JP2001241646A - 蓄熱式バーナ - Google Patents

蓄熱式バーナ

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JP2001241646A JP2000051474A JP2000051474A JP2001241646A JP 2001241646 A JP2001241646 A JP 2001241646A JP 2000051474 A JP2000051474 A JP 2000051474A JP 2000051474 A JP2000051474 A JP 2000051474A JP 2001241646 A JP2001241646 A JP 2001241646A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 過酷な炉等に使用される、運転を中断するこ
となく、ペレット状蓄熱体に付着したダスト等の処理を
行なうことができ、メンテナンスが容易で、小型化され
た、コスト的にも有利な蓄熱式バーナの提供。 【解決手段】 略密閉された本体部1内に挿通して設け
られた燃焼ノズル11と、燃焼ノズルと平行に伸び先端
が燃焼室Nに臨む複数の通路部12と、本体部の下部に
設けられ、燃焼室内からの排ガスや、燃焼用空気を通路
部を通って流す配風部8と、配風部と本体部の間に設け
られ、前記排ガスの熱により加熱された蓄熱体21によ
り燃焼用空気を加熱する熱交換部20とを有する蓄熱式
バーナにおいて、蓄熱体に付着したダストを除去する浄
化空気を、配風部より熱交換部の一部の領域に向けて吹
き出し、本体部の上部よりダストを含む空気を外部に取
出すダスト除去手段2を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排ガスからの熱を
利用して燃焼用空気を加熱する蓄熱式バーナ、特に、ダ
ストの処理が容易な蓄熱式バーナに関する。
【0002】
【従来の技術】最近の工業炉は、省エネルギーを図る上
から、燃焼した後の排ガスの熱を利用して燃焼用空気を
加熱する蓄熱式バーナが使用されている(例えば、特開
平7−113,509号、特開平8−166,123号
及び特開平10−122,552号公報等参照)。
【0003】この蓄熱式バーナは、概して、炉の燃焼室
内に導入する燃焼用空気と、炉の燃焼室内で燃焼した後
の排ガスとを交互に、耐熱性材料により構成され通気性
のある蓄熱体を通って流すことにより、当該蓄熱体によ
り燃焼用空気と排ガスとを熱交換し、燃焼室内には加熱
された燃焼用空気が導入されるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、連続燃焼と
1300℃以上の高温炉とか、炉内に灰や鉄粉等のダス
トが多く存在している過酷な炉では、永年使用している
と、多数の小孔が設けられている固定されたセラミック
ボール蓄熱体やハニカム状蓄熱体では、ダスト等が付着
し、この処理が面倒となるのみでなく、省エネルギーを
図ることが極めて困難となる。
【0005】具体的には、鉄鋼用のスラブの加熱炉、ア
ルミニュームの溶解タンク炉、灰融解ゴミ焼却炉、ある
いはダイオキシン対策や灰中の有害重金属の溶質を防ぐ
ために灰融解だけを目的とした炉(これらを「加熱炉」
と略称する)では、前記した問題が極めて顕著である。
【0006】また、いわゆるペレット状の蓄熱体を使用
した場合は、ペレットに付着したダスト等を篩により比
較的簡単に処理できるが、蓄熱式バーナの運転を長時間
にわたり中断しなければならない。
【0007】さらに、前記特開平10−122,552
号公報に開示されているように、ペレット状蓄熱体を連
続して出し入れすれば、バーナ運転の中断はないが、ダ
スト等の処理のために装置全体が大型化し、コスト的に
も高くなるという不具合もある。
【0008】本発明は、上述した従来技術に伴う課題を
解決するためになされたもので、過酷な炉等に使用され
る蓄熱式バーナであっても、運転を中断することなく、
ペレット状蓄熱体に付着したダスト等の処理を行なうこ
とができ、メンテナンスが容易で、小型化された、コス
ト的にも有利な蓄熱式バーナを提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる目的は、下記の手
