JP2001244625A - 窒化アルミニウム質焼結体 - Google Patents

窒化アルミニウム質焼結体

Info

Publication number
JP2001244625A
JP2001244625A JP2000054855A JP2000054855A JP2001244625A JP 2001244625 A JP2001244625 A JP 2001244625A JP 2000054855 A JP2000054855 A JP 2000054855A JP 2000054855 A JP2000054855 A JP 2000054855A JP 2001244625 A JP2001244625 A JP 2001244625A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
metallized layer
aln
semiconductor element
bonding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000054855A
Other languages
English (en)
Inventor
Atsushi Tanaka
淳 田中
Nobuhiko Hikita
順彦 疋田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP2000054855A priority Critical patent/JP2001244625A/ja
Publication of JP2001244625A publication Critical patent/JP2001244625A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2224/00Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
    • H01L2224/01Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/42Wire connectors; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/47Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process
    • H01L2224/48Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process of an individual wire connector
    • H01L2224/4805Shape
    • H01L2224/4809Loop shape
    • H01L2224/48091Arched
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2924/00Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
    • H01L2924/15Details of package parts other than the semiconductor or other solid state devices to be connected
    • H01L2924/161Cap
    • H01L2924/1615Shape
    • H01L2924/16152Cap comprising a cavity for hosting the device, e.g. U-shaped cap

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】窒化アルミニウム焼結体とMo,MnおよびS
iを含有するメタライズ層との接合強度をきわめて大き
なものとすること。 【解決手段】表面にAl23と3MnO・Al23・3
SiO2とを主成分とする接合層5bを介して、Moま
たはMo−Mn合金を主成分とする主メタライズ層5a
が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主メタライズ層と
接合層とから成るメタライズ層が表面に形成され、回路
基板や放熱板等に用いられる窒化アルミニウム質焼結体
に関する。
【0002】
【従来の技術】窒化アルミニウム(AlN)セラミック
ス等の窒化アルミニウム焼結体(以下、AlNという)
は、その特性上熱膨張係数が4×10- 6〜5×10- 6
℃(室温〜400℃)程度であり、これはシリコン半導
体素子の熱膨張係数に近く、また熱伝導率が約140W
/mK程度と非常に高いため、特に半導体素子実装基板
や半導体素子収納用パッケージ(以下、半導体パッケー
ジという)用放熱基板として有効である。
【0003】このようなAlNと半導体素子または半導
体パッケージ等との接合は、AlNに、スパッタリング
法等の薄膜形成法により成膜された薄膜金属層から成る
接合部を形成し、この接合部を介して錫(Sn)−鉛
