JP2001248743A - チェック弁 - Google Patents

チェック弁

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JP2001248743A
JP2001248743A JP2000057061A JP2000057061A JP2001248743A JP 2001248743 A JP2001248743 A JP 2001248743A JP 2000057061 A JP2000057061 A JP 2000057061A JP 2000057061 A JP2000057061 A JP 2000057061A JP 2001248743 A JP2001248743 A JP 2001248743A
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Japan
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valve
pressure valve
positive pressure
normal pressure
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JP2000057061A
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Eishin Mori
栄心 森
Hiroshi Nishi
博 西
Masayuki Nakagawa
正幸 中川
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Toyoda Gosei Co Ltd
Original Assignee
Toyoda Gosei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 正圧弁機構30は、ケース本体12の製造を
簡略化するとともに、安定した開閉特性にて、微振動に
伴う異音を防止すること。 【解決手段】 正圧弁機構30は、ケース本体12内に
形成された流路と、この流路に臨んで形成された正圧側
シール突起28cと、正圧側シール突起28cに着座す
ることで上記流路を閉じる正圧バルブ体34と、正圧バ
ルブ体34に着座する方向へ付勢する正圧用スプリング
31とを備えている。正圧バルブ体34の外周部に、環
状突起34cの肉厚より薄く突設され、上記ケース本体
12側に接触する可撓性の接触片34hを有する。この
接触片34hは、正圧バルブ体34の開弁圧の近傍にて
支持端28gに接触して、微振動を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料タンクとキャ
ニスタとの間に設けた双方向弁等に用いられるチェック
弁に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のチェック弁は、例えば、
燃料タンクの蒸気圧の上昇及び下降に伴う燃料タンクの
保護のために用いられる双方向弁に内蔵されている(特
開平7−127754号公報参照)。これを図9を用い
て説明する。図9において、チェック弁100は、弁室
102aを形成するケース本体102と、ゴム製の弁体
108と、弁体108を支持する弁支持部材110と、
スプリング112とを備え、弁体108をシート面10
2dに着離させることで、流路102bを開閉するよう
に構成されている。チェック弁100において、弁体1
08の開弁時に、弁支持部材110の一端でケース本体
102側の支持端102cにより支持されているから、
支持端102cを支点として、弁体108の他端がシー
ト面102dから離れて開く。このように弁体108の
一端が弁支持部材110を介して支持端102cにより
拘束されているから、開弁圧の近傍の圧力において弁体
108が微振動を伴う開閉動作することがなく、微振動
に伴う異音をなくしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記チェック
弁100の支持端102cは、ケース本体102の上部
