JP2001253294A - 車両用メータの直接照明装置及びメータレンズ - Google Patents

車両用メータの直接照明装置及びメータレンズ

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JP2001253294A
JP2001253294A JP2000067362A JP2000067362A JP2001253294A JP 2001253294 A JP2001253294 A JP 2001253294A JP 2000067362 A JP2000067362 A JP 2000067362A JP 2000067362 A JP2000067362 A JP 2000067362A JP 2001253294 A JP2001253294 A JP 2001253294A
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layer
meter
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ultraviolet
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JP2000067362A
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Masato Tamaki
真人 田牧
Yoshiaki Ito
義章 伊藤
Toshinori Takahashi
利典 高橋
Yoshinori Asano
義憲 浅野
Yozo Nishiguchi
洋三 西口
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Jujo Chemical Co Ltd
Sinloihi Co Ltd
Toyoda Gosei Co Ltd
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Jujo Chemical Co Ltd
Sinloihi Co Ltd
Toyoda Gosei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 メータの表示部全体を均一に満遍なく照明す
ると共に、紫外線による影響を有効に排除する。 【解決手段】 文字盤21,31,41及び指針22,
32,42に、蛍光塗料からなる蛍光表示部21a,2
2a等を設ける。筐体内に、蛍光表示部21a,22a
を励起するLED57を配設する。LED57は、発光
ピーク波長約380nm、半値幅約20nmである。見
返し板50の開口51に、約400nm以下の波長域の
光を遮断する透明なメータレンズを装着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用メータの直
接照明装置及びメータレンズに関し、特に、文字盤の目
盛、文字等の表示部を蛍光発光して表示する車両用メー
タの直接照明装置及びこのような直接照明装置に好適に
適用されるメータレンズに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の車両用メータの照明装置として
は、間接照明装置、エッジライト照明装置、透過照明装
置、直接照明装置等がある。このうち、直接照明装置
は、一般に、光源を文字盤の表面側(文字盤前方)に配
置し、文字盤表面及び指針を直接的に照明する。なお、
光源としては、ランプバルブ(白熱電球)が一般的に使
用される。直接照明装置は、光源をメータの文字盤前方
(運転者側)に配置することができるため、間接照明装
置のようにメータ内部に光源を配置するためのスペース
を必要としない。よって、メータの厚みを小さくするこ
とができると共に内部構成をコンパクトにすることがで
きる。また、メータの文字盤前方から文字盤の表面側に
光を直接照射することができるため、間接照明層に比較
して、光源の光の伝達経路が比較的短く、光が減衰し難
く、照明効率を上げることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の車両用メータの
直接照明装置は、照明効率の点では理想的である。一
方、直接照明装置は、文字盤前方の斜め上方または斜め
下方から光を照射するため、文字盤表面の上下で照度差
が生じたり、指針の影が文字盤表面に映ったりする可能
性がある。この場合、メータの文字盤に明暗が生じ、意
匠性を低下する可能性がある。また、メータの指針、文
字盤の目盛、文字等の表示部の全体を均一に照明するこ
とができれば、メータの視認性の点でもより好ましい。
【0004】一方、指針、文字盤の文字、目盛等の表示
部を蛍光体により形成し、蛍光体を光源からの短波長域
の光により励起して発光させ、その蛍光により表示部を
照明するメータ照明装置がある。この場合、光源として
は、通常、水銀灯、ブラックライト蛍光灯等の紫外線ラ
ンプが使用される。しかし、これらの紫外線ランプから
放射される光は、300〜360nmの範囲に複数の発
光ピーク波長を有する紫外線である。よって、メータの
文字盤表面等から反射した紫外線が、メータ外部に放射
され、その紫外線により運転者等の白い衣服が青白く光
り、運転者等に不快感を与える可能性がある。また、短
波長域の光、特に、紫外線は、波長が短いほど強エネル
ギーとなり、人体の皮膚への刺激が強くなる。よって、
蛍光体の励起に必要な短波長の光(特に、その波長の短
いもの)がメータから外部に放射されるのを防止するこ
とが好ましい。
【0005】一方、前記紫外線ランプの光は、上記のよ
うに、遠紫外線(200〜300nm)に近い波長の光
であり、かなり強エネルギーであるため、メータの文字
盤等を構成する樹脂材料または表示部を構成する蛍光塗
料の劣化の原因となる可能性がある。よって、メータの
耐久性及び動作信頼性の向上等の観点からも、かかる短
波長の光(特に紫外線)の影響をできるだけ排除するこ
とが望ましい。
【0006】そこで、本発明は、直接照明による本来の
効果に加え、メータの表示部全体を均一に満遍なく照明
することができる車両用メータの直接照明装置の提供を
課題とするものである。
【0007】また、本発明は、短波長の光源によりメー
タの表示部を蛍光照明する場合において、特に紫外線に
よる影響を有効に排除することができる車両用メータの
メータレンズの提供を課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る車両用メ
ータの直接照明装置は、文字盤及び/または指針に設け
られ、励起波長域の光により励起されて蛍光により発色
する蛍光表示部と、前記蛍光表示部を励起する励起波長
域の光を発光自在な発光ダイオード(以下、LEDとい
う)とを具備する。
【0009】したがって、直接照明装置による本来の作
用及び効果に加え、夜間等のメータ照明が必要なとき
に、LEDを発光すると、LEDが固有の励起波長域の
光を発し、その光により蛍光表示部が励起され、固有の
蛍光色で発光する。このとき、指針、文字盤の目盛、文
字等の蛍光表示部が、光源からの励起波長域の光により
自ら蛍光発光するため、光源の光量への依存度が低い。
【0010】請求項2に係る車両用メータの直接照明装
置は、前面を開口とすると共に、内部に文字盤及び指針
を収容する筐体と、前記文字盤及び/または指針に設け
られ、短波長の光により励起されて蛍光により発色する
蛍光表示部と、前記筐体内に配設され、前記蛍光表示部
を励起する短波長の光を前記蛍光表示部に対して発光自
在なLEDと、前記筐体の前面の開口に装着され、約4
00nm以下の波長域の光を遮断する透明なメータレン
ズとを具備する。
【0011】したがって、直接照明装置による本来の作
用及び効果に加え、夜間等のメータ照明が必要なとき
に、LEDを発光すると、LEDが固有の短波長の光を
発し、その光により蛍光表示部が励起され、固有の蛍光
色で発光する。このとき、指針、文字盤の目盛、文字等
の蛍光表示部が、光源からの短波長の光により自ら蛍光
発光するため、光源の光量への依存度が低い。
【0012】一方、請求項2に係る直接照明装置では、
