JP2001250730A - チョークコイル - Google Patents

チョークコイル

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JP2001250730A
JP2001250730A JP2000058442A JP2000058442A JP2001250730A JP 2001250730 A JP2001250730 A JP 2001250730A JP 2000058442 A JP2000058442 A JP 2000058442A JP 2000058442 A JP2000058442 A JP 2000058442A JP 2001250730 A JP2001250730 A JP 2001250730A
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magnetic
coil
choke coil
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magnetic core
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JP2000058442A
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English (en)
Inventor
Shusuke Uematsu
秀典 植松
Tsuneji Imanishi
恒次 今西
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1個の磁心で複数のチョークコイルの機能を
持つチョークコイルにおいて、通電時のインダクタンス
の低下を軽減することを目的とするものである。 【解決手段】 溝状の空隙4を有する磁心3の内筒と外
筒の間の空間にコイル1を収納し、磁心3の周方向を中
心軸に回転する方向に磁束5を発生させ、巻線2を磁心
3の周上に磁心の中孔部を通って巻回し、磁心3の周方
向に磁束6を発生させる。すなわち1個の磁心3中に2
つの磁束5,6を各々直交する方向に発生させ、磁束5
と磁束6が交わる磁心3の底部に溝状の空隙4を設ける
ものであり、空隙4により磁気抵抗が高くなり、2つの
磁束5,6の干渉が低減され、通電時のインダクタンス
の低下を防止することができる。よってチョークコイル
の小形化、重量の低減、取付け面積の縮小、およびコス
トダウンを図ることができるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は民生あるいは産業用
電子機器等に使用されるノイズ防止用のチョークコイル
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の技術を図28〜図31により説明
する。まず、同図によると、内筒と外筒とを有してこれ
らの間を一端側において塞いだ磁心44において内筒と
外筒の間の空間にコイル42を収納し、この磁心周面に
上記コイル42により発生する磁束45に対して直交す
る磁束46を発生するように巻線43を巻回する。
【0003】上記構成によりこのチョークコイルは、1
個の磁心44で複数のチョークコイルの機能を有するこ
とができるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記チョークコイルに
おいて1個の磁心44中に直交する2つの磁束を発生さ
せることにより、2種類のインダクタンスを得ている
が、2つの磁束が交差する部分では磁束の干渉が生じ、
コイル42や巻線43に電流を通電するに従い図31に
示すように、インダクタンスの低下が生じる。このイン
ダクタンスの低下を防止するためには磁心44の断面積
を増す必要があり、チョークコイルの大形化、重量の増
加、取付け面積の増大、およびコストアップの要因とな
っていた。
【0005】本発明は小形の形状で優れた特性のチョー
クコイルを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明のチョークコイルは、直交する2つの磁束が交
わる磁心底部に溝状の空隙を設けたことを特徴としたチ
