JP2001252586A - 自走式破砕機 - Google Patents

自走式破砕機

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JP2001252586A JP2000068401A JP2000068401A JP2001252586A JP 2001252586 A JP2001252586 A JP 2001252586A JP 2000068401 A JP2000068401 A JP 2000068401A JP 2000068401 A JP2000068401 A JP 2000068401A JP 2001252586 A JP2001252586 A JP 2001252586A
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Tadashi Shiohata
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Abstract

(57)【要約】 【課題】破砕作業時の安定性を確保でき、振動を抑制で
きる自走式破砕機を提供する。 【解決手段】走行装置9で自走すると共に、破砕機後方
側のホッパ1に投入された被破砕物30をフィーダ3を
介しジョークラッシャ2に導入して破砕し、その破砕物
をコンベア6で破砕機後方側へと搬出し、走行装置9、
フィーダ3、ジョークラッシャ2、及びコンベア6を動
作させるための動力を、トラックフレーム8の後方側に
配置したパワーユニット24の動力源から供給する自走
式破砕機において、エキセントリックシャフト2cの軸
心位置Aを、走行装置9の走行前後方向中央部を通る鉛
直線B上にほぼ位置させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ジョークラッシ
ャ、インパクトクラッシャ、ロールクラッシャ、及びシ
ュレッダ等、被破砕物を破砕する破砕装置を備えた自走
式破砕機に関し、さらに詳しくは、ホッパを本体フレー
ムの一方側に配置するとともに動力体及びコンベアを本
体フレームの他方側に配置した自走式破砕機に関する。
【0002】
【従来の技術】破砕機は、例えば、ビル解体時に搬出さ
れるコンクリート塊や道路補修時に排出されるアスファ
ルト塊などの建設現場で発生する大小さまざまな建設廃
材・産業廃棄物、若しくは岩石採掘現場や切羽で採掘さ
れる岩石・自然石等を、運搬する前にその作業現場で所
定の大きさに破砕するものである。
【0003】このような破砕機において、破砕プラント
の用地確保の困難化あるいは用地の分散化等の背景に基
づき、破砕機を自力走行可能として機動性を持たせた自
走式破砕機が既に提唱されている。この自走式破砕機
は、走行装置で自走すると共に、本体フレームの長手方
向一方側(前方側)に設けたホッパに投入された被破砕
物を破砕装置に導入して破砕し、その破砕物をコンベア
で搬出する。
【0004】またこの自走式破砕機では、通常、前記走
行装置、前記破砕装置、及び前記コンベアを動作させる
ための動力を供給する動力源(油圧アクチュエータへの
油圧源となる油圧ポンプ、及びこの油圧ポンプを駆動す
るエンジン等)を、前記本体フレームの前方側に配置し
た前記ホッパとの重量バランスやあるいは油圧ショベル
等の他の機械によるホッパへの被破砕物投入時における
干渉防止等の観点に基づき、前記本体フレームの長手方
向他方側(後方側)に設けた1つの動力体(パワーユニ
ット)に集中配置している。
【0005】また、近年の自走式破砕機においては、例
えば特開平5−115809号公報に記載のように、前
記コンベアも前記本体フレームの後方側に設け、破砕物
を後方側に搬出するようになっている。このような構造
とすることにより、前記コンベアが前記油圧ショベル等
によるホッパへの被破砕物投入作業の邪魔になることが
なく、また被破砕物を自走式破砕機の3方向からホッパ
へ投入することが可能となり、しかも破砕物を被破砕物
から離れた場所に搬出することができる。したがって、
作業現場のレイアウトの自由度が高くなるというメリッ
トが得られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】一般に、自走式破砕機
の破砕装置としては、動歯を固定歯に対して揺動させる
ことにより被破砕物の破砕を行うジョークラッシャや、
ロール状の回転体に破砕用の刃を取り付けたものを一対
としてそれら一対を互いに逆方向へ回転させ、それら回
転体の間に岩石・建設廃材等を挟み込んで破砕を行う回
転式破砕装置(いわゆるロールクラッシャを含む6軸破
砕機等)や、平行に配置された軸にカッタを備え、互い
に逆回転させることにより岩石・建設廃材等をせん断す
る破砕装置(いわゆるシュレッダを含む2軸せん断機
等)や、複数個の刃物を備えた打撃板を高速回転させ、
この打撃板からの打撃及び反発板との衝突を用いて岩石
・建設廃材等を衝撃的に破砕する破砕装置(いわゆるイ
ンパクトクラッシャ)や、木材、枝木材、建設廃木等の
木材をカッタを備えたロータに投入することにより細片
にする木材破砕装置等、種々のものがあるが、いずれ
も、前記動力源からの動力をアクチュエータ(例えば油
圧モータ)に供給してアクチュエータを回転駆動させ、
その回転運動を用いて被破砕物の破砕を行っている。そ
のため、破砕装置は、上記回転により振動を発生するこ
ととなる。
【0007】特に、破砕装置として前記ジョークラッシ
ャを用いる場合には、前記動歯の揺動運動に対し慣性力
を付与するためのフライホイールを設けるのが通常であ
る。そして、このフライホイールの回転中心に対し前記
動歯を偏心して接続すると共に、フライホイールにはそ
の偏心接続に対応する位置に重量を偏らせたおもり部を
設け、これによってこの偏心接続構造における重量バラ
ンスをとるようになっている。しかしながら、この重量
バランスを完全にとるのは困難であるため、実際はわず
かな重量アンバランスが存在しており、そのためフライ
ホイールの回転によって偏心構造に由来する振動が生じ
ざるを得ない。すなわち、ジョークラッシャの場合は、
構造上、他の破砕装置に比べて特に大きな振動が発生し
やすい構造となっている。
【0008】ここで、自走式破砕機は、走行装置によっ
て作業現場で自由に移動可能であり地面に対して固定さ
れていない(非固定物である)ため、上記破砕装置の振
動が自走式破砕機全体に及んで全体が振動しやすくなる
傾向がある。
【0009】一方、1990年代に入ってから建設廃棄
物の発生量は年々増加しているが、これをとりまく環境
は年々厳しくなってきており、再生資源促進法(いわゆ
るリサイクル法)が平成3年(1991年)10月より
施行され、建設副産物の再利用が義務づけられる方向に
ある。このような背景の下、被破砕物として、例えば、
ビル解体時に搬出されるコンクリート塊や道路補修時に
排出されるアスファルト塊など、建設現場で発生する大