LEDが筐体内に配設され、同じく筐体内に収容された
文字盤及び/または指針の蛍光表示部に光を照射する。
このとき、メータ外部に向かって放射される光のうち、
400nm以下の短波長の光は、筐体前面の開口に装着
したメータレンズにより遮断される。更に、メータレン
ズにより、外光に含まれる紫外線を遮断して、その紫外
線がメータ内部に照射されるのを防止することができ
る。
【0013】請求項3に係る車両用メータの直接照明装
置は、請求項1または2の構成において、前記LED
を、発光ピーク波長約380nm、半値幅約20nmの
LEDとした。
【0014】したがって、LEDから放射される光は、
発光ピーク波長が約380nmで、半値幅が約20nm
の短波長(紫外域)の光となる。かかる波長域(紫外
域)の光は、蛍光表示部の蛍光体を励起するのに十分な
エネルギーを有している。
【0015】一方、この波長域の光であれば、人体の皮
膚に直接照射した場合でも、皮膚への影響がほぼ無いこ
とが確認されている。また、この波長域の光であれば、
通常は樹脂材料から形成される文字盤、蛍光塗料からな
る蛍光表示部等に対しても影響がない。
【0016】請求項4に係る車両用メータのメータレン
ズは、車両用メータの文字盤及び指針を収容する筐体の
前面の開口に装着される。この車両用メータのメータレ
ンズは、前記筐体の前面の開口に装着される透明材料か
らなる基板と、前記基板の略全面にわたって設けられ、
400nm以下の波長域の光を遮断する紫外線吸収剤及
び/または紫外線反射材からなる紫外線遮断材とを具備
する。
【0017】請求項4に係る車両用メータのメータレン
ズは、特に、文字盤の目盛、文字等の表示部を蛍光体か
らなる蛍光表示部とし、その蛍光表示部を短波長光源
(短波長LED、紫外線ランプ等)により蛍光発光させ
て照明を行う車両用メータに適用される。そして、請求
項4に係るメータレンズを、このような車両用メータの
筐体前面の開口に装着すると、メータ外部に向かって放
射される光のうち、400nm以下の波長域の光は、筐
体前面の開口に装着したメータレンズにより遮断され
る。即ち、メータレンズの基板の略前面にわたって設け
た紫外線遮断材が、400nm以下の波長の光(紫外
線)を遮断する。
【0018】一方、400nmを超える波長の光(可視
光)は、紫外線遮断材により遮断されることなく透明な
基板を透過する。また、車両用メータの蛍光表示部に使
用される蛍光体の発光は、通常400nmを超える波長
の光である。よって、文字盤の蛍光表示部等を表す光及
びその他メータ表示に必要な光は、メータレンズにより
遮断されることなく、透明な基板をそのまま透過する。
【0019】請求項5に係る車両用メータのメータレン
ズは、請求項4の構成において、前記紫外線遮断材を、
前記基板の内表面側の略全面に設けられ、400nm以
下の波長域の光を反射する紫外線反射材と、前記基板の
外表面側の略全面に設けられ、400nm以下の波長域
の光を吸収する紫外線吸収材とから構成した。
【0020】したがって、メータ外部に向かって放射さ
れる光のうち、400nm以下の波長域の紫外線は、基
板の内表面側の紫外線反射材により選択的に反射され
る。また、紫外線反射材が反射した紫外線は、再度、文
字盤の蛍光表示部を励起する。
【0021】一方、400nm以下の波長域の紫外線
が、紫外線反射材により反射されず、基板内表面側を透
過した場合でも、その光は、基板の外表面側の紫外線吸
収材により選択的に吸収される。また、紫外線吸収材に
より、外光に含まれる紫外線を遮断して、その紫外線が
メータ内部に照射されるのを防止することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。なお、各実施の形態を通じて同一の部材または要
素には同一の符号または部材番号を付してその説明を省
略する。
【0023】図1は本発明の実施の形態1に係る車両用
メータの直接照明装置を適用した自動車用メータを示す
正面図である。図2は本発明の実施の形態1に係る車両
用メータの直接照明装置を適用した自動車用メータを示
す断面図である。
【0024】本実施の形態に係る車両用メータの直接照
明装置は、コンビネーションメータ等の自動車用メータ
の文字盤及び/または指針を蛍光表示により照明する直
接照明装置として具体化される。ここで、本実施の形態
の直接照明装置を適用する自動車用メータは、図1及び
図2に示すように、非透明樹脂製のメータケース10
と、メータケース10の前面側に装着される見返し板5
0とを備える。メータケース10内の左部にはタコメー
タ部20が設けられている。タコメータ部20は、文字
盤21と、指針22とを有する。文字盤21の外周部に
は、エンジン回転数を表す蛍光表示部21aとして、目
盛及び文字が所定間隔で配置されている。また、メータ
ケース10内の中央部にはスピードメータ部30が設け
られている。スピードメータ部30は、文字盤31と、
指針32とを有する。文字盤31の外周部には、車速を
表す蛍光表示部31aとして、目盛及び文字が所定間隔
で配置されている。更に、メータケース10内の右部に
は燃料計、電圧計及び温度計等の補助計器を適宜配置し
た補助メータ部40が設けられている。補助メータ部4
0は、文字盤41と、各種計器の指針42,43,44
とを有する。文字盤41において各種計器の外周部に
は、それぞれ、その計器の変量(燃料残量、バッテリ電
圧、冷却水温度等)を表す蛍光表示部41aとして、目
盛及び文字が所定間隔で配置されている。
【0025】前記メータケース10及び見返し板50に
より、内部に文字盤21,31,41及び指針22,3
2,42を収容する筐体が構成されている。
【0026】前記各メータ部20,30,40の文字盤
21,31,41の蛍光表示部21a,31a,41a
は、所定の蛍光体により形成され、所定の励起波長域の
光(主に紫外線)により励起されて、固有の発光ピーク
波長の光を放射し、その蛍光により固有の色で発色す
る。この蛍光表示部21a,31a,41aは、例え
ば、基板としての文字盤21,31,41の表面に、蛍
光体を含有する蛍光塗料を印刷等により塗付して形成し
た塗膜状をなす。更に、前記各メータ部20,30,4
0の指針22,32,42,43,44には、蛍光表示
部22a,32a,42a,43a,44aが設けられ
ている。この蛍光表示部22a,32a,42a,43
a,44aは、例えば、基板としての指針22,32,
42の表面に、蛍光体を含有する蛍光塗料を印刷等によ
り塗付して形成した塗膜状をなす。或いは、蛍光表示部
22a,32a,42a,43a,44aは、例えば、
指針22,32,42の軸部及び指針部を構成する透明
樹脂材料に、蛍光顔料または蛍光染料等の蛍光体を配合
及び分散して形成することもできる。蛍光表示部22
a,32a,42a,43a,44aは、所定の蛍光体
により形成され、所定の励起波長域の光(主に紫外線)
により励起されて、固有の発光ピーク波長(固有の色)
の光を放射する。
【0027】前記見返し板50は、上端側を正面側(運
転者側)に突出する形状をなし、その前面を開口51と
している。見返し板50の上端突出部分の先端部には、
ハウジング52が一体的に配設される。ハウジング52
は、樹脂材料により所定の箱状に形成される。また、ハ
ウジング52の文字盤21,31,41と対向する位置
には、開口53が形成される。ハウジング52内の所定
箇所には、プリント基板55が装着され、プリント基板
55には短波長光源としてのLED57が実装されてい
る。LED57はハウジング52の開口53に対向して
配置され、文字盤21,31,41等に向かって光を発
し、その光を文字盤21,31,41表面及び指針2
2,32,42等に放射自在となっている。また、前記
プリント基板55をハウジング52内の所定箇所に挿着
等して固定することにより、LED57をハウジング5
2内の所定位置に所定の配置態様で固定するようになっ
ている。そして、プリント基板55は、図示しない配線
により、所定の電源(バッテリ等)に接続され、LED
57に通電するようになっている。
【0028】前記LED57は、前記蛍光表示部21
