JP2001247531A - アシルアミノ酸塩の製造方法 - Google Patents

アシルアミノ酸塩の製造方法

Info

Publication number
JP2001247531A
JP2001247531A JP2000061703A JP2000061703A JP2001247531A JP 2001247531 A JP2001247531 A JP 2001247531A JP 2000061703 A JP2000061703 A JP 2000061703A JP 2000061703 A JP2000061703 A JP 2000061703A JP 2001247531 A JP2001247531 A JP 2001247531A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
amino acid
acid salt
producing
acyl amino
salt
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000061703A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiro Ito
泰弘 伊藤
Tomoaki Hiwatari
智章 樋渡
Naoki Kato
尚樹 加藤
Yoshizo Ubukawa
喜三 生川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP2000061703A priority Critical patent/JP2001247531A/ja
Publication of JP2001247531A publication Critical patent/JP2001247531A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Detergent Compositions (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Emulsifying, Dispersing, Foam-Producing Or Wetting Agents (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 アミノ酸と脂肪酸ハロゲン化物とを反応させ
て得られる粗アシルアミノ酸塩を含む反応液から高純度
のアシルアミノ酸塩を製造する方法の提供。 【解決手段】 アミノ酸と脂肪酸ハロゲン化物との反応
により得られる粗アシルアミノ酸塩を含む反応液をクロ
マトグラフィーにより分別処理する精製アシルアミノ酸
塩の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、洗浄剤、分散剤、
乳化剤、抗菌剤、防腐剤として有用なアシルアミノ酸塩
の製造方法に関する。詳しくは、アミノ酸と脂肪酸ハロ
ゲン化物とを反応させて得られる粗アシルアミノ酸塩を
含む反応液から高純度のアシルアミノ酸塩を製造する方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、アシルアミノ酸塩はアミノ酸と
脂肪酸ハロゲン化物とを水性溶媒中でアルカリの存在下
で反応させて製造されている。この反応においては、目
的生成物のアシルアミノ酸塩の他に種々の無機塩等が副
生する。これらの副生成物を分離する方法としては、得
られた反応液に鉱酸等を加えて水素イオン濃度(pH)
を下げ、アシルアミノ酸を析出させた上で濾過するとい
う方法が一般的である。しかしながら、この方法で分離
されたアシルアミノ酸の結晶は含水率が高く、水に同伴
して含まれる無機塩等の副生成物を除去するためには、
水洗を反復することが必要で、煩雑な操作を要し、かつ
多量の廃水を発生するという問題があった。これを解決
するために、反応液を電気透析や限外濾過法等の膜分離
法を用いて、無機塩を分離する方法も提案されている
(特開平7−2747号公報等)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、アミノ
酸と脂肪酸ハロゲン化物との反応(以下、「アシル化反
応」と略記することがある)により、アシルアミノ酸塩
を製造する際に副生する無機塩等の副生成物を除去する
ためには、晶析や固液分離の操作や膜分離のための装置
が必要となる。即ち本発明は、上記の問題点を解決し
て、アシル化反応後の反応液から、比較的簡単な設備で
