JP2001242585A - ハロゲン化銀写真感光材料およびその処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料およびその処理方法

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JP2001242585A
JP2001242585A JP2000053981A JP2000053981A JP2001242585A JP 2001242585 A JP2001242585 A JP 2001242585A JP 2000053981 A JP2000053981 A JP 2000053981A JP 2000053981 A JP2000053981 A JP 2000053981A JP 2001242585 A JP2001242585 A JP 2001242585A
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silver halide
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independently
atom
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JP2000053981A
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English (en)
Inventor
Kazuhiro Yoshida
和弘 吉田
Kenji Goto
賢治 後藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 網点再現性が優れ、高感度で色素汚染がな
く、黒ポツの発生がないハロゲン化銀写真感光材料を提
供すること。 【解決手段】 ハロゲン化銀乳剤層の一層が下記一般式
(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(VIa)、
(VIb)で表される分光増感色素を含有し、かつ、ハロ
ゲン化銀乳剤層及び親水性コロイド層の内の一層に下記
一般式(H)で表されるヒドラジン誘導体を含有させた
ハロゲン化銀写真感光材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀写真感光材
料に関し、更に詳しくは、写真製版に用いるに適したハ
ロゲン化銀写真感光材料に関する。
【0002】
【従来の技術】写真製版工程には、連続調の原稿を網点
画像に変換する工程が含まれる。この網点画像に変換す
る工程においては、超硬調な画像再現をなしうる技術が
望まれており、超硬調な画像再現をするために、従来、
例えば、特開昭56−106244号公報等に記載され
ているようなヒドラジン誘導体が用いられている。この
ヒドラジン誘導体を用いる方法によると、超硬調な写真
特性が得られるが、残色があり、網点再現性が不十分で
あった。
【0003】残色性を改良するものとして、特開平6−
301137号公報には増感色素を併用することが示さ
れている。この技術によると高感度で残色性が低減され
たハロゲン化銀写真感光材料を得ることができるが、残
色性の改良が不十分であるばかりでなく、網点再現性に
も問題があり、また、黒ポツが発生するという問題があ
った。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、網点再現性が優れ、高感度で色素汚染がなく、黒ポ
ツの発生がないハロゲン化銀写真感光材料を提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は下記
の構成により達成される。
【0006】(1)支持体上に少なくとも一層のハロゲ
ン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料におい
て、ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも一層が下記一般式
(I)で表される分光増感色素を少なくとも一つ含有
し、かつ、ハロゲン化銀乳剤層及び親水性コロイド層の
内の少なくとも一層に下記一般式(H)で表されるヒド
ラジン誘導体を含有させたことを特徴とするハロゲン化
銀写真感光材料。
【0007】
【化21】 (式中、Y11、Y12、Y13及びY14は、各々独立に=N
(R1)、酸素原子、硫黄原子、セレン原子、テルル原
子を表す。ただし、Y13及びY14のいずれか一方は=N
(R1)であり、Y11、Y12及びY13あるいはY11、Y
12及びY14は同時に硫黄原子であることはない。R
11は、水可溶化基を有する炭素数8以下の脂肪族基を表
し、R1、R12及びR13は、各々独立に脂肪族基、アリ
ール基または複素環基を表す。ただし、R1、R12及び
13の内の少なくとも2つは水可溶化基を有している。
【0008】Z11は、5員または6員の含窒素複素環を
形成するのに必要な非金属原子群を表す。ただし、Z11
によって形成される5員または6員の含窒素複素環はさ
らに縮合環を有していてもよい。W1は、酸素原子、硫
黄原子、=N(R1)、=C(E11)(E12)を表す。
11、E12は、各々独立に電子吸引性の基を表す。これ
らは互いに結合してケト環または酸性の複素環を形成し
てもよい。
【0009】L11及びL12は、各々独立に置換あるいは
非置換のメチン基を表し、l11は、0または1を表す。
1は、分子の電荷を相殺するのに必要なイオンを表
す。n11は、分子の総電荷を中和させるのに必要な数を
表す。ただし、分子内塩を形成しているときは0であ
る。)
【0010】
【化22】 (式中、Aは脂肪族基、芳香族基又はヘテロ環基を表
す。Bは、アシル基、アルキルスルホニル基、アリール
スルホニル基、アルキルスルフィニル基、アリールスル
フィニル基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル
基、アリールオキシカルボニル基、スルファモイル基、
スルフィナモイル基、アルコキシスルホニル基、チオア
シル基、チオカルバモイル基、オキザリル基又はヘテロ
環基を表す。A71及びA72は、水素原子、アシル基、ス
ルホニル基、オキザリル基を表す。ただし、A71及びA
72の少なくとも一方は水素原子である。)
【0011】(2)支持体上に少なくとも一層のハロゲ
ン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料におい
て、ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも一層が下記一般式
(II)で表される分光増感色素を少なくとも一つ含有
し、かつ、ハロゲン化銀乳剤層及び親水性コロイド層の
内の少なくとも一層に下記一般式(H)で表されるヒド
ラジン誘導体を含有させたことを特徴とするハロゲン化
銀写真感光材料。
【0012】
【化23】 (式中、Z21は、5員または6員の含窒素複素環を形成
するのに必要な非金属原子群を表す。ただし、Z21によ
って形成される5員または6員の含窒素複素環はさらに
縮合環を有していてもよい。Y21及びY22は、各々独立
に=N(R2)、酸素原子、硫黄原子、セレン原子、テ
ルル原子を表す。W2は、=N(Ar)、酸素原子、硫
黄原子、=C(E21)(E22)を表す。E21、E22は、
各々独立に電子吸引性の基、あるいは、E21及びE22
互いに結合して酸性の複素環を形成する非金属原子群を
表し、Arは芳香族基または芳香族性の複素環基を表
す。
【0013】R21は、水可溶化基を有する炭素数8以下
の脂肪族基を表し、R2、R22及びR23は、各々、脂肪
族基、アリール基または複素環基を表す。ただし、
2、R2 2及びR23の内の少なくとも2つは水可溶化基
を有している。L21、L22、L23及びL24は、各々独立
に置換あるいは非置換のメチン基を表し、m21は、0ま
たは1を表す。M2は、分子の電荷を相殺するのに必要
なイオンを表す。n21は、分子の総電荷を中和させるの
に必要な数を表す。ただし、分子内塩を形成していると
きは0である。)
【0014】
【化24】 (式中、Aは脂肪族基、芳香族基又はヘテロ環基を表
す。Bは、アシル基、アルキルスルホニル基、アリール
スルホニル基、アルキルスルフィニル基、アリールスル
フィニル基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル
基、アリールオキシカルボニル基、スルファモイル基、
スルフィナモイル基、アルコキシスルホニル基、チオア
シル基、チオカルバモイル基、オキザリル基又はヘテロ
環基を表す。A71及びA72は、水素原子、アシル基、ス
ルホニル基、オキザリル基を表す。ただし、A71及びA
72の少なくとも一方は水素原子である。)
【0015】(3)支持体上に少なくとも一層のハロゲ
ン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料におい
て、ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも一層が下記一般式
(III)で表される分光増感色素を少なくとも一つ含有
し、かつ、ハロゲン化銀乳剤層及び親水性コロイド層の
内の少なくとも一層に下記一般式(H)で表されるヒド
ラジン誘導体を含有させたことを特徴とするハロゲン化
銀写真感光材料。
【0016】
【化25】 (式中、R31、R32は、アルキル基を表す。ただし、少
なくとも一方のアルキル基は水溶性基を有する。V31
32、V33及びV34は、水素原子または1価の置換基を
表す。ただし、該置換基(V31、V32、V33、V34)の
分子量の合計は50以下である。
【0017】L31、L32、L33及びL34は、各々独立に
置換あるいは非置換のメチン基を表す。M3は、分子の
電荷を相殺するのに必要なイオンを表す。n31は、分子
の総電荷を中和させるのに必要な数を表す。ただし、分
子内塩を形成しているときは0である。)
【0018】
【化26】 (式中、Aは脂肪族基、芳香族基又はヘテロ環基を表
す。Bは、アシル基、アルキルスルホニル基、アリール
スルホニル基、アルキルスルフィニル基、アリールスル
フィニル基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル
基、アリールオキシカルボニル基、スルファモイル基、
スルフィナモイル基、アルコキシスルホニル基、チオア
シル基、チオカルバモイル基、オキザリル基又はヘテロ
環基を表す。A71及びA72は、水素原子、アシル基、ス
ルホニル基、オキザリル基を表す。ただし、A71及びA
72の少なくとも一方は水素原子である。)
【0019】(4)支持体上に少なくとも一層のハロゲ
ン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料におい
て、ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも一層が下記一般式
(IV)で表される分光増感色素を少なくとも一つ含有
し、かつ、ハロゲン化銀乳剤層及び親水性コロイド層の
内の少なくとも一層に下記一般式(H)で表されるヒド
ラジン誘導体を含有させたことを特徴とするハロゲン化
銀写真感光材料。
【0020】
【化27】 (式中、R41は、アルキル基、アルケニル基、もしくは
アリール基であり、R42及びR43は、各々独立に水素、
アルキル基、アルケニル基もしくはアリール基を表し、
44、R45及びR46は、各々独立にアルキル基、アルケ
ニル基、アリール基もしくは水素原子を表す。L41、L
42は、各々独立に置換あるいは非置換のメチン基を表
し、pは、0もしくは1を表す。
【0021】Z41は、5員もしくは6員の複素環を完成
するのに必要な原子団を表す。ただし、Z41によって形
成される5員または6員の複素環式基はさらに縮合環を
有していてもよい。M4は、分子の電荷を相殺するのに
必要なイオンを表す。n41は、分子の総電荷を中和させ
るのに必要な数を表す。ただし、分子内塩を形成してい
るときは0である。一般式(IV)で表される分光増感色
素は少なくとも3個の水可溶化基を有する。)
【0022】
【化28】 (式中、Aは脂肪族基、芳香族基又はヘテロ環基を表
す。Bは、アシル基、アルキルスルホニル基、アリール
スルホニル基、アルキルスルフィニル基、アリールスル
フィニル基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル
基、アリールオキシカルボニル基、スルファモイル基、
スルフィナモイル基、アルコキシスルホニル基、チオア
シル基、チオカルバモイル基、オキザリル基又はヘテロ
環基を表す。A71及びA72は、水素原子、アシル基、ス
ルホニル基、オキザリル基を表す。ただし、A71及びA
72の少なくとも一方は水素原子である。)
【0023】(5)支持体上に少なくとも一層のハロゲ
ン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料におい
て、ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも一層が下記一般式
(V)で表される分光増感色素を少なくとも一つ含有
し、かつ、ハロゲン化銀乳剤層及び親水性コロイド層の
内の少なくとも一層に下記一般式(H)で表されるヒド
ラジン誘導体を含有させたことを特徴とするハロゲン化
銀写真感光材料。
【0024】
【化29】 (式中、Z51及びZ52は、各々独立に5員または6員の
含窒素複素環を形成するのに必要な非金属原子群を表
す。ただし、Z51及びZ52によって形成される5員また
は6員の含窒素複素環はさらに縮合環を有していてもよ
い。R51及びR52は、各々独立にアルキル基、置換アル
キル基又はアリール基を表す。Q51及びQ52は、協同し
てチアゾリジノン環またはイミダゾリジノン環を形成す
るのに必要な非金属原子群を表す。
【0025】L51、L52及びL53は、各々独立にメチン
基又は置換メチン基を表す。n51、n52は、各々独立に
0又は1を表す。M5は、分子の電荷を相殺するのに必
要なイオンを表す。n53は、分子の総電荷を中和させる
のに必要な数を表す。ただし、分子内塩を形成している
ときは0である。)
【0026】
【化30】 (式中、Aは脂肪族基、芳香族基又はヘテロ環基を表
す。Bは、アシル基、アルキルスルホニル基、アリール
スルホニル基、アルキルスルフィニル基、アリールスル
フィニル基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル
基、アリールオキシカルボニル基、スルファモイル基、
スルフィナモイル基、アルコキシスルホニル基、チオア
シル基、チオカルバモイル基、オキザリル基又はヘテロ
環基を表す。A71及びA72は、水素原子、アシル基、ス
ルホニル基、オキザリル基を表す。ただし、A71及びA
72の少なくとも一方は水素原子である。)
【0027】(6)支持体上に少なくとも一層のハロゲ
ン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料におい
て、ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも一層が下記一般式
(VIa)または一般式(VIb)で表される分光増感色素
を少なくとも一つ含有し、かつ、ハロゲン化銀乳剤層及
び親水性コロイド層の内の少なくとも一層に下記一般式
(H)で表されるヒドラジン誘導体を含有させたことを
特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
【0028】
【化31】 (式中、R61及びR62は、各々同一であっても異なって
もよく、それぞれアルキル基を表す。R63は、水素原
子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、フェニル基、
ベンジル基、フェネチル基を表す。V6は、水素原子、
低級アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子又は置換
アルキル基を表し、p6は、1または2を表す。
【0029】Z61は、5員または6員の含窒素複素環を
形成するのに必要な金属原子群を表す。ただし、Z61
よって形成される5員または6員の含窒素複素環はさら
に縮合環を有していてもよい。m61は、0または1を表
す。M61は、分子の電荷を相殺するのに必要なイオンを
表す。n61は、分子の総電荷を中和させるのに必要な数
を表す。ただし、分子内塩を形成しているときは0であ
る。)
【0030】
【化32】 (式中、R64及びR65は、各々同一であっても異なって
もよく、それぞれアルキル基を表す。R66及びR67は、
各々独立に水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ
基、フェニル基、ベンジル基、フェネチル基を表す。R
68、R69は、それぞれ水素原子を表す。また、R68とR
69は、互いに連結してアルキレン基を形成するものであ
ってもよい。
【0031】R70は、水素原子、低級アルキル基、低級
アルコキシ基、フェニル基、ベンジル基または−N(W
61)(W62)〔W61とW62は、各々独立にアルキル基又
はアリール基を表す。また、W61とW62は、互いに連結
して5員又は6員の含窒素複素環を形成するものであっ
てもよい。〕を表す。また、R66とR70またはR67とR
70は、互いに連結してアルキレン基を形成するものであ
ってもよい。
【0032】Z62及びZ63は、各々独立に5員又は6員
の含窒素複素環を形成するのに必要な非金属原子群を表
す。ただし、Z62及びZ63によって形成される5員また
は6員の含窒素複素環はさらに縮合環を有していてもよ
い。M62は、分子の電荷を相殺するのに必要なイオンを
表す。n62は、分子の総電荷を中和させるのに必要な数
を表す。ただし、分子内塩を形成しているときは0であ
る。)
【0033】
【化33】 (式中、Aは脂肪族基、芳香族基又はヘテロ環基を表
す。Bは、アシル基、アルキルスルホニル基、アリール
スルホニル基、アルキルスルフィニル基、アリールスル
フィニル基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル
基、アリールオキシカルボニル基、スルファモイル基、
スルフィナモイル基、アルコキシスルホニル基、チオア
シル基、チオカルバモイル基、オキザリル基又はヘテロ
環基を表す。A71及びA72は、水素原子、アシル基、ス
ルホニル基、オキザリル基を表す。ただし、A71及びA
72の少なくとも一方は水素原子である。)
【0034】(7)支持体上に少なくとも一層のハロゲ
ン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料におい
て、ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも一層が下記一般式
(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(VIa)
及び(VIb)で表される分光増感色素を少なくとも一つ
含有し、かつ、ハロゲン化銀乳剤層及び親水性コロイド
層の内の少なくとも一層にヒドラジン誘導体及び4級オ
ニウム化合物を含有させたことを特徴とするハロゲン化
銀写真感光材料。
【0035】
【化34】 (式中、Y11、Y12、Y13及びY14は、各々独立に=N
(R1)、酸素原子、硫黄原子、セレン原子、テルル原
子を表す。ただし、Y13及びY14のいずれか一方は=N
(R1)であり、Y11、Y12及びY13あるいはY11、Y
12及びY14は同時に硫黄原子であることはない。R
11は、水可溶化基を有する炭素数8以下の脂肪族基を表
し、R1、R12及びR13は、各々独立に脂肪族基、アリ
ール基または複素環基を表す。ただし、R1、R12及び
13の内の少なくとも2つは水可溶化基を有している。
【0036】Z11は、5員または6員の含窒素複素環を
形成するのに必要な非金属原子群を表す。ただし、Z11
によって形成される5員または6員の含窒素複素環はさ
らに縮合環を有していてもよい。W1は、酸素原子、硫
黄原子、=N(R1)、=C(E11)(E12)を表す。
11、E12は、各々独立に電子吸引性の基を表す。これ
らは互いに結合してケト環または酸性の複素環を形成し
てもよい。
【0037】L11及びL12は、各々独立に置換あるいは
非置換のメチン基を表し、l11は、0または1を表す。
1は、分子の電荷を相殺するのに必要なイオンを表
す。n11は、分子の総電荷を中和させるのに必要な数を
表す。ただし、分子内塩を形成しているときは0であ
る。)
【0038】
【化35】 (式中、Z21は、5員または6員の含窒素複素環を形成
するのに必要な非金属原子群を表す。ただし、Z21によ
って形成される5員または6員の含窒素複素環はさらに
縮合環を有していてもよい。Y21及びY22は、各々独立
に=N(R2)、酸素原子、硫黄原子、セレン原子、テ
ルル原子を表す。
【0039】W2は、=N(Ar)、酸素原子、硫黄原
子、=C(E21)(E22)を表す。E21、E22は、各々
独立に電子吸引性の基、あるいは、E21及びE22が互い
に結合して酸性の複素環を形成する非金属原子群を表
し、Arは芳香族基または芳香族性の複素環基を表す。
21は、水可溶化基を有する炭素数8以下の脂肪族基を
表し、R2、R22及びR23は、各々、脂肪族基、アリー
ル基または複素環基を表す。ただし、R2、R2 2及びR
23の内の少なくとも2つは水可溶化基を有している。
【0040】L21、L22、L23及びL24は、各々独立に
置換あるいは非置換のメチン基を表し、m21は、0また
は1を表す。M2は、分子の電荷を相殺するのに必要な
イオンを表す。n21は、分子の総電荷を中和させるのに
必要な数を表す。ただし、分子内塩を形成しているとき
は0である。)
【0041】
【化36】 (式中、R31、R32は、遊離酸または塩の形で水溶性を
示す基を持つアルキル基を表す。V31、V32、V33及び
34は、水素原子または1価の置換基を表す。ただし、
該置換基(V31、V32、V33、V34)の分子量の合計は
50以下である。
【0042】L31、L32、L33及びL34は、各々独立に
置換あるいは非置換のメチン基を表す。M3は、分子の
電荷を相殺するのに必要なイオンを表す。n31は、分子
の総電荷を中和させるのに必要な数を表す。ただし、分
子内塩を形成しているときは0である。)
【0043】
【化37】 (式中、R41は、アルキル基、アルケニル基、もしくは
アリール基であり、R42及びR43は、各々独立に水素、
アルキル基、アルケニル基もしくはアリール基を表し、
44、R45及びR46は、各々独立にアルキル基、アルケ
ニル基、アリール基もしくは水素原子を表す。L41、L
42は、各々独立に置換あるいは非置換のメチン基を表
し、pは、0もしくは1を表す。
【0044】Z41は、5員もしくは6員の複素環を完成
するのに必要な原子団を表す。ただし、Z41によって形
成される5員または6員の複素環式基はさらに縮合環を
有していてもよい。M4は、分子の電荷を相殺するのに
必要なイオンを表す。n41は、分子の総電荷を中和させ
るのに必要な数を表す。ただし、分子内塩を形成してい
るときは0である。一般式(IV)で表される分光増感色
素は少なくとも3個の水可溶化基を有する。)
【0045】
【化38】
【0046】(式中、Z51及びZ52は、各々独立に5員
または6員の含窒素複素環を形成するのに必要な非金属
原子群を表す。ただし、Z51及びZ52によって形成され
る5員または6員の含窒素複素環はさらに縮合環を有し
ていてもよい。R51及びR52は、各々独立にアルキル
基、置換アルキル基又はアリール基を表す。Q51及びQ
52は、協同してチアゾリジノン環またはイミダゾリジノ
ン環を形成するのに必要な非金属原子群を表す。
【0047】L51、L52及びL53は、各々独立にメチン
基又は置換メチン基を表す。n51、n52は、各々独立に
0又は1を表す。M5は、分子の電荷を相殺するのに必
要なイオンを表す。n53は、分子の総電荷を中和させる
のに必要な数を表す。ただし、分子内塩を形成している
ときは0である。)
【0048】
【化39】 (式中、R61及びR62は、各々同一であっても異なって
もよく、それぞれアルキル基を表す。R63は、水素原
子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、フェニル基、
ベンジル基、フェネチル基を表す。V6は、水素原子、
低級アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子又は置換
アルキル基を表し、p6は、1または2を表す。
【0049】Z61は、5員または6員の含窒素複素環を
形成するのに必要な金属原子群を表す。ただし、Z61
よって形成される5員または6員の含窒素複素環はさら
に縮合環を有していてもよい。m61は、0または1を表
す。M61は、分子の電荷を相殺するのに必要なイオンを
表す。n61は、分子の総電荷を中和させるのに必要な数
を表す。ただし、分子内塩を形成しているときは0であ
る。)
【0050】
【化40】 (式中、R64及びR65は、各々同一であっても異なって
もよく、それぞれアルキル基を表す。R66及びR67は、
各々独立に水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ
基、フェニル基、ベンジル基、フェネチル基を表す。R
68、R69は、それぞれ水素原子を表す。また、R68とR
69は、互いに連結してアルキレン基を形成するものであ
ってもよい。
【0051】R70は、水素原子、低級アルキル基、低級
アルコキシ基、フェニル基、ベンジル基または−N(W
61)(W62)〔W61とW62は、各々独立にアルキル基又
はアリール基を表す。また、W61とW62は、互いに連結
