JP2001254444A - ユニットルーム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 現場での切断作業が容易となり、傾斜部を有
するユニットルームを良好に組み立てることができるも
のとなる。 【構成】 床パン２から複数のポストを立設し、ポスト
の上端側を天井繋ぎ材で繋ぎ、ポストに壁パネルを建て
込み、上面に天井パネルを固定する構成のユニットルー
ムにおいて、一辺に立設するポスト５，５を、他のポス
ト４よりも短く形成させ、この短ポスト５，５と、他の
ポスト４との間を、傾斜状の傾斜繋ぎ材８で繋いで傾斜
部を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、ユニットバスとかユ
ニットトイレ等のユニットルームに関するものである。

【０００２】

【従来の技術及びその課題】従来、図１４に示すような
ユニットルーム１は、建物側の天井傾斜面５０に対応し
て、天井面の一部に傾斜状をなす傾斜部Ｓが形成され、
このようなユニットルーム１は、浴槽３を設置する床パ
ン２の外周に、複数枚の補強フレーム付き壁パネル５
１，５１を立設させて、その上面に天井パネル５２を載
せて構成しており、前記傾斜部Ｓの部分では、壁パネル
５１の上端側を傾斜部Ｓに沿って傾斜状に現場で切断す
る必要があり、補強フレーム付き壁パネル５１では裏側
に補強フレームが配置されているため、現場で壁パネル
５１を切断加工する作業が面倒なものであり、また、傾
斜部Ｓを切断した後に、天井パネル５２を支持するため
のピースを取り付けるために、傾斜部Ｓに沿って壁パネ
ルの裏側に補強材を取り付ける必要があり、現場での壁
パネル５１の加工が非常に面倒であるという問題点があ
った。

【０００３】

【課題を解決するための手段】本発明は上記従来の問題
点に鑑み案出したものであって、現場での切断作業等が
容易となるユニットルームを提供せんことを目的とし、
その第１の要旨は、床パンから複数のポストを立設し、
該ポストの上端側を天井繋ぎ材で繋ぎ、前記ポストに壁
パネルを建て込み、上面に天井パネルを固定して構成す
るユニットルームにおいて、ユニットルームの一辺に立
設する前記ポストを、他のポストより短くし、該短いポ
ストと他のポストとの間の前記天井繋ぎ材を傾斜させた
ことである。また、第２の要旨は、前記壁パネルは、石
膏ボードを裏打ちした鋼板パネルであることである。ま
た、第３の要旨は、前記天井パネルを支持するための天
井支持ピースを、前記壁パネルに、石膏ボードを貫通し
てビスで固定したことである。

【０００４】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図１は、ユニットルームの床パン２の外周に沿っ
て複数のポストを立設して骨組みを形成する分解斜視図
であり、床パン２の外周側にポストを立設させるに際
し、洗い場側に立設されるポストは長さの長い長ポスト
４，４で構成されており、一方、浴槽を設置する浴槽設
置面２ａ側の一辺に立設されるポストは長さの短い短ポ
スト５，５で構成されており、この各ポスト４，４及び
５，５間にもそれぞれ対応する長さのポストが立設され
て、複数本のポスト４，４，５，５のそれぞれの上端を
繋ぐために天井繋ぎ材がビス９で取り付けられるもので
あり、長ポスト４，４間は、天井繋ぎ材６，６，６が取
り付けられて繋がれ、また、短ポスト５，５間には短ポ
スト繋ぎ材７が横設されて、短ポスト５，５の上端側が
短ポスト繋ぎ材７で繋がれるものである。

【０００５】また、長ポスト４の上端と短ポスト５の上
端間は傾斜状に傾斜繋ぎ材８で連結されるものであり、
この傾斜繋ぎ材８は図２に拡大して示すように、天井繋
ぎ材６の後端と短ポスト５の上端間の室内側にビスを介
して取り付けられるものであり、傾斜繋ぎ材８の上端側
は２本のビス９，９で、また短ポスト５側は１本のビス
９で連結されて、傾斜状に傾斜繋ぎ材８が取り付けられ
るものである。

