JP2001243858A - 真空遮断器用電極及び製造方法 - Google Patents

真空遮断器用電極及び製造方法

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JP2001243858A
JP2001243858A JP2000054365A JP2000054365A JP2001243858A JP 2001243858 A JP2001243858 A JP 2001243858A JP 2000054365 A JP2000054365 A JP 2000054365A JP 2000054365 A JP2000054365 A JP 2000054365A JP 2001243858 A JP2001243858 A JP 2001243858A
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electrode
arc groove
chamfering
tapered portion
arc
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JP2000054365A
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English (en)
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Hideaki Onozuka
英明 小野塚
Yohei Asakawa
洋平 浅川
Yoshio Koguchi
義雄 湖口
Yukio Maeda
幸雄 前田
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は真空遮断器に用いる、テーパ部とアー
ク溝を有する電極、およびその製造方法に関するもので
ある。 【解決手段】本発明の真空遮断器用電極では、面取りカ
ッタの回転軸が電極の中心軸と平行になるようにし、か
つ電極のテーパ部の傾き角に応じて面取りカッタの回転
軸を電極の外周側にずらした工具軌跡によってアーク溝
に面取り加工を行うことを特徴とする。 【効果】本発明により、X、Y、Zの3軸制御の工作機
械を用いたアーク溝の面取り加工が可能となり、遮断時
の絶縁特性の良い電極を安価に提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は真空遮断器に用い
る、テーパ部とアーク溝を有する電極、およびその製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】真空遮断器では、真空バルブ内の対向す
る一対の電極の接離によって、電気回路の開閉が行われ
る。遮断を行う際には、電極の間にアークが発生し、電
極表面の温度が局部的に上昇するために、電極表面の材
料が溶融することにより、電極の消耗が激しくなる。ま
た、溶融した電極材料の溶融片や金属蒸気がバルブ内で
飛散し、遮断時の絶縁性能が低下する。遮断時のアーク
は、電極表面の突起を起点として発生しやすいため、電
極表面にはバリやかえりがなく、表面粗さも良いことが
望ましい。
【0003】真空遮断機では、電極にスパイラル形状の
アーク溝を設けることにより、発生したアークに磁気駆
動力を与え、アークがアーク溝に沿って移動し、1か所
にアークが停滞しないようにして電極の消耗を抑制させ
ている。
【0004】アーク溝は1mmから3mm程度の幅でス
パイラル形状をしており、電極の中心部から外周に向か
って放射状に配置されている。アーク溝の加工は、X、
Y、Z軸を備え、なおかつNC装置によってスパイラル
形状に沿ってエンドミルなどの工具の走査が可能なNC
フライス盤またはマシニングセンタなどを用いて切削加
工を行う。電極材料は導電率を確保するために、銅や、
銅を主体とした合金が用いられているが、これらの軟質
金属材料の切削加工では、バリやかえりが発生しやす
い。特に、アーク溝の電極表面部分にバリが発生する
と、遮断時にバリを起点としてアークが発生し、遮断時
の絶縁性能が低下する。そこでアーク溝の電極表面部分
に面取り加工を施したり、切削加工後に研磨を行うこと
により、バリやかえりを除去する作業が行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の方法で、テーパ
部を有する電極のアーク溝に対して、面取りカッタ等の
回転工具を用いて面取り加工を行う場合、図3に示した
ように電極のテーパ角度θと一致するように、面取りカ
ッタの回転軸をθだけ傾斜させて、なおかつ、電極を電
極の中心を軸として回転させ、電極の回転角と同期させ
て面取りカッタを移動させる必要がある。すなわち、面
取りカッタの移動に関してX、Y、Zの3軸、面取りカ
ッタの姿勢を制御するB軸、電極の回転軸であるC軸、
の合計5軸の制御軸を持った工作機械を導入する必要が
ある。
【0006】一方、上記のような多軸の工作機械がない