して5員又は6員の含窒素複素環を形成するものであっ
てもよい。〕を表す。また、R66とR70またはR67とR
70は、互いに連結してアルキレン基を形成するものであ
ってもよい。
【0052】Z62及びZ63は、各々独立に5員又は6員
の含窒素複素環を形成するのに必要な非金属原子群を表
す。ただし、Z62及びZ63によって形成される5員また
は6員の含窒素複素環はさらに縮合環を有していてもよ
い。M62は、分子の電荷を相殺するのに必要なイオンを
表す。n62は、分子の総電荷を中和させるのに必要な数
を表す。ただし、分子内塩を形成しているときは0であ
る。)
【0053】(8)上記(1)〜(7)のいずれかに記
載のハロゲン化銀写真感光材料を、現像液補充量を20
0ml/m2以下として現像することを特徴とするハロ
ゲン化銀写真感光材料の処理方法。
【0054】(9)上記(1)〜(7)のいずれかに記
載のハロゲン化銀写真感光材料を、アスコルビン酸また
はその誘導体を含有するpH8以上11未満の現像液で
現像することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料の
処理方法。
【0055】以下、本発明について詳細に説明する。先
ず、本発明で用いられる一般式(I)で表される化合物
について説明する。R11が表す水可溶化基を有する炭素
数8以下の脂肪族基において、水可溶化基としては、例
えば、スルホ基、カルボキシ基、ホスフォノ基、スルフ
ァート基、スルフィノ基等の各酸基が挙げられ、炭素数
8以下の脂肪族基としては、例えば、分岐あるいは直鎖
のアルキル基(例えば、メチル、エチル、n−プロピ
ル、n−ペンチル、イソブチル等の各基)、炭素原子数
3〜8のアルケニル基(例えば、3−ブテニル、2−プ
ロペニル等の各基)あるいは炭素原子数3〜8のアラル
キル基(例えば、ベンジル、フェネチル等の各基)が挙
げられる。
【0056】Y11、Y12、Y13、Y14、W1が表す=N
(R1)におけるR1やR12、R13が表す脂肪族基として
は、例えば、炭素原子数1〜8の分岐あるいは直鎖のア
ルキル基(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、n
−ペンチル、イソブチル等の各基)、炭素原子数3〜8
のアルケニル基(例えば、3−ブテニル、2−プロペニ
ル等の各基)あるいは炭素原子数3〜8のアラルキル基
(例えば、ベンジル、フェネチル等の各基)が挙げら
れ、アリール基としては、例えば、フェニル基が挙げら
れ、複素環基としては、例えば、ピリジル基(2−、4
−)、ピラジル基、フリル基(2−)、チエニル基(2
−)、スルホラニル基、テトラヒドロフリル基、ピペリ
ジニル基、ピロール基、イミダゾリル基等が挙げられ
る。
【0057】R12、R13及びR1の内の少なくとも2つ
は水可溶化基を有している。R12、R13及びR1が有す
る水可溶化基としては、例えば、スルホ基、カルボキシ
基、ホスフォノ基、スルファート基、スルフィノ基等の
各酸基が挙げられる。
【0058】R11、R12、R13及びR1の各基は他の置
換基を有していてもよい。これら置換基としては、ハロ
ゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子
等)、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基
等)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ基、p−
トリルオキシ基等)、シアノ基、カルバモイル基(例え
ば、カルバモイル基、N−メチルカルバモイル基、N,
N−テトラメチレンカルバモイル基等)、スルファモイ
ル基(例えば、スルファモイル基、N,N−3−オキサ
ペンタメチレンアミノスルホニル基等)、メタンスルホ
ニル基、アルコキシカルボニル基(例えば、エトキシカ
ルボニル基、ブトキシカルボニル基等)、アリール基
(例えば、フェニル基、カルボキシフェニル基等)、ア
シル基(例えば、アセチル基、ベンゾイル基等)等が挙
げられる。
【0059】水可溶化基を有する脂肪族基の具体的例と
して、カルボキシメチル、スルホエチル、スルホプロピ
ル、スルホブチル、スルホペンチル、3−スルホブチ
ル、6−スルホ−3−オキサヘキシル、ω−スルホプロ
ポキシキカルボニルメチル、ω−スルホプロピルアミノ
カルボニルメチル、N−エチル−N−スルホプロピル、
3−スルフィノブチル、3−ホスフォノプロピル、4−
スルホ−3−ブテニル、2−カルボキシ−2−プロペニ
ル、o−スルホベンジル、p−スルホフェネチル、p−
カルボキシベンジル等の各基が挙げられ、水可溶化基を
有するアリール基の具体的例として、p−スルホフェニ
ル基、p−カルボキシフェニル基等の各基が挙げられ、
水可溶化基を有する複素環基の具体的例として、4−ス
ルホチエニル基、3−カルボキシピリジル基等の各基が
挙げられる。
【0060】R11としては、スルホ基で置換されたアル
キル基が好ましく、R12、R13及びR1のいづれか少な
くとも二つの基が各々、カルボキシメチル基であるもの
が好ましい。
【0061】Z11によって形成される5員または6員の
含窒素複素環及び縮合環を有する5員または6員の含窒
素複素環としては、シアニン色素を形成する塩基性の複
素環が挙げられる。これら複素環としては、例えば、オ
キサゾール環、(オキサゾール、ベンゾオキサゾール、
ナフトオキサゾール等)、チアゾール環(例えば、チア
ゾリジン、チアゾール、ベンゾチアゾール、ナフトチア
ゾール等)、イミダゾール環(例えば、イミダゾール、
ベンズイミダゾール、ナフトイミダゾール等)、セレナ
ゾール環(例えば、セレナゾール、ベンゾセレナゾー
ル、ナフトセレナゾール等)、テルラゾール環(例え
ば、テルラゾール、ベンゾテルラゾール、ナフトテルラ
ゾール等)、ピリジン環(例えば、ピリジン、キノリン
等)、ピロール環(例えば、ピロール、インドール、イ
ンドレニン等)が挙げられる。
【0062】これら複素環は、任意の位置に置換基を有
していてもよく、これら置換基としては、例えば、ハロ
ゲン原子(フッソ原子、塩素原子、臭素原子、沃素原
子)、トリフルオロメチル基、アルコキシ基(例えば、
メトキシ、エトキシ、ブトキシ等の非置換アルコキシ
基、2−メトキシエトキシ、ベンジルオキシ等の置換ア
ルコキシ基)、ヒドロキシ基、シアノ基、アリールオキ
シ基(例えば、フェノキシ、トリルオキシ等の置換、非
置換の各基)、アリール基(例えば、フェニル、p−ク
ロロフェニル、p−トリル、p−メトキシフェニル等の
置換、非置換の各基)、スチリル基、複素環基(例え
ば、フリル、チエニル等の各基)、カルバモイル基(例
えば、カルバモイル、N−エチルカルバモイル等の各
基)、スルファモイル基(例えば、スルファモイル、
N,N−ジメチルスルファモイル等の各基)、アシルア
ミノ基(例えば、アセチルアミノ、プロピオニルアミ
ノ、ベンゾイルアミノ等の各基)、アシル基(例えば、
アセチル、ベンゾイル等の各基)、アルコキシカルボニ
ル基(例えば、エトキシカルボニル等の各基)、スルホ
ンアミド基(例えば、メタンスルホニルアミド、ベンゼ
ンスルホンアミド等の各基)、スルホニル基(例えば、
メタンスルホニル、p−トルエンスルホニル等の各
基)、カルボキキシ基、アルキル基(例えば、メチル、
エチル、イソプロピル等の任意の基が挙げられる。
【0063】L11、L12で表されるメチン基の炭素に置
換される基としては、例えば、低級アルキル基(例え
ば、メチル、エチル等の各基)、フェニル基(例えば、
フェニル、カルボキシフェニル等の各基)、アルコキシ
基(例えば、メトキシ、エトキシ等の各基)、アリール
オキシ基(例えば、フェノキシ、カルボキシフェノキシ
等の各基)、アラルキル(例えば、ベンジル等の各
基)、フツ素原子、複素環基(例えば、ピリジル、ピロ
リル、テトラヒドロフェニル、チエニル、フリル、ペン
タヒドロオキサジニル等の各基)等の基がある。
【0064】本発明の色素は、メチン基の炭素のいづれ
か一つが置換されている場合、概して高い分光感度が得
られ、かつ、処理浴中で漂白され易い特性を与え、残色
汚染を軽減させる好ましい効果を有する。
【0065】W1で表される=C(E11)(E12)にお
けるE11、E12が表す電子吸引性の基は、ハメットσp
値が0.3より大きな基から選択される。具体的には、
シアノ基、カルバモイル基(例えば、カルバモイル、モ
ルホリノカルバモイル、N−メチルカルバモイル等の各
基)、アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカル
ボニル、エトキシカルボニル等の各基)、スルファモイ
ル基(例えば、スルファモイル、モルフォリノスルホニ
ル、N,N−ジメチルスルファモイル等の各基)、アシ
ル基(例えば、アセチル、ベンゾイル等の各基)、スル
ホニル基(例えば、メタンスルホニル、エタンスルホニ
ル、ベンゼンスルホニル、トルエンスルホニル等の各
基)等が挙げられる。
【0066】ハメットσp値は、Hammett等によ
って安息香酸エステルの加水分解に及ぼす置換基の電子
的効果から求められた置換基定数であり、ジャーナル・
オブ・オーガニック・ケミストリー23巻、420−4
27(1958)、実験化学講座14巻(丸善出版
社)、フィジカル・オーガニック・ケミストリー(Mc
Graw Hill Book社:1940),ドラッ
クデザインVII巻(Academic Prees N
ew York:1976)、薬物の構造活性相関(南
江堂:1979)等に詳しく記載されている。
【0067】E11及びE12が互いに結合して=C
(E11)(E12)で形成されるケト環並びに酸性の複素
環としては、例えば、以下の式で表される環が挙げられ
る。
【0068】
【化41】
【0069】式中、Ra及びRbは、各々、低級アルキ
ル基、アリール基、複素環基を表し、低級アルキル基と
しては、例えば、メチル、エチル、プロピル、2−ヒド
ロキシエチル、2−メトキシエチル、トリフルオロエチ
ル、アリル、カルボキシメチル、カルボキシエチル、2
−スルホエチル、ベンジル等の置換、非置換の各基が挙
げられ、アリール基としては、例えば、フェニル基が挙
げられ、複素環基としては、例えば、ピリジル基(2
−、4−)、ピラジル基、フリル基(2−)、チエニル
基(2−)、スルホラニル基、テトラヒドロフリル基、
ピペリジニル基、ピロール基、イミダゾリル基等が挙げ
られる。
【0070】M1は、分子の電荷を相殺するのに必要な
イオンを表し、カチオンの具体例としては、例えば、プ
ロトン、有機アンモニウムイオン(例えば、トリエチル
アンモニウム、トリエタノールアンモニウム等の各イオ
ン)、無機カチオン(例えば、リチウム、ナトリウム、
カルシウム等の各カチオン)が挙げられ、酸アニオンの
具体例としては、例えば、ハロゲンイオン(例えば、塩
素イオン、臭素イオン、沃素イオン等)、p−トルエン
スルホン酸イオン、過塩素酸イオン、4−フツ化ホウ素
イオン等が挙げられる。
【0071】n11は、分子の総電荷をM1によって中和
させるのに必要な数である。色素分子が、分子内塩を形
成するものであるときには分子の電荷を相殺する必要は
なく、n11は0である。
【0072】一般式(I)で表される分光増感色素の中
でも、下記一般式(Ia)で表される分光増感色素が好
ましい。
【0073】
【化42】 (式中、Y11、Y12、Y13、R11、R12、R13、L11
12、M1、n11は、各々一般式(I)におけるY11
12、Y13、R11、R12、R13、L11、L12、M 1、n
11とそれぞれ同義である。R14は脂肪族基、アリール基
または複素環基を表す。ただし、R1、R12、R13及び
14の内の少なくとも3つは水可溶化基を有している。
12は、5員または6員の含窒素複素環を形成するのに
必要な非金属原子群を表す。ただし、Z12によって形成
される5員または6員の含窒素複素環はさらに縮合環を
有していてもよい。)
【0074】以下に、一般式(I)で表される分光増感
色素の具体例を示すが、本発明で用いることができる一
般式(I)で表される分光増感色素はこれらに限定され
るものではない。
【0075】
【化43】
【0076】
【化44】
【0077】
【化45】
【0078】
【化46】
【0079】
【化47】
【0080】
【化48】
【0081】
【化49】
【0082】
【化50】
【0083】次に、本発明で用いられる一般式(II)で
表される化合物について説明する。R21が表す水可溶化
基を有する炭素数8以下の脂肪族基において、水可溶化
基としては、例えば、スルホ基、カルボキシ基、ホスフ
ォノ基、スルファート基、スルフィノ基等の各酸基が挙
げられ、炭素数8以下の脂肪族基としては、例えば、分
岐あるいは直鎖のアルキル基(例えば、メチル、エチ
ル、n−プロピル、n−ペンチル、イソブチル等の各
基)、炭素原子数3〜8のアルケニル基(例えば、3−
ブテニル、2−プロペニル等の各基)あるいは炭素原子
数3〜8のアラルキル基(例えば、ベンジル、フェネチ
ル等の各基)が挙げられる。
【0084】Y21、Y22が表す=N(R2)におけるR2
やR22、R23が表す脂肪族基としては、例えば、炭素原
子数1〜8の分岐あるいは直鎖のアルキル基(例えば、
メチル、エチル、n−プロピル、n−ペンチル、イソブ
チル等の各基)、炭素原子数3〜8のアルケニル基(例
えば、3−ブテニル、2−プロペニル等の各基)あるい
は炭素原子数3〜8のアラルキル基(例えば、ベンジ
ル、フェネチル等の各基)が挙げられ、アリール基とし
ては、例えば、フェニル基が挙げられ、複素環基として
は、例えば、ピリジル基(2−、4−)、ピラジル基、
フリル基(2−)、チエニル基(2−)、スルホラニル
基、テトラヒドロフリル基、ピペリジニル基、ピロール
基、イミダゾリル基等が挙げられる。
【0085】R22、R23及びR2の内の少なくとも2つ
は水可溶化基を有している。R22、R23及びR2が有す
る水可溶化基としては、例えば、スルホ基、カルボキシ
基、ホスフォノ基、スルファート基、スルフィノ基等の
各酸基が挙げられる。
【0086】R21、R22、R23及びR2の各基は他の置
換基を有していてもよい。これら置換基としては、ハロ
ゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子
等)、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基
等)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ基、p−
トリルオキシ基等)、シアノ基、カルバモイル基(例え
ば、カルバモイル基、N−メチルカルバモイル基、N,
N−テトラメチレンカルバモイル基等)、スルファモイ
ル基(例えば、スルファモイル基、N,N−3−オキサ
ペンタメチレンアミノスルホニル基等)、メタンスルホ
ニル基、アルコキシカルボニル基(例えば、エトキシカ
ルボニル基、ブトキシカルボニル基等)、アリール基
(例えば、フェニル基、カルボキシフェニル基等)、ア
シル基(例えば、アセチル基、ベンゾイル基等)等が挙
げられる。
【0087】水可溶化基を有する脂肪族基の具体的例と
して、カルボキシメチル、スルホエチル、スルホプロピ
ル、スルホブチル、スルホペンチル、3−スルホブチ
ル、6−スルホ−3−オキサヘキシル、ω−スルホプロ
ポキシキカルボニルメチル、ω−スルホプロピルアミノ
カルボニルメチル、N−エチル−N−スルホプロピル、
3−スルフィノブチル、3−ホスフォノプロピル、4−
スルホ−3−ブテニル、2−カルボキシ−2−プロペニ
ル、o−スルホベンジル、p−スルホフェネチル、p−
カルボキシベンジル等の各基が挙げられ、水可溶化基を
有するアリール基の具体的例として、p−スルホフェニ
ル基、p−カルボキシフェニル基等の各基が挙げられ、
水可溶化基を有する複素環基の具体的例として、4−ス
ルホチエニル基、3−カルボキシピリジル基等の各基が
挙げられる。
【0088】R21としては、スルホ基で置換されたアル
キル基が好ましく、R22、R23及びR2のいづれか少な
くとも二つの基が各々、カルボキシメチル基であるもの
が好ましい。
【0089】Z21によって形成される5員または6員の
含窒素複素環及び縮合環を有する5員または6員の含窒
素複素環としては、シアニン色素を形成する塩基性の複
素環が挙げられる。これら複素環としては、例えば、オ
キサゾール環、(オキサゾール、ベンゾオキサゾール、
ナフトオキサゾール等)、チアゾール環(例えば、チア
ゾリジン、チアゾール、ベンゾチアゾール、ナフトチア
ゾール等)、イミダゾール環(例えば、イミダゾール、
ベンズイミダゾール、ナフトイミダゾール等)、セレナ
ゾール環(例えば、セレナゾール、ベンゾセレナゾー
ル、ナフトセレナゾール等)、テルラゾール環(例え
ば、テルラゾール、ベンゾテルラゾール、ナフトテルラ
ゾール等)、ピリジン環(例えば、ピリジン、キノリン
等)、ピロール環(例えば、ピロール、インドール、イ
ンドレニン等)が挙げられる。
【0090】これら複素環は、任意の位置に置換基を有
していてもよく、これら置換基としては、例えば、ハロ
ゲン原子(フッソ原子、塩素原子、臭素原子、沃素原
子)、トリフルオロメチル基、アルコキシ基(例えば、
メトキシ、エトキシ、ブトキシ等の非置換アルコキシ
基、2−メトキシエトキシ、ベンジルオキシ等の置換ア
ルコキシ基)、ヒドロキシ基、シアノ基、アリールオキ
シ基(例えば、フェノキシ、トリルオキシ等の置換、非
置換の各基)、アリール基(例えば、フェニル、p−ク
ロロフェニル、p−トリル、p−メトキシフェニル等の
置換、非置換の各基)、スチリル基、複素環基(例え
ば、フリル、チエニル等の各基)、カルバモイル基(例
えば、カルバモイル、N−エチルカルバモイル等の各
基)、スルファモイル基(例えば、スルファモイル、
N,N−ジメチルスルファモイル等の各基)、アシルア
ミノ基(例えば、アセチルアミノ、プロピオニルアミ
ノ、ベンゾイルアミノ等の各基)、アシル基(例えば、
アセチル、ベンゾイル等の各基)、アルコキシカルボニ
ル基(例えば、エトキシカルボニル等の各基)、スルホ
ンアミド基(例えば、メタンスルホニルアミド、ベンゼ
ンスルホンアミド等の各基)、スルホニル基(例えば、
メタンスルホニル、p−トルエンスルホニル等の各
基)、カルボキキシ基、アルキル基(例えば、メチル、
エチル、イソプロピル等の任意の基が挙げられる。
【0091】L21、L22、L23、L24で表されるメチン
基の炭素に置換される基としては、例えば、低級アルキ
ル基(例えば、メチル、エチル等の各基)、フェニル基
(例えば、フェニル、カルボキシフェニル等の各基)、
アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ等の各
基)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ、カルボ
キシフェノキシ等の各基)、アラルキル(例えば、ベン
ジル等の各基)、フツ素原子、複素環基(例えば、ピリ
ジル、ピロリル、テトラヒドロフェニル、チエニル、フ
リル、ペンタヒドロオキサジニル等の各基)等の基があ
る。
【0092】W2で表される=N(Ar)におけるAr
が表す芳香族基または芳香族性の複素環基としては、例
えば、フェニル基、ピリジル基(2−、4−)、ピラジ
ル基、フリル基(2−)、チエニル基(2−)、ピロー
ル基、イミダゾリル基等が挙げられる。
【0093】W2で表される=C(E21)(E22)にお
けるE21、E22が表す電子吸引性の基は、ハメットσp
値が0.3より大きな基から選択される。具体的には、
シアノ基、カルバモイル基(例えば、カルバモイル、モ
ルホリノカルバモイル、N−メチルカルバモイル等の各
基)、アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカル
ボニル、エトキシカルボニル等の各基)、スルファモイ
ル基(例えば、スルファモイル、モルフォリノスルホニ
ル、N,N−ジメチルスルファモイル等の各基)、アシ
ル基(例えば、アセチル、ベンゾイル等の各基)、スル
ホニル基(例えば、メタンスルホニル、エタンスルホニ
ル、ベンゼンスルホニル、トルエンスルホニル等の各
基)等が挙げられる。
【0094】ハメットσp値は、Hammett等によ
って安息香酸エステルの加水分解に及ぼす置換基の電子
的効果から求められた置換基定数であり、ジャーナル・
オブ・オーガニック・ケミストリー23巻、420−4
27(1958)、実験化学講座14巻(丸善出版
社)、フィジカル・オーガニック・ケミストリー(Mc
Graw Hill Book社:1940),ドラッ
クデザインVII巻(Academic Prees N
ew York:1976)、薬物の構造活性相関(南
江堂:1979)等に詳しく記載されている。
【0095】E21及びE22が互いに結合して=C
(E21)(E22)で形成されるケト環並びに酸性の複素
環としては、例えば、以下の式で表される環が挙げられ
る。
【0096】
【化51】
【0097】式中、Ra及びRbは、各々、低級アルキ
ル基、アリール基、複素環基を表し、低級アルキル基と
しては、例えば、メチル、エチル、プロピル、2−ヒド
ロキシエチル、2−メトキシエチル、トリフルオロエチ
ル、アリル、カルボキシメチル、カルボキシエチル、2
−スルホエチル、ベンジル等の置換、非置換の各基が挙
げられ、アリール基としては、例えば、フェニル基が挙
げられ、複素環基としては、例えば、ピリジル基(2
−、4−)、ピラジル基、フリル基(2−)、チエニル
基(2−)、スルホラニル基、テトラヒドロフリル基、
ピペリジニル基、ピロール基、イミダゾリル基等が挙げ
られる。
【0098】M2は、分子の電荷を相殺するのに必要な
イオンを表し、カチオンの具体例としては、例えば、プ
ロトン、有機アンモニウムイオン(例えば、トリエチル
アンモニウム、トリエタノールアンモニウム等の各イオ
ン)、無機カチオン(例えば、リチウム、ナトリウム、
カルシウム等の各カチオン)が挙げられ、酸アニオンの
具体例としては、例えば、ハロゲンイオン(例えば、塩
素イオン、臭素イオン、沃素イオン等)、p−トルエン
スルホン酸イオン、過塩素酸イオン、4−フツ化ホウ素
イオン等が挙げられる。
【0099】n21は、分子の総電荷をM2によって中和
させるのに必要な数である。色素分子が、分子内塩を形
成するものであるときには分子の電荷を相殺する必要は
なく、n21は0である。
【0100】一般式(II)で表される分光増感色素の中
でも、下記一般式(IIa)で表される分光増感色素が好
ましい。
【0101】
【化52】 (式中、Y21、Y22、R21、R22、R23、M2、n
21は、各々一般式(I)におけるY21、Y22、R21、R
22、R23、M2、n21とそれぞれ同義である。Z22は、
5員または6員の含窒素複素環を形成するのに必要な非
金属原子群を表す。ただし、Z22によって形成される5
員または6員の含窒素複素環はさらに縮合環を有してい
てもよい。L25、L26、L27及びL28は、各々独立に置
換あるいは非置換のメチン基を表し、L25、L26、L27
及びL28のうちの少なくとも1つは置換基を有してい
る。)
【0102】一般式(IIa)において、L25、L26、L
27、L28で表されるメチン基の炭素に置換される基とし
ては、例えば、低級アルキル基(例えば、メチル、エチ
ル等の各基)、フェニル基(例えば、フェニル、カルボ
キシフェニル等の各基)、アルコキシ基(例えば、メト
キシ、エトキシ等の各基)、アリールオキシ基(例え
ば、フェノキシ、カルボキシフェノキシ等の各基)、ア
ラルキル(例えば、ベンジル等の各基)、フツ素原子、
複素環基(例えば、ピリジル、ピロリル、テトラヒドロ
フェニル、チエニル、フリル、ペンタヒドロオキサジニ
ル等の各基)等の基がある。
【0103】Z22によって形成される5員または6員の
含窒素複素環及び縮合環を有する5員または6員の含窒
素複素環としては、一般式(II)におけるZ21によって
形成される5員または6員の含窒素複素環及び縮合環を
有する5員または6員の含窒素複素環と同様の含窒素複
素環が挙げらる。
【0104】以下に、一般式(II)で表される分光増感
色素の具体例を示すが、本発明で用いることができる一
般式(II)で表される分光増感色素はこれらに限定され
るものではない。
【0105】
【化53】
【0106】
【化54】
【0107】
【化55】
【0108】
【化56】
【0109】
【化57】
【0110】
【化58】
【0111】
【化59】
【0112】
【化60】
【0113】上記の化合物は、例えば、エフ・エム・ハ
ーマ著「シアニン・ダイズ・アンド・リレーテッド・コ
ンパウンズ」(1964,インター・サイエンス・パブ
リッシャーズ発刊)、J.C.S.,1954,149
01501、米国特許第2,454,629号明細書、
同第2,493,748号明細書、英国特許第489,
335号明細書、欧州国特許第730,008号明細書
等に記載された従来公知の方法を参考にして容易に合成
することができる。
【0114】以下に具体的合成例を挙げるが、他の例示
化合物も同様の方法によって合成することができる。
【0115】合成例1(例示化合物II−2) 4−オキソ−5−〔3−〔3−(3−スルホプロピル)
−2(3H)−ベンゾチアゾリリデン〕−2−プロペニ
ルエチリデン〕−2−チオキソチアゾリジン−3−イル
酢酸2.56gをジメチル硫酸2.5gと混合して13
0℃で120分間加熱撹拌した。室温に戻し、粘ちょう
反応物にイソプロピルエーテルを加えて撹拌静置した
後、上澄み液を傾斜して除いた。これに4−オキソ−2
−チオキソチアゾリジン−3−イル酢酸1gを加え、続
いてピリジン10mlを加えて、20分間おだやかに加
熱還流し、その後冷却して晶析させた。沈澱物はろ取し
てエタノール溶媒で洗浄した。得られた粗結晶をメタノ
ール溶媒から再結晶して色素を1.0g得た。メタノー
ル溶液中の吸収極大波長は644nmであった。
【0116】合成例2(例示化合物II−4) 4−オキソ−5−〔2−〔2−〔3−(2−スルホエチ