小さまざまな岩石・建設廃材あるいは産業廃棄物等も加
わりつつあり、自走式破砕機の被破砕物の量が増加する
傾向にある。
【0010】このような背景の下、近年の自走式破砕機
は、次第に大型化する傾向にある。その主たる要因は、
大きく分けて次の2つである。
【0011】(1)コンベアの長尺化 一般に、コンベアは、搬出側(後方側)端部の地上から
の高さが低いと、破砕作業開始後短時間のうちにコンベ
ア後方側端部下方の空間が破砕物で埋まってしまい、以
降の破砕作業が不可能となり、作業を一旦中断しなけれ
ばならない。これにより、破砕作業全体の連続処理性及
び円滑性が損なわれ、作業効率が低下することとなる。
逆に、コンベアの搬出側端部の高さ方向位置が高いと、
搬出落下させる破砕物を大量に山積み状態として保留
(ストック)することができるので、作業効率を向上す
ることができる。また、その高さ方向位置がある程度高
いと、破砕物を他の作業機械、例えばホイールローダ等
で運搬可能になるというメリットもある。
【0012】従来の自走式破砕機では、前記コンベアの
搬送方向長さはそれほど長くなく、そのままでは搬出側
端部の高さ方向位置を高くするのが困難であったため、
コンベアの下流側に別途定置式の2次コンベアを設け、
これによって前記自走式破砕機のコンベアで搬出された
破砕物をさらにより高くかつ遠くへ搬送する場合が多か
った。
【0013】ところが、この場合、自走式破砕機を移動
するたびにその定置式の2次コンベアをも併せて移動し
なければならず、その移動作業が面倒であり機動性が低
下していた。そこで、近年の自走式破砕機では、前記特
開平5−115809号公報にも開示されているよう
に、コンベアの搬出方向長さを長くする(併せて搬送方
向を途中で1度曲げるように変える屈曲形状とすること
もある)ことにより、機動性を低下させることなく破砕
作業全体の作業効率を向上させている。
【0014】このように、コンベアの搬送方向への長尺
化により、自走式破砕機全体の走行前後方向の寸法は大
型化する傾向となっている。
【0015】(2)フィーダの採用 従来の自走式破砕機では、ホッパに投入された被破砕物
を直接破砕装置へ落下導入する場合が多かったが、この
場合、ホッパ内への投入量の大小によって破砕装置へ送
り込まれる被破砕物の量が変化することとなり、破砕装
置の破砕能力に対して過小供給や過剰供給が生じてい
た。また、ホッパ内に被破砕物が詰まって破砕装置へ送
り込めない場合もあった。そのため、破砕装置での安定
した破砕を確保できず、破砕効率の向上が困難であり、
生産性が低かった。
【0016】そこで、近年の自走式破砕機では、前記特
開平5−115809号公報にも開示されているよう
に、ホッパと破砕装置との間に、ホッパで受け入れた被
破砕物を駆動力を利用し破砕装置に搬送するフィーダを
設ける傾向となっている。これにより、その駆動力を適
宜設定する又は制御することで、被破砕物の投入量に関
係なく破砕装置の破砕能力や破砕状況に応じ破砕装置へ
の被破砕物供給量を調整でき、過小供給や過剰供給を防
止して常に適正な量の被破砕物を供給できるようになっ
ている。また、直接破砕装置へと導いていた場合のよう
な供給途中での被破砕物詰まりの発生が防止されてい
る。これにより、ホッパから破砕装置への円滑かつ安定
的な被破砕物の供給を確保し、破砕装置での破砕効率を
向上し、高い生産性を実現している。
【0017】このように、フィーダの採用によっても、
自走式破砕機全体の高さ方向あるいは走行前後方向の寸
法が大型化する傾向となっている。
【0018】ここにおいて、上記(1)(2)等の理由
により大型化する傾向にある自走式破砕機にあっては、
前述した破砕作業時における自走式破砕機全体の振動増
大の問題がより顕著になってきている。例えばコンベア
やパワーユニット等自走式破砕機の端部側にある機器・
部材が大きく揺れて変形や破損が生じる可能性が懸念さ
れる。また、自走式破砕機全体が大きく振動すると、そ
の振動は走行装置を介し地盤にも伝達されることから、
周囲環境へ騒音・振動等の悪影響を与える可能性が懸念
される。
【0019】本願発明者等の検討によれば、上記のよう
に自走式破砕機が大型化した場合に、破砕作業時に自走
式破砕機全体の振動が増大する原因として、次の2つが
あることが分かった。 破砕装置の回転中心が走行装置の走行前後方向中央部
を通る鉛直線上からずれていると、破砕装置の振動が走
行装置の前方側・後方側とで不均等に分配され(すなわ
ちいずれかに偏る)、その影響によって自走式破砕機全
体の振動が増大する。 被破砕物を投入した状態の自走式破砕機全体の重心位
置が走行装置の走行前後方向中央部を通る鉛直線上から
ずれていると、破砕装置の振動に基づき自走式破砕機全
体の振動が増大する。
【0020】上記特開平5−115809号公報に記載
の従来技術では、上記2つの点のいずれにも特に配慮さ
れておらず、破砕装置の回転中心が走行装置の走行前後
方向中央部を通る鉛直線上から前方側にずれており、破
砕装置の振動が走行装置の前方側・後方側へ均等には分
配されない。また特に明示はないが、重心位置が上記鉛
直線上に一致するような配置にもなっていない。そのた
め、破砕作業時の安定性を確保し振動を抑制するのが困
難となる。
【0021】なお、特開昭63−77553号公報に記
載の自走式破砕機では、破砕装置の回転中心を走行装置
の走行前後方向中央部を通る鉛直線上(鉛直断面内)に
ほぼ一致させているように見える。しかしながら、この
自走式破砕機は、上記(1)で述べた長尺コンベアや上
記(2)で述べたフィーダを備えておらず、さらに被破
砕物受入手段としてホッパのように貯留機能のないシュ
ートしか備えていない(=すなわち破砕処理量が比較的
少ない)ことからも明らかなように、上述した大型化傾
向となる以前の小型の自走式破砕機である。そのため、
そもそも上記の安定性の課題が顕著に生じるものではな
く、その課題に配慮する必要はなかった。
【0022】本発明の目的は、上記の問題点を解決し、
破砕作業時の安定性を確保でき、振動を抑制できる自走
式破砕機を提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】(1)上記目的を達成す
るために、本発明は、走行装置で自走すると共に、本体
フレームの長手方向一方側に設けたホッパに投入された
被破砕物をフィーダを介し破砕装置に導入して破砕し、
その破砕物をコンベアで前記本体フレーム長手方向の他
方側へと搬出し、かつ、前記走行装置、前記フィーダ、
前記破砕装置、及び前記コンベアを動作させるための動
力を、前記本体フレームの前記長手方向他方側に配置し
た動力体の動力源から供給する自走式破砕機において、
前記破砕装置の回転中心を、前記走行装置の走行前後方
向中央部を通る鉛直線上にほぼ位置させる。
【0024】破砕作業時における自走式破砕機全体の振
動を考える場合、破砕装置の振動の走行装置前方側・後
方側への分配を考慮するのが有効な方策の1つである。