実施でき、かつ廃水負荷の少ない、高純度のアシルアミ
ノ酸塩の製造方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために鋭意検討した結果、アシル化反応に
より得られるアシルアミノ酸塩を含む反応液をクロマト
グラフィーにより分別処理(以下、「クロマト分離」と
略記することがある)することにより、効率的に高純度
のアシルアミノ酸塩が得られることを見出し、本発明を
完成した。即ち、本発明の要旨は、アミノ酸と脂肪酸ハ
ロゲン化物との反応により得られる粗アシルアミノ酸塩
を含む反応液をクロマトグラフィーにより分別処理し
て、精製されたアシルアミノ酸塩を得ることを特徴とす
るアシルアミノ酸塩の製造方法、に存している。本発明
の他の要旨は、アミノ酸が酸性アミノ酸又はその塩、中
でもこれらが下記一般式(1)で示されるもの又はその
塩、特にL−アスパラギン酸又はその塩である上記のア
シルアミノ酸塩の製造方法、に存している。
【0005】
【化3】
【0006】(式中、nは1〜5の整数を表す) 本発明の別の要旨は、クロマトグラフィーによる分別処
理を擬似移動床装置を用いて連続的に行うアシルアミノ
酸塩の製造方法、またその処理を陰イオン交換基及び/
又は陽イオン交換基を有するイオン交換体を用いて行う
アシルアミノ酸塩の製造方法にも存している。更に、本
発明の要旨は、前記のイオン交換体が陰イオン交換体と
陽イオン交換体とを有し、かつこれらのイオン交換体が
内部塩を形成してなる両性イオン交換体であるアシルア
ミノ酸塩の製造方法、特にその両性イオン交換体がスネ
ークケイジ型樹脂、又は両性イオン交換体が架橋共重合
体樹脂、特にスチレンとジビニルベンゼンの架橋重合体
樹脂に結合した下記一般式(2)で示されるイオン交換
基を有するものであるアシルアミノ酸塩の製造方法、に
も存している。
【0007】
【化4】
【0008】(式中、R1及びR2は、それぞれ独立に、
炭素原子数1〜3のアルキル基を表し、p及びqは1〜
4の整数を表す)
【0009】
【発明の実施の形態】(アシル化反応)アミノ酸と脂肪
酸ハロゲン化物とのアシル化反応の具体的な方法は特に
限定されない。例えば、アミノ酸の水溶液にアルカリの
存在下で攪拌しながら脂肪酸ハロゲン化物とアルカリと
を滴下する方法やアミノ酸の水溶液に親水性有機溶媒を
加えてアルカリの存在下で攪拌しながら脂肪酸ハロゲン
化物とアルカリを滴下する方法等が挙げられる。アシル
アミノ酸の原料として用いられるアミノ酸としては中性
アミノ酸、酸性アミノ酸、塩基性アミノ酸のいずれも用
いることができ、またL体、D体、DL体のいずれでも
構わない。アミノ酸の具体例としては、グリシン、アラ
ニン、ロイシン、メチルタウリン、アスパラギン酸、グ
ルタミン酸、リジン等が挙げられる。これらのアミノ酸
の内でも、本発明の方法においては、酸性アミノ酸又は
その塩、特に下記一般式(1)で示される酸性アミノ酸
又はその塩が好ましい。
【0010】
【化5】
【0011】(式中、nは1〜5の整数を表す) 更に好ましい酸性アミノ酸はL−アスパラギン酸であ
る。アシルアミノ酸の他の原料である脂肪酸ハロゲン化
物としては、炭素原子数2〜20の飽和又は不飽和脂肪
酸のハロゲン化物が好ましく用いられ、例えば、オレイ
ルクロライド、ラウリロイルクロライド、パルミトイル
クロライド、ステアロイルクロライド等の一種又は二種
以上の混合物もしくはヤシ油脂肪酸クロライド、牛脂脂
肪酸クロライド等の混合脂肪酸のクロライドなどが挙げ
られる。反応液のpHを調整するために使用するアルカ
リとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸
化カルシウム、炭酸ナトリウム等が用いられる。アルカ
リの使用量は、反応液のpHを10.5〜14に保つ範
囲とするのが好ましいが、通常は脂肪酸ハロゲン化物に
対して約1.0〜1.6倍モル程度である。
【0012】脂肪酸ハロゲン化物の使用量は、アミノ酸
に対して0.3〜2.0倍モルとするのが一般的であ
り、好ましくは0.6〜1.1倍モルである。この使用
量が上記の好適範囲を外れると、反応速度が遅くなって
収率が不十分となったり、副反応が顕著となったり、あ
るいは反応生成物が着色したりする等の不都合が生じや
すくなる。脂肪酸ハロゲン化物は、必要に応じて蒸留に
より精製したものを使用する。一般的な脂肪酸ハロゲン
化物の製造方法としては、原料の脂肪酸に1/3〜1/
2等量の三ハロゲン化リンを50〜60℃で約30分か
けて滴下し、3時間程度熟成した後、4〜8時間静置し
