JP2001251979A - 田植機用苗の育苗方法 - Google Patents

田植機用苗の育苗方法

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JP2001251979A
JP2001251979A JP2000070009A JP2000070009A JP2001251979A JP 2001251979 A JP2001251979 A JP 2001251979A JP 2000070009 A JP2000070009 A JP 2000070009A JP 2000070009 A JP2000070009 A JP 2000070009A JP 2001251979 A JP2001251979 A JP 2001251979A
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Japan
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seedlings
seedling
continuous
rice
grown
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JP2000070009A
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Yoshihiro Ueda
上田  吉弘
Noboru Inoue
昇 井上
Shoichi Nakamura
正一 中村
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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    • Y02P60/216

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  • Hydroponics (AREA)
  • Cultivation Receptacles Or Flower-Pots, Or Pots For Seedlings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 田植機用の連続苗を、水耕栽培を利用して生
育する育苗方法において、必要以上に強い根張りの発生
を抑えて、分離性の良好な田植機に好適に使用すること
のできる連続苗を生育できるようにする。 【解決手段】 シート状のベース材6上に種籾7を播種
し、珪酸成分を含ませた培養液を供給して発芽・発根さ
せ、ベース材6を貫通して成長した根を互いに絡ませる
ことで、連続した苗に生育する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、田植機用苗を水耕
栽培によって生育する育苗方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、田植機用苗には、育苗箱を用い
て生育した標準寸法(幅:約28cm,長さ:約58c
m)のマット状の連続苗が利用されるものであり、育苗
箱に床土を敷き、ここに播種して育成する。
【0003】また、床土を利用しない、あるいは、ほと
んど利用しない軽量な田植機用苗を得る手段として、水
耕栽培によってマット状の連続苗を生育することも試み
られている。水耕栽培による育苗方法においては、不織
布、スポンジシート、などのシート状のベース材上に播
種した種籾に培養液を供給し、ベース材を貫通して成長
した根を互いに絡ませせることで、連続した苗を生育す
るものであり、床土を使用しないので軽量化を図ること
ができるとともに、必ずしも育苗箱を利用する必要がな
いので苗の長さに制約がなく、標準の連続苗の複数枚分
(例えば10枚分)の長さの連続苗(ロング苗)を生育
することが容易となる。そして、このロング苗は床土を
使用しないので床部での崩れをもたらすことなく巻き取
りが可能であり、コンパクトな巻き取り状態で田植機の
苗のせ台に装填して使用することができ、標準の連続苗
を使用する場合のように頻繁に苗補給を行う必要がなく
なって、植付け作業能率を向上する上で有用となるもの
である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】水耕栽培を利用した育
苗方法において、従来では、野菜の水耕栽培などに利用
される一般的な培養液を利用していたのであるが、田植
機用の苗としては不都合な性状の苗に生育してしまうこ
とが判った。つまり、上記培養液を用いて植付けに適し
た葉丈あるいは葉齢にまで生育すると、長い根が多く発