a,31a,41a,22a,32a,42a,43
a,44aの蛍光体を励起自在な波長域の光(主に紫外
線)を放射自在なものであれば、任意のものを使用する
ことができる。通常は、所定波長域の紫外線を放射自在
な短波長LED、または、紫外線と共に短波長側の可視
光を放射自在な短波長可視光LEDを使用する。LED
57としては、蛍光表示部21a,31a,41a,2
2a,32a,42a,43a,44aの蛍光体の励起
波長分布に対応する発光波長分布(発光ピーク波長及び
半値幅)を有するものを選定する。本実施の形態では、
LED57として、発光ピーク波長が約380nmで、
半値幅が約20nmのLEDを使用している。この波長
域の紫外線は、蛍光体の励起に必要なエネルギーを有す
ると共に、蛍光体の劣化を生じず、かつ、人体の皮膚へ
の影響もないことが確認されている。
【0029】一方、前記蛍光表示部21a,31a,4
1aの蛍光体と蛍光表示部22a,32a,42a,4
3a,44aの蛍光体の種類は、同一のものとしても良
く、異なるものとしても良い。即ち、その発光色、励起
波長等は、必要に応じて適宜選択することができる。し
かし、単一の種類のLED57により両者を励起できる
よう、同様の励起波長を有する蛍光体を使用すること
が、構成の簡素化等の点から好ましい。即ち、異なる励
起波長の蛍光体を使用した場合、それぞれの励起波長に
対応した紫外線を放射するLED57を設ける必要があ
る。
【0030】また、LED57の見返し板50内での前
後位置及び左右位置は、文字盤21,31,41等を照
明できる限りにおいて任意である。しかし、LED57
は、各メータ部20,30,40(文字盤21,31,
41)の左右中央に少なくとも1個配置することが照明
の均一性の点から好ましい。
【0031】見返し板50の開口51にはメータレンズ
(カバーレンズ)60が装着される。メータレンズ60
は、文字盤21,31,41及び指針22,32,42
を前方(運転者側)から覆う湾曲板状をなす。メータレ
ンズ60は、いわゆる無反射形状であり、上端に向かっ
て文字盤21,31,41から離れる傾斜状をなす。文
字盤21,31,41及びメータレンズ60間の空間
が、コンビネーションメータの内部空間となり、被照明
空間となる。
【0032】次に、メータレンズ60について詳述す
る。図3は本発明の実施の形態1に係る車両用メータの
直接照明装置のメータレンズを示す部分断面図である。
【0033】図3に示すように、メータレンズ60は、
基板61と、基板の内表面側の略全面に設けた紫外線反
射材62と、基板の外表面側の略全面に設けた紫外線吸
収材63とを備える。基板61は、透明材料としてのア
クリル樹脂からなり、見返し板50の開口51に装着さ
れる湾曲板状をなしている。また、紫外線反射材62
は、基板60の内側In(文字盤21,31,41側)
の表面全体にわたって塗膜状に設けられ、400nm以
下の波長域の光、即ち、紫外線を選択的に反射する。更
に、紫外線吸収剤63は、基板60の外側Out(運転
者側)の表面全体にわたって塗膜状に設けられ、400
nm以下の波長域の光、即ち、紫外線を選択的に吸収す
る。
【0034】前記紫外線反射材62は、例えば、透明樹
脂材料としてのアクリル樹脂に紫外線反射剤を配合及び
分散して塗料状とし、その塗料を基板61の内表面に塗
付することにより形成される。紫外線反射剤としては、
酸化ケイ素の微粉末及び酸化アルミニウム、酸化亜鉛、
酸化チタン、酸化マグネシウム等の金属酸化物の微粉末
を例示することができる。紫外線反射剤の密度、粒径、
形状等は、最適な紫外線反射率となるよう、かつ、塗膜
状の紫外線反射材62全体の可視光に対する透過度(透
明度)を損なわないよう、適宜設定される。
【0035】前記紫外線吸収材63は、例えば、透明樹
脂材料としてのアクリル樹脂に紫外線吸収剤を配合及び
分散して塗料状とし、その塗料を基板61の外表面に塗
付することにより形成される。紫外線吸収剤としては、
サリチル酸系、トリアジン系、ベンゾトリアゾール系、
ベンゾフェノン系、シアノアクリレート系等の各種有機
系紫外線吸収剤を例示することができる。紫外線吸収剤
の密度、粒径、形状等は、最適な紫外線吸収率となるよ
う、かつ、塗膜状の紫外線反射材62全体の可視光に対
する透過度(透明度)を損なわないよう、適宜設定され
る。
【0036】基板61の透明材料としては、アクリル樹
脂の他、ポリカーボネート樹脂等、任意の透明材料を使
用することができる。また、紫外線反射材62及び紫外
線吸収材63の透明材料としても、アクリル樹脂の他、
ポリカーボネート樹脂等、任意の透明樹脂材料を使用す
ることができる。なお、基板61に対する紫外線反射材
62及び紫外線吸収材63の塗付性(接着性)の点か
ら、これらに同一の透明樹脂材料を使用することが好ま
しい。
【0037】次に、上記のように構成された実施の形態
1に係る車両用メータの直接照明装置の作用及び効果を
説明する。
【0038】まず、実施の形態1に係る車両用メータの
直接照明装置は、直接照明装置による本来の作用及び効
果を発揮する。即ち、メータの薄型化を可能にし、内部
構造を簡略化し、照明効率を向上する等の効果を発揮す
る。更に、夜間等のメータ照明が必要なときに、図示し
ない発光制御回路によりLED57を発光駆動すると、
LED57が前記固有の短波長の紫外線を発する。そし
て、その紫外線により蛍光表示部21a,31a,41
a及び蛍光表示部22a,32a,42a,43a,4
4aの蛍光体が励起され、固有の蛍光色で発光する。こ
こで、通常の着色顔料により指針22,32,42,4
3,44、文字盤21,31,41等の表示部を形成し
た場合、光源からの光による表示部の照度は、光源から
表示部に到達する光の強度に完全に依存する。よって、
光源位置によっては、文字盤21,31,41の上下等
において光の強度が異なり、表示部の各部分の照度に差
が出る可能性がある。
【0039】しかし、実施の形態1に係る直接照明装置
では、指針22,32,42,43,44の蛍光表示部
22a,32a,42a,43a,44a及び文字盤2
1,31,41の蛍光表示部21a,31a,41a
が、LED57からの紫外線により自ら蛍光発光するた
め、LED57からの光の強度への依存度が低い。その
結果、実施の形態1に係る直接照明装置では、蛍光表示
部21a,31a,41a及び蛍光表示部22a,32
a,42a,43a,44aを満遍なく均一に照明する
ことができる。即ち、LED57の位置にかかわらず、
蛍光表示部21a,31a,41a及び蛍光表示部22
a,32a,42a,43a,44aの部分部分で照度
差が生じたり、指針22,32,42,43,44の影
が文字盤21,31,41表面に映ったりすることを防
止して、メータの視認性をより向上することができる。
【0040】また、光源としてLED57を使用するた
め、光源用の配置スペースが小さくてすみ、メータ全体
を小型化することができる。更に、LED57は、低消
費電力で長寿命であり、かつ、動作が安定しているた
め、長期にわたって信頼性の高いメータ照明を行うこと
ができる。
【0041】一方、実施の形態1に係る直接照明装置で
は、LED57が筐体を構成する見返し板50内に配設
され、同じく筐体としてのメータケース10及び見返し
板50内に収容された文字盤21,31,41の蛍光表
示部21a,31a,41a及び指針22,32,4
2,43,44の蛍光表示部22a,32a,42a,
43a,44aに紫外線を照射する。このとき、LED
57から照射され、筐体内の文字盤21,31,41表
面等で反射した光、LED57から直接外部に放射され
る光等、メータ外部に向かって放射される光のうち、4
00nm以下の短波長の光、即ち、紫外線は、見返し板
50前面の開口51に装着したメータレンズ60により
遮断される。その結果、短波長の光源としてのLED5
7によりメータの蛍光表示部21a,22a,31a,
32a,41a,42a,43a,44aを蛍光照明す
る場合においても、特に紫外域の光がメータ外部へ放射
されるのを有効に防止することができ、紫外線による影
響を有効に排除することができる。
【0042】また、メータレンズ60により、外光に含
