JP2601901Y2 - 高周波用チョークコイル - Google Patents

高周波用チョークコイル

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JP2601901Y2
JP2601901Y2 JP1991049065U JP4906591U JP2601901Y2 JP 2601901 Y2 JP2601901 Y2 JP 2601901Y2 JP 1991049065 U JP1991049065 U JP 1991049065U JP 4906591 U JP4906591 U JP 4906591U JP 2601901 Y2 JP2601901 Y2 JP 2601901Y2
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choke coil
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信 手嶋
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Tokin Corp
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は電子機器において、高周
波の電磁ノイズを除去する目的で使用される高周波用チ
ョークコイルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子機器の電源線に流入する高周波ノイ
ズの伝搬モードには、少なくとも一対の電源線間を往復
線路とするノーマルモード成分と、このノーマルモード
成分を基に、主に分布容量等により電源線とアースまた
は筐体間を往復線路とするコモンモード成分があり、従
来之等の電磁ノイズを除去する方法は、図7の(a)、
および図7の(c)に示すように、ノーマルモードチョ
ークコイル11とコモンモードチョークコイル12とを
併用するか、又は図7の(b)に示すようにコモンモー
ドチョークコイルを構成する磁性コア14の巻線を巻回
した磁気回路の1部分に空隙13を設け、積極的にリー
ケージインダクタンスをもたせることでノーマルモード
インダクタンスをもたせようとするよう構成し用いてい
た。
【0003】ノーマルモードチョークコイルとコモンモ
ードチョークコイルを併用する場合には、図7の
(a)、図7の(c)に示すように、独立する3個のチ
ョークコイルを使用するため実装面積が大きくなり、ま
た磁性コア(以下コアと称す)及びコイルが3個必要で
あり、資材費及び加工費による原価が高くなるなどの欠
点があった。また図7の(b)に示すようにコモンモー
ドチョークのリーケンジインダクタンスを積極的に増や
し、ノーマルモードのインダクタンスを生じさせたチョ
ークコイルは、ノーマルモードインダクタンスを増やし
すぎると、コイルのインダクタンスL1と、インダクタ
ンスL2によって生ずる各々独立に鎖交する磁束φ2が
増加するためライン電流を重畳するとコアが飽和し、イ
ンダクタンスが低下するという欠点があった。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】本考案は、従来の叙上
の欠点を除去するため、電子機器のノーマルモード及び
コモンモードノイズの両方を、1つの磁性コアとノルマ
ルモード巻線のみで可能な高周波チョークコイルとする
もので、しかもコモンモードインダクタンスLCと同等
以上のノーマルモードインダクタンス値LNを有する直
流重畳が可能な小型で安価な高周波用チョークコイルを
提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】日の字型磁性コア、又は
EE型磁性コアの両外側脚にそれぞれ空隙を設け、両外
側脚それぞれに巻回された同じ巻数による巻線に往復す
る電流が流れる時には中央脚に発生する磁束は両外側脚
に巻かれた巻線によって生ずる磁界が互いに打ち消すよ
う巻線を施した高周波用チョークコイルとする。
【0006】即ち本考案は、1.並列に複数の磁脚を有
する磁性コアに巻線間に流れるノーマルモード信号が互
いに加算するように巻いて成る高周波用チョークコイル
において、一つの磁性コアの少なくとも2つの磁脚に空
隙を設けて、該空隙を設けた磁脚にそれぞれ入力端およ
び出力端から見た巻方向が互いに同じ方向であるように
巻線し、コモンモードチョークコイルとノルマルモード
チョークコイルの機能を有することを特徴とする高周波
用チョークコイルである。2.日の字形磁性コアまたは
