JP4624050B2 - 計器の照明装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば自動車に搭載されるコンビネーションメーターなどの計器に用いられる照明装置、特に見返しの外側に配置された光源からの光で文字板を直接照明する直接照明方式の計器の照明装置に関する。
従来の計器の照明装置の一例として、見返しの上壁に輝度調整用の開口部を形成した計器の照明装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
図4に示すように、上記特許文献1に開示された計器の照明装置100は、文字板101の前部上方で見返し102のひさし部103上に形成された光源収容部104内に照明バルブ105が組み付けられており、照明バルブ105と文字板101との間の開口部106にカラーフィルタ107が取付けられている。
このような計器の照明装置100では、夜間照明時に、照明バルブ105が点灯することによって、開口部106の周縁部で表ガラス108側への不要な照明を遮り、カラーフィルタ107で調光された光が開口部106を透過して文字板101の前面と指針109および文字板101の周縁の見返し102の前面を斜め前方より直接照明して、安定した輝度バランスを得るようにしている。
特開平08−201121号公報(第2〜3頁、図1)
ところが、上記特許文献1に開示された計器の照明装置100においては、照明バルブ105が切れることがあるために、その際のバルブ交換が必要である。
また、照明バランスを調整するためのカラーフィルタ107が必要であるために部品点数が多くなる。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、バルブ交換を必要とせずに簡潔な構造で輝度バランスを容易に調整し得ることができる計器の照明装置を提供することにある。
1)本発明に係る計器の照明装置は、文字板を装着したケースと、
前記ケースを覆って被着され、前記文字板用の開口を有する見返しと、
を備えた計器の前記文字板を照明する計器の照明装置であって、
前記見返しの上面に、複数のLEDと、該LEDのそれぞれに対応した同数の照射調整孔とが設けられ、
前記照射調整孔は互いに異なる形状であり、
それぞれの前記LEDからの光が前記照射調整孔を通ってそれぞれ異なる領域を照射することを特徴とする。
上記1)に記載の発明によれば、複数のLEDが射出したLED光は、互いに形状の異なる照射調整孔群を通って文字板のそれぞれ異なる領域を照射する。従って、照射調整孔群の孔形状および数を任意に設定することにより、文字板に対して複数に組み合わされるLED光を変更できるので、文字板に対する輝度バランスを容易に調整して得ることができる。また、従来のものと比べて、カラーフィルタ等の付加部品を必要としないので、簡単な構造にすることができるとともに、LEDがメンテナンス性に優れるために交換の必要性が無いので、従来の照明バルブのものと比べて交換作業にかかる時間を削減することができる。
2)本発明に係る計器の照明装置は、上記1)に記載した計器の照明装置において、前記照射調整孔群が、前記複数のLEDが射出したLED光を前記文字板面において複数に分割して照射することで、主要文字板部分を均等照射可能であることを特徴とする。
上記2)に記載の発明によれば、複数のLEDが射出したLED光は、照射調整孔群を通じて進行することにより、複数に分割されて文字板を照射するために、文字板の主要な部分を均等に照射することができる。これにより、文字板の端縁や文字板上の表示の無い部分等の照明が不要な部分を照射せずに、必要な部分への集中的な照射を行うことにより光の演出を行うことができる。
3)本発明に係る計器の照明装置は、上記1)又は2)に記載した計器の照明装置において、前記見返しのひさし部に、前記照射調整孔群が底部に形成されていて上部が開放された光源収容部を有し、該光源収容部内に前記複数のLEDを有する回路基板が組み付けられ、前記光源収容部がカバー部材によって遮光されて閉塞されていることを特徴とする。
上記3)に記載の発明によれば、光源収容部内に複数のLEDを有する回路基板が組み付けられて、光源収容部がカバー部材によって閉塞されることにより遮光されるので、外部にLED光を漏洩させることなくLED光を無駄なく使用することができる。
本発明の計器の照明装置によれば、バルブ交換が必要である、照明バランスを調整するカラーフィルタが必要であるために部品点数が多くなるという問題を解消でき、バルブ交換を必要とせずに簡潔な構造で輝度バランスを容易に調整し得ることができる。
以下、本発明に係る好適な実施の形態例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明に係る計器の照明装置の一実施形態が用いられる計器の分解斜視図、図2は図1に示す計器の照明装置の断面図、図3は図1に示す計器の聡明装置における光の照射状態を示す斜視図である。
