JP2001252503A - 油水分離装置 - Google Patents

油水分離装置

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JP2001252503A
JP2001252503A JP2000068474A JP2000068474A JP2001252503A JP 2001252503 A JP2001252503 A JP 2001252503A JP 2000068474 A JP2000068474 A JP 2000068474A JP 2000068474 A JP2000068474 A JP 2000068474A JP 2001252503 A JP2001252503 A JP 2001252503A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液体中の油や水が細かい粒子となっている場
合、油水の分離が不完全となったり、金属くず等の固形
物を含む油が流路に付着し、油水分離槽内の流路を短時
間の内に閉塞させることがあった。 【解決手段】 油水混合の液体が流れるように形成され
るとともに、一方の端部側から同液体が流入されて比重
差を利用して油水を分離し、他端側から浮上している油
を排出する油水分離槽内に、流路を蛇行させて長くする
とともに、液体に乱流を発生させつつ方向を転換させる
衝突部位を形成する仕切板部材を設けた。油水混合の液
体は、衝突部位を通過する際、液体に乱流を発生させつ
つ方向が転換される。すると、液体中の粒子どうしがぶ
つかり合って油粒子や水粒子の凝集が促進されたり、油
粒子が仕切板部材に付着しつつ粗大化する。したがっ
て、油水が比重差により分離されやすくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油水分離装置に関
し、特に、油水混合の液体を比重差により分離する油水
分離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、金属加工用の工作機械等に使
用される切削油、研削油、潤滑油、防錆油等を含む液体
等から油水を分離するため、油水を比重差により分離す
る油水分離装置が用いられている。この種の油水分離装
置は、油水混合の液体を油水分離槽に流入させ、滞留さ
せている。すると、水よりも比重の小さい油が油水分離
槽内で浮上するので、浮上した油をオーバーフローさせ
て排出させ、下層の水を油排出口より低い位置に設けた
水排出口より排出させている。
【0003】また、図13に示す特開平8−25240
4号公報に開示されたような油水分離装置も知られてい
る。同図において、円柱状の油水分離槽1内では、多孔
を有し円錐状に形成されて中央孔を備えた複数の第一の
分離板2と第二の分離板3とが交互に隙間を設けて積み
重ねられている。ここで、第一の分離板2の多孔は外周
部に設けられ、第二の分離板3の多孔は内周部に設けら
れている。油水混合の液体は、図13では左上方の流入
口4から流入し、積み重ねられた第一の分離板2と第二
の分離板3とに設けられた多孔を通過しながら流下す
る。第一の分離板2の多孔と第二の分離板3の多孔との
位置はずれており、各多孔を通過した液体が下方の分離
板に衝突するようになっている。すると、油粒子が凝集
し、凝集した油が各分離板の間に設けられた隙間を流れ
て中央孔から浮上し、油水分離槽1の上部に設けられた
油排出口5から排出される。一方、図13では右下方に
水排出口6が設けられ、油より比重の大きい水が排出さ
れる。以上により、油水分離性能が向上するとされてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の油水分
離装置においては、次のような課題があった。前者の油
水分離装置では、液体中の油や水が細かい粒子となって
いる場合、油水分離槽内で滞留する時間内に油粒子が十
分に浮上しなかったり水粒子が十分に沈降しなかったり
して、油水の分離が不完全となることがある。また、金
属くず等の固形物も油水分離槽内で滞留する時間内に沈
降しきれず、油排出口や水排出口に付着して液面が変化
することがあり、この場合は、比重差で油水を分離する
油水分離装置の性能が低下することになる。一方、後者
の油水分離装置では、油粒子の凝集が促進されるので油
水分離性能は向上するものの、金属くず等の固形物を含
む油が各分離板の間に設けられた隙間を上昇するうちに
分離板に付着し、この隙間を短時間の内に閉塞させるこ
とがある。また、構造が複雑であり、分離板に付着した
油を除去するのが困難である。本発明は、上記課題にか
んがみてなされたもので、簡易な構造にて油水分離性能
を向上させることができ、長時間安定して稼働させるこ
とが可能な油水分離装置の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1にかかる発明は、油水混合の液体が流れる
ように形成されるとともに、一方の端部側から同液体が
流入されて比重差を利用して油水を分離し、他端側から
浮上している油を排出する油水分離槽を有する本体と、
上記油水分離槽内にて流路を蛇行させて長くするととも
に、乱流を発生させつつ方向を転換させる衝突部位を形
成する仕切板部材とを具備する構成としてある。