本発明においては、破砕装置の回転中心を、走行装置の
走行前後方向中央部を通る鉛直線上にほぼ位置させるこ
とにより、破砕装置において回転により生じる振動を、
走行装置の前方側と後方側とでほぼ均等に分配して地面
に伝えることができる。これにより、破砕作業時におけ
る安定性を確保し自走式破砕機全体の振動を抑制するこ
とができる。したがって、過度の振動により構成機器・
部材に変形や破損が生じるのを防止でき、また周囲環境
へ騒音・振動等の悪影響を与えるのを防止できる。
【0025】(2)上記目的を達成するために、また本
発明は、走行装置で自走すると共に、本体フレームの長
手方向一方側に設けたホッパに投入された被破砕物をフ
ィーダを介し破砕装置に導入して破砕し、その破砕物を
コンベアで前記本体フレーム長手方向の他方側へと搬出
し、かつ、前記走行装置、前記フィーダ、前記破砕装
置、及び前記コンベアを動作させるための動力を、前記
本体フレームの前記長手方向他方側に配置した動力体の
動力源から供給する自走式破砕機において、前記ホッ
パ、前記フィーダ、前記破砕装置、及び前記コンベアを
含む複数の機器と前記動力体とは、前記ホッパに所定量
の前記被破砕物を投入積載した状態で、前記自走式破砕
機全体の重心が前記走行装置の走行前後方向中央部を通
る鉛直線上にほぼ位置することとなるように、互いに関
連づけられて配置されている。
【0026】破砕作業時における自走式破砕機全体の振
動を考える場合、その全体を1つのまとまった質量系と
見なしその重心位置を考慮することも有効な方策の1つ
である。つまり、被破砕物を投入した状態の自走式破砕
機全体の重心位置が走行装置の走行前後方向中央部を通
る鉛直線上からずれていると、破砕装置の振動に基づき
自走式破砕機全体が比較的大きく振動してしまう。本発
明においては、ホッパに所定量の被破砕物を投入積載し
た状態で、自走式破砕機全体の重心が走行装置の走行前
後方向中央部を通る鉛直線上にほぼ位置するように設定
配置する。これにより、破砕作業時における自走式破砕
機全体の安定性を十分に確保でき、振動を十分に抑制で
きる。したがって、過度の振動により構成機器・部材に
変形や破損が生じるのを防止でき、また周囲環境へ騒音
・振動等の悪影響を与えるのを防止できる。
【0027】一方、通常、コンベアで破砕物を本体フレ
ーム長手方向他方側に搬出するとともに動力体もその他
方側に設け、かつフィーダを設ける場合には、自走式破
砕機全体の重心が走行装置の走行前後方向中央部を通る
鉛直線上よりも破砕機後方側(前記長手方向他方側)に
ずれることが多い。この場合、以下のような不都合があ
る。
【0028】すなわち、自走式破砕機は、その運搬時に
は自走してトレーラー等の荷台の上に登るが、その際に
は、地面から荷台後端部まで斜めに板部材を掛け渡して
おいて、その板部材の上を前方に走行しトレーラー上に
載置される場合が多い。つまり、まず最初に板部材上を
斜めに駆け上がるように走行した後、板部材と荷台後端
部との接続位置を通過し、さらに荷台後端部からの略平
坦面上を略水平に走行して荷台上の所定位置まで至る。
ここで、前述のように重心が後方にずれていると、その
重心位置の下方の位置が前記接続位置を通過するまで
は、その重心位置より前方側の部分は前記斜めになった
板部材に沿って空中に突出するように浮き上がった状態
であり、重心下方位置が前記接続位置を通過した直後に
浮き上がった状態から下方に落下するように沈んで前記
略平坦面上に着地することとなる。ここで、前記のよう
に重心位置が破砕機後方側にずれていると、その分、前
記の空中に突出する部分の前後方向長さが大きくなりま
た浮き上がり高さも大きくなるため、前記沈むように着
地するときの衝撃が非常に大きくなり、自走式破砕機の
各機器・部材の耐久性が低下して寿命が短くなる可能性
がある。
【0029】これに対して、本発明においては、上述の
ように自走式破砕機全体の重心を、ホッパに被破砕物を
投入積載した状態で走行装置の走行前後方向中央部を通
る鉛直線上にほぼ位置するように設定配置することか
ら、被破砕物を投入しない空車状態でも前記重心の位置
は前記鉛直線上に比較的近い位置(=被破砕物重量分だ
け後方にずれた位置)となることにより、前記の空中に
突出する部分の前後方向長さを低減し、前記沈むように
着地するときの衝撃を低減できるので、自走式破砕機の
各機器・部材の耐久性を向上し寿命を伸ばすことができ
る。
【0030】(3)上記目的を達成するために、また本
発明は、走行装置で自走すると共に、本体フレームの長
手方向一方側に設けたホッパに投入された被破砕物をフ
ィーダを介し破砕装置に導入して破砕し、その破砕物を
コンベアで前記本体フレーム長手方向の他方側へと搬出
し、かつ、前記走行装置、前記フィーダ、前記破砕装
置、及び前記コンベアを動作させるための動力を、前記
本体フレームの長手方向他方側に配置した動力体の動力
源から供給する自走式破砕機において、前記ホッパ、前
記フィーダ、前記破砕装置、及び前記コンベアを含む複
数の機器と前記動力体とは、前記ホッパに前記被破砕物
を投入しない状態では前記自走式破砕機全体の重心が前
記走行装置の走行前後方向中央部を通る鉛直線上よりも
前記ホッパと反対側にずれており、かつ前記ホッパに所
定量の前記被破砕物を投入積載した状態では前記被破砕
物の重量によって前記重心が前記ホッパ側に移動して前
記鉛直線上にほぼ位置することとなるように、予め互い
に関連づけられて配置されている。
【0031】自走式破砕機全体の振動を考える場合、そ
の全体を1つのまとまっった質量系と見なしその重心位
置を考慮することが有効な方策の1つである。つまり、
自走式破砕機全体の重心位置が走行装置の走行前後方向
中央部を通る鉛直線上からずれていると、破砕装置の振
動に基づき自走式破砕機全体が比較的大きく振動してし
まう。ここで、非作業状態のときに自走式破砕機全体の
重心位置を前記鉛直線上に位置させていたとしても、破
砕作業中はホッパにその容量に応じた被破砕物が存在し
ておりその重量により自走式破砕機全体の重心位置が前
記鉛直線上から離れてしまうため、破砕作業時の振動を
防止することができない。
【0032】そこで、本発明においては、ホッパに被破
砕物を投入しない状態では自走式破砕機全体の重心を前
記鉛直線上よりもホッパと反対側にずらし、ホッパに所
定量の被破砕物を投入積載した状態でその重量により前
記重心がホッパ側に移動して前記鉛直線上にほぼ位置す
るように予め設定配置する。
【0033】これにより、破砕作業時における自走式破
砕機全体の安定性を十分に確保でき、振動を十分に抑制
できる。したがって、過度の振動により構成機器・部材
に変形や破損が生じるのを防止でき、また周囲環境へ騒
音・振動等の悪影響を与えるのを防止できる。
【0034】また、上記(2)同様、自走式破砕機全体
の重心を走行装置の走行前後方向中央部を通る鉛直線上
にほぼ位置するようにすることにより、自走式破砕機の
各機器・部材の耐久性を向上し寿命を伸ばすことができ
る。