から下方へ向けて形成されており、ケース本体102の
対称性が失われ、射出成形の金型の作製などが面倒であ
った。
【0004】本発明は、上記従来の技術の問題点を解決
するものであり、微振動に伴う異音を防止する構成を簡
単な構成で実現するチェック弁を提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
記課題を解決するためになされた本発明は、ケース本体
内に形成された流路と、この流路に臨んで形成されたシ
ート部と、シート部に着座することで上記流路を閉じる
弁体と、上記弁体に着座する方向へ付勢するスプリング
と、を備え、上記弁体の外周部に、該弁体の肉厚より薄
く突設され、開閉状態の近傍にて上記ケース本体側に接
触する可撓性の接触部を有することを特徴とする。
【0006】本発明にかかるチェック弁では、弁体にス
プリングの付勢力と流路からの圧力が加わった状態に
て、弁体は、開弁方向の力が所定値以上になるとシート
部から離れて、一方、所定値以下になるとシート部に着
座することにより、流路を開閉する。このような弁体の
開閉動作において、弁体が開閉する圧力の近傍にて、弁
体の接触部がケース本体側部材に接触しているから、弁
体の微振動を抑制する。よって、弁体の振動に伴う異音
を生じない。この場合において、接触部は、弁体の肉厚
よりも薄くかつ可撓性を有して形成されているので、撓
み易く、弁体の開閉特性に影響を与えない。このような
接触部は、弁体の外周から突設させるだけでよいので、
構成も簡単で部品点数も増加することもない。
【0007】ここで、接触部がケース本体側部材により
接触する態様としては、開く方向と閉じる方向に同じよ
うに弁体の動きを拘束して微振動を抑制する構成をとる
ことができる。また、他の態様として、開く方向と閉じ
る方向とで異なった圧力値で開閉させ、ヒステリシスを
持つように構成することができ、これにより1点の圧力
値で開閉を繰り返す微振動が抑制される。
【0008】また、弁体の接触部の好適な態様として、
弁体の全外周または等間隔にわたって形成することによ
り、弁体が傾いて開閉しないで水平姿勢を維持した状態
で開閉し、安定した開閉特性を得ることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以上説明した本発明の構成・作用
を一層明らかにするために、以下本発明の好適な実施例
について説明する。
【0010】図1は自動車の燃料タンクの上部に装着さ
れる燃料遮断装置10を示す断面図である。図1におい
て、燃料遮断装置10は、ほぼ円筒状のケース本体12
内に、後述の双方向弁20および燃料遮断弁機構70を
すべて収納して備える。
【0011】ケース本体12は、その下端を開口した有
底の筐体として耐油性の樹脂(例えば、ポリアセタール
やナイロン等)から一体成形され、その中央外壁はフラ
ンジ部12aとされている。そして、図示しない燃料タ
ンクの上端壁とこのフランジ部12aとの間にパッキン
14を介在させて、受け板16により燃料タンクに固定
される。このように燃料タンクに固定されると、フラン
ジ部12aより下部は燃料タンク内に位置し、フランジ
部12aの上部は燃料タンクから露出することになる。
この燃料タンクから露出する部分が双方向弁20とな
り、燃料タンク内に位置する部分に燃料遮断弁機構70
が組み込まれる。
【0012】また、ケース本体12におけるフランジ部
12a上部の円筒部側壁には、図示しないキャニスタと
接続される通気ポート12bが形成されている。さら
に、フランジ部12aの下部側壁には、燃料タンク内の
燃料およびその蒸気(ベーパ)が流入する複数のベーパ
孔12cが空けられている。
【0013】そして、ケース本体12の有底側の固着段
部12dには、ケース本体12の内部を双方向弁室24
と下部フロート室26に区画する区画壁板28が超音波
溶着されている。よって、ケース本体12は、その内部
の開口に相当する固着段部12dにおいて、区画壁板2
8により気密に閉塞されている。この区画壁板28は、
ケース本体12と同様に上記樹脂から形成されており、