【0006】上記のように構成した請求項1にかかる発
明においては、油水混合の液体は、油水分離槽の一方の
端部側から流入し、油水分離槽内の仕切板部材により蛇
行させて長くさせるように形成された流路を流れる。そ
して、液体は流路に形成された衝突部位を通過する際、
乱流が発生させられつつ方向が転換される。すると、液
体中の油や水が細かい粒子であっても、粒子どうしがぶ
つかり合うので油粒子や水粒子の凝集が促進されたり、
また、液体が衝突部位で衝突することにより油粒子が仕
切板部材や油水分離槽内側壁に付着したりする。仕切板
部材等に付着した油にも液体の流れに乗った新たな油粒
子がぶつかり、付着した油は表面張力により合体し、大
きくなる。大きくなった油粒子群は、やがて、液体の流
速により引きちぎられて、仕切板部材により形成された
流路を流れていく。
【0007】また、衝突部位以外の流路では、流れが比
較的遅いため、凝集した油や水に働く浮力や沈降力によ
り、油の塊や油粒子が浮上して集まり、更に大きくなる
とともに、水粒子も沈降して集まり、大きくなる。その
結果、仕切板部材で形成された流路を流れた液体は、油
粒子や水粒子が凝集粗大化して油水分離槽の他端側に到
達し、容易に油水が分離される状態となっている。そし
て、油水の比重差により、水より比重の小さい油が浮上
しているので、浮上している油を排出すると、油水混合
の液体から油だけを排出することが可能である。
【0008】ここで、仕切板部材に付着する油は水より
比重が小さいので、仕切板部材の上部に付着することに
なり、仕切板部材の下部では液体の流路が確保され、流
路の閉塞が防がれる。すなわち、油水分離槽内に上記の
ような仕切板部材を設けるだけで、液体中の油や水が細
かい粒子となっていても凝集粗大化され、油水の分離が
促進される。同時に、短時間の内に流路が閉塞すること
がない。したがって、簡易な構造にて油水分離性能を向
上させることができ、長時間安定して稼働させることが
可能となる。なお、油水混合の液体は、水の割合の多い
水中油滴(O/W)型であっても、油の割合の多い油中
水滴(W/O)型であっても、上述した効果が得られ
る。
【0009】ここで、油水分離槽は、油水混合の液体が
一方の端部側から流入して流れ、他端側から浮上してい
る油を排出することができる形状であればよい。したが
って、油水分離槽の形状を略一定幅としてこの幅内で液
体が流下するようにしてもよし、下流側になるほど幅を
広くする等してもよく、様々な形状とすることができ
る。
【0010】本体は、油水分離槽を有し、油水分離槽の
一方の端部側に油水混合の液体が流入されて流れ、他端
側から浮上している油が排出されるようになっていれば
よい。油水分離槽に液体を流れるように流入させるに
は、油水分離槽に流入口を設けてポンプで液体が送られ
るようにしてもよいし、油水分離槽の上方から液体が落
下して流入するようにしてもよく、その構成は様々であ
る。また、油水分離槽から浮上している油を排出するに
は、液体の表面部をオーバーフローさせるようにした
り、液体の表面部を吸引ポンプで吸引したりしてもよい
し、回転しているベルトに液体の表面部の油を付着さ
せ、付着した油を掻き取って排出させるようにしてもよ
く、その構成は様々である。
【0011】仕切板部材は、流路を蛇行させて長くする
とともに流速を上げつつ方向を転換させる衝突部位を形
成することができればよく、その具体的な構成の一例と
して、請求項2にかかる発明は、請求項1に記載の油水
分離装置において、上記仕切板部材は、上記油水分離槽
に対して流下方向と交差するように配置されつつ、一部
に流路を確保するとともに液体の流速を上げる隙間を形
成され、この隙間が相連続して重ならないように複数の
板材を配置して形成されている構成としてある。
【0012】上記のように構成した請求項2にかかる発
明においては、仕切板部材を構成する複数の板材は、油
水分離槽に対して流下方向と交差するように配置され、
液体の流路を蛇行させて長くしている。また、流路を確
保するように一部に隙間を形成され、液体の流速を上げ
るようにしている。さらに、この隙間が相連続して重な
らないように配置され、流速を上げられた液体の流れの
方向を転換させるように衝突部位が形成される。したが
って、簡易な構成で液体中の油粒子や水粒子の凝集が促
進され、油水の分離が促進されるような流路を容易に形
成することが可能である。
【0013】油粒子や水粒子の凝集を促進させるには、
粒子どうしがぶつかり合う機会を多くさせるようにすれ
ばよく、その具体的な構成の一例として、請求項3にか
かる発明は、請求項1あるいは請求項2のいずれかに記
載の油水分離装置において、上記板材は、上記隙間に隣
接する端部に液体の流れを拡散させずに通過させる折り
返し部位が形成されている構成としてある。上記のよう
に構成した請求項3にかかる発明においては、流路を流
れる液体は隙間に隣接する端部に設けられた折り返し部
位により流れが拡散されず、衝突部位に衝突して乱流を
発生させられる。すると、油粒子どうし、水粒子がさら
にぶつかり合うようになり、油粒子や水粒子の凝集がさ
らに促進され、油水の分離が促進される。
【0014】また、粒子どうしがぶつかり合う機会を多
くさせる別の一例として、請求項4にかかる発明は、請
求項3に記載の油水分離装置において、本油水分離装置