下層の亜リン酸を除去して製造する方法が例示できる
が、この際、バッチ式又は連続式の蒸留を行うことによ
り、リン含有率が低い脂肪酸ハロゲン化物が得られる。
【0013】反応時に必要に応じて使用する親水性溶媒
としては、アセトン、メチルエチルケトン、ジオキサ
ン、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、メタノー
ル、エタノール、プロパノール、ブタノール等が挙げら
れる。反応液における水に対する親水性溶媒の量は、
0.3〜1.2容量倍が適当である。またアミノ酸に対
する水等の溶媒の使用量は、4〜10重量倍程度が一般
的である。このようにして得られるアシルアミノ酸塩の
濃度は、原料及び溶媒の使用量にもよるが1〜50重量
%、好ましくは10〜40重量%とするのがよい。濃度
が1重量%未満では、溶媒の量が極端に増加し反応器の
容量あたりの生産効率が低下し、一方50重量%以上で
は、クロマト分離の効率が低下したり、反応液の粘度が
高くなり運転操作の面から好ましくない。 (クロマト分離)
【0014】本発明方法では、アミノ酸と脂肪酸ハロゲ
ン化物との反応により得られるアシルアミノ酸塩を含む
反応液をクロマトグラフィーにより分別処理(クロマト
分離)する。クロマト分離を行う反応液としては、反応
終了後のアシルアミノ酸塩を含む反応液をそのまま用い
ればよいが、必要に応じて、更に水等の溶媒を除去して
濃縮したものや、逆に溶媒を加えて希釈したものを用い
てもよい。なお、反応溶媒として親水性有機溶媒との混
合物を用いた場合も、反応液をそのままクロマト分離に
供してもよいが、有機溶媒の一部又は全部を留去してお
くと、クロマト分離用の充填剤等の寿命を延ばす上で効
果的である。クロマト分離を行う際の反応液中のアシル
アミノ酸塩の濃度は、上述の通り、1〜50重量%であ
るのが好ましく、5〜40重量%であるのが更に好まし
い。処理する反応液の液性は弱酸性からアルカリ性であ
るpH5〜12が好ましく、特にpH6〜11の範囲が
好ましい。pH5未満のような酸性条件ではアシルアミ
ノ酸が析出することがある。
【0015】本発明において、クロマト分離の操作は、
充填剤を充填したカラムに反応液、及び溶離液を供給し
て、カラムから得られる液を画分に分けて回収する操作
を言うが、その具体的な方法は特に限定されるものでは
ない。また、使用する溶離液も特に限定されるものでは
ないが、純水等の水又は水を主体とする中性又は塩基性
の水性溶液が好ましい。クロマト分離の際の処理温度も
特に限定されないが、5〜80℃、好ましくは10〜6
0℃の範囲であり、通常は室温付近で行うことで問題な
い。クロマト分離の操作方法としては、回分式、連続式
のいずれでもよく、また用いる分離カラムも一本のみ
(単塔式)でも、複数本(多塔式)でもよい。単塔カラ
ムを用いる回分式のクロマト分離は、最も単純な操作方
式ではあるが、一般に多量の溶離液を必要とし、また充
填剤の稼働効率が劣る等の欠点があるため、工業的には
連続操作を行うのが好ましい。
【0016】連続操作の方式としては、充填剤を流体の
流れ方向と反対の方向に適当な流速で移動させる向流接
触分離方式があるが、充填剤の摩耗が生じやすく、また
定常流れでの運転が困難である等の問題があるので、安
定に連続操作を行うためには、擬似移動床装置による運
転方式が好ましい。擬似移動床分離装置は、複数の分離
カラムを配置し、流体の供給、取り出し口を所定の周期
で流体流れ方向にカラムを一区画ずつ移動することによ
り、相対的に充填剤と流体の向流接触を達成させるもの
で、処理液の供給と成分の分離を連続的に行うことがで
きる。この擬似移動床分離装置に用いる分離カラムとし
ては、特に限定されるものではないが、単塔カラム(各
単塔を一区画とする)を複数本配置したものや単塔カラ
ムを高さ方向に複数の段に分割した段塔形式(分割した
各部を一区画とする)にしたものが好ましい。流体の供
給、取り出しは、適正な分離が可能であれば、任意の場
所で行えばよく、またその部位を複数個所設けてもよ
い。
【0017】カラムの空塔速度(SV)は0.1〜10
hr-1、好ましくは0.2〜5hr -1の範囲で運転する
のがよい。空塔速度(SV)が小さいと、クロマト分離
装置の充填剤が大量に必要となり工業的に不利である。
一方、空塔速度(SV)が過大になると充填剤の性能低
下が早期に起き、またカラムでの圧力損失が増大して好
ましくない。クロマト分離の処理圧力は、カラムでの総
合的な圧力損失等の処理条件に応じて、加圧、減圧のい