ル)−2(3H)−ベンゾオキサゾリリデン〕エチリデ
ン〕ブチリデン〕−2−チオキソチアゾリジン−3−イ
ル酢酸2.48gをジメチル硫酸2.5gと混合して1
30℃で60分間加熱撹拌した。室温に戻し、粘ちょう
反応物にイソプロピルエーテルを加えて撹拌静置した
後、上澄み液を傾斜して除いた。これに4−オキソ−2
−チオキソチアゾリジン−3−イル酢酸1gを加え、続
いてピリジン10mlとトリエチルアミン1mlを加え
て、20分間おだやかに加熱還流し、その後冷却して晶
析させた。沈澱物はろ取してエタノール溶媒で洗浄し
た。得られた粗結晶をメタノール溶媒から再結晶して色
素を0.8g得た。メタノール溶液中の吸収極大波長は
611nmであった。
【0117】次に、本発明で用いられる一般式(III)
で表される化合物について説明する。R31及びR32は、
アルキル基を表す。ただし、少なくとも一方のアルキル
基は水溶性基を有する。水溶性基は該化合物に水溶性を
付与するための基であり、水溶性基は室温で該化含物の
少なくとも0.5gが水1リットル中に溶解するもので
あることが好ましい。R31及びR32として具体的には、
次のようなものが拳げられる。これらの中でも酸基を持
つアルキル基が好ましい。
【0118】
【化61】 式中、Q31は、アルキレン基、アリーレン基またはアル
ケニレン基を表す。M 31は、水素原子、アンモニウム、
アルカリ金属(例えば、ナトリウム、カリウム)、アル
カリ土類金属(例えば、カルシウム)、有機アミン塩
(例えば、トリエチルアミン塩、1,8−ジアザビシク
ロ〔5.4.0〕−7−ウンデセン塩)を表す。R
33は、アルキル基またはアリール基を表す。Q31として
好ましくは、アルキレン基(例えば、メチレン、エチレ
ン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン)、アリーレン
基(例えば、フェニレン)、アルケニレン基(例えば、
プロペニレン)、または、これらを組合わせた基であ
る。
【0119】さらに、これらは、アミド基、エステル
基、スルホアミド基、スルホン酸エステル基、ウレイド
基、スルホニル基、スルフィニル基、チオエーテル基、
エーテル基、カルボニル基、アミノ基を1つまたはそれ
以上含んでいてもよい。Q31の具体例を下記に示す。
【0120】
【化62】
【0121】その他に、欧州特許第472,004号明
細書第5〜7頁記載の連結基を用いることができる。特
に好ましくは、メチレン基、エチレン基、プロピレン
基、ブチレン基である。
【0122】R33で表されるアルキル基としては、例え
ば、メチル基、エチル基、ヒドロキシエチル基が挙げら
れ、アリール基としては、例えば、フェニル基、4−ク
ロロフェニル基が挙げられる。
【0123】R31として好ましくは、スルホアルキル基
(例えば、4−スルホブチル基、3−スルホブチル基、
3−スルホプロピル基、2−スルホエチル基)である。
32として好ましくは、カルボキシアルキル基(例え
ば、カルボキシメチル、2−カルボキシエチル)であ
る。R31としてさらに好ましくは、2−スルホエチル基
であり、R32としてさらに好ましくは、カルボキシメチ
ル基である。
【0124】V31、V32、V33及びV34は、水素原子ま
たは1価の置換基ならば、いかなるものでもよいが、好
ましくは、水素原子、アルキル基(例えば、メチル、エ
チル、プロピル)、置換アルキル基(例えば、ヒドロキ
シメチル基)、アルコキシ基(例えば、メトキシ、エト
キシ)、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原
子)、ヒドロキシ基、アシル基(例えば、アセチル
基)、カルバモイル基、カルボキシ基、またはシアノ基
である。さらに好ましくは、水素原子、アルキル基(例
えば、メチル)、アルコキシ基(例えば、メトキシ)で
ある。特に好ましくは、水素原子である。分子量の合計
とは、単純にV31、V32、V33及びV34の分子量を合計
したものである。例えば、V31=V32=V33=V34=水
素原子の場合4であり、V31=V32=V34=水素原子か
つV33=フェニル基の場合77である。
【0125】L31、L32、L33及びL34は、メチン基ま
たは置換メチン基{例えば、置換もしくは無置換のアル
キル基(例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル
基、i−プロピル基、シクロプロピル基、ブチル基、2
−カルボキシエチル基)、置換もしくは無置換のアリー
ル基(例えば、フェニル基、ナフチル基、アンスリル
基、o−カルボキシフェニル基)、複素環基(例えば、
ピリジル基、チエニル基、フラノ基、バルビツール
酸)、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子)、
アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基)、ア
ミノ基(例えば、N,N−ジフェニルアミノ基、N−メ
チル−N−フェニルアミノ基、N−メチルピペラジノ
基)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ基、エチル
チオ基)、などで置換されたものなど}を表し、また、
他のメチン基と環を形成してもよく、あるいは、助色団
と環を形成することもできる。
【0126】L31、L32及びL34として好ましくは、無
置換メチン基である。L33として好ましくは、無置換ア
ルキル基(例えば、メチル基、エチル基)、置換メチン
基であり、さらに好ましくは、メチル基置換メチン基で
ある。
【0127】M3は、分子の電荷を相殺するのに必要な
イオンを表し、カチオンの具体例としては、例えば、プ
ロトン、有機アンモニウムイオン(例えば、トリエチル
アンモニウム、トリエタノールアンモニウム等の各イオ
ン)、無機カチオン(例えば、リチウム、ナトリウム、
カルシウム等の各カチオン)が挙げられ、酸アニオンの
具体例としては、例えば、ハロゲンイオン(例えば、塩
素イオン、臭素イオン、沃素イオン等)、p−トルエン
スルホン酸イオン、過塩素酸イオン、4−フツ化ホウ素
イオン等が挙げられる。
【0128】n31は、分子の総電荷をM3によって中和
させるのに必要な数である。色素分子が、分子内塩を形
成するものであるときには分子の電荷を相殺する必要は
なく、n31は0である。
【0129】一般式(III)において、特に好ましい置
換基の組み合わせを述べる。 V31、V32、V33、V34=水素原子 R31=スルホアルキル基またはその塩 (好ましくは、スルホエチル基またはその塩) R32=カルボキシアルキル基またはその塩 (好ましくは、カルボキシメチル基またはその塩) L31、L32、L34=メチン基 L33=メチル基置換のメチン基 これは、次の一般式(III−a)で表すことができる。
【0130】
【化63】 (式中、M3は、一般式(III)におけるM3と同義であ
り、一般式(III)におけるM3と同様なものが好まし
い。さらに好ましくは、ナトリウムイオンである。n32
は、n31と同義である。Q32及びQ33はQ31と同義であ
り、好ましくは、アルキレン基(例えは、メチレン、エ
チレン、プロピレン、ブチレン)である。Q 32としてさ
らに好ましくは、エチレン基であり、Q33として特に好
ましくは、メチレン基である。)
【0131】以下に、本発明の一般式(III)で表され
る化合物の代表例を示すが、これに限定されるものでは
ない。
【0132】
【化64】
【0133】
【化65】
【0134】
【化66】
【0135】本発明の一般式(III)で表される化合物
は、エフ・エム・ハーマー(F.M.Hamer著「ヘ
テロサイクリック・コンパウンズ・シアニン・ダイズ・
アンド・リレイテッド・コンパウンズ(Heteroc
yclic Compounds−Cyanine D
yes and Related Compound
s)(ジョン・ウイリー・アンド・サンズ John
Wiley&Sons社−ニューヨーク、ロンドン、1
964年刊).、デー・エム・スターマー(D.M.S
turmer)著,「ヘテロサイクリック・コンパウン
ズ−−スペシャル・トピックス・イン・ヘテロサイクリ
ック・ケミストリー−−(Heterocyclic
Compounds−−Special topics
in heterocyclic chemistr
y−−)」第18章,第14節,第482〜515頁,
ジョン・ウィリー・アンド・サンズ(John Wil
ey&Sons)社,ニューヨーク、ロンドン,(19
77年刊).、「ロッズ・ケミストリー・オブ・カーボ
ン・コンパウンズ(Rodd’S Chemistry
of Carbon Compounds)」,(2
nd.Ed.vol.IV,partB,1977年
刊),第15章,第369〜422頁;(2nd.E
d.vol.IV,partB,1985年刊),第15
章,第267〜296頁,エルスバイヤー・サイエンス
・パブリック・カンパニー・インク(Elsevier
Science Publishing Compa
ny Inc.)社刊,ニューヨーク.などに記載の方
法に基づいて合成することができる。
【0136】本発明の一般式(III)で表される化合物
はハロゲン化銀乳剤層に用いられるのが好ましく、特に
ハロゲン化銀の増感色素として用いられるのが好まし
い。添加量には特に制限はないが、ハロゲン化銀1モル
当り1×10-6〜1×10-2モル、更には1×10-5
1×10-3モルが好ましい。
【0137】次に、本発明で用いられる一般式(IV)で
表される化合物について説明する。一般式(IV)におい
て、Z41は、縮合環を有していてもよい5員もしくは6
員の複素環を完成するのに必要な原子団を表すが、該原
子団としては、オキサゾール環、ベンゾオキサゾール
環、ナフトオキサゾール環、チアゾール環、ベンゾチア
ゾール環、ナフトチアゾール環、イミダゾール環、ベン
ズイミダゾール環、ナフトイミダゾール環、ピリジン
環、キノリン環、1,3,4−チアジアゾール環、チア
ゾリン環、セレナゾール環、ベンゾセレナゾール環、ナ
フトセレナゾール環、ベンゾテルラゾール環もしくはナ
フトテルラゾール環を完成する原子団であることが好ま
しい。
【0138】一般式(IV)で表される分光増感色素にお
いて、少なくとも3個の水可溶化基を有するが、少なく
ともR44、R45及びR46上に、水可溶化基を有するのが
好ましく、更に、各R44、R45及びR46上に水可溶化基
を一つ有することが好ましい。また、水可溶化基は4個
以上有することができるが、その場合、R41、R44、R
45及びR46の少なくとも3つ、更には、4つ全てが水可
溶化基を有することが好ましい。また、それらの各々が
そのような置換基を一つだけ有すのが好ましい。しか
し、水可溶化基は必ずしも特定の基上にある必要はな
く、例えば、R41、R42、R43が一つ以上の酸置換基も
しくはその塩を有していてもよい。
【0139】一般式(IV)で表される分光増感色素の中
でもは、下記一般式(IVa)で表される分光増感色素が
好ましい。
【0140】
【化67】 (式中、R41、R42、R43、R44、R45、R46、M4
びn41は、一般式(IV)におけるR41、R42、R43、R
44、R45、R46、M4及びn41とそれぞれ同義である。
【0141】R47及びR48は、各々独立にアルキル基、
アルケニル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アシル
基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキ
ルスルホニル基、カルバモイル基、スルファモイル基、
アリール基、アリールチオ基、ヘテロ芳香族基、水素原
子、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、カルボキシ基、シア
ノ基を表す。また、R41及びR42は、一緒になってベン
ゼン環、ナフタレン環もしくはアントラセン環を形成す
るのに必要な原子団を表す。
【0142】R41、R42、R43、R44、R45、R46、R
47及びR48は、置換基として、別の芳香環基を有するも
のではない。
【0143】一般式(IVa)で表される分光増感色素は
少なくとも3個の水可溶化基を有する。) 上記一般式(IVa)において、R47及びR48が表すアル
キル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、ブチル基が挙げられ、アルケニル基としては、例
えば、3−ブテニル基、2−プロペニル基が挙げられ、
アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ
基、プロピルオキシ基、ブトキシ基が挙げられ、アルキ
ルチオ基としては、例えば、メチルチオ基、エチルチオ
基、プロピルチオ基、ブチルチオ基が挙げられ、アシル
基としては、例えば、メチルカルボニル基、エチルカル
ボニル基、プロピルカルボニル基、ブチルカルボニル基
が挙げられ、アシルオキシ基としては、例えば、メチル
カルボニルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、プロ
ピルカルボニルオキシ基、ブチルカルボニルオキシ基が
挙げられ、アルコキシカルボニル基としては、例えば、
メチルオキシカルボニル基、エチルオキシカルボニル
基、プロピルオキシカルボニル基、ブチルオキシカルボ
ニル基が挙げられ、アルキルスルホニル基としては、例
えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、プロ
ピルスルホニル基、ブチルスルホニル基が挙げられ、カ
ルバモイル基としては、例えば、メチルカルバモイル
基、エチルカルバモイル基、プロピルカルバモイル基、
ブチルカルバモイル基が挙げられ、スルファモイル基と
しては、例えば、メチルスルファモイル基、エチルスル
ファモイル基、プロピルスルファモイル基、ブチルスル
ファモイル基が挙げられ、アリール基としては、例え
ば、フェニル基が挙げられ、アリールチオ基としては、
例えば、フェニルチオ基が挙げられ、ヘテロ芳香族基と
しては、例えば、ピリジル基、ピロリル基、テトラヒド
ロフェニル基、チエニル基、フリル基、ペンタヒドロオ
キサジニル基が挙げられ、ハロゲン原子としては、例え
ば、塩素原子、弗素原子、臭素原子、沃素原子が挙げら
れる。上記の各基は更に置換基を有していてもよい。
【0144】一般式(IV)及び一般式(IVa)におい
て、R41、R42、R43、R44、R45及びR46が表すアル
キル基、アルケニル基としては、炭素数1〜20のアル
キル基、アルケニル基が挙げられる。これらアルキル
基、アルケニル基として好ましいものは炭素数1〜10
のアルキル基、アルケニル基であり、更に好ましくは炭
素数1〜8、特に好ましくは炭素数1〜4のアルキル
基、アルケニル基である。これらのアルキル基、アルケ
ニル基は、直鎖、分枝鎖もしくは環状であってもよく、
また、置換基、例えば、ヒドロキシ基、スルホ基を有し
ていてもよい。これらアルキル基、アルケニル基の具体
例としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル
基、2−ヒドロキシエチル基、4−スルホブチル基、3
−スルホプロピル基基、3−ブテニル基、2−プロペニ
ル基が挙げられる。
【0145】R41、R44、R45及びR46は、炭素数1〜
5のアルキル基が好ましく、R42及びR43は、水素原
子、炭素数1〜5のアルキル基が好ましく、特に、R42
が水素原子でR43が非置換のメチルもしくはエチル等の
アルキルであるものが好ましい。
【0146】M4は、分子の電荷を相殺するのに必要な
イオンを表し、カチオンの具体例としては、例えば、プ
ロトン、有機アンモニウムイオン(例えば、トリエチル
アンモニウム、トリエタノールアンモニウム等の各イオ
ン)、無機カチオン(例えば、リチウム、ナトリウム、
カルシウム等の各カチオン)が挙げられ、酸アニオンの
具体例としては、例えば、ハロゲンイオン(例えば、塩
素イオン、臭素イオン、沃素イオン等)、p−トルエン
スルホン酸イオン、過塩素酸イオン、4−フツ化ホウ素
イオン等が挙げられる。
【0147】n41は、分子の総電荷をM4によって中和
させるのに必要な数である。色素分子が、分子内塩を形
成するものであるときには分子の電荷を相殺する必要は
なく、n41は0である。
【0148】一般式(IV)及び一般式(IVa)で表され
る分光増感色素は少なくとも3個の水可溶化基を有する
が、これら水可溶化基としては、例えば、酸置換基もし
くはその塩が挙げられる。これら水可溶化基の具体例と
しては、カルボキシ基、スルホ基、ホスファト基、ホス
ホノ基、スルホンアミド基、スルファモイル基、アシル
スルホンアミド基(例えば、−CH2CONHSO2CH
3)が挙げられる。一般式(IV)及び一般式(IVa)に
おいて、水可溶化基には、イオン化もしくはイオン性プ
ロトンのないエステルは含まれない。
【0149】水可溶化基として特に好ましいものは、カ
ルボキシ基及びスルホ基(例えば、3−スルホブチル、
4−スルホブチル、3−スルホプロピル、2−スルホエ
チル、カルボキシメチル、カルボキシエチル、カルボキ
シプロピル)である。
【0150】上記で述べた各置換基が有することができ
る置換基の具体的例としては更に、例えば、ハロゲン原
子(例えば、塩素原子、弗素原子、臭素原子)、アルコ
キシ基(特に、炭素数1〜10のアルコキシ基;例え
ば、メトキシ基、エトキシ基)、置換もしくは非置換の
アルキル基(特に、炭素数1〜10のアルキル基;例え
ば、メチル基、トリフルオロメチル基)、アミド基もし
くはカルバモイル基(特に、炭素数1〜10、更に好ま
しくは、炭素数1〜6のアミド基もしくはカルバモイル
基)、アルコキシカルボニル基(特に、炭素数1〜1
0、更に好ましくは、1〜6のアルキル基を有するアル
コキシカルボニル基)、置換もしくは非置換のアリール
基(特に、炭素数1〜10、更に好ましくは、1〜6の
置換もしくは非置換のアリール基;例えば、フェニル
基、5−クロロフェニル基)、チオアルキル基(例え
ば、メチルチオ基、エチルチオ基)、ヒドロキシ基、ア
ルケニル基(特に、炭素数1〜10、更に好ましくは、
1〜6のアルケニル基)を挙げることができる。
【0151】一般式(IV)で表される分光増感色素は、
最大感度の波長(λmax)が、約550nmと750
nmとの間、好ましくは、600nmと690nmとの
間、最も好ましくは620nmと680nmとの間にあ
る感光性ハロゲン化銀乳剤に提供する。
【0152】一般式(IV)で表される分光増感色素は、
英国特許第489,335号明細書に記載されており、
出発原料として三核メロシアニンを用いて合成できる。
また、一般式(IV)で表される分光増感色素は、Mee
の1995年2月28日出願の米国特許出願(発明の名
称「METHOD OF SYNTHESIZINGD
EYS AND PRECURSOR COMPOUN
DS YHEREFOR」)明細書に詳細に記載されて
いる方法で調製することができる。
【0153】以下に、一般式(IV)で表される分光増感
色素の具体例を示すが、本発明で用いることができる一
般式(IV)で表される分光増感色素はこれらに限定され
るものではない。
【0154】
【化68】
【0155】
【化69】
【0156】次に、本発明で用いられる一般式(V)で
表される化合物について説明する。Z51またはZ51によ
って形成される5員または6員の含窒素複素環及び縮合
環を有する5員または6員の含窒素複素環としては、例
えば、チアゾール環(例えば、チアゾール、4−メチル
チアゾール、4−フェニルチアゾール、4,5−ジメチ
ルチアゾール、4,5−ジ−フェニルチアゾールな
ど)、ベンゾチアゾール環(例えば、ベンゾチアゾー
ル、5−クロロベンゾチアゾール、6−クロロベンゾチ
アゾール、5−メチルベンゾチアゾール、6−メチルベ
ンゾチアゾール、5−ブロモベンゾチアゾール、6−ブ
ロモベンゾチアゾール、5−ヨードベンゾチアゾール、
6−ヨードベンゾチアゾール、5−フェニルベンゾチア
ゾール、5−メトキシベンゾチアゾール、6−メトキシ
ベンゾチアゾール、5−エトキシベンゾチアゾール、5
−エトキシカルボニルベンゾチアゾール、5−ヒドロキ
シベンゾチアゾール、5−カルボキシベンゾチアゾー
ル、5−フルオロベンゾチアゾール、5−ジメチルアミ
ノベンゾチアゾール、5−アセチルアミノベンゾチアゾ
ール、5−トリフロロメチルベンゾチアゾール、5,6
−ジメチルベンゾチアゾール、5−ヒドロキシ−6−メ
チルベンゾチアゾール、5−エトキシ−6−メチルベン
ゾチアゾール、テトラヒドロベンゾチアゾールなど)、
ナフトチアゾール環(例えば、ナフト〔2,1−d〕チ
アゾール、ナフト〔1,2−d〕チアゾール、ナフト
〔2,3−d〕チアゾール、5−メトキシナフト〔1,
2−d〕チアゾール、7−エトキシナフト〔2,1−
d〕チアゾール、8−メトキシナフト〔2,1−d〕チ
アゾール、5−メトキシナフト〔2,3−d〕チアゾー
ルなど)、セレナゾール環(例えば、4−メチルセレナ
ゾール、4−フェニルセレナゾールなど)、ベンゾセレ
ナゾール環(例えば、ベンゾセレナゾール、5−クロロ
ベンゾセレナゾール、5−フェニルベンゾセレナゾー
ル、5−メトキシベンゾセレナゾール、5−メチルベン
ゾセレナゾール、5−ヒドロキシベンゾセレナゾールな
ど)、ナフトセレナゾール環(例えば、ナフト〔2,1
−d〕セレナゾール、ナフト〔1,2−d〕セレナゾー
ルなど)、オキサゾール環(例えば、オキサゾール、4
−メチルオキサゾール、5−メチルオキサゾール、4,
5−ジメチルオキサゾールなど)、ベンズオキサゾール
環(例えば、ベンズオキサゾール、5−フルオロベンズ
オキサゾール、5−クロロベンズオキサゾール、5−ブ
ロモベンズオキサゾール、5−トリフルオロメチルベン
ズオキサゾール、5−メチルベンズオキサゾール、5−
メチル−6−フェニルベンズオキサゾール、5,6−ジ
メチルベンズオキサゾール、5−メトキシベンズオキサ
ゾール、5,6−ジメトキシベンズオキサゾール、5−
フェニルベンズオキサゾール、5−カルボキシベンズオ
キサゾール、5−メトキシカルボニルベンズオキサゾー
ル、5−アセチルベンズオキサゾール、5−ヒドロキシ
ベンズオキサゾールなど)、ナフトオキサゾール環(例
えば、ナフト〔2,1−d〕オキサゾール、ナフト
〔1,2−d〕オキサゾール、ナフト〔2,3−d〕オ
キサゾールなど)、2−キノリン核、イミダゾール核、
ベンズイミダゾール環、3,3′−ジアルキルインドレ
ニン環、2−ピリジン環、チアゾリン環を挙げることが
できる。
【0157】Z51またはZ51によって形成される5員ま
たは6員の含窒素複素環及び縮合環を有する5員または
6員の含窒素複素環の少なくとも1つが、チアゾール
環、チアゾリン環、オキサゾール環、ベンツオキサゾー
ル環である場合、特に好ましい。
【0158】R51及びR52で表されるアルキル基として
は、例えば、炭素原子の数が5以下のアルキル基(例え
ば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル
基など)、置換アルキル基としては、例えば、アルキル
基の炭素数が5以下の置換アルキル基{例えば、ヒドロ
キシアルキル基(例えば、2−ヒドロキシエチル基、3
−ヒドロキシプロピル基、4−ヒドロキシブチル基な
ど)、カルボキシアルキル基(例えば、カルボキシメチ
ル基、2−カルボキシエチル基、3−カルボキシプロピ
ル基、4−カルボキシブチル基、2−(2−カルボキシ
エトキシ)エチル基など)、スルホアルキル基(例え
ば、2−スルホエチル基、3−スルホプロピル基、3−
スルホブチル基、4−スルホブチル基、2−ヒドロキシ
−3−スルホプロピル基、2−(3−スルホプロポキ
シ)エチル基、2−アセトキシ−3−スルホプロピル
基、3−メトキシ−2−(3−スルホプロポキシ)プロ
ピル基、2−〔(3−スルホプロポキシ)エトキシ〕エ
チル基、2−ヒドロキシ−3−(3′−スルホプロポキ
シ)プロピル基など)、アラルキル基(アルキル部分の
炭素数が1〜5であるアラルキル基が好ましく、アリー
ル基部分はフェニル基が好ましく、例えば、ベンジル
基、フェネチル基、フェニルプロピル基、フェニルブチ
ル基、p−トリルプロピル基、p−メトキシフェネチル
基、p−クロロフェネチル基、p−カルボキシベンジル
基、p−スルホフェネチル基、p−スルホベンジル基な
ど)、アリーロキシアルキル基(アルキル基の炭素数は
1〜5が、アリーロキシ基のアリール基はフェニル基が
好ましく、例えば、フェノキシエチル基、フェノキシプ
ロピル基、フェノキシブチル基、p−メチルフェノキシ
エチル基、p−メトキシフェノキシプロピル基など)、
ビニルメチル基、など}など、アリール基としては、フ
ェニル基などが挙げられる。
【0159】L51、L52及びL53が表す置換メチン基の
置換基としては、例えば、アルキル基(例えば、メチル
基、エチル基など)、置換アルキル基{例えば、アルコ
キシアルキル基(例えば、2−エトキシエチル基な
ど)、カルボキシアルキル基(例えば、2−カルボキシ
エチル基など)、アルコキシカルボニルアルキル基(例
えば、2−メトキシカルボニルエチル基など)、アラル
キル基(例えば、ベンジル基、フェネチル基など)な
ど}、アリール基(例えば、フェニル基、p−メトキシ
フェニル基、p−クロロフェニル基、o−カルボキシフ
ェニル基など)などが挙げられる。
【0160】また、L51とR51、L53とR52はそれぞれ
メチン鎖で結合して含窒素複素環を形成していてもよ
い。
【0161】Q51とQ52とが協同して形成するチアゾリ
ジノン環またはイミダゾリジノン環の窒素原子に付いて
いる置換基としては、例えば、アルキル基(炭素数1〜
8のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル
基、プロピル基など)、アリル基、アラルキル基(アル
キル部分の炭素数が1〜5であるアラルキル基が好まし
く、例えば、ベンジル基、p−カルボキシフェニルメチ