【0035】(4)上記(1)〜(3)のいずれか1つ
において、また好ましくは、前記破砕装置は、動歯を固
定歯に対して揺動させることにより、前記被破砕物の破
砕を行うジョークラッシャである。
【0036】(5)上記(4)において、さらに好まし
くは、前記ジョークラッシャは前記動歯の揺動運動に対
し慣性力を付与するためのフライホイールを備えてお
り、かつ、このフライホイールにおける偏重量分布を調
整できるフライホイール重量調整手段を設ける。
【0037】これにより、例えば1度破砕作業を行った
後に、フライホイールの偏重量分布を調整することで自
走式破砕機全体の重心位置をさらに微調整し、走行装置
の走行前後方向中央部を通る鉛直線上にさらに精密に近
づけることができる。したがって、破砕作業時における
自走式破砕機全体の安定性をさらに確実に向上し振動を
抑制できる。また例えば走行時(=非破砕作業時)に
は、ホッパに被破砕物がなくなる分そのままでは自走式
破砕機全体の重心位置は破砕機後方側にずれることとな
るが、フライホイール重量調整手段によってフライホイ
ールの偏重量分布を調整することで、自走式破砕機全体
の重心位置を前方側に微調整することでこの空車状態で
の自走式破砕機全体の安定性も向上することもできる。
これにより、走行安定性を向上することができる。
【0038】(6)上記(1)〜(3)のいずれか1つ
において、また好ましくは、前記破砕装置の位置を前記
長手方向に調整できる破砕装置微調整機構を設ける。
【0039】これにより、上記(5)同様、破砕装置の
位置を前記長手方向に調整することで自走式破砕機全体
の重心位置をさらに微調整し破砕作業時における自走式
破砕機全体の安定性をさらに確実に向上し振動を抑制で
きる。また走行時においても破砕装置の位置を前記長手
方向に調整することで走行安定性を向上することができ
る。
【0040】(7)上記(1)〜(3)のいずれか1つ
において、また好ましくは、前記動力体の位置を前記長
手方向に調整できる破砕装置微調整機構を設ける。
【0041】これにより、上記(5)(6)同様、動力
体の位置を前記長手方向に調整することで自走式破砕機
全体の重心位置をさらに微調整し破砕作業時における自
走式破砕機全体の安定性をさらに確実に向上し振動を抑
制できる。また走行時においても動力体の位置を前記長
手方向に調整することで走行安定性を向上することがで
きる。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、本発明の自走式破砕機の一
実施の形態を図面を用いて説明する。図1は、本実施の
形態の自走式破砕機の全体構造を表す側面図であり、図
2は図1に示した自走式破砕機の上面図である。
【0043】これら図1及び図2において、この自走式
破砕機は、例えば油圧ショベルのバケット等の作業具に
より被破砕物(例えばビル解体時に搬出されるコンクリ
ート塊や道路補修時に排出されるアスファルト塊などの
建設現場で発生する大小さまざまな建設廃材・産業廃棄
物、若しくは岩石採掘現場や切羽で採掘される岩石・自
然石等、以下適宜、岩石・建設廃材等という)が投入さ
れ、その岩石・建設廃材等を受け入れるホッパ1、この
ホッパ1に受け入れた岩石・建設廃材等を所定の大きさ
に破砕し下方へ排出する破砕装置、例えばジョークラッ
シャ2、及び前記ホッパ1に受け入れた岩石・建設廃材
等をジョークラッシャ2へと搬送し導くフィーダ3を搭
載した破砕機本体4と、この破砕機本体4の下方に設け
られた走行体5と、前記ジョークラッシャ2で破砕され
下方へ排出された破砕物を受け入れて破砕機の後方側
(後述するトラックフレーム破砕機取付け部8Aの長手
方向の他方側、図1中右側)に運搬し搬出するコンベア
6と、このコンベア6の上方に設けられコンベア6上を
運搬中の破砕物に含まれる磁性物(鉄筋等)を磁気的に
吸引除去する磁選機7とを有する。
【0044】前記の走行体5は、トラックフレーム8
と、その下部に設けられた走行装置9とを備えている。
前記トラックフレーム8は、例えば略長方形の枠体によ
って形成され前記破砕装置2、前記ホッパ1、及び後述
のパワーユニット24等を載置する破砕機取付け部8A
と、この破砕機取付け部8Aと前記の走行装置9とを接
続する脚部8Bとから構成される。また走行装置9は、
前記脚部8Bに回転自在に支持された駆動輪10a及び
アイドラ10bと、これらの間に掛け渡された無限軌道
履帯11とを備えており、駆動輪10a側に設けられた
左・右走行用油圧モータ12によって駆動力が与えられ
ることにより破砕機を自走させるようになっている。
【0045】前記のホッパ1は、前記フィーダ3ととも
に、前記トラックフレーム破砕機取付け部8Aの長手方
向(図1中左右方向)一方側(破砕機前方側、すなわち
図1中左側)端部の上方に搭載されている。
【0046】前記のジョークラッシャ2は、前記ホッパ
1及びフィーダ3よりも破砕機後方側(図1中右側)に
位置しており、図1に示すように、トラックフレーム破
砕機取付け部8Aの長手方向ほぼ中間部上に搭載されて
いる。このとき、図1に示すように、動歯2aを備えた
スイングジョー2bの上端部を、回転軸(エキセントリ
ックシャフト)2cに偏心させて取り付けている。ま
た、エキセントリックシャフト2cの両側は、ブラケッ
ト2dによって回転自在に軸支され、さらにその両端部
に、慣性力を付与する(増大させる)ためのフライホイ
ール14が取り付けられている。
【0047】そして、クラッシャ用油圧モータ13(図
2参照)で発生した駆動力を、ベルト(図示せず)及び
前記フライホイール14を介し前記エキセントリックシ
ャフト2cに伝達して回転させ、このエキセントリック
シャフト2cの回転によって前記スイングジョー2bの
上端部を偏心回転運動させることにより、前記動歯2a
を固定歯2eに対し前後に揺動運動させ、フィーダ3よ
り供給された岩石・建設廃材等を所定の大きさに破砕す
るようになっている。
【0048】前記のフィーダ3は、図1に示すように、
トラックフレーム破砕機取付け部8Aの長手方向一方側
(図1中左側)端部近傍に設けたフィーダフレーム15
上に搭載されており、その略直上に前記ホッパ1が位置
している。また、このフィーダ3は、いわゆるグリズリ
フィーダと称されるものであり、フィーダ用油圧モータ
16で発生した駆動力によって、ホッパ1からの岩石・
建設廃材等を載置する複数枚(この例では2枚)の鋸歯
状プレート3a(図2参照)を含む底板部を加振する。
このような構造により、ホッパ1に投入された岩石・建
設廃材等を順次ジョークラッシャ2に搬送供給する(=
搬送機能)とともに、その搬送中において岩石・建設廃
材等中に含まれる細粒や細かい土砂等を前記鋸歯状プレ
ート3aの鋸歯の隙間からシュート17(図1参照)を
介し下方に落下させ前記コンベア6上へ導入するように
なっている。すなわち、前記鋸歯状プレート3aの鋸歯
の隙間の大きさよりも小さな粒度の岩石・建設廃材等を
