JP6516252B2 - 根深ネギの大苗育成方法 - Google Patents

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本発明は、根深ネギの安定生産のための大苗育成方法に関し、具体的には、根深ネギの栽培に用いられる列状引き出し可能な連続集合鉢体で育苗した葉鞘径(葉鞘の中央部の最大径)2〜3mm程度の小苗を柔軟性のある長尺育苗容器に移し替えて二次育苗することにより、省力的に苗の回収及び定植が可能な葉鞘径6mm以上の大苗を育成する方法に関するものである。
元来、根深ネギの育苗では、育苗圃に直接播種し、葉鞘径が鉛筆の太さ程度となったら、育苗圃から掘り上げ、圃場に定植する苗として用いていた(以下、地床苗)。
地床苗では、苗を掘り上げ、圃場に定植するために、圃場1000平方メートルあたり40〜60時間の労働時間が必要であり、省力化が求められていた。
このため、水稲育苗箱程度のサイズ(約30cm×約60cm)の根深ネギ用の育苗トレイや列状引き出し可能な連続集合鉢体で育苗し、専用の定植機械や器具により定植する省力化技術が開発され、地床苗との併用または、単独の利用により根深ネギ栽培に広く用いられている。
特開平6−90626号公報 特開平7−308125号公報
上記の育苗トレイや列状引き出し可能な連続集合鉢体で育成される苗は、育苗や定植を省力的に行える反面、葉鞘径2〜3mm程度の小苗となるため、定植初期の生育が不安定、収穫までの期間が長くなるといった問題点がある。このことが、近年の集中豪雨や夏の猛暑等の異常気象時において生産を不安定化する一因となっており、育苗トレイや列状引き出し可能な連続集合鉢体を用いた栽培においても、小苗ではなく大苗を育成し利用することが、生産安定化に向けた手段として考えられている。
大苗の育成方法としては、育苗トレイや列状引き出し可能な連続集合鉢体1枚あたりの播種量を減らす方法や小苗を容積の大きな育苗ポット等に植え替え二次育苗する方法があるが、育苗や育成した大苗の回収及び圃場への定植について省力性の確保が困難であり、根深ネギの栽培技術として普及していない。大苗育苗に関する先行技術として、特開平6−90626号公報に示されている技術があるが、水耕法を用いる方法であるため、育苗や栽培に水耕法を用いない根深ネギ産地における導入は難しい。また、二次育苗に関する先行技術として、特開平7−308125号公報に示されている技術があるが、水耕葉ネギ等の水耕栽培を前提とした技術であり、根深ネギの栽培に用いることはできない。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであって、根深ネギの栽培において省力的に苗の回収及び定植が可能な大苗を育成する方法を提供するものである。
本発明者らは、上記の課題を解決するために、鋭意研究を重ねた結果、根深ネギの栽培に用いられる列状引き出し可能な連続集合鉢体で育苗した小苗を、柔軟性のある素材からなり、容器底面とその両側に側壁を有する長尺育苗容器に引き入れると共に、緩効性肥料を混入した培養土を供給した後、育苗床に移動可能な状態で設置し、培土が常に湿った状態となるように日中複数回かん水を行いながら二次育苗を行うことで、省力的に回収及び定植が可能な大苗を育成することができたものである。
本発明に用いる長尺育苗容器は全体が柔軟性のある合成樹脂からなり、容器底面と隙間なく連接する両側の側壁が、内側に倒れる方向に弾力を有し、小苗や培養土が入っておらず、器具等により側壁が支えられていない使用前の状態において、両側の側壁と容器底面との各々の接合部分内側の角度は0度もしくは0度に近く、両側の側壁と容器底面が同様の平板状で重なっているもので、使用時に側壁を立ち上げることができるように容器底面のそれぞれの端にその容器底面に接する側壁底部を接合している。二次育苗に用いるために、小苗と培養土を入れ込む際は、長尺育苗容器の両側の側壁を立ち上げ、生じた当該容器の開口部に小苗と培養土を入れ込む形で行うものである。