その外周縁形状がケース本体12の固着段部12dに嵌
合・密着する形状とされている。また、ケース本体12
の下端開口12eには、これを閉塞する上記樹脂製の蓋
体29が係合・固定されている。
【0014】次に、このケース本体12に収納して組み
付けられる構成部材および各構成部材で構成される双方
向弁20および燃料遮断弁機構70について説明する。
【0015】まず、ケース本体12の双方向弁室24に
収納される弁機構(正圧弁機構30、負圧弁機構60)
について説明する。ここで、正圧弁機構30は、後述す
るフロートが浮上していないときに燃料タンク内圧が上
昇した場合、タンク内の燃料蒸気をキャニスタに排出し
てタンク内圧を調整するためのものである。負圧弁機構
60は、燃料タンク内圧が低下したとき、タンク内にキ
ャニスタから燃料蒸気を導入してタンク内圧を調整する
ためのものである。つまり、この正圧弁機構30と負圧
弁機構60とで、キャニスタと燃料タンクとの間の双方
向弁20を構成し、両弁機構によりタンク内圧が調整さ
れる。
【0016】正圧弁機構30は、図1およびその分解図
である図2に示すように、双方向弁室24の上端面に形
成された突起12fにその下方から組み付けられた正圧
用スプリング31と、この正圧用スプリング31により
下方に付勢される上記樹脂製のバルブ支持体32と、こ
のバルブ支持体32に嵌合・固定された正圧バルブ体3
4とを備える。正圧バルブ体34は、カップ状をなした
嵌合胴体部34aの開口縁部に平板環状のシール片34
bを連設して形成されている。そして、この嵌合胴体部
34aの周壁に設けた環状突起34cとシール片34b
の厚肉根本部34dとの間にバルブ支持体32の内側環
状突起32bが嵌り込み、かつ正圧バルブ体34の嵌合
胴体部34aがバルブ支持体32の凹部32aに嵌り込
ようにして、正圧バルブ体34はバルブ支持体32に嵌
合・固定される。
【0017】よって、正圧バルブ体34は、正圧用スプ
リング31の付勢力をバルブ支持体32を介して受け、
正圧用スプリング31に抗してバルブ支持体32ごと双
方向弁室24内で上下動自在となる。そして、この正圧
バルブ体34は、区画壁板28に対しては、近接離間す
るよう移動する。なお、正圧バルブ体34は、ニトリル
ゴム,フッ素ゴム等から形成される。
【0018】正圧バルブ体34に対向することになる区
画壁板28の中央には、下部フロート室26に連通する
貫通孔28aが空けられており、これを取り囲むように
区画壁板28上面にスプリング受け段部28bが形成さ
れている(図2参照)。また、区画壁板28の上面に
は、貫通孔28aと同心に正圧側シール突起28cが環
状に形成されている。従って、正圧バルブ体34は、正
圧用スプリング31の付勢力を受けてシール片34bを
区画壁板28上面の正圧側シール突起28cに押し付
け、貫通孔28aを閉塞する。
【0019】このため、正圧弁機構30は、正圧バルブ
体34を挟んだ双方向弁室24の圧力(通気ポート12
bを介して伝わるキャニスタ側圧力)、正圧用スプリン
グ31の付勢力で定まる圧力および下部フロート室26
における圧力(燃料タンク内圧)の均衡を通して開閉す
ることになる。つまり、正圧バルブ体34が下方に押し
下げられてシール片34bが正圧側シール突起28cに
着座することで、正圧弁機構30は双方向弁室24、す
なわちキャニスタと下部フロート室26との間を閉弁す
る。
【0020】一方、区画壁板28の貫通孔28aを通し
て正圧バルブ体34の下面で受圧する燃料タンク内圧が
増加して双方向弁室24におけるキャニスタ側圧力より
大きくなり、この燃料タンク内圧に基づく力が正圧用ス
プリング31の付勢力に勝ると、正圧バルブ体34が正
圧用スプリング31に抗して押し上げられる。このた
め、正圧バルブ体34のシール片34bが正圧側シール
突起28cから離間して正圧弁機構30は開弁状態とな
り、双方向弁室24と下部フロート室26とは貫通孔2
8aを介して連通する。こうして正圧弁機構30は、燃
料タンク内圧とキャニスタ側圧力との差圧が所定値とな
ると開弁し、ベーパ孔12c→下部フロート室26→貫
通孔28a→双方向弁室24→通気ポート12bの順に
