JP2001246868A - 感熱孔版印刷用原紙 - Google Patents

感熱孔版印刷用原紙

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JP2001246868A
JP2001246868A JP2000063076A JP2000063076A JP2001246868A JP 2001246868 A JP2001246868 A JP 2001246868A JP 2000063076 A JP2000063076 A JP 2000063076A JP 2000063076 A JP2000063076 A JP 2000063076A JP 2001246868 A JP2001246868 A JP 2001246868A
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stencil printing
heat
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JP2000063076A
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Yukio Kawazu
幸雄 河津
Kenji Kida
健次 喜田
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Toray Industries Inc
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、高画質機種で印刷しても印刷1枚目
から画像濃度の安定した、印刷物が得られ、白抜けのな
い画質のきれいな印刷物が得られる感熱孔版印刷用原紙
を提供せんとするものである。 【解決手段】本発明の感熱孔版印刷用原紙は、熱可塑性
樹脂フィルムと多孔性支持体とからなる感熱孔版印刷用
原紙において、該原紙の多孔性支持体面の本文で定義す
る王研式平滑度が0.5s以上15s以下であることを
特徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高画質機種印刷で
の画像鮮明性に優れ、かつ、印刷初期の不良画像が発生
することのないサーマルヘッドやレーザー光線等によっ
て穿孔製版される感熱孔版印刷用原紙に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、使用されている感熱孔版印刷用原
紙は、薄い熱可塑性樹脂フィルムに天然繊維や合成繊維
からなる多孔性支持体を接着剤で貼り合わせたラミネー
ト構造となっている(例えば、特開昭57−18249
5号公報、特開昭58−147396号公報、特開昭5
9−2896号公報など)。
【0003】感熱孔版印刷は、このような構造の原紙の
熱可塑性樹脂フィルム面を加熱穿孔して製版マスターを
作成し、該マスターを版胴に巻装して、版胴内部に設け
られたインキ供給手段によりインキを供給し、プレスロ
ーラー等の押圧手段で印刷用紙を連続的に押圧して、マ
スターの多孔性支持体を経由してフィルムの穿孔部から
インキを滲出させて印刷を行うものである。
【0004】近年、感熱孔版印刷装置は複写機や軽印刷
に対抗するため、サーマルヘッドの熱素子密度が400
dpiから600dpiに増大して、高解像度化が図ら
れている。そのための感熱孔版印刷用原紙として、接着
剤による穿孔性や画像性の低下を改良する目的で、接着
剤を使わない構造の原紙が提案されている(特開平6−
305273号公報、特開平7−186565号公報な
ど)。また、サーマルヘッドとの密着性をよくするた
め、多孔性支持体を熱可塑性樹脂繊維で構成して繊維径
を細くしたものや、多孔性支持体の表裏両面の平滑度を
規定した原紙(特開平4−125191号公報)や多孔
性支持体のフィルムとの貼り合わせ面側の平滑度を規定
した原紙(特開平9−58145)などが提案されてい
る。
【0005】しかしながら、上記の感熱孔版印刷用原紙
を用いて高解像度機種で印刷すると、解像度は向上する
ものの必ずしも十分とはいえず、特にベタ印刷での白抜
けを完全になくすることはできなかった。また、印刷画
像が安定するために3〜10枚程度の捨て印刷が必要で
あり、インキや用紙の無駄が生じるという問題があっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の感熱
孔版印刷用原紙の上記問題点を解決し、高解像度機種で
印刷しても、1枚目の印刷物から画像濃度の安定した印
刷ができ、かつベタ印刷部分の白抜けがなく、画質の優
れた感熱孔版印刷用原紙を提供せんとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる課題を
解決するために、次のような手段を採用する。すなわ
ち、本発明の感熱孔版印刷用原紙は、熱可塑性樹脂フィ
ルムと多孔性支持体とからなる感熱孔版印刷用原紙にお
いて、該原紙の多孔性支持体面の本文で定義する王研式
平滑度が0.5s以上15s以下であることを特徴とす
るものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、前記課題、つまり、高
解像度機種で印刷しても、1枚目の印刷物から美しい画
像の印刷ができ、かつ白抜けが発生することのない感熱
孔版印刷用原紙について、鋭意検討し、該感熱孔版印刷
用原紙の多孔性支持体面の王研式平滑度が特定なものを
用いてみたところ、意外にも、かかる課題を一挙に解決
することを究明し、本発明を完成したものである。
【0009】すなわち、本発明における原紙は、多孔性
支持体面の王研式平滑度が0.5s以上15s以下、好
ましくは0.5s以上10s以下、より好ましくは0.