上記の方法で二次育苗することによって得られる大苗は、長尺育苗容器の容器内側の底面に根が発達し、長尺育苗容器に入れ込んだ時点の間隔を保った状態で複数の苗の根が絡み合いベルト状となるベルト状根部連結苗となり、育成した複数の大苗を一連のベルトのように巻き取って回収し、圃場に定植することができるものである。
本発明で用いる長尺育苗容器の内部は仕切り等で分かれておらず繋がっているため、両側の側壁を立ち上げていくことで生じる開口部に、列状引き出し可能な連続集合鉢体で育苗された小苗と培養土を次々と入れていくことで、連続的に株間を広げて植え替えることができ、省力的に二次育苗時の植え替えを行うことができる。
柔軟性のある合成樹脂からなる長尺育苗容器を用いるため、二次育苗後、育成された大苗を回収する際には育苗床の長尺育苗容器を端からたぐり寄せることで、作業者自身の位置を変えることなく、育成された大苗を省力的に次々と回収することができる。使用後の長尺育苗容器は巻き取って回収することができ、コンパクトに収納できる。
本発明の方法により根深ネギの小苗を二次育苗すると、株間の開いた状態の複数の大苗が底部に発達した根が絡み合うことでベルト状につながったベルト状根部連結苗となるため、二次育苗後は巻き取って回収し、連続集合鉢体苗移植機を用いて省力的に圃場に定植することができる。
本発明の方法による大苗を用いることで、これまでの育苗ポットや列状引き出し可能な連続集合鉢体で育苗した小苗を用いた場合に比べて、定植から収穫までの期間が短縮され、慣行の秋期収穫作型である5月定植に比べて盛夏期の生育が安定する7月に定植した場合でも、高単価が期待できる秋期に収穫することが可能となる。
本発明により、省力的に苗の回収及び定植が可能な大苗が育成できる方法が提供されることにより、根深ネギの生産現場における大苗の利用が容易となる。したがって、本発明は根深ネギの安定生産において、大いに貢献する。
本発明に用いる長尺育苗容器の斜視図 図1の断面図 本発明に用いる長尺育苗容器の両側の側壁を立ち上げた状態の斜視図 図3の断面図 本発明に用いる長尺育苗容器に小苗と培養土を入れ込んだ状態の斜視図 図5の断面図 本発明に用いる側壁立ち上げ器具の斜視図 図7の断面図 図7の側壁立ち上げ器具を用いて図1の長尺育苗容器の両側の側壁を立ち上げた状態の斜視図 図9の断面図 長尺育苗容器に連続的に小苗を入れ込む際の側壁立ち上げ器具と連続集合鉢体苗移植機の設置状況の側面図 本発明の方法によるベルト状根部連結苗を回収する苗巻き取り器具の斜視図 図12の苗巻き取り器具でベルト状根部連結苗を巻き取った状態の斜視図
図1は本発明に用いる長尺育苗容器の斜視図、図2は本発明に用いる長尺育苗容器の断面図で、厚さ0.15mm程度の柔軟性のある合成樹脂製シート(好ましくはポリエチレン製シート)からなる容器底面4と両側の側壁3、側壁の上端部2を示している。長尺育苗容器1単独の状態では、図1及び図2のように、両側の側壁3と容器底面4が平板状に重なり合っており、上面の中央に両側の側壁の上端部2が位置する状態となる。この状態の長尺育苗容器1は柔軟性を有するとともに平板状であるため、ロール状に巻き取ることも可能である。図3は本発明に用いる長尺育苗容器の側壁を立ち上げた状態の斜視図、図4は本発明に用いる長尺育苗容器の側壁を立ち上げた状態の断面図で、両側の側壁3を立ち上げることで形成される、小苗や培養土を入れ込む開口部5、小苗を支え培養土の流出や根の容器外への伸長をとどめる側壁3と容器底面4の形状を示している。育苗ハウスの利用効率上、長尺育苗容器1の幅は4〜5cmが適し、長さは育苗ハウスの長さや用途に応じ、適切な長さで用いる。
