JP2001250260A - 光ヘッド、光磁気ヘッド、ディスク装置、および光ヘッドの製造方法 - Google Patents

光ヘッド、光磁気ヘッド、ディスク装置、および光ヘッドの製造方法

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JP2001250260A JP2000395169A JP2000395169A JP2001250260A JP 2001250260 A JP2001250260 A JP 2001250260A JP 2000395169 A JP2000395169 A JP 2000395169A JP 2000395169 A JP2000395169 A JP 2000395169A JP 2001250260 A JP2001250260 A JP 2001250260A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光利用効率が高く、記録媒体の高密度、高速
の記録・再生を図ることができ、誤再生の防止が可能な
光ヘッド、光磁気ヘッド、ディスク装置、および光ヘッ
ドの製造方法を提供する。 【解決手段】 半導体レーザ2から出射されたレーザ光
2bは、中心部が遮光体16によって遮光されて透明集
光用媒体6の入射面6aに入射し、透明集光用媒体6の
被集光面6bに光スポット9が形成される。この光スポ
ット9が微小金属体8に照射されると、微小金属体8の
プラズモンが励起され、そこから近接場光10が滲み出
す。近接場光10は、ディスク12の記録媒体121中
に伝播光となって入射し、この光によって記録媒体12
1の記録および再生がなされる。レーザ光2bの中央部
を遮光することにより、透明集光用媒体6の被集光面6
aから伝播光が発生するのを防げ、その伝播光による誤
再生を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ヘッド、光磁気
ヘッド、ディスク装置、および光ヘッドの製造方法に関
し、特に、光利用効率が高く、記録媒体の高密度、高速
の記録・再生を図ることができ、誤再生の防止が可能な
光ヘッド、光磁気ヘッド、ディスク装置、および光ヘッ
ドの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光と磁界によって記録を行う光磁
気ディスクあるいは磁気ディスクや、光のみによって記
録を行う光ディスクの高記録密度化を図るため、記録あ
るいは再生に使用する近接場光の微小化が検討されてい
る。
【0003】この微小化された近接場光を用いた従来の
ディスク装置として、例えば、特開平11−25046
0号公報に示されるものがある。
【0004】図16は、そのディスク装置を示す。この
ディスク装置80は、透明集光用媒体としての透明なレ
ンズ状の保持部材81と、保持部材81の入射面81a
に斜方向からレーザ光83aを出射するレーザ光源83
と、保持部材81の底面81bに設けられた光波長以下
の散乱体82と、光ディスク85からの反射光87を対
物レンズ88を介して検出する光検出器89とを有す
る。このように構成されたディスク装置80において、
レーザ光源83からのレーザ光83aを保持部材81の
底面81bにおいて全反射するように斜方向から入射面
81aに入射させ散乱体82の位置に集光して照射し、
それによって散乱体82にプラズモン共鳴を生じさせ、
そこから発生する散乱光(近接場光)84を光ディスク
85の記録膜86に入射させる。そして、記録膜86か
らの反射光87を対物レンズ88により光検出器89に
導いて検出する。保持部材81のみの場合に比べて数分
の一以下の微小サイズの近接場光84が得られるので、
記録密度を上げることができる。また、励起されたプラ
ズモンから近接場光を効率よく発生する方式として、例
えば、文献「T.Matumoto,etal.,Th
e 6th lnt.Conf.on Near Fi
eld Optics and Related Te
chs.(2000)、No.Mo013」に示された
シミュレーション結果がある。図17は、その文献に示
された方式を示す。この方式は、2個の微小金属体19
1,191’を対峙させた構造を有し、両者の先端部1
91a,191a’およびギャップ192の幅は、20
nm程度と入射光193aのスポット193b径よりも
大幅に小さく形成されている。また、入射光の偏光方向
194は、ギャップ192を横切る方向に整えられてい
る。このような構造により、微小金属体191,19
1’で励起されるプラズモンは、偏光方向194に振動
し、その先端部191a,191a’に発生する電荷の
極性が逆となるため、両者間でダイポールが形成され、
効率よく近接場光を発生することが可能となる。また、
近接場光のサイズは、ギャップ192と同程度となるた
め、強力で微細な近接場光を形成することが可能とな
る。シミュレーション結果では、ギャップ192部のみ
から光が放出され、このダイポールの形成により、放射
される光の強度は入射光の強度の2300倍に増強され
たとある。また、マイクロ波を用いたダイポールアンテ
ナによる実験例(R.D.Grober etal.,
Appl.Phys.Lett.Vol.7,No.1
1,(1997)p.1354)でも、マイクロ波放射
はアンテナのギャップ部のみに集中するとある。これ
は、金属のアンテナの導電率が十分高いため、このアン
テナに強いダイポールが形成されるとともに、アンテナ
が入射マイクロ波に対して強いシールド効果を有するた
めである。しかし、可視光の場合(図17)、アンテ
ナ、すなわち微小金属体191,191’の厚さは10
0nm程度かそれ以下と薄いため、実際には可視光の波
長での導電率を十分高く取ることができない。そのた
め、アンテナとしての増幅率、すなわちダイポールの強
度は入射光に対して十分なシールド効果を及ぼすには至
らず、かつ、入射光193aのスポット193b径は微
小金属体191,191’に比べて大幅に大きいため、
入射光193aの大半は、微小金属体191,191’
とカップルせずに透過される。従って、このような構成
により発生した、強力で微細な近接場光を、光記録に使
用することを想定した場合、この入射光193aの透過
した部分193cが、記録媒体を照射するため、それに
よって記録媒体が熱記録され、微細な記録マークを形成
することができない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のディス
ク装置によると、レーザ光83aを斜めから保持部材8
1に入射しているので、保持部材81の入射面81aに
おけるレーザ光83aの照射面積が小さくなるため、光
利用効率は悪くなる。そのために、高出力の光源が必要
になり、再生光の検出器が大型化する等の問題を招く。
一方、保持部材81の真上からレーザ光を照射したとす
ると、保持部材81の入射面81aにおける照射面積が
広くなるため、光利用効率が向上するが、被集光面81
bの光スポット位置から染み出す伝播光によって誤って
他の記録領域を再生するおそれがある。
【0006】従って、本発明の目的は、光利用効率が高
く、記録媒体の高密度、高速の記録・再生を図ることが
できる光ヘッド、光磁気ヘッド、ディスク装置、および
光ヘッドの製造方法を提供することにある。また、本発
明の他の目的は、誤再生の防止が可能な光ヘッド、光磁
気ヘッド、ディスク装置、および光ヘッドの製造方法を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、レーザ光を出射するレーザ光源と、透明集
光用媒体を有し、前記レーザ光源からの前記レーザ光を
前記透明集光用媒体の被集光面に集光して光スポットを
形成する光学系と、前記レーザ光源から前記透明集光用
媒体に至る前記レーザ光の光路中に設けられ、前記レー
ザ光の中心部を遮光する遮光体と、前記光スポットの中
心位置の近傍に設けられ、前記光スポットのサイズより
小なるサイズを有する微小金属体とを備えたことを特徴
とする光ヘッドを提供する。上記構成によれば、レーザ
光源から出射されるレーザ光は、その中心部が遮光体に
よって遮光されて透明集光用媒体に入射し、その被集光
面に光スポットを形成する。レーザ光源から出射される
レーザ光は、その中心部が遮光されているため、被集光
面から伝播光が発生するのを防ぐ。光スポットの形成位
置に設けられた微小金属体にレーザ光が照射されると、
微小金属体のプラズモンが励起され、入射光の一桁以上
の強度の高い近接場光が発生する。この近接場光により
記録媒体を照射することにより、記録再生が可能とな
る。近接場光のサイズは、微小金属体のサイズにほぼ等
しくなるため、微小金属体を微小化することにより、近
接場光のサイズも微小化でき、高密度の記録が可能とな
る。
【0008】本発明は、上記目的を達成するため、中心
部の光強度が周辺部よりも弱いレーザ光を出射するレー
ザ光源と、透明集光用媒体を有し、前記レーザ光源から