は、液体の流れを攪乱させる略円柱状部材を上記折り返
し部位と上記衝突部位との間に備える構成としてある。
【0015】上記のように構成した請求項4にかかる発
明においては、液体は流速が上げられつつ略円柱状部材
に向かって流れる。すると、略円柱状部材から下流で流
れが剥離してカルマン渦が発生し、液体の流れが攪乱さ
れる。その結果、液体中の油粒子どうし、水粒子どうし
がぶつかり合い、油粒子や水粒子の凝集が促進される。
その後、衝突部位に衝突し、乱流を発生させられつつ油
粒子や水粒子の凝集がさらに促進される。
【0016】複数の板材の配置は様々であり、その具体
的な構成の一例として、請求項5にかかる発明は、請求
項2〜請求項4のいずれかに記載の油水分離装置におい
て、上記複数の板材は、流下方向と略直交しつつ略並行
に配置されている構成としてある。
【0017】上記のように構成した請求項5にかかる発
明においては、複数の板材は油水分離槽に対して流下方
向と略直交しつつ略並行に配置されているので、流路を
流れる液体を衝突部位で乱流を発生させつつ大きく方向
転換させることができる。したがって、液体中の油粒子
どうし、水粒子どうしをぶつかり合わせる効果が大き
く、油粒子や水粒子を凝集粗大化させて油水の分離を促
進させることができる。
【0018】また、複数の板材は油水分離槽の内側壁を
利用して衝突部位の一部を形成するように配置されても
よく、その具体的な構成の一例として、請求項6にかか
る発明は、請求項2〜請求項5のいずれかに記載の油水
分離装置において、上記複数の板材は、上記油水分離槽
の幅よりも短めに形成されて、同油水分離槽の両内側壁
に対して交互に密着および分離するように順番に配置さ
れている構成としてある。
【0019】上記のように構成した請求項6にかかる発
明においては、油水分離槽の幅よりも短めに形成されつ
つ油水分離槽の両内側壁に密着した板材は、油水分離槽
の両内側壁から離れたところに隙間が形成されている。
また、油水分離槽の幅よりも短めに形成されつつ油水分
離槽の両内側壁から分離するように配置された板材は、
油水分離槽の両内側壁との間に隙間が形成されている。
そして、これら異なる配置をされた板材が交互に配置さ
れているので、それぞれの隙間は相連続して重なってい
ない。したがって、これらの隙間と板材とで、乱流を発
生させつつ液体の流れの方向を転換させるような衝突部
位が形成され、簡易な構成にて流路が形成される。
【0020】また、隙間を形成する別の具体例として、
請求項7にかかる発明は、請求項2〜請求項6のいずれ
かに記載の油水分離装置において、上記隙間は、上記油
水分離槽における幅方向外側と幅方向内側とに交互に形
成されている構成としてある。上記のように構成した請
求項7にかかる発明においても、それぞれの隙間は相連
続して重なっていない。したがって、これらの隙間と板
材とで、液体の流速を上げつつ流れの方向を転換させる
ような衝突部位が形成され、簡易な構成にて流路が形成
される。
【0021】なお、液体の流路を長くするには、複数の
板材を油水分離槽に対して流下方向と略直交するように
配置させる以外にも可能である。そこで、その一例とし
て、請求項8にかかる発明は、請求項2〜請求項4のい
ずれかに記載の油水分離装置において、上記板材は、水
平断面において略V字形に形成されている構成としてあ
る。上記のように構成した請求項8にかかる発明におい
ては、液体は油水分離槽の流下方向に対して斜めに蛇行
するように流れる。したがって、流路をより長く形成す
ることができ、液体中の油粒子や水粒子の粗大化が促進
される。
【0022】なお、沈降する固形物の多い液体では、流
路の途中に固形物が堆積することがある。その際、堆積
した固形物を除去するように構成すれば、長時間連続稼
働させる際に好適である。そこで、その構成の一例とし
て、請求項9にかかる発明は、請求項1〜請求項8のい
ずれかに記載の油水分離装置において、上記本体は、上
記油水分離槽の底部に沈降した沈降物を排出させる沈降
物排出手段を有する構成としてある。
【0023】上記のように構成した請求項9にかかる発
明においては、油水分離槽の底部に沈降した沈降物が排
出される。むろん、上述した仕切板部材により液体は蛇
行して長くなるように形成された流路を流れ、衝突部位
にて乱流を発生させられつつ方向を転換させられるの
で、油粒子、水粒子が凝集粗大化されて、油水が分離さ
れる。すなわち、油水分離槽と沈降物排出手段とを有す
る本体に上述した仕切板部材を組み合わせて油水分離装
置を構成することも可能である。
【0024】ここで、沈降物排出手段は、油水分離槽の
底部に沈降した沈降物を排出させることができればよ
い。したがって、油水分離槽の底部に吸入口を設けて吸
引ポンプで沈降物を吸引してもよいし、油水分離槽の底
部にコンベアを設置し、沈降物を排出する排出口を設け
て、この排出口に沈降物を移送させるようにしてもよ
く、その構成は様々である。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、液体中の
油や水の細かい粒子の凝集が促進され、油水の分離が促
進されると同時に、短時間の内に流路が閉塞することが
ない。したがって、簡易な構造にて油水分離性能を向上
させることができ、長時間安定して稼働させることが可