まれる紫外線を遮断して、その紫外線がメータ内部に照
射されるのを防止することができる。その結果、外光に
含まれる紫外線によりメータ内部の樹脂材料からなる文
字盤21,31,41等が劣化するのを効果的に防止す
ることができる。
【0043】更に、LED57から放射される光は、発
光ピーク波長が約380nmで、半値幅が約20nmの
短波長(紫外域)の光となる。かかる波長域(紫外域)
の光は、蛍光表示部21a,22a,31a,32a,
41a,42a,43a,44aの蛍光体を励起するの
に十分なエネルギーを有している。その結果、蛍光表示
部から十分な発光を得ることができ、暗所における蛍光
表示部の視認性を損なうことがない。一方、この波長域
の光であれば、人体の皮膚に直接照射した場合でも、皮
膚への影響がほぼ無いことが確認されている。また、こ
の波長域の光であれば、通常は樹脂材料から形成される
文字盤21,31,41、蛍光塗料からなる蛍光表示部
21a,22a,31a,32a,41a,42a,4
3a,44a等に対しても影響がない。その結果、紫外
線による影響を有効に排除することができ、人体の皮膚
への刺激を防止したり、文字盤21,31,41等の劣
化を抑制してその長寿命化を図ることができる等の効果
を発揮する。
【0044】また、400nmを超える波長の光(可視
光)は、紫外線遮断材により遮断されることなく透明な
基板を透過する。また、車両用メータの蛍光表示部21
a,22a,31a,32a,41a,42a,43
a,44aに使用される蛍光体の発光は、通常400n
mを超える波長の光(青、緑、黄色、橙色、赤等)であ
る。よって、文字盤21,31,41の蛍光表示部21
a,22a,31a,32a,41a,42a,43
a,44a等を表す光及びその他メータ表示に必要な光
は、メータレンズ60により遮断されることなく、透明
な基板61をそのまま透過する。その結果、実施の形態
1に係る車両用メータのメータレンズは、メータの照明
効率及び視認性を低下することがない。
【0045】加えて、メータ外部に向かって放射される
光のうち、400nm以下の波長域の紫外線は、メータ
レンズ60の基板61の内表面側の紫外線反射材62に
より選択的に反射される。また、紫外線反射材62が反
射した紫外線は、再度、文字盤21,31,41の蛍光
表示部21a,22a,31a,32a,41a,42
a,43a,44aを励起する。その結果、紫外線がメ
ータ外部に放射されるのを効果的に防止して、紫外線に
よる影響を有効に排除することができると同時に、メー
タの蛍光表示部21a,22a,31a,32a,41
a,42a,43a,44aの照明効率を向上すること
ができる。
【0046】一方、400nm以下の波長域の紫外線
が、紫外線反射材62により反射されず、基板61内表
面側を透過した場合でも、その光は、基板61の外表面
側の紫外線吸収材63により選択的に吸収される。その
結果、紫外線がメータ外部へ漏れるのをより効果的に防
止することができ、紫外線による影響をより有効に排除
することができる。また、紫外線吸収材63により、外
光に含まれる紫外線を遮断して、その紫外線がメータ内
部に照射されるのを防止することができる。その結果、
外光に含まれる紫外線によりメータ内部の樹脂材料から
なる文字盤21,31,41等が劣化するのを効果的に
防止することができる。
【0047】図4は本発明の実施の形態2に係る車両用
メータの直接照明装置を適用した自動車用メータを示す
断面図である。
【0048】実施の形態2に係る車両用メータの直接照
明装置は、適用する自動車メータの前面側の形状が、実
施の形態1と異なる。その他の構成は実施の形態1と同
様である。即ち、実施の形態1とは逆に、実施の形態2
では、筐体の見返し板70の下端側が正面側に突出して
いる。なお、見返し板70の前面には開口71が形成さ
れている。見返し板70の下端突出部分の先端部には、
実施の形態1と同様、LEDを所定位置に所定姿勢で収
容するハウジング72が一体的に配設されている。ま
た、ハウジング72の文字盤21,31,41と対向す
る位置には、開口73が形成され、開口73を介して、
LED57がその光を文字盤21,31,41表面及び
指針22,32,42等に放射自在となっている。
【0049】更に、見返し板70の開口71にはメータ
レンズ80が装着される。実施の形態2のメータレンズ
80は、実施の形態1と同様の無反射形状をなすが、見
返し板70の前面形状に対応して、実施の形態1のメー
タレンズ60とは逆に、下端に向かって文字盤21,3
1,41から離れる傾斜状をなす。自動車用メータの上
端には、メータフード85が設けられ、メータレンズ8
0より前方に庇状に突出している。
【0050】上記のように構成した実施の形態2に係る
車両用メータの直接照明装置は、LEDの位置関係が実
施の形態1と反対になるものの、実施の形態1と同様の
作用及び効果を有する。
【0051】図5は本発明の実施の形態3に係る車両用
メータの直接照明装置を適用した自動車用メータを示す
断面図である。
【0052】実施の形態1及び2では、光源としてのL
ED57を文字盤21,31,41の表面側(運転者
側)に配置するのに対し、実施の形態3に係る車両用メ
ータの直接照明装置では、LED57を文字盤21,3
1,41の裏面側に配置している。そして、LED57
の光を文字盤21,31,41の表面側に導く導光体9
1を設け、その光を反射板92により反射して、文字盤
21,31,41、指針22,32,42等に照射し、
蛍光表示部21a,22a,31a,32a,41a,
42a,43a,44aを照明する。よって、筐体の見
返し板50にはLED57を収容するためのハウジング
52は設けていない。その他の構成は実施の形態1と同
様である。
【0053】上記のように構成した実施の形態3に係る
車両用メータの直接照明装置は、文字盤21,31,4
1の裏面側にLED57を配置するため、実施の形態1
及び2よりはメータの厚みが若干大きくなるものの、そ
れ以外は、実施の形態1と同様の作用及び効果を有す
る。
【0054】次に、上記各実施の形態の直接照明装置に
適用可能な蛍光表示部の具体的構成について詳述する。
図6は本発明の実施の形態4に係る車両用メータの直接
照明装置の蛍光表示部を示す断面図である。
【0055】実施の形態4に係る車両用メータの直接照
明装置は、図6に示すように、文字盤D及び指針Pにそ
れぞれ同一の蛍光表示部110を設けている。文字盤D
は実施の形態1〜3の文字盤21,31,41に対応
し、指針Pは指針22,32,42,43,44に対応
する。また、蛍光表示部110は蛍光表示部21a,3
1a,41a及び蛍光表示部22a,32a,42a,
43a,44aに対応する。前記蛍光表示部110は、
文字盤Dの基板101の表面の所定位置及び指針Pの基
板105の表面に形成される。蛍光表示部110は、第
一層111と、第一層111上に形成した第二層112
とを具備する。なお、基板101及び基板105は、通
常の文字盤材料及び指針材料より形成され、透明及び非
透明材料のいずれとしても良い。
【0056】詳細には、前記第一層111としては、白
色塗料からなる白色層を使用している。白色塗料は、一
般に、光学系で光散乱面を形成するために印刷または塗
装等により設けられるものであり、例えば、二酸化チタ
ン等の白色顔料を含むものである。本実施の形態では、
この白色層からなる第一層111を基板101,105
の所定位置に所定の塗膜平面形状となるよう、所定膜厚
で塗布形成している。即ち、文字盤21,31,41の
場合、表示部21a,31a,41aの目盛及び文字に
対応する位置に、その目盛及び文字に対応する形状とな
るよう、基板101に白色塗料を塗付して第一層111
を形成する。また、指針22,32,42の場合、軸部
及び/または指針部の表面の全体に白色塗料を塗付して
第一層111を形成する。
【0057】第二層112としては、蛍光塗料からなる
蛍光層を使用している。蛍光塗料は、例えば、クリヤー
塗料に蛍光体及び着色材を配合したもので、明所では着
色材(着色顔料、染料)の色を呈し、暗所では蛍光体の