ふるい落とすことにより、上記隙間の大きさ以上の粒度
の岩石・建設廃材等を選別するという選別機能も併せて
備えている。前記のコンベア6は、コンベア用油圧モー
タ20(図2参照)によってベルト6aを駆動し、これ
によって前記ジョークラッシャ2から前記ベルト6a上
に落下してきた破砕物及び前記シュート17を介した細
粒落下物(未破砕)を運搬するようになっている。
【0049】またこのコンベア6は、搬送側(言い換え
れば破砕機後方側、図1中右側)の部分が支持部材18
a,18bを介しパワーユニット24(詳細は後述)に
取りつけたアーム部材19に吊り下げ支持されている。
また、反搬送側(破砕機前方側、図1中左側)の部分
は、前記トラックフレーム破砕機取付け部8Aよりも下
方に位置し、支持部材(図示せず)を介し前記トラック
フレーム破砕機取付け部8Aから吊り下げられるように
支持されている。これにより、コンベア6は、図1に示
すように、パワーユニット24の外縁部(後端部)24
aの下方空間を、搬出方向(図1中右方)に斜めに立ち
上がるように配置されている。そして、前記支持部材1
8aは、前記コンベア6が前記パワーユニット24に最
も接近する箇所、すなわち前記コンベア6の搬送方向中
間部6bと前記パワーユニット外縁部(後端部)24a
とをほぼ最短距離で結ぶように連結している。
【0050】前記の磁選機7は、支持部材21を介し前
記アーム部材19に吊り下げ支持されており、前記のコ
ンベアベルト6aの上方にこのコンベアベルト6aと略
直交するように配置された磁選機ベルト7aを、磁選機
用油圧モータ22によって磁力発生手段(図示せず)ま
わりに駆動することにより、磁力発生手段からの磁力を
磁選機ベルト7a越しに作用させて磁性物を磁選機ベル
ト7aに吸着させた後、コンベアベルト6aと略直交す
る方向に運搬してそのコンベアベルト6aの側方に落下
させるようになっている。
【0051】ここで、上記破砕装置2、フィーダ3、コ
ンベア6、磁選機7、及び走行装置9は、この自走式破
砕機に備えられる動力源、すなわち原動機としてのエン
ジン(図示せず)及びこのエンジンによって駆動される
少なくとも1つの油圧ポンプ(同)からの動力によって
駆動される。前記油圧ポンプからの圧油は、当該圧油の
方向及び流量を制御するコントロールバルブを備えた制
御棒装置(図示せず)を介し、前記破砕用油圧モータ1
3、前記フィーダ用油圧モータ16、前記コンベア用油
圧モータ20、前記磁選機用油圧モータ22、及び前記
左・右走行用油圧モータ12へと供給され、これによっ
てこれら油圧モータ13,16,20,22,12が回
転駆動する。
【0052】そして、上記エンジン、油圧ポンプ、及び
制御弁装置は、いずれも、前記トラックフレーム破砕機
取付け部8Aの長手方向他方側端部の上部にパワーユニ
ット積載部材23(図1参照)を介し搭載されたパワー
ユニット24内に設けられている。このパワーユニット
24は、図1に示したように、ジョークラッシャ2より
さらに破砕機後方側(図1中では右側)に位置してい
る。
【0053】このパワーユニット24の破砕機後方側
(図2中右側)の領域には、前記油圧ポンプと、前記エ
ンジンと、このエンジンの冷却水を冷却するラジエータ
を備えた熱交換器装置とが、破砕機の幅方向(図2中上
下方向、前記トラックフレーム8の短手方向)に並設さ
れている。
【0054】一方、パワーユニット24の破砕機前方側
(図2中左側)の領域には、前記エンジンの燃料タンク
(その給油口25のみを図2に図示)と、前記動力とし
ての圧油(作動油)を貯留する作動油タンク(その給油
口26のみを図2に図示)と、制御弁装置27と、運転
席28とが、この順序で破砕機幅方向右側(図2中上
側、前記トラックフレーム8短手方向一方側)から左側
(図2中下側、前記トラックフレーム8短手方向一方
側)へ向かって並設されている。
【0055】ここで、前記の運転席28は、操作者が搭
乗する区画であり、操作者がこの運転席28に立つこと
により、破砕作業中においてフィーダ3による岩石・建
設廃材等の供給状況やジョークラッシャ2による破砕状
況をある程度監視することができるようになっている。
この運転席28には、前記制御弁装置に備えられた左・
右走行用コントロールバルブ(図示せず)を切り換え操
作して前記左・右走行用油圧モータ12の駆動速度を制
御するための操作手段、例えば左・右操作レバー29
L,29Rが設けられている。
【0056】なお、以上のパワーユニット24の各機器
は、パワーユニット24の基礎下部構造をなすパワーユ
ニットフレーム24b(図1参照)上に配置されてお
り、このパワーユニットフレーム24bが、前記パワー
ユニット積載部材23(図1参照)を介し、前記トラッ
クフレーム破砕機取付け部8Aの長手方向他方側(後方
側)端部の上部に搭載されている。
【0057】以上のような基本構成の本実施の形態の自
走式破砕機において、最も大きな特徴は、まず第1に、
破砕装置の配置位置である。すなわち、図1において、
前記ジョークラッシャ2は、エキセントリックシャフト
2cの軸心位置(言い換えればジョークラッシャ2の回
転中心位置)Aが、前記走行装置9の走行前後方向(=
破砕機前後方向、図1中左右方向)中央部を通る鉛直線
(鉛直断面)B、言い換えれば走行装置9や無限軌道履
帯11を前半分と後半分とに2等分する鉛直線B上にほ
ぼ位置している。
【0058】また、本実施の形態の第2の特徴は、上述
したホッパ1、ジョークラッシャ2、フィーダ3、コン
ベア6、磁選機7を含む自走式破砕機の各機器及びパワ
ーユニット24の配置バランスである。すなわち、ホッ
パ1、ジョークラッシャ2、フィーダ3、コンベア6、
磁選機7を含む自走式破砕機の各機器及びパワーユニッ
ト24は、ホッパ1に被破砕物30(後述の図3参照)
を投入しない状態(=図1の状態)では、自走式破砕機
全体の重心位置Cが図1に示すように前記走行装置9の
走行前後方向中央部を通る鉛直線B上よりも破砕機後方
側(=ホッパ1と反対側)にずれた鉛直線B′上に位置
するような重量バランスとなるように、互いに関連づけ
られて配置されている。
【0059】そしてこのとき、さらにホッパ1、ジョー
クラッシャ2、フィーダ3、コンベア6、磁選機7を含
む自走式破砕機の各機器及びパワーユニット24は、破
砕作業時において図3に示すようにホッパ1に所定量
(例えばホッパ容量に応じて予め想定し定める)の被破
砕物30を投入積載した状態では、その被破砕物30の
重量によって前記重心位置Cが破砕機前方側(=ホッパ
1側)に移動して(例えば200mm程度)、前記走行
装置9の走行前後方向中央部を通る鉛直線B上にほぼ位
置することとなる(例えば、ずれ量が走行装置9の走行
前後方向全長の5%以内となる)ように、互いに関連づ
けられて配置されている。
【0060】上記において、トラックフレーム8が特許
請求範囲各項記載の本体フレームを構成し、トラックフ
レーム破砕機取付け部8Aの長手方向がフレームの長手