ル基など)、アリール基(炭素数総計が6〜9であるア
リール基が好ましく、例えば、フェニル基、p−カルボ
キシフェニル基など)、ヒドロキシアルキル基(アルキ
ル基部分の炭素数が1〜5であるヒドロキシアルキル基
が好ましく、例えば、2−ヒドロキシエチル基など)、
カルボキシアルキル基(アルキル部分の炭素数が1〜5
であるカルボキシアラルキル基が好ましく、例えば、カ
ルボキシメチル基など)、アルコキシカルボニルアルキ
ル基(アルコキシ部分の炭素数が1〜3であるアルコキ
シカルボニルアルキル基が好ましく、例えば、メトキシ
カルボニルエチル基など)などを挙げることができる。
【0162】M5は、分子の電荷を相殺するのに必要な
イオンを表し、カチオンの具体例としては、例えば、プ
ロトン、有機アンモニウムイオン(例えば、トリエチル
アンモニウム、トリエタノールアンモニウム等の各イオ
ン)、無機カチオン(例えば、リチウム、ナトリウム、
カルシウム等の各カチオン)が挙げられ、酸アニオンの
具体例としては、例えば、ハロゲンイオン(例えば、塩
素イオン、臭素イオン、沃素イオン等)、p−トルエン
スルホン酸イオン、過塩素酸イオン、4−フツ化ホウ素
イオン等が挙げられる。
【0163】n53は、分子の総電荷をM5によって中和
させるのに必要な数である。色素分子が、分子内塩を形
成するものであるときには分子の電荷を相殺する必要は
なく、n53は0である。
【0164】以下に、一般式(V)で表される分光増感
色素の具体例を示すが、本発明で用いることができる一
般式(V)で表される分光増感色素はこれらに限定され
るものではない。
【0165】
【化70】
【0166】
【化71】
【0167】
【化72】
【0168】
【化73】
【0169】
【化74】
【0170】
【化75】
【0171】
【化76】
【0172】
【化77】
【0173】次に、本発明で用いられる一般式(VIa)
で表される化合物について説明する。R61及びR62で表
されるアルキル基には置換アルキル基も含まれる。R61
及びR62で表されるアルキル基としては、炭素原子数1
〜8のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、プ
ロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘプチル基、オクチ
ル基が挙げられる。
【0174】置換アルキル基としては、置換基として、
例えば、カルボキシル基、スルホ基、シアノ基、ハロゲ
ン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子な
ど)、ヒドロキシル基、アルコキシカルボニル基(炭素
原子数8以下のアルコキシカルボニル基が好ましく、例
えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、
ベンジルオキシカルボニル基など)、アルコキシ基(炭
素原子数7以下のアルコキシ基が好ましく、例えば、メ
トキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ベ
ンジルオキシ基など)、アリールオキシ基(例えば、フ
ェノキシ基、p−トリルオキシ基など)、アシルオキシ
基(炭素原子数3以下のアシルオキシ基が好ましく、例
えば、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基な
ど)、アシル基(炭素原子数8以下のアシル基が好まし
く、例えば、アセチル基、プロピオニル基、ベンゾイル
基、メシル基など)、カルバモイル基(例えば、カルバ
モイル基、N,N−ジメチルカルバモイル基、モルホリ
ノカルバモイル基、ピペリジノカルバモイル基など)、
スルファモイル基(例えば、スルフアモイル基、N,N
−ジメチルスルファモイル基、モルホリノスルホニル基
など)、アリール基(例えば、フェニル基、p−ヒドロ
キシフェニル基、p−カルボキシフェニル基、p−スル
ホフェニル基、α−ナフチル基など)などを有する置換
アルキル基(アルキル部分の炭素原子数6以下のものが
好ましい。)が挙げられる。置換基は2つ以上組合せて
有していてもよい。
【0175】R63としては、フェニル基、ベンジル基ま
たはフェネチル基が好ましく、低級アルキル基、ベンジ
ル基が特に好ましい。
【0176】R63が表す低級アルキル基としては、炭素
原子数1〜4のアルキル基が好ましく、例えば、メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基などが挙げられ、
低級アルコキシ基としては、炭素原子数1〜4のアルコ
キシ基が好ましく、例えば、メトキシ基、エトキシ基、
プロポキシ基、ブトキシ基などが挙げられる。
【0177】V6が表す低級アルキル基としては、炭素
原子数1〜4のアルキル基が好ましく、例えば、メチル
基、エチル基、プロピル基などが挙げられ、アルコキシ
基としては、炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好まし
く、例えば、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基など
が挙げられ、ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原
子、塩素原子などが挙げられ、置換アルキル基として
は、炭素原子数1〜4の置換アルキル基が好ましく、例
えば、トリフロロメチル基、カルボキシメチル基などが
挙げられる。
【0178】Z61によって形成される5員または6員の
含窒素複素環及び縮合環を有する5員または6員の含窒
素複素環としては、例えば、チアゾール環{例えば、ベ
ンゾチアゾール、4−クロロベンゾチアゾール、5−ク
ロロベンゾチアゾール、6−クロロベンゾチアゾール、
7−クロロベンゾチアゾール、4−メチルベンゾチアゾ
ール、5−メチルベンゾチアゾール、6−メチルベンゾ
チアゾール、5−ブロモベンゾチアゾール、6−ブロモ
ベンゾチアゾール、5−ヨードベンゾチアゾール、5−
フェニルベンゾチアゾール、5−メトキシベンゾチアゾ
ール、6−メトキシベンゾチアゾール、5−エトキシベ
ンゾチアゾール、5−カルボキシベンゾチアゾール、5
−エトキシカルボニルベンゾチアゾール、5−フェネチ
ルベンゾチアゾール、5−フルオロベンゾチアゾール、
5−トリフルオロメチルベンゾチアゾール、5,6−ジ
メチルベンゾチアゾール、5−ヒドロキシ−6−メチル
ベンゾチアゾール、テトラヒドロベンゾチアゾール、4
−フェニルベンゾチアゾール、ナフト〔2,1−d〕チ
アゾール、ナフト〔1,2−d〕チアゾール、ナフト
〔2,3−d〕チアゾール、5−メトキシナフト〔1,
2−d〕チアゾール、7−エトキシナフト〔2,1−
d〕チアゾール、8−メトキシナフト〔2,1−d〕チ
アゾール、5−メトキシナフト〔2,3−d〕チアゾー
ルなど}、セレナゾール環{例えば、ベンゾセレナゾー
ル、5−クロロベンゾセレナゾール、5−メトキシベン
ゾセレナゾール、5−メチルベンゾセレナゾール、5−
ヒドロキシベンゾセレナゾール、ナフト〔2,1−d〕
セレナゾール、ナフト〔1,2−d〕セレナゾールな
ど}、オキサゾール環{例えば、ベンゾオキサゾール、
5−クロロベンゾオキサゾール、5−メチルベンゾオキ
サゾール、5−ブロムベンゾオキサゾール、5−フルオ
ロベンゾオキサゾール、5−フェニルベンゾオキサゾー
ル、5−メトキシベンゾオキサゾール、5−トリフルオ
ロベンゾオキサゾール、5−ヒドロキシベンゾオキサゾ
ール、5−カルボキシベンゾオキサゾール、6−メチル
ベンゾオキサゾール、6−クロロベンゾオキサゾール、
6−メトキシベンゾオキサゾール、6−ヒドロキシベン
ゾオキサゾール、5,6−ジメチルベンゾオキサゾー
ル、4,6−ジメチルベンゾオキサゾール、5−エトキ
シベンゾオキサゾール、ナフト〔2,1−d〕オキサゾ
ール、ナフト〔2,3−d〕オキサゾールなど}、キノ
リン環{例えば、2−キノリン、3−メチル−2−キノ
リン、5−エチル−2−キノリン、6−メチル―2−キ
ノリン、8−フルオロ−2−キノリン、6−メトキシ−
2−キノリン、6−ヒドロキシ−2−キノリン、8−ク
ロロ−2−キノリン、8−フルオロ−4−キノリンな
ど}、3,3−ジアルキルインドレニン環{例えば、
3,3−ジメチルインドレニン、3,3−ジエチルイン
ドレニン、3,3−ジメチル−5−シアノインドレニ
ン、3,3−ジメチル−5−メトキシインドレニン、
3,3−ジメチル−5−メチルインドレニン、3,3−
ジメチル−5−クロロインドレニンなど}、イミダゾー
ル環{例えば、1−メチルベンゾイミダゾール、1−エ
チルベンゾイミダゾール、1−メチル−5−クロロベン
ゾイミダゾール、1−エチル−5−クロロベンゾイミダ
ゾール、1−メチル−5,6−ジクロロベンゾイミダゾ
ール、1−エチル−5,6−ジクロロベンゾイミダゾー
ル、1−エチル−5−メトキシベンゾイミダゾール、1
−メチル−5−シアノベンゾイミダゾール、1−エチル
−5−シアノベンゾイミダゾール、1−メチル−5−フ
ルオロベンゾイミダゾール、1−エチル−5−フルオロ
ベンゾイミダゾール、1−フェニル−5,6−ジクロロ
ベンゾイミダゾール、1−アリル−5,6−ジクロロベ
ンゾイミダゾール、1−アリル−5−クロロベンゾイミ
ダゾール、1−フェニルベンゾイミダゾール、1−フェ
ニル−5−クロロベンゾイミダゾール、1−メチル−5
−卜リフルオロメチルベンゾイミダゾール、1−エチル
−5−トリフルオロメチルベンゾイミダゾール、1−エ
チルナフト〔1,2−d〕イミダゾールなど}、ピリジ
ン環{例えば、ピリジン、5−メチル−2−ピリジン、
3−メチル−4−ピリジンなど}を挙げることができ
る。
【0179】5員または6員の含窒素複素環としては、
チアゾール環、オキサゾール環が好ましく、更に好まし
くい5員または6員の含窒素複素環及び縮合環を有する
5員または6員の含窒素複素環としては、ベンゾチアゾ
ール環、ナフトチアゾール環、ナフトオキサゾール環、
ベンゾオキサゾール環である。
【0180】M61は、分子の電荷を相殺するのに必要な
イオンを表し、カチオンの具体例としては、例えば、プ
ロトン、有機アンモニウムイオン(例えば、トリエチル
アンモニウム、トリエタノールアンモニウム等の各イオ
ン)、無機カチオン(例えば、リチウム、ナトリウム、
カルシウム等の各カチオン)が挙げられ、酸アニオンの
具体例としては、例えば、ハロゲンイオン(例えば、塩
素イオン、臭素イオン、沃素イオン等)、p−トルエン
スルホン酸イオン、過塩素酸イオン、4−フツ化ホウ素
イオン等が挙げられる。
【0181】n61は、分子の総電荷をM61によって中和
させるのに必要な数である。色素分子が、分子内塩を形
成するものであるときには分子の電荷を相殺する必要は
なく、n61は0である。
【0182】以下に、一般式(VIa)で表される分光増
感色素の具体例を示すが、本発明で用いることができる
一般式(VIa)で表される分光増感色素はこれらに限定
されるものではない。
【0183】
【化78】
【0184】
【化79】
【0185】
【化80】
【0186】
【化81】
【0187】次に、本発明で用いられる一般式(VIb)
で表される化合物について説明する。R64及びR65で表
されるアルキル基には置換アルキル基も含まれる。R64
及びR65で表されるアルキル基としては、炭素原子数1
〜8のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、プ
ロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘプチル基、オクチ
ル基が挙げられる。
【0188】置換アルキル基としては、置換基として、
例えば、カルボキシル基、スルホ基、シアノ基、ハロゲ
ン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子な
ど)、ヒドロキシル基、アルコキシカルボニル基(炭素
原子数8以下のアルコキシカルボニル基が好ましく、例
えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、
ベンジルオキシカルボニル基など)、アルコキシ基(炭
素原子数7以下のアルコキシ基が好ましく、例えば、メ
トキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ベ
ンジルオキシ基など)、アリールオキシ基(例えば、フ
ェノキシ基、p−トリルオキシ基など)、アシルオキシ
基(炭素原子数3以下のアシルオキシ基が好ましく、例
えば、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基な
ど)、アシル基(炭素原子数8以下のアシル基が好まし
く、例えば、アセチル基、プロピオニル基、ベンゾイル
基、メシル基など)、カルバモイル基(例えば、カルバ
モイル基、N,N−ジメチルカルバモイル基、モルホリ
ノカルバモイル基、ピペリジノカルバモイル基など)、
スルファモイル基(例えば、スルフアモイル基、N,N
−ジメチルスルファモイル基、モルホリノスルホニル基
など)、アリール基(例えば、フェニル基、p−ヒドロ
キシフェニル基、p−カルボキシフェニル基、p−スル
ホフェニル基、α−ナフチル基など)などを有する置換
アルキル基(アルキル部分の炭素原子数6以下のものが
好ましい。)が挙げられる。置換基は2つ以上組合せて
有していてもよい。
【0189】R66、R67が表す低級アルキル基として
は、炭素原子数1〜4のアルキル基が好ましく、例え
ば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などが
挙げられ、低級アルコキシ基としては、炭素原子数1〜
4のアルコキシ基が好ましく、例えば、メトキシ基、エ
トキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などが挙げられ
る。
【0190】R66、R67としては、フェニル基、ベンジ
ル基またはフェネチル基が好ましく、低級アルキル基、
ベンジル基が特に好ましい。
【0191】R68及びR69が互いに連結して形成する2
価のアルキレン基としては、例えば、エチレン基、トリ
メチレンなどが挙げられる。これらのアルキレン基は1
以上の置換基を有していてもよい。これら置換基として
は、例えば、アルキル基(炭素原子数1〜4のアルキル
基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル
基、イソプロピル基、ブチル基など)、ハロゲン原子
(例えば、塩素原子、臭素原子)、アルコキシ基(炭素
原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、例えば、メト
キシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ
基、ブトキシ基など)などが挙げられる。
【0192】R70が表す低級アルキル基としては、炭素
原子数1〜4のアルキル基が好ましく、例えば、メチル
基、エチル基、プロピル基などが挙げられ、低級アルコ
キシ基としては、炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好
ましく、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ
基、ブトキシ基などが挙げられる。
【0193】R70が表す−N(W61)(W62)における
61とW62が表すアルキル基としては、アルキル部分の
炭素原子数1〜18、更に好ましくは炭素原子数1〜4
のアルキル基が好ましく、これらアルキル基は置換基を
有するアルキル基も含まれ、例えば、メチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、ベンジル基、フェニルエチ
ル基などが挙げられ、アリール基には置換基を有するア
リール基も含まれ、例えば、例えば、フェニル基、ナフ
チル基、トリル基、p−クロロフェニル基などが挙げら
れる。また、W61とW62は、これらが互いに連結して5
員又は6員の含窒素複素環を形成するものであってもよ
い。
【0194】また、R66、R67、R70は、R66とR70
たはR67とR70とが互いに連結してアルキレン基を形成
するものであってもよいが、これら2価のアルキレン基
としては、例えば、エチレン基、トリメチレンなどが挙
げられる。これらのアルキレン基は1以上の置換基を有
していてもよい。これら置換基としては、例えば、アル
キル基(炭素原子数1〜4のアルキル基が好ましく、例
えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基など)、ハロゲン原子(例えば、塩素原
子、臭素原子)、アルコキシ基(炭素原子数1〜4のア
ルコキシ基が好ましく、例えば、メトキシ基、エトキシ
基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基な
ど)などが挙げられる。
【0195】Z62あるいはZ63によって形成される5員
または6員の含窒素複素環及び縮合環を有する5員また
は6員の含窒素複素環としては、例えば、チアゾール環
〔例えば、ベンゾチアゾール、4−クロロベンゾチアゾ
ール、5−クロロベンゾチアゾール、6−クロロベンゾ
チアゾール、7−クロロベンゾチアゾール、4−メチル
ベンゾチアゾール、5−メチルベンゾチアゾール、6−
メチルベンゾチアゾール、5−ブロモベンゾチアゾー
ル、6−ブロモベンゾチアゾール、5−ヨードベンゾチ
アゾール、5−フェニルベンゾチアゾール、5−メトキ
シベンゾチアゾール、6−メトキシベンゾチアゾール、
5−エトキシベンゾチアゾール、5−カルボキシベンゾ
チアゾール、5−エトキシカルボニルベンゾチアゾー
ル、5−フェネチルベンゾチアゾール、5−フルオロベ
ンゾチアゾール、5−トリフルオロメチルベンゾチアゾ
ール、5,6−ジメチルベンゾチアゾール、5−ヒドロ
キシ−6−メチルベンゾチアゾール、テトラヒドロベン
ゾチアゾール、4−フェニルベンゾチアゾール、ナフト
〔2,1−d〕チアゾール、ナフト〔1,2−d〕チア
ゾール、ナフト〔2,3−d〕チアゾール、5−メトキ
シナフト〔1,2−d〕チアゾール、7−エトキシナフ
ト〔2,1−d〕チアゾール、8−メトキシナフト
〔2,1−d〕チアゾール、5−メトキシナフト〔2,
3−d〕チアゾール〕、セレナゾール環〔例えばベンゾ
セレナゾール、5−クロロベンゾセレナゾール、5−メ
トキシベンゾセレナゾール、5−メチルベンゾセレナゾ
ール、5−ヒドロキシベンゾセレナゾール、ナフト
〔2,1−d〕セレナゾール、ナフト〔1,2−d〕セ
レナゾールなど〕、オキサゾール環〔例えば、ベンゾオ
キサゾール、5−クロロベンゾオキサゾール、5−メチ
ルベンゾオキサゾール、5−ブロムベンゾオキサゾー
ル、5−フルオロベンゾオキサゾール、5−フェニルベ
ンゾオキサゾール、5−メトキシベンゾオキサゾール、
5−トリフルオロベンゾオキサゾール、5−ヒドロキシ
ベンゾオキサゾール、5−カルボキシベンゾオキサゾー
ル、6−メチルベンゾオキサゾール、6−クロロベンゾ
オキサゾール、6−メトキシベンゾオキサゾール、6−
ヒドロキシベンゾオキサゾール、5,6−ジメチルベン
ゾオキサゾール、4,6−ジメチルベンゾオキサゾー
ル、5−エトキシベンゾオキサゾール、ナフト〔2,1
−d〕オキサゾール、ナフト〔1,2−d〕オキサゾー
ル、ナフト〔2,3−d〕オキサゾールなど〕、キノリ
ン環〔例えば、2−キノリン、3−メチル−2−キノリ
ン、5−エチル−2−キノリン、6−メチル−2−キノ
リン、8−フルオロ−2−キノリン、6−メトキシ−2
−キノリン、6−ヒドロキシ−2−キノリン、8−クロ
ロ−2−キノリン、8−フルオロ−4−キノリンな
ど〕、3,3−ジアルキルインドレニン環(例えば、
3,3−ジメチルインドレニン、3,3−ジエチルイン
ドレニン、3,3−ジメチル−5−シアノインドレニ
ン、3,3−ジメチル−5−メトキシインドレニン、
3,3−ジメチル−5−メチルインドレニン、3,3−
ジメチル−5−クロロインドレニンなど)、イミダゾー
ル環(例えば、1−メチルベンゾイミダゾール、1−エ
チルベンゾイミダゾール、1−メチル−5−クロロベン
ゾイミダゾール、1−エチル−5−クロロベンゾイミダ
ゾール、1−メチル−5,6−ジクロロベンゾイミダゾ
ール、1−エチル−5,6−ジクロロベンゾイミダゾー
ル、1−エチル−5‐メトキシベンゾイミダゾール、1
−メチル−5−シアノベンゾイミダゾール、1−エチル
−5−シアノベンゾイミダゾール、1−メチル−5−フ
ルオロベンゾイミダゾール、1−エチル−5−フルオロ
ベンゾイミダゾール、1−フェニル−5,6−ジクロロ
ベンゾイミダゾール、1−アリル−5,6−ジクロロベ
ンゾイミダゾール、1−アリル−5−クロロベンゾイミ
ダゾール、1−フェニルベンゾイミダゾール、1−フェ
ニル−5−クロロベンゾイミダゾール、1−メチル−5
−トリフルオロメチルベンゾイミダゾール、1−エチル
−5−トリフルオロメチルベンゾイミダゾール、1−エ
チルナフト〔1,2−d〕イミダゾールなど)、ピリジ
ン環(例えば、ピリジン、5−メチル−2−ピリジン、
3−メチル−4−ピリジンなど)などを挙げることがで
きる。
【0196】5員または6員の含窒素複素環としては、
チアゾール環、オキサゾール環が好ましく、更に好まし
くい5員または6員の含窒素複素環及び縮合環を有する
5員または6員の含窒素複素環としては、ベンゾチアゾ
ール環、ナフトチアゾール環、ナフトオキサゾール環、
ベンゾオキサゾール環である。
【0197】M62は、分子の電荷を相殺するのに必要な
イオンを表し、カチオンの具体例としては、例えば、プ
ロトン、有機アンモニウムイオン(例えば、トリエチル
アンモニウム、トリエタノールアンモニウム等の各イオ
ン)、無機カチオン(例えば、リチウム、ナトリウム、
カルシウム等の各カチオン)が挙げられ、酸アニオンの
具体例としては、例えば、ハロゲンイオン(例えば、塩
素イオン、臭素イオン、沃素イオン等)、p−トルエン
スルホン酸イオン、過塩素酸イオン、4−フツ化ホウ素
イオン等が挙げられる。
【0198】n62は、分子の総電荷をM62によって中和
させるのに必要な数である。色素分子が、分子内塩を形
成するものであるときには分子の電荷を相殺する必要は
なく、n62は0である。
【0199】以下に、一般式(VIb)で表される分光増
感色素の具体例を示すが、本発明で用いることができる
一般式(VIb)で表される分光増感色素はこれらに限定
されるものではない。
【0200】
【化82】
【0201】
【化83】
【0202】
【化84】
【0203】
【化85】 次に、本発明で用いられるヒドラジン誘導体について説
明する。
【0204】
【化86】 一般式〔H〕において、Aで表される脂肪族基として
は、炭素数1〜30のものが用いられ、特に好ましく
は、炭素数1〜20の直鎖、分岐又は環状のアルキル基
である。具体的には、例えば、メチル基、エチル基、t
−ブチル基、オクチル基、シクロヘキシル基、ベンジル
基等が挙げられ、これらアルキル基はさらに、適当な置
換基(例えば、アリール基、アルコキシ基、アリールオ
キシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルホキシ
基、スルホンアミド基、アシルアミノ基、ウレイド基
等)で置換されてもよい。
【0205】Aで表される芳香族基は、単環又は縮合環
のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基又はナフ
チル基などが挙げられる。Aで表されるヘテロ環基とし
ては、単環又は縮合環の少なくとも窒素、硫黄及び酸素
から選ばれる少なくとも1つのヘテロ原子を含むヘテロ
環基が好ましく、例えば、ピロリジン環、イミダゾール
環、テトラヒドロフラン環、モルホリン環、ピリジン
環、ピリミジン環、キノリン環、チアゾール環、ベンゾ
チアゾール環、チオフェン環、フラン環からの基が挙げ
られる。
【0206】Aとして特に好ましいものは、アリール基
及びヘテロ環基である。Aのアリール基及びヘテロ環基
は、置換基を有していてもよい。代表的な置換基として
は、アルキル基(好ましくは、炭素数1〜20のアルキ
ル基)、アラルキル基(好ましくは、アルキル部分の炭
素数が1〜3の単環又は縮合環のアラルキル基)、アル
コキシ基(好ましくは、アルキル部分の炭素数が1〜2
0のアルコキシ基)、置換アミノ基(好ましくは、炭素
数1〜20のアルキル基又はアルキリデン基で置換され
たアミノ基)、アシルアミノ基(好ましくは、炭素数1
〜40のアシルアミノ基)、スルホンアミド基(好まし
くは、炭素数1〜40のスルホンアミド基)、ウレイド
基(好ましくは、炭素数1〜40のもの)、ヒドラジノ
カルボニルアミノ基(好ましくは、炭素数1〜40のヒ
ドラジノカルボニルアミノ基)、ヒドロキシル基、ホス
ホアミド基(好ましくは、炭素数1〜40のホスホアミ
ド基)などが挙げられる。
【0207】また、Aは耐拡散性基又はハロゲン化銀吸
着促進基を少なくとも1つ有することが好ましい。耐拡
散性基としては、カプラーなどに不動性を与えるのに常
用されるバラスト基が好ましく、バラスト基としては、
炭素数8以上の写真性に対して比較的不活性である、例
えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アル
コキシ基、フェニル基、フェノキシ基、アルキルフェノ
キシ基等が挙げられる。
【0208】ハロゲン化銀吸着促進基としては、チオ尿
素、チオウレタン基、メルカプト基、チオエーテル基、
チオン基、複素環基、チオアミド複素環基、メルカプト
複素環基、あるいは、特開昭64−90439号公報に
記載の吸着基等が挙げられる。
【0209】一般式〔H〕において、Bで表されるアシ
ル基としては、例えば、ホルミル基、アセチル基、プロ
ピオニル基、トリフルオロアセチル基、メトキシアセチ
ル基、フェノキシアセチル基、メチルチオアセチル基、
クロロアセチル基、ベンゾイル、2−ヒドロキシメチル
ベンゾイル基、4−クロロベンゾイル基が挙げられ、ア