蛍光色を呈する。本実施の形態では、この蛍光層からな
る第二層112を前記第一層111の表面全体に、第一
層111と同一の塗膜平面形状となるよう、所定膜厚で
塗布形成している。
【0058】着色材としては、着色顔料、染料のいずれ
を使用しても良い。着色顔料としては、無機顔料、有機
顔料のいずれを使用しても良い。例えば、赤色の着色顔
料としては、酸化鉄赤、アゾ系顔料を使用することがで
きる。青色の着色顔料としては、フタロシアニンブル
ー、群青等を使用することができる。なお、硫化物蛍光
体の場合、それ自身の体色を有しているため、顔料を配
合しなくても良い。
【0059】蛍光塗料の蛍光体としては、無機蛍光体、
有機蛍光体のいずれを使用しても良い。また、有機蛍光
体としては、蛍光顔料及び蛍光染料のいずれを使用して
もよい。例えば、赤色の蛍光色を有する無機蛍光体とし
ては、Y22 S:Eu、Y 22 S:Eu,Sm、Y
VO5 :Eu等の無機蛍光体を使用することができる。
また、緑色の蛍光色を有する無機蛍光体としては、3
(Ba,Mg)O・8Al23 :Eu,Mn、Zn2
GeO4 :Mn、ZnS:Cu,Al、Zn2 SiO
4 :Mn等の無機蛍光体を使用することができる。更
に、青色の蛍光色を有する無機蛍光体としては、3(B
a,Mg)O・8Al23 :Eu、Ca2 59
l:Eu、Sr227 :Eu等の無機蛍光体を使用
することができる。また、赤色の蛍光色を有する有機蛍
光顔料樹脂としては、ホルムアルデヒド−メラミン−パ
ラトルエンスルホンアミド共重合物等を使用することが
できる。更に、赤色の蛍光色を有する有機蛍光染料とし
ては、ベーシックバイオレット82、ベーシックレッド
1、ディスパースイエロー82、ソルベントイエロー1
16等を使用することができる。
【0060】なお、上記例示した蛍光体は、いずれも、
上記実施の形態のLED57の光により十分な輝度で励
起されるものである。即ち、上記蛍光体は、約380n
mの近辺に励起ピーク波長を有するものであり、LED
57の光により十分な発光を行うことができる。
【0061】上記のように構成した直接照明装置の蛍光
表示部110を基板101,105に形成するには、ま
ず、基板101,105の表面の所定位置に白色塗料を
印刷等により塗付して第一層111を形成する。次に、
前記所定位置の第一層111の表面に、蛍光塗料を印刷
等により塗付して第二層112を形成する。これによ
り、基板101,105の所定位置に表示部110を形
成することができる。なお、表示部110は、コスト、
生産性等の点から印刷により塗布形成することが好まし
く、例えばスクリーン印刷により形成することができ
る。また、この場合、第一層111及び第二層112の
平面形状を同一としたため、同一の版を使用して印刷を
行うことができる。
【0062】本実施の形態において、第二層112の普
通色及び蛍光色は、必要に応じて、任意に設定する。通
常は、意匠性、嗜好性等を向上するため、第二層112
の普通色及び蛍光色は異色とすることが好ましい。
【0063】次に、上記のように構成された実施の形態
4に係る車両用メータの直接照明装置の作用及び効果を
説明する。
【0064】まず、昼間等の明所においては、蛍光層か
らなる第二層112が、主に外光の可視光成分により、
その蛍光層に固有の普通色(非蛍光色)の光を散乱放射
し、その光の一部が第二層112の表面から直接出射す
る。同時に、その光の他の一部が第二層112裏面側の
白色層からなる第一層111へと進行して反射し、第二
層112の表面から出射する。即ち、第二層112の裏
面側に進行する光を基板101,105に吸収すること
なく、第二層112の表面側から放射することができ
る。よって、第二層112の裏面側に第一層111とし
ての白色層がない場合と比較して、昼間等の明所におい
て第二層112の普通色がより明瞭に見え、白色の第一
層111の上に浮き上がって見えるような印象を与え
る。その結果、明所における指針Pまたは文字盤Dの蛍
光表示部110の視認性が向上する。
【0065】一方、夜間等の暗所においては、光源とし
てのLED57からの励起波長域の光により第二層11
2の蛍光体が励起して、その蛍光体に特有の波長域
(色)の蛍光(可視光)を発する。このとき、その蛍光
の大部分が第二層112の表面から直接出射する。同時
に、その蛍光の他の一部が第二層112の裏面側の第一
層111へと進行して反射し、第二層112の表面から
出射する。即ち、第二層112の裏面側に進行する蛍光
を基板101,105に吸収することなく、第二層11
2の表面側から放射することができる。よって、第二層
112の裏面側に第一層111としての白色層がない場
合と比較して、夜間等の暗所において第二層112の蛍
光色の輝度が増大し、その蛍光色がより明瞭に見える。
【0066】更に、上記のように、励起波長域の光の一
部は、第二層112を透過して第一層111に達する。
しかし、この透過光は、第一層111としての白色層で
反射して第二層112の蛍光体を再度励起する。よっ
て、第二層112の裏面側に第一層111がない場合と
比較して、夜間等の暗所において第二層112の蛍光色
の輝度が一層増大し、その蛍光色がより一層明瞭に見え
る。その結果、暗所においても指針Pまたは文字盤Dの
蛍光表示部110の視認性が向上する。
【0067】図7は本発明の実施の形態5に係る車両用
メータの直接照明装置の蛍光表示部を示す断面図であ
る。
【0068】実施の形態5に係る直接照明装置は、図7
に示すように、まず、文字盤Dの基板として、一対の基
板101,102を有している。基板101は、実施の
形態1の基板101と同様であり、非透明樹脂材料より
形成される。基板102は、透明樹脂材料より形成され
た透明基板である。本実施の形態では、前記一対の基板
101,102が、文字盤Dの基板を構成する。一方の
基板101の表面(上面)には第一層121が形成され
ている。また、他方の透明基板102の表面(上面)の
前記第一層121に対応する位置には、第二層122が
形成されている。そして、一対の基板101,102
は、第一層121及び第二層122が互いに重なるよ
う、互いに重ねて配置されている。第一層121及び第
二層122により、実施の形態5の文字盤Dの蛍光表示
部120が構成されている。
【0069】一方、指針Pは、基板として、一対の基板
105,106を有している。基板105は、実施の形
態1の基板105と同様であり、非透明樹脂材料より形
成される。基板106は、透明樹脂材料より形成された
透明基板である。本実施の形態では、前記一対の基板1
05,106が、指針Pの基板を構成する。一方の基板
105の表面(上面)全体には第一層121が形成され
ている。また、他方の透明基板106の表面(上面)全
体には、前記第一層121に対応する位置に、第二層1
22が形成されている。そして、一対の基板105,1
06は、第一層121及び第二層122が互いに重なる
よう、互いに重ねて配置されている。即ち、指針Pは、
基板105、基板106、第一層121及び第二層12
2からなる四層構造とされている。第一層121及び第
二層122により、実施の形態5の指針Pの蛍光表示部
120が構成されている。
【0070】詳細には、第一層121は、可視光により
白色を呈すると共に、励起波長域の光により蛍光色の光
を発する第1の蛍光層からなる。第一層121は、例え
ば、任意の蛍光体と任意の白色顔料とを配合した第1の
蛍光塗料からなり、明所では白色顔料の色である白色を
呈し、暗所では蛍光体の蛍光色を呈する。本実施の形態
では、この第1の蛍光層からなる第一層121を、実施
の形態1の第一層111と同様にして、基板101,1
05の表面の所定位置に所定の塗膜平面形状となるよ
う、所定膜厚で塗布形成している。
【0071】第二層122は、基板102,106の前
記第一層121上に形成され、可視光により白色以外の
色を呈すると共に、励起波長域の光により蛍光色の光を
発する第2の蛍光層からなる。第二層122は、例え
ば、任意の蛍光体と任意の有彩色顔料とを配合した第2
の蛍光塗料からなり、明所では有彩色顔料の色である有
彩色を呈し、暗所では蛍光体の蛍光色を呈する。本実施