図1に示すように、本発明の一実施形態である計器の照明装置が用いられる計器1は、アナログ2針式コンビネーションメーターであって、クリアレンズ11と、見返し12と、タコメーター文字板13と、タコメーター指針14と、スピードメーター文字板15と、スピードメーター指針16と、一対のウォーニングレンズ17,18と、ターンレンズ19と、センターレンズ20と、ケース21と、メーター基板22と、裏カバー23と、から構成され、LED基板24と、照明カバー25と、を含んで照明装置10が構成されている。
クリアカバー11は、透明な樹脂製であり、見返し12の前面を覆って見返し12に組み付けられる。
見返し12は、縦板部26と、縦板部26の上端部から車室内側に向けて突出したひさし部27と、を有する。縦板部26には、中央部にセンター表示用開口28と、ターン表示用開口(不図示)を有し、センター表示用開口28の両側に、一対の文字板用開口29,30と、一対のウォーニング用開口31,32と、を有する。また、ひさし部27の中央部に光源収容部33を有する。光源収容部33は、四方の側部が囲まれた上部が開放された形状に形成されている。そして、光源収容部33の底板34に複数の5個の第1,第2,第3,第4,第5孔36,37,38,39,40からなる照射調整孔群35を有する。見返し12は、後面がケース21の前面に組み付けられる。
タコメーター文字板13は、例えば、ポリカーボネイト製の薄い板であり、中央部にタコメーター指針14挿通用の指針孔41を有し、外周側に円弧形状のタコメーター表示部42を有する。タコメーター用文字板13は、ケース21の右方側に形成されたタコメーター文字板取付部43に装着され、タコメーター指針14の指針袴が指針孔41に挿通されて、タコメーター指針14がメーター基板22に取付けられているタコメータームーブメント44に組み付けられる。
スピードメーター文字板15は、タコメーター文字板13と同様の、例えば、ポリカーボネイト製の薄い板であり、中央部にスピードメーター指針16挿通用の指針孔45を有し、外周側に円弧形状のスピードメーター表示部46を有する。スピードメーター用文字板15は、ケース21の左方側に形成されたスピードメーター文字板取付部47に装着され、スピードメーター指針16の指針袴が指針孔45に挿通されて、スピードメーター指針16がメーター基板22に取付けられているスピードメータームーブメント48に組み付けられる。
一対のウォーニングレンズ17,18のうちの右方側に配置される一方のウォーニングレンズ17は、例えば、ポリカーボネイト製の薄い板であり、例えば、油圧警告表示、スポーツ走行表示、回転シート表示、エンジン警告表示、レーダー汚れ警告表示、等が印刷等により表示されている。ウォーニングレンズ17は、ケース21の右端側に形成されたウォーニングレンズ取付部50に装着される。
一対のウォーニングレンズ17,18のうちの左方側に配置される他方のウォーニングレンズ18は、一方のウォーニングレンズ17と同様にして、例えば、ポリカーボネイト製の薄い板であり、例えば、リアフォグランプ表示、燃料残量表示、半ドア警告表示、シートベルト警告表示、ブレーキ警告表示、等が印刷等により表示されている。ウォーニングレンズ18は、ケース21の左端側に形成されたウォーニングレンズ取付部51に装着される。
ターンレンズ19は、着色された樹脂製の板部材であって、ケース21の中央上部に形成されているターンレンズ取付部52に装着される。
センターレンズ20は、着色された樹脂製の板部材であって、ケース21の中央下部に形成されているセンターレンズ取付部53に装着される。
ケース21は、例えば、プラスチック製であり、中央上部にターンレンズ取付部52が、中央下部にセンターレンズ取付部53が、右側にタコメーター文字板取付部43が、左側にスピードメーター文字板取付部47が、右端部にウォーニングレンズ取付部50が、左端部にウォーニングレンズ取付部51がそれぞれ形成されている。
ターンレンズ取付部52は、メーター基板22の中央上部に取付けられている左折表示用LED54,ハイビーム表示用LED55,右折表示用LED56が射出したLED光を通すための光路孔57,58,59を独立して有する。センターレンズ取付部53は、メーター基板22の中央下部に取付けられているエアバック警告表示用LED60,イグニション表示用LED61が射出したLED光を通すための光路孔62,63を独立して有する。
タコメーター文字板取付部43,スピードメーター文字板取付部47は、円形状の開口に形成されており、メーター基板22上に貫通される。
ウォーニングレンズ取付部50は、メーター基板22の右端部に取付けられている油圧警告表示用LED64,スポーツ走行表示用LED65,回転シート表示用LED66,エンジン警告表示用LED67,レーダー汚れ警告表示用LED68が射出したLED光を通すための光路孔69,70,71,72,73を独立して有する。