【０００６】なお、図３の要部斜視図で示すように、前
記短ポスト５，５間を繋ぐ短ポスト繋ぎ材７には、長手
方向に沿って複数のビス孔１０ａ，１０ａ，１０ｂ，１
０ｂ，１０ｃ，１０ｃ，１０ｄ，１０ｄ，１０ｅ，１０
ｅ，１０ｆ，１０ｆが設けられて、それぞれのビス孔に
は天井パネル固定用金具１１と壁パネル固定用金具１２
がビスを介し取り付けられるものであり、左側からビス
孔１０ａ，１０ａには天井パネル固定用金具１１がビス
を介し取り付けられ、ビス孔１０ｂ，１０ｂには壁パネ
ル固定用金具１２がビスを介し取り付けられ、ビス孔１
０ｃ，１０ｃ，及びビス孔１０ｄ，１０ｄには天井パネ
ル固定用金具１１がビスを介してそれぞれ取り付けら
れ、また、ビス孔１０ｅ，１０ｅには壁パネル固定用金
具１２がビスを介し取り付けられ、ビス孔１０ｆ，１０
ｆには天井パネル固定用金具１１がビスを介してそれぞ
れ取り付けられるものである。

【０００７】前記短ポスト繋ぎ材７は、図８及び図１１
に示すような断面形状に形成されており、水平な上水平
片７ａの後端から折り曲げて垂直状に垂下片７ｂが形成
され、垂下片７ｂの下端に外側へ折り曲げて下水平片７
ｃが形成されたものとなっている。この短ポスト繋ぎ材
７の垂下片７ｂの内側にビス孔１０ａ〜１０ｆが形成さ
れて、それぞれビスを介して前記天井パネル固定金具１
１及び壁パネル固定用金具１２が取り付けられるもので
あり、壁パネル固定用金具１２は壁パネルの上端を固定
するためのものであり、図４の斜視図で示すような形状
に折り曲げ形成されており、短ポスト繋ぎ材７の垂下片
７ｂにビスで固定される固定片１２ａにはビスを通すビ
ス孔１２ｂが貫通形成されており、固定片１２ａの上端
から水平に突出して水平片１２ｃが形成され、水平片１
２ｃの中央部には更に突出した突出片１２ｄが形成され
ており、突出片１２ｄの先端は上面側へ傾斜状に折り曲
げた傾斜折り返し片１２ｅとなっており、また、突出片
１２ｄの両側方には立上片１２ｆ，１２ｆが折り曲げ形
成されて、各立上片１２ｆ，１２ｆの上端で水平状に固
定片１２ａ側へ折り曲げて水平折り返し片１２ｇ，１２
ｇが形成されたものとなっている。

【０００８】また、天井パネル固定用金具１１は、天井
パネル１７の先端を固定するためのものであり、図５の
斜視図で示すように、短ポスト繋ぎ材７の垂下片７ｂに
ビスを介し固定される固定片１１ａにはビスを通すビス
孔１１ｂが形成されており、固定片１１ａの上端で水平
状に折り曲げて水平片１１ｃが形成され、水平片１１ｃ
の先端で下方側へ傾斜状に折り曲げ、さらに上方へ折り
返される係合鉤片１１ｄが形成され、係合鉤片１１ｄの
先端は傾斜状に上昇するガイド片１１ｅとなっている。

【０００９】なお、前記各長ポスト４，４及び短ポスト
５，５の内側に、複数枚の壁パネル１３が建て込み固定
されるものであり、前記傾斜繋ぎ材８の部分の内側に建
て込まれる壁パネル１３は、傾斜繋ぎ材８の傾斜に対応
した傾斜状に上端側を現場で切断加工する必要があり、
図６に示すように、壁パネル１３の上端を切断加工して
切断傾斜部１３ａが形成され、この切断傾斜部１３ａの
傾斜に沿って、例えば４個のビス孔１３ｂ，１３ｂ，１
３ｂ，１３ｂが裏側へ貫通状に形成される。

【００１０】なお、本例では、建て込まれる複数枚の壁
パネル１３は全て鋼板パネルで構成されており、従来の
タイルパネルのように裏側に補強フレームが存在せず、
鋼板パネル１４の裏側は石膏ボード１５が裏打ちされて
構成されたものである。従って、このような壁パネル１
３では補強フレームが裏側に存在しないために、現場で
の切断加工が容易となり、容易に切断傾斜部１３ａを現
場で切断加工して形成することができるものである。

【００１１】また、切断傾斜部１３ａに沿って形成され
るビス孔１３ｂ，１３ｂ，１３ｂ，１３ｂには、図７に
示すように、内側に天井支持ピース１８がビスで固定さ
れるものであり、天井支持ピース１８は樹脂で形成され
て、鋼板パネル１４に当接状となる固定片１８ａの下端
から水平に突出して水平片１８ｂが形成され、水平片１
８ｂの先端から垂直に垂下片１８ｃが形成され、垂下片
１８ｃの下端裏側に係合爪部１８ｄが突出形成されたも
のとなっている。このような天井支持ピース１８は、図
１３の断面図で示すように、ビス１９を鋼板パネル１４
にネジ込み石膏ボード１５を貫通させて、補強なしで、
ビス１９で良好に固定することができ、天井支持ピース
１８の取付作業も現場で容易に行うことができるもので
ある。