の形態では、この第2の蛍光層からなる第二層122
を、基板102,106の表面において前記第一層12
1と完全に対応する位置に、第一層121と同一の塗膜
平面形状となるよう、所定膜厚で塗付形成している。
【0072】上記のように構成した直接照明装置の蛍光
表示部120を基板101,102,105,106に
形成するには、まず、基板101,105の表面の所定
位置に第1の蛍光塗料を印刷等により塗付して第一層1
21を形成する。次に、基板102,106の所定位置
に、第2の蛍光塗料を印刷等により塗付して第二層12
2を形成する。そして、前記基板101,102を、第
一層121及び第二層122が完全に重なるよう、重ね
た状態で互いに接合固定する。同様に、前記基板10
5,106を、第一層121及び第二層122が完全に
重なるよう、重ねた状態で互いに接合固定する。このと
き、図7では、第一層121の膜厚分だけ文字盤Dの基
板101,102間に隙間が形成されているが、実際
は、第一層121の膜厚は非常に小さく、基板101,
102は、実質的に密着状態となり、単一の基板と同様
にして容易に取り扱うことができる。なお、表示部12
0は、実施の形態1と同様にして塗布形成される。
【0073】本実施の形態において、第1の蛍光層から
なる第一層121の蛍光色は、必要に応じて、任意に設
定する。また、第2の蛍光層からなる第二層122の普
通色及び蛍光色は、必要に応じて、任意に設定する。通
常は、輝度、視認性等を向上するため、第一層121の
蛍光色は、第二層122の蛍光色と同色とすることが好
ましい。更に、意匠性、嗜好性等を向上するため、第二
層122の普通色及び蛍光色は異色とすることが好まし
い。例えば、第一層121の普通色を白色とし、蛍光色
を緑色とすると共に、第二層122の普通色を赤色と
し、蛍光色を緑色とする。こうすると、明所では、第二
層122の赤色により表示部120を明瞭に表示し、暗
所では、第一層121及び第二層122の緑色により表
示部120を高い輝度で明瞭に蛍光表示することができ
る。
【0074】次に、上記のように構成された実施の形態
5に係る車両用メータの蛍光表示装置の作用及び効果を
説明する。
【0075】まず、昼間等の明所においては、第2の蛍
光層からなる第二層122が、主に外光の可視光成分に
よりその第2の蛍光層に固有の白色以外の有彩色(非蛍
光色)の光を散乱放射し、その光の一部が第二層122
の表面から直接出射する。同時に、その光の他の一部
が、透明基板102,106を透過して第二層122裏
面側の第1の蛍光層からなる第一層121へと進行す
る。このとき、第一層121は、可視光により白色を呈
するため、通常の白色層として機能する。よって、第二
層122からの可視光の光は、白色層としての第一層1
21で反射し、第二層122の表面から出射する。即
ち、第二層122の裏面側に進行する光を基板101,
105に吸収することなく、第二層122の表面側から
放射することができる。よって、第二層122の裏面側
に白色層としての第一層121がない場合と比較して、
昼間等の明所において第二層122の有彩色がより明瞭
に見え、第一層121の白色層上に浮き上がって見える
ような印象を与える。その結果、明所における指針P及
び文字盤Dの蛍光表示部120の視認性が向上する。
【0076】一方、夜間等の暗所においては、光源から
の励起波長域の光により第二層122の蛍光体が励起し
て、その蛍光体に特有の波長域(色)の蛍光(可視光)
を発する。このとき、その蛍光の大部分が第二層122
の表面から直接出射する。また、光源からの励起波長域
の光のうち、第二層122を透過した光が、第二層12
2の裏面側の第一層121の蛍光体を励起する。よっ
て、第一層121がその蛍光体に特有の波長域(色)の
蛍光(可視光)を発する。そして、第一層121の蛍光
色及び第二層122の蛍光色からなる光が、第二層12
2の表面から出射する。
【0077】このとき、本実施の形態では、第一層12
1の蛍光色及び第二層122の蛍光色を同一色としてい
るため、第一層121及び第二層122の両者から、同
一色の蛍光が発せられ、全体の輝度が向上する。よっ
て、夜間等の暗所において第1及び第2の蛍光層または
表示部120全体の蛍光色の輝度が増大し、その蛍光色
がより明瞭に見える。その結果、暗所においても指針P
および文字盤Dの蛍光表示部120の視認性を向上する
ことができる。更に、表示部120において、暗所での
蛍光色は、明所での有彩色と異なる色となる。その結
果、明所と暗所における色を変更し、独特の意匠的効果
を発揮することができる。
【0078】また、実施の形態2では、文字盤D及び指
針Pのそれぞれにおいて、一対の基板101,102及
び基板105,106を重ねて接合することにより、第
1の蛍光層(白色蛍光層)からなる第一層121と第2
の蛍光層(有彩色蛍光層)からなる第二層122とを重
ね合わせて表示部120を構成している。よって、第二
層122の種類(蛍光色)を変更することにより、表示
部120としての蛍光色を容易に変更することができ
る。その結果、異色の有彩色蛍光層からなる第二層12
2を形成した基板102及び基板106を多数用意し、
第1の蛍光層(白色蛍光層)からなる第一層121を形
成した基板101及び基板105と適宜組み合わせるこ
とにより、多種多様な意匠(蛍光色)の表示部120に
より、文字盤D及び指針Pの蛍光表示を行うことができ
る。
【0079】ところで、上記実施の形態5では、第一層
121及び第二層122の蛍光色を同色としたが、例え
ば、それらの蛍光色を異色とすることもできる。この場
合、第一層121及び第二層122から、それらの混色
の蛍光が発せられる。よって、夜間等の暗所において蛍
光層全体の蛍光色の輝度が増大し、その蛍光色がより明
瞭に見えると共に、その混色の蛍光が独特のイルミネー
ションとなる。その結果、暗所においても指針または文
字盤の目盛等の視認性を向上し、更に、第一層121の
蛍光色及び第二層122の蛍光色の混色の光による独特
のイルミネーション効果を発揮することができる。
【0080】この別例では、第一層121及び第二層1
22の蛍光色の組み合わせに応じて変化する蛍光色(混
色)により表示部120の表示を行うことができる。そ
の結果、異色の有彩色蛍光層からなる第一層121及び
第二層122を形成した基板101,102,105,
106をそれぞれ多数用意し、基板101及び基板10
2または基板105及び基板106を、それぞれ、適宜
組み合わせることにより、より多種多様な意匠(混色の
蛍光色)の表示部120により、文字盤D及び指針Pの
蛍光表示を行うことができる。
【0081】また、実施の形態2では、少なくとも第二
層122側の基板102,106を透明基板とする必要
があるが、第一層121側の基板101,105を同じ
く透明基板とすることもできる。この場合、内部構造を
視認可能とするスケルトン効果を発揮することができ
る。
【0082】図8は本発明の実施の形態6に係る車両用
メータの直接照明装置の蛍光表示部を示す断面図であ
る。
【0083】実施の形態6に係る直接照明装置では、図
8に示すように、蛍光表示部は、基板102,106の
裏面に形成した第一層131と、基板102,106の
表面において第一層131上に位置するよう形成した第
二層132とを具備する。詳細には、第一層131とし
ては、黒色塗料からなる黒色層を使用している。黒色塗
料は、一般に、光学系でマスク面を形成するために印刷
または塗装等により設けられるものであり、例えば、カ
ーボンブラック等の黒色顔料を含むものである。本実施
の形態では、黒色層からなる第一層131を、実施の形
態1の第一層111と同様にして、基板102,106
の裏面の所定位置に所定の塗膜平面形状となるよう、所
定膜厚で塗布形成している。第二層132としては、蛍
光塗料のうち、紙幣識別用の透明薄膜蛍光体等として使
用される蛍光塗料からなる蛍光層を使用し、明所では透
明となり、暗所では蛍光体の蛍光色を呈するようにして
いる。即ち、第二層132は、可視光を透過すると共
に、励起波長域の光により蛍光色の光を発する蛍光塗料
を使用している。そして、第二層132は、明所では透