EE型磁性コアの両外側脚にそれぞれ空隙を設け、前記
両外側脚にそれぞれ入力端および出力端から見た巻方向
が互いに同じ方向であるように巻線したことを特徴とす
る高周波用チョークコイルである。
【0007】
【作用】日の字型磁性コア、又はEE型磁性コアの両外
側脚にそれぞれ空隙を設け、両外側脚それぞれに巻回さ
れた巻線の数が同数の時、両外側脚に巻かれた巻線に往
復電流が流れた時、両外側脚に発生する磁束は中央脚に
おいて互いに打ち消すように両外側脚に巻線が施されて
いるので、例えば平行する2線に直流大電流が重畳して
も磁性コアは両外側脚に設けた空隙長で磁性コアの飽和
が決まり、コモンモード動作においては両外側脚で作る
磁束は中央磁脚を付勢するように働くので、コモンモー
ドインダクタンスの値を大にするように動作するので、
1つの磁性コアで外側脚に巻回した巻線に直流又は交流
の大電流が重畳した状態でもノルマルモードノイズとコ
モンモードノイズに対し有効に動作する高周波用チョー
クコイルを構成することができる。
【0008】
【実施例】図1は本考案によるチョークコイルの構成を
示した外観斜視図である。図1の(a)は、日の字形磁
性コア1の両外側脚3に空隙4を設けた本考案の高周波
用チョークコイルに用いる磁性コアの一実施例であり、
図1の(b)は、EE型磁性コアの両外側脚3に空隙4
を設けた本考案の高周波用チョークコイルに用いる磁性
コアの一実施例である。図1の(c)は図1の(b)に
示すEE型磁性コア2の両外側脚に空隙4を設けた磁性
コアに、それぞれ入力端、出力端から見た巻方向が互い
に同じ方向になるように、即ちノルマルモードに巻線7
が施された本考案の高周波用チョークコイルの例であ
る。図1の(c)において、ライン電流または例えばノ
ーマルモードノイズ電流INはコイルL1においては端子
Aから流入し、端子Bに流出する。又コイルL2におい
ては端子Dから流入し、端子Cへ流出する。ライン電流
またはノーマルモードノイズ電流により発生する磁束φ
1は磁性コアの両外側脚3をコイルL1及びL2により発
生する互いの磁束を重畳する向きに即ち加算する向きに
発生し、ノーマルモードインダクタンスLNを生じる
が、両外側脚3には空隙4を設けて実効透磁率を低下さ
せており、磁性コアが飽和するようにはならないように
調整してあるため、巻線に重畳する電流の変化によるイ
ンダクタンスの低下はない。また中央脚8においては、
コイルL1とコイルL2で発生する磁束Φ1は互いに逆方
向となるためノーマルモードインダクタンスLNは外側
脚に設けた空隙の長さによりほぼ決定する。
【0009】図1の(c)においてコモンモードノイズ
電流IC(破線で示す)に対しては、L1コイルにおいて
は端子Aから流入し端子Bへ流出する。またL2コイル
においては、端子Cから流入し、端子Dに流出する。こ
のためコモンモードノイズ電流ICにより発生する磁束
φ2は磁性コアの両外側脚では互いに逆方向、即ち互い
に打ち消す方向であり、中央脚8においては同じ向き即
ち加算する方向となり、中央脚8をとおる磁束によりコ
モンモードインダクタンスLCがほぼ決定される。この
ため中央脚8が飽和すれば、コモンモードインダクタン
スLCは低下する。しかし、通常コモンモードノイズ電
流は、数百μA〜数十mAの微弱な電流であるため中央
脚を飽和させることはなくコモンモードインダクタンス
Cを低下させるにはいたらず、実用上問題はない。
【0010】図2にノーマルモードインダクタンスLN
及びコモンモードインダクタンスLCの測定方法を示し
た。図2の(a)、図2の(b)はノーマルモードイン
ダクタンスLNを測定する時の回路図及び構成図であ
り、コイルL1、L2で発生する磁束を加算する向きに結
線した時のインダクタンスである。図2の(c)、図2
の(d)はコモンモードインダクタンスLCを測定する
時の回路図及び構成図であり、コイルL1、L2で発生す
る磁束を打ち消す方向に結線したときのインダクタンス
である。次に実際に本考案の高周波用チョークコイルを
作り測定した例につき説明する。磁性コアは両外側脚間
の巾方向28mm、厚み10mm、外側脚巾寸法がそれ
ぞれ6mm中央脚寸法が7mmである。図1の(b)に
示した寸法形状のEE型磁性コア(Ni−Znフェライ
トコア)を2個(EE型)組合せ、両外側脚にそれぞれ
1.5mmのギャップを設け、これに巻数10回巻をそ
れぞれ入力端または出力端から見た巻方向が互いに同じ
方向となるように巻いてノルマモードチョークコイルを
形成した。その時のインダクタンスの周波数特性を図3