能な油水分離装置を提供することができる。また、請求
項2にかかる発明によれば、油水の分離が促進されるよ
うな流路を容易に形成することができる。
【0026】さらに、請求項3にかかる発明によれば、
油粒子どうし、水粒子どうしをぶつかり合わせる効果が
大きく、油粒子や水粒子を凝集粗大化させて油水の分離
が促進される。さらに、請求項4にかかる発明によれ
ば、液体の流れがより攪乱され、油水分離が促進され
る。さらに、請求項5にかかる発明によれば、油粒子ど
うし、水粒子どうしをぶつかり合わせる効果が大きく、
油粒子や水粒子を凝集粗大化させて油水の分離を促進さ
せることができる。
【0027】さらに、請求項6にかかる発明によれば、
簡易な構成にて流路が形成される。さらに、請求項7に
かかる発明によっても、簡易な構成にて流路が形成され
る。さらに、請求項8にかかる発明によれば、流路をよ
り長く形成することができ、油水の分離が促進される。
さらに、請求項9にかかる発明によれば、油水分離が促
進されつつ、油水分離槽の底部に沈降した沈降物が排出
される。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、図面にもとづいて本発明の
実施形態を説明する。図1は本発明の一実施形態にかか
る油水分離装置を斜視図により示しており、図2はその
A−A断面図である。これらの図において、油水分離装
置は、略一定幅に形成された油水分離槽10と、油水分
離槽10内にて流路を蛇行させて長くするように形成さ
れた仕切板部材20とから構成されている。仕切板部材
20により、油水分離槽10内は、油水混合の液体が流
入する流入室10aと、流入室10aに流入した液体が
通過する通路部10bと、通路部10bを通過した液体
が流入する油分離室10cとに仕切られている。また、
油水分離槽10には、底部に液体が流入可能な水導入口
11aが形成された縦壁11が設けられ、油分離室10
cから仕切られるとともに、油分離室10cに流入した
液体が水導入口11aから流入する水分離室10dが形
成されている。
【0029】そして、油水分離槽10には、油分離室1
0cを形成した部分の上部側面に油排出口12が取り付
けられ、浮上している油がオーバーフローするように排
出されるようになっている。また、水分離室10dを形
成した部分で油排出口12よりも若干低めとした位置で
あって流下方向側に水排出口13が取り付けられ、液体
の下層にある水が水導入口11aを通過した後、水排出
口13から排出されるようになっている。なお、本実施
形態では設けていないが、水排出口13に高さを調節可
能な水出口調整板を取り付け、この水出口調整板から液
体をオーバーフローさせるようにしてもよい。すると、
流入する液体の油水の比率等に応じた油水分離を行うこ
とが可能となる。
【0030】仕切板部材20は、流入室10aから油分
離室10cへの方向を流下方向として、油水分離槽10
に対して流下方向と交差するように配置された複数の板
材21,22から構成されている。複数の板材21,2
2は、図3に示す上面からみた概略図において略V字形
となるように間隔が設けられて重ねて配置されており、
流下方向への流路を確保するため、隙間21a,22a
が設けられている。なお、隙間21a,22aは、流体
の連続の法則により通過する液体の流速が上げられるよ
うに、重ねられるように配置された板材21,22の配
置間隔よりも小さくしている。
【0031】これらの隙間21a,22aは、油水分離
槽10における幅方向内側(V字形の閉口側の基底部)
と幅方向外側(V字形の開口側の端部)とに交互に形成
されている。すなわち、仕切板部材20は、油水分離槽
10における幅方向内側に隙間21aが設けられた板材
21と、幅方向外側に隙間22aが設けられた板材22
とを交互に重ねて配置され、構成されている。また、板
材21,22は、隙間21a,22aに隣接する端部に
それぞれ折り返し部位21b,22bが形成されてい
る。液体はこれらの折り返し部位21b,22bを通過
する際、流れが拡散しないようになっている。そして、
隙間21a,22aが相連続して重ならないように複数
の板材21,22を配置して形成されているので、隙間
21a,22aから折り返し部位21b,22bで形成
された流路を流れる液体は板材21,22に衝突するよ
うになっている。すなわち、板材21,22、隙間21
a,22a、折り返し部位21b,22bとで、液体の
流速が上げられつつ方向が転換される液体の衝突部位が
形成されている。
【0032】以上の構成により、流入室10aに流入し
た油水混合の液体は、まず、隙間21aから通路部10
bに流入し、通路部10bを蛇行するように流れて本実
施形態では隙間22aから油分離室10cに流入する。
そして、浮上している油が油排出口12から排出される
とともに、下層にある水が水導入口11aを通過した
後、水排出口13から排出されることになる。なお、本
油水分離装置で油水分離する液体は、水の割合が多い液
体であってもよいし、油の割合が多い液体であってもよ
い。したがって、油水混合の液体をオイルスキマーで一
次分離した油分の多い液体を処理することもできるよう
になっている。
【0033】なお、油水分離槽内で仕切板部材により形
成される流路は、蛇行するように長くなっていればよい