ずれでも差し支えないが、装置の問題や操作性を考慮す
ると常圧もしくは常圧付近とすることが好ましい。ま
た、処理液の流通方向は上向き、下向き、その交互操作
等、特に限定されない。
【0018】(カラム充填剤)本発明方法において用い
る充填剤は所望の性能、即ちアシルアミノ酸塩と無機塩
等の副生成物とを十分に分離できるものであれば、その
種類は特に限定されない。また、複数本のカラムを用い
る場合、各カラムに同一の充填剤を充填しても、あるい
は必要に応じて、他の一種以上の充填剤を個々に充填し
ても差し支えない。充填剤の具体例としては、シリカゲ
ル、活性白土、合成ゼオライト等の親水性充填剤、活性
炭、分子篩カーボン等の疎水性充填剤、及び各種の合成
吸着剤や、これにイオン交換基を導入した各種イオン交
換樹脂等を例示することができる。なお、カラムへの充
填に際しては、必要に応じて、選択した充填剤の粒径や
その粒径分布を調整するのが好ましい。これらの充填剤
の中でも、本発明における、アシルアミノ酸塩、未反応
の原料、無機塩、その他の副生物等を含む反応液の分離
の目的には、吸着性の差を利用して電解質を分離するこ
とが可能なイオン交換体が好ましい。
【0019】イオン交換体の中でも、イオン交換基とし
て、陰イオン交換基及び/又は陽イオン交換基を有する
イオン交換体、特に陰イオン交換基と陽イオン交換基と
が内部塩を形成している両性イオン交換体が好ましい。
このような両性イオン交換体としては、一般にスネーク
ケイジ型と呼ばれている、スチレン又はアクリル系の強
塩基性イオン交換体にアクリル酸を含浸・重合させた複
合体が例示でき、このようなイオン交換体は「リターデ
オン11A−8」(ダウケミカル株式会社製)、「ダイ
ヤイオンSR−1」(三菱化学株式会社製)等として市
販されている。また、両性イオン交換体としては、アク
リル系又はスチレン系の架橋共重合体からなる樹脂に結
合した下式(2)で示されるイオン交換基を有する樹脂
も好ましく使用される。この架橋共重合体としては、ス
チレンとジビニルベンゼンの架橋重合体がより好まし
い。
【0020】
【化6】
【0021】(式中R1及びR2は、それぞれ独立に、炭
素原子数1〜3のアルキル基を表し、p及びqは1〜4
の数を示す) 式(2)において、炭素原子数1〜3のアルキル基の具
体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、
i−プロピル基、シクロプロピル基が挙げられる。
【0022】上記式(2)で示されるイオン交換基を有
する樹脂は、例えば特公昭60−45942号公報に記
載されている方法に従い、スチレン系の架橋共重合体に
ハロメチル基を導入し、次いでN,N−ジメチルグリシ
ンの酸無水物、酸アミド、酸ハロゲン化物、低級アルキ
ルエステル等のN−置換アミノ酸の酸誘導体を反応させ
た後、加水分解する方法やこれに準ずる方法により製造
することができる。本発明において使用できるイオン交
換体は、その形状が球状で粒径が100〜1200μ
m、好ましくは150〜400μmで、そのイオン交換
容量は、1.0〜6.0meq/g樹脂、中でも2.0
〜4.5meq/g樹脂のものが好ましい。また、イオ
ン交換体の水分含有量は通常20〜80重量%、好まし
くは30〜60重量%である。このクロマト分離操作に
より、供給されたアシルアミノ酸塩を含む反応液は、ほ
ぼアシルアミノ酸塩のみを含む分離液と無機塩等の副生
成物を含む廃液とに分別される。
【0023】(アシルアミノ酸塩分離液)上記の操作に
より分離された、ほぼアシルアミノ酸塩のみを含む分離
液は、必要に応じて濃縮等により濃度調整を行ったり、
残留する少量の不純物、着色物質等の除去のため活性
炭、イオン交換樹脂等による追加処理を行っても良い。
このような処理は充填カラムによる方法や、容器中での
攪拌・混合による方法を用いればよい。
【0024】(製品の用途)このようにして製造された
高純度のアシルアミノ酸塩は洗浄剤、分散剤、乳化剤、
抗菌剤、防腐剤として使用されるが、特に液体洗浄剤と
して優れた性能を発揮する。アシルアミノ酸塩に基づく
液体洗浄剤には、このアシルアミノ酸塩を0.5〜50
重量%含有することが好ましく、必要に応じて、色素、
香料、可溶化剤、ビルダー等の補助剤を適宜加えること
ができる。更に、洗浄力や泡立ちを調整する目的で、他
のアニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面
活性剤、又は非イオン界面活性剤を必要に応じて添加し
てもよい。このような界面活性剤としては、例えば、脂