に、インダクタに直流電流を重畳した時のインダクタン
スの特性を図4に示す。直流電流が重畳しない図3に示
すノーマルモードインダクタンスLN及びコモンモード
インダクタンスLCは共に約17μHのインダクタンス
の値が得られ、周波数帯域は約40MHZまで一定の特
性が得られた。また図4に示す直流電流が重畳した時で
もノーマルモードインダクタンスLNは12Aまで一定
であり、飽和していない。コモンモードインダクタンス
Cは2A以上でインダクタンスの値は低下を始める
が、先に述べたようにコモンモードノイズ電流は数十m
A以下であるため、実用的にはコモンモードインダクタ
ンスLCは低下しない。図4に従来の方法であるコモン
モードチョークコイルにリーケージインダクタンスを積
極的に増した従来のノーマルモードインダクのインダク
タンスLNaを得た。(LNa=LC=17μH)時の電
流重畳特性は1A以下でインダクタンスLNの低下がみ
られる。
【0011】次に図3及び図4の特性を持つ本考案の実
施例の高周波用チョークコイルを電子機器に実装した時
の電磁ノイズ除去効果の例を示す。図5のようなドイツ
規格(VDE規格)による雑音妨害電力の測定方法にて
供試機に電子レンジを使用し測定した。チョークコイル
は図6に示すように、図6の(A)のマグネトロン入力
部、及び図6の(B)の電源入力部に実装したところ、
コイルを挿入しない時に34.4MHzで66dBPW
発生していたノイズは、(A)の条件においては、従来
のコモンモードチョークのみで47.7dBPW、従来
のノーマルモードチョークのみで39dBPWであった
のに対し、本考案によるチョークコイルでは35dBP
Wであった。また(B)においては従来のコモンモード
チョークのみでは42dBPW、従来のノーマルモード
チョークのみでは62dBPWであったのに対し、本考
案によるチョークコイルでは38dBPWであった。
【0012】
【考案の効果】本考案による日の字形磁性コア、又はE
E型磁性コアの両外側脚に空隙を設け、両外側脚にノル
マルモード巻線を施したノーマルモードチョークコイル
にコモンモードチョークコイルの機能をもたせることに
より、小型で安価な、電磁ノイズ防止機能のすぐれた高
周波チョークコイルを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案による高周波用チョークコイルの一実施
例を示す図で、図1の(a)は日の字形磁性コアの例を
示す斜視図、図1の(b)はEE型磁性コアの実施例を
示す斜視図、図1の(c)は本考案による高周波チョー
クコイルの一実施例を示す斜視図である。
【図2】ノーマルモード、コモンモードのインダクタン
ス測定の際の結線を示す回路図で、図2の(a)、図2
の(b)はノーマルモードの測定回路図、図2の(c)
図2の(d)はコモンモードの条件でのノイズ特性を測
定する回路図。
【図3】本考案による高周波チョークコイルの巻線に直
流電流が重畳しない時のインダクタンス周波数特性図。
【図4】本考案による高周波チョークコイルの巻線に直
流電流が重畳した時のインダクタンス電流重畳特性図。
【図5】雑音妨害電力の測定方法を示した配置図。
【図6】本考案によるチョークコイルを電子レンジに実
装してノイズ防止効果を調査した時の実装位置の概略を
示す回路図。
【図7】従来のノーマルモード及びコモンモードノイズ
を同時に防止するノイズフィルタの例で、図7の(a)
はコモンモードチョークコイルとノーマルモードチョー
クコイルを直列に接続した例を示す回路図、図7の
(b)はコモンモードチョークコイルにリーケージフラ
ックスφ2を積極的に増やすことでノーマルモードイン
ダクタンスを持たせた例を示す平面図、図7の(c)は
ノーマルモード、コモンモード両用インダクタの直流電
流を巻線に重畳した時の特性を示す特性図。
【符号の説明】
1 日の字形磁性コア 2 EE型磁性コア 3 外側脚 4 空隙 6 磁性コア中央脚 7 巻線 8 中央脚 11 ノルマルモードチョークコイル 12 コモンモードチョークコイル 13 空隙 14 磁性コア

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 日の字型磁性コア、またはEE型磁性コ
    アの両外側磁脚にそれぞれ空隙を設け、前記両外側磁脚
    にノルマルモードの巻線を、ノルマルモード信号を打ち
    消すように施したことを特徴とする高周波用チョークコ
    イル。
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