 下記化合物2(光重合開始剤、CG1784,Ciba-Gaigy社製) 0.20g 下記化合物3(光重合開始剤) 0.40g β−フタロシアニン/(A)分散物 0.20g メガファックF−177(大日本インキ化学工業(株)製 フッ素界面活性剤) 0.02g クペロンAL(ニトロソ化合物、和光純薬製) 0.015g プロピレングリコールモノメチルエーテル 7.5g メチルエチルケトン 9.0g
【0061】
【化7】
【0062】この感光層上にポリビニルアルコール(ケ
ン化度98モル%、重合度500)の3重量%の水溶液
を乾燥塗布重量が2g/m2となるように塗布し、10
0℃/2分間乾燥させて感光材料を調製した。これらの
版を、大日本スクリーン社製 DI-R2080(Ar+レーザー
488nm)を用い200μJ/cm2、2400dpi、175線/インチ
の条件で画像露光した。こうして得た版材を、富士フイ
ルム(株)製LP850P自動現像機/LP−D現像液で
約2年(1日30〜50m2処理)繰り返し使用し、その
後の析出物が沈着している現像浴内の洗浄を下記実施例
及び比較例のように行った。
【0063】
【実施例2】現像浴内を洗浄液Aで満たし、15分間静
置後、液を除き浴内を観察した。
【実施例3】現像浴内を洗浄液Aで満たし、15分間静
置後、汚れ部をナイロンタワシでこすった後、液を除き
浴内を観察した。
【実施例4】現像浴内を洗浄液Aで満たし、15分のう
ち4分間を液循環させた後、静置して、液を除き浴内を
観察した。
【0064】
【比較例1】洗瓶に入れたメチルエチルケトンを現像浴
内の壁の汚れ部に吹きかけ、1分放置後、ナイロンタワ
シでこすり、水洗した後、液を除き浴内を観察した。
【比較例2】富士写真フイルム(株)製DN3C現像液で
現像浴内を満たし、15分のうち4分間を液循環させた
後、静置して、液を除き浴内を観察した。
【比較例3】家庭用洗剤(花王ホーミングクレンザー)で
汚れ部をナイロンタワシでこすり、水洗した後、現像浴
内を観察した。
【0065】上記の現像浴内の観察は、具体的にガイド
ローラー、金属ガイド版、循環ポンプ内部について、汚
れ落ち性を下記の基準で評価した。 ○‥‥洗浄性が十分であった。 ○△‥‥洗浄性がほぼ十分であった。 △‥‥洗浄性がわずかであった。 ×‥‥洗浄性が不十分であった。 さらに、ローラ樹脂部の溶解及び変形の有無を観察し
た。その結果を表1にまとめる。
【0066】
【表1】
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C11D 17/08 C11D 17/08 G03F 7/00 503 G03F 7/00 503 7/029 7/029

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チタノセン化合物を含有する光重合系印
    刷版用自動現像機の現像浴の洗浄液であって、キレート
    剤、アニオン系界面活性剤、有機溶剤、n−アルカン酸
    又はその塩、並びに緩衝剤を含みpHが8.0以上であ
    ることを特徴とする洗浄液。
  2. 【請求項2】 現像浴を請求項1記載の洗浄液で洗浄す
    ることを特徴とする光重合系印刷版用自動現像機の現像
    浴の洗浄方法。
JP2000065025A 2000-03-09 2000-03-09 自動現像機の現像浴の洗浄液及び洗浄方法 Pending JP2001255667A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000065025A JP2001255667A (ja) 2000-03-09 2000-03-09 自動現像機の現像浴の洗浄液及び洗浄方法

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008083224A (ja) * 2006-09-26 2008-04-10 Mitsubishi Paper Mills Ltd 自動現像機の現像槽の洗浄液
JP2010211023A (ja) * 2009-03-11 2010-09-24 Mitsubishi Paper Mills Ltd 洗浄液
EP3922464A4 (en) * 2019-02-04 2022-12-07 Toray Industries, Inc. DETERGENT FOR PRINTING MACHINES

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