肪酸石けん、高級アルコール硫酸エステル塩、ポリオキ
シエチレン高級アルコールリン酸エステルおよびその
塩、スルホン化高級脂肪酸アルコール硫酸エステル塩、
高級アルコールスルホコハク酸エステル塩、イセチオン
酸高級脂肪酸エステル塩、α−スルホ高級アルコール酢
酸エステル塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、脂
肪族アルカノールアミドおよびそのエチレンオキサイド
縮合物、ポリオキシエチレン高級脂肪酸モノエタノール
アミドリン酸エステル、N−アシルペプチド塩、アルキ
ルイミノジ酢酸塩、高級アルキルアミンオキサイド、高
級アルキルアミドアミンオキサイド、高級アルキルジメ
チルベタインおよび高級アルキルアミドベタインなどが
挙げられるが、これらに限定されることはない。このよ
うにして製造できる液体洗浄剤は、不純物の含有量が少
なく、また皮膚や目に対する刺激が少ないため、シャン
プー、ボディーシャンプー、リキッドソープ、台所洗剤
等の広い用途に応用することができる。
【0025】
【実施例】以下、実施例、比較例を用いて本発明を更に
具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り
以下の実施例により限定されるものではない。なお、生
成物であるアシルアミノ酸塩は、高速液体クロマトグラ
フィーを、塩化物イオンは硝酸銀滴定器(三菱化学株式
会社製GT−100)をそれぞれ用いて定量した。
【0026】<L−ラウリルアスパラギン酸塩を含む反
応液の合成>L−アスパラギン酸70.0g(0.52
6モル)に蒸留水54.1gを加えて攪拌し、氷冷によ
り反応熱を除去しながら、24%水酸化ナトリウム水溶
液を175.3g(水酸化ナトリウムとして1.05モ
ル)を混合し、引き続き室温で30分間攪拌した。この
液をオートクレーブに仕込み、アセトン135.8ml
を添加して懸濁させ、温度を10〜15℃、pHを約1
0.5に保持するように、L−ラウリル酸クロライド9
6.6g(0.442モル)と24重量%の水酸化ナト
リウム水溶液とを同時に、約1時間かけて滴下した。滴
下終了後さらに同じ温度で4時間攪拌した後、105℃
まで加熱し、アセトンを蒸発させて除去し、アセトン含
量を126ppmとした。処理後の反応液の量は46
0.4gで、反応液中のL−ラウリルアスパラギン酸の
濃度は29.2重量%、塩化物イオン濃度は3.40重
量%であった。
【0027】<実施例>(イオン交換樹脂による処理) 上で得られた処理後の反応液に36.1%塩酸を加えて
pHを6.5に調整した。この液を51.4g秤取し、
蒸留水で全量が200gになるように希釈した。希釈後
の液のL−ラウリルアスパラギン酸塩及び塩化物イオン
の濃度は、それぞれ7.32重量%、及び1.08重量
%であった。この希釈液30.6gを、三菱化学株式会
社製のイオン交換樹脂DSR−01を300ml充填し
た内径20mmのカラムに、温度50℃、空塔速度(S
V)0.5hr-1の条件で、カラムの上部から供給し、
その後同じ空塔速度(SV)で蒸留水を供給して、クロ
マト分離を行った。分離により得られた各回収画分の液
を分析した結果、表1に示す結果となった。
【0028】
【表1】
【0029】<比較例>(塩酸晶析法) 前記のL−ラウリルアスパラギン酸塩の合成により得ら
れた反応液46.0gに、液性がpH1になるまで3
6.1%塩酸を滴下し、白色結晶を得た。室温にて2時
間熟成した後、生成した結晶をヌッチェで濾過し、10
gの蒸留水で洗浄した。得られた湿結晶は23.8g
で、含水率は45.2%であった。この湿結晶中には、
塩化物イオンが1.6重量%含まれていた。 <結果の評価>上記の実施例及び比較例から、酸による
晶析分離で得られたL−ラウリルアスパラギン酸の結晶
は塩素イオンを相当量含んでいるが、一方、実施例のN
o2〜5の画分とNo8〜29の画分との組成を比較す
れば明らかなように、本発明方法によれば、両者が完全
に分離されている。
【0030】
【発明の効果】本発明方法によれば、アミノ酸と脂肪酸
ハロゲン化物との反応により得られるアシルアミノ酸塩
を含む水性溶液から、簡便な操作により、効率的に高品