列状引き出し可能な連続集合鉢体に市販育苗培養土を充填し、根深ネギの種子を播種、1ヶ月〜2ヶ月間育苗して小苗を育成する。この小苗を列状引き出し可能な連続集合鉢体から列状に引き出し、長尺育苗容器1の両側の側壁3を立ち上げることで形成される開口部5に培養土と共に入れ込むことで、図5及び図6に示すように、長尺育苗容器1の両側の側壁3の間に小苗6と培養土7が入れ込まれた状態とする。根深ネギ栽培に用いられている列状引き出し可能な連続集合鉢体苗を用いた場合、連結片8により株間が開いた複数の小苗6が列状に繋がった状態で引き出されるため、長尺育苗容器1に入れ込まれた小苗6の株間も開いた状態となる。根深ネギ栽培に通常用いられている列状引き出し可能な連続集合鉢体を用いた場合、1枚の列状引き出し可能な連続集合鉢体の小苗6を長尺育苗容器1に入れ込むと長尺育苗容器1の長さは十数mとなる。
長尺育苗容器1に入れ込む培養土7としては、根深ネギ用の市販育苗培養土の他、パーライトを利用することも可能である。培養土7の追加量は、長尺育苗容器1の幅が4〜5cmの場合で、長尺育苗容器1の長さ1mあたり、100〜200mlが適当である。
列状引き出し可能な連続集合鉢体で育苗した小苗6と培養土7を長尺育苗容器1に入れ込む際には、図7の斜視図と図8の断面図に示す、平面の底面板9と一対のL字の薄板が支持ボルト11により底面板9の間に2〜5mm程度の隙間10を保ちつつ、3〜4cm離して平行に設置された立ち上げガイド板12からなる側壁立ち上げ器具13を用いると良い。側壁立ち上げ器具13を用いる際は、図9及び図10に示すように、長尺育苗容器1の容器底面4が底面板9と立ち上げガイド板12の隙間10に入り、長尺育苗容器1の両側の側壁3が展開ガイド板12の外側となる様に、長尺育苗容器1を立ち上げガイド板12の端部14より差し入れていくことで、長尺育苗容器1の両側の側壁3を立ち上げ、生じた開口部5に小苗6と培養土7を入れ込んでいく。
列状引き出し可能な連続集合鉢体で育苗した小苗6を省力的に長尺育苗容器1に入れ込むためには、図11に示すように、側壁立ち上げ器具13の上に連続集合鉢体苗移植機18を前部スタンド15と後部スタンド16で支持する形で設置し、水稲育苗箱に入った列状引き出し可能な連続集合鉢体苗19を連続集合鉢体苗移植機18の育苗箱載置枠20に載置し、長尺育苗容器を巻き取ったロール21をロール支持部22に長尺育苗容器1が容易に引き出せるように設置して行うと良い。この際、連続集合鉢体苗移植機18から引き出された小苗6が通るオープナー23の真下に側壁立ち上げ器具13の立ち上げガイド板12により長尺育苗容器1の両側の側壁3が立ち上げられて生じる開口部5が位置するように設置する。列状引き出し可能な連続集合鉢体で育苗した小苗6を長尺育苗容器1に入れ込む際は、長尺育苗容器1をロール支持部22より引き出し、側壁立ち上げ器具13の立ち上げガイド板12の端部14より、長尺育苗容器1の両側の側壁3を立ち上げていく形で差し込んでいくと共に、連続集合鉢体苗移植機18の育苗箱載置枠20に載置した列状引き出し可能な連続集合鉢体苗19より列状に連なった小苗6をオープナー23から引き出し、側壁立ち上げ器具13により両側の側壁3を立ち上げることにより生じる長尺育苗容器の開口部5に入れ込む形で行う。列状引き出し可能な連続集合鉢体苗19より引き出し、長尺育苗容器1の開口部5に入れ込んだ列状に連なった小苗の端部24と長尺育苗容器の端部25を共に前方に引き出していくことで、次々に長尺育苗容器1の両側の側壁3が側壁立ち上げ器具13で立ち上げられると共に、生じた開口部5に列状に連なった小苗6が入れ込まれていく形となり、列状引き出し可能な連続集合鉢体で育苗した小苗6を連続して長尺育苗容器1に入れ込むことが可能である。