ルキルスルホニル基としては、例えば、メタンスルホニ
ル基、2−クロロエタンスルホニル基等)、アリールス
ルホニル基としては、例えば、ベンゼンスルホニル基が
挙げられ、アルキルスルフィニル基としては、例えば、
メタンスルフィニル基が挙げられ、アリールスルフィニ
ル基としては、例えば、ベンゼンスルフィニルが挙げら
れ、カルバモイル基としては、例えば、メチルカルバモ
イル基基、フェニルカルバモイル基が挙げられ、アルコ
キシカルボニル基としては、例えば、メトキシカルボニ
ル、メトキシエトキシカルボニル基が挙げられ、アリー
ルオキシカルボニル基としては、例えば、フェノキシカ
ルボニル基が挙げられ、スルファモイル基としては、例
えば、ジメチルスルファモイルが挙げられ、スルフィナ
モイル基としては、例えば、メチルスルフィナモイル基
基が挙げられ、アルコキシスルホニル基としては、例え
ば、メトキシスルホニル基が挙げられ、チオアシル基と
しては、例えば、メチルチオカルボニル基が挙げられ、
チオカルバモイル基としては、例えば、メチルチオカル
バモイル基が挙げられ、オキザリル基としては、例え
ば、メチルオキザリル基、エトキザリル基が挙げられ、
ヘテロ環としては、例えば、ピリジン環、ピリジニウム
環が挙げられる。Bとしては、アシル基又はオキザリル
基が特に好ましい。
【0210】A71及びA72は、水素原子、アシル基、ス
ルホニル基、オキザリル基を表す。ただし、A71及びA
72の少なくとも一方は水素原子である。
【0211】一般式〔H〕において、A71及びA72は、
水素原子、アシル基、スルホニル基、オキザリル基を表
すが、少なくとも一方は水素原子である。また、アシル
基としては、例えば、アセチル、トリフルオロアセチ
ル、ベンゾイルが挙げられ、スルホニル基としては、例
えば、メタンスルホニル、トルエンスルホニルが挙げら
れ、オキザリル基としては、例えば、エトキザリル等が
挙げられる。一般式〔H〕で表されるヒドラジン誘導体
の中でも、下記一般式〔Ha〕で表されるヒドラジン誘
導体が好ましい。
【0212】
【化87】 (式中、R71は、脂肪族基、芳香族基又はヘテロ環基を
表し、R72は、水素原子又はブロッキング基を表す。G
は、カルボニル基、スルホニル基、スルホキシ基、ホス
ホリル基又はイミノメチレン基を表す。A71及びA72
一般式〔H〕におけるA71及びA72とそれぞれ同義であ
る。
【0213】X71は、ベンゼン環に置換可能の基を表
し、m71は0〜4の整数を表す。m71が2以上のときX
は同じであっても異なっていてもよい。)一般式〔H
a〕において、R71で表される脂肪族基としては、例え
ば、オクチル基、デシル基が挙げられ、芳香族基として
は、例えば、フェニル基、2−ヒドロキシフェニル基、
クロロフェニル基が挙げられ、ヘテロ環基としては、例
えば、ピリジル基、チエニル基、フリル基が挙げられ
る。これらの基はさらに後記のX71で表される置換基で
置換されいてもよい。
【0214】また、R71は耐拡散性基又はハロゲン化銀
吸着促進基を少なくとも1つ含むことが好ましい。耐拡
散性基としては、カプラーなどに不動性を与えるのに常
用されるバラスト基が好ましく、バラスト基としては、
炭素数8以上の写真性に対して比較的不活性である、例
えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アル
コキシ基、フェニル基、フェノキシ基、アルキルフェノ
キシ基等が挙げられる。また、特開平5−61143号
公報記載のアルキレンオキシユニットの繰り返し構造を
含むものや、4級アンモニウム塩を含む構造の基も用い
られる。
【0215】ハロゲン化銀吸着促進基としては、チオ尿
素、チオウレタン基、メルカプト基、チオエーテル基、
チオン基、複素環基、チオアミド複素環基、メルカプト
複素環基、あるいは、特開昭64−90439号公報に
記載の吸着基等が挙げられる。
【0216】一般式〔Ha〕において、X71で表される
ベンゼン環に置換可能な基としては、直鎖、分岐若しく
は環状のアルキル基(好ましくは、炭素数1〜20のア
ルキル基)、アルケニル基(好ましくは、炭素数2〜2
0のアルケニル基)、アルキニル基(好ましくは、炭素
数2〜20のアルキニル基)、アリール基(例えば、フ
ェニル等)、アルコキシ基(好ましくは、アルキル部分
の炭素数1〜20のアルコキシ基、アルキレンオキシ繰
り返し構造を有するアルコキシ基)、アルケニルオキシ
基(例えば、アリルオキシ、ブテニルオキシ等)、アル
キニルオキシ基(例えば、プロパルギルオキシ、ブチニ
ルオキシ等)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ
等)、アシルオキシ基(例えば、アセチルオキシ、プロ
ピオニルオキシ、ベンゾイルオキシ等)、アシルアミノ
基(例えば、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ、ブ
タノイルアミノ、オクタノイルアミノ、ベンゾイルアミ
ノ等)、スルホンアミド基(例えば、メタンスルホンア
ミド、エタンスルホンアミド、プロパンスルホンアミ
ド、ブタンスルホンアミド、ヘキサンスルホンアミド、
オクタンスルホンアミド、ドデカンスルホンアミド、ベ
ンゼンスルホンアミド等)、ウレイド基(例えば、メチ
ルウレイド、エチルウレイド、プロピルウレイド、ブチ
ルウレイド、ヘキシルウレイド、シクロヘキシルウレイ
ド、オクチルウレイド、ドデシルウレイド、オクタデシ
ルウレイド、フェニルウレイド、ナフチルウレイド
等)、オキサモイルアミノ基(例えば、メチルオキサモ
イルアミノ、エチルオキサモイルアミノ、ブチルオキサ
モイルアミノ、オクチルオキサモイルアミノ、フェニル
オキサモイルアミノ等)、ヒドラジノカルボニルアミノ
基(例えば、メチルヒドラジノカルボニルアミノ、エチ
ルヒドラジノカルボニルアミノ、ジメチルヒドラジノカ
ルボニルアミノ、ジフェニルヒドラジノカルボニルアミ
ノ、フェニルヒドラジノカルボニルアミノ、フェニルメ
チルヒドラジノカルボニルアミノ等)、アルキルアミノ
基(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、ブチルアミ
ノ、オクチルアミノ、ドデシルアミノ等)、ジアルキル
アミノ基(例えば、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、
ジブチルアミノ、メチルオクチルアミノ等)、アミノ
基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、アルキルチオ基(好
ましくはアルキル部分の炭素数1〜20のもの)、アル
ケニルチオ基(例えば、アリルチオ、ブテニルチオ
等)、メルカプト基、スルホ基、カルボキシル基、チオ
ウレイド基(例えば、メチルチオウレイド、エチルチオ
ウレイド、ブチルチオウレイド、シクロヘキシルチオウ
レイド、オクチルチオウレイド、ドデシルチオウレイ
ド、フェニルチオウレイド等)、シアノ基、スルホニル
基(例えば、メタンスルホニル等)、スルファモイル基
(例えば、メチルスルファモイル、エチルスルファモイ
ル、ブチルスルフアモイル、フェニルスルフアモイル
等)、カルバモイル基(例えば、メチルカルバモイル、
エチルカルバモイル、ブチルカルバモイル、オクチルカ
ルバモイル、フェニルカルバモイル等)等を挙げること
ができる。これらの基は、さらに前記一般式〔Ha〕に
おいて、X71で表される置換可能な基と同義の置換基で
置換されていてもよい。
【0217】一般式〔Ha〕において、A71及びA
72は、一般式〔H〕におけるA71及びA 72と同義であ
り、一般式〔H〕の説明で挙げた基を挙げることができ
るが、A71及びA72はともに水素原子であることが好ま
しい。
【0218】一般式〔Ha〕において、Gは、カルボニ
ル基、スルホニル基、スルホキシ基、ホスホリル基また
はイミノメチレン基を表すが、カルボニル基であること
が好ましい。
【0219】一般式〔Ha〕において、R72としては、
水素原子又はブロッキング基を表すが、ブロッキング基
としては、脂肪族基(例えば、メチル基、エチル基、ベ
ンジル基、メトキシメチル基、トリフルオロメチル、フ
ェノキシメチル基、4−メトキシベンゼンスルホニルメ
チル基、1−ピリジニオメチル基、ヒドロキシメチル
基、メチルチオメチル基、フェニルチオメチル基等)、
芳香族基(例えば、フェニル基、ヒドロキシメチルフェ
ニル基、クロルフェニル基等)、ヘテロ環基(例えば、
ピリジル基、チエニル基、フリル基、N−メチルピリジ
ニオ基等)、アミノ基(例えば、メチルアミノ基、ジメ
チルアミノ基、フェニルアミノ基等)、アルコキシ基
(例えば、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基等)、
アリールオキシ基(例えば、フェノキシ基等)、−CO
OR73及び−CON(R74)(R75)〔ここで、R
73は、水素原子、アルキル基(例えば、メチル基、エチ
ル基、ベンジル基、ヒドロキシエチル基等)、アルケニ
ル基(例えば、アリル基、ブテニル基等)、アルキニル
基(例えば、プロパルギル基、ブチニル基等)、アリー
ル基(例えば、フェニル基、ナフチル基等)又はヘテロ
環基(例えば、2,2,6,6−テトラメチルピペリジ
ニル基、N−エチルピペリジニル基、テトラヒドロフリ
ル基、スルホラン基の様な飽和ヘテロ環基及びピリジル
基、ビリミジニル基、チエニル基、フリル基の様な不飽
和ヘテロ環基等)を表し、R74及びR75は、各々水素原
子、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、ベンジ
ル基、ヒドロキシエチル基等)、アルケニル基(例え
ば、アリル基、ブテニル基等)、アルキニル基(例え
ば、プロパルギル基、ブチニル基等)、アリール基(例
えば、フェニル基、ナフチル等)、ヘテロ環基(例え
ば、2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル、N,
N′−ジエチルピラゾリジニル、キヌクリジニル、N−
エチルピペリジニル、N−ベンジルピペリジニル、N−
ベンジルピロリジニル、テトラヒドロフリル、スルホラ
ンの様な飽和ヘテロ環及びピリジル、ピリミジニル、チ
エニル、フリルの様な不飽和ヘテロ環基等)、ヒドロキ
シル基、アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、
ベンジルオキシ、シアノメトキシ等)、アルケニルオキ
シ基(例えば、アリルオキシ、ブテニルオキシ等)、ア
ルキニルオキシ基(例えば、プロパルギルオキシ、ブチ
ニルオキシ等)、アリールオキシ基(例えば、フェノキ
シ、ナフチルオキシ等)、ヘテロ環オキシ基(例えば、
ピリジルオキシ、ピリミジルオキシ等)又はアミノ基
(例えば、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジ
ベンジルアミノ、フェニルアミノ等)を表す。〕が挙げ
られる。
【0220】R72としては、水素原子、脂肪族基、芳香
族基、−COOR73基及び−CON(R74)(R75)基
が好ましく、−COOR73及び−CON(R74
(R75)がより好ましい。
【0221】一般式〔Ha〕において、最も好ましいR
72としては、−COOR73′及び−CON(R74′)
(R75′)〔R73′は、アルキニル基又は飽和ヘテロ環
基を表し、R74′は水素原子、アルキル基、アルケニル
基、アルキニル基、アリール基又はヘテロ環基を表し、
75′はアルケニル基、アルキニル基、飽和ヘテロ環
基、ヒドロキシ基又はアルコキシ基を表す。〕が挙げら
れる。
【0222】以下に、一般式(H)で表される化合物の
具体例を示すが、本発明で用いることができる一般式
(H)で表される化合物はこれらに限定されるものでは
ない。
【0223】
【化88】
【0224】
【化89】
【0225】
【化90】
【0226】
【化91】
【0227】
【化92】
【0228】
【化93】
【0229】
【化94】
【0230】
【化95】
【0231】
【化96】
【0232】本発明において、ヒドラジン誘導体は、支
持体上ハロゲン化銀乳剤層側の親水性コロイド層(ハロ
ゲン化銀乳剤層を含む)に含有させる。好ましくは、ハ
ロゲン化銀乳剤層及び/又はハロゲン化銀乳剤層に隣接
する親水性コロイド層に含有させる。
【0233】本発明において、ヒドラジン誘導体による
造核反応を効果的に促進するため造核促進剤を用いるこ
とが好ましい。用いることができる造核促進剤としては
下記一般式〔Na〕及び一般式〔Na2〕で表される化
合物を挙げることができる。
【0234】
【化97】 一般式〔Na〕において、R91、R92及びR93は、各々
水素原子、アルキル基、置換アルキル基、アルケニル
基、置換アルケニル基、アルキニル基、アリール基、置
換アリール基、又は飽和若しくは不飽和のヘテロ環を表
す。R91、R92及びR93は互いに連結して環を形成する
ものであってもよい。一般式〔Na〕で表される化合物
として、特に好ましい化合物は、脂肪族の3級アミン化
合物である。
【0235】一般式〔Na〕で表される化合物は、分子
中に耐拡散性基又はハロゲン化銀吸着基を有するものが
好ましい。耐拡散性を与えるためには、耐拡散性基は、
分子量100以上であることが好ましく、さらに好まし
くは、分子量300以上である。耐拡散性基としては、
前記一般式〔H〕の説明において示した耐拡散性基を挙
げることができる。また、好ましいハロゲン化銀吸着基
としては、複素環、メルカプト基、チオエーテル基、チ
オン基、チオウレア基等が挙げられる。一般式〔Na〕
で表される造核促進剤より更に好ましい造核促進剤とし
て下記一般式〔Na2〕で表される化含物が挙げられ
る。
【0236】
【化98】 一般式〔Na2〕において、R94、R95、R96及びR97
は、各々水素原子、アルキル基、置換アルキル基、アル
ケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基、置換アル
キニル基、アリール基、置換アリール基又は飽和若しく
は不飽和のヘテロ環を表す。これらは互いに連結して環
を形成するものであってもよい。また、R94とR95とが
同時に水素原子であることはなく、また、R96とR97
が同時に水素原子であることはない。X91は、S、Se
又はTe原子を表す。L91及びL 92は、各々2価の連結
基を表す。具体的には以下に示す基又はその組み合わせ
て形成された基及びそれらに適当な置換基(例えば、ア
ルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基、アシルア
ミノ基、スルホンアミド基等)を有する基を挙げること
ができる。−CH2−、−CH=CH−、−C24−、
ピリジンジイル基、−N(Z91)−(Z91は、水素原
子、アルキル基又はアリール基を表す。)、−O−、−
S−、−(CO)−、−(SO2)−、−CH2NH−
【0237】また、L91またはL92で表される2価の連
結基は、連結基中に少なくとも1つ以上の以下の構造を
含むことが好ましい。−[CH2CH2O]−、−[C
(CH3)HCH2O]−、−[OC(CH3)HCH
2O]−、−[OCH2C(OH)HCH2]−
【0238】以下に、造核促進剤の具体例を示すが、本
発明で用いることができる造核促進剤はこれらに限定さ
れるものではない。
【0239】
【化99】
【0240】
【化100】
【0241】
【化101】
【0242】
【化102】
【0243】次に、本発明に使用する4級オニウム化合
物について説明する。4級オニウム化合物は、分子内に
窒素原子又は燐原子の4級カチオン基を有する化合物で
あり、本発明において好ましく用いられる4級オニウム
化合物としては、下記一般式〔P〕で表される化合物が
挙げられる。
【0244】
【化103】 (式中、Q81は窒素原子又は燐原子を表し、R81
82、R83及びR84は各々、水素原子又は置換基を表
し、X81はアニオンを表す。また、R81〜R84は互いに
連結して環を形成してもよい。
【0245】一般式〔P〕において、R81〜R84で表さ
れる置換基としては、アルキル、アルケニル、アルキニ
ル、アリール、複素環、アミノ等の各基が挙げられ、具
体的には、アルキル基(メチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基等)、ア
ルケニル基(アリル基、ブテニル基等)、アルキニル基
(プロパルギル基、ブチニル基等)、アリール基(フェ
ニル基、ナフチル基等)、複素環基(ピペリジニル基、
ピペラジニル基、モルホリニル基、ピリジル基、フリル
基、チエニル基、テトラヒドロフリル基、テトラヒドロ
チエニル基、スルホラニル基等)等が挙げられる。
【0246】R81〜R84が互いに連結して形成する環と
しては、ピペリジン、モルホリン、ピペラジン、キヌク
リジン、ピリジン等の環が挙げられる。R81〜R84で表
される基は、例えば、ヒドロキシル基、アルコキシ基、
アリールオキシ基、カルボキシル基、スルホ基、アルキ
ル基、アリール基等の置換基を有していてもよい。
81、R82、R83及びR84としては、水素原子及びアル
キル基が好ましい。
【0247】X81-で表されるアニオンとしては、ハロ
ゲンイオン、硫酸イオン、硝酸イオン、酢酸イオン、p
−トルエンスルホン酸イオン等の無機及び有機のアニオ
ンが挙げられる。
【0248】一般式〔P〕で表される化合物の中でも、
下記一般式〔Pa〕、〔Pb〕又は〔Pc〕で表される
化合物が好ましい。
【0249】
【化104】 (式中、A81、A82、A83、A84及びA85は、含窒素複
素環するのに必要な非金属原子群を表す。Bpは、2価
の連結基を表し、m81は0又は1を表すR85、R86及び
87は各々、炭素数1〜20のアルキル基を表す。Xp -
は、分子の電荷を相殺するのに必要なイオンを表し、n
pは、分子の総電荷を中和させるのに必要な数を表
す。)
【0250】A81、A82、A83、A84及びA85によって
形成される含窒素複素環は、さらに酸素原子、窒素原
子、硫黄原子を含んでもよく、また、ベンゼン環等が縮
合していてもよい。
【0251】また、A81、A82、A83、A84及びA85
構成される含窒素複素環は、置換基を有してもよく、置
換基としては、アルキル基、アリール基、アラルキル
基、アルケニル基、アルキニル基、ハロゲン原子、アシ
ル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボ
ニル基、スルホ基、カルボキシ基、ヒドロキシル基、ア
ルコキシ基、アリールオキシ基、アミド基、スルファモ
イル基、カルバモイル基、ウレイド基、アミノ基、スル
ホンアミド基、スルホニル基、シアノ基、ニトロ基、メ
ルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基が挙げら
れる。
【0252】A81、A82、A83、A84及びA85で形成さ
れる含窒素複素環の好ましい例としては、5〜6員環の
含窒素複素環(例えば、ピリジン環、イミダゾール環、
チオゾール環、オキサゾール環、ピラジン環、ピリミジ
ン環)を挙げることができ、これらのうちで、ピリジン
環が更に好ましい。
【0253】Bpで表される2価の連結基としては、ア
ルキレン基、アリーレン基、アルケニレン基、−SO2
−、−SO−、−O−、−S−、−CO−、−N
(R84)−(R84はアルキル基、アリール基、水素原子
を表す)を単独で又は組み合わせて構成されたものが挙
げられる。Bpとして、アルキレン、アルケニレン基が
好ましい。
【0254】R85、R86及びR87で表される炭素数1〜
20のアルキル基は、置換基を有していてもよく、置換
基としては、A81、A82、A83、A84及びA85の説明に
おいて示した置換基が挙げられる。R85、R86及びR87
で表される炭素数1〜20のアルキル基の好ましい例と
しては、炭素数4〜10のアルキル基である。更に好ま
しい例としては、置換あるいは無置換のアリール置換ア
ルキル基が挙げられる。
【0255】Xp -は、分子全体の電荷を均衡さすのに必
要な対イオンであり、例えば、塩素イオン、臭素イオ
ン、沃素イオン、硝酸イオン、硫酸イオン、p−トルエ
ンスルホナート、オキザラート等が挙げられる。np
分子全体の電荷を均衡さすに必要な対イオンの数を表
し、分子内塩を形成する場合には、npは0である。
【0256】以下に、本発明に係る4級オニウム化合物
の具体例を示すが、本発明で用いることができる4級オ
ニウム化合物はこれらに限定されるものではない。
【0257】
【化105】
【0258】
【化106】
【0259】
【化107】
【0260】
【化108】
【0261】
【化109】
【0262】
【化110】
【0263】
【化111】
【0264】
【化112】
【0265】
【化113】
【0266】
【化114】
【0267】本発明のハロゲン化銀写真感光材料におい
て、ハロゲン化銀乳剤層中のハロゲン化銀組成は特に制
限はないが、ハロゲン化銀写真感光材料を30秒未満で
現像しようとする場合には、塩化銀からなるハロゲン化
銀乳剤、60モル%以上の塩化銀を含む塩臭化銀からな
るハロゲン化銀乳剤、または、60モル%以上の塩化銀
を含む塩沃臭化銀からなるハロゲン化銀乳剤が特に好ま
しく、超硬調の画像が得られる。
【0268】ハロゲン化銀の平均粒子サイズは網階調再
現域拡大の観点から0.7μm以下であることが好まし
く、特に0.5〜0.1μmが好ましい。平均粒径と
は、写真科学の分野の専門家には常用されており、容易
に理解される用語である。ハロゲン化銀粒子が球状また
は球に近似できる粒子の場合には、粒子直径がハロゲン
化銀の粒径である。粒子が立方体である場合には、同体
積の球に換算し、換算された球の直径がハロゲン化銀の
粒径である。
【0269】平均粒径を求める方法の詳細は、ミース,
ジェームス:ザ・セオリー・オブ・ザ・フォトグラフィ
ックプロセス(C.E.Mees & T.H.Jam
es著:The theory of the pho
tographic process),第3版,36
〜43頁(1966年(マクミラン「Mcmilla
n」社刊))に記載されており、該記載を参照すること
により平均粒径を求めることができる。
【0270】ハロゲン化銀粒子の形状には制限はなく、
平板状、球状、立方体状、14面体状、正八面体状その
他何れの形状でもよい。また、ハロゲン化銀粒子の粒子
サイズ分布は狭い方が好ましく、特に、平均粒子サイズ
の±40%の粒子サイズ範囲内に、全ハロゲン化銀粒子
数の90%、望ましくは95%が入るような乳剤、いわ
ゆる単分散乳剤が好ましい。
【0271】ハロゲン化銀粒子の製造方法としては、片
側混合法、同時混合法、それらの組合せなどの何れを用
いてもよい。粒子を銀イオン過剰の下において形成させ
る方法(いわゆる逆混合法)を用いることもできる。同
時混合法の一つの形式としてハロゲン化銀の生成される
液相中のpAgを一定に保つ方法、いわゆるコントロー
ルド・ダブルジェット法を用いることができ、この方法
によると、結晶形が規則的で粒子サイズが均一に近いハ
ロゲン化銀乳剤が得られる。
【0272】ハロゲン化銀粒子は、粒子を形成する過程
または成長させる過程の少なくとも1つの過程でカドミ
ウム塩、亜鉛塩、鉛塩、タリウム塩、ルテニウム塩、オ
スミウム塩、イリジウム塩またはロジウム塩、或いはこ
れらの元素を含む錯塩を添加することが好ましい。
【0273】ハロゲン化銀乳剤及びその調製方法につい
ては、詳しくはリサーチ・ディスクロージャー(Res
earch Disclosure)176号1764
3,22〜23頁(1978年12月)及び該文献に引
用されている文献に記載されている。
【0274】ハロゲン化銀乳剤は化学増感されているも
のであってもされていないものであってもよい。
【0275】化学増感の方法としては硫黄増感法、還元
増感法及び貴金属増感法が知られており、化学増感には
これら増感法の何れをも単独で、あるいは、併用して用
いることができる。好ましい化学増感法は硫黄増感法で
あり、硫黄増感剤としては、ゼラチン中に含まれる硫黄
化合物の他、種々の硫黄化合物、例えば、チオ硫酸塩、
チオ尿素類、ローダニン類、ポリスルフィド化合物等を
用いることができる。
【0276】貴金属増感法の代表的なものは金増感法で
あり、金増感法には金化合物、例えば、金錯塩を用い
る。金以外の貴金属、例えば、白金、パラジウム、ロジ
ウム等の錯塩を含有しても差支えない。
【0277】還元増感法に用いる還元増感剤としては第
一錫塩、アミン類、ホルムアミジンスルフィン酸、シラ
ン化合物等が挙げられる。
【0278】本発明のハロゲン化銀乳剤は、一般式
(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(VIa)
または(VIb)で表される分光増感色素によって分光増
感される。本発明において、上記一般式(I)、(I
I)、(III)、(IV)、(V)、(VIa)または(VI
b)で表される分光増感色素とともに、他の分光増感色
素を用いることができる。
【0279】本発明のハロゲン化銀写真感光材料には、
ハロゲン化銀写真感光材料の製造工程、保存中或いは0
写真処理中のカブリを防止し、或いは写真性能を安定化
させる目的で、種々の化合物を含有させることができ
る。例えば、アゾール類、例えば、ベンゾチアゾリウム
塩、ニトロインダゾール類、ニトロベンズイミダゾール
類、クロロベンズイミダゾール類、ブロモベンズイミダ
ゾール類、メルカプトチアゾール類、メルカプトベンゾ
チアゾール類、メルカプトベンズイミダゾール類、メル
カプトチアジアゾール類、アミノトリアゾール類、ベン
ゾトリアゾール類、ニトロベンゾトリアゾール類、メル
カプトテトラゾール類(特に1−フェニル−5−メルカ
プトテトラゾール)等;メルカプトピリミジン類、メル
カプトトリアジン類;例えば、オキサゾリンチオンのよ
うなチオケト化合物;アザインデン類、例えば、トリア
ザインデン類、テトラザインデン類(特に4−ヒドロキ
シ置換−1,3,3a,7−テトラザインデン類)、ペ
ンタザインデン類等;ベンゼンチオスルホン酸、ベンゼ