ウォーニングレンズ取付部51は、メーター基板22の左端部に取付けられているリアフォグランプ表示用LED74,燃料残量表示用LED75,半ドア警告表示用LED76,シートベルト警告表示用LED77,ブレーキ警告表示用LED78が射出したLED光を通すための光路孔79,80,81,82,83を独立して有する。
メーター基板22には、その後面に、ICチップ等の電子部品(不図示)が取り付けられている。また、その前面の中央上部に左折表示用LED54,ハイビーム表示用LED55,右折表示用LED56が取り付けられている。また、中央下部にイグニション表示用LED60,エアバック警告表示用LED61が取り付けられている。また、右端部に油圧警告表示用LED64,スポーツ走行表示用LED65,回転シート表示用LED66,エンジン警告表示用LED67,レーダー汚れ警告表示用LED68が取り付けられている。
また、左端部にリアフォグランプ表示用LED74,燃料残量表示用LED75,半ドア警告表示用LED76,シートベルト警告表示用LED77,ブレーキ警告表示用LED78が取り付けられている。また、右方側にタコメータームーブメント44、左方側にスピードメータームーブメント48がそれぞれ取付けられている。メーター基板22はケース21の後面に組み付けられる。
裏カバー23は、ケース22と同様のプラスチック製であり、メーター基板22を挟んでケース21の後面に一体的に組み付けられる。
LED基板24は、四角形に形成されており、下面に、複数の5個の第1,第2,第3,第4,第5文字板照明用LED(図3に示す)84,85,86,87,88が取付けられている。各文字板照明用LED84,85,86,87,88は、ワイヤハーネス89にそれぞれ電気的に接続されており、ワイヤハーネス89がコネクタ90に接続されている。コネクタ90は、照明制御回路(不図示)に接続されているコネクタ(不図示)に挿着される。LED基板24は、光源収容部33の開放側の上部に組み付けられる。
照明カバー25は、光源収容部33の開放側の上部を覆う板形状にされており、ひさし部27の上面にねじ止めされる。
このような計器1は、ケース21の裏面にメーター基板22が組み付けられてから、タコメーター文字板取付部43にタコメーター文字板13が装着され、スピードメーター文字板取付部47にスピードメーター文字板15が装着され、タコメーター指針14がタコメーター文字板13を介してタコメータームーブメント44に取付けられ、スピードメーター指針16がスピードメーター文字板15を介してスピードメータームーブメント48に取り付けられる。
また、ケース21の前面において、ターンレンズ取付部52にターンレンズ19が装着され、センターレンズ取付部53にセンターレンズ20が装着され、ウォーニングレンズ取付部50,51にウォーニングレンズ17,18が装着される。そして、クリアレンズ11を組み付けた見返し12がケース21の前面に組み付けられるとともに、裏カバー23がケース21の裏面に組み付けられる。そして、LED基板24が光源収容部33の開放側の上部に組み付けられてから、照明カバー25がひさし部27の上面にねじ止めされて組み立てが完了する。
図2に示すように、光源収容部33は、スピードメーター文字板13およびタコメーター文字板15の前方上方に配置されるために、内部に収容された第1,第2,第3,第4,第5文字板照明用LED84,85,86,87,88が射出したLED光を、光源収容部33の底板34を遮光板として5個の第1,第2,第3,第4,第5孔36,37,38,39,40からなる照射調整孔群35のみを通じてスピードメーター文字板13およびタコメーター文字板15を照射する。ここで、光源収容部33は、上部が照明カバー25によって閉塞されることにより遮光されるので、外部にLED光を漏洩させることなくLED光を無駄なく使用することができる。
また、第1,第2,第3,第4,第5文字板照明用LED84,85,86,87,88が用いられるために、従来のものと比べて、カラーフィルタ等の付加部品を必要としないので、簡単な構造にすることができるとともに、LEDがメンテナンス性に優れるために交換の必要性が無いので、従来の照明バルブのものと比べて交換作業にかかる時間を削減することができる。
次に、図3を参照して、第1,第2,第3,第4,第5文字板照明用LED84,85,86,87,88が射出したLED光と、照射調整孔群35の第1,第2,第3,第4,第5孔36,37,38,39,40と、の作用について詳細に説明する。
光源収容部33の底板34に形成された照射調整孔群35は、第1,第2,第3,第4,第5孔36,37,38,39,40がタコメーター文字板15側からスピードメーター文字板13に向けて1列に整列されている。第1,第2孔36,37は、底板34の右側に配置されており、主として、タコメーター文字板13の照明に用いられる。これに対して、第3,第4,第5孔38,39,40は、底板34の左側に配置されており、主として、スピードメーター文字板15の照明に用いられる。