5s以上5s以下であるものを用いることが肝要であ
る。かかる王研式平滑度が0.5s未満であると、イン
キの通過抵抗が大きくなり、最初の数枚〜10枚の画像
濃度が不十分となり、安定した印刷物が得られないので
好ましくない。また、王研式平滑度が15sを越える
と、ベタ印刷の白抜けが発生して画質が低下してしまう
ので好ましくない。
【0010】なお、本発明でいう王研式平滑度は、J.
TAPPI紙パルプ試験方法No.5に制定された方法
により測定した値である。測定には、旭精工株式会社製
「王研式平滑度試験機」KB−15を用い、原紙からA
4版の大きさのサンプルを5枚採取し、該サンプルの支
持体面側を測定面として、1枚のサンプルについて3箇
所、合計15点の測定を行い、その平均値を求めたもの
である。
【0011】本発明における熱可塑性樹脂フィルムとし
ては、ポリエステル、ポリアミド、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなど
や、それらの共重合体、さらにはそれらのブレンド物な
どからなるフィルムを使用することができる。これらの
中でも、ポリエステルおよびその共重合体ならびにそれ
らのブレンド物からなるポリエステルフィルムが好まし
く用いられる。かかるポリエステルとしては、芳香族ジ
カルボン酸、脂肪族ジカルボン酸または脂環族ジカルボ
ン酸とジオールを主たる構成成分とするポリエステルが
好ましく使用される。
【0012】ここで、芳香族ジカルボン酸成分として
は、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、
1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレン
ジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,
4′−ジフェニルジカルボン酸、4,4′−ジフェニル
エーテルジカルボン酸、4,4′−ジフェニルスルホン
ジカルボン酸等を用いることができ、中でも、テレフタ
ル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸
等を好ましく用いることができる。
【0013】また、脂肪族ジカルボン酸成分としては、
例えばアジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデカン
ジオン酸等を用いることができ、中でも、アジピン酸等
を好ましく用いることができる。
【0014】また、脂環族ジカルボン酸成分としては、
例えば1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等を用いる
ことができる。
【0015】これらの酸成分は1種のみ用いてもよく、
2種以上併用してもよく、さらにはヒドロキシ安息香酸
等のオキシ酸等を一部共重合してもよい。
【0016】また、ジオール成分としては、例えばエチ
レングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−
プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、1,3−
ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペ
ンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−
シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサン
ジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリ
アルキレングリコール、2,2′ビス(4′−β−ヒド
ロキシエトキシフェニル)プロパン等を使用することが
できる。中でも、エチレングリコールが好ましく用いら
れる。これらのジオール成分は1種のみ用いてもよく、
2種以上併用してもよい。
【0017】本発明の熱可塑性樹脂フィルムに用いるポ