の前記レーザ光を前記透明集光用媒体の被集光面に集光
して光スポットを形成する光学系と、前記光スポットの
中心位置の近傍に設けられ、前記光スポットのサイズよ
り小なるサイズを有する微小金属体とを備えたことを特
徴とする光ヘッドを提供する。
【0009】本発明は、上記目的を達成するため、レー
ザ光を出射するレーザ光源と、透明集光用媒体を有し、
前記レーザ光源からの前記レーザ光を前記透明集光用媒
体の被集光面に集光して光スポットを形成する光学系
と、前記光スポットの中心位置の近傍に設けられ、前記
光スポットのサイズより小なるサイズを有する微小金属
体とを備え、前記光学系は、前記透明集光用媒体の入射
面に入射する前記レーザ光の開口数が0.8以上を有す
ることを特徴とする光ヘッドを提供する。
【0010】本発明は、上記目的を達成するため、レー
ザ光を出射するレーザ光源と、透明集光用媒体を有し、
前記レーザ光源からの前記レーザ光を前記透明集光用媒
体の被集光面に集光して光スポットを形成する光学系
と、前記レーザ光源から前記透明集光用媒体に至る前記
レーザ光の光路中に設けられ、前記レーザ光の中心部を
遮光する遮光体と、前記光スポットの中心位置の近傍に
設けられ、前記光スポットのサイズより小なるサイズを
有する微小金属体と、前記微小金属体の近傍に設けら
れ、記録情報に応じた変調磁界を発生する電磁石と、前
記記録情報を磁気情報として検出する磁気抵抗センサと
を備えたことを特徴とする光磁気ヘッドを提供する。
【0011】本発明は、上記目的を達成するため、表面
に記録媒体が形成されたディスクと、レーザ光を出射す
るレーザ光源と、透明集光用媒体を有し、前記レーザ光
源からの前記レーザ光を前記透明集光用媒体の被集光面
に集光して光スポットを形成する光学系と、前記レーザ
光源から前記透明集光用媒体に至る前記レーザ光の光路
中に設けられ、前記レーザ光の中心部を遮光する遮光体
と、前記光スポットの中心位置の近傍に設けられ、前記
光スポットのサイズより小なるサイズを有する微小金属
体と、前記微小金属体からの出射光を前記記録媒体に対
して相対的に移動させる移動手段とを備えたことを特徴
とするディスク装置を提供する。
【0012】本発明は、上記目的を達成するため、表面
に記録媒体が形成されたディスクと、レーザ光を出射す
るレーザ光源と、透明集光用媒体を有し、前記レーザ光
源からの前記レーザ光を前記透明集光用媒体の被集光面
に集光して光スポットを形成する光学系と、前記レーザ
光源から前記透明集光用媒体に至る前記レーザ光の光路
中に設けられ、前記レーザ光の中心部を遮光する第1の
遮光体と、前記光スポットの中心位置の近傍に設けら
れ、前記光スポットのサイズより小なるサイズを有する
微小金属体と、前記微小金属体からの出射光を前記記録
媒体に対して相対的に移動させる移動手段と、前記レー
ザ光源から前記光学系を介して前記記録媒体に照射した
レーザ光に基づく反射光を前記透明集光用媒体を介して
検出する検出手段と、前記透明集光用媒体の前記被集光
面に集光する前記レーザ光のうち前記被集光面で反射し
た戻り光が前記検出手段に入射しないように前記戻り光
を遮光する第2の遮光体とを備えたことを特徴とするデ
ィスク装置を提供する。
【0013】本発明は、上記目的を達成するため、入射
するレーザ光によって光スポットが形成される被集光面
を有する透明集光用媒体を準備し、前記透明集光用媒体
の前記被集光面の前記光スポットのサイズより小なるサ
イズを有する領域以外の領域をホトレジストで覆い、前
記透明集光用媒体の前記被集光面の前記ホトレジストの
存在しない領域を前記レーザ光の波長以下の所定の深さ
でエッチングによって除去することにより前記被集光面
に凹部を形成し、前記凹部に金属材料を堆積させて微小
金属体を形成することを特徴とする光ヘッドの製造方法
を提供する。
【0014】本発明は、上記目的を達成するため、入射
するレーザ光によって光スポットが形成される被集光面
を有する透明集光用媒体を準備し、前記透明集光用媒体
の前記被集光面の前記光スポットの中心位置に集光イオ
ンビーム(focusedion beam)法によっ
て金属膜を堆積することにより、前記光スポットのサイ
ズより小なるサイズの微小金属体を形成することを特徴
とする光ヘッドの製造方法を提供する。
【0015】
【発明の実施の形態】図1(a)は、本発明の第1の実
施の形態に係る光ヘッド1の主要部を示す。この光ヘッ
ド1は、レーザビーム2aを出射する半導体レーザ2
と、半導体レーザ2からのレーザビーム2aを平行ビー
ム2bに整形するコリメータレンズ3とコリメータレン
ズ3からの平行ビーム2bの中心部を遮光する遮光体1
6と、遮光体16によって中心部が遮光された平行ビー
ム2bを垂直方向に反射するミラー4と、ミラー4で反
射した平行ビーム2bを収束させる対物レンズ5と、対
物レンズ5により収束された光2cが入射し、被集光面
6bに光スポット9を形成する透明集光用媒体6と、透
明集光用媒体6の被集光面6bの近傍であって光スポッ
ト9の形成位置に設けられた微小金属体8とを有する。
【0016】半導体レーザ2には、赤色レーザ(630
nm)やAIGalnN系の青色レーザ(400nm)
を用いることができる。青色レーザ(400nm)を用
いることにより、光スポット径を0.13μm以下にす
ることができ、微小金属体8を照射する光の割合を増す
ことができる。また、半導体レーザ2には、レーザ用半
導体のヘキ開面を光共振器に使用して活性層に平行に発
振する、いわゆる端面発光型半導体レーザや、活性層に
平行に形成した共振器により活性層の垂直方向に発振す
る、いわゆる面発光型半導体レーザを用いることができ
る。端面発光型半導体レーザを用いた場合は、ビーム広
がり角が大きいため、コリメータレンズ3との距離を狭
めることができ、光ヘッドの小型化が可能となる。面発
光型半導体レーザを用いた場合は、出力ビームが円形で
あるため、コリメータレンズ3でのけられを少なくして
集光することができ、光利用効率を上げることができ
る。
【0017】透明集光用媒体6は、本実施の形態では、
対物レンズ5からの収束光2cを球面状の入射面6aで
屈折させ、その屈折光2dを被集光面6bの微小金属体
8に集光されるように裁底球状(Super SIL構
造)のものを用いる。また、透明集光用媒体6は、重フ
リントガラス(屈折率=1.91)や硫化カドミウムC
dS(屈折率2.5),閃亜鉛鉱ZnS(屈折率2.3
7)等の結晶性材料を用いることができ、また、屈折率
は1より大きれば上限はなく、さらに高い屈折率の材料
を用いることもできる。本実施の形態では、屈折率1.
91の重フリントガラスを用いるが、結晶性材料を用い
た場合は、光スポット径を重フリントガラスより2割以
上縮小できる。
【0018】光スポット9のスポット径は、球面の中心
6cからr/n(r、nはそれぞれ透明集光用媒体6の
半径と屈折率)の位置に集光させる場合、次式(1)で
表される。 D1/2=kλ/(n・NAi)=kλ/(n2・NAo) ……(1) ここに、D1/2:光強度が1/2となるところのスポッ
ト径 k:光ビームの強度分布に依存する比例常数(通常0.
5程度) λ:光ビームの波長 n:透明集光用媒体6の屈折率 NAi:透明集光用媒体6内部での開口数 NAo:透明集光用媒体6への入射光の開口数
【0019】光スポット9は、式(1)に示すように、
透明集光用媒体6の屈折率nに逆比例して微小化され、
球面収差の小さな集光が可能となる。しかし、収束光2
cの取り得る入射角θ、すなわち開口数NAoと屈折率
nには相反関係があり、両者を独立に大きくできる訳で
はない。屈折率nとNAoの最大値との積は約0.88
であり、光線のけられを考慮すると実際には0.8程度
以下となる。従って、最小光スポット径D1/2minは
次式(2)のようになる。 D1/2min=kλ/(0.8n)≒0.6λ/n(k=0.5の時)…(2 )
【0020】従って、透明集光用媒体6として非結晶と
しては最も大きな屈折率を有する重フリントガラス(屈
折率=1.91)を用い、半導体レーザ2に赤色レーザ
(波長630nm)を使用した場合、最小光スポット径
1/2minは0.20μmとなる。また、青色レーザ
(400nm)用いた場合は、最小光スポット径D1/ 2
minは約0.13μmとなる。また、それらの光スポ
ット9は、ほぼガウス型の強度の広がり分布を有する。
【0021】微小金属体8は、図1(a)に示すよう
に、透明集光用媒体6の被集光面6bに埋め込まれてい
る。微小金属体8の形状は、本実施の形態では、同図
(b)に示すように円形であるが、同図(c)に示すよ
うに、光スポット9の径よりも小さな矩形状、あるいは
同図(d)に示すように、一辺が光スポット9の径より
も長い矩形状でもよく、他の形状、例えば楕円形でもよ
い。ホトリソグラフィを用いた加工においては、微小金
属体8が円形の場合は、加工し易く有利となり、また、
トラック方向に直交する方向を長辺とする長方形状とす
ることにより、トラック方向に広がる近接場光のサイズ
を小さくできるので、円形と比較して記録マークのトラ