場合は、ヤスリやエアグラインダーなどを用いて、手作
業によりアーク溝の面取り加工を行うことになる。手作
業では、面取り量が均一にならない、電極表面に傷をつ
けてしまうだけでなく、工作機械を用いた機械加工と比
べて加工時間が長く、生産性を向上できないという問題
がある。
【0007】5軸の制御軸を持った工作機械を導入する
場合も、手作業により面取り加工を行う場合も、電極の
製造コスト増大につながる。本発明の目的はテーパ部を
有する電極のアーク溝の電極表面部に、機械加工により
C面取りを施すことにより、アーク溝加工時に発生する
バリなどの突起を除去し、アーク発生による消耗の少な
い真空遮断器用電極を提供することにある。また本発明
の別の目的は、多軸制御の工作機械を用いずに、通常の
X、Y、Zの3軸制御の工作機械を用いてテーパ部を有
する電極のアーク溝の電極表面部にC面取りを施し、手
作業によることなく安価に製造する方法を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、テーパ
部を有する電極のアーク溝の電極表面部に、機械加工に
よりC面取りを施すことにより、アーク溝加工時に発生
するバリなどの突起を除去し、アーク発生による消耗の
少ない真空遮断器用電極を提供することにある。また本
発明の別の目的は、多軸制御の工作機械を用いずに、通
常のX、Y、Zの3軸制御の工作機械を用いてテーパ部
を有する電極のアーク溝の電極表面部にC面取りを施
し、手作業によることなく安価に製造する方法を提供す
ることにある。
【0009】上記の目的を達成するための手段として、
本発明ではアーク溝の形状を指示する座標値を、テーパ
の傾き角θに応じた量だけ外周側へ移動させた座標値を
用いて、X、Y、Zの3軸制御のNC工作機械と、面取
りカッタなどの回転工具により、図2に示したように面
取りカッタの回転軸を傾斜させることなくアーク溝の電
極表面部の面取りを機械加工することを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態の一例を図を
用いて説明する。
【0011】図3は先端が90°の面取りカッタ2を用
いて、電極1に加工されたアーク溝に対して面取り加工
を行う場合を示した図である。図4に示したように、電
極表面がテーパになっていない場合、すなわち電極表面
が傾いていない場合は、面取りカッタ2の回転軸と、ア
ーク溝の中心が一致させれば、アーク溝に対して溝の左
右に均等なC面取りが可能である。アーク溝の形状を指
示する点のXおよびY座標値は設計図面により指示され
ており、エンドミルによりアーク溝を切削した時と同一
のX、Y座標値を用いて面取り加工ができる。
【0012】図5は電極表面がθだけ傾いた場合に、上
記の方法、すなわちエンドミルによりアーク溝を切削す
るときと同一のX、Y座標値、および電極表面上のZ座
標値を用いて面取り加工する場合を示した図である。面
取りカッタ2の回転軸と電極1のアーク溝の中心が一致
すると、図に示したようにテーパの高い方のエッジ、す
なわち図4に示した溝の右側のエッジは面取りカッタ2
によって面取り加工されるのに対し、低い方のエッジは
面取り加工されない。
【0013】θだけ傾いた電極表面に対して、幅wのア
ーク溝が加工されており、先端が90°の面取りカッタ
を用いたとすると、面取りカッタ2が、高い方のエッジ
を切削する幅εは幾何学的に次式で表される。
【0014】
【数1】
【0015】テーパの低い方のエッジ、すなわち図5に
示した左側のエッジはあとεだけ面取りカッタ2が接近
すれば、面取りカッタ2の切れ刃稜線とエッジとが接触
することになるから、図1に示したように面取りカッタ
2の回転軸を式で計算されるεだけ低いエッジの側、
すなわち電極の外周側へ移動させれば、アーク溝の両側
の面取り量を均一にできる。
【0016】アーク溝の形状は円弧や直線で表されてお
り、図面上で図6のように指示され、円弧や直線の始点
および終点Pi(Xi、Yi、Zi) (i=1、2、
3)と、円弧の曲率半径Ri(i=1、2、3)が既知
である。円弧PiPi+1の中心Oiの座標は、図面上
で指示される場合もあるが、始点Pi、終点Pi+1、
および曲率半径Riを用いて幾何学的に算出が可能であ
る。アーク溝上の点Pi(i=1、2、3)は、θだけ
傾いたテーパ面にあるから、Pi(i=1、2、3)
は、円弧の中心Oiからの距離が、Ri+εとなるよう
に外周側へ移動し、P’iを得る。
【0017】上記の実際の操作を以下に記述する。Oi
(Xoi、Yoi、0)、Pi(Xi、Yi、Zi)、
P’i(X’i、Y’i、Z’i)を、電極の中心Oか
らの位置ベクトルであるとして、
【0018】
【数2】
【0019】の式により、移動後の座標値を得ることが
できる。このP’iの座標を用いて、NCプログラムを
作成することにより、面取りカッタの移動軌跡を生成す
ることができ、テーパ部における面取り量を均一にでき
るのである。