ンスルフィン酸、ベンゼンスルホン酸アミド等のような
カブリ防止剤または安定剤として知られた多くの化合物
を含有させることができる。
【0280】本発明において、ハロゲン化銀乳剤層及び
非感光性の親水性コロイド層は無機または有機の硬膜剤
を含有してよい。硬膜剤としては、例えば、クロム塩
(クロム明礬、酢酸クロム等)、アルデヒド類(ホルム
アルデヒド、グリオキザール、グルタルアルデヒド
等)、N−メチロール化合物(ジメチロール尿素、メチ
ロールジメチルヒダントイン等)、ジオキサン誘導体
(2,3−ジヒドロキシジオキサン等)、活性ビニル化
合物(1,3,5−トリアクリロイル−ヘキサヒドロ−
s−トリアジン、ビス(ビニルスルホニル)メチルエー
テル、N,N′−メチレンビス−〔β−(ビニルスルホ
ニル)プロピオンアミド〕等)、活性ハロゲン化合物
(2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリアジン
等)、ムコハロゲン酸類(ムコクロル酸、フェノキシム
コクロル酸等)、イソオキサゾール類、ジアルデヒド澱
粉、2−クロロ−6−ヒドロキシトリアジニル化ゼラチ
ン等を単独でまたは組み合わせて用いることができる
が、特開平5−289219号公報3〜5頁に記載の一
般式(1)〜(7)で表される化合物が好ましい。それ
らの具体例としては、例えば、同明細書6〜14頁に記
載のH−1〜H−39が挙げられる。
【0281】本発明のハロゲン化銀写真感光材料におい
てはカルボキシル基を活性化することにより作用する硬
膜剤、即ち、プロテイン様バインダー(例えば、ゼラチ
ン等)の遊離カルボキシル基と反応することができ、そ
れによって遊離アミノ基と反応してペプチド結合を形成
し、その結果バインダー中に架橋を形成することのでき
る硬膜剤を含有するものが好ましい。
【0282】本発明において、感光性乳剤層及び/また
は非感光性の親水性コロイド層には、塗布助剤、帯電防
止、滑り性改良、乳化分散、接着防止及び写真特性改良
など種々の目的で種々の公知の界面活性剤を添加しても
よい。
【0283】ハロゲン化銀乳剤の結合剤または保護コロ
イド層或いは他の親水性コロイド層にはゼラチンを用い
るのが有利であるが、それ以外の親水性コロイドも用い
ることができる。これら親水性コロイドとしては、例え
ば、ゼラチン誘導体、ゼラチンと他の高分子とのグラフ
トポリマー、アルブミン、カゼイン等の蛋白質;ヒドロ
キシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、
セルロース硫酸エステル類等の如きセルロース誘導体;
アルギン酸ナトリウム、澱粉誘導体などの糖誘導体;ポ
リビニルアルコール、ポリビニルアルコール部分アセタ
ール、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリアクリル酸、
ポリメタクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルイ
ミダゾール、ポリビニルピラゾール等の単一或いは共重
合体の如き多種の合成親水性高分子物質が挙げられる。
【0284】ゼラチンとしては石灰処理ゼラチンの他、
酸処理ゼラチン、ゼラチン加水分解物、ゼラチン酵素分
解物も用いることができる。
【0285】本発明において、酸化されることにより写
真有用性化合物を放出する化合物を含有する層の親水性
コロイドがゼラチンである場合、該化合物が酸化される
ようにするためには、該層のゼラチン量を1.0g/m
2以下とすることが好ましい。また、ゼラチン量をこの
範囲とすることにより、画像様に作用すべき現像主薬の
酸化体の支持体と並行方向への拡散が該層中で必要以上
に大きくならず好ましい。より好ましくは該層のゼラチ
ン量を0.5g/m2以下とすることである。
【0286】本発明において、写真乳剤には、寸度安定
性の改良などの目的で、水不溶または難溶性合成ポリマ
ーの分散物を含有させることができる。これら水不溶ま
たは難溶性合成ポリマーの分散物としては、例えば、ア
ルキル(メタ)アクリレート、アルコキシアクリル(メ
タ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、
(メタ)アクリルアミド、ビニルエステル(例えば、酢
酸ビニル)、アクリロニトリル、オレフィン、スチレン
などの単独若しくは組合せ、またはこれらとアクリル
酸、メタクリル酸、α,β−不飽和ジカルボン酸、ヒド
ロキシアルキル(メタ)アクリレート、スルホアルキル
(メタ)アクリレート、スチレンスルホン酸等の組合せ
を単量体成分とするポリマーの分散物を用いることがで
きる。
【0287】本発明のハロゲン化銀写真感光材料には、
その他の種々の添加剤を用いることができる。これら種
々の添加剤としては、例えば、減感剤、可塑剤、滑り
剤、現像促進剤、オイル、染料等が挙げられる。
【0288】これらの種々の添加剤について、具体的に
は、リサーチ・ディスクロージャー176号(前出),
22〜31頁等に記載されており、これら記載の化合物
を用いることができる。
【0289】本発明のハロゲン化銀写真感光材料におい
て、保護層を設けることができる。保護層は単層でもよ
いし2層以上からなる重層でもよい。
【0290】本発明のハロゲン化銀写真感光材料におい
て、写真乳剤層その他の層はハロゲン化銀写真感光材料
に通常用いられる可撓性支持体の片面または両面に塗布
されて形成される。可撓性支持体として有用なものは、
酢酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、ポリスチレン、
ポリエチレンテレフタレートの合成高分子から成るフィ
ルム等である。
【0291】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料
は、露光後、現像、定着、水洗(又は安定化浴)及び乾
燥の少なくとも4プロセスを持つ自動現像機で処理する
ことが好ましい。本発明において、本発明のハロゲン化
銀写真感光材料は、アスコルビン酸またはその誘導体を
含有するpH8以上11未満の現像液で現像されること
が好ましい。
【0292】以下に、アスコルビン酸またはその誘導体
を含有するpH8以上11未満の現像液(以下、本発明
の現像液という。)について説明する。本発明の現像液
には、後記一般式〔1〕で表される化合物、チオエーテ
ル化合物又はポリアルキレンオキサイド化合物を含有さ
せることが好ましい。本発明の現像液のもう一つの実施
態様として、アスコルビン酸又はその誘導体及び4級オ
ニウム化合物を含有する現像液が挙げられる。
【0293】アスコルビン酸又はその誘導体は、現像主
薬として公知であり、例えば、米国特許2,688,5
48号明細書、同2,688,549号明細書、同3,
022,168号明細書、同3,512,981号明細
書、同4,975,354号明細書及び同5,326,
816号明細書等に記載のものを使用することができ
る。その中でも、下記一般式(A)で表される化合物が
好ましい。
【0294】
【化115】 (式中、R11及びR12は各々、置換もしくは非置換のア
ルキル基、置換もしくは非置換のアミノ基、置換もしく
は非置換のアルコキシ基又は置換もしくは非置換のアル
キルチオ基を表し、又、R11とR12は、互いに結合して
環を形成するものであってもよい。M1及びM2は各々、
水素原子、アルカリ金属原子又はアンモニウム基を表
す。X1は連結基を表し、k1は0又は1を表す。k1
1の時、X1は−CO−又は−CS−を表す。) 一般式〔A〕にで表される化合物の中でも、下記一般式
〔A−a〕で示される化合物が好ましい。
【0295】
【化116】 (式中、R13は、水素原子、置換もしくは未置換のアル
キル基、置換もしくは未置換のアリール基、置換もしく
は未置換のアミノ基、置換もしくは未置換のアルコキシ
基、スルホ基、カルボキシル基、アミド基又はスルホン
アミド基を表し、Y1はO又はSを表し、Y2はO、S又
は−NR14を表す。R14は置換もしくは無置換のアルキ
ル基又は置換もしくは無置換のアリール基を表す。M1
及びM2は、それぞれ一般式〔A〕のM1及びM2とそれ
ぞれ同義である。)
【0296】一般式(A)又は(A−a)において、ア
ルキル基としては、低級アルキル基が好ましく、例え
ば、炭素数1〜5のアルキル基であり、アミノ基として
は、無置換のアミノ基又は低級アルキル基で置換された
アミノ基が好ましく、アルコキシ基としては、低級アル
コキシ基が好ましく、アリール基としては、例えば、フ
ェニル基あるいはナフチル基が好ましい。
【0297】これらの基は置換基を有してもよく、好ま
しい置換基としては、ヒドロキシル基、ハロゲン原子、
アルコキシ基、スルホ基、カルボキシル基、アミド基、
スルホンアミド基等が挙げられる。
【0298】以下に、本発明に係る前記一般式〔A〕又
は〔A−a〕で表される化合物の具体例を挙げるが、一
般式〔A〕又は〔A−a〕で表される化合物はこれらに
限定されるものではない。
【0299】
【化117】
【0300】
【化118】
【0301】これらの化合物は、代表的には、アスコル
ビン酸、エリソルビン酸又はそれらから誘導される誘導
体であり、市販品として入手できるか、又は、容易に公
知の合成法により合成することができる。
【0302】本発明の現像液は、実質的にハイドロキノ
ンを含有しないことが好ましい。実質的に含有しないと
は、現像液1リツトル当たり0.01モル未満の含有量
である場合をいう。
【0303】本発明においては、一般式〔A〕の現像主
薬と、3−ピラゾリドン類(例えば、1−フェニル−3
−ピラゾリドン、1−フェニル−4−メチル−3−ピラ
ゾリドン、1−フェニル−4,4−ジメチル−3−ピラ
ゾリドン、1−フェニル−4−エチル−3−ピラゾリド
ン、1−フェニル−5−メチル−3−ピラゾリドン等)
やアミノフェノール類(例えば、o−アミノフェノー
ル、p−アミノフェノール、N−メチル−o−アミノフ
ェノール、N−メチル−p−アミノフェノール、2,4
−ジアミノフェノール等)や水溶性基を置換基として有
するジヒドロキシベンゼン類(例えば、ハイドロキノン
モノスルホネート等)の現像主薬を組み合わせて使用す
ることができる。組み合わせて使用する場合、3−ピラ
ゾリドン類、アミノフェノール類又は水溶性置換基を有
するジヒドロキシベンゼン類の現像主薬は、通常、現像
液1リツトル当たり0.01〜1.4モルの量で用いる
のが好ましい。
【0304】アスコルビン酸又はその誘導体の現像液中
への添加量は、0.05〜1.2モル/リツトルが好ま
しく、0.1〜0.6モル/リツトルがより好ましい。
【0305】次に、本発明の現像液に用いられる一般式
〔1〕で表される化合物、チオエーテル化合物、ポリア
ルキレンオキサイド化合物及び4級オニウム化合物につ
いて説明する。
【0306】先ず、一般式〔1〕で表される化合物につ
いて説明する。一般式〔1〕で表される化合物は、下記
により表される。
【0307】
【化119】
【0308】一般式〔1〕において、Rは、ヒドロキシ
ル基、アミノ基、スルホ基、ニトロ基、ハロゲン原子か
ら選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されたアルキ
ル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、i−プロピ
ル、更に高級アルキル基など)又はアリール基(例え
ば、フェニル基、ナフチル基など)を表すが、好ましく
は、ヒドロキシル基又はアミノ基で置換されたものであ
る。
【0309】R′は、カルボキシル基及びスルホ基から
選ばれる少なくとも一つの基を表すが、これらの基は、
それぞれアルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩
等)の形を採ることができる。R′として好ましくは、
カボキシル基及びその塩である。
【0310】Bは、エステル結合、アミド結合、エーテ
ル結合、チオエーテル結合を表す。Rとしては、ヒドロ
キシル基、アミノ基、スルホ基又はハロゲン原子で置換
された炭素数5以下のアルキル基が好ましく、n=0で
あることが好ましい。
【0311】以下に、本発明の一般式〔1〕で表される
化合物の具体例を挙げるが、本発明で用いることができ
る本発明の一般式〔1〕で表される化合物はこれらに限
定されるものではない。
【0312】1−1:HOCH2CH2COOH 1−2:HOCH2CH2CH2COOH 1−3:HOCH2CH2CH2CH2COOH 1−4:CH3CH(OH)CH2COOH 1−5:CH3CH(OH)CH2CH2COOH 1−6:H2NCH2CH2COOH 1−7:H2NCH2CH2CH2COONa 1−8:H2NCH2CH2CH2CH2COOH 1−9:HO3SCH2CH2COOH 1−10:HO3SCH2CH2CH2COOH 1−11:HO3SCH2CH2CH2CH2COOH 1−12:O2NCH2CH2COOH 1−13:O2NCH2CH2CH2COOH 1−14:O2NCH2CH2CH2CH2COOH 1−15:ClCH2CH2COOH 1−16:ClCH2CH2CH2COOH 1−17:ClCH2CH2CH2CH2COOH 1−18:BrCH2CH2COOH 1−19:BrCH2CH2CH2COOH 1−20:CH3CH(Br)CH2COOH 1−21:BrCH2CH2CH2CH2COOH 1−22:ICH2CH2COOH 1−23:H2NCH2CH(OH)CH2CH2COOH 1−24:HOCH2C(CH32CH(OH)CON
HCH2COOH 1−25:H2NCH(OH)CH2CH2CH2COOH 1−26:H2NCH2CH2SO3K 1−27:H2NCH2CH2CH2SO3Na 1−28:H2NCH2CH2CH2CH2SO3H 1−29:p−ClC64SO3Na 上記化合物は、公知あるいは「新実験化学講座」(丸
善)に記載の方法で容易に合成できる。
【0313】一般式〔1〕で表される化合物は、単独で
用いてもよく、また、2以上を併用してもよい。また、
これらの化合物は、ナトリウム、カリウム等の塩として
用いてもよい。
【0314】一般式〔1〕で表される化合物の現像液中
への添加量は、0.05〜3モル/リツトルが好まし
く、0.1〜2モル/リツトルがより好ましい。
【0315】本発明において、ポリアルキレンオキサイ
ド化合物としては種々の化合物を用いることができる
が、好ましくは、下記一般式〔2−a〕、一般式〔2−
b〕又は一般式〔2−c〕で表される化合物である。
【0316】
【化120】 一般式〔2−a〕において、Rは炭素数1〜15のアル
キル基を表し、nは15〜50の整数を表す。
【0317】
【化121】 一般式〔2−b〕及び一般式〔2−c〕において、l及
びl′は各々10〜30の整数、m+n及びm′+n′
は各々10〜40の整数を表す。
【0318】以下に、本発明において用いるに好ましい
ポリアルキレンオキサイド化合物の具体例を挙げるが、
本発明で用いることができるポリアルキレンオキサイド
化合物はこれらに限定されるものではない。
【0319】
【化122】
【0320】
【化123】
【0321】
【化124】
【0322】ポリアルキレンオキサイド化合物は、単独
で用いてもよく、また、2以上を併用してもよい。ポリ
アルキレンオキサイド化合物の現像液中への添加量は、
0.05〜3モル/リツトルが好ましく、0.1〜2モ
ル/リツトルがより好ましい。
【0323】本発明において、チオエーテル化合物とし
ては種々の化合物を用いることができるが、好ましく
は、下記一般式〔3〕で表される化合物である。 一般式〔3〕 R22Y−(R21Y)r−R23 一般式〔3〕において、Yは、硫黄原子、酸素原子、−
CONH−、−CO−又は−COO−を表すが、少なく
とも1つは硫黄原子である。rは、0〜4の整数であ
り、Yは、それぞれ同じでも異なってもよい。R21は、
炭素数1〜5のアルキレン基を表し、それぞれ同じでも
異なってもよい。R22は、炭素数1〜10の置換又は無
置換のアルキル基、R23は、炭素数1〜10の置換又は
無置換のアルキル基を表す。
【0324】Yで表される硫黄原子の総数は、好ましく
は、1〜5であり、更に好ましくは、1〜3である。
【0325】R21として好ましいものは炭素数1〜3の
アルキレン基であり、具体的にはメチレン、エチレン、
トリメチレン及びプロピレン等が挙げられる。R22が置
換アルキル基である場合、置換基としては、置換もしく
は無置換のアミノ基、−OR24、−COOM、−SO3
M又は複素環基が好ましい。置換アミノ基の置換基とし
ては、炭素数1〜5のアルキル基が好ましく、互いに連
結して環を形成してもよい。複素環基の例としては、ピ
リジル基、チアゾリル基、セレナゾリル基、オキサゾリ
ル基、イミダゾリル基、ピペリジル基、ピペラジル基、
ピロリジル基等の基を挙げることができる。ここで、R
24は、水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基を表す。
Mは、水素原子、アルカリ金属、4級アンモニウム又は
4級ホスホニウム基を表す。
【0326】R23で表される置換アルキル基の置換基
は、R22で述べた置換基と同義である。R22及びR23
内の少なくとも一方は、アミノ基を有する置換アルキル
基であることが好ましい。又、R22及びR23が同時に無
置換アルキル基であることはない。アミノ基及び複素環
基は、塩(塩酸塩、p−トルエンスルホン酸塩など)を
形成してもよい。
【0327】以下に、本発明で用いられるチオエーテル
化合物の具体例を挙げるが、本発明で用いられるチオエ
ーテル化合物はこれらに限定されるものではない。
【0328】
【化125】
【0329】
【化126】
【0330】チオエーテル化合物は、単独で用いてもよ
く、また、2以上を併用してもよい。チオエーテル化合
物の現像液中への添加量は、0.05〜3モル/リツト
ルが好ましく、0.1〜2モル/リツトルがより好まし
い。
【0331】本発明において、現像液に添加される4級
オニウム化合物としては、前述の4級オニウム化合物が
挙げられる。4級オニウム化合物の現像液中への添加量
は、0.05〜3モル/リツトルが好ましく、0.1〜
2モル/リツトルがより好ましい。
【0332】現像液には、pHを調製するためにアルカ
リ剤及びpH緩衝剤が用いられる。アルカリ剤として
は、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが、p
H緩衝剤としては、例えば、炭酸塩、燐酸塩、硼酸塩、
硼酸、酢酸、拘櫞酸、アルカノールアミンが挙げられ
る。
【0333】pH緩衝剤としては炭酸塩が好ましく、そ
の添加量は1リットル当たり0.5〜2.5モルが好ま
しく、更に好ましくは、0.75〜1.5モルの範囲で
ある。また、必要により溶解助剤(例えば、ポリエチレ
ングリコール類、それらのエステル、アルカノールアミ
ン等)、増感剤、界面活性剤、消泡剤、カブリ防止剤
(例えば、臭化カリウム、臭化ナトリウムの如きハロゲ
ン化物、ニトロベンズインダゾール、ニトロベンズイミ
ダゾール、ベンゾトリアゾール、ベンゾチアゾール、テ
トラゾール類、チアゾール類等)、キレート化剤(例え
ば、エチレンジアミン四酢酸又はそのアルカリ金属塩、
ニトリロ三酢酸塩、ポリ燐酸塩等)、現像促進剤(例え
ば、米国特許第2,304,025号明細書、特公昭4
7−45541号公報に記載の化合物等)、硬膜剤(例
えば、グルタルアルデヒド又はその重亜硫酸塩付加物
等)などを添加することができる。
【0334】本発明において、現像液補充量を200m
l/m2以下として現像される。補充量を低減させるた
めには、現像液に銀スラツジ防止剤を含有させることが
好ましい。銀スラツジ防止剤としては様々なものが知ら
れているが、好ましくは、下記一般式〔S〕で表される
化合物が挙げられる。
【0335】一般式〔S〕 Z1−SM1 式中、Z1は、アルキル基、芳香族基又は複素環基であ
つて、ヒドロキシル基、−SO32基、−COOM2
(M2は、水素原子、アルカリ金属原子又は置換もしく
は無置換のアンモニウムイオンを表す。)、置換もしく
は無置換のアミノ基、置換もしくは無置換のアンモニオ
基からなる群から選ばれる少なくとも一つ又は、この群
より選ばれる少なくとも一つを有する置換基によって置
換された基を表す。M1は、水素原子、アルカリ金属原
子又は置換もしくは無置換のアミジノ基(ハロゲン化水
素酸又はスルホン酸と塩を形成していてもよい。)を表
す。
【0336】Z1で表されるアルキル基は、好ましく
は、炭素数1〜30、特に、炭素数2〜20の直鎖、分
岐又は環状のアルキル基であり、上記の置換基の他に置
換基を有してもよい。Z1で表される芳香族基は、好ま
しくは、炭素数6〜32の単環又は縮合環のものであ
り、上記の置換基の他に置換基を有してもよい。Z1
表される複素環基は、好ましくは、炭素数1〜32の単
環又は縮合環のものであり、窒素、酸素、硫黄の中から
独立に選ばれるヘテロ原子を一つの環中に1〜6個有す
る5又は6員環であり、上記の他に置換基を有してもよ
い。ただし、複素環基基がテトラゾールの場合、置換基
として置換又は無置換のナフチル基を有することはな
い。
【0337】上記アンモニオ基としては、好ましくは、
炭素数20以下であり、置換基としては、置換もしくは
無置換の直鎖、分岐又は環状のアルキル基(メチル基、
エチル基、ベンジル基、エトキシプロピル基、シクロヘ
キシル基等)、置換又は無置換のフェニル基、ナフチル
基を表す。
【0338】一般式〔S〕で表される化合物のうち、好
ましくは、Z1が2個以上の窒素原子を有する複素環基
である化合物である。更に、一般式〔S〕で表される化
合物のうち、更に好ましいものは、下記一般式〔S−
a〕で表される化合物である。
【0339】
【化127】 式中、Zは、窒素原子を有する不飽和の5員又は6員複
素環(ピロール環、イミダゾール環、ピラゾール環、ピ
リミジン環、ピリダジン環、ピラジン環等)を形成する
のに必要な基を表し、R11及びR12は、各々、水素原
子、−SM1、ハロゲン原子、アルキル基(置換基を有
するものを含む。)、アルコキシ基(置換基を有するも
のを含む)、ヒドロキシル基、−COOM2基、−SO3
2基、アルケニル基(置換基を有するものを含
む。)、アミノ基(置換基を有するものを含む。)、カ
ルバモイル基(置換基を有するものを含む。)、フェニ
ル基(置換基を有するものを含む。)を表す。また、R
11及びR12は、R11とR12で環を形成するものであって
もよい。形成される環は、5員環又は6員環であり、好
ましくは、含窒素ヘテロ環である。
【0340】一般式〔S−a〕は、少なくとも一つの−
SM1基又はチオン基を有する化合物であって、かつ、
ヒドロキシル基、−COOM2基、−SO32基、置換
もしくは無置換のアミノ又は、置換もしくは無置換のア
ンモニオ基からなる群から選ばれた少なくとも一つの置
換基を有する。M1及びM2は、それぞれ前記一般式
〔S〕で表される化合物で定義されたM1及びM2とそれ
ぞれ同義である。
【0341】好ましくは、Zは、2つ以上の窒素原子を
含む複素環化合物を形成する基であり、前記−SM1
はチオン基以外の置換基を有してもよく、該置換基とし
て、ハロゲン原子(弗素、塩素、臭素)、低級アルキル
基(置換基を有するものを含み、メチル、エチル等の炭
素数5以下のものが好ましい。)、低級アルコキシ基
(置換基を有するものを含み、メトキシ基、エトキシ
基、ブトキシ基等の炭素数5以下のものが好まし
い。)、低級アルケニル基(置換基を有するものを含
み、炭素数5以下のものが好ましい。)、カルバモイル
基、フェニル基等が挙げられる。
【0342】一般式〔S−a〕において、次の一般式A
からFで表される化合物が特に好ましい。
【0343】
【化128】 式中、各々R21、R22、R23及びR24は各々、水素原
子、−SM1基、ハロゲン原子、低級アルキル基(置換
基を有するものを含み、メチル基、エチル基等の炭素数
5以下の基が好ましい)、低級アルコキシ基(置換基を
有するものを含み、炭素数5以下の基が好ましい)、ヒ
ドロキシル基、−COOM2、−SO33基、低級アル
ケニル基(置換基を有するものを含み、炭素数5以下の
基が好ましい。)、アミノ基、カルバモイル基又はフェ
ニル基であり、少なくとも一つは−SM1基である。
1、M2及びM3は各々、水素原子、アルカリ金属原子
又はアンモニウム基を表し、同じであっても異なっても
よい。特に、−SM1以外の置換基としては、ヒドロキ
シル基、−COOM2、−SO33基、アミノ基等の水
溶性基を持つことが好ましい。R21、R22、R23、R24
で表されるアミノ基は、置換又は非置換のアミノ基を表
し、好ましい置換基は低級アルキル基である。アンモニ
ウム基としては置換又は非置換のアンモニウム基であ
り、好ましくは非置換のアンモニウム基である。
【0344】以下に一般式〔S〕で表される銀スラツジ
防止剤の代表的化合物例を示すが、本発明はこれらに限
定されない。
【0345】
【化129】
【0346】
【化130】
【0347】
【化131】
【0348】
【化132】
【0349】
【化133】
【0350】
【化134】 一般式〔S〕で表される化合物の現像液中への添加量
は、1リツトル中に10 -6〜10-1モルであることが好
ましく、10-5〜10-2モルがより好ましい。
【0351】現像液には保恒剤を用いることができる。
保恒剤としては、例えば、亜硫酸塩、メタ重亜硫酸塩が
用いられる。これら亜硫酸塩、メタ重亜硫酸塩として
は、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸アンモ
ニウム、メタ重亜硫酸ナトリウムなどが挙げられる。亜
硫酸塩は、0.25モル/リツトル以上で用いられるの
が好ましい。特に好ましくは0.4モル/リツトル以上
である。現像液のpHは8以上11未満に調整される
が、更に好ましくは、8.5〜9.9である。
【0352】定着液としては一般に用いられる組成のも
のを用いることができる。定着液のpHは一般には3〜
8である。定着剤としては、チオ硫酸ナトリウム、チオ
硫酸カリウム、チオ硫酸アンモニウム等のチオ硫酸塩、