ック方向の長さが短くなり、高記録密度化が可能にな
る。微小金属体8がトラック方向に直交する方向に平行
な楕円軸を有する楕円形の場合は、記録マークのトラッ
ク方向の長さが短くなるとともに、プラズモン共嗚によ
る近接場光の発生が増強されるため、低入力化が可能と
なる。本実施の形態では、微小金属体8の外径を50n
mとした。被集光面6bから染み出す近接場光10のサ
イズは、ほぼ微小金属体8のサイズで決まり、50nm
となる。なお、微小金属体8のサイズは、光ディスクの
高記録密度化技術および遮光体形成技術の進展に応じて
50nmより小さくしてもよい。また、同図(e)に示
すように、スリット状のギャップ8cを形成するように
2つの微小金属体8A,8Bを互いに近接して配置して
もよい。スリットの長手方向は、記録トラックを横切る
方向とする。このギャップ8cに収束ビーム2dの偏光
方向9aがギャップ8cを横切るように、収束ビーム2
dを照射すると、プラズモン励起によりギャップ8cの
両側の対向縁部8b,8b’に誘起される電荷の極性が
逆となるため、この間にダイポールが形成され、これら
の微小金属体8A,8Bがアンテナとして作用し、強力
な近接場光が発生される。また、収束ビーム2dをギャ
ップ8cの長手方向に移動させることにより、近接場光
の発生位置を移動させることができ、ドラッキングに好
適である。さらに、同図(f)に示すように、微小金属
体8A,8Bの先端を台形に形成して向かい合わせた配
置にしてもよい。これにより、発生する近接場光のサイ
ズを微細化することができ、より微小な記録マークの形
成が可能となる。
【0022】また、微小金属体8は、例えば、チタン
(Ti)からなり、レーザ光の波長より小なる厚さ(例
えば10nm)を有する。なお、微小金属体8は、Ti
の他、透明集光用媒体6との被着性のよい金属材料であ
れば、特に限定しない。特に、金属Agのように誘電率
が小さい金属を使用することにより、プラズモン共鳴の
条件により近づけることができる。プラズモン共鳴の条
件は、一次のモード励起の場合、次式(2)のように示
される(近接場ナノワォトニクスハンドブック:オプト
ロニクス社、1997、P.177)。 Re[Em(a)]=−2・Ed(a) ……(3) ここに、Em(a)は微小金属体8の誘電率、 Ed(a)は微小金属体8を取り巻く媒体の誘電率であ
る。 この式から分かるように、外側の媒体が空気の場合、微
小金属体8の誘電率は−2のとき、共鳴条件を満たす。
この条件において近接場光の強度は数桁増大しまた、こ
の条件の周辺においても一桁以上の増強効果が得られ
る。
【0023】図2(a)〜(d)は、微小金属体8の形
成工程を示す。まず、裁底球状の透明集光用媒体6の底
面である被集光面6bに電子ビーム露光用のフォトレジ
スト膜を塗布し、同図(a)に示すように、フォトレジ
スト膜70の微小金属体8に対応する部分を取り除くよ
うに電子ビームにより露光し、現像した後、同図(b)
に示すように、被集光面6bをドライエッチングにより
約100Å異方性にエッチングし、微小金属体8の被着
面6fを形成する。エッチングガスとしてはCF4系の
ガスを使用する。次に、同図(c)に示すように、全面
に微小金属体8用のTi膜71をスパッタリングにより
約50nm被着した後、フォトレジスト膜70を溶解す
ることにより、同図(d)に示すように、微小金属体8
以外の部分のTi膜71をリフトオフする。このように
して微小金属体8が形成される。なお、T1膜は、ガラ
スとの優れた被着性を有する他の膜でもよい。また、透
明集光用媒体6の披集光面6bに埋め込むように微小金
属体8を形成することにより、被集光面6bとの凹凸が
小さくなるため、記録媒体121上を浮上走行させるの
に好適である。
【0024】なお、図2(e)に示すように、微小金属
体8を披集光面6bの表面に形成してもよい。これによ
り集光イオンビーム(focused ion bea
m)法のみにより金属膜を堆積して微小金属体8の形成
が可能となり、リフトオフ工程を不要にでき、形成プロ
セスを大幅に簡素化できる。また、被集光面6bと記録
媒体121との距離が長くなるため、被集光面6bから
の近接場光と記録媒体121との距離が増し、この部分
で記録再生がなされるのを防止でき、記録マークの微細
化と信号のSN比の向上が可能となる。しかし、この構
造では、微小金属体8が記録媒体121に接触してクラ
ッシュを起こし易い。これを避けるため、図2(e)に
示すように、金属体あるいはガラスからなるガードリン
グ8aを設けるとよい。
【0025】図3は、光学系の基本構成を示す。なお、
同図では、ミラー4を省略して光軸を直線で表してい
る。遮光体16の形状は、本実施の形態では、同図
(b)に示すように、円形である。遮光体16のサイズ
は、臨界角θcよりも大きな角度θiで入射するように
設定する。これにより、遮光体16の緑を通る光線2d
が被集光面6cにおいて全反射されため、微小金属体8
の周囲の披集光面6bから記録媒体121へ透過する伝
播光はなくなる。また、微小金属体8への照射光は全反
射光となり、微小金属体8への入射角が大きくなるた
め、プラズモン共鳴が生じ易くなり、近接場光はさらに
増強される(近接場ナノフォトニクス:オプトロニクス
社、1997、P,177)。また、レーザ光の中心部
を遮光することにより、超解像効果を持たせることがで
き、光スポット9の直径を2割程度狭めることが可能と
なる。なお、遮光体16の形状は、同図(c)に示すよ
うに、一辺が平行ビーム2bより長い矩形状でもよい。
この場合、図1(d)に示す矩形状の微小金属体8に適
しており、両者の長手方向を平行に揃えることによりと
プラズモンの励起効率を上げることができる。
【0026】次に、上記第1の実施の形態に係る光ヘッ
ド1の動作を説明する。半導体レーザ2からレーザビー
ム2aを出射すると、そのレーザビーム2aはコリメー
タレンズ3によって平行ビーム2bに整形され、その中
心部は遮光体16で遮光され、さらにミラー4で反射さ
れた後、対物レンズ5によって収束され、透明集光用媒
体6の入射面6aに入射する。入射面6aに入射した収
束光2cは、入射面6aで屈折し、その屈折光2dは被
集光面6bに集光し、被集光面6bに光スポット9が形
成される。この光スポット9の被集光面6bの外表面に
は近接場光が染み出しており、それが微小金属体8によ
り散乱される。また、微小金属体8自体をレーザ光によ
って照射することにより、微小金属体8中のプラズモン
が励起され、そこから近接場光10が染み出す。これら
の近接場光10は、ディスク12の記録媒体121中に
伝播光となって入射し、この光によって記録媒体121
への記録および再生が可能となる。
【0027】上記第1の実施の形態に係る光ヘッド1に
よれば、近接場光10のサイズは、微小金属体8のサイ
ズと程度となるため、記録媒体121と相互作用する近
接場光スポットを微小化できる。また、プラズモン励起
を用いることにより、近接場光10の強度を単に披集光
面6bの光スポットから染み出させた場合に比べて一桁
以上強くできるため、高い光利用効率が得られる。従っ
て、数ミリワットの比較的低出力の半導体レーザ2が光
源として使用できる。また、記録媒体121からの信号
再生用反射光は、微小金属体8の周辺部から入射するた
め、効率良く透明集光用媒体6内に入射することがで
き、再生光を効率良く検出することが可能となり、再生
信号のS/Nを上げることができる。この結果、従来、
光デイスクメモリに常用されているSi光検出器が使用
でき、ホトマルを使用しなくて済むので、光ヘッド1が
小型・軽量化できるとともに、高速度の読み出しが可能
となる。また、半導体レーザ2から出射されるレーザ光
2bは、その中央部が遮光体16によって遮光され、透
明集光用媒体6に入射しないため、被集光面6bから伝
播光が発生するのを防げ、その伝播光による誤再生を防
止できる。なお、被集光面6bの微小金属体8局辺部に
使用するレーザ光の波長に合わせた反射防止膜(図示せ
ず)を形成してもよい。これにより、さらに信号再生用
反射光の透明集光用媒体6への入射効率を上げることが
できる。また、対物レンズ5の代わりに透過型ホログラ
ムや分布屈折率型集光媒体(図示せず)を使用してもよ
い。この場合には、ホログラムや分布屈折率型集光媒体
と透明集光用媒体とは一体化でき、光ヘッド1の高さを
下げることができる。
【0028】図4(a)〜(e)は、本発明の第2の実
施の形態に係る光ヘッドに用いる半導体レーザを示す。
この半導体レーザは、第Iの実施の形態の遮光体16の
代わりに、半導体レーザの光出力面の光スポット位置に
その中心部を遮るように遮光体16を設けたものであ
り、(a),(b)は端面発光型半導体レーザを示し、
(c),(d),(e)は、面発光型半導体レーザを示
す。
【0029】端面発光型半導体レーザ90は、同図
(a),(b)に示すように、電流狭窄層94により発
振領域93aを限定する埋め込みリッジ型構造のレーザ
を示すが、他の型のレーザ構造も使用可能である。この