二次育苗時に生育に必要な肥料分を供給するため、長尺育苗容器1に小苗6とともに入れ込む培養土7には緩効性肥料を混入する(例として、被覆複合肥料のチッソ14%、リン酸12%、カリ14%程度の成分を含み溶出期間が100日程度のものを長尺育苗容器1の長さ1mあたり6g程度混入)。二次育苗時の水分供給については、かん水チューブと電磁弁及びタイマーからなる自動的にかん水できる設備を備えた育苗床等にて、常に培地が湿る程度に日中に複数回かん水することが適し、具体的には、日中3〜4時間おきに育苗床1平方メートルあたり1〜2Lの水を与えるとよい。
二次育苗を開始後、生育が進み、葉鞘径が6mm以上の大苗となったら、圃場に定植する適期である。この時点の苗は、長尺育苗容器1の容器内側の底面に根が発達し、複数の苗の根が絡み合い、ベルト状になっている(ベルト状根部連結苗)。このため、育苗床の長尺育苗容器1をたぐり寄せながらベルト状根部連結苗を開口部5より順次取り出し、図12に示す苗巻き取り器具26の中心軸27にベルト状根部連結苗の端部を巻き付けたのち、苗巻き取り器具26の円盤28を回転させることにより、図13に示すようにベルト状根部連結苗30を円盤28に巻き取って回収することが可能である。巻き取った苗は苗巻き取り器具26とともに、圃場にセットした連続集合鉢体苗移植機18の育苗箱積載枠20に載置し、ベルト状根部連結苗30をオープナー23より引き出すことで、慣行の列状引き出し可能な連続集合鉢体苗と同様の手順で圃場に定植することが可能である。
以下、本発明を実施例に基づき具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
根深ネギの栽培に用いる列状引き出し可能な連続集合鉢体(264穴)に、根深ネギの種子を1穴に2粒ずつ528粒を播種、28日間育苗して小苗6を育成し、厚さ0.15mm程度の柔軟性のあるポリエチレン製シートからなる長尺育苗容器1(幅4.2cm)の側壁3を側壁立ち上げ器具13を用いて立ち上げることで形成される開口部5より、チッソ14%、リン酸12%、カリ14%の成分を含み溶出期間が100日の被覆複合肥料を長さ1mあたり供給無し、3g、6g、市販育苗培養土またはパーライトを長さ1mあたり200ml供給した各々の長尺育苗容器1に、小苗6を入れ込み株間が約5cmの状態とした。長尺育苗容器1に小苗6を移した後は、1日3回(8時、12時、16時)、育苗床1平方メートル当たり約1.5Lかん水しながら肥培管理し、二次育苗した。二次育苗開始63日後に苗の葉鞘径を測定した。これらの結果を表1に示す。
Figure 0006516252
表1の結果より、市販培養土またはパーライトを長尺育苗容器1mあたり200ml、チッソ14%、リン酸12%、カリ14%の成分を含み溶出期間が100日の被覆複合肥料を長尺育苗容器1mあたり6g供給した長尺育苗容器1に小苗6を入れ込み、1日3回、育苗床1平方メートル当たり約1.5Lかん水しながら二次育苗することで、葉鞘径6mm以上の大苗を育成できる。被覆複合肥料を供給した長尺育苗容器1においては、葉鞘径の調査時点で容器の内側底部に根が発達しベルト状につながった状態であった(ベルト状根部連結苗30)。葉鞘径の調査後、長尺育苗容器1の開口部5よりベルト状根部連結苗30を取り出しながら、苗巻き取り器具26にて円盤28に巻き取り、これを圃場にセットした連続集合鉢体苗移植機18の育苗箱載置枠20に載置し、円盤28を回転させてベルト状根部連結苗30を引き出しながら、圃場に定植したが、慣行の列状引き出し可能な連続集合鉢体苗と同様の手順で圃場に定植することができた。