ョークコイルである。
【0007】上記構成により、磁心内部に収納されたコ
イルにより発生する磁束と、磁心周面に巻回された巻線
により発生する磁束が交わる磁心底部において磁気抵抗
が高くなり、2つの磁束の干渉が低減されることによっ
て、通電時のインダクタンスの低下を防止することがで
きる。よってチョークコイルの小形化、重量の低減、取
付け面積の縮小、およびコストダウンを図ることができ
る。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載のチョー
クコイルは、内筒と外筒とそれらの一端側において塞い
だ形状の磁心の内筒と外筒の間の空間にコイルを収納
し、この磁心周面に上記コイルにより発生する磁束に対
して直交する磁束を発生するように巻線を巻回し、直交
する2つの磁束が交わる磁心底部に溝状の空隙を設けた
構成により、その空隙部の磁気抵抗が高くなり、2つの
磁束の干渉が低減されることによって、通電時のインダ
クタンスの低下を防止することができる。よってチョー
クコイルの小形化、重量の低減、取付け面積の縮小、お
よびコストダウンを図ることができる。
【0009】本発明の請求項2に記載のチョークコイル
は、請求項1記載の閉磁路磁心に内蔵されるコイルでノ
ーマルモードチョークコイルを構成し、閉磁路磁心の周
面に、ノーマルモード時に各々発生する磁束が打消し合
い、コモンモード時には各々発生する磁束が加算される
方向に2つの巻線を巻回してコモンモードチョークコイ
ルを構成することにより、請求項1と同様の効果に加
え、通電時のコモンモードインダクタンスの低下を防止
しながら、1個の素子でノーマルモードチョークコイル
及びコモンモードチョークコイルが構成でき、またノー
マルモードチョークコイル部分で低域のノイズを低減
し、コモンモードチョークコイル部分で高域ノイズを低
減できるため1個の素子で広帯域にわたりノイズを低減
することが可能となる。さらに回路上への実装時には両
コイル間が独立しているためコンデンサや抵抗、バリス
タ等を付加することができるのでフィルタ回路を自由に
構成することが可能となり、さらなるノイズ低減を図る
ことができる。さらに部品点数の削減により低コスト
化、工数の低減を図ることができる。そして小形化によ
り取付け面積の小形化、材料の削減、ロスの低減を図る
ことができる。
【0010】本発明の請求項3記載のチョークコイル
は、請求項1記載の磁心のコイル収納部と溝状の空隙と
の間の断面積と、コイルにより発生する磁束が通る磁路
の最小断面積が等しくなる位置に、溝状の空隙を設けた
構成により、請求項1と同様の効果に加え、コイルによ
り発生する磁束が通る磁路中の断面積を適正化し、溝状
の空隙を設けたことによる通電時の磁気飽和を防止でき
る。
【0011】本発明の請求項4記載のチョークコイル
は、請求項1記載の溝状の空隙の底部が、磁心のコイル
収納部の底部より深い位置になるように、空隙の深さを
設定した構成により、請求項1と同様の効果に加え、そ
の空隙部の磁気抵抗がより高くなり、2つの磁束の干渉
が低減されることによって、通電時のインダクタンスの
低下を防止することができる。よってさらなるチョーク
コイルの小形化、重量の低減、取付け面積の縮小、およ
びコストダウンを図ることができる。
【0012】本発明の請求項5記載のチョークコイル
は、請求項1記載のコイル収納部の底面および溝状の空
隙の上面の少なくとも一方のコーナー部に肉盛りを設け
た構成により、請求項1と同様の効果に加え、コイルに
より発生する磁束の通る磁路においてコイル収納部と空
隙の間の断面積を大きく取ることができ、インダクタン
スの増加、コイル通電時の磁気飽和の低減を図ることが
できる。またコイル収納部の底面のコーナー部に肉盛り
を設けた場合にはコイルにより発生する磁束の通る磁路
長が短縮でき、インダクタンスの増大が図れる。
【0013】本発明の請求項6記載のチョークコイルは
請求項1記載の磁心の底部および上部に溝状の空隙を設
けた構成により、請求項1と同様の効果に加え、磁心の
上部の空隙を設けた部分は磁束密度が低く、空隙を設け
た場合も磁気特性の悪化はほとんど無く、空隙の体積分
だけ磁心の重量を低減できる。