端面発光型半導体レーザ90は、同図(a)に示すよう
に、半導体基板91、n型クラッド層92a、活性層9
3、p型クラッド層92b、電流狭窄層94、キャップ
層95、n電極96aおよびp電極96bを有し、同図
(b)に示すように、後端に設けられた高反射の誘電体
多層膜97aと、出力面に設けられた低反射の誘電体多
層膜97bと、誘電体多層膜97b上の活性層93aの
中心部延長上に形成された遮光体16とを有する。この
ように構成された端面発光型半導体レーザ90は、次に
ように製造される。まず、n型GaAsからなる半導体
基板91に、n型クラッド層92a、活性層93、p型
クラッド層92b、電流狭窄層94、キャップ層95を
エピタキシー成長により積層した後、n電極96aとp
電極96bを形成する。その後、同図(b)に示すよう
に、ヘキ開により適当な長さに切り出した後、共振器形
成のために、後端には高反射の誘電体多層膜97aを、
出力面には低反射の誘電体多層膜97bを形成した後、
誘電体多層膜97b上の活性層93aの中心部延長上に
遮光体16を形成する。
【0030】遮光体16の形状としては、円形でも可能
であるが、矩形状の方が縦方向の位置精度が緩和でき、
好適である。また、矩形の長手方向を微小金属体8の長
手方向と平行になるように端面発光型半導体レーザ90
を設けることにより、効率良く微小金属体8を照射する
ことができる。但し、端面発光型半導体レーザ90は、
通常、活性層93の垂直方向に偏光しており、このまま
では、収束光2cの偏光画はs偏波となるため、光路2
b中に1/2波長板を挿入し、偏波面を90度回転し、
p偏波とすることにより、プラズモンの励起の効率を上
げることができる。この遮光体16により、発振領域9
3aの中心部での発振が抑えられ、発振モード98は中
心強度が低いモードとなり、出力方向は98a,98b
に示すように広がる。なお、発振モードは、遮光体16
の戻り率に応じてTEM00モードあるはTEM00モ
ードとなる。この半導体レーザ90のレーザ出力光を第
1の実施の形態に示すようにコリメートし、対物レンズ
5により集光して透明集光用媒体6に入射することによ
り、被集光面6bにおいて全反射する収束光が得られ
る。また、同時に超解像の集光効果を有しており、第1
の実施の形態と同様に、TEM00モードを集光した場
合よりも2割方小さな光スポットが得られる。これによ
って微小金属体8周囲の被集光面6bから記録媒体12
1へ透過する伝播光はなくなり、記録マークの微細化
と、再生信号の高SN化が可能となる。また、微小金属
体8への照射光は全反射光となり、また、入射角が増大
するため、プラズモン共鳴が生じやすくなり、近接場光
はさらに増強される(近接場ナノフォトニクス:オプト
ロニクス社、1997、P.177)。
【0031】図4(c)〜(e)は、面発光型半導体レ
ーザ90aを示す。面発光型半導体レーザ90aは、同
図(c)に示すように、Asoxの拡散を用いた電流と
発振領域の狭窄層94により発振領域93bを限定する
埋め込みリッジ型構造のレーザを示すが、他の構成のも
のも使用可能である。この面発光型半導体レーザ90a
は、半導体基板91、n型半導体高反射多層膜97c、
n型スペーサ層92c、活性層93、p型スペーサ層9
2d、狭窄層94a、p型高反射多層膜97d、n電極
96aおよびp電極96bを有する。このように構成さ
れた面発光型半導体レーザ90aは、次のように製造さ
れる。すなわち、n型GaAsからなる半導体基板91
に、共振器用のn型半導体高反射多層膜97c、n型ス
ペーサ層92c、活性層93、p型スペーサ層92d、
電流と発振領域の狭窄層94a、p型高反射多層膜97
cを順次エピタキシー成長により積層した後、n電極9
6aとp電極96bを形成する。p型電極96bの形成
時に、同図(d),(e)に示すように、発振領域93
aの中心部延長上にp型電極96b形成用の金属により
遮光体16を同時に形成する。
【0032】面発光型半導体レーザ90aは、出力光に
対して軸対称であるため、同図(d)に示すように、面
発光型半導体レーザ90aの光出力面における開口96
cを2分するように矩形状の遮光体16を設けてもよ
い。また、同図(e)に示すように、開口96cの中心
に円形の遮光体16を設けてもよい。この場合は、軸対
称のTEM01モードとなる。また、このようにして上
記の端面発光型半導体レーザ90の場合と同様の効果が
得られる。また、このようにレーザ上に遮光体16を設
けることにより、光路2b中に遮光体を設置する必要が
なくなり、部品点数を減らせるとともに、位置合せの精
度が緩和される。
【0033】図5(a)〜(d)は、本発明の第3の実
施の形態に係る光ヘッドの要部を示す。この第3の実施
の形態は、第1および第2の実施の形態のように、遮光
体を用いずに、少なくとも中心部の強度が周辺部よりも
弱いレーザ光を出射する半導体レーザを用いたものであ
る。同図(a)は、x=0,y=1のTEM01モード
を示し、同図(b)は、r=1,θ=0のTEM01モ
ードを示し、同図(c)は、x=1,y=0のTEM1
0モードを示し、同図(d)は、x=1,y=1のTE
M11モードを示す。いずれの場合も、少なくとも中央
部200が低い光強度を有し、斜線で施した周辺部の領
域210に記録、再生に必要な光強度を有するレーザ光
を出射する。
【0034】図6は、本発明の第4の実施の形態に係る
光ヘッドの主要部を示す。この光ヘッド1は、透明集光
用媒体6を半球状(Solid Immersion lens:S I L型)
にしたものであり、他は第1の実施の形態と同様に構成
されている。透明集光用媒体6の入射面6aに入射した
収束光2cは、球面の中心に集光する。この場合、収束
光2cは入射面6aにおいて屈折しないため、透明集光
用媒体6中での開口数NAは、対物レンズ5の出射時の
NAと変わらず、屈折によってNAを増大することはで
きない。従って、この場合の光スポット径は次式(4)
のようになる。 D1/2 =kλ/(n・NAo) ……(4) ここに、NAo:SIL型の透明集光用媒体6への入射
光の開口数
【0035】上記第4の実施の形態に係る光ヘッド1に
よれば、第1の実施の形態と同様に近接場光10の直径
は微小金属体8のサイズで決まり、光スポット9の直径
に依存しないので、収差や位置ずれ等の影響は少ないた
め、NAoは0.8と従来のSILを用いた光ヘッドに
比べて比較的大きくでき、第1の実施の形態のSupe
r SIL構造と同等の集光が可能となる。
【0036】図7は、本発明の第5の実施の形態に係る
光ヘッドの主要部を示す。この光ヘッド1は、同図
(a)に示すように、レーザビーム2aを出射する半導
体レーザ2と、半導体レーザ2からのレーザビーム2a
を平行ビーム2bに整形するコリメータレンズ3と、コ
リメータレンズ3からの平行ビーム2bの中心部を遮光
する遮光体16と、遮光体16によって中央部が遮光さ
れた平行ビーム2bを集光し、被集光面6bに光スポッ
ト9を形成する透明集光用媒体6と、透明集光用媒体6
の反射面6eの表面に被着形成された反射膜11と、透
明集光用媒体6の披集光面6bに埋め込まれた微小金属
体8とを有する。
【0037】透明集光用媒体6は、例えば、重フリント
ガラス(屈折率=1.91)からなり平行ビーム2bが
入射する入射面6aと、入射面6aに入射した平行ビー
ム2bを反射させる反射面6eと、光スポット9が形成
される被集光面6bとを有する反射面6eは、回転放物
面の一部を用いている。回転放物面の断面(6e)の主
軸をx軸に、垂直軸をy軸に採り、焦点位置を(p,
0)とすると、断面(6e)は、次の式(5)で表され
る。 Y2=4px ……(5)
【0038】また、回転放物面を用いて透明集光用媒体
6の内部で集光する場合、原理的に無収差の集光が可能
であり(光学:久保田広、岩波書店、P.283)、単
一の集光性の反射体で光スポット9を集光することが可
能になる。また、この方式では、透明集光用媒体6の屈
折率と反射面6eによる集光の開口数NAに限定がな
く、屈折率が高い場合でも、NAは1に近い値を採り得
る。従って、この場合の光スポット径は次式(6)のよ
うに与えられる。 D1/2 =kλ/(n・NAr) ……(6) ここに、NAr:反射面6eの反射光の開口数
【0039】回転放物面の焦点位置のpを0.125m
mとし、回転放物面の上端を(x,y)=(2mm,1
mm)とすると、この上端からの収束角は60度以上が
得られ、この反射面6cのNAは0.98となり、従来
のDVDにおけるNA=0.6の1.6倍以上に大きく
なる。
【0040】遮光体16は、本実施の形態では、コリメ
ータレンズ3の光出力面に形成している。半導体レーザ
2からの平行ビーム2bは、透明集光用媒体6の集光特
性を考慮して楕円状を有しており、本実施の形態の遮光
体16の形状もその楕円状の平行ビーム2bの形状に対
応させて楕円状を有する。
【0041】上記第5の実施の形態に係る光ヘッド1に
よれば、NArは、実際には設計余裕を見るため、0.