(Pb)半田等の低融点半田や銀ロウ等のロウ材で接合
することにより行うことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、薄膜金
属層は、AlNに半導体素子または半導体パッケージ等
の接合部を形成するに際し、スパッタリング法や蒸着法
等による成膜をAlN表面全面に施した後、接合部以外
の不要な部分を物理的または化学的にエッチングするこ
とによって形成する必要があるため、非常に製造コスト
が高くなるという問題点を有していた。
【0005】また、このような点に鑑み、上記薄膜金属
層に代えて、接合部にモリブデン(Mo)−マンガン
(Mn)合金粉末等から成るメタライズ層を従来周知の
方法で形成していたが、酸化アルミニウム(Al23
セラミックスとメタライズ層との接合のように、それら
の間に、接合強度を強固とするガラス成分がほとんど生
成されず、そのため接合強度は極めて弱いという問題点
を有していた。
【0006】従って、本発明は上記実施形態に鑑みて完
成されたものであり、その目的は、Mo,MnおよびS
iO2を含有する金属ペーストをAlN表面に塗布焼成
してメタライズ層を形成するに際し、形成されたメタラ
イズ層のAlN表面との境界部分に特定の結晶相を含む
接合層を形成させることにより、メタライズ層の接合強
度をきわめて大きなものとすることである。また、強固
な接合性を有するメタライズ層を厚膜形成法により形成
可能であるため、接合性の良好なメタライズ層を低コス
トに形成し得るものとすることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の窒化アルミニウ
ム質焼結体は、表面にAl23と3MnO・Al23
3SiO2とを主成分とする接合層を介して、Moまた
はMo−Mn合金を主成分とする主メタライズ層が形成
されていることを特徴とする。
【0008】本発明は、AlNの表面に半導体素子等の
接合部としてのメタライズ層を形成するに際し、AlN
と主メタライズ層との間に、Al23と3MnO・Al
23・3SiO2を主成分とする接合層を形成したこと
から、それらの接合が非常に強固なものとなる。即ち、
AlN表面付近に強固に形成されたAl23の一部と、
SiO2とMnOとから成るガラス質とが反応して、3
MnO・Al23・3SiO2から成る結晶を形成する
ことにより、メタライズ層の接合強度がきわめて向上す
るものと考えられる。
【0009】また、近時、半導体素子の高密度化、高集
積化が急激に進んでおり、半導体素子が作動時に発生す
る熱量は極めて大きいものとなっているが、上記本発明
の構成とすることで、AlNと半導体素子または半導体
パッケージとの間で接合部の剥がれ等が発生することが
無くなり、半導体素子が作動時に発生する熱を大気中に
常時良好に放散させることができる。その結果、半導体
素子の発熱によって高温となり、半導体素子に熱破壊を
起こさせたり、熱による誤作動を生じさせる等の不具合
が発生しない。さらに、AlNの接合部を高価な薄膜金
属層で複雑な製造工程でもって形成する必要がなく、安
価に形成できる。
【0010】このような、メタライズ層を有する窒化ア
ルミニウム質焼結体は、特に半導体素子と抵抗およびコ
ンデンサ等が搭載接続される実装基板や、半導体素子を
収容する半導体パッケージの放熱基板用として有効であ
る。
【0011】本発明において、好ましくは、前記接合層
の厚さが1〜10μmであることを特徴とする。これに
より、より大きな接合強度を有するものとなる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の窒化アルミニウム質焼結
体(AlN)について以下に詳細に説明する。そして、
本発明の窒化アルミニウム質焼結体を半導体パッケージ
に適用した場合の一実施形態の断面図を図1に、図1の
要部断面図を図2に示す。これらの図において、1はA
lNから成る電気絶縁性の基体、2は蓋体である。この
基体1と蓋体2とで、半導体素子4を内部に収容するた
めの半導体パッケージ3が基本的に構成される。
【0013】この基体1は、その上面の略中央部に半導
体素子4を載置固定するための載置部を有し、この載置
部には半導体素子4がSn−Pb半田等の低融点半田や
樹脂等の接着剤を介して接着固定される。また、基体1
は、それを構成するAlNの熱伝導率が140W/mK
程度と高く、熱伝導性が良好なため、基体1の載置部に
半導体素子4を取着し作動させた際に、半導体素子4が
発する熱を接着剤を介して基体1に伝導させ、さらにこ
の熱を大気中に良好に放散させる放熱板として機能させ
得る。従って、半導体素子4が高温となって熱破壊を起
こしたり、熱による誤作動を生じる等の不具合が発生し
ない。
【0014】なお、AlNから成る基体1は以下のよう
にして作製される。例えば、主原料であるAlN粉末
に、焼結助剤としての酸化イットリウム,酸化カルシウ
ム等の粉末および適当な有機溶剤、樹脂バインダーを添
加混合して得た原料粉末を、所定の金型内に充填すると
ともに一定の圧力で押圧することによって成形体を形成