【００１２】このように切断して切断傾斜部１３ａを形
成させた壁パネル１３に、複数の天井支持ピース１８，
１８，１８をビス１９で固定させて予め取り付けておく
ことができ、組立て作業は、先ず図８に示すように、前
記壁パネル固定用金具１２に、室内側より壁パネル１３
の上端を固定するのであるが、壁パネル１３の上端側に
は、鋼板パネル１４を上方に延ばして水平に折り曲げた
水平片１４ａが形成され、水平片１４ａの先端から下方
側へ折り曲げて垂下片１４ｂが折り曲げ形成されてお
り、この垂下片１４ｂを、壁パネル固定用金具１２の傾
斜折り返し片１２ｅと立上片１２ｆ，１２ｆ間に上方か
ら落とし込んで、壁パネル１３の上端を壁パネル固定用
金具１２に固定することができる。

【００１３】このようにして、壁パネル固定用金具１２
に上端を支持させて、複数枚の壁パネル１３をそれぞれ
建て込んだ後に、壁パネル１３の上面側に天井パネルを
取り付けるのであるが、前記壁パネル１３の切断傾斜部
１３ａに沿って取り付けられる天井パネル１７は、図９
の斜視図で示すような構造に形成されており、図９にお
いて、天井パネル１７は、前記壁パネル１３と同様に、
鋼板パネルの裏側に石膏ボード１６が裏打ちされて構成
されており、鋼板パネルはその先端側に上方へ立ち上げ
て先端立上片１７ａが形成され、さらに先端立上片１７
ａの上端で内側へ折り曲げて水平折り返し片１７ｂが形
成されたものとなっており、また、左右両側面側には、
それぞれ側面立上片１７ｃが折り曲げて立ち上げ形成さ
れており、側面立上片１７ｃの上端には内側へ折り曲げ
て水平折り返し片１７ｄが形成され、さらに水平折り返
し片１７ｄの先端から下方側へ９０°折り曲げて垂下片
１７ｅが形成されたものとなっている。また、先端立上
片１７ａの反対側には、大きく立ち上げて連結立上片１
７ｆが形成されており、この連結立上片１７ｆには、水
平に配置される他の天井パネルの一端側が連結されるも
のである。

【００１４】この天井パネル１７は、図１０に示すよう
に、前記切断傾斜部１３ａを形成した壁パネル１３の内
側に配置されて、先端の先端立上片１７ａ側が、短ポス
ト繋ぎ材７に臨ませて配置され、この状態で、図１１に
示すように、短ポスト繋ぎ材７に固定されている天井パ
ネル固定用金具１１に対し、壁パネル１３の水平片部１
４ａ上に当接させた状態で室内側から差込み状に固定さ
れるものであり、天井パネル固定用金具１１のガイド片
１１ｅの下面に水平折り返し片１７ｂを摺接させて、短
ポスト繋ぎ材７側へ移動させてゆくと、係合鉤片１１ｄ
を乗り越え、水平片１１ｃの下側へ水平折り返し片１７
ｂが嵌まり込むこととなり、この状態で先端立上片１７
ａは天井パネル固定用金具１１の固定片１１ａに当接状
となり、係合鉤片１１ｄにより抜脱を防止された状態で
係合固定されることとなる。

【００１５】このようにして差込み状に天井パネル１７
の先端側を天井パネル固定用金具１１に固定させた後
に、図１２に示すように、天井パネル１７の連結立上片
１７ｆ側を上方へ持ち上げてゆき、天井パネル１７の左
右両側面側をそれぞれ複数の天井支持ピース１８，１８
に係合させて支持させる。即ち、予め切断傾斜部１３ａ
に沿って天井支持ピース１８，１８が固定されているた
め、図１３の断面拡大図に示すように、この各天井支持
ピース１８の係合爪部１８ｄの内側へ、下方側より水平
折り返し片１７ｄ及び垂下片１７ｅを嵌め込んで、垂下
片１７ｅの下端を係合爪部１８ｄの上面側へ係合させ
て、天井支持ピース１８に天井パネル１７の両側面側を
支持させることができ、天井パネル１７の取付作業は、
先ず先端側を天井パネル固定用金具１１に差し込んで支
持させ、また、両側面側を持ち上げて天井支持ピース１
８に嵌め付けて支持させて、容易に天井パネル１７を取
り付けることができるものとなる。