生して必要以上に根張りの強い連続苗となってしまい、
田植機に装填した連続苗から植え付け爪で一株分の苗を
掻き取って植え付ける場合に、根張りが強すぎるために
分離性が悪いものとなり、取出し苗に引きずられて後続
の苗までもが取り出されてしまって、取出した一株の苗
の量が不安定になったり、次回の苗取りだし箇所の苗が
不足したり無くなったりして欠株が発生するようなこと
があった。
【0005】また、一般的な野菜用の培養液で稲苗を育
成すると、藻の発生が比較的多く見られ、培養液の循環
量を多くしたり培養液の濾過を十分に行う必要があり、
運転コストが高くなるきらいもあった。
【0006】本発明は、このような点に着目してなされ
たものであって、田植機用の連続苗を、水耕栽培を利用
して生育する育苗方法において、必要以上に強い根張り
の発生を抑えて、分離性の良好な田植機に好適に使用す
ることのできる連続苗を生育できるようにすることを主
たる目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明の田
植機用苗の育苗方法は、シート状のベース材上に種籾を
播種し、珪酸成分を含ませた培養液を供給して発芽・発
根させ、ベース材を貫通して成長した根を互いに絡ませ
ることで、連続苗に生育すること特徴とする。
【0008】(作用・効果) 本発明による育苗方法に
よると、植付けに適した草丈あるいは葉齢にまで生育し
た状態では、珪酸成分を含まない培養液で栽培した場合
に比較して根の長さは短くなった。その結果、持ち運ん
だり、巻き込んだりしても崩れることのない強度を維持
する根張り状態でありながら、植付け時の苗分離に支障
の出るほど強い根張りはもたらされることはなく、軽量
で取り扱いが容易でありながら、植付け時には、安定し
た量での取出しが可能となり、田植機用として好適な苗
を育成することができるようになった。
【0009】また、本発明による育苗方法によると、珪
酸成分を含まない培養液で栽培した場合よりも根毛の発
達が促進される結果となり、培地から取り出された後の
保存性が高められるとともに、植付け後の活着性にも優
れた苗を得ることができる。
【0010】また、本発明による育苗方法によると、珪
酸成分を含まない培養液で栽培した場合に比較して、培
養液での藻の発生が少なくなることが確認でき、その結
果、藻の発生を抑えるために培養液の循環量を多くする
ような必要がなくなり、その分、運転コストの低減にも
有効となる。
【0011】請求項2に係る発明の田植機用苗の育苗方
法は、請求項1記載の発明方法において、育苗箱を用い
て生育される標準の田植機用苗の複数枚分の長さの連続
苗を育成することを特徴とする。
【0012】(作用・効果) 上記方法によると、軽量
でありながら適度の根張りによって連続性を維持するこ
とができるので、育苗箱を用いて生育される標準の田植
機用苗の数倍から十倍程度の長い連続苗を得ることが容
易であり、苗補給の頻度の少ない能率的な植付け作業を
行うことのできるロング苗を生育するのに好適となる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。図1は、本発明方法によって田植
機用の連続苗を水耕栽培する設備の概略構成を示してい
る。
【0014】水耕栽培槽1は、育苗箱を用いて生育され
る標準の田植機用苗の十倍程度(約6m)の長い連続苗
(ロング苗)Fを生育するに足る長さを有しており、一
端側から供給された培養液2は他端側のオーバーフロー
口3から流出し、濾過装置4、貯留槽5、等を経て循環
される。
【0015】水耕栽培槽1には、不織布あるいはスポン
ジシートなどのシート状のベース材6が敷かれ、このベ
ース材6の上面に、水稲の種籾7が所定の密度で播種さ
れ、培養液の供給のもとで生育される。ここで、発芽・
発根行程期間は、種籾7の上に重し板を載せて、種籾7
がベース材6から浮き上がってしまうのを防止して、根
がベース材6を貫通して成長するようにする。また、発
芽・発根行程期間を過ぎると、葉の生育を妨げないよう
に重し板を取り外す。
【0016】ベース材6を貫通した根は互いに絡まりな
がら成長し、根絡み部分8が次第に厚くなり、それに合
わせて培養液の液面制御を行う。また、必要に応じて生
育の経過に伴って倍溶液の濃度制御も併せて行う。
【0017】このような水耕栽培を行うことで、図2に
示すように、床土を使用しないで、ベース材6を介して
根を互いに絡ませせた軽量で長い連続苗を得ることがで
き、植付けに適した所定の草丈あるいは葉齢にまで生育
すれば、水耕栽培槽1から取出してロール巻きにして搬
出する。
【0018】この水耕栽培における培養液は、基本的に