燃料タンク内の燃料蒸気をキャニスタに通気する。そし
て、燃料遮断装置10は、この通気を通して燃料タンク
内圧を降圧調整する。
【0021】負圧弁機構60は、図1および図2に示す
ように、上記した正圧弁機構30の正圧バルブ体34の
底面板部34eおよびその中央の連通孔34fとともに
弁機能を果たすものであり、次のような構成を備える。
この負圧弁機構60は、樹脂製の負圧バルブ体61と、
この負圧バルブ体61を上向きに付勢する負圧用スプリ
ング62とを備える。負圧バルブ体61の下端には、平
板環状の鍔体61aが形成されており、鍔体61aの周
縁には、底面板部34eに向けて突出した負圧側シール
突起61bが環状に形成されている。また、負圧バルブ
体61の下端は、負圧用スプリング62の取着用突起6
1cとされており、負圧バルブ体61の上端は、バルブ
支持体32の中央に空けられた案内孔32cに隙間を持
って挿入される挿入筒部61dとされている。
【0022】図3の斜視図に示すように、バルブ支持体
32の案内孔32cは、その周囲の4ケ所に形成された
抜止片32dにより異形形状の孔とされている。一方、
負圧バルブ体61における挿入筒部61dの上端には、
抜止片32dと係合する抜止係合片61eが形成されて
いる。よって、抜止片32dと抜止係合片61eとの係
合により、負圧バルブ体61は、挿入筒部61dが案内
孔32cに挿入された状態で不用意に案内孔32cから
抜け出ることなく、その鍔体61aを正圧バルブ体34
と区画壁板28との間に位置させる。なお、挿入筒部6
1dの上端には、案内孔32cに挿入筒部61dを挿入
して抜止片32dと抜止係合片61eとの係合を図る際
に、抜止係合片61e同士を近づけるためのスリット6
1fが形成されている。
【0023】また、負圧用スプリング62は、ある程度
圧縮した状態で負圧バルブ体61の鍔体61aと区画壁
板28とで挟まれるよう、負圧バルブ体61の取着用突
起61cと区画壁板28のスプリング受け段部28bと
の間に配置され、負圧バルブ体61に上向きの付勢力を
与える。よって、負圧バルブ体61は、負圧用スプリン
グ62の付勢力を受け、この負圧用スプリング62に抗
して正圧バルブ体34に対して近接離間するよう上下動
する。そして、負圧バルブ体61は、負圧用スプリング
62の付勢力を受けて鍔体61aの負圧側シール突起6
1bを正圧バルブ体34の底面板部34eに押し付け、
正圧バルブ体34の連通孔34fを閉塞する。なお、案
内孔32cや連通孔34fは、負圧バルブ体61が円滑
に上下動できる径の孔とされている。
【0024】このため、負圧弁機構60は、図1に示す
ように正圧弁機構30の閉弁状態において、負圧バルブ
体61を挟んだ双方向弁室24の圧力(通気ポート12
bを介して伝わるキャニスタ側圧力)と、負圧用スプリ
ング62の付勢力で定まる圧力および下部フロート室2
6における圧力(燃料タンク内圧)との均衡を通して開
閉することになる。つまり、負圧バルブ体61が上方に
押し上げられて負圧側シール突起61bが底面板部34
eに着座することで、負圧弁機構60は双方向弁室2
4、即ちキャニスタと下部フロート室26との間を閉弁
する。
【0025】一方、区画壁板28の貫通孔28aを通し
て負圧バルブ体61の鍔体61a下面で受圧する燃料タ
ンク内圧が低下して相対的に双方向弁室24におけるキ
ャニスタ側圧力が高くなり、その差圧に基づく力が負圧
用スプリング62の付勢力に勝ると、負圧バルブ体61
が負圧用スプリング62に抗して押し下げられる。この
ため、負圧バルブ体61の負圧側シール突起61bが正
圧バルブ体34の底面板部34eから離間して負圧弁機
構60は開弁状態となり、双方向弁室24と下部フロー
ト室26とは連通孔34fおよび貫通孔28aを介して
連通する。こうして負圧弁機構60は、燃料タンク内圧
が低下してキャニスタ側圧力との差圧(負の差圧)が所
定値となると開弁し、通気ポート12b→双方向弁室2
4→連通孔34fと案内孔32c→貫通孔28a→下部
フロート室26→ベーパ孔12cの順に、キャニスタか
ら燃料タンク内に燃料蒸気を通気する。そして、燃料遮