リエステルの具体例として、好ましくはポリエチレンテ
レフタレート、エチレンテレフタレートとエチレンイソ
フタレートとの共重合体、ポリエチレン−2,6−ナフ
タレート、ポリブチレンテレフタレート、ブチレンテレ
フタレートとエチレンテレフタレートとの共重合体、ブ
チレンテレフタレートとヘキサメチレンテレフタレート
との共重合体、ヘキサメチレンテレフタレートと1,4
−シクロヘキサンジメチレンテレフタレートとの共重合
体、エチレンテレフタレートとエチレン−2,6−ナフ
タレートとの共重合体およびこれらのブレンド物等を用
いることができる。特に好ましくはエチレンテレフタレ
ートとエチレンイソフタレートとの共重合体、ポリヘキ
サメチレンテレフタレート、ヘキサメチレンテレフタレ
ートと1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレー
ト、エチレンテレフタレートとエチレン−2,6−ナフ
タレートとの共重合体等を用いることができる。
【0018】かかる熱可塑性樹脂フィルムには、必要に
応じて、難燃剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収
剤、帯電防止剤、顔料、染料、脂肪酸エステル、ワック
ス等の有機滑剤あるいはポリシロキサン等の消泡剤等を
配合することができる。さらには必要に応じて易滑性を
付与することもできる。
【0019】易滑性付与方法としては、特に制限はされ
ないが、例えば、クレー、マイカ、酸化チタン、炭酸カ
ルシウム、カオリン、タルク、湿式あるいは乾式シリ
カ、アルミナ、ジルコニアなどの無機粒子、アクリル酸
類、スチレン等を構成成分とする有機粒子等を配合する
方法、ポリエステル重合反応時に添加する触媒等を析出
させる、いわゆる内部粒子による方法等がある。
【0020】本発明における熱可塑性樹脂フィルムは、
少なくとも一軸方向に延伸されているものが好ましく、
より好ましくは、二軸延伸フィルムである。延伸倍率は
特に限定されないが、縦横それぞれ少なくとも2倍以上
であるのが好ましい。
【0021】本発明における熱可塑性樹脂フィルムの厚
さは、好ましくは0.1〜5μm、より好ましくは0.
1〜3μm、特に好ましくは0.1〜2μmである。か
かる熱可塑性樹脂フィルムの融点は、好ましくは230
℃以下、より好ましくは220℃以下、特に好ましくは
210℃以下であるものがよい。また、示差走査型熱量
計で測定した時の融点のピークが二つ以上存在する場合
には、少なくとも一つのピーク温度が230℃以下であ
るものが好ましく使用される。また、熱可塑性樹脂フィ
ルムの融点の下限値は、製膜安定性の点から、130℃
以上であるのが好ましい。
【0022】本発明における多孔性支持体は、インキ通
過性を有するものであって、かつ、フィルムが穿孔され
る加熱条件では、実質的に熱変形を起こさないものであ
れば使用することができ、その意味からすると、インキ
保持性や均一分散性の点で、天然繊維、合成繊維、無機
繊維、金属繊維などを原料とする繊維構造物、たとえば
抄造紙、不織布、スクリーン紗などの多孔質体を好まし
く用いることができる。中でも繊維径や目付を、任意に
設定することができるという点で、合成繊維からなる繊
維構造物が好ましく、さらに好ましくはポリエステル系
繊維からなるものが使用される。なお、かかる繊維構造
物には、本発明の効果を損なわない範囲で、他の繊維等
を併用してもかまわない。
【0023】かかる繊維構造物を構成するポリエステル
系繊維に用いられるポリエステルとしては、芳香族ジカ
ルボン酸、脂肪族ジカルボン酸または脂環族ジカルボン
酸とジオールを主たる構成成分とするものである。好ま
しくは、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−
2,6−ナフタレート、ポリ−1,4−シクロヘキサン
ジメチレンテレフタレート、エチレンテレフタレートと
エチレンイソフタレートとの共重合体等を用いることが
できる。
【0024】かかる多孔性支持体を構成する繊維の繊維