段により達成される。
【0010】(1) 略密閉された本体部内に挿通して
設けられた燃焼ノズルと、当該燃焼ノズルの周囲に形成
され、当該燃焼ノズルと平行に伸び先端が燃焼室に臨ま
された複数の通路と、前記本体部の下部に設けられ、前
記燃焼室内から流出する排ガスや、空気供給手段から前
記燃焼室内に導かれる燃焼用空気を前記通路を通って流
すための配風部と、当該配風部と前記本体部の間に設け
られ、前記排ガスの熱により加熱された蓄熱体により前
記燃焼用空気を加熱するようにした熱交換部とを有する
蓄熱式バーナにおいて、前記蓄熱体に付着したダストを
除去する浄化空気を、前記配風部より前記熱交換部の一
部の領域に向けて吹き出し、前記本体部の上部よりダス
トを含む空気を外部に取出すようにしたダスト除去手段
を有してなる蓄熱式バーナ。
【0011】(2) 前記熱交換部は、通気性のあるケ
ース内の蓄熱体を多数のペレット状の蓄熱体としたこと
を特徴とする蓄熱式バーナ。
【0012】(3) 前記熱交換部は、前記配風部に対
し相対的に回転するようにしたことを特徴とする蓄熱式
バーナ。
【0013】(4) 前記配風部は、前記排ガスを流す
排ガス通路と、前記燃焼用空気を流す燃焼用空気通路
と、前記浄化空気を流す浄化空気通路が区画形成され、
前記排ガス、燃焼用空気及び浄化空気が相互に独立して
蓄熱体を流通するようにしたことを特徴とする蓄熱式バ
ーナ。
【0014】(5) 前記熱交換部は、底部に多孔板が
設けられ、内部が仕切板により略均等に仕切られかつ内
部にペレット状蓄熱体が緩く収容された複数のシェル室
とされたケースを有し、前記排ガス通路、燃焼用空気通
路及び浄化空気通路がそれぞれ選択された個数の前記シ
ェル室と連通するようにしたことを特徴とする蓄熱式バ
ーナ。
【0015】(6) 前記ダスト除去手段は、前記熱交
換部と配風部との間に、前記燃焼用空気が流通する第1
切欠部と、排ガスが流通する第2切欠部と、浄化空気が
流通する第3切欠部とを備えた固定板を有することを特
徴とする蓄熱式バーナ。
【0016】(7) 前記ダスト除去手段は、前記通路
部を複数の通路に仕切る仕切り壁の、燃焼室より離れた
端部に、前記熱交換部の上部まで伸延する垂直壁を設け
て垂直通路を形成し、該垂直通路の上部に前記ペレット
状蓄熱体の飛び出しを防止する多孔板を設け、前記ケー
スを流通したダストを含む空気が、前記垂直通路を通り
熱交換部の上部の吸引口より外部に排出されるようにし
たことを特徴とする蓄熱式バーナ。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。
【0018】図1は本発明の実施形態に係る蓄熱式バー
ナを加熱炉の燃焼室壁に取付けた状態を示す概略図、図
2は図1における2−2線に沿う断面図、図3は図2に
おける3−3線に沿う断面図、図4は図2における4−
4線に沿う断面図、図5は図2における5−5線に沿う
断面図、図6は図2における6−6線に沿う断面図、図
7は図2における7−7線に沿う断面図である。
【0019】まず、本実施形態に係る加熱炉Fについて
概説する。図1において、加熱炉Fは、例えば、耐火レ
ンガ等よりなる略密閉された本体部1を有し、当該本体
部1の側壁1aには、蓄熱式バーナ10が取付けられて
いる。
【0020】前記本体部1には、蓄熱体21に付着した
ダストを空気流により除去するダスト除去手段2が設け
られているが、このダスト除去手段2には、本体部1の
頂部吸引口Oに連結され、排ガス(図中白抜き矢印)中
に含まれるダスト等を除去するサイクロン等の集塵機3
及び排気ファン4を有する集塵部5が含まれる。
【0021】本体部1の下部には、燃焼用空気ファン6
からの燃焼用空気(図中実線矢印)や、排風機7により
外部に排出される排ガス等を区画して流す配風部8が設
けられている。
【0022】ここにおいて、「燃焼用空気」とは、純酸
素、酸化窒素等のような酸素原子を含むガスあるいは空
気、酸素富化空気等のような酸素ガス混合気体を総称す
るものである。
【0023】特に、本実施形態では、前記本体部1と配
風部8との間に設けられた熱交換部20において、燃焼
用空気と排ガスとを熱交換することにより燃焼用空気の
温度を高め、高い燃焼効率が得られるようにしている。