質のアシルアミノ酸塩を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C11D 17/08 C11D 17/08 (72)発明者 加藤 尚樹 三重県四日市市東邦町1番地 三菱化学株 式会社四日市事業所内 (72)発明者 生川 喜三 三重県四日市市東邦町1番地 三菱化学株 式会社四日市事業所内 Fターム(参考) 4D077 AC01 AC05 BA07 BA12 CA02 CA03 CA13 CA18 DC50X 4H003 AB09 BA12 CA16 DA02 DA17 FA02 4H006 AA02 AC53 AD17 AD32 BA02 BA29 BB14 BB16 BB25 BB31 BC16 BC19 BC31 BC51 BC52 BS10 BV34 DA62 DA66

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アミノ酸と脂肪酸ハロゲン化物との反応
    により得られる粗アシルアミノ酸塩を含む反応液をクロ
    マトグラフィーにより分別処理して、精製されたアシル
    アミノ酸塩を得ることを特徴とするアシルアミノ酸塩の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 アミノ酸が酸性アミノ酸又はその塩であ
    る請求項1に記載のアシルアミノ酸塩の製造方法。
  3. 【請求項3】 酸性アミノ酸又はその塩が下記一般式
    (1)で示されるもの又はその塩である請求項1又は2
    に記載のアシルアミノ酸塩の製造方法。 【化1】 (式中、nは1〜5の整数を表す)
  4. 【請求項4】 酸性アミノ酸がL−アスパラギン酸であ
    る請求項3に記載のアシルアミノ酸塩の製造方法。
  5. 【請求項5】 クロマトグラフィーによる分別処理を擬
    似移動床装置を用いて連続的に行う請求項1〜4のいず
    れか1項に記載のアシルアミノ酸塩の製造方法。
  6. 【請求項6】 クロマトグラフィーによる分別処理を陰
    イオン交換基及び/又は陽イオン交換基を有するイオン
    交換体を用いて行う請求項1〜5のいずれか1項に記載
    のアシルアミノ酸塩の製造方法。
  7. 【請求項7】 イオン交換体が陰イオン交換体と陽イオ
    ン交換体とを有し、かつこれらのイオン交換体が内部塩
    を形成してなる両性イオン交換体である請求項6に記載
    のアシルアミノ酸塩の製造方法。
  8. 【請求項8】 両性イオン交換体がスネークケイジ型樹
    脂である請求項7に記載のアシルアミノ酸塩の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 両性イオン交換体が架橋共重合体樹脂に
    結合した下記一般式(2)で示されるイオン交換基を有
    するものである請求項7又は8に記載のアシルアミノ酸
    塩の製造方法。 【化2】 (式中、R1及びR2は、それぞれ独立に、炭素原子数1
    〜3のアルキル基を表し、p及びqは1〜4の整数を表
    す)
  10. 【請求項10】 架橋共重合体樹脂がスチレンとジビニ
    ルベンゼンの架橋重合体樹脂である請求項9に記載のア
    シルアミノ酸塩の製造方法。
JP2000061703A 2000-03-07 2000-03-07 アシルアミノ酸塩の製造方法 Pending JP2001247531A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000061703A JP2001247531A (ja) 2000-03-07 2000-03-07 アシルアミノ酸塩の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000061703A JP2001247531A (ja) 2000-03-07 2000-03-07 アシルアミノ酸塩の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001247531A true JP2001247531A (ja) 2001-09-11

Family

ID=18581807

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000061703A Pending JP2001247531A (ja) 2000-03-07 2000-03-07 アシルアミノ酸塩の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001247531A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005200560A (ja) * 2004-01-16 2005-07-28 Konica Minolta Medical & Graphic Inc インクジェットインク