ため、水平断面において略V字形以外の形状とすること
も可能である。例えば、図4に示す上面からみた概略図
では、複数の板材41,42は、流下方向と略直交しつ
つ略並行に配置されている。そして、油水分離槽30の
幅よりも短めに形成されて、油水分離槽30の両内側壁
30e,30eに対して交互に密着および分離するよう
に順番に配置されている。すなわち、仕切板部材40
は、油水分離槽30における幅方向内側に隙間41aが
設けられた板材41と、油水分離槽30の両内側壁30
e,30eに隣接する端部に隙間42aが設けられた板
材42とを交互に重ねて配置され、構成されている。な
お、隙間41a,42aは、通過する液体の流速が上げ
られるように、重ねられるように配置された板材41,
42の配置間隔よりも小さくしている。
【0034】この構成により、流入室30aに流入した
油水混合の液体は、隙間41aから通路部30bに流入
し、通路部30bを蛇行するように流れて隙間42aか
ら油分離室30cに流入する。その際、通路部30b中
の隙間41aを通過した液体は板材42に、隙間42a
を通過した液体は板材41に衝突し、方向が転換され
る。なお、図4では、板材41,42の隙間21a,2
2aに隣接する端部に折り返し部位が設けられていない
が、液体の流れを攪乱するため、適宜折り返し部位を形
成してもよい。
【0035】また、仕切板部材で形成される隙間の一部
を油水分離槽の内側壁に隣接して設ける必要はなく、例
えば、図5に示す上面からみた概略図のように隙間を設
けてもよい。同図において、仕切板部材60は、油水分
離槽50における幅方向内側に隙間61aが設けられた
板材61と、油水分離槽50の両内側壁50e,50e
には隣接しないが幅方向外側に隙間62aが設けられた
板材62とを交互に重ねて配置して構成している。この
場合、板材61,62で形成された通路の一部に液体の
流れが淀む淀み部50fが形成され、液体の流れが攪乱
される。
【0036】さらに、油水分離装置に流入する油水混合
の液体は、金属くず等の固形物が含まれていることも多
い。そこで、付着した固形物や固形物が含まれた油を除
去しやすいよう、仕切板部材を着脱可能としてもよい。
例えば、仕切板部材を構成する複数の板材を流下方向と
略直交しつつ略並行に配置する場合、複数の板材を油水
分離槽の幅よりも僅かに大きめに形成し、油水分離槽内
にて幅方向に当接しつつ突っ張って保持されるようにし
てもよい。
【0037】図6は、複数の板材81,82を着脱可能
とした油水分離装置の例を外観斜視図により示してい
る。ここで、板材81,82の油水分離槽70の幅方向
の長さL1は、油水分離槽70の幅方向の内寸L2より
僅かに大きくしている。そして、油水分離槽70内で幅
方向に突っ張ることができるよう、ステンレス等若干の
弾性を示すものを採用している。なお、複数の板材8
1,82は、流路を確保するため油水分離槽70の幅方
向の端部の一方に切り欠くように隙間81a,82aが
形成され、これらの隙間81a,82aが相連続して重
ならないように配置されている。
【0038】図1に示した油水分離装置の場合は、液体
の流路を長くするため水平断面において略V字形に形成
している。例えば、油水分離槽10の幅方向に対し、角
度αが45度となるように板材21,22を配置する
と、同じ枚数重ねて流下方向に略直交するように配置し
た場合と比べ、流路は、1/cos(45度)=1.4
1倍となる。流路は、この角度αを大きくするほど長く
なるが、油水分離槽自体も流下方向へ長くする必要があ
るため、油水分離装置を設置する場所に応じて適宜決定
される。
【0039】次に、油水分離槽に流入した油水混合の液
体から油水が分離される作用について説明する。流入室
10aの上方から落下させる等で流入室10aに流入し
た油水混合の液体は、まず、図8の要部拡大図に示す隙
間21aから折り返し部位21b,21bで挟まれた増
速部21cを通過する。流入室10aの液体が狭い増速
部21cを通過すると、液体は液体の連続の法則により
流速を上げられる。ここで、本実施形態においては、隙
間21aの幅Gaを、通路部10bの幅をGbとして2
Ga<Gbとなるように設定し、折り返し部位21bの
長さLdを、2Ld<Gbとなるように設定している。
むろん、幅Ga、Gb、長さLdの関係を、これら以外
にすることも可能である。液体は、増速部21cを通過
した後、増速された状態で、略V字形に配置された板材
22の閉口側の基底部22dに衝突する。すると、液体
の流れは方向転換されて減速されるとともに一部が乱流
状態となり、板材21,22で挟まれた通路部10bを
油水分離槽10の幅方向外側へ流れる。その際、折り返
し部位21b,21bがあるために液が淀む淀み部21
e,21eが生じ、液体の流れが攪乱される。
【0040】液体が板材22の閉口側の基底部22dに
衝突すると、液体中の油や水が細かい粒子であっても粒
子どうしがぶつかり合い、油粒子や水粒子の凝集が促進
されるとともに、液体中の油粒子の一部が基底部22d
に付着する。また、淀み部21e,21eがあることで
も、液体中の油粒子どうし、水粒子どうしがぶつかり合
うことになり、油粒子や水粒子の凝集が促進される。基
底部22dに付着した油22fには流速を上げられた液
体中の油粒子がさらにぶつかり、仕切板部材に付着した