チオシアン酸ナトリウム、チオシアン酸カリウム、チオ
シアン酸アンモニウム等のチオシアン酸塩の他、可溶性
安定銀錯塩を生成し得る有機硫黄化合物で定着剤として
知られているものを用いることができる。
【0353】定着液には、硬膜剤として作用する水溶性
アルミニウム塩、例えば、塩化アルミニウム、硫酸アル
ミニウム、カリ明磐、アルデヒド化合物(グルタルアル
デヒドやグルタルアルデヒドの亜硫酸付加物等)などを
加えることができる。定着液には、所望により、保恒剤
(例えば、亜硫酸塩、重亜硫酸塩等)、pH緩衝剤(例
えば、酢酸、拘櫞酸等)、pH調整剤(例えば、硫酸、
水酸化ナトリウム等)、硬水軟化能のあるキレート剤等
の化合物を含むことができる。
【0354】定着処理後、水洗及び/又は安定化浴での
処理がなされる。安定化浴には、画像を安定化させる目
的で、膜pHを調整(処理後の膜面pHを3〜8に)す
るための無機及び有機の酸及びその塩、又はアルカリ剤
及びその塩(例えば、硼酸塩、メタ硼酸塩、硼砂、燐酸
塩、炭酸塩、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、アン
モニア水、モノカルボン酸、ジカルボン酸、ポリカルボ
ン酸、拘櫞酸、蓚酸、林檎酸、酢酸等)を、また、アル
デヒド類(例えば、ホルマリン、グリオキサール、グル
タルアルデヒド等)、キレート剤(例えば、エチレンジ
アミン四酢酸又はそのアルカリ金属塩、ニトリロ三酢酸
塩、ポリ燐酸塩等)、防黴剤(例えば、フェノール、4
−クロロフェノール、クレゾール、o−フェニルフェノ
ール、クロロフェン、ジクロロフェン、ホルムアルデヒ
ド、p−ヒドロキシ安息香酸エステル、2−(4−チア
ゾリン)ベンゾイミダゾール、ベンゾイソチアゾリン−
3−オン、ドデシル・ベンジル・メチルアンモニウムク
ロライド、N−(フルオロジクロロメチルチオ)フタル
イミド、2,4,4′−トリクロロ−2′−ハイドロオ
キシジフェニルエーテル等)、色調調整剤及び/又は残
色改良剤(メルカプト基を置換基として有する含窒素複
素環化合物;具体的には2−メルカプト−5−スルホナ
トベンズイミダゾール、1−フェニル−5−メルカプト
テトラゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−
メルカプト−5−プロピル−1,3,4−トリアゾー
ル、2−メルカプトヒポキサンチン等)を含有させる。
その中でも、安定化浴中には、防黴剤を含有させること
が好ましい。安定化浴への各成分の補充は、液状の補充
液で行っても、固体状で行ってもよい。
【0355】廃液量を低減させるために、ハロゲン化銀
写真感光材料の面積に比例した一定量の定着補充を行い
ながら処理される。定着補充量はハロゲン化銀写真感光
材料1m2当たり300ml以下とすることが好まし
く、より好ましくはハロゲン化銀写真感光材料1m2
たり30〜250mlである。
【0356】同様に、現像補充量はハロゲン化銀写真感
光材料1m2当たり200ml以下であることが好まし
く、より好ましくはハロゲン化銀写真感光材料1m2
たり30〜150mlである。ここでいう定着補充量及
び現像補充量とは、補充される量を示す。具体的には、
現像母液及び定着母液と同じ液を補充する場合は、それ
ぞれの液の補充量であり、現像濃縮液及び定着濃縮液を
水で希釈した液で補充される場合は、それぞれの濃縮液
と水の合計量であり、固体現像処理剤及び固体定着処理
剤を水で溶解した液を補充する場合は、それぞれの固体
処理剤容積と水の容積の合計量であり、又、固体現像処
理剤及び固体定着処理剤と水を別々に補充する場合は、
それぞれの固体処理剤容積と水の容積の合計量である。
固体処理剤を自動現像機の処理槽に直接投入して補充さ
れる場合は、自動現像機の処理槽に直接投入する固体処
理剤の容積と、別に加える補充水の容積を合計した量で
ある。現像補充液及び定着補充液は、それぞれ自動現像
機のタンク内の現像母液及び定着母液と同じ組成の液で
も、異なった組成の液であってもよい。又、固形処理剤
を補充する場合、固形処理剤の組成は、現像母液及び定
着母液と同じ組成のものでも、異なった組成のものであ
ってもよい。
【0357】現像、定着、水洗及び/又は安定化の温度
は、10〜45℃が好ましく、それぞれの処理温度は、
別々に調整されていてもよい。
【0358】現像時間を短縮することが要望されてお
り、自動現像機を用いて処理する場合、フィルム先端が
自動現像機に挿入されてから乾燥ゾーンからでてくる迄
の全処理時間(Dry to Dry)が80秒以下1
0秒以上とすることが好ましい。ここでいう全処理時間
とは、ハロゲン化銀写真感光材料が黒白感光材料である
場合、処理するのに必要な全工程時間を含み、具体的に
は、処理に必要な、例えば、現像、定着、漂白、水洗、
安定化処理、乾燥等の全ての工程の時間を含んだ時間、
つまりDry to Dryの時間である。
【0359】全処理時間が10秒未満では減感、軟調化
等で満足な写真性能を得ることができない。更に好まし
い全処理時間は15〜60秒である。又、100m2
上の大量のハロゲン化銀写真感光材料を安定にランニン
グ処理するためには、現像時間は22秒以下2秒以上と
することが好ましい。
【0360】本発明の効果を顕著に発現させるために
は、自動現像機は、60℃以上に加熱された伝熱体(例
えば、60〜130℃に加熱されたヒートローラー)あ
るいは150℃以上に加熱された輻射物体(タングステ
ン、炭素、ニクロム、酸化ジルコニウム・酸化イットリ
ウム・酸化トリウムの混合物、炭化珪素などに直接電流
を通して発熱させ赤外線を放射させたり、抵抗発熱体か
らの熱エネルギーを銅、ステンレス、ニツケル、各種セ
ラミツクなどの放射体に伝達させ赤外線を放射するも
の)で乾燥するゾーンを持つものが好ましい。
【0361】60℃以上に加熱された伝熱体としては、
ヒートローラーが挙げられる。ヒートローラーとして
は、例えば、アルミ製の中空とされたローラーの外周部
が、シリコンゴム、ポリウレタン、テフロンによって被
覆されているローラーを用いることができる。ヒートロ
ーラーの両端部は、耐熱性樹脂(例えば、商品名ルーロ
ン)の軸受によって乾燥部の搬送口近傍内側に配設され
側壁に回転自在に軸支される。
【0362】ヒートローラーの一方の端部にはギアが固
着され、駆動手段及び駆動伝達手段によって搬送方向に
回転される。ヒートローラーのローラー内にはハロゲン
ヒーターが挿入されており、このハロゲンヒーターは自
動現像機に配設された温度コントローラーに接続されて
いる。
【0363】温度コントローラーには、ヒートローラー
の外周面に接触配置されたサーミスタが接続されてお
り、温度コントローラーは、サーミスタの検出温度が6
0〜150℃、好ましくは70〜130℃となるように
ハロゲンヒーターをオンオフ制御する。
【0364】150℃以上に加熱された輻射物体を用い
て乾燥させるには、例えば、タングステン、炭素、タン
タル、ニクロム、酸化ジルコニウム・酸化イットリウム
・酸化トリウムの混合物、炭化珪素、二珪化モリブデ
ン、クロム酸ランタンに制御された電流を直接通して発
熱させ、これをもって乾燥させる方法、抵抗発熱体に制
御された電流を直接通して発熱させ、銅、ステンレス、
ニツケル、各種セラミツクスなどの放射体に伝達させ、
これをもって乾燥させる方法が挙げられる。輻射物体の
加熱温度は、250℃以上であることが好ましい。
【0365】又、自動現像機には、下記に記載された方
法を実施する機構や下記に記載された機構を有すること
ができる。 (1)脱臭装置:特開昭64−37560号公報(2)
頁左上欄〜(3)頁左上欄に記載。 (2)水洗水再生浄化剤及び装置:特開平6−2503
52号公報(3)頁「0011」〜(8)頁「005
8」に記載。 (3)廃液処理方法:特開平2−64638号388公
報338(2)頁左下欄〜(5)頁左下欄に記載。 (4)現像浴と定着浴の間のリンス浴:特開平4−31
3749号公報(18)頁「0054」〜(21)頁
「0065」に記載。 (5)水補充方法:特開平1−281446号公報25
0(2)頁左下欄〜右下欄に記載。 (6)外気温度・湿度を検出して自動現像機の乾燥風を
制御する方法:特開平1−315745号公報(2)頁
右下欄〜(7)頁右下欄及び特開平2−108051号
公報(2)頁左下欄〜(3)頁左下欄に記載。 (7)定着廃液の銀回収方法:特開平6−27623号
公報(4)頁「0012」〜(7)頁「0071」に記
載。
【0366】本発明のハロゲン化銀写真感光材料がハロ
ゲン化銀カラー写真感光材料である場合、支持体上に青
感色層、緑感色層、赤感色層のハロゲン化銀乳剤層の少
なくとも1層が設けられている。また、ハロゲン化銀カ
ラー写真感光材料には非感光性層を設けることができ
る。ハロゲン化銀乳剤層及び非感光性層の層数及び層順
に特に制限はない。
【0367】ハロゲン化銀カラー写真感光材料の1つの
例は、支持体上に、実質的に感色性は同じであるが感光
度の異なる複数のハロゲン化銀乳剤層からなる感光性層
を有するハロゲン化銀写真感光材料である。実質的に同
じ感色性を有する感光性層は青色光、緑色光、赤色光の
いずれかに感色性を有する感光性層であることができ
る。他の例は、多層ハロゲン化銀カラー写真感光材料で
あり、該多層ハロゲン化銀カラー写真感光材料は、赤感
色性層、緑感色性層、青感色性層を有している。赤感色
性層、緑感色性層、青感色性層は、一般的には、支持体
側から順に赤感色性層、緑感色性層、青感色性層の順に
設置されている。しかし、目的によっては、上記設置順
が逆であっても、また、同一の感色性を有する層の間に
異なる感光性を示す層が挟まれた設置順であってもよ
い。
【0368】
【実施例】以下に、本発明を実施例により具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるも
のではない。 実施例1 (ハロゲン化銀乳剤Aの調製)塩化銀70モル%及び臭
化銀30モル%のハロゲン化銀組成になるように、Na
Cl、ゼラチン及び消泡剤を含有する水溶液に、硝酸銀
水溶液、消泡剤、銀1モル当たり2×10-7モルのK2
RhCl6及び銀1モル当たり1×10-6モルのNa2
rCl6を含有するNaClとKBrの水溶液とをコン
トロールダブルジェット法で混合しハロゲン化銀粒子を
成長させた。この際、銀電位EAg130mV、pH
3.0の条件で混合した。
【0369】その後、フェニルイソシアネートで処理し
た変成ゼラチンを用いてpHを下げ、通常のフロキュレ
ーション法で脱塩し、pHを上げ、水を加えて分散し、
再度、pHを調整して3回脱塩操作を行ってからゼラチ
ン中に分散し、防ばい剤として下記〔A〕、〔B〕及び
〔C〕の混合物を加え、平均粒径0.18μm、立方
晶、単分散(粒径分布の変動係数13%)のハロゲン化
銀粒子を有するハロゲン化銀乳剤を得た。
【0370】
【化135】 得られた乳剤をpH5.4、銀電位EAg50mVに調
整し、銀1モル当たり塩化金酸3mg、イオウ華0.5
gを加え、54℃で50分間化学増感を行い、熟成終了
時に、4−メチル−6−ヒドロキシ−1,3,3a,7
−テトラザインデンを銀1モル当たり900mg、1−
フェニル−5−メルカプトテトラゾールを50mg及び
KIを200mg加え、ハロゲン化銀乳剤Aを得た。
【0371】(ハロゲン化銀写真感光材料試料101〜
111の調製)厚さ0.1μmの下塗層(特開昭59−
19941号公報の実施例1参照)を両面に設けた厚さ
100μmのポリエチレンテレフタレート支持体の片面
に、下記処方(4)のアンチハレーション層と下記処方
(1)の感光性ハロゲン化銀乳剤層と下記処方(2)の
乳剤保護下層と下記処方(3)の乳剤保護上層を同時に
塗設し、他面に下記処方(5)のバッキング層及び下記
処方(6)のバッキング保護層を同時に塗設してハロゲ
ン化銀写真感光材料試料101〜111を得た。
【0372】 処方(1)(感光性ハロゲン化銀乳剤層組成) ゼラチン 1.5g/m2 ハロゲン化銀乳剤A 銀量 3.5g/m2 増感色素(表1に記載) 10mg/m2 カブリ防止剤:5−ニトロインダゾール 10mg/m2 カブリ防止剤:2−メルカプトヒポキシサンチン 10mg/m2 界面活性剤:サポニン 0.10g/m2 界面活性剤:スルホコハク酸ナトリウムイソペンチルノルマルデシルエステル 8.0mg/m2 ヒドラジン誘導体(表1に記載) 15mg/m2 造核促進剤:Na−14 10mg/m2 ハイドロキノン 100mg/m2 8−メルカプトアデニン 3mg/m2
【0373】
【化136】
【0374】 処方(2)(乳剤保護下層組成) ゼラチン 0.6g/m2 界面活性剤:S−2(スルホコハク酸ナトリウムジ(2−エチルヘキシル)エ ステル) 5mg/m2
【0375】
【化137】
【0376】 処方(3)(乳剤保護上層組成) ゼラチン 0.8g/m2 界面活性剤:S−2(スルホコハク酸ナトリウムジ(2−エチルヘキシル)エ ステル) 10mg/m2
【0377】
【化138】 マット剤:平均粒径3.5μmの単分散シリカ 20mg/m2 硬膜剤:ホルマリン 30mg/m2
【0378】 処方(4)(アンチハレーション層組成) ゼラチン 0.7g/m2 界面活性剤:サポニン 0.1g/m2 1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 2mg/m2
【0379】
【化139】
【0380】 処方(5)(バッキング層組成) ゼラチン 2.4g/m2 界面活性剤:ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 50mg/m2
【0381】
【化140】
【0382】 処方(6)(バッキング保護層組成) ゼラチン 1g/m2 マット剤:平均粒径5.0μmの単分散ポリメチルメタクリレート 50mg/m2 界面活性剤:S−2(スルホコハク酸ナトリウムジ(2−エチルヘキシル)エ ステル) 10mg/m2 硬膜剤:グリオキザール 25mg/m2 硬膜剤:2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロトリアジン 35mg/m2 上記試料101〜111に、大日本スクリーン(株)製
イメージセッタDT−R3075を用い、網%を段階的
に変えたステップパターンにてレーザー強度を変えて露
光し、現像補充液量を150ml/m2とした下記の処
理条件で現像処理をした。
【0383】(現像処理条件) 工程 温度 時間 タンク容量 現像 34℃ 15秒 3リットル 定着 34℃ 15秒 2リットル 水洗 常温 10秒 2リットル 乾燥 40℃ 10秒 各工程時間は次工程までのいわゆるワタリ搬送時間も含
む。
【0384】 (現像液処方) (組成A) 純水(イオン交換水) 150ml エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 2g ジエチレングリコール 50g 亜硫酸カリウム(55%W/V水溶液) 100ml 炭酸カリウム 50g ハイドロキノン 15g 5−メチルベンゾトリアゾール 200ml 1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 30mg 水酸化カリウム 使用液のpHを10.4にする量 臭化カリウム 4.5g (組成B) 純水(イオン交換水) 3ml ジエチレングリコール 50g エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 25mg 酢酸(90%水溶液) 0.3ml 5−ニトロインダゾール 110mg 1−フェニル−3−ピラゾリドン 500mg 使用時に水500ml中に上記組成A、組成Bを組成
A、組成Bの順に溶かし、1リットルに仕上げて用い
た。pHは10.4であった。
【0385】 (定着液処方) (組成A) チオ硫酸アンモニウム(72.5%W/V水溶液) 230ml 亜硫酸ナトリウム 9.5g 酢酸ナトリウム・3水塩 15.9g 硼酸 6.7g クエン酸ナトリウム・2水塩 2g 酢酸(90%W/W水溶液) 8.1ml (組成B) 純水(イオン交換水) 17ml 硫酸(50%W/W水溶液) 5.8g 硫酸アルミ=ウム(Al23換算含量が8.1%W/W水溶液) 26.5g 使用時に水500ml中に上記組成A、組成Bを組成
A、組成Bの順に溶かし、1リットルに仕上げて用い
た。pHは約4.3であった。補充量は400ml/m
2とした。
【0386】上記条件で100m2の試料を現像した後
に、更に上記条件で現像処理をして得られた試料につい
て、感度、再現性、実用濃度、黒ポツ下記のようにして
求めた。得られた結果を表1に示す。
【0387】〈感度〉網%50%の網点の箇所が50%
の網点に再現されるレーザー強度の逆数をもって感度と
し、試料110の感度を100とする相対感度(S5
0)で求めた。 〈再現性〉網%50%の網点の箇所が50%の網点に再
現されるレーザー強度で露光・現像した試料について、
5%、95%網点の再現性をみた。この値がそれぞれ5
%、95%に近ければ近いほど好ましい。
【0388】〈実用濃度〉網%50%の網点の箇所が5
0%の網点に再現されるレーザー強度で露光・現像した
試料について、100%網点部の濃度を測定し、実用濃
度(D50)とした。
【0389】〈黒ポツ〉試料を、現像処理における現像
時間を50秒として処理したときの黒ポツの発生を目視
で観察し、下記の評価基準で5段階評価した。 1;黒ポツの発生が多い 2;実用に耐えないレべルでの黒ポツの発生がある 3;黒ポツの発生がある 4;僅かに黒ポツは発生するが問題はない 5;黒ポツの発生が観察されない
【0390】〈色素汚染〉試料を目視で観察し、下記の
評価基準で5段階評価した。 1;色素汚染の発生が多い 2;実用に耐えないレべルでの色素汚染の発生がある 3;色素汚染の発生がある 4;僅かに色素汚染は発生するが問題はない 5;色素汚染の発生が観察されない
【0391】
【表1】
【0392】
【化141】
【0393】実施例2 増感色素を表2に示すように変更し、ヒドラジン誘導体
を表2に示すように変更した以外は試料101と同様に
して、試料201〜214を作成した。実施例1と同様
にして、感度、再現性、実用濃度、黒ポツ、色素汚染を
求めた。得られた結果を表2に示す。
【0394】
【表2】
【0395】
【化142】
【0396】実施例3 (ハロゲン化銀写真感光材料試料301〜313の調
製)厚さ0.1μmの下塗層(特開昭59−19941
号公報の実施例1参照)を両面に設けた厚さ100μm
のポリエチレンテレフタレート支持体の片面に、下記処
方(5)のアンチハレーション層と下記処方(1)の感
光性ハロゲン化銀乳剤下層と下記処方(2)の感光性ハ
ロゲン化銀乳剤上層と下記処方(3)の乳剤保護下層と
下記処方(4)の乳剤保護上層を同時に塗設し、他面に
下記処方(6)のバッキング層及び下記処方(7)のバ
ッキング保護層を同時に塗設してハロゲン化銀写真感光
材料試料301〜313を得た。
【0397】 処方(1)(感光性ハロゲン化銀乳剤下層組成) ゼラチン 1.5g/m2 ハロゲン化銀乳剤A 銀量 1.0g/m2 増感色素(表3に記載) 10mg/m2 カブリ防止剤:5−ニトロインダゾール 10mg/m2 カブリ防止剤:2−メルカプトヒポキシサンチン 10mg/m2 界面活性剤:サポニン 0.10g/m2 界面活性剤:スルホコハク酸ナトリウムイソペンチルノルマルデシルエステル 8.0mg/m2 ヒドラジン誘導体(表3に記載) 3mg/m2 造核促進剤:Na−14 2mg/m2 ハイドロキノン 100mg/m2 8−メルカプトアデニン 3mg/m2
【0398】
【化143】
【0399】 処方(2)(感光性ハロゲン化銀乳剤上層組成) ゼラチン 1.07g/m2 ハロゲン化銀乳剤A 銀量 2.50g/m2 増感色素(表3に記載) 7mg/m2 カブリ防止剤:5−ニトロインダゾール 7mg/m2 カブリ防止剤:2−メルカプトヒポキシサンチン 7mg/m2 界面活性剤:サポニン 0.1g/m2 界面活性剤:スルホコハク酸ナトリウムイソペンチルノルマルデシルエステル 6.0mg/m2 ヒドラジン誘導体(表3に記載) 12mg/m2 造核促進剤:Na−14 7mg/m2 ハイドロキノン 72mg/m2 8−メルカプトアデニン 2.2mg/m2
【0400】
【化144】
【0401】 処方(3)(乳剤保護下層組成) ゼラチン 0.6g/m2 界面活性剤:S−2(スルホコハク酸ナトリウムジ(2−エチルヘキシル)エ ステル) 5mg/m2 ポリマーラテツクスP2 0.3g/m2
【0402】
【化145】
【0403】 処方(4)(乳剤保護上層組成) ゼラチン 0.8g/m2 界面活性剤:S−2(スルホコハク酸ナトリウムジ(2−エチルヘキシル)エ ステル) 10mg/m2
【0404】
【化146】 マット剤:平均粒径3.5μmの単分散シリカ 20mg/m2 硬膜剤:ホルマリン 30mg/m2
【0405】 処方(5)(アンチハレーション層組成) ゼラチン 0.7g/m2 界面活性剤:サポニン 0.1g/m2 1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 2mg/m2
【0406】
【化147】
【0407】 処方(6)(バッキング層組成) ゼラチン 2.4g/m2 界面活性剤:ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 50mg/m2
【0408】
【化148】
【0409】 処方(7)(バッキング保護層組成) ゼラチン 1g/m2 マット剤:平均粒径5.0μmの単分散ポリメチルメタクリレート 50mg/m2 界面活性剤:S−2(スルホコハク酸ナトリウムジ(2−エチルヘキシル)エ ステル) 10mg/m2 硬膜剤:グリオキザール 25mg/m2 硬膜剤2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロトリアジン 35mg/m2 実施例1と同様にして、感度、再現性、実用濃度、黒ポ
ツ、色素汚染を求めた。得られた結果を表3に示す。
【0410】
【表3】
【0411】
【化149】
【0412】実施例4 増感色素を表4に示すように変更し、ヒドラジン誘導体
を表4に示すように変更した以外は試料301と同様に
して、試料401〜408を作成した。実施例1と同様
にして、感度、再現性、実用濃度、黒ポツ、色素汚染を
求めた。得られた結果を表4に示す。
【0413】
【表4】
【0414】
【化150】
【0415】実施例5 増感色素を表5に示すように変更し、ヒドラジン誘導体
を表5に示すように変更した以外は試料101と同様に
して、試料501〜513を作成した。実施例1と同様
にして、感度、再現性、実用濃度、黒ポツ、色素汚染を
求めた。ただし、大日本スクリーン(株)製イメージセ
ッタDT−R3075に代え、同社製イメージセッタD
T−R3100を用いた。得られた結果を表5に示す。
【0416】
【表5】
【0417】
【化151】
【0418】実施例6 増感色素を表6に示すように変更し、ヒドラジン誘導体
を表6に示すように変更した以外は試料501と同様に
して、試料601〜612を作成した。実施例1と同様
にして、感度、再現性、実用濃度、黒ポツ、色素汚染を
求めた。得られた結果を表6に示す。
【0419】
【表6】
【0420】
【化152】
【0421】実施例7 現像処理を下記の処理条件に代えた以外は同様にして、
実施例1〜6記載の試料101〜111、201〜21
4、301〜313、401〜408、501〜51
3、601〜612を処理したところ、それぞれ実施例
1〜6に記載したと同様の結果が得られた。
【0422】 各工程時間は次工程までのいわゆるワタリ搬送時間も含
む。
【0423】 (現像液処方) ジエチレントリアミン5酢酸(40%水溶液) 3.63g 亜硫酸ナトリウム 16g 臭化カリウム 7g 炭酸カリウム 0.9モル 銀スラッジ防止剤:S−36 0.06g アスコルビン酸誘導体:A−17 25g HMS:ハイドロキノンモノスルホネート 2.5g ジメゾンS 1.5g 一般式(1)の化合物:1−1 0.3モル ベンゾトリアゾール 0.21g ST−2:1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 0.025g 水と水酸化カリウムを加えて500mlに仕上げ、使用
時にpH9.5になるようにpH調整した。なお、使用
時には水500mlを加えて1リツトルの現像液とし、
使用した。
【0424】 (定着液処方) チオ硫酸アンモニウム(70%水溶液) 200ml 亜硫酸ナトリウム 22g 硼酸 9.8g 酢酸ナトリウム・3水和物 34g 酢酸(90%水溶液) 14.5g 酒石酸 3.0g 硫酸アルミニウム(27%水溶液) 25ml 水と硫酸を加えて500mlに仕上げ、使用時にpH
4.9になるようにpH調整した。なお、使用時には水
500mlを加えて1リツトルの定着液とし、使用し
た。
【0425】 (リンス液処方) エチレンジアミン四酢酸鉄2Na 40g 水酸化カリウム 23g 炭酸カリウム 12g 亜硫酸カリウム 110g サンバッグ−P(三愛石油) 20g
【0426】実施例8 実施例1〜6記載の試料101〜111、201〜21
4、301〜313、401〜408、501〜51
3、601〜612の乳剤層に4級オニウム化合物P−
9、P−12、P−22をそれぞれ10mg/m2添加
した試料を作成し、同様に評価したところ、本発明の増
感色素を使用したものは網点再現性が劣化せずに硬調性
が向上し、黒ポツの劣化も見られなかった。
【0427】
【発明の効果】本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、
網点再現性が優れ、高感度で色素汚染がなく、黒ポツの
発生も少ない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03C 5/31 G03C 5/31

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に少なくとも一層のハロゲン化
    銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料において、
    ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも一層が下記一般式
    (I)で表される分光増感色素を少なくとも一つ含有
    し、かつ、ハロゲン化銀乳剤層及び親水性コロイド層の
    内の少なくとも一層に下記一般式(H)で表されるヒド
    ラジン誘導体を含有させたことを特徴とするハロゲン化
    銀写真感光材料。 【化1】 (式中、Y11、Y12、Y13及びY14は、各々独立に=N
    (R1)、酸素原子、硫黄原子、セレン原子、テルル原
    子を表す。ただし、Y13及びY14のいずれか一方は=N
    (R1)であり、Y11、Y12及びY13あるいはY11、Y
    12及びY14は同時に硫黄原子であることはない。R
    11は、水可溶化基を有する炭素数8以下の脂肪族基を表
    し、R1、R12及びR13は、各々独立に脂肪族基、アリ
    ール基または複素環基を表す。ただし、R1、R12及び
    13の内の少なくとも2つは水可溶化基を有している。
    11は、5員または6員の含窒素複素環を形成するのに
    必要な非金属原子群を表す。ただし、Z11によって形成
    される5員または6員の含窒素複素環はさらに縮合環を
    有していてもよい。W1は、酸素原子、硫黄原子、=N
    (R1)、=C(E11)(E12)を表す。E 11、E
    12は、各々独立に電子吸引性の基を表す。これらは互い
    に結合してケト環または酸性の複素環を形成してもよ
    い。L11及びL12は、各々独立に置換あるいは非置換の
    メチン基を表し、l11は、0または1を表す。M1は、
    分子の電荷を相殺するのに必要なイオンを表す。n
    11は、分子の総電荷を中和させるのに必要な数を表す。
    ただし、分子内塩を形成しているときは0である。) 【化2】 (式中、Aは脂肪族基、芳香族基又はヘテロ環基を表
    す。Bは、アシル基、アルキルスルホニル基、アリール
    スルホニル基、アルキルスルフィニル基、アリールスル
    フィニル基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル
    基、アリールオキシカルボニル基、スルファモイル基、
    スルフィナモイル基、アルコキシスルホニル基、チオア
    シル基、チオカルバモイル基、オキザリル基又はヘテロ
    環基を表す。A71及びA72は、水素原子、アシル基、ス
    ルホニル基、オキザリル基を表す。ただし、A71及びA
    72の少なくとも一方は水素原子である。)
  2. 【請求項2】 支持体上に少なくとも一層のハロゲン化
    銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料において、
    ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも一層が下記一般式(I
    I)で表される分光増感色素を少なくとも一つ含有し、
    かつ、ハロゲン化銀乳剤層及び親水性コロイド層の内の
    少なくとも一層に下記一般式(H)で表されるヒドラジ
    ン誘導体を含有させたことを特徴とするハロゲン化銀写
    真感光材料。 【化3】 (式中、Z21は、5員または6員の含窒素複素環を形成
    するのに必要な非金属原子群を表す。ただし、Z21によ
    って形成される5員または6員の含窒素複素環はさらに
    縮合環を有していてもよい。Y21及びY22は、各々独立
    に=N(R2)、酸素原子、硫黄原子、セレン原子、テ
    ルル原子を表す。W2は、=N(Ar)、酸素原子、硫
    黄原子、=C(E21)(E22)を表す。E21、E22は、
    各々独立に電子吸引性の基、あるいは、E21及びE22
    互いに結合して酸性の複素環を形成する非金属原子群を
    表し、Arは芳香族基または芳香族性の複素環基を表
    す。R21は、水可溶化基を有する炭素数8以下の脂肪族
    基を表し、R2、R22及びR23は、各々、脂肪族基、ア
    リール基または複素環基を表す。ただし、R2、R2 2
    びR23の内の少なくとも2つは水可溶化基を有してい
    る。L21、L22、L23及びL24は、各々独立に置換ある
    いは非置換のメチン基を表し、m21は、0または1を表
    す。M2は、分子の電荷を相殺するのに必要なイオンを
    表す。n21は、分子の総電荷を中和させるのに必要な数
    を表す。ただし、分子内塩を形成しているときは0であ
    る。) 【化4】 (式中、Aは脂肪族基、芳香族基又はヘテロ環基を表
    す。Bは、アシル基、アルキルスルホニル基、アリール
    スルホニル基、アルキルスルフィニル基、アリールスル
    フィニル基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル
    基、アリールオキシカルボニル基、スルファモイル基、
    スルフィナモイル基、アルコキシスルホニル基、チオア
    シル基、チオカルバモイル基、オキザリル基又はヘテロ
    環基を表す。A71及びA72は、水素原子、アシル基、ス
    ルホニル基、オキザリル基を表す。ただし、A71及びA
    72の少なくとも一方は水素原子である。)
  3. 【請求項3】 支持体上に少なくとも一層のハロゲン化
    銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料において、
    ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも一層が下記一般式(II
    I)で表される分光増感色素を少なくとも一つ含有し、
    かつ、ハロゲン化銀乳剤層及び親水性コロイド層の内の
    少なくとも一層に下記一般式(H)で表されるヒドラジ
    ン誘導体を含有させたことを特徴とするハロゲン化銀写
    真感光材料。 【化5】 (式中、R31、R32は、アルキル基を表す。ただし、少
    なくとも一方のアルキル基は水溶性基を有する。V31
    32、V33及びV34は、水素原子または1価の置換基を
    表す。ただし、該置換基(V31、V32、V33、V34)の
    分子量の合計は50以下である。L31、L32、L33及び
    34は、各々独立に置換あるいは非置換のメチン基を表
    す。M3は、分子の電荷を相殺するのに必要なイオンを
    表す。n31は、分子の総電荷を中和させるのに必要な数
    を表す。ただし、分子内塩を形成しているときは0であ
    る。) 【化6】 (式中、Aは脂肪族基、芳香族基又はヘテロ環基を表
    す。Bは、アシル基、アルキルスルホニル基、アリール
    スルホニル基、アルキルスルフィニル基、アリールスル
    フィニル基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル
    基、アリールオキシカルボニル基、スルファモイル基、
    スルフィナモイル基、アルコキシスルホニル基、チオア
    シル基、チオカルバモイル基、オキザリル基又はヘテロ
    環基を表す。A71及びA72は、水素原子、アシル基、ス
    ルホニル基、オキザリル基を表す。ただし、A71及びA
    72の少なくとも一方は水素原子である。)
  4. 【請求項4】 支持体上に少なくとも一層のハロゲン化
    銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料において、
    ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも一層が下記一般式(I
    V)で表される分光増感色素を少なくとも一つ含有し、
    かつ、ハロゲン化銀乳剤層及び親水性コロイド層の内の
    少なくとも一層に下記一般式(H)で表されるヒドラジ
    ン誘導体を含有させたことを特徴とするハロゲン化銀写
    真感光材料。 【化7】 (式中、R41は、アルキル基、アルケニル基、もしくは
    アリール基であり、R42及びR43は、各々独立に水素、
    アルキル基、アルケニル基もしくはアリール基を表し、
    44、R45及びR46は、各々独立にアルキル基、アルケ
    ニル基、アリール基もしくは水素原子を表す。L41、L
    42は、各々独立に置換あるいは非置換のメチン基を表
    し、pは、0もしくは1を表す。Z41は、5員もしくは
    6員の複素環を完成するのに必要な原子団を表す。ただ
    し、Z41によって形成される5員または6員の複素環式
    基はさらに縮合環を有していてもよい。M4は、分子の
    電荷を相殺するのに必要なイオンを表す。n41は、分子
    の総電荷を中和させるのに必要な数を表す。ただし、分
    子内塩を形成しているときは0である。一般式(IV)で
    表される分光増感色素は少なくとも3個の水可溶化基を
    有する。) 【化8】 (式中、Aは脂肪族基、芳香族基又はヘテロ環基を表
    す。Bは、アシル基、アルキルスルホニル基、アリール
    スルホニル基、アルキルスルフィニル基、アリールスル
    フィニル基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル
    基、アリールオキシカルボニル基、スルファモイル基、
    スルフィナモイル基、アルコキシスルホニル基、チオア
    シル基、チオカルバモイル基、オキザリル基又はヘテロ
    環基を表す。A71及びA72は、水素原子、アシル基、ス
    ルホニル基、オキザリル基を表す。ただし、A71及びA
    72の少なくとも一方は水素原子である。)
  5. 【請求項5】 支持体上に少なくとも一層のハロゲン化
    銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料において、
    ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも一層が下記一般式
    (V)で表される分光増感色素を少なくとも一つ含有
    し、かつ、ハロゲン化銀乳剤層及び親水性コロイド層の
    内の少なくとも一層に下記一般式(H)で表されるヒド
    ラジン誘導体を含有させたことを特徴とするハロゲン化
    銀写真感光材料。 【化9】 (式中、Z51及びZ52は、各々独立に5員または6員の
    含窒素複素環を形成するのに必要な非金属原子群を表
    す。ただし、Z51及びZ52によって形成される5員また
    は6員の含窒素複素環はさらに縮合環を有していてもよ
    い。R51及びR52は、各々独立にアルキル基、置換アル
    キル基又はアリール基を表す。Q51及びQ52は、協同し
    てチアゾリジノン環またはイミダゾリジノン環を形成す
    るのに必要な非金属原子群を表す。L51、L52及びL53
    は、各々独立にメチン基又は置換メチン基を表す。
    51、n52は、各々独立に0又は1を表す。M5は、分
    子の電荷を相殺するのに必要なイオンを表す。n53は、
    分子の総電荷を中和させるのに必要な数を表す。ただ
    し、分子内塩を形成しているときは0である。) 【化10】 (式中、Aは脂肪族基、芳香族基又はヘテロ環基を表
    す。Bは、アシル基、アルキルスルホニル基、アリール
    スルホニル基、アルキルスルフィニル基、アリールスル
    フィニル基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル
    基、アリールオキシカルボニル基、スルファモイル基、
    スルフィナモイル基、アルコキシスルホニル基、チオア
    シル基、チオカルバモイル基、オキザリル基又はヘテロ
    環基を表す。A71及びA72は、水素原子、アシル基、ス
    ルホニル基、オキザリル基を表す。ただし、A71及びA
    72の少なくとも一方は水素原子である。)
  6. 【請求項6】 支持体上に少なくとも一層のハロゲン化
    銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料において、
    ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも一層が下記一般式(VI
    a)または一般式(VIb)で表される分光増感色素を少
    なくとも一つ含有し、かつ、ハロゲン化銀乳剤層及び親
    水性コロイド層の内の少なくとも一層に下記一般式
    (H)で表されるヒドラジン誘導体を含有させたことを
    特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。 【化11】 (式中、R61及びR62は、各々同一であっても異なって
    もよく、それぞれアルキル基を表す。R63は、水素原
    子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、フェニル基、
    ベンジル基、フェネチル基を表す。V6は、水素原子、
    低級アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子又は置換
    アルキル基を表し、p6は、1または2を表す。Z
    61は、5員または6員の含窒素複素環を形成するのに必
    要な金属原子群を表す。ただし、Z61によって形成され
    る5員または6員の含窒素複素環はさらに縮合環を有し
    ていてもよい。m61は、0または1を表す。M61は、分
    子の電荷を相殺するのに必要なイオンを表す。n61は、
    分子の総電荷を中和させるのに必要な数を表す。ただ
    し、分子内塩を形成しているときは0である。) 【化12】 (式中、R64及びR65は、各々同一であっても異なって
    もよく、それぞれアルキル基を表す。R66及びR67は、
    各々独立に水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ
    基、フェニル基、ベンジル基、フェネチル基を表す。R
    68、R69は、それぞれ水素原子を表す。また、R68とR
    69は、互いに連結してアルキレン基を形成するものであ
    ってもよい。R70は、水素原子、低級アルキル基、低級
    アルコキシ基、フェニル基、ベンジル基または−N(W
    61)(W62)〔W61とW62は、各々独立にアルキル基又
    はアリール基を表す。また、W61とW62は、互いに連結
    して5員又は6員の含窒素複素環を形成するものであっ
    てもよい。〕を表す。また、R66とR70またはR67とR
    70は、互いに連結してアルキレン基を形成するものであ
    ってもよい。Z62及びZ63は、各々独立に5員又は6員
    の含窒素複素環を形成するのに必要な非金属原子群を表
    す。ただし、Z62及びZ63によって形成される5員また
    は6員の含窒素複素環はさらに縮合環を有していてもよ
    い。M62は、分子の電荷を相殺するのに必要なイオンを
    表す。n62は、分子の総電荷を中和させるのに必要な数
    を表す。ただし、分子内塩を形成しているときは0であ
    る。) 【化13】 (式中、Aは脂肪族基、芳香族基又はヘテロ環基を表
    す。Bは、アシル基、アルキルスルホニル基、アリール
    スルホニル基、アルキルスルフィニル基、アリールスル
    フィニル基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル
    基、アリールオキシカルボニル基、スルファモイル基、
    スルフィナモイル基、アルコキシスルホニル基、チオア
    シル基、チオカルバモイル基、オキザリル基又はヘテロ
    環基を表す。A71及びA72は、水素原子、アシル基、ス
    ルホニル基、オキザリル基を表す。ただし、A71及びA
    72の少なくとも一方は水素原子である。)
  7. 【請求項7】 支持体上に少なくとも一層のハロゲン化
    銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料において、
    ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも一層が下記一般式
    (I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(VIa)
    及び(VIb)で表される分光増感色素を少なくとも一つ
    含有し、かつ、ハロゲン化銀乳剤層及び親水性コロイド
    層の内の少なくとも一層にヒドラジン誘導体及び4級オ
    ニウム化合物を含有させたことを特徴とするハロゲン化
    銀写真感光材料。 【化14】 (式中、Y11、Y12、Y13及びY14は、各々独立に=N
    (R1)、酸素原子、硫黄原子、セレン原子、テルル原
    子を表す。ただし、Y13及びY14のいずれか一方は=N
    (R1)であり、Y11、Y12及びY13あるいはY11、Y
    12及びY14は同時に硫黄原子であることはない。R
    11は、水可溶化基を有する炭素数8以下の脂肪族基を表
    し、R1、R12及びR13は、各々独立に脂肪族基、アリ
    ール基または複素環基を表す。ただし、R1、R12及び
    13の内の少なくとも2つは水可溶化基を有している。
    11は、5員または6員の含窒素複素環を形成するのに
    必要な非金属原子群を表す。ただし、Z11によって形成
    される5員または6員の含窒素複素環はさらに縮合環を
    有していてもよい。W1は、酸素原子、硫黄原子、=N
    (R1)、=C(E11)(E12)を表す。E 11、E
    12は、各々独立に電子吸引性の基を表す。これらは互い
    に結合してケト環または酸性の複素環を形成してもよ
    い。L11及びL12は、各々独立に置換あるいは非置換の
    メチン基を表し、l11は、0または1を表す。M1は、
    分子の電荷を相殺するのに必要なイオンを表す。n
    11は、分子の総電荷を中和させるのに必要な数を表す。
    ただし、分子内塩を形成しているときは0である。) 【化15】 (式中、Z21は、5員または6員の含窒素複素環を形成
    するのに必要な非金属原子群を表す。ただし、Z21によ
    って形成される5員または6員の含窒素複素環はさらに
    縮合環を有していてもよい。Y21及びY22は、各々独立
    に=N(R2)、酸素原子、硫黄原子、セレン原子、テ
    ルル原子を表す。W2は、=N(Ar)、酸素原子、硫
    黄原子、=C(E21)(E22)を表す。E21、E22は、
    各々独立に電子吸引性の基、あるいは、E21及びE22
    互いに結合して酸性の複素環を形成する非金属原子群を
    表し、Arは芳香族基または芳香族性の複素環基を表
    す。R21は、水可溶化基を有する炭素数8以下の脂肪族
    基を表し、R2、R22及びR23は、各々、脂肪族基、ア
    リール基または複素環基を表す。ただし、R2、R2 2
    びR23の内の少なくとも2つは水可溶化基を有してい
    る。L21、L22、L23及びL24は、各々独立に置換ある
    いは非置換のメチン基を表し、m21は、0または1を表
    す。M2は、分子の電荷を相殺するのに必要なイオンを
    表す。n21は、分子の総電荷を中和させるのに必要な数
    を表す。ただし、分子内塩を形成しているときは0であ
    る。) 【化16】 (式中、R31、R32は、アルキル基を表す。ただし、少
    なくとも一方のアルキル基は水溶性基を有する。V31
    32、V33及びV34は、水素原子または1価の置換基を
    表す。ただし、該置換基(V31、V32、V33、V34)の
    分子量の合計は50以下である。L31、L32、L33及び
    34は、各々独立に置換あるいは非置換のメチン基を表
    す。M3は、分子の電荷を相殺するのに必要なイオンを
    表す。n31は、分子の総電荷を中和させるのに必要な数
    を表す。ただし、分子内塩を形成しているときは0であ
    る。) 【化17】 (式中、R41は、アルキル基、アルケニル基、もしくは
    アリール基であり、R42及びR43は、各々独立に水素、
    アルキル基、アルケニル基もしくはアリール基を表し、
    44、R45及びR46は、各々独立にアルキル基、アルケ
    ニル基、アリール基もしくは水素原子を表す。L41、L
    42は、各々独立に置換あるいは非置換のメチン基を表
    し、pは、0もしくは1を表す。Z41は、5員もしくは
    6員の複素環を完成するのに必要な原子団を表す。ただ
    し、Z41によって形成される5員または6員の複素環式
    基はさらに縮合環を有していてもよい。M4は、分子の
    電荷を相殺するのに必要なイオンを表す。n41は、分子
    の総電荷を中和させるのに必要な数を表す。ただし、分
    子内塩を形成しているときは0である。一般式(IV)で
    表される分光増感色素は少なくとも3個の水可溶化基を
    有する。) 【化18】 (式中、Z51及びZ52は、各々独立に5員または6員の
    含窒素複素環を形成するのに必要な非金属原子群を表
    す。ただし、Z51及びZ52によって形成される5員また
    は6員の含窒素複素環はさらに縮合環を有していてもよ
    い。R51及びR52は、各々独立にアルキル基、置換アル
    キル基又はアリール基を表す。Q51及びQ52は、協同し
    てチアゾリジノン環またはイミダゾリジノン環を形成す
    るのに必要な非金属原子群を表す。L51、L52及びL53
    は、各々独立にメチン基又は置換メチン基を表す。
    51、n52は、各々独立に0又は1を表す。M5は、分
    子の電荷を相殺するのに必要なイオンを表す。n53は、
    分子の総電荷を中和させるのに必要な数を表す。ただ
    し、分子内塩を形成しているときは0である。) 【化19】 (式中、R61及びR62は、各々同一であっても異なって
    もよく、それぞれアルキル基を表す。R63は、水素原
    子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、フェニル基、
    ベンジル基、フェネチル基を表す。V6は、水素原子、
    低級アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子又は置換
    アルキル基を表し、p6は、1または2を表す。Z
    61は、5員または6員の含窒素複素環を形成するのに必
    要な金属原子群を表す。ただし、Z61によって形成され
    る5員または6員の含窒素複素環はさらに縮合環を有し
    ていてもよい。m61は、0または1を表す。M61は、分
    子の電荷を相殺するのに必要なイオンを表す。n61は、
    分子の総電荷を中和させるのに必要な数を表す。ただ
    し、分子内塩を形成しているときは0である。) 【化20】 (式中、R64及びR65は、各々同一であっても異なって
    もよく、それぞれアルキル基を表す。R66及びR67は、
    各々独立に水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ
    基、フェニル基、ベンジル基、フェネチル基を表す。R
    68、R69は、それぞれ水素原子を表す。また、R68とR
    69は、互いに連結してアルキレン基を形成するものであ
    ってもよい。R70は、水素原子、低級アルキル基、低級
    アルコキシ基、フェニル基、ベンジル基または−N(W
    61)(W62)〔W61とW62は、各々独立にアルキル基又
    はアリール基を表す。また、W61とW62は、互いに連結
    して5員又は6員の含窒素複素環を形成するものであっ
    てもよい。〕を表す。また、R66とR70またはR67とR
    70は、互いに連結してアルキレン基を形成するものであ
    ってもよい。Z62及びZ63は、各々独立に5員又は6員
    の含窒素複素環を形成するのに必要な非金属原子群を表
    す。ただし、Z62及びZ63によって形成される5員また
    は6員の含窒素複素環はさらに縮合環を有していてもよ
    い。M62は、分子の電荷を相殺するのに必要なイオンを
    表す。n62は、分子の総電荷を中和させるのに必要な数
    を表す。ただし、分子内塩を形成しているときは0であ
    る。)
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載のハロゲ
    ン化銀写真感光材料を、現像液補充量を200ml/m
    2以下として現像することを特徴とするハロゲン化銀写
    真感光材料の処理方法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜7のいずれかに記載のハロゲ
    ン化銀写真感光材料を、アスコルビン酸またはその誘導
    体を含有するpH8以上11未満の現像液で現像するこ
    とを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。
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