【0014】(実施の形態1)本発明の第1の実施の形
態について図1〜図5を用いて説明する。図1は完成品
の上方からの斜視図、図2は完成品の下方からの斜視
図、図3は断面図、図4は分解斜視図、図5は通電時の
インダクタンスの変化図である。同図によると1はコイ
ル、2は巻線、3は内筒と外筒をそれらの一端側におい
て塞いだ磁心、4は磁芯3底部に設けた溝状の空隙、5
はコイル1により発生する磁束、6は巻線2により発生
する磁束である。
【0015】以下に構成と動作を示す。溝状の空隙4を
有する磁心3の内筒と外筒の間の空間にコイル1を収納
し、磁心3の周方向を中心軸に回転する方向に磁束5を
発生させる。そして巻線2を磁心3の周上に磁心3の中
孔部を通って巻回し、磁心3の周方向に磁束6を発生さ
せる。すなわち1個の磁心3中に2つの磁束5,6を各
々直交する方向に発生させるものである。そして磁束5
と磁束6が交わる磁心3の底部に溝状の空隙4を設け
る。
【0016】従って上記構成により、磁束5と磁束6が
交わる部分の磁気抵抗が高くなり、2つの磁束5,6の
干渉が低減され、図5の様に従来のチョークコイルに比
して通電時のインダクタンスの低下を防止することがで
きる。よって従来のチョークコイルに比して、重量比約
10%、取付け面積約5%の小形化が図れ、また約16
%のコストダウンを図ることができる。
【0017】(実施の形態2)本発明の第2の実施の形
態について図6〜図13を用いて説明する。図6は完成
品の上方からの斜視図、図7は下方からの斜視図、図8
は断面図、図9,図10は結線図で各電流の流れる方向
による磁束の方向を示すもの、図11は回路構成図、図
12はインピーダンスの周波数特性図、図13はノイズ
測定データ図である。同図において7はコイル、8,9
は巻線、10は内筒と外筒をそれらの一端側において塞
いだ磁心、11は磁心10底部に設けた溝状の空隙、1
2はコイル7により発生する磁束、13は巻線8,9に
より発生する磁束、14は電源、15は負荷、16はラ
イン電流、17は同一方向に流れる電流である。
【0018】以下に構成と動作を示す。溝状の空隙11
を有する磁心10の内筒と外筒の間にコイル7を収納
し、巻線8,9を、磁心10の中孔部を通って周面上に
巻回する。そして、コイル7の一端と電源14を接続
し、コイル7の他の一端と巻線9の一端を接続し、巻線
9の他の一端と負荷15を接続する。そして負荷15の
他の一端と巻線8の一端を接続し、巻線8の他の一端と
電源14の他の一端を接続する。このときコイル7は磁
心の周方向を中心軸に回転する方向に磁束12を発生さ
せノーマルモードチョークコイルを構成する。そして、
巻線8,9は、ライン電流16に対して磁束13が相殺
され、同一方向の電流17に対して磁束13が加算され
る方向に巻回され、コモンモードチョークコイルを構成
する。
【0019】従って上記構成により、実施の形態1と同
様の効果に加え、図12に示す様に1個の素子でノーマ
ルモードチョークコイル及びコモンモードチョークコイ
ルの特性を示す素子が構成できる。従ってノーマルモー
ドチョークコイル部分で低減のノイズを低減でき、コモ
ンモードチョークコイル部分で高域ノイズを低減できる
ため1個の素子で広帯域にわたりノイズを低減すること
が可能となる。実際にエアコンの電源回路に搭載した場
合、図13の様に広帯域にわたりノイズ低減が見られ
る。さらに回路上への実装時には各コイル間にコンデン
サや抵抗、バリスタ等を付加してフィルタ回路を構成し
さらなるノイズ低減を図ることができる。さらに部品点
数の削減により低コスト化、工数の低減を図ることがで
きる。そして小形化により取付け面積の小形化、材料の
削減、ロスの低減を図ることができる。ノーマルモード
チョークコイル、コモンモードチョークコイルを各1個
ずつ計2個の場合に比して、体積比約36%、重量費約
15%、取付け面積約47%の小形化がなされる。
【0020】また、同様の素子で上記の配線順序を変え
て、ノーマルモードチョークコイルを後段、コモンモー
ドチョークコイルを前段に配置することも可能である。
【0021】(実施の形態3)本発明の第3の実施の形
態について図14〜図16を用いて説明する。図14は
完成品の上方からの斜視図、図15は完成品の下方から