【0024】さらに、詳述する。この蓄熱式バーナ10
は、図2に示すように、本体部1内に形成された円筒状
あるいは矩形状の通路部12の中心を貫通して設けられ
た筒状本体12aを有し、この筒状本体12a内に燃焼
ノズル11が設けられている。
【0025】燃焼ノズル11は、後端から燃料及び一次
空気が供給され、先端の漏斗状多孔部分11aが加熱炉
Fの燃焼室Nに臨まされ、この先端より燃焼室N内に火
炎を噴射するようになっている。
【0026】当該筒状本体12aは、図3,4に示すよ
うに、前記通路部12を上下に2分するように水平に伸
びている仕切り壁13を有し、それぞれが均等な断面積
の上部通路12Aと下部通路12Bとされている。この
上部通路12Aは、後に詳述する、燃焼用空気が流通す
る燃焼用空気通路となり、下部通路12Bは、排ガスを
排出する排ガス通路となる。
【0027】なお、この燃焼ノズル11は、端部にモー
ティブ流体供給部を設け、このモーティブ流体供給部か
ら燃焼ノズル11の周囲あるいは中心に水蒸気あるいは
高速空気からなるモーティブ流体が流れるように構成し
てもよい。モーティブ流体を流すと、燃焼ノズル11か
ら噴射される火炎の大小あるいはシャープさなどを調節
することができ、火炎のフレキシビリティが増大し、制
御性あるいは汎用性の幅も大きなものとなる。
【0028】前記通路部12の仕切り壁13は、本実施
の形態では、燃焼室Nより離間する側に下部の熱交換部
20の直近位置まで垂下された垂直壁13aを有し、本
体部1との間に垂直通路12Cが形成されている。
【0029】この熱交換部20は、図2,4,5に示す
ように、底部に多孔板23が設けられ、内部に多数のペ
レット状蓄熱体21が収容された円筒状ケース24を有
している。この円筒状ケース24は、内部が複数の仕切
板22により略等角均等に仕切られ、これにより形成さ
れた複数のシェル室S内にそれぞれ前記ペレット状蓄熱
体21が比較的緩やかに、つまり相互に移動し得る程度
に収容されている。ただし、後述の浄化空気の流速によ
っては移動不能な状態であってもよく、また、前記垂直
通路12Cの上部にペレット状蓄熱体21の飛び出しを
防止する多孔板23aを設けてもよい。
【0030】なお、このシェル室Sは、4個以上であっ
て、より多い方が好ましいが、製作上からすれば、12
個程度が好ましい。
【0031】この円筒状ケース24は、下部にパンチン
グプレート、金網あるいはエクスパンドメタル等のよう
な開口率の大きい多孔板23が設けられ、通気性を持っ
て前記各シェル室S内のペレット状蓄熱体21を保持し
ている。
【0032】この円筒状ケース24は、前記配風部8の
フランジ部49により支持された状態で、本体部1の下
部内で駆動部30により回転するように構成され、これ
により熱交換部20では、炉内からの排ガスにより加熱
された部分に、前記燃焼用空気ファン4から送風された
燃焼用空気が流され、排ガスにより加熱された高温状態
の蓄熱体21により燃焼用空気が加熱されることにな
る。
【0033】例えば、この蓄熱体21を通る燃焼用空気
は、当初常温程度(例えば約20℃程度)のものである
が、蓄熱体21により加熱され、約900℃程度となっ
て炉内に送り込まれる。一方、炉内からの排ガスは、蓄
熱体21を通るときには約1100℃程度であり、蓄熱
体21に熱を与えた後は、約200℃程度になって排出
される。
【0034】前記蓄熱体21としては、例えば、アルミ
ナやムライト等の酸化系セラミックスや窒化物系セラミ
ックス等のような、約1300℃程度の高温ガスの熱を
蓄熱できる耐熱・高強度材料をペレット状としたものを
使用することが好ましく、またMAS(コーディエライ
ト系)やLAS(リチウム・アルミナム・シリケート
系)の低膨張材料等を使用してもよい。約500〜60
0℃程度の中温ガス用としては、セラミックスよりも安
価な鉄、銅等の金属をペレット状としたもの使用するこ
とが好ましい。
【0035】ここに、ペレット状とは、単に球形状ある
いは多角形状のもののみでなく、いわゆるラシヒリング
のような短管状でもよく、また短棒状、細片、ナゲット
状のもの等を含むことを意味する。
【0036】前記駆動部30は、前記配風部8を挿通
し、前記熱交換部20の円筒状ケース24の下面と連結
された回転軸31と、この回転軸31の下端に設けられ