油22fは大きくなる。大きくなった油22fは、やが
て、液体の流速により引きちぎられて、通路部10bを
流れていく。
【0041】なお、本実施形態では、図8の断面図に示
すように衝突部位に衝突した液体を垂直方向に攪乱させ
るよう、基底部22dの下端を流下方向の下流側が凸状
になるように丸くした角部23としている。油水分離槽
10の底部10gを流れる液体は、基底部22dに衝突
すると方向転換して基底部22dに沿った上昇流とな
る。すると、液体中の油粒子どうし、水粒子どうしがさ
らにぶつかり合い、油粒子や水粒子の凝集が促進され
る。そして、比重差により発生する油粒子の浮力と相乗
して、基底部22dに付着した油粒子群を液面方向に運
ぶようになっている。そして、液体が板材21,22で
挟まれた通路部10bを流れている間は、層流状態であ
るので、油や水に働く浮力や沈降力により、油粒子群や
油粒子が浮上して集まり、成長するとともに、水粒子も
沈降して集まり、大きくなる。
【0042】続いて、液体は図9の要部拡大図に示す隙
間22aから折り返し部位22bと油水分離槽10の内
側壁10eとで挟まれた増速部22cを通過する。板材
21,22の間隔より狭い増速部22cを液体が通過す
ると、液体は再び流速を上げられ、今度は略V字形に配
置された板材21の開口側の端部21dに衝突する。す
ると、液体の流れは方向転換されて減速され、板材2
1,22で挟まれた通路部10bを油水分離槽10の幅
方向内側へ流れる。その際、折り返し部位22bがある
ため、同様に淀み部22eが生じ、液体の流れが攪乱さ
れる。
【0043】すなわち、液体は通路部10bを流れる内
に、繰り返し、加速、方向転換、攪乱、減速されること
になる。液体が加速、方向転換、攪乱されると、油粒子
が板材21,22に順次付着したり、液体中の油粒子ど
うし、水粒子どうしがぶつかり合ったりするので、油粒
子や水粒子の凝集が促進される。そして、液体が減速さ
れると、凝集した油粒子や水粒子に働く浮力や沈降力に
より、油粒子が浮上して集まり、成長するとともに、水
粒子も沈降して集まり、成長する。凝集、成長が繰り返
されることにより、油粒子や水粒子は大きく成長する。
【0044】通路部10bを通過した液体は、最後の隙
間22aから油分離室10cに流入する。油分離室10
cは通路部10bを形成する板材21,22の間隔より
広い空間が設けられており、流入した液体の流速は遅く
なる。ここで、液体中の油粒子や水粒子は凝集して大き
く成長しているので、比重差により油が浮上し、水が沈
降する。すなわち、浮上している油を排出すると、油水
混合の液体から油だけを排出することが可能である。本
実施形態では、浮上している油が油排出口12からオー
バーフローするように排出されるようになっている。そ
して、沈降している水は、縦壁11の底部に形成された
水導入口11aを通過した後、水排出口13から排出さ
れる。このように、油水混合の液体の流れを繰り返し加
速、衝突、方向転換、攪乱、減速させると、液体中の細
かい油粒子や水粒子が凝集され、粗大化される。その結
果、従来、電気凝集や遠心分離でしか分離できなかった
流径数ミクロン程度の粒子も本油水分離装置により分離
されるようになる。
【0045】以上述べたように、油水分離装置の油水分
離槽10内に上記のような複数の板材21,22で構成
された仕切板部材20を設けるだけで、液体中の油粒子
や水粒子の凝集が促進され、油水の分離が促進される。
したがって、簡易な構造にて油水分離装置の油水分離性
能を向上させることができ、例えば、油水分離装置の低
コスト化を図ることが可能となる。また、従来の油水分
離槽を使用した油水分離装置と比べ、分離された油水の
純度が大きいため、水中に塩素系の防腐剤等が含まれて
いる場合でも、油を焼却する際に環境汚染物質であるダ
イオキシン類が発生しないという効果も得られる。
【0046】なお、液体中の油粒子は複数の板材21,
22で形成された通路部10bを流れるうちに凝集して
分離し、板材21,22等に付着することがある。しか
し、水より比重が小さい油は板材21,22等の上部に
付着し、板材21,22等の下部では液体の流路が確保
される。その結果、流路が閉塞せず、長時間稼働させつ
つ油水分離を行わせることができる。
【0047】図10は、本発明の第二の実施形態にかか
る油水分離装置を上面からみた概略図により示してい
る。なお、本実施形態は、油水分離槽設置面積が十分に
確保できないときに好適な構成としている。この油水分
離装置も、図1と同様の複数の板材101,102や縦
壁91により、流入室90a、通路部90b、油分離室
90c、水分離室90dとに仕切られている。しかし、
流れる液体をさらに攪乱させるため、板材101に形成
された折り返し部位101b,101bと板材102の
V字形の基底部102dとの間であって、折り返し部位
101b,101bで形成された増速部101cの中心
線上に円柱状部材103を設けている。ここで、本実施
形態においては、図12の要部拡大図で示す隙間101
aの幅Laを、通路部の幅をLeとして、2La<Le
の関係とし、折り返し部位101bの長さLdと通路部
の幅Leとを、2Ld<Leの関係にしている。また、
円柱状部材103の直径Dは、1/3La<D<Laと
している。むろん、幅La、Le、長さLd、直径Dの