WO2015064678A1 (ja) * 2013-10-31 2015-05-07 味の素株式会社 N-長鎖アシル酸性アミノ酸および/またはその塩を含む水溶液、並びにその製造方法
CN109499773A (zh) * 2019-01-17 2019-03-22 湖南中医药大学 酰氨基多元羧酸/羟肟酸类化合物在矿物浮选中应用

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005200560A (ja) * 2004-01-16 2005-07-28 Konica Minolta Medical & Graphic Inc インクジェットインク
JP4631279B2 (ja) * 2004-01-16 2011-02-16 コニカミノルタエムジー株式会社 インクジェットインク
WO2015064678A1 (ja) * 2013-10-31 2015-05-07 味の素株式会社 N-長鎖アシル酸性アミノ酸および/またはその塩を含む水溶液、並びにその製造方法
US10220094B2 (en) 2013-10-31 2019-03-05 Ajinomoto Co., Inc. Aqueous solution containing N-long-chain acyl acidic amino acid and/or salt thereof, and method for producing same
US10780167B2 (en) 2013-10-31 2020-09-22 Ajinomoto Co., Inc. Aqueous solution containing n-long-chain acyl acidic amino acid and/or salt thereof, and method for producing same
CN109499773A (zh) * 2019-01-17 2019-03-22 湖南中医药大学 酰氨基多元羧酸/羟肟酸类化合物在矿物浮选中应用

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7473801B2 (en) Method for purification of amino acid
WO2011063551A1 (en) Preparation and purification of iodixanol
EP0686623A1 (en) Process for producing methyl methacrylate
JPH06157440A (ja) N−長鎖アシルアミノ酸の分離法及び精製法
JP2001247531A (ja) アシルアミノ酸塩の製造方法
JPS6230791A (ja) L−アスコルビン酸−2−リン酸エステルの精製法
JP4178909B2 (ja) アクリルアミドアルカンスルホン酸溶液の製造方法
KR20020077874A (ko) 고순도 비스-β-히드록시에틸테레프탈레이트의 제조방법
JPS6239554A (ja) 酸型アミノカルボン酸の製造方法
JP3261833B2 (ja) 洗浄剤組成物の製造法
JP6333275B2 (ja) ベタインを含む組成物を脱色するための方法
JP2001172240A (ja) エチレンジアミン−n,n′−ジコハク酸塩の製造方法
JP5588699B2 (ja) イオン液体の製造方法
CN101955498A (zh) 25-羟基维生素d2系列药物新型侧链及其制备方法
JPH01135735A (ja) グリセリンの回収方法
JP2001322972A (ja) エチレンジアミン−n,n’−ジコハク酸又はその塩の製造方法
CN101792397A (zh) 利用电渗析分离甘氨酸与亚氨基二乙酸混合物的方法
JP3932814B2 (ja) アクリロニトリルの回収方法
JPH01190661A (ja) 4,4′−ジヒドロキシジフエニルスルホンの精製法
JP2002020356A (ja) エチレンジアミン−n,n′−ジコハク酸又はその塩の製造方法
JP2002020355A (ja) エチレンジアミン−n,n’−ジコハク酸又はその塩の製造方法
JPH01165560A (ja) アミノ酸のエステル化方法
JP2002020357A (ja) エチレンジアミン−n,n′−ジコハク酸又はその塩の製造方法
JPS62145050A (ja) セリンの回収法
JP4280119B2 (ja) イオパミドールの製造方法