し、しかる後、この成形体を約1800℃の高温で焼成
することによって製作される。
【0015】また、基体1の上面には、半導体素子の載
置部と搭載部周囲から外周端にわたる領域とに複数のメ
タライズ層5が被着形成されており、載置部周囲から外
周端にわたる領域に形成されたメタライズ層5には、半
導体素子4の各電極がボンディングワイヤ6を介して電
気的に接続される。また、基体1の上面の外周端に導出
されたメタライズ層5の部位には、外部電気回路と電気
的に接続されるリード端子7が銀ロウ等のロウ材を介し
て接合される。
【0016】このメタライズ層5は、半導体素子4の各
電極をリード端子7に電気的に接続する導電路として機
能し、さらには蓋体2と半導体素子4とリード端子7と
を基体1に取着するための接合部として機能する。
【0017】そして、メタライズ層5は、MoまたはM
o−Mn合金を主成分とする主メタライズ層5aと、A
23と3MnO・Al23・3SiO2とを主成分と
する接合層5bとから構成されている。
【0018】このメタライズ層5は以下のようにして被
着形成される。平均粒径約1μmのMo粉末{純度99
wt(重量)%以上}を80〜90wt%、平均粒径約
2μmのMn粉末(純度99wt%以上)を5〜10w
t%、添加成分としての酸化珪素(SiO2)粉末を5
〜10wt%用意し、それらに適当な有機溶剤、樹脂バ
インダーを添加し混合するとともに、混練機で約48時
間混練し金属ペーストと成す。
【0019】Moが80wt%未満ではメタライズ層5
の電気抵抗が高くなり、Moが90wt%を超えるとメ
タライズ層5の接合強度が低下する。Mnが5wt%未
満ではメタライズ層5の接合強度が低下し、Mnが10
wt%を超えるとメタライズ層5の電気抵抗が高くな
る。SiO2が5wt%未満ではメタライズ層5の接合
強度が低下し、SiO2が10wt%を超えるとメタラ
イズ層5の電気抵抗が高くなる。
【0020】なお、これらのMo,Mn,SiO2以外
に微量成分として、Al23を1wt%以下、TiO2
を0.5wt%以下、CaOを0.1wt%以下、Mg
Oを0.1wt%以下含有していてもよい。
【0021】この金属ペースト(Mo−Mnペースト)
を、AlNから成る基体1の表面に従来周知のスクリー
ン印刷法により所定パターンに印刷塗布する。次いで、
酸素(O2)分圧を1.01×10-14Pa程度に調整し
た還元雰囲気、例えば水素ガス(H2)を約75%,窒
素ガス(N2)を約25%とした混合ガスから成る還元
雰囲気中で、約600℃で脱バインダーした後、そのま
ま酸素分圧を1.01×10-17Pa程度に調整し、約
1300℃で焼結することによって、基体1の所定位置
に被着形成される。
【0022】この焼結過程において、Mo−Mnペース
ト中のMnが、Moよりも低温で酸化され易いために混
合ガス雰囲気中のO2と主に選択的に反応してMnOと
成り、次いでこのMnOがMo−Mnペースト中のSi
2と反応してMnO−SiO2系ガラスを生成する。こ
のMnO−SiO2系ガラスと基体1表面のAlイオン
とが反応して、基体1表面にAl23が生成されるとと
もに、Al23の一部とMnO−SiO2系ガラスとが
反応して、基体1表面に3MnO・Al23・3SiO
2が生成される。これらAl23と3MnO・Al23
・3SiO2と残部ガラス質とから成る接合層5bを介
して、主メタライズ層5aが強固に接合される。
【0023】このように基体1表面に接合層5bとし
て、Al23と3MnO・Al23・3SiO2と残部
ガラス質とが生成されるため、基体1とMo金属層また
はMo−Mn金属層5aとの接合強度は非常に強固なも
のとなる。
【0024】また、Al23と3MnO・Al23・3
SiO2と残部ガラス質とから成る接合層5bの厚み
は、1〜10μmが良好であり、1μm未満では接合強度
は19.6N/mm2未満と弱くなる。一方、10μmを
超える場合でも接合強度は19.6N/mm2未満と弱
くなる。
【0025】このような接合強度は、表1に示すよう
に、接合層5bの厚さ、組成によって異なっており、そ
れらは印刷塗布時のMo−Mnペーストの厚みや、O2
分圧、焼結温度、焼結温度の保持時間のような焼結条件
によってきまる。なお、表1において、酸素分圧は焼結
時の酸素分圧であり、保持時間は焼結温度の保持時間で
ある。
【0026】
【表1】
【0027】表1より、本発明の範囲外である試料番号
1,2,3,9,10のもの(比較例)は、AlNから
成る基体1との接合強度が18.6N/mm2以下と小
さくなったのに対し、本発明品は接合強度が34.3N
/mm2以上と比較例の2倍程度以上であり、メタライ
ズ層5が基体1に強固に接合したことが判った。
【0028】また、本発明では、還元雰囲気中の酸素分
圧を1.01×10-14Pa未満とするのが好ましく、
1.01×10-14Pa以上では、表1の試料番号10
に示すように、還元雰囲気中の酸素は焼結中に主にAl
Nの表面にAl23を形成するために消費される。その
結果、Al23と金属ペースト中のMnO−SiO2
ガラス中のMnOとが反応して、MnO・Al23の結
晶が形成されるため、MnO−SiO2系ガラス中のM