第1孔36は、前方側が横長の直線状に形成されているとともに、後方側が円弧形状に形成されている。第2孔37は、前方側が段部を伴って手前部分と後方部分との2段の横長の直線状に形成されているとともに、後方側が2段の前方側に対応した2個の連続した円弧形状に形成されている。第3孔38は、前方側が第2孔37の後方部分と一致する横長の直線状に形成されているとともに、後方側が2個の連続した円弧形状に形成されている。第4孔39は、前方側が第3孔38の前方側と一致する横長の直線状に形成されているとともに、後方側が円弧形状に形成されている。第5孔40は、第3孔38と第4孔39との間の後方側に配置されており、連続する円弧形状に形成されている。このように、第1,第2,第3,第4,第5孔36,37,38,39,40は、孔形状、孔径および配置が不規則にされている。
そして、第1文字板照明用LED84は、第1孔36の円弧形状部分の左方側の上方部に離れて配置され、第2文字板照明用LED85は、第2孔37の円弧形状部分の上方部に離れて配置されている。また、第3文字板照明用LED86は、第2孔37の円弧形状部分と第3孔38の円弧形状部分との間の上方部に離れて配置され、第4文字板照明用LED87は、第3孔38の円弧形状部分の上方部に離れて配置されている。また、第5文字板照明用LED88は、第3孔38と第4孔39の円弧形状部分の上方部で、第5孔40の上方部に離れて配置されている。
第1文字板照明用LED84が射出したLED光は、第1孔36内のみを通って下方に向けて照射されるために、タコメーター文字板13の中央部分および右方側部分を照射する第1照射範囲Aを創生する。このとき、第1照射範囲Aは、照射調整孔群35の第1孔36の孔形状および孔径により、タコメーター文字板13のタコメーター表示部42を集中的に照射するために、タコメーター文字板13の外周部分およびタコメーター文字板13の下方部分は照射しない。
第2文字板照明用LED85が射出したLED光は、第2孔37内のみを通って下方に向けて照射されるために、タコメーター文字板13の中央部分および左方側部分を照射する第2照射範囲Bを創生する。このとき、第2照射範囲Bは、照射調整孔群35の第2孔37の孔形状および孔径により、タコメーター文字板13のタコメーター表示部42を集中的に照射するために、タコメーター文字板13の外周部分およびタコメーター文字板13の下方部分は照射しない。
第3文字板照明用LED86が射出したLED光は、第2孔37および第3孔38内を通って下方に向けて照射されるために、タコメーター文字板13の左方側部分およびスピードメーター文字板15の右方側部分を照射する第3照射範囲Cを創生する。このとき、第3照射範囲Cは、照射調整孔群35の第2孔37および第3孔38の孔形状および孔径により、タコメーター文字板13のタコメーター表示部42の一部およびスピードメーター文字板15のスピードメーター表示部46を集中的に照射するために、タコメーター文字板13の下方部分およびスピードメーター文字板15の下方部分は照射しない。
第4文字板照明用LED87が射出したLED光は、第3孔38内のみを通って下方に向けて照射されるために、スピードメーター文字板15の中央部分を照射する第4照射範囲Dを創生する。このとき、第4照射範囲Dは、照射調整孔群35の第3孔38の孔形状および孔径により、スピードメーター文字板15のスピードメーター表示部46を集中的に照射するために、スピードメーター文字板15の下方部分は照射しない。
第5文字板照明用LED88が射出したLED光は、第3孔38、第4孔39および第5孔40内を通って下方に向けて照射されるために、スピードメーター文字板15の中央部分および左方側部分を照射する第5照射範囲Eを創生する。このとき、第5照射範囲Eは、照射調整孔群35の第3孔38、第4孔39および第5孔の孔形状および孔径により、スピードメーター文字板15のスピードメーター表示部46を集中的に照射するために、スピードメーター文字板15の外周部分および下方部分は照射しない。
第1,第2,第3,第4,第5照射範囲A,B,C,D,Eは、第1,第2,第3,第4,第5文字板照明用LED84,85,86,87,88が射出したLED光が、複数に分割されてタコメーター文字板13およびスピードメーター文字板15を照射するように創生されるために、各文字板13,15の主要な部分を均等に照射することができる。 これにより、各文字板13,15の端縁や各文字板13,15上の表示の無い部分等の照明が不要な部分を照射せずに、必要な部分への集中的な照射を行うことにより光の演出を行うことができる。