の斜視図、図16は断面図である。同図において18は
コイル、19は巻線、20は磁心、21は磁心20の底
部に設けられた溝状の空隙、22はコイル18により発
生する磁束、23は磁束22が通る磁路の最小断面、2
4は磁心20内のコイル収納部と溝状の空隙21の間の
断面である。
【0022】以下に構成と動作を示す。溝状の空隙21
を有する磁心20の内筒と外筒の間の空間にコイル18
を収納し、磁心20の周方向を中心軸に回転する方向に
磁束22を発生させる。そして巻線19を磁心20の周
面上に磁心20の中孔部を通り巻回する。このとき磁心
20内のコイル収納部と溝状の空隙21の間の断面24
が、磁束22が通る磁路の最小断面23以上の面積を有
する様に、溝状の空隙21の位置は設定されている。
【0023】従って、実施の形態1と同様の効果に加
え、コイル18により発生する磁束22が通る磁路中の
有効断面積が空隙21により削減されることなく、空隙
21を設けたことによる通電時の磁気飽和を防止でき
る。
【0024】(実施の形態4)本発明の第4の実施の形
態について図17〜図20を用いて説明する。図17は
完成品の上方からの斜視図、図18は完成品の下方から
の斜視図、図19は断面図、図20は通電時のインダク
タンスの変化図である。同図によると25はコイル、2
6は巻線、27は磁心、28は磁心の底部に設けられた
溝状の空隙である。
【0025】以下に構成と動作を示す。溝状の空隙28
を有する磁心27の内筒と外筒の間の空間にコイル25
を収納し、巻線26を磁心27の周面上に磁心27の中
孔部を通って巻回する。このとき空隙28の上部が、磁
心27のコイル収納部の底部より上の位置になるよう
に、空隙28の深さは設定されている。
【0026】従って、実施の形態1と同様の効果に加
え、溝状の空隙28の上面が磁心27のコイル収納部の
底部より浅い場合に比して磁気抵抗がより高くなり、2
つの磁束5,6の干渉が低減されることによって、図2
0に示すように通電時のインダクタンスの低下を軽減す
ることができる。よってさらなるチョークコイルの小形
化、重量の低減、取付け面積の縮小、およびコストダウ
ンを図ることができる。
【0027】(実施の形態5)本発明の第5の実施の形
態について図21〜図23を用いて説明する。図21は
完成品の上方からの斜視図、図22は完成品の下方から
の斜視図、図23は断面図である。同図によると29は
コイル、30は巻線、31は磁心、32は磁心の底部に
設けられた溝状の空隙、33はコイル29により発生す
る磁束、34は巻線より発生する磁束である。
【0028】以下に構成と動作を示す。溝状の空隙32
を有する磁心31の内筒と外筒の間の空間にコイル29
を収納し磁束33を発生させ、巻線30を磁心31の周
面上に磁心31の中孔部を通って巻回し、磁束34を発
生させる。このとき磁心31内のコイル収納部の底面
と、溝状の空隙32の上面より少なくとも一方のコーナ
ー部にRを設けている。
【0029】従って、実施の形態1と同様の効果に加
え、コイル29により発生する磁束33の通る磁路にお
いてRが加わった分だけ断面積が増し、コイル29によ
るインダクタンスを増すことができる。またコイル29
によるインダクタンスを一定に設定した場合、溝状の空
隙32をRが無い場合に比して外側に配置し、巻線30
により発生する磁束34の通る断面を増すことができる
ため、巻線30によるインダクタンスを増すことができ
る。また、図23においては磁心31内のコイル収納部
の底面と、空隙32の上面の両方のコーナー部にRを設
けているが、いずれか一方にRを設けた場合でも、Rを
付加した分だけ断面積が増し、効果が得られる。さら
に、磁心31のコイル収納部の底面のコーナー部にRを
設けた場合は、コイル29により発生する磁束33の通
る磁路長が短くなりインダクタンスを増すことができ
る。
【0030】また、コイル収納部底面または溝状の空隙
上面の端面形状を上記Rだけでなく、CカットやV字
溝、台形に形成しても同様の効果が得られる。
【0031】(実施の形態6)本発明の第6の実施の形
態について図24〜図27を用いて説明する。図24は
完成品の上方からの斜視図、図25は完成品の下方から
の斜視図、図26は断面図、図27は通電時のインダク