関係を、これら以外にすることも可能である。
【0048】また、金属くず等の固形物が多く含まれた
液体の油水分離を想定し、油水分離槽90の下部で底部
とは隙間を設けられつつ流下方向上流側内側壁90gと
流下方向下流側内側壁90hとで固定された複数の支持
板104に、板材101,102や円柱状部材103の
下部が固定されている。すなわち、油水分離槽90内
で、板材101,102や円柱状部材103の下方に隙
間ができており、この隙間を液体中で相対的に比重の大
きい水が流れるようになっている。そして、油水分離槽
90の底部から流下方向下流側であって図11では右上
方向に沈降物を移送させる、油水分離槽90の幅方向に
配置された多数のかき取り板105aを有するスラッジ
コンベア105も設けられている。なお、スラッジコン
ベア105の移送方向の端部の位置は、油水分離槽90
内の液面となる油排出口92よりも高くなっている。そ
して、同端部における底面に、下向きに取り付けられた
沈降物排出口94が設けられ、スラッジコンベア105
で移送されてきた沈降物が液体から分けられて沈降物排
出口94より排出されるようになっている。すなわち、
スラッジコンベア105と沈降物排出口94とにより、
沈降物排出手段が構成される。
【0049】上記のように構成した油水分離装置では、
流入室90aに流入した油水混合の液体は、図12の要
部拡大図に示す隙間101aから折り返し部位101
b,101bで挟まれた増速部101cを、流速を上げ
られつつ通過する。すると、液体は円柱状部材103を
回避するように流れる。そのとき、液体の流れの方向を
基準として円柱状部材103の後方で流れが剥離してカ
ルマン渦103aが発生する。すなわち、液体の流れは
円柱状部材103にて攪乱され、円柱状部材103の後
方にある基底部102dに衝突する。
【0050】すると、液体中の油粒子の一部が円柱状部
材103に付着するとともに、液体中の油粒子どうし、
水粒子どうしがぶつかり合い、油粒子や水粒子の凝集が
促進される。円柱状部材103に付着した油103fに
は液体中の油粒子が次々にぶつかり、油103fは大き
くなる。そして、大きくなった油22fは液体の流速に
より引きちぎられて、滑らかな流れの層流である通路部
90bを流れていく。一部の引きちぎられた油103f
はカルマン渦103aに巻き込まれ、漂いながら成長
し、やがて滑らかな流れに引き寄せられて移動する。こ
のように、液体は、繰り返し加速されてカルマン渦を発
生させられ、衝突、方向転換、減速させられる。その後
は、図1で示した油水分離装置と同様、油分離室90c
から浮上している油が排出され、水分離室から水が排出
される。
【0051】一方、金属くず等の重い固形物は、流入室
90aや通路部90bで沈降し、スラッジコンベア10
5の上に堆積する。そこで、スラッジコンベア105を
作動させると、堆積した沈降物が油水分離槽90内の液
面より高くした移送方向の端部へ移送される。そして、
沈降物は液体から分けられて、沈降物排出口94より落
下し、排出される。したがって、油水分離を行いつつ、
沈降物の排出が可能となる。
【0052】このように、本発明を用いると、種々の油
水分離装置において、油水分離槽内に上述したような仕
切板部材を設けるだけで液体中の油粒子や水粒子の凝集
が促進され、油水の分離が促進される。また、仕切板部
材の下部では液体の流路が確保され、流路の閉塞が防が
れる。したがって、簡易な構造にて油水分離性能を向上
させることができ、長時間安定して稼働させることが可
能な油水分離装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる油水分離装置を示
す斜視図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】本発明の一実施形態にかかる油水分離装置を上
面からみた概略図である。
【図4】変形例にかかる油水分離装置を上面からみた概
略図である。
【図5】別の変形例にかかる油水分離装置を上面からみ
た概略図である。
【図6】別の変形例にかかる油水分離装置を上面からみ
た概略図である。
【図7】油水分離槽内の液体の流れを示す要部拡大図で
ある。
【図8】油水分離槽内の液体の流れを示す断面図であ
る。
【図9】油水分離槽内の液体の流れを示す要部拡大図で
ある。
【図10】別の変形例にかかる油水分離装置を上面から
みた概略図である。
【図11】図10のB−B断面図である。
【図12】別の変形例において油水分離槽内の液体の流
れを示す要部拡大図である。
【図13】従来例にかかる油水分離装置示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1…油水分離槽 2…第一の分離板 3…第二の分離板 4…流入口 5…油排出口 6…水排出口 10…油水分離槽 10a…流入室 10b…通路部 10c…油分離室 10d…水分離室 10e…内側壁 10g…底部 11…縦壁 11a…水導入口 12…油排出口 13…水排出口 20…仕切板部材 21,22…板材 21a,22a…隙間 21b,22b…折り返し部位 21c,22c…増速部 21d…端部 21e,22e…淀み部 22d…基底部 22f…付着した油 23…角部 30…油水分離槽 30a…流入室 30b…通路部 30c…油分離室 30e…内側壁 40…仕切板部材 41,42…板材 41a,42a…隙間 50…油水分離槽 50e…内側壁 50f…淀み部 60…仕切板部材 61,62…板材 61a,62a…隙間 70…油水分離槽 81,82…板材 81a,82a…隙間 90…油水分離槽 90a…流入室 90b…通路部 90c…油分離室 90d…水分離室 90g,90h…内側壁 91…縦壁 92…油排出口 94…沈降物排出口 101,102…板材 101a…隙間 101b,101b…折り返し部位 101c…増速部 102d…基底部 103…円柱状部材 103a…カルマン渦 103f…付着した油 104…支持板 105…スラッジコンベア 105a…かき取り板