断装置10は、この通気を通して燃料タンク内圧を昇圧
調整する。つまり、燃料遮断装置10は、正圧弁機構3
0と負圧弁機構60とからなる双方向弁20により、キ
ャニスタと燃料タンクとの間において、燃料蒸気を双方
向に通気し、燃料タンク内圧を所定の圧力に調整する。
【0026】また、図1ないし図3に示すように、区画
壁板28の上面には、等間隔に4つの二股支持脚28d
がバルブ支持体32を取り囲むよう立設されている。そ
して、隣合う二股支持脚28dの間に、平板円弧状の係
合円弧片28eが掛け渡し設けられている。よって、各
係合円弧片28eは、4本の二股支持脚28dにより区
画壁板28の上面から所定距離を隔てて保持され、区画
壁板28の上面におけるバルブ支持体32の上下ストロ
ークを制限する。一方、バルブ支持体32の外周壁周縁
には、この係合円弧片28eと係合する係合環状32e
が形成されている。この場合、係合環状32eの外径と
二股支持脚28dの内側湾曲部内径は、区画壁板28の
上面におけるバルブ支持体32の上下動を阻害しないよ
う、定められている。なお、バルブ支持体32の区画壁
板28上面への組み込みに際しては、二股支持脚28d
の股部の拡張を通してそれぞれの係合円弧片28eは押
し広げられるので、バルブ支持体32の区画壁板28上
面への組み込みに支障はない。
【0027】次に、ケース本体12の下部フロート室2
6に収納される燃料遮断弁機構70について、図1に戻
って説明する。この燃料遮断弁機構70は、車両の急旋
回等により燃料タンクの液面が変動した際にあっても、
燃料の不用意なキャニスタへの流入を回避するためのも
のである。
【0028】この燃料遮断弁機構70は、下部フロート
室26内において燃料タンクの液面の変動に応じて浮沈
する上記樹脂製のメインフロート71と、このメインフ
ロート71を上向きに付勢するスプリング72と、メイ
ンフロート71とその上端で係合しメインフロート71
に対して上下動可能なサブフロート73とを備え、二段
フロート弁として構成されている。なお、このスプリン
グ72は、メインフロート71の見かけ比重を低下させ
るために使用される。そして、下部フロート室26への
燃料流入がないときには、スプリング72は、メインフ
ロート71がその自重により蓋体29に接するまで圧縮
されるよう、そのバネ荷重が設計されている。
【0029】メインフロート71の先端は、閉塞したメ
インバルブ突起74とされており、内部にはスプリング
72を収納するスプリング収納室75が形成されてい
る。また、その外周面には、メインフロート71が下部
フロート室26に組み込まれた場合、ケース本体12の
内周面と所定のクリアランスを持つよう形成された案内
片76を等間隔に備える。
【0030】サブフロート73の先端は、メインフロー
ト71とともに下部フロート室26において浮上した際
に区画壁板28の貫通孔28aの内周テーパ面に密着す
るサブバルブ突起77とされている。また、当該突起の
中央には、メインフロート71が浮上した際にメインバ
ルブ突起74により閉塞される貫通孔78が空けられて
いる。
【0031】従って、下部フロート室26内に燃料が流
入してメインフロート71が浮上すると、まずメインフ
ロート71のメインバルブ突起74がサブフロート73
の貫通孔78を閉塞し、それ以降は、メインフロート7
1とサブフロート73とが一体となって浮上する。そし
て、貫通孔78が閉塞された状態でサブフロート73の
サブバルブ突起77が区画壁板28の貫通孔28aに進
入して密着し、区画壁板28の貫通孔28aは閉塞され
る。よって、この燃料遮断弁機構70は、上記一連の動
作により貫通孔28aを通した燃料のキャニスタへの流
入を回避する。なお、メインフロート71は、案内片7
6により下部フロート室26内を案内されることから、
サブバルブ突起77の貫通孔28aへの進入は、精度よ
くなされる。
【0032】また、下部フロート室26から燃料がタン
ク内に流出した場合には、まず最初にメインフロート7
1が沈んで貫通孔78が開放され、次いでメインバルブ
突起74もメインフロート71とともに沈んで貫通孔2
8aからサブバルブ突起77が離れる。なお、貫通孔7