方向に相当し、トラックフレーム破砕機取付け部8Aの
長手方向一方側(図1及び図2中左側)がフレームの長
手方向一方側に相当し、トラックフレーム破砕機取付け
部8Aの長手方向他方側(図1及び図2中右側)がフレ
ームの長手方向他方側に相当する。また、パワーユニッ
ト24が動力体を構成する。
【0061】次に、本実施の形態の動作を以下に説明す
る。
【0062】上記図3に示したように、例えば油圧ショ
ベルのバケット等によりホッパ1に被破砕物(=岩石・
建設廃材等)30を投入すると、ホッパ1で受け入れら
れた岩石・建設廃材等30は、フィーダ3によって鋸歯
状プレート3aの鋸歯間の間隙よりも小さなものが除か
れつつ、ジョークラッシャ2へ搬送される。ジョークラ
ッシャ2へ搬送された岩石・建設廃材等30は、ジョー
クラッシャ2で破砕され、その破砕物は、ジョークラッ
シャ2下部の空間からジョークラッシャ2下方のコンベ
ア6上に落下し、コンベア6で運搬される。この運搬の
途中で、コンベア6上方に配置された磁選機7によって
例えばコンクリート塊に混入している鉄筋片等を吸着し
て取り除かれ、最終的にある程度大きさが揃えられて破
砕機後部から搬出される。
【0063】以上のような構成及び動作である本実施の
形態の自走式破砕機によれば、以下のような効果を得
る。
【0064】(1)破砕作業時の安定性向上 (1−A)ジョークラッシャの回転中心位置設定による
安定性向上 本実施形態のように破砕装置としてジョークラッシャ2
を用いる場合には、前述したように、前記動歯2aの揺
動運動に対し慣性力を付与するためのフライホイール1
4の回転中心(=エキセントリックシャフト2cの軸心
位置)Aに対し前記動歯2aを偏心して接続する。また
図1では詳細な図示を省略したが、通常、フライホイー
ル14には上記偏心接続に対応する位置に重量を偏らせ
たおもり部を設け、これによってこの偏心接続構造にお
ける重量バランスをとるようになっている。しかしなが
ら、この重量バランスを完全にとるのは困難であるた
め、実際はわずかな重量アンバランスが存在しており、
そのためフライホイール14の回転によって偏心構造に
由来する振動が生じざるを得ない。すなわち、ジョーク
ラッシャ2の場合は、構造上、回転運動を行う破砕作業
時に特に大きな振動が発生しやすい構造となる。
【0065】ここで、本願発明者等の検討によれば、ジ
ョークラッシャ2の振動の走行装置9前方側・後方側へ
の分配を考慮するのが有効な方策の1つであることがわ
かった。つまり、ジョークラッシャ2の回転中心が、走
行装置9の走行前後方向中央部を通る鉛直線Bから大き
くずれていると、ジョークラッシャ2から発生する振動
が走行装置9の前方側と後方側とで均等に分配されない
ため、自走式破砕機全体が比較的大きく振動(いわゆる
バタツキ)してしまう。そこで、本実施の形態において
は、エキセントリックシャフト2cの軸心位置(=ジョ
ークラッシャ2の回転中心)を、前記走行装置9の走行
前後方向中央部を通る鉛直線B上にほぼ位置させてい
る。これにより、ジョークラッシャ2において回転によ
り生じる振動を、走行装置9の前方側と後方側とでほぼ
均等に分配して地面に伝えることができる。これによ
り、破砕作業時における自走式破砕機全体の安定性を確
保し、振動を抑制できる。したがって、過度の振動によ
り構成機器・部材(例えば鉛直線Bから遠く離れた位置
にあるコンベアやパワーユニット等)に変形や破損が生
じるのを防止でき、また周囲環境へ騒音・振動等の悪影
響を与えるのを防止できる。
【0066】(1−B)自走式破砕機の重心位置設定に
よる安定性向上 また、本願発明者等の検討によれば、自走式破砕機全体
の振動を考える場合、その全体を1つのまとまっった質
量系と見なしその重心位置Cを考慮することも有効であ
る。つまり、自走式破砕機全体の重心位置Cが走行装置
9の走行前後方向中央部を通る鉛直線Bから大きくずれ
ていると、ジョークラッシャ2から発生する振動に基づ
き自走式破砕機全体が比較的大きく振動してしまう。
【0067】但し、図1に示すような非作業状態のとき
に自走式破砕機全体の重心位置Cを前記鉛直線B上に仮
に位置させたとしても、破砕作業中はホッパ1にその容
量に応じた被破砕物30が存在しておりその重量により
自走式破砕機全体の重心位置Cが前記鉛直線Bから離れ
てしまうため、破砕作業時の振動を防止することができ
ない。
【0068】本実施の形態においては、上記(1)に加
え、図1に示したようにホッパ1に被破砕物30を投入
しない状態では自走式破砕機全体の重心位置Cを前記走
行装置9の走行前後方向中央部を通る鉛直線B上よりも
ホッパ1と反対側にずれた鉛直線B′内に位置するよう
にし、図3に示したようにホッパ1に所定量の被破砕物
30を投入積載した状態でその重量により前記重心位置
Cがホッパ1側に移動して前記鉛直線B上にほぼ位置す
るように予め設定配置する。
【0069】これにより、破砕作業時における自走式破
砕機全体の安定性をさらに向上でき、振動を十分に抑制
できる。 (2)各機器・部材の耐久性向上 この効果を図4及び図5を用いて説明する。
【0070】図1及び図2に示した本実施形態の自走式
破砕機のように、コンベア6で破砕物を後方側に搬出す
るとともにパワーユニット(動力体)24もその後方側
に設け、かつフィーダ3を設けるような自走式破砕機で
は、被破砕物をホッパ1に投入しない空車状態では、通
常、自走式破砕機全体の重心位置Cが走行装置9の走行
前後方向中央部を通る鉛直線Bよりも破砕機後方側に大
きくずれる(すなわち図1の鉛直線B′よりももっと後
方側へずれる)ことが多い。この場合、以下のような不
都合がある。
【0071】すなわち、一般に、自走式破砕機は、図4
に示すように、その運搬時には自走してトレーラー31
等の荷台32の上に登るが、その際には、地面33から
荷台32後端部まで斜めに板部材34を掛け渡しておい
て、その板部材34の上を前方(図4中左方)に走行し
トレーラー31上に載置される場合が多い。つまり、ま
ず最初に板部材34上を斜めに駆け上がるように走行し
た後、板部材34と荷台32後端部との接続位置35を
通過し、さらに荷台32後端部からの略平坦面32a上
を略水平に走行して荷台32上の所定位置まで至る。
【0072】ここで、図4に示すように例えば自走式破
砕機の重心位置Cが前記鉛直線Bから後方に大きくずれ
ていると、その重心位置Cの下方位置Coが前記接続位
置35を通過するまでは、その重心位置下方位置Coよ
り前方側(図4中左側)の部分は前記斜めになった板部
材34に沿って空中に突出するように浮き上がった状態
であり(図4はまさにこの状態を示している)、重心位
置下方位置Coが前記接続位置35を通過した直後に前
記浮き上がった状態から下方に落下するように沈んで前
記略平坦面32a上に着地することとなる。そのため、
前記のように重心位置Cが破砕機後方側に大きくずれて
いると、その分、前記の空中に突出する部分の前後方向
長さL0(図4参照)が大きくなりまた浮き上がり高さ