明層となり、暗所では蛍光発光する。本実施の形態で
は、この蛍光層からなる第二層132を、基板102,
106の表面において前記第一層131に完全に対応す
る位置(重なる位置)に、第一層131と同一の塗膜平
面形状となるよう、所定膜厚で塗布形成している。
【0084】上記のように構成した直接照明装置の蛍光
表示部130を基板102,106に形成するには、ま
ず、基板102,106の裏面の所定位置に黒色塗料を
印刷等により塗付して第一層121を形成する。次に、
基板102,106の表面の所定位置に、蛍光塗料を印
刷等により塗付して第二層122を形成する。これによ
り、基板102,106の所定位置に表示部130を形
成することができる。なお、表示部130は、実施の形
態1と同様にして塗布形成される。
【0085】本実施の形態において、第二層132の普
通色及び蛍光色は、必要に応じて、任意に設定する。通
常は、意匠性、嗜好性等を向上するため、第二層132
の普通色及び蛍光色は異色とすることが好ましい。
【0086】次に、上記のように構成された実施の形態
6に係る車両用メータの蛍光表示装置の作用及び効果を
説明する。
【0087】まず、昼間等の明所においては、外光(可
視光)が蛍光層からなる第二層132を透過し、黒色層
からなる第一層131の黒色が外部から視認される。一
方、夜間等の暗所においては、光源からの励起波長域の
光により蛍光層からなる第二層132の蛍光体が励起し
て、その蛍光体に特有の波長域(色)の蛍光(可視光)
を発する。このとき、その蛍光の大部分が第二層132
の表面から直接出射する。その結果、明所では黒色を、
暗所では蛍光色を呈する独特の雰囲気の意匠により、文
字盤D及び指針Pの蛍光表示部130を表示し、表示に
おける意匠性を向上することができる。
【0088】ところで、実施の形態4では、基板10
1,105の表面に白色層及び蛍光層を積層形成し、実
施の形態5では、一対の基板101,102、105,
106にそれぞれ白色蛍光層及び有彩色蛍光層を形成
し、実施の形態6では、基板102,106の表面及び
裏面に蛍光層及び黒色層を形成した。しかし、第一層及
び第二層が互いに重なって表示部を構成する限りにおい
て、任意の態様で基板に第一層及び第二層を形成するこ
とができる。例えば、実施の形態4の基板101,10
5の表面に、実施の形態5の白色蛍光層及び有彩色蛍光
層、または、実施の形態6の黒色層及び蛍光層を積層形
成しても良い。或いは、実施の形態5の一対の基板10
1,102,105,106に、実施の形態4の白色層
及び蛍光層、または、実施の形態6の黒色層及び蛍光層
を形成しても良い。或いは、実施の形態6の基板10
2,106の表面及び裏面に、実施の形態4の白色層及
び蛍光層、または、実施の形態5の白色蛍光層及び有彩
色蛍光層を形成しても良い。或いは、その他の組み合わ
せの第一層及び第二層を、1枚の基板101,105ま
たは基板102,106の表面若しくは表裏面、また
は、一対の基板101,102,105,106に形成
しても良い。
【0089】また、上記実施の形態4〜6は、第二層1
12,122,132を蛍光層とし、第一層111,1
21,131を白色層、白色蛍光層または黒色層とした
が、第一層及び第二層を共に有彩色蛍光層として具体化
しても良い。例えば、第一層及び第二層を、同一の普通
色を有し、かつ、異なる有彩蛍光色を有するよう形成し
ても良い。この場合、表示部は、明所では、同一の普通
色を呈し、暗所では、第一層及び第二層の蛍光色の混色
により表示を行うため、表示のバリエーションを増加す
ることができる。
【0090】また、この場合、実施の形態5のように、
第一層及び第二層を一対の基板101,102,10
5,106に形成して重ねることにより表示部を構成す
るようにしても良い。こうすると、第一層及び第二層の
種類(蛍光色)のいずれか一方を変更することにより、
表示部としての蛍光色を容易に変更することができる。
【0091】更に、第一層と第二層とを同一面積(同一
平面形状)とすることなく、両者を異ならせても良い。
例えば、第二層を実施の形態6におけるような透明蛍光
体より形成すると共に、第一層より大面積として第一層
の外延(外郭)から外方に延長する。こうすると、明所
では、第一層の普通色が視認され、暗所では、明所で視
認されなかった部分が蛍光により視認され、独特の意匠
的効果を発揮することができる。
【0092】また、実施の形態4〜6では、文字盤Dと
指針Pの蛍光表示部110,120,130を同一のも
のとしたが、これらを異なる蛍光表示部とし、異なる色
での発光を得るようにしても良い。
【0093】ところで、上記実施の形態1〜3では、L
EDとして発光ピーク波長が約380nmで、スペクト
ル半値幅が約20nmのLED57を使用したが、蛍光
表示部を励起して蛍光により発色させることができる限
りにおいて、これ以外の発光特性のLEDを使用しても
良い。しかし、蛍光表示部の励起を十分に行い、かつ、
文字盤21,31,41等の樹脂材料及び蛍光塗料の劣
化等の紫外線の影響を防止するという観点から、上記L
ED57を使用することが好ましい。なお、短波長LE
Dとしては、例えば、アルミガリウムナイトライド(A
x Ga1-x N)系のLEDを使用することができる。
【0094】ここで、前記蛍光表示部に使用する蛍光体
としては、無機蛍光体と有機蛍光体とがあり、それぞれ
に顔料系と染料系とがある。一般に、有機系より無機系
の蛍光体の方が耐久性が良く、染料系より顔料形の方が
耐久性が良い。試験結果によれば、従来のようなブラッ
クライトの紫外線を照射すると、有機系及び染料系の蛍
光体は、殆どのものが劣化することが判明した。一方、
本発明のような発光特性のLED57を使用すると、有
機系及び染料系のものでも、蛍光体は劣化しないことが
確認された。
【0095】なお、本明細書中において使用する「蛍
光」とは、狭義の「蛍光」の他、「燐光」。「蓄光」も
含む広義の意味、即ち、「ルミネセンス」の意味で使用
している。本発明の蛍光体としては、上記実施の形態で
例示したもの以外にも、所望の蛍光色を発光自在なもの
であれば、任意のものを使用することができる。更に、
本発明は、赤外励起蛍光体を使用し、赤外線により可視
光を発光させるよう構成しても良い。
【0096】また、上記各実施の形態では、紫外線カッ
ト(遮断)機能を付与したメータレンズ60,80を使
用したが、かかる紫外線遮断機能を有しないメータレン
ズを使用することも可能である。この場合、LEDとし
て上記発光特性のLED57を使用することが好まし
い。しかし、外光に含まれる紫外線による樹脂材料及び
蛍光体の劣化等を防止する観点から、或いは、メータ外
部に放射される紫外線による影響を防止する観点から、
上記実施の形態のような塗膜状の紫外線吸収材または紫
外線反射材等からなる紫外線遮断材をメータレンズに設
けることが好ましい。特に、メータレンズがアクリル板
の場合、アクリル板だけでは紫外線を十分に遮断できな
いため、少なくとも約370nm以下の紫外線を遮断す
る紫外線遮断材をメータレンズに設けることが好まし
い。
【0097】更に、上記実施の形態のように、約400
nm以下の紫外線をカットする紫外線遮断材をメータレ
ンズに設けると、試験結果によれば、メータレンズより
内側の樹脂材料及び蛍光体の劣化は見られず、耐候性が
向上することが判明した。即ち、試験結果によれば、蛍
光体に短波長LEDから自動車換算で10000時間の
光を照射した場合でも、照射しない場合と比較して、樹
脂材料、蛍光体等の劣化程度には殆ど差がないことが確
認された。
【0098】また、上記実施の形態1では、紫外線遮断
材は、基板61の両面に形成した紫外線反射材62及び
紫外線吸収材63により構成したが、約400nm以下
の紫外線を遮断できる限りにおいて、これ以外の紫外線
遮断材を使用することもできる。例えば、紫外線反射材
及び紫外線吸収材の一方のみを設けても良い。或いは、
紫外線反射剤及び紫外線吸収剤の一方または両方を基材
中に直接配合及び分散して、メータレンズを単層構造と
しても良い。
【0099】更に、上記実施の形態1及び2では、LE
D57は、見返し板50,70に一体形成したハウジン