また、第1,第2,第3,第4,第5文字板照明用LED84,85,86,87,88と、第1,第2,第3,第4,第5孔36,37,38,39,40と、が不規則に配列されているために、第1,第2,第3,第4,第5照射範囲A,B,C,D,Eが不規則に組み合わされる。そのため、照射調整孔群35の孔形状および数を任意に設定することにより、各文字板13,15に対して複数に組み合わされるLED光を変更できるので、各文字板13,15に対する輝度バランスを容易に調整して得ることができる。
上述した計器1の照明装置10によれば、複数のLED84,85,86,87,88が射出したLED光は、照射調整孔群35を通って各文字板13,15を照射する際に、照射調整孔群35が不規則に配列されているために、不規則に組み合わされる。これにより、照射調整孔群35の孔形状および数を任意に設定することにより、各文字板13,15に対して複数に組み合わされるLED光を変更できるので、各文字板13,15に対する輝度バランスを容易に調整して得ることができる。また、従来のものと比べて、カラーフィルタ等の付加部品を必要としないので、簡単な構造にすることができるとともに、LEDがメンテナンス性に優れるために交換の必要性が無いので、従来の照明バルブのものと比べて交換作業にかかる時間を削減することができる。
また、計器1の照明装置10によれば、複数のLED84,85,86,87,88が射出したLED光は、照射調整孔群35を通じて進行することにより、複数に分割されて各文字板13,15を照射するために、各文字板13,15の主要な部分を均等に照射することができる。これにより、各文字板13,15の端縁や各文字板13,15上の表示の無い部分等の照明が不要な部分を照射せずに、必要な部分への集中的な照射を行うことにより光の演出を行うことができる。
そして、計器1の照明装置10によれば、光源収容部33内に複数のLED84,85,86,87,88を有するLED基板24が組み付けられて、光源収容部33が照明カバー25によって閉塞されることにより遮光されるので、外部にLED光を漏洩させることなくLED光を無駄なく使用することができる。
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良等が可能である。例えば、各文字板照明用LEDと、各孔と、の不規則な組み合わせは、図示したものに限定されず、各文字板照明用LEDの数、各孔の孔形状、孔径および配置は、この照明装置が適用される車両のコンセプトに対応して選択設定されるのが好ましい。或いは、各文字板照明用LEDの色を適宜変更して用いることにより、文字板を照明する光の更なる演出を行うことができる。
また、各ウォーニングレンズ、ターンレンズ、センターレンズに表示される項目は、上記の項目に限定されず、この計器が適用される車両の装備に応じて設定される。もちろん、その場合の表示項目に対応してメーター基板上にLEDが取り付けられ、ケースに光路孔が形成される。
本発明に係る計器の照明装置の一実施形態が用いられる計器の分解斜視図である。 図1に示した計器の照明装置の断面図である。 図1に示した計器の照明装置における光の照射状態を示す斜視図である。 従来の計器の照明装置の断面図である。
符号の説明
1 計器
10 照明装置
12 見返し
13 タコメーター文字板(文字板)
15 スピードメーター文字板(文字板)
21 ケース
24 LED基板(回路基板)
25 照明カバー(カバー部材)
27 ひさし部
29,30 開口
33 光源収容部
35 照射調整孔群
84 第1文字板照明用LED(LED)
85 第2文字板照明用LED(LED)
86 第3文字板照明用LED(LED)
87 第4文字板照明用LED(LED)
88 第5文字板照明用LED(LED)

Claims (3)

  1. 文字板を装着したケースと、
    前記ケースを覆って被着され、前記文字板用の開口を有する見返しと、
    を備えた計器の前記文字板を照明する計器の照明装置であって、
    前記見返しの上面に、複数のLEDと、該LEDのそれぞれに対応した同数の照射調整孔とが設けられ、
    前記照射調整孔は互いに異なる形状であり、
    それぞれの前記LEDからの光が前記照射調整孔を通ってそれぞれ異なる領域を照射することを特徴とする計器の照明装置。
  2. 前記照射調整孔群が、前記複数のLEDが射出したLED光を前記文字板面において複数に分割して照射することで、主要文字板部分を均等照射可能であることを特徴とする請求項1に記載した計器の照明装置。
  3. 前記見返しのひさし部に、前記照射調整孔群が底部に形成されていて上部が開放された光源収容部を有し、該光源収容部内に前記複数のLEDを有する回路基板が組み付けられ、前記光源収容部がカバー部材によって遮光されて閉塞されていることを特徴とする請求項1又は2に記載した計器の照明装置。
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