タンスの変化図である。同図によると35はコイル、3
6は巻線、37は磁心、38は磁心37の底部に設けら
れた溝状の空隙、39は磁心37の上部に設けられた溝
状の空隙、40はコイル35により発生する磁束、41
は巻線36により発生する磁束である。
【0032】以下に構成と動作を示す。空隙38および
空隙39を有する磁心37の内筒と外筒の間の空間にコ
イル35を収納し磁束40を発生させ、巻線36を磁心
37の周面上に磁心の中孔部を通って巻回し、磁束41
を発生させる。
【0033】従って、実施の形態1と同様の効果に加
え、磁心上部の溝状の空隙39を設けた部分では磁束密
度が低いため空隙39を設けても磁気特性は図27の様
に変化は微小であるが、磁心重量は約2%の重量低減が
図れる。
【0034】
【発明の効果】以上のように本発明のチョークコイル
は、内筒と外筒とそれらの一端側において塞いだ形状の
磁心にコイルを収納し、またその磁心の周面上に巻線を
巻回して各々直交する磁束を発生させたチョークコイル
において、磁心底部の2つの磁束が交わる部分に溝状の
空隙を設ける。
【0035】上記構成により、磁心内に収納されたコイ
ルにより発生する磁束と、磁心周面に巻回された巻線に
より発生する磁束の通電時における干渉によるインダク
タンスの低下を軽減することができ、空隙の無い磁心に
比して、軽量、小形で安価なチョークコイルが得られ
る。
【0036】また、本磁心を用いて磁心に内蔵されるコ
イルでノーマルモードチョークコイルを構成し、閉磁路
磁心の周面に巻回される巻線によりコモンモードチョー
クコイルを構成した場合、通電時のコモンモードインダ
クタンスの低下を防止しながら、1個の素子でノーマル
モードチョークコイル及びコモンモードチョークコイル
が構成でき、またノーマルモードチョークコイル部分で
低域のノイズを低減し、コモンモードチョークコイル部
分で高域ノイズを低減できるため1個の素子で広帯域に
わたりノイズを低減することが可能となる。さらに回路
上への実装時には両コイルが独立しているためコンデン
サや抵抗、バリスタ等を付加することができフィルタ回
路を自由に構成することが可能となり、さらなるノイズ
低減を図ることができる。さらに部品点数の削減により
低コスト化、工数の低減を図ることができる。そして小
形化により取付け面積の小形化、材料の削減、ロスの低
減を図ることができる。
【0037】そして、磁心のコイル収納部と空隙との間
の断面積と、コイルにより発生する磁束が通る磁路の最
小断面積が等しくなる位置に空隙を設けた場合、コイル
により発生する磁束が通る磁路中の断面積を適正化し、
空隙を設けたことによる通電時の磁気飽和を防止でき
る。
【0038】さらに、磁心底面に設けた溝状の空隙の底
部が、磁心のコイル収納部の底部より深い位置になるよ
うに、空隙の深さを設定すると、空隙部の磁気抵抗がよ
り高くなり、2つの磁束の干渉が低減されることによっ
て、通電時のインダクタンスの低下を防止することがで
きる。よってさらなるチョークコイルの小形化、重量の
低減、取付け面積の縮小、およびコストダウンを図るこ
とができる。
【0039】そして、コイル収納部の底面および空隙の
上面の少なくとも一方のコーナー部に肉盛りを設けた場
合、コイルにより発生する磁束の通る磁路においてコイ
ル収納部と空隙の間の断面積を大きく取ることができ、
インダクタンスの増加、コイル通電時の磁気飽和の低減
を図ることができる。またコイル収納部の底面のコーナ
ー部に肉盛りを設けた場合にはコイルにより発生する磁
束の通る磁路長が短縮でき、インダクタンスの増大が図
れる。
【0040】また、磁心の底部に加えて上部に溝状の空
隙を設けた場合、磁心上部の空隙を設けた部分は磁束密
度が低く、空隙を設けた場合も磁気特性の悪化はほとん
ど無く、空隙の体積分だけ磁心の重量を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるチョークコ
イルの斜視図
【図2】同チョークコイルの裏面側の斜視図
【図3】同チョークコイルの断面図
【図4】同チョークコイルの分解斜視図
【図5】同チョークコイルの通電時のインダクタンス変
化図
【図6】本発明の第2の実施の形態におけるチョークコ