nOが不足し、3MnO・Al23・3SiO2の結晶
は形成されない。そのため、接合強度は向上しないもの
となる。
【0029】この還元雰囲気中の酸素分圧は1.01×
10-19Pa以上がより好ましく、1.01×10-19
a未満では、AlN表面のAl23の形成が不十分とな
る。
【0030】また、本発明のAl23と3MnO・Al
23・3SiO2とを主成分とする接合層5bは、X線
回折法による成分分析により、それが形成されているこ
とを容易に特定することができる。例えば、焼結後のメ
タライズ層5を王水(体積比で濃塩酸:濃硝酸=3:
1)で溶解し剥離していき、現れた接合層5bの表面を
X線回折法により結晶の同定を行う。
【0031】そして、このX線回折法によるAl23
3MnO・Al23・3SiO2との最大ピーク比が、
(Al23:3MnO・Al23・3SiO2)=9:
1〜1:9であるのがよく、この場合3MnO・Al2
3・3SiO2の結晶が接合層5b中に充分に形成され
ており、その接合強度が高いものとなる。即ち、(Al
23:3MnO・Al23・3SiO2)=9:1より
もAl23が多くなると、3MnO・Al23・3Si
2の形成が不十分となり、接合強度は向上しない。ま
た、(Al23:3MnO・Al23・3SiO2)=
1:9よりも、3MnO・Al23・3SiO2が多く
なると、接合層5bのベース組成となるAlN表面のA
23の量が不十分であり、3MnO・Al23・3S
iO2がAl23を介してAlNに強固に接合すること
が困難となり、この場合も接合強度は向上しないものと
なる。
【0032】また、上記最大ピーク比はほぼ体積比に相
当するものであり、従って体積比で(Al23:3Mn
O・Al23・3SiO2)=9:1〜1:9程度とす
るのがよい。さらに好ましくは、体積比で(Al23
3MnO・Al23・3SiO2)=7:3〜3:7程
度とするのがよい。この場合、体積比で(Al23:3
MnO・Al23・3SiO2)=7:3とするには、
酸素分圧を1.01×10-16Pa程度とし、体積比で
(Al23:3MnO・Al23・3SiO2)=5:
5とするには、酸素分圧を1.01×10-17Pa程度
とし、体積比で(Al23:3MnO・Al23・3S
iO2)=3:7とするには、酸素分圧を1.01×1
-18Pa程度とするように制御することでそれぞれ行
うことができる。
【0033】なお、このような接合強度を評価する方法
としては、基体1上に3mmφ(直径)のメタライズ層
5を形成し、そのメタライズ層5上に、従来周知のニッ
ケル(Ni)メッキ層、例えば無電解メッキ法によるB
(ホウ素)−Niメッキ層やP(リン)−Niメッキ層
を3μm程度施した後、Niメッキ層上に2mmφの銅
(Cu)ピンをSn−Pb半田で半田付けし、そのCu
ピンを垂直上方に引っ張って強度を測定する方法とし
た。
【0034】また、本発明のメタライズ層5の厚みは6
〜50μm程度が良く、6μm未満の場合、たとえ接合層
5bの厚みが1μm程度であっても、主メタライズ層5
aの厚みが5μm程度となり、その表面の算術平均粗さ
が1〜5μmであることを考慮すると、主メタライズ層
5aが形成されない個所が発生するおそれがあり、一方
50μmを超える場合、基体1との熱膨張係数の差によ
って基体1が反る等の変形を起こし、その結果メタライ
ズ層5と基体1との間で剥がれが発生するおそれがあ
る。より好ましくは10〜30μm程度が良く、上述す
るような問題を十分に回避できる。即ち、メタライズ層
5を基体1の表面に、基体1の変形等の問題を発生させ
ることなく、強固に接合できる。
【0035】このように、AlNから成る基体1の表面
に強固に接合されたメタライズ層5には、その表面に耐
蝕性に優れかつロウ材との濡れ性に優れる金属、具体的
には厚さ0.5〜9μmのNi層と厚さ0.5〜9μmの
Au層を順次メッキ法により被着させておくと、メタラ
イズ層5が酸化腐蝕するのを有効に防止できるととも
に、リード端子7や蓋体2をロウ材を介して強固に接合
できる。
【0036】メタライズ層5にロウ付けされるリード端
子7は、内部に収容する半導体素子4を外部電気回路に
電気的に接続する作用をなし、リード端子7を外部電気
回路に電気的に接続することにより、内部に収容される
半導体素子4は、メタライズ層5及びリード端子7を介
して外部電気回路と電気的に接続される。
【0037】このリード端子7は、鉄(Fe)−ニッケ
ル(Ni)−コバルト(Co)合金やFe−Ni合金等
の金属材料から成り、銀ロウ等のロウ材を介してメタラ
イズ層5にロウ付けされる。
【0038】また、リード端子7は、Fe51.0〜6
4.0wt%、Ni29.0〜34.0wt%及びCo
7.0〜15.0wt%の合金で形成すると、その熱膨
張係数が基体1を構成するAlNの熱膨張係数に近似し
た4×10- 6〜5×10- 6/℃(室温〜400℃)程度
となり、基体1に被着させたメタライズ層5にリード端
子7をロウ付けする際、基体1とリード端子7との間に
は両者の熱膨張係数の相違に起因する大きな熱応力が発
生することはなく、従ってメタライズ層5にリード端子