径は、1〜20μmの範囲内であるのが好ましく、より
好ましくは1〜15μm、特に好ましくは1〜10μm
である。なお、本発明でいう繊維径とは、原紙が形成す
る平面から垂直に繊維をみたときの径をいう。繊維の断
面形状は、特に限定されるものではなく、任意の断面形
状のものを用いることができる。
【0025】本発明の多孔性支持体の目付量は、剛性、
強度の点から、1〜20g/m2 が好ましく、より好ま
しくは3〜15g/m2 、特に好ましくは4〜12g/
2であるのがよい。
【0026】本発明の多孔性支持体を構成する繊維に
は、必要に応じて、難燃剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫
外線吸収剤、帯電防止剤、顔料、染料、脂肪酸エステ
ル、ワックス等の有機滑剤あるいはポリシロキサン等の
消泡剤等を配合してもよく、また、インキとの親和性を
付与するために、必要に応じて繊維の表面に酸、アルカ
リ等の化学処理あるいはコロナ処理、低温プラズマ処理
等を施してもよい。
【0027】本発明の熱可塑性樹脂フィルムと多孔性支
持体とは、接着剤を用いて接着してもよいし、接着剤を
用いることなく、たとえば熱融着などの手段で接着した
ものでも使用することができる。接着剤を用いない別の
手段として、未延伸のポリエステルフィルムと未延伸の
ポリエステル不織布とを重ね合わせて二軸共延伸するの
が、特に好ましい。
【0028】本発明における原紙の多孔性支持体面の王
研式平滑度を本発明の範囲とする方法は、いかなる方法
であってもよく、例えば薄葉紙などの抄造紙の場合に
は、フィルムと接着する側と非接着面側とで繊維径の異
なる繊維を用いたり、フィルムと貼り合わせる前に、抄
造紙のプレス圧力を調整したものを用いたりすることが
できる。また、合成繊維などの不織布の場合には、繊維
径や目付を調整したり、紡糸後のカレンダー圧力を調整
して不織布の厚さを調整したりするのが好ましい。
【0029】また、ポリエステル繊維などの未延伸不織
布を二軸延伸して多孔性支持体を作製する場合には、未
延伸繊維の目付や繊維径を調整したり、延伸倍率を調整
したり、延伸後のカレンダー圧力を調整したりすること
も有効である。
【0030】さらに、未延伸のポリエステルフィルムと
未延伸のポリエステル不織布とを重ね合わせて二軸共延
伸する場合には、使用する未延伸ポリエステル不織布の
繊維径や目付を調整したり、縦横の延伸倍率比を調節し
たり、延伸時のニップ圧力を調整したりする方法等が好
ましく採用される。
【0031】本発明における原紙には、サーマルヘッド
等との融着防止のため、フィルム表面に離型剤を塗布す
るのが好ましい。離型剤としては、シリコーンオイル、
シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂等を用いることができ
る。これら離型剤中には、本発明の効果を阻害しない範
囲内で各種添加剤を併用することができる。例えば、帯
電防止剤、耐熱剤、耐酸化防止剤、有機粒子、無機粒
子、顔料等を用いることができる。
【0032】また、離型剤を塗布する前に、必要に応じ
て、フィルムの塗布面に、空気中、その他種々の雰囲気
中でコロナ放電処理等を施してもよい。
【0033】
【実施例】以下、本発明を実施例により、さらに詳細に
説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものでは
ない。なお、実施例の評価は、つぎの測定方法に基づく
ものである。 <特性の測定方法> (1)原紙の支持体面の王研式平滑度 原紙の支持体面の王研式平滑度は、J.TAPPI紙パ
ルプ試験方法No.5に制定された方法により測定し
た。試験機は、旭精工株式会社製「王研式平滑度試験
機」KB−15を用いた。具体的には、原紙からA4版
の大きさのサンプルを5枚採取し、該サンプルの支持体
面側を測定面として、1枚のサンプルについて3箇所、
合計15点の測定を行い、その平均値を求めた。 (2)繊維径(μm) 多孔性支持体の任意の10箇所について電子顕微鏡で倍