イルの斜視図
【図7】同チョークコイルの裏面側の斜視図
【図8】同チョークコイルの断面図
【図9】同チョークコイルの結線図
【図10】同チョークコイルの結線図
【図11】同チョークコイルの回路構成図
【図12】同チョークコイルのインピーダンスの周波数
特性図
【図13】同チョークコイルのノイズ測定データ図
【図14】本発明の第3の実施の形態におけるチョーク
コイルの斜視図
【図15】同チョークコイルの裏面側の斜視図
【図16】同チョークコイルの断面図
【図17】本発明の第4の実施の形態におけるチョーク
コイルの斜視図
【図18】同チョークコイルの裏面側の斜視図
【図19】同チョークコイルの断面図
【図20】同チョークコイルの通電時のインダクタンス
変化図
【図21】本発明の第5の実施の形態のチョークコイル
の斜視図
【図22】同チョークコイルの裏面側の斜視図
【図23】同チョークコイルの断面図
【図24】本発明の第6の実施の形態におけるチョーク
コイルの斜視図
【図25】同チョークコイルの裏面側の斜視図
【図26】同チョークコイルの断面図
【図27】同チョークコイルのの通電時のインピーダン
ス変化図
【図28】従来のチョークコイルの斜視図
【図29】同チョークコイルの裏面側の斜視図
【図30】同チョークコイルの断面図
【図31】同チョークコイルの通電時のインダクタンス
変化図
【符号の説明】 1 コイル 2 巻線 3 磁心 4 空隙 5 コイルにより発生する磁束 6 巻線により発生する磁束 7 コイル 8 巻線 9 巻線 10 磁心 11 空隙 12 コイルにより発生する磁束 13 巻線により発生する磁束 14 電源 15 負荷 16 ライン電流 17 同一方向に流れる電流 18 コイル 19 巻線 20 磁心 21 空隙 22 コイルにより発生する磁束 23 コイルにより発生する磁束の通る磁路の最小断面 24 空隙コイル収納部の断面 25 コイル 26 巻線 27 磁心 28 空隙 29 コイル 30 巻線 31 磁心 32 空隙 33 コイルにより発生する磁束 34 巻線により発生する磁束 35 コイル 36 巻線 37 磁心 38 空隙 39 空隙 40 コイルにより発生する磁束 41 巻線により発生する磁束

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内筒と外筒とそれらの一端側において塞
    いだ形状の磁心の内筒と外筒の間の空間にコイルを収納
    し、この磁心周面に上記コイルにより発生する磁束に対
    して直交する磁束を発生するように巻線を巻回し、直交
    する2つの磁束が交わる磁心底部に溝状の空隙を設けた
    ことを特徴とするチョークコイル。
  2. 【請求項2】 閉磁路磁心に内蔵されるコイルでノーマ
    ルモードチョークコイルを構成し、閉磁路磁心の周面
    に、ノーマルモード時に各々発生する磁束が打消し合
    い、コモンモード時には各々発生する磁束が加算される
    方向に2つの巻線を巻回してコモンモードチョークコイ
    ルを形成した請求項1に記載のチョークコイル。
  3. 【請求項3】 磁心のコイル収納部と溝状の空隙との間
    の断面積と、磁心内部のコイルにより発生する磁束が通
    る磁路の最小断面積が等しくなる位置に溝状の空隙を設
    けた請求項1記載のチョークコイル。
  4. 【請求項4】 溝状の空隙の底部が、磁心のコイル収納
    部の底部より深い位置になるように、溝状の空隙の深さ
    を設定した請求項1記載のチョークコイル。
  5. 【請求項5】 コイル収納部の底面または溝状の空隙の
    底面の少なくとも一方のコーナー部に肉盛りを設けた請
    求項1記載のチョークコイル。
  6. 【請求項6】 磁心底部および上部に溝状の空隙を設け
    た請求項1記載のチョークコイル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017050469A (ja) * 2015-09-03 2017-03-09 トヨタ車体株式会社 磁気吸着装置

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