は、図3に示す成分組成の市販肥料を適当な濃度の水溶
液にしたものであり、これに珪酸ナトリウムを50pp
m程度添加したものを使用する。
【0019】ここで、珪酸成分を含ませた培養液で栽培
した苗と、珪酸成分を含まない培養液で栽培した苗とを
比較すると、珪酸成分を含ませた培養液で栽培した苗の
根は、珪酸成分を含まない培養液で栽培した苗の根より
短くなるとともに、根毛の発達が促進される結果が確認
できた。図4は、上記のようにして栽培した横幅28c
mの連続苗を、その先端から各距離において全横幅にわ
たって掻分け分離する際の掻分け分離力を計測したした
結果を示すものであって、図から判るように、珪酸成分
を含ませた培養液で栽培した苗のほうが、珪酸成分を含
まない培養液で栽培した苗よりも容易に分離できる結果
が確認できた。また、珪酸成分を含ませた培養液で栽培
した場合は、珪酸成分を含まない培養液で栽培した場合
に比べて、水耕栽培槽1における藻の発生が少なくなる
ことも確認できた。
【0020】図5に、上記方法によって生育した連続苗
Fを積載して田植え作業を行えるよう構成した田植機が
例示されている。この田植機は、乗用走行機体11の後
部に、昇降リンク機構12を介して複数条植え仕様の苗
植付け装置13を昇降可能に連結した構造となってお
り、苗植付け装置13には、複数条分の連続苗Fを積載
して一定ストロークで往復横移動する苗のせ台14、こ
の苗のせ台14の下端から植付け爪15によって一株分
づつ苗を掻き取って田面Tに植え付けてゆく複数組の植
付け機構16、田面の植付け予定箇所を均平化する整地
フロート17、等が備えられている。
【0021】図6に示すように、前記苗のせ台14の上
部には、支点a周りに上下揺動可能な苗支持アーム18
が各条ごとに備えられており、各苗支持アーム18の遊
端に、芯筒19を介してロール状に巻き取られた連続苗
Fが回転可能に軸支され、連続苗Fがその重量によって
苗のせ台14の上面に載置され載置されるとともに、苗
のせ台14に備えられたベルト式の縦送り機構20に作
用するように、連続苗Fの一部が下方に引き出されて苗
のせ台14下半部の上面に沿って載置され、苗のせ台1
4が横送りストロークエンドに到達するごとに縦送り機
構20の搬送作用を受けるように構成されている。ま
た、苗のせ台14の下部上方には、引き出された連続苗
Fの浮き上がりおよび横ずれを阻止するディスク21が
自重により苗に載せかけられている。
【0022】〔別実施形態〕 上記実施形態では、標準の田植機用苗の十倍程度の
長い連続苗(ロング苗)を生育する場合を例示したが、
ベース材5を敷いて播種した育苗箱を水耕栽培槽1に並
べ置いて水耕栽培することで、標準寸法の軽量苗を生育
することも可能である。 ベース材5の上に播種した後、種籾6の上から少し
覆土して、発芽・発根時における種籾6の浮き上がりを
阻止する形態で実施することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】水耕栽培設備の概略構成図
【図2】生育した苗の一部をしめす斜視図
【図3】各種肥料の成分を示す図表
【図4】苗の掻分け試験結果を示す図表
【図5】ロング苗植付け仕様に構成された田植機の全体
側面図
【図6】田植機の要部側面図
【符号の説明】
2 培養液 6 ベース材 7 種籾 F 連続苗
フロントページの続き (72)発明者 中村 正一 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 Fターム(参考) 2B027 NA01 NB01 NC37 ND03 ND15 QA05 SA15 SA30 UA03 UA08 UA13 UA20 2B314 MA15 NC02 ND04 ND14 ND15 ND16 PB02 PC24

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート状のベース材上に種籾を播種し、
    珪酸成分を含ませた培養液を供給して発芽・発根させ、
    ベース材を貫通して成長した根を互いに絡ませること
    で、連続苗に生育すること特徴とする田植機用苗の育苗
    方法。
  2. 【請求項2】 育苗箱を用いて生育される標準の田植機
    用苗の複数枚分の長さの連続苗を育成する請求項1記載
    の田植機用苗の育苗方法。
JP2000070009A 2000-03-14 2000-03-14 田植機用苗の育苗方法 Pending JP2001251979A (ja)

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