率1000倍の写真を撮影し、1枚の写真について10
本、合計100本の繊維の直径を測定し、その平均値を
求め、繊維径とした。 (3)目付(g/m2 ) 多孔性支持体を20cm×20cmの大きさにカットし
て重さを測定し、m2当たりの重量に換算して、目付と
した。 (4)フィルムの厚さ(μm) 光干渉式厚さ計(東レテクノ(株)製 HIT−25)
を用いて、原紙の幅方向に5ヶ所のフィルム厚さを測定
し、その平均値を求めた。 (5)画像安定性の評価 作製した原紙を理想科学工業(株)製印刷機“リソグラ
フ”GR377(600dpi)に供給し、RISO TEST
CHART No. 8を原稿に用いて製版し、20枚の印刷を行
い、印刷1枚目の画像について、6ポイントの漢字の判
読を行い、次のように判定した。
【0034】完全に判読できるものを「○」 なんとか判読できるものを「△」 判読できないものを「×」 とした。△、○が実用に供するものである。 (6)画質の評価 作製した原紙を理想科学工業(株)製印刷機“リソグラ
フ”GR377(600dpi)に供給し、RISO NEWS
CHART を原稿に用いて製版し、50枚の印刷を行い、印
刷50枚目の画像について、ベタ印刷部分の白抜けを目
視観察して、次のように判定した。
【0035】白抜けの全くないものを「○」 少し白抜けが発生したものを「△」 白抜けの著しいものを「×」 とした。△、○が実用に供するものである。 実施例1 (未延伸不織布の製布)ポリエチレンテレフタレート原
料をメルトブロー法にて紡出し、繊維径9.5μm、目
付120g/m2 の未延伸不織布を作製した。該未延伸
不織布の結晶化度は2%、複屈折は0.002であっ
た。 (製膜)平均粒径1.4μmのシリカを0.35重量%
含有するエチレンテレフタレート−エチレンイソフタレ
ート共重合体(イソフタル酸15モル%共重合、融点2
16℃、固有粘度0.70)をオーブンで120℃で予
備結晶化した後、回転型乾燥機で150℃で3時間減圧
乾燥し、スクリュー径40mmの押出機を用いて、Tダ
イ口金温度270℃で押出し、冷却ドラム上にキャスト
して厚さ25μmの未延伸フィルムを作製した。
【0036】該未延伸フィルム上に、前記の未延伸不織
布を重ね、多段ロール式縦延伸機に供給して、ロールに
周速差を設けることにより、ニップロール線圧5N/c
mとして、長手方向に3.5倍の延伸を行った。次い
で、テンター式横延伸機に送り込み、熱風により95℃
に加熱し、幅方向に3.6倍延伸し、140℃×10秒
間熱処理した後、フィルム面にシリコーン系離型剤を塗
布して感熱孔版印刷用原紙を作製した。得られた原紙の
厚さは60μm、フィルム厚さは2μm、不織布の目付
は10g/m2 、繊維径は5.3μmであった。該原紙
の多孔性支持体面の王研式平滑度を測定したところ、2
sであった。
【0037】この原紙を用いて印刷性の評価を行った結
果を表1に示す。この原紙を用いて印刷したものは画像
安定性、画質ともに○であった。 実施例2 実施例1において、延伸ロールのニップ線圧を10N/
cmとしたこと以外は実施例1と同様にして、感熱孔版
印刷用原紙を作製した。
【0038】得られた原紙の厚さは55μm、フィルム
厚さは2μm、不織布の目付は10g/m2 、平維径は
5.3μmであった。該原紙の多孔性支持体面の王研式
平滑度を測定したところ、5sであった。
【0039】この原紙を用いて印刷性の評価を行った結
果を表1に示す。この原紙を用いて印刷したものは画像
安定性、画質ともに○であった。 実施例3 実施例1において、延伸ロールのニップ線圧を50N/
cmとしたこと以外は実施例1と同様にして、感熱孔版
印刷用原紙を作製した。
【0040】得られた原紙の厚さは50μm、フィルム
厚さは2μm、不織布の目付は10g/m2 、平維径は
5.3μmであった。該原紙の多孔性支持体面の王研式
平滑度を測定したところ、10sであった。
【0041】この原紙を用いて印刷性の評価を行った結
果を表1に示す。この原紙を用いて印刷したものは画像
安定性、画質ともに○であった。 実施例4 実施例1において、未延伸不織布の目付を200g/m