たウォームホイール32と、このウォームホイール32
に噛合されたウォーム33と、このウォーム33を回転
するモータMとを有し、モータMを駆動することにより
円筒状ケース24を回転するようになっている。
【0037】前記配風部8は、図2,6に示すように、
本体部1の下部に取付けられた配風ケース41を有し、
この配風ケース41の一側には、燃焼用空気ファン4か
らの燃焼用空気が流通する燃焼空気用ダクト(通路)42
が、他側には、排風機5により外部に排出される排ガス
が流通する排ガス用ダクト(通路)43が連設されてお
り、また、この配風ケース41には、ダスト除去手段2
の一部を構成する、清浄用空気が流通する清浄空気用ダ
クト(通路)44も連設されている。
【0038】配風ケース41の内部は、前記回転軸31
の外部を覆うスリーブ45が設けられ、このスリーブ4
5からは、燃焼用空気、排ガス及び清浄用空気が相互に
混入しないようにする仕切板46,47,48が放射状
に突出されている。
【0039】なお、これら仕切板は、単に前記3枚のみ
でなく、前記各シェル室Sに対応するように多数枚(製
作上からすれば、12枚程度)形成してもよい。
【0040】この場合、燃焼用空気及び排ガス用等の通
路は、入口側が相互に連通されている必要があり、ま
た、出口側は、3枚のみあるいは多数枚のいずれも、熱
交換部20と配風ケース41との間で、圧力の高い燃焼
用空気が排ガス側にリークしないようにすることが好ま
しい。
【0041】なお、配風ケース41の頂部には、フラン
ジ部49が設けられ、このフランジ部49により前記熱
交換部20の円筒状ケース24を支持している。
【0042】ダスト除去手段2は、蓄熱体21に付着し
たダストを除去する浄化空気を当該蓄熱体21に吹き付
け、除去したダストを炉外に排出するものであり、前記
配風部8に設けられた浄化空気通路44、本体部1の頂
部に連結された集塵部5等の他に、前記フランジ部49
と前記多孔板23との間に設けられた固定板50を有し
ている。
【0043】この固定板50は、図7に示すように、燃
焼用空気が流通する第1切欠部50aと、排ガスが流通
する第2切欠部50bと、浄化空気が流通する第3切欠
部50cとを有し、前記フランジ部49と本体部1の下
部との間に固定保持されている。
【0044】これら各切欠部の大きさは、例えば、シェ
ル室Sが「12」個形成されていれば、第1切欠部50
aは「3」個分、第2切欠部50bは「5」個分、第3
切欠部50cは「1」個分とされている。
【0045】つまり、所定回転している熱交換部20に
おける蓄熱体21の熱交換効率を考慮した場合、排ガス
が流通する第2切欠部50bは大きくし、多量の排ガス
が蓄熱体21に当たるようにすることが好ましく、燃焼
用空気が流通する第1切欠部50aは、当該加熱された
蓄熱体21から所定の熱量を確実に取り出すことができ
るように前記第2切欠部50bよりは小さくすることが
好ましく、第3切欠部50cは、急激な空気流が得られ
るようにさらに小さくすることが好ましい。
【0046】この結果、配風部8の燃焼空気用ダクト4
2、排ガス用ダクト43、清浄空気用ダクト44を相互
に独立して流れてきた燃焼用空気、排ガス及び浄化空気
は、蓄熱体21を流通するとき、固定板50の各切欠部
50a,50b,50cによりそれぞれ選択された個数
のシェル室Sに流入することになり、それぞれがその特
性を発揮するように蓄熱体21内を流通することにな
る。
【0047】次に、上記実施の形態の作用を説明する。
【0048】蓄熱式バーナ10の燃焼ノズル11からの
燃料及び一次空気を噴射しつつ、図外の着火手段により
着火した後に、この火炎に向かって燃焼用空気を通路1
2Aより炉内に送り込むと、この蓄熱式バーナ10で
は、火炎が燃焼用空気により炉の奥の方まで届き、良好
な加熱状態を発揮する。
【0049】炉内で燃焼した後の排ガスは、通路12B
及び蓄熱体21を通って配風部8に至り、排ガス用ダク
ト43より大気中等に排出されるが、本実施の形態で
は、モータMが熱交換部20の円筒状ケース24を回転
しているので、排ガスが流通した蓄熱体21は加熱され
た後に、燃焼用空気が流通している領域に移動し、燃焼
用空気を加熱することになる。
【0050】かかる運転を長期にわたり行っていると、