グ52,72内に収容し、外部から遮蔽したが、本発明
は、かかるハウジングを省略しても良い。しかし、メー
タの意匠性等を考慮して、LED57は、見返し板50
の外周縁部により遮蔽され、外部から視認できないよう
な位置に設けることが好ましく、ハウジングに収容する
ことがより好ましい。
【0100】
【発明の効果】請求項1に係る車両用メータの直接照明
装置は、上記のように構成したため、LEDにより蛍光
表示部を蛍光発光することができ、文字盤の目盛等の蛍
光表示部を満遍なく均一に照明することができる。即
ち、光源としてのLEDの位置にかかわらず、蛍光表示
部の部分部分で照度差が生じたり、指針の影が文字盤表
面に映ったりすることを防止して、メータの視認性をよ
り向上することができる。
【0101】請求項2に係る車両用メータの直接照明装
置は、上記のように構成したため、LEDにより蛍光表
示部を蛍光発光することができ、文字盤の目盛等の蛍光
表示部を満遍なく均一に照明することができる。即ち、
光源としてのLEDの位置にかかわらず、蛍光表示部の
部分部分で照度差が生じたり、指針の影が文字盤表面に
映ったりすることを防止して、メータの視認性をより向
上することができる。
【0102】一方、400nm以下の短波長の光をメー
タレンズにより遮断するため、短波長の光源としてのL
EDによりメータの蛍光表示部を蛍光照明する場合にお
いても、特に紫外域の光がメータ外部へ放射されるのを
有効に防止することができ、紫外線による影響を有効に
排除することができる。更に、外光に含まれる紫外線に
よりメータ内部の樹脂材料からなる文字盤等が劣化する
のを効果的に防止することができる。
【0103】請求項3に係る車両用メータの直接照明装
置は、上記のように構成したため、請求項1または2の
効果に加え、LEDの光が、蛍光表示部の蛍光体を励起
するのに十分なエネルギーを有し、蛍光表示部から十分
な発光を得ることができ、暗所における蛍光表示部の視
認性を損なうことがない。一方、LEDから放射される
波長域の紫外線は、紫外線の中では比較的弱エネルギー
であるため、紫外線による影響を有効に排除することが
でき、人体の皮膚への刺激を防止したり、文字盤等の劣
化を抑制してその長寿命化を図ることができる等の効果
を発揮する。
【0104】請求項4に係る車両用メータのメータレン
ズは、上記のように構成したため、車両用メータの筐体
前面の開口に装着すると、紫外線がメータ外部に放射さ
れるのを効果的に防止することができ、紫外線による影
響を有効に排除することができる。一方、メータ表示に
必要な光は、メータレンズにより遮断されることなく、
透明な基板をそのまま透過するため、メータの照明効率
及び視認性を低下することがない。
【0105】請求項5に係る車両用メータのメータレン
ズは、上記のように構成したため、請求項4の効果に加
え、紫外線反射材により、紫外線がメータ外部に放射さ
れるのを効果的に防止して、紫外線による影響を有効に
排除することができると同時に、メータの蛍光表示部の
照明効率を向上することができる。一方、紫外線吸収材
により、紫外線がメータ外部へ漏れるのをより効果的に
防止することができ、紫外線による影響をより有効に排
除することができる。また、紫外線吸収材により、外光
に含まれる紫外線によりメータ内部の樹脂材料からなる
文字盤等が劣化するのを効果的に防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の実施の形態1に係る車両用
メータの直接照明装置を適用した自動車用メータを示す
正面図である。
【図2】 図2は本発明の実施の形態1に係る車両用
メータの直接照明装置を適用した自動車用メータを示す
断面図である。
【図3】 図3は本発明の実施の形態1に係る車両用
メータの直接照明装置のメータレンズを示す部分断面図
である。
【図4】 図4は本発明の実施の形態2に係る車両用
メータの直接照明装置を適用した自動車用メータを示す
断面図である。
【図5】 図5は本発明の実施の形態3に係る車両用
メータの直接照明装置を適用した自動車用メータを示す
断面図である。
【図6】 図6は本発明の実施の形態4に係る車両用
メータの直接照明装置の蛍光表示部を示す断面図であ
る。
【図7】 図7は本発明の実施の形態5に係る車両用
メータの直接照明装置の蛍光表示部を示す断面図であ
る。
【図8】 図8は本発明の実施の形態6に係る車両用
メータの直接照明装置の蛍光表示部を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
10:メータケース(筐体) 21,31,41,D:
文字盤 22,32,42,43,44,P:指針 21a,31a,41a:蛍光表示部 22a,32a,42a,43a,44a:蛍光表示部 50:見返し板(筐体) 51:開口 57:LED 60,80:メータレンズ 110,120,130:
蛍光表示部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田牧 真人 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 伊藤 義章 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 高橋 利典 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 浅野 義憲 埼玉県羽生市小松台2丁目705番20号 十 条ケミカル株式会社内 (72)発明者 西口 洋三 神奈川県鎌倉市台2丁目19番12号 シンロ イヒ株式会社内 Fターム(参考) 3D044 BA08 BA21 BB01 BC13 BD02 3K040 CA05 EA05 HA01 HB01 5C096 AA05 CA03 CC02 CC06 FA11 FA17 5F041 AA11 AA14 EE11 FF11

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 文字盤及び/または指針に設けられ、励
    起波長域の光により励起されて蛍光により発色する蛍光
    表示部と、 前記蛍光表示部を励起する励起波長域の光を発光自在な
    発光ダイオードとを具備することを特徴とする車両用メ
    ータの直接照明装置。
  2. 【請求項2】 前面を開口とすると共に、内部に文字盤
    及び指針を収容する筐体と、 前記文字盤及び/または指針に設けられ、短波長の光に
    より励起されて蛍光により発色する蛍光表示部と、 前記筐体内に配設され、前記蛍光表示部を励起する短波
    長の光を前記蛍光表示部に対して発光自在な発光ダイオ
    ードと、 前記筐体の前面の開口に装着され、約400nm以下の
    波長域の光を遮断する透明なメータレンズとを具備する
    ことを特徴とする車両用メータの直接照明装置。
  3. 【請求項3】 前記発光ダイオードは、発光ピーク波長
    約380nm、半値幅約20nmの発光ダイオードとし
    たことを特徴とする請求項1または2記載の車両用メー
    タの直接照明装置。
  4. 【請求項4】 車両用メータの文字盤及び指針を収容す
    る筐体の前面の開口に装着される車両用メータのメータ
    レンズであって、 前記筐体の前面の開口に装着される透明材料からなる基
    板と、 前記基板の略全面にわたって設けられ、400nm以下
    の波長域の光を遮断する紫外線吸収剤及び/または紫外
    線反射材からなる紫外線遮断材とを具備することを特徴
    とする車両用メータのメータレンズ。
  5. 【請求項5】 前記紫外線遮断材は、前記基板の内表面
    側の略全面に設けられ、400nm以下の波長域の光を
    反射する紫外線反射材と、前記基板の外表面側の略全面
    に設けられ、400nm以下の波長域の光を吸収する紫
    外線吸収材とを具備することを特徴とする請求項4記載
    の車両用メータのメータレンズ。
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