7を極めて強固にロウ付けすることができる。
【0039】よって、リード端子7は、その熱膨張係数
を4×10- 6〜5×10- 6/℃(室温〜400℃)程度
とし、かつ基体1のメタライズ層5に強固にロウ付けす
るためにFe51.0〜64.0wt%、Ni29.0
〜34.0wt%及びCo7.0〜15.0wt%の合
金で形成しておくことが好ましい。なお、Fe、Ni、
Coのそれぞれの含有量が上述のものと異なる場合、基
体1の熱膨張係数と近似しないため、基体1のメタライ
ズ層5に強固にロウ付けすることが困難であることはい
うまでもない。
【0040】また、このリード端子7の表面にも、厚さ
0.5〜9μmのNi層と厚さ0.5〜9μmのAu層
を、順次メッキ法により被着させておくと、リード端子
7が酸化腐蝕するのを有効に防止できる。
【0041】本発明において、蓋体2は、基体1との熱
膨張差による熱応力で、それらを接合取着する銀ロウ等
のロウ材にクラックが発生しないように、基体1と同一
の材質であるAlNを採用したほうがよく、半導体素子
4を気密に収容すべき高信頼性の半導体パッケージが要
求される場合には最適である。また、この蓋体2の基体
1への接合面に、基体1表面に形成したものと同様のメ
タライズ層を形成しておけば、基体1のメタライズ層5
と蓋体2のメタライズ層とをロウ材を介して強固に接合
できる。なお、蓋体2の熱膨張係数が基体1と大きく異
なる場合、半導体素子4の気密性をあらゆる環境で且つ
長期にわたって保持するのは、ロウ材へのクラックの進
行等による問題もあって非常に困難となる。
【0042】このように、本発明のAlNは、表面にA
23と3MnO・Al23・3SiO2とを主成分と
する接合層5bを介して、MoまたはMo−Mn合金を
主成分とする主メタライズ層5aが形成されていること
を特徴とするため、本発明によるAlNを半導体パッケ
ージに適用した場合、蓋体2、半導体素子4、リード端
子7を強固に接合できるとともに、AlNの有する特性
から放熱板として有効に機能する。また、従来のように
薄膜形成法による高コストな薄膜金属層に代えて、厚膜
積層法によるメタライズ層5を施すため安価に製作でき
る。
【0043】かくして、本発明は、半導体パッケージ等
に適用した場合半導体素子4を気密に収納することがで
き、半導体素子4と外部電気回路との電気的な接続性や
大気中への放熱性も良好となり、その結果半導体素子4
の作動性が損なわれることがない。一方、回路基板とし
て適用した場合においても、同様に半導体素子4の作動
性が損なわれることはない。
【0044】なお、本発明は上記実施形態に限定され
ず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変
更を行なうことは何等支障ない。
【0045】例えば、数GHz〜数10GHz程度の高
周波信号を半導体パッケージ3に入出力する場合、誘電
体損失の発生により高周波伝送特性が損なわれる等の観
点から、蓋体2は金属材料を採用したほうが良い。この
金属材料として、室温〜400℃でAlNと熱膨張係数
が近似する、リード端子7と同一の材料が好ましい。
【0046】
【発明の効果】本発明は、表面にAl23と3MnO・
Al23・3SiO2とを主成分とする接合層を介し
て、MoまたはMo−Mn合金を主成分とする主メタラ
イズ層が形成されていることにより、AlNと主メタラ
イズ層との間に、Al23と3MnO・Al23・3S
iO2を主成分とする接合層を形成したことから、Al
Nとメタライズ層との接合が非常に強固なものとなる。
また、AlNを半導体パッケージ等に適用した場合、A
lNと半導体素子または半導体パッケージとの間で接合
部の剥がれ等が発生することが無くなり、半導体素子が
作動時に発生する熱を大気中に常時良好に放散させ得
る。その結果、半導体素子の発熱によって高温となり、
半導体素子に熱破壊を起こさせたり、熱による誤作動を
生じさせる等の不具合が発生しない。さらに、AlNの
接合部を高価な薄膜金属層で複雑な製造工程でもって形
成する必要がなく、安価に形成できる。
【0047】好ましくは、接合層の厚さが1〜10μm
であることにより、より大きな接合強度を有するものと
なる。特に、接合層の厚みを5μm程度とした場合、接
合強度は50N/mm2以上となり、メタライズ層がA
lNに極めて強固に被着接合することとなる。
【0048】したがって、本発明のメタライズ層を有す
るAlNは、半導体素子を収納する半導体パッケージ、
半導体素子,抵抗,コンデンサ等を搭載接続する回路基
板等に極めて好適に使用することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のAlNからなる基体を用いた半導体パ
ッケージの断面図である。
【図2】図1の要部を示す要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1:基体 5:メタライズ層 5a:主メタライズ層 5b:接合層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面にAl23と3MnO・Al23・3