蓄熱体21にダストが付着するが、本実施形態では、浄
化空気が配風部8より所定時間ごとに熱交換部20に向
けて吹き出されるので、ダストは、浄化空気により吹き
飛ばされ、除去され、蓄熱体21にダストが付着する事
態が簡単に防止できる。
【0051】さらに詳述すれば、熱交換部20は、シェ
ル室S内にペレット状蓄熱体21が収容されているの
で、浄化空気は、固定板50の第3切欠部50cを通
り、当該第3切欠部50cに対応するシェル室S内のペ
レット状蓄熱体21を吹き上げ、蓄熱体21に付着する
ダストを吹き飛ばす。
【0052】このとき、シェル室Sの上下には、多孔板
23が設けられているので、個々の蓄熱体21が浄化空
気により吹き飛ばされる虞れはない。
【0053】除去されたダストは、浄化空気にともなっ
て上昇し、吸引口Oより外部に排出される。
【0054】このようにして1つのシェル室S内の蓄熱
体21が浄化されると、熱交換部20の回転により、つ
ぎつぎとシェル室S内の蓄熱体21が浄化され、1回転
すると浄化空気の供給を停止する。ただし、蓄熱体21
の汚れ状態によっては、適宜浄化時間あるいは熱交換部
20の回転数を調整すればよい。
【0055】本発明は、上述した実施の形態のみに限定
されるものでなく、特許請求の範囲内において種々改変
することができる。上述した実施の形態は、熱交換部2
0が固定の配風部8に対し回転しているが、熱交換部2
0を固定し配風部8が回転するようにしてもよく、両者
は相対的に回転するものであればよい。
【0056】蓄熱体21は、ペレット状であることが、
ダストの除去からすれば、好ましいが、ハニカム状であ
っても何ら問題なく適用できる。
【0057】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、次
の効果が得られる。
【0058】請求項1に記載の発明は、ダストを除去す
る浄化空気を、配風部より熱交換部の一部の領域に向け
て吹き出し、本体部の上部より外部に取出すようにした
ので、高温炉や過酷な炉でも、連続燃焼運転しつつ、ダ
ストを容易に処理でき、しかも装置は小型化でき、コス
ト的にも有利となる。
【0059】請求項2に記載の発明は、多数のペレット
状の蓄熱体を用いたので、ダストの処理が一層容易とな
る。
【0060】請求項3に記載の発明は、熱交換部と配風
部が相対的に回転するようにしたので、熱効率の高い蓄
熱式バーナとなるのみでなく、ダストの処理が一層容易
となる。
【0061】請求項4に記載の発明は、排ガス通路、燃
焼用空気通路及び浄化空気通路が区画形成され、これら
が相互に独立して蓄熱体を流す配風部としたので、構造
が簡単となり、装置も小型化する。
【0062】請求項5に記載の発明は、熱交換部のケー
スを、上下に多孔板が設けられ、内部が複数のシェル室
に区画され、各シェル室内にペレット状蓄熱体を緩く収
容するようにし、排ガス通路、燃焼用空気通路及び浄化
空気通路がそれぞれ選択された個数のシェル室と連通す
るようにしたので、不必要にガスや空気が混入せず、熱
的損失が少なく、ダストの処理も確実となる。
【0063】請求項6に記載の発明は、熱交換部と配風
部との間に、燃焼用空気、排ガス及び浄化空気をそれぞ
れ規定された領域を流通させる切欠部を備えた固定板を
設けたので、さらに不必要にガスや空気の混入や熱的損
失がなく、ダストの処理も確実となる。
【0064】請求項7に記載の発明は、通路部の仕切り
壁端部を垂直に曲げて垂直通路を形成し、この垂直通路
を通りダストを含む空気が吸引口より外部に排出される
ようにしたので、排出空気は最短距離を通り排出される
ことになり、ダストが他の部分に付着することもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る蓄熱式バーナを加熱
炉の燃焼室壁に取付けた状態を示す概略図である。
【図2】 図1における2−2線に沿う断面図である。
【図3】 図2における3−3線に沿う断面図である。
【図4】 図2における4−4線に沿う断面図である。
【図5】 図2における5−5線に沿う断面図である。
【図6】 図2における6−6線に沿う断面図である。
【図7】 図2における7−7線に沿う断面図である。
【符号の説明】