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年3月31日(2000.3.3
1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正内容】
【0039】次に、油水分離槽に流入した油水混合の液
体から油水が分離される作用について説明する。流入室
10aの上方から落下させる等で流入室10aに流入し
た油水混合の液体は、まず、図7の要部拡大図に示す隙
間21aから折り返し部位21b,21bで挟まれた増
速部21cを通過する。流入室10aの液体が狭い増速
部21cを通過すると、液体は液体の連続の法則により
流速を上げられる。ここで、本実施形態においては、隙
間21aの幅Gaを、通路部10bの幅をGbとして2
Ga<Gbとなるように設定し、折り返し部位21bの
長さLdを、2Ld<Gbとなるように設定している。
むろん、幅Ga、Gb、長さLdの関係を、これら以外
にすることも可能である。液体は、増速部21cを通過
した後、増速された状態で、略V字形に配置された板材
22の閉口側の基底部22dに衝突する。すると、液体
の流れは方向転換されて減速されるとともに一部が乱流
状態となり、板材21,22で挟まれた通路部10bを
油水分離槽10の幅方向外側へ流れる。その際、折り返
し部位21b,21bがあるために液が淀む淀み部21
e,21eが生じ、液体の流れが攪乱される。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10
【補正方法】変更
【補正内容】
【図10】

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油水混合の液体が流れるように形成され
    るとともに、一方の端部側から同液体が流入されて比重
    差を利用して油水を分離し、他端側から浮上している油
    を排出する油水分離槽を有する本体と、 上記油水分離槽内にて流路を蛇行させて長くするととも
    に、乱流を発生させつつ方向を転換させる衝突部位を形
    成する仕切板部材とを具備することを特徴とする油水分
    離装置。
  2. 【請求項2】 上記請求項1に記載の油水分離装置にお
    いて、 上記仕切板部材は、上記油水分離槽に対して流下方向と
    交差するように配置されつつ、一部に流路を確保すると
    ともに液体の流速を上げる隙間を形成され、この隙間が
    相連続して重ならないように複数の板材を配置して形成
    されていることを特徴とする油水分離装置。
  3. 【請求項3】 上記請求項2に記載の油水分離装置にお
    いて、 上記板材は、上記隙間に隣接する端部に液体の流れを拡
    散させずに通過させる折り返し部位が形成されているこ
    とを特徴とする油水分離装置。
  4. 【請求項4】 上記請求項3に記載の油水分離装置にお
    いて、 本油水分離装置は、液体の流れを攪乱させる略円柱状部
    材を上記折り返し部位と上記衝突部位との間に備えるこ
    とを特徴とする油水分離装置。
  5. 【請求項5】 上記請求項2〜請求項4のいずれかに記
    載の油水分離装置において、 上記複数の板材は、流下方向と略直交しつつ略並行に配
    置されていることを特徴とする油水分離装置。
  6. 【請求項6】 上記請求項2〜請求項5のいずれかに記
    載の油水分離装置において、 上記複数の板材は、上記油水分離槽の幅よりも短めに形
    成されて、同油水分離槽の両内側壁に対して交互に密着
    および分離するように順番に配置されていることを特徴
    とする油水分離装置。
  7. 【請求項7】 上記請求項2〜請求項6のいずれかに記
    載の油水分離装置において、 上記隙間は、上記油水分離槽における幅方向外側と幅方
    向内側とに交互に形成されていることを特徴とする油水
    分離装置。
  8. 【請求項8】 上記請求項2〜請求項4のいずれかに記
    載の油水分離装置において、 上記板材は、水平断面において略V字形に形成されてい
    ることを特徴とする油水分離装置。
  9. 【請求項9】 上記請求項1〜請求項8のいずれかに記
    載の油水分離装置において、 上記本体は、上記油水分離槽の底部に沈降した沈降物を
    排出させる沈降物排出手段を有することを特徴とする油
    水分離装置。
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