根深ネギの栽培に用いる列状引き出し可能な連続集合鉢体(264穴)に根深ネギの種子を1穴あたり2粒ずつ528粒を播種し、29日間育苗した小苗6を、図11に示すように、側壁立ち上げ器具13の上に設置した連続集合鉢体苗移植機18の育苗箱載置枠20に載置したのち、幅2cmに裁断した水稲育苗用吸水シートを長尺育苗容器1の内側底部に敷きつつ、連続集合鉢体苗移植機18から列状に引き出された小苗6を次々と入れ込む形で、長尺育苗容器1に小苗6を入れ込みながら、育苗床に引き出した。これを繰り返し行い、小苗を入れ込んだ長さ約10mの長尺育苗容器1を隙間なく横に6列ならべた後、苗地際部までパーライトを散布した。長尺育苗容器1に小苗6を移した後は、1日3回(8時、12時、16時)、窒素全量15%程度の水溶性園芸肥料を2000〜4000倍で混入した水を育苗床1平方メートル当たり約1.5Lかん水しながら肥培管理する形で二次育苗した。二次育苗開始59日後に圃場へ定植したが、この時点の苗は長尺育苗容器1の内側底部に根が発達し、複数の苗の根がベルト状につながった状態であった(ベルト状根部連結苗30)。定植時は、育苗床より長尺育苗容器1とともにベルト状根部連結苗30を1列ずつたぐり寄せ、長尺育苗容器1の開口部5よりベルト状根部連結苗30を取り出しながら、苗巻き取り器具26にて円盤28に巻き取り、これを圃場にセットした連続集合鉢体苗移植機18の育苗箱載置枠20に載置し、円盤28を回転させてベルト状根部連結苗30を引き出しながら、圃場に定植した。比較のため、慣行技術で88日間育苗した列状引き出し可能な連続集合鉢体苗19も連続集合鉢体苗移植機18で同日に圃場に定植した。定植後は慣行技術に準じて肥培管理(二次育苗した区の半分で追肥を途中で1回追加)、定植144日後に収穫し、通常の出荷形態となるように根切り、葉切り、皮むきを行った後、出荷規格別に調製重を調査した。これらの結果を表2に示す。
Figure 0006516252
表2の結果から、長尺育苗容器1で二次育苗したベルト状根部連結苗30を苗巻き取り器具26にて巻き取って回収し、連続集合鉢体苗移植機18で定植した場合、慣行の列状引き出し可能な連続集合鉢体苗19を連続集合鉢体苗移植機18で定植した場合と比較して、収穫適期までの期間が短く、2L及びL規格収量を早期に確保できる。
1 長尺育苗容器
2 上端部
3 側壁
4 容器底面
5 開口部
6 小苗
7 培養土
8 連結片
9 底面板
10 隙間
11 支持ボルト
12 立ち上げガイド板
13 側壁立ち上げ器具
14 端部
15 前部スタンド
16 後部スタンド
17 スタンド底板
18 連続集合鉢体苗移植機
19 連続集合鉢体苗
20 育苗箱載置枠
21 長尺育苗容器を巻き取ったロール
22 ロール支持部
23 オープナー
24 列状に連なった小苗の端部
25 長尺育苗容器の端部
26 苗巻き取り器具
27 中心軸
28 円盤
29 苗巻き取り器具底板
30 ベルト状根部連結苗
31 ベルト状に絡み合った根

Claims (4)

  1. 根深ネギの栽培に用いられる列状引き出し可能な連続集合鉢体苗を、柔軟性のある素材からなり、容器底面とその両側に連接した側壁よりなる長尺育苗容器に引き入れるとともに、当該容器に培養土を供給したのち、当該容器を育苗床に移動可能な状態で設置し、二次育苗を行うことを特徴とする根深ネギの大苗育成方法。
  2. 全体が柔軟性のある合成樹脂からなり、使用前は容器底面と側壁が重なり合う平板状とし、使用時に側壁を立ち上げることができるよう容器底面両側の端に容器底面と接する側壁底部をそれぞれに接合した長尺育苗容器を用いることを特徴とする請求項第1項に記載の根深ネギの大苗育成方法。
  3. 長尺育苗容器の両側の側壁を立ち上げ、生じた当該容器の開口部に根深ネギの育苗に用いられる列状引き出し可能な連続集合鉢体苗と培養土を入れ込むことを特徴とする請求項第1項又は第2項に記載の根深ネギの大苗育成方法。
  4. 緩効性肥料を用いて養分供給を行い、培養土が常に湿った状態となるように日中に複数回のかん水を行いながら二次育苗を行うことで、長尺育苗容器の容器内側の底面に根が発達し、当該容器に入れ込んだ時点の間隔を保った複数の苗の根が絡み合い一連のベルト状となるベルト状根部連結苗を育成することを特徴とする請求項第1項から第3項のいずれか1項に記載の根深ネギの大苗育成方法。
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