【0020】図8は従来の方法、すなわち面取り加工の
工具軌跡をテーパ傾斜角θに応じて外周側へ移動させな
かった場合の、面取り加工後の溝を観察したものであ
る。電極の中心側、すなわちテーパの高い方のエッジの
みが面取りカッタによって大きく削り取られているのに
対し、電極の外周側は面取り加工が全く施されていな
い。
【0021】図9は本発明の方法により、面取り加工の
工具軌跡をテーパ傾斜角θに応じて、電極の外周側へ移
動させて加工した場合の溝を観察したものである。本発
明により、テーパ部を有する電極のアーク溝に対して、
面取りカッタを用いてC面取りを施すことが可能にな
る。
【0022】
【発明の効果】以上の説明のように、本発明の方法によ
りテーパ部を有する真空遮断器用電極のアーク溝に対し
て、5軸制御の工作機械を導入せずに、通常のX、Y、
Zの3軸制御の工作機械と、面取りカッタを用いて面取
り加工を行うことが可能となった。その結果、これまで
作業者の手作業によって行われてきた面取り加工を自動
化することができ、アーク溝にバリやかえりがなく、高
品質かつアークの発生による消耗の少ない電極を安価に
提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例を説明する図である。
【図2】本発明の対象である、テーパ部と、スパイラル
形状のアーク溝を有する電極と、アーク溝の面取り加工
方法を説明する図である。
【図3】5軸加工機を用いて面取りカッタの回転軸をテ
ーパの傾斜角θだけ傾斜させて、テーパ部のアーク溝の
面取り加工を行う従来の方法を説明する図である。
【図4】先端が90°の面取りカッタを用いて、平面部
におけるアーク溝の面取り加工を行う状態を説明する図
である。
【図5】先端が90°の面取りカッタを用いて、テーパ
部におけるアーク溝の面取り加工を行う状態を説明する
図である。
【図6】アーク溝の形状の指定方法を説明する図であ
る。
【図7】本発明の方法により、アーク溝を構成する円弧
の始点、終点のうち、テーパ面上にあるものを電極の外
周側へ移動させる手法を説明する図である。
【図8】従来の方法により面取り加工を行ったアーク溝
を示す図である。
【図9】本発明の方法により面取り加工を行ったアーク
溝を示す図である。
【符号の説明】
1…電極、2…面取りカッタ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 湖口 義雄 茨城県日立市国分町一丁目1番1号 株式 会社日立製作所国分事業所内 (72)発明者 前田 幸雄 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内 Fターム(参考) 3C022 AA01 AA08 AA09 AA10 DD01 DD11 DD15 DD19 GG03 5G026 DA01 5G051 AA05 AC07

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テーパ部を有し、なおかつテーパ部に直
    線や円弧などで構成されたスパイラル形状のアーク溝を
    有する真空遮断器用電極において、アーク溝の溝幅を
    w、テーパの傾斜角をθとするとき、ε=w/2・ta
    nθで表される量だけアーク溝の座標値を電極の外周側
    へ移動させた工具軌跡により面取りカッタを移動させ
    て、テーパ部のアーク溝の面取り加工を行う方法。
  2. 【請求項2】 テーパ部を有し、なおかつテーパ部に直
    線や円弧などで構成されたスパイラル形状のアーク溝を
    有する真空遮断器用電極において、アーク溝の溝幅を
    w、テーパの傾斜角をθとするとき、ε=w/2・ta
    nθで表される量だけアーク溝の座標値を電極の外周側
    へ移動させた工具軌跡により面取りカッタを移動させて
    できるC面取りを有する電極。
  3. 【請求項3】 上記加工方法により製造された電極を内
    蔵し、遮断時の絶縁性能に優れた真空遮断器。
JP2000054365A 2000-02-25 2000-02-25 真空遮断器用電極及び製造方法 Pending JP2001243858A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010097745A (ja) * 2008-10-15 2010-04-30 Mitsubishi Electric Corp ガス開閉器
JP2016520248A (ja) * 2013-05-31 2016-07-11 ティーイー コネクティビティ ジャーマニー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツンクTE Connectivity Germany GmbH 電気スイッチ要素のための装置およびスイッチ要素

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