H0(図4参照)も大きくなるため、前記沈むように着
地するときの衝撃が非常に大きくなり、自走式破砕機の
各機器・部材の耐久性が低下して寿命が短くなる可能性
がある。
【0073】これに対して、本実施の形態においては、
図1に示したように空車状態の自走式破砕機全体の重心
位置Cを走行装置9の走行前後方向中央部を通る鉛直線
Bに比較的近くできることにより、図5に示すように前
記の空中に突出する部分の前後方向長さLや浮き上がり
高さHを比較的小さい値とでき、前記沈むように着地す
るときの衝撃を低減できるので、自走式破砕機の各機器
・部材の耐久性を向上し寿命を伸ばすことができる。
【0074】なお、上記本発明の一実施の形態において
は、ホッパ1に所定量の被破砕物30を投入積載した状
態で前記重心位置Cが走行前後方向中央部を通る鉛直線
B上にほぼ位置するようにし、かつジョークラッシャ2
の回転中心位置Aが前記鉛直線B上にほぼ位置するよう
にしたが、上記(1−A)及び(1−B)で説明したよ
うに、これら条件の一方を満たすだけでも、上記(1)
の効果を得ることができえることは言うまでもない。す
なわち、ホッパ1に所定量の被破砕物30を投入積載し
た状態で前記重心位置Cが前記鉛直線B上からずれてい
ても、エキセントリックシャフト2cの軸心位置(ジョ
ークラッシャ2の回転中心位置)Aが前記走行装置9の
鉛直線B上にほぼ位置していれば足り、逆にエキセント
リックシャフト2cの軸心位置Aが、前記走行装置9の
走行前後方向中央部を通る鉛直線B上にほぼ位置からず
れていても、ホッパ1に所定量の被破砕物30を投入積
載した状態で前記重心位置Cが前記鉛直線B上に位置す
れば足りる。これらのいずれの場合でも、破砕作業時の
安定性を確保でき、振動を抑制できる。また、上記本発
明の一実施の形態においては、上記(1)で説明したよ
うに、基本的には、破砕作業時において自走式破砕機全
体の安定性を確保でき、振動を十抑制できる。しかしな
がら、例えば1度破砕作業を行った後に、さらなる完全
な振動抑制を行いたい場合があり得る。そこで、このよ
うな場合に備えて、図1及び図2に示した自走式破砕機
の各機器・構成部材のうち少なくとも一部の重量分布を
変えたり、あるいは設置位置を前後方向に微調整移動可
能とし、これによって自走式破砕機全体の重心位置をさ
らに細やかに微調整可能とすることが考えられる。この
ような応用変形例としては、例えば以下の3つが考えら
れる。 フライホイール偏重量調整 すなわち、フライホイール14の適宜の周方向位置に重
量調整手段としてのおもりを取り付け、フライホイール
14の偏重量分布を調整するものである。
【0075】ジョークラッシャ搭載位置の調整 すなわち、トラックフレーム破砕機取付け部8A上にジ
ョークラッシャ2を搭載するときの位置を、何らかのス
ライド機構によって破砕機前後方向に微調整可能にして
おくものである。
【0076】パワーユニット搭載位置の調整 すなわち、パワーユニット積載部材23上にパワーユニ
ット24を搭載するときの位置を、何らかのスライド機
構によって破砕機前後方向に微調整可能にしておくもの
である。この場合、通常は、パワーユニット積載部材2
3上面に設けた円孔にボルトを通してパワーユニットフ
レーム24bを締結する構造であることから、例えば前
記円孔を破砕機前後方向に長軸を備えた長円(楕円)と
することで、前記搭載位置を容易に調整可能とできる。
【0077】上記〜の応用変形例によれば、例えば
1度破砕作業を行った後に、自走式破砕機全体の重心位
置Cをさらに微調整し、被破砕物積載時に前記した走行
装置9の走行前後方向中央部を通る鉛直線Bにさらに精
密に近づけることができる。したがって、破砕作業時に
おける自走式破砕機全体の安定性をさらに確実に向上し
振動を抑制できる。
【0078】また例えば、走行時(=非破砕作業時)に
は、ホッパ1に被破砕物がなくなる分そのままでは前述
のように自走式破砕機全体の重心位置Cは破砕機後方側
にずれることとなる(鉛直線B′上となる)が、上記
〜の手法によって自走式破砕機全体の重心位置Cを前
方側に微調整し前記鉛直線Bに近づければ、この空車状
態での自走式破砕機全体の安定性を向上することもでき
る。これにより、走行時の走行安定性を向上できる。
【0079】そしてこの場合には、上記(2)で説明し
たトレーラ荷台への登り走行時に関し各機器・部材の耐
久性向上に関しさらに大きな効果を得ることができる。
すなわち、上記〜の手法によれば上記のように空車
状態での自走式破砕機全体の重心位置Cを前記鉛直線B
に近づけることができる。したがって、トレーラ荷台3
2への登り走行時に前記空中に突出する部分の前後方向
長さLや浮き上がり高さHをさらに小さい値とできるの
で、自走式破砕機の各機器・部材の耐久性をさらに向上
し寿命を伸ばすことができる。
【0080】また、上記本発明の一実施の形態において
は、破砕装置として動歯2aと固定歯2eとで破砕を行
うジョークラッシャ2を備えた自走式破砕機を例にとっ
て説明したが、これに限られず、他の破砕装置、例え
ば、ロール状の回転体に破砕用の刃を取り付けたものを
一対としてそれら一対を互いに逆方向へ回転させ、それ
ら回転体の間に岩石・建設廃材等を挟み込んで破砕を行
う回転式破砕装置(いわゆるロールクラッシャを含む6
軸破砕機等)や、平行に配置された軸にカッタを備え、
互いに逆回転させることにより岩石・建設廃材等をせん
断する破砕装置(いわゆるシュレッダを含む2軸せん断
機等)や、複数個の刃物を備えた打撃板を高速回転さ
せ、この打撃板からの打撃及び反発板との衝突を用いて
岩石・建設廃材等を衝撃的に破砕する破砕装置(いわゆ
るインパクトクラッシャ)や、木材、枝木材、建設廃木
等の木材をカッタを備えたロータに投入することにより
細片にする木材破砕機にも適用可能である。これらの場
合には、フィーダ3を適宜省略しても良い。これらの場
合にも同様の効果を得る。但し、これら他の破砕装置の
場合で、破砕に寄与する回転体の回転軸が2つ以上存在
する場合は、「破砕装置の回転中心」とは、その破砕装
置の回転によって生じる振動の抑制・防止に当たって最
も適当な位置(すなわち破砕に係わる複数の回転体の理
論上の重心位置)を考えれば良く、例えば回転軸が2つ
の場合はそれら2軸間の中点位置とし、回転軸が3つあ
って1つが他の2軸を結ぶ水平面の鉛直2等分横断面上
にあった場合には、当該1つの回転軸の位置とすれば足
りる。
【0081】また、上記本発明の一実施の形態において
は、フィーダ3として、油圧モータの駆動力を用いて、
被破砕物を載置する複数枚の鋸歯状プレート3aを含む
底板部を加振するグリズリフィーダを備えた自走式破砕
機を例にとって説明したが、これに限られない。すなわ
ち、他のタイプのフィーダ、例えば、ホッパから投入さ
れた被破砕物をホッパ下方に設けた略平板形状の底板に
載置し、この底板を油圧モータで発生した駆動力に基づ
きベース駆動機構によって略水平方向に往復運動させる