    SiO2とを主成分とする接合層を介して、Moまたは
    Mo−Mn合金を主成分とする主メタライズ層が形成さ
    れていることを特徴とする窒化アルミニウム質焼結体。
  2. 【請求項2】前記接合層の厚さが1〜10μmであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の窒化アルミニウム質焼結
    体。
JP2000054855A 2000-02-29 2000-02-29 窒化アルミニウム質焼結体 Pending JP2001244625A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000054855A JP2001244625A (ja) 2000-02-29 2000-02-29 窒化アルミニウム質焼結体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000054855A JP2001244625A (ja) 2000-02-29 2000-02-29 窒化アルミニウム質焼結体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001244625A true JP2001244625A (ja) 2001-09-07

Family

ID=18576055

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000054855A Pending JP2001244625A (ja) 2000-02-29 2000-02-29 窒化アルミニウム質焼結体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001244625A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010177710A (ja) * 2010-05-17 2010-08-12 Fuji Electric Systems Co Ltd 半導体装置
JP2015056501A (ja) * 2013-09-11 2015-03-23 セイコーエプソン株式会社 回路基板、回路基板の製造方法、電子デバイス、電子機器および移動体

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010177710A (ja) * 2010-05-17 2010-08-12 Fuji Electric Systems Co Ltd 半導体装置
JP2015056501A (ja) * 2013-09-11 2015-03-23 セイコーエプソン株式会社 回路基板、回路基板の製造方法、電子デバイス、電子機器および移動体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001244625A (ja) 窒化アルミニウム質焼結体
JP2750232B2 (ja) 電子部品収納用パッケージ
JP2012064616A (ja) 高放熱型電子部品収納用パッケージ
JP4279970B2 (ja) 電子部品収納用容器
JPH05160284A (ja) 半導体素子収納用パッケージ
JP2764340B2 (ja) 半導体素子収納用パッケージ
JP2601313B2 (ja) 半導体素子収納用パッケージ
JP3495247B2 (ja) 電子部品収納用容器
JP2724075B2 (ja) 窒化アルミニウム質焼結体への金属層の被着方法
JP3792561B2 (ja) 半導体素子収納用パッケージ
JP2735749B2 (ja) メタライズ金属層を有する窒化アルミニウム質焼結体
JP3659467B2 (ja) 半導体素子収納用パッケージ
JP3464136B2 (ja) 電子部品収納用パッケージ
JP2515051Y2 (ja) 半導体素子収納用パッケージ
JP2873105B2 (ja) 半導体素子収納用パッケージ
JP2742628B2 (ja) メタライズ金属層を有する窒化アルミニウム質焼結体
JP3462072B2 (ja) 電子部品収納用容器
JP2866962B2 (ja) 半導体素子収納用パッケージの製造方法
JP2740606B2 (ja) 半導体素子収納用パッケージ
JP2004228532A (ja) 入出力端子および半導体素子収納用パッケージならびに半導体装置
JP2510585Y2 (ja) 半導体素子収納用パッケ―ジ
JP2735754B2 (ja) メタライズ金属層を有する窒化アルミニウム質焼結体
JP3464143B2 (ja) 電子部品収納用パッケージ
JP2003124376A (ja) 半導体素子収納用パッケージ
JP2003142618A (ja) 半導体素子収納用パッケージ

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060523

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060926