8が開放された時点から、上記した双方向弁20による
燃料蒸気の通気並びに燃料タンク内圧の調整が開始され
る。
【0033】次に、正圧バルブ体34の特徴的な構成に
ついて説明する。図4は正圧弁機構30の付近を示す半
断面図である。図4において、正圧バルブ体34のシー
ル片34bの外周端には、接触片34hが突設されてい
る。接触片34hは、シール片34bの全周にわたっ
て、かつシール片34bの肉厚よりも薄く可撓性を有
し、正圧バルブ体34とともに一体にゴムで形成されて
いる。接触片34hの先端部は、正圧バルブ体34の閉
弁状態にて区画壁板28の支持端28gの上面に、正圧
用スプリング31の付勢力を受けて撓んだ状態で接触し
ている。
【0034】上記実施の形態に係る正圧弁機構30で
は、正圧バルブ体34が開閉する圧力の近傍において、
正圧バルブ体34の接触片34hが支持端28gに接触
しているから、正圧バルブ体34を閉じるには、開く方
向より接触片34hを撓ませる分だけ大きな力が必要と
なる。これを図5の正圧弁機構30の開弁特性を示すグ
ラフに基づいて説明する。図5のグラフにおいて、縦軸
が弁開度、横軸が圧力を示す。正圧バルブ体34は、タ
ンク側の圧力が圧力値P1を越えたときに開き、一方、
タンク側の圧力が圧力値P2を下回ったときに閉じる特
性を有する。ここで、圧力値P1と圧力値2との差圧
は、接触片34hを変形させる力の大きさにより設定さ
れる。したがって、正圧バルブ体34の開閉特性は、閉
弁方向の圧力値P2が開弁方向の圧力値P1より大きい
ヒステリシスをもつ。これにより、正圧バルブ体34
は、1点の圧力値で開閉動作を繰り返す微振動が抑制さ
れ、この微小振動に伴う異音を発生しない。
【0035】また、正圧バルブ体34の接触片34h
は、正圧バルブ体34の全外周にわたって形成されてい
るので、正圧バルブ体34を傾かせるような力を生じ
ず、よって、正圧バルブ体34は、水平姿勢を維持した
状態で開閉する。このため、正圧バルブ体34の開閉時
に、正圧バルブ体34の底面板部34eも傾かないの
で、負圧バルブ体61との間に隙間を生じることがな
く、その間のシール性を確保することができる。しか
も、接触片34hは、底面板部34eより薄くかつ可撓
性のゴム片で形成されているので、開弁方向への動作に
支障がない。
【0036】さらに、接触片34hは、正圧バルブ体3
4の一部から突設させるだけであり、ケース本体12の
形状は、軸対称性を維持するから射出成形による製造も
容易であり、しかも構成も簡単で部品点数も増加するこ
ともない。
【0037】次に、正圧バルブ体34の接触片34hの
変形例について図6ないし図8を用いて説明する。図7
は第1の変形例にかかり、図7(A)が断面図、図7が
底面図である。図7において、接触片34Bhは、正圧
バルブ体34Bの外周に90゜で等間隔で4カ所突設さ
れている。これらの接触片34Bhは、周方向で均等に
正圧バルブ体34Bの微振動を防止するから安定した開
閉特性を得ることができる。
【0038】また、図7の第2の変形例に示すように、
正圧バルブ体34Cのシール片34Cbの外周下面に、
環状の溝34Ciを形成することにより、接触片34C
hを全周にわたって形成している。また、図8の第3の
変形例に示すように、正圧バルブ体34Dのシール片3
4Dbの外周に、周方向に等間隔に4カ所突出部が形成
され、この突出部の下面に溝34Diを形成することに
より接触片34Dhが形成されている。このように接触
片34Ch,34Dhは、図4に示すケース本体12の
支持端28gの位置や形状、正圧弁機構30の特性によ
り種々の態様をとることができる。
【0039】なお、この発明は上記実施例に限られるも
のではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の
態様において実施することが可能であり、例えば次のよ
うな変形も可能である。
【0040】上記実施の形態では、双方向弁20につい
て説明したが、所定圧を越えると開くチェック弁であれ
ば、燃料タンク等に装着するフューエル弁など各種の弁