ことにより、後続の被破砕物の投入によって先行の被破
砕物を底板上で順次押し出し、底板の前端から被破砕物
を破砕装置へと順次供給するいわゆるプレートフィーダ
を備えた破砕機にも適用可能である。
【0082】以上の説明から分かるように、本発明の根
本的な技術思想は、破砕装置の回転中心を走行装置9の
走行前後方向中央部を通る鉛直線B上になるべく近づけ
るようにするか、あるいは、破砕作業時においてホッパ
1に被破砕物30を積載した状態で重心位置Cをなるべ
く走行装置9の走行前後方向中央部を通る鉛直線B上に
近づけるようにすることにあり、これによって、破砕作
業時の安定性を確保でき、振動を抑制できるようにする
ものである。
【0083】
【発明の効果】本発明によれば、破砕装置の回転中心
を、走行装置の走行前後方向中央部を通る鉛直線上にほ
ぼ位置させるので、破砕作業時における自走式破砕機全
体の安定性を確保でき、振動を抑制できる。したがっ
て、過度の振動により構成機器・部材に変形や破損が生
じるのを防止でき、また周囲環境へ騒音・振動等の悪影
響を与えるのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の自走式破砕機の全体構
造を表す側面図である。
【図2】図1に示した自走式破砕機の上面図である。
【図3】図1に示した自走式破砕機の破砕作業中の様子
を示した図である。
【図4】従来構造の自走式破砕機の運搬時における様子
を示した図である。
【図5】図1に示した自走式破砕機の運搬時における様
子を示した図である。
【符号の説明】
1 ホッパ 2 ジョークラッシャ(破砕装置) 2a 動歯 2c エキセントリックシャフト 2e 固定歯 3 フィーダ 6 コンベア 8 トラックフレーム(本体フレーム) 9 走行装置 14 フライホイール 24 パワーユニット(動力体) 30 被破砕物 A エキセントリックシャフトの軸心位置
(破砕装置の回転中心) B 走行装置の走行前後方向中央部を通る
鉛直線 C 自走式破砕機全体の重心位置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 塩畑 忠 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 白井 隆 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 Fターム(参考) 4D004 AA31 CA04 CB13 CB42 CB43 CB45 CB50 4D063 AA09 GA07 GC02 GC08 GC16 GC23 GC25 4D067 CG07 DD04 DD10 DD13 DD14 GA02 GB03

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】走行装置で自走すると共に、本体フレーム
    の長手方向一方側に設けたホッパに投入された被破砕物
    をフィーダを介し破砕装置に導入して破砕し、その破砕
    物をコンベアで前記本体フレーム長手方向の他方側へと
    搬出し、かつ、前記走行装置、前記フィーダ、前記破砕
    装置、及び前記コンベアを動作させるための動力を、前
    記本体フレームの前記長手方向他方側に配置した動力体
    の動力源から供給する自走式破砕機において、 前記破砕装置の回転中心を、前記走行装置の走行前後方
    向中央部を通る鉛直線上にほぼ位置させたことを特徴と
    する自走式破砕機。
  2. 【請求項2】走行装置で自走すると共に、本体フレーム
    の長手方向一方側に設けたホッパに投入された被破砕物
    をフィーダを介し破砕装置に導入して破砕し、その破砕
    物をコンベアで前記本体フレーム長手方向の他方側へと
    搬出し、かつ、前記走行装置、前記フィーダ、前記破砕
    装置、及び前記コンベアを動作させるための動力を、前
    記本体フレームの前記長手方向他方側に配置した動力体
    の動力源から供給する自走式破砕機において、 前記ホッパ、前記フィーダ、前記破砕装置、及び前記コ
    ンベアを含む複数の機器と前記動力体とは、前記ホッパ
    に所定量の前記被破砕物を投入積載した状態で、前記自
    走式破砕機全体の重心が前記走行装置の走行前後方向中
    央部を通る鉛直線上にほぼ位置することとなるように、
    互いに関連づけられて配置されていることを特徴とする
    自走式破砕機。
  3. 【請求項3】走行装置で自走すると共に、本体フレーム
    の長手方向一方側に設けたホッパに投入された被破砕物
    をフィーダを介し破砕装置に導入して破砕し、その破砕
    物をコンベアで前記本体フレーム長手方向の他方側へと
    搬出し、かつ、前記走行装置、前記フィーダ、前記破砕
    装置、及び前記コンベアを動作させるための動力を、前
    記本体フレームの長手方向他方側に配置した動力体の動
    力源から供給する自走式破砕機において、 前記ホッパ、前記フィーダ、前記破砕装置、及び前記コ
    ンベアを含む複数の機器と前記動力体とは、前記ホッパ
    に前記被破砕物を投入しない状態では前記自走式破砕機
    全体の重心が前記走行装置の走行前後方向中央部を通る
    鉛直線上よりも前記ホッパと反対側にずれており、かつ
    前記ホッパに所定量の前記被破砕物を投入積載した状態
    では前記被破砕物の重量によって前記重心が前記ホッパ
    側に移動して前記鉛直線上にほぼ位置することとなるよ
    うに、予め互いに関連づけられて配置されていることを
    特徴とする自走式破砕機。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれか1項記載の自走式
    破砕機において、前記破砕装置は、動歯を固定歯に対し
    て揺動させることにより、前記被破砕物の破砕を行うジ
    ョークラッシャであることを特徴とする自走式破砕機。
  5. 【請求項5】請求項4記載の自走式破砕機において、前
    記ジョークラッシャは前記動歯の揺動運動に対し慣性力
    を付与するためのフライホイールを備えており、かつ、
    このフライホイールにおける偏重量分布を調整できるフ
    ライホイール重量調整手段を設けたことを特徴とする自
    走式破砕機。
  6. 【請求項6】請求項1〜3のいずれか1項記載の自走式
    破砕機において、前記破砕装置の位置を前記長手方向に
    調整できる破砕装置微調整機構を設けたことを特徴とす
    る自走式破砕機。
  7. 【請求項7】請求項1〜3のいずれか1項記載の自走式
    破砕機において、前記動力体の位置を前記長手方向に調
    整できる破砕装置微調整機構を設けたことを特徴とする
    自走式破砕機。
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