【００１６】

【発明の効果】本発明のユニットルームは、床パンから
複数のポストを立設し、該ポストの上端側を天井繋ぎ材
で繋ぎ、ポストに壁パネルを建て込み、上面に天井パネ
ルを固定して構成するユニットルームにおいて、ユニッ
トルームの一辺に立設するポストを、他のポストより短
くし、該短いポストと他のポストとの間の天井繋ぎ材を
傾斜させたことにより、建物側の傾斜面に対応させ、良
好に天井繋ぎ材を傾斜させて天井側に傾斜部を形成させ
ることができるものとなる。

【００１７】また、壁パネルは、石膏ボードを裏打ちし
た鋼板パネルであることにより、従来のように補強フレ
ームが裏側に存在しないために、現場で傾斜面に沿って
切断加工することが容易となり、現場での切断作業を極
めて容易に行うことができるものとなる。

【００１８】また、天井パネルを支持するための天井支
持ピースを、壁パネルに、石膏ボードを貫通してビスで
固定したことにより、壁パネルの裏側に補強材を用いる
ことなく、容易にビスで天井支持ピースを壁パネルに固
定することができ、現場での自由度が大となり、作業が
容易なものとなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】ユニットルームの骨組みとなるポストと繋ぎ材
の組付状態の分解斜視図である。

【図２】傾斜部を形成する傾斜繋ぎ材の取付構造を示す
要部拡大図である。

【図３】短ポスト間を繋ぐ短ポスト繋ぎ材に固定用金具
を取り付ける状態の分解斜視図である。

【図４】図３で示した壁パネル固定用金具の拡大斜視図
である。

【図５】天井パネル固定用金具の拡大斜視図である。

【図６】現場で上端が斜めに切断された壁パネルの正面
図である。

【図７】図６の壁パネルの切断傾斜部に沿って天井支持
ピースを取付け固定する要部拡大斜視図である。

【図８】壁パネル固定用金具に壁パネルの上端を掛止さ
せた状態の断面構成図である。

【図９】傾斜部分に取り付けられる天井パネルの斜視構
成図である。

【図１０】図９の天井パネルの取付け前の配置状態の構
成図である。

【図１１】図１０の状態から天井パネルの先端を短ポス
ト繋ぎ材に固定された天井パネル固定用金具に嵌め込ん
だ状態の要部断面構成図である。

【図１２】さらに図１１の状態から天井パネルを上方へ
持ち上げる状態の作業説明図である。

【図１３】図１２の状態から更に持ち上げて天井パネル
の左右両側部を天井支持ピースに嵌め込み支持させた状
態の断面拡大構成図である。

【図１４】従来の傾斜部を有するユニットルームの断面
構成図である。

【符号の説明】

１ ユニットルーム ２ 床パン ２ａ 浴槽設置面 ４ 長ポスト ５ 短ポスト ６ 天井繋ぎ材 ７ 短ポスト繋ぎ材 ８ 傾斜繋ぎ材 ９ ビス １０ａ〜１０ｆ ビス孔 １１ 天井パネル固定用金具 １１ａ 固定片 １１ｄ 係合鉤片 １１ｅ ガイド片 １２ 壁パネル固定用金具 １２ａ 固定片 １２ｄ 突出片 １２ｅ 傾斜折り返し片 １２ｆ 立上片 １３ 壁パネル １３ａ 切断傾斜部 １３ｂ ビス孔 １４ 鋼板パネル １５ 石膏ボード １６ 石膏ボード １７ 天井パネル １７ａ 先端立上片 １７ｂ 水平折り返し片 １７ｃ 側面立上片 １７ｄ 水平折り返し片 １７ｅ 垂下片 １７ｆ 連結立上片 １８ 天井支持ピース １８ａ 固定片 １８ｄ 係合爪部 １９ ビス

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 床パンから複数のポストを立設し、該ポ
   ストの上端側を天井繋ぎ材で繋ぎ、前記ポストに壁パネ
   ルを建て込み、上面に天井パネルを固定して構成するユ
   ニットルームにおいて、ユニットルームの一辺に立設す
   る前記ポストを、他のポストより短くし、該短いポスト
   と他のポストとの間の前記天井繋ぎ材を傾斜させたこと
   を特徴とするユニットルーム。
2. 【請求項２】 前記壁パネルは、石膏ボードを裏打ちし
   た鋼板パネルであることを特徴とする請求項１に記載の
   ユニットルーム。
3. 【請求項３】 前記天井パネルを支持するための天井支
   持ピースを、前記壁パネルに、石膏ボードを貫通してビ
   スで固定したことを特徴とする請求項２に記載のユニッ
   トルーム。