2としたこと以外は実施例1と同様にして、感熱孔版印
刷用原紙を作製した。
【0042】得られた原紙の厚さは70μm、フィルム
厚さは2μm、不織布の目付は16g/m2 、平均繊維
径は5.3μmであった。該原紙の多孔性支持体面の王
研式平滑度を測定したところ、0.5sであった。
【0043】この原紙を用いて印刷性の評価を行った結
果を表1に示す。この原紙を用いて印刷したものは画像
安定性は△、画質は○であった。 実施例5 実施例1において、未延伸不織布の目付を60g/m2
としたこと以外は実施例1と同様にして、感熱孔版印刷
用原紙を作製した。
【0044】得られた原紙の厚さは40μm、フィルム
厚さは2μm、不織布の目付は5g/m2 、平均繊維径
は5.3μmであった。該原紙の多孔性支持体面の王研
式平滑度を測定したところ、15sであった。
【0045】この原紙を用いて印刷性の評価を行った結
果を表1に示す。この原紙を用いて印刷したものは画像
安定性は○、画質は△であった。 比較例1 実施例1において、未延伸不織布の目付を250g/m
2としたこと以外は実施例1と同様にして、感熱孔版印
刷用原紙を作製した。
【0046】得られた原紙の厚さは90μm、フィルム
厚さは1.8μm、不織布の目付は20g/m2 、平維
径は5.3μmであった。該原紙の多孔性支持体面の王
研式平滑度を測定したところ、0.3sであった。
【0047】この原紙を用いて印刷性の評価を行った結
果を表1に示す。この原紙を用いて印刷したものは画像
安定性は×、画質は△であった。 比較例2 実施例1において、未延伸不織布と未延伸フィルムとを
それぞれ別々に延伸して、目付10g/m2、繊維径5
μmの多孔性支持体と、厚さ2μmのフィルムを作製し
た。次いで、前記多孔性支持体とフィルムとを酢酸ビニ
ル系接着剤で貼り合わせ、フィルム面にシリコーン系離
型剤を塗布して厚さ50μmの感熱孔版印刷用原紙を作
製した。該原紙の多孔性支持体面の王研式平滑度を測定
したところ、17sであった。
【0048】この原紙を用いて印刷性の評価を行った結
果を表1に示す。この原紙を用いて印刷したものは画像
安定性は△、画質は×であった。
【0049】
【表1】
【0050】実施例1〜5は、原紙の多孔性支持体面の
王研式平滑度を0.5s以上15s以下としたので、高
解像度機種で印刷しても印刷1枚目から高画質の印刷物
が得られた。これに対して、王研式平滑度が0.5s未
満の比較例1は、印刷1枚目は画像がかすれた印刷物し
か得られなかった。また、王研式平滑度が15sを越え
た比較例2は、ベタ印刷部分の白抜けが著しく、画質の
悪い印刷物しか得られなかった。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、高解像度機種で印刷し
ても、印刷1枚目から高画質の印刷物が得られる、サー
マルヘッドやレーザー光線等によって穿孔製版される感
熱孔版印刷用原紙として優れた材料を提供することがで
きる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性樹脂フィルムと多孔性支持体とか
    らなる感熱孔版印刷用原紙において、該原紙の多孔性支
    持体面の本文で定義する王研式平滑度が0.5s以上1
    5s以下であることを特徴とする感熱孔版印刷用原紙。
  2. 【請求項2】熱可塑性樹脂フィルムと多孔性支持体とか
    らなる感熱孔版印刷用原紙において、該原紙の多孔性支
    持体面の王研式平滑度が0.5s以上5s以下であるこ
    とを特徴とする感熱孔版印刷用原紙。
  3. 【請求項3】前記多孔性支持体が、ポリエステル繊維か
    らなることを特徴とする請求項1または2に記載の感熱
    孔版印刷用原紙。
JP2000063076A 2000-03-08 2000-03-08 感熱孔版印刷用原紙 Pending JP2001246868A (ja)

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