に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態にかかる燃料遮断装置1
0を示す断面図である。
【図2】燃料遮断装置10の要部を分解して示す断面図
である。
【図3】燃料遮断装置10の要部を分解して示す斜視図
である。
【図4】正圧弁機構30を示す断面図である。
【図5】正圧弁機構30の開弁特性を示すグラフであ
る。
【図6】他の実施の形態にかかる正圧バルブ体34Bを
説明する説明図である。
【図7】さらに他の実施の形態にかかる正圧バルブ体3
4Cを説明する説明図である。
【図8】別の実施の形態にかかる正圧バルブ体34Dを
説明する説明図である。
【図9】従来のチェック弁を示す断面図である。
【符号の説明】
10…燃料遮断装置 12…ケース本体 12a…フランジ部 12b…通気ポート 12c…ベーパ孔 12d…固着段部 12e…下端開口 12f…突起 14…パッキン 16…受け板 20…双方向弁 24…双方向弁室 26…下部フロート室 28…区画壁板 28a…貫通孔 28b…段部 28c…正圧側シール突起 28d…二股支持脚 28e…係合円弧片 28g…支持端 29…蓋体 30…正圧弁機構 31…正圧用スプリング 32…バルブ支持体 32a…凹部 32b…内側環状突起 32c…案内孔 32d…抜止片 32e…係合環状 34…正圧バルブ体 34a…嵌合胴体部 34b…シール片 34c…環状突起 34d…厚肉根本部 34e…底面板部 34f…連通孔 34h…接触片 34Bh…接触片 34B…正圧バルブ体 34C…正圧バルブ体 34Cb…シール片 34D…正圧バルブ体 34Db…シール片 34Dh…接触片 60…負圧弁機構 61…負圧バルブ体 61a…鍔体 61b…負圧側シール突起 61c…取着用突起 61d…挿入筒部 61e…抜止係合片 61f…スリット 62…負圧用スプリング 70…燃料遮断弁機構 71…メインフロート 72…スプリング 73…サブフロート 74…メインバルブ突起 75…スプリング収納室 76…案内片 77…サブバルブ突起 78…貫通孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16K 15/14 F16K 17/196 C 3H060 17/196 24/00 P 3H068 // F16K 24/00 31/24 Z 31/24 B60K 15/02 L (72)発明者 中川 正幸 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 Fターム(参考) 3D038 CA01 CA15 CA25 CA27 CC04 CC05 3G044 BA32 DA03 GA03 GA05 3H055 AA02 BC05 CC02 CC07 CC21 GG35 GG38 HH06 HH08 JJ03 3H058 AA03 BB34 BB35 CA01 CC06 CD05 DD18 EE05 EE19 3H059 AA03 BB37 BB38 CA28 CC07 CD05 DD15 EE01 FF05 FF17 3H060 AA04 AA11 BB03 CC36 CC37 DA01 DC05 DD02 DD12 EE05 FF03 FF06 HH07 HH20 3H068 AA01 BB85 CC02 DD05 DD17 DD18 EE02 GG07

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケース本体内に形成された流路と、 この流路に臨んで形成されたシート部と、 シート部に着座することで上記流路を閉じる弁体と、 上記弁体に着座する方向へ付勢するスプリングと、 を備え、 上記弁体の外周部に、該弁体の肉厚より薄く突設され、
    開閉状態の近傍にて上記ケース本体側に接触する可撓性
    の接触部を有することを特徴とするチェック弁。
  2. 【請求項2】 請求項1のチェック弁において、 上記接触部は、弁体の周方向に等間隔に配置されている
    チェック弁。
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