1…本体部、 2…ダスト除去手段、 8…配風部、 11…燃焼ノズル、 12…通路部、 12A, 12B…通路、 12C…垂直通路、 13…仕切り壁、 13a…垂直壁、 20…熱交換部、 21…蓄熱体、 22…仕切板、 23,23a…多孔板、 24…ケース、 42…燃焼用空気通路、 43…排ガス通路、 44…浄化空気通路、 50…固定板、 50a…第1切欠部、 50b…第2切欠部、 50c…第3切欠部、 O…吸引口、 N…燃焼室、 S…シェル室。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略密閉された本体部(1)内に挿通して設
    けられた燃焼ノズル(11)と、当該燃焼ノズル(11)の周囲
    に形成され、当該燃焼ノズル(11)と平行に伸び先端が燃
    焼室(N)に臨まされた複数の通路部(12)と、前記本体部
    (1)の下部に設けられ、前記燃焼室(N)内から流出する排
    ガスや、空気供給手段から前記燃焼室(N)内に導かれる
    燃焼用空気を前記通路部(12)を通って流すための配風部
    (8)と、当該配風部(8)と前記本体部(1)の間に設けら
    れ、前記排ガスの熱により加熱された蓄熱体(21)により
    前記燃焼用空気を加熱するようにした熱交換部(20)とを
    有する蓄熱式バーナにおいて、 前記蓄熱体(21)に付着したダストを除去する浄化空気
    を、前記配風部(8)より前記熱交換部(20)の一部の領域
    に向けて吹き出し、前記本体部(1)の上部よりダストを
    含む空気を外部に取出すようにしたダスト除去手段(2)
    を有してなる蓄熱式バーナ。
  2. 【請求項2】 前記熱交換部(20)は、通気性のあるケー
    ス(24)内の蓄熱体(21)を多数のペレット状の蓄熱体(21)
    としたことを特徴とする請求項1に記載の蓄熱式バー
    ナ。
  3. 【請求項3】 前記熱交換部(20)は、前記配風部(8)に
    対し相対的に回転するようにしたことを特徴とする請求
    項1又は2に記載の蓄熱式バーナ。
  4. 【請求項4】 前記配風部(8)は、前記排ガスを流す排
    ガス通路(43)と、前記燃焼用空気を流す燃焼用空気通路
    (42)と、前記浄化空気を流す浄化空気通路(44)が区画形
    成され、前記排ガス、燃焼用空気及び浄化空気が相互に
    独立して蓄熱体(21)を流通するようにしたことを特徴と
    する請求項1〜3のいずれかに記載の蓄熱式バーナ。
  5. 【請求項5】 前記熱交換部(20)は、底部に多孔板(23)
    が設けられ、内部が仕切板(22)により略均等に仕切られ
    かつ内部にペレット状蓄熱体(21)が緩く収容された複数
    のシェル室(S)とされたケース(24)を有し、前記排ガス
    通路(43)、燃焼用空気通路(42)及び浄化空気通路(44)が
    それぞれ選択された個数の前記シェル室(S)と連通する
    ようにしたことを特徴とする請求項4に記載の蓄熱式バ
    ーナ。
  6. 【請求項6】 前記ダスト除去手段(2)は、前記熱交換
    部(20)と配風部(8)との間に、前記燃焼用空気が流通す
    る第1切欠部(50a)と、排ガスが流通する第2切欠部(50
    b)と、浄化空気が流通する第3切欠部(50c)とを備えた
    固定板(50)を有することを特徴とする請求1〜5のいず
    れかに記載の蓄熱式バーナ。
  7. 【請求項7】 前記ダスト除去手段(2)は、前記通路部
    (12)を複数の通路 (12A,12B) に仕切る仕切り壁(13)
    の、燃焼室(N)より離れた端部に、前記熱交換部(20)の
    上部まで伸延する垂直壁(13a)を設けて垂直通路(12C)を
    形成し、該垂直通路(12C)の上部に前記ペレット状蓄熱
    体(21)の飛び出しを防止する多孔板(23a)を設け、前記
    ケース(24)を流通したダストを含む空気が、前記垂直通
    路(12C)を通り熱交換部(8)の上部の吸引口(O)より外部
    に排出されるようにしたことを特徴とする請求項1〜6
    のいずれかに記載の蓄熱式バーナ。
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