9程度が限界であるが、赤色レーザ(波長630nm)
と青色レーザ(400nm)を用いた場合、それぞれ光
スポット径として0.19μm、0.12μmまで絞る
ことができ、微小金属体8から扉み出す近接場光10の
光量すなわち光利用効率は第1の実施の形態に比べて約
20%程度増加させることができる。また、反射型の集
光のため、色収差が生じない。また、本実施の形態の光
学系は、いわゆる無限系、すなわちコリメータレンズ3
と透明集光用媒体6の入射面6aとの間のレーザビーム
2bは平行となっているため、温度変動に対する焦点位
置ずれが小さい。また、レーザ光2bの光路中に設けた
遮光体16により、第1の実施の形態と同様に、誤再生
を防止できる。透明集光用媒体6の反射面6eは、回転
放物面を用いているため、平行光ビーム2bと透明集光
用媒体6の相対位置がずれても、光スポット9の位置が
変勤しないため、それぞれの位置合わせ精度が大幅に緩
和でき、製作上非常に有利である。
【0042】図8は、本発明の第6実施の形態に係る光
ヘッドの主要部を示す。この光ヘッド1は、平面状の反
射面6eを有する透明集光用媒体6を用い、反射面6e
の表面に反射膜11として反射型ホログラムを用いたも
のであり、他は第5の実施の形態と同様に構成されてい
る。反射型ホログラムとしては、凹凸型のバイナリホロ
グラムでも有機感光材料等からなるボリュームホログラ
ムでもよい。また、これらのホログラムの外側にアルミ
ニウム等の高反射金属層からなる反射膜を被着してもよ
い。透明集光用媒体6の反射面6eを平面状とすること
により、第5の実施の形態と比較して生産性を上げるこ
とができる。
【0043】図9は、本発明の第7の実施の形態に係る
光ヘッドの主要部を示す。この光ヘッド1は、同図
(a)に示すように、透明集光用媒体6にSIM(Soli
d Immersion Mirror)型と称せられているものを用いた
ものであり、レーザビーム2aを出射する半導体レーザ
2と、半導体レーザ2からのレーザビーム2aを平行ビ
ーム2bに整形するコリメータレンズ3と、コリメータ
レンズ3からの平行ビーム2bの中央部を遮光する遮光
体16と、遮光体16によって中央部が遮光された平行
ビーム2bを垂直方向に反射するミラー4と、ミラー4
からの平行ビーム2bが入射する凹球面状の入射面6
a、入射面6aに対向する位置に設けられた被集光面6
b、および入射面6aの周囲に形成された非球面状の反
射面6eを有する透明集光用媒体6と、透明集光用媒体
6の反射面6eの表面に被着形成された反射膜11と、
透明集光用媒体6の被集光面6bの光スポット9に対応
する位置に設けられた微小金属体8と、透明集光用媒体
6の被集光面6bに光スポット9より大なる内径を有す
る反射膜7とを有する。
【0044】次に、第7の実施の形態に係る光ヘッド1
の動作を説明する。半導体レーザ2からレーザビーム2
aを出射すると、そのレーザビーム2aはコリメータレ
ンズ3によって整形され、その中央部が遮光体16によ
って遮光され、ミラー4で反射された後、透明集光用媒
体6の入射面6aに入射する。入射面6aに入射した平
行ビーム2bは、入射面6aで拡散され、その拡散光2
dは、反射膜7で反射し、その反射光2eは、反射膜1
1で反射して被集光面6bに集光し、被集光面6bに光
スポット9が形成され、微小金属体8から近接場光10
が染み出す。微小金属体8から染み出した近接場光10
は、ディスク12の記録媒体121中に入射し、この光
によって記録媒体121への記録および読み出しが可能
になる。
【0045】上記第7の実施の形態に係る光ヘッド1に
よれば、第1の実施の形態と同様にトラック方向Xの記
録密度を増大させることができるとともに、第1の実施
の形態で用いた対物レンズが不要であるので、構成の簡
素化が図れる。また、透明集光用媒体6が膨張あるいは
収縮しても集光点が変化しないので、温度変化にも対応
できる。
【0046】また、光スポットの径は、上記したように
0.2μm程度以下であり、効率よく0.1μm以下の
微小金属体8に光を入射するためには、光スポット9と
微小金属体8の位置合わせは、少なくとも0.1μm以
下の誤差で合わせる必要がある。第1の実施の形態で示
したようなSILを用いた集光では、対物レンズ5を用
いて集光を行い、その収束光をSILに入射するため、
入射光、対物レンズ5およびSILの相対位置によって
光スポット9の位置が変動するので、上記三者の位置を
高精度に合わせなければならない。一方、第5および第
6の実施の形態で示した光ヘッド1においては、集光の
ための対物レンズを用いず、かつ、平行ビーム2bを本
実施例の透明集光用媒体6に直接入射させることによ
り、平行ビーム2bと透明集光用媒体6の相対位置がず
れても、光スポット9の位置が変動しないようにでき
る。そのため、それぞれの位置合わせ精度が大幅に緩和
でき、製作上非常に有利である。
【0047】図10は、本発明の第8の実施の形態に係
る光磁気ヘッドを示す。本実施の形態は、光アシスト磁
気記録に適した光磁気ヘッドであり、本実施の形態にお
いては、再生には、主にスピンバルブ膜18aと電極1
8bから構成されるGMR(Giant Magneto‐resistiv
e)センサ18を、記録には、レーザ光10の他に電磁
石17とを使用している点が第5の実施の形態と異な
り、他は第5の実施の形態と同様に構成されている。こ
のような構成により、微小金属体8から染み出す近接場
光10を磁気記録媒体121の記録部に照射して記録部
を加熱することにより保磁力を低下させ、電磁石17に
より印加される変調磁界とにより、磁性記録媒体121
に記録する。磁気記録媒体121としては、通常のCo
−Cr―Ta等の面内記録膜や垂直記録膜、TbDyF
eCo/TeFeCo等の光磁気記録膜等が使用でき
る。
【0048】遮光体16は、本実施の形態では、透明集
光用媒体6の入射面6aに形成している。半導体レーザ
2からの平行ビーム2bは、同図(d)に示すように、
透明集光用媒体6の集光特性を考慮して楕円状を有して
おり、本実施の形態の遮光体16の形状もその楕円状の
平行ビーム2bの形状に対応させて楕円状を有する。な
お、平行ビーム2bの少なくとも中央部を遮光する形状
ならば、同図(e)に示すように縦方向に長い矩形状で
もよく、同図(f)に示すように、横方向に長い矩形状
でもよい。
【0049】この第8の実施の形態によれば、近接場光
10により磁性記録媒体121を加熱することにより保
磁力を下げて記録するため、常温において保磁力の高い
磁性媒体でも記録でき、記録の熱安定性を増すことがで
きる。この結果、記録磁区の縮小が図れ、高密度化が可
能となる。なお、第3〜第8の実施の形態の光ヘッドに
おいて、第2の実施の形態で用いた遮光体付き半導体レ
ーザを用いてもよい。
【0050】図11は、本発明の第9の実施の形態に係
るディスク装置を示す。このディスク装置100は、円
盤状のプラスチック板120の一方の面にGeSbTe
の相変化材料からなる記録媒体121が形成され、図示
しないモータによって回転軸30を介して回転する光デ
ィスク12と、光ディスク12の記録媒体121に対し
光記録/光再生を行う光ヘッド1と、光ヘッド1をトラ
ッキング方向31に移動させるり二アモータ32と、リ
ニアモータ32側から光ヘッド1を支持するサスペンシ
ョン33と、光ヘッド1を駆動する光ヘッド駆動系34
と、光ヘッド1から得られた信号を処理するとともに、
光ヘッド駆動系34を制御する信号処理系35とを有す
る。リニアモータ32は、トラッキング方向31に沿っ
て設けられた一対の固定部32aと、一対の固定部32
a上を移動する可動コイル32bとを備える。この可動
コイル32bから上記サスペンション33によって光ヘ
ッド1を支持している。
【0051】図12は、光ディスク12の詳細を示す。
この光ディスク12は、光ヘッド1によって形成される
近接場光10の微小化に対応して高記録密度化を図った
ものである。プラスチック板120は、例えば、ポリカ
ーボネート基板等が用いられ、この光ディスク12は、
一方の面に、Al反射膜層(100nm厚)121ハS
iO2層(100nm厚)121b、GeSbTe記録
層(15nm厚)121c、SIN層(50nm厚)1
21dを積層して記録媒体121を形成したものであ
る。本実施の形態では、マーク長は0.05μm、記録
密度は130Gbits/inch2であり、12cm
ディスクでは210GBの記録容量に相当し、従来のD
VDの45倍に高記録密度化できる。
【0052】図13は、本発明の第9の実施の形態に係
る光ヘッド1を示す。光ヘッド1は、光ディスク12上
を浮上する浮上スライダ36を有し、この浮上スライダ
36上に、例えば、AIGalnPからなり、波長63
0nmのレーザビーム2aを出射する端面発光型の半導
体レーザ2と、半導体レーザ2から出射されたレーザビ
ーム2aを平行ビーム2bに整形するコリメータレンズ
3と、浮上スライダ36上に取り付けられた溶融石英板
からなる座板37Aと、半導体レーザ2およびコリメー
タレンズ3を座板37A上に固定する溶融石英板からな
るホルダ37Bと半導体レーザ2からの平行ビーム2b
の中央部を遮光する遮光体16と、半導体レーザ2から
の中央部が遮光された平行ビーム2bと光ディスク12
からの反射光とを分離する偏光ビームスプリッタ13
と、半導体レーザ2からの平行ビーム2bの直線偏光を
円偏光にする1/4波長板38と、平行ビーム2bを垂
直方向に反射するミラー4と、ミラー4で反射した平行
ビーム2bを収束させる対物レンズ5および上部透明集
光用媒体6’と、座板37Aに取り付けられ、光ディス
ク12からの反射光をビームスプリッタ13を介して入
力する光検出器15と、を各々配置している。また、全
体はヘッドケース39内に収納され、ヘッドケース39
は、サスペンション33の先端に固定されている。
【0053】上部透明集光用媒体6’は、例えば、屈折
率n=1.91を有する重フリントガラスからなり、直
径1mm、高さ約1.3mmを有し、図1〜図3に示す
透明集光用媒体6と同様に、Super SIL構造で
あるが、浮上スライダ36を上部透明集光用媒体6’と
ほぼ等しい屈折率を有する透明媒体から構成し、浮上ス
ライダ36の被集光面36aに光スポット9が形成され
る。すなわち、上部透明集光用媒体6’と浮上スライダ
36とで一体の透明集光媒体を構成する。浮上スライダ
36の被集光面36aには、第1の実施の形態と同様
に、微小金属体8が設けられている。
【0054】浮上スライダ36は、図13(b)に示す
ように、被集光面36aに形成される光スポット9の周
辺部以外の部分に負圧を生じるように溝36bを形成し
ている。スライダ凸部36cにおける正圧とこの溝36
bによる負圧とサスペンション33のばね力との作用に
よって浮上スライダ36と光ディスク12との間隔が浮
上量として一定に保たれる。
【0055】光ヘッド駆動系34は、記録時に、半導体
レーザ2の出力光を記録信号により変調することによ
り、記録媒体121に結晶/アモルファス間の相変化を
生じさせ、その間の反射率の違いとして記録し、再生時
には、半導体レーザ2の出力光を変調せずに、連続して
照射し、記録媒体121での反射率の違いを反射光の変
動として光検出器15により検出するようになってい
る。
【0056】信号処理系35は、光検出器15が検出し
た光ディスク12からの反射光に基づいてトラッキング
制御用の誤差信号およびデータ信号を生成し、誤差信号
をハイパスフィルタとローパスフィルタによって高周波
域の誤差信号と低周波域の誤差信号を形成し、これらの
誤差信号に基づいて光ヘッド駆動系34に対しトラッキ
ング制御を行うものである。ここでは、トラッキング用
の誤差信号をサンプルサーボ方式(光ディスク技術、ラ
ジオ技術社、P.95)によって生成するようになって
おり、このサンプルサーボ方式は、千鳥マーク(Wob
blcd Track)を間欠的にトラック上に設け、
それからの反射強度の変動から誤差信号を生成する方式
である。サンプルサーボ方式の場合、記録信号とトラッ
キング誤差信号とは時分割的に分離されているので、両
者の分離は再生回路におけるゲート回路によって行う。
また、サンプルサーポ方式を用いる場合には、受光面が
1つの光検出器を用いることになるので、自己結合効果
を有する半導体レーザを光検出器として併用する、いわ
ゆるSCOOP方式と組み合わせるのに好適である従っ
て、半導体レーザ2の出力側端面に反射防止膜を施し、
半導体レーザ2の後端面と、被集光面36bあるいは記
録媒体121とにより半導体レーザ2の共振器を構成す
ることにより、SCOOP型の光検出を行ってもよい。
【0057】また、本実施の形態では、再生光が光検出
器15に入射する手前に浮上スライダ36の被集光面3
6aにおいて全反射して光検出器15に到達するレーザ
光を遮光するように、所定の開口16bを有し、光路の
周辺部のみを遮光する遮光体16aを挿入している。上
記の全反射光は、再生信号成分を有せず、ノイズの原因
となり、また、むしろディスク12からの再生信号光よ
りも強いため、上記の全反射光が光検出器15に入射す
ると、DCレベルを上げることになるため、光検出器1
5のDC増幅率を上げることができず、SNを高く取れ
ない。上記の全反射光は、光路の周辺部を通過し、ま
た、ディスク12の反射光は、透明集光用媒体6内にお
いて原理的に臨界角よりも大きな角度を有することはな
いため、上記の遮光体16aにより両者を分離でき、光
検出器15には、ディスク12からの信号再生光のみが
入射するため、SNの高い信号再生が可能となる。
【0058】次に、上記第9の実施の形態に係るディス
ク装置100の動作を説明する。光ディスク12は、図
示しないモータによって所定の回転速度で回転し、浮上
スライダ36は、光ディスク12の回転によって発生す
る正・負圧とサスペンション33のばね力との作用によ
って光ディスク12上を浮上走行する。光ヘッド駆動系
35による駆動によって半導体レーザ2からレーザビー
ム2aが出射されると半導体レーザ2からのレーザビー
ム2aは、コリメータレンズ3により平行ビーム2bに
整形された後、遮光体16によって中央部が遮光され、
偏光ビームスプリッタ13および1/4波長板38を通
り、上部透明集光用媒体6’の入射面6’aに入射す
る。平行ビーム2bは、1/4波長板38を通過する際
に、1/4波長板38によって直線偏光から円偏光に変
わる。円偏光の平行ビーム2bは、対物レンズ5に収束
され、上部透明集光用媒体6’の入射面6’aで屈折し
て集光され、浮上スライダ36の被集光面36に集光す
る。浮上スライダ36の披集光面36aに微小の光スポ
ット9が形成される。この光スポット9下の微小金属体
8から光スポット9の光の一部が近接場光10として浮
上スライダ36の下面36cの外側に漏れ出し、この近
接場光10が光ディスク12の記録媒体121に伝播し
て記録および再生が行われる。すなわち、近接場光10
の照射によって記録媒体121が融点以上に加熱され、
アモルファスから結晶へと相変化を引き起こすことによ
って記録が行われる。一方、記録時より弱い強度の近接
場光10を光ディスク12の記録媒体121に照射する
と、記録媒体121のアモルファルと結晶とで異なる反
射率で反射し、その反射した反射光は、入射光の経路を
逆にたどり、上部透明集光用媒体6’の入射面6’aで
屈折してミラー4で反射され、1/4波長板38で入射
光2aと偏光画を90度異にする直線偏光光に成形され
た後、偏光ビームスプリッタ13で90度方向に反射さ
れ、光検出器15に入射し、再生が行われる。信号処理
系35は、光検出器15に入射した光ディスク12から
の反射光に基づいてトラッキング制御用の誤差信号およ
びデータ信号を生成し、誤差信号に基づいて光ヘッド駆
動系34に対しトラッキング制御を行う。
【0059】上記第9の実施の形態に係るディスク装置
100によれば、上部透明集光用媒体6’の入射面6'a
での最大屈折角が60度となり、NAは0.86が得ら
れる。この結果、スポット径D1/2約0.2μmの微小
の光スポット10が得られ、サイズ50nmの微小金属
体8から漏れ出す近接場光10が光ディスク12の記録
媒体121に入射でき、超高密度(180Gbits/
inch2)の超高密度の光記録/光再生が可能にな
る。また、半導体レーザ2から出射されるレーザ光2b
は、その中央部が遮光体16によって遮光され、透明集
光用媒体6に入射しないため、被集光面36aから伝播
光が発生するのを防げ、その伝播光による誤再生を防止
できる。また、サンプルサーボ方式の採用により、記録
信号とトラッキング誤差信号とは時分割的に分離されて
いるので、光検出器15としては、分割型のものは必要
なく、例えば、1mm角のPINフォトダイオードを用
いることができる。光検出器15として分割型である必
要がないため、検出系を大幅に簡素・軽量化できる。ま
た、光ヘッド1のサイズは、長さ約8mm、幅約4m
m、高さ約6mmであり、自動焦点制御を行わずに記録
再生ができるため、自動焦点制御機構が不要となり、光
ヘッド1の重量を大幅に減らすことができ、小型化が図
れる。光ヘッド1の重量は約0.6g、リニアモータ3
2の可動コイル32bの重量等を合わせて可動部全体で
約2gであり、トラッキングの周波数帯域は50kH
z、利得60以上が得られた。また、偏心を25μmに
抑えたことにより、6000rpmの回転下において必
要精度5nmを満たすトラッキングができる。この場合
の平均転送レートは60Mbpsであり、UGAレベル
のビデオ信号の記録再生が可能となった。
【0060】なお、光記録媒体としては、凹凸ピットを
有する再生専用ディスクや光磁気記録材料や相変化材料
を用いた記録・再生用媒体、色素等の光吸収により凹凸
ピツトを形成して記録を行う追記型媒体等の各種の記録
媒体を用いることができる。また、1/4波長板38を
使用せず、偏光ビームスプリッタ13の代わりに非偏光
性のビームスプリッタを使用することにより、光ディス
クに直線偏光のレーザ光を照射してもよい。また、本実
施の形態のディスク装置では、光ヘッドとして第1の実
施の形態の光ヘッドを使用したが、これに限るものでは
なく、第2乃至第8の形態の光ヘッドを使用することが
できる。また、記録媒体として、Co−Cr−Ta等の
面内記録膜や垂直記録膜、TbDyFeCo/TeFe
Co等の光磁気記録膜等の磁性記録媒体を使用すること
により、第8の実施の形態の光磁気ヘッドを使用し、光
アシスト磁気記録を行うディスク装置を構成することが
できる。また、トラッキング制御用の誤差信号の生成に
は、上記実施の形態では、サンプルサーボ方式を用いた
が、周囲的に記録トラックを蛇行させて、それによる反
射光の変調を蛇行局波数に同期させて検出し、誤差信号
を生成するウォブルドトラック方式を用いてもよい。ま
た、再生専用ディスクのトラッキングには、CDで行わ
れているように3スポット方式を用いることも可能であ
る。すなわち、コリメータレンズ3と偏光ビームスプリ
ッタ13の間に回折格子を挿入し、かつ、その±一次光
それぞれのディスクからの反射光を検出する光検出素子
を主ビーム検出用素子の両側に配置しその出力の差分を
取ることにより、誤差信号の生成が可能となる。また、
本実施の形態の光ヘッド1をそのまま追記型光ディスク
(色素の光吸収により凹凸ビツトを形成したディスク)
への記録および再生に用いることができる。また、浮上
スライダ36の下面36cの光スポット9が形成される
位置の周辺に薄膜コイルを装着し、磁界変調を行うこと
により、光磁気媒体を用いての光磁気記録も可能とな
る。但し、再生の場合には、光の偏波面の回転を偏光解
析によって検出して信号を生成するため、1/4波長板
38を取り外し、偏光ビームスプリッタ13を非偏光の
スプリッタに変え、光検出素子の手前に検光子を配置す
る必要がある。また、レーザ源として本実施の形態で
は、端面発光型半導体レーザを用いたが、面発光型レー
ザ(VCSEL)を用いることも可能である。面発光型
半導体レーザの場合、基本モード(TEM00)の最大
出力は、3mW程度と端面発光型半導体レーザの1/1
0以下であるが、本実施の形態では従来のディスク装置
で使用されている光スポット径の数分の1に絞られてい
るため、光密度が1桁以上高くできることから、面発光
型半導体レーザでも記録が可能となる。また、面発光型
半導体レーザの場合、温度による波長変動が小さく、色
収差補正を不要にできる。図14は、第10の実施の形
態に係るディスク装置の光ヘッドの主要部を示す。この
ディスク装置における光ヘッド1は、浮上スライダ36
に透明集光用媒体6を収容する収容孔36dを形成し、
透明集光用媒体6をトラッキング方向40に走査させる
一対の圧電素子41,41をホルダ42によって浮上ス
ライダ36に設けたものであり、他は第9の実施の形態
に係るディスク装置100と同様に構成されている。こ
の透明集光用媒体6は、被集光面6cを有し、光ディス
クとの距離調整のため、披集光面6bを下面36cから
突出あるいはへこましてもよいが、被集光面6bは、浮
上スライダ36の下面36cとほぼ同一平面をなすよう
に配置される。
【0061】一対の圧電素子41,41は、それぞれ同
図(c)に示すように、電極端子410,410に接続
された複数の電極膜411と、電極膜411間に形成さ
れた多層PZT薄膜(厚さ約20μm)412とがらな
る。この圧電素子41は、上記ホルダ42に被着形成さ
れており、これらの一対の圧電素予4 1,41により
集光用透明媒体6を支えるとともに、光線に対して垂直
方向、すなわちトラッキング方向40に走査する。この
ように一対の圧電素子41,41を用いてプツシュプル
型のトラッキング動作をさせることにより、圧電素子が
有するヒステリシス効果の影響を避け、時開遅れなしに
トラッキングすることが可能となる。なお、変形方向が
光軸方向となる圧電素子を用いて集光用透明媒体6を光
軸方向に移動させてもよい。
【0062】上記第10の実施の形態に係るディスク装
置によれば、透明集光用媒体6の重量は、5mg以下と
軽くできるため、透明集光用媒体6を支持する系の共振
周波数を300kHz以上にでき、電極端子410,4
10間への印加電圧5Vで05μm以上の変位が得られ
る。
【0063】また、この圧電素子41とリニアモータ3
2による2段制御により、80dBの利得で300kH
zの帯域が得られ、高速回転時(3600rpm)下に
おいて5nmの精度でトラッキングを行うことができ
る。これにより、本実施の形態では転送レートを第1の
実施の形態のディスク装置100の6倍、すなわち、3
60Mbpsに上げることができる。
【0064】また、後述するマルチビームの光ヘッドを
使用した場合には、さらに8倍となり、3Gbps近く
の転送レートが得られる。また、12cmのディスクに
おいて10ms以下の平均シーク速度を達成できる。こ
れにより、3600rpm回転時のアクセス時間は20
ms以下となる。
【0065】図15は、本発明の第11の実施の形態に
係るディスク装置を示す。第10の実施の形態では、シ
ーク動作にリニアモータ32を使用したが、この第11
の実施の形態では、ハードディスク装置に使用する回転
型リニアモータ43を使用したものである。光ヘッド1
は回動軸33aに回動可能に支持されたサスペンション
33によって回転型リニアモータ43に接続されてい
る。このような構成とすることにより、回転型リニアモ
ータ43は光ディスク12の外側に配置できるため、光
ヘッド1をさらに薄型にでき、ディスク装置100全体
を小型化できる。また、これにより、光ディスク12を
高速(3600rpm)に回転することができ、平均3
60Mbps以上のデータ転送レートが可能になる。
【0066】なお、本実施の形態のディスク装置におい
ても、第1〜第8の実施の形態の光ヘッドが使用できる
ことは言うまでもない。また、本実施の形態において
も、1/4波長板38を使用せず、偏光ビームスプリツ
タ13の代わりに非偏光のビームスプリッタを使用し
て、直線偏光光を金属媒体7に照射してもよい。また、
上記実施の形態では、遮光体16を平行ビーム2bの光
路中や半導体レーザの光出力面に設けたが、ミラー4、
対物レンズ5や透明集光用媒体6の入射面6aに設けて
もよい。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
レーザ光を透明集光用媒体の被集光面上に集光させて微
小な光スポットを形成し、その光スポット位置の近傍に
微小金属体を配置して、微小かつ高強度の近接場光を得
るようにしたので、光利用効率が高く、記録媒体の高密
度、高速の記録・再生が可能となる。また、光利用効率
の向上により小型・軽量の光源および光検出器を用いる
ことが可能となるので、光ヘッドの小型化が図れ、デー
タ転送レートの向上が図れる。また、レーザ光の中央部
は、遮光体によって遮光され、透明集光用媒体に入射し
ないため、透明集光用媒体の披集光面から伝播光が発生
するのを防げ、その伝播光による誤再生を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の第1の実施の形態に係る光ヘ
ッドの主要部を示す図、(b)〜(f)は微小金属体の
形状を示す図である。
【図2】(a)〜(d)は第1の実施の形態に係る微小
金属体の形成方法を示す図、(e)は微小金属体の形成
方法の他の例を示す図である。
【図3】(a)は第1の実施の形態の光学系を示す図、
(b),(c)は遮光体の形状を示す図である。
【図4】(a)〜(e)は本発明の第2の実施の形態に
係る光ヘッドの半導体レーザを示す図である。
【図5】(a)〜(d)は本発明の第3の実施の形態に
係る光ヘッドの半導体レーザによる光パターンを示す図
である。
【図6】本発明の第4実施の形態に係る光ヘッドの主要
部を示す図である。
【図7】(a)は本発明の第5実施の形態に係る光ヘッ
ドの主要部を示す図、(b)はその底面図、(c)はそ
の側面図である。
【図8】本発明の第6の実施の形態に係る光ヘッドの主
要部を示す図である。
【図9】(a)は本発明の第7の実施の形態に係る光ヘ
ッドの主要部を示す図、(b)はその底面図である。
【図10】(a)は本発明の第8の実施の形態に係る光
ヘッドの主要部を示す図、(b),(c)はその主要底
面図、(d)〜(f)は遮光体の他の形状を示す図であ
る。
【図11】(a)は本発明の第9の実施の形態に係るデ
ィスク装置を示す図、(b)は(a)のA―Λ断面図で
ある。
【図12】第9の実施の形態に係る光ディスクの詳細を
示す図である。
【図13】(a)は第9の実施の形態に係る光ヘッドを
示す図、(b)はその底面図である。
【図14】(a)〜(c)は本発明の第10の実施の形
態に係るディスク装置の光ヘッドの主要部を示す図であ
る。
【図15】本発明の第11の実施の形態に係るディスク
装置を示す図である。
【図16】従来のディスク装置を示す図である。
【図17】励起されたプラズモンから近接場光を効率よ
く発生する方式の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 光ヘッド 2 半導体レーザ 2a,2b,2b',2c,2c',2 d,2e レー
ザビーム 3 コリメータレンズ 4 ミラー 5 対物レンズ 6 透明集光用媒体 6' 上部透明集光用媒体 6a,6'a 入射面 6b 被集光面 6c 中心 6d 底面 6e 反射面 6f 披着面 7 反射膜 8 微小金属体 8a ガードリング 8A,8B 微小金属体 8b,8b’ 対向縁部 8c ギャップ 9 光スポット 9a 偏光方向 10 近接場光 11 反射膜 12 光ディスク 13 ビームスプリッタ 14 集光レンズ 15 光検出器 16,16a 遮光体 16b 開口 30 回転軸 31 トラッキング方向 32 リニアモータ 32a 固定部 32b 可動コイル 33 サスペンション 33a 回動軸 34 光ヘッド駆動系 35 信号処理系 36 浮上スライダ 36a 披集光面 36b 溝 36c 下面 36d 収容孔 37 溶融石英板 38 1/4波長板 39 ヘッドケース 40 トラッキング方向 41 圧電素子 42 ホルダ 43 回転型リニアモータ 70 フォトレジスト膜 71 Ti膜 90 端面発光型半導体レーザ電流狭窄層 90a 面発光型半導体レーザ 91 半導体基板 92a n型クラッド層 92b p型クラツド層 92c n型スペーサ層 92d D型スペーサ層 93,93a 活性層 93b 発振領域 94 電流狭窄層 94a 狭窄層 95 キャップ層 96a n電極 96b D電極 97a 誘電体多層膜 97b 誘電体多層膜 97c n型半導体高反射多層膜 97d p型高反射多層膜 98 発振モード 98a, 98b 出力方向 100 ディスク装置 120 プラスチック板 121 記録媒体 121a A1反射膜層 121b SiO2層 121c GeSbTe記録層 121d SiN層 191,191’ 微小金属体 191a,191a’ 微小金属体の先端部 192 ギャップ 193a 入射光 193b スポット 193c 入射光の透過した部分 194 偏光方向 200 中央部 210 領域 410 電極端子 411 電極膜 412 多層PZT薄膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 11/105 551 G11B 11/105 551K 566 566C 11/14 11/14

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レーザ光を出射するレーザ光源と、 透明集光用媒体を有し、前記レーザ光源からの前記レー
    ザ光を前記透明集光用媒体の被集光面に集光して光スポ
    ットを形成する光学系と、 前記レーザ光源から前記透明集光用媒体に至る前記レー
    ザ光の光路中に設けられ、前記レーザ光の中心部を遮光
    する遮光体と、 前記光スポットの中心位置の近傍に設けられ、前記光ス
    ポットのサイズより小なるサイズを有する微小金属体と
    を備えたことを特徴とする光ヘッド。
  2. 【請求項2】所定の偏光方向を有するレーザ光を出射す
    るレーザ光源と、 透明集光用媒体を有し、前記レーザ光源からの前記レー
    ザ光を前記透明集光用媒体の被集光面に集光して光スポ
    ットを形成する光学系と、 前記レーザ光源から前記透明集光用媒体に至る前記レー
    ザ光の光路中に設けられ、前記レーザ光の中心部を遮光
    する遮光体と、 前記光スポットの中心位置の近傍に前記所定の偏光方向
    で対向するように設けられた一対の微小金属体とを備え
    たことを特徴とする光ヘッド。
  3. 【請求項3】前記遮光体は、前記透明集光用媒体の入射
    面に入射する前記レーザ光の入射角が前記透明集光用媒
    体の屈折率で決まる臨界角よりも大きくなるように設定
    された外形を有する構成の請求項1又は2記載の光ヘッ
    ド。
  4. 【請求項4】前記光学系は、前記レーザ光源からの前記
    レーザ光を平行光に整形する整形レンズを備え、 前記遮光体は、前記平行光の光路中に設けられた構成の
    請求項1又は2記載の光ヘッド。
  5. 【請求項5】前記遮光体は、前記レーザ光源の出射面に
    設けられた構成の請求項1又は2記載の光ヘッド。
  6. 【請求項6】前記遮光体は、前記透明集光用媒体の入射
    面に設けられた構成の請求項1又は2記載の光ヘッド。
  7. 【請求項7】前記微小金属体は、楕円形を有し、 前記遮光体は、一辺が前記微小金属体の楕円軸に光学的
    に平行な矩形状を有する構成の請求項1又は2記載の光
    ヘッド。
  8. 【請求項8】前記微小金属体は、一辺が前記光スポット
    よりも長い矩形状を有し、 前記遮光体は、長辺が前記微小金属体の前記一辺に光学
    的に平行であり、かつ前記長辺が前記光ビームの径より
    も長い矩形状を有する構成の請求項1又は2記載の光ヘ
    ッド。
  9. 【請求項9】前記レーザ光源は、中心部の光強度が周辺
    部よりも弱い前記レーザ光を出射する半導体レーザであ
    る構成の請求項1又は2記載の光ヘッド。
  10. 【請求項10】前記半導体レーザは、端面発光型半導体
    レーザであり、 前記遮光体は、前記端面発光型半導体レーザの光出方面
    の光スポット位置に、活性層に垂直に設けられた構成の
    請求項9記載の光ヘッド。
  11. 【請求項11】前記半導体レーザは、面発光型半導体レ
    ーザであり、 前記遮光体は、矩形状を有し、前記面発光型半導体レー
    ザの光出力面の開口を2分するように設けられた構成の
    請求項9記載の光ヘッド。
  12. 【請求項12】前記半導体レーザは、面発光型半導体レ
    ーザであり、 前記遮光体は、円形状を有し、前記面発光型半導体レー
    ザの光出力面の開口の中心に設けられた構成の請求項9
    記載の光ヘッド。
  13. 【請求項13】前記半導体レーザは、TEM01モード
    あるいはTEM11モードの前記レーザ光を出射する構
    成の請求項9記載の光ヘッド。
  14. 【請求項14】中心部の光強度が周辺部よりも弱いレー
    ザ光を出射するレーザ光源と、 透明集光用媒体を有し、前記レーザ光源からの前記レー
    ザ光を前記透明集光用媒体の被集光面に集光して光スポ
    ットを形成する光学系と、 前記光スポットの中心位置の近傍に設けられ、前記光ス
    ポットのサイズより小なるサイズを有する微小金属体と
    を備えたことを特徴とする光ヘッド。
  15. 【請求項15】中心部の光強度が周辺部より弱く、かつ
    所定の偏光方向を有するレーザ光を出射するレーザ光源
    と、 透明集光用媒体を有し、前記レーザ光源からの前記レー
    ザ光を前記透明集光用媒体の被集光面に集光して光スポ
    ットを形成する光学系と、 前記光スポットの中心位置の近傍に前記所定の偏光方向
    で対向するように設けられた一対の微小金属体とを備え
    たことを特徴とする光ヘッド。
  16. 【請求項16】前記レーザ光源は、TEM01モードあ
    るいはTEM11モードの前記レーザ光を出射する半導
    体レーザである構成の請求項14又は15記載の光ヘッ
    ド。
  17. 【請求項17】レーザ光を出射するレーザ光源と、 透明集光用媒体を有し、前記レーザ光源からの前記レー
    ザ光を前記透明集光用媒体の被集光面に集光して光スポ
    ットを形成する光学系と、 前記光スポットの中心位置の近傍に設けられ、前記光ス
    ポットのサイズより小なるサイズを有する微小金属体と
    を備え、 前記光学系は、前記透明集光用媒体の入射面に入射する
    前記レーザ光の開口数が0.8以上を有することを特徴
    とする光ヘッド。
  18. 【請求項18】前記一対の微小金属体は、前記光スポッ
    トの径よりも小さい幅のスリット状のギャップを形成す
    るように設けられたことを特徴とする請求項2又は15
    記載の光ヘッド。
  19. 【請求項19】前記一対の微小金属体は、前記光スポッ
    トの径よりも小さい幅および長さを有するギャップを形
    成するように設けられたことを特徴とする請求項2又は
    15記載の光ヘッド。
  20. 【請求項20】レーザ光を出射するレーザ光源と、 透明集光用媒体を有し、前記レーザ光源からの前記レー
    ザ光を前記透明集光用媒体の被集光面に集光して光スポ
    ットを形成する光学系と、 前記レーザ光源から前記透明集光用媒体に至る前記レー
    ザ光の光路中に設けられ、前記レーザ光の中心部を遮光
    する遮光体と、 前記光スポットの中心位置の近傍に設けられ、前記光ス
    ポットのサイズより小なるサイズを有する微小金属体
    と、 前記微小金属体の近傍に設けられ、記録情報に応じた変
    調磁界を発生する電磁石と、 前記記録情報を磁気情報として検出する磁気抵抗センサ
    とを備えたことを特徴とする光磁気ヘッド。
  21. 【請求項21】表面に記録媒体が形成されたディスク
    と、 レーザ光を出射するレーザ光源と、 透明集光用媒体を有し、前記レーザ光源からの前記レー
    ザ光を前記透明集光用媒体の被集光面に集光して光スポ
    ットを形成する光学系と、 前記レーザ光源から前記透明集光用媒体に至る前記レー
    ザ光の光路中に設けられ、前記レーザ光の中心部を遮光
    する遮光体と、 前記光スポットの中心位置の近傍に設けられ、前記光ス
    ポットのサイズより小なるサイズを有する微小金属体
    と、 前記微小金属体からの出射光を前記記録媒体に対して相
    対的に移動させる移動手段とを備えたことを特徴とする
    ディスク装置。
  22. 【請求項22】前記微小金属体は、一辺が前記光スポッ
    トよりも長い矩形状を有し、 前記遮光体は、長辺が前記微小金属体の前記一辺に光学
    的に沿い、かつ前記長辺が前記光ビームの径よりも長い
    矩形状を有し、 前記移動手段は、前記微小金属体の前記一辺が前記記録
    媒体の記録トラックに直交する方向に前記微小金属体か
    らの出射光をトラッキングさせる構成の請求項21記載
    のディスク装置。
  23. 【請求項23】表面に記録媒体が形成されたディスク
    と、 レーザ光を出射するレーザ光源と、 透明集光用媒体を有し、前記レーザ光源からの前記レー
    ザ光を前記透明集光用媒体の被集光面に集光して光スポ
    ットを形成する光学系と、 前記レーザ光源から前記透明集光用媒体に至る前記レー
    ザ光の光路中に設けられ、前記レーザ光の中心部を遮光
    する第1の遮光体と、 前記光スポットの中心位置の近傍に設けられ、前記光ス
    ポットのサイズより小なるサイズを有する微小金属体
    と、 前記微小金属体からの出射光を前記記録媒体に対して相
    対的に移動させる移動手段と、 前記レーザ光源から前記光学系を介して前記記録媒体に
    照射したレーザ光に基づく反射光を前記透明集光用媒体
    を介して検出する検出手段と、 前記透明集光用媒体の前記被集光面に集光する前記レー
    ザ光のうち前記被集光面で反射した戻り光が前記検出手
    段に入射しないように前記戻り光を遮光する第2の遮光
    体とを備えたことを特徴とするディスク装置。
  24. 【請求項24】入射するレーザ光によって光スポットが
    形成される被集光面を有する透明集光用媒体を準備し、 前記透明集光用媒体の前記被集光面の前記光スポットの
    サイズより小なるサイズを有する領域以外の領域をホト
    レジストで覆い、前記透明集光用媒体の前記被集光面の
    前記ホトレジストの存在しない領域を前記レーザ光の波
    長以下の所定の深さでエッチングによって除去すること
    により前記被集光面に凹部を形成し、前記凹部に金属材
    料を堆積させて微小金属体を形成することを特徴とする
    光ヘッドの製造方法。
  25. 【請求項25】入射するレーザ光によって光スポットが
    形成される被集光面を有する透明集光用媒体を準備し、 前記透明集光用媒体の前記被集光面の前記光スポットの
    中心位置に集光イオンビーム(focused ion
    beam)法によって金属膜を堆積することにより、
    前記光スポットのサイズより小なるサイズの微小金属体
    を形成することを特徴